JPWO2020079813A1 - 喫煙物品、該喫煙物品の製造方法、及び粒状活性炭の鑑別方法 - Google Patents

喫煙物品、該喫煙物品の製造方法、及び粒状活性炭の鑑別方法 Download PDF

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Abstract

たばこロッド部と、粒状活性炭を含むフィルター部と、を備える喫煙物品であって、該粒状活性炭の、CIELab表色系における明度L値が11.50以上19.00以下であり、アセトン吸着性能が29.0質量分率%以上41.0質量分率%以下である、喫煙物品、該喫煙物品の製造方法、及び、粒状活性炭を鑑別する方法を提供する。

Description

本発明は、フィルター中に粒状活性炭を含む喫煙物品、該喫煙物品の製造方法、及び粒状活性炭を鑑別する方法に関する。
喫煙物品の偽造防止手段として、タバコ煙フィルター中に着色された材料を包含させる技術が知られている(特許文献1)。特許文献1には、着色されたポリマー材料で被覆することにより、赤、青、白、黄、緑などに着色された粒子状吸着材(例えば粒状活性炭)を包含するタバコ煙フィルターに関する技術が記載されている。
また、非特許文献1には、喫煙物品のフィルター中に含まれる活性炭の種類と品質が、煙中の特殊成分の吸着力およびたばこ香喫味に及ぼす影響について記載されている。具体的には、喫煙物品のフィルター中に含まれる活性炭の種類は、ヤシ殻活性炭が良好であることが、また、品質としては、充填密度が大きく、無機成分が少なく、アセトン吸着力が30%未満のものがよいことが記載されている。そして、アセトン吸着力の高い活性炭は、全揮発性有機物質の吸着効率が高いことも記載されている。
特表2010−527599号公報
柳井弘編、石崎信男著「活性炭読本−第2版−」日刊工業新聞社、1996年7月27日
近年問題が深刻化している喫煙物品の「偽造品」や「密輸品」などの不正品を、正規品と識別できること、すなわち真贋判定をできることが望まれている。
特許文献1に記載の発明では、着色された活性炭粒子などの粒子状吸着材を含むため、活性炭の外見により、真贋判定をすることはできる。しかしながら、本来黒色である活性炭粒子を、赤、青、白、黄、緑などに着色する仕様の変更は、喫煙物品のユーザーが容易に認識できるため、ユーザーの従来の喫煙行為に支障を来す可能性がある。
また、従来、フィルター中に添加される活性炭のアセトン吸着性能は30質量分率%未満が一般的である。
本発明では、喫煙物品の真贋判定を、フィルター中に含まれる粒状活性炭により行うことができるとともに、従来品と同等以上のアセトン吸着性能を有する粒状活性炭をフィルター中に含む、喫煙物品及び、該喫煙物品の製造方法を提供する。
本発明者が鋭意検討した結果、たばこロッド部と、粒状活性炭を含むフィルター部と、を備える喫煙物品であって、該粒状活性炭の、CIELab表色系における明度L値が11.50以上19.00以下であり、アセトン吸着性能が29.0質量分率%以上41.0質量分率%以下である、喫煙物品が、上記課題を解決できることを見出し本発明に到達した。
すなわち本発明は、以下の通りである。
[1] たばこロッド部と、粒状活性炭を含むフィルター部と、を備える喫煙物品であって、該粒状活性炭の、CIELab表色系における明度L値が11.50以上19.00以下であり、アセトン吸着性能が29.0質量分率%以上41.0質量分率%以下である、喫煙物品。
[2] 前記粒状活性炭のCIELab表色系における色差ΔE値が14.00以上21.50以下である[1]に記載の喫煙物品。
[3] 前記粒状活性炭が粒状ヤシ殻活性炭である、[1]又は[2]に記載の喫煙物品。
[4] たばこロッド部と、粒状活性炭を含むフィルター部と、を備える喫煙物品の製造方法であって、CIELab表色系における明度L値が11.50以上19.00以下である粒状活性炭を準備する工程と、該準備された粒状活性炭をフィルターに添加する工程を含む、喫煙物品の製造方法。
[5] 前記準備する工程において、明度L値が11.50以上19.00以下であり、さらに、CIE表色系における色差ΔE値が14.00以上21.50以下である粒状活性炭を準備する、[4]に記載の喫煙物品の製造方法。
[6] 前記粒状活性炭のアセトン吸着性能が29.0質量分率%以上41.0質量分率%以下である、[4]又は[5]に記載の喫煙物品の製造方法。
[7] 前記粒状活性炭が粒状ヤシ殻活性炭である、[4]〜[6]のいずれかに記載の喫煙物品の製造方法。
[8] 粒状活性炭の色を、CIELab表色系で数値化する工程と、CIELab表色系における明度L値が11.50以上19.00以下の値を有する粒状活性炭を、喫煙物品用フィルターに添加する粒状活性炭として選別する工程を含む、喫煙物品用フィルターに添加する粒状活性炭を鑑別する方法。
[9] 前記選別する工程において、明度L値が11.50以上19.00以下の値を有し、さらに、CIELab表色系における色差ΔE値が14.00以上21.50以下の値を有する粒状活性炭を選別する、[8]に記載の方法。
本発明によれば、喫煙物品の真贋判定を、フィルター中に含まれる粒状活性炭を用いて簡便に行うことができるとともに、従来品と同等以上のアセトン吸着性能を有する粒状活性炭を含む喫煙物品、該喫煙物品の製造方法、及び該粒状活性炭を鑑別する方法を提供することができる。
実施例2及び比較例3の粒状ヤシ殻活性炭の外観写真である。
以下、本発明について実施形態及び例示物等を示して詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態及び例示物等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施できる。
<本発明の喫煙物品>
本発明の喫煙物品は、フィルター部に添加される粒状活性炭以外は、公知の構成を採用することができる。例えば、たばこ刻などの通常のたばこ充填材をたばこ巻紙で巻装してなるたばこロッド部と、このたばこロッド部の一端に取り付けられたフィルター部とを備える態様を挙げることができる。
たばこロッド部が有するたばこ刻などの原料であるたばこ葉原料の形態としては、裁断済みのたばこ葉原料ならびに裁断前のたばこ葉原料を用いることができる。また、たばこ葉原料は、たばこ葉を葉肉部(ラミナ)と葉脈部(中骨)に分けたもののうちどちらを用いてもよいし、たばこ葉部分ではないたばこ幹部を含んでいてもよい。たばこ葉原料としては、刻み幅0.1〜2.0mmに裁断されたものを挙げることができる。たばこ葉品種としては、黄色種、バーレー種、在来種、オリエント種等の主な品種や、それらを用いた発酵葉などを使用できる。
たばこロッド部が有するたばこ刻などの通常のたばこ充填剤の水分含有量については、特に限定されないが、10〜15重量%を挙げることができ、11〜13重量%であることが好ましい。このような水分含有量であると、巻染みの発生を抑制し、喫煙物品の製造時の巻上適性を良好にする。
フィルター部の外面は、フィルター用巻紙としての巻取紙及び成形紙を介してチップペーパーで巻装される態様を挙げることができる。巻取紙による巻装については下記で詳述する。
フィルター部は、1つ以上のフィルターセクションによって構成され、いずれのフィルターセクションにおいても公知の素材のものを適宜用いることができる。例えばアセテートトウを材料として用いたものを挙げることができる。アセテートトウの単糸繊度、総繊度、断面形状は特に限定されない。
また、いずれの素材においても通気抵抗の調整や添加物(公知の吸着材や香料、香料保持剤)の添加を適宜設計できる。
フィルター用巻紙とは、公知の喫煙物品に用いられるフィルターの外面を巻装するためのものであり、チップペーパー、成形紙、巻取紙の総称である。ここで、巻取紙は、フィルタートウと直接接触して円柱状に巻装するためのものである。成形紙は、巻取紙で巻装されたフィルターセクションが複数存在するときに、複数のフィルターセクションを固定させるために用いられるものである。チップペーパーは、たばこロッド部と、フィルター部を連結するために用いられるものである。
これらのフィルター用巻紙は、公知の材質のものを使用することができる。
本発明の喫煙物品のフィルター部に後述する粒状活性炭を添加する場合、フィルター部は、複数のフィルターセクションを成形紙で接続した形態で用いられ、チップペーパーによりたばこロッド部と連結されることが一般的である。このとき、複数のフィルターセクションからなるフィルター部の、ユーザーが口でくわえる場所となる最下流端のフィルターセクションには、通常、粒状活性炭が添加されていない白いアセテートトウ充填フィルターセクションを用いることが、見た目の観点から好ましい。
また、複数のフィルターセクションを成形紙で接続した形態の例として、2つのフィルターセクション間に空間を空けて成形紙で固定し、その空間に後述する粒状活性炭を充填する形態を挙げることができる。この形態では、フィルターセクション中に粒状活性炭を添加する形態と比べて、フィルター長あたりの粒状活性炭の添加量を増加させることができる。
<粒状活性炭>
本発明の喫煙物品のフィルター部は、粒状活性炭を含む。
活性炭とは、特定の物質を選択的に分離、除去、精製するなどの目的で吸着効率を高めるために化学的または物理的な処理(活性化、賦活)を施した多孔質の炭素を主な成分とする物質である。
本発明の喫煙物品のフィルター部に含まれる活性炭は、粒径150μm以上の破砕炭の総称である、粒状活性炭である。
本発明の喫煙物品のフィルター部に含まれる粒状活性炭の粒径は、要求される性能およびフィルター構造に応じて変更することができる。
該粒状活性炭の粒径は、150μm以上2000μm以下であることが好ましく、160μm以上850μm以下であることがより好ましく、180μm以上600μm以下であることがさらに好ましく、212μm以上425μm以下であることが特に好ましい。
該粒状活性炭の粒径が上記範囲内にあることで、通常のシガレット用フィルター部のサイズである円周16.8mm〜25.8mm程度の円柱の内部に粒状活性炭を比較的均一に充填することができる。
該粒状活性炭の粒径が2000μmより大きいと、フィルター部に添加される粒状活性炭のたばこロッド間の重量がばらつく原因になりえる。
一方で、該粒状活性炭の粒径が150μmより小さいと、粒状活性炭を含むフィルター部の製造時に活性炭の粉塵が発生し、製造装置の汚染を招き、清掃作業が煩雑になるとともに、同製造装置を用いて粒状活性炭を添加しない設計のフィルター部を製造する際に、フィルター部のコンタミネーションの原因にもなりえる。
該粒状活性炭の粒径は、粒状活性炭の破砕処理の方法や時間によって調整することができる。また、粒状活性炭の篩い分け工程で用いる篩の目開きによって調整することができる。
本発明の喫煙物品のフィルター部に含まれる粒状活性炭の添加量は、特に制限されないが、フィルター長10mm(フィルター円周16.8mm〜25.8mm程度)につき10mg〜200mgであることが好ましい。
<粒状活性炭の原料>
本発明の喫煙物品のフィルター部に含まれる粒状活性炭には、たばこ煙中の揮発性有機物質の吸着効率がよいことや、香喫味に及ぼす影響が少ないことから、ヤシ殻炭を原料とする粒状ヤシ殻活性炭が用いられる。
<粒状活性炭の賦活方法>
本発明の喫煙物品のフィルター部に含まれる粒状活性炭の賦活は、スケールアップが比較的容易であり、純度の高い粒状活性炭が得られることなどから、ガス賦活法が好ましい。
該ガス賦活法で用いられるガスとしては、水蒸気、二酸化炭素および空気などの酸化性ガスが挙げられるが、本発明の喫煙物品のフィルター部に含まれる粒状活性炭の賦活には、水蒸気を用いるのが一般的である。
該ガス賦活法の賦活温度は、通常750℃以上1000℃以下の範囲内であり、目的とする粒状活性炭の明度および色差、アセトン吸着性能に応じて変更することができる。一般的に、賦活温度が高くなれば、明度および色差が低下し、アセトン吸着性能が向上する。
該ガス賦活法の賦活時間は、使用するガス賦活装置の種類にもよるが、一般的に0.5時間以上30時間以下の範囲内であり、目的とする粒状活性炭の明度および色差、アセトン吸着性能に応じて変更することができる。一般的に、賦活時間が長くなれば、明度および色差が低下し、アセトン吸着性能が向上する。
本発明の喫煙物品のフィルター部に含まれる粒状活性炭の賦活は、ロータリーキルンや流動賦活炉といったガス賦活法で一般的に用いられる装置で行うことができる。これらの装置の中で、後述する特定の数値範囲内の明度および色差の粒状活性炭が容易に得られることから、流動賦活炉を用いて行うことが好ましい。
<粒状活性炭の吸着性能>
本発明の喫煙物品のフィルター部に含まれる粒状活性炭のアセトン吸着性能は、29.0質量分率%以上41.0質量分率%以下である。
該粒状活性炭のアセトン吸着性能はJIS K 1474に準拠して測定される。
該粒状活性炭のアセトン吸着性能の下限値が、29.0質量分率%未満であると、粒状活性炭の明度L値および色差ΔE値が、後述する特定の数値範囲内を示さず、喫煙物品の真贋判定に粒状活性炭を用いることができない。
該粒状活性炭のアセトン吸着性能の上限値が、41.0質量分率%を超えると、粒状活性炭が脆くなり、粒状活性炭をフィルター部に添加する際に、粒状活性炭の破片などによるフィルター部の汚染を引き起こす可能性がある。
該粒状活性炭のアセトン吸着性能は、29.0質量分率%以上40.0質量分率%以下が好ましく、30.0質量分率%以上40.0質量分率%以下がより好ましく、33.0質量分率%以上38.0質量分率%以下がさらに好ましい。
該粒状活性炭のアセトン吸着性能は、粒状活性炭を賦活する方法や、賦活温度および賦活時間といった賦活の強度によって制御することができる。
<粒状活性炭の明度>
本発明の喫煙物品のフィルター部に含まれる粒状活性炭のCIELab表色系における明度L値は、11.50以上19.00以下である。
該粒状活性炭の明度L値は、12.00以上18.00以下であることが好ましく、12.00以上17.50以下であることがより好ましく、12.00以上13.50以下であることがさらに好ましい。
該粒状活性炭の明度L値が上記範囲内にあることで、従来の粒状活性炭と同等以上のアセトン吸着性能を確保しつつ、喫煙物品の真贋判定に粒状活性炭を用いることができる。また、粒状活性炭の仕様変更がユーザーに容易に認識されない。
該粒状活性炭の明度L値の下限値が、11.50未満であると、粒状活性炭が脆くなり、粒状活性炭をフィルター部に添加する際に、粒状活性炭の破片などによるフィルター部の汚染を引き起こす可能性がある。
該粒状活性炭の明度L値の上限値が、19.00を超えると、喫煙物品の真贋判定に粒状活性炭を用いることができないとともに、従来の粒状活性炭と同等以上のアセトン吸着性能を確保することができない。
該粒状活性炭の明度L値は、粒状活性炭を賦活する方法や、賦活温度および賦活時間といった賦活の強度によって制御することができる。
<粒状活性炭の色差>
本発明の喫煙物品のフィルター部に含まれる粒状活性炭のCIELab表色系における色差ΔE値は、後述するブランクの明度L値、色度a値およびb値を基準として算出される値である。
本発明の喫煙物品のフィルター部に含まれる粒状活性炭のCIELab表色系における色差ΔE値は、14.00以上21.50以下であることが好ましく、14.50以上20.50以下であることがより好ましく、14.50以上20.00以下であることがさらに好ましく、14.50以上16.00以下であることが特に好ましい。
該粒状活性炭の色差ΔE値が上記範囲内にあることで、従来の粒状活性炭と同等以上のアセトン吸着性能を確保しつつ、喫煙物品の真贋判定に粒状活性炭を用いることができる。また、粒状活性炭の仕様変更がユーザーに容易に認識されない。
該粒状活性炭の色差ΔE値は、粒状活性炭を賦活する方法や、賦活温度および賦活時間といった賦活の強度によって制御することができる。
上記のような明度L値等の範囲を有することで喫煙物品の真贋判定が可能となるため、本発明の喫煙物品のフィルター部に含まれる粒状活性炭は、従来技術のような着色を必要としない。
<本発明の喫煙物品の製造>
本発明の喫煙物品の製造方法は、明度L値が特定の数値範囲内にある粒状活性炭を準備する工程、または、明度L値および色差ΔE値が特定の数値範囲内にある粒状活性炭を準備する工程を除き、公知の工程を含む態様を採用することができる。
例えば、既存の技術によってたばこ刻を巻紙で巻き上げる工程、喫煙物品一本分の長さに切断し、たばこロッド部を製造する工程、2本分のフィルター部の両端にそれぞれたばこロッド部を連設して喫煙物品2本分のチップペーパーで巻き上げる工程のいずれか1以上の工程を含み、さらにその後、長手方向の中央で喫煙物品1本分の長さに切断し、2本の喫煙物品を製造する工程を必要に応じて含む態様を挙げることができる。
たばこロッド部が有するたばこ刻などの原料であるたばこ葉原料の形態としては、上述のたばこ葉原料と同様のものを用いることができる。すなわち、裁断済みのたばこ葉原料ならびに裁断前のたばこ葉原料を用いることができる。また、たばこ葉原料は、たばこ葉を葉肉部(ラミナ)と葉脈部(中骨)に分けたもののうちどちらを用いてもよいし、たばこ葉部分ではないたばこ幹部を含んでいてもよい。たばこ葉原料としては、刻み幅0.1〜2.0mmに裁断されたものを挙げることができる。たばこ葉品種としては、黄色種、バーレー種、在来種、オリエント種等の主な品種や、それらを用いた発酵葉などを使用できる。
また、粒状活性炭を含むフィルター部の製造も、公知の工程を組み合わせて採用することができる。
例えば、フィルター素材としてペーパーシートを用いる場合、後述の工程で選別された特定の明度、または、特定の明度および色差を有する粒状活性炭を、ペーパーシートの上方から、添加機構により添加する工程、フィルター巻上機のトランペット部でペーパーシートを折り込み所定の直径の円筒形状にし、フィルター巻取紙で包む工程、および所定の長さにカットしてフィルター部を製造する工程を適宜組み合わせることができる。
一方、フィルター素材としてアセテートトウを用いる場合は、例えば、アセテートトウを開繊し、アセテートトウの可塑剤として例えばトリアセチレンを必要に応じて添加する工程、さらに、後述の工程で選別された特定の明度、または、特定の明度および色差を有する粒状活性炭を添加機構により添加した後、所定の直径に集束し、フィルター巻取紙で包む工程、および所定の長さにカットしてフィルター部を製造する工程を適宜組み合わせることができる。
上記の工程で製造された粒状活性炭を含むいずれのフィルター部も、喫煙物品に適用する際は、複数のフィルターセクションを成形紙で接続した形態で用いられ、チップペーパーによりたばこロッド部と連結されることが一般的である。このとき、複数のフィルターセクションからなるフィルター部の、ユーザーが口でくわえる場所となる最下流端のフィルターセクションには、通常、粒状活性炭が添加されていない白いアセテートトウ充填フィルターセクションを用いることが、見た目の観点から好ましい。
また、複数のフィルターセクションを成形紙で接続した形態の例として、2つのフィルターセクション間に空間を空けて成形紙で固定し、その空間に粒状活性炭を充填する形態を挙げることができる。この形態では、前述のペーパーシートやアセテートトウのフィルターセクション中に粒状活性炭を添加する形態と比べて、フィルター長あたりの粒状活性炭の添加量を増加させることができる。
フィルター部に添加される粒状活性炭の添加量は、特に制限されないが、フィルター長10mm(フィルター円周16.8mm〜25.8mm程度)につき10mg〜200mgであることが好ましい。
本発明の喫煙物品の製造方法は、CIELab表色系における明度L値が11.50以上19.00以下である粒状活性炭を準備する工程を含む。
該粒状活性炭を準備する工程としては、粒状活性炭の色をCIELab表色系で数値化する工程、および、数値化された粒状活性炭のうち、明度L値が11.50以上19.00以下の粒状活性炭を、喫煙物品のフィルター部に添加する粒状活性炭として選別する工程が挙げられる。
粒状活性炭の色を、CIELab表色系で数値化する工程としては、粒状活性炭のCIELab表色系における明度L値、色度a値及び色度b値を、JIS K 8730に準拠し、カラーメーター(例えば、スガ試験機株式会社製、SM−T45)により測定することで数値化する工程が挙げられる。また、測定対象である粒状活性炭試料は、JIS K 7373に準じて作製されることが好ましい。
明度L値が11.50以上19.00以下の粒状活性炭を、喫煙物品のフィルター部に添加する粒状活性炭として選別する工程において、該明度L値は、12.00以上18.00以下であることが好ましく、12.00以上17.50以下であることがより好ましく、12.00以上13.50以下であることがさらに好ましい。
喫煙物品のフィルター部に添加する粒状活性炭として選別する工程において、明度L値が上記範囲内である粒状活性炭と、上記範囲外の粒状活性炭とを、選別することができれば、その方法は特に限定されない。
本発明の喫煙物品の製造方法は、CIELab表色系における明度L値が11.50以上19.00以下であり、さらにCIELab表色系における色差ΔE値が14.00以上21.50以下である粒状活性炭を準備する工程を含むことができる。
該粒状活性炭を準備する工程には、粒状活性炭の色をCIELab表色系で数値化する工程、および、数値化された粒状活性炭のうち、明度L値が11.50以上19.00以下であり、さらに色差ΔE値が14.00以上21.50以下である粒状活性炭を、喫煙物品のフィルター部に添加する粒状活性炭として選別する工程が含まれる。
該粒状活性炭の色を、CIELab表色系で数値化する工程としては、粒状活性炭およびブランクのCIELab表色系における明度L値、色度a値及び色度b値を、JIS K 8730に準拠し、カラーメーター(例えば、スガ試験機株式会社製、SM−T45)により測定することで数値化する工程に加え、該数値化された明度L値、色度a値及び色度b値から、JIS K 8730に準拠して、粒状活性炭の色差ΔEを算出する工程が挙げられる。なお、測定対象である粒状活性炭試料は、JIS K 7373に準じて作製されることが好ましい。
明度L値が11.50以上19.00以下であり、さらに色差ΔE値が14.00以上21.50以下である粒状活性炭を、喫煙物品のフィルター部に添加する粒状活性炭として選別する工程において、該明度L値は、12.00以上18.00以下であることが好ましく、12.00以上17.50以下であることがより好ましく、12.00以上13.50以下であることがさらに好ましい。また、該色差ΔE値は、14.50以上20.50以下であることが好ましく、14.50以上20.00以下であることがより好ましく、14.50以上16.00以下であることがさらに好ましい。
喫煙物品のフィルター部に添加する粒状活性炭として選別する工程において、明度L値および色差ΔE値が上記範囲内である粒状活性炭と、上記範囲外の粒状活性炭とを、選別することができれば、その方法は特に限定されない。
本発明の喫煙物品の製造方法は、CIELab表色系における明度L値が上記範囲内である粒状活性炭を準備する工程で準備された粒状活性炭を、上述の公知の工程によりフィルター部に添加する工程を含む。
また、本発明の喫煙物品の製造方法は、CIELab表色系における明度L値および色差ΔE値が上記範囲内である粒状活性炭を準備する工程で準備された粒状活性炭を、上述の公知の工程によりフィルター部に添加する工程を含んでもよい。
本発明の喫煙物品の製造方法が、上述の粒状活性炭の準備工程を含むことで、従来品と同等以上のアセトン吸着性能を有するとともに、色に着目して喫煙物品の真贋判定を行うことができる粒状活性炭をフィルター部に含む喫煙物品を製造することができる。また、本発明の喫煙物品の製造方法では、上記のように特定の明度L値等を有している粒状活性炭を用いるので、粒状活性炭に対して着色を行うなどの加工を行う必要がない。
<粒状活性炭を鑑別する方法>
本発明の喫煙物品用フィルターに添加する粒状活性炭を鑑別する方法は、粒状活性炭の色を、CIELab表色系で数値化する工程、および該CIELab表色系における明度L値が11.50以上19.00以下の値を有する粒状活性炭を、喫煙物品用フィルターに添加する粒状活性炭として選別する工程を含む。
粒状活性炭の色を、CIELab表色系で数値化する工程としては、粒状活性炭のCIELab表色系における明度L値、色度a値及び色度b値を、JIS K 8730に準拠し、カラーメーター(例えば、スガ試験機株式会社製、SM−T45)により測定することで数値化する工程が挙げられる。また、測定対象である粒状活性炭試料は、JIS K 7373に準じて作製されることが好ましい。
明度L値が11.50以上19.00以下の値を有する粒状活性炭を、喫煙物品のフィルター部に添加する粒状活性炭として選別する工程において、明度L値は、12.00以上18.00以下であることが好ましく、12.00以上17.50以下であることがより好ましく、12.00以上13.50以下であることがさらに好ましい。
該選別する工程において、明度L値が上記範囲内にある粒状活性炭と、上記範囲外の粒状活性炭とを、選別することができれば、その選別方法は特に限定されない。
本発明の喫煙物品用フィルターに添加する粒状活性炭を鑑別する方法は、明度L値が11.50以上19.00以下の値を有し、さらに、CIELab表色系における色差ΔE値が14.00以上21.50以下の値を有する粒状活性炭を、喫煙物品用フィルターに添加する粒状活性炭として選別する工程を含むことができる。
喫煙物品のフィルター部に添加する粒状活性炭として選別する工程には、粒状活性炭およびブランクのCIELab表色系における明度L値、色度a値及び色度b値を、JIS K 8730に準拠し、カラーメーター(例えば、スガ試験機株式会社製、SM−T45)により測定することで数値化する工程に加え、該数値化された明度L値、色度a値及び色度b値から、JIS K 8730に準拠して、粒状活性炭の色差ΔEを算出する工程が含まれる。なお、測定対象である粒状活性炭試料は、JIS K 7373に準じて作製されることが好ましい。
明度L値が11.50以上19.00以下の値を有し、さらに、色差ΔE値が14.00以上21.50以下の値を有する粒状活性炭を、喫煙物品用フィルターに添加する粒状活性炭として選別する工程において、該明度L値は、12.00以上18.00以下であることが好ましく、12.00以上17.50以下であることがより好ましく、12.00以上13.50以下であることがさらに好ましい。また、該色差ΔE値は、14.50以上20.50以下であることが好ましく、14.50以上20.00以下であることがより好ましく、14.50以上16.00以下であることがさらに好ましい。
該選別する工程において、明度L値および色差ΔE値が上記範囲内である粒状活性炭と、上記範囲外の粒状活性炭とを、選別することができれば、その選別方法は特に限定されない。
本発明の喫煙物品用フィルターに添加する粒状活性炭を鑑別する方法によれば、従来品と同等以上のアセトン吸着性能を有するとともに、色に着目して喫煙物品の真贋判定を行う際に有利な粒状活性炭の選別を、人の主観に頼らずに客観的に行うことができる。
本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
<1.サンプルの準備>
各実施例および各比較例で用いたサンプルは、株式会社クラレに下記の条件で試作品の作製を依頼し、作製された試作品を同社より購入したものである。
まず、すべての実施例および比較例のサンプルの原料は、共通して、株式会社クラレが市販している粒状ヤシ殻活性炭「クラレコール(登録商標)GGS−N28/70」の製造に用いられる、賦活処理前の粗砕ヤシ殻炭を用いた。
(比較例3のサンプル)
比較例3は、上記市販の粒状ヤシ殻活性炭「クラレコール(登録商標)GGS−N28/70」そのものをサンプルとした。
当該粒状ヤシ殻活性炭のアセトン吸着性能(カタログ値)は、25±2質量分率%である。
(比較例1のサンプル)
比較例1は、原料である粗砕ヤシ殻炭に対して賦活処理を行わず、ただし比較例3と同等の粒度分布となるように破砕・篩別処理を行うことで得られた粒状ヤシ殻炭をサンプルとした。
当該破砕・篩別処理は、上記市販の粒状ヤシ殻活性炭「クラレコール(登録商標)GGS−N28/70」に施される破砕・篩別処理と同様の処理である。
なお、以降に記載するすべての実施例および比較例のサンプルについても、当該破砕・篩別処理を施すことにより、比較例3と同等の粒度分布となるように調整を行った。
(比較例2のサンプル)
比較例2は、原料である粗砕ヤシ殻炭に対して、上記市販の粒状ヤシ殻活性炭「クラレコール(登録商標)GGS−N28/70」の賦活処理に用いる流動賦活炉と同じ装置により、賦活処理を行い、得られた粒状ヤシ殻活性炭をサンプルとした。当該賦活処理では、得られる粒状ヤシ殻活性炭のアセトン吸着性能を19質量分率%程度にするために、上記市販の粒状ヤシ殻活性炭に施される場合よりも軽度な賦活処理になるよう、主に賦活処理時間を短縮する調整が行われた。
なお、以降に記載する実施例1〜4のサンプルの作製における賦活処理も、上記市販の粒状ヤシ殻活性炭「クラレコール(登録商標)GGS−N28/70」の賦活処理に用いる流動賦活炉と同じ装置で行った。
(実施例1のサンプル)
原料である粗砕ヤシ殻炭に対して、流動賦活炉による賦活処理を行い、得られた粒状ヤシ殻活性炭をサンプルとした。当該賦活処理は、得られる粒状ヤシ殻活性炭のアセトン吸着性能を28質量分率%程度にするために、上記市販の粒状ヤシ殻活性炭に施された賦活処理よりも重度な賦活処理になるよう、主に賦活処理時間を延長する調整が行われた。
(実施例2のサンプル)
原料である粗砕ヤシ殻炭に対して、流動賦活炉による賦活処理を行い、得られた粒状ヤシ殻活性炭をサンプルとした。当該賦活処理は、得られる粒状ヤシ殻活性炭のアセトン吸着性能を37質量分率%程度にするために、実施例1の賦活処理よりも重度な賦活処理になるよう、主に賦活処理時間を延長する調整が行われた。
(実施例3のサンプル)
原料である粗砕ヤシ殻炭に対して、流動賦活炉による賦活処理を行い、得られた粒状ヤシ殻活性炭をサンプルとした。当該賦活処理は、得られる粒状ヤシ殻活性炭のアセトン吸着性能を40質量分率%程度にするために、実施例2の賦活処理よりも重度な賦活処理になるよう、主に賦活処理時間を延長する調整が行われた。
(実施例4のサンプル)
原料である粗砕ヤシ殻炭に対して、流動賦活炉による賦活処理を行い、得られた粒状ヤシ殻活性炭をサンプルとした。当該賦活処理の条件は、得られる粒状ヤシ殻活性炭のアセトン吸着性能を実施例3よりも大きい数値(可能であれば、45質量分率%程度)にするために、実施例3の賦活処理よりも重度な賦活処理によるよう、主に賦活処理時間を延長する調整が行われた。
(比較例4のサンプル)
原料である粗砕ヤシ殻炭に対して、ロータリーキルンによる賦活処理を行い、得られた粒状ヤシ殻活性炭をサンプルとした。当該賦活処理の条件は、得られる粒状ヤシ殻活性炭のアセトン吸着性能が比較例3と同程度となるように調整された。
<2.明度L値、色度a値及び色度b値の測定、並びに色差ΔE値の算出>
実施例1〜4及び比較例1〜4の粒状ヤシ殻活性炭の明度L値、色度a値及び色度b値を、以下の方法で測定した。
上記1種類の粒状ヤシ殻炭と7種類の粒状ヤシ殻活性炭を、JIS K 7373に準拠して、そのまま試験用試料とし、スクリューキャップ付の石英セル(材質:合成石英ガラス、光路長×光路幅:10×10mm)に充填した。
石英セルの充填した上記各試料(比較例1〜4および実施例1〜4)を、JIS Z 8730に準拠して、三刺激値直読式のカラーメーター(スガ試験機株式会社製、SM−T45)で測定した。測定方法は反射測定とし、光学条件は45°照明0°受光(45°:0°)とした。測定は各試料3回ずつ行い、各測定値の平均値を測定結果の値とした。また、ブランクとして、試料を充填していない該石英セルのみでの測定を1回行った。
粒状ヤシ殻活性炭の色差ΔE値は、JIS Z 8730に準拠し、以下の式(I)に基づいて算出した。
(I)ΔE={(ΔL+(Δa+(Δb1/2
ここで、ΔLは、各試料の明度L値とブランクの明度L値の差を表し、Δaは各試料の色度a値とブランクの色度a値の差を表し、Δbは各試料の色度b値とブランクの色度b値の差を表す。
比較例1の粒状ヤシ殻炭、比較例2〜4及び実施例1〜4の粒状ヤシ殻活性炭の明度L値、色度a値及び色度b値の測定結果、及び色差ΔE値の算出結果を表1に示す。
Figure 2020079813
<3.アセトン吸着性能の測定>
粒状活性炭のアセトン吸着性能は、JIS K 1474に準拠して測定した。
粒状活性炭は上記<2.明度L値、色度a値及び色度b値の測定、並びに色差ΔE値の算出>で用いたもののうち、比較例4を除く、同ロットの粒状ヤシ殻活性炭を用いた。
比較例1〜3及び実施例1〜4の粒状ヤシ殻活性炭のアセトン吸着性能の測定結果を表2に示す。
Figure 2020079813
<4.目視観察による識別調査>
50人のパネラーにより、異なる2つの粒状活性炭が、目視で識別できるか否かを調査した。調査方法は以下のとおりである。
粒状活性炭は上記<3.アセトン吸着性能の測定>で用いたものと同ロットの粒状ヤシ殻活性炭を用いた。
比較例1〜3及び実施例1〜4の粒状ヤシ殻活性炭を、40mlの透明ガラス瓶にそれぞれ封入し、7つの試料としてパネラーに渡した。
パネラーは、1つの試料を基準とし、他の6つの試料を目視観察することで、異なる2つの試料が識別できるか否かを判定した。
目視観察は、封入された粒状ヤシ殻活性炭を透明ガラス瓶越しに観察した後に、該活性炭をガラス瓶から机上に出し直視して観察する方法で行った。
パネラーは、上記の目視観察の結果を総合して、異なる2つの試料が識別できるか否かを、7つの試料の総当たりで判定し、識別できる試料の組み合わせを記録した。
パネラーによる目視観察により、識別できる試料の組み合わせの記録を集計し、百分率で表した結果を表3に示す。
Figure 2020079813
表3中の数値は、目視観察により識別できると判定したパネラー数の%である。
表3より、比較例1〜3は、相互に識別できないことがわかった。
また、実施例2〜4も、相互に識別できないことがわかった。
実施例1については、比較例1〜3と識別できると判定したパネラーが50%以上であるのに対し、実施例2〜4と識別できると判定したパネラーが50%未満であることから、目視観察による場合、実施例2〜4の粒に、より近い粒状ヤシ殻活性炭であるといえる。
したがって、比較例1〜3の粒状ヤシ殻活性炭を不正品、実施例1〜4の粒状ヤシ殻活性炭を正規品としたときに、両者を目視観察により識別できるため、喫煙物品の真贋判定をフィルター部に含まれる粒状活性炭により行うことができる。

Claims (9)

  1. たばこロッド部と、粒状活性炭を含むフィルター部と、を備える喫煙物品であって、
    該粒状活性炭の、CIELab表色系における明度L値が11.50以上19.00以下であり、アセトン吸着性能が29.0質量分率%以上41.0質量分率%以下である、喫煙物品。
  2. 前記粒状活性炭のCIELab表色系における色差ΔE値が14.00以上21.50以下である請求項1に記載の喫煙物品。
  3. 前記粒状活性炭が粒状ヤシ殻活性炭である、請求項1又は2に記載の喫煙物品。
  4. たばこロッド部と、粒状活性炭を含むフィルター部と、を備える喫煙物品の製造方法であって、
    CIELab表色系における明度L値が11.50以上19.00以下である粒状活性炭を準備する工程と、該準備された粒状活性炭をフィルター部に添加する工程を含む、喫煙物品の製造方法。
  5. 前記準備する工程において、明度L値が11.50以上19.00以下であり、さらに、CIELab表色系における色差ΔE値が14.00以上21.50以下である粒状活性炭を準備する、請求項4に記載の喫煙物品の製造方法。
  6. 前記粒状活性炭のアセトン吸着性能が29.0質量分率%以上41.0質量分率%以下である、請求項4又は5に記載の喫煙物品の製造方法。
  7. 前記粒状活性炭が粒状ヤシ殻活性炭である、請求項4〜6のいずれか1項に記載の喫煙物品の製造方法。
  8. 粒状活性炭の色を、CIELab表色系で数値化する工程と、
    該CIELab表色系における明度L値が11.50以上19.00以下の値を有する粒状活性炭を、喫煙物品用フィルターに添加する粒状活性炭として選別する工程を含む、喫煙物品用フィルターに添加する粒状活性炭を鑑別する方法。
  9. 前記選別する工程において、明度L値が11.50以上19.00以下の値を有し、
    さらに、CIELab表色系における色差ΔE値が14.00以上21.50以下の値を有する粒状活性炭を選別する工程を含む、請求項8に記載の方法。
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