JPWO2020189205A1 - 基板処理装置、半導体装置の製造方法およびノズル - Google Patents

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Abstract

ガスの供給を均一化することにより、膜質および基板面内の膜厚均一性を向上させることが可能な技術を提供することにある。複数の基板を積載して収容する処理室と、処理室の基板の積載方向に延在し、かつ処理室の内壁に沿うように設けられ、処理室の内壁の水平方向に沿って複数のガス供給孔を備えるノズルと、を有する技術が提供される。

Description

本開示は、基板処理装置、半導体装置の製造方法およびノズルに関する。
半導体装置(デバイス)の製造工程の一工程として、処理室内に収容された基板上に膜を形成する成膜処理が行われることがある(例えば、特許文献1を参照)。
特開2014−67877号公報
成膜処理を行う際、用いられるガスがノズル内で熱分解して、ノズル内壁に堆積物が付着する場合がある。この堆積物が成膜処理中に剥がれるとパーティクルとなって(すなわち発塵して)処理室内に収容された基板上へ供給され、膜中に不純物として取り込まれてしまうことがある。また、ノズルを使用してガスを供給するような縦型装置では、複数の基板が積載された処理室へノズルからガスを供給するため、基板面間の均一性が悪化することがある。
本開示の目的は、ガスの供給を均一化することにより、基板面間の膜厚均一性を向上させつつ、成膜処理中に、ガスの熱分解によりノズル内壁に堆積物が付着することを抑制することによって、膜中への不純物の取り込みを抑制し、膜質および基板面内の膜厚均一性を向上させることが可能な技術を提供することにある。
本開示の一態様によれば、
複数の基板を積載して収容する処理室と、前記処理室の前記基板の積載方向に延在し、かつ前記処理室の内壁に沿うように設けられ、前記処理室の内壁の周方向に沿って水平方向に複数のガス供給孔を備えるノズルと、を有する技術が提供される。
本開示によれば、処理室内に積載された複数の基板において、各基板の面間の膜厚バランスを調整することが可能である。
本開示の実施形態における基板処理装置の縦型処理炉の概略を示す縦断面図である。 本開示の実施形態におけるノズルのガス供給孔の構成を概念的に示す図である。 図1におけるA−A線概略横断面図である。 本開示の実施形態における基板処理装置のコントローラの概略構成図であり、コントローラの制御系をブロック図で示す図である。 本開示の実施形態における成膜シーケンスを示す図である。 本開示の実施形態におけるノズル410のガス供給孔410aの変形例の配置パターンを示す図である。 本開示の実施形態におけるノズル410のガス供給孔410aの変形例の配置パターンを示す図である。 本開示の実施形態におけるノズル410のガス供給孔410aの変形例の配置パターンを示す図である。 本開示の実施形態におけるノズル410のガス供給孔410aの変形例の形状および配置パターンを示す図である。 本開示の実施形態におけるノズル410のガス供給孔410aの変形例の形状および配置パターンを示す図である。
<実施形態>
以下、本開示の実施形態について、図1〜図5を参照しながら説明する。基板処理装置10は半導体装置の製造工程において使用される装置の一例として構成されている。
(1)基板処理装置の構成
基板処理装置10は、加熱手段(加熱系)としてのヒータ207が設けられた処理炉202を備える。ヒータ207は円筒形状であり、保持板としてのヒータベース(図示せず)に支持されることにより垂直に据え付けられている。
ヒータ207の内側には、ヒータ207と同心円状に反応容器(処理容器)を構成するアウタチューブ203が配設されている。アウタチューブ203は、例えば石英(SiO2)、炭化シリコン(SiC)などの耐熱性材料により構成され、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されている。アウタチューブ203の下方には、アウタチューブ203と同心円状に、マニホールド(インレットフランジ)209が配設されている。マニホールド209は、例えばステンレス(SUS)などの金属により構成され、上端及び下端が開口した円筒形状に形成されている。マニホールド209の上端部と、アウタチューブ203との間には、シール部材としてのOリング220aが設けられている。マニホールド209がヒータベースに支持されることにより、アウタチューブ203は垂直に据え付けられた状態となる。
アウタチューブ203の内側には、反応容器を構成するインナチューブ204が配設されている。インナチューブ204は、例えば石英、SiCなどの耐熱性材料により構成され、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されている。主に、アウタチューブ203と、インナチューブ204と、マニホールド209とにより処理容器(反応容器)が構成されている。処理容器の筒中空部(インナチューブ204の内側)には処理室201が形成されている。
処理室201は、基板としてのウエハ200を後述するボート217によって水平姿勢で鉛直方向に多段に配列した状態で収容可能に構成されている。処理室201内には、ノズル(処理ガスノズル)410,420がマニホールド209の側壁及びインナチューブ204を貫通するように設けられている。ノズル410,420には、ガス供給ラインとしてのガス供給管310,320が、それぞれ接続されている。このように、基板処理装置10には2本のノズル410,420と、2本のガス供給管310,320とが設けられており、処理室201内へ複数種類のガスを供給することができるように構成されている。ただし、本実施形態の処理炉202は上述の形態に限定されない。
ガス供給管310,320には上流側から順に流量制御器(流量制御部)であるマスフローコントローラ(MFC)312,322がそれぞれ設けられている。また、ガス供給管310,320には、開閉弁であるバルブ314,324がそれぞれ設けられている。ガス供給管310,320のバルブ314,324の下流側には、不活性ガスを供給するガス供給管510,520がそれぞれ接続されている。ガス供給管510,520には、上流側から順に、MFC512,522及びバルブ514,524がそれぞれ設けられている。
ガス供給管310,320の先端部にはノズル410,420がそれぞれ連結接続されている。ノズル410,420は、L字型のノズルとして構成されており、その水平部はマニホールド209の側壁及びインナチューブ204を貫通するように設けられている。ノズル410,420の垂直部は、インナチューブ204の径方向外向きに突出し、かつ鉛直方向に延在するように形成されているチャンネル形状(溝形状)の予備室201aの内部に設けられており、予備室201a内にてインナチューブ204の内壁に沿って上方(ウエハ200の配列方向上方)に向かって設けられている。
ノズル410,420は、処理室201の下部領域から処理室201の上部領域まで延在するように設けられており、ウエハ200と対向する位置にそれぞれ複数のガス供給孔410a,420aが設けられている。これにより、ノズル410,420のガス供給孔(供給口)410a,420aからそれぞれウエハ200に処理ガスを供給する。このガス供給孔420aは、インナチューブ204の下部から上部にわたって1列に複数設けられ、それぞれ同一の開口面積を有し、さらに同一の開口ピッチで設けられている。ただし、ガス供給孔420aは上述の形態に限定されない。例えば、インナチューブ204の下部から上部に向かって開口面積を徐々に大きくしてもよい。これにより、ガス供給孔410aから供給されるガスの流量をより均一化することが可能となる。ノズル410のガス供給孔410aの構成については、図2を用いて、以下に、詳細に説明する。
ノズル410はウエハ200の外周やインナチューブ204の内壁に沿うような形状(円弧形状、上面視でC字形状、C型ノズルとも呼ぶ)であり、ガス供給孔410aは、インナチューブの内壁の周方向に沿って水平方向に複数設けられる。具体的には、ガス供給孔410aは、ウエハ200と対向する位置に、ノズル410の下部(上流側)からノズル410の上部(下流側)にわたって複数列(例えば3列)設けられる。すなわち、ノズル410は、ウエハ200の積載領域に対応する高さ方向およびウエハ200の水平方向に開口する複数の供給口を備えるガス供給孔410aを有する。ガス供給孔410aは、ノズル410に、ウエハ200の領域に対応する高さ(垂直)方向に同一のピッチで設けられ、ウエハ200の水平方向に、高さ方向のピッチよりも広い同一のピッチで設けられる。ガス供給孔410aはウエハ200の中心(処理室201の中心)に向くように設けられている。通常の真円や楕円ノズルであるノズル420とは異なり、ノズル410の水平方向の複数のガス供給孔410aからウエハ200までの距離を均一にすることができ、中央への指向性が向上するため、ウエハ200中心までより多くの処理ガスを供給することができる。なお、ノズル410のウエハ200側の曲率は、ウエハ200やインナチューブ204の曲率に合わせて構成しても良い。この様に構成することにより、ウエハ200の外周側での乱流の発生を抑制し、ウエハ200に形成される膜厚の均一性を向上させることができる。
ノズル410の下部(上流側)とは、処理室201内にウエハ200の積載方向に沿って立設されたノズル410の下部側、ノズル410への処理ガスの供給元とされる側、または、ノズル410内における処理ガスの流れの上流側を意味する。ノズル410の上部(下流側)とは、処理室201内にウエハ200の積載方向に沿って立設されたノズル410の上部側、または、ノズル410内における処理ガスの流れの下流側を意味する。
ノズル410,420のガス供給孔410a,420aは、後述するボート217の下部から上部までの高さの位置に複数設けられている。そのため、ノズル410,420のガス供給孔410a,420aから処理室201内に供給された処理ガスは、ボート217の下部から上部までに収容されたウエハ200、すなわちボート217に収容されたウエハ200の全域に供給される。ノズル410,420は、処理室201の下部領域から上部領域まで延在するように設けられていればよいが、ボート217の天井付近まで延在するように設けられていることが好ましい。
ガス供給管310からは、処理ガス(原料ガス)が、MFC312、バルブ314、ノズル410を介して処理室201内へ供給される。原料ガスとしては、例えば、金属元素であるアルミニウム(Al)を含む金属含有ガスであるアルミニウム含有原料(Al含有原料ガス、Al含有ガス)としてのトリメチルアルミニウム(Al(CH、略称:TMA)が用いられる。TMAは有機系原料であり、アルミニウムにリガンドとしてアルキル基が結合したアルキルアルミニウムである。ノズル410から原料ガスを流す場合、ノズル410を原料ガスノズルと称してもよい。
原料ガスとは、気体状態の原料、例えば、常温常圧下で気体状態である気体原料や、常温常圧下で液体状態である液体原料を気化することで得られるガス等のことである。本明細書において「原料」という言葉を用いた場合は、「液体状態である原料」を意味する場合、「気体状態である原料(原料ガス)」を意味する場合、または、それらの両方を意味する場合がある。
ガス供給管320からは、処理ガス(反応ガス)として、例えば、酸素(O)を含み、Alと反応する反応ガス(リアクタント)としての酸素含有ガス(酸化ガス、酸化剤)が、MFC322、バルブ324、ノズル420を介して処理室201内へ供給される。O含有ガスとしては、例えば、オゾン(O)ガスを用いることができる。
ガス供給管510,520からは、不活性ガスとして、例えば窒素(N)ガスが、それぞれMFC512,522、バルブ514,524、ノズル410,420を介して処理室201内に供給される。なお、以下、不活性ガスとしてNガスを用いる例について説明するが、不活性ガスとしては、Nガス以外に、例えば、アルゴン(Ar)ガス、ヘリウム(He)ガス、ネオン(Ne)ガス、キセノン(Xe)ガス等の希ガスを用いてもよい。
ガス供給管310から所定温度で自己分解する原料ガスを供給する場合、主に、ガス供給管310、MFC312、バルブ314により、原料ガス供給系が構成される。ノズル410を原料ガス供給系に含めて考えてもよい。原料ガス供給系を原料供給系と称することもできる。ガス供給管310から金属含有ガスを供給する場合、原料ガス供給系を金属含有ガス供給系と称することもできる。金属含有ガスとしてアルミニウム含有原料(Al含有原料ガス、Al含有ガス)を用いる場合、金属含有ガス供給系をアルミニウム含有原料(Al含有原料ガス、Al含有ガス)供給系と称することもできる。アルミニウム含有原料としてTMAを用いる場合、アルミニウム含有原料供給系をTMA供給系と称することもできる。
ガス供給管320から反応ガス(リアクタント)を供給する場合、主に、ガス供給管320、MFC322、バルブ324により、反応ガス供給系(リアクタント供給系)が構成される。ノズル420を反応ガス供給系に含めて考えてもよい。反応ガスとして酸素含有ガス(酸化ガス、酸化剤)を供給する場合、反応ガス供給系を、酸素含有ガス(酸化ガス、酸化剤)供給系と称することもできる。酸素含有ガスとしてOを用いる場合、酸素含有ガス供給系をO供給系と称することもできる。ノズル420から反応ガスを流す場合、ノズル420を反応ガスノズルと称してもよい。
主に、ガス供給管310,320、MFC312,322、バルブ314,324、ノズル410,420により処理ガス供給系が構成されるが、ノズル410,420のみを処理ガス供給系と考えてもよい。処理ガス供給系を、単に、ガス供給系と称することもできる。ガス供給管310から原料ガスを流す場合、主に、ガス供給管310、MFC312、バルブ314により原料ガス供給系が構成されるが、ノズル410を原料ガス供給系に含めて考えてもよい。また、原料ガス供給系を原料供給系と称することもできる。原料ガスとして金属含有原料ガスを用いる場合、原料ガス供給系を金属含有原料ガス供給系と称することもできる。ガス供給管320から反応ガスを流す場合、主に、ガス供給管320、MFC322、バルブ324により反応ガス供給系が構成されるが、ノズル420を反応ガス供給系に含めて考えてもよい。ガス供給管320から反応ガスとして窒素含有ガスを供給する場合、反応ガス供給系を窒素含有ガス供給系と称することもできる。また、主に、ガス供給管510,520、MFC512,522,バルブ514,524により不活性ガス供給系が構成される。不活性ガス供給系を、パージガス供給系、希釈ガス供給系、或いは、キャリアガス供給系と称することもできる。
本実施形態におけるガス供給の方法は、インナチューブ204の内壁と、複数枚のウエハ200の端部とで定義される円環状の縦長の空間内、すなわち、円筒状の空間内の予備室201a内に配置したノズル410,420を経由してガスを搬送している。そして、ノズル410,420のウエハと対向する位置に設けられた複数のガス供給孔410a,420aからインナチューブ204内にガスを噴出させている。より詳細には、ノズル410のガス供給孔410a、ノズル420のガス供給孔420aにより、ウエハ200の表面と平行方向、すなわち水平方向に向かって原料ガス等を噴出させている。
排気孔(排気口)204aは、インナチューブ204の側壁であってノズル410,420に対向した位置、すなわち予備室201aとは180度反対側の位置に形成された貫通孔であり、例えば、鉛直方向に細長く開設されたスリット状の貫通孔である。そのため、ノズル410,420のガス供給孔410a,420aから処理室201内に供給され、ウエハ200の表面上を流れたガス、すなわち、残留するガス(残ガス)は、排気孔204aを介してインナチューブ204とアウタチューブ203との間に形成された隙間からなる排気路206内に流れる。そして、排気路206内へと流れたガスは、排気管231内に流れ、処理炉202外へと排出される。
排気孔204aは、複数のウエハ200と対向する位置(好ましくはボート217の上部から下部と対向する位置)に設けられており、ガス供給孔410a、420aから処理室201内のウエハ200の近傍に供給されたガスは、水平方向、すなわちウエハ200の表面と平行方向に向かって流れた後、排気孔204aを介して排気路206内へと流れる。すなわち、処理室201に残留するガスは、排気孔204aを介してウエハ200の主面に対して平行に排気される。なお、排気孔204aはスリット状の貫通孔として構成される場合に限らず、複数個の孔により構成されていてもよい。
マニホールド209には、処理室201内の雰囲気を排気する排気管231が設けられている。排気管231には、上流側から順に、処理室201内の圧力を検出する圧力検出器(圧力検出部)としての圧力センサ245,APC(Auto Pressure Controller)バルブ243,真空排気装置としての真空ポンプ246が接続されている。APCバルブ243は、真空ポンプ246を作動させた状態で弁を開閉することで、処理室201内の真空排気及び真空排気停止を行うことができ、更に、真空ポンプ246を作動させた状態で弁開度を調節することで、処理室201内の圧力を調整することができる。主に、排気孔204a,排気路206,排気管231,APCバルブ243及び圧力センサ245により、排気系すなわち排気ラインが構成される。なお、真空ポンプ246を排気系に含めて考えてもよい。
マニホールド209の下方には、マニホールド209の下端開口を気密に閉塞可能な炉口蓋体としてのシールキャップ219が設けられている。シールキャップ219は、マニホールド209の下端に鉛直方向下側から当接されるように構成されている。シールキャップ219は、例えばSUS等の金属により構成され、円盤状に形成されている。シールキャップ219の上面には、マニホールド209の下端と当接するシール部材としてのOリング220bが設けられている。シールキャップ219における処理室201の反対側には、ウエハ200を収容するボート217を回転させる回転機構267が設置されている。回転機構267の回転軸255は、シールキャップ219を貫通してボート217に接続されている。回転機構267は、ボート217を回転させることでウエハ200を回転させるように構成されている。シールキャップ219は、アウタチューブ203の外部に垂直に設置された昇降機構としてのボートエレベータ115によって鉛直方向に昇降されるように構成されている。ボートエレベータ115は、シールキャップ219を昇降させることで、ボート217を処理室201内外に搬入及び搬出することが可能なように構成されている。ボートエレベータ115は、ボート217及びボート217に収容されたウエハ200を、処理室201内外に搬送する搬送装置(搬送機構)として構成されている。
基板支持具としてのボート217は、複数枚、例えば25〜200枚のウエハ200を、水平姿勢で、かつ、互いに中心を揃えた状態で鉛直方向に整列させて多段に支持するように、すなわち、間隔を空けて配列させるように構成されている。ボート217は、例えば石英やSiC等の耐熱性材料により構成される。ボート217の下部には、例えば石英やSiC等の耐熱性材料により構成される断熱板218が水平姿勢で多段(図示せず)に支持されている。この構成により、ヒータ207からの熱がシールキャップ219側に伝わりにくくなっている。ただし、本実施形態は上述の形態に限定されない。例えば、ボート217の下部に断熱板218を設けずに、石英やSiC等の耐熱性材料により構成される筒状の部材として構成された断熱筒を設けてもよい。
図3に示すように、インナチューブ204内には温度検出器としての温度センサ263が設置されており、温度センサ263により検出された温度情報に基づきヒータ207への通電量を調整することで、処理室201内の温度が所望の温度分布となるように構成されている。温度センサ263は、ノズル410および420と同様にL字型に構成されており、インナチューブ204の内壁に沿って設けられている。
図4に示すように、制御部(制御手段)であるコントローラ121は、CPU(Central Processing Unit)121a,RAM(Random Access Memory)121b,記憶装置121c,I/Oポート121dを備えたコンピュータとして構成されている。RAM121b,記憶装置121c,I/Oポート121dは、内部バスを介して、CPU121aとデータ交換可能なように構成されている。コントローラ121には、例えばタッチパネル等として構成された入出力装置122が接続されている。
記憶装置121cは、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等で構成されている。記憶装置121c内には、基板処理装置の動作を制御する制御プログラム、後述する半導体装置の製造方法の手順や条件などが記載されたプロセスレシピなどが、読み出し可能に格納されている。プロセスレシピは、後述する半導体装置の製造方法における各工程(各ステップ)をコントローラ121に実行させ、所定の結果を得ることができるように組み合わされたものであり、プログラムとして機能する。以下、このプロセスレシピ、制御プログラム等を総称して、単に、プログラムともいう。本明細書においてプログラムという言葉を用いた場合は、プロセスレシピ単体のみを含む場合、制御プログラム単体のみを含む場合、または、プロセスレシピ及び制御プログラムの組み合わせを含む場合がある。RAM121bは、CPU121aによって読み出されたプログラムやデータ等が一時的に保持されるメモリ領域(ワークエリア)として構成されている。
I/Oポート121dは、上述のMFC312,322,512,522,バルブ314,324,514,524、圧力センサ245、APCバルブ243、真空ポンプ246、ヒータ207、温度センサ263、回転機構267、ボートエレベータ115等に接続されている。
CPU121aは、記憶装置121cから制御プログラムを読み出して実行すると共に、入出力装置122からの操作コマンドの入力等に応じて記憶装置121cからレシピ等を読み出すように構成されている。CPU121aは、読み出したレシピの内容に沿うように、MFC312,322,512,522による各種ガスの流量調整動作、バルブ314,324,514,524の開閉動作、APCバルブ243の開閉動作及びAPCバルブ243による圧力センサ245に基づく圧力調整動作、温度センサ263に基づくヒータ207の温度調整動作、真空ポンプ246の起動及び停止、回転機構267によるボート217の回転及び回転速度調節動作、ボートエレベータ115によるボート217の昇降動作、ボート217へのウエハ200の収容動作等を制御するように構成されている。
コントローラ121は、外部記憶装置(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスク、CDやDVD等の光ディスク、MO等の光磁気ディスク、USBメモリやメモリカード等の半導体メモリ)123に格納された上述のプログラムを、コンピュータにインストールすることにより構成することができる。記憶装置121cや外部記憶装置123は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体として構成されている。以下、これらを総称して、単に、記録媒体ともいう。本明細書において記録媒体は、記憶装置121c単体のみを含む場合、外部記憶装置123単体のみを含む場合、または、その両方を含む場合がある。なお、コンピュータへのプログラムの提供は、外部記憶装置123を用いず、インターネットや専用回線等の通信手段を用いて行ってもよい。
(2)成膜処理
上述の基板処理装置10を用い、半導体装置(デバイス)の製造工程の一工程として、基板上に膜を形成するシーケンス例について、図5を用いて説明する。以下の説明において、基板処理装置を構成する各部の動作はコントローラ121により制御される。
本実施形態では、基板としての複数のウエハ200が積載された状態で収容された処理室201を所定温度で加熱しつつ、処理室201に、ノズル410に開口する複数のガ供給孔410aから原料ガスとしてTMAガスを供給する工程と、ノズル420に開口する複数のガス供給孔420aから反応ガスとしてOガスを供給する工程と、を所定回数(n回)行うことで、ウエハ200上に、AlおよびOを含む膜としてアルミニウム酸化膜(AlO膜)を形成する。
本明細書において「ウエハ」という言葉を用いた場合は、ウエハそのものを意味する合や、ウエハとその表面に形成された所定の層や膜との積層体を意味する場合がある。本明細書において「ウエハの表面」という言葉を用いた場合は、ウエハそのものの表面を意味する場合や、ウエハ上に形成された所定の層等の表面を意味する場合がある。本明細書において「ウエハ上に所定の層を形成する」と記載した場合は、ウエハそのものの表面上に所定の層を直接形成することを意味する場合や、ウエハ上に形成されている層等の上に所定の層を形成することを意味する場合がある。本明細書において「基板」をいう言葉を用いた場合も、「ウエハ」という言葉を用いた場合と同義である。
また、本明細書において「ウエハ」は「基板」の一例である。以下、本実施形態に係る半導体装置の製造方法について、詳細に説明する。
(ウエハチャージ・ボートロード)
複数枚のウエハ200がボート217に装填(ウエハチャージ)される、シャッタ開閉機構115sによりシャッタ219sが移動させられて、マニホールド209の下端開口が開放される(シャッタオープン)。その後、図1に示すように、複数枚のウエハ200が収容されたボート217は、ボートエレベータ115によって持ち上げられて処理室201内に搬入(ボートロード)される。この状態で、シールキャップ219は、Oリング220bを介してマニホールド209の下端をシールした状態となる。
(圧力・温度調整)
処理室201内、すなわち、ウエハ200が存在する空間が所望の圧力(真空度)となるように真空ポンプ246によって真空排気される。この際、処理室201内の圧力は、圧力センサ245で測定され、この測定された圧力情報に基づき、APCバルブ243がフィードバック制御される(圧力調整)。真空ポンプ246は、少なくともウエハ200に対する処理が完了するまでの間は常時作動させた状態を維持する。また、処理室201内が所望の温度となるようにヒータ207によって加熱される。この際、処理室201内が所望の温度分布となるように、温度センサ263が検出した温度情報に基づきヒータ207への通電量がフィードバック制御される(温度調整)。ヒータ207による処理室201内の加熱は、少なくともウエハ200に対する処理が完了するまでの間は継続して行われる。続いて、回転機構267によりボート217及びウエハ200の回転を開始する。回転機構267によるボート217及びウエハ200の回転は、少なくとも、ウエハ200に対する処理が完了するまでの間は継続して行われる。
(成膜ステップ)
その後、原料ガス供給ステップ、残留ガス除去ステップ、反応ガス供給ステップ、残留ガス除去ステップをこの順で所定回数行う。
〔原料ガス供給ステップ〕
バルブ314を開き、ガス供給管310へ処理ガスとして原料ガスであるTMAガスを流す。TMAガスは、MFC312により流量調整され、ノズル410に開口するガス供給孔410aからウエハ200に対して供給される。すなわちウエハ200はTMAガスに暴露される。ガス供給孔410aから供給されたTMAガスは、排気管231から排気される。このとき同時に、バルブ514を開き、ガス供給管510内にキャリアガスとしてNガスを流す。Nガスは、MFC512により流量調整され、TMAガスと一緒にノズル410の供給孔410aから処理室201内に供給され、排気管231から排気される。
また、ノズル420へのTMAガスの侵入を防止(逆流を防止)するため、バルブ524を開き、ガス供給管520内へNガスを流す。Nガスは、ガス供給管520、ノズル420を介して処理室201内へ供給され、排気管231から排気される。
このとき、APCバルブ243を適正に調整して、処理室201内の圧力を、例えば1〜1000Pa、好ましくは1〜100Pa、より好ましくは10〜50Paの範囲内の圧力とする。処理室201内の圧力を1000Pa以下とすることで、後述する残留ガス除去を好適に行うことができると共に、ノズル410内でTMAガスが自己分解してノズル410の内壁に堆積してしまうことを抑制することができる。処理室201内の圧力を1Pa以上とすることで、ウエハ200表面でのTMAガスの反応速度を高めることができ、実用的な成膜速度を得ることが可能となる。なお、本明細書では、数値の範囲として、例えば1〜1000Paと記載した場合は、1Pa以上1000Pa以下を意味する。すなわち、数値の範囲内には1Paおよび1000Paが含まれる。圧力のみならず、流量、時間、温度等、本明細書に記載される全ての数値について同様である。
MFC312で制御するTMAガスの供給流量は、例えば、10〜2000sccm、好ましくは50〜1000sccm、より好ましくは100〜500sccmの範囲内の流量とする。流量を2000sccm以下とすることで、後述する残留ガス除去を好適に行うことができると共に、ノズル410内でTMAガスが自己分解してノズル410の内壁に堆積してしまうことを抑制することができる。流量を10sccm以上とすることで、ウエハ200表面でのTMAガスの反応速度を高めることができる、実用的な成膜速度を得ることが可能となる。
MFC512で制御するNガスの供給流量は、例えば、1〜30slm、好ましくは1〜20slm、より好ましくは1〜10slmの範囲内の流量とする。
TMAガスをウエハ200に対して供給する時間は、例えば、1〜60秒、好ましく1〜20秒、より好ましくは2〜15秒の範囲内とする。
ヒータ207は、ウエハ200の温度が、例えば、400〜600℃、好ましくは400〜550℃、より好ましくは450〜550℃の範囲内となるように加熱する。温度を600℃以下とすることで、TMAガスの過剰な熱分解を抑制しつつ成膜速度を適切に得ることができ、不純物が膜内に取り込まれて抵抗率が高くなることが抑制される。なお、TMAガスの熱分解は、当該処理に近い条件下においては450℃程度で開始するため、550℃以下の温度に加熱された処理室201内において本開示を用いるとより有効である。一方、温度が400℃以上であることにより、反応性が高く、効率的な膜形成が可能である。
上述の条件下で処理室201内へTMAガスを供給することにより、ウエハ200の最表面に、Al含有層が形成される。Al含有層は、Al層の他、CおよびHを含み得る。Al含有層は、ウエハ200の最表面に、TMAが物理吸着したり、TMAの一部が分解した物質が化学吸着したり、TMAが熱分解することでAlが堆積したりすること等により形成される。すなわち、Al含有層は、TMAやTMAの一部が分解した物質の吸着層(物理吸着層や化学吸着層)であってもよく、Alの堆積層(Al層)であってもよい。
〔残留ガス除去ステップ〕
Al含有層が形成された後、バルブ314を閉じ、TMAガスの供給を停止する。このとき、APCバルブ243は開いたままとして、真空ポンプ246により処理室201内を真空排気し、処理室201内に残留する未反応又はAl含有層形成に寄与した後のTMAガスを処理室201内から排除する。バルブ514,524は開いた状態でN2ガスの処理室201内への供給を維持する。Nガスはパージガスとして作用し、処理室201内に残留する未反応又はAl含有層形成に寄与した後のTMAガスを処理室201内か排除する効果を高めることができる。なお、バルブ514,524からのNガスは残留ガス除去ステップの間、常に流し続けてもよいし、断続的(パルス的)に供給してもよい。
〔反応ガス供給ステップ〕
処理室201内の残留ガスを除去した後、バルブ324を開き、ガス供給管320内処理ガスとして反応ガスであるOガスを流す。Oガスは、MFC322により流量調整され、ノズル420のガス供給孔420aから処理室201内のウエハ200に対して供給され、排気管231から排気される。すなわちウエハ200はOガスに暴露される。このとき、バルブ524を開き、ガス供給管520内にNガスを流す。NガスはMFC522により流量調整され、Oガスと共に処理室201内に供給されて、排気231から排気される。このとき、ノズル410内へのOガスの侵入を防止(逆流を防止)するために、バルブ514を開き、ガス供給管510内へNガスを流す。Nガスは、ガス供給管510、ノズル410を介して処理室201内に供給され、排気管231から排気される。
このとき、APCバルブ243を適正に調整して、処理室201内の圧力を、例えば1〜1000Pa、好ましくは1〜100Pa、より好ましくは10〜40Paの範囲内の圧力とする。MFC322で制御するOガスの供給流量は、例えば、5〜40slm、好ましくは5〜30slm、より好ましくは10〜20slmの範囲内の流量とする。Oガスをウエハ200に対して供給する時間は、例えば、1〜60秒、好ましくは1〜30秒、より好ましくは5〜25秒の範囲内とする。その他の処理条件は、上述の原料ガス供給ステップと同様の処理条件とする。
このとき処理室201内に流しているガスは、Oガスと不活性ガス(Nガス)のみである。Oガスは、原料ガス供給ステップでウエハ200上に形成されたAl含有層の少なくとも一部と反応する。Al含有層は酸化され、金属酸化層としてAlとOとを含むアルミニウム酸化層(AlO層)が形成される。すなわちAl含有層はAlO層へと改質される。
〔残留ガス除去ステップ〕
AlO層が形成された後、バルブ324を閉じて、Oガスの供給を停止する。そして、原料ガス供給ステップ後の残留ガス除去ステップと同様の処理手順により、処理室201内に残留する未反応もしくはAlO層の形成に寄与した後のOガスや反応副生成物を処理室201内から排除する。
〔所定回数実施〕
上述の原料ガス供給ステップ、残留ガス除去ステップ、反応ガス供給ステップ、残留ガス供給ステップを順に行うサイクルを1回以上(所定回数)行うことにより、ウエハ200上にAlO膜が形成される。このサイクルの回数は、最終的に形成するAlO膜において必要とされる膜厚に応じて適宜選択されるが、このサイクルは、複数回繰り返すこと好ましい。AlO膜の厚さ(膜厚)は、例えば、10〜150nm、好ましくは40〜100nm、より好ましくは60〜80nmとする。150nm以下とすることで表面粗を小さくすることができ、10nm以上とすることで下地膜との応力差に起因する膜剥がれの発生を抑制することができる。
(アフターパージ・大気圧復帰)
成膜ステップが終了したら、バルブ514,524を開き、ガス供給管310,320のそれぞれからNガスを処理室201内へ供給し、排気管231から排気する。N2ガスはパージガスとして作用し、処理室201内に残留するガスや副生成物が処理室20内から除去される(アフターパージ)。その後、処理室201内の雰囲気がNガスに置換され(Nガス置換)、処理室201内の圧力は常圧に復帰される(大気圧復帰)。
(ボートアンロード・ウエハディスチャージ)
その後、ボートエレベータ115によりシールキャップ219が下降され、マニホード209の下端が開口されるとともに、処理済のウエハ200が、ボート217に支持された状態でマニホールド209の下端からアウタチューブ203の外部に搬出(ボートアンロード)される。ボートアンロードの後は、シャッタ219sが移動させられ、マニホールド209の下端開口がOリング220cを介してシャッタ219sによりシールさる(シャッタクローズ)。処理済のウエハ200は、アウタチューブ203の外部に搬出された後、ボート217より取り出されるウエハディスチャージ)。
以上、本開示の実施形態について具体的に説明した。しかし、本開示は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、ノズル410のガス供給孔410aの形状や、配置パターンは、上述の実施形態に限定されるものでは無い。例えば、図6(a)に示すように、配置パターンについては、全ての列で、ノズル410の下部から上部にかけて配置する必要は無く、下部側に孔を配置せず上部側に配置させた列と、下部側に孔を配置し上部側に配置しない列を設けても良い。また、図6(b)に示すように、ノズル410の外部に、ガス供給孔410aが配置される箇所に、ウエハ200の積載方向(垂直方向)にノズルの体積を絞るためにガスガイド(仕切り)410bを設けても良い。また、図6(d)に示すように、ノズル410の内部に、ガス供給孔410aの列毎にガスが均一に供給される様にウエハ200の積載方向にガスガイド410bを設けても良い。
また、図7(a)に示すように、ガス供給孔410aの列数は3列である必要はなく、3列超の多数列を配置しても良い。また、図7(b)に示すように、ノズル410の内部に、ガス供給孔410aの複数列毎にガスが均一に供給される様にウエハ200の積載方向にガスガイド410bを設けても良い。図7(c)に示すように、下部側の孔の数を上部側よりも少なく配置しても良い。
また、図8(a)に示すように、上中下で吹き出しバランスを調整するため、下部側に孔を配置せず中央部および上部側に配置させる列と、下部側および中央部に孔を配置せず上部側に配置させる列と、を配置しても良い。また、図8(b)に示すように、ガスガド410bによりノズル410をUターン型に形成し、真ん中の列には孔を配置せず、両側の列に孔を配置しても良い。また、図8(c)に示すように、下部側(下流側)に位置するノズルの先端を開放しても良い。
また、図9(a)に示すように、孔形状は、スリット形状に構成しても良い。また、図9(b)に示すように、スリット形状も、ノズル410の上部から下部にかけて連続して設ける以外に、上部側だけにスリットを配置した列や、下部側だけにスリットを配置した列を設ける様に構成しても良い。また、図9(c)に示すように、複数のスリットを上下方向に並べる様に構成しても良い。また、図9(d)に示すように、上中下で吹き出しバランスを調整するため、下部側にスリットを配置せず中央部および上部側に配置させる列と、下部側および中央部にスリットを配置せず上部側に配置させる列と、を配置しても良い。また、図10(a)に示すように、ノズル410の内部に、ガス供給孔410aの列毎にガスが均一に供給される様にガスガイド410bを設けても良い。また、図10(b)に示すように、ガスガイド410bによりノズル410をUターン型に形成し、真ん中の列にはスリットを配置せず、両側の列にスリットを配置しても良い。これらの形状を組み合わせることにより、基板支持具に載置されたウエハ200それぞれに供給されるガス量を調整することが可能となる。これにより、ウエハ200毎の処理均一性を向上させることが可能となる。
例えば、上述の実施形態では、Al含有ガスとしてTMAガスを用いる例について説明したが、これに限らず、例えば、塩化アルミニウム(AlCl)等を用いてもよい。O含有ガスとしては、Oガスを用いる例について説明したが、これに限らず、例えば、酸素(O)、水(HO)、過酸化水素(H)、Oプラズマと水素(H)プラズマの組合せ等も適用可能である。不活性ガスとしては、Nガスを用いる例について説明したが、これに限らず、例えば、Arガス、Heガス、Neガス、Xeガス等の希ガスを用いてもよい。
また、上述の実施形態では、基板上にAlO膜を形成する例について説明した。しかし、本開示はこの態様に限定されない。例えば、処理温度でノズル内にて自己分解してノズル内壁に堆積物として付着し、かつ堆積物が成膜サイクル内で剥がれてしまうような密着性を有する膜種に対して、有効である。また、原料ガスを供給する際に、同時に不活性ガス等で希釈する原料ガスを用いて膜を形成する膜種に対しても用いられ、例えば、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、イットリウム(Y)、La(ランタン)、ストロンチウム(Sr)、シリコン(Si)を含む膜であって、これらの元素の少なくとも1つを含む窒化膜、炭窒化膜、酸化膜、酸炭化膜、酸窒化膜、酸炭窒化膜、硼窒化膜、硼炭窒化膜、金属元素単体膜等にも適用可能である。
成膜処理に用いられるレシピ(処理手順や処理条件等が記載されたプログラム)は、処理内容(形成、或いは、除去する膜の種類、組成比、膜質、膜厚、処理手順、処理条件等)に応じて個別に用意し、電気通信回線や外部記憶装置123を介して記憶装置121c内に格納しておくことが好ましい。そして、処理を開始する際、CPU121aが、記憶装置121c内に格納された複数のレシピの中から、処理内容に応じて適正なレシピを適宜選択することが好ましい。これにより、1台の基板処理装置で様々な膜種、組成比、膜質、膜厚の膜を、再現性よく形成することができるようになり、それぞれの場合に適正な処理を行うことができるようになる。また、オペレータの負担(処理手順や処理条件等の入力負担等)を低減でき、操作ミスを回避しつつ、処理を迅速に開始できるようになる。
上述のレシピは、新たに作成する場合に限らず、例えば、基板処理装置に既にインストールされていた既存のレシピを変更することで用意してもよい。レシピを変更する場合は、変更後のレシピを、電気通信回線や当該レシピを記録した記録媒体を介して、基板処理装置にインストールしてもよい。また、既存の基板処理装置が備える入出力装置122を操作し、基板処理装置に既にインストールされていた既存のレシピを直接変更するようにしてもよい。
また、実施形態では、C型ノズルに原料ガスを供給し、通常のノズルに反応ガスを供給する例を示したが、C型ノズルに反応ガスを供給し、通常のノズルに原料ガスを供給するようにしてもよい。また、実施形態では、原料ガスを供給するC型ノズルと、反応ガスを供給する通常のノズルと、を設ける例を示したが、原料ガスを供給するC型ノズルと反応ガスを供給するC型ノズルとを設けてもよい。
10:基板処理装置
121:コントローラ
200:ウエハ(基板)
201:処理室
204a:排気孔
207:ヒータ
231:排気管
310:ガス供給管
410:ノズル(処理ガスノズル)
410a:ガス供給孔(供給口)

Claims (13)

  1. 複数の基板を積載して収容する処理室と、
    前記処理室の前記複数の基板の積載方向に延在し、かつ前記処理室の内壁に沿うように設けられ、前記処理室の周方向に沿って水平方向に複数のガス供給孔を備えるノズルと、
    を有する基板処理装置。
  2. 前記ノズルは、前記複数の基板のそれぞれに対応する高さの位置に前記ガス供給孔を備える請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記ガス供給孔は、前記複数の基板のそれぞれに対応する高さ方向に同一のピッチで設けられる請求項1に記載の基板処理装置。
  4. 前記複数のガス供給孔は、前記基板の中心に向くように設けられる請求項1に記載の基板処理装置。
  5. 前記ノズルは、上面視で円弧形状である請求項1に記載の基板処理装置。
  6. 前記ガス供給孔は、前記基板に対向する位置に、前記ノズルの下部から上部にわたって複数列設けられる請求項1に記載の基板処理装置。
  7. 前記ノズルに、前記複数のガス供給孔は、下部側に前記ガス供給孔を配置せずに上部側に前記ガス供給孔を配置した列と、下部側に前記ガス供給孔を配置し上部側に前記ガス供給孔を配置しない列を設ける請求項6に記載の基板処理装置。
  8. 前記ノズルの内部に、前記ガス供給孔の前記列毎に前記積載方向にガスガイドが設けられている請求項6に記載の基板処理装置。
  9. 前記ノズルの外部に、前記ガス供給孔が設けられている箇所に前記積載方向にガスガイドが設けられている請求項1に記載の基板処理装置。
  10. 前記ガス供給孔は、スリット形状である請求項1に記載の基板処理装置。
  11. 前記ノズルから、前記基板に対して金属含有ガスを供給する請求項1に記載の基板処理装置。
  12. 処理室内に複数の基板を積載して収容する工程と、
    前記処理室の前記複数の基板の積載方向に延在し、かつ前記処理室の内壁に沿うように設けられ、前記処理室の周方向に沿って水平方向に複数のガス供給口を備えるノズルより、前記処理室内の前記基板に対してガスを供給して処理する工程と、
    を有する半導体装置の製造方法。
  13. 処理室の複数の基板の積載方向に延在し、かつ前記処理室の内壁に沿うように設けられ、前記処理室の周方向に沿って水平方向に複数のガス供給口を備えるように構成されるノズル。
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