WO2006057061A1

WO2006057061A1 - 分散トランザクション処理方法、装置、及びプログラム

Info

Publication number: WO2006057061A1
Application number: PCT/JP2004/017733
Authority: WO
Inventors: Takayuki Tsunakawa; Naohiro Ito
Original assignee: Fujitsu Limited
Priority date: 2004-11-29
Filing date: 2004-11-29
Publication date: 2006-06-01
Also published as: JP4500318B2; JPWO2006057061A1; US20080005220A1; US7836338B2

Abstract

　アプリケーションからのコミット要求に対して関連するディレクタに要求処理部がコミット処理要求を送信し、応答処理部がいずれかのディレクタから応答を受け取った場合にアプリケーションにコミットの成功を通知し、ディレクタがダウンして未解決トランザクションがある場合には、ディレクタが復旧した際に、ディレクタ復旧処理部が他のディレクタによる未解決トランザクションの処理結果に基づいて未解決トランザクションの処理を復旧したディレクタに指示する。また、ディレクタにコミット処理要求を送信中にコンダクタがダウンして一部のディレクタにコミット処理要求が送信できなかった場合には、コンダクタ復旧処理部が復旧後に各ディレクタに対して未解決トランザクションの問合せを行い、ディレクタが応答した未解決トランザクションに対する他のディレクタの処理結果に基づいて未解決トランザクションの処理を、応答したディレクタに指示する。

Description

明細書

分散トランザクション処理プログラム、分散トランザクション処理方法および分散トランザクション処理装置

技術分野

[0001] 本発明は、装置自身の故障以外ではコミット処理要求に対して必ずコミット処理を行って応答する複数の処理装置にアプリケーション力受け付けたトランザクションの分散処理を指示する分散トランザクション処理プログラム、分散トランザクション処理方法および分散トランザクション処理装置に関し、特に、コミット処理を高速に行うとともに、導入'運用の負担を軽減することができる分散トランザクション処理プログラム、分散トランザクション処理方法および分散トランザクション処理装置に関するものである。

背景技術

[0002] 従来、一つのトランザクションを処理する場合に複数のデータベースに対してァクセスする必要がある分散トランザクション処理では、複数のデータベース間の整合性を保証するために、 2フェーズコミットが用いられてきた。

[0003] 2フェーズコミットでは、コミット処理を 2段階のフェーズにわけ、第 1段階でデータべースに対してコミットの準備ができているか否かを確認し (プリペア）、全てのデータべース力コミットの準備ができたことが確認できた場合にのみ第 2段階でコミットを実行し、それ以外の場合には第 2段階でロールバックを行うことによってデータベース間の整合性を保証している (例えば、非特許文献 1参照。 ) o

[0004] 非特許文献 1 :「分散トランザクションに挑戦しょう！」、 [平成 16年 10月 12日検索]、インターネットく URL: HYPERLINK

http://www.microsoft.eom/japan/enabie/training/kblight/t004/7/0l.htm http://www.ogis-n.co.jp/otc/hiroba/technical/DTP/step2 >

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0005] しかしながら、 2フェーズコミットでは、コミット処理を 2段階のフェーズにわけて行うために、処理効率が悪いという問題がある。また、分散トランザクション処理を管理するトランザクシヨンマネージャを実行するコンピュータに障害が発生した場合にトランザクシヨンマネージャが復旧処理で使用するトランザクションログが必要であり、トランザクシヨンログのための導入 '運用の負担が大きいという問題もある。

[0006] 本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、コミット処理を高速に行うとともに、導入 '運用の負担を軽減することができる分散トランザクション処理プログラム、分散トランザクシヨン処理方法および分散トランザクション処理装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0007] 上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項 1の発明に係る分散トランザクシヨン処理プログラムは、装置自身の故障以外ではコミット処理要求に対して必ずコミット処理を行って応答する複数の処理装置にアプリケーション力受け付けたトランザクシヨンの分散処理を指示する分散トランザクション処理プログラムであって、前記アプリケーションからのコミット要求に対して複数の処理装置にコミット処理を要求するコミット要求手順と、前記コミット要求手順により要求したコミット処理に対していずれかの処理装置力応答があった場合に前記アプリケーションに対してコミットの成功を応答するコミット応答手順と、前記コミット要求手順により要求したコミット処理に対して故障に起因して応答を行うことができな力つた処理装置である故障処理装置が故障力も復旧した際に、該応答が行われな力つたトランザクションである未解決トランザクシヨンの処理にっ、て他の処理装置の処理結果に基づ!/、て該故障処理装置に対して指示する復旧指示手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。

[0008] この請求項 1の発明によれば、アプリケーションからのコミット要求に対して複数の処理装置にコミット処理を要求し、要求したコミット処理に対して、ずれかの処理装置力も応答があった場合にアプリケーションに対してコミットの成功を応答し、要求したコミット処理に対して故障に起因して応答を行うことができな力つた処理装置である故障処理装置が故障力も復旧した際に、応答が行われな力つたトランザクションである未解決トランザクションの処理にっ、て他の処理装置の処理結果に基づ、て故障処理装置に対して指示するよう構成したので、 1フェーズコミットによってデータベース間の整合性を維持することができる。

[0009] また、請求項 2の発明に係る分散トランザクション処理プログラムは、請求項 1の発明において、前記復旧指示手順は、前記故障処理装置が復旧した力否かを判定する復旧判定手順と、前記復旧判定手順により故障処理装置が復旧したと判定された場合に、故障処理装置の未解決トランザクションの処理結果につ、て他の処理装置に問合せを行、、問合せ結果に基づ、て未解決トランザクションに対する処理を故障処理装置に要求する処理装置復旧処理手順とを、コンピュータに実行させることを特徴とする。

[0010] この請求項 2の発明によれば、故障処理装置が復旧した力否かを判定し、故障処理装置が復旧したと判定した場合に、故障処理装置の未解決トランザクションの処理結果につ 1ヽて他の処理装置に問合せを行ヽ、問合せ結果に基づ!ヽて未解決トランザクシヨンに対する処理を故障処理装置に要求するよう構成したので、処理装置によるトランザクションログの管理だけが必要であり、当該分散トランザクション処理プログラムによるトランザクションログの管理を不要とすることができる。

[0011] また、請求項 3の発明に係る分散トランザクション処理プログラムは、請求項 2の発明において、前記復旧判定手順は、前記故障処理装置に対して定期的に接続を確認することによって該故障処理装置が復旧したか否かを判定することを特徴とする。

[0012] この請求項 3の発明によれば、故障処理装置に対して定期的に接続を確認することによって故障処理装置が復旧した力否かを判定するよう構成したので、確実に故障処理装置の復旧を検知することができる。

[0013] また、請求項 4の発明に係る分散トランザクション処理プログラムは、請求項 1、 2または 3の発明にお、て、自装置の故障からの復旧時に処理装置に対して未解決トランザクシヨンを問 1ヽ合わせる未解決問合せを行!ヽ、該未解決問合せに対して処理装置力応答された未解決トランザクションの処理結果について他の処理装置に問い合わせる処理結果問合せを行う未解決トランザクション処理結果問合せ手順と、前記未解決トランザクション処理結果問合せ手順による処理結果問合せに対する応答結果に基づいて該未解決トランザクションに対する処理を未解決問合せに対して未解決トランザクションを応答した処理装置に要求する自装置復旧処理手順とを、さらにコンピュータに実行させることを特徴とする。

[0014] この請求項 4の発明によれば、自装置の故障力の復旧時に処理装置に対して未解決トランザクションを問ヽ合わせる未解決問合せを行ヽ、未解決問合せに対して処理装置力応答された未解決トランザクションの処理結果について他の処理装置に問!、合わせる処理結果問合せを行!、、処理結果問合せに対する応答結果に基づ、て未解決トランザクションに対する処理を未解決問合せに対して未解決トランザクションを応答した処理装置に要求するよう構成したので、当該分散トランザクション処理プログラムを実行するコンピュータが一部の処理装置に対してコミット処理を要求した後に故障した場合にも、復旧後に残りの処理装置のコミット処理を正しく行うことができる。

[0015] また、請求項 5の発明に係る分散トランザクション処理プログラムは、請求項 1の発明において、前記コミット要求手順は、コミット処理の要求がいずれの処理装置にも受け付けられなかった場合に、前記アプリケーションに対してコミットの失敗を応答することを特徴とする。

[0016] この請求項 5の発明によれば、コミット処理の要求がいずれの処理装置にも受け付けられな力つた場合に、アプリケーションに対してコミットの失敗を応答するよう構成したので、コミット処理を要求した全ての処理装置が故障して!/、る場合にもアプリケーシヨンに迅速に応答することができる。

[0017] また、請求項 6の発明に係る分散トランザクション処理プログラムは、請求項 1の発明において、前記コミット応答手順は、前記コミット要求手順により要求したコミット処理に対して、ずれの処理装置力もも応答がな力つた場合には、前記アプリケーションにコミット結果を不明と応答することを特徴とする。

[0018] この請求項 6の発明によれば、要求したコミット処理に対していずれの処理装置からも応答がな力つた場合には、アプリケーションにコミット結果を不明と応答するよう構成したので、コミット処理を要求した全ての処理装置が要求受付後に故障した場合にもアプリケーションに確実に応答することができる。

[0019] また、請求項 7の発明に係る分散トランザクション処理方法は、装置自身の故障以外ではコミット処理要求に対して必ずコミット処理を行って応答する複数の処理装置にアプリケーション力受け付けたトランザクションの分散処理を指示する分散トランザクシヨン処理方法であって、前記アプリケーション力のコミット要求に対して複数の処理装置にコミット処理を要求するコミット要求工程と、前記コミット要求工程により要求したコミット処理に対していずれかの処理装置力応答があった場合に前記アプリケーシヨンに対してコミットの成功を応答するコミット応答工程と、前記コミット要求ェ程により要求したコミット処理に対して故障に起因して応答を行うことができな力つた処理装置である故障処理装置が故障力も復旧した際に、該応答が行われな力つたトランザクシヨンである未解決トランザクションの処理について他の処理装置の処理結果に基づいて該故障処理装置に対して指示する復旧指示工程と、を含んだことを特徴とする。

[0020] この請求項 7の発明によれば、アプリケーションからのコミット要求に対して複数の処理装置にコミット処理を要求し、要求したコミット処理に対して、ずれかの処理装置力も応答があった場合にアプリケーションに対してコミットの成功を応答し、要求したコミット処理に対して故障に起因して応答を行うことができな力つた処理装置である故障処理装置が故障力も復旧した際に、応答が行われな力つたトランザクションである未解決トランザクションの処理にっ、て他の処理装置の処理結果に基づ、て故障処理装置に対して指示するよう構成したので、 1フェーズコミットによってデータベース間の整合性を維持することができる。

[0021] また、請求項 8の発明に係る分散トランザクション処理装置は、装置自身の故障以外ではコミット処理要求に対して必ずコミット処理を行って応答する複数の処理装置にアプリケーション力受け付けたトランザクションの分散処理を指示する分散トランザクシヨン処理装置であって、前記アプリケーション力のコミット要求に対して複数の処理装置にコミット処理を要求するコミット要求手段と、前記コミット要求手段により要求したコミット処理に対していずれかの処理装置力応答があった場合に前記アプリケーシヨンに対してコミットの成功を応答するコミット応答手段と、前記コミット要求手段により要求したコミット処理に対して故障に起因して応答を行うことができな力つた処理装置である故障処理装置が故障力も復旧した際に、該応答が行われな力つたトランザクシヨンである未解決トランザクションの処理について他の処理装置の処理結果に基づいて該故障処理装置に対して指示する復旧指示手段と、を備えたことを特徴とする。

[0022] この請求項 8の発明によれば、アプリケーションからのコミット要求に対して複数の処理装置にコミット処理を要求し、要求したコミット処理に対して、ずれかの処理装置力も応答があった場合にアプリケーションに対してコミットの成功を応答し、要求したコミット処理に対して故障に起因して応答を行うことができな力つた処理装置である故障処理装置が故障力も復旧した際に、応答が行われな力つたトランザクションである未解決トランザクションの処理にっ、て他の処理装置の処理結果に基づ、て故障処理装置に対して指示するよう構成したので、 1フェーズコミットによってデータベース間の整合性を維持することができる。

[0023] また、請求項 9の発明に係る分散トランザクション処理装置は、一つのトランザクションを分散処理する複数の処理装置と、アプリケーションからトランザクション処理要求を受け付けて該複数の処理装置に分散処理を要求するトランザクション管理装置と力も構成される分散トランザクション処理装置であって、前記トランザクション管理装置は、前記アプリケーション力のコミット要求に対して複数の処理装置にコミット処理を要求するコミット要求手段と、前記コミット要求手段により要求したコミット処理に対していずれかの処理装置力応答があった場合に前記アプリケーションに対してコミットの成功を応答するコミット応答手段と、前記コミット要求手段により要求したコミット処理に対して故障に起因して応答を行うことができな力つた処理装置である故障処理装置が故障力も復旧した際に、該応答が行われな力つたトランザクションである未解決トランザクションの処理にっ、て他の処理装置の処理結果に基づ、て該故障処理装置に対して指示する復旧指示手段と、を備え、前記処理装置は、装置自身の故障以外では前記トランザクション管理装置からのコミット処理要求に対して必ずコミット処理を行って該トランザクション管理装置に応答することができるコミット処理手段と、故障力も復旧した際に、前記トランザクション管理装置からの指示に基づいて前記未解決トランザクションの処理を行う復旧処理手段と、を備えたことを特徴とする。

[0024] この請求項 9の発明によれば、トランザクション管理装置は、アプリケーションからのコミット要求に対して複数の処理装置にコミット処理を要求し、要求したコミット処理に対していずれかの処理装置力応答があった場合にアプリケーションに対してコミットの成功を応答し、要求したコミット処理に対して故障に起因して応答を行うことができな力つた処理装置である故障処理装置が故障力も復旧した際に、応答が行われなかつたトランザクションである未解決トランザクションの処理について他の処理装置の処理結果に基づいて故障処理装置に対して指示し、処理装置は、装置自身の故障以外ではトランザクション管理装置からのコミット処理要求に対して必ずコミット処理を行つてトランザクション管理装置に応答することができ、故障力も復旧した際に、トランザクシヨン管理装置力の指示に基づいて未解決トランザクションの処理を行うよう構成したので、 1フェーズコミットによってデータベース間の整合性を維持することができるまた、請求項 10の発明に係る分散トランザクション処理方法は、一つのトランザクシヨンを分散処理する複数の処理装置と、アプリケーションからトランザクション処理要求を受け付けて該複数の処理装置に分散処理を要求するトランザクション管理装置とから構成される分散トランザクション処理装置のコミット処理方法であって、前記トランザクシヨン管理装置が前記アプリケーションからのコミット要求に対して複数の処理装置にコミット処理を要求するコミット要求工程と、前記処理装置が装置自身の故障以外では前記トランザクション管理装置からのコミット処理要求に対して必ずコミット処理を行って該トランザクション管理装置に応答するコミット処理工程と、前記コミット要求工程により要求したコミット処理に対して、前記トランザクション管理装置が、いずれかの処理装置力応答があった場合に前記アプリケーションに対してコミットの成功を応答するコミット応答工程と、前記コミット要求工程により要求したコミット処理に対して故障に起因して応答を行うことができな力つた処理装置である故障処理装置が故障力も復旧した際に、前記トランザクション管理装置が、該応答が行われな力つたトランザクションである未解決トランザクションの処理について他の処理装置の処理結果に基づいて該故障処理装置に対して指示する復旧指示工程と、故障から復旧した際に、前記故障処理装置が、前記トランザクション管理装置からの指示に基づいて前記未解決トランザクションの処理を行う復旧処理工程と、を含んだことを特徴とする [0026] この請求項 10の発明によれば、トランザクション管理装置がアプリケーションからのコミット要求に対して複数の処理装置にコミット処理を要求し、処理装置が装置自身の故障以外ではトランザクション管理装置力のコミット処理要求に対して必ずコミット処理を行ってトランザクション管理装置に応答し、要求したコミット処理に対して、トランザクシヨン管理装置力 V、ずれかの処理装置力応答があった場合にアプリケーシヨンに対してコミットの成功を応答し、要求したコミット処理に対して故障に起因して応答を行うことができな力つた処理装置である故障処理装置が故障力も復旧した際に、トランザクション管理装置が、応答が行われな力つたトランザクションである未解決トランザクシヨンの処理にっ、て他の処理装置の処理結果に基づ!/、て故障処理装置に対して指示し、故障力も復旧した際に、故障処理装置が、トランザクション管理装置力の指示に基づいて未解決トランザクションの処理を行うよう構成したので、 1フエーズコミットによってデータベース間の整合性を維持することができる。発明の効果

[0027] 請求項 1、 7、 8、 9および 10の発明によれば、 1フェーズコミットによってデータべ一ス間の整合性を維持することができるので、コミット処理を高速に行うことができるという効果を奏する。

[0028] また、請求項 2の発明によれば、処理装置によるトランザクションログの管理だけが必要であり、当該分散トランザクション処理プログラムによるトランザクションログの管理を不要とするので、導入'運用の負担を軽減することができるという効果を奏する。

[0029] また、請求項 3の発明によれば、確実に故障処理装置の復旧を検知するので、データベース間の整合性を確実に維持することができるという効果を奏する。

[0030] また、請求項 4の発明によれば、当該分散トランザクション処理プログラムを実行するコンピュータが一部の処理装置に対してコミット処理を要求した後に故障した場合にも、復旧後に残りの処理装置のコミット処理を正しく行うことができるので、 1フエ一ズコミットによってデータベース間の整合性を維持することができるという効果を奏する。

[0031] また、請求項 5の発明によれば、コミット処理を要求した全ての処理装置が故障して V、る場合にアプリケーションに迅速に応答するので、コミット処理を高速に行うことができるという効果を奏する。

[0032] また、請求項 6の発明によれば、コミット処理を要求した全ての処理装置が要求受付後に故障した場合にもアプリケーションに確実に応答することができるので、アプリケーシヨンは適切な復旧動作行うことができるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

[0033] [図 1]図 1は、本実施例に係る分散トランザクション処理システムのシステム構成を示す機能ブロック図である。

[図 2]図 2は、各レコードに対応して RowIDファイルに作成されるエントリのデータ構造の一例を示す図である。

[図 3]図 3は、ログファイルに含まれる未解決トランザクション一覧のデータ構造の一例を示す図である。

[図 4]図 4は、コンダクタによるコミット処理の処理手順を示すフローチャートである。

[図 5]図 5は、図 1に示したディレクタ復旧処理部によるディレクタ復旧処理の処理手順を示すフローチャートである。

[図 6]図 6は、図 1に示したコンダクタ復旧処理部によるコミット復旧処理の処理手順を示すフローチャートである。

[図 7]図 7は、図 1に示したトランザクション結果決定部によるトランザクション結果決定処理の処理手順を示すフローチャートである。

[図 8]図 8は、 2台のディレクタが分散トランザクションを処理する場合に、ディレクタがダウンする各タイミングに対応するデータベース整合性維持動作を示す図である。

[図 9]図 9は、本実施例に係るコンダクタプログラムおよびディレクタプログラムを実行するコンピュータを示す図である。

符号の説明

[0034] 10 データファイル

20 RowIDファイル

30 ログファイル

40 ネットワーク

100 コンダクタ 110 要求処理部

120 応答処理部

130 ディレクタ復旧処理部

140 コンダクタ復旧処理部

150 トランザクション結果決定部

160 通信部

200 - "200 ディレクタ

1 n

210 トランザクション処理部

220 未解決トランザクション応答部

230 通信部

300 コンピュータ

310 HDD

311 コンダクタプログラム

312 ディレクタプログラム

320 RAM

330 ROM

340 CPU

341 コンダクタプロセス

342 ディレクタプロセス

350 LANインタフェース

360 I/Oインタフェース

発明を実施するための最良の形態

[0035] 以下に、本発明に係る分散トランザクション処理プログラム、分散トランザクション処理方法および分散トランザクション処理装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。

実施例

[0036] まず、本実施例に係る分散トランザクション処理システムの構成について説明する。

図 1は、本実施例に係る分散トランザクション処理システムのシステム構成を示す機能ブロック図である。

[0037] 同図に示すように、この分散トランザクション処理システムは、アプリケーションからトランザクシヨンを受け付けるコンダクタ 100と、コンダクタ 100によって受け付けられたトランザクションを分散処理する n台のディレクタ 200— 200がネットワーク 40を介し

1 n

て接続されて構成される。

[0038] コンダクタ 100は、ネットワーク 40を介してアプリケーション力も受け付けたトランザクシヨンの分散処理を関係するディレクタに指示し、各ディレクタの処理結果に基づ!/ヽてトランザクションの処理結果をアプリケーションに応答する装置である。

[0039] なお、この分散トランザクション処理システムでは、コンダクタ 100は、 1フェーズコミットによってコミット処理を行う。また、ディレクタ 200— 200は、故障によってコミット

1 n

処理を行えな、場合以外は、コミット処理要求を受け付けると必ずコミット処理を行うことがでさるちのとする。

[0040] コンダクタ 100は、要求処理部 110と、応答処理部 120と、ディレクタ復旧処理部 1 30と、コンダクタ復旧処理部 140と、トランザクション結果決定部 150と、通信部 160 とを有する。

[0041] 要求処理部 110は、アプリケーションからトランザクションを受け付け、受け付けたトランザクシヨンの分散処理を関係するディレクタに指示する処理部である。この要求処理部 110は、アプリケーション力もコミット要求を受け付けた場合には、関係するディレクタにコミット処理を要求する。

[0042] ここで、関係する全てのディレクタがダウンして、て、、ずれのディレクタにもコミット処理を依頼することができない場合には、この要求処理部 110は、アプリケーションにコミットの失敗を通知する。

[0043] 応答処理部 120は、要求処理部 110によりトランザクションの分散処理を指示されたディレクタ力分散トランザクション処理結果を受け取り、各ディレクタの分散トランザクシヨン処理結果に基づいてアプリケーションにトランザクション処理結果を通知する処理部である。

[0044] この応答処理部 120は、要求処理部 110によりコミット処理を指示されたディレクタのぅちの、ずれかのディレクタ力応答を受け取ると、コミットが成功したことをアプリケーシヨンに通知する。

[0045] また、この応答処理部 120は、要求処理部 110によりコミット処理を指示されたいずれのディレクタからも所定の時間内に応答がない場合、すなわち、コミット処理を指示された全てのディレクタがコミット処理の指示を受信後にダウンした場合には、アプリケーシヨンにコミット処理の結果が不明であることを通知する。

[0046] ディレクタ復旧処理部 130は、ディレクタ 200— 200の中にダウンしたディレクタが

1 n

ある場合に、ダウンしたディレクタが復旧したカゝ否かを監視し、ディレクタが復旧した際に復旧処理を行う処理部である。

[0047] 具体的には、このディレクタ復旧処理部 130は、復旧したディレクタに対してコミット処理が行われて、な、未解決トランザクションの問合せを行、、未解決トランザクションがある場合には、トランザクション結果決定部 150を用いてその未解決トランザクシヨンに対して行うべき処理を決定し、決定した処理を復旧したディレクタに指示する。

[0048] このディレクタ復旧処理部 130力復旧したディレクタに対してコミット処理が行われて、な、未解決トランザクションの問合せを行、、未解決トランザクションがある場合には、トランザクション結果決定部 150を用いてその未解決トランザクションに対して行うべき処理を決定し、決定した処理を復旧したディレクタに指示することによって、コミット処理の際にダウンしたディレクタがある場合にもデータベース間の整合性を保証することができる。

[0049] すなわち、応答処理部 120がいずれかのディレクタ力応答があった場合に直ちにアプリケーションに対してコミットの成功を通知し、残りのディレクタにコミット処理要求受信後コンダクタ 100への応答前にダウンしたディレクタがある場合にも、そのディレクタが復旧後コミット処理を行うことができ、データベース間の整合性を保証することができる。

[0050] コンダクタ復旧処理部 140は、コンダクタ 100がダウンして復旧した際に、復旧処理を行う処理部である。このコンダクタ復旧処理部 140は、復旧処理の一部として、未解決トランザクションの処理を行う。

[0051] 具体的には、このコンダクタ復旧処理部 140は、全てのディレクタ 200— 200に対

1 n して未解決トランザクションの問合せを行、、あるディレクタが未解決トランザクションがあることを応答した場合には、トランザクション結果決定部 150を用いてその未解決トランザクションに対して行うべき処理を決定し、決定した処理を未解決トランザクションを応答したディレクタに指示する。

[0052] このコンダクタ復旧処理部 140力復旧処理の一部として、全てのディレクタ 200

1 一 200に対して未解決トランザクションの問合せを行い、あるディレクタが未解決トランザクシヨンがあることを応答した場合には、トランザクション結果決定部 150を用いてその未解決トランザクションに対して行うべき処理を決定し、決定した処理を未解決トランザクションを応答したディレクタに指示することによって、ディレクタ 200— 200

1 n の一部にコミット要求を送信してコンダクタ 100がダウンした場合にも、データベース間の整合性を保証することができる。

[0053] トランザクション結果決定部 150は、ディレクタ復旧処理部 130およびコンダクタ復旧処理部 140の指示にしたがって、未解決トランザクションに対して行うべき処理を決定する処理部である。

[0054] 具体的には、このトランザクション結果決定部 150は、未解決トランザクションに対するコミット結果を他のディレクタに問い合わせ、他のディレクタのコミット結果に基づいて未解決トランザクションに対して行うべき処理を決定する。

[0055] すなわち、このトランザクション結果決定部 150は、未解決トランザクションに対して他のディレクタがコミット処理を行った場合には、未解決トランザクションに対して行うべき処理をコミット処理に決定し、未解決トランザクションに対して他のディレクタが口ールバックを行った場合には、未解決トランザクションに対して行うべき処理をロールバックに決定する。

[0056] 通信部 160は、アプリケーションを実行するコンピュータやディレクタ 200— 200な

1 n どとネットワーク 40を介して通信する処理部であり、アプリケーションからのコミット要求やディレクタ 200— 200力もの応答などを受信し、アプリケーションへのコミット結

1 n

果の応答やディレクタ 200— 200へのコミット処理要求などを送信する。

1 n

[0057] ディレクタ 200 200は、分散トランザクションを処理するためにアクセスする必要

1 n

がある複数のデータベースのそれぞれを管理する装置であり、コンダクタ 100からトランザクシヨン処理要求を受け付けてトランザクションを分散処理する。なお、ディレクタ 200一 200はいずれも同様の構成を有するので、ここではディレクタ 200を例にと

1 n 1 つて説明する。

[0058] ディレクタ 200は、トランザクション処理部 210と、未解決トランザクション応答部 22

1

0と、通信部 230とを有する。

[0059] トランザクション処理部 210は、コンダクタ 100からトランザクション処理要求を受け付けてトランザクションを分散処理し、レコード形式でデータを格納するデータフアイル 10を更新する処理部である。

[0060] また、このトランザクション処理部 210は、データファイル 10のレコードの格納位置を記憶する RowIDファイル 20およびトランザクションログを記憶するログファイル 30 を更新する。

[0061] 図 2は、各レコードに対応して RowIDファイル 20に作成されるエントリのデータ構造の一例を示す図である。同図に示すように、このエントリには、レコード格納位置とトランザクシヨン IDとが含まれる。

[0062] レコード格納位置は、データファイル 10のレコードの格納位置を示す。トランザクシヨン IDは、このエントリに対応するレコードの追加 '削除'更新を最後に行ったトランザクシヨンを識別する識別子であり、トランザクションの処理が完了するとトランザクション処理部 210によって更新される。

[0063] 図 3は、ログファイル 30に含まれる未解決トランザクション一覧のデータ構造の一例を示す図である。同図に示すように、この未解決トランザクション一覧には、コミット処理が行われてヽなヽ m個のトランザクションの識別子であるトランザクション ID

1—トランザクシヨン IDが記憶されている。

m

[0064] 未解決トランザクション応答部 220は、コンダクタ 100からの未解決トランザクションの問合せに対してログファイル 30の未解決トランザクション一覧に記憶されたトランザクション IDをコンダクタ 100に応答する処理部である。

[0065] この未解決トランザクション応答部 220が、コンダクタ 100からの問合せに対して未解決トランザクションを応答することによって、コンダクタ 100は、このディレクタ 200ま

1 たはコンダクタ 100自身の復旧処理において処理が必要な未解決トランザクションを特定することができる。 [0066] また、この未解決トランザクション応答部 220は、コンダクタ 100からの他のディレクタの未解決トランザクションに関するコミット結果の問合せに対して、ログファイル 30の未解決トランザクション一覧および RowIDファイル 20を用いてコンダクタ 100に応答する。

[0067] 具体的には、この未解決トランザクション応答部 220は、コンダクタ 100から未解決トランザクションのトランザクション IDを受け取り、そのトランザクション IDが未解決トランザクシヨン一覧にあればコミット未完了であることを応答し、未解決トランザクション一覧になければ RowIDファイル 20内にあるか否かを調べ、 RowIDファイル 20内にある場合には、トランザクションがコミットされているのでコミット完了を応答し、 RowID ファイル 20内にない場合には、トランザクションがコミットされていないのでコミット未完了を応答する。

[0068] この未解決トランザクション応答部 220力コンダクタ 100からの他のディレクタの未解決トランザクションに関するコミット結果の問合せに対して、ログファイル 30の未解決トランザクション一覧および RowIDファイル 20を用いてコミットが完了したか否かをコンダクタ 100に応答することによって、コンダクタ 100は、他のディレクタの未解決トランザクシヨンに対する処理を決定することができる。

[0069] 通信部 230は、コンダクタ 100などとネットワーク 40を介して通信する処理部であり、例えば、コンダクタ 100からコミット処理要求や未解決トランザクションの問合せを受信し、コンダクタ 100へコミット結果や未解決トランザクションのトランザクション IDを送信する。

[0070] 次に、コンダクタ 100によるコミット処理の処理手順について説明する。図 4は、コンダクタ 100によるコミット処理の処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、このコンダクタ 100は、要求処理部 110がアプリケーションからコミット要求を受信し (ステップ S101)、関連するディレクタ群にコミット処理要求を送信する（ステップ S1 02)。

[0071] そして、、ずれかのディレクタにコミット処理要求を送信できた力否かを判定し (ステップ S 103)、いずれのディレクタにもコミット処理要求を送信できなかった場合には、全ディレクタがダウンしている場合であるので、アプリケーションにコミットの失敗を通知する（ステップ SI 08)。

[0072] 一方、、ずれかのディレクタにコミット処理要求を送信できた場合には、応答処理部 120力いずれかのディレクタ力も応答があると (ステップ S 104、肯定）、アプリケーシヨンへコミットの成功を通知し (ステップ S 105)、 V、ずれのディレクタからも応答がな!ヽ場合には、タイムアウトである力否かを判定する (ステップ S106)。

[0073] その結果、タイムアウトでない場合には、引き続きディレクタ力もの応答を待ち、タイムアウトの場合には、コミット処理要求を受け付けた全てのディレクタが要求受付後にダウンした場合であり、各ディレクタでコミット処理がどこまで行われたかわからな！ヽので、アプリケーションへコミット結果が不明であることを通知する (ステップ S 107)。

[0074] このように、コンダクタ 100がディレクタにコミット処理要求を送信し、いずれかのディレクタカ応答があると直ちにアプリケーションにコミットの成功を通知するので、ァプリケーシヨンからのコミット要求を高速に処理することができる。

[0075] 次に、図 1に示したディレクタ復旧処理部 130によるディレクタ復旧処理の処理手順について説明する。図 5は、図 1に示したディレクタ復旧処理部 130によるディレクタ復旧処理の処理手順を示すフローチャートである。

[0076] 同図に示すように、このディレクタ復旧処理部 130は、ダウンしたディレクタがある場合に、ダウンしたディレクタに定期的に接続を試行し (ステップ S201)、接続できると、未解決トランザクションの問合せを行う（ステップ S202)。

[0077] そして、未解決トランザクションがある力否かを判定し (ステップ S203)、未解決トランザクシヨンがある場合には、未解決トランザクションを一つ選択し (ステップ S204)、選択した未解決トランザクションに対して行うべき処理を決定するトランザクション結果決定処理を行う（ステップ S 205)。

[0078] そして、未解決トランザクションに対して行うべき処理が決定した力否力、すなわち、コミットまたはロールバックが決定したか否かを判定し (ステップ S206)、コミット力ロールバックが決定した場合には、復旧したディレクタに対して決定結果に基づいて未解決トランザクションを処理するように指示し (ステップ S207)、ステップ S203に戻って次の未解決トランザクションの処理に移る。

[0079] 一方、コミットかロールバックかが不明な場合には、復旧したディレクタにその未解決トランザクションについては指示することなぐステップ S203に戻って次の未解決トランザクシヨンの処理に移る。

[0080] このように、このディレクタ復旧処理部 130が、復旧したディレクタの未解決トランザクシヨンの処理をトランザクション結果決定処理によって決定し、決定した処理を復旧したディレクタに指示することによって、コミット処理前にダウンしたディレクタのコミット処理を復旧後に正しく行うことができる。

[0081] 次に、図 1に示したコンダクタ復旧処理部 140によるコミット復旧処理の処理手順について説明する。図 6は、図 1に示したコンダクタ復旧処理部 140によるコミット復旧処理の処理手順を示すフローチャートである。

[0082] 同図に示すように、このコンダクタ復旧処理部 140は、ダウン力も復旧後にディレクタを一つ選択し (ステップ S301)、未解決トランザクションの問合せを行う（ステップ S3 02)。

[0083] そして、未解決トランザクションがある力否かを判定し (ステップ S303)、未解決トランザクシヨンがな、場合には、全ディレクタを処理した力否かを判定し (ステップ S304 )、全ディレクタを処理していない場合には、ステップ S301に戻って次のディレクタの処理に移り、全ディレクタを処理した場合には、処理を終了する。

[0084] 一方、未解決トランザクションがある場合には、未解決トランザクションを一つ選択し

(ステップ S305)、選択した未解決トランザクションに対して行うべき処理を決定するトランザクシヨン結果決定処理を行う（ステップ S306)。

[0085] そして、未解決トランザクションに対して行うべき処理が決定した力否力、すなわち、コミットまたはロールバックが決定したか否かを判定し (ステップ S307)、コミット力ロールバックが決定した場合には、選択して!/、るディレクタに対して決定結果に基づ!/、て未解決トランザクションを処理するように指示し (ステップ S308)、ステップ S303に戻つて次の未解決トランザクションの処理に移る。

[0086] 一方、コミットかロールバックかが不明な場合には、選択しているディレクタにその未解決トランザクションについては指示することなぐステップ S303に戻って次の未解決トランザクションの処理に移る。

[0087] このように、このコンダクタ復旧処理部 140がディレクタに未解決トランザクションの問合せを行、、未解決トランザクションに対して行うべき処理をトランザクション結果決定処理によって決定し、決定した処理をディレクタに指示することによって、コミット要求を一部のディレクタに送信した後にコンダクタ 100がダウンした場合にも、復旧後に残りのディレクタのコミット処理を正しく行うことができる。

[0088] 次に、図 1に示したトランザクション結果決定部 150によるトランザクション結果決定処理の処理手順について説明する。図 7は、図 1に示したトランザクション結果決定部 150によるトランザクション結果決定処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、このトランザクション結果決定処理は、図 5のステップ S205の処理および図 6 のステップ S306の処理に対応する。

[0089] 図 7に示すように、このトランザクション結果決定部 150は、未解決トランザクションの状態が未完了である力否かを判定し (ステップ S401)、未解決トランザクションの状態が未完了である場合には、結果を未確定として処理を終了する (ステップ S412)。

[0090] 一方、未解決トランザクションの状態が未完了でない場合には、ダウンディレクタの数を数えるための変数としてダウンディレクタ数を「0」に初期化し (ステップ S402)、ディレクタを一つ選択する（ステップ S403)。

[0091] そして、選択したディレクタに対して未解決トランザクションの処理結果の問合せを行ヽ（ステップ S404)、ディレクタがダウンして!/、るか否かを判定する（ステップ S405

) o

[0092] その結果、ディレクタがダウンして!/ヽなヽ場合には、未解決トランザクションの処理結果の問合せに対する応答がコミットである力否かを判定し (ステップ S406)、コミットである場合には、結果をコミットとして処理を終了する (ステップ S407)。

[0093] 一方、未解決トランザクションの処理結果の問合せに対する応答がコミットでない場合には、未解決トランザクションの処理結果は不明であり、他のディレクタに問い合わせる必要があるので、ステップ S409に進んで全ディレクタに対して問い合わせたか否かを判定する。

[0094] また、ディレクタがダウンしている場合には、ダウンディレクタ数に「1」をカロえ (ステツプ S408)、全ディレクタに対して問い合わせたか否かを判定する（ステップ S409)。

[0095] その結果、全ディレクタに対して問い合わせていない場合には、ステップ S403に戻つて次のディレクタを選択し、全ディレクタに対して問い合わせた場合には、ダウンディレクタ数が「0」であるか否かを判定する（ステップ S410)。

[0096] そして、ダウンディレクタ数が「0」である場合には、全てのディレクタがコミットを行つていないので、結果をロールバックとして処理を終了し (ステップ S411)、ダウンディレクタ数が「0」でな、場合には、ダウンして、るディレクタによる未解決トランザクションの処理結果が不明であるので、結果を未確定として処理を終了する (ステップ S41 2)。

[0097] このように、このトランザクション結果決定部 150が、未解決トランザクションのコミット結果をディレクタに順に問い合わせ、コミットしたディレクタがある場合には、未解決トランザクシヨンの結果をコミットと決定し、全ディレクタがコミットしな力つた場合には、未解決トランザクションの結果をロールバックと決定することによって、コンダクタ 100 によるトランザクション処理結果のログ記録をなくすことができる。

[0098] 次に、 2台のディレクタが分散トランザクションを処理する場合に、ディレクタがダウンする各タイミングに対応するデータベース整合性維持動作について説明する。図 8は、 2台のディレクタが分散トランザクションを処理する場合に、ディレクタがダウンする各タイミングに対応するデータベース整合性維持動作を示す図である。

[0099] 同図に示すように、 2台のディレクタ Dおよび Dがいずれもダウンしない場合には、

1 2

コミット要求に対するアプリケーションへの応答はコミット成功となり、トランザクションの結果はコミットとなる。また、データベース間の整合性を維持するための動作は何も必要ない。

[0100] また、ディレクタ Dがダウンせずディレクタ Dがダウンした場合には、ディレクタ Dが

1 2 2 ダウンしたタイミングに関係なぐコミット要求に対するアプリケーションへの応答はコミット成功となり、トランザクションの結果はコミットとなる。

[0101] ただし、 Dがコミット指示を受け付ける前またはコミット処理中にダウンした場合には

2

、 Dは再起動後、コンダクタ 100を通じて Dでのコミット完了を知り、コミットする。また

2 1

、 Dがコミット応答前にダウンした場合には、データベース間の整合性を維持するた

2

めの動作は何も必要な!/、。

[0102] また、ディレクタ Dがコミット指示を受け付ける前にダウンし、ディレクタ Dもコミット指示を受け付ける前にダウンした場合には、コミット要求に対するアプリケーションへの応答はコミット失敗となり、トランザクションの結果はロールバックとなり、 Dおよび Dは

1 2 再起動後、コンダクタ 100を通じてコミットが完了したディレクタがな力つたことを知り、ローノレノックする。

[0103] また、ディレクタ Dがコミット指示を受け付ける前にダウンし、ディレクタ D力コミット

1 2 処理中にダウンした場合には、コミット要求に対するアプリケーションへの応答は不明となり、トランザクションの結果はロールバックとなり、 Dおよび Dは再起動後、コンダ

1 2

クタ 100を通じてコミットが完了したディレクタがなかったことを知り、ロールバックする [0104] また、ディレクタ Dがコミット指示を受け付ける前にダウンし、ディレクタ D力コミット

1 2 応答前にダウンした場合には、コミット要求に対するアプリケーションへの応答は不明となり、トランザクションの結果はコミットとなり、 Dは再起動後、コンダクタ 100を通じ

1

て Dでのコミット完了を知り、コミットする。

2

[0105] また、ディレクタ D力コミット処理中にダウンし、ディレクタ Dもコミット処理中にダウ

1 2

ンした場合には、コミット要求に対するアプリケーションへの応答は不明となり、トランザクシヨンの結果はロールバックとなり、 Dおよび Dは再起動後、コンダクタ 100を通

1 2

じてコミットが完了したディレクタがなかったことを知り、ロールバックする。

[0106] また、ディレクタ Dがコミット処理中にダウンし、ディレクタ Dがコミット応答前にダウ

1 2

ンした場合には、コミット要求に対するアプリケーションへの応答は不明となり、トランザクシヨンの結果はコミットとなり、 Dは再起動後、コンダクタ 100を通じて Dでのコミ

1 2 ット完了を知り、コミットする。

[0107] また、ディレクタ Dがコミット応答前にダウンし、ディレクタ Dもコミット応答前にダウ

1 2

ンした場合には、コミット要求に対するアプリケーションへの応答は不明となり、トランザクシヨンの結果はコミットとなり、データベース間の整合性を維持するための動作は何も必要ない。

[0108] 上述してきたように、本実施例では、アプリケーション力ものコミット要求に対して関連するディレクタに要求処理部 110がコミット処理要求を送信し、応答処理部 120がいずれかのディレクタ力応答を受け取った場合にアプリケーションにコミットの成功を通知し、ディレクタがダウンして未解決トランザクションがある場合には、ディレクタが復旧した際に、ディレクタ復旧処理部 130が他のディレクタによる未解決トランザクシヨンの処理結果に基づいて未解決トランザクションの処理を復旧したディレクタに指示することとしたので、 1フェーズコミットによってデータベース間の整合性を維持し、もってコミット処理を高速ィ匕することができる。

[0109] また、ディレクタにコミット処理要求を送信中にコンダクタ 100がダウンして一部のディレクタにコミット処理要求が送信できな力つた場合には、コンダクタ復旧処理部 140 が復旧後に各ディレクタに対して未解決トランザクションの問合せを行ヽ、ディレクタが応答した未解決トランザクションに対する他のディレクタの処理結果に基づいて未解決トランザクションの処理を、応答したディレクタに指示することとしたので、 1フエ一ズコミットによってデータベース間の整合性を維持し、もってコミット処理を高速ィ匕することができる。

[0110] また、本実施例では、コンダクタ 100は、ダウン力復旧した際にディレクタに未解決トランザクションを問合せることによって復旧処理を行うこととしたので、トランザクシヨンログを保有する必要がなく、システムの導入 ·運用の負担を軽減することができる

[0111] なお、本実施例では、コンダクタおよびディレクタについて説明した力コンダクタやディレクタが有する構成をソフトウェアによって実現することで、同様の機能を有するコンダクタプログラムやディレクタプログラムを得ることができる。そこで、これらのコンダクタプログラムやディレクタプログラムを実行するコンピュータについて説明する。

[0112] 図 9は、本実施例に係るコンダクタプログラムおよびディレクタプログラムを実行するコンピュータを示す図である。なお、ここでは、コンダクタプログラムとディレクタプログラムを一つのコンピュータで実行する場合について説明する力コンダクタプログラムとディレクタプログラムを別のコンピュータで実行することもできる。また、アプリケーシヨンとコンダクタプログラムを一つのコンピュータで実行することもできる。

[0113] 同図に示すように、このコンピュータ 300は、 HDD310と、 RAM320と、 ROM330 と、 CPU340と、 LANインタフェース 350と、 I/Oインタフェース 360とを有する。

[0114] HDD310は、コンダクタプログラム 311およびディレクタプログラム 312を記憶する記憶装置であり、ディレクタプログラム 312が使用するデータファイル 10、 RowIDファィル 20およびログファイル 30も記憶する。

[0115] RAM320は、 HDD310から読み出されたコンダクタプログラム 311およびディレクタプログラム 312やプログラムの実行途中結果などを記憶するメモリであり、 ROM33

0は、定数などを記憶した読み出し専用メモリである。

[0116] CPU340は、 RAM320からコンダクタプログラム 311およびディレクタプログラム 3

12を読み出し、コンダクタプロセス 341およびディレクタプロセス 342として実行する処理装置である。

[0117] LANインタフェース 350は、 LAN (ネットワーク）と接続するためのインタフェースであり、 IZOインタフェース 360は、キーボードやマウスなどの入力装置および表示装置を接続するインタフェースである。

[0118] そして、このコンピュータ 300において実行されるコンダクタプログラム 311およびディレクタプログラム 312は、フロッピィディスク（FD)、 CD— ROM、 DVDディスク、光磁気ディスク、 ICカードなどの可搬型記憶媒体に記憶され、これらの記憶媒体力も読み出されてコンピュータ 300にインストールされる。

[0119] あるいは、コンダクタプログラム 311およびディレクタプログラム 312は、 LANインタフェース 350を介して接続された他のコンピュータのデータベースなどに記憶され、データベースなどから読み出されてコンピュータ 300にインストールされる。そして、ィンストールされたコンダクタプログラム 311およびディレクタプログラム 312は、 HDD3 10に記憶される。

産業上の利用可能性

[0120] 以上のように、本発明に係る分散トランザクション処理プログラム、分散トランザクシヨン処理方法および分散トランザクション処理装置は、分散トランザクションシステムに有用であり、特に、コミット処理を高速ィ匕したい場合に適している。

Claims

請求の範囲

[1] 装置自身の故障以外ではコミット処理要求に対して必ずコミット処理を行って応答する複数の処理装置にアプリケーション力受け付けたトランザクションの分散処理を指示する分散トランザクション処理プログラムであって、

前記アプリケーションからのコミット要求に対して複数の処理装置にコミット処理を要求するコミット要求手順と、

前記コミット要求手順により要求したコミット処理に対していずれかの処理装置から応答があった場合に前記アプリケーションに対してコミットの成功を応答するコミット応答手順と、

前記コミット要求手順により要求したコミット処理に対して故障に起因して応答を行うことができな力つた処理装置である故障処理装置が故障力復旧した際に、該応答が行われなかったトランザクションである未解決トランザクションの処理について他の処理装置の処理結果に基づいて該故障処理装置に対して指示する復旧指示手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする分散トランザクション処理プログラム。

[2] 前記復旧指示手順は、前記故障処理装置が復旧したか否かを判定する復旧判定手順と、

前記復旧判定手順により故障処理装置が復旧したと判定された場合に、故障処理装置の未解決トランザクションの処理結果にっ、て他の処理装置に問合せを行、、問合せ結果に基づいて未解決トランザクションに対する処理を故障処理装置に要求する処理装置復旧処理手順とを、

コンピュータに実行させることを特徴とする請求項 1に記載の分散トランザクション処理プログラム。

[3] 前記復旧判定手順は、前記故障処理装置に対して定期的に接続を確認することによって該故障処理装置が復旧したか否かを判定することを特徴とする請求項 2に記載の分散トランザクション処理プログラム。

[4] 自装置の故障からの復旧時に処理装置に対して未解決トランザクションを問い合わせる未解決問合せを行!ヽ、該未解決問合せに対して処理装置から応答された未解決トランザクションの処理結果について他の処理装置に問い合わせる処理結果問合せを行う未解決トランザクション処理結果問合せ手順と、

前記未解決トランザクション処理結果問合せ手順による処理結果問合せに対する応答結果に基づいて該未解決トランザクションに対する処理を未解決問合せに対して未解決トランザクションを応答した処理装置に要求する自装置復旧処理手順とを、さらにコンピュータに実行させることを特徴とする請求項 1、 2または 3に記載の分散トランザクション処理プログラム。

[5] 前記コミット要求手順は、コミット処理の要求がいずれの処理装置にも受け付けられなカゝつた場合に、前記アプリケーションに対してコミットの失敗を応答することを特徴とする請求項 1に記載の分散トランザクション処理プログラム。

[6] 前記コミット応答手順は、前記コミット要求手順により要求したコミット処理に対していずれの処理装置からも応答がな力つた場合には、前記アプリケーションにコミット結果を不明と応答することを特徴とする請求項 1に記載の分散トランザクション処理プログラム。

[7] 装置自身の故障以外ではコミット処理要求に対して必ずコミット処理を行って応答する複数の処理装置にアプリケーション力受け付けたトランザクションの分散処理を指示する分散トランザクション処理方法であって、

前記アプリケーションからのコミット要求に対して複数の処理装置にコミット処理を要求するコミット要求工程と、

前記コミット要求工程により要求したコミット処理に対していずれかの処理装置から応答があった場合に前記アプリケーションに対してコミットの成功を応答するコミット応答工程と、

前記コミット要求工程により要求したコミット処理に対して故障に起因して応答を行うことができな力つた処理装置である故障処理装置が故障力復旧した際に、該応答が行われなかったトランザクションである未解決トランザクションの処理について他の処理装置の処理結果に基づいて該故障処理装置に対して指示する復旧指示工程とを含んだことを特徴とする分散トランザクション処理方法。

[8] 装置自身の故障以外ではコミット処理要求に対して必ずコミット処理を行って応答する複数の処理装置にアプリケーション力受け付けたトランザクションの分散処理を指示する分散トランザクション処理装置であって、

前記アプリケーションからのコミット要求に対して複数の処理装置にコミット処理を要求するコミット要求手段と、

前記コミット要求手段により要求したコミット処理に対していずれかの処理装置から応答があった場合に前記アプリケーションに対してコミットの成功を応答するコミット応答手段と、

前記コミット要求手段により要求したコミット処理に対して故障に起因して応答を行うことができな力つた処理装置である故障処理装置が故障力復旧した際に、該応答が行われなかったトランザクションである未解決トランザクションの処理について他の処理装置の処理結果に基づいて該故障処理装置に対して指示する復旧指示手段とを備えたことを特徴とする分散トランザクション処理装置。

[9] 一つのトランザクションを分散処理する複数の処理装置と、アプリケーションからトランザクシヨン処理要求を受け付けて該複数の処理装置に分散処理を要求するトランザクシヨン管理装置とから構成される分散トランザクション処理装置であって、前記トランザクション管理装置は、

前記コミット要求手段により要求したコミット処理に対して故障に起因して応答を行うことができな力つた処理装置である故障処理装置が故障力復旧した際に、該応答が行われなかったトランザクションである未解決トランザクションの処理について他の処理装置の処理結果に基づいて該故障処理装置に対して指示する復旧指示手段と、を備え、前記処理装置は、装置自身の故障以外では前記トランザクション管理装置からのコミット処理要求に対して必ずコミット処理を行って該トランザクション管理装置に応答することができるコミット処理手段と、

故障力復旧した際に、前記トランザクション管理装置からの指示に基づいて前記未解決トランザクションの処理を行う復旧処理手段と、

を備えたことを特徴とする分散トランザクション処理装置。

一つのトランザクションを分散処理する複数の処理装置と、アプリケーションからトランザクシヨン処理要求を受け付けて該複数の処理装置に分散処理を要求するトランザクシヨン管理装置とから構成される分散トランザクション処理装置のコミット処理方法であって、

前記トランザクション管理装置が前記アプリケーション力のコミット要求に対して複数の処理装置にコミット処理を要求するコミット要求工程と、

前記処理装置が装置自身の故障以外では前記トランザクション管理装置からのコミット処理要求に対して必ずコミット処理を行って該トランザクション管理装置に応答するコミット処理工程と、

前記コミット要求工程により要求したコミット処理に対して、前記トランザクション管理装置が、 V、ずれかの処理装置力応答があった場合に前記アプリケーションに対してコミットの成功を応答するコミット応答工程と、

前記コミット要求工程により要求したコミット処理に対して故障に起因して応答を行うことができな力つた処理装置である故障処理装置が故障力も復旧した際に、前記トランザクシヨン管理装置力該応答が行われな力つたトランザクションである未解決トランザクシヨンの処理にっ、て他の処理装置の処理結果に基づ、て該故障処理装置に対して指示する復旧指示工程と、

故障力復旧した際に、前記故障処理装置が、前記トランザクション管理装置からの指示に基づいて前記未解決トランザクションの処理を行う復旧処理工程と、を含んだことを特徴とする分散トランザクション処理方法。