JPWO2020183539A1 - 故障診断システム、故障予測方法、および故障予測プログラム - Google Patents

故障診断システム、故障予測方法、および故障予測プログラム Download PDF

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Abstract

故障診断システム(100)は、産業機械(21,22,・・・,2n)の故障を予測する予測ルールに基づいて、産業機械(21,22,・・・,2n)の故障を予測する故障診断システムであって、予測ルール生成部15を備える。予測ルール生成部(15)は、予測ルールによる予測が未対応の故障である突発性故障が産業機械(21,22,・・・,2n)に発生した場合、予測ルールにおける分析モデルのパラメータと学習データのパラメータとの調整に基づいて、突発性故障を予測する新たな予測ルールを生成する。

Description

本発明は、産業機械の故障を予測する故障診断システム、予測ルール生成方法、および予測ルール生成プログラムに関する。
従来、産業機械の状態を診断する装置が知られている。例えば、特許文献1には、産業機械の正常状態の特徴を示すニューロンセットと異常状態の特徴を示すニューロンセットとを用意し、産業機械の実稼働時に得られる実データセットがいずれのニューロンセットに近似しているかを判定することによって、産業機械の状態を診断する診断装置が開示されている。
かかる診断装置では、実データセットに対応する産業機械の状態が未知の異常状態にある場合、未知の異常状態に対応する実データセットをニューラルネットワークの教師なし学習により圧縮した未知異常ニューロンセットをかかる未知の異常状態の種類とともに新たに記憶することができる。
特開2007−257366号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、未知の異常状態に対応する実データセットをそのまま学習データとしてニューラルネットワークの教師なし学習を行うことから、学習に用いる学習データの量に診断精度が依存し、多くの学習データを必要とする。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、学習データが少ない場合であっても突発性故障を精度よく予測することが可能な故障診断システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の故障診断システムは、産業機械の故障を予測する予測ルールに基づいて、産業機械の故障を予測する故障診断システムであって、予測ルール生成部を備える。予測ルール生成部は、予測ルールによる予測が未対応の故障である突発性故障が産業機械に発生した場合、予測ルールにおける分析モデルのパラメータと学習データのパラメータとの調整に基づいて、突発性故障を予測する新たな予測ルールを生成する。
本発明によれば、学習データが少ない場合であっても突発性故障を精度よく予測することが可能になる、という効果を奏する。
本発明の実施の形態1にかかる故障診断システムの構成例を示す図 実施の形態1にかかる産業機械の構成例を示す図 実施の形態1にかかるエッジ装置を含む故障診断システムの構成例を示す図 実施の形態1にかかる実測データテーブルの一例を示す図 実施の形態1にかかるイベントデータテーブルの一例を示す図 実施の形態1にかかる動作環境データテーブルの一例を示す図 実施の形態1にかかる分析モデルの近似式の選定を説明するための図 実施の形態1にかかる故障予測部による残寿命時間の算出方法を説明するための図 実施の形態1にかかる予測ルール生成部の一例を示すフローチャート 実施の形態1にかかる故障予測装置のハードウェア構成の一例を示す図
以下に、本発明の実施の形態にかかる故障診断システム、予測ルール生成方法、および予測ルール生成プログラムを図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる故障診断システムの構成例を示す図である。図1に示すように、実施の形態1にかかる故障診断システム100は、故障予測装置1と、複数の産業機械2,2,・・・,2とを備える。nは例えば3以上の整数である。産業機械2,2,・・・,2は、例えば、製品を生産するために工場に配置される機械である。これらの産業機械2,2,・・・,2は、例えば、互いに異なる工場に配置されるが、同一工場に配置されてもよい。以下、産業機械2,2,・・・,2の各々を区別せずに示す場合、産業機械2と記載する場合がある。
故障予測装置1は、複数の産業機械2と不図示の通信ネットワークを介して双方向の通信が可能に接続されている。通信ネットワークは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)またはLAN(Local Area Network)である。故障予測装置1は、産業機械2から送信されるデータに基づいて、産業機械2の故障を予測する。産業機械2の故障には、産業機械2を構成する部品または機器の故障が含まれる。
図2は、実施の形態1にかかる産業機械の構成例を示す図である。図2に示すように、産業機械2は、産業機械2を制御する制御部60と、故障予測装置1との間でデータを送受信する通信部61と、データを表示する表示部62とを備える。産業機械2の制御部60は、通信部61から実測データ、イベントデータ、および動作環境データを故障予測装置1に送信することができる。また、産業機械2の制御部60は、故障予測装置1から送信され通信部61で受信されるデータを表示部62に表示することができる。
実測データは、産業機械2に取り付けられた計測器から取得されるデータである。かかる計測器は、産業機械2を構成する機器または部品などの状態を計測する。イベントデータは、産業機械2の運転状態または異常状態などを示すイベントのデータである。動作環境データは、産業機械2の運転環境または運転条件などを示すデータである。
また、産業機械2の制御部60は、異常状態が発生した場合、故障予測リクエストを通信部61から故障予測装置1に送信することができる。産業機械2の制御部60は、故障予測リクエストに応じて故障予測装置1から送信される予測残寿命情報などの情報を産業機械2の表示部62に表示することができる。故障予測リクエストには、例えば、故障予測の対象である予測対象部位を示す情報を含ませることができる。予測対象部位は、産業機械2全体であってもよく、産業機械2を構成する機器または部品であってもよい。
産業機械2の制御部60は、故障予測装置1から通信部61を介して取得した予測ルールに基づいて産業機械2の故障を診断する不図示の診断部を備える構成であってもよい。制御部60の診断部は、故障予測リクエストに応じて故障予測装置1から送信される後述の予測ルールを取得し、かかる予測ルールを、上述した異常状態に対応する故障モードに紐付けて記憶することができる。制御部60の診断部は、故障予測装置1から取得した予測ルールに基づいて、産業機械2の故障を診断することができる。
なお、産業機械2における制御部60の診断部は、異常状態が発生した場合、発生した異常状態に紐付けられた予測ルールがない場合に、故障予測リクエストを通信部61から故障予測装置1に送信することもできる。また、産業機械2における制御部60の診断部は、産業機械2の状態とは無関係に、定期的に故障予測リクエストを通信部61から故障予測装置1に送信することもできる。
また、故障診断システム100は、産業機械2および故障予測装置1の双方とデータの送受信が可能なコンピュータであるエッジ装置を含むこともできる。図3は、実施の形態1にかかるエッジ装置を含む故障診断システムの構成例を示す図である。図3に示すように、エッジ装置3は、複数の産業機械2とネットワーク4を介して通信可能に接続され、故障予測装置1とネットワーク5を介して通信可能に接続される。エッジ装置3は、産業機械2からネットワーク4を介して取得した実測データ、イベントデータ、および動作環境データを故障予測装置1にネットワーク5を介して送信することができる。
図3に示すように、エッジ装置3は、ネットワーク4を介して複数の産業機械2との間でデータを送受信する通信部70と、ネットワーク5を介して故障予測装置1の間でデータを送受信する通信部71と、データを処理する処理部72とを備える。処理部72は、複数の産業機械2から通信部70によって受信された実測データ、イベントデータ、および動作環境データを予め設定されたデータ形式で通信部71から故障予測装置1へ送信することができる。これにより、複数の産業機械2から出力されるデータ形式が互いに異なる場合であっても、統一的な形式のデータを故障予測装置1へ送信することができ、産業機械2の機種種別またはメーカなどの相違を吸収することができる。
また、エッジ装置は上述した制御部60の診断部および表示部62を有する構成であってもよい。例えば、エッジ装置は、故障予測リクエストに応じて故障予測装置1から送信される予測残寿命情報などの情報を表示することができる。また、エッジ装置は、故障予測装置1から取得した予測ルールに基づいて、産業機械2の故障を診断することができる。以下においては、産業機械2から故障予測リクエストが送信されるものとして説明するが、エッジ装置から故障予測リクエストが送信されてもよい。
故障予測装置1は、マスタ情報記憶部10と、マスタ情報登録部11と、データ受信部12と、学習データ記憶部13と、データ検出部14と、予測ルール生成部15と、予測ルール記憶部16と、突発性故障検出部17と、故障予測部18と、データ送信部19とを備える。
マスタ情報記憶部10は、産業機械2の情報である産業機械情報と、産業機械2を構成する機器または部品の情報である構成部品情報とを記憶する。マスタ情報記憶部10には、産業機械2毎に産業機械情報が記憶され、産業機械2を構成する機器または部品毎に構成部品情報が記憶される。
産業機械情報には、例えば、産業機械2の固有情報であるマシンID、産業機械2の種別を示す情報、産業機械2を構成する機器または部品の識別情報であるパーツID、および認証情報などが含まれる。構成部品情報には、機器または部品のパーツID、機器または部品の種別を示す情報、および機器または部品の種別を示す情報などが含まれる。
マスタ情報登録部11は、産業機械情報および構成部品情報をマスタ情報記憶部10に追加したり、マスタ情報記憶部10に記憶される産業機械情報を更新したりすることができる。例えば、マスタ情報登録部11は、新たな産業機械2が通信可能に故障予測装置1に接続される度に、新たに接続された産業機械2の産業機械情報および構成部品情報をマスタ情報記憶部10に記憶することができる。なお、マスタ情報登録部11は、新たに接続された産業機械2がある場合、かかる産業機械2に新たなマシンIDを割り当てたり、産業機械2を構成する機器または部品にパーツIDを割り当てたりすることができる。
データ受信部12は、複数の産業機械2からのデータを受信し、受信したデータをマシンID毎およびデータ種別毎に整理して学習データ記憶部13に記憶する。産業機械2から送信されるデータは、例えば、実測データ、イベントデータ、および動作環境データなどである。
データ受信部12は、産業機械2側に公開されたAPI(Application Programming Interface)を有しており、APIを介して産業機械2から送信されるデータを受信することができる。また、データ受信部12は、産業機械2へデータの送信を要求し、かかる要求に基づいて産業機械2から送信されるデータを受信することもできる。
また、データ受信部12は、産業機械2からのデータの受信に際し、マスタ情報記憶部10に記憶された認証情報に基づいて、産業機械2の認証を行うことができる。データ受信部12は、産業機械2の認証が成功すると、産業機械2からのデータを受信し、受信したデータをマシンIDまたはパーツIDなどと関連付けて学習データ記憶部13に記憶する。これにより、不正なデータが混入することを防止することができる。なお、マシンIDまたはパーツIDは、産業機械2からのデータに含まれていてもよい。
学習データ記憶部13は、実測データテーブル20、イベントデータテーブル21、および動作環境データテーブル22を記憶する。データ受信部12は、実測データを受信した場合、受信した実測データを学習データ記憶部13に記憶されている実測データテーブル20に追加する。かかる実測データテーブル20には、各産業機械2から送信される実測データの履歴が含まれる。
図4は、実施の形態1にかかる実測データテーブルの一例を示す図である。図4に示すように、実測データテーブル20は、「時刻」、「パーツID」、「種類」、および「計測値」を含む複数のデータが含まれる。「時刻」は、データ受信部12によって実測データが受信された時刻を示す情報であり、図4に示す例では、年月日時分秒の情報である。「パーツID」は、産業機械2を構成する機器または部品の識別情報である。
「種類」は、計測器で計測される計測値を含む実測データの種類を示す情報である。例えば、産業機械2を構成する部品がギアである場合、「種類」は、計測器で計測される計測値の種類を示し、例えば、振動、温度、加速度、回転数、稼動時間などである。振動は、例えば、ギアの周辺に設置された振動センサによって検出される。温度は、ギアの周辺に設置された温度センサによって検出される。加速度および回転数は、ギアの回転を検出するセンサによって検出される。「計測値」は、産業機械2を構成する機器または部品などに対して設置されたセンサの測定値である。なお、以下においては、測定値を実測値と記載する場合がある。
図4に示す例では、例えば、時刻「2018/01/01 10:00:00」を含むデータには、パーツID「1000」、種類「加速度」、および計測値「165」が含まれる。また、時刻「2018/01/01 10:00:01」を含むデータには、パーツID「1000」、種類「加速度」、および計測値「172」が含まれる。
図1に示すデータ受信部12は、イベントデータを受信した場合、受信したイベントデータを学習データ記憶部13に記憶されているイベントデータテーブル21に追加する。かかるイベントデータテーブル21には、各産業機械2から送信されるイベントデータの履歴が含まれる。図5は、実施の形態1にかかるイベントデータテーブルの一例を示す図である。
図5に示すように、イベントデータテーブル21は、「時刻」、「マシンID」、「ステータス」、および「コード」を含む複数のデータが含まれる。「時刻」は、図4に示す「時刻」と同様に、データ受信部12によって実測データが受信された時刻を示す情報である。「マシンID」は、産業機械2の識別情報である。
「ステータス」は、産業機械2のステータスを示す情報である。図5に示す例では、「ステータス」は、「稼動」、「停止」、または「エラー」である。「稼動」は、産業機械2が稼動している状態である。「停止」は、産業機械2が停止している状態である。「エラー」は、産業機械2にエラーが生じている状態である。
「コード」は、イベントのコードであるイベントコードを示す情報である。図5に示す例では、「ステータス」が「稼動」である場合、イベントコード「1」であり、「ステータス」が「停止」である場合、イベントコード「0」であり、「ステータス」が「エラー」である場合、イベントコード「1188」である。なお、イベントコードは、「エラー」の種類毎に異なるコードが割り当てられる。以下、「ステータス」が「エラー」であるイベントを故障イベントと記載する。
図5に示す例では、例えば、時刻「2018/01/01 9:30:00」を含むデータには、マシンID「0005」、ステータス「稼動」、およびコード「1」が含まれる。また、時刻「2018/01/01 10:00:04」を含むデータには、マシンID「0005」、ステータス「エラー」、およびコード「1188」が含まれる。
図1に示すデータ受信部12は、動作環境データを受信した場合、受信した動作環境データを学習データ記憶部13に記憶されている動作環境データテーブル22に追加する。かかる動作環境データテーブル22には、各産業機械2から送信される動作環境データの履歴が含まれる。図6は、実施の形態1にかかる動作環境データテーブルの一例を示す図である。
図6に示すように、動作環境データテーブル22は、「時刻」、「マシンID」、「運転条件」、および「運転環境」を含む複数のデータが含まれる。「時刻」は、図4に示す「時刻」と同様に、データ受信部12によって実測データが受信された時刻を示す情報である。「マシンID」は、産業機械2の識別情報である。
「運転条件」は、産業機械2の運転時の条件を示す情報である。図6に示す例では、「運転条件」は、産業機械2で生産する製品の材料の識別情報であり、例えば、「A05−100−Y」または「A05−100−B」である。産業機械2の運転時の条件は、産業機械2で生産する製品の材料の種別に限定されず、産業機械2で生産する製品の種別、または産業機械2の動作パターンなどであってもよい。
「運転環境」は、産業機械2の運転時の環境を示す情報であり、例えば、産業機械2の周囲の温度または湿度、産業機械2の内部の温度または湿度である。図6に示す例では、「運転環境」は、産業機械2の周囲の温度である。
図6に示す例では、例えば、時刻「2018/01/01 8:00:00」を含むデータには、マシンID「0005」、運転条件「A05−100−Y」、および運転環境「55度」が含まれる。また、時刻「2018/01/01 9:00:00」を含むデータには、マシンID「0005」、運転条件「A05−100−Y」、および運転環境「57度」が含まれる。
なお、上述した「時刻」は、実測データテーブル20、イベントデータテーブル21、および動作環境データテーブル22におけるデータ間の同期基準として使用されるキー情報である。
図1に示すデータ受信部12は、上述した実測データ、イベントデータ、および動作環境データに加え、産業機械2からの故障予測リクエストを受信することができる。データ検出部14は、データ受信部12によって故障予測リクエストが受信された場合などにおいて、予測ルール生成部15、突発性故障検出部17、および故障予測部18に分析リクエストなどを送信することができる。
データ検出部14は、例えば、産業機械2からデータ受信部12で受信される故障予測リクエストまたはイベントデータなどに基づいて、産業機械2のうち分析の対象となる部位である分析対象部位を分析リクエストに含めることができる。
故障予測リクエストは、データ受信部12によって産業機械2から受信したデータから解釈される故障予測をただちに実行するための要求を示す。産業機械2から送信されるデータに明示的に故障予測の要求を示す情報が故障予測リクエストとして記載されていてもよい。また、データ受信部12に故障予測の要求用のAPIを備え、かかる故障予測の要求用のAPIを産業機械2から呼び出すことで故障予測リクエストを生じさせることもできる。以下、故障予測リクエストを送信した産業機械2を予測対象物と記載する場合がある。
データ検出部14は、データ受信部12によって産業機械2から故障予測リクエストが受信されたか否かを判定する。データ検出部14は、データ受信部12で故障予測リクエストが受信されたと判定すると、突発性故障検出部17および故障予測部18に分析リクエストを送信する。また、データ検出部14は、データ受信部12で故障予測リクエストが受信されたと判定した場合、故障予測リクエストを送信した予測対象物である産業機械2からのイベントデータに故障イベントが含まれるか否かを判定する。データ検出部14は、予測対象物からのイベントデータに故障イベントがあると判定した場合、予測ルール生成部15に対して予測ルールの生成または更新を要求することができる。
例えば、データ検出部14は、データ受信部12によって故障予測リクエストが受信された場合、産業機械2のイベントデータをイベントデータテーブル21から取得する。そして、データ検出部14は、取得したイベントデータに、対象故障イベントが含まれているか否かを判定する。対象故障イベントは、例えば、故障予測リクエストが受信された時刻から所定時間前までの時刻の故障イベントである。データ検出部14は、対象故障イベントが含まれていると判定した場合、予測ルール生成部15に対して予測ルールの生成または更新を要求する。
また、データ検出部14は、学習データ記憶部13に記憶されるデータを監視することで得られる突発性故障リスクを検出することができる。突発性故障リスクとは、予測ルールによる予測が未対応の故障である突発性故障の高まりを示しており、かかる突発性故障には、全くのランダムに起こる故障は含まれない。
ここで、予測ルールは、産業機械2の故障を予測するアルゴリズムを含む。具体的には、予測ルールは、上述した実測データおよび動作環境データなどに基づいて産業機械2の故障を予測する分析モデルなどを含む。かかる予測ルールは、学習データ記憶部13に記憶されたデータを学習データとして予測ルール生成部15によって生成される。
データ検出部14は、学習データ記憶部13に記憶された実測データテーブル20に含まれる複数の実測データを学習データとする機械学習によって、未来の実測データである計測値を予測する分析モデルである計測値予測モデルを生成することができる。例えば、データ検出部14は、実測データテーブル20に含まれる複数の実測データを学習データとしてディープラーニングを行って計測値予測モデルを生成することができる。かかる計測値予測モデルは、例えば、時系列の過去の実測データを学習データとし、未来の実測データを予測するリカレントニューラルネットワークなどである。
データ検出部14は、データ受信部12で受信される実測データに含まれる計測値を計測値予測モデルに入力することで、計測値予測モデルから実測データの予測値を得ることができる。データ検出部14は、データ受信部12で新たに受信された実測データと計測値予測モデルによる予測値との差の大きさから突発性故障リスクを判定することができる。例えば、データ検出部14は、データ受信部12で新たに受信された実測データと計測値予測モデルによる予測値との差が予め設定された値以上である場合、突発性故障リスクがあると判定することができる。突発性故障リスクがあるとは、例えば、実測データが学習データによって関連付けられていない新規の故障モードのデータであると判断される場合である。
データ検出部14は、突発性故障リスクがあると判定した場合、予測ルール生成部15に対して予測ルールの生成または更新を要求することができる。また、データ検出部14は、突発性故障リスクがあると判定した場合、突発性故障検出部17および故障予測部18に分析リクエストを送信することができる。
予測ルール生成部15は、突発性故障が予測対象物である産業機械2に発生した場合、予測ルールにおける分析モデルのパラメータと学習データのパラメータとの調整に基づいて、突発性故障を予測する新たな予測ルールを生成する。
予測ルール生成部15は、生成部30と、反映部31とを備える。生成部30は、データ検出部14から予測ルールの生成または更新を要求された場合、データ検出部14で検出された故障イベントを再現できる予測ルールを生成または更新する。
生成部30は、対象故障モードに紐付けられた予測ルールが予測ルール記憶部16に記憶されていない場合、突発性故障が予測対象物である産業機械2に発生したと判定する。対象故障モードは、故障予測リクエストがデータ受信部12で受信された場合に、データ検出部14で検出される対象故障イベントで特定される故障モードである。例えば、対象故障イベントが図5に示すコード「1188」のイベントである場合、コード「1188」で特定される故障モードである。
生成部30は、突発性故障が予測対象物である産業機械2に発生したと判定した場合、データ検出部14で検出された故障イベントを再現できる予測ルールを探索する。
ここで、予測ルールの探索とは、分析モデルのパラメータの調整と学習データのパラメータの調整とを試行することを指す。学習データのパラメータは、例えば、学習データの補正値である。分析モデルのパラメータは、例えば、学習データから産業機械2の故障を予測するための特徴量を算出する近似式の種類、またはかかる近似式の係数などである。学習データの補正値は、例えば、実測データの単位系、予測対象物の稼動環境による実測データの誤差、または学習データの重み付けなどを補正するための値である。
生成部30は、学習データ記憶部13に記憶された実測データを学習データとし、かかる学習データを調整する処理と、分析モデルを調整する処理を繰り返し試行する。調整処理に用いられる学習データは、突発性故障が発生に至るまでの実測データを含む。例えば、調整処理に用いられる学習データは、産業機械2に突発性故障が発生した際の実測データ、および産業機械2に突発性故障が発生する前における時系列の実測データを含む。
生成部30は、複数回の試行によって、分析モデルのパラメータの調整内容と学習データのパラメータの調整内容との組み合わせのうち、最も有効な組み合わせを故障の原因パラメータとして特定する。学習データの調整内容は、例えば、上述した学習データの補正値および故障の予測に用いる実測データの種別などである。
また、最も有効な組み合わせとは、調整後の学習データから分析モデルの近似式が故障の予測に適した時系列推移を再現することになる組み合わせである。故障予測に適した時系列推移の再現をする近似式とは、図7に示すように故障に至るまでの時間との相関関係が強い近似式のことを指す。図7は、実施の形態1にかかる分析モデルの近似式の選定を説明するための図である。
近似式の選定においては、特徴量が単純な上昇傾向を示す近似式ではなく、正常時は低い値を示し、故障イベントに近づくにつれて、徐々に上昇傾向を示す近似式を選定することが望ましい。なお、特徴量とは、近似式で導かれる値であり、例えば、近似式が「y=Gt+2At+1」である場合、「y」の値である。なお、近似式「y=Gt+2At+1」のうち「G」および「A」は、各々異なる測定器における実測データの実測値である。なお、近似式の演算に用いられる実測値は、測定器から得られる実測データの実測値そのもの、または測定器から得られる実測データの実測値に一定の値を加算したり、特定の係数を掛けたりして調整した値である。
また、生成部30は、分析モデルの近似式において、正常と判断できる範囲の特徴量と、故障時の特徴量との関係から、故障予測を算出可能な故障予測閾値を決定することができる。
なお、生成部30は、まず分析モデルの近似式を選定した後に、学習データを調整する処理を繰り返し試行することもできる。この場合も、生成部30は、最も有効な組み合わせを原因パラメータとして特定することができる。
このように、生成部30は、分析モデルのパラメータに加え、学習データのパラメータを調整することで、新たな予測ルールを生成することから、学習データが少ない場合であっても突発性故障を精度よく予測することができる予測ルールを生成することができる。
また、生成部30は、学習データとして、予測対象物から得られる学習データに加えて予測対象物以外の1以上の産業機械2から得られる学習データを用いて、原因パラメータを特定することができる。生成部30は、特定した原因パラメータに基づいて、新たな予測ルールを生成する。これにより、例えば、予測ルールによる予測精度を高めることができ、また、突発性故障を予測するための予測ルールを複数の産業機械2で共通に使用することができる。
このように、生成部30は、予測ルールにおける分析モデルのパラメータと学習データのパラメータとの調整に基づいて、突発性故障を予測する新たな予測ルールを生成することができる。反映部31は、新たな予測ルールを故障モードに紐づけて予測ルール記憶部16に記憶する。生成部30によって生成される予測ルールには、分析モデルの情報と、実測データの補正値の情報と、分析モデルの入力データの種別の情報と、クラスタリング情報と、動作環境データと、故障予測閾値とが含まれる。実測データの補正値は、原因パラメータに含まれる学習モデルの補正値に基づく値であり、例えば、学習モデルの補正値と同じ値である。
予測ルールに含まれるクラスタリング情報は、対象故障モードの境界値を示す。予測ルール生成部15は、対象故障モードがある予測対象物の産業機械2から得られる各実測データの特徴量の分布に基づいて、対象故障モードのクラスタリング情報を決定することができる。特徴量は、例えば、複数の実測データと学習データとに基づく予測値との差異を統合して算出した値である。なお、予測ルール生成部15は、後述する突発性故障検出部17と同様の算出方法によって実測データの特徴量を得ることができるが、突発性故障検出部17とは異なる算出方法によって得ることもできる。
また、予測ルールに含まれる動作環境データは、対象故障イベントが発生したときの予測対象物の運転環境または運転条件などのデータである。例えば、イベントデータテーブル21が図5に示す状態であり、かつ動作環境データテーブル22が図6に示す状態であり、対象故障イベントが図5に示すコード「1188」のイベントであるとする。コード「1188」のイベントに関連付けられた時刻は、「2018/01/01 10:00:04」である。この場合、生成部30は、時刻「2018/01/01 10:00:00」に関連付けられた運転条件「A05−100−B」と運転環境「49度」を示す動作環境データを予測データに含める動作環境データとして決定する。
このように、予測ルールには、故障イベントが発生した場合の動作環境データが含まれている。そのため、生成部30は、動作環境データ毎の分析モデル、すなわち、動作環境データに応じた分析モデルを含む予測ルールを生成することができる。なお、動作環境データは、産業機械2の動作状態および動作環境の少なくとも一つを含むデータであればよい。
予測ルール記憶部16は、予測ルール生成部15によって生成または更新された予測ルールの情報を故障モードに紐付けて記憶する。
突発性故障検出部17は、予測ルールが定義されていない突発性故障を検出することができる。突発性故障検出部17は、実測データの異常度を算出する異常度算出部40と、異常度算出部40によって算出された異常度に基づいて、産業機械2の突発性故障を判定する故障判定部41とを備える。
異常度算出部40は、データ検出部14からの分析リクエストに基づいて、予測ルール生成対象の故障イベントである対象故障イベントをイベントデータテーブル21から取得し、取得した対象故障イベントの発生に至る原因と推定される全ての計測対象の実測データを実測データテーブル20から抽出する。すなわち、異常度算出部40は、予測対象の故障との因果関係のあるデータを実測データテーブル20から抽出する。予測対象の故障との因果関係のあるデータとは、産業機械2が故障した時刻に向かうにつれて、特徴的な推移を示した実測データである。なお、予測対象の故障との因果関係のあるデータは、データ検出部14によって抽出されてもよい。この場合、予測対象の故障との因果関係のあるデータは、データ検出部14から異常度算出部40へ通知される。
異常度算出部40は、抽出した実測データのうち正常と判断されている期間の各実測データを学習データとする機械学習によって、各計測対象の未来の計測値を予測する分析モデルである計測値予測モデルを生成することができる。例えば、異常度算出部40は、正常と判断されている期間の各計測対象の実測データを学習データとしてディープラーニングを行って各計測対象の計測値予測モデルを生成することができる。かかる計測値予測モデルは、例えば、時系列の過去の実測データを学習データとし、計測対象の未来の計測値を予測するリカレントニューラルネットワークなどである。異常度算出部40は、各計測対象の計測値予測モデルを用いて、データ受信部12で受信される計測対象の実測データから、計測対象の予測値を求めることができる。なお、異常度算出部40は、計測対象の実測値の標準偏差を用いて、計測対象の予測値を求める構成であってもよい。
異常度算出部40は、複数の実測データと、学習データに基づく予測値との差異を統合して異常度を算出する。故障判定部41は、異常度が予め設定された閾値を超えた場合に、突発性故障が発生していると判定する。故障判定部41は、異常度算出部40によって異常度が計測対象毎に算出される場合、各計測対象について算出された異常度をMT法(Maharanobis-Taguchi system)により統合した値を統合異常度とし、かかる統合異常度が予め設定された閾値を超えた場合に、突発性故障が発生していると判定することもできる。
故障判定部41は、突発性故障が発生していると判定した場合、突発性故障の発生を示す突発性故障情報を、故障予測リクエストを送信した産業機械2へデータ送信部19を介して送信することができる。産業機械2は、故障予測装置1から送信される突発性故障情報を、通信ネットワークを介して受信し、受信した突発性故障情報を表示部に表示することができる。これにより、産業機械2において突発性故障が検出されていない場合であっても、産業機械2の管理者等は、突発性故障が発生していることを把握することができる。
また、故障判定部41は、突発性故障が発生していると判定した場合、予測ルール生成部15にデータ検出部14を介して突発性故障情報を送信することができる。この場合、予測ルール生成部15は、突発性故障情報に基づいて、突発性故障が予測対象物である産業機械2に発生したと判定することができる。なお、故障予測装置1は、故障判定部41から直接予測ルール生成部15に突発性故障情報を送信する構成であってもよい。
突発性故障検出部17は、少ないデータでも精度よく故障予測を行うために、予測対象の実測データが、動作環境データテーブル22に存在しない動作環境から得られたデータであっても、学習済みの他の動作環境の学習データから予測値を算出することができる。そして、突発性故障検出部17は、算出した予測値の差異から異常度を算出することで、例えば各産業機械2について各動作環境における十分な学習データが揃っていない段階においても突発性故障を検出することができる。
故障予測部18は、データ検出部14から分析リクエストを受けた場合、分析対象部位の故障を予測し、予測した結果に基づく情報を、故障予測リクエストを送信した産業機械2へデータ送信部19を介して送信することができる。故障予測部18は、予測ルールを選択する選択部50と、予測対象物の実測データのフィルタリングを行うフィルタ部51と、分析対象部位の予測残寿命を演算する予測部52とを備える。
選択部50は、データ検出部14からの分析リクエストに基づいて、対象故障モードに紐付けられた予測ルールを予測ルール記憶部16から選択する。また、選択部50は、対象故障モードに紐付けられた予測ルールが予測ルール記憶部16に記憶されていない場合、類似の予測ルールを予測ルール記憶部16から選択する。これにより、学習データが少ない段階であっても故障を予測することができる。
例えば、選択部50は、対象故障モードに紐付けられた予測ルールが予測ルール記憶部16に記憶されていない場合、データ検出部14からの分析リクエストがどの故障モードにクラスタリングされるかを探索し、分析リクエストがクラスタリングされる故障モードに紐付けられた予測ルールを予測ルール記憶部16から選択する。この場合、選択部50は、例えば、予測ルール生成部15と同様に、予測対象物の各実測データの特徴量の分布に基づいて、対象故障モードのクラスタリング情報を決定する。そして、選択部50は、決定したクラスタリング情報を有する予測ルールを選択する。これにより、故障モードを分類するための学習データが少ない段階であっても、特徴量の推移が近いクラスタリングに該当する予測ルールで補完することで、予測対象物の故障を予測することができる。
フィルタ部51は、選択部50によって選択された予測ルールに基づき、予測対象物である産業機械2から得られる実測データのフィルタリングを行う。例えば、フィルタ部51は、選択部50によって選択された予測ルールに含まれる入力データの種別の情報に基づいて、予測対象物である産業機械2から得られる実測データのうち入力データの種別の情報で規定される実測データを予測部52に出力する。
予測部52は、フィルタ部51から出力される実測データを分析モデルに入力することで、今回の実測データの現時点Pでの特徴量の推移を求める。図8は、実施の形態1にかかる故障予測部による残寿命時間の算出方法を説明するための図である。予測部52は、図8に示すように、現時点Pの特徴量と故障予測閾値を用いて、故障予測閾値を上回る時間帯における、故障判定までの残時間差分を算出し、分析対象部位の予測残寿命を決定する。図8に示す例では、予測残寿命は、時刻t11から時刻t12までの長さである。
予測部52は、決定した予測残寿命を示す予測残寿命情報を、データ送信部19を介して産業機械2に送信する。産業機械2は、故障予測装置1から予測残寿命情報を受信すると、予測残寿命情報を例えば操作画面への警告表示またはオペレータへの通知などに用いる。なお、データ送信部19は、産業機械2に対して能動的にデータを送信するが、保持している分析結果を産業機械2からの要求で送信することもできる。
つづいて、故障予測装置1における予測ルール生成部15の動作を、フローチャートを用いて説明する。図9は、実施の形態1にかかる予測ルール生成部の処理の一例を示すフローチャートである。
図9に示すように、予測ルール生成部15は、突発性故障が発生した場合、学習データのパラメータを調整する(ステップS1)。その後、予測ルール生成部15は、分析モデルのパラメータを調整する(ステップS2)。そして、予測ルール生成部15は、調整終了条件を満たすか否かを判定する(ステップS3)。調整終了条件は、例えば、ステップS1,S2の繰り返し回数が予め設定された数に達するという条件、または、故障予測に適した時系列推移の再現をする近似式が得られたという条件である。
予測ルール生成部15は、調整終了条件を満たさないと判定した場合(ステップS3:No)、処理をステップS1に戻す。また、予測ルール生成部15は、調整終了条件を満たすと判定した場合(ステップS3:Yes)、ステップS1〜S3の処理に基づいて、突発性故障を予測するための新たな予測ルールを予測ルール記憶部16に記憶し(ステップS4)、図9に示す処理を終了する。新たな予測ルールには、例えば、突発性故障を予測する分析モデル、分析モデルに入力される実測データの補正値、および分析モデルに入力される実測データの種類を示す情報などを含む。
なお、上述した故障診断システム100は、故障予測装置1および複数の産業機械2を備える構成であるが、故障予測装置1のみで構成されていてもよい。また、故障予測装置1は、1つのサーバ装置または複数のサーバ装置によって構成されてもよい。
また、上述した例では、予測ルールの学習データと分析モデルへの入力データとが、センサなどの計測器で得られる実測データであるものとして説明したが、学習データおよび入力データは、実測データと共に実測データ以外のデータを含んでもよく、また、実測データ以外のデータのみであってもよい。実測データ以外のデータは、例えば、イベントデータ、動作環境データ、または保守管理データなどである。
図10は、実施の形態1にかかる故障予測装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。図10に示すように、故障予測装置1は、プロセッサ101と、メモリ102と、インタフェース回路103とを備えるコンピュータを含む。
プロセッサ101、メモリ102、およびインタフェース回路103は、バス104によって互いにデータの送受信が可能である。マスタ情報記憶部10、学習データ記憶部13、予測ルール記憶部16は、メモリ202によって実現される。データ受信部12およびデータ送信部19は、インタフェース回路103によって実現される。プロセッサ101は、メモリ102に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、データ検出部14、予測ルール生成部15、突発性故障検出部17、および故障予測部18の機能を実行する。プロセッサ101は、処理回路の一例であり、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processer)、およびシステムLSI(Large Scale Integration)のうち一つ以上を含む。
メモリ102は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、およびEEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)のうち一つ以上を含む。また、メモリ102は、コンピュータが読み取り可能なプログラムが記録された記録媒体を含む。かかる記録媒体は、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルメモリ、光ディスク、コンパクトディスク、およびDVD(Digital Versatile Disc)のうち一つ以上を含む。なお、故障予測装置1は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)およびFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路を含んでいてもよい。
以上のように、実施の形態1にかかる故障診断システム100は、産業機械2の故障を予測する予測ルールに基づいて、産業機械2の故障を予測する故障診断システムであって、予測ルール生成部15を備える。予測ルール生成部15は、予測ルールによる予測が未対応の故障である突発性故障が産業機械2に発生した場合、予測ルールにおける分析モデルのパラメータと学習データのパラメータとの調整に基づいて、突発性故障を予測する新たな予測ルールを生成する。このように、予測ルールのパラメータに加え、学習データのパラメータを調整することで、新たな予測ルールを生成することから、学習データが少ない場合であっても突発性故障を精度よく予測することができる。
また、予測ルール生成部15は、学習データのパラメータを調整した後、予測ルールのパラメータを調整する。これにより、例えば、学習データが少なく、かつ学習データに異常があった場合でも、突発性故障を精度よく予測することができる。
また、予測ルール生成部15は、互いに異なる位置にある複数の産業機械2から得られる学習データに基づいて、新たな予測ルールを生成する。これにより、例えば、予測ルールによる予測精度を高めることができ、また、突発性故障を予測するための予測ルールを複数の産業機械2で共通に使用することができる。
また、学習データには、産業機械2に取り付けられた計測器によって計測された計測値を含む実測データが含まれる。学習データのパラメータは、実測データの補正値である。予測ルール生成部15は、産業機械2に突発性故障が発生した場合、実測データの補正値を調整する。これにより、例えば、実測データに異常があった場合であっても、突発性故障を精度よく予測することができる予測ルールを生成することができる。
また、予測ルール生成部15は、産業機械2に突発性故障が発生する前から突発性故障が発生するまでの時系列の実測データに基づいて、新たな予測ルールを生成することができる。これにより、故障の予測に適した時系列推移を再現する近似式を有する予測ルールを精度よく生成することができる。
また、予測ルール生成部15は、実測データに基づいて産業機械2の故障を予測する分析モデルの情報と、産業機械2の動作状態および動作環境の少なくとも一つを含む動作環境データとを含む予測ルールを動作環境データ毎に生成する。れにより、動作環境データに応じた分析モデルを含む予測ルールを生成することができる。
また、故障予測部18は、予測ルール生成部15によって新たな予測ルールが生成されていない場合、類似の予測ルールを用いて、突発性故障を予測する。これにより、学習データが少ない場合であっても突発性故障を精度よく予測することができる。
また、産業機械2は、故障予測装置1との間でデータを送受信する通信部61と、産業機械2に異常状態が発生した場合、通信部61を介して故障予測装置1へ故障予測リクエストを送信する制御部60とを備える。予測ルール生成部15は、産業機械2から故障予測リクエストが送信された場合に、新たな予測ルールを生成する。これにより、産業機械2は、予測ルールによる予測が未対応の故障である突発性故障が産業機械2に発生した場合に、故障予測リクエストを故障予測装置1に送信することで、突発性故障に対する予測ルールを故障予測装置1に生成させることができる。
また、故障診断システム100は、複数の産業機械2からデータを収集し、収集したデータのデータ形式を予め設定された形式で、故障予測装置1へ送信するエッジ装置3を備える。これにより、複数の産業機械2から出力されるデータ形式が互いに異なる場合であっても、統一的な形式のデータを故障予測装置1へ送信することができ、産業機械2の機種種別またはメーカなどの相違を吸収することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 故障予測装置、2,2,2,・・・,2 産業機械、10 マスタ情報記憶部、11 マスタ情報登録部、12 データ受信部、13 学習データ記憶部、14 データ検出部、15 予測ルール生成部、16 予測ルール記憶部、17 突発性故障検出部、18 故障予測部、19 データ送信部、20 実測データテーブル、21 イベントデータテーブル、22 動作環境データテーブル、30 生成部、31 反映部、40 異常度算出部、41 故障判定部、50 選択部、51 フィルタ部、52 予測部、100 故障診断システム。
本発明は、産業機械の故障を予測する故障診断システム、故障予測方法、および故障予測プログラムに関する。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の故障診断システムは、産業機械の故障を予測ルールに基づいて予測する故障予測部と、予測ルールを生成する予測ルール生成部を具備する。故障予測部は、予測ルールに含まれる分析モデルに、産業機械の実測データを入力して得た特徴量の時系列推移に基づいて故障の予測を行う。予測ルール生成部は、予測ルールによる予測が未対応の故障である突発性故障が産業機械に発生すると、突発性故障が発生に至るまでの実測データを含む学習データを分析モデルに入力して得た特徴量が突発性故障の予測に適した時系列推移を示すように、分析モデルのパラメータと学習データの補正値との調整を行って、突発性故障を予測する新たな予測ルールを生成する。
以下に、本発明の実施の形態にかかる故障診断システム、故障予測方法、および故障予測プログラムを図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。

Claims (11)

  1. 産業機械の故障を予測する予測ルールに基づいて、前記産業機械の故障を予測する故障診断システムであって、
    前記予測ルールによる予測が未対応の故障である突発性故障が前記産業機械に発生した場合、前記予測ルールにおける分析モデルのパラメータと学習データのパラメータとの調整に基づいて、前記突発性故障を予測する新たな予測ルールを生成する予測ルール生成部を備える
    ことを特徴とする故障診断システム。
  2. 前記予測ルール生成部は、
    前記学習データのパラメータを調整した後、前記分析モデルのパラメータを調整する
    ことを特徴とする請求項1に記載の故障診断システム。
  3. 前記予測ルール生成部は、
    複数の前記産業機械から得られる学習データに基づいて、前記新たな予測ルールを生成する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の故障診断システム。
  4. 前記学習データには、
    前記産業機械に取り付けられた計測器によって計測された計測値を含む実測データが含まれ、
    前記学習データのパラメータは、
    前記実測データの補正値であり、
    前記予測ルール生成部は、
    前記産業機械に前記突発性故障が発生した場合、前記補正値を調整する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の故障診断システム。
  5. 前記予測ルール生成部は、
    前記産業機械に前記突発性故障が発生する前から前記突発性故障が発生するまでの時系列の実測データに基づいて、前記新たな予測ルールを生成する
    ことを特徴とする請求項4に記載の故障診断システム。
  6. 前記予測ルール生成部は、
    前記実測データに基づいて前記産業機械の故障を予測する分析モデルの情報と、前記産業機械の動作状態および動作環境の少なくとも一つを含む動作環境データとを含む予測ルールを動作環境データ毎に生成する
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の故障診断システム。
  7. 前記予測ルール生成部によって前記新たな予測ルールが生成されていない場合、類似の予測ルールを用いて、前記突発性故障を予測する故障予測部を備える
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の故障診断システム。
  8. 前記産業機械は、
    前記予測ルール生成部を含む故障予測装置との間でデータを送受信する通信部と、
    前記産業機械に異常状態が発生した場合、前記通信部を介して前記故障予測装置へ故障予測リクエストを送信する制御部と、を備え、
    前記予測ルール生成部は、
    前記産業機械から前記故障予測リクエストが送信された場合に、前記新たな予測ルールを生成する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の故障診断システム。
  9. 複数の前記産業機械からデータを収集し、収集したデータのデータ形式を予め設定された形式で、前記予測ルール生成部を含む故障予測装置へ送信するエッジ装置を備える
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載の故障診断システム。
  10. コンピュータが実行する予測ルール生成方法であって、
    産業機械の故障を予測する予測ルールが未対応の故障である突発性故障が前記産業機械に発生した場合、前記予測ルールにおける分析モデルのパラメータと学習データのパラメータとを調整する第1ステップと、
    前記第1ステップで調整された前記分析モデルのパラメータと前記学習データのパラメータとに基づいて、前記突発性故障を予測する新たな予測ルールを生成する第2ステップと、を含む
    ことを特徴とする予測ルール生成方法。
  11. 産業機械の故障を予測する予測ルールが未対応の故障である突発性故障が前記産業機械に発生した場合、前記予測ルールにおける分析モデルのパラメータと学習データのパラメータとを調整する第1ステップと、
    前記第1ステップで調整された前記分析モデルのパラメータと前記学習データのパラメータとに基づいて、前記突発性故障を予測する新たな予測ルールを生成する第2ステップと、をコンピュータに実行させる
    ことを特徴とする予測ルール生成プログラム。
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