明 細 書
ドライアイ治療剤
技術分野
[0001] 本発明は、スタチン系化合物を有効成分とするドライアイ治療剤に関する。
背景技術
[0002] 角膜は、直径約 l cm、厚さ約 lmmの透明な無血管の組織であり、また、結膜は、角 膜縁より後方の眼球表面と眼瞼の裏面を覆っている粘膜である。角膜や結膜が障害 をうけると、視機能に重大な影響を及ぼすことが知られている。ドライアイに伴う角結 膜障害は、角膜上皮及び結膜上皮の正常な再構築に悪影響を与え、結果として、角 膜実質及び角膜内皮の構造や機能まで害されることがある。近年、細胞生物学の発 展に伴い、細胞の分裂'移動 '接着'伸展 ·分化等に関与する因子が解明されており 、これらの因子が角結膜障害の修復に重要な役割を担っていることが報告されてい る (非特許文献 1、非特許文献 2)。
[0003] 一方、スタチン系化合物は、血中コレステロールの生合成を抑制することが知られ、 高脂血症等の治療薬として広く使用されている。特許文献 1には、アトルバスタチン、 ロバスタチン、プラバスタチン、フルパスタチン、セリバスタチン、シンパスタチンなど のスタチン系化合物が免疫調節剤、免疫阻害剤及び抗炎症剤として有用であること が記載されており、また、特許文献 2には、セリバスタチン、アトルバスタチン、シンパ スタチン、プラバスタチンなどのスタチン系化合物が炎症性疾患や循環器系疾患な どの TNF _ a関連疾患の治療剤として有用であることが記載されている。
[0004] し力、しながら、スタチン系化合物について、ドライアイなどの角結膜疾患に対する薬 理効果を検討した報告はなレ、。
特許文献 1 :特表 2004— 512278号公報
特許文献 2:特開 2001— 294526号公報
非特許文献 1 :臨眼, 46, 738-743 (1992)
非特許文献 2 :眼科手術, 5, 719-727 (1992)
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0005] スタチン系化合物について、新たな医薬用途を探索することは興味深い課題であ る。
課題を解決するための手段
[0006] 本発明者等は、スタチン系化合物の新たな医薬用途を探索すべく鋭意研究を行つ たところ、ラットドライアイモデルを用いた角膜障害治癒効力試験において、 (+ ) - ( IS, 3R, 7S, 8S, 8aR) -3, 7 ジメチノレ一 1, 2, 3, 7, 8, 8a へキサヒドロ一 8—
[2— [(2R, 4R)— 4 ヒドロキシ一 6—ォキソテトラヒドロ一 2H ピラン一 2—ィル]ェ チル] 1 ナフチル 2, 2 ジメチルブタノエート(シンパスタチン)、 ( + ) - (3R, 5R )—3, 5 ジヒドロキシ— 7— [ (IS, 2S, 6S, 8S, 8aR)— 1, 2, 6, 7, 8, 8a へキ サヒドロ_6_ヒドロキシ_2_メチル_8_[(23) _2_メチルブチリルォキシ] _1_ ナフチル]ヘプタン酸(プラバスタチン)、 ( + ) _ (1S, 3R, 7S, 8S, 8aR) _3, Ί— ジメチノレ _1, 2, 3, 7, 8, 8a—へキサヒドロ一 8_[2_[(2R, 4R) _4—ヒドロキシ -6-ォキソテトラヒドロ _ 2H _ピラン _ 2 _ィル]ェチル] _ 1 _ナフチル(2S) _ 2 —メチルブタノエート(ロバスタチン)、 (±) _ (3R*, 5S*, 6E) -3, 5—ジヒドロキシ -7-[3- (4—フルオロフェニル) _1_ (1—メチルェチル)— 1H インドール— 2 —ィル ] _6_ヘプテン酸(フルパスタチン)、 ( + ) - (3R, 5S, 6E) _3, 5—ジヒドロ キシ一 7— [2, 6 ジイソプロピル一 4— (4 フノレオロフェニノレ)一 5— (メトキシメチル ) 3—ピリジル ]ー6—ヘプテン酸(セリバスタチン)、 (一)一(3R, 5R) -3, 5—ジヒ ドロキシ一 7— [2— (4 フルオロフェニル) 5— (1—メチルェチル) 3 フエニル —4—フエニルァミノカルボ二ルー 1H—ピロール一 1—ィル]ヘプタン酸(アトルバス タチン)、 ( + ) (3R, 5S, 6E)— 7— [2 シクロプロピル一 4— (4 フルオロフェニ ノレ)キノリン一 3—ィル]—3, 5—ジヒドロキシ一 6—ヘプテン酸(ピタパスタチン、イタ パスタチン)、 ( + )— (3R, 5S, 6E) -3, 5—ジヒドロキシ一 7— [4— (4—フルオロフ ェニル) 6—イソプロピノレー 2— [N—メチルー(N—メチルスルフォニル)ァミノ]ピリ ミジン— 5—ィル]― 6—ヘプテン酸(ロスパスタチン)またはその塩が優れた角膜障 害改善効果を発揮することを見出し、本発明に至った。
[0007] すなわち、本発明は、
[1]下記一般式(1)で表される化合物またはその塩を有効成分とするドライアイまた はドライアイに伴う疾患の治療剤、
[化 1]
(式中、 Aは、低級アルキレン基または低級アルケニレン基を示し;
環 Xは、非芳香族環または含窒素芳香族複素環を示し;
R1は、水素原子または低級アルキル基を示し;
R2は、ヒドロキシ基を示し;
R1と R2は、縮合してラタトン環を形成してもよく;
R3は、水素原子または低級アルキル基を示し;
R4は、置換基を有してもよい低級アルキル基、シクロアルキル基、置換基を有しても よいァリール基、ヒドロキシ基若しくはそのエステル、低級アルコキシ基、カルボキシ 基若しくはそのアミド、または低級アルキルアミノ基若しくはそのアミドを示し; mは、 0〜4の整数を示し、 mが 2以上の場合には、各 R4は同一または異なっていても よい。 )
[2]—般式 (1)が、
[化 2]
である前 [1]記載のドライアイまたはドライアイに伴う疾患の治療剤、
[3]—般式(1)〜(3)において、
環 Xが、
[化 3]
R5及び R6は、同一または異なって、水素原子、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基また は低級アルキル基を示し;
R7は、ヒドロキシ基またはそのエステルを示し;
R8及び R11は、同一または異なって水素原子、低級アルキル基または置換基を有して もよぃァリール基を示し;
R9及び R1Qは、同一または異なって、置換基を有してもよいァリール基またはカルボキ シ基若しくはそのアミドを示し;
R12は、水素原子または低級アルキル基を示し;
R は、水素原子または低級アルキル基を示し;
R14は、水素原子または置換基を有してもよい低級アルキル基を示し;
R15は、置換基を有してもよいァリール基を示し;
R16及び R18は、同一または異なって、水素原子、低級アルキル基または置換基を有 してもよいァリール基を示し;
R17は、低級アルキルアミノ基またはそのアミドを示し;
R19は、水素原子または低級アルキル基を示し;
R2Qは、置換基を有してもよいァリール基を示し;
R21は、置換基を有してもよいァリール基を示し;
R22は、シクロアルキル基を示す前 [1]または [2]記載のドライアイまたはドライアイに 伴う疾患の治療剤、
[4] 3, 7—ジメチノレ _1, 2, 3, 7, 8, 8a—へキサヒドロ _8_ [2— [4—ヒドロキシ一 6 -ォキソテトラヒドロ 2H ピラン一 2 ィル]ェチル] 1 ナフチル 2, 2 -ジメチ ノレブタノエート、 3, 5 ジヒドロキシー 7— [1, 2, 6, 7, 8, 8a へキサヒドロー 6 ヒ ドロキシー 2—メチルー 8— [2—メチルブチリルォキシ] 1 ナフチル]ヘプタン酸、 3, 7 ジメチノレー 1, 2, 3, 7, 8, 8a へキサヒドロー 8— [2— [4ーヒドロキシー 6— ォキソテトラヒドロー 2H—ピランー2—ィル]ェチル ] 1 ナフチルー 2—メチルブタ ノエート、 3, 5—ジヒドロキシ一 7— [3— (4—フルオロフェニル)一1— (1—メチルェ チル)—1H—インドール— 2—ィル]—6 ヘプテン酸、 3, 5 ジヒドロキシ— 7— [2 , 6—ジイソプロピル一 4— (4—フルオロフェニル) -5- (メトキシメチル) 3—ピリジ ノレ]— 6 ヘプテン酸、 3, 5 ジヒドロキシ一 7— [2— (4 フルオロフェニル)一5— ( 1 -メチルェチル) -3-フエ二ノレ _ 4 _フエニノレアミノカノレボニノレ一1H—ピロ一ノレ一 1_ィル]ヘプタン酸、 7_[2—シクロプロピノレ _4_ (4—フルオロフェニル)キノリン _3—ィル ]_3, 5—ジヒドロキシ一 6_ヘプテン酸、 3, 5—ジヒドロキシ一 7_[4_ ( 4 -フルオロフェニル) -6-イソプロピル—2— [N _メチル _ (N _メチルスルフォ二 ル)ァミノ]ピリミジン _5_ィル] _6_ヘプテン酸である前 [1]〜[3]のいずれ力 4記 載のドライアイまたはドライアイに伴う疾患の治療剤、
[5]—般式(1)で表される化合物が、 ( + )- (lS, 3R, 7S, 8S, 8aR)— 3, 7—ジメ
チノレー 1, 2, 3, 7, 8, 8a へキサヒドロー 8— [2— [(2R, 4R)— 4ーヒドロキシー 6 -ォキソテトラヒドロ 2H—ピラン一 2—ィル]ェチル]— 1—ナフチル 2, 2 -ジメチ ノレブタノエート、 ( + ) (3R, 5R)— 3, 5 ジヒドロキシー 7— [ (IS, 2S, 6S, 8S, 8aR)_l, 2, 6, 7, 8, 8a—へキサヒドロ _6—ヒドロキシ _2—メチノレ _8_ [ (2S) _ 2—メチノレブチリノレ才キシ ナフチノレ]ヘプタン酸、 ( + )-(lS, 3R, 7S, 8S , 8aR)_3, 7—ジメチノレ _1, 2, 3, 7, 8, 8a—へキサヒドロ _8_ [2— [ (2R, 4R) -4-ヒドロキシ一 6—ォキソテトラヒドロ一 2H—ピラン一 2—ィル]ェチル]— 1—ナフ チル(2S) _2—メチルブタノエート、 (±)_(3R*, 5S*, 6E)_3, 5—ジヒドロキシ -7-[3- (4—フルオロフェニル) _1_ (1—メチルェチル)— 1H—インドール— 2 —ィル ]—6—ヘプテン酸、( + )— (3R, 5S, 6E) -3, 5—ジヒドロキシ一 7— [2, 6 —ジイソプロピノレ _4_ (4—フルオロフェニル) _5_ (メトキシメチル) _3_ピリジル] _6_ヘプテン酸、 (_)_(3R, 5R)_3, 5—ジヒドロキシ一 7_[2_ (4—フルォロ フエニル) 5— (1—メチルェチル) 3—フエ二ルー 4—フエニルァミノカルボニル — 1H—ピロール一 1—ィル]ヘプタン酸、 ( + ) (3R, 5S, 6E)— 7— [2 シクロフ。 口ピル 4— (4—フルオロフェニル)キノリン一 3—ィル]— 3 , 5—ジヒドロキシ一 6— ヘプテン酸、 ( + )— (3R, 5S, 6E)— 3, 5—ジヒドロキシー7— [4— (4 フルオロフ ェニル) 6—イソプロピノレー 2— [N—メチルー(N—メチルスルフォニル)ァミノ]ピリ ミジン— 5—ィル] 6—ヘプテン酸である前 [1]〜 [3]のレ、ずれか 1記載のドライアイ またはドライアイに伴う疾患の治療剤、
[6]—般式(1)で表される化合物の塩力 S、 ( + )-(3R, 5R)— 3, 5—ジヒドロキシー 7— [ (IS, 2S, 6S, 8S, 8aR) -1, 2, 6, 7, 8, 8a へキサヒドロ一 6 ヒドロキシ -2-メチル _8_[(2S)_2_メチルブチリルォキシ] _ 1 _ナフチル]ヘプタン酸 モノナトリウム塩、 (±)_(3R*, 5S*, 6E)_3, 5—ジヒドロキシ _7_[3_ (4—フノレ オロフヱニル) _ 1 _ (1—メチルェチル) - 1H—インドール _2_ィル] _6_ヘプテ ン酸 モノナトリウム塩、 ( + )— (3R, 5S, 6E)_3, 5—ジヒドロキシ一 7— [2, 6—ジ イソプロピル— 4_ (4—フルオロフェニル) _5_ (メトキシメチル) _3_ピリジル ]_6 —ヘプテン酸 モノナトリウム塩、 (_)_(3R, 5R)_3, 5—ジヒドロキシ一 7_[2_( 4_フルオロフェニル) _5_ (1—メチルェチル) _3_フエ二ノレ一 4_フエニノレアミノ
カルボ二ルー 1H—ピロ一ルー 1 ィル]ヘプタン酸 カルシウム塩(2 : 1)、 (+ ) (3 R, 5S, 6E)— 7— [2 シクロプロピル一 4— (4 フルオロフェニル)キノリン一 3—ィ ノレ]— 3, 5 ジヒドロキシ一 6 ヘプテン酸 カルシウム塩(2 : 1)、 ( + )— (3R, 5S, 6E) _ 3, 5—ジヒドロキシ一 7— [4— (4—フルオロフェニル)一6—イソプロピノレ一 2 - [N—メチル一(N—メチルスルフォニル)ァミノ]ピリミジン一 5 _ィル]― 6 _ヘプテ ン酸 カルシウム塩(2 : 1)である前 [1]〜 [3]のレ、ずれ力 4記載のドライアイまたはド ライアイに伴う疾患の治療剤、
[7]ドライアイに伴う疾患が、角膜潰瘍、点状表層角膜症、角膜上皮欠損または結膜 上皮欠損である前 [1]〜 [6]のいずれ力、 1記載のドライアイまたはドライアイに伴う疾 患の治療剤、および
[8]剤型が、点眼剤または眼軟膏剤である前 [1]〜[7]のいずれ力 4記載のドライア ィまたはドライアイに伴う疾患の治療剤、である。
[0011] 以下に、本明細書中で規定した各基、環、原子について詳しく説明する。
[0012] 「低級アルキレン基」とは、炭素原子数が 1〜8個の直鎖または分枝のアルキレン基 を示す。例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、へ キサメチレン、ヘプタメチレン、オタタメチレン、メチルメチレン、ェチルメチレン基等が 挙げられる。
[0013] 「低級アルケニレン基」とは、炭素原子数が 2〜8個の直鎖または分枝のアルケニレ ン基を示す。例えば、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、へキサメ チレン、ヘプタメチレン、オタタメチレン、メチルメチレン、プロピレン、 2—メチルトリメ チレン等に二重結合を 1個または 2個含んだ基が挙げられる。
[0014] 「非芳香族環」とは、炭素原子数 6〜: 10個の、環内に:!〜 2個の二重結合を含んでい てもよい単環式または二環式の非芳香族炭化水素環を示す。例えば、シクロへキサ ン、デカヒドロナフタレン、シクロへキセン、シクロへキサ一1 , 3—ジェン、シクロへキ サ— 1, 4—ジェン、 1, 2, 3, 4, 4a, 5, 6, 8a—ォクタヒドロナフタレン、 1 , 2, 3, 7, 8, 8a—へキサヒドロナフタレン環等カ挙げられ、好ましくは、 1 , 2, 3, 7, 8, 8a—へ キサヒドロナフタレン環が挙げられる。
[0015] 「含窒素芳香族複素環」とは、:!〜 2個の窒素原子を有する炭素原子数 4〜9個の単
環式または二環式の芳香族複素環を示す。例えば、ピロール、ピラゾール、イミダゾ ール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、キノリン、イソキノリン、フタラジン、シ ノリン、キナゾリン、キノキサリン、インドール、イソインドール、インダゾール、ベンゾイミ ダゾール環が挙げられ、好ましくは、ピロール、ピリジン、キノリン、インドール環が挙 げられる。
[0016] 「低級アルキル基」とは、炭素原子数:!〜 6個の直鎖または分枝のアルキル基を示 す。例えば、メチノレ、ェチル、 n—プロピル、イソプロピル、 n—ブチル、イソブチル、 se c—ブチノレ、 tert—ブチノレ、 n_ペンチノレ、イソペンチノレ、ネオペンチノレ、 n_へキシ ノレ、イソへキシノレ基等が挙げられる。
[0017] 「置換基を有してもよい低級アルキル基」の置換基としては、ヒドロキシ基及び低級 アルコキシ基から選択される 1または 2個の基を示す。
[0018] 「シクロアルキル基」とは、炭素原子数 3〜8個のシクロアルキルを示す。例えば、シ クロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロォクチル基等が 挙げられる。
[0019] 「低級アルコキシ基」とは、炭素原子数 1〜6個の直鎖または分枝のアルコキシを示 す。例えば、メトキシ、エトキシ、 n—プロポキシ、イソプロポキシ、 n—ブトキシ、 tert— ブトキシ、 n—ペンチルォキシ、 n キシルォキシ基等を示す。
[0020] 「ァリール基」とは、炭素原子数 6〜: 10個の単環式または二環式の芳香族炭化水素 を示す。例えば、フエニル、ナフチル基等が挙げられ、
「置換基を有してもよいァリール基」の置換基としては、ハロゲン原子及びアルキル 基から選択される 1または 2個の基を示す。
[0021] 「ハロゲン原子」とは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子を示す。
[0022] 「ヒドロキシ基のエステル」とは、ヒドロキシ基と脂肪族カルボン酸とからなるエステル を示す。ここで、脂肪族カルボン酸とは、炭素原子数 1〜7個の直鎖または分枝のモ ノカルボン酸を示し、具体例として、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、 2—メ チルブタン酸、 2, 2 _ジメチルブタン酸等が挙げられる。
[0023] 特に、ヒドロキシ基と 2 _メチルブタン酸とからなるエステル、及び、ヒドロキシ基と 2,
2 -ジメチルブタン酸とからなるエステルが好ましレ、。
[0024] 「カルボキシ基のアミド」とは、カルボキシ基とアンモニア、 1級または 2級ァミン等と 力 なるアミドを示す。ここで、アミンは低級アルキルァミンでもァリールァミンでもよく 、低級アルキルァミンの具体例として、メチルァミン、ェチルァミン、ェチルメチルアミ ン、ジメチルァミン、ジェチルァミン、ジへキシルァミン等が挙げられ、また、ァリール ァミンの具体例として、ァニリン、ナフチルァミン等が挙げられる。
[0025] 「低級ァノレキノレアミノ基」とは、ァミノ基の水素原子が前記低級アルキル基で 1または 2置換されたモノまたはジアルキルアミノ基を示す。
[0026] モノアルキルアミノ基の具体例として、メチノレアミノ、ェチノレアミノ、ェチルメチルァミノ が挙げられ、ジアルキルアミノ基の具体例として、ジメチノレアミノ、ジェチルアミ入ジ へキシルァミノ等が挙げられる。
[0027] 「低級アルキルアミノ基のアミド」とは、低級アルキルアミノ基と脂肪族スルホン酸とか らなるスルホン酸アミドを示す。ここで、脂肪族スルホン酸とは、炭素原子数:!〜 6個の 直鎖または分枝のモノスルホン酸を示す。具体例として、メタンスルホン酸、エタンス ノレホン酸、へキサンスルホン酸、 2—ブタンスルホン酸等が挙げられる。
[0028] 「ラタトン環」とは、 6員環の δ —ラタトン環を示す。
[0029] 本化合物における「塩」とは、医薬として許容される塩であれば、特に制限はなぐ 塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩、酢酸、フ マル酸、マレイン酸、コノヽク酸、クェン酸、酒石酸、アジピン酸、ダルコン酸、ダルコへ プト酸、グルクロン酸、テレフタル酸、メタンスルホン酸、乳酸、馬尿酸、 1 , 2—ェタン ジスルホン酸、イセチオン酸、ラタトビオン酸、ォレイン酸、パモ酸、ポリガラタツロン酸 、ステアリン酸、タンニン酸、トリフルォロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、 ρ—ト ノレエンスルホン酸、硫酸ラウリルエステル、硫酸メチル、ナフタレンスルホン酸、スルホ サリチル酸等の有機酸との塩、臭化メチル、ヨウ化メチル等との四級アンモニゥム塩、 臭素イオン、塩素イオン、ヨウ素イオン等のハロゲンイオンとの塩、リチウム、ナトリウム 、カリウム等のアルカリ金属との塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属と の塩、鉄、亜鉛等との金属塩、アンモニアとの塩、トリエチレンジァミン、 2—ァミノエタ ノーノレ、 2, 2—ィミノビス(エタノール)、 1—デォキシ _ 1—(メチルァミノ)一 2— D— ソルビトール、 2—ァミノ一 2 _ (ヒドロキシメチル) _ 1, 3 _プロパンジオール、プロ力
イン、 N, N ビス(フエ二ルメチル)一 1, 2—エタンジァミン等の有機ァミンとの塩等 が挙げられる。
[0030] また、本化合物及びその「塩」が結晶として存在する場合、その結晶の多形も本発 明の範囲に含まれる。
[0031] 本化合物に幾何異性体または光学異性体が存在する場合は、それらの異性体も 本発明の範囲に含まれる。
[0032] また、本化合物は水和物または溶媒和物の形態をとつていてもよい。
[0033] さらに、本化合物にプロトン互変異性が存在する場合には、それらの互変異性体も 本発明に含まれる。
[0034] 本化合物は、例えば特表 2004— 512278号公報、特開 2001— 294526号公報、 特公平 2— 46031号公報、特開平 1— 279866、特開 2004— 115500などの特許 公報に記載された化合物で例示され、これらの化合物の医薬として許容される塩で あってもよい。
[0035] 本化合物の好ましい具体例として、例えば、 (+ )一(IS, 3R, 7S, 8S, 8aR)— 3, 7 ジメチノレー 1, 2, 3, 7, 8, 8a へキサヒドロー 8— [2— [(2R, 4R)— 4ーヒドロ キシ一 6—ォキソテトラヒドロ一 2H ピラン一 2—ィル]ェチル ] 1 ナフチル 2, 2- ジメチルブタノエート(シンパスタチン)、 ( + )— (3R, 5R)— 3, 5—ジヒドロキシ一 7 — [ (IS, 2S, 6S, 8S, 8aR) -1, 2, 6, 7, 8, 8a へキサヒドロ一 6 ヒドロキシ一 2—メチルー 8— [(2S)— 2—メチルブチリルォキシ] 1 ナフチル]ヘプタン酸(プ ラ/ スタチン)、 ( + ) (IS, 3R, 7S, 8S, 8aR)-3, 7 ジメチノレ一 1, 2, 3, 7, 8 , 8a へキサヒドロ一 8— [2— [(2R, 4R)—4 ヒドロキシ一 6 ォキソテトラヒドロ一 2H—ピラン _2_ィル]ェチル ナフチル(2S)_2—メチルブタノエート(ロバ スタチン)、 (±)_(3R*, 5S*, 6E)_3, 5—ジヒドロキシ一 7_[3_ (4—フルオロフ ヱニル) _ 1 _ —メチルェチル) - iH—インドール _ 2_ィル] _6_ヘプテン酸( フルパスタチン)、 ( + )_(3R, 5S, 6E)_3, 5—ジヒドロキシ _ 7 _ [2, 6—ジイソプ ロピノレ一 4— (4—フルオロフェニル) -5- (メトキシメチル)一 3—ピリジル]—6—へ プテン酸(セリバスタチン)、 (_)_(3R, 5R) -3, 5—ジヒドロキシ一 7_ [2— (4— フノレオロフェニノレ)一 5_ (1—メチノレエチノレ) _3_フエ二ノレ一 4_フエニノレアミノ力ノレ
ボニルー 1H—ピロ一ルー 1 ィル]ヘプタン酸(アトルバスタチン)、 ( + ) - (3R, 5S , 6E)—7— [2 シクロプロピノレー 4— (4 フノレオロフェニノレ)キノリン一 3—ィノレ]— 3, 5—ジヒドロキシー6—ヘプテン酸(ピタパスタチン、イタパスタチン)、 ( + ) - (3R, 5S, 6E) _ 3, 5—ジヒドロキシ一 7_ [4_ (4_フルオロフェニル)_ 6 _イソプロピノレ - 2- [N-メチル _ (N _メチルスルフォニル)ァミノ]ピリミジン一 5 _ィル] _ 6 _へ プテン酸(ロスパスタチン)、メパスタチン、コンパクチンおよびこれらの化合物の医薬 として許容される塩が挙げられる。
[0036] また、これらの化合物は、先の特許公報に基づき製造し、用レ、ることができる。また 、市販されているものを用いることもできる。
[0037] 本発明において、ドライアイに伴う疾患は、ドライアイに伴う疾患であれば特に制限 はなぐ例えば角膜潰瘍、点状表層角膜症、角膜上皮欠損、結膜上皮欠損などが挙 げられる。
[0038] 本発明によるドライアイまたはドライアイに伴う疾患の治療剤は、経口でも、非経口 でも投与することができる。
[0039] 投与剤型としては、点眼剤、眼軟膏剤、注射剤、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤 等が挙げられ、特に点眼剤が好ましい。これらは汎用されている技術を用いて製剤 化することができる。例えば、点眼剤は、塩化ナトリウム、濃グリセリン等の等張化剤、 リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等の緩衝化剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノォレ ート、ステアリン酸ポリオキシル 40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の界面活性剤 、クェン酸ナトリウム、ェデト酸ナトリウム等の安定化剤、塩化ベンザルコニゥム、パラ ベン等の防腐剤等を必要に応じて用い、調製することができる。 pHは眼科製剤に許 容される範囲内にあればょレ、が、 4〜8の範囲が好ましレ、。
[0040] 眼軟膏剤は、白色ワセリン、流動パラフィン等の汎用される基剤を用いて、調製する こと力 Sできる。また、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤等の経口剤は、乳糖、結晶セル ロース、デンプン、植物油等の増量剤、ステアリン酸マグネシウム、タルク等の滑沢剤 、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビュルピロリドン等の結合斉 1J、カルボキシメチル セルロース カルシウム、低置換ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の崩壊剤、ヒド ロキシプロピルメチルセルロース、マクロゴール、シリコン樹脂等のコ—ティング斉 lj、ゼ
ラチン皮膜等の皮膜剤などを必要に応じて加えて、調製することができる。
[0041] 本発明はまた、上記一般式(1)で表される化合物またはその塩の有効量を患者に 投与することからなるドライアイまたはドライアイに伴う疾患の治療方法にも関する。
[0042] 有効成分の投与量は症状、年令、剤型等によって適宜選択できるが、点眼剤では 0.0001〜10%(wZv)、好ましくは 0.001〜3%(w/v)のものを 1曰 1〜数回点 眼すればよレ、。また、経口剤では通常 1日当り 0. l~5000mg,好ましくは 1〜: 1000 mgを 1回または数回に分けて投与すればょレ、。
発明の効果
[0043] 後述するように、角膜障害の治癒効力試験を実施したところ、 (+ ) - (IS, 3R, 7S , 8S, 8aR) -3, 7 ジメチノレ一 1, 2, 3, 7, 8, 8a へキサヒドロ一 8— [2— [ (2R, 4R)— 4—ヒドロキシ一 6 ォキソテトラヒドロ 2H ピラン一 2 ィル]ェチル] 1— ナフチノレ 2, 2 ジメチルブタノエート、( + ) (3R, 5R)— 3, 5 ジヒドロキシ一 7— [ (IS, 2S, 6S, 8S, 8aR) -1, 2, 6, 7, 8, 8a へキサヒドロ一 6 ヒドロキシ一 2 ーメチルー 8— [(2S)— 2—メチルブチリルォキシ ] 1 ナフチル]ヘプタン酸 モノ ナトリウム塩、 ( + ) (IS, 3R, 7S, 8S, 8aR)-3, 7 ジメチノレ一 1, 2, 3, 7, 8, 8 a—へキサヒドロ一 8— [2— [(2R, 4R)—4—ヒドロキシ一 6—ォキソテトラヒドロ一 2H -ピラン _ 2 _ィル]ェチル] - 1 _ナフチル (2S) - 2—メチルブタノエート、(土)一( 3R*, 5S*, 6E)_3, 5—ジヒドロキシ一 7— [3— (4—フルオロフェニル)一 1— (1— メチルェチル)— 1H—インドール _2_ィル] _6_ヘプテン酸 モノナトリウム塩、 ( + )— (3R, 5S, 6E)_3, 5—ジヒドロキシ一 7— [2, 6—ジイソプロピル一 4— (4— フルオロフェニル) _5_ (メトキシメチル) _3_ピリジル]_6_へプテン酸 モノナト リウム塩、 (_)_(3R, 5R)_3, 5—ジヒドロキシ一 7_[2_ (4—フルオロフェニル) — 5— ( 1—メチルェチル)一 3—フエニル一 4 -フエニルァミノカルボニル一 1 H—ピ ロール _1_ィル]ヘプタン酸 カルシウム塩(2:1)、 ( + )_(3R, 5S, 6E)_7_[2 —シクロプロピル一 4— (4—フルオロフェニル)キノリン一 3—ィル]—3, 5—ジヒドロ キシ一 6 ヘプテン酸 カルシウム塩(2:1)、( + )— (3R, 5S, 6E)— 3, 5 ジヒドロ キシ一 7— [4— (4 フルオロフェニル) 6—イソプロピノレー 2— [N—メチノレ一(N— メチルスルフォニル)ァミノ]ピリミジン 5 ィル] 6 ヘプテン酸 カルシウム塩(2:
1)などのスタチン系化合物は、ドライアイモデルにおいて優れた改善効果を発揮す るので、ドライアイまたはドライアイに伴う疾患の治療剤として有用である。
発明を実施するための最良の形態
[0044] 以下に、薬理試験の結果および製剤例を示すが、これらは本発明をよりよく理解す るためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
[0045] [薬理試験]
角膜障害の治癒効力試験
雄性 SDラットを用い、 Fujiharaらの方法(Invest. Ophthalmol. Vis. Sci 42(1):96— 100 (2001))に準じ、ドライアイモデルを作製した。ドライアイモデル作製後、村上らの方 法(あたらしい眼科 21(1) :87-90 (2004))に準じて角膜障害をスコア判定し、各スタ チン系化合物点眼後の角膜障害の改善率を求めた。スタチン系化合物として、 (+ ) — (IS, 3R, 7S, 8S, 8aR)-3, 7 ジメチノレ一 1, 2, 3, 7, 8, 8a へキサヒドロ一 8— [2— [(2R, 4R)— 4 ヒドロキシ一 6—ォキソテトラヒドロ一 2H ピラン一 2—ィ ノレ]ェチル ]— 1—ナフチル 2, 2—ジメチルブタノエート(以下「ィ匕合物 A」とする)、 ( + )— (3R, 5R)-3, 5 ジヒドロキシ— 7— [ (IS, 2S, 6S, 8S, 8aR)— 1, 2, 6, 7, 8, 8a—へキサヒドロ _6—ヒドロキシ一 2_メチル _8_[(2S) _2 メチルブチリ ルォキシ] _1_ナフチル]ヘプタン酸 モノナトリウム塩 (以下「ィ匕合物 B」とする)、 ( + )-(lS, 3R, 7S, 8S, 8aR)_3, 7—ジメチノレ _1, 2, 3, 7, 8, 8a—へキサヒド 口一 8— [2— [(2R, 4R)— 4 ヒドロキシ一 6 ォキソテトラヒドロ一 2H ピラン一 2 —ィル]ェチル] - 1 _ナフチル(2S) _ 2—メチルブタノエート(以下「ィ匕合物 C」とす る)、 (±)_(3R*, 5S*, 6E)_3, 5—ジヒドロキシ一 7_[3_ (4—フルオロフヱ二 ノレ)一 1 _ (1—メチルェチル) - 1H—インドール _2_ィル] _ 6 _ヘプテン酸 モノ ナトリウム塩(以下「ィ匕合物 D」とする)、 ( + )-(3R, 5S, 6E)_3, 5—ジヒドロキシ— 7— [2, 6—ジイソプロピノレ _4_ (4 フルオロフェニル) _5_ (メトキシメチル)一 3 —ピリジル]—6—ヘプテン酸 モノナトリウム塩 (以下「ィ匕合物 E」とする)、(一)一(3R , 5R) -3, 5 ジヒドロキシ一 7— [2— (4 フルオロフェニル)一5— (1—メチルェ チル) 3—フエ二ルー 4—フエニルァミノカルボ二ルー 1H—ピロール一 1—ィル]へ プタン酸 カルシウム塩(2:1) (以下「ィ匕合物 F」とする)、 ( + )-(3R, 5S, 6E)-7
— [ 2 シクロプロピノレ 4— (4 フノレオロフェニノレ)キノリン一 3 ィノレ 3 , 5 ジヒ ドロキシー6 ヘプテン酸 カルシウム塩(2 : 1) (以下「ィ匕合物 G」とする)、(+ ) (3 R, 5S, 6E)— 3, 5—ジヒドロキシ一 7— [4— (4—フルオロフェニル) 6—イソプロ ピル _ 2 _ [N _メチル _ (N _メチルスルフォニル)ァミノ]ピリミジン— 5 _ィル]― 6 —ヘプテン酸 カルシウム塩(2 : 1) (以下「ィ匕合物 H」とする)を用いた。
[0046] (実験方法)
雄性 SDラットを用レ、、ネンブタールを投与して全身麻酔を施した。ついで眼窩外涙 腺を摘出し、 2ヶ月かけて角膜障害を誘発させた。
[0047] つぎに、被験化合物 (化合物 A〜H)を以下のように点眼 (点眼量: 5 μ L/回)した。
[0048] 化合物 Α点眼群:
化合物 A (0. 02%)の生理的リン酸緩衝液 (PBS溶液)を両眼に 1日 6回、 14日間 点眼した (一群 4匹 8眼)。
[0049] 化合物 B点眼群:
化合物 Β (0· 002%)の PBS溶液を両目艮に 1日 6回、 14日間点眼した(一群 4匹 8眼
) 0
[0050] 化合物 C点眼群:
化合物 C (0. 02%)の PBS溶液を両目艮に 1日 6回、 14日間点眼した(一群 4匹 8眼)
[0051] 化合物 D点眼群:
化合物 D (0. 02%)の PBS溶液を両眼に 1日 6回、 14日間点眼した(一群 4匹 8眼)
[0052] 化合物 E点眼群:
化合物 E (0. 02%)の PBS溶液を両目艮に 1日 6回、 14日間点眼した(一群 4匹 8眼)
[0053] 化合物 F点眼群:
化合物 F (0. 02%)の PBS溶液を両目艮に 1日 6回、 14日間点眼した(一群 4匹 8眼)
[0054] 化合物 G点眼群:
化合物 G (0. 002%)の PBS溶液を両目艮に 1日 6回、 14日間点眼した(一群 4匹 8眼 ) 0
[0055] 化合物 H点眼群:
化合物 H (0. 02%)の PBS溶液を両目艮に 1日 6回、 14日間点眼した(一群 4匹 8眼)
[0056] コントロール群では、 PBS溶液を両眼に 1日 6回、 14日間点眼した(一群 4匹 8眼)。
[0057] 点眼開始 14日後、角膜の障害部分をフルォレセインにて染色した。角膜の上部、 中間部および下部のそれぞれにつレ、て、フルォレセインによる染色の程度を下記の 基準に従ってスコア判定し、上記各部におけるスコアの合計の平均値力 角膜障害 の改善率を算出した。
[0058] さらに、正常眼についても上記各部におけるスコアの合計の平均値を求めた。 (判 定基準)
0 :染色されていない。
[0059] 1:染色が疎であり、各点状の染色部分は離れている。
[0060] 2 :染色が中程度であり、点状の染色部分の一部が隣接している。
[0061] 3 :染色が密であり、各点状の染色部分は隣接している
(結果)
下記計算式により、コントロール群 (PBS溶液)のスコア合計の平均値を基準(改善 率 : 0%)にして、化合物 A点眼群および化合物 B点眼群の改善率、化合物 C点眼群 から化合物 F点眼群の改善率、および、化合物 G点眼群および化合物 H点眼群の改 善率をそれぞれ算出した。これらを表:!〜 3に示す。なお、スコアの平均値は各 8眼の 平均である。
[0062] 改善率(%) = { (コントロール)―(本化合物) } /障害度 X 100
障害度 = (コントロール) - (正常眼)
[表 1]
群構成 スコア平均値 改善率 (%) 正常眼 2. 7
コントロール群 5. 4
化合物 A (0. 02 %) 点眼群 4. 9 1 8. 5 化合物 B ( 0. 002 %) 点眼群 4. 1 48. 1
群構成 スコア平均値 改善率 (%) 正常眼 3. 1
コントロール群 4. 9 一
化合物 C (0. 02 %) 点眼群 3. 8 6 1. 1 化合物 D ( 0. 02 %) 点眼群 3. 5 77. 8 化合物 E (0. 02 %) 点眼群 3. 9 5 5. 6 化合物 F (0. 02 %) 点眼群 3. 8 6 1. 1
群構成 スコア平均値 改善率 (%) 正常眼 2. 3
コントロール群 5. 1
化合物 G ( 0. 002 %) 点眼群 3. 9 42. 9 化合物 H ( 0. 02 %) 点眼群 3. 3 64. 3
[0063] (考察)
上記のラットを用いた薬理試験の結果から明ら力、なように、化合物 A〜Hは、いずれ も角膜障害を顕著に改善した。
[0064] [製剤例]
以下に化合物 A〜Hを用いた代表的な製剤例を示す。
[0065] 処方例 1 (点眼剤)
100ml中
化合物 A lOOmg 塩化ナトリウム 900mg 滅菌精製水
化合物 Aの添加量を変えることにより、濃度が 0. 003% ( 、 0. 03% (w/v)、 0. 05% (w/v)、 0. 3% (w/v)、 1 % 点眼剤を調製できる。
[0066] 処方例 2 (点眼剤)
100ml中
化合物 B lOmg 塩化ナトリウム 800mg リン酸水素ニナトリウム lOOmg リン酸二水素ナトリウム
滅菌精製水
化合物 Bの添加量を変えることにより、濃度が 0. 001 % ( 、 0. 1% (w/v)、 0. 3% (w/v)、 1. 0% (w/v)、 3. 0% ( できる。
[0067] 処方例 3 (点眼剤)
100ml中
化合物 C lOOmg 塩化ナトリウム 900mg 滅菌精製水 適量 化合物 Cの添加量を変えることにより、濃度が 0. 003% ( 、 0. 03% (w/v)、 0. 05% (w/v)、 0. 3% (w/v)、 1 % 点眼剤を調製できる。また、化合物 Cの代わりに、化合物 D 各点眼剤を調製できる。
[0068] 処方例 4 (眼軟膏剤)
lOOg中
化合物 B 0. 3g
流動パラフィン 10. Og
白色ワセリン 適量
化合物 Bの添加量を変えることにより、濃度が 1 % (WZW)、 3% (wZw)の眼軟膏 剤を調製できる。
処方例 5 (眼軟膏剤)
lOOg中
化合物 E 0. 3g
流動パラフィン 10. 0g
白色ワセリン 適量
化合物 Eの添加量を変えることにより、濃度が 1 % (w/w)、 3% (w/w)の眼軟膏 剤を調製できる。また、化合物 Eの代わりに、化合物 C、化合物 D、化合物 F〜Hを用 いることにより、各眼軟膏剤を調製できる。