以下、本開示の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
NRでは、下りリンク制御情報(例えば、DCI:Downlink Control Information)を送信する制御信号チャネル(例えば、PDCCH:Physical Downlink Control Channel)領域として、control resource set(CORESET)が端末(UE:User Equipmentと呼ばれることもある)に設定される。UEは、例えば、CORESET内のPDCCH候補の位置を含むサーチスペース(SS:Search Space)をモニタ(又は、ブラインド復号と呼ぶ)し、DCIを検出する。
例えば、URLLCでは、超信頼性及び低遅延が求められる。そのために、下りリンクデータ信号を送信するデータチャネル(例えば、PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)の誤り率の低減が求められる。また、データチャネルの誤り率を低減するためには、PDCCHの誤り率の低減も求められる。例えば、端末は、PDCCHを正しく検出できると、当該PDCCHによって通知されるPDSCHの割り当てを正しく認識できるので、PDSCHの誤り率を低減できる。
[PDCCHリピティション]
PDCCHの誤り率を低減する方法の一つにリピティション(repetition)が検討されている(例えば、非特許文献1)。
PDCCHのリピティション方法として、例えば、図1に示すような、3つのオプション(オプション1〜3)が検討されている(例えば、非特許文献1を参照)。
<オプション1>
オプション1では、複数のPDCCHによって、同一のPDSCHが割り当てられる。各PDCCHを用いて送信されるDCIコンテンツ(DCIによって端末へ通知される内容)は同一である。オプション1では、同一のDCIコンテンツを含む複数のPDCCHが基地局(例えば、eNB又はgNBと呼ぶ)からUEへ送信されるので、PDCCHに対するダイバーシチ効果が得られ、端末では単独のPDCCHを検出するよりもPDCCHの検出確率を向上できる。
例えば、図1に示すオプション1の例では、各PDCCHは、1番目からN番目までのPDSCHのリソース割当を示すDCIコンテンツを含む。換言すると、各PDCCHは、複数のPDSCHのリソースを通知する。また、例えば、PDCCHは、PDSCHのリピティション数(図1ではN回)を含む。端末は、例えば、検出したPDCCHに示されるPDSCHの開始位置及びPDSCHのリピティション数に基づいて、当該端末に割り当てられた複数のPDSCHを受信する。
オプション1では、リピティションされるPDCCHの各々の内容(例えば、DCIコンテンツ)が同じであるので、端末は、例えば、複数のPDCCHを軟判定で合成(Soft combining)してから検出できる。また、オプション1では、端末は、少なくとも1つのPDCCHを検出できれば、リピティションされるPDSCH(例えば、図1ではN個のPDSCH)を全て受信できる。
<オプション2>
オプション2では、PDCCHとPDSCHとが1対1で対応している。換言すると、図1に示すように、1つのPDCCHによって、1つのPDSCHが割り当てられる。したがって、各PDCCHを用いて送信されるDCIコンテンツは異なるので、端末は、複数のPDCCHを合成(例えば、Soft combining)できない。
例えば、オプション2のリピティションの場合、複数のPDCCHは、同一のHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)プロセスにおけるPDSCHを割り当てる。DCIコンテンツの異なる複数のPDCCHによって、同一HARQプロセスにおけるPDSCHが割り当てられるので、PDSCHに対するダイバーシチ効果が得られ、端末ではPDSCHの受信性能を向上できる。
ここで、3GPP Release 15(Rel.15)のNRには、同一のHARQプロセスのPDSCHは、HARQ-ACKのフィードバックを送信するまで割り当てられないという規定がある。しかし、オプション2のPDCCH及びPDSCHのリピティションを短時間内で実現するには、Rel. 15の規定の排除が求められる。
また、オプション2では、端末は、各PDCCHを合成せずに単独で検出するので、或るPDCCHを検出できない場合、当該PDCCHに対応するPDSCHを受信できない。したがって、オプション2では、端末は、PDCCHを検出できた数と同数のPDSCHを受信できる。
オプション2は、PDSCHの割り当ての自由度が高い。例えば、基地局は、各PDSCHを割り当てるリソース及びMCS等の設定を、当該PDSCHに対応するPDCCHを用いて個別に設定できる。
<オプション3>
オプション3は、例えば、LTEにおいて、NRのURLLCに対応する高信頼性・低遅延コミュニケーション(HRLLC:High Reliable and Low Latency Communication)で採用されている方法と同様の方法である。例えば、オプション3では、PDCCHによってPDSCHのリピティション数の残りが通知される。換言すると、オプション3では、PDCCH送信後のPDSCHのリピティション数が基地局から端末へ通知される。
例えば、4回のリピティションを想定する場合(例えば、図1のN=4)、基地局は、端末に対して、初回のPDCCHにおいてリピティション数4を通知し、2回目のPDCCHにおいてリピティション数3を通知し、3回目のPDCCHにおいてリピティション数2を通知し、最後の4回目のPDCCHにおいてリピティション数1を通知する。
オプション3では、端末が或るPDCCHを受信できれば、当該PDCCHの受信以降におけるPDSCHのリピティション数を特定できるので、後方のPDCCHを受信できなくても、後方のPDSCHを受信できる。
ただし、オプション3では、各PDCCHにおいて、PDSCHの残りのリピティション数が通知されるので、各PDCCHのDCIに含まれるリピティション数は異なる。換言すると、複数のPDCCHに含まれるDCIコンテンツは異なる。よって、オプション3では、例えば、オプション1のように、端末においてPDCCHを合成できない。
以上、PDCCHのリピティション方法の一例について説明した。
しかしながら、PDCCHのリピティションと、PDSCHの割り当てとの関連付けについては十分に検討されていない。例えば、上述したように、図1に示すオプション1〜3の各々は異なるリピティション方法であり、各オプションにおけるPDCCHDCIのコンテンツはそれぞれ異なる。そのため、基地局及び端末は、例えば、オプション1〜3の中からリピティション方法を適宜選択して使用できない。
そこで、本開示の一実施例では、上述したオプション1〜3のような運用を、例えば、同様のシグナリングによって切り替え、どのオプションでも運用できる方法について説明する。
(実施の形態1)
[通信システムの概要]
本実施の形態に係る通信システムは、基地局100、及び、端末200を備える。
図2は、本実施の形態に係る基地局100の一部の構成例を示すブロック図である。図2に示す基地局100において、制御部101(例えば、回路に相当)は、固定長(例えば、後述するリピティションシンボル数)の単位のデータ信号(例えば、PDSCH)を生成する。送信部107(例えば、送信機に相当)は、少なくとも1つの固定長の単位のデータ信号を含む送信信号を複数のデータ長に設定可能なリソース(例えば、PDSCHのリソース)においてリピティション送信する。
図3は、本実施の形態に係る端末200の一部の構成例を示すブロック図である。図3に示す端末200において、受信部201(例えば、受信機に相当)は、複数のデータ長に設定可能なリソース(例えば、PDSCHのリソース)においてリピティション送信される送信信号を受信する。なお、当該送信信号は、少なくとも1つの固定長(例えば、リピティションシンボル数)の単位のデータ信号を含む。信号合成部206(例えば、回路に相当)は、送信信号を合成して、データ信号を得る。
[基地局の構成]
図4は、本実施の形態に係る基地局100の構成例を示すブロック図である。図4において、基地局100は、制御部101と、HARQ-ACKリソース決定部102と、DCI生成部103と、誤り訂正符号化部104と、変調部105と、信号割当部106と、送信部107と、受信部108と、信号分離部109と、HARQ-ACK受信部110と、復調部111と、誤り訂正復号部112と、を有する。
制御部101は、PDCCH及びPDSCHの少なくとも1つのリピティション方法を決定する。
例えば、制御部101は、PDSCHのリピティションのシンボル数を決定する。例えば、制御部101は、決定したリピティションのシンボル数を示す情報を含む上位レイヤのシグナリング(例えば、higher layer signaling、RRC (Radio Resource Control) signalingとも呼ぶ)を、誤り訂正符号化部104へ出力する。リピティションのシンボル数は、例えば、PDSCH(例えば、DLデータ信号)におけるリピティションの単位に相当するシンボル数を示す。
また、例えば、制御部101は、PDSCHのリピティションを設定するか否か、又は、PDCCHのリピティションを設定するか否かを決定する。また、制御部101は、PDCCHのリピティションを設定する場合、例えば、複数のPDCCHによって割り当てられるPDSCH(換言すると、PDSCHの時間リソース)がオーバーラップ(重複)するか否かを決定する。
また、制御部101は、PDSCHのリピティションを設定する場合、リピティションによって送信されるデータの生成を制御する。例えば、DLデータ信号が格納されるサーキュラバッファ(図示せず)の読み出し開始位置に対応する複数のRedundancy Version(RV)のうち、リピティションによって送信するRVを決定する。制御部101は、決定したリピティションに関する情報をDCI生成部103へ出力する。
HARQ-ACKリソース決定部102は、PDSCH(例えば、DLデータ信号)に対するHARQ-ACK信号(ACK/NACK信号又は応答信号とも呼ぶ)の送信に使用するリソース(例えば、HARQ-ACKリソースと呼ぶ)を決定し、決定したHARQ-ACKリソースを示すHARQ-ACKリソース情報をDCI生成部103へ出力する。
DCI生成部103は、制御部101及びHARQ-ACKリソース決定部102から入力される情報に基づいて、下りリンク信号(例えば、DLデータ信号)の割り当て(例えば、DL割り当て)、及び、上りリンク信号(例えば、ULデータ信号又はHARQ-ACK信号)の割り当て(例えば、UL割り当て)を示す制御信号であるDCIを生成する。DCI生成部103は、DL割り当てを示すDL割当情報又はUL割り当てを示すUL割当情報を含むDCIを信号割当部106へ送信データとして出力する。また、DCI生成部103は、DL割当情報を制御信号として信号割当部106へ出力し、UL割当情報及びHARQ-ACKリソース情報を制御信号として信号分離部109へ出力する。
誤り訂正符号化部104は、送信データ信号(DLデータ信号)、及び、制御部101から入力される上位レイヤのシグナリングを入力とし、入力信号を誤り訂正符号化し、符号化後の信号を変調部105へ出力する。
変調部105は、誤り訂正符号化部104から入力される信号に対して変調処理を施し、変調後のデータ信号を信号割当部106へ出力する。
信号割当部106は、例えば、DCI生成部103から入力されるDL割当情報に基づいて、変調部105から入力されるデータ信号(例えば、DLデータ信号又は上位レイヤシグナリング)、又は、DCI生成部103から入力されるDCIを、リソースに割り当てる。形成された送信信号は、送信部107へ出力される。
送信部107は、信号割当部106から入力される信号に対してアップコンバート等の無線送信処理を施し、アンテナを介して端末200へ送信する。
受信部108は、端末200から送信された信号をアンテナを介して受信し、ダウンコンバート等の無線受信処理を施し、信号分離部109へ出力する。
信号分離部109は、例えば、DCI生成部103から入力されるUL割当情報及びHARQ-ACKリソース情報に基づいて、受信部108から入力される信号を分離する。信号分離部109は、分離されたデータ信号(例えば、ULデータ信号)を復調部111へ出力し、HARQ-ACK信号をHARQ-ACK受信部110へ出力する。
HARQ-ACK受信部110は、信号分離部109から入力されるHARQ-ACK信号を用いて、DLデータ信号に対して、Acknowledgement(ACK)、Negative Acknowledgement(NACK)、及び、Discontinuous Transmission(DTX)の何れかを判定する。HARQ-ACK受信部110は、判定結果を、例えば、MAC(Medium Access Control)レイヤの処理部(図示せず)に報告する。
復調部111は、信号分離部109から入力される信号に対して復調処理を施し、得られた信号を誤り訂正復号部112へ出力する。
誤り訂正復号部112は、復調部111から入力される信号を復号し、端末200からの受信データ信号(ULデータ信号)を得る。
[端末の構成]
図5は、本実施の形態に係る端末200の構成例を示すブロック図である。図5において、端末200は、受信部201と、信号分離部202と、DCI受信部203と、上位レイヤ受信部204と、復調部205と、信号合成部206と、誤り訂正復号部207と、誤り判定部208と、HARQ-ACKリソース決定部209と、誤り訂正符号化部210と、変調部211と、信号割当部212と、送信部213と、を有する。
受信部201は、受信信号をアンテナを介して受信し、ダウンコンバート等の受信処理を施した後に信号分離部202へ出力する。
信号分離部202は、受信部201から入力される信号のうち、PDCCH候補の位置(換言すると、サーチスペース)に対応する信号成分を分離し、DCI受信部203へ出力する。また、信号分離部202は、DCI受信部203から入力されるDL割当情報に基づいて、受信部201から入力される信号から、DL信号(例えば、DLデータ信号又は上位レイヤシグナリング)を分離し、復調部205へ出力する。
なお、信号分離部202は、DLデータ信号(換言すると、PDSCH)のシンボル数が上位レイヤ受信部204から入力される情報に示されるリピティションのシンボル数よりも多い場合、リピティションのシンボル数の当該DLデータ信号を生成し、生成したDLデータ信号を復調部205へ出力する。
DCI受信部203は、信号分離部202から入力される信号成分(例えば、PDCCH候補位置に対応する成分)をモニタして、端末200宛てのDCIを検出する。DCI受信部203は、モニタによって検出されたDCIを復号し受信する。DCI受信部203は、復号されたDCIのうち、DL割当情報を信号分離部202へ出力し、UL割当情報を信号割当部212へ出力し、RVを示すRV情報を信号合成部206へ出力し、HARQ-ACKリソース情報をHARQ-ACKリソース決定部209へ出力する。
上位レイヤ受信部204は、誤り訂正復号部207から入力される上位レイヤのシグナリングを受信し、例えば、PDSCHのリピティションシンボル数を設定する。上位レイヤ受信部204は、設定したリピティションのシンボル数を示す情報を、信号分離部202及び信号合成部206へ出力する。
復調部205は、信号分離部202から入力される信号に対して、復調処理を施し、得られた復調信号を信号合成部206へ出力する。
信号合成部206は、DCI受信部203から入力されるRV情報、及び、上位レイヤ受信部204から入力される情報に示されるリピティションシンボル数に基づいて、復調部205から入力される信号のRVを特定する。信号合成部206は、復調部205から入力される信号を、サーキュラバッファ(図示せず)のうち、特定したRVの位置から保存し、同一HARQプロセスの信号を合成する。信号合成部206は、保存している信号を誤り訂正復号部207へ出力する。
誤り訂正復号部207は、信号合成部206から入力される信号を復号し、得られた上位レイヤシグナリングを上位レイヤ受信部204へ出力し、得られた受信データ信号を出力するとともに、誤り判定部208へ出力する。
誤り判定部208は、例えば、誤り訂正復号部207から入力される受信データに付加されたCRC(Cyclic Redundancy Check)を用いて、受信データに誤りがあるか否かを判定し、判定結果(例えば、ACK、NACK又はDTX)をHARQ-ACK信号として信号割当部212に入力する。
HARQ-ACKリソース決定部209は、DCI受信部203から入力されるHARQ-ACKリソース情報に基づいて、HARQ-ACK信号を送信するリソースを決定し、決定したリソースを示す情報を信号割当部212へ出力する。
誤り訂正符号化部210は、送信データ信号(ULデータ信号)を入力とし、送信データ信号を誤り訂正符号化し、符号化後の信号を変調部211へ出力する。
変調部211は、誤り訂正符号化部210から入力される信号を変調し、変調信号を信号割当部212へ出力する。
信号割当部212は、DCI受信部203から入力される情報(例えば、UL割当情報)に基づいて、ULデータ信号を割り当てるリソースを特定し、特定したリソースに、変調部211から入力される信号(例えば、ULデータ信号)を割り当てて、送信部213へ出力する。また、信号割当部212は、HARQ-ACKリソース決定部209から入力される情報に基づいて、誤り判定部208から入力されるHARQ-ACK信号をリソースに割り当てて、送信部213へ出力する。
送信部213は、信号割当部212から入力される信号に対してアップコンバート等の無線送信処理を施し、送信する。
[基地局100及び端末200の動作]
次に、基地局100(図4を参照)及び端末200(図5を参照)の動作について詳細に説明する。
図6は基地局100及び端末200の処理の一例を示すシーケンス図である。
図6において、基地局100は、端末200に対して、PDSCHのリピティションのシンボル数(例えば、固定値X)を設定する(ST101)。基地局100は、PDSCHのリピティションシンボル数の設定を示す上位レイヤシグナリングを端末200へ通知する(ST102)。端末200は、基地局100から通知される上位レイヤシグナリングから、PDSCHのリピティションシンボル数の設定を取得する(ST103)。
基地局100は、端末200に対してスケジューリングを行う(ST104)。例えば、基地局100は、PDSCHのリピティションを設定する場合、適用するリピティション方法に基づいて、リソース(例えば、周波数リソース又は時間リソース等)を決定する。また、例えば、基地局100は、PDSCHのリピティションシンボル数を用いて、リピティションによって送信されるデータ(例えば、RV値)を決定する。
基地局100は、スケジューリング結果を含むDCIを端末200へ送信する(ST105)。例えば、基地局100は、複数のPDCCHを用いて(換言すると、PDCCHレピティションを適用して)、DCIを端末200へ送信してよい。
端末200は、ST103で取得した設定、及び、ST105において送信されるDCIに基づいて、PDSCHのリピティション方法を特定する(ST106)。
基地局100は、端末200に対して、PDSCH信号(DLデータ信号)を送信する(ST107)。端末200は、受信したPDSCH信号に対するHARQ-ACK信号を基地局100へ送信する(ST108)。
次に、基地局100及び端末200におけるPDCCHによるPDSCHのリソース割当例について説明する。
NRでは、例えば、データに割り当てられる時間方向のリソースは、データを割り当てるスロット番号と、スロット内のスタートシンボル位置と、割り当てられるシンボル長(換言すると、連続するシンボル数)とで指定される。これらの情報は、例えば、デフォルトで定められている設定、又は、上位レイヤのシグナリングによって設定された組み合わせ(換言すると候補)の中から、PDCCHに含まれるDCIのビットによって指定される。
データが割り当てられるスロット内のスタートシンボル位置は、例えば、スロット内の複数のシンボル(例えば、14シンボル)のうち、データが割り当てられるシンボルの開始位置を示す。したがって、NRでは、データのシンボル長の自由度が高く、可変に設定可能である。
本実施の形態では、例えば、PDSCHのリピティションを設定する場合、1つ又は複数のPDCCHによって割り当てられるPDSCHのリソースであるシンボルを、規定されたシンボル数(例えば、上述したリピティションシンボル数)の単位で分割し、分割された単位でPDSCHのリピティションを行う。換言すると、基地局100は、端末200に割り当てるPDSCHのリソースを、リピティションシンボル数の信号(例えば、固定長Xの単位の信号)のリソースに分割し、少なくとも1つのリピティションシンボル数単位の信号を含む送信信号であるPDSCHを送信(換言すると、リピティション送信)する。
なお、「PDSCHのリピティション」とは、同一のHARQプロセスのPDSCHが、PDSCHに対するHARQ-ACK信号の送信前に、複数送信される動作を示す。
この動作により、端末200は、例えば、PDSCHに対して複数のデータ長(又はシンボル数)のリソースを設定可能な場合でも、設定されるリピティションシンボル数と、割り当てられるPDSCHのデータ長とに基づいて、PDSCHのリピティション送信の動作(例えば、リピティション数等)を特定できる。よって、基地局100は、端末200へリピティション数を通知せずに、PDSCHをリピティション送信できる。
以下、本実施の形態における基地局100及び端末200の動作例1〜4についてそれぞれ説明する。
[動作例1]
図7及び図8は、動作例1に係るPDSCHの割り当て例を示す。
端末200には、例えば、PDSCHのリピティション設定の有無、リピティションシンボル数(例えば,固定長:Xシンボル)、及び、RVのサイクル等が通知されている。これらの情報は、例えば、上位レイヤのRRCシグナリング、MACシグナリング、又は、他のシグナリングによって通知される。
図7及び図8では、PDSCHのリピティションシンボル数を4シンボル(例えば、X=4)とし、RVのサイクルを、[RV0,RV2,RV3,RV1]とする。また、図7はPDSCHのリピティションが設定される例を示し、図8はPDSCHのリピティションが設定されない例を示す。
また、図7では、例えば、PDSCHのデータ長(PDSCH lengthと呼ぶ。例えば、シンボル数)に14シンボルが設定される。なお、PDSCHのデータ長は、14シンボルに限らず、可変に設定されてよい。
よって、図7に示すように、PDSCHが割り当てられる14シンボルのリソースは、リピティションシンボル数である4シンボルの単位で、例えば、4シンボル、4シンボル、4シンボル及び2シンボルの4つのPDSCHのリソースに分割される。
基地局100は、例えば、リピティションシンボル数である4シンボルの単位で、同一HARQプロセスのPDSCHを割り当てて送信する。換言すると、基地局100は、少なくとも1つの4シンボルの単位の信号を含むPDSCHを送信する。図7では、基地局100は、4シンボルの単位の信号(ただし、最後の信号は2シンボル)を4個含むPDSCHを送信する。
また、図7では、基地局100は、4シンボル、4シンボル、4シンボル及び2シンボルの4つのPDSCHの各々において、RV0、RV2、RV3及びRV1をそれぞれ指定する。換言すると、基地局100は、図7に示す14シンボルのPDSCHにおいて、4シンボルの単位毎にRVをリセットする。
また、端末200は、例えば、リピティションシンボル数である4シンボルの単位毎にRVが切り替わる(換言すると、遷移する)と判断する。例えば、図7では、端末200は、端末200に割り当てられた14シンボルのPDSCHにおいて、4シンボル毎に指定されるRVが、RV0、RV2、RV3及びRV1であると判断する。よって、端末200は、端末200に割り当てられた14シンボルのPDSCHに対するレピティション数を4回と判断する。端末200は、特定したRVに基づいて、受信した信号を合成して、PDSCHを得る。
一方、図8では、例えば、PDSCHのデータ長に3シンボルが設定される。図8に示すように、3シンボルのPDSCHは、リピティションシンボル数(例えば、分割単位)である4シンボルよりも短いので、基地局100は、3シンボルのPDSCHに対してリピティションを行わず、3シンボルのPDSCHを単独で送信する。
このように、動作例1では、基地局100は、PDSCHに対してリピティションシンボル数を設定し、PDSCHのシンボル長がリピティションシンボル数よりも長い場合にPDSCHのリピティションを設定し、PDSCHのシンボル長がリピティションシンボル数以下の場合にリピティションを設定しない運用を制御する。
また、動作例1では、PDSCHのリピティション数は、PDSCHのシンボル長、及び、リピティションシンボル数に基づいて設定される。この設定により、端末200は、割り当てられたPDSCHのシンボル長に依らず、リピティションシンボル数に基づいて、PDSCHのリピティション数を特定できる。よって、動作例1によれば、PDSCHのリピティション数を基地局100から端末200へ通知するためのシグナリングが不要になる。
<TBS算出方法>
基地局100は、例えば、リピティションされるPDSCHのトランスポートブロックサイズ(TBS:Transport block size)を同一に設定してよい。リピティションされる複数のPDSCHのTBSが同一であると、端末200は、リピティションされたPDSCHを合成して、受信品質を向上できる。
例えば、NRにおけるPDSCHのTBSの値の算出では、PDSCHに使用されるリソースエレメント(RE:Resource element)数「N
RE」は以下の式(1)、(2)で算出される。
ここで、Nsymb shはシンボル数を示し、Noh PRBはリソースブロック(例えば、PRB:Physical Resource Block)あたりのオーバヘッド量を示し、NDMRS PRBはPRBあたりの復調用参照信号(例えば、DMRS:Demodulation Reference Signal)のRE数を示す。なお、Noh PRBは、例えば、上位レイヤのシグナリングによって端末200に設定されてよい。
例えば、図7では、PDSCHのシンボル数は14シンボルであるが、PDSCHのTBSの算出には、設定されたリピティションシンボル数である4シンボルが使用される。この場合、Noh PRB及びNDMRS PRBの値は、例えば、4シンボルあたりのRE数が設定されてよい。換言すると、リピティションシンボル数で分割された4シンボル毎の区切りにおいて、TBSの算出結果が異ならないように、Noh PRB及びNDMRS PRBの値には同一の値が使用されてよい。また、例えば、Noh PRBは、共通の値とするために0に設定されてもよい。
また、NDMRS PRBに関して、実際には、PDSCHのリピティション毎に異なるRE数のDMRSが送信される場合でも、TBSの算出の際、NDMRS PRBには、PDSCHのリピティションの各々において同一のRE数が設定されてもよい。
例えば、図7では、最後(4番目)のPDSCHリピティションのシンボル数が2シンボルである。しかし、この2シンボルについても、他(例えば、1番目〜3番目)のPDSCHリピティション(シンボル数:4シンボル)と同一のTBSを設定するために、TBSの算出には4シンボルを用い、Noh PRB及びNDMRS PRBの値も4シンボルの場合と共通に設定されてよい。
なお、図7では、PDSCHが割り当てられる14シンボルのりソースが、リピティションシンボル数である4シンボル毎に分割される際、各PDSCHのシンボル数が4シンボル以下(図7では、4シンボル又は2シンボル)になるように分割する場合について説明した。しかし、リソースの分割方法はこれに限定されず、例えば、4シンボル未満になるPDSCHが存在する場合、当該4シンボル未満のPDSCHは、4シンボルのPDSCHのうち最後のPDSCHにまとめられてもよい。例えば、PDSCHが割り当てられる14シンボルのリソースは、4シンボルのPDSCHのリソースと、4シンボルのPDSCHのリソースと、6シンボルのPDSCHのリソース(換言すると、4シンボルと2シンボルとをまとめたPDSCHのリソース)の3つのPDSCHのリソースに分割されてよい。なお、PDSCHが6シンボルの場合も上記と同様に、TBSの算出にはリピティションシンボル数である4シンボルを基準としてよい。
また、図8においても、TBSの算出は、図7と同様、4シンボルを基準としてもよい。
このように、動作例1では、各PDSCHのTBSは、リピティションシンボル数(例えば、固定長X)に基づいて算出される。これにより、例えば、リピティションされる各PDSCHにおいて同様の条件に基づいてTBSが算出されるので、端末200は、リピティションされる複数のPDSCHを合成できる。
[動作例2]
動作例1では、PDSCHのリピティションに着目したが、動作例2では、PDSCHのリピティションに加え、PDCCHのリピティションも行う場合について説明する。
図9は、動作例2に係るPDSCHの割り当て例を示す。
動作例2では、図9に示すように、基地局100は、複数のPDCCHを用いて、PDSCHのリピティションを通知する。
図9では、一例として、リピティションシンボル数(例えば、固定長X)を4シンボルとし、RVのサイクルを[RV0,RV3,RV0,RV3]とする。図9では、例えば、PDSCHのデータ長(シンボル数)に14シンボルが設定される。
図9に示すように、1つ目のPDCCHは、シンボル#0からシンボル長14を割り当て、RV0を指定する。また、図9に示すように、2つ目のPDCCHは、シンボル#4からシンボル長10を割り当て、RV3を指定する。3つ目のPDCCHは、シンボル#8からシンボル長6を割り当て、RV0を指定する。
このように、動作例2では、2つ目以降のPDCCHによって割り当てられるPDSCHの時間リソースは、各PDCCHよりも早く送信される(換言すると前方で送信される)PDCCHによって割り当てられるPDSCHの時間リソースの一部とオーバーラップ(重複)する。また、図9に示すように、2つ目のPDCCH及び3つ目のPDCCHによって割り当てられるPDSCHの時間リソースの開始位置(換言すると、スタートシンボル位置)は、1つ目のPDCCHによって割り当てられるPDSCHのスタートシンボル位置から、リピティションシンボル数(図9では4シンボル)の整数倍後ろの位置である。
なお、Rel.15のNRでは、複数のPDCCHによってオーバーラップするPDSCHのリソースを割り当てることは想定されていない。Rel.15のNRでは、このような割り当てがある場合、UEは、PDCCHを誤検出したと判定し、検出したPDCCHを破棄する。
動作例2において、基地局100は、各PDCCHを用いて、例えば、同一の周波数リソース、同一のHARQプロセス番号、トグルしないNew Data Indicator(NDI)、及び、同一のMCSを端末200へ通知する。また、上述したように、基地局100は、各PDCCHを用いて、例えば、リピティションシンボル数(図9では4シンボル)の整数倍毎のPDSCHのスタートシンボル位置を端末200へ通知する。
端末200は、例えば、複数のPDCCHによって通知されるこれらのPDSCHのリソース情報に基づいて、当該複数のPDCCHによって割り当てられるPDSCHにリピティションが設定されたか否かを判断する。
例えば、図9において、端末200は、1つ目のPDCCHを検出できた場合、動作例1と同様、4シンボル毎のPDSCHリピティションとして、RVをRV#0、RV#3、RV#0、RV#3の順に遷移させる。また、例えば、図9において、端末200は、更に、2つ目及び3つ目のPDCCHも検出できた場合、3つのPDCCHによって同一周波数及び同一HARQプロセスが通知されるので、3つのPDCCHによって割り当てられるPDSCHにリピティションが設定されたと判断できる。
また、例えば、図9において、端末200は、1つ目のPDCCHの検出に失敗し、2つ目のPDCCHを検出できた場合、2つ目のPDCCHを、最初に受信したPDCCHであると認識する。よって、端末200は、図9に示す2つ目のPDCCHによって指定されたPDSCHのスタートシンボル位置(シンボル#4)から、PDSCHリピティションが開始されたとしてPDSCHを受信する。また、端末200は、2つ目のPDCCHによってRV#3を指定されるので、PDSCHのRVをRV#3,RV#0,RV#3の順に遷移させる。また、例えば、図9において、端末200は、更に、3つ目のPDCCHも検出できた場合、2つのPDCCHによって同一周波数及び同一HARQプロセスが通知されるので、2つのPDCCHによって割り当てられるPDSCHにリピティションが設定されたと判断できる。
また、例えば、図9において、端末200は、1つ目及び2つ目のPDCCHの検出に失敗し、3つ目のPDCCHを検出できた場合、3つ目のPDCCHを、最初に受信したPDCCHであると認識する。よって、端末200は、図9に示す3つ目のPDCCHによって指定されたPDSCHのスタートシンボル位置(シンボル#8)から、PDSCHリピティションが開始されたとしてPDSCHを受信する。また、端末200は、3つ目のPDCCHによってRV#0を指定されるので、PDSCHのRVをRV#0,RV#3の順に遷移させる。
このように、動作例2では、端末200は、複数のPDCCHのうち、前方のPDCCHの検出に失敗した場合でも、後方のPDCCHの検出に成功すれば、検出した後方のPDCCHに対応する後方のPDSCHを受信できる。換言すると、動作例2では、端末200は、図1に示すオプション3と同様の動作を、リピティション数の通知無しで実行できる。
[動作例3]
図10は、動作例3に係るPDSCHの割り当て例を示す。
動作例3では、動作例2と同様、図10に示すように、基地局100は、複数のPDCCHを用いて、PDSCHのリピティションを通知する。
図10では、一例として、リピティションシンボル数(例えば、固定長X)を4シンボルとし、RVのサイクルを[RV0,RV3,RV0,RV3]とする。
動作例3において、基地局100は、各PDCCHを用いて、例えば、同一のHARQプロセス番号、トグルしないNew Data Indicator(NDI)を端末200へ通知する。また、基地局100は、各PDCCHにおいて、例えば、異なる周波数リソースを端末200へ通知する。また、基地局100は、各PDCCHにおいて異なる時間リソース(換言すると、オーバーラップしない時間リソース)を端末200へ通知する。
このように、動作例3では、基地局100は、複数のPDCCHの各々において異なるリソースをPDSCHに割り当てる。例えば、図10に示すように、1つ目のPDCCHは、シンボル#0からシンボル長4を割り当て、RV0を指定する。また、図10に示すように、2つ目のPDCCHは、シンボル#5からシンボル長4を割り当て、RV3を指定する。3つ目のPDCCHは、シンボル#10からシンボル長4を割り当て、RV0を指定する。換言すると、基地局100は、リピティションシンボル数である4シンボルの単位のDLデータ信号を生成し、各PDCCHによって、4シンボル単位の信号を1つ含むPDSCHをリピティション送信する。
端末200は、各PDCCHを検出できた場合、検出したPDCCHの通知に基づいて、各PDSCHを受信する。また、例えば、図10において、端末200は、複数のPDCCHを検出できた場合、複数のPDCCHによって同一HARQプロセスが通知されるので、複数のPDCCHによって割り当てられるPDSCHにリピティションが設定されたと判断できる。
このように、動作例3では、例えば、図10に示すように、複数のPDCCHの各々によって、オーバーラップさせずにPDSCHのリソースを割り当てることができるので、基地局100は、PDCCH毎にRVを自由に通知してもよい。また、動作例3では、端末200は、検出できたPDCCHに対応するPDSCHを受信できる。換言すると、動作例3では、端末200は、図1に示すオプション2と同様の動作を実行できる。
なお、動作例3では、動作例1と同様、各PDCCHによって割り当てられるPDSCHのTBSを揃えるために、PDSCHのシンボル数が、設定されたリピティションのシンボル数である4シンボル未満の場合でも、TBS算出に用いるシンボル数を4シンボルとしてよい。
また、動作例3では、複数のPDCCHの各々によって割り当てられるPDSCHの周波数リソースを異なる位置に配置できるが、TBSを揃えるためには、各PDSCHにおいて、同数の周波数リソース及び同一のMCSが設定されることが好ましい。ただし、基地局100は、各PDSCHにおいて同一のTBSとなるように、割り当てられる周波数リソース数とMCSとを調整してもよい。
[動作例4]
図11は、動作例4に係るPDSCHの割り当て例を示す。
動作例4では、動作例2と同様、図11に示すように、基地局100は、複数のPDCCHを用いて、PDSCHのリピティションを通知する。
図11では、一例として、リピティションシンボル数(例えば、固定長X)を4シンボルとし、RVのサイクルを[RV0,RV2,RV3,RV1]とする。
動作例4において、基地局100は、各PDCCCHを用いて、例えば、同一の周波数リソース及び同一の時間リソースのPDSCHを端末200へ通知する。また、基地局100は、各PDCCHにおいて、同一のHARQプロセス番号及びトグルしないNDI(New data indicator)を通知する。換言すると、動作例4において基地局100から端末200へ通知される複数のPDCCHには同一のDCIコンテンツが含まれる。
また、例えば、図11において、端末200は、複数のPDCCHを検出できた場合、複数のPDCCHによって同一HARQプロセスが通知されるので、複数のPDCCHによって割り当てられるPDSCHにリピティションが設定されたと判断できる。
このように、動作例4では、基地局100は、全てのPDCCHを用いて、同一内容のPDSCHリソースを通知する。動作例4では、例えば、図11において、端末200は、3つのPDCCHのうち、少なくとも1つのPDCCHを検出できれば、端末200に割り当てられたPDSCHを全て受信できる。換言すると、動作例4では、端末200は、図1に示すオプション1と同様の動作を実行できる。
以上、動作例1〜4についてそれぞれ説明した。
例えば、基地局100は、PDCCHによって通知するDCIコンテンツを追加せずに、PDCCHによって割り当てるPDSCHのリソース(例えば、スタート位置、シンボル長)、及び、送信するPDCCHの数によって、動作例1〜4の各々を柔軟に切り替えることができる。
換言すると、基地局100は、例えば、同一のHARQプロセス番号(及びトグルしないNDI)の通知に加えて、リソース割当情報の設定(換言すると、PDCCHの各々によって通知されるDCIコンテンツ)に基づいて、動作例1〜4の何れか(例えば、図1のオプション1〜3と同様の動作)を切り替えて運用できる。すなわち、基地局100は、PDCCHのリピティション(例えば、図1のオプション1〜3の何れか)と、PDSCHの割り当てとの関連付けに基づいて、リピティションを制御できる。
例えば、基地局100は、同一の周波数リソース及び同一の時間リソースの通知によって、動作例4(例えば、図11を参照)のように図1に示すオプション1と同様の動作を適用できる。また、例えば、基地局100は、異なるリソースの通知によって、動作例3(例えば、図13を参照)のように図1に示すオプション2と同様の動作を適用できる。また、例えば、基地局100は、同一の周波数リソース及び異なる時間リソース(例えば、スタートシンボル位置等)の通知によって、動作例2(例えば、図12を参照)のように図1に示すオプション3と同様の動作を適用できる。
例えば、基地局100は、基地局100と端末200との間の品質、他の端末200に割り当てるリソース量、又は、他に送信すべき信号等を考慮して、動作例1〜4の中の何れかの動作を選択してよい。
このように、本実施の形態では、基地局100は、複数のデータ長に設定可能なPDSCHのリソースを、リピティションシンボル数(例えば、固定長の単位)のリソースに分割し、PDCCHによって割り当てられたPDSCHのリソースうち、上述したリピティションシンボル数の単位の信号を少なくとも1つ含む送信信号をリピティション送信(換言すると、PDSCHリピティション)する。換言すると、基地局100は、リピティションシンボル数単位のDLデータ信号を生成し、当該DLデータ信号を、可変に設定されるPDSCHのリソースに割り当てて送信する。
また、端末200は、複数のデータ長に設定可能なPDSCHのリソースにおいて基地局100からリピティション送信されるPDSCH(例えば、少なくとも1つのリピティションシンボル数単位長のデータ信号を含む信号)を受信し、受信したPDSCHを合成して、DLデータ信号を得る。
このように、リピティションシンボル数の単位に基づいてPDSCHのリピティションが行われるので、上述したように、基地局100は、端末200に対する同様のシグナリングによって(換言すると、シグナリングを追加せずに)、PDSCHのリピティション方法を切り替えることができる。
これにより、基地局100は、例えば、端末200に適したPDSCHのリピティションを設定して、PDSCHを送信できる。よって、本実施の形態によれば、PDSCHの受信性能を向上できる。
なお、本実施の形態において、PDSCHのリピティションシンボル数は、上位レイヤにおいてシグナリングされる場合について説明したが、PDSCHのリピティションシンボル数は、予め定められた固定値でもよく、他のパラメータから定まる値(換言すると、implicitに通知される値)でもよい。
また、PDSCHのリピティションのシンボル数の代わりに、リピティションが切り替わるシンボル位置(換言すると、RVがリセットされるシンボル位置)が通知されてもよく、予め定められてもよい。
(実施の形態2)
実施の形態1では、PDSCHのリピティションシンボル数が上位レイヤシグナリングによって通知される場合について説明した。これに対して、本実施の形態では、PDSCHのリピティションシンボル数は、PDCCHの検出をするCORESETのモニタシンボル(換言すると、PDCCHが配置されるシンボル位置)に基づいて決定される。本実施の形態によれば、PDSCHのリピティションシンボル数の通知が不要となる。
なお、本実施の形態に係る基地局及び端末は、実施の形態1に係る基地局100及び端末200と基本構成が共通するので、図4及び図5を援用して説明する。
本実施の形態に係る基地局100(例えば、制御部101)は、端末200がPDCCHをモニタするシンボル(以下、「CORESETモニタシンボル」と呼ぶ。CORESET monitoring occasionとも呼ぶ)を設定する。CORESETのモニタシンボルは、例えば、上位レイヤのシグナリングによって端末200へ通知されてもよく、デフォルトの値によって定められてもよい。例えば、基地局100は、スロット内に複数のCORESETモニタシンボルを設定してよい。
また、基地局100(例えば、制御部101)は、PDSCHリピティションを行う場合、PDSCHを、CORESETモニタシンボルを跨いだリソースに割り当ててよい。ただし、基地局100は、CORESETモニタシンボルには、PDSCHを割り当てない。
また、本実施の形態では、PDSCHリピティションは、CORESETモニタシンボルの次のシンボルで切り替わる。例えば、PDSCHリピティションにおいて、CORESETモニタシンボルの次のシンボルでRVが遷移してよい。
端末200(例えば、信号分離部202及びDCI受信部203)は、例えば、指定されたCORESETモニタシンボルにおいて端末200宛てのPDCCH(DCI)を検出する。
また、端末200(例えば、信号合成部206)は、指定されたCORESETモニタシンボルに基づいて、PDSCHリピティションにおける各PDSCHの時間リソース(例えば、リピティションシンボル数)を特定する。
以下、本実施の形態における基地局100及び端末200の動作例5〜8についてそれぞれ説明する。
[動作例5]
図12は、動作例5に係るPDSCHの割り当て例を示す。
図12では、CORESETモニタシンボルがシンボル#0、#5及び#10に設定される。端末200は、シンボル#0、#5又は#10に設定される各CORESETのサーチスペースにおいて端末200宛てのPDCCHを検出する。
また、図12では、一例として、RVのサイクルを[RV0,RV3,RV0,RV3]とする。
また、図12では、基地局100及び端末200は、リピティションシンボル数(例えば、固定長X)を、隣接するCORESETモニタシンボル間のシンボル数である4シンボルに設定する。また、動作例5では、TBSを算出する際のシンボル数は、実施の形態1と同様、PDSCHのリピティションシンボル数(例えば、隣接するCORESETモニタシンボル間のシンボル数)である4シンボルとする。
図12において、1つ目のPDCCHは、シンボル#1からシンボル長13を割り当て、RV0を指定する。また、図12において、2つ目のPDCCHは、シンボル#6からシンボル長8を割り当て、RV3を指定する。また、図12において、3つ目のPDCCHは、シンボル#11からシンボル長3を割り当て、RV0を指定する。
また、動作例5において、基地局100は、動作例2と同様、各PDCCHを用いて、例えば、同一の周波数リソース、同一のHARQプロセス番号、トグルしないNew Data Indicator(NDI)、及び、同一のMCSを端末200へ通知する。また、基地局100は、各PDCCHを用いて、例えば、当該PDCCHが配置されるシンボル(例えば、CORESETモニタシンボル)の次のシンボルをPDSCHのスタートシンボル位置として端末200へ通知する。
端末200は、例えば、複数のPDCCHによって通知されるこれらのPDSCHのリソース情報に基づいて、当該複数のPDCCHによって割り当てられるPDSCHにリピティションが設定されたか否かを判断する。
例えば、図12において、端末200は、1つ目のPDCCHを検出できた場合、CORESETモニタシンボルを境に(換言すると、CORESETモニタシンボルの次のシンボルにおいて)PDSCHのRVが切り替わると判断し、RVをRV#0,RV#3,RV#0の順に遷移させる。また、例えば、図12において、端末200は、更に、2つ目及び3つ目のPDCCHも検出できた場合、3つのPDCCHによって同一周波数及び同一HARQプロセスが通知されるので、3つのPDCCHによって割り当てられるPDSCHにリピティションが設定されたと判断できる。
また、例えば、図12において、端末200は、1つ目のPDCCHの検出に失敗し、2つ目のPDCCHを検出できた場合、2つ目のPDCCHを、最初に受信したPDCCHであると認識する。よって、端末200は、図12に示す2つ目のPDCCHによって指定されたPDSCHのスタートシンボル位置(シンボル#6)から、PDSCHのリピティションが開始されたとしてPDSCHを受信する。また、端末200は、2つ目のPDCCHによってRV#3を指定されるので、PDSCHのRVをRV#3,RV#0の順に遷移させる。また、例えば、図12において、端末200は、更に、3つ目のPDCCHも検出できた場合、2つのPDCCHによって同一周波数及び同一HARQプロセスが通知されるので、2つのPDCCHによって割り当てられるPDSCHにリピティションが設定されたと判断できる。
また、例えば、図12において、端末200は、1つ目及び2つ目のPDCCHの検出に失敗し、3つ目のPDCCHを検出できた場合、3つ目のPDCCHを、最初に受信したPDCCHであると認識する。よって、端末200は、図12に示す3つ目のPDCCHによって指定されたPDSCHのスタートシンボル位置(シンボル#11)から、PDSCHのリピティションが開始されたとしてPDSCHを受信する。
なお、図12に示す3つ目のPDSCHはシンボル長が3であるが、基地局100は、隣接するCORESETモニタシンボル間のシンボル数である4シンボルをPDSCHのシンボル長として、TBSを算出してよい。
このように、動作例5では、PDSCHリピティションにおける各PDSCH(換言するとRV)のスタート位置を指定するためのパラメータ(例えば、リピティションシンボル数)についてシグナリングが不要となる。
また、端末200は、複数のPDCCHのうち、前方のPDCCHの検出に失敗した場合でも、後方のPDCCHの検出に成功すれば、検出した後方のPDCCHに対応する後方のPDSCHを受信できる。換言すると、動作例5では、端末200は、図1に示すオプション3、又は、実施の形態1の動作例2と同様の動作を実行できる。
[動作例6]
図13は、動作例6に係るPDSCHの割り当て例を示す。
動作例6では、動作例5と同様、図13に示すように、基地局100は、複数のPDCCHを用いて、PDSCHのリピティションを通知する。
また、図13では、CORESETモニタシンボルがシンボル#0、#5及び#10に設定される。端末200は、シンボル#0、#5及び#10に設定される各CORESETのサーチスペースにおいて端末200宛てのPDCCHを検出する。
また、図13では、基地局100及び端末200は、リピティションシンボル数(例えば、固定長X)を、隣接するCORESETモニタシンボル間のシンボル数である4シンボルに設定する。また、動作例6では、TBSを算出する際のシンボル数は、実施の形態1と同様、PDSCHのリピティションシンボル数(例えば、隣接するCORESETモニタシンボル間のシンボル数)である4シンボルとする。
動作例6において、基地局100は、各PDCCHを用いて、例えば、同一のHARQプロセス番号、トグルしないNew Data Indicator(NDI)を端末200へ通知する。また、基地局100は、各PDCCHにおいて、例えば、異なる周波数リソースを端末200へ通知する。また、基地局100は、各PDCCHにおいて異なる時間リソース(換言すると、オーバーラップしない時間リソース)を端末200へ通知する。
このように、動作例6では、基地局100は、実施の形態1の動作例3と同様、複数のPDCCHの各々において異なるリソースをPDSCHに割り当てる。例えば、図13に示すように、1つ目のPDCCHは、シンボル#1からシンボル長4を割り当てる。また、図13に示すように、2つ目のPDCCHは、シンボル#6からシンボル長4を割り当てる。3つ目のPDCCHは、シンボル#11からシンボル長3を割り当てる。換言すると、基地局100は、リピティションシンボル数である4シンボルの単位のDLデータ信号を生成し、各PDCCHによって、4シンボル単位の信号を1つ含むPDSCHをリピティション送信する。
端末200は、各PDCCHを検出できた場合、検出したPDCCHの通知に基づいて、各PDSCHを受信する。また、例えば、図13において、端末200は、複数のPDCCHを検出できた場合、複数のPDCCHによって同一HARQプロセスが通知されるので、複数のPDCCHによって割り当てられるPDSCHにリピティションが設定されたと判断できる。
このように、動作例6では、例えば、図13に示すように、複数のPDCCHの各々によってオーバーラップさせずにPDSCHのリソースを割り当てることができるので、基地局100は、PDCCH毎にRVを自由に通知してもよい。また、動作例6では、端末200は、検出できたPDCCHに対応するPDSCHを受信できる。換言すると、動作例6では、端末200は、図1に示すオプション2又は実施の形態1の動作例3と同様の動作を実行できる。
なお、動作例6では、動作例3と同様、各PDCCHによって割り当てられるPDSCHのTBSを揃えるために、PDSCHのシンボル数が、リピティションのシンボル数(換言すると、CORESETモニタシンボル間のシンボル数)である4シンボル未満の場合でも、TBS算出に用いるシンボル数を4シンボルとしてよい。
また、動作例6では、複数のPDCCHの各々によって割り当てられるPDSCHの周波数リソースを異なる位置に配置できるが、TBSを揃えるためには、各PDSCHにおいて、同数の周波数リソース及び同一のMCSが設定されることが好ましい。ただし、基地局100は、各PDSCHにおいて同一のTBSとなるように、割り当てられる周波数リソース数とMCSとを調整してもよい。
[動作例7]
図14は、動作例7に係るPDSCHの割り当て例を示す。
動作例7では、動作例5と同様、図14に示すように、基地局100は、複数のPDCCHを用いて、PDSCHのリピティションを通知する。
図14では、CORESETモニタシンボルがスロットの前半であるシンボル#0、#1及び#2に設定される。端末200は、シンボル#0、#1及び#2に設定される各CORESETのサーチスペースにおいて端末200宛てのPDCCHを検出する。
図14では、CORESETモニタシンボルによってPDSCHが分断されない。そこで、TBSを算出する際のシンボル数(換言すると、PDSCHのリピティションシンボル数)は、PDCCHによって割り当てられるシンボル数である11シンボルとする。
動作例7において、リピティションが適用される場合、基地局100は、各PDCCCHを用いて、同一のDCIコンテンツ(例えば、周波数リソース、時間リソース、HARQプロセス番号、及びトグルしないNDI)を含むPDCCHを端末200へ通知する。
このように、動作例7では、基地局100は、全てのPDCCHを用いて、同一内容のPDSCHリソースを通知する。動作例7では、例えば、図14において、端末200は、3つのPDCCHのうち、少なくとも1つのPDCCHを検出できれば、端末200に割り当てられたPDSCHを全て受信できる。換言すると、動作例7では、端末200は、図1に示すオプション1又は実施の形態1の動作例4と同様の動作を実行できる。
[動作例8]
上述した動作例1〜7の各々では、スロット内のシンボルが全てDL用に設定されたシンボル(以下、「DLシンボル」と呼ぶ)である例について説明した。
ここで、NRのスロットフォーマットインディケータ(SFI:Slot Format Indicator)によって指定できるスロットフォーマットには、スロット内において、DLシンボルと、UL用に設定されたシンボル(以下、「ULシンボル」と呼ぶ)とが混在するフォーマットがある。
そこで、動作例8では、DLシンボルとULシンボルとが混在するスロットフォーマットにおける基地局100及び端末200の動作について説明する。
図15は、動作例8に係るPDSCHの割り当て例を示す。
図15では、一例として、スロットフォーマットにより設定されるスロット内の14シンボルの構成は[D,D,D,D,F,U,D,D,D,D,F,U]である。ここで、「D」はDLシンボルを示し、「U」はULシンボルを示し、「F」はフレキシブルシンボル(Flexible symbol)を示す。フレキシブルシンボルは、DLシンボル及びULシンボルの双方に使用可能である。また、フレキシブルシンボルは、リソース割り当てをしないシンボル(例えば、ブランクシンボル又はUnknownシンボルと呼ぶこともある)として使用可能である。
また、図15では、CORESETモニタシンボルは、DLシンボル#0及びDLシンボル#7に設定される。
動作例8において、リピティションが適用される場合、基地局100は、1つ目のPDCCHでは、ULシンボル(シンボル#6)を含むシンボルを、PDSCHのシンボル長(図15では12シンボル)として指定する。端末200は、PDSCHとして指定されたシンボルにULシンボルが含まれている場合、ULシンボル(及びCORESETモニタシンボル)を除いでPDSCHが配置されると認識する。
例えば、図15では、端末200は、1つ目のPDCCHを検出した場合、スタートシンボル位置であるシンボル#1から12シンボル(シンボル#1〜#12)のうち、ULシンボル#6、及び、CORESETモニタシンボルであるDLシンボル#7を除く10シンボルがPDSCHに割り当てられたと判断する。
また、図15では、TBSを算出する際のシンボル数は、隣接するCORESETモニタシンボル間のシンボル数である6シンボルからULシンボル数である1シンボルを除いた5シンボルとする。また、図15では、端末200が、1つ目のPDCCHを検出できずに、2つ目のPDCCHを検出できた場合においても、TBSの算出に使用するシンボル数は5シンボルとする。
このように、動作例8では、スロット内にULシンボルを含むスロットフォーマットであっても、基地局100は、端末200に対してPDSCHのリピティションを通知できる。
なお、図15では、PDCCHによって割り当てられる時間リソース(例えば、DLリソース)のうち、ULシンボル(及びCORESETモニタシンボル)を除くシンボルがPDSCHに割り当てられる場合について説明した。ただし、例えば、フレキシブルシンボル(Fシンボル)がDLシンボルと異なる用途(例えば、ULシンボル)に使用される場合には、PDCCHによって割り当てられる時間リソースのうち、ULシンボル及びFシンボル(及びCORESETモニタシンボル)を除くシンボルがPDSCHに割り当てられる。
以上、動作例5〜8についてそれぞれ説明した。
例えば、基地局100は、PDCCHによって通知するDCIコンテンツを追加せずに、PDCCHによって割り当てるPDSCHのリソース(例えば、スタート位置、シンボル長)、及び、送信するPDCCHの数によって、動作例5〜8の各々を柔軟に切り替えることができる。
換言すると、基地局100は、例えば、同一のHARQプロセス番号(及びトグルしないNDI)の通知に加えて、リソース割当情報の設定(換言すると、PDCCHの各々によって通知されるDCIコンテンツ)に基づいて、動作例5〜8の何れか(例えば、図1のオプション1〜3と同様の動作)を切り替えて運用できる。すなわち、基地局100は、PDCCHのリピティション(例えば、図1のオプション1〜3の何れか)と、PDSCHの割り当てとの関連付けに基づいて、リピティションを制御できる。
例えば、基地局100は、基地局100と端末200との間の品質、他の端末200に割り当てるリソース量、又は、他に送信すべき信号等を考慮して、動作例5〜8の中の何れかの動作を選択してよい。
このように、本実施の形態では、実施の形態1と同様、リピティションシンボル数の単位に基づいてPDSCHのリピティションが行われるので、上述したように、基地局100は、端末200に対する同様のシグナリングによって(換言すると、シグナリングを追加せずに)、PDSCHのリピティション方法を切り替えることができる。
これにより、基地局100は、例えば、端末200に適したPDSCHのリピティションを設定して、PDSCHを送信できる。よって、本実施の形態によれば、PDSCHの受信性能を向上できる。
また、本実施の形態において、PDSCHのリピティションシンボル数は、CORESETモニタシンボルに基づいて算出される。よって、本実施の形態では、PDSCHのリピティションのシンボル数を通知するためのシグナリングが不要となる。
(実施の形態3)
LTEにおいて、NRのURLLCに対応するHRLLCでは、PDCCH及びPDSCHがリピティションされる場合、PDSCHに対するHARQ-ACKの送信タイミングは、例えば、リピティションされた複数のPDSCHの中の最後のPDSCHのタイミングを基準に決定される。
しかしながら、図1に示すオプション2のように、複数のPDCCHと複数のPDSCHとが1対1で独立して対応付けられている場合には、UEが最後のPDCCHを検出できない場合、UEは、最後のPDSCHの位置(換言するとタイミング)を特定できない。そのため、UEは、HARQ-ACKの送信タイミングを特定できず、HARQ-ACKを送信できなくなる。
そこで、本実施の形態では、PDCCHがリピティションされ、複数のPDCCHによってPDSCHがUEに通知される場合における、PDSCHに対するHARQ-ACKの送信領域を設定する方法について説明する。
本実施の形態に係る基地局及び端末は、実施の形態1に係る基地局100及び端末200と基本構成が共通するので、図4及び図5を援用して説明する。
例えば、本実施の形態では、複数のPDCCHによって1つのHARQ-ACKの送信領域を指示する動作例9、及び、複数のPDCCHの各々が個別のHARQ-ACKの送信領域を指示する動作例10について説明する。これらの動作例によれば、端末200は、PDCCHリピティションのうち、少なくとも一つのPDCCHを検出できれば、他のPDCCHを検出できなくてもHARQ-ACKを送信できる。
本実施の形態に係る基地局100のDCI生成部103は、HARQ-ACKリソース決定部102から入力されるHARQ-ACKリソース情報に基づいて、例えば、HARQ-ACKの送信に用いるリソースに関するパラメータ(例えば、周波数リソース、スタートシンボル位置、及び、シンボル数等)、及び、HARQ-ACKの送信タイミングに関するパラメータ(例えば、スロット)を生成する。
HARQ-ACKの送信に用いるリソースに関するパラメータは、例えば、「PUCCH resource indicator」である。また、HARQ-ACKの送信タイミングに関するパラメータは、例えば、「PDSCH-to-HARQ_feedback timing indicator」である。
なお、DCI生成部103は、指定されたHARQ-ACKリソースを指示できない場合、端末200に対してHARQ-ACKを送信しないことを指示するビットフィールドを生成してもよい。
基地局100のHARQ-ACK受信部110は、リピティションされたPDSCHに対してHARQ-ACKもリピティションされている場合、同一のDLデータ信号に対するHARQ-ACKを合成する。HARQ-ACK受信部110は、合成後のHARQ-ACKを用いて、DLデータ信号に対するACK、NACK又はDTXを判定し、MACレイヤの処理部(図示せず)に判定結果を報告する。
一方、本実施の形態に係る端末200のHARQ-ACKリソース決定部209は、DCI受信部203から入力されるHARQ-ACKリソース情報に基づいて、HARQ-ACKを送信するリソースを決定し、信号割当部212へ出力する。なお、HARQ-ACKリソース決定部209は、HARQ-ACKリソースとPDSCHとの間の割り当て順に規定がある場合(例えば、動作例10において後述する)、規定と異なる割り当て順の場合に、DCIを誤検出したと判断してPDSCHの受信及びHARQ-ACKの送信を中止する。
次に、一例として、複数のPDCCHによって1つのHARQ-ACKの送信領域を指示する動作例9、及び、複数のPDCCHの各々が個別のHARQ-ACKの送信領域を指示する動作例10について説明する。
[動作例9]
動作例9では、リピティションされる複数のPDCCHによって同一のHARQ-ACK送信領域が通知される。
NRでは、PDSCHを割り当てるDCIに含まれる「PUCCH resource indicator」は、HARQ-ACKを送信する上り制御チャネル(例えば、PUCCH:Physical Uplink Control Channel)の周波数リソース、シンボル番号及びシンボル数を指示する。例えば、上位レイヤのシグナリングによってHARQ-ACKリソースの候補(例えば、周波数リソース、シンボル番号及びシンボル数の組み合わせ)が端末200に通知されている場合、基地局100は、DCIのシグナリング「PUCCH resource indicator」によって、1つの組み合わせ(換言すると、パターン)を選択してもよい。
また、NRでは、PDSCHを割り当てるDCIに含まれる「PDSCH-to-HARQ_feedback timing indicator」は、PDSCHが割り当てられたスロットから何スロット後にHARQ-ACKを送信するかを指示する。
動作例9では、例えば、リピティションされる複数のPDCCHにおいて「PUCCH resource indicator」は、同一の値を端末200に指示する。一方、リピティションされる複数のPDCCHにおいて「PDSCH-to-HARQ_feedback timing indicator」は、例えば、同一のスロットを指示するために異なる値を指示する場合がある。例えば、各PDCCHにおいて「PDSCH-to-HARQ_feedback timing indicator」は、当該PDCCHによって割り当てられるPDSCHの受信タイミングとHARQ-ACKの送信タイミングとのタイミング差(例えば、HARQ timingと呼ぶ)に対応する値がそれぞれ設定される。
図16は、動作例9に係るHARQ-ACKの送信例を示す。図16に示すように、端末200(UE)には、リピティションされる複数のPDCCHによって同一のHARQ-ACK送信領域が通知される。
例えば、図16において、N個のPDCCHに含まれる「PUCCH resource indicator」には、同一のHARQ-ACKリソースを示す情報が含まれる。
また、図16において、1つ目のPDCCH(1)に含まれる「PDSCH-to-HARQ_feedback timing indicator」には、PDCCH(1)によって割り当てられる1つ目のPDSCHの受信タイミングと、HARQ-ACKの送信タイミングとの差を表すHARQ timing(1)に対応する値が含まれる。同様に、図16において、N個目のPDCCH(N)に含まれる「PDSCH-to-HARQ_feedback timing indicator」には、PDCCH(N)によって割り当てられるN個目のPDSCHの受信タイミングと、HARQ-ACKの送信タイミングとの差を表すHARQ timing(N)に対応する値が含まれる。
このように、図16に示すN個のPDCCHの各々に含まれる「PDSCH-to-HARQ_feedback timing indicator」には、各PDCCHによって割り当てられるPDSCHの受信タイミングとHARQ-ACKの送信タイミングとの差であるHARQ timingに対応する異なる値がそれぞれ含まれる。換言すると、各PDCCHに含まれる「PDSCH-to-HARQ_feedback timing indicator」は、同一のHARQ-ACKの送信タイミングを示す。
このように、PDCCHリピティションに対するHARQ-ACK送信領域を1つに規定することにより、HARQ-ACKの送信回数を低減し、端末200の消費電力を低減できる。
ここで、図16に示すように、PDCCHリピティションが適用される場合、HARQ-ACK送信領域として同一の領域が通知されるという規定がある場合、端末200は、PDCCHによって異なるHARQ-ACK送信領域(例えば、異なる送信タイミング)を指示されると、当該PDCCHを誤検出したと判定できる。例えば、URLLCでは、PDCCHの誤検出により、誤動作をする確率を低減することが求められている。動作例9によれば、PDCCHの誤検出を判定できる要素が増えるので、PDCCHの誤検出に起因する誤動作の確率を低減できる。
また、Rel.15 NRでは、「PDSCH-to-HARQ_feedback timing indicator」によって指示されるHARQ-ACKの送信タイミングはスロット単位である。
一方、Rel.16 NR URLLCでは、HARQ-ACKの送信タイミングを1スロット内に複数設定し、HARQ-ACK送信の遅延を低減することが検討されている。HARQ-ACKに対してスロット内に複数の送信タイミングを設定する場合、Rel.15 NRと比較して、より細かいタイミングを設定できる。しかし、同一ビット数を用いて通知できるタイミングの数には限りがあり、複数のPDCCHによって、同一タイミングのHARQ-ACK送信を指示することが困難になる可能性がある。
そこで、動作例9では、PDCCHがリピティションされる場合、基地局100は、端末200に対して、複数のPDCCHのうちの一部のPDCCHにおいて、HARQ-ACKを送信しない指示を設定してよい。
例えば、リピティションされる複数のPDCCHのうち、1つのPDCCHにおいてHARQ-ACKを送信しない指示が設定されても、他のPDCCHにおいてHARQ-ACKの送信タイミングが指示されれば、端末200は、当該リピティションされる複数のPDCCHによって割り当てられるPDSCHに対してHARQ-ACKを送信できる。
基地局100は、端末200が複数のPDCCHを検出することを想定し、全てのPDCCHにおいてHARQ-ACKタイミングを指示できない場合、一部のPDCCHにおいて、HARQ-ACKを送信しないことを端末200に指示できる。例えば、リピティションされる複数のPDCCHのうち、前方のPDCCH(例えば、図16のPDCCH(1)等)ほど、端末200が当該PDCCHを受信してからHARQ-ACKを送信するまでの時間が長い。そのため、HARQ-ACKを送信しない指示は、前方のPDCCHのDCIに含まるシグナリングによって後方のHARQ-ACKタイミングを通知できない場合に有効である。
例えば、HARQ-ACKを送信しない指示は、「PUCCH resource indicator」又は「PDSCH-to-HARQ_feedback timing indicator」のビットフィールドで通知されてよい。
或るPDCCHにおいて、HARQ-ACKを送信しない指示が「PUCCH resource indicator」のビットフィールドで通知される場合、当該PDCCHに含まれる「PDSCH-to-HARQ_feedback timing indicator」の通知は無効になる。よって、この場合、端末200は、「PDSCH-to-HARQ_feedback timing indicator」のビットを無視してよい。
また、或るPDCCHにおいて、HARQ-ACKを送信しない指示が「PDSCH-to-HARQ_feedback timing indicator」のビットフィールドで通知される場合、端末200は、当該PDCCHに含まれる「PUCCH resource indicator」のビットを無視してよい。
または、「PUCCH resource indicator」及び「PDSCH-to-HARQ_feedback timing indicator」のうち、無効になるシグナリングにおいて、予め定めたビットフィールド(例えば、全てゼロ)が設定されてもよい。例えば、「PUCCH resource indicator」又は「PDSCH-to-HARQ_feedback timing indicator」が予め定められたビットフィールドに設定されることにより、端末200は、当該ビットフィールドの値が定められた値と異なる場合に、当該DCIの誤検出を判定できる。よって、PDCCHの誤検出を判定できる要素が増えるので、PDCCHの誤検出に起因する誤動作の確率を低減できる。
なお、動作例9において、HARQ-ACKのリピティションが別途設定されてもよい。例えば、各PDCCHでは同一のHARQ-ACK送信領域が通知されるが、その際、HARQ-ACKのリピティション数が指定され、HARQ-ACKのリピティションが実施されてもよい。
[動作例10]
動作例10では、リピティションされる複数のPDCCHによって、異なるHARQ-ACK送信領域がそれぞれ通知される。動作例10によれば、HARQ-ACKもリピティションされる。
HARQ-ACKの送信領域が複数設定されると、HARQ-ACKの受信品質を向上できる。また、例えば、HARQ-ACK毎に送信ビームを設定することで、送信ダイバーシチ効果、又は、複数のTransmission Reception Point(TRP)においてHARQ-ACKを受信しやすくなるという効果がある。
動作例10において、PDSCHの順序と、HARQ-ACK送信順序との関係について、以下の3つのオプションが考えられる。
オプション10−1(例えば、図17を参照)では、PDCCHによって指示されるPDSCHの順序と、PDCCHによって指示されるHARQ-ACKの送信順序とが揃う。例えば、図17では、1つ目からN個目のPDCCH(1)〜PDCCH(N)によって指示されるPDSCHの順序と、各PDSCHに対するHARQ-ACK(1)〜HARQ-ACK(N)の送信順序は同じである。
このようにすると、例えば、端末200において全てのPDSCHの受信を待たずにHARQ-ACKを送信する「アーリーフィーバック」と呼ばれる方法をサポートできる。例えば、端末200は、PDCCHによって指示されるHARQ-ACKの送信タイミングを起点として、どのタイミングまでにPDSCHを受信すれば、PDSCHの復号処理が間に合うかを計算する。そして、端末200は、PDSCHの復号処理が間に合う範囲までのPDSCHのリピティションを合成し、合成したPDSCHに対するHARQ-ACKを送信してよい。
なお、端末200が何シンボル前のPDSCHまで合成できるかについては、例えば、サブキャリアスペース(subcarrier spacing)によって異なる。例えば、何シンボル前のPDSCHまで合成できるかについては、基地局100と端末200との間で共通認識を有してもよい。
動作例10のように、PDSCHの順序とHARQ-ACKの送信順序とが同じという規定がある場合、端末200は、PDCCHによって異なる順序のHARQ-ACKタイミングを指示された場合、当該PDCCHを誤検出したと判断できる。
オプション10−2(例えば、図18を参照)では、PDCCHによって指示されるPDSCHの順序と、PDCCHによって指示されるHARQ-ACKの送信順序に規定は無い。オプション10−2によれば、HARQ-ACKの送信タイミング設定の自由度が向上する。
オプション10−3(例えば、図19を参照)では、PDCCHによって指示されるPDSCHの順序と、PDCCHによって指示されるHARQ-ACKの送信順序を逆順とする。例えば、図19では、1つ目からN個目のPDCCH(1)〜PDCCH(N)によって指示されるPDSCHの順序と、各PDSCHに対するHARQ-ACK(1)〜HARQ-ACK(N)の送信順序(例えば、N、N-1、…、2、1)は逆である。
このようにすると、オプション10−3では、例えば、オプション10−1と比較して、HARQ-ACKの送信タイミングの制限が厳しくなる。よって、端末200は、HARQ-ACKの送信タイミングの設定が誤っていることから、PDCCHの誤検出を判断できる確率を向上できる。
なお、動作例10においても、複数のPDCCHによって同一のHARQ-ACK送信領域を通知してもよい。例えば、リピティションのうち、一部のPDCCHによって同じHARQ-ACK送信領域を設定し、残りのPDCCHによって異なるHARQ-ACK送信領域を設定とすることで、HARQ-ACKのリピティション数を調整できる。
以上、動作例9及び動作例10について説明した。
このように、本実施の形態によれば、複数のPDCCHによって、1つ又は複数のHARQ-ACKの送信領域が指示される。これにより、端末200は、複数のPDCCHのうち、少なくとも1つのPDCCHを検出することにより、HARQ-ACKを送信できる。
なお、本実施の形態において、HARQ-ACKリソースを端末200へ指示するための制御信号は、「PUCCH resource indicator」及び「PDSCH-to-HARQ_feedback timing indicator」に限らず、他の制御信号でもよい。
以上、本開示の各実施の形態について説明した。
(他の実施の形態)
なお、上記実施の形態では、PDCCHによってPDSCH(例えば、DLデータ信号)が割り当てられる場合について説明した。しかし、本開示の一実施例は、PDCCHによって、ULデータ信号を送信する上りデータチャネル(例えば、PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)が割り当てられる場合に適用してよい。また、本開示の一実施例は、PDSCH及びPUSCHと異なる他のデータチャネルを割り当てる際に適用してもよい。
また、上記実施の形態では、制御信号を送信する下り制御チャネルにPDCCHを用いる場合について説明した。しかし、制御信号を送信する下り制御チャネルは、他の名称の制御チャネルでもよい。例えば、制御信号を送信する下り制御チャネルは、Enhanced PDCCH(EPDCCH)、Relay PDCCH(R-PDCCH)、Machine Type Communication PDCCH(MPDCCH)等でもよい。
また、上記実施の形態において説明したRVの値又はサイクルは一例である。例えば、[RV0, RV3, RV0, RV3 …]、[RV0, RV0, RV0, RV0]、又は、[RV0, RV2, RV3, RV1]等のRVの値又はサイクルは、予め定められてもよく、上位レイヤのシグナリングによって端末200に設定されてもよい。
また、上記実施の形態において、リピティションが設定されるか否かは、上位レイヤのシグナリング(例えば、RRCシグナリング又はMACシグナリング)によって端末200に設定されてもよく、DCIの中のビットによって端末200に通知されてもよい。リピティションの設定が上位レイヤのシグナリングによって通知されると、DCIのビット数を低減できる。また、リピティションの設定がDCIによって通知されると、リピティションを設定するか否かをダイナミックに変更できる。
また、上記実施の形態において、PDCCHは、PDSCHと同一キャリアから送信されてもよく(例えば、セルフスケジューリングと呼ばれる)、PDSCHと異なるキャリアから送信されてもよい(例えば、クロスキャリアスケジューリングと呼ばれる)。
また、上記実施の形態において、PDSCHのシンボルには、スロット内のシンボルに限らず、複数のスロットを跨がるシンボルが指定されてもよい。複数のスロットに跨がってPDSCHのシンボルが指定される場合、PDCCHによって、PDSCHが割り当てられるスロット数、及び、シンボル数の双方が通知されてもよい。
また、上記実施の形態において説明したPDSCHのリピティション(スロット内のリピティション)は、スロット単位のPDSCHのリピティションと併用してもよい。例えば、本開示の一実施例に基づいてスロット内のリピティションが実現され、スロット単位のリピティションがPDCCHによって端末200へ別途通知されてもよく、上位レイヤによって設定されてもよい。
また、上記実施の形態では、上位レイヤのシグナリングには、RRCシグナリングを想定しているが、MACのシグナリング、及び、物理レイヤのシグナリングであるDCIでの通知に置き換えてもよい。MACのシグナリングおよび物理レイヤのシグナリングの場合、RRCのシグナリングと比較して、変更の頻度を上げることができる。
また、上記実施の形態では、より低い信頼性が求められるデータ種別(又は用途)の一例にURLLCを用いたが、より低い信頼性が求められるデータ種別はURLLCに限らない。
本開示はソフトウェア、ハードウェア、又は、ハードウェアと連携したソフトウェアで実現することが可能である。上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、部分的に又は全体的に、集積回路であるLSIとして実現され、上記実施の形態で説明した各プロセスは、部分的に又は全体的に、一つのLSI又はLSIの組み合わせによって制御されてもよい。LSIは個々のチップから構成されてもよいし、機能ブロックの一部または全てを含むように一つのチップから構成されてもよい。LSIはデータの入力と出力を備えてもよい。LSIは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路、汎用プロセッサ又は専用プロセッサで実現してもよい。また、LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現されてもよい。さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
本開示は、通信機能を持つあらゆる種類の装置、デバイス、システム(通信装置と総称)において実施可能である。通信装置の、非限定的な例としては、電話機(携帯電話、スマートフォン等)、タブレット、パーソナル・コンピューター(PC)(ラップトップ、デスクトップ、ノートブック等)、カメラ(デジタル・スチル/ビデオ・カメラ等)、デジタル・プレーヤー(デジタル・オーディオ/ビデオ・プレーヤー等)、着用可能なデバイス(ウェアラブル・カメラ、スマートウオッチ、トラッキングデバイス等)、ゲーム・コンソール、デジタル・ブック・リーダー、テレヘルス・テレメディシン(遠隔ヘルスケア・メディシン処方)デバイス、通信機能付きの乗り物又は移動輸送機関(自動車、飛行機、船等)、及び上述の各種装置の組み合わせがあげられる。
通信装置は、持ち運び可能又は移動可能なものに限定されず、持ち運びできない又は固定されている、あらゆる種類の装置、デバイス、システム、例えば、スマート・ホーム・デバイス(家電機器、照明機器、スマートメーター又は計測機器、コントロール・パネル等)、自動販売機、その他IoT(Internet of Things)ネットワーク上に存在し得るあらゆる「モノ(Things)」をも含む。
通信には、セルラーシステム、無線LANシステム、通信衛星システム等によるデータ通信に加え、これらの組み合わせによるデータ通信も含まれる。
また、通信装置には、本開示に記載される通信機能を実行する通信デバイスに接続又は連結される、コントローラやセンサー等のデバイスも含まれる。例えば、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスが使用する制御信号やデータ信号を生成するような、コントローラやセンサーが含まれる。
また、通信装置には、上記の非限定的な各種装置と通信を行う、あるいはこれら各種装置を制御する、インフラストラクチャ設備、例えば、基地局、アクセスポイント、その他あらゆる装置、デバイス、システムが含まれる。
本開示の一実施例に係る基地局は、固定長の単位のデータ信号を生成する回路と、少なくとも1つの前記固定長の単位のデータ信号を含む送信信号を、複数のデータ長に設定可能なリソースにおいてリピティション送信する送信機と、を具備する。
本開示の一実施例において、前記データ信号のトランスポートブロックサイズは、前記固定長に基づいて算出される。
本開示の一実施例において、前記固定長の単位のデータ信号は、異なる時間に通知される複数の制御チャネル信号によって割り当てられ、前記複数の制御チャネル信号のうち、第1の制御チャネル信号によって割り当てられる第1の時間リソースは、時間領域において前記第1の制御チャネル信号よりも早く送信される第2の制御チャネル信号によって割り当てられる第2の時間リソースの一部と重複し、前記第1の時間リソースの開始位置は、前記第2の時間リソースの開始位置から、前記固定長の整数倍後ろの位置である。
本開示の一実施例において、前記固定長は、上位レイヤシグナリングによって通知される。
本開示の一実施例において、前記固定長は、制御チャネルが配置されるシンボル位置に基づいて決定される。
本開示の一実施例において、前記固定長の単位に基づいて割り当てられる下りリンク用の時間リソースは、制御チャネル信号によって割り当てられる時間リソースのうち、上りリンク用の時間リソースを除いたリソースである。
本開示の一実施例において、前記回路は、前記固定長の単位毎に、リダンダンシーバージョン(RV)の値をリセットする。
本開示の一実施例に係る端末は、複数のデータ長に設定可能なリソースにおいてリピティション送信される送信信号を受信し、前記送信信号は、少なくとも1つの固定長の単位のデータ信号を含む、受信機と、前記送信信号を合成して、前記データ信号を得る回路と、を具備する。
本開示の一実施例に係る送信方法は、固定長の単位のデータ信号を生成し、少なくとも1つの前記固定長の単位のデータ信号を含む送信信号を、複数のデータ長に設定可能なリソースにおいてリピティション送信する。
本開示の一実施例に係る受信方法は、複数のデータ長に設定可能なリソースにおいてリピティション送信される送信信号を受信し、前記送信信号は、少なくとも1つの固定長の単位のデータ信号を含み、前記送信信号を合成して、前記データ信号を得る。
2019年1月9日出願の特願2019−002051の日本出願に含まれる明細書、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。