明細書
転写反応を調節するタンパク質のスクリ一二ング方法および活性測定方法 技術分野
本発明は、 転写因子に対する作用調節機能を有するタンパク質または転写調節 領域に対する親和性を有するタンパク質などの転写反応を調節するタンパク質の スクリーニング方法, 当該タンパク質の活性測定方法、 及びそれに使用する測定 キットに関する。 背景技術
細胞を構成するタンパク質は遺伝子 (DNA) →mRNA→^ンパク質の過程を経て 合成される。 特に D NAから m R NAを合成する段階は転写反応または遺伝子発 現と呼ばれ、 遺伝子産物であるタンパク質の合成量を調節する重要な反応であり、 ひいては細胞の機能、 構造にかかわるタンパク質の合成量を制御していることに なる。 この転写反応は転写因子と呼ばれる一群の DNAに親和性を有するタンパク 質によって引き起こされ、 例えば、 基本転写因子として知られる R Aポリメラー ゼは, TATAボックスゃ転写開始部位から構成されるプロモーターと呼ばれる転 写制御領域の特定の塩基配列を有する DNAに結合し、 RNAポリメラーゼを組込ん で種々の転写因子が集合した転写複合体を形成して mRNAの合成を開始する。 プ 口モーターに依存する転写反応は遺伝子特異性がなく基本転写と呼ばれているが、 これとは別に細胞は生理的環境の変化や外界からの刺激に対し、 基本転写のレべ ルを上下させたり、 時期または組織特異的な発現を調節する機構を有している。 このような基本転写の調節をつかさどる転写調節領域の特定の塩基配列を有す る D Aはェンハンサーまたはサイレンサーとも呼ばれ (以下、 「転写調節嶺域」 と称する) 、 通常はプロモーターの上流に存在し、 この領域に結合し基本転写因
子に対する調節機能を有する転写因子 (遺伝子特異的転写因子、 遺伝子発現調節 因子もしくは遺伝子発現調節タンパク質とも呼ばれるが、 以下、 基本転写因子と 区別するためにこれを 「転写因子」 と称する) が直接または別の転写調節因子 (メディエーター, コファクターまたは介在因子とも呼ばれる) を介して基本転 写因子と相互作用することにより基本転写の調節を行っている。 すなわち遺伝子 発現はプロモーターと転写調節領域の特定の塩基配列を有する DNA、 さらにそれ らに作用する基本転写因子 Z転写因子/転写調節因子群によつて調節されている
(以下、 「転写因子」 および 「転写調節因子」 をあわせて 「転写関連因子」 と総 称することがある) 。 以下、 転写因子が基本転写因子に作用して転写を調節する 活性を 「転写因子活性」 、 転写調節因子が転写因子または転写因子/基本転写因 子に作用して転写を調節する活性を 「転写調節因子活性」 または 「コファクター 活性」 と称し、 「転写因子活性」 および 「転写調節因子活性」 をあわせて 「転写 関連因子活性」 と総称することがある。 図 1に、 転写関連因子とこれらの因子が 認識する D N Aの関係を示す。 一方、 高等生物の D N Aは、 ヒストンと呼ばれる —連の D N A結合タンパク質群が結合することによりクロマチン構造を形成し、 凝集して細胞核に納められていることが知られている。
このため、 ある種の転写因子は D N Aに結合することが出来ず、 転写反応が抑 制された状態にある。 しかしながらこれらのヒストンに作用してその構造を変化 させ、 転写因子が D NAに結合することを可能にするメディエーターが知られて いる。 例えば、 ヒストン修飾酵素 (ヒストンァセチル酵素ゃ脱ァセチル酵素) は ヒストンに作用し、 そのクロマチン構造を変化させ、 転写因子と D N Aの結合を 制御する活性を有している。 すなわち遺伝子発現はプロモーターと転写調節領域 の特定の塩基配列を有する D NA、 さらにそれらに作用する転写因子群や D NA 結合タンパク質群によって緻密に調節されている。
核酸とタンパク質の結合を検出する従来の方法として、 放射性ラジオアイソト ープで標識した核酸に結合したタンパク質をメンブレンフィルターで回収するフ ィルタ一バインディング法、 放射性ラジォアイソトープで標識した核酸に結合し
たタンパク質を非変性ポリアクリルアミド電気泳動で検出する方法 {一般的には ゲルシフト法 (新遺伝子工学ハンドブック改訂第 3版 150〜: 155頁 (1999年 9月 発行 羊土社) ) } または electophoretic mobility shift assay (EMSA)法と呼 ばれている) などが知られている。 特にゲルシフト法は転写因子と転写調節領域 の D NA配列との結合を検出する方法として現在、 頻繁に使用されているが、 放 射性ラジオアイソトープの使用が必要であるため、 特別な実験施設が必要である。 またポリアタリルァミドゲル中に存在する転写因子/ DNA複合体のパンドを解析 する方法のため、 定量的な解析や多数のサンプルの解析は困難であった。 さらに 近年、 転写因子が結合する D N Aに対し、 転写因子を含む細胞核抽出液を添加し、 転写因子に対する抗体を用いて転写因子/ D NA複合体を酵素標識抗体測定系 t ^enzyme—丄 inked immunosorbent assay (ELISA法) ) で很出する方法
(Anal. Biochem., 265: 28-34 (1998)、 TransAM Kits User Manual (ACTIVE MOTIF社) 、 BD Mercury TransFactor User Manual (BD Biosciences Clontech 社) ) が開発された。
しかしながらこの方法は、 (a ) 細胞核抽出物中に含まれる転写因子を測定す る方法であること {図 2 (A) } 、 ( b ) 細胞核抽出物を使用するため、 細胞核 抽出物のロットごとに測定値が変化し、 定量性に欠ける問題があつた。 さらに
( c ) 上述した転写調節因子と転写因子の相互作用を解析する方法ではなかつた。 また動物細胞などを用いて、 転写因子活性を測定するレポータージーン法が知ら れているが、 細胞を使用するために擬陽性が極めて多く、 この系を用いて転写因 子と相互作用する転写調節因子を同定するには多くの時間が必要であった。
また、 基本転写因子は遺伝子特異性がなく数も少ないが、 転写因子は非常に多 くのものが知られており、 その数は類似因子ゃファミリーを含めると 1 0 0 0の オーダーに達すると考えられているし、 その結合部位も多様である。 転写因子と して、 例えば、 v-jun, c-jun, junB, junD, dJRA, c-fos, fosBl, fosB2, Fra - 1, LRF-1, v-maf, mafG, NF-E2 p45, aNF- E2, fNF- E2, Nrf short form, GCN4, yAP- 1, CREB - 2, ATF - 3, CRE-BP1, CRE - BP3, ATF— a, CREB-341, CREB-327, CREM,
dCREB2, dCREB2-b, dCREB2— c, dCREB2_d, dCREB2 - q, dCREB2~r, dCREB2— s,
C/EBP a , C/EBP j3 , p34C/EBP β , CHOP- 10, VBP, Hlf, CPRF-2, EraBP- lb, EmBP - lb:
GBF1, GBF2, GBF3, CPRF-1, TAF— 1, HBP - la, GBF9, GBF1, GBF12, CPRF—3, TGAla:
TGAlb, 02, STE4, 0PI1, E2A, E47, ITF— 2/SEF2— IB, SEF-1A, MyoD, p42Tal~l,
HEN— 1, AhR, Arnt, USF, NF-1A1, NF-1A1. 1, NF-1A6, NF-1B1, NF-1B1, . NF-1B2,
NF-1C2/CTF-2, CTF - 4, CTF— 6, RF-X1, AP-2 a A/AP-2 a 1, AP-2 a 2, AP-2 a 3, AP-
2 a 4, AP-2 a B, ΑΡ-2 β , AP - 2 γ, GR, AR, ER, RXR a , PPAR a , PPARy , COUP -
TFl, HNF-4 a l, HNF— 4ひ 2, CF1, GATA—l, GATA—2, GATA— 3, GATA - 4, AREA/NIT-2,
Spl, YY1, Egr-1, Egr— 2, Egr— 3, Snail, CF2— II, Evi-1, Ikaros, MZF - 1,
Tramtrack69K, H0X9, CDP, HNF-1A, Nkx-2. 2, Nkx-2. 5, TTF— 1, Oct— 1A, Oct-IB,
Oct-lC, Oct - 2, Oct - 2· 1/Oct - 2B, Pax— 3, Pax-6, Pax— 1, HSF1 (short) , HSF2, dHSF, fungal HSF, c_Myb, A-Myb, v-Myb, P (long) , P (short) , CI (long) ,
CI (short) , c - Ets_l_p54, Ets-l_deltaiV/VII, Ets-2, Elk - 1, SAP- 1, SAP - lb,
Erg- 1, 55erg, Fli - lb, E4TF1-60/GABP a , E74A, IRF-1, IRF— 2, p50, NF-ATc'
NF-Atp, p91, p84, STAT2, STAT3, STAT4, STAT5A, STAT5B, STAT6, p53, MEF-
2k, SRF, E2, TBP, SRY, Sox - 5, Sox - 9, mat- Mc, CP1A, CP1B, CBF- C, AMLla, 等 が知られており、 これらの転写因子が認識して結合する転写調節領域の塩基配列 もそれぞれ報告されている (田村隆明、 外 2名編 ΓΒΐο Science 実験医学別冊 新用語ライブラリー 転写因子」 、 第 2版、 株式会社羊土社、 1999年 12月) 。 し力 し、 これらの転写調節領域の塩基配列は、 転写因子によって異なるため、 転 写調節領域との結合を指標に用いて新規の転写因子をスクリ一二ングするために は、 種々の塩基配列を有する転写調節領域を用いる必要があった。 また、 従来の データベースでの転写因子の分類はモチーフ構造毎に分類し、 結合する DNA配列 と対応付けているのみであった。 例えば、 Transfacデータベース (Nucleic Acids Res. , 31 (1), 374—378 (2003) )である transfac professionalにおける transcription factor classification力挙げられる。 そこで、 あらゆる種類の 転写因子を普遍的かつ効率的に測定しうる簡易な方法の確立が望まれていた。
発明の開示
近年の膨大な遺伝子配列解析の結果、 遺伝子には生命活動における機能不明な 数多くのタンパク質のアミノ酸配列がコードされていることが判ってきた。 これ らのタンパク質の機能を明らかにする試みのなかで、 タンパク質相互作用 (例え ばタンパク質一タンパク質間、 タンパク質一 D NA間、 タンパク質一医薬化合物 間に関する結合反応や修飾反応) を利用した、 新しいタンパク質機能解析の方法 が必要とされている。 例えば、 生命活動の維持や各種疾患の原因となる転写因子 に対して相互作用する新規物質、 具体的には新しい転写調節因子を簡便に見いだ すことが出来るならば、 この転写調節因子を疾患に対する治療薬として利用した り、 この因子に作用して転写因子の活性を増強または抑制する新しい医薬品を開 発することが可能になる。
この様な観点から本発明者らは、 無細胞合成系によつて合成した被検タンパク 質を用い、 ( a ) 核酸とタンパク質の結合活性、 特にプロモーターや転写調節領 域の塩基配列を有する D NAと転写因子の結合強度の変化を指標に、 (b ) 新し い転写調節因子を簡便かつハイスループットで解析出来る方法を検討した。 また、 無細胞合成系によつて合成した被検タンパク質を用レヽ、 ( a ) 転写因子 が共通して認識する転写調節領域の共通塩基配列 (以下、 「コンセンサス塩基配 列」 と称することがある) を有する D NAからなる群を設計し、 ( b ) 該 D NA との結合強度を指標に、 ( c ) 新しレ、転写因子を簡便かつハイスループットで解 析できる方法を検討した。
すなわち本発明の課題は、 D NAから mR NAを合成する段階の転写反応に着 目し、 遺伝子産物であるタンパク質の合成量を調節する重要な反応であるこの転 写反応を調節するタンパク質の新規な in vitro (試験管内) スクリーニング方 法及びその活性測定方法を提供することであり、 また、 あらゆる種類の転写因子 を普遍的かつ効率的に測定しうる簡易な方法を提供することである。
本発明者らは、 転写因子が有する D N A結合活性ならぴに転写因子およぴ転写 調節因子との相互作用に着目し、 被検タンパク質の有無による転写因子と D NA の相互作用 (両者の結合強度) の変化を指標とすることにより新しレヽ転写調節因 子をスクリーニング出来ないかと考えた。 すなわち、 (a ) 転写調節因子 (コフ アクター) が転写因子と相互作用して転写因子の活性を増強するなら、 転写因子 と D N Aの結合活性は上昇する。 (b ) 転写調節因子が転写因子と相互作用して 転写因子の活 1"生を抑制するなら、 転写因子と D N Aの結合活性は低下し、 (c ) 転写調節因子が D N Aと直接相互作用するならば、 転写因子と D N Aの結合活性 を増強または抑制する {図 2 (B ) } 。 そしていずれの場合においても、 D NA と転写因子の結合変ィ匕を間接的な指標に、 新しい転写調節因子をスクリーニング 出来ると考えられる。
そこで本発明者らは、 プロモーターや転写調節領域の塩基配列を有する D N A を固相担体に固定化する条件、 転写因子と D N Aの反応条件、 さらには転写調節 因子の反応条件を詳細に検討し、 転写因子と D N Aの結合活性の変化を指標に新 規物質、 例えば新しい転写調節因子をスクリーニング可能な方法を見出した。 さ らに本発明者らは多種類のタンパク質を迅速に合成できる無細胞タンパク質合成 系 {特開 2002-204689, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 99: 14652- 14657 (2002) } で作 成した転写調節因子と推定されるタンパク質をスクリ一二ング出来る条件を見レ、 だした。
また本発明者らは、 公知の転写因子が認識する塩基配列に関する公知のデータ ベース解析を行い、 転写因子に対する結合活性を保持するコンセンサス塩基配列 を有する DNAを設計 ·特定し、 これら DNAの必要最小限のセットを確定した。 こ の選択された DNAを使って、 c D NAクローンがコードする被検タンパク質と D N Aの直接の相互作用の分析、 すなわち両者の結合強度を直接的な指標とする分 析を行い、 本発明の系が転写調節領域に対する親和性を有する有用な物質の新規 なスクリ一二ング方法を提供するものであることを確認した。
特に、 無細胞タンパク質合成系で合成したタンパク質を被検物質として使用す ることを組合わせたから、 数多くの個々の遺伝子 (D NA) からこの系により個 別に合成した転写調節因子と推定されるタンパク質または転写因子と推定される タンパク質を対象に、 本発明の方法でハイスループットに目的とする転写調節因 子または転写因子をスクリーニングすることが可能になった。
具体的には、 核内受容体として例えば PPARファミリー、 より具体的には PPAR yまたは PPAR α、 また Smadファミリーとして例えば Smad3または Smad4、 さらに p53, NF /c B, AP-1, HIF-1, CREBなどの転写因子が有する作用を増強また は抑制する新たな転写調節因子がスクリーニングできることが判った。 またスク リ一二ングされた転写調節因子の活性は、 本発明の方法により定量的に測定でき ることが判った。 本発明は、 これらの知見に基づいて完成されたものである。 すなわち本発明は、 以下よりなる。
( 1 ) 被検タンパク質の合成を無細胞タンパク質合成系によつて行レヽ、 さらに 以下の少なくとも一つの工程を含む、 転写関連因子と転写因子が認識する転写調 節領域の塩基配列を有する DNAとの相互作用の変化または相互作用を指標として 転写関連因子の機能を解析することを特徴とする転写関連因子のスクリ一ニンク、、 方法;
( a ) 該被検タンパク質を、 疾患関連転写因子および該転写因子が認識する転写 調節領域の塩基配列を有する固相化された D N Aが少なくとも存在する系に加え、 該転写因子と該 D N Aとの結合強度の変化を指標として該被検タンパク質が有す る該転写因子に対する作用調節機能を解析する工程、
( b ) 該被検タンパク質を、 転写因子が共通して認識する転写調節領域の共通塩 基配列を有する固相化された D NAが少なくとも存在する系に加え、 該 D NAに 対する結合強度を指標として該被検タンパク質の該転写調節領域に対する親和性 を解 '祈する工程。
(2) 被検タンパク質の合成を無細胞タンパク質合成系によって行い、 さらに 以下の少なくとも一つの工程を含む、 転写関連因子と転写因子が認識する転写調 節領域の塩基配列を有する DNAとの相互作用の変ィ匕または相互作用を指標として 転写関連因子の活性を測定することを特徴とする転写関連因子のスクリ一二ング 方法;
(a) 該被検タンパク質を、 疾患関連転写因子おょぴ該転写因子が認識する転写 調節領域の塩基配列を有する固相化された DNAが少なくとも存在する系に加え、 該転写因子と該 D N Aとの結合強度の変化を指標として該被検タンパク質が有す る転写因子に対する作用調節機能を解析する工程、
(b) 該被検タンパク質を、 転写因子が共通して認識する転写調節領域の共通塩 基配列を有する固相化された D N Aが少なくとも存在する系に加え、 該 DNAに 対する結合強度を指標として該被検タンパク質の転写調節領域に対する親和性を 解析する工程。
(3) 無細胞タンパク質合成系が、 コムギ胚芽抽出液による無細胞タンパク質 合成系である、 (1) または (2) に記載の方法。
(4) 固相化された DNAが、 ビォチンとストレプトァビジン結合系を介して 固定化されている、 (1) 〜 (3) のいずれか 1に記載の方法。
(5) DNAが、 核内受容体、 Sraadファミリー、 p53、 NF/cB, AP- 1、 HIF- 1お よぴ CREBからなる群から選ばれた疾患関連転写因子が認識する塩基配列を有す る DNAである、 (1) 〜 (4) のいずれか 1に記載の方法。
(6) 転写因子が、 純度 50%以上に精製されたものである (1) 〜 (5) の いずれか 1に記載の方法。
(7) 転写因子が、 核内受容体、 Smadフアミリー、 p53、 NFKB、 AP- 1、 HIF - 1 および CREBからなる群から選ばれた転写因子である、 (1) 〜 (6) のいずれ か 1に記載の方法。
(8.) Smadファミリーが Smad3または Smad4である、 (5) 〜 (7) のいず れか 1に記載の方法。
(9) 核内受容体が PPARファミリーである、 (5) 〜 (7) のいずれか 1に 記載の方法。
(10) PPARファミリ一が PPAR αまたは PPAR γである、 ( 9 ) に記載の方法,
(11) 転写因子が、 標識物質または標識タンパク質が付加されたものである (1) 〜 (: 10) のいずれか 1に記載の方法。
(12) 転写因子に対する親和性物質を使用して判定する (1) 〜 (1 1) の いずれか 1に記載の方法。
(13) 転写因子に付加された標識物質または標識タンパク質に対する親和性 物質を使用して判定する (1 1) に記載の方法。
(14) 親和性物質が抗体である (12) または (13) に記載の方法。
(15) 固相化された D Ν Αが配列番号:!〜 54に記載の塩基配列をそれぞれ 有する DN Aからなる群から選ばれる少なくとも一つの DN Aである、 (1) 〜
(4) のいずれか 1に記載の方法。
(16) 固相化された D N Aが配列番号 1〜 54に記載の塩基配列をそれぞれ 有する DNAからなる群を必要最小限のセットとする、 (1) 〜 (4) または
(15) の!/、ずれ力 1に記载の方法。
(17) 結合強度を S P R法で分析することを特徴とする、 (1) 〜 (4) 、 (15) または (16) のいずれか 1に記載の方法。
(18) (1) 〜 (1 7) のいずれか 1に記載の方法に使用する試薬を含む測 定キット。
(19) 配列番号:!〜 54に記載の塩基配列をそれぞれ有する D N Aを必要最 小限のセットとして結合させた担体。 ,
(20) (1) 〜 (4) に記載の方法を用いて既知の転写関連因子の DNA結合 パターンと該転写関連因子の機能とを対応付けたデータベース。
(21) (1) 〜 (4) に記載の方法から得られた被検タンパク質のデータを、 (20) に記載のデータベースと比較することを特徴とする、 被検タンパク質の 転写関連因子の機能解析方法。
図面の簡単な説明
図 1は、 転写関連因子とこれらの因子が認識する D N Aの関係を示した図であ る。
図 2は、 従来の転写因子活性測定法と本発明の転写調節因子活性測定法の相違 を示した図である。
図 3は、 転写因子にタグを付カ卩し、 そのタグを検出することを特徴とする、 本 発明の転写調節因子活性測定法を示した図である。
図 4は、 種々の固相化担体に対する二本鎖 D N Aの固定化量を解析した結果を 示した図である。
図 5は、 図 2 Bに示した本発明の転写調節因子活性測定法で、 転写調節因子 (RXR a ) の活性を解析した結果を示した図である。
図 6は、 図 3に示した本発明の転写調節因子活性測定法で、 転写調節因子
(RXR a ) の活性を解析した結果を示した図である。
図 7は、 本発明の転写調節因子活性測定法に関する測定値の信頼性を示した図
(あ 。
図 8は、 図 3に示した本発明の転写調節因子活性測定法で、 転写調節因子
(PPAR y ) の活性を解析した結果を示した図である。
図 9は、 図 3に示した本発明の転写調節因子活性測定法で、 転写調節因子
(RXR a ) の活性を解析した結果を示した図である。
図 1 0は、 図 3に示した本発明の転写調節因子活性測定法が、 転写因子 Smad の DNA結合活性の測定法として適切であることを示した図である。
図 1 1は、 本発明の転写調節因子活性測定法を用い、 転写因子 PPAR y , p53, NF K B , AP-1 , HIF-1, Smad3に対する種々の転写調節因子活性を解析した結果 をまとめた図である。
図;! 2は、 本発明の転写調節因子活性測定法を用い、 転写因子 CREBに対する 種々の転写調節因子活性を解析した結果をまとめた図である。
図 1 3は、 図 1 2で強い活性を示した転写調節因子と推定されるタンパク質に 関し、 その濃度依存的な転写調節因子活性を示した図である。
図 1 4は、 318種類の転写調節因子をコードするクローンの結合活性実験結果 を示した図である。
図 1 5は、 図 1 4の結果を標準化した値 (nB) のマップを示した図である。 図 1 6は、 54種類の塩基配列を有する DNAのセットに対する 318種類の転写 調節因子と推定されるタンパク質の結合活性について全結果を示した図である。 図 1 7は、 54種類の塩基配列を有する DNAのセットに対する PPAR yおよび
RXR aの結合活性を示した図である。 横軸に DNAの番号、 縦軸に nB値を表す。 発明を実施するための最良の形態
以下に記載する詳細な説明は、 本発明の実施態様の一例 (代表例) であり、 本 発明の範囲はこれらの内容に特定はされなレ、。
( 1 ) 本発明が提供するスクリーニング方法、 活性測定方法おょぴその工程 本発明が提供するスクリーニング方法おょぴ活性測定方法は、 核酸とタンパク 質の結合活性を指標に新規物質をスクリ一二ングすることを特徴とする。 すなわ ち対象となる新規物質が、 核酸とタンパク質の結合活性を増加したり、 抑制した りする活性を指標に、 この新規物質をスクリーニングすることを特徴とする。 こ こで使用する核酸とは D NAまたは R NAを指し、 その形態は 1本鎖の状態でも 2本鎖の状態でも使用することが可能であり、 さらにメチル化などの修飾を受け た核酸も使用することが可能である。 またここで使用するタンパク質とは核酸に 親和性を有するものならいずれも使用可能である。
具体的には使用するタンパク質が転写因子である場合、 転写因子との相互作用 が期待されるプロモーターや転写調節領域 (ェンハンサー, サイレンサー) など の D N A配列を使用することが好ましく、 例えば、 転写因子と親和性を示す塩基 配列を有する D N Aを使用する方法が挙げられる。 この D NAと転写因子の結合 活性の変ィ匕を指標に新規物質、 例えば新しい転写調節因子がスクリーニング可能
となる。 以下に具体例として、 DNAと転写因子の結合能の変ィ匕を指標に、 新規 物質の例として新しい転写調節因子をスクリーニング る方法の工程に関して説 明する。
本発明のスクリーニング方法および活性測定方法とは、 (a) 転写因子に対す る転写調節因子と推定される物質となる一種または複数を含むものからなる物質、 例えば転写調節因子と推定されるタンパク質を添加して反応させる工程、 ( b ) この反応溶液を DNAに反応させ、 DN Aと複合体を形成させる工程、 (c) こ の複合体を分離した後、 複合体中の転写因子を検出して測定する工程を含むこと を特徴とする。
例えば、 (a) 転写因子に対する転写調節因子と推定される物質となる一種ま たは複数を含むものからなる物質、 例えば転写調節因子と推定されるタンパク質 を添加して反応させる工程、 (b) この反応溶液を D N Aに反応させ、 DNAと 複合体を形成させる工程、 (c) この複合体を分離した後、 複合体中の転写因子 と転写因子に対する親和性物質を反応させる工程、 及び (d) 複合体に結合した 親和性物質を検出して測定する工程を含む。 この具体例として {図 2 (B) } に 示した様に、 (a) 転写因子に対する転写調節因子と推定される物質となる一種 または複数を含むものからなる物質、 例えば転写調節因子と推定されるタンパク 質を添加して反応させる工程、 (b) この反応溶液を DNAに反応させ、 DNA と複合体を形成させる工程、 (c) この複合体を分離した後、 複合体中の転写因 子と転写因子に対する抗体を反応させる工程、 及び (d) 複合体に結合した抗体 を検出して測定する工程が挙げられる。
また、 (a) 標識タンパク質 (タグ) が付加した転写因子に対する転写調節因 子と推定される物質となる一種または複数を含むものからなる物質、 例えば転写 調節因子と推定されるタンパク質を添加して反応させる工程、 (b) この反応溶 液を DNAに反応させ、 DNAと複合体を形成させる工程、 (c) この複合体を 分離レた後、 複合体中の標識タンパク質 (タグ) が付加した転写因子と標識タン パク質 (タグ) に対する親和性物質を反応させる工程、 及び (d) 複合体に結合
した親和性物質を検出して測定する工程が含まれる方法でも良レ、。 この具体例と して (図 3) に示した様に、 (a) 標識タンパク質 (タグ) が付加した転写因子 に対する転写調節因子と推定される物質となる一種または複数を含むものからな る物質、 例えば転写調節因子と推定されるタンパク質を添加して反応させる工程、
(b) この反応溶液を DNAに反応させ、 DN Aと複合体を形成させる工程、
(c) この複合体を分離した後、 複合体中の標識タンパク質 (タグ) が付カ卩した 転写因子と標識タンパク質 (タグ) に対する抗体を反応させる工程、 及び (d) 複合体に結合した抗体を検出して測定する工程が挙げられる。
さらに、 (a) 標識物質を付加した転写因子に対する転写調節因子と推定され る物質となる一種または複数を含むものからなる物質、 例えば転写調節因子と推 定されるタンパク質を添加して反応させる工程、 (b) この反応溶液を DNAに 反応させ、 D N Aと複合体を形成させる工程、 (c) この複合体を分離した後、 複合体中の転写因子に含まれる標識物質を検出して測定する工程を含む方法、 ま たは (a) 標識物質を付加した転写因子に対する転写調節因子と推定される物質 となる一種または複数を含むもの力 らなる物質、 例えば転写調節因子と推定され るタンパク質を添加して反応させる工程、 (b) この反応溶液を DNAに反応さ せ、 DNAと複合体を形成させる工程、 (c) この複合体を分離した後、 複合体 中の標識物質が付加した転写因子と標識物質に対する親和性物質を反応させるェ 程、 及び (d) 複合体に結合した親和性物質を検出して測定する工程が含まれる 方法でも良い。
上記の転写因子に対する親和性物質とは、 転写因子に結合する性質のものなら ばレヽずれも使用可能であるが、 転写因子に対する抗体、 例えばモノクロ一ナル抗 体、 ポリクローナル抗体やこれらの標識体がもっとも好ましい。 これらの抗体は、 転写因子と DN Aの結合を阻害しない性質を有することが望ましい。
上記の標識タンパク質 (タグ) の例としては、 タンパク質タグとして ]3 -gal ( β-galactosidase) ,匿 (Maltose Binding Protein) , GFP (Green
Fluorescent Protein) およびその誘導体、 GST ( lutathion-S-transf erase) ,
Thio (TRX) (Thioredoxin) , CreRecombninase, さらにはアビジン, ストレプト アビジン及びニュートラアビジン等のビォチン結合タンパク質が挙げられる。 力 ッコ内はタンパク質タグの正式名称を記載した。 ぺプチドタグとしては AU5 (TDFYLK) , c-Myc (EQKLISEEDL) , CruzTag 09 (MKAEFRRQESDR) , CruzTag 22
(MRDALDRLDRLA) , CruzTag 41 (MKDGEEYSRAFR) , Glu-Gl (EEEEYMPME) , HA ( (Influenza) Hemagglutinin: YPYDVPDYA) , Ha. 11 ( (Influenza)
Hemagglutinin: CYPYDVPDYASL) , His (Histidine Tag : HHHffi&" (Hの数は自由 に設定可能である) ) , HisG (HHHHHHG), KT3 (hexapeptide: PPEPET) ,
Octapeptide (FLAGR: DYKDDDDK) , Omni- probe (between the His (6) and polyl inkersequences of the Xpress series: DLYDDDDK) , S-probethe (S- Tag encoded domain of thepET-29a_c (+) ), T7 (MASMTGGQQMG) , V5 (GKPIPNPLLGLDST) , VSV-G (YTDIEM RLGK) , Biotin AviTag (Biotinylation peptide by Biotin Ligase : GL DIFEAQKIEWHE) , その他 HGFtag (EFGHEFDLYE ) , c-Mettag
(STKKEVFNILQAAYVSKPGAQLARQ) , GAL4 (GAL4 DNA Binding Domain) , Lex A (E. coli protein Lex A) , VP5 (HSV-1 protein VP5) , VP16 (HSV protein VP16) , B42 TAP (Prot enA-ZZDoma i n , calmodulin binding Peptode, ProteinA, Maltose Binding Protein, し almodulin Binding Peptide, antibodyFcDomainなど力 用 可能である。 カツコ内はぺプチドタグのァミノ酸配列またはタンパク質ドメイン 名を記載した。
上記の標識タンパク質 (タグ) に対する親和性物質とは、 標識タンパク質 (タ グ) に結合する性質のものならばいずれも使用可能であるが、 標識タンパク質
(タグ) に対する抗体、 例えばモノクローナル抗体、 ポリクローナル抗体やこれ らの標識体がもっとも好ましい。 これらの抗体は、 標識タンパク質 (タグ) が付 加した転写因子と D NAの結合を阻害しない' (·生質を有することが望ましい。 さら にァビジン、 ストレプトァビジン及びニュートラァビジン等のピオチン結合タン パク質が標識タンパク質 (タグ) である場合、 これらに親和性を有するピオチン やその標識体が利用可能である。 また MBP (Maltose Binding Protein) が標識
タンパク質 (タグ) である場合、 MBP (Maltose Binding Protein) に親和性を有 するマルトースやその標識体が利用可能であり、 His (ポリヒスチジンべプチ ド) が標識タンパク質 (タグ) である場合、 His (ポリヒスチジンペプチド) に 親和性を有するニッケルあるいはコバルト等の金属イオンやその標識体が利用可 能であり、 GST (Glutathion-S- transferase) が標識タンパク質 (タグ) である 場合、 GST (Glutathion_S- transferase) に親和性を有するグ/レタチオンやその 標識体なども利用可能である。
上記の標識物質の例としては、 発色、 蛍光、 化学発光、 電気化学発光、 放射活 性を測定する方法などで利用されるあらゆる標識物質が利用可能であり、 酵素、 蛍光性物質、 放射性物質、 非放射性標識物質等が挙げられる。 酵素としては、 ァ ルカリホスファターゼ、 西洋わさぴペルォキシターゼ、 β—ガラタトシダーゼ、 ゥレアーゼ、 グルコースォキシダーゼ等が挙げられる。 蛍光性物質としては、 フ ルォレセイン系列、 ローダミン系列、 ェォシン系列、 NBD系列等の蛍光色素や、 緑色蛍光タンパク質 (GFP) 等の蛍光性タンパク質がある。 具体例としては、 蛍 光性物質としてはフルォレセィン、 才レゴングリーン (モレキュラープローブ) 、 Alexa488 (モレキュラープローブ) 、 テトラメチ /レローダミン、 テキサスレッド (モレキュラープローブ) 、 IC3 (同仁化学) 、 IC5 (同仁化学) 、 Cy3 (アマシ ャムバイオサイエンス) 、 Cy5 (アマシャムバイオサイエンス) などが挙げられ る。 また無細胞タンパク質合成系でタンパク質を標識可能なピューロマイシンお よびその導体、 蛍光などで標識したピュー口マイシン誘導体も使用可能である。 また放射性物質として、 32 P、 35 S等の放射性同位元素等が挙げられる。 さらに ホタルルシフェリン、 ルミノール誘導体、 ェクオリン、 アタリジゥム塩、 アタリ ジゥムサクシイミドエステル、 CDP-Star, CSPD, AMPPD, Galacton, Galacton- Plus, Galacton - Star, Glucuron, Glucinなどの発光化合物なども挙げられる。 また非放射性標識物質としては糖類、 脂質類、 色素、 ビーズ、 ナノビーズ等、 タン ク質または D NAなど、 さらに具体的にはビォチン、 ニッケルあるいはコ バルト等の金属イオン、 グルタチオン、 マルトース、 アデノシン 3リン酸、 ェチ
レンジァミン四酢酸、 ジゴキシゲニン、 ジニト口フエニル基など結合可能な化合 物であれば使用可能である。
上記の標識物質に対する親和性物質とは、 標識物質に結合する性質のものなら ばいずれも使用可能であるが、 標識物質に対する抗体、 例えばモノクローナル抗 体、 ポリクローナル抗体やこれらの標識体が利用可能である。 これらの抗体は、 標識物質が付加した転写因子と D N Aの結合を阻害しない性質を有することが望 ましい。 さらにピオチンに親和性を有するァビジン、 ストレプトァビジン及び二 ユートラアビジン等のピオチン結合タンパク質やその標識体、 マルトースに親和 性を有するマルトース結合タンパク質やその標識体、 ダルタチオンに親和性を有 する GST (Glutathion-S-transf erase) やその標識体などが利用可能である。 またここで述べた工程の一部および全工程は各種分注器およびその機能を備え た自動化口ボット、 例えばテ力ン社やべックマンコールタ一社のものを利用し、 半自動化または自動化することが出来る。
( 2 ) 本 明で使用する転写因子
本発明のスクリ一二ング方法および活性測定方法で使用する転写因子とは、 生 体内で核酸、 具体的には D N Aと親和性を有するものならばレ、ずれも使用可能で あるが、 特に各種疾患の原因や治療薬の対象となっている転写因子が望ましく、 以下にその具体例を挙げて説明する。
PPAR (.peroxisome proliferator— activated receptor) は、 スァロイ ドホノレモ ン受容体ファミリ一に属する核内受容体であり、 生活習惯病発症、 例えば糖尿病 と関連する内分泌 ·糖 ·脂質代謝、 さらには血管機能や炎症などの循環器系や発 ガン機構に関与する種々の標的遺伝子の発現を調節している転写因子として知ら れている。 この PPARは複数のサブタイプ遺伝子が見いだされ PPARフアミリーと 呼ばれている。 例えば哺乳動物においては a , y , および δ (ヒトでは NUC I, マウスでは FMR (fatty acid-activated receptor) , 力エルでは PPAR ]3 とも呼 ばれる) の主に 3種類のサブタイプが明らかとなっている。 α型は主として 肝臓、 腎臓、 褐色脂肪細胞などの脂肪消費臓、 その他心筋や消化管に発現が認め
られ、 脂肪酸酸化、 ケトン体生成、 ァポリポタンパクの生成などに関与する。 β 型は脳に、 δ型は組織特異性がみられず普遍的に発現しているが大腸ガン細胞 での発現が顕著であり、 発ガンとの関係が注目されている。 また y型は 1型 と γ 2型などの数種のアイソファームが知られており、 γ 1型は脂肪組織や免 疫系臓器、 副腎、 小腸で発現し、 Ί 2型は脂肪細胞で特異的な発現がみられ、 脂 肪細胞の分化誘導や脂肪合成に重要な役割を担っていると考えられている。 これらの PPARは別の転写因子である腿 (レチノイド X受容体) などとへテ 口ダイマーを形成し、 標的遺伝子上流にある特異的な塩基配列 (PPRE : PPAR response element) を有する DN Aに結合し、 転写活性を制御することが知られ ている。 例えば本発明のスクリーニング方法において、 PPREを有する DN Aと PPARyおよび PPARaを用いることにより、 この DNAと PPARy、 ο;の結合活 性を増加させる RXRa (本発明では被検物質となる転写調節因子に相当する) な どをスクリーニングすることが可能となる。 核内受容体タィプの転写因子の例と して、 GR, MR, AR, PR, ERa, ERj3 , RARa, RARjS , RARy , TRa, TRjS, VDR, PPAR a, PPARjS/δ, PPARy 1, PPAR γ 2, LXRa, LXRjS, FXR, PXR/SXR, CAR, RXRa, RXRj3 , RXRy , PNR, Tlx, HNF4a, RORa, 匪 , RORy, ERR]3'
Ad4BP/SF-l, NR4A2(Nurrl), Norl, PXR, PARI, SXRなどが挙げられ、 いずれも本 発明の転写因子として使用することが可能である。
p53は RB遺伝子に引き続いて、 1989年に 2番目に同定された癌抑制遣伝子で ある。 p53遗伝子は染色体の 17pl3.1に存在し、 その遗伝子産物は分子量 53kD の核内タンパク質である。 最初、 p53遺伝子は mycに似た癌遺伝子であると考え られていたが、 その後、 p53蛋白には野性型と変異型があり、 野性型は細胞の増 殖機能を制御する機能をもち、 RB遺伝子と良く似た働きをもつ癌抑制遺伝子で あることが明らかになった。 p53蛋白は、 転写因子としていくつかの遺伝子を制 御している。 そのうちでもっとも重要なものはサイタリン /Cdk複合体の機能を 阻害する p21遺伝子の発現制御であると考えられている。 p53の機能自体はリン 酸ィ匕によって制御されている。 癌ィ匕の抑制という観点からは、 p53の機能として
以下の 2つが重要である。 第 1はプログラムされた細胞死であるアポトーシスを 起こすシグナル伝達経路上にあることである。 第 2は細胞が DNA修復を行う間、 細胞周期を停止させる働きである。 このような機能を通じて P53は放射線や薬剤 などによって障害を受けた細胞の細胞周期を停めたり、 アポトーシスを引き起こ して除去し、 遺伝子変化を生じた細胞が癌細胞として増殖していくことを防止し ている。
N F fc Bは、 サイト力イン (例えば、 I L— 1、 I L—2、 I L— 6、 I L一 8、 GM— C S F、 T N Fなど) ゃケモカイン、 インターフェロン、 MH C分子、 増殖因子、 細胞接着分子などの遺伝子発現を制御し、 特に免疫系に重要な働きを 持つ疾患関連転写因子として知られており、 例えば、 慢性関節リウマチや変形十生 関節炎などの免疫性疾患や炎症性疾患および癌等の治療薬のターゲット分子とし て注目されている。
A P— 1は、 転写因子の F o sと J u nフアミリーからなる複合体で、 細胞増 殖, 分化, 特に細胞ガン化や炎症性疾患に関与していることが知られており、 例 えば、 炎症性疾患や癌等の治療薬のターゲット分子として注目されている。
HIF-1は、 低酸素によつて活性化される遗伝子転写因子であり、 血管内皮増殖 因子などの遺伝子発現制御を通じて血管新生の制御に密接に関わることが示され ている。 NF /c Bはサイトカイン (IL-1, IL-2, IL - 6, IL - 8, GM-CSF, TNF) などや ケモカイン、 インターフェロン、 MHC分子、 増殖因子、 細胞接着分子などの遣伝 子発現を制御することが知られており、 特に免疫系に重要な働きを持つ転写因子 として知られてレヽる。 CREB (Cyclic AMP Respones Element Binding protein) は細胞増殖、 分化、 学習や記憶プロセス、 薬物常用に対する神経系順応、 インス リンとグルカゴンなどによるダルコネオジエネシスなどの代謝経路制御などに重 要な働きを持つ転写因子として知られている。
CREB (Cyclic AMP Respones Element Binding protein) は、 細胞増殖, 分ィ 学習や記憶プロセス, 薬物常用に対する神経系順応、 インスリンとグルカゴンな どによるダルコネオジェネシスなどの代謝経路制御などに重要な働きを持つ疾患
関連転写因子として知られており、 例えば、 記憶障害などの中枢系疾患、 循環器 系疾患、 糖尿病等の治療薬のターゲット分子として注目されている。
Smadは TGF /3 スーパーファミリ一の細胞内シグナル伝達において中心的役割 を担う転写因子であり、 細胞の増殖、 分化、 細胞外マトリックス形成、 細胞死に 関与し、 特に細胞ガン化や組織繊維ィ匕などの疾患との関わりが注目されている。 Smadは 3種類に分類され、 それぞれ R- Smad (Receptor-regulated Smad) 、 Co - Smad (Common-mediator Smad) およひ I- Smad (Inhibitory Smad) と呼ばれる。 R - Smadは TGF β スーパーファミリ一による細胞外シグナルによってリン酸ィ匕さ れて Co-Smadとへテロ多量体を形成し、 核内へと移行して標的遺伝子の発現を調 節する。 対して I- Smadはこのシグナル伝達に対して抑制的に作用する。 哺乳類 では Smadl〜8まで 8種類の Smadが知られており、 R- Smadとして Smadl、 2、 3、 5および 8が報告されている。 これらのうち、 Smad2と 3は TGF ;3 とァクチビン のシグナルを、 Smadl、 5、 8は BMPのシグナルを伝達する。 Co-Smad として機能 するのは Smad4であり、 TGF スーパーファミリーのシグナル伝達で共有されて いる。 I- Smadは Smad6と Smad7で、 R-Smadと Co - Smadによるシグナル伝達を抑 制する。 . その他、 本発明のスクリーニング方法および活性測定方法で使用可能な転写因 子の例を下記に挙げるが、 本発明で使用可能な転写因子はこれらに限定されるも のではない。 selectivity factor 1 (SL1 :TAFI110, TAFI63, TAFI48) , upstream binding factor (UBF) , TATA-binding protein (TBP) , TFIID/TAF250,
TFIID/TAF150, TFIID/TAF130 (135) , TFIID/TAF105, TFIID/TAF100,
TFIID/TAF80 (70) , TFIID/TAF68, TFIID/TAF55, TFIID/TAF31 (32) , TFIID/TAF30, TFIID/TAF28, TFIID/TAF20 (15) , TFIID/TAF18, TFIIA a / jS , TFIIAy , TFIIB, TFIIE a , TFIIE J3 , TFIIF/RAP30, TFIIF/RAP74, ERCC3, ERCC2, p62, p52, p44, M015, cyclineH, MAT1, p34, TFIIIB 90/BRF, TFIIIC (220kD) ,
TFIHC (102kD) , TFIIIC (63kD) , S - II, S - Π - Tl' GCN5, PCAF, ACTR
(coactivator for nuclearhormone receptors) , TAFII250, Srb, C/EBP, PML, 1一
Oct, ACF, Gcn5, PCAF(p300/CBP - associated factor), SRC-1 (steroid receptor coactivator 1), TAFII250, ACTR (coactivator for nuclear hormone receptors) , CBP, p300, MBFla/EDF-1, MBF1 β , Spl, BTEB1, BTEB2, EKLF, E2F—1, E2F - 2, E2F-3, E2F-4, E2F— 5, E2F-6, DP— 1, DP— 2, NFI/CTF— 1, EIA(EIAF), HTLV-lTax, CREB-H, ATF-1, ATF - 2, ATF— 3, ATF— 4, ATF— 5, ATF— 6, ATF - 7, C/ΕΒΡα,
C/EBPjS , C/ΕΒΡγ , C/EBP δ , C/EBP ε, CHOP, HSF1, HSF2, HSF4, IRF-1, IRF-2, IRF-3, IRF-4, IRF-5, IRF- 6, IRF- 7, ICSBP/IRF-8, p48/IRF - 9, vIRF, GRa, GRj3 , GR promoter, ERa, ERj8, VDR, Ah receptor, Arnt, Nrf2, SREBP-lc, SREBP-2, STAT1, STAT2, STAT3, STAT4, STAT5a, STAT5b, STAT6, GATA-l, , GATA-2, GATA-3, GATA—4, GATA- 5, Ikaros, MyoDl, HES1, p45(NF-E2), MAFK, MAFD, TCF-1, TCF-4, LEF— 1, NeuroD, Ad4BP/SF- 1, MITF, TFE3, TFEB, TFEC, RARa, RARjS, MR 7, RXRa, RXR|3 , Hoxb - 1, EGR1, EGR2, EGR3, NGFI-C, Gli, oli2, Lrli3, gsc, gscl, Pax-6, Brachyury, Enl, En2, SRY, c-maf , mafB, NRL, maf , mafF, mafG, Pit- 1/GHF - 1, PR0P1, c-rayc, N- myc, L myc, Fos, fra-1, fra-2, c-Jun, JunB, JunD, c-myb, PEBP2 a , PEBP2B/AML-1, PEBP2aC, Rb, p53, NF- K B2, NF- κ Bl, I -; c B, WT1, Smadl , Sraad2, SmadS, Smad4, Smad5, Smad6, SmadT, Smad8, Smad9, Notch (Sn (H) ) , Nurrl, Norl。
(3) 本発明で使用する転写因子および被検物質 (転写調節因子と推定されるタ ンパク質) の作成方法
本発明のスクリーニング方法および活性測定方法で使用する転写因子は、 転写 因子が含まれている細胞抽出液、 転写因子が含まれている細胞核抽出液、 遺伝子 組換え技術を利用し、 転写因子をコードする c D N Aを導入した大腸菌などの微 生物、 昆虫細胞、 酵母、 動物細胞または動物より、 合成されたタンパク質を利用 することができる。 具体的には転写因子をコードする cDN Aを使用し、 その全 長または一部を適当な発現ベクターに揷入し、 これを大腸菌などの微生物、 昆虫 細胞、酵母、 動物細胞または動物に導入し、 さらに転写因子が発現したこれらの 遺伝子導入細胞の培養上清または細胞内、 組織、 体液より、 組換えタンパク質で
ある転写因子を得ることが可能である。 また細胞系を使用することなく、 無細胞 タンパク質合成系を利用して転写因子を合成することが可能である。 例えば、 小 麦胚芽抽出液、 ゥサギ網状赤血球抽出液、 大腸菌 S 3 0画分を用いた無細胞タン パク質合成系が挙げられる。 具体的には Rapid Translation System RTS500
(Roshe Diagnostics社) や Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 97: 559—564 (2000) , 特開 2000-236896, 特開 2002- 125693, 特開 2002-204689に従って調製された小麦胚芽 抽出液およびその無細胞タンパク質合成系 {特開 2002-204689,
Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 99: 14652-14657 (2002) } を使用することが出来る。 遺伝子組換え技術を利用して転写因子をコードする c D NAから転写因子を合 成する場合、 この転写因子に対して先で述べたタグを付加することができる。 具 体的には、 転写因子をコードする c D NAにタグをコードする遺伝子を付加し、 適切な発現べクターに組み込んで上記に述べた方法でタンパク質を発現させ、 タ グが融合した転写因子を得ることができる。 例えば、 タグのァミノ酸配列をコー ドする遺伝子の全部または一部が転写因子をコ一ドする遺伝子の 5 'または 3 '側 にオープンリ一ディングフレームが合うように揷入し、 N末端または C末端にタ グが融合した転写因子を発現させる方法が挙げられる。
上記の方法で得られた転写因子は、 未精製の状態でも精製された状態でも本発 明のスクリ一二ング方法および活性測定方法で使用することが可能である。 また 使用する転写因子によっては、 適切なキナーゼ、 プロテアーゼ、 ホスファターゼ 等で活性化または、 不活性化処理して使用すると良い。 転写因子を精製する場合 の精製法に関しては、 一般的にタンパク質の精製に用いられるあらゆる方法が利 用可能であり、 例えば、 ィオン交換ク口マトグラフィー、 疎水クロマトグラフィ 一、 分子ふるいクロマトグラフィー、 逆相クロマトグラフィー、 ヒドロキシァパ タイトクロマトグラフィー、 ァフィ二ティークロマトグラフィー、 ゲノレ電気遊動 法、 免疫電気遊動法、 透析法、 沈殿、 限外濾過法等が挙げられるし、 これらを組 み合わせて使用することが出来る。 具体的な方法の一つとして、 転写因子に付カロ したタグタンパク質に対する親和性樹脂、 ビーズプレートまたは抗タグ抗体を付
加させた樹脂、 ビーズ、 プレートを使用したァフィユティー精製を実施し、 転写 因子を回収することが出来る。 これらの方法で精製された転写因子は純度が 5 0 %以上であることが望ましく、 より望ましくは 8 0 %以上、 さらに望ましくは 9 0 %以上である。
本発明に用いられる被検物質 (転写調節因子と推定される物質) は低分子化合 物、 医薬化合物、 核酸、 脂質、 糖、 タンパク質、 遺伝子組換え技術を利用して作 成したタンパク質、 各種抽出物など、 D N Aと転写因子の結合活性の変化を検討 したいあらゆる物質が対象となる。
被検物質となるタンパク質を調製する方法は、 先に述べた細胞発現系や無細胞 タンパク質合成系のいずれも利用可能である。 特にタンパク質をコードする多種 類の個別 cDNA (—般的には cDNAクローンと呼ぶ) を被検物質とする場合、 これ らの多種類の cDNAクローンからタンパク質を個別にかつ迅速に合成できる小麦 胚芽抽出液、 ゥサギ網状赤血球抽出液、 大腸菌 S 3 0画分を用いた無細胞タンパ ク質合成系を利用することが望ましい。 具体的には小麦胚芽抽出液を用いた無細 胞タンパク質合成系の場合、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 97 : 559-564 (2000), 特開 2000-236896, 特開 2002-125693, 特開 2002 - 204689に従って調製された小麦胚芽 抽出液おょぴその無細胞タンパク質合成系 {特開 2002-204689,
Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 99: 14652 - 14657 (2002) } を使用することが出来る。
この無細胞タンパク質合成系を構成する成分には、 リポソーム画分などが含ま れる小麦胚芽抽出液などの反応層とタンパク質を構成するアミノ酸や AT P, G T Pなどのエネルギーなどを含むエネルギー供給層が挙げられる。 通常この方法 を利用してタンパク質合成を行う際、 (a ) この両者を混合して用いるバッチ法、
( b ) タンパク質合成反応の開始時には、 反応層とエネルギー供給層が分離され た状態にあり、 反応時間とともにエネルギー供給層が反応層へ徐々に供給もしく は拡散もしくは置換させる方法である重層法または透析法を利用することが出来 る。 特に後者は高濃度のタンパク質を合成する際に有用で、 具体的には (a ) 比 重の高い反応層に対してその上部にエネルギー供給層を重層する方法、 (b ) 反
応層に糖などを添加してさらに比重を高くし、 その上に重層するエネルギー供給 層の添加を簡便にする方法、 (C ) エネルギー供給層をセフアデックス、 セファ ロース、 ァガロース、 アタリルァミドなどの吸水性の樹脂やビーズまたはゲルに 吸収 ·包埋し、 それと反応層を混合する方法、 またはその上部もしくは下部もし くは内部に反応層を添加する方法、 ( d ) 半透膜を利用して反応層とエネルギー 供給層を分離する透析法、 ( e ) 反応層に対して経時的にエネルギー供給層を添 加する方法などが挙げられる。
上記の方法で得られたタンパク質 (転写調節因子と推定されるタンパク質) は、 未精製の状態でも精製された状態でも本発明のスクリ一エング方法および活性測 定方法で使用することが可能であるが、 ハイスループッ卜なスクリーニングを実 施する場合は、 未精製の状態のものを利用しても充分に目的を達成できる。 また 目的によっては得られた転写調節因子と推定されるタンパク質を適切なキナーゼ、 プロテアーゼ、 ホスファターゼ等で活性化または、 不活性化処理して使用しても 良い。 一方、 これらを精製する場合の精製法に関しては、 一般的にタンパク質の 精製に用いられるあらゆる方法が利用可能であり、 例えば、 イオン交換クロマト グラフィ—、 疎水クロマトグラフィー、 分子ふるいクロマトグラフィー、 逆相ク ロマトグラフィー、 ヒドロキシァパタイトクロマトグラフィー、 ァフィ二ティー クロマトグラフィー、 ゲル電気遊動法、 免疫電気遊動法透析法、 沈殿、 限外濾過 法等が挙げられるし、 これらを組み合わせて使用することが出来る。 具体的な方 法の一つとして、 転写調節因子と推定されるタンパク質に付加したタグタンパク 質に対する親和性樹脂、 ビーズ、 プレートまたは抗タグ抗体を付加させた樹脂、 ビーズ、 プレートを使用したァフィユティー精製を実施し、 転写調節因子と推定 されるタンパク質を回収することが出来る。 これらの方法で精製された転写調節 因子と推定されるタンパク質は精製度 5 0 %から 9 0 %以上であることが望まし く、 より望ましくは精製度 8 0 %から 9 0 %以上であることが望ましい。
( 4 ) 本発明のスクリーニング方法および活性測定方法で使用する遺伝子の固相 化方法
本発明で使用する遺伝子とは、 D NAまたは R NAなどの核酸を指し、 その形 態は 1本鎖の状態でも 2本鎖の状態でも使用することが可能であり、 さらにメチ ル化などの修飾を受けた核酸も使用することが可能である。
特に転写因子との結合能の変化を指標に、 新規物質、 例えば転写調節因子をス クリーニングする際に使用する遺伝子は、 プロモーターや転写調節領域 (ェンハ ンサ一、 サイレンサー) などの D NA配列が良い。 この D NAと転写因子の結合 を誘導または増強する新規物質をスクリーニングする際、 使用する D NAは転写 因子に対して親和性を有する塩基配列を含んでいても、 含んでいなくとも、 転写 因子と D N Aの相互作用が新規物質を添加することにより誘導されることが期待 できるならば利用可能である。 この D N Aと転写因子の結合を抑制させるを新規 物質をスクリーニングする際、 使用する D N Aは転写因子に対して親和性を有す る塩基配列を含んでいるものを使用することが望ましい。
これらの D N Aは相補的な塩基配列を有する 1本鎖 D N A同士をそれぞれ個別 に化学合成し、 両者をアニーリングさせ、 二本鎖化したものを用いてもよい。 ま た生体内に存在する遺伝子の遺伝子発現調節 (プロモーター、 ェンハンサーまた はサイレンザー) 領域の二本鎖 D N Aを遺伝子工学的手法、 例えば P C R法など でクローニングしたものを利用してもよい。 その塩基長は特に限定されるもので はないが、 数塩基対から数百塩基対、 さらに望ましくは数十塩基対から百塩基対 程度のものが良い。
通常は転写因子が認識する遺伝子発現調節 (プロモーター、 ェンハンサーまた はサイレンサー) 領域の D NA断片が、 好適に用いられる。 固定化する遺伝子の 例示として、 PPARy解析用 (1 ) として配列番号 5 5及び 5 6、 PPARy解析用 ( 2 ) (AQPapプロモータ一配列) として配列番号 6 7及び 6 8、 p53解析用と して配列番号 5 7及び 5 8、 NF K B解析用として配列番号 5 9及び 6 0、 AP- 1解 析用として配列番号 6 1及ぴ 6 2、 HIF-1解析用として配列番号 6 3及び 6 4、 CREB解析用として配列番号 6 5及び 6 6、 PPAR a解析用 (Apo AVプロモーター 配列) として配列番号 6 9及び 7 0、 Smad解析用 ( 1 ) (smad7プロモーター配
列) として配列番号 7 1及ぴ 7 2、 Smad解析用 (2 ) (PAI - 1プロモーター配 列) として配列番号 7 3及ぴ 7 4をあげたが、 これらに限定されるものではなレ、。 これらの遺伝子は相補的な塩基配列を有する 1本鎖 D N Aをそれぞれ個別に化学 合成し、 両者をアニーリングさせ、 二本鎖ィ匕したものを利用する。
本発明のスクリ一二ング方法および活性測定方法で使用する遺伝子は固相化し て使用することが望ましレ、。 利用可能な固相担体としては、 例えばマイクロタイ ターゥエル、 樹脂、 磁気、 ラテック、 ガラスなどのビーズ、 無蛍光ガラス、 ガラ ス、 樹脂、 金属の基盤からなるアレイやチップなどが挙げられ、 これらに遺伝子 を固定すると良い。
遺伝子を固相に固定するために遺伝子に付加する官能基は遺伝子の 5 '末端あ るいは 3 '末端であることが好ましいが、 遺伝子と転写因子の相互作用に邪魔に ならなレ、位置であれば、 必ずしも遺伝子の末端でなくともよい。 遣伝子の固定方 法としては、 公知の方法 (共有結合、 イオン結合、 物理的吸着等) を用いて固相 担体上に固定することもできる。 例えば固相表面が金で蒸着処理されている場合 には、 システィン残基を導入した遺伝子を調製し、 そのシスティン残基のメルカ ブト基と金との配位結合を介して、 遗伝子を金表面に固定することができる。 このシスティン残基の遗伝子内における配列位置は、 遺伝子の 5 '末端あるい は 3 '末端であることが好ましい。 さらに固相表面がグラシ一カーボンで塗布処 理されている場合には、 そのグラシ一カーボン層を過マンガン酸力リゥムで酸化 することによって、 基板表面に (あるいは、 グラシ一カーボン層のさらに表面) にカルボン酸基が導入されるため、 遺伝子の 5 '末端あるいは 3,末端にァミノ基 を導入した遺伝子をアミド結合により基板上に固定することが可能である。 さら に基板状に固定した CMデキストランなどの親水性ポリマーを介して遺伝子を固 定することも可能である。 親水性ポリマーとしては、 カチオン性、 ァニオン性ま たは両性イオン性のポリマーを用いることができ、 遺伝子と転写因子の相互作用 を阻害しないものが好ましい。
固定が化学結合以外の様式で行われる場合には、 遺伝子を基板表面に安定に固 定するため、 基板表面をポリ一 L一リジン、 ポリエチレンィミン、 ポリアノレキノレ ァミン等で処理した後に、 遺伝子を付着させることが出来る。 また遺伝子を付着 後、 加熱処理や紫外線処理を行っても良い。 加熱処理や紫外線処理は、 遺伝子と ポリリジンやポリエチレンィミンで処理した基板表面との間に架橋を形成し、 そ の結果、 遺伝子がさらに安定に固定されるからである。 遺伝子を含む水性液をこ れら基板上に添加した後、 所定の温度 (好ましくは、 室温) でそのまま数時間放 置すると遺伝子は基板表面に固定される。 さらに必要に応じてインキュベーショ ンを行ってもよい。 さらにこれら以外の方法として、 固相担体上に遺伝子の塩基 配列を順次固相合成したものも好適に利用可能である。
さらに具体的な遺伝子固定ィ匕方法として、 例えばストレプトアビジン、 ァビジ ン、 ニュートラアビジンを介して D NAを固定化する方法が挙げられる。 この場 合、 使用する D NAの 5,末端および 3 '末端の両方、 望ましくはその片方の末端 にピオチンが付カ卩されていることが望ましい。 このピオチンが付加された遺伝子 は、 アニーリングさせる相補鎖の両方に入っていても良いし、 アニーリングさせ る相捕鎖の片方だけに入っていても良い。 この場合、 使用する固相面にはストレ プトアビジン、 ァビジンまたはニュートラアビジンなどのビォチン結合性タンパ ク質を固定されたものを使用すると良レ、。 例えばビォチン結合性タンパク質を固 定化した各種ゥヱルプレート、 スライドガラス、 カバーガラスなどが挙げられる。 特にストレプトアビジンを固定ィヒしたものを使用することが望ましく、 固相面へ 強固に D NAが固定ィ匕され、 スクリ一二ング時における非特異的な反応が少ない。 例えば、 ピオチン結合性タンパク質を固相面に固定化したゥエルプレート、 例 えばストレプトアビジン処理プレート、 ニュートラアビジン処理プレート等、 ァ ビジン処理プレートを使用する場合、 0. 15〜1M望ましくは 0. 5〜0. 75 M程度の 塩を添カ卩したピオチン付加 D N Aを添加して反応させる。 反応は 10〜30°C (室 温) で、 約 30分〜 2時間処理で行われ、 添加したピオチン付加 D N Aは固相面
に固定ィ匕される。 反応完了後、 未反応物を除去し、 ゥシ血清アルブミン、 スキム ミルクまたはゼラチン等でブロッキングすると良い。
具体的にはストレプトアビジン処理 9 6ゥエルプレートにおいては約 50〜 lOOpmol/ゥエルのビォチン結合能を有するものが良く、 またストレプトァビジ ンコートエリアは 1 0 0 μ 1 /ゥエルを越えるものが望ましい。 この場合、 ゥェ ルあたり約 50〜100pmolの二本鎖 D N Aを添加すると固相への結合量が飽和し、 ゥヱルあたり最大約 15pmolの二本鎖 D N Aが結合することから、 投入 D NA量 はゥエルあたり約 50〜100pmolで充分であることを示す。 ストレプトァビジン処 理 3 8 4ゥエルプレートにおいて、 約 3〜4pmol//ゥヱル以上のビォチン結合能 を有するものが良く、 またストレプトアビジンコートエリアは 50 1 Zゥエル を越えるものが望ましレ、。 この場合添加する二本鎖 D N A量を上げるに従って、 ゥエルの固相への結合量が上昇し、 例えばゥエルあたり 20pmol添加時に約 2pmolの二本鎖 D N Aが結合する。 この際、 ゥエルあたり約 10〜20pmol以上の 二本鎖 D N Aを添加すると固相への結合量が飽和に近づレ、ていくことから、 投入 D N A量はゥエルあたり約 10〜20pmolの添加で充分であることを示す。
( 5 ) 本発明のスクリ一ニング方法および活性測定方法で使用する測定系 上記のようにして調製されたゥエルプレートなどの固相担体は、 転写調節因子 と推定される物質である解析試料を各転写因子と共に適宜添加し、 該物質の作用 を解析する。 該物質が、 転写因子と結合し、 遗伝子との親和性を高めるものであ れば、 反応洗浄後も転写因子と該物質の結合体が遺伝子と結合した状態で固相担 体上に残り、 例えば吸光度で測定すればコントロールに比較して 0D値があがり、 該物質が転写因子と遗伝子との親和性に正に作用すると推定出来る。 一方、 該物 質が、 転写因子と結合し或は結合せずに、 転写因子の遺伝子との親和性を低める ものであれば、 反応洗浄後は転写因子と該物質の結合体は固相担体上から除去さ れ、 例えば吸光度で測定すればコントロールに比較して 0D値が下がり、 該物質 が転写因子と遺伝子との親和性に負に作用すると推定出来る。
この様なスクリ一ユング方法およぴ活性測定方法にぉレ、て、 ( a ) アル力リフ ォスファターゼゃペルォキシダーゼ等の酵素、 蛍光発色物質、 化学発光物質、 了 ィソトープなどで直接標識した転写因子を測定する系、 (b ) 転写因子に対し、
ゼゃペルォキシダーゼ等の酵素、 蛍光発色物質、 化学発光物質、 アイソトープなどで修飾化した当該タンパク質認識抗体で測定す る系、 (c ) より好ましくは転写因子に標識タンパク質 (タグ) を付加し、 これ をアルカリフォスファタ ゼゃペルォキシダーゼ等の酵素、 蛍光発色物質、 化学 発光物質、 アイソトープなどで修飾ィヒした当該タンパク^識抗体で測定する系 は、 より明確な数値を得ることが可能である。
酵素に対する基質の変異量を例えば吸光度で測定すれば定量的に転写調節因子 と推定される物質の転写因子一遺伝子間の相互作用への影響性が判別可能である。 また上記において、 転写因子や標識タンパク質 (タグ) に対する非標識抗体を用 い、 この非標識抗体に対する修飾抗体 (アル力リフォスファターゼゃペルォキシ' ダーゼ等の酵素、 蛍光発色物質、 化学発光物質、 アイソトープなどで修飾した二 次抗体) を利用すれば、 さらに測定感度が上昇する。
これらの修飾抗体の量を測定する方法としては、 Enzyme Linked
Immunosorbent Assay (E L I S Aノ (Crowtner, J. R. , 1995, Method in
Molecular Biology, Vol. 42, Humana Press Inc. )に準じ、 酵素ィムノアツセィ、 ラジオィムノアツセィ、 蛍光ィムノアツセィ、 化学発光ィムノアツセィ、 ィムノ ブロッテイング法、 ィムノクロマト法、 ラテツクス凝集法などが利用可能である。 例えば、 酵素で標識した場合には酵素活性の測定により測定することができ、 蛍 光発色物質で標識した場合には蛍光光度計により測定することができ、 化学発光 物質で標識した場合には酵素を用いた化学発光により測定することができ、 アイ ソトープで標識した場合には放射線測定装置を用いることにより測定することが できる。 例えば、 アルカリホスファターゼで標識した場合には p—二トロフエ二 ルホ フェートを、 ペルォキシダーゼで標識した場合には 2 '—アジノービ一
( 3 '—ェチルベンジルチアゾリンスルホン酸) を基質として用い、 一定時間反 応させて生成する生成物の吸収波長の吸光度を測定すればよい。
このように本努明の方法では、 使用する転写因子の検出が可能なあらゆる測定 系が利用可能である。 具体的には、 蛍光測定法、 時間分解蛍光測定法、 蛍光偏向 解析法、 蛍光スキャナーやイメージヤーを利用した蛍光イメージング法、 蛍光共 鳴エネノレギー移動法 (Fluoresence Resonance Energy Transfer: FRET) 、 蛍光 相関分光法 (Fluorescence Correlation Spectroscopy: FCS)ゝ 光ネ目互相関分 光法 (Fluorescence Cross - Correlation Spectroscopy: FCCS)、 エバネッセント 場分子ィメ一ジング法、 平面導波路エバネッセント蛍光法、 Luminexシステム
(Luminex Corporation) などに代表されるフローサイトメトリー法、 さらに酵 素を利用した発色 ·吸光測定法、 発光タンパク質を用いた発光測定法、 発光化合 物などを利用した化学発光測定法、 電気化学発光法または化学発光酵素測定法、 表面プラズモン共鳴装置を利用した S P R法、 親和性樹脂吸着法、 ポリアクリル ァミドゲル'及ぴァガロースゲル電気泳動法、 液体ク口マトグラフィ一装置などを 利用したクロマトグラフィー法、 放射能スキャナ一法、 シンチレーシヨンカウン ト法、 さらには榭脂やガラスまたは金属などを材料とするピン、 平面、 ビーズ
(ラテックスビーズ、 磁性ビーズ、 様々な樹脂ビース) 、 膜、 基盤に対し、 転写 因子が結合する遺伝子 (D NA) を高密度に結合させた遺伝子 (D NA) チップ や遺伝子 (D NA) アレイ法などが挙げられる。
ここで述べた工程の一部およぴ全工程は各種分注器およびその機能を備えた自 動化ロボット、 例えばテ力ン社やべックマンコールタ一社のものを利用し、 半自 動化または自動化することが出来る。 さらに以上のような測定系、 及び試薬は、 キット化すれば、 本発明の好適な測定キットとして提供される。
( 6 ) 本発明のコンセンサス塩基配列を有する D NA
本発明で設計し特定した、 転写因子が共通して認識する転写調節領域の共通塩 基配列 (以下、 「コンセンサス塩基配列 J と称する) を有する DNAは、 5 4種で
ある。 この 5 4種は、 現在公知の転写因子が認識する塩基配列の全てを包含する 必要最小限のセットである。 それらは、 配列番号 1〜 5 4に示した。
公知の転写因子を群に分類し、 各群にぉレ、てコンセンサス塩基配列をそれぞれ 設計した。 各コンセンサス塩基配列と各群に含まれる転写因子の関係、 およびこ れらの転写因子の機能は、 次のとおりである。
[ 1 ] v-jun, c-jun, junB, junD, dJRA, c-fos, fosBl, fosB2, Fra-1, LRF- 1, v-maf, mafG, NF-E2 p45, aNF_E2, fNF- E2, Nrf short form, GCN4, yAP-1, CREB-2, ATF-3, CRE - BP1, CRE - BP3, ATF - a, CREB— 341, CREB— 327, CREM, dCREB2, dCREB2- b, dCREB2- c, dCREB2-d, dCREB2 - q, dCREB2-r, dCREB2 - sが認識するコン センサス塩基配列:
TGATGACGT (配列番号 1 )
[ 2 ] C/EBP a , C/EBP β , p34C/EBP β , CHOP- 10が認識するコンセンサス塩基配 列:
AAGTGGCGAAAGAGACA (配列番号 2 )
上記の転写因子は、 例えば、 インシユリン抵抗性糖尿病、 断続的ケトン尿症、 多剤耐性の誘導に関与していることが知られている。
[ 3 ] VBP, HI f, CPRF-2, EmBP-lb, EniBP-lb, GBFl, GBF2, GBF3, CPRF- 1, TAF— 1, HBP— la, GBF9, GBFl, GBF12, CPRF— 3, TGAla, TGAlb, 02, STE4が認識するコ ンセンサス塩基配列:
AGAAGCACGTGG (配列番号 3 )
[ 4 ] 0PI1, E2A, E47, ITF- 2/SEF2- IB, SEF-1A, MyoD, p42Tal_lが認識するコ ンセンサス塩基配列:
AACAGATGGT (配列番号 4 )
上記の転写因子は、 例えば、 さまざまな細胞種の細胞分化'増殖に関与してお り、 特に骨格筋などの筋分ィ匕に関与していることが知られている。
[ 5 ]. HEN- 1が認識するコンセンサス塩基配列:
GGGGCGCAGCTGCGGCCC (配列番号 5 )
[6] AhR, Arntが認識するコンセンサス塩基配列:
GGGGATTGCGTG (配列番号 6 )
上記の転写因子は、 成体ではほとんどの細胞や組織にぉレ、て普遍的に発現が認 められ、 例えば、 ダイォキシンによる薬物代謝酵素の誘導に関与していることが 知られている。
[7] USFが認識するコンセンサス塩基配列:
GTCACGTGGT (配列番号 7)
[8] NF-1A1, NF-1A1.1, NF-1A6, NF-1B1, NF-1B1, NF - 1B2, NF - 1C2/CTF—2, CTF- 4, CTF-6が認識するコンセンサス塩基配列:
CTGTGGGGTTTGGCACGGGGCCA (配列番号 8 )
上記の転写因子は、 ハウスキーピング遺伝子の転写に関与するだけではなく、 例えば、 T G F— による転写の活性化、 インシュリンによるグルコーストラン スポータ一遺伝子の発現抑制など、 多くの細胞特異的な遺伝子の転写の促進や抑 制に関与していることが示されている。 また、 癌遺伝子の機能と相互作用してい る可能性も示唆されている。
[ 9 ] RF-X1が認識するコンセンサス塩基配列:
GGTAACATAGCAAC (配列番号 9 )
[1 0] ΑΡ-2αΑ/ΑΡ-2ο;1, AP-2 2, AP-2 a 3, AP-2 a 4, AP-2aB, AP-2 i3 , AP-2 が認識するコンセンサス塩基配列:
CGCCCCCCGGCG (配列番号 1 0 )
[1 1] GRが認識するコンセンサス塩基配列:
GGTACAAAATGTTCT (SS列番号 1 1)
上記の転写因子は、 例えば、 Glucocorticoidの放出の促進、 ストレス応答、 胎児における Glucocorticoid要求性、 肺形成不全、 血管新生に関連する癌、 妊 娠初期の子宮の不適応症、 成長ホルモン欠損症、 胎児の子宮内成長遅滞、 子宮低 酸素症、 骨形成関連疾患、 vitamin Dの誘導等に関与していることが知られてい る。
[12] ARが認識するコンセンサス塩基配列:
AACATTATGTTCT (配列番号 12)
[13] ERが認識するコンセンサス塩基配列:
AAGGGAAAATGACCCCC (配列番号 13 )
[14] RXRひが認識するコンセンサス 配列:
GGTCATAGGGGT (配列番号 14 )
上記の転写因子は、 若年発症糖尿病、 肥満、 肝臓における薬物代謝、 癌、 低 H DL '低アポ蛋白、 ァテローム硬化症、 下痢、 消化不良、 栄養失調、 多発性硬化 症、 RA、 SLE、 インシュリン依存性糖尿病、 クローン病、 喘息、 高 HDL、 低 3リポ蛋白症、 高 αリポ蛋白症、 アミロイド症、 動脈硬化等循環器疾患の誘導 等に関与していることが知られている。
[15] PPAR aが認識するコンセンサス塩基配列:
CTAGGGCAAAGGTCA (配列番号 15)
前述のように、 上記の転写因子は、 主として肝臓、 腎臓、 褐色脂肪細胞などの 脂肪消費臓、 その他心筋や消化管に発現が認められ、 脂肪酸酸化、 ケトン体生成、 ァポリボタンパクの生成などに関与し、 生活習慣病発症、 例えば糖尿病や肥満等 と関連する内分泌 ·糠 ·脂質代謝、 さらには血管機能や炎症などの循環器系や発 がん機構に関与する種々の標的遺伝子の発現を調節している疾患関連転写因子と して知られている。
[16] PPAR yが認識するコンセンサス塩基配列:
GGTCAAAGGTCA (配列番号 16 )
前述のように、 上記の転写因子は、 脂肪細胞、 脂肪組織、 免疫系臓器、 副腎、 小腸で発現し、 脂肪細胞の分化誘導や脂肪合成に重要な役割を担っていると考え られており、 生活習慣病発症、 例えば糖尿病や肥満等と関連する内分泌 ·糖 ·脂 質代窗 さらには血管機能や炎症などの循環器系や発がん機構に関与する種々の 標的遺伝子の発現を調節している疾患関連転写因子として知られている。
[17] C0UP-TF1, HNF-4 a 1, HNF-4 a 2が認識するコンセンサス塩基配列:
TGAACTTTGA (配列番号 17)
[18] CF1が認識するコンセンサス塩基配列:
GGGGTCACC (配列番号 18)
[19] GATA-1, GATA-2, GATA- 3, GATA - 4が認識するコンセンサス塩基配列: CCAGATAAGG (配列番号 19)
上記の転写因子は、 血球系細胞、 神経系、 心臓おょぴ腸管などの内臓に発現し ており、 血球系細胞の分化、 形成、 維持、 増殖おょぴアポトーシス、 白血病、 精 子形成、 神経系細胞の分ィヒおよび形成、 β形成、 等に関与していることが示さ れている。
[20] AREA/NIT-2が認識するコンセンサス塩基配列:
TATCTC (配列番号 20)
[21] Splが認識するコンセンサス塩基配列:
GGGGGGGGGG (配列番号 21 )
上記の転写因子は、 ハウスキーピング遺伝子の転写だけでなく、 癌遺伝子ゃゥ ィルス遺伝子の転写にも関与していることが示されている。
[22] YY1が認識するコンセンサス塩基配列:
CGGCCATCTTGGCT (配列番号 22 )
[23] Egr-1, Egr-2, Egr- 3が認識するコンセンサス塩基配列:
TGCGTGGGCG (配列番号 23 )
[24] Snailが認識するコンセンサス塩基配列:
CACCTGTTTTCA (配列番号 24 )
[25] CF2-IIが認識するコンセンサス塩基配列:
GTATATATA (配列番号 25)
[26] Evi-1が認識するコンセンサス塩基配列:
AGATAAGATAA (配列番号 26 )
[2.7] Ikaros, MZF- 1が認識するコンセンサス塩基配列:
TTGGGAGG (配列番号 27 )
[28] Tramtrack69Kが認識するコンセンサス塩基配列:
GGACCTGC (配列番号 28)
[29] H0X9が認識するコンセンサス塩基配列:
TGACAGTTTAACGA (配列番号 29 )
[30] CDPが認識するコンセンサス塩基配列:
CCAATAATCGAT (配列番号 30 )
[31] HNF-1Aが認識するコンセンサス塩基配列:
GGTTAATGATTAACCAC (配列番号 31 )
[32] Nkx-2.2, Nkx-2.5, TTF- 1が認識するコンセンサス塩基配列:
TTAAGTGGTT (配列番号 32)
[33] Oct-IA, Oct-IB, Oct- 1Cが認識するコンセンサス塩基配列:
ATGCAAAT (配列番号 33 )
[34] Oct - 2, Oct - 2.1/Oct - 2Bが認識するコンセンサス塩基配列:
TATTTGCAT (配列番号 34 )
[35] Pax - 3, Pax-6が認識するコンセンサス塩基配列:
CGTCACGCTTGA (配列番号 35)
上記の転写因子は、 眼形成を誘導し、 無虹彩症などの眼疾患に関与しているこ とが知られている。
[36] Pax - 1が認識するコンセンサス塩基配列:
CCGTTCCGCTCTAGATAT (配列番号 36)
[37] HSF1 (short), HSF2, dHSF, fungalHSFが認識するコンセンサス塩基配 列:
AGAAAAGAAAAGAAA (配列番号 37)
上記の転写因子は、 ほとんどの細胞や組織において普遍的に発現が認められ、 例えば、 熱ショック応答に関与していることが知られている。
[3.8] c-Myb, A-Myb, v-Myb, P(long), P (short), CI (long) , CI (short) が認 識するコンセンサス塩基配列:
AACGGGCCC (配列番号 38 )
[39] c-Ets— 1JD54, Ets— 1— deltaiV/VII, Ets— 2, Elk - 1, SAP—l, SAP- lb, Erg- 1, p55erg, Fli- lb, E4TF1- 60/GABP a, E74Aが認識するコンセンサス塩基配 列:
GACAGGAAGTG (配列番号 39)
上記の転写因子は、 癌、 サ一力ディアンリズム関連疾患の誘導等に関与してい ることが知られている。
[40] IRF-1, IRF-2が認識するコンセンサス塩基配列:
GAAAAGCGAAACC (配列番号 40)
[41] 50が認識するコンセンサス塩基配列:
GGGGACTTTCC (配列番号 41)
[42] NF-ATc, NF-Atpが認識するコンセンサス塩基配列:
AGGAAAA (配列番号 42)
[43] p91, p8 が認識するコンセンサス塩基配列:
GAATTCCGGGAAATGG (配列番号 43)
上記の転写因子は、 各種インターフェロンにより刺激、 活性化され、 ウィルス や細菌感染の防御に関与していることが知られている。
[44] STAT2, STAT3, STAT4, STAT5A, STAT5B, STAT6が認識するコンセンサ ス塩基配列:
TTTCCCGGGAAATG (配列番号 44)
前述のように、 上記の転写因子は、 各種インターフェロンや各種インターロイ キンなどのサイト力インにより刺激、 活性ィヒされ、 癌、 自己免疫疾患、 炎症に関 与していることが知られている。
[45] p53が認識するコンセンサス塩基配列:
GGACATGCCCGGGCATGTC (配列番号 45)
前遮のように、 上記の転写因子は、 癌抑制遺伝子であることが知られており、 アポトーシスを起こすシグナル伝達に関与していることと、 細胞が DNA修復を行
う間、 細胞周期を停止させる機能を有することから、 癌等の治療薬のターゲット 分子として注目されている。
[46] MEF-2Aが認識するコンセンサス塩基配列:
CTCTAAAAATA (配列番号 46)
[47] SRFが認識するコンセンサス塩基配列:
CCATATATGGACAT (配列番号 47)
[48] E2が認識するコンセンサス塩基配列:
AACCAAAAACGGTAA (配列番号 48)
[49] TBPが認識するコンセンサス塩基配列:
TATAAAA (配列番号 49)
[50] SRY, Sox- 5, Sox- 9が認識するコンセンサス塩基配列:
AAAAAACAATAGGG (配列番号 50 )
上記の転写因子は、 神経系の発生 ·分化、 軟骨形成、 性分化などの発生'分化 に関与していることが知られている。
[5 1] mat-Mcが認識するコンセンサス塩基配列:
TCATTGTT (配列番号 51)
[52] CP1A, CP1B, CBF- Cが認識するコンセンサス塩基配列:
CTGATTGGCTACC (配列番号 52 )
[5 3] AMLlaが認識するコンセンサス塩基配列:
TGTGGT (配列番号 53)
[54] PPAR γと RXR (¾の複合体が認識するコンセンサス塩基配列:
TTCTGTTGTGCTTCTCCAGGGGAGAGGTCAGTAGG (配列番号 54)
前述のように、 .上記の転写因子の P PAR γは、 生活習慣病発症、 例えば糖尿 病や肥満等と関連する内分泌 ·糖 ·脂質代謝、 さらには血管機能や炎症などの循 環器系や発がん機構に関与する種々の標的遺伝子の発現を調節している疾患関連 転写因子として知られている。 また RXRo;は、 若年発症糖尿病、 肥満、 肝臓に おける薬物代謝、 癌、 低 HDL '低アポ蛋白、 ァテローム硬化症、 下痢、 消化不
良、 栄養失調、 多発性硬化症、 ; R A、 S L E、 インシュリン依存性糖尿病、 クロ ーン病、 喘息、 高 HD L、 低 jSリポ蛋白症、 高 リポ蛋白症、 アミロイド症、 動 脈硬化等循環器疾患の誘導等に関与していることが知られている。
本発明で設計した DNAの塩基配列は、 公知の転写因子に関してタンパク質プロ ファイルデータベース Pf am (Nucleic Acids Res. , 30: 276-280 (2002) ) 中の各 プロファイルの保有の有無を調査し、 一方で、 公知の転写因子をそれに結合活性 を示す DNA配列と対応づけたデータベース Transfac (Nucleic Acids Res., 31 (1) , 374-378 (2003)) の transfac professional 6. 4を利用し、 それら 2つ の結果を情報処理的に統合すること.により、 公知の転写因子の持つタンパク質プ 口ファイルとその公知の転写因子と結合活性を示す DNA配列とを関連づけて設計 を行った。 本発明の塩基配列を有する DNAは、 自体公知の方法により調製するこ とができ、 例えばィ匕学的に合成することができる。 あるいは、 天然の核酸を制限 酵素などによって切断し、 上記のような塩基配列で構成されるように改変し、 あ るいは連結することも可能である。 具体的には、 オリゴヌクレオチド合成装置
(アプライドバイォシステムズ社製 Expedite Model 8909 DNA合成機) 等を用 いて合成することができる。 また、 塩基が置換、 欠失、 挿入、 付加もしくは誘導 といつた変異させた塩基配列を有する DNAも、 転写因子が認識する転写調節領域 の塩基配列を有する DNAと相同機能を発揮する DNAである限り使用可能であり、 その合成法も、 自体公知の製法を使用することができる。 例えば、 部位特異的変 異導入法、 遺伝子相同組換え法、 プライマー伸長法またはポリメラーゼ連鎖増幅 法 (P C R) を単独または適宜組み合わせて、 例えば、 Molecular Cloning; A Laboratory Manualヽ 2 ]¾、 Sambrookら H、 一/レド、 ·スプリング ·ハー ー · ラボラ トリー 'プレス、 コールド 'スプリング .ハーバー、 ニューヨーク、 1989 年; [ラボマニュアル遺伝子工学] 、 村松正實編、 丸善株式会社、 1988年;
[ P C Rテクノロジー、 DNA増幅の原理と応用] 、 Ehrlich, HE.編、 ストックト ンプ ス、 1989年等に記載の方法に準じて、 あるいはそれらの方法を改変して 実施することができ、 例えば Ulmerの技術 (Science (1983) 219: 666) を利用する
ことができる。 また、 上記の塩基配列を有する DNAであれば、 一本鎖でも二本鎖 でもよいが、 二本鎖 DNAが好ましい。
本発明では、 上記の塩基配列を有する DNAの少なくとも一を固相化する。 未知 の転写因子との相互作用に関与するタンパク質、 物質の同定のためには、 5 4種 の DNAの一部をセットとして用いても良いが、 5 4種すベての DNAをセットとし て用いることが好ましい。
固相は、 例えばゥヱルプレートが使われ、 直接或は例えばストレプトアビジン 処理プレート、 ニュートラアビジン処理プレート等に固相化される。 また固相化 した DNAをビォチン化することはより好適な結果をもたらす。
DNAの添加量は、 1〜100ηΜ/100 μ 1/ゥヱルである。 反応は、 10〜30°C (室温) で、 約 30分〜 2時間処理で行われる。 反応完了後、 未反応物を除去し、 より好 ましくはタンパク質によるブロッキング操作を行う。
このようにして調製されたゥエルプレートは、 転写調節領域に対する親和性を 測定する対象となる被検物質 (以下、 「親和性被検物質」 と称する) を適宜添加 し、 該親和性被検物質との直接的な結合活性を指標にして解析する。 解析は S P R (Surface Plasmon Resonace表面プラズモン共鳴) 法でおこなった。 この方 法では、 センサーチップ表面での分子間の結合反応を光干渉現象の変化として定 量的に検出することが出来、 分子のラベル化、 R Iなどを必要としないスクリー エング技術である。 センサーチップにレーザー光などを照射して干渉波成分を分 析すると、 タンパク質が結合したときとしなレ、ときの間で、 干渉の度合レ、が増減 する。 この増減は表面に結合したタンパク質の量に比例するため、 干渉の度合い が大きく変化するタンパク質は、 D Aと強い結合を示すと考えられる。 この原理 を利用して、 DNAに強く結合するタンパク質をスクリーニングする。 なお、 実施 例で示したレゾナンスュニット (RU) は BIAcore測定用ソフトが独自に採用して いる単位で、 角度の測定値に特定計数を掛け合わせて得られる数値である。 数値 が高いほど、 DNAと転写調節因子と推定される物質との親和性が高いことを意味 する。 本発明で設計した DNAとの結合性を指標とする解析は、 親和性被検物質が
本発明で設計した DNA (配列番号 1〜 5 4に記載の塩基配列を有する DNA) の中 の特定の DNAと特異的に結合する場合は、 設計のもととなった公知の転写因子に 直接帰属することにより行うことができる。 また、 親和性被検物質と本発明で設 計した DNAとの結合性と、 公知の転写因子と本発明で設計した DNAとの結合性と 比較することにより、 解析することもできる。 公知の転写因子が本発明で設計し た DNAの中の複数の DNAに対して結合する場合でも、 本発明で設計した DNAのセ ットに対する結合パターンが特異的なものであれば、 親和性被検物質と本発明で 設計した DNAのセットに対する結合パターンを比較することにより、 角军析するこ とができる。 上記の特定の DNAと特異的に結合する場合も、 結合パターンの一つ としてもよい。 また、 公知の転写因子の本発明で設計した DNAのセットに対する 結合パターンを多数集積することにより、 該結合パターンと公知の転写因子の既 知の機能を対応づけたデータべ一スを構築することもできる。 該結合パターンは、 例えば、 本配列で設計した各 DNAに対する結合強度をダラフで表示することによ り、 形状としてあらわすことができる。 本発明で設計した DMのセットとして、 すべての DNA (配列番号 1〜 5 4に記載の塩基配列を有する DNA) を用いてもよ いし、 それらの一部を用いてもよレ、が、 すべての DNAを用いることが好ましい。 親和性被検物質は、 本発明で設計した DMAと結合して基本転写因子の作用調節 機能を有することが期待される物質であればいかなるものであってもよいが、 具 体的には、 例えば、 ぺプチド、 タンパク質、 非ぺプチド性化合物、 低分子化合物 等が挙げられる。 タンパク質の場合、 小麦胚芽等の系を利用した無細胞タンパク 質合成手段が簡便に利用できる。 この系は、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 99 : 14652 - 14657 (2002)で公知である。 転写調節因子と推定される物質は、 この方法に限定 されず既知の各種組換え技術、 合成による低分子、 高分子化合物、 ペプチド、 精 製タンパク質等広く適用可能である。
DNAとゥヱルとの結合をストレプトアビジンとビォチンとの結合を介して行う ことはゥヱルへの DNA結合量の定量ィヒのために効果がある。 この系を使う以外に
も NTAとヒスチジン、 ダルタチオンと GST、 及ぴプロテイン Aと IgG等も好適に 利用可能である。
また、 このような転写調節領域に対する親和性の解析系は、 転写調節領域に対 する親和性を有する物質の該親和性を作用調節する物質、 すなわち該親和性を阻 害または促進する物質のスクリーニングにも用いることができる。
以上のような測定系、 及び試薬は、 キット化すれば、 本発明の好適な測定キッ トとして提供される。 実施例
以下に実施例で本発明を説明するが、 本発明の範囲はこれらに限定解釈される ものではない。
実施例 1 無細胞タンパク質合成系を用いた、 転写調節因子 (コファクター) ま たは転写因子と推定されるタンパク質の調製
転写調節因子 (コファクター) または転写因子と推定されるタンパク質をコ一 ドする D N Aを含むプラスミドに対して Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 99: 14652-1465 7 (2002)に記載されている方法に準じて PCR反応を行レ、、 転写用の D NA断片を 調製した。 この D N Aを踌型として SP6 RNA Polymerase (Promega社製) を用い て転写反応を行ない、 mRNAを合成し、 ェタノール沈殿操作により得られた mRNA を精製した。 この mRNAを用いたタンパク合成は特開 2002-204689および Proc. N atl. Acad. Sci. USA, 99 : 14652-14657 (2002)に準じた重層法による無細胞タンパク 質合成系を用いて行った。
重層法無細胞タンパク質合成系によって使用する反応層溶液 (25 ^ 1) には Pr oc. Natl. Acad. Sci. USA, 97: 559 - 564 (2000)に従つて調製された 6 μ 1の小麦胚芽抽 出液おょぴ上述した mRNA (0. 02nmol) を添加して用い、 その組成は 24 mM Hepes /K0H(pH 7. 8), 1. 2 mM ATP, 0. 25 mM GTP, 16 mM creatine phosphate, 10 z g c reatine kinase, ribonuclease inhibitor (20units) , 2 mM DTT, 0. 4 mM spermid ine, 0. 3 mM L型アミノ酸 (20種) , 2. 7 mM magnesium acetate, 100 mM potas
sium acetate, 5 小麦胚芽由来 tRNA, 0. 05% Nonidet P- 40および 0. 005% Na N3から成る。 またエネルギー供給層溶液は 31. 3mM HEPES/K0H(pH7. 8) , 2. 67mM Mg (0Ac) 2, 93mM KOAc , 1. 2mM ATP, 0. 257mM GTP, 16raM creatine phosphate, 2. ImM DTT, 0. 41mM spermidine, 0. 3raML型アミノ酸 (20種) ,Ι μ Μ Ε- 64, 0. 005% NaN3 , 0. 05% ΝΡ- 40から成る。 重層法による無細胞タンパク質合成はまず 96穴 プレートにエネルギー供給層溶液を 125 ^ 1ずつ加え、 このエネルギー供給層溶 液が入ったそれぞれの穴に底からゆっくりと反応層溶液 (25 μ 1) を重層し、 こ のプレートを 2 6 °Cインキュベーターで保温して 1 6時間反応させることにより 行った。
この反応終了後、 反応層溶液およびエネルギー供給層溶液をよく混合して以降 の活性測定に用いた。 この混合された溶液には少なくとも約 5〜 2 0 μ g/ml以 上の濃度でコファクター (転写調節因子) と推定されるタンパク質が含まれてレ、 る。 以降、 このコファクターと推定されるタンパク質を含む溶液をコファクター 溶液と呼ぶ。 実施例 2 本発明スクリ一二ング系に用いる二本鎖 D N Aおよびその固相への固 定化
本発明スクリーニング系である転写調節因子活性 (コファクター活性) 測定系 に用いる DNAは、 転写因子が結合する塩基配列を有することを特徴とし、 5 '側 にピオチン (Bioと表記する) が付加した一本鎖 DNA (oligo-Aと記載する) と その相補的配列を有する一本鎖 DNA (oligo-B) と記載するをアニーリングさせ ることにより、 二本鎖化した DNAを用いた。 以下に用いた DNA配列を記載する。
( a ) 転写因子 PPARyが認識する配列 (1 ) として、 配列 1と配列 2を含むビ ォチン化 D NAをアニーリングさせた二本鎖 D NA
oligo-A (配列 1 ) : 5 ' - Bio-GGAACTAGGTCAAAGGTCATCCCCT-3 " (配列番号 5 5 ) oligo-B (配歹 IJ 2 ) : 3 ' -CCTTGATCCAGTTTCCAGTAGGGGA-5 ' (配列番号 5 6 )。
( b ) 転写因子 PPAR yが認識する配列 ( 2 ) (AQPapプロモータ一配列) とし
て、 配列 1 3と配列 14を含むビォチン化 DNAをァニーリングさせた二本鎖 D NA
oligo-A (配列 1 3) : 5' -Bio-TTCTGTTGTGCTTCTCCAGGGGAGAGGTCAGTAGG-3 ' (配列番号 6 7)
oligo-B (配歹 U14) : 3' -CCTACTGACCTCTCCCCTGGAGAAGCACMCAGM- 5 (配列 番号 68)。
( c ) 転写因子 p53が認識する配列として、 配列 3と配列 4を含むピオチン化 D N Aをアニーリングさせた二本鎖 DNA
oligo-A (配列 3 ) : 5 ' -Bio-CTTGGACATGCCCGGGCATGTCCCTC-3 ' (配列番号 5 7)
oligo-B (配列 4) : 3 ' -GAACCTGTACGGGCCCGTACAGGGAG-5 ' (配列番号 58) , (d) 転写因子 NFfcBが認識する配列として、 配列 5と配列 6を含むピオチン化
DNAをアニーリングさせた二本鎖 DNA
oligo-A (配列 5) : 5 ' -Bio-AGTTGAGGGGACTTTCCCAGGC-3 ' (配列番号 5 9 ) oligo-B (配列 6 ) : 3 ' -TCAACTCCCCTGAAAGGGTCCG-5 ' (配列番号 60) 。 ( e ) 転写因子 AP-1が認識する配列として、 配列 7と配列 8を含むピオチン化
D N Aをアニーリングさせた二本鎖 D N A
oligo_A (配列 7) : 5 ' - Bio- CGCTTGATGAGTCAGCCGGAA-3 ' (配列番号 6 1 ) oligo-B (酉己歹 IJ 8 ) : 3 ' -GCGAACTACTCAGTCGGCCTT-5 ' (配列番号 62) 。
( f ) 転写因子 HIF-1が認識する配列として、 配列 9と配列 1 0を含むピオチン 化 DN Aをアニーリングさせた二本鎖 DN A
oligo_A (配列 9) : 5' -Bio- GATCGCCCTACGTGCTGTCTCAGATC- 3' (配列番号 6
3)
oligo-B (配歹 IJ1 0) : 3' -CTAGCGGGATGCACGACAGAGTCTAG-5' (配列番号 64) ( (g) 転写因子 CREBが認識する配列として、 配列 1 1と配列 1 2を含むビォチ ン化 PN Aをアニーリングさせた二本鎖 DN A
oligo-A (配列 1 1) : 5一 -Bio-AGAGATTGCCTGACGTCAGAGAGCTAG-3 ' (配列番
号 65)
oligo-B (配列 12) : 3 ' -TCTCTAACGGACTGCAGTCTCTCGATC-5 ' (配列番号 6 6) 。
(h) 転写因子 PPAR αが認識する配列 (Apo AVプロモーター配列) として、 配 列 15と配列 16を含むビォチン化 DN Aをアニーリングさせた二本鎖 DNA oligo-A (配列 15) : 5' -Bio-GGGAAGGTTAAAGGTCATGGGGTTTGGGA-3 ' (配列 番号 69)
oligo-B (配列 16) : 3' -CCCTTCCAATTTCCAGTACCCCAAACCCT-5 " (配列番号 70) o
( i ) 転写因子 Smad3または Smad4が認識する配列 (1) (smad7プロモーター 配列) として、 配列 17と配列 18を含むビォチン化 DNAをアニーリングさせ た二本鎖 DNA
oligo-A (配歹 IJl 7) : 5 ' -Bio-CAGGGTGTCTAGACGGCCACGTGACGAG-3 ' (配列番 号 71)
oligo-B (配列 18) : 3 ' -GTCCCACAGATCTGCCGGTGCACTGCTC-5 ' (配列番号 7
2) 。
( j ) 転写因子 Smad3または Smad4が認、識する配列 (2) (PAI-1プロモーター 配列) として、 配列 19と配列 20を含むピオチン化 DNAをアニーリングさせ た二本鎖 DNA
oligo-A (配列 1 9) : 5 ' -Bio-GAGAGTCTGGACACGTGGGGAGTCAGCCG-3 ' (配列 番号 73)
oligo-B (配列 20) : 3' -CTCTCAGACCTGTGCACCCCTCAGTCGGC-5 " (配列番号 74) 。
各 DNAのァニーリングは、 等モル濃度の Oligo- Aおよび Oligo- Bを含むァニー リング緩衝液 (20 mM Tris-HCl, 10 mM MgCl2, 50 mM NaCl) を調製し、 この溶液 を 85.°Cで 5分間の加温操作後、 約 2時間かけて室温に戻すことにより行つた。 各 D N Aは 12°/。〜20%のポリアクリルアミド電気泳動法により二本鎖化している
ことを確認した。
上記によって作成した二本鎖 D N Aを固定する固相担体として、 BioTechnique s,32 : 1168- 1177 (2002)の方法に準じてストレプトアビジンをコートした 96ゥェ ルプレート {例えばピオチン結合能 20 ng/well (80 pmol/well)、 ストレプトァ ビジンコートエリア 300 1} または 3 8 4ゥエルプレート {例えばビォチン結 合能 1. 5ng/well、 (6 pmol/ ell) 、 ストレプトアビジンコートエリア 90 z l} を用いた。
9 6ゥエルプレートは使用直前に結合緩衝液 (0. 75 M NaCl, 75 mM Sodium Ci trate, 0. 05% Tween 20, pH 7. 0) を 100 μ ΐ/ゥエルずつ加え、 室温で 15分間静 置した後にこの溶液を除いた。 この後、 上記で調製した二本鎖 DNA (250ηΜ) を 含む結合緩衝液 (0. 75 M NaCl, 75 mM Sodium Citrate, 0. 05% Tween 20, pH7. 0) を、 100 μΛ加え、 室温で 1時間、 緩やかに撹拌した後にこの溶液を除いた。 次にゥェルあたり 200 μ ΐ の DNA洗浄緩衝溶液 (pH 7. 0) (0. 3 M NaCl, 30 mM S odium Ci trate, 0. 05 Tvveen 20, pH7. 0) で 3回洗浄し、 ゥエルあたり 300 μ 1 のブロッキング緩衝液 (10 mM HEPES (pH 7. 5) , 50 mM NaCl, 1% BSA) を添加し て 4 で 5〜: 1 0時間以上静置した。 この後、 ブロッキング緩衝液を除き、 ゥエルあたり 300 μ ΐ の結合緩衝液(10 mM HEPES (pH 7. 5), 4% Glycerol, 50 m M NaCl, 0. 5 mM EDTA, 1 mM MgCl2, 1. 25% BSA)を添加し、 直にこの溶液を除いて 洗浄操作を行った。
3 8 4ゥエルプレートは使用直前に結合緩衝液 (0. 75 M NaCl, 75 mM Sodium Citrate, 0. 05% Tween 20, pH 7. 0) を 50 ," 1/ゥェルずつ加え、 室温で 15分間 静置した後にこの溶液を除いた。 この後、 上記で調製した二本鎖 DNA (200nM) を含む結合緩衝液 (pH 7. 0) (0. 75 M NaCl, 75 mM Sodium Citrate, 0. 05% Tween 20) を 50 μ 1加え、 室温で 1時間、 緩やかに撹拌した後にこの溶液を除いた。 次にゥエルあたり 100 の DNA洗浄緩衝溶液 ( H 7. 0) (0. 3 M NaCl, 30 mM S odium Citrate, 0. 05% Tween 20, pH7. 0) で 3回洗浄し、 ゥヱルあたり 100 μ ΐ のプロッキング緩衝液 (10 mM HEPES (pH 7. 5) , 50 mM NaCl, 1% BSA) を添加し
て 4 °Cで 5 1 0時間以上静置した。 この後、 ブロッキング緩衝液を除き、 ゥェ ルあたり 100 u lの結合緩衝液を添加し、 ただちにこの溶液を除く洗浄操作を行 つた 実施例 3 種々の固相化担体に対する二本鎖 D N A固定化量の解 _析
検討する固相担体として、 BioTechniques , 32: 1168- 1177 (2002)の方法に準じ てストレプトアビジンをコートした 3種類の 96ゥエルプレートまたは 3種類の 3 8 4ゥヱルプレートを用いた。 その特徴を下記表 1に示す。 表 1
固定化する二本鎖 D N Aとして、 実施例 2に記載した配列 1 3の oligo - Aに対 し、 配列 1 4の 5'末端に蛍光色素 (FITC) を付加した oligo- Bを実施例 2の方 法に従ってァニーリングした二本鎖 DN Aを用いた。 この蛍光標識された二本鎖 D NAを、 実施例 2の方法に従って各プレートのゥエルあたり 0〜 2 0 Opmol
( 9 6ゥェルの場合) または 0〜2 Opmol ( 3 8 4ゥヱルの場合) 添加して固定 ィ匕した。 プレートに固定化された二本鎖 D N A量は Molecular Imager (Bio Rad
社製)を用いてプレートに固定ィ匕された二本鎖 D N Aの蛍光量を解析して定量し た。 この際、 使用した二本鎖 D N Aを一定量ゥエルに添加し、 蛍光量を測定する ための標準品 (スタンダード) とした。 3 8 4ゥエルプレートにおける結果を図 4に示す。
9 6ゥエルプレートにおいて、 ( 1 ) 96well- Plate Aはゥエルあたり約 50〜1 OOpmolの二本鎖 D N Aを添加すると固相への結合量が飽和し、 ゥエルあたり最 大約 15pmolの二本鎖 D NAが結合し、 検討した 9 6ゥェルプレートの中で最も 高い結合量を示した。 このことはゥエルあたり約 50〜100pmolの二本鎖 D NAの 添加で充分であることを示す。 ( 2 ) 96well- Plate Bおよび 96well - Plate Cは ゥエルあたり約 12. 5〜50pmolの二本鎖 D N Aを添加すると固相への結合量が飽 和し、 ゥヱルあたり最大約 2. 5〜4pmolの二本鎖 D NAし力結合しなかった。
3 8 4ゥエルプレートにおいて、 ( 1 ) 384 ell-Plate Aおよび 384welト Plat e Bは添加する二本鎖 D NA量を上げるに従って固相への結合量が上昇し、 ゥェ ルあたり約 10〜20pmolの二本鎖 D N Aを添加すると固相への結合量が飽和に近 づいた。 このことはゥエルあたり約 10〜20pmolの二本鎖 D NAの添加で充分で あることを示す。 この際、 ゥエルあたり 20pmol添加時に約 2pmolの二本鎖 D N Aが結合した { (図 4 ) , plateA, plateB} 。 (2 ) 384well— Plate Cはゥエル あたり約 2. 5〜5pmol の二本鎖 D N Aを添加すると固相への結合量が飽和したが、 ゥエルあたり最大約 0. 3pmolの二本鎖 D N Aしか結合しなかつた (図 4 , plate 0 。 その他、 二本鎖 D N Aをさらに固定する場合には、 ゥエルあたり lOpmolの 添カロにより約 6pmolが結合するプレートを使用することも可能である。 実施例 4 転写因子 P P AR Ύを用いた、 転写調節因子 (コファクター) 活性測 定法の検討
転写因子として PPAR y を含む PMA処理 THP - 1細胞の核抽出溶液 (2. 5mg/ml AC TIVE .MOTIF社) Ι μ Ι ^ ^ μ Ιの希釈溶液 (20mM Hepes (pH 7. 5) , 400mM NaCl, 2 0%glycerol, 0. 1 mM EDTA, 10 mM NaF, 10 μ M Na2Mo04, 1 mM NaV03, 10 mM pNPP,
10 mMb - glycerophosphate, ImM DTT) と混合した。 この溶液に対し、 (1) コ ファクタ一として aを実施例 1の方法によって合成し、 得られたこのコファ クタ一溶液を 0.625μ1〜5μ1に対し、 反応溶液 {lOmM Hepes (pH 7.5) , 4%glyc erol, 50πιΜ NaCl, 0· 5raM EDTA, 1 raM MgCl2, 10 g/ml Herring sperm} を添カロし て 40μ 1に調製したもの {図 5, RXRa添加, 核抽出液 (+)} 、 (2) 転写因子 である ΡΡΑΙίγおよびコファクターである RXRaをそれぞれ個別に実施例 1の方 法によって合成し、 得られた各溶液を等量で混合した溶液 0.625μ 1〜5 1に対 し、 反応溶液 {lOmM Hepes(pH 7.5) , 4%glycerol, 50raM NaCl, 0.5mM EDTA, 1 mM MgCl2, 10 g/ml Herring sperm } を添加して 40 μ 1に調製したもの {図 5, PPARy添加, RXRa添加, 核抽出液 (+)} , (3) 転写因子として PPARy を実施 例 1の方法によって合成し、 得られたこの溶液 0.625 1〜5μ1に対し、 反応溶 液 {lOmM Hepes (pH 7.5) , 4%glycerol, 50mM NaCl, 0.5niM EDTA, 1 mM MgCl2, 1 0 μ g/ml Herring sperm} を添加して 40 1に調製したもの {図 5, PPARy 添加, 核抽出液 (+)} , (4) 実施例 1の方法に記載したエネルギー供給層溶液 (125 μ
1 ) と反応層溶液 (25 1) 混合した溶液 (コファクターを含まない溶液) 0.625 μ, l〜5 1に对し、 反 j¾、溶液 {lOniM Hepes (,ρΗ 7. Ό) , 4%glycerol, 50raM NaCl, 0. 5raM EDTA, 1 mM MgCl2, 10 μ g/ml Herring sperm } を添加して 40 μ 1に調製し たもの {陽性試料, 図 5, 核抽出液 (+)} 、 を混合した。
陰性試料としては、 反応溶液 {lOmM Hepes (pH 7.5) , 4%glycerol, 50raM NaCl,
0.5mM EDTA, 1 mM MgCl2, 10 μ g/ml Herring sperm } 0.625," 1〜5μ 1に対し、 同反応溶液を添加して 40 μ 1に調製したものと 10 tlの希釈溶液 {20mM Hepes (pH 7.5) ,400mM NaCl, 20%glycerol, 0.1 mM EDTA, 10 mM NaF, 10 μΜ Na2Mo04,
1 raM NaV03, 10 mM pNPP, 10 mMb- glycerophosphate, ImM DTT} を混合したもの
{図 5, 核抽出液(一) } を用いた。 各試料は混合後室温で 30分反応させた後、 実施例 2によって作成した PPARyが認識する二本鎖 DNA (実施例 2に記載した 配列 3·の oligo- Aおよび配列 2の oligo- Bを実施例 2の方法に従ってァニーリン グした二本鎖 DNA) を結合させた 96ゥエルプレートに対し、 ゥヱルあたり上
記試料を 50 μ 1ずつを添加し、 さらに室温で 1時間反応させた。
この後洗浄用緩衝液 {10 raM phosphate buffer (pH 7. 5) , 50 mM NaCl, 0. 1%T ween 20, 2. 7 mM KC1 } を用いてゥヱルを充分な洗浄を行い、 抗体希釈液 { lOraM phosphate buffer (pH 7. 5) , 50mM NaCl, 2. 7 mM KC1, lOmg/ml BSA} に溶解し た抗 ΡΡ γ ャギ抗体 (0. 2 / g/ml) を 100 μ 1ずつゥエルに添カ卩し、 さらに室 温で 1時間反応させた。 この後洗浄用緩衝液によって充分な洗浄を行ない、 抗体 希釈液によって 1000倍に希釈した HRP (西洋わさぴぺルォキシターゼ) 標識抗 ャギ IgG抗体を 100 μ 1ずつゥエルに添カ卩し、 さらに室温で 1時間反応させた。 洗浄用緩衝液によって充分な洗浄を行なった後、 発色用基質 (ΤΜΒ) を含む 1%DM SO溶液を 100 μ 1ずつゥエルに添加し室温で反応させ発色を行なった。 この後 0. 5Μ硫酸溶液を 100 1ずつゥェルに添加して反応を止め、 測定波長 450nm、 リフ ァレンス波長 655nmで測定を行なった。 得られた結果は陰性試料の値を差し弓 Iい ¾¾HDし 7こ。
この結果を (図 5 ) に示す。 コファクターである RXR aの添加量とともに陽性 試料の測定値が上昇した {図 5, RXR a添加, 核抽出液 (+) } 。 この反応は転 写因子である PPAR ' を同時に添加すると増強された {図 5, PPAR y添カロ, RXR a添加, 核抽出液 (+ ) } 。 陽性試料の測定値は、 コファクターが含まれてい る溶液 {実施例 1の方法に記載したエネルギー供給層溶液 (125 1 ) と反応層 溶液 (25 μ 1) 混合した溶液 (コファクターを含まない溶液) } の添加量を上げ てもほとんど影響を受けなかった {図 5, 核抽出液 (+ ) } 。 また本測定系は P PAR yの DNA結合量を測定しているた、 コファクタ一である RXR aの代わりに PP AR 7 を添加しても、 その添加量とともに陽性試料の測定値が上昇した {図 5, P PAR 7添加核抽出液 (+) } 。 実施例 5 タグを付加した転写因子 GST-PPAR v を用いた、 転写調節因子 (コフ アクター) 活性測定法の検討
( 1 ) 固相担体として 9 6ゥヱルプレートを使用した場合の検討
解析する試料として、 (a) コファクタ一として RXRaを実施例 1の方法によ つて合成し、 得られたこのコファクター溶液 0 1〜20μ1に対し、 結合緩衝液
{20 mM HEPES ( H 7.5), 8% Glycerol, 100 raM NaCl, 1 mM EDTA, 2 mM MgCl2, 2.5% BSA} 40 μΐ, Herring sperm DNA溶液 (lOmg/ml) 0.2μ1, 定法によりに遺 伝子組換え技術を用いて大腸菌に遺伝子発現をさせて調製、 精製した GST(Gluta thion-S-transf erase) -PPAR γ (転写因子である ΡΡ γの Ν末端側に標識タンパ ク質 (タグ) として GST(Glutathion- S - transferase)を結合させた融合タンパク 質, SDS- PAGEによる解析で精製度 90%以上, 0.12mg/ml, ゥエルあたり 0.1 μ gの 添加量) 0.84μ1を添加し、 さらに蒸留水を添加して 100 μΐに調製したもの
{図 6A, GST - PPARyO. l ig+コファクター(RXRa)溶液 } 、 (b) 実施例 1の方 法に記載したエネルギー供給層溶液 (125 1 ) と反応層溶液 (25^1) 混合した 溶液 (コファクターを含まない溶液) 0 1〜20/ 1に対し、 結合緩衝液 {20 HEPES (pH 7.5), 8% Glycerol, 100 mM NaCl, 1 mM EDTA, 2 mM MgCl2, 2.5% BS A} 40^1, Herring sperm DNA溶液 (lOmg/ml) 0.2 μ 1, 定法によりに大腸菌に遺 伝子発現をさせて調製した GST (Glutathion-S- transferase) - PPAR γ (転写因子で ある PPARy の N末端側に標識タンパク質 (タグ) として GST (Glutathion- S- tra nsf erase)を結合させた融合タンパク質, SDS- PAGE による解析で精製度 90%以上, 0.12mg/ml, ゥエルあたり 0.1 μ gの添加量) 0·84μ1を添カ卩し、 さらに蒸留水 を添カロして 100 μ 1に調製したもの {陽性試料, 図 6 A, GST-PPAR γθ. l^g+コフ アクター (-)溶液 } 、 (c) 実施例 1の方法に記載したエネルギー供給層溶液 (1 25 μ 1 ) と反応層溶液 (25μ1) 混合した溶液 (コファクターを含まない溶液) 0 μ 1〜20 J 1に対し、 結合緩衝液 {20 mM HEPES (pH 7.5), 8% Glycerol, 100 mM NaCl, 1 mM EDTA, 2 mM MgCl2, 2.5% BSA} 40 ΐ, Herring sperm DNA溶液 (10m g/ml) 0.2 1、 さらに蒸留水を添加して 100 μ 1に調製したもの {陰性試料, 図 6Α, コファクター (-)溶液) 、 を調製した。
各試料は混合後室温で 30分反応させた後、 実施例 2によつて作成した PPAR γ が認識する二本鎖 DNA { (AQPapプロモータ一配列) (実施例 2に記載した配列
13の oligo- Aおよび配列 14の oligo_Bを実施例 2の方法に従ってァニーリング した二本鎖 DNA) } を結合させた 9 6ゥエルプレートに対し、 ゥエルあたり上 記試料を 100/z 1ずつを添加し、 緩やかに攪拌しながら室温で 1時間反応させた。 次にゥェル内の試料を除去後、 ゥエルあたり 200μ1の洗浄用緩衝液 { (10 mM P hosphate buffer (pH 7.5), 50 mM NaCl, 2.7 mM KCl, 0.1% Tween 20). } を添加 して 3回洗浄した。 この後、 抗体希釈液 {10 mM Phosphate buffer (pH 7.5), 50 mM NaCl, 2.7 mM KCl, 1% BSA} で 10000倍に希釈した HRP (西洋わさぴぺルォ キシターゼ) 標識した抗 GST抗体 (アマシャムバイオサイエンス社) を 100 μΐ ずつゥエルに添加し、 さらに室温で 1時間反応させた。 洗浄用緩衝液で 4回の洗 净を行なった後、 0.4mg/mlオルトフェニレンジァミン (0PD, Sigma社 P-9029) および 0.015〜0.03%過酸化水素溶液を含むクェン^ ~リン酸緩衝液 (pH5.0) を 100 μ 1/ゥヱルずつ添加して室温で反応させ、 発色を行なった。
この後、 1 N硫酸をゥエルあたり 100 1ずつ添加して反応を止め、 測定波長 490nm, リファレンス波長 650nmで測定を行なった。 この結果を (図 6 A) に示 す。 コファクターである RXR αの添加量とともに陽性試料の測定値が上昇した
{図 6 A, GST-PPAR / 0· 1 μ g+コファクター (RXRct)溶液) 。 また陽性試料の測 定値は、 コファタターが含まれている溶液 {実施例 1の方法に記載したエネルギ 一供給層溶液 (125^ 1 ) と反応層溶液 (25 μΑ) 混合した溶液 (コファクターを 含まない溶液) } の添加量を上げてもほとんど影響を受けなかった {陽性試料, 図 6A, GST-PPAR γ 0.1 g+コファクター(-)溶液 } 。
( 2 ) 固相担体として 3 84ゥエルプレートを使用した場合の検討
解析する試料として、 (a) コファクタ一として RXRaを実施例 1の方法によ つて合成し、 得られたこのコファクター溶液 0μ1〜10μ1に対し、 結合緩衝液
{20 mM HEPES (pH 7.5), 8% Glycerol, 100 mM NaCl, 1 mM EDTA, 2 mM MgCl
2, 2.5% BSA} 20 μΐ, Herring sperm DNA溶液 (lOmg/ml) Ο. ΐμΐ, 定法によりに遺 伝子組換え技術を用いて大腸菌に遺伝子発現をさせて調製した GST(Glutathion - S - transferase) - PPAR γ {転写因子である PPAR γ の Ν末端側に標識タンパク質
(タグ) として GST(Glutathion-S- transferase)を結合させた融合タンパク質, SDS-PAGEによる解析で精製度 90%以上, 0.12mg/ml, ゥエルあたり 0.1 μ gの添加 量 } 0.84 Ailを添カ卩し、 さらに蒸留水を添加して 50 に調製したもの {図 6Β,
コファクター (RXRo 溶液 } 、 (b) 実施例 1の方法に記载 したエネルギー供給層溶液 (125 μ 1) と反応層溶液 (25 μΐ) 混合した溶液 (コ ファクターを含まない溶液) 0μ1〜10μ1に対し、 結合緩衝液 {20 mM HEPES (p H 7.5), 8% Glycerol, 100 raM NaCl, 1 mM EDTA, 2 mM MgCl
2, 2.5% BSA} 20 μΐ, Herring sperm DNA溶液 (lOmg/ml) 0. ΙμΙ, 定法によりに大腸菌に遺伝子発現 をさせて調製した GST(Glutathion-S- transferase)- PPARy {転写因子である PPA Ry の N末端側に標識タンパク質 (タグ) として GST(Glutathion - S- transferas e)を結合させた融合タンパク質, SDS - PAGEによる解析で精製度 90%以上、 0.12mg /ml, ゥエルあたり 0.1 μ gの添加量 } 0.84μ1を添加し、 さらに蒸留水を添加 して 50 ,"1に調製したもの {陽性試料, 図 6B, GST-PPAR γ 0.1 ,u g+コファクタ 一 (-)溶液 } 、 (c) 実施例 1の方法に記载したエネルギー供給層溶液 (125 μ 1) と反応層溶液 (25 1) 混合した溶液 (コファクターを含まない溶液) 0^1 〜10 1に対し、 結合緩衝液 {20 mM HEPES (pH 7.5), 8% Glycerol, 100 niM NaC 1, 1 mM EDTA, 2 raM MgCl
2, 2.5% BSA} 20^1, Herring sperm DNA溶液 (lOmg/m 1) 0.1^1, さらに蒸留水を添加して 50 に調製したもの {陰性試料, 図 6B, コファクター (-)溶液) 、 を調製した。
各試料は混合後室温で 30分反応させた後、 実施例 2によつて作成した PPAR 7 が認識する二本鎖 DNA { (AQPapプロモータ一配列) (実施例 2に記載した配列 13の oligo- Aおよび配列 14の oligo- Bを実施例 2の方法に従ってァニーリング した二本鎖 DNA) } を結合させた 384ゥエルプレートに対し、 ゥェルあたり 上記試料を 50μ 1ずつを添加し、 緩やかに攪拌しながら室温で 1時間反応させた。 次にゥエル内の試料を除去後、 ゥヱルあたり 100 1の洗浄用緩衝液 {10 mM Pho sphate buffer (pH 7.5), 50 mM NaCl, 2.7 mM KC1, 0.1% T een 20} を添加し て 3回洗浄した。 この後、 抗体希釈液 {10 mM Phosphate buffer (pH 7.5), 50
mM NaCl, 2.7 mM KCl, 1% BSA} によって 10000倍に希釈した HRP (西洋わさぴぺ ルォキシターゼ) 標識した抗 GST抗体 (アマシャムバイオサイエンス社) を 50 μ 1ずつゥエルに添加し、 さらに室温で 1時間反応させた。 洗浄用緩衝液で 4回 の洗浄を行なった後、 0.4mg/mlオルトフェニレンジァミン (0PD, Sigma社 P- 90 29) および 0.015〜0.03%過酸化水素溶液を含むクェン^"リン酸緩衝液 (pH5. 0) を 50 1/ゥエルずつ添加して室温によって反応させ、 発色を行なった。 この 後、 1 N硫酸をゥヱルあたり 50μ1ずつ添加して反応を止め、 測定波長 490nm, リファレンス波長 650nmで測定を行なった。 この結果を (図 6B) に示す。
コファクターである RXR αの添加量とともに陽性試料の測定値が上昇した {図 6Β, GST- PPARyO. l g+コファクター (RXRひ)溶液 } 。 また陽性試料の測定値は、 コファタターが含まれている溶液 {実施例 1の方法に記載したエネルギー供給層 溶液 (Ι25 1 ) と反応層溶液 (25 M l) 混合した溶液 (コファクターを含まない 溶液) } の添加量を上げてもほとんど影響を受けなかった {陽性試料, 図 6B, G ST-PPAR '0. l ig+コファクター (一)溶液 } 。
実施例 6 タグを付加した転写因子 GST- PPARv を用いた、 転写調節因子 (コフ アクター) 活性測定法およびその測定値の信頼性
( 1 ) 固相担体として 9 6ゥエルプレートを使用する場合
(a) 解析試料として、 コファタターは実施例 1の方法によつて合成し、 得られ たこのコファクタ一溶液は通常 5 1使用し、 これに対して結合緩衝液 {20 mM H EPES ( H 7,5), 8°/oGlycerol, 100 mM NaCl, 1 mM EDTA, 2 mM MgCl2, 2.5% BSA} 40 μΐ, Herring sperm DNA溶液 (lOmg/ml) 0.2 1、 定法により大腸菌に遺伝子 発現をさせて調製した GST(Glutathion-S- transferase)- PPARy {転写因子である PPART /の N末端側に標識タンパク質 (タグ) として GST(Glutathion-S- transfer ase)を結合させた融合タンパク質, SDS-PAGEによる解析で精製度 90%以上, 0.12 mg/ml, ゥエルあたり 0. l^ gの添加量 } 0.84^1を添加し、 さらに蒸留水を添
加して 100 1に調製したものを用意した。
(b) 陽性試料として、 実施例 1の方法に記載したエネルギー供給層溶液 (125 β 1 ) と反応層溶液 (25 ΐ) 混合した溶液 (コファクターを含まない溶液) は 通常 5μ1使用し、 これに対して結合緩衝液 {20 mM HEPES (pH 7.5), 8% Glycer ol, 100 mM NaCl, 1 mM EDTA, 2 mM MgCl2, 2.5% BSA} 40 ΐ, Herring, sperm DN A溶液 (lOmg/ml) 0.2 1、 定法によりに大腸菌に遺伝子発現をさせて調製した G ST (Glutathion-S-transf erase) -PPAR y {転写因子である ΡΡ γの Ν末端側に標 識タンパク質 (タグ) として GST (Glutathion-S - transferase)を結合させた融合 タンパク質, SDS- PAGEによる解析で精製度 90%以上, 0.12mg/ml, ゥヱルあたり 0. l/ gの添加量 } 0.84 1を添カ卩し、 さらに蒸留水を添カ卩して 100 μΐに調製し たものを用意した。
(c) 陰性試料 1として、 実施例 1の方法に記載したエネルギー供給層溶液 (12 5μ 1 ) と反応層溶液 (25 μ1) 混合した溶液 (コファクターを含まない溶液) は 通常 5μ1使用し、 これに対して結合緩衝液 {20 mM HEPES (pH 7.5), 8% Glycer ol, 100 mM NaCl, 1 mM EDTA, 2 mM MgCl2, 2.5% BSA} 40 ΐ, Herring sperm DN A溶液 (lOmg/ml) 0.2^1、 さらに蒸留水を添加して 100 μ 1に調製したものを用 ,g、した。
(d) 陰性試料 2として、 結合緩衝液 {20 mM HEPES (pH 7.5), 8% Glycerol, 1 00 mM NaCl, 1 mM EDTA, 2 mM gCL, 2.5% BSA} 40^1に対し、 Herring sperm DNA溶液 (lOmg/ml) 0.2^1を添加し、 さらに蒸留水を添加して 100 μ 1に調製し たものを用意した。
各試料は混合後室温で 30分反応させた後、 実施例 2によつて作成した PPAR γ が認識する二本鎖 DNA { (AQPapプロモータ一配列) (実施例 2に記載した配列 13の oligo- Aおよび配列 14の oligo-Bを実施例 2の方法に従ってァニーリング した二本鎖 DNA) } を結合させた 9 6ゥェルプレートに対し、 ゥエルあたり上 記試料を ΙΟΟμΙずつを添加し、 緩やかに攪拌しながら室温で 1時間反応させた。 次にゥヱル内の試料を除去後、 ゥヱルあたり 200μ1の洗浄用緩衝液 {10 mM Pho
sphate buffer (pH 7. 5), 50 mM NaCl, 2. 7 mM KC1, 0. 1°/。 Tween 20} を添加し て 3回洗浄した。 この後、 抗体希釈液 { 10 mM Phosphate buffer (pH 7. 5), 50 mM NaCl, 2. 7 mM KC1, 1% BSA} によって 10000倍に希釈した HRP (西洋わさぴぺ ルォキシターゼ) 標識した抗 GST抗体 (アマシャムバイオサイエンス社) を 100 1ずつゥエルに添加し、 さらに室温で 1時間反応させた。 洗浄用緩衝液で 4回 の洗浄を行なった後、 0. 4mg/mlオルトフエ二レンジァミン (0PD, Sigma社 P - 90 29) およぴ 0. 015〜0. 03%過酸化水素溶液を含むクェン リン酸緩衝液 (pH5. 0) を 100 μ ΐ/ゥェルずつ添加して室温で反応させ、 発色を行なった。 この後、 1 Ν硫酸をヴエルあたり 100 μ 1ずつ添加して反応を止め、 測定波長 490nm, リ ファレンス波長 650nmで測定を行なう。 測定結果は通常、 解析試料の測定値また は陽性試料の測定値から陰性試料 1の測定値を差し引いて表示する。
( 2 ) 固相担体として 3 8 4ゥエルプレートを使用する場合
( a ) 解析試料として、 コファクタ一は実施例 1の方法によって合成し、 得られ たこのコファクタ一溶液は通常 2. 5 μ 1使用し、 これに対して結合緩衝液 {20 m M HEPES (pH 7. 5), 8% Glycerol, 100 mM NaCl, 1 mM EDTA, 2 mM MgCl2, 2. 5% B SA} 20 μΛ, Herring sperm脆溶液 (lOmg/ml) 0. 1 μ 1, 定法によりに大腸菌に 遺伝子発現をさせて調製した GST (Glutathion-S-transf erase) -PPAR γ {転写因子 である PPAR γの Ν末端側に標識タンパク質 (タグ) として GST (Glutathion - S - 1 ransf erase)を結合させた融合タンパク質, SDS-PAGEによる解析で精製度 90%以 上, 0. 12mg/ml, ゥヱルあたり 0. 05 μ gの添加量 } 0Λ2 μ 1を添カロし、 さらに蒸 留水を添カ卩して 50 μ 1に調製したものを用意した。
( b ) 陽性試料として、 実施例 1の方法に記載したエネルギー供給層溶液 (125 μ 1 ) と反応層溶液 (25 μ ΐ) 混合した溶液 (コファクターを含まない溶液) は 通常 2. 5 μ 1使用し、 これに対して結合緩衝液 {20 mM HEPES (pH 7. 5), 8% Glyc erol, 100 mM NaCl, 1 mM EDTA, 2 mM MgCl2, 2. 5% BSA} 20 μ ΐ, Herring sperm DNA溶液 (lOmg/ml) 0. 1 ^ 1、 定法によりに大腸菌に遺伝子発現をさせて調製し た GST (Glutathion- S- transferase) - PPAR y {転写因子である PPAR y の N末端側
に標識タンパク質 (タグ) として GST(Glutathion-S- transferase)を結合させた 融合タンパク質, SDS- PAGEによる解析で精製度 90%以上, 0.12mg/ml, ゥエルあ たり 0.05 igの添加量 } 0.42μ1を添加し、 さらに蒸留水を添加して 50 μΐに 調製したものを用意した。
(c) 陰性試料 1として、 実施例 1の方法に記載したエネルギー供給層溶液 (12 5μ 1 ) と反応層溶液 (25 μ 1) 混合した溶液 (コファクターを含まない溶液) は 通常 2.5 / 1使用し、 これに対して結合緩衝液 {20 mM HEPES (pH 7.5), 8% Glyc erol, 100 mM NaCl, 1 mM EDTA, 2 mM MgCl2, 2.5% BSA} 20μ 1, Herring sperm DNA溶液 (lOmg/ml) 0.1 μ 1、 さらに蒸留水を添加して 50 μ 1に調製したものを 用 、した ο
(d) '陰性試料 2として、 結合緩衝液 {20 mM HEPES (pH 7.5), 8% Glycerol, 1 00 ni NaCl, 1 mM EDTA, 2 mM MgCL, 2.5% BSA} 20 μΐに対し、 Herring sperm
DNA溶液 (lOmg/ml) 0.1 μ 1を添加し、 さらに蒸留水を添加して 50 1に調製し たものを用意した。
各試料は混合後室温で 30分反応させた後、 実施例 2によつて作成した PPAR γ が認識する二本鎖 DNA { (AQPapプロモーター配列) (実施例 2に記載した配列 13の oligo-Aおよび配列 14の oligo-Bを実施例 2の方法に従ってァニーリング した二本鎖 DNA) } を結合させた 384ゥエルプレートに対し、 ゥエルあたり上 記試料を 50 1ずつを添加し、 緩やかに攪拌しながら室温で 1時間反応させた。 次にゥヱル内の試料を除去後、 ゥヱルあたり ΙΟΟμΙの洗浄用緩衝液 {10 mM Pho sphate buffer (pH 7.5), 50 mM NaCl, 2.7 mM KCl, 0.1% Tween 20} を添加し て 3回洗浄した。 この後、 抗体希釈液 {10 mM Phosphate buffer (pH 7.5), 50 mM NaCl, 2.7 mM KCl, 1% BSA} によって 10000倍に希釈した HRP (西洋わさびべ ルォキシターゼ) 標識した抗 GST抗体 (アマシャムバイオサイエンス社) を 50 μ 1ずつゥェルに添加し、 さらに室温で 1時間反応させた。 洗浄用緩衝液によつ て 4.回の洗浄を行なった後、 0.4mg/mlオルトフエ二レンジァミン (0PD, Sigma 社 P- 9029) および 0.015〜0.03%過酸化水素溶液を含むクエン^ ~リン酸緩衝液
(pH5.0) を 50 μΐ/ゥエルずつ添加して室温で反応させ、 発色を行なった。
この後、 1N硫酸をゥヱルあたり 50 μΐずつ添加して反応を止め、 測定波長 490nm, リファレンス波長 650nmで測定を行なう。 測定結果は通常、 解析試料の 測定値または陽性試料の測定値から陰性試料 1の測定値を差し引いて表示する。 図 7に、 固相担体として 96ゥエルプレートを用いた測定法において .( a ) 解析 試料のコファクタ一として RXRaを実施例 1の方法によって合成し、 得られたこ のコファクタ一溶液 2.5 1添加した場合の実測値 {図 7, GST-PPAR γ 0.1 μ g+ コファクター (RXRc )溶液 2.5μ1}、 (b) 陽性試料として、 実施例 1の方法に 記載したエネルギー供給層溶液 (125 μ 1) と反応層溶液 (25 μΐ) 混合した溶液
(コファクターを含まない溶液) 2.5^1添加した場合の実測値 (第 7図, GST-P PARyO. g+コファクター (-)溶液 2·5μ1) 、 (c) 陰性試料 1として、 実施 例 1の方法に記載したエネルギ一供給層溶液 (125 μ 1) と反応層溶液 (25 ^1) 混合した溶液 (コファタターを含まなレ、溶液) 2.5^1添加した場合の実測値
(図 7, コファクター (-)溶液 2.5μ1) 、 および (4) 陰†生試料 2の実測値 (図 7, 緩衝溶液 2.5 μΐ) を記載した。 各試料数は 4つずつ用意し、 その標準偏差 をエラーバーとして記载した。 コファクターとして RXR«を添加した場合、 陽性試料の値を有意に上昇させた。 また各実測値の誤差は極めて小さいことが判 つた。 この検討を 384ゥヱルプレートを用いた測定法においても実施し、 同様 の結果が得られた。 実施例 7 転写因子である PPARyが有する D N A結合能に対し、 競合的に抑制 する転写調節因子 (コファクター) のスクリーニングおよびその活性に関する測 定法
解析試料は、 (1) コファクタ一として PPARy を実施例 1の方法によって合 成し、 得られたこのコファクタ一溶液 0 μ 1〜20 μ 1に対し、 結合緩衝液 {20 mM HEPgS (pH 7.5), 8 Glycerol, 100 mM NaCl, 1 mM EDTA, 2 mM MgCl2, 2.5% BS A} 40 / l, Herring sperm DNA溶液 (lOmg/ml) 0.2^1, 定法によりに遺伝子組換
え技術を用いて大腸菌に遺伝子発現をさせて調製、 精製した GST(Glutathion - S- transferase)- PPARy (転写因子である PPARyの N末端側に標識タンパク質
(タグ) として GST(Glutathion - S - transferase)を結合させた融合タンパク質, SDS-PAGEによる解析で精製度 90%以上, 0.05mg/ral, ゥェルあたり 0.01 μ gの添 加量) 0.2μ 1、 コファクタータンパク質 RXRa {RXRaの N末端側に標識タンパ ク質 (タグ) として GST(Glutathion - S- transferase)を結合させた融合タンパク 質として調製したのちにプロテアーゼ処理によりタグを除去したもの、 0.01mg/m 1} 0.3μ 1 (ゥエルあたり 0.003 ^ugの添加量) を添加し、 さらに蒸留水を添加し て ΙΟΟμΙに調製したもの {GST-PPARyO.Ol ig, RXRaO.003 ^g, およぴコファ クタ一の例として PPARy を混合したもの } を用意した。
陰性試料は、 実施例 1の方法に記載したエネルギー供給層溶液 (125 μ 1 ) と 反応層溶液 (25 μ ΐ) を混合した溶液 (コファタターを含まない溶液) 0〜20μ1 に対し、 結合緩衝液 {20 mM HEPES (pH 7.5), 8% Glycerol, 100 m NaCl, 1 raM
EDTA, 2 mM MgCl2, 2.5% BSA} 40 μΐ, Herring sperm DM溶液 (lOmg/ml) 0.2 β 1, 定法によりに大腸菌に遺伝子発現をさせて調製した GST (Glutathion-S-tra nsf erase)- PPAR7 (転写因子である PPARy の N末端側に標識タンパク質 (タ グ) として GST (Glutathion-S- transferase)を結合させた融合タンパク質, SDS- P AGEによる解析で精製度 90%以上, 0.05mg/ml, ゥェルあたり 0.01 ^ gの添加量)
0.2μ 1、 RXRa {転写因子である RXRaの N末端側に標識タンパク質 (タグ) と して GST (Glutathion-S- transferase)を結合させた融合タンパク質として調製し たのちにプロテアーゼ処理によりタグを除去したもの、 O.Olmg/ml} 0.3 1 (ゥ エルあたり 0.003 gの添加量) を添加し、 さらに蒸留水を添加して 100 に調 製したもの { GST - PPARy 0.01 ig, RXRaO.003 ^g, およぴコファクターを含ま ない溶液を混合したもの } を用意した。
測定ブランクは、 実施例 1の方法に記載したエネルギー供給層溶液 (125 μ
1 ) と反応層溶液 (25^1) を混合した溶液 (コファクターを含まない溶液) 0〜 20 i lに対し、 結合緩衝液 {20 mM HEPES (pH 7.5), 8% Glycerol, 100 mM NaCl,
1 mM EDTA, 2 mM MgCl2, 2. 5% BSA} 40 ^ 1, Herring sperm DNA溶液 (lOmg/m 1) 0. 2 μ 1、 さらに蒸留水を添加して ΙΟΟ μ Ιに調製したものを調製した。
実施例 2によつて作成した PPAR γが認識する二本鎖 DNA { (AQPapプロモータ 一配列) (実施例 2に記载した配列 13の oligo- Aおよぴ配列 14の oligo- Bを実 施例 2の方法に従ってアニーリングした二本鎖 D N A) } を結合させた 9 6ゥェ ルプレートに対し、 ゥエルあたり上記試料を 100 μ ΐずつを添加し、 緩やかに攪 拌しながら室温で 1時間反応させた。 次にゥヱル内の試料を除去後、 ゥエルあた り 200 μ ΐの洗浄用緩衝液 { (10 mM Phosphate buffer (pH 7. 5), 50 mM NaCl, 2. 7 mM KCl, 0. 1% Tween 20) } を添加して 3回洗浄した。 この後、 抗体希釈液
{ 10 mM Phosphate buffer (pH 7. 5), 50 mM NaCl, 2. 7 mM KCl, 1% BSA} で 1000 0倍に希釈した HRP (西洋わさびペルォキシターゼ) 標識した抗 GST抗体 (アマ シャムパイォサイエンス社) を 100 μ ΐずつゥェルに添カロし、 さらに室温で 1時 間反応させた。 洗浄用緩衝液で 4回の洗浄を行なった後、 0. 4mg/mlオルトフエ 二レンジァミン (0PD, Sigma社 P- 9029) および 0. 015〜0. 03%過酸化水素溶液を 含むクェン ^リン酸緩衝液 (pH5. 0) を 100 μ 1/ゥエルずつ添加して室温で反 応させ、 発色を行なった。
この後、 1 Ν 硫酸をゥエルあたり 100 μ 1ずつ添加して反応を止め、 測定波長 490nm, リファレンス波長 650nmで測定を行なった。 測定結果は通常、 解析試料 の測定値から陰性試料の測定値を差し引レ、て表示する (図 8 ) 。 コファクター
(PPAR γ ) 溶液の添加量とともに解析試料の測定値が減少した。
この結果から、 解析試料の測定値の減少を指標とすることにより、 本測定系に おいて、 転写因子である PPAR y の DNA結合活性を抑制するコファクタ一を検出 可能であることが示された。 実施例 8 タグを付加した転写因子 GST- PPAR αを用いた、 転写調節因子 (コフ アクター) 活性測定法の検討
解析試料として、 (1 ) 結合緩衝液 {50 mM HEPES-KOH (pH 7. 8), 20% Glycer
ol, 250 mM KC1, 5 mM EDTA, 25 mM MgCl2, 5% BSA} ΙΟμΙ, Herring sperm DNA 溶液 (lOmg/ml) ΟΛβϊ, DTT (50mM) l zl、 定法によりに遺伝子組換え技術を用 V、て大腸菌に遺伝子発現をさせて調製した GST (Glutathion-S-transf erase) - PPA Ra {転写因子である PPARctの N末端側に標識タンパク質 (タグ) として GST(G lutathion-S- transferase)を結合させた融合タンパク質、 0.21mg/ml} Q.024〜0. 48 μ 1 (ゥエルあたり 0.005〜0.1 μ gの添加量) 、定法によりに遺伝子組換え技 術を用いて大腸菌に遺伝子発現をさせて調製したコファクタータンパク質 RXRひ {転写因子である RXRひ の N末端側に標識タンパク質 (タグ) として GST(Gluta thion-S- transferase)を結合させた融合タンパク質として調製したのちにプロテ ァーゼ処理によりタグを除去したもの、 0.74mg/ml} 0〜0· 22μ 1 (ゥエルあたり 0〜0.16 gの添加量) を混合し、 さらに実施例 1の方法に記載したエネルギー 供給層溶液 (125 μ 1 ) と反応層溶液 (25 1) を混合した溶液 (コファクターを 含まない溶液) 5^1と蒸留水を添加して 50 に調製した。
陰性試料として、 実施例 1の方法に記載したエネルギー供給層溶液 (125 1 ) と反応層溶液 (25^1) を混合した溶液 (コファクターを含まない溶液) は 通常 5,ひ 1使用し、 これに対して結合緩衝液 {50 mM HEPES-K0H (pH 7.8), 20% G lycerol, 250 niM KC1, 5 mM EDTA, 25 mM MgCl2, 5% BSA} ΙΟμΙ, Herring sperm DNA溶液 (I0mg/ml) 0.1μ 1、 DTT (50raM) 1μ1、 さらに蒸留水を添加して 50 1 に調製したものを用意した。 測定ブランクとして、 結合緩衝液 {50 mM HEPES-K0 H (pH 7.8), 20% Glycerol, 250 mM KC1, 5 mM EDTA, 25 mM MgCl2, 5% BSA} 10 μ 1, Herring sperm DNA溶液 (lOrag/ml) 0.1μ 1、 DTT (50mM) 1 μ 1、 さらに蒸留 水を添加して 50μ1に調製したものを用意した。
実施例 2によって作成した PPARaが認識する二本鎖 DNA { (Apo AVプロモー タ一配列) 、 (実施例 2に記載した配列 19の oligo- Aおよび配列 20の oligo - B を実施例 2の方法に従ってアニーリングした二本鎖 DNA) } を結合させた 3 8 4ゥ ςπルプレートに対し、 ゥエルあたり上記試料を 50^1ずつを添加し、 100rpm で攪拌しながら室温で 1時間反応させた。 次にゥエル内の試料を除去後、 ゥエル
あたり ΙΟΟμΙの洗浄用緩衝液 {137mM NaCl, 8. lOmM Na2HP04, 2.68mM KC1, 1.47 niM KH2P04, 0.05% Tween 20} を添加して 5回洗浄した。 この後、 抗体希釈液 {10 mM Phosphate buffer (pH 7.5), 50 raM NaCl, 2.7 niM KC1, 1% BSA} によって 10 000倍に希釈した HRP (西洋わさびペルォキシターゼ) 標識した抗 GST抗体 (ァ マシャムバイオサイエンス社) を 50 μΐずつゥエルに添カ卩し、 さらに室温で 1時 間反応させた。 洗浄用緩衝液で 5回の洗浄を行なった後、 0.4mg/mlオルトフエ 二レンジァミン (0PD, Sigma社 P- 9029) および 0.015〜0· 03%過酸化水素溶液を 含むクェン ^リン酸緩衝液 (ΡΗ5.0) を5 Ομΐずつゥェルに添加して室温によ つて反応させ、 発色を行なった。 この後、 1 N硫酸をゥエルあたり 50 1ずつ 添加して反応を止め、 測定波長 490nm, リファレンス波長 650nmで測定を行なつ た。 この結果を (図 9) に示す。
RXRaの添加量の増加に従って、 GST- PPAR«の測定値が上昇した (図 9 } 。 GS T - PPARa の各ゥヱルへの投入量が 0.005、 0.01, 0.02 μ gの場合で比較すると、 RXR aの添加量に依存した測定値の上昇は 0.02 gの場合に最も大き 、ものであ つた (図 9) 。 また GST - PPARaの各ゥエルへの投入量が 0.02、 0.05、 0.1/xgの 場合で比較すると、 RXR«の添加量に依存した測定値の上昇傾向は同程度であつ たので、 これらの結果から実際にスクリーユングを行う場合の各ゥエルへの GS T-PPAR a投入量は 0.02 μ gで充分であることが示された。 実施例 9 PPARq に付加したタグ GSTの転写調節因子 (コファクター) 活性測 定系への影響の確認
解析試料 1として、 実施例 1の方法に記載したエネルギー供給層溶液 (125 μ
1 ) と反応層溶液 (25 μ \) を混合した溶液 (コファクターを含まない溶液) は 通常 5 il使用し、 これに対して結合緩衝液 {50 raM HEPES-KOH (pH 7.8), 20% G lycerol, 250 mM KC1, 5 mM EDTA, 25 mM MgCl2, 5% BSA} ΙΟμΙ, Herring sperm
DNA.溶液 (lOmg/ml) 0. Ιμΐ, DTT (50mM) 1μ1、 定法によりに遺伝子組換え技 術を用レヽて大腸菌に遺伝子発現をさせて調製した GST (Glutathion-S-transferas
e)- PPARa {転写因子である PPARaの N末端側に標識タンパク質 (タグ) とし て GST(Glutathion-S- transferase)を結合させた融合タンパク質、 0.114mg/ml} 0. 18 μ 1 (ゥエルあたり 0.02 μ gの添加量) 、 定法によりに遺伝子組換え技術を 用いて大腸菌に遺伝子発現をさせて調製したコファクタータンパク質 RXRa {転 写因子である RXRaの N末端側に標識タンパク質 (タグ) として GST(Glutathio n-S-transf erase)を結合させた融合タンパク質として調製したのちにプロテア一 ゼ処理によりタグを除去したもの、 0.074mg/ml} 0〜0·54μ1 (ゥエルあたり 0〜 O.CMwgの添加量) を添加し、 さらに蒸留水を添加して 50μ1に調製したものを 用思し /こ ο
解析試料 2として、 実施例 1の方法に記載したエネルギー供給層溶液 (125 ^ 1 ) と反応層溶液 (25 μ ΐ) を混合した溶液 (コファクターを含まない溶液) は 通常 5, "1使用し、 これに対して結合緩衝液 {50 mM HEPES-KOH (pH 7.8), 20% G lycerol, 250 mM KC1, 5 raM EDTA, 25 mM MgCL, 5% BSA) 10 μ 1, Herring sperm DNA溶液 (lOmg/ml) Ο. ΐμ ΐ, DTT (50mM) 1μ1、 定法によりに遺伝子組換え技 術を用いて大腸菌に遺伝子発現をさせて調製した GST(Glutathion- S- transferas e) {0.19rag/ml} 0.11," 1 (ゥエルあたり 0.02 μ gの添加量) 、 定法によりに遺伝 子組換え技術を用いて大腸菌に遺伝子発現をさせて調製した RXRa {転写因子で ある RXRaの N末端側に標識タンパク質 (タグ) として GST (Glutathion-S- tran sferase)を結合させた融合タンパク質として調製したのちにプロテア一ゼ処理に よりタグを除去したもの、 0.074mg/ml} 0〜0·54μ1 (ゥエルあたり 0〜0· 40 μ g の添加量) を添加し、 さらに蒸留水を添加して 50μ1に調製したものを用意した。 陰性試料として、 実施例 1の方法に記載したエネルギー供給層溶液 (125 μ 1 ) と反応層溶液 (25 μ ΐ) 混合した溶液 (コファクターを含まない溶液) は通 常 5μ1使用し、 これに対して結合緩衝液 {50 mM HEPES-KOH (pH 7.8), 20% Gly cerol, 250 mM KC1, 5 mM EDTA, 25 mM MgCl2, 5% BSA} 10 μΐ, Herring sperm D NA溶液 (lOmg/ml) 0.1μ 1、 DTT (50raM) 1μ1、 さらに蒸留水を添加して 50 μ 1 に調製したものを用意した。
測定ブランクとして、 結合緩衝液 {50 niM HEPES-KOH (pH 7. 8) , 20% Glycerol, 250 mM KC1, 5 mM EDTA, 25 mM MgCl2, 5% BSA} ΙΟ μ Ι, Herring sperm DNA溶 液 (lOmg/ml) ΟΛ β ϊ, DTT (50mM) 1 μ 1、 さらに蒸留水を添加して 50 μ 1に調製 したものを用意した。
実施例 2によって作成した PPAR ctが認識する二本鎖 DNA { (Apo AVプロモー タ一配列) 、 (実施例 2に記載した配列 1 5の oligo- Aおよぴ配列 1 6の olig o_Bを実施例 2の方法に従ってアニーリングした二本鎖 D NA) } を結合させた 3 8 4ゥエルプレートに対し、 ゥエルあたり上記試料を 50 ずつを添加し、 10 Orpmで攪拌しながら室温で 1時間反応させた。 次にゥエル内の試料を除去後、 ゥエルあたり 100 μ 1 の洗浄用緩衝液 { 137mM NaCl, 8. ΙΟπιΜ Na2HP04, 2. 68mM KC1, 1. 47mM KH2P04, 0. 05% Tween 20} を添カ卩して 5回洗浄した。 この後、 抗体希釈 液 { 10 mM Phosphate buffer (pH 7. 5) , 50 mM NaCl, 2. 7 mM KC1, 1% BSA} によ つて 10000倍に希釈した HRP (西洋わさぴペルォキシターゼ) 標識した抗 GST抗 体 (アマシャムバイオサイエンス社) を 50 ずつゥェルに添カ卩し、 さらに室温 で 1時間反応させた。 洗浄用緩衝液で 5回の洗浄を行なった後、 0. 4mg/mlオル トフエ-レンジァミン (0PD, Sigma社 P-9029) およぴ 0. 015〜0. 03%過酸化水素 溶液を含むクェン^ ~リン酸緩衝液 (pH5. 0) を 50 1ずつゥエルに添加し、 室 温で反応させて発色を行なった。 この後、 1 N硫酸をゥエルあたり 50 μ 1ずつ 添加して反応を止め、 測定波長 490nm, リファレンス波長 650nmで測定を行なつ たところ、 解析試料 1 (GST-PPAR a溶液) では、 コファクタ一 RXR aの添加量の 増加に従った測定値の上昇が観測されたが、 解析試料 2 (GST溶液) では、 コフ アクター RXR aを添加しても測定値が陰性試料と同等の状態であった。 この結果 から、 本測定系において PPAR aに付加する GSTタグは、 コファクターの活性測 定におレ、て何ら影響を及ぼさないものであることを確認した。 実施例— 1 0 転写因子 S m a d 3を用いた、 転写調節因子 (コファクター) 活性 測定法の検討 ( 1 )
Smad3は C末端に特徴的なァミノ酸配列を有し、 生体内にぉ 、ては C末端のセ リンがリン酸化されることにより活性型転写因子として機能することが報告され ている。 活性型リン酸化 Smad3の調製法として (1) 抗リン酸ィ匕 Smad3抗体を用 いた細胞内からの精製、 (2) in vitroでのキナーゼによるリン酸化、 及び
(3) 擬リン酸ィ匕アミノ酸変異の導入による常活性体の作成、 が挙げられる。
(3) の方法では、 PCR法により遺伝子に変異を導入することにより、 発現さ せたタンパクのリン酸ィ匕修飾が不必要となるため、 大 S昜菌をはじめとする種々の 宿主細胞を用いて簡便かつ大量に目的タンパクが調製可能である。 通常、 リン酸 化状態を擬したアミノ酸としては酸性ァミノ酸であるァスパラギン酸あるいはグ ルタミン酸を使用する {Mol. Cell, 8:1303-1312 (2001)、 Nature structural b iology , 8:248-253 (2001) , P r o c. Na t l . Ac a d. S c i . US A, 94: 10669-10674 (1997) } 。
上記に挙げた調製法 (3) により調製した活性型 Smad3を用いた、 smacTZプロ モーター配列に対するコファクター活性測定法の検討例を以下に示す。
解析試料 1として、 結合緩衝液 {50 niM HEPES-K0H (ρΗ 7.8), 20% Glycerol, 250 mM KC1, 5 mM EDTA, 25 mM MgCl2, 5% BSA} 10 μ 1, Herring sperm DNA溶液
(lOmg/ml) ΟΛμΙ, DTT (50mM) 1,"1、 定法によりに遗伝子組換え技術を用いて 大腸菌に遗伝子発現をさせて調製した GST (Glutathion-S- transferase) -Smad3
{転写因子である Sraad3の N末端側に標識タンパク質 (タグ) として GST (Gluta thion-S- transferase)を結合させた融合タンパク質, SDS- PAGEによる解析で精 製度 90%以上, 0.05mg/ml } 0〜2μ1 (ゥエルあたり 0〜0· 1 gの添加量) を添 加し、 さらに蒸留水を添加して 50μ1に調製したものを用意した。 ここで使用し た Sma d 3とは調製法 (3) の引用文献に従い, 具体的には S m a d 3のアミ ノ酸配列において N末端側から 422番目のセリン, 423番目のセリン, 42 5番目のセリンをそれぞれァスパラギン酸に置換したものを使用した。
解折試料 2として、 結合緩衝液 {50 mM HEPES-K0H (pH 7.8), 20% Glycerol, 250 mM KC1, 5 mM EDTA, 25 mM MgCl2; 5% BSA} ΙΟμΙ, Herring sperm DNA溶液
(10mg/ml) 0.1 μΐ, DTT (50 ) 1μ1、 定法によりに遺伝子組換え技術を用いて 大腸菌に遺伝子発現をさせて調製した GST(Glutathion-S- transferase) 0.05mg/ml
} 0〜2μ1 (ゥエルあたり 0〜0. l^ugの添加量) を添加し、 さらに蒸留水を添カロ して 50 1に調製したものを用意した。
測定ブランクとして、 結合緩衝液 {50 mM HEPES-KOH (pH 7.8), 20%. Glycerol,
250 mM KC1, 5 mM EDTA, 25 mM MgCl2, 5% BSA} ΙΟμΙ, Herring sperm DNA溶 液 (lOmg/ml) 0.1μ1、 DTT (50mM) 1 1、 さらに蒸留水を添加して 50 μ 1に調製 したものを用意した。
実施例 2によつて作成した Smad3が認識する二本鎖 DNA { (smad7プロモータ —配列) (実施例 2に記載した配列 17の oligo- Aおよぴ配列 18の oligo- Bを実 施例 2の方法に従ってアニーリングした二本鎖 DNA) } を結合させた 3 84ゥ エルプレートに対し、 ゥエルあたり上記試料を 50 μ 1ずつを添加し、 lOOrpmで 攪拌しながら室温で 1時間反応させた。 次にゥヱル内の試料を除去後、 ゥエルあ たり 100^1の洗浄用緩衝液 {137 NaCl, 8. ΙΟηιΜ a2HP04, 2.68mM KC1, 1.47mM
KH2P04, 0.05% Tween 20} を添加して 5回洗浄した。 この後、 抗体希釈液 {10 m M Phosphate buffer (pH 7.5), 50 mM NaCl, 2.7 mM KC1, 1% BSA} によって 1000 0倍に希釈した HRP (西洋わさびペルォキシターゼ) 標識した抗 GST抗体 (アマ シャムバイォサイエンス社) を 50 μΐずつゥエルに添加し、 さらに室温で 1時間 反応させた。 洗浄用緩衝液で 5回の洗浄を行なった後、 0.4mg/mlオルトフェニ レンジァミン (0PD, Sigma社 P - 9029) および 0.015〜0.03%過酸ィ匕水素溶液を含 むクエン^ _リン酸緩衝液 (pH5.0) を 50μ 1ずつゥエルに添カ卩して室温で反応 させ、 発色を行なった。 この後、 1 Ν硫酸をゥヱルあたり 50 μΐずつ添加して 反応を止め、 測定波長 490nm, リファレンス波長 650nmで測定を行なった。 この 結果を (図 1 0 A) に示す。
測定結果は解析試料の値から測定ブランクの値を差し引いて表示する。 転写因 子 Sm d3を含む解析試料 1 (GST- Smad3溶液) では、 いずれも GST- Smad3の添加 量に従って測定値が上昇した。 解析試料 2 (GST溶液) では GSTの添加量に従つ
た測定値の変ィ匕は認められず、 その値は陰性試料と同程度であった。 GST - Smad3 あるいは GSTを 0.01 /zg添加した場合の結果を示す (図 1 0) 。 この結果から、 転写因子 Smad3に付加されたタグはコファクタ一活性の測定に何ら影響を及ぼさ ないことが確認された。 また本測定系が、 転写因子 Smad3の DNA結合量変化を検 出する方法として充分であることも確認された。 なお、 活性ィ匕を行っていない S mad3に関しても同様な結果が得られた。 実施例 1 1 転写因子 Sma d 3を用いた、 転写調節因子 (コファクター) 活性 測定法の検討 (2)
解析試料 1として、 実施例 1の方法に記載したエネルギー供給層溶液 (125 μ 1 ) と反応層溶液 (25 μΐ) を混合した溶液 (コファクターを含まない溶液) 5μ 1に対して、 結合緩衝液 {50 mM HEPES-KOH (pH 7.8), 20% Glycerol, 250 niM KC 1, 5 mM EDTA, 25 mM MgCl2, 5% BSA} 10 μΐ, Herring sperm DNA溶液 (lOmg/ra 1) Ο. ΐβ ΐ, DTT (50mM) lul 定法によりに遺伝子組換え技術を用いて大腸菌に 遺伝子発現をさせて調製した GST(Glutathion-S- transferase) -Smad3 {転写因子 である Smad3の N末端側に標識タンパク質 (タグ) として GST (Glutathion-S-tr ansferase)を結合させた融合タンパク質, SDS-PAGEによる解析で精製度 90%以上: 0.05mg/ml } 0〜2μ1 (ゥエルあたり 0〜0.1 μ gの添加量) を添加し、 さらに蒸 留水を添加して 50 μΐに調製したものを用意した。
解析試料 2として、 実施例 1の方法に記載したエネルギー供給層溶液 (Ι25μ 1 ) と反応層溶液 (25 i l) を混合した溶液 (コファクターを含まなレ、溶液) 5μ 1に対して、 結合緩衝液 {50 mM HEPES-KOH (pH 7.8), 20% Glycerol, 250 mM KC 1, 5 mM EDTA, 25 mM MgCl2, 5% BSA} 10^1, Herring sperm DNA溶液 (lOmg/m 1) ΛμΙ, DTT (50mM) Ιμΐ, 定法によりに遺伝子組換え技術を用いて大腸菌に 遺伝子発現をさせて調製した GST(Glutathion - S- transferase) (0.05mg/ml ) 0〜 2 1. (ゥエルあたり 0〜0· の添加量) を添加し、 さらに蒸留水を添加して 5 0^1に調製したものを用意した。
陰性試料として、 実施例 1の方法に記載したエネルギー供給層溶液 (125 A 1 ) と反応層溶液 (25 μΐ) を混合した溶液 (コファクターを含まない溶液) 5μ 1に対して、 結合緩衝液 {50 mM HEPES-KOH (pH 7.8), 20% Glycerol, 250 mM KC 1, 5 mM EDTA, 25 mM MgCl2, 5% BSA} 10^1, Herring sperm DNA溶液 (lOmg/m 1) 0.1 ,ul, DTT (50raM) Ιμΐを添カ卩し、 さらに蒸留水を添加して 50 μュに調製 したものを用意した。
測定ブランクとして、 結合緩衝液 {50 mM HEPES-KOH (pH 7.8), 20% Glycerol, 250 mM KC1, 5 mM EDTA, 25 mM MgCl2, 5% BSA} ΙΟ Ι, Herring sperm DNA溶 液 (lOmg/ml) 0.1μ1、 DTT (50mM) 1μ1、 さらに蒸留水を添加して 50 1に調製 したものを用意した。
実施例 2によって作成した Smad3が認識する二本鎖 DNA { (PAI- 1プロモータ 一配列) (実施例 2に記載した配列 1 9の oligo-Aおよび配列 20の oligo-Bを 実施例 2の方法に従ってアニーリングした二本鎖 DNA) } を結合させた 3 84 ゥエルプレートに対し、 ゥエルあすこり上記試料を 50 μ 1ずつを添加し、 lOOrpm で攪拌しながら室温で 1時間反応させた。 次にゥエル内の試料を除去後、 ゥエル あたり 100 μΐの洗浄用緩衝液 {l37niM NaCl, 8. lOmM Na2HP04, 2.68mM KC1, 1.47 mM KH2P04, 0.05% Tween 20} を添加して 5回洗浄した。 この後、 抗体希釈液 {10 mM Phosphate buffer (pH 7.5), 50 mM NaCl, 2.7 mM KC1, 1% BSA} によって 10 000倍に希釈した HRP (西洋わさびペルォキシターゼ) 標識した抗 GST抗体 (ァ マシャムバイォサイェンス社) を 50 1ずつゥエルに添カ卩し、 さらに室温で 1時 間反応させた。 洗浄用緩衝液で 5回の洗浄を行なった後、 0.4mg/mlオルトフエ 二レンジァミン (0PD, Sigma社 P - 9029) および 0.015〜0.03%過酸化水素溶液を 含むタエン ^リン酸緩衝液 (PH5.0) を 50 μ 1/ゥエルずつ添加して室温によつ て反応させ、 発色を行なった。 この後、 1 N硫酸をゥエルあたり 50^1ずつ添 加して反応を止め、 測定波長 490nm, リファレンス波長 650nmで測定を行なった。 この結果を (図 1 0 B) に示す。
測定結果は解析試料の値から陰性試料の値を差し引レ、て表示する。 解析試料 1
では転写因子 GST- Smad3の添加量に従って測定値が上昇した。 解析試料 2 (GST 溶液) では GSTの添加量に従った測定値の変ィ匕は認められず、 その値は陰性試料 と同程度であった。 GST- Smad3あるいは GSTを 0. Olmg添加した場合の結果を示 す (図 1 0) 。 この結果力 ら、 転写因子 Smad3に付カ卩されたタグはコファクター 活性の測定に何ら影響を及ぼさないことが確認された。 また本測定系が、 二本鎖 DNA配列とした PAI- 1プロモーター配列を使用する場合にも、 転写因子 Smad3の DNA結合量変化を検出する方法として充分であることが確認された。 実施例 1 2 転写因子 Sma d 4を用いた、 転写調節因子 (コファクター) 活性 測定法の検討
解析試料 1として、 結合緩衝液 {50 mM HEPES-KOH (pH 7.8), 20% Glycerol, 250 mM KC1, 5 mM EDTA, 25 mM MgCL, 5% BSA} 10μ 1, Herring sperm DNA溶液
(lOmg/ml) 0. Ιμΐ, DTT (50mM) 1μ1、 定法によりに遺伝子組換え技術を用いて 大腸菌に遺伝子発現をさせて調製した GST(Glutathion- S-transf erase) -Smad4
{転写因子である Smad4の N末端側に標識タンパク質 (タグ) として GST(Gluta thion-S- transferase)を結合させた融合タンパク質, SDS-PAGEによる解析で精 製度 90%以上, 0.05mg/ral } 0〜2 μ 1 (ゥエルあたり 0〜0· 1 μ gの添加量) を添 加し、 さらに蒸留水を添加して 50 μΐに調製したものを用意した。
解析試料 2として、 結合緩衝液 {50 mM HEPES-KOH (pH 7.8), 20% Glycerol, 250 mM KC1, 5 mM EDTA, 25 mM MgCl2, 5% BSA} ΙΟμΙ, Herring sperm DNA溶液
(lOmg/ml) 0.1^1, DTT (50mM) 1μ1、 定法によりに遺伝子組換え技術を用いて 大腸菌に遺伝子発現をさせて調製した GST (Glutathion-S- transferase) (0.05rag/ ml ) 0〜2μ1 (ゥエルあたり 0〜0.1 μ gの添加量) を添加し、 さらに蒸留水を添 加して 50 μ1に調製したものを用意した。
測定ブランクとして、 結合緩衝液 {50 mM HEPES-KOH (pH 7.8), 20% Glycerol,
250. mM KC1, 5 mM EDTA, 25 mM MgCl2, 5% BSA} ΙΟ Ι, Herring sperm DNA溶 液 (lOmg/ml) 0.1 1、 DTT (50mM) 1μ1、 さらに蒸留水を添加して 50 μ 1に調製
したものを用意した。
実施例 2によつて作成した Smad4が認識する二本鎖 DNA { (smad7プロモータ 一配列) (実施例 2に記載した配列 1 7の oligo- Aおよび配列 1 8の oligo- Bを 実施例 2の方法に従ってァニーリングした二本鎖 D NA) } を結合させた 3 8 4 ゥエルプレートに対し、 ゥエルあたり上記試料を 50 μ 1ずつを添加し、 . lOOrpm で攪拌しながら室温で 1時間反応させた。 次にゥエル内の試料を除去後、 ゥエル あたり 100 i lの洗浄用緩衝液 {137mM NaCl, 8. lOniM Na2HP04, 2. 68mM KC1, 1. 47 raM KH2P04, 0. 05% Tween 20} を添加して 5回洗浄した。 この後、 抗体希釈液 {10 mM Phosphate buffer (pH 7. 5), 50 mM NaCl, 2. 7 mM KC1, 1% BSA} によって 10000倍に希釈した HRP (西洋わさびペルォキシターゼ) 標識した抗 GST抗体 (ァ マシャムバイオサイエンス社) を 50 i lずつゥヱルに添加し、 さらに室温で 1時 間反応させた。 洗浄用緩衝液で 5回の洗浄を行なった後、 0. 4mg/mlオルトフエ 二レンジァミン (0PD, Sigma社 P-9029) および 0. 015〜0. 03%過酸化水素溶液を 含むクェン ^リン酸緩衝液 (ΡΗ5. 0) を 50 μ 1/ゥエルずつ添加して室温によつ て反応させ、 発色を行なった。 この後、 1 N硫酸をゥエルあたり 50 μ 1ずつ添 加して反応を止め、 測定波長 490腿, リファレンス波長 650nmで測定を行なった。 この結果を (図 1 0 A) に示す。
測定結果は解析試料の値から測定ブランクの値を差し引レ、て表示する。 転写因 子 Smad4を含む解析試料 1 (GST- Smad3FL溶液) では、 いずれも GST - Smad4の添 加量に従って測定値が上昇した。 また、 解析試料 2 (GST溶液) では GSTの添加 量に従った測定値の変化は認められず、 その値は陰性試料と同程度であった。 GS T-Smad4あるいは GSTを 0. 01 g添加した場合の結果を示す (図 1 0 ) 。 この結 果から、 転写因子 Smad4に付加されたタグはコファクタ一活性の測定に何ら影響 を及ぼさないことが確認された。 また本測定系が、 転写因子 Smad4の DNA結合量 変化を検出する方法として充分であることも示された。 実施例 1 3 転写因子として S m a d 3を用い、 コファクタ一として S m a d 4
を用いた場合の転写調節因子 (コファクター) 活性測定法の検討 解析試料 1として、 結合緩衝液 {50 raM HEPES-KOH (pH 7.8), 20% Glycerol, 250 raM KC1, 5 mM EDTA, 25 mM MgCl2, 5% BSA} 10 μΐ, Herring sperm DNA溶液
(lOmg/ml) 0.1 il, DTT (50mM) 1μ1、 定法によりに遺伝子組換え技術を用いて 大腸菌に遺伝子発現をさせて調製した GST(Glutathion-S- transferase).- Smad3
{転写因子である Smad3の N末端側に標識タンパク質 (タグ) として GST (Gluta thion-S-transferase)を結合させた融合タンパク質, SDS- PAGEによる解析で精 製度 90%以上, 0.05mg/ml } 0.2μ1 (ゥエルあたり 0.01 gの添加量) 、 定法に よりに遺伝子組換え技術を用レ、て大腸菌に遺伝子発現をさせて調製したコファタ タータンパク質 Smad4 {Smad の N末端側に標識タンパク質 (タグ) として GST (G lutathion-S - transferase)を結合させた融合タンパク質として調製したのち,プ 口テアーゼ処理によりタグを除去したもの、 0.05mg/ml }0〜1μ1 (ウエノレあたり 0〜0.05 §の添加量) を添加し、 さらに蒸留水を添加して 50 1に調製したも のを用意した。
解析試料 2として、 結合緩衝液 {50 mM HEPES-KOH (pH 7.8), 20% Glycerol, 250 mM KCl, 5 raM EDTA, 25 mM MgCL, 5% BSA} 10," 1, Herring sperm DNA溶液
(lOmg/ral) 0. Ιμ Ι, DTT (50m ) 1μ1、 定法によりに遺伝子組換え技術を用いて 大月昜菌に遺伝子発現をさせて調製した GST (Glutathion-S-transf erase) (0.05mg/ ml ) 0.2 / I (ウエノレあたり O.Ol igの添加量) 、 定法によりに遺伝子組換え技 術を用レ、て大腸菌に遺伝子発現をさせて調製したコファクタータンパク質 Smad4 {Smad4の N末端側に標識タンパク質 (タグ) として GST (Glutathion-S- transfer ase)を結合させた融合タンパク質として調製したのち、 プロテアーゼ処理により タグを除去したもの、 0.05mg/ml }0〜1μ 1 (ウエノレあたり 0〜0.05;Ugの添加 量) を添加し、 さらに蒸留水を添カ卩して 50μ1に調製したものを用意した。
陰性試料として、 結合緩衝液 {50 raM HEPES-KOH (pH 7.8), 20% Glycerol, 25 0 mM KCl, 5 mM EDTA, 25 raM MgCl2, 5% BSA} 10 μΐ, Herring sperm DNA溶液
(lOmg/ml) 0.1^1, DTT (50mM) 1μ1、 定法によりに遺伝子組換え技術を用いて
大腸菌に遺伝子発現をさせて調製したコファクタータンパク質 Smad4 {Smad4の N 末端側に標識タンパク質 (タグ) として GST (Glutathion - S- transferase)を結合 させた融合タンパク質として調製したのち、 プロテアーゼ処理によりタグを除去 したもの、 0. 05mg/ml } 0〜1 μ 1 (ゥエルあたり 0〜0. 05 μ §の添加量) を添加し、 さらに蒸留水を添加して 50 1に調製したものを用意した。
測定ブランクとして、 結合緩衝液 {50 mM HEPES-KOH (pH 7. 8), 20% Glycerol, 250 mM KC1, 5 mM EDTA, 25 mM MgCl2, 5% BSA} ΙΟ μ Ι, Herring sperm DNA溶 液 (lOmg/ml) 0. 1 μ 1、 DTT (50raM) 1 μ 1、 さらに蒸留水を添加して 50μ 1に調製 したものを用意した。
実施例 2によって作成した Smadが認識する二本鎖 DNA { (smad7プロモーター 配列) (実施例 2に記载した配列 1 7の oligo - Aおよび配列 1 8の ol igo - Bを実 施例 2の方法に従ってアニーリングした二本鎖 D NA) } を結合させた 3 8 4ゥ エルプレートに対し、 ゥエルあたり上記試料を 50 μ 1ずつを添加し、 lOOrpraで 攪拌しながら室温で 1時間反応させた。 次にゥエル内の試料を除去後、 ゥエルあ たり 100 の洗浄用緩衝液 {137mM NaCl, 8. lOraM Na2HP04, 2. 68111M KC1, 1. 47mM KH2P04, 0. 05% Tween 20} を添加して 5回洗浄した。 この後、 抗体希釈液 {10 m M Phosphate buffer (pH 7. 5), 50 mM NaCl, 2. 7 mM KC1, 1% BSA} によって 1000 0倍に希釈した HRP (西洋わさびペルォキシターゼ) 標識した抗 GST抗体 (アマ シャムバイオサイエンス社) を 50 μ 1ずつゥエルに添加し、 さらに室温で 1時間 反応させた。 洗浄用緩衝液で 5回の洗浄を行なった後、 0. 4rag/mlオルトフエ二 レンジァミン (0PD, Sigraa社 P - 9029) および 0. 015〜0. 03%過酸ィヒ水素溶液を含 むクエン^ ~リン酸緩衝液 (pH5. 0) を 50 μ 1ずつゥエルに添加して室温で反応 させ、 発色を行なった。 この後、 1 Ν硫酸をゥヱルあたり 50μ 1ずつ添加して 反応を止め、 測定波長 490nm, リファレンス波長 650nmで測定を行なった。
測定の結果、 解析試料 1 (GST- Smad3溶液) ではコファクターの添加量に依存 した測定値の上昇が有意に認められた。 しカゝし、 解析試料 2 (GST溶液) 及ぴ陰 性試料 (コファクター溶液) ではコフアクターの添加量に従った測定値の変化は
ほとんど認められなかった。 すなわち、 解析試料 1におけるコファクター添加量 に依存した測定値の上昇は、 確かに転写因子 GST- Smad3の DNA結合量が上昇した ことを示すものであり、 この結果から本プレートアツセィ系において転写因子 G ST-Smad3 の DNA結合量とコファクターの活性が測定可能であることが示され 。 この結果においてコファクタータンパク質として Smad4をゥエルあたり 0.05 g した結果を (図 1 0 C) に示す。 実施例 1 4 転写因子 Sma d 3を用いた、 転写調節因子 (コファクター) 活性 測定法の信頼性の確認 ,.
解析試料として、 実施例 1の方法に記載したエネルギー供給層溶液 (125 μ 1 ) と反応層溶液 (25 i l) を混合した溶液 (コファクターを含まない溶液) は 通常 5 Ail使用し、 これに対して結合緩衝液 {50 mM HEPES-KOH (pH 7.8), 20% G lycerol, 250 mM KC1, 5 mM EDTA, 25 mM MgCl2, 5% BSA} 10 μ 1, Herring sperm DNA溶液 (lOmg/ml) 0.1μ 1、 DTT (50mM) l,ul、 定法によりに大腸菌に遺伝子 発現をさせて調製した GST (Glutathion - S- transferase) - Smad3 {転写因子である SmadSの N末端側に標識タンパク質 (タグ) として GST (Glutathion- S-transfera se)を結合させた融合タンパク質, SDS- PAGEによる解析で精製度 90%以上, 0.74m g/ml, ゥヱルあたり 0.01 μ§の添加量) Ο.ΟΜμΙを添加し、 さらに蒸留水を添 カロして 50 μ 1に調製したものを 32サンプル用意した。
陰性試料として、 実施例 1の方法に記載したエネルギー供給層溶液 (.125 μ 1 ) と反応層溶液 (25^1) を混合した溶液 (コファクターを含まなレ、溶液) は 通常 5 使用し、 これに対して結合緩衝液 {50 mM HEPES-KOH (pH 7.8) , 20% G lycerol, 250 mM KC1, 5 mM EDTA, 25 mM MgCl2, 5% BSA} 10 ^ 1, Herring sperm DNA溶液 (10mg/ml) 0· 1μ1、 DTT (50mM) Ιμΐを添加し、 さらに蒸留水を添カロ して 50 μΐに調製したものを 8サンプノレ用意した。
測定ブランクとして、 結合緩衝液 {50 mM HEPES (pH 7.5), 20% Glycerol, 25 0 mM KC1, 5 mM EDTA, 25 mM MgCl2, 5% BSA} 10μΙに対し、 Herring sperm DNA
溶液 (10mg/ml) ΟΛ μ Ι、 DTT (50mM) 1 1を添加し、 さらに蒸留水を添加して 50 に調製したものを 8サンプル用意した。
実施例 2によつて作成した Smad3が認識する二本鎖 DNA { (smad7プロモータ 一配列、 または PAI- 1プロモーター配列) (実施例 2に記载した配列 1 7の oli go - Aおよび配列 1 8の oligo- Bを実施例 2の方法に従ってァニーリングした二 本鎖 D NA、 または実施例 2に記載した配列 1 9の oligo_Aおよび配列 2 0の。 ligo- Bを実施例 2の方法に従ってアニーリングした二本鎖 D NA) } を結合さ せた 3 8 4ゥエルプレートに対し、 ゥエルあたり上記試料を 50 μ ΐずつを添加し、 lOOrpmで攪拌しながら室温で 1時間反応させた。 次にゥェル内の試料を除去後、 ゥエルあたり 100 の洗浄用緩衝液 { 137mM NaCl, 8. ΙΟπιΜ Na2HP04, 2. 68raM KC1,
1. 47mM KH2P04, 0. 05% Tween 20} を添加して 5回洗浄した。 この後、 抗体希釈 液 { 10 i\M Phosphate buffer (pH 7. 5), 50 mM NaCl, 2. 7 niM KC1, 1% BSA} によ つて 10000倍に希釈した HRP (西洋わさびペルォキシターゼ) 標識した抗 GST抗 体 (アマシャムバイオサイエンス社) を 50 1ずつゥエルに添加し、 さらに室温 で 1時間反応させた。 洗浄用緩衝液で 5回の洗浄を行なった後、 0. 4mg/mlオル トフェニレンジァミン (0PD, Sigma社 P- 9029) および 0. 015〜0. 03%過酸化水素 溶液を含むクエン^"リン酸緩衝液 (pH5. 0) を 50 I/ゥエルずつ添加して室温 によって反応させ、 発色を行なった。 この後、 1 N硫酸をゥエルあたり 50 μ ΐ ずつ添加して反応を止め、 測定波長 490nm, リファレンス波長 650nmで測定を行 い標準偏差をもとめたところ、 各実測値の誤差は S Dにて 0 . 0 1から 0 . 0 2 以下と非常に小さいことが確認できた。 実施例 1 5 転写因子 PPAR Yに対する新しい転写調節因子 (コファクター) の 同定例
解析試料としては PPAR y を含む PMA処理 THP-1細胞核抽出溶液 (2. 5mg/ml AC TIVE .MOTIF社) を 9 μ 1の希釈溶液 {20mM Hepes (pH 7. 5) , 400niM NaCl, 2 0%glycerol, 0. 1 mM EDTA, 10 mM NaF, 10 μ Na2Mo04, 1 mM NaV03, 10 mM pNPP,
10 mMb-glycerophosphate, linM DTT} と混合後、 35 μ ΐの反応溶液 { lOraM Hepes (pH 7. 5) , 4%glycerol, 50mM NaCl, 0. 5raM EDTA, 1 mM MgCl2, 10 μ g/ml Herrin g sperm } およぴ実施例 1の方法によつて合成したコファクターと推定される タンパク質を含むコファクター溶液 5 / lを混合したものを用いた。 陽性試料と しては PMA処理 THP-1細胞核抽出溶液 Ι μ ϊ, 9 μ Ι希釈溶液, 35 μ 1反応溶液お ょぴ合成タンパク質を含まないコファクター溶液 5 μ 1 を混合したものを用いた。 また陰性試料としては 10 μ 1希釈溶液、 35 1反応溶液おょぴ合成タンパク質を 含まないコファクター溶液 5 μ 1を混合したもの、 測定ブランク用試料としては 10 μ 1希釈溶液および 40 1反応溶液を混合したものを用レ、た。 各試料は混合後 室温で 30分反応させた。 次に実施例 2によって作成した、 PPAR yが認識する二 本鎖 DNAを結合させた 96ゥエルプレートに対し、 1ゥヱルあたり上記試料 50 μ 1ずつを添加し室温で 1時間反応させた。
この後洗浄用緩衝液 { 10 raM phosphate buffer (pH 7. 5) , 50 mM NaCl, 0. 1%T ween 20, 2. 7 mM KC1} を用いてゥェルを充分な洗浄を行い、 抗体希釈液 { lOmM phosphate buffer (pH 7. 5) , 50mM NaCl, 2. 7 raM KC1, lOmg/ml BSA} に溶解し た抗 PPARャギ抗体 (0. 2 ^ g/ml) を 100 ,u 1ずつゥエルに添加し、 さらに室温で 1時間反応させた。 この後、 洗浄用緩衝液によって充分な洗浄を行ない、 抗体希 釈液によって 1000倍に希釈した HRP (西洋わさびペルォキシタ一ゼ) 標識抗ャ ギ igG抗体を 100 ずつゥエルに添加し、 さらに室温で 1時間反応させた。 洗 浄用緩種 ί液によって充分な洗浄を行なった後、 発色用基質 (ΤΜΒ) を含む 1%DMS0 溶液を 100 1ずつゥヱルに添加し室温で反応させ発色を行なった。 この後 0. 5M 硫酸溶液を 100 μ 1ずつゥェルに添加して反応を止め、 測定波長 450nm, リファ レンス波長 655nmで測定を行なった。 解析結果は、 陽性試料と陰性試料測定値の 差に対する解析試料測定値と陽性試料測定値の差の割合を百分率 (%) で表示し た。 すなわち { (解析試料値一陽性試料値) / (陽性試料値一陰性試料値) } xl 00で.表記した。
約 9 0種類のヒ ト cDNAより実施例 1の方法で個別にコファクターと推定され
るタンパク質を合成し、 そのコファクター活性を個別に解析した結果を図 1 1 (PPARy (1) ) にまとめた。 図中、 正の値は転写因子 P PAR Ύ と DNAの 結合をコファクターと推定されるタンパク質が促進することを、 負の値は結合を 阻害することを表す。 実施例 1 6 転写因子 PPARv の AQPapプロモーター配列に対する結合活性を調 節する新しい転写調節因子 (コファクター) の同定例
(1) 解析試料として、 コファクターと推定されるタンパク質を含むコファクタ 一溶液は 5μ1使用し、 これに対して結合緩衝液 {20 mM HEPES (pH 7.5), 8% Gl ycerol, 100 mM NaCl, 1 mM EDTA, 2 mM MgCl2, 2.5% BSA} 40 μ 1, Herring sper m DNA溶液 (lOmg/ml) 0.2μ1、 定法によりに大腸菌に遺伝子発現をさせて調製 した GST(Glutathion-S- transferase)- ΡΡΑΚγ {転写因子である PPARy の N末端 側に標識タンパク質 (タグ) として GST(Glutathion - S- transferase)を結合させ た融合タンパク質, SDS- PAGEによる解析で精製度 90%以上, 0.5mg/ml, ゥエルあ たり 0.1 igの添加量 } 0.2 tlを添カ卩し、 さらに蒸留水を添加して 100^1に調 製したものを用意した。
( 2 ) 陽性試料として実施例 1の方法で調製した RXR a (既知のコファクター) 溶液は 5 il使用し、 これに対して結合緩衝液 {20 mM HEPES (pH 7.5), 8% Glyc erol, 100 mM NaCl, 1 mM EDTA, 2 niM MgCl2, 2.5% BSA} 40 μ 1, Herring sperm DNA溶液 (lOmg/ml) 0.2μ1、 定法によりに大腸菌に遗伝子発現をさせて調製し た GST (Glutathion-S-transf erase) - PPARy {転写因子である ΡΡ γ の Ν末端側 に標識タンパク質 (タグ) として GST (Glutathion-S-transf erase)を結合させた S¾合タンパク質, SDS- PAGEによる解析で精製度 90%以上, 0.5mg/ml, ゥエルあた り 0.1/zgの添加量 } 0.2μ1を添加し、 さらに蒸留水を添加して 100 μΐに調製 したものを用意した。
(3) .陰性試料として、 実施例 1の方法に記載したエネルギー供給層溶液 (125 μ 1 ) と反応層溶液 (25 ΐ) を混合した溶液 (コファクターを含まない溶液)
は通常 5 μΐ使用し、 これに対して結合緩衝液 {20 niM HEPES (pH 7.5), 8% Glyc erol, 100 mM NaCl, 1 mM EDTA, 2 mM MgCl2, 2.5% BSA} 40 μΐ, Herring sperm DNA溶液 (10mg/ml) 0.2μ1、 さらに蒸留水を添加して 100 μ 1に調製したものを 用 > し/
(4) 測定ブランクとして、 結合緩衝液 {20 mM HEPES (pH 7.5), 8% Glycerol, 100 mM NaCl, 1 mM EDTA, 2 mM MgCl2, 2.5% BSA} 40 ΐ, Herring sperm DNA 溶液 (lOmg/ml) 0.2μ1、 さらに蒸留水を添加して ΙΟΟμ 1に調製したものを用意 した。
これらの試料を実施例 2によつて作成した、 PPAR γが認識するニ本鎮 DNA
{ (AQPapプロモーター配列) 、 実施例 2に記載された配列 13の 01 igo- Aおよ ぴ配列 14の 01igo-Bを実施例 2の方法に従ってァニーリングした二本鎖 DNA} を結合させた 96ゥエルプレートに対し、 1ゥエルあたり 100 μΐずつを添加し緩 やかに攪拌しながら室温で 1時間反応させた。
次にゥェル内の試料を除去後、 ゥエルあたり 200 1の洗浄用緩衝液 { (10 mM
Phosphate buffer (pH 7.5), 50 mM NaCl, 2.7 mM KC1, 0.1% Tween 20) } を添 加して 3回洗浄した。 この後、 抗体希釈液 {10 mM Phosphate buffer (pH 7.5),
50 mM NaCl, 2.7 mM KC1, 1% BSA} によって 10000倍に希釈した HRP (西洋わさ びペルォキシタ一ゼ) 標識した抗 GST抗体 (アマシャムバイオサイエンス社) を 100 μ 1ずつゥェルに添加し、 さらに室温で 1時間反応させた。 洗浄用緩衝液で 4 回の洗浄を行なった後、 0.4mg/mlオルトフェニレンジァミン (0PD, Sigma社 P- 9029) および 0.015〜0.03%過酸ィ匕水素溶液を含むクエン^ "リン酸緩衝液 (pH5. 0) を 100 μΐずつゥヱルに添加して室温で反応させ、 発色を行なった。 この後、
1 Ν硫酸をゥエルあたり 100 1ずつ添加して反応を止め、 測定波長 490nm, リ ファレンス波長 650nmで測定を行なった。 実施例 1 7 既知のコファクター RXRo!存在下で作用する、 転写因子 PPARvの A QPapプロモーター配列に対する結合活性を調節する新しレ、転写調節因子 ( 2
アクター) の同定例
(1) 解析試料として、 コファクターと推定されるタンパク質を含むコファクタ 一溶液は 20 μΐ使用し、 これに対して結合緩衝液 {20 mM HEPES (pH 7.5), 8% G lycerol, 100 mM NaCl, 1 raM EDTA, 2 raM MgCl2, 2.5% BSA} 40 1、 Herring sp erm DNA溶液 (lOmg/ml) 0.2μ1、 定法によりに大腸菌に遺伝子発現をさせて調 製した GST(Glutathion-S- transferase)- PPARy {転写因子である PPARyの N末 端側に標識タンパク質 (タグ) として GST(Glutathion-S - transferase)を結合さ せた融合タンパク質, SDS- PAGEによる解析で精製度 90%以上, 0.05mg/ml, ゥェ ルあたり 0.01μ gの添加量 } 0.2μ 1、 定法によりに遺伝子組換え技術を用いて 大腸菌に遺伝子発現をさせて調製した RXRa {転写因子である RXRaの N末端側 に標識タンパク質 (タグ) として GST(Glutathion-S- transferase)を結合させた 融合タンパク質として調製したのちにプロテアーゼ処理によりタグを除去したも の、 0.01mg/ml} 0.3 (ゥエルあたり 0.003 g) を混合し、 さらに蒸留水を添 加して 100 ,ulに調製したものを用意した。
( 2 ) 陽性試料として実施例 1の方法で調製した PPAR γ溶液は 20 μ 1使用し、 これに対して結合緩衝液 {20 mM HEPES (pH 7.5), 8% Glycerol, 100 mM NaCl, 1 niM EDTA, 2 mM MgCl2, 2.5% BSA} 40 μΐ, Herring sperm DNA溶液 (lOmg/ml) 0· 2 μ 1、 定法によりに大腸菌に遺伝子発現をさせて調製した GST (Glutathion-S- transf erase)- PPARy {転写因子である PPAR γ の Ν末端側に標識タンパク質
(タグ) として GST (Glutathion-S- transferase)を結合させた融合タンパク質, SDS- PAGEによる解析で精製度 90%以上, 0, 05mg/ml, } 0.2^1 (ゥエルあたり 0· 01μg) 、 RXRa {転写因子である RXRaの N末端側に標識タンパク質 (タグ) と して GST(Glutathion-S- transferase)を結合させた融合タンパク質として調製し たのちにプロテアーゼ処理によりタグを除去したもの、 0.01mg/ml} 0.3 1 (ゥ エルあたり 0.003 /igの添加量) を添加し、 さらに蒸留水を添加して 100 に調 製し ものを用意した。
(3) 陰性試料として、 実施例 1の方法に記載したエネルギー供給層溶液 (125
1 ) と反応層溶液 (25 μΐ) を混合した溶液 (コファクターを含まない溶液) は通常 20 μΐ使用し、 これに対して結合緩衝液 {20 raM HEPES (pH 7.5), 8% Gly cerol, 100 mM NaCl, 1 mM EDTA, 2 mM MgCl2, 2.5% BSA} 20 μ I, Herring sperm DNA溶液 (lOmg/ml) 0· 1μ1、 さらに蒸留水を添加して 100 μ 1に調製したもの
'ど用,、し/こ ο
(4) 測定プランクとして、 結合緩衝液 {20 mM HEPES (pH 7.5), 8% Glycerol, 100 mM NaCl, 1 raM EDTA, 2 mM MgCl2, 2.5% BSA} 40^1, Herring sperm DNA 溶液 (lOmg/ml) 0.1μ1、 さらに蒸留水を添加して 100μ 1に調製したものを用意 した。
これらの試料を実施例 2によつて作成した、 PPARyが認識する二本鎖 DNA { (AQPapプロモーター配列) 、 実施例 2に記載された配列 ISの 01 igo - Aおよ ぴ配列 14の 01 igo- Bを実施例 2の方法に従ってァニーリングした二本鎖 DNA] を結合させた 96ゥエルプレートに対し、 1ゥエルあたり 100 μΐずつを添加し緩 やかに燈拌しながら室温で 1時間反応させた。
次にゥエル内の試料を除去後、 ゥヱルあたり 200 の洗浄用緩衝液 { (10 mM Phosphate buffer (pH 7.5), 50 mM NaCl, 2.7 raM KCl, 0.1% Tween 20) } } を 添加して 3回洗浄した。 この後、 抗体希釈液 {10 raM Phosphate buffer (pH 7. 5), 50 mM NaCl, 2.7 niM KCl, 1% BSA} によって 10000倍に希釈した HRP (西洋わ さびペルォキシターゼ) 標識した抗 GST抗体 (アマシャムバイォサイェンス社) を 100 1ずつゥエルに添加し、 さらに室温で 1時間反応させた。 洗浄用緩衝液 で 4回の洗浄を行なった後、 0.½g/mlオルトフエ二レンジァミン (OPD, Sigma 社 P- 9029) およぴ 0.015〜0.03° /。過酸ィ匕水素溶液を含むクェン ^リン酸緩衝液
(pH5.0) を 100 1/ゥエルずつ添カ卩して室温によって反応させ、 発色を行なつ た。 この後、 1 N硫酸をゥエルあたり 100 1ずつ添カ卩して反応を止め、 測定波 長 490nm, リファレンス波長 650nmで測定を行なった。 約 90種類のヒ ト cDNA より実施例 1の方法で個別にコファクターと推定されるタンパク質を合成し、 そ のコファクター活性を個別に解析した結果を図 1 1 (P PARy (2) ) にまと
めた。 図中、 正の値は PPARy と DNAの結合をコファクターと推定される タンパク質が促進することを、 負の値は結合を阻害することを表す。 実施例 1 8 転写因子 p53に対する新しい転写調節因子 (コファクター) の同定 解析試料としては活性化 p53を含む ¾02処理 MCF-7細胞核抽出溶液 (2.5mg/ml ACTIVE MOTIF社) Ιμΐを 9μ1の希釈溶液 {20mM Hepes(pH 7.5) , 400raM NaCl, 20°/oglycerol, 0.1 mM EDTA, 10 mM NaF, 10 μΜ Na2Mo04, 1 mM NaV03, 10 mM pN PP, 10 mM - glycerophosphate, ImM DTT} と混合後、 35 1の反応溶液 {20mM Hep es (ρΗ 7.5) , 10%glycerol, 5 KCl, 0.5mM EDTA, 5 mM MgCl2, ImM DTT, 0.17 / g/ml polyCd(l-C)]} および実施例 1の方法によつて合成したコファクターと 推定されるタンパク質を含むコファクタ一溶液 5 μ 1を混合したものを用いた。 陽性試料としては 02処理 MCF-7細胞核抽出溶液 1^1, 9 μ 1希釈溶液, 35 μ 1 反応溶液および合成タンパク質を含まないコファタター溶液 5μ 1を混合したも のを用いた。 また陰性試料としては ΙΟμΙ希釈溶液、 35μ1反応溶液および合成 タンパク質を含まないコファクタ一溶液 5 μ 1を混合したもの、 測定ブランク用 試料としては 10 μ 1希釈溶液おょぴ 40 μ 1反応溶液を混合したものを用いた。 各 試料は混合後室温で 30分反応させた。 次に実施例 2によつて作成した、 Ρ53が 認識する二本鎖 DNAを結合させた 96ゥエルプレートに対し、 1ゥ ルあたり上 記試料 50 xlずつを添加し室温で 1時間反応させた。 この後、 洗浄用緩衝液 {10 mM phosphate buffer (pH 7.5), 50 mM NaCl, 0. l%T een 20, 2.7 niM KCl} を用 いてゥェルを充分な洗浄を行い、 抗体希釈液 {10mM phosphate buffer (pH 7.5) , 50mM NaCl, 2.7 mM KCl, lOmg/ml BSA} に溶解した抗 p53 ゥサギ抗体 (0.2μ g/ffll) を 100 1ずつゥエルに添加し、 さらに室温で 1時間反応させた。
この後洗浄用緩衝液で充分な洗浄を行ない、 抗体希釈液で 1000倍に希釈した H P (西洋わさびペルォキシタ一ゼ) 標識抗ゥサギ IgG抗体を; 100 ュずつゥエル に添加し、 さらに室温で 1時間反応させた。 洗浄用緩衝液で充分な洗浄を行なつ
た後、 発色用基質 (TMB) を含む 1°/。DMS0溶液を 100 ^ 1ずつゥェルに添加し室温 で反応させ発色を行なった。 この後 0. 5M硫酸溶液を 100 μ 1ずつゥェルに添加し て反応を止め、 測定波長 450nm, リファレンス波長 655nmで測定を行なった。 解 析結果は、 陽性試料と陰性試料測定値の差に対する解析試料測定値と陽性試料測 定値の差の割合を百分率 (%) で表示した。 すなわち { (解析試料値一陽性試料 値) / (陽性試料値一陰性試料値) } xlOOで表記した。
約 9 0種類のヒ ト cDNAより実施例 1の方法で個別にコファクタ一と推定され るタンパク質を合成し、 そのコファクター活性を個別に解析した結果を図 1 1
( p 5 3 ) にまとめた。 図中、 正の値は転写因子 p 5 3と D NAの結合をコファ クタ一と推定されるタンパク質が促進することを、 負の値は結合を阻害すること を表す。 実施例 1 9 転写因子 NF K Bに対する新しい転写調節因子 (コファクター) の同 定例
解析試料としては NF κ Bを含む TNF - a処理 HeLa細胞核抽出溶液 (2. 5mg/ml A CTIVE MOTIF社) 1 μ 1を 19 1の希釈溶液 {20mM Hepes (pH 7. 5) , 350niM NaCl,
20%glycerol, l%Igepal-CA630, 1 niM gCl2, 0. 5 mM EDTA, 0. 1 mM EGTA, 5mM D TT} と混合後、 25 μ ΐの反応溶液 {4mM Hepes (pH 7. 5) , 8%glycerol, 120niM KCl,
Γ/oBSA, 2mM DTT, lO ^ g/ml Herring sperm} および実施例 1の方法によって合 成したコファクターと推定されるタンパク質を含むコファクター溶液 5 μ 1を混 合したものを用いた。 陽性試料としては TNF- o; 処理 HeLa細胞核抽出溶液 Ι μ Ι, 19 μ 1希釈溶液, 25 μ 1反応溶液および合成タンパク質を含まないコファクター 溶液 5 1を混合したものを用いた。 また陰性試料としては 20 μ 1希釈溶液, 25 μ 1反応溶液および合成タンパク質を含まないコファクタ一溶液 5 μ 1を混合し たもの、 測定ブランク用試料としては 20 μ 1希釈溶液おょぴ 30 μ 1反応溶液を混 合し fこものを用いた。 各試料は混合後室温で 30分反応させた。 次に実施例 2に よって作成した、 NF κ Bが認識する二本鎖 DNAを結合させた 96ゥエルプレート
に対し、 1ゥェルあたり上記試料 50 μ ΐずつを添加し室温で 1時間反応させた。 この後洗浄用緩衝液 { 10 mM phosphate buffer (pH 7. 5) , 50 raM NaCl, 0. 1%T ween 20} を用いてゥエルを充分な洗浄を行い、 抗体希釈液 { lOmM phosphate bu ffer (pH 7. 5) , 50mM NaCl, 0. l%Tween20} に溶解した抗 N F κ B抗体 (0.
1) を 100 μ ΐずつゥエルに添加し、 さらに室温で 1時間反応させた。 の後、 洗浄用緩衝液で充分な洗浄を行ない、 抗体希釈液 1000倍で希釈した HRP (西洋 わさびペルォキシターゼ) 標識抗 IgG抗体を 100 ずつゥヱルに添加し、 さら に室温で 1時間反応させた。 洗浄用緩衝液で充分な洗浄を行なった後、 発色用基 質 (ΤΜΒ) を含む 1%DMS0溶液を 100 / 1ずつゥエルに添加し室温で反応させ発色 を行なった。 この後 0. 5M硫酸溶液を 100 / l ずつゥエルに添カ卩して反応を止め、 測定波長 450nm, リファレンス波長 655nmで測定を行なった。 解析結果は、 陽性 試料と陰性試料測定値の差に対する解析試料測定値と陽性試料測定値の差の割合 を百分率 (%) で表示した。 すなわち { (解析試料値一陽性試料値) / (陽性試 料値一陰性試料値) } xlOOで表記した。
約 9 0種類のヒ ト cDNAより実施例 1の方法で個別にコファクターと推定され るタンパク質を合成し、 そのコファクタ一活性を個別に解析した結果を図 1 1
(NF κ B) にまとめた。 図中、 正の値は転写因子 NF K Bと D N Aの結合をコファ クターと推定されるタンパク質が促進することを、 負の値は結合を阻害すること を表す。 実施例 2 0 転写因子 AP-1に対する新しい転写調節因子 (コファクター) の同 定例
解析試料としては活性化 AP-1を含む PMAおよび Inomycin処理 WI - 38細胞核抽 出溶液 (2. 5rag/ml ACTIVE MOTIF社) l ^i lを 19 / lの希釈溶液 {20mM Hepes (pH 7. 5) , 400mM NaCl, 20°/oglycerol, 0. 1 mM EDTA, 10 mM NaF, 10 M Na2Mo04, 1 raM NaV03, 10 mM pNPP, 10 raM b - glycerophosphate, ImM DTT} と混合後、 2 μ 1の反応溶液 { 10mM Hepes (pH 7. 5) , 12°/oglycerol, 8mM NaCl, 0. 2mM EDTA, 0.
l°/oBSA, IraM DTT, 0. 17 μ g/ml poly [d (I- C) ]およぴ実施例 1の方法によつて合成 したコファクターと推定されるタンパク質を含むコファクター溶液 5 μ 1を混合 したものを用いた。 陽性試料としては活性化 AP-1を含む ΡΜΑおよぴ Inomycin処 理 WI- 38細胞核抽出溶液 1 ^ 1, 19 1希釈溶液, 25 μ 1反応溶液および合成タン パク質を含まないコファクタ一溶液 5 μ 1を混合したものを用レ、た。 ま.た陰性試 料としては 20 μ 1希釈溶液, 25 i l反応溶液および合成タンパク質を含まないコ ファクター溶液 5 μ 1を混合したもの、 測定ブランク用試料としては 20 μ 1希釈 溶液および 30 μ 1反応溶液を混合したものを用いた。 各試料は混合後室温で 30 分反応させた。 次に実施例 2によつて作成した、 AP-1が認識する二本鎖 DNAを 結合させた 96ゥエルプレー卜に対し、 1ゥエルあたり上記試料 50 μ 1ずつを添 加し室温で 1時間反応させた。 この後洗浄用緩衝液 { 10 mM phosphate buffer (p H 7. 5) , 50 mM NaCl, 0. l%Tween 20, 2. 7 ni KC1 } を用いてゥエルを充分な洗 浄を行い、 抗体希釈液 { 10mM phosphate buffer (pH 7. 5) , 50mM NaCl, 2. 7 niM
KC1, 1% BSA} に溶解した抗リン酸化 -c-Jun抗体 (0. 4 g/ml) を 100 1ずつ ゥエルに添カ卩し、 さらに室温で 1時間反応させた。
この後、 洗浄用緩衝液で充分な洗浄を行ない、 抗体希釈液で 1000倍に希釈し た HRP (西洋わさぴペルォキシターゼ) 標識抗 IgG抗体を 100 μ 1ずつゥエルに 添カ卩し、 さらに室温で 1時間反応させた。 洗浄用緩衝液で充分な洗浄を行なった 後、 発色用基質 (ΤΜΒ) を含む脚 S0溶液を 100 μ ΐずつゥエルに添加し室温で 反応させ発色を行なった。 この後 0. 5Μ硫酸溶液を 100 1ずつゥエルに添加し て反応を止め、 測定波長 450nm, リファレンス波長 655nmで測定を行なった。 解 析結果は、 陽性試料と陰性試料測定値の差に対する解析試料測定値と陽性試料測 定値の差の割合を百分率 (%) で表示した。 すなわち { (解析試料値一陽性試料 値) Z (陽性試料値一陰性試料値). } xlOOで表記した。
約 9 0種類のヒト cDNAより実施例 1の方法で個別にコファクターと推定され るタ: ^パク質を合成し、 そのコファクター活性を個別に解析した結果を図 1 1
(AP-1) にまとめた。 図中、 正の値は転写因子 AP - 1と D N Aの結合をコファタ
ターと推定されるタンパク質が促進することを、 負の値は結合を阻害することを 表す。 実施例 2 1 転写因子 HIF-1に対する新しい転写調節因子 (コファクター) の同 定例
解析試料としては HIF - 1を含む CoCl2処理 Cos - 7細胞核抽出溶液 (2.5mg/ml AC TIVE M0TIF社) Ιμΐを 9 zlの希釈溶液 {20raM Hepes(pH 7.5) , 400mM NaCl, 2 Ofelycerol, 0.1 raM EDTA, 10 mM NaF, 10 Na2Mo04, 1 raM NaV03, 10 nil pNPP,
10 mMb- glycerophosphate, lniM DTT} と混合後、 35 μΐの反応溶液 {lOmM Hepes (pH 7.5) , 5%glycerol, 50mM NaCl, ImM EDTA, lOmg/ml BSA, lmM DTT} および 実施例 1の方法によつて合成したコファクターと推定されるタンパク質を含むコ ファクタ一溶液 5 μ 1を混合したものを用!/ヽた。 陽性試料としては HIF-1を含む CoCl2処理 Cos- 7細胞核抽出溶液 Ιμΐ, 9μ1希釈溶液, 35^1反応溶液おょぴ合 成タンパク質を含まないコファクタ一溶液 5 μ 1を混合したものを用いた。 また 陰性試料としては 10μ 1希釈溶液, 35 μ 1反応溶液おょぴ合成タンパク質を含ま ないコファクター溶液 5μ1を混合したもの, 測定ブランク用試料としては 10μ 1希釈溶液おょぴ 40 μ 1反応溶液を混合したものを用いた。 各試料は混合後室温 で 30分反応させた。 次に実施例 2によつて作成した、 HIF-1が認識する二本鎖 D ΝΑを結合させた 96ゥエルプレートに対し、 1ゥエルあたり上記試料 50 μ 1ずつ を添加し室温で 1時間反応させた。 この後、 洗浄用緩衝液 {10 phosphate bu ffer(pH 7.5) , 50 ni NaCl, 0. l%T een 20, 2.7 mM KC1} を用いてゥエルを充 分な洗浄を行い、 抗体希釈液 {lOmM phosphate buffer (pH 7.5) , 50mM NaCl, 2.7 mM KC1, lOmg/ml BSA} に溶解した抗 HIF- 1マウス抗体 (0.25;Ug/ml) を 100 μ 1ずつゥエルに添加し、 さらに室温で 1時間反応させた。
この後、 洗浄用緩衝液で充分な洗浄を行ない、 抗体希釈液で 1000倍に希釈し た ΗΙ^Ρ (西洋わさぴペルォキシターゼ) 標識抗マゥス IgG抗体を 100 μ 1ずつゥ エルに添加し、 さらに室温で 1時間反応させた。 洗浄用緩衝液で充分な洗浄を行
なった後、 発色用基質 (TMB) を含む 1%DMS0溶液を ΙΟΟ μ Ιずつゥェルに添加し 室温で反応させ発色を行なった。 この後 0· 5Μ硫酸溶液を 100 μ 1ずつゥエルに 添カロして反応を止め、 測定波長 450nm, リファレンス波長 655nmで測定を行なつ た。 解析結果は、 陽性試料と陰性試料測定値の差に対する解析試料測定値と陽性 試料測定値の差の割合を百分率 (%) で表示した。 すなわち { (解析 料値:一陽 性試料値) / (陽性試料値一陰性試料値) } xlOOで表記した。
約 9 0種類のヒト cDNAより実施例 1の方法で個別にコファクターと推定され るタンパク質を合成し、 そのコファクター活性を個別に解析した結果を図 1 1
(HIF-1) にまとめた。 図中、 正の値は転写因子 HIF-1と D NAの結合をコファ クターと推定されるタンパク質が促進することを、 負の値は結合を阻害すること を表す。 実施例 2 2 転写因子 CREBに対する新しい転写調節因子 (コファクター) の同 定例
解析試料としては CREBを含む Forskolin処理 WI- 38細胞核抽出溶液 (2. 5mg/m 1 ACTIVE MOTIF社) Ι μ ΐを 19 μ 1の希釈溶液 {20m Hepes (pH 7. 5) , 400mM Na CI, 20 glycerol, 0. 1 raM EDTA, 10 NaF, 10 μ Μ Na2Mo04, 1 mM NaV03, 10 niM pNPP, 10 mMb- glycerophosphate, Im DTT} と混合後、 25 μ 1の反応溶液 (10mM Hepes (pH 7. 5) , 4%glycerol, 50mM NaCl, 0. 5mM EDTA, 1 mM MgCl2, 1%BSA, lm M DTT , 10 μ g/ml Herring sperm ) およぴ実施例 1の方法によつて合成したコ ファクターと推定されるタンパク質を含むコファクター溶液 5 μ 1を混合したも のを用いた。 陽性試料としては Forskolin処理 Π- 38細胞核抽出溶液 1 μ 1, 19 μ 1希釈溶液, 25 μ 1反応溶液および合成タンパク質を含まないコファクター溶 液 5 1を混合したものを用いた。 また陰性試料としては 20 μ 1希釈溶液, 25 μ 1 反応溶液および合成タンパク質を含まないコファクタ一溶液 5 μ 1を混合したも の、 揮 J定ブランク用試料としては 20 μ 1希釈溶液および 30 μ 1反応溶液を混合し たものを用いた。 各試料は混合後室温で 30分反応させた。 次に実施例 2によつ
て作成した、 CREBが認識する二本鎖 DNAを結合させた 96ゥェルプレートに対し、 1ゥェルあたり上記試料 50 ^ 1ずつを添加し室温で 3時間反応させた。
この後、 洗浄用緩衝液 {10 mM phosphate buffer (pH 7. 5) , 151mM NaCl, 0. l%Tween 20, 2. 7 raM KC1} を用いてゥヱルを充分な洗浄を行い、 抗体希釈液 {10 mM phosphate buffer (pH 7. 5) , 151πιΜ NaCl, 2. 7 raM KC1, 1% BSA} (こ溶解し た抗 CREB抗体 (0. 2 g/ml) を 100 μ ΐずつゥエルに添加し、 さらに室温で 1時 間反応させた。 この後、 洗浄用緩衝液で充分な洗浄を行ない、 抗体希釈液で 100 0倍に希釈した HRP (西洋わさぴペルォキシターゼ) 標識抗 IgG抗体を 100 μ 1ず っゥヱルに添加し、 さらに室温で 1時間反応させた。 冼浄用緩衝液で充分な洗浄 を行なった後、 発色用基質 (ΤΜΒ) を含む 1%DMS0溶液を 100 1ずつゥヱルに添 加し室温で反応させて発色を行なった。 この後 0. 5M硫酸溶液を 100 1ずつゥ エルに添加して反応を止め、 測定波長 450nm, リファレンス波長 655nmで測定を 行なった。 解析結果は、 陽性試料と陰性試料測定値の差に対する解析試料測定値 と陽性試料測定値の差の割合を百分率 (%) で表示した。 すなわち { (解析試料 値一陽性試料値) / (陽性試料値一陰性試料値) } xlOOで表記した。
約 9 0種類のヒト cDNAより実施例 1の方法で個別にコファクターと推定され るタンパク質を合成し、 そのコファクタ一活性を個別に解析した結果を図 1 2に まとめた。 図中、 正の値は転写因子 CREBと D NAの結合をコファクターと推定 されるタンパク質が促進することを、 負の値は結合を阻害することを表す。 この 解析で転写因子 CREBと D N Aの結合を 376% (図 1 2 ) 上昇させるコファクター と推定されるタンパク質に関し、 このタンパク質を含むコファクター溶液量を変 えて測定した実測値を図 1 3に示す。 コファクターと推定されるタンパク質 (No. 309) は容量依存的に活性を上昇させることが判った {図 1 3 No. 309 (+) } 。 なお、 コファクターと推定されるタンパク質を含まなレ、溶液は、 陽性試料の実測値にほ とんど影響を及ぼさなかつた {図 1 3 No. 309 (-) }。 実施例 2 3 転写因子 Smad3に対する新しい転写調節因子 (コファクター) の同
定例
(1) 解析試料として、 コファクターと推定されるタンパク質を含むコファクタ 一溶液は 5μ1使用し、 これに対して結合緩衝液 {50 mM HEPES-KOH (pH 7.8), 2 0% Glycerol, 250 mM KC1, 5 mM EDTA, 25 mM MgCl2, 5% BSA} 10 μ 1, Herring s perm DNA溶液 (lOmg/ml) 0.1 μ 1、 DTT (50mM) 1μ1、 定法により大腸菌に遺伝子 発現をさせて調製した GST(Glutathion-S- transferase)- Smad3 {転写因子である Smad3の N末端側に標識タンパク質 (タグ) として GST(Glutathion- S_transfera se)を結合させた融合タンパク質、 SDS- PAGEによる解析で精製度 90%以上, 0.74m g/ml } 0.014μ1 (ゥエルあたり 0.01 gの添加量) を添加し、 さらに蒸留水を 添加して 50 に調製したものを用意した。
(2) 陽性試料として合成タンパクを含まないコファクタ一溶液は 5μ1使用し、 これに対して結合緩衝液 {50 ni HEPES-KOH (pH 7.8), 20% Glycerol, 250 mM K CI, 5 mM EDTA, 25 mM MgCl2, 5% BSA} 10^.1, Herring sperm DNA溶液 (10mg/m 1) 0.1μ1、 DTT (50mM) 1μ1、 定法によりに大腸菌に遺伝子発現をさせて調製し た GST(Glutathion-S- transferase)- Smad3 {転写因子である Smad3の N末端側に 標識タンパク質 (タグ) として GST(Glutathion- S- transferase)を結合させた融 合タンパク質, SDS-PAGEによる解析で精製度 90%以上, 0.74mg/ml } 0.014,"1
(ゥエルあたり 0.01 //gの添加量) を添加し、 さらに蒸留水を添加して 50 1に 調製したものを用意した。
(3) 陰性試料として、 実施例 1の方法に記載したエネルギー供給層溶液 (125 μ 1 ) と反応層溶液 (25 Ail) を混合した溶液 (コファクターを含まない溶液) は通常 5^1使用し、 これに対して結合緩衝液 {50 mM HEPES-KOH (pH 7.8), 20%
Glycerol, 250 mM KC1, 5 mM EDTA, 25 mM MgCl2, 5% BSA} 10 μ I, Herring spe rm DNA溶液 (lOmg/ml) 0· 1μ1、 DTT (50mM) 1μ1、 さらに蒸留水を添加して 50 μΐに調製したものを用意した。
(4) 測定ブランクとして、 結合緩衝液 {50 mM HEPES-KOH (pH 7.8) , 20% Glyc erol, 250mM KC1, 5 mM EDTA, 25 mM MgCl2, 5% BSA} 10 1, Herring sperm DNA
溶液 (10mg/ml) 0. 1 μ 1、 DTT (50mM) l /z l、 さらに蒸留水を添カ卩して 50 μ 1に調 製したものを用意した。
これらの試料を実施例 2によつて作成した、 Smad3が認識する二本鎖 DNA { (s mad7プロモーター配列、 または PAI-1プロモーター配列) (実施例 2に記載し . た配列 1 7の oligo- Aおよび配列 1 8の oligo- Bを実施例 2の方法に従ってァ- 一リングした二本鎖 D NA、 または実施例 2に記載した配列 1 9の oligo- Aおよ ぴ配列 2 0の oligo- Bを実施例 2の方法に従ってァニーリングした二本鎖 D N A) } を結合させた 384ゥエルプレートに対し、 1ゥエルあたり 50 1ずつを添 加し緩やかに攪拌しながら室温で 1時間反応させた。
次にゥエル内の試料を除去後、 ゥエルあたり 100 1の洗浄用緩衝液 { 137mM N aCl, 8. 10mM Na2HP04, 2. 68mM KC1, 1. 47raM KH2P04, 0. 05% Tween 20} を添加して 5回洗浄した。 この後、 抗体希釈液 { 10 mM Phosphate buffer (pH 7. 5) , 50 ηιΜ NaCl, 2. 7 mM KC1, 1% BSA} によって 10000倍に希釈した HRP (西洋わさぴぺル ォキシターゼ) 標識した抗 GST抗体 (アマシャムバイオサイエンス社) を 50 μ 1 ずつゥエルに添加し、 さらに室温で 1時間反応させた。 洗浄用緩衝液で 5回の洗 浄を行なつた後、 0. 4mg/mlオルトフェニレンジァミン (0PD, Sigma社 P- 9029) おょぴ 0. 015〜0. 03%過酸化水素溶液を含むクェン酸ーリン酸緩衝液 (pH5. 0) を 50 μ 1/ゥェルずつ添加して室温によって反応させ、 発色を行なった。 この後、 1 Ν硫酸をゥエルあたり 50 μ 1ずつ添加して反応を止め、 測定波長 490nm, リフ ァレンス波長 650nmで測定を行なった。 約 9 0種類のヒ ト cDNAより実施例 1の 方法で個別にコファクターと推定されるタンパク質を合成し、 そのコファクター 活性を個別に解析した結果を図 1 1 ( S m a d 3 ( 1 ) は smad7プロモーター配 列利用, (2 ) は PAI- 1プロモーター配列利用) にまとめた。 図中、 正の値は転 写因子 S m a d 3と D NAの結合をコファクターと推定されるタンパク質が促進 することを、 負の値は結合を阻害することを表す。 転写因子の解折用プレートの調製
BioTechniques, 32: 1168- 1177 (2002)に準じ、 ニュートラアビジンもしくはス トレプトァビジンがコートされた 96ゥエルプレートに対し配列番号 1〜 5 4に 示した配列を含むピオチンィ匕ニ本鎖 DNAをアニーリングさせたものをそれぞれ個 別に用意し、 それぞれ個別の 96ゥエルプレートに 33ηΜ/100 ^ 1/ゥエルにて添加 し、 室温にて 1時間反応させた。 未反応を除去し後、 3% スキムミルク.にてプロ ッキング操作を行った。 解析用プレートとしては本方法にて作成したプレートも しくは TransAMキット (ACTIVE MOTIF社) もしくは BD Mercury TransFactorキ ットに添付のプレートを適宜使用した。 実施例 2 5 S P R法による結合活性解析
BIAappli cat ions handbook, chapter4. 4に fe ヽ、 センサーチップ表面にビォチ ン化した 54種類の二本鎖 DNAを別々に固定化した。 センサーチップは SAタイプ
(ビアコア社製) を用いた。 センサーチップ 1枚に付きフ口一セルが 4分割され ているが、 フローセル 1には何も固定化せずコントロール区として用い、 フロー セル 2' 3および 4はそれぞれ別々の DNA1, 2および 3を固定化した。 センサーチ ップの DNAの固定化密度を一定にするため、 DNA固定化による SPR応答値の上昇
( ARU-DNA) を DNA分子量 (丽) で割った値 (D) が各フローセルで一定になる ように Δ RU-DNAを調節した。 同様の要領で残りの DNAにつレ、ても固定化を行 つた。 以上のようにセンサーチップの作製ができた後、 実施例 2 6で述べる 318 種類の転写因子と推定されるタンパク質との結合活性解析を行った。 S P R法に よる DNAとタンパク質間での結合活性解析は既に多数報告がある。 今回の実施例 では Molecular Microbiology, 36 (3), 557-569 (2000)の測定条件を参考にした。 フ口一セル 1-2-3-4が直列につながつた流路に設定しておく。 そこにランニング バッファーを一定流量 (5 / L/min) で流しておき、 SPR測定値を安定させ、 各フ ローセルのベースライン値 (SPR- baseline) を測定する。 次にタンパク質溶液を 同流 4で流し、 タンパク質分子と DNA鎖との間で特異的結合を形成させる。 一定 時間注入後の各フローセルの SPR応答値 (SPR-bound) を測定した。
実施例 2 6 転写因子と推定されるタンパク質の DNAに対する結合性
SPR_bound-SPR- baselineなる計算により、 真の結合量 (B) を求めた。 図 1 4 は PPAR y (J. Biol. Chem, 272 (12) , 8071-8076 (1997) ) と RXR a (Nature, 345, 2 24-229 (1990) ) の複合体が特異的に結合することが知られてレ、る DNA (配列番号 5 4、 J.' Biol. Chem. , 276 (51) , 48572-48579 (2001) ) に対して、 実施例 1の無細 胞タンパク質合成系で調製した 318種類の転写因子と推定されるタンパク質を作 用させたときの結合活性実験の結果を示すものである。 318種類の転写因子と推 定されるタンパク質は、 ヒ トの各 β由来の mRNAからオリゴキャップ法 (Gene, 138, 171-174 (1994) ) を用いて取得された cDNAクローンの母集団 (クローン 総数: 4 2 4 0個) から、 転写因子と推定されるドメインを有するクローンを選 別し、 これらのクローンから調製した。 縦軸に真の結合量 (B) 、 横軸に転写因 子と推定されるタンパク質をコードするクローン番号を示す。
図 1 5は、 図 1 4の結果を標準化した値 (nB) のマップを示している。 例えば クローン番号 (TF Clone No. ) 167、 200、 214、 232は他のクローンに比べて大 きな (nB)を示しており、 この塩基配列を有する DNAと該クローンがコードする転 写因子と推定されるタンパク質との緊密な関係を示している。
図 1 6は 54種類の塩基配列を有する DNAに対する 318種類の転写因子と推定 されるタンパク質の結合活性の全結果を示している。 X軸に DNAの番号、 Y軸に 転写因子と推定されるタンパク質をコードするクローンの番号、 Z軸に nB値を 表した。 本発明のいずれの DNAも、 転写因子と推定されるタンパク質と結合する ことが示された。 実施例 2 7 公知の転写因子およぴ転写調節因子の結合性
Peroxisome pro丄 iterator- activated receptor y (PPAR γ ) および Retinoid X receptor a (RXR a )を対照とし、 配列番号 1〜 5 4に記載の塩基配列を有する DNAとの結合特異性を調べた。 定法に従い、 PPAR y をコードする DNA ひ. Biol. C
hem, 272(12), 8071-8076 (1997))およぴ RXRctをコードする DNA (Nature, 345: 224-229 (1990) )にグルタチオン S-トランスフヱラーゼ(GST)をコードする DNA (Biochim Biophys Acta. , 1216(2): 332-4 (1993)) を導入し、 Ν末端に GSTタ グを有する融合タンパク質として PPARo/および RXRaを大 S昜菌でそれぞれ発現 させた。 各大腸菌培養液の粗抽出物をダルタチオンァフィ二ティークロマトグラ フィ一にかけ、 GSTタグを有する PPARyおよび RXRaをそれぞれ精製後、 酵素 処理により GST部分を切断した PPARyおよび RXRo;を得た。 得られた純品の PP ARyタンパク質または RXRaタンパク質を、 小麦無細胞タンパク質合成反応液 に ΙΟΟηΜの濃度になるように添加して PPART/ または RXRctを含む試験溶液をそ れぞれ調製し、 実施例 2 5に記載の方法に従い各 DNAに対する結合活性を解析し たところ、 図 1 7に示すように、 PPARy は、 PPARyが認識する配列番号 1 6お ょぴ 54に記載の塩基配列を有する DNAに対してのみ特異的な結合を示し、 他の DNA (配列 1〜1 5、 1 7〜 5 3に記載の塩基配列を有する DNA) に対しては特 異的な結合を示さなかつた。 一方、 RXRaは、 図 1 7に示すように、 RXRaが認 識する配列番号 1 4および 54に記載の塩基配列を有する DMに対して結合が観 測されただけではなく、 他の複数の DNAに対しても結合性を有し、 特異的な結合 パターンを示した。 以上のことから、 転写調節因子は、 本発明で設計した DNAの 中の特定の DNAに対して特異的に結合するものと、 本発明で設計した DNAの中の 多種類の DNAに対して結合し 5 種の DNAセットに対する結合パターンが特異的 であるものに分類できることが判明した。 実施例 2 8 DNAに対する結合性を指標とする解析
実施例 2 6とは別途に、 ヒトの各 β由来の mRNAからオリゴキヤップ法 (Gen e, 138, 171-174 (1994)) を用いて取得された cDNAクローンの母集団 (クロー ン総数: 1 04 1 8個) 力 ら、 転写調節因子と推定されるドメインを有するクロ ーンをさらに 348種類選別した。 実施例 1の無細胞タンパク質合成系を用いて、 これら 384種類のクローンおよび実施例 26で取得した 318種類のクローンから、
合計 702種類の転写調節因子と推定されるタンパク質を調製 た。 これらの 702 種類の転写調節因子と推定されるタンパク質について、 配列番号:!〜 5 4に記載 の塩基配列を有する DNAとの結合特異性を調べた。 その結果、 対照の PPAR y と 類似する特定の DNAに結合性を示す被検タンパク質と、 複数の DNAに対して結合 性を示し対照の RXR aの結合パターンと類似の結合パターンを示す被検タンパク 質を選択できた。 PPARyまたは RXR aの結合パターンと類似の結合パターンと は異なるパターンを示した残りの被検タンパク質は、 54種の DNAセットまたは その一部の DNAセットに対する結合パターン毎にさらに分類できた。 産業上の利用の可能性 本発明では、 転写因子が認識する転写調節領域の塩基配列を有する DNA断片を 固相化し、 これと転写因子の結合活性に対する無細胞合成系で合成した被検タン パク質の作用を解析する系を提供する。 また、 転写因子が認識するコンセンサス 塩基配列を有する D N A断片の必要最小限のセットを固相化し、 これに対する無 細胞タンパク質合成系で合成した被検タンパク質の作用を解析する系を提供する。 これらの系を用いて、 固相化した D N Aと転写因子の結合強度の変化、 または固 相化した D N Aと転写因子の結合強度を指標にすれば、 極めて効率的に、 転写因 子に対する作用調節機能を有するタンパク質または転写調節領域に対する親和性 を有するタンパク質などの転写反応を調節するタンパク質のスクリ一ユングおよ びその活性測定が可能である。
さらに本発明では、 転写因子に対する結合活性を保持する塩基配列を有する DNAの必要最小限のセットを確定し、 5 4種の塩基配列を有する DNAを特定した。 さらに、 あらかじめ設定した複数の DNAとの結合実験を元にして、 結合パターン の類似性により分類するので、 より生物学的な機能に意味のある転写因子の分類 体系が構築できる。 つまり、 機能が既知の転写因子の DNA結合パターンを多数集 積し^:、 それらのパターンと既知の機能とを対応付けたデータベースを構築して
おき、 これを使って未知の転写因子を解析することによって、 効率的な転写因子 の機能予測が期待できる。
すなわち、 本発明の方法を利用することにより、 in vitro (試験管内) 系にお レ、て多種類の転写調節因子と推定されるタンパク質または転写因子と推定される タンパク質を対象とした解析が可能となる。 この in vitroにおけるタンパク質 相互作用の解析は、 反応を厳密にコントロールすることが可能なため、 従来の動 物細胞などを用いる場合と比較し、 擬陽性が少なく多種類の被検タンパク質を効 率良く解析可能であり、 新し!/、転写調節因子または転写因子と推定されるタンパ ク質の同定に極めて有効な方法である。
本出願は、 2 0 0 3年 3月 1 9日付けの日本特許出願 (特願 2 0 0 3 - 7 6 6 4 3号) 、 2 0 0 3年 3月 2 0日付けの日本出願 (特願 2 0 0 3— 7 9 2 0 7 号) 、 2 0 0 3年 9月 1 0日付けの日本特許出願 (特願 2 0 0 3— 3 1 8 7 7 4 号) 、 および 2 0 0 4年 2月 1 3日付けの日本特許出願 (特願 2 0 0 4— 3 7 5 1 1号) に基づくものであり、 その内容はここに参照として取り込まれる。 また、 本明細書にて引用した文献の内容もここに参照として取り込まれる。