以下、実施形態を図面に基づいて説明する。なお、同一の機能や構成には、同一又は類似の符号を付して、その説明を適宜省略する。
(1)ネットワークの全体概略構成
図1は、実施形態に係るネットワーク10の全体概略構成図である。
ネットワーク(所定ネットワーク)10は、TSNネットワークであり、TSNグランドマスター(TSN GM)20と、NRシステム30と、エンドステーション40とを含む。ネットワーク10では、TSNの制御元(図示略)が、NRシステム30を経由して、生産工場内のエンドステーション40をリアルタイムで遠隔制御する。
TSN GM20は、TSN時刻を生成するためのクロックを高精度に発振する。以後、TSN GM20が発振するクロックをTSNグランドマスタークロック(TSN GMC)と呼ぶ。
TSN時刻は、ネットワーク10内の時刻基準となる。ネットワーク10では、リアルタイムでの遠隔制御を実現するために、TSNの制御元の時刻及びエンドステーション40の時刻を、TSN時刻に合せる必要がある。
このため、TSN GM20は、生成されたTSN時刻を、TSNの制御元に送信するとともに、NRシステム30を経由してエンドステーション40に送信する。
NRシステム30は、NRグランドマスター(NR GM)31と、UE100と、gNB200と、コアネットワーク300とを含む。NR GM31は、NRシステム30の動作タイミングとなるクロックを発振する。以後、NR GM31が発振するクロックをNRグランドマスタークロック(NR GMC)と呼ぶ。
UE100は、UE100とgNB200及びコアネットワーク300との間においてNRに従った無線通信を実行する。UE100は、gNB200から報知されるシステム情報を周期的に受信する。UE100は、システム情報に含まれるTSN時刻を、エンドステーション40に送信する。
gNB200は、gNB200とコアネットワーク300との間においてNRに従った無線通信を実行する。gNB200は、コアネットワーク300からTSN時刻を受信する。
gNB200は、受信したTSN時刻をシステム情報に含める。例えば、TSN時刻は、時刻を報知するSystem Information Block(SIB)9に含められる。
gNB200は、NR GMCに基づく所定の送信タイミングで、TSN時刻を含んだシステム情報を、UE100に周期的に報知する。
コアネットワーク300は、gNB200を介して、UE100と通信する。コアネットワーク300は、User Plane Function(UPF)310を有する。UPF310は、U-plane処理に特化した機能を提供する。UPF310は、TSN GM20からTSN時刻を受信する。UPF310は、受信したTSN時刻をgNB200に送信する。
エンドステーション40は、生産工場内に設けられる機械(例えば、ロボットアーム)である。エンドステーション40は、UE100からTSN時刻を受信する。エンドステーション40は、受信したTSN時刻に基づいて、エンドステーション40が保持するTSN時刻を随時更新する。
エンドステーション40は、NRシステム30を介して、TSNの制御元からの指令を受信する。例えば、エンドステーション40は、受信した指令に含まれる所定のTSN時刻と、エンドステーション40が保持するTSN時刻とに基づいて、エンドステーション40が保持するTSN時刻が所定のTSN時刻に達するか否かを判断する。
エンドステーション40は、所定のTSN時刻に達すると判断すると、受信した指令に基づいた動作を行う。このように、TSNの制御元は、TSN時刻に基づいて、エンドステーション40を動作させるための時間スケジューリングを行うことにより、ネットワーク10において、リアルタイムな遠隔制御が実行される。
(2)UE100の機能ブロック構成
次に、UE100の機能ブロック構成について説明する。以下、本実施形態における特徴に関連する部分についてのみ説明する。したがって、当該UE100は、本実施形態における特徴に直接関係しない他の機能ブロックを備えることは勿論である。
図2は、UE100の機能ブロック構成図である。なお、UE100のハードウェア構成については後述する。図2に示すように、UE100は、送信部101と、受信部103と、制御部105とを備える。
送信部101は、gNB200に対して、NRに従った上りリンク信号を送信する。送信部101は、エンドステーション40に対して、TSNの制御元からの指令及びTSN時刻を送信する。
受信部103は、gNB200から、NRに従った下りリンク信号を受信する。例えば、受信部103は、gNB200から、TSNの制御元からの指令及びシステム情報を受信する。受信部103は、エンドステーション40から、応答信号などを受信する。
制御部105は、受信部103が、TSN時刻を含むシステム情報を受信する場合、当該TSN時刻をエンドステーション40に送信するように送信部101に指示する。制御部105は、TSNの制御元からの指令を受信する場合、当該指令をエンドステーション40に送信するように送信部101に指示する。
制御部105は、後述する報知頻度の算出、エラー通知などを行う。
(3)gNB200の機能ブロック構成
次に、gNB200の機能ブロック構成について説明する。以下、本実施形態における特徴に関連する部分についてのみ説明する。したがって、当該gNB200は、本実施形態における特徴に直接関係しない他の機能ブロックを備えることは勿論である。
図3は、gNB200の機能ブロック構成図である。なお、gNB200のハードウェア構成については後述する。図3に示すように、gNB200は、送信部201と、受信部203と、制御部205とを備える。
送信部201は、UE100に対して、TSNの制御元からの指令及びシステム情報を送信する。
受信部203は、コアネットワーク300から、TSNの制御元からの指令及びTSN時刻を受信する。
制御部205は、受信部203がTSN時刻を受信する場合、受信したTSN時刻をシステム情報(例えば、SIB9)に含める。制御部205は、NR GMCに基づく送信タイミングで、システム情報を周期的に報知するように、送信部201に指示する。
制御部205は、後述するシステム情報の送信周期の設定、クロック周波数のずれ比率の算出、ユニキャスト通知、複数のTSN時刻の通知などを行う。
(4)NRシステムの動作
次に、ネットワーク10におけるNRシステム30の動作について説明する。
(4.1)UE100とgNB200との間における同期精度
上述したように、ネットワーク10では、リアルタイムでの遠隔制御を実現するために、TSNの制御元の時刻及びエンドステーション40の時刻を、TSN時刻に合せる必要がある。しかしながら、TSNの制御元とエンドステーション40との間における同期精度が悪い場合、時間が経過するにつれて、TSNの制御元のTSN時刻と、エンドステーション40のTSN時刻との間において、ずれが発生する。
このため、例えば、TSNの制御元とエンドステーション40との間における同期精度を、1μs程度の同期ずれに抑えることが要求される。
一方、NRシステム30において、gNB200とコアネットワーク300とを繋ぐ中継回線であるバックホールでは、500ns程度の同期ずれが発生する。このため、上述した要求に応えるためには、UE100とgNB200との間における同期精度を、500ns程度の同期ずれに抑える必要がある。
(4.1.1)システム情報の送信周期
gNB200は、システム情報を用いてTSN時刻を報知する。しかしながら、gNB200において、TSN GMCとNR GMCとの間における時間同期は、stratum4のクロックを使用した場合、最大で1秒あたり32μs程度ずれる。
従来、システム情報の最小送信周期は80msであるため、TSN GMCとNR GMCとの間における時間同期が、最大で2.56μs程度ずれる。
このため、UE100とgNB200との間における同期精度を、500ns程度の同期ずれに抑えるためには、gNB200において、システム情報の送信周期を、従来の最小送信周期80msより短くする必要がある。
そこで、本実施形態では、gNB200において、システム情報の送信周期を10msに設定する方法を説明する。システム情報の送信周期を10msに設定する場合、gNB200において、TSN GMCとNR GMCとの間における時間同期は、最大で0.32μS程度のずれに抑えられる。
なお、システム情報の送信周期は、TSNの制御元とエンドステーション40との間における同期精度、NRシステム30におけるバックホールでの同期ずれ、及びgNB200におけるTSN GMCとNR GMCとの同期精度に応じて決定される。このため、システム情報の送信周期は10msには限定されない。
例えば、NRシステム30におけるバックホールでの同期ずれが改善される場合、又はgNB200におけるTSN GMCとNR GMCとの同期精度が高まる場合には、システム情報の送信周期は10msよりも大きい値に設定可能である。
図4は、送信周期の設定処理のフローチャートを示す図である。図4に示すように、gNB200は、コアネットワーク300からTSN時刻を受信する(図4のS11)。
この場合、gNB200は、後述する設定例1乃至3の何れか1つに基づいて、システム情報の送信周期を設定する(図4のS13)。gNB200は、TSN時刻をシステム情報に含めて、設定した送信周期で、当該システム情報を報知する(図4のS15)。
(4.1.1.1)設定例1
設定例1では、gNB200は、従来のシステム情報の送信周期に対して、係数SF(0<SF<1)を乗じて、送信周期を設定する。gNB200は、設定された送信周期で、システム情報を報知する。
図5は、送信周期の設定例1を説明する図である。例えば、図5に示すように、gNB200は、従来のシステム情報の最小送信周期80msに対して、1/8を乗じて、送信周期を10msに設定する。
この設定により、gNB200は、10ms間隔の送信タイミング、すなわち、送信周期10msで、システム情報を報知することができる。
gNB200は、係数SFのグループとして、複数の係数SFをコアネットワーク300から受信する。gNB200は、係数SFのグループの中から、適切な係数SFを選択する。
gNB200は、SIB1メッセージのSI-SchedulingInfo情報要素に対して、係数SFのグループを規定したsi-PeriodicitySF情報要素を追加してもよい。これにより、gNB200は、SIB1メッセージを用いて、UE100とgNB200との間において、係数SFのグループを共有することができる。
なお、gNB200は、設定した送信周期に加えて、従来の送信周期でも、システム情報を報知してもよい。また、gNB200は、システム情報の最小送信周期として、10msを直接割り当ててもよい。
(4.1.1.2)設定例2
設定例2では、gNB200は、従来のシステム情報の送信周期の送信タイミング(主送信タイミング)を時間軸方向にオフセット分ずらした、少なくとも1つの送信タイミング(副送信タイミング)を設定する。gNB200は、従来の送信タイミングに加えて、設定された少なくとも1つの送信タイミングで、システム情報を報知する。
図6は、送信周期の設定例2を説明する図である。例えば、図6に示すように、gNB200は、従来のシステム情報の最小送信周期80msの送信タイミングを、10msずつずらして、7つの送信タイミングを設定する。
この設定により、gNB200は、10ms間隔の送信タイミング、すなわち、送信周期10msで、システム情報を報知することができる。
gNB200は、オフセット値OFのグループとして、複数のオフセット値OFをコアネットワーク300から受信する。オフセット値OFは、従来の送信周期を時間軸方向にオフセットする値である。図6の例では、オフセット値OFは、10ms, 20ms, 30ms, 40ms, 50ms, 60ms及び70msである。gNB200は、オフセット値OFのグループの中から、少なくとも1つの適切なオフセット値OFを選択する。
gNB200は、SIB1メッセージのSI-SchedulingInfo情報要素に対して、オフセット値OFのグループを規定したsi-PeriodicityOffset情報要素を追加してもよい。これにより、gNB200は、SIB1メッセージを用いて、UE100とgNB200との間において、オフセット値OFのグループを共有することができる。
(4.1.1.3)設定例3
設定例3では、gNB200は、第1周波数リソースにおいて、設定例1の方法で設定した送信周期で、システム情報を報知するとともに、第2周波数リソースにおいて、設定例2の方法で設定した送信タイミングで、システム情報を報知する。
図7は、送信周期の設定例3を説明する図である。例えば、図7に示すように、gNB200は、従来のシステム情報の送信周期80msに対して、1/4を乗じて、送信周期を20msに設定する。
この設定に基づいて、gNB200は、周波数リソースBWP2を用いて、20ms間隔の送信タイミング、すなわち、送信周期20msで、システム情報を報知する。
同時に、gNB200は、従来のシステム情報の最小送信周期80msの送信タイミングを、20msずつずらして、3つの送信タイミングを設定する。
この設定に基づいて、gNB200は、周波数リソースBWP3を用いて、20ms間隔の送信タイミング、すなわち、送信周期20msで、システム情報を報知することができる。
なお、周波数リソースBWP2での送信タイミングは、周波数リソースBWP3での送信タイミングと、時間軸上で10msずれている。
この設定により、gNB200は、時間軸上で、10ms間隔の送信タイミング、すなわち、送信周期10msで、システム情報を報知することができる。
なお、周波数リソースは、BWPに限定されず、コンポーネントキャリア(CC)であってもよい。
また、gNB200は、1つの周波数リソースにおいて、設定例1の方法で設定した送信周期で、システム情報を報知するとともに、設定例2の方法で設定した送信タイミングでシステム情報を報知してもよい。
(4.1.2)クロック周波数のずれ比率
次に、gNB200が、gNB200におけるTSN GMCとNR GMCとの間におけるクロック周波数のずれ比率を算出し、TSN時刻及びクロック周波数のずれ比率をシステム情報に含めて、従来の送信周期でシステム情報を報知する方法を説明する。
この方法により、UE100側で、クロック周波数のずれ比率に基づいて、TSN GMCとNR GMCとの間における時間同期のずれを補正することができる。このため、gNB200は、gNB200におけるTSN GMCとNR GMCとの間における時間同期のずれに対処しなくてすむ。
図8は、gNB200によるクロック周波数のずれ比率の通知処理のフローチャートを示す図である。図8に示すように、gNB200は、コアネットワーク300からTSN時刻を受信する(図8のS21)。
gNB200は、gNB200におけるTSN GMCとNR GMCと間におけるクロック周波数のずれ比率を算出する(図8のS23)。
具体的には、gNB200は、クロック周波数のずれ比率として、Generalized Precision Time Protocol(gPTP)のプロトコルパラメータであるcumulative scaled rate offset(CSRO)の値を算出する。なお、TSN GM20と直接接続されている場合には、クロック周波数のずれ比率として、Generalized Precision Time Protocol(gPTP)のプロトコルパラメータであるneighbor rate ratio(NRR)の値のみを算出する。
gNB200は、受信したTSN時刻及び算出したクロック周波数のずれ比率をシステム情報に含めて、従来の送信周期でシステム情報を報知する(図8のS25)。
なお、gNB200は、システム情報を報知する代わりに、ユニキャストにより、UE100に対して、TSN時刻及びクロック周波数のずれ比率を通知してもよい。この場合、例えば、gNB200は、RRC dedicated signalingを用いて、UE100に対して、TSN時刻及びクロック周波数のずれ比率を通知する。
(4.1.3)ユニキャスト通知
次に、gNB200は、TSN時刻を含んだシステム情報を報知する代わりに、ユニキャストにより、UE100に対して、TSN時刻を含んだシステム情報を通知する方法を説明する。
この方法により、gNB200は、コアネットワーク300からTSN時刻を受信する場合に、所定時間(例えば、システム情報の送信周期)待たずに、UE100に対して、TSN時刻を直接通知することができる。このため、gNB200は、gNB200におけるTSN GMCとNR GMCとの間における時間同期のずれに対処しなくてすむ。
図9は、ユニキャスト通知のフローチャートを示す図である。図9に示すように、gNB200は、コアネットワーク300からTSN時刻を受信する(図9のS31)。
gNB200は、TSN時刻を含んだシステム情報を、RRCメッセージに含める(図9のS33)。gNB200は、UE100に対して、RRCメッセージを送信する(図9のS35)。
RRCメッセージとして、例えば、RRC dedicated signalingを用いてもよい。この場合、gNB200は、システム情報をcontainerで、RRCreconfigurationメッセージに含める。
(4.2)報知頻度の通知
次に、UE100が、システム情報の報知頻度をgNB200に通知する方法を説明する。
gNB200は、システム情報の送信周期を設定する場合、例えば、係数SFのグループの中から、適切な係数SFを選択する(設定例1)、又はオフセット値OFのグループの中から、少なくとも1つの適切なオフセット値OFを選択する(設定例2)。
この際、gNB200は、UE100から通知されたシステム情報の報知頻度に応じて、係数SF又はオフセット値OFを選択することができる。
図10は、報知頻度の通知処理のシーケンスを示す図である。図10に示すように、UE100は、UE100で必要とするシステム情報の報知頻度を算出する(図10のS41)。UE100は、システム情報の報知頻度をgNB200に通知する(図10のS43)。
例えば、UE100とエンドステーション40との間で通信において、どの程度の同期精度の高さが必要であるのかを通知するために、UE100は、UE100とエンドステーション40との間におけるQuality of Service(QoS)に応じて、システム情報要求(SI request)をgNB200に通知してもよい。
UE100とgNB200との間の通信において、どの程度のシステム情報の送信周期の短縮に対応することができるのかを通知するために、UE100は、UE typeに応じて、システム情報要求をgNB200に通知してもよい。
UE100とgNB200との間の通信において、UE100が受信できる報知頻度の能力を通知するために、UE100は、報知頻度の能力を含んだUE capabilityメッセージをgNB3200に通知してもよい。
UE100は、UE100が要求する同期精度又は報知頻度をUEAssistanceInformationメッセージに含めて、gNB200に通知してもよい。
図10に戻り、gNB200は、通知された報知頻度に基づいて、システム情報の送信周期を設定する(図10のS45)。例えば、gNB200は、通知された報知頻度に応じて、係数SF及びオフセット値OFのうちの少なくとも一方を選択し、システム情報の送信周期を設定する。
gNB200は、設定した送信周期で、システム情報を報知する(図10のS47)。
(4.3)エラー通知
次に、UE100が、必要とする所定周期で、システム情報を受信できない場合の処理を説明する。図11は、エラー通知のフローチャートを示す図である。
図11に示すように、UE100は、TSN時刻を含むシステム情報を周期的に受信する(図11のS51)。UE100は、必要とする所定周期で、システム情報を受信するか否かを判断する(図11のS53)。所定周期でシステム情報を受信している場合(図11のS53:YES)、UE100は、処理を終了する。
一方、所定周期でシステム情報を受信していない場合(図11のS53:NO)、UE100は、エラーメッセージを、gNB200を介して、コアネットワーク300又はTSNの制御元に通知する(図11のS55)。
なお、UE100は、無線リンク障害(Radio Link Failure: RLF)を検出した場合にも、gNB200を介して、コアネットワーク300又はTSNの制御元に通知してもよい。
(4.4)複数のTSN時刻の通知
次に、gNB200が、複数のUE100に対して、それぞれ異なるTSN時刻を通知する方法を説明する。
gNB200は、1つのシステム情報に複数のTSN時刻を含めて、UE100に報知する。この場合、各TSN時刻には時刻識別子が対応付けられている。UE100は、複数のTSN時刻を含んだシステム情報を受信する場合、UE100は、複数のTSN時刻の中から、上位レイヤから予め通知された時刻識別子に対応付けられたTSN時刻のみを選択する。
なお、gNB200は、RRC dedicated signalingを用いて、各UE100に対して、対応するTSN時刻を通知してもよい。
gNB200は、複数のシステム情報のそれぞれに、互いに異なるTSN時刻を含めて、複数のUE100に報知してもよい。
(5)作用・効果
上述した実施形態によれば、gNB200は、ネットワーク10内の時刻基準となるTSN時刻を受信する受信部203と、TSN時刻を含むシステム情報の送信周期を短縮する制御部205と、短縮された送信周期で、システム情報を報知する送信部201とを備える。
このような構成により、gNB200におけるTSN GMCとNR GMCとの間における時間同期のずれを最小限に抑えることができる。このため、TSNの制御元と、TSNのエンドステーションとの間における同期精度を、遠隔制御で求められる許容範囲内に抑えることができる。
したがって、TSNの制御元が、NRシステムを経由して、TSNのエンドステーションをより高い同期精度で遠隔制御を実行することができる。
本実施形態によれば、制御部205は、システム情報の送信周期に対して、1より小さい係数を乗じて、送信周期を短縮する。
このような構成により、システム情報の送信周期を簡易に短縮することができる。
本実施形態によれば、gNB200は、ネットワーク10内の時刻基準となるTSN時刻を受信する受信部203と、TSN時刻を含むシステム情報を周期的に送信する主送信タイミングを時間軸方向にずらした、少なくとも1つの副送信タイミングを設定する制御部205と、主送信タイミング及び少なくとも1つの副送信タイミングで、システム情報を報知する送信部201とを備える。
このような構成により、gNB200におけるTSN GMCとNR GMCとの間における時間同期のずれを最小限に抑えることができる。このため、TSNの制御元と、TSNのエンドステーションとの間における同期精度を、遠隔制御で求めえる許容範囲内に抑えることができる。
したがって、TSNの制御元が、NRシステムを経由して、TSNのエンドステーションをより高い同期精度で遠隔制御を実行することができる。
本実施形態によれば、gNB200は、ネットワーク10内の時刻基準となるTSN時刻を受信する受信部203と、TSN時刻を含むシステム情報の送信周期を短縮し、かつ、TSN時刻を含むシステム情報を周期的に送信する主送信タイミングを時間軸方向にずらした、少なくとも1つの副送信タイミングを設定する制御部205と、第1周波数リソースを用いて、短縮された送信周期で、システム情報を報知し、かつ、第2周波数リソースを用いて、主送信タイミング及び少なくとも1つの副送信タイミングで、システム情報を報知する送信部201とを備える。
このような構成により、1つの周波数リソースにおいて、TSN時刻を含むシステム情報の送信用リソースの割り当てが増加するのを抑えることができる。
本実施形態によれば、gNB200は、ネットワーク10内の時刻基準となるTSN時刻を受信する受信部203と、TSN時刻を決定するTSN GMCと、gNB200の動作基準となるNR GMCとの間におけるクロック周波数のずれ比率を決定する制御部205と、TSN時刻及クロック周波数のずれ比率を含むシステム情報を報知する送信部201とを備える。
このような構成により、UE100側で、クロック周波数のずれ比率に基づいて、TSN GMCとNR GMCとの間における時間同期のずれを補正することができる。このため、gNB200は、gNB200におけるTSN GMCとNR GMCとの間における時間同期のずれに対処しなくてすむ。
本実施形態によれば、gNB200は、ネットワーク10内の時刻基準となるTSN時刻を受信する受信部203と、TSN時刻をRRCメッセージに含める制御部205と、所定のUE100に対して、RRCメッセージを送信する送信部201とを備える。
このような構成により、gNB200は、コアネットワーク300からTSN時刻を受信する場合に、所定時間(例えば、システム情報の送信周期)待たずに、所定のUE100に対して、TSN時刻を直接通知することができる。このため、gNB200は、gNB200におけるTSN GMCとNR GMCとの間における時間同期のずれに対処しなくてすむ。
本実施形態によれば、UE100は、ネットワーク10内の時刻基準となるTSN時刻を含むシステム情報の報知頻度を、メッセージに含める制御部105と、gNB200に対して、メッセージを送信する送信部101と、gNB200から、当該報知頻度に対応付けられた送信周期で、システム情報を受信する受信部103とを備える。
このような構成により、gNB200は、UE100から通知されたシステム情報の報知頻度に応じて、TSN時刻を含むシステム情報の送信周期を設定することができる。このため、gNB200は、UE100の能力に基づいて、TSN時刻を含むシステム情報を報知することができる。
本実施形態によれば、UE100は、ネットワーク10内の時刻基準となるTSN時刻を含むシステム情報を、gNB200から周期的に受信する受信部103と、受信部103が、所定周期でシステム情報を受信したか否かを判断する制御部105と、制御部105が、所定周期でシステム情報を受信していないと判断する場合、ネットワークに対して、エラーメッセージを通知する送信部101とを備える。
このような構成により、UE100は、ネットワークに対して、所定周期で、TSN時刻を含むシステム情報を受信していないことを通知することができる。
(6)その他の実施形態
以上、実施形態に沿って本発明の内容を説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。
上述した実施形態の説明に用いたブロック構成図(図2及び図3)は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的または論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的または論理的に分離した2つ以上の装置を直接的または間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置または上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、みなし、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。例えば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。何れも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
さらに、上述したUE100及びgNB200は、本開示の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図12は、当該装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図12に示すように、当該装置は、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006及びバス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。当該装置のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つまたは複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
当該装置の各機能ブロックは、当該コンピュータ装置の何れかのハードウェア要素、または当該ハードウェア要素の組み合わせによって実現される。
また、当該装置における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU)によって構成されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。さらに、上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行されてもよいし、2つ以上のプロセッサ1001により同時または逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、Read Only Memory(ROM)、Erasable Programmable ROM(EPROM)、Electrically Erasable Programmable ROM(EEPROM)、Random Access Memory(RAM)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施形態に係る方法を実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、Compact Disc ROM(CD-ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記録媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。
通信装置1004は、例えば周波数分割複信(Frequency Division Duplex:FDD)及び時分割複信(Time Division Duplex:TDD)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001及びメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間毎に異なるバスを用いて構成されてもよい。
さらに、当該装置は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor: DSP)、Application Specific Integrated Circuit(ASIC)、Programmable Logic Device(PLD)、Field Programmable Gate Array(FPGA)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部または全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
また、情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、Downlink Control Information(DCI)、Uplink Control Information(UCI)、上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング、Medium Access Control(MAC)シグナリング、報知情報(Master Information Block(MIB)、System Information Block(SIB))、その他の信号またはこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は、Long Term Evolution(LTE)、LTE-Advanced(LTE-A)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4th generation mobile communication system(4G)、5th generation mobile communication system(5G)、Future Radio Access(FRA)、New Radio(NR)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、Ultra Mobile Broadband(UMB)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、Ultra-WideBand(UWB)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせなど)適用されてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本開示において基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つまたは複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局及び基地局以外の他のネットワークノード(例えば、MMEまたはS-GWなどが考えられるが、これらに限られない)の少なくとも1つによって行われ得ることは明らかである。上記において基地局以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MME及びS-GW)であってもよい。
情報、信号(情報等)は、上位レイヤ(または下位レイヤ)から下位レイヤ(または上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報は、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報は削除されてもよい。入力された情報は他の装置へ送信されてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(Digital Subscriber Line:DSL)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術の何れかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、またはこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一のまたは類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(Component Carrier:CC)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるため、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
本開示においては、「基地局(Base Station:BS)」、「無線基地局」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(transmission point)」、「受信ポイント(reception point)、「送受信ポイント(transmission/reception point)」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つまたは複数(例えば、3つ)のセル(セクタとも呼ばれる)を収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(Remote Radio Head:RRH)によって通信サービスを提供することもできる。
「セル」または「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局、及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部または全体を指す。
本開示においては、「移動局(Mobile Station:MS)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(User Equipment:UE)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型または無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのInternet of Things(IoT)機器であってもよい。
また、本開示における基地局は、移動局(ユーザ端末、以下同)として読み替えてもよい。例えば、基地局及び移動局間の通信を、複数の移動局間の通信(例えば、Device-to-Device(D2D)、Vehicle-to-Everything(V2X)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、基地局が有する機能を移動局が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。
同様に、本開示における移動局は、基地局として読み替えてもよい。この場合、移動局が有する機能を基地局が有する構成としてもよい。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、またはこれらのあらゆる変形は、2またはそれ以上の要素間の直接的または間接的なあらゆる接続または結合を意味し、互いに「接続」または「結合」された2つの要素間に1またはそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合または接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1またはそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」または「結合」されると考えることができる。
参照信号は、Reference Signal(RS)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)と呼ばれてもよい。
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本開示において使用する「第1」、「第2」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量または順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、または何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。