JP2022053036A - 劣化状況予測システム、および劣化状況予測方法 - Google Patents

劣化状況予測システム、および劣化状況予測方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2022053036000001
【課題】劣化状況の推定精度の向上
【解決手段】測定タイミングのそれぞれにおける動作機構の劣化を示す主入力を導出する主入力導出部110と、測定タイミングにおける劣化データを時系列に並べた補助入力を導出する補助入力導出部120と、学習用動作機構を動作限界まで動作させ、動作限界までの複数の測定タイミングにおける主入力、および補助入力を入力とするマルチ回帰モデル150を育成する育成部130と、評価用動作機構に基づき主入力導出部110が導出した主入力、および補助入力導出部120が導出した補助入力を入力とし、育成されたマルチ回帰モデル150により劣化状況を導出する劣化状況導出部140と、を備える劣化状況予測システム100。
【選択図】図2

Description

本発明は、2つの部材が接触状態で相対的に動作する動作機構の動作限界に対する劣化の進展の程度を示す劣化状況を予測する劣化状況予測システム、および劣化状況予測方法に関する。
転がり軸受の外輪と転動体、内輪と転動体のように、第一部材と第二部材が相対的に動作する動作機構について、使用途中から使用限界までの劣化の進展の程度を示す劣化状況を、回帰モデルを用いて推定することが行われている。
例えば、特許文献1には、振動センサから得られる特徴量をもとに軸受の劣化状況の一つである余寿命を推定する手法が記載されている。また特許文献2には、センサの出力データから算出される状態変数を故障度合いと関連付けて機械学習による訓練を行い、故障予知を行う手法が記載されている。
特開2017-219469号公報 特許第6148316号公報
ところが、特許文献1、特許文献2に記載の技術のように、所定のタイミングで得られるデータに基づく動作機構の余寿命の推定は、余寿命の減少傾向が一定ではない動作機構の余寿命を正確に推定することが困難である。また、特許文献2には、余寿命推定のための回帰モデルの例として再帰型の回帰モデルが記載されているが、再帰型の回帰モデルで余寿命を正確に推定しようとする場合、運転条件、および周囲環境などを一定にし、一定の間隔で測定を行う必要があるため、実操業における余寿命の推定に適用することが困難である。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、余寿命を含む劣化状況の変化傾向が一定ではないような動作機構でも動作限界までの劣化状況を高い精度で推定できる劣化状況予測システム、および劣化状況予測方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の1つである劣化状況予測システムは、第一部材、および第二部材が相対的に動作する動作機構の動作限界に対する劣化の進展の程度を示す劣化状況を予測する劣化状況予測システムであって、複数の測定タイミングのそれぞれにおける動作機構の劣化を示す主入力を導出する主入力導出部と、複数の測定タイミングにおける劣化状況に関連する劣化データを時系列に並べた補助入力を導出する補助入力導出部と、学習用動作機構を動作限界まで動作させ、動作限界までの複数の測定タイミングにおける主入力、および補助入力を入力とするマルチ入力の回帰モデルであるマルチ回帰モデルを、前記学習用動作機構の動作限界における劣化状況を用いて育成する育成部と、動作限界まで達していない評価用動作機構に基づき前記主入力導出部が導出した主入力、および前記補助入力導出部が導出した補助入力を入力とし、前記育成部で育成されたマルチ回帰モデルにより評価用動作機構の劣化状況を導出する劣化状況導出部と、を備える。
また、上記目的を達成するために、本発明の1つである劣化状況予測方法は、第一部材、および第二部材が相対的に動作する動作機構の動作限界に対する劣化の進展の程度を示す劣化状況を予測する劣化状況予測方法であって、複数の測定タイミングのそれぞれにおける動作機構の劣化を示す主入力を主入力導出部が導出し、複数の測定タイミングにおける劣化状況に関連する劣化データを時系列に並べた補助入力を補助入力導出部が導出し、学習用動作機構を動作限界まで動作させ、動作限界までの複数の測定タイミングにおける主入力、および補助入力を入力とするマルチ入力の回帰モデルであるマルチ回帰モデルを、前記学習用動作機構の動作限界における劣化状況を用いて育成部が育成し、動作限界まで達していない評価用動作機構に基づき前記主入力導出部が導出した主入力、および前記補助入力導出部が導出した補助入力を入力とし、前記育成部で育成されたマルチ回帰モデルにより評価用動作機構の劣化状況を劣化状況導出部が導出する。
本発明によれば、主入力と、劣化状況の減少傾向を考慮した補助入力とを併合した入力により、劣化状況の減少傾向が一定ではない動作機構の劣化状況をマルチ回帰モデルを用いて正確に推定することができる。
実施の形態に係る学習情報生成装置の主要部を示す図であり、(a)部に示す図は学習情報生成装置の正面図、(b)部に示す図は(a)部に対応する断面側面図である。 実施の形態に係る劣化状況予測システムの構成を示すブロック図である。 実施の形態に係る主入力、補助入力、およびマルチ回帰モデルを示す図である。 主入力、補助入力、およびマルチ回帰モデルの他の第1例を示す図である。 主入力、補助入力、およびマルチ回帰モデルの他の第2例を示す図である。
以下、本発明に係る劣化状況予測システム、および劣化状況予測方法の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を説明するために一例を挙示するものであり、本発明を限定する主旨ではない。例えば、以下の実施の形態において示される形状、構造、材料、構成要素、相対的位置関係、接続状態、数値、数式、方法における各段階の内容、各段階の順序などは、一例であり、以下に記載されていない内容を含む場合がある。また、平行、直交などの幾何学的な表現を用いる場合があるが、これらの表現は、数学的な厳密さを示すものではなく、実質的に許容される誤差、ずれなどが含まれる。また、同時、同一などの表現も、実質的に許容される範囲を含んでいる。
また、図面は、本発明を説明するために適宜強調、省略、または比率の調整を行った模式的な図となっており、実際の形状、位置関係、および比率とは異なる。
また、以下では複数の発明を一つの実施の形態として包括的に説明する場合がある。また、以下に記載する内容の一部は、本発明に関する任意の構成要素として説明している。
劣化状況予測システム100は、動作機構が機械要素としての所定の機能が発揮できなくなる動作限界に対する劣化の進展の程度を示す劣化状況を予測するシステムである。動作機構の種類は、第一部材、および第二部材が接触状態で相対的に動作する機構であれば特に限定されるものではない。本実施の形態の場合、第一部材、および第二部材を備えた動作機構として転がり軸受を例示している。なお、第一部材として転がり軸受の転動体を、第二部材として転がり軸受の内輪を例示的に示す場合があるが、転がり軸受は、転動体、および内輪の他に外輪、および保持器など複数の部材を備えており、第一部材、および第二部材として採用する部材の組み合わせは任意である。
劣化状況予測システム100は、マルチ回帰モデルを備えた人工知能を用いて劣化状況を予測するものであるため、マルチ回帰モデルを学習させて育成する学習段階と、学習済みのマルチ回帰モデルを用いて劣化状況を導出する予測段階が存在する。そこで、学習に用いる動作機構を学習用動作機構200、学習用動作機構200が備える第一部材を学習用第一部材201、第二部材を学習用第二部材202と記載する。また、予測対象の動作機構を評価用動作機構(不図示)、評価用動作機構が備える第一部材を評価用第一部材、第二部材を評価用第二部材と記載する。
次に、学習段階において回帰モデルを育成するための学習情報生成装置300を説明する。図1は、実施の形態に係る学習情報生成装置の主要部を示す図であり、(a)部に示す図は学習情報生成装置の正面図、(b)部に示す図は(a)部に対応する断面側面図である。
同図に示すように、学習情報生成装置300は、学習用動作機構200を保持、固定する固定部材305と、軸体301と、を備えている。軸体301は、駆動装置302に連結され、駆動装置302は、駆動制御装置330に接続されている。
固定部材305は、学習用動作機構200を支持する構造であり、軸体301とは独立している。
軸体301は、学習用動作機構200の内輪に適合する形状であれば、材質や長さなど特に限定されるものでは無いが、評価用動作機構の実際の使用態様にできる限り合致させることが好ましい。
学習用動作機構200は、測定対象の転がり軸受である。学習用動作機構200は、前述の通り限定されるものでは無いが、本実施の形態の場合、学習用動作機構200は、ころ軸受である。
本明細書、および特許請求の範囲において「劣化」とは、動作機構を使用したことにより発生するものであり、「欠損」は「劣化」の1つであるとして記載している。また、「劣化」には、例えば疲労はく離、疲労損傷、潤滑油劣化、シール不具合による面荒れなどが含まれる。
主入力に用いられる劣化を示す情報としては、剥離、摩耗、圧痕、フレーキング、焼き付きなど、第一部材と第二部材との摺動、転がり摺動などにより第一部材表面、または第二部材表面に発生する不具合を示す画像、不具合を定量的に示すデータを例示することができる。また、劣化を示す情報としては、稼働中の動作機構に発生する振動、音なども含まれる。具体的には欠損が発生している領域の長さ、幅などの一次元の情報、面積などの二次元の情報、大きさなどの三次元の情報、またはこれらと関連する情報、画像などである。また、第一部材と第二部材との摺動に基づき劣化していくグリースなどの動作機構以外の部材の劣化であって、劣化を定量化できかつ動作機構の劣化と相関があるものは主入力として採用しうる。
駆動装置302は、軸体301を回転駆動させる装置である。駆動装置302の種類などは特に限定されるものでは無いが、本実施の形態の場合、駆動装置302は、サーボモータであり、サーボモータの回転軸体は継手を介して軸体301に接続されている。駆動装置302は、駆動制御装置330により制御されている。
学習用動作機構200は、固定部材305を介して外部から負荷を与えられる。負荷は評価用動作機構の使用態様に近づけることが好ましい。
センサは、特に限定されるものではなく、音を測定するセンサ、イメージセンサなどを例示することができる。本実施の形態の場合、センサは、軸体301の回転により学習用動作機構200に起因する振動データを取得しうるセンサである。ただし、学習用動作機構200にセンサを直接取り付けることは、一般的に困難であると考えられるため、本実施の形態の場合、振動センサは、固定部材305に取り付けられており、学習用動作機構200の振動ばかりでなく、他の要因により発生する振動も測定する。
センサの種類は、特に限定されるものでは無く、実機400(図2参照)に取り付けられるセンサと同種のセンサを採用することが好ましい。本実施の形態の場合、センサは一軸方向の振動加速度を測定するセンサが採用されている。また、センサを学習情報生成装置300に取り付ける個数、場所も限定されるものではないが、本実施の形態の場合、軸体301の軸方向に対する放射方向であって学習用動作機構200に加えられる負荷の方向(図中Z軸方向)の振動を測定する第一センサ321と、放射方向であって第一センサ321が測定する振動の方向と直交する方向であって、水平面内であり装置外部からの拘束力が弱い方向(図中Y軸方向)の振動を測定する第二センサ322とを備えている。
本実施の形態の場合、評価用動作機構を含む動作機構がころ軸受であるため、軸方向(図中X軸方向)の振動と劣化状況とに強い相関がないと考え、軸体301の軸方向の振動を取得するセンサを配置していないが、例えば動作機構が球軸受、クロスローラーベアリング等の場合、軸方向の振動を取得する第三センサを設置してもかまわない。
記録装置306は、センサからの信号を記録する装置である。本実施の形態の場合、第一センサ321、第二センサ322からの信号を個別に記録している。具体的に例えば、記録装置306は、センサからの振動加速度を示すアナログ信号をサンプリング周波数50kHzでデジタル化し記録している。
図2は、実施の形態に係る劣化状況予測システムの構成を示すブロック図である。同図に示すように、劣化状況予測システム100は、劣化状況予測プログラムをプロセッサに実行させることにより実現される処理部として、主入力導出部110と、補助入力導出部120と、育成部130と、劣化状況導出部140と、マルチ回帰モデル150と、を備えている。
主入力導出部110は、複数の測定タイミングのそれぞれにおける動作機構の劣化を示す主入力を導出する。主入力の種類は、上述のとおり特に限定されるものではなく、測定タイミングにおいて動作機構を分解することにより取得できるもの、動作機構の稼働中にセンサを用いて取得できるもの等でも良い。なお、測定タイミングは等間隔に並べられる必要はなく、任意のタイミングで測定を行っても構わない。
本実施の形態の場合、学習情報生成装置300が稼働中において、第一センサ321、および第二センサ322から振動加速度を記録装置306がそれぞれ取得し個別にデジタル化している。劣化状況予測システム100の主入力導出部110は、図3に示すように、記録装置306から取得した第一デジタル信号410、および第二デジタル信号420を短時間フーリエ変換し、第一時間周波数画像データ411、および第二時間周波数画像データ412をそれぞれ導出する。劣化状況予測システム100は、第一時間周波数画像データ411、および第二時間周波数画像データ412を、学習、および評価のための主入力としている。
補助入力導出部120は、複数の測定タイミングにおける劣化状況に関連する劣化データを時系列に並べた特徴ベクトルである補助入力を導出する。劣化データは、特に限定されるものではないが、本実施の形態の場合、補助入力導出部120は、劣化状況取得装置307から取得した各測定タイミングにおける劣化状況である余寿命に基づき補助入力を導出する。また、補助入力導出部120は、各測定タイミングにおける余寿命を正規化し、異なるタイミングで測定され、正規化された余寿命を時系列に並べた補助入力を導出している。
例えば、測定タイミングの順番をm(mは0、および自然数)とする。つまり、m=0は、未使用状態、またはこれに類似する動作機構の測定タイミングであり、測定毎に1ずつ増加する。動作機構の動作限界における測定タイミングmをlimとする。測定タイミングにおける劣化データをR{m}とする({}内は添え字を意味する)。測定タイミングにおける時刻をT{m}とする。
学習段階において、劣化状況取得装置307は、第一センサ321、および第二センサ322から振動加速度を取得したタイミング(m=0~m=lim)をそれぞれ時刻として取得している。補助入力導出部120は、劣化データを、下記式1を用いて導出する。
R{m}=(T{lim}-T{m})/(T{lim}-T{0})・・・式1
(T{lim}-T{m})は、測定タイミングにおける動作機構200の余寿命を示している。R{m}は、余寿命を動作機構200の動作限界における劣化状況である寿命(T{lim}-T{0})を用いて正規化したものである。
また、補助入力導出部120は、下記の様な劣化データを時系列に並べた補助ベクトルI{m}を補助入力として導出する。
I{m}=[R{m}、R{m-1}、・・・、R{m-k}]
I{m}は、m回目の測定タイミングにおける補助入力、kは自然数(例えばk=7)である。
なお、劣化データは、上記式1に限定されるものではなく、下記式2、式3を用いて導出されるものなどを採用しても構わない。
S{m}=(T{lim}-T{m})/(T{lim}-T{0})・・・式2
R{m}=(S{m}-S{m-1})/(T{m}-T{m-1})・・・式3
また、所定の劣化閾値を設け、劣化状況が劣化閾値以上の場合は、下記式4を用いて導出される劣化データを採用し、劣化状況が劣化閾値未満の場合は、下記式5を用いて導出される劣化データを用いるなど、動作機構の使用期間の長さなどに応じて劣化データの種類を変更しても構わない。
R{m}=S{m}^n・・・式4
nは2以上の所定の自然数、^はべき乗である。
R{m}=log(S{m})・・・式5
logは対数である。
評価段階において、劣化状況取得装置307は、実機400に取り付けられた第一センサ321、および第二センサ322から振動加速度を取得したタイミング(m=0~m=lim)をそれぞれ時刻として取得している。補助入力導出部120は、劣化データを、上記式1を用いて導出する。評価段階において動作機構は、T{lim}に達しておらず、余寿命の真値は不明である。本実施の形態の場合、評価段階においては、劣化状況取得装置307は、劣化状況予測システム100によって導出された劣化状況である余寿命を取得する。なお、劣化状況取得装置307は、劣化状況予測システム100以外の線形モデル、非線形モデル、エキスパートシステムなどを用いてT{lim}を推定しても構わない。
マルチ回帰モデル150は、主入力導出部110が導出した主入力、および補助入力導出部120が導出した補助入力を入力とし、学習用動作機構200を動作限界まで動作させて得られる動作機構の劣化状況である寿命を用いて育成され、評価用動作機構の余寿命を導出する人工知能を構成する。本実施の形態の場合、マルチ回帰モデル150は、主入力に基づき主中間入力を出力する主回帰モデル151と、補助入力に基づき補助中間入力を出力する補助回帰モデル152と、主中間入力、および補助中間入力に基づき余寿命を導出する併合回帰モデル153と、を備えている。
主回帰モデル151の種類は、特に限定されるものではないが、本実施の形態の場合、主入力が画像であるため、パターン認識に用いられる回帰モデルが採用される。パターン認識に用いられる回帰モデルとしては、DNN(Deep Neural Network、ディープニューラルネットワーク)、CNN(Convolutional Neural Network、畳み込みニューラルネットワーク)などを例示することができる。
本実施の形態の場合、主回帰モデル151は、第一時間周波数画像データ411用のモデルと、第二時間周波数画像データ412用のモデルを備えている。第一時間周波数画像データ411用の回帰モデルの種類と、第二時間周波数画像データ412用の回帰モデルの種類は同じものが採用されている。なお、主入力が1つの場合は、主回帰モデル151は、1種類のモデルのみを備えてもよい。また、主回帰モデル151は、異なる種類のモデルを備えていても構わない。
補助回帰モデル152の種類は、特に限定されるものではないが、本実施の形態の場合、補助入力が時系列に並べられた特徴ベクトルであるため、時系列回帰に用いられるモデルが採用される。時系列回帰に用いられるモデルとしては、RNN(Recurrent Neural Network、再帰型ニューラルネットワーク)、LSTM(Long Short-Term Memory)などを例示することができる。
併合回帰モデル153の種類は、特に限定されるものではないが、全結合ニューラルネットワーク、パーセプトロンなどを例示することができる。
育成部130は、学習用動作機構200を動作限界まで動作させ、動作限界までの複数の測定タイミングで測定された主入力、および補助入力を入力とし、学習用動作機構200の初期状態(未使用状態)から動作限界までの期間(寿命)を教師データとしてマルチ回帰モデル150が備えるそれぞれのモデルを育成する。
劣化状況導出部140は、実機400に搭載され動作限界まで達していない評価用動作機構に基づき主入力導出部110が導出した主入力、および補助入力導出部120が導出した補助入力を入力とし、育成部130で育成されたマルチ回帰モデル150により評価用動作機構の劣化状況を導出する。本実施の形態の場合、劣化状況導出部140は、劣化状況として余寿命を導出する。
本実施の形態に係る劣化状況予測システム100によれば、振動加速度の時間周波数画像データ(STFT)を主入力とする主回帰モデルと、余寿命の減少傾向を考慮した特徴ベクトルを補助入力とする補助回帰モデルとを備えたマルチ回帰モデル150により余寿命の推定精度を向上させることが可能になる。具体的には、1つの測定タイミングにおける測定データ、つまり余寿命の減少傾向(時系列)が考慮されない主入力のみではなく、補助入力として、余寿命の減少傾向を考慮した特徴ベクトルを加えることにより、一定ではない劣化の進展を考慮することができ、余寿命の推定精度を向上させることが可能になる。
さらに、補助入力として正規化された余寿命を測定順列でベクトル化したものを使用しているため、不規則な測定間隔のデータが入力となった場合でも測定精度を安定させ、さらに精度を向上させることも可能である。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本発明の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本発明の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本発明に含まれる。
例えば、劣化状況予測システム100は、劣化状況として余寿命ばかりでなく、許容劣化量を予測しても構わない。具体的には、補助入力導出部120は、劣化データを、下記式6を用いて導出しても構わない。
R{m}=(D{lim}-D{m})/(D{lim}-D{0})・・・式6
D{m}は、特に限定されるものではないが、例えば、測定タイミングにおける転がり軸受の内輪(第二部材)の軌道面における周方向はく離長さである.なお、はく離長さは最大値、平均値などを採用しても良い。
(D{lim}-D{m})は、測定タイミングにおいて動作機構200が将来的に許容される劣化量を示す許容劣化量を示している。R{m}は、許容劣化量を動作機構200の動作限界における劣化状況である全劣化量(D{lim}-D{0})を用いて正規化したものである。
このような劣化データを用い、学習用動作機構200の劣化の進展状況を学習させることにより、評価用動作機構の劣化の進展状況を正確に推定することができる。評価用動作機構の劣化の進展状況を正確に推定することで、損傷状態の測定が困難な場合にも予測値で代用することが可能になるとともに、劣化状況の予測に加えて損傷の進展状況に応じて稼働条件を抑えるなどの対策が可能になる。
また、上記実施の形態では、主入力が2種類ある場合を説明したが、主入力は、図4に示すように1種類のみでも良く、また、3種類以上であっても構わない。
また、補助入力が1種類である場合を説明したが、補助入力は図5に示すように2種類でも良い。例えば一方の補助入力I1{m}は、上記式1で与えられる劣化データR{m}を利用したもの、他方の補助入力I2{m}は、上記式4で与えられる劣化データR{m}を利用したものでも良い。また、一方の補助入力I1{m}は、上記式2、式3で与えられる劣化データR{m}を利用したもの、他方の補助入力I2{m}は、上記式5で与えられる劣化データR{m}を利用したものでも良い。また、3種類以上であっても構わない。
また、補助入力の数や種類が一定ではなく、動作機構の使用期間によって変化するものでも構わない。
また、上記実施の形態では劣化状況予測システム100として、育成部130、および劣化状況導出部140を備える場合を説明したが、劣化状況予測システム100は、育成部130を備えた学習装置と、育成部130を備えない劣化状況推定装置と、を別体の装置として備えても構わない。この場合、学習装置で育成したマルチ回帰モデル150を劣化状況推定装置が取得し、劣化状況を推定する。
また、主入力導出部110は、駆動制御装置330が駆動装置302を制御するための指令値など駆動装置302の出力トルクなどの主入力を導出するためのデータとしても構わない。
また、学習情報生成装置300と、実機400とは同じ装置であっても構わない。
また、第一センサ321、および第二センサ322から得られる情報ばかりでなく、駆動制御装置330から得られるトルクを示す電流値など、動作機構の動作に関連する情報を特徴量として採用してもかまわない。
また、動作機構は、転がり軸受に限定されるものではなく、ボールねじや、直動ガイドなどでもかまわない。
また、センサにより測定される信号は、振動加速度に限定されるものではなく、振動の変位、振動の速度などでもかまわない。また、振動ばかりでなく、音などを測定して主入力を導出するためのデータとしてもかまわない。
軸受、ボールねじ、直動機構、減速機など第一部材、および第二部材が相対的に動作するあらゆる種類の動作機構の劣化状況推定に利用可能である。
100 劣化状況予測システム
110 主入力導出部
120 補助入力導出部
130 育成部
140 劣化状況導出部
150 マルチ回帰モデル
151 主回帰モデル
152 補助回帰モデル
153 併合回帰モデル
200 学習用動作機構
201 学習用第一部材
202 学習用第二部材
300 学習情報生成装置
301 軸体
302 駆動装置
305 固定部材
306 記録装置
307 劣化状況取得装置
321 第一センサ
322 第二センサ
330 駆動制御装置
400 実機
410 第一デジタル信号
411 第一時間周波数画像データ
412 第二時間周波数画像データ
420 第二デジタル信号

Claims (5)

  1. 第一部材、および第二部材が相対的に動作する動作機構の動作限界に対する劣化の進展の程度を示す劣化状況を予測する劣化状況予測システムであって、
    複数の測定タイミングのそれぞれにおける動作機構の劣化を示す主入力を導出する主入力導出部と、
    複数の測定タイミングにおける劣化状況に関連する劣化データを時系列に並べた補助入力を導出する補助入力導出部と、
    学習用動作機構を動作限界まで動作させ、動作限界までの複数の測定タイミングにおける主入力、および補助入力を入力とするマルチ入力の回帰モデルであるマルチ回帰モデルを、前記学習用動作機構の動作限界における劣化状況を用いて育成する育成部と、
    動作限界まで達していない評価用動作機構に基づき前記主入力導出部が導出した主入力、および前記補助入力導出部が導出した補助入力を入力とし、前記育成部で育成されたマルチ回帰モデルにより評価用動作機構の劣化状況を導出する劣化状況導出部と、
    を備える劣化状況予測システム。
  2. 前記補助入力導出部は、
    前記劣化データを正規化して補助入力とする
    請求項1に記載の劣化状況予測システム。
  3. 前記主入力導出部は、
    振動データである振動加速度の時間周波数画像データを主入力として導出する
    請求項1または2に記載の劣化状況予測システム。
  4. 前記マルチ回帰モデルは、
    前記主入力に基づき主中間入力を出力する主回帰モデルと、
    前記補助入力に基づき補助中間入力を出力する補助回帰モデルと、
    前記主中間入力、および前記補助中間入力に基づき劣化状況を導出する併合回帰モデルと、を備える
    請求項1から3のいずれか一項に記載の劣化状況予測システム。
  5. 第一部材、および第二部材が相対的に動作する動作機構の動作限界に対する劣化の進展の程度を示す劣化状況を予測する劣化状況予測方法であって、
    複数の測定タイミングのそれぞれにおける動作機構の劣化を示す主入力を主入力導出部が導出し、
    複数の測定タイミングにおける劣化状況に関連する劣化データを時系列に並べた補助入力を補助入力導出部が導出し、
    学習用動作機構を動作限界まで動作させ、動作限界までの複数の測定タイミングにおける主入力、および補助入力を入力とするマルチ入力の回帰モデルであるマルチ回帰モデルを、前記学習用動作機構の動作限界における劣化状況を用いて育成部が育成し、
    動作限界まで達していない評価用動作機構に基づき前記主入力導出部が導出した主入力、および前記補助入力導出部が導出した補助入力を入力とし、前記育成部で育成されたマルチ回帰モデルにより評価用動作機構の劣化状況を劣化状況導出部が導出する、
    劣化状況予測方法。
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