JPWO2020036232A1 - 放射線計測体及び放射線被曝量計測装置 - Google Patents

放射線計測体及び放射線被曝量計測装置 Download PDF

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Abstract

簡素な構造で比較的安価に実現でき、被験者の水晶体等の被曝量を迅速かつ正確に計測することが可能になる、放射線計測体及び放射線被曝量計測装置を提供する。放射線計測体は、周知の眼鏡、ゴーグル、後付サングラス等並びに防護眼鏡の形態で、レンズに透明なドシメータを形成することで実現できる。放射線被曝量計測装置は、放射線計測体を閉じ込めて外部の光を遮断する光遮蔽箱と、計算機で構成される。計算機は、放射線計測体に励起光を照射して発光量を計測する際、ノイズを遮断するスイッチを制御するシーケンス制御部を有する。

Description

本発明は、放射線計測体及び放射線被曝量計測装置に関する。
近年、低侵襲医療行為として、画像下治療(Interventional Radiology:インターヴェンショナルラジオロジー、IVR)が普及しつつある。この画像下治療のうち、X線等の放射線発生装置を用いる医療行為で、介助者が必要となる条件下では、主に医療従事者である介助者の断続的かつ長期間の放射線被曝が問題になる。
一般に放射線を用いた医療装置で用いられる放射線は、通常の環境中で常態的に人体が被曝する放射線に比べて高密度である。放射線を用いた医療装置は、この高密度な放射線量(線量)により、患者の患部に対して高い治療効果を与えることが可能になる。しかしながら、患者の患部に対する適正な線量を超えた放射線の過剰照射や、患部以外の非治療部位に対する放射線の照射は回避しなければならない。このような放射線による負の影響を最小限に抑えるために、患者の患部以外の非治療部位における線量管理は重要である。
特に、経皮的冠動脈インターベンション(Percutaneous Coronary Intervention:PCI)等のIVRを実施する医療従事者は、治療行為において継続的かつ長期間の放射線被曝に曝される。すると、医療従事者の水晶体等を始めとする人体の局所箇所に、高い線量の放射線が不均等に照射される可能性がある。これら人体の局所箇所には、特に放射線の感受性の高い箇所も存在するため、危険である。最悪の場合、白内障等の確定的影響の恐れのあるリスクになる。
放射線同位体元素を扱う施設(以下「放射性同位体元素取扱施設」と称する)や放射線発生装置、あるいは原子力施設等において過酷事故(severe accident:シビアアクシデント)が発生すると、事故現場近傍の作業従事者が不均等被曝(男性の胸部、女性の腹部よりも多く被爆していると思しき部位が他にある状態)を被る可能性がある。したがって、シビアアクシデントが発生していない通常の状態において、放射性同位体元素取扱施設、放射線発生装置、原子力施設等において、様々な放射線の発生や作業従事者に対する被曝を想定した放射線計測管理が、適切な管理下で継続的に履行される必要がある。
従来大型の加速器施設から発生する重粒子線、陽子線等のイオンビームや中性子線、γ線やX線等の医療用放射線において、近年では歯科レントゲンのX線発生装置に代表されるように小型化や汎用化が進んでいる。この様な汎用化が更に進むことで、より多様な不均等被曝が医療業務従事者、患者、患者介助者、またこれ以外に当該医療行為時に周辺に存在する介在者に生じる可能性が高まっている。
現在、各個人レベルの外部被曝線量の計測及び管理には個人用被曝線量計が用いられている。個人用被曝線量計には、ラジオフォトルミネセンス(Radio-photoluminescence; RPL)蛍光ガラス線量計、熱ルミネッセンス線量計(Thermo-Luminescence Dosimeter; TLD)や輝尽発光(Optically Stimulated Luminescence: OSL)線量計、フィルムバッジ等の積算型線量計があり、電離箱式線量計及び電子式線量計といった半リアルタイムの個人用被曝線量計と合わせて利用されている。これら被曝線量計の運用については法令に基づいた管理がなされている。日本国内では国際放射線防護委員会(International Commission on Radiological Protection:ICRP)による1990年勧告を取り入れた放射線障害防止に関する法令が2001年4月1日より施行されており、放射線業務従事者の線量限度のうち、個別部位が対象の等価線量限度として目の水晶体は、年間150mSvという線量基準に従って管理されている。
しかしながら、近年、水晶体のしきい線量が過小評価されているという見解から、水晶体被曝に関する閾値の見直しが進んでいる。具体的には、5Gyから0.5Gyと、従来の1/10の値にすべきである、と議論されている。ICRPの2011年勧告において、放射線作業者の水晶体の等価線量限度を年間150mSvから年平均20mSv(単年度では1年間50mSv、5年間では100mSv)への大幅な引き下げ指針が示された(非特許文献3、4参照)。今後各国で批准が予定されており、例えば欧州では2018年に批准が予定されている。このため、日本国内においても水晶体の被曝管理が極めて厳格に適応される可能性が高まっている。しかしながら現在様々な現場で使用されている個人被曝線量計は眼部を覆うことが難しく、水晶体被曝に相当する線量を推定する程度にとどまっている。このため、現状の個人用被曝線量計は不均等被曝環境下での利用が推奨されていない。
本発明の技術分野に近い先行技術文献を特許文献1、2、3及び非特許文献1〜5に示す。
特許文献1には、電磁シールド機能の向上と、小型化・軽量化・低コスト化と、をともに実現するような線量計に関する技術が開示されている。
特許文献2には、医療スタッフの吸収線量を精密に管理するための吸収線量管理装置に関する技術が開示されている。
特許文献3には、眼部水晶体への放射線照射量を低減するための眼鏡型構造体装置に関する技術が開示されている。
非特許文献1及び非特許文献2には、防護眼鏡の下での利用が想定される各種線量計が開示されている。
非特許文献3及び非特許文献4には、放射線作業者の水晶体の等価線量限度に関する指針が開示されている。
非特許文献5には、先行技術に係る放射線量計において、方向依存性に課題があるとの報告が記載されている。
非特許文献6には、診断用X線に対し、人体を防護する防護衣、防護眼鏡などの防護用具に関する技術情報が記載されている。
特開2005−221463号公報 特許第5072662号公報 特開2015−152548号公報
Physica Medica: European Journal of Medical Physics , Vol. 44 ; 2017, pp. 232 - 235. Scientific Reports Vol. 7, Article number: 569 (2017) ICRP Statement on Tissue Reactions, April 2011、2018年4月9日閲覧<http://www.icrp.org/page.asp?id=123> ICRP Statement on Tissue Reactions / Early and Late Effects of Radiation in Normal Tissues and Organs - Threshold Doses for Tissue Reactions in a Radiation Protection Context. ICRP Publication 118. Ann. ICRP 41(1/2) (2012).、2018年4月9日閲覧<http://www.icrp.org/publication.asp?id=ICRP+Publication+118> IRSN The eye lens dosimeter DOSIRIS、2018年4月11日閲覧<http://dosimetre.irsn.fr/en-us/Documents/Product%20files/DOSIRIS%20EN%20WEB.pdf> 日本工業規格JIS T61331-3:2016診断用X線に対する防護用具?第 3 部:防護衣,防護眼鏡及び患者用防護具Protective devices against diagnostic medical X-radiation-Part 3: Protective clothing, eyewear and protective patient shields
ICRPの2011年勧告でなされた水晶体被曝線量限度下限の変更に対し、個人向けの水晶体被曝線量評価手法は完全に確立しておらず、社会的な課題となっている。人体眼部水晶体の防護においては、JIS T 61331-3に挙げられる『防護衣,防護眼鏡及び患者用防護具』の要件に掛かる構造において、主にIVR手技の有無にかかわらず,放射線曝露環境にいる操作者が装着しその眼を防護することを目的に、いくつかのX線防護眼鏡が開発されている。鉛による光子減弱を用いて鉛当量を記載した機器以外に特許文献3に挙げられるような構造体をもって線量減弱を謳った機器が存在するが、これらの機器を通じてどの程度の線量が実際に付与されているかについては計測がなされておらず、特に水晶体での局所の線量計測が必要となっている。
このうち国内企業の1社である(株)千代田テクノルでは、フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)が開発したTLD型線量計DOSIRIS(登録商標)の展開を開始しており、国内の医療現場での治験が開始されている(非特許文献2参照)。しかしながら、1点の計測点を利用するDOSIRIS(登録商標)では方向依存性に課題があり、患者人体など医療従事者の下部からの線量を正確に評価できていないといった報告もあり(非特許文献5参照)、水晶体被曝線量を計測するための放射線測定機器としての運用に未だ解決できていない問題点が残ると想定される。
他方で、歯科診断等におけるハンドヘルドレントゲン装置の実用化など、レントゲン等の従来技術に用いられる装置の小型化も目覚しく、これらの実用化により推定される患者の患部以外の被曝リスクも拡大している。医療業務従事者以外の放射線被曝量管理等は、現状議論も限定的で未整備である。これは言い換えれば、放射線業務従事者でない患者について、その個人の負担を最小限にしながらかつ線量計測を行うべき潜在需要が存在することを意味する。しかしながら、これらに適応可能な、簡便かつ効果的に水晶体への放射線照射線量を求める効果的な測定方法に必要となる、検出体積ならびに放射線に対して有効な面積が大型でかつ線量評価が可能な測定方法を提供できていないという問題があった。
医療放射線分野以外にも、水晶体被曝線量限度は適用されるため、広く原子力施設で利用可能な線量計の開発が重要である。しかしながら、多様な放射線場、特にβ線やα線を想定計測対象として含めるべき多様な環境では、防護眼鏡の下での利用が想定されるDOSIRIS等の先行の各種線量計(非特許文献1、2参照)では、十分にその線量が評価できず、不均等被曝の量を過小評価する恐れがある。このため、より広範囲の水晶体被曝線量評価に活用可能な、眼部水晶体を広範囲でカバーしながら、かつ放射線源と線量計、水晶体間でβ線入射についても想定できる構造を備えた被爆線量計測方法の整備が必要である。
つまり、水晶体の被曝線量の限度の下限値が従来の5Gyから1/10である0.5Gyと、大幅に引き下げられることが確実な情勢になっている。この様な状況において、簡易で迅速かつ正確に被験者の水晶体等の被曝量を計測できる手段は、現時点では存在していない。
本発明は係る状況に鑑みてなされたものであり、簡素な構造で比較的安価に実現でき、被験者の水晶体等の被曝量を迅速かつ正確に計測することが可能になる、放射線計測体及び放射線被曝量計測装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の放射線計測体は、少なくとも一部に可視光を透過可能なドシメータが形成された可視光透過部材と、可視光透過部材を装着者の少なくとも一方の水晶体の近傍に配置する配置器具と、可視光透過部材と配置器具との間に介在して、可視光透過部材を配置器具に固定する可視光透過部材固定具とを具備する。
本発明によれば、簡素な構造で比較的安価に実現でき、被験者の水晶体等の被曝量を迅速かつ正確に計測することが可能になる、放射線計測体及び放射線被曝量計測装置を提供することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の第一、第二及び第三の実施形態に係る放射線計測体の外観図である。 第一の変形例に係る平板状レンズの製造方法を示す概略図である。 平板状のドシメータガラス板に対し、垂直及び所定の角度を以てX線またはγ線を照射した結果、ドシメータガラス板内に形成される蛍光現象を説明する概略図である。 第二の変形例に係る、ドシメータ粉末の製造方法を説明する概略図である。 第三の変形例に係るドシメータの機能を有するレンズを示す一部拡大図と、一部横断面図である。 第四及び第五の変形例に係る、放射線計測体のレンズにおけるドシメータ粉末の塗布範囲を説明する概略図と、放射線が照射された状態を説明する概略図である。 放射線被曝量計測装置の全体構成を示す概略図である。 放射線被曝量計測装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 放射線被曝量計測装置のソフトウェア機能を示すブロック図である。 線形増幅器から得られる信号のグラフと、励起光発光部に流れる電流のグラフである。 入出力制御部にて実行される、装着者の水晶体及び各臓器における放射線被曝量を推定演算する処理の詳細を示す機能ブロック図である。 光遮蔽箱の内部に設けられる、保持台と間仕切りの概略図である。
[放射線計測体:全体構成のバリエーション]
図1Aは、本発明の第一の実施形態に係る放射線計測体101の外観図である。
放射線計測体101は、周知の眼鏡の形状を有する。放射線計測体101のレンズ102a、102bは度なしであり、このレンズ102a、102bは、可視光を透過可能なドシメータ(Radio-Photoluminescence dosimeter:蛍光ガラス線量計(RPL)、熱ルミネッセンス線量計(Thermo-Luminescence Dosimeter; TLD)や輝尽発光(Optically Stimulated Luminescence: OSL)線量計)を有する。ドシメータの材料及び製造方法については図2にて後述する。
ドシメータの機能を有する左右のレンズ102a、102bは、眼鏡のフレームの一部を構成するリム103a、103bによって固定されている。リム103a、103bはブリッジ104によって固定されている。
更に、リム103a、103bは、智105a、105b、丁番106a、106bを介してテンプル107a、107bと接続されている。
リム103a、103bを固定するブリッジ104、そして智105a、105b、丁番106a、106b及びテンプル107a、107bは、可視光透過部材であるレンズ102a、102bを、放射線計測体101を装着する者(装着者)の少なくとも一方のまぶたの近傍に配置される配置器具としての機能を有する。そしてリム103a、103bは、可視光透過部材と配置器具との間に介在して、可視光透過部材を配置器具に固定する可視光透過部材固定具となる。ここで装着者とは、放射線計測体を眼鏡等のように自らの目に近接した状態にて装着して使用する者をいう。
周知のように、まぶたは眼球を覆う器官であり、眼球には水晶体が含まれる。したがって、リム103a、103bを固定するブリッジ104、そして智105a、105b、丁番106a、106b及びテンプル107a、107bは、可視光透過部材であるレンズ102a、102bを、放射線計測体101を装着する者(装着者)の少なくとも一方の水晶体の近傍に配置される配置器具としての機能を有する、とも言える。
すなわち、放射線計測体101は、度なしのレンズ102a、102bが可視光を透過可能なドシメータの機能を有する以外は、その外観形状は周知の眼鏡そのものである。
また、通常の眼鏡より一回り大きく、装着者が使用している通常の眼鏡に被せる様に装着が可能なオーバーグラスという物品があるが、本発明の第一の実施形態に係る放射線計測体101は、そのオーバーグラスの形状及び大きさにて構成してもよい。
図1Bは、本発明の第二の実施形態に係る放射線計測体121の外観図である。
放射線計測体121は、周知のゴーグルの形状を有する。ゴーグルの主要要素である透明なレンズ122は、可視光を透過可能なドシメータを有する。
ドシメータの機能を有するレンズ122は、ゴーグルのフレーム123によって固定されている。フレーム123の、装着者の顔面に当接する側にはフェイスパッド124が設けられている。
フレーム123の両端には伸縮可能なゴムバンドよりなるストラップ125が接続されている。
ストラップ125は、装着者の頭部に巻き付くことで、可視光透過部材であるレンズ122を装着者の少なくとも一方のまぶたの近傍に配置する配置器具である。そしてフレーム123は、可視光透過部材と配置器具との間に介在して、可視光透過部材を配置器具に固定する可視光透過部材固定具として機能する。
すなわち、放射線計測体121は、レンズが可視光を透過可能なドシメータの機能を有する以外は、その外観形状は周知のゴーグルそのものである。
また、本発明の第二の実施形態に係る放射線計測体121は、通常の眼鏡に被せることが可能な形状及び大きさにて構成してもよい。
図1Cは、本発明の第三の実施形態に係る放射線計測体131の外観図である。
放射線計測体131は、周知の後付サングラスの形状を有する。後付サングラスの主要要素である透明な度なしのレンズ132a、132bは、可視光を透過可能なドシメータを有する。
ドシメータの機能を有する左右のレンズ132a、132bは、ブリッジ133によってネジ止め等で固定されている。ブリッジ133には眼鏡のレンズを挟むクリップ134が設けられている。
クリップ134は、装着者が装着している眼鏡に固定することで、可視光透過部材であるレンズ132a、132bを装着者の少なくとも一方のまぶたの近傍に配置する機能を有する。そしてブリッジ133は、可視光透過部材と配置器具との間に介在して、可視光透過部材を配置器具に固定する可視光透過部材固定具として機能する。
すなわち、放射線計測体131は、レンズ132a、132bが可視光を透過可能なドシメータの機能を有する以外は、その外観形状は周知の後付サングラスそのものである。
なお、左右のレンズの固定方法は上述のブリッジ133に対するネジ止めにとどまらず、図1Aと同様の、リム103a、103bとブリッジ104を用いてもよい。
本発明の第三の実施形態に係る放射線計測体131は、装着者が使用する眼鏡のレンズにクリップ134で取り付けることにより、後付サングラスと同様の使用形態で装着することが可能である。
また、放射線計測体131はクリップ134を回動可能に構成するか、あるいは所定のアタッチメントを設けることで、装着者の眼鏡に代えて、安全帽に取り付けることも可能である。
X線またはγ線が照射されたドシメータに励起光を照射すると、オレンジ色等の放射線により形成された準位に対応した波長を有する蛍光を発光する。蛍光発光の強度及び時間はX線またはγ線の強度と照射時間、すなわち被曝量に比例する。このドシメータからの蛍光発光量を計測することで、放射線被曝量を計測することが可能になる。
日常生活に眼鏡を使用する必要がない、視力が健常な作業者は、放射線被曝のおそれが大きい現場での作業の際に、図1Aに示す眼鏡形状の放射線計測体101または図1Bに示すゴーグル形状の放射線計測体121を装着する。あるいは、度なしの伊達眼鏡に図1Cに示す後付サングラス形状の放射線計測体131を装着してもよい。
近視、遠視あるいは乱視等、日常生活に眼鏡を使用する必要がある作業者は、放射線被曝の虞が大きい現場での作業の際に、自らが装着する眼鏡の上に図1Aに示すオーバーグラス形状の放射線計測体101を装着するか、図1Bに示すゴーグル形状の放射線計測体121を装着するか、自らが装着する眼鏡に図1Cに示す後付サングラス形状の放射線計測体131を装着する。
[レンズの変形例:平板状レンズとその製造方法]
前述の第一の実施形態、第二の実施形態及び第三の実施形態に適用するレンズには、ドシメータの機能を持たせる必要がある。ドシメータの機能を付与したレンズは、様々な形態で構成することが可能である。これより、それらレンズの変形例を説明する。
先ず、図2A、図2B、図2C及び図2Dにかけて、第一の変形例に係る平板状レンズを説明する。
図2Aは、第一の変形例に係る平板状レンズの製造方法の第一段階を示す概略図である。
可視光を透過可能なドシメータ(Radio-Photoluminescence dosimeter:蛍光ガラス線量計(RPL))を例にとると、アルミナ製のるつぼ201に、NaPOの粉末M202、Al(POの粉末M203、及び活性中心賦活材料(アクティベータ)としてのAgClまたはCuClの粉末M204を投入し、撹拌する。
図2Bは、平板状レンズの製造方法の第二段階を示す概略図である。
図2Aの段階において、材料粉末が投入されたるつぼ201を、常温から1000℃迄、1時間かけて温度上昇させる。その後、1000℃の状態を1時間保持する。なお、図2Bでは加熱をガスバーナS205等で示しているが、電気炉を用いてもよい。
図2Cは、平板状レンズの製造方法の第三段階を示す概略図である。
図2Bの段階において、るつぼ201内で溶融したドシメータ材料を、室温中のアルミプレート206上に流し込む。すなわち、急冷法にてドシメータ材料を冷却する。すると、ドシメータの機能を有するガラス板207が形成される。
図2Dは、平板状レンズの製造方法の第四段階を示す概略図である。
図2Cの段階において、アルミプレート206上に形成された、ドシメータの機能を有するガラス板207を、コンターソー等を用いて所望の形状に切削加工する。
すなわち、図2の工程によって形成されるレンズは、レンズ全体がドシメータの機能を有するガラスにて構成されている。
なお、図2はNaPOとAl(POよりなるRPLガラスを一例に説明したが、他の材料によるRPLガラス、OSL材料、TLD材料を用いてレンズを作成してもよい。
[平板状レンズの特性]
図3Aは、平板状のドシメータガラス板301に対し、垂直に荷電粒子線を照射した結果、ドシメータガラス板301内に形成される蛍光現象を説明する概略図である。
図3Bは、平板状のドシメータガラス板301に対し、所定の角度を以て荷電粒子線を照射した結果、ドシメータガラス板301内に形成される蛍光現象を説明する概略図である。
約1μm以上の厚みを有する平板状のドシメータガラス板301は、荷電粒子線の照射方向V303及びV304に平行な方向に、円錐状の蛍光変化部302が多数現れる。このように、所定の厚みを有するドシメータガラス板301に荷電粒子線を照射した後、励起光を照射して発光量を計測する段階において、顕微鏡等でドシメータガラス板301を拡大することで、放射線の照射方向を確認することが可能になる。
すなわち、図2の工程によって形成されるレンズには、放射線被曝によって、図3A及び図3Bに示される、放射線の照射方向がわかる蛍光変化部302がレンズの全体に発生する。
図2に示した第一の変形例に係る製造方法によって形成された平板状のレンズは、放射線が照射され、更に後述する計測装置によって励起光が照射された後に、約300℃に加熱することで、アニール現象が生じ、再び放射線に対する感受性を回復させることが可能になる。すなわち、レンズは加熱することで繰り返し使用が可能になる。
図1Aに示す眼鏡形状の放射線計測体101は、フレーム全体を耐熱性を有する材料で構成することで、放射線計測体101全体を加熱して再利用することが可能になる。
図1Bに示すゴーグル形状の放射線計測体121は、フレームからレンズを脱着可能に構成することで、フレームからレンズを取り外し、レンズを加熱して再利用することが可能になる。
図1Cに示す後付サングラス形状の放射線計測体131は、ブリッジからレンズを脱着可能に構成することで、ブリッジからレンズを取り外し、レンズを加熱して再利用することが可能になる。また、ブリッジ及びクリップに耐熱性を有する材料で構成して、図1Aの放射線計測体101と同様に放射線計測体131全体を加熱して再利用可能にしてもよい。
[レンズの変形例:ドシメータの粉末とその製造方法]
図1及び図2にて開示したレンズは全体がドシメータの機能を有するガラス板で形成されている。このレンズはアニール処理によって繰り返しの再利用が可能である反面、材料自体のコストが高く、また湾曲形状を形成するためには高価な工作機械等を用いる必要がある。そこで、より安価なレンズを形成する方法として、これより図4A、図4B、図4C及び図4Dにかけて、第二の変形例に係るドシメータの粉末を製造する方法を説明する。
図4Aは、第二の変形例に係る、ドシメータ粉末403の製造方法の第一段階を説明する概略図である。先ず、図2Cまたは図2Dで作成したドシメータガラス板301を、周知の乳棒と乳鉢等を用いて細かく破砕して、ドシメータ原粉末401を得る。
図4Bは、ドシメータ粉末403の製造方法の第二段階を説明する概略図である。図4Aで作成したドシメータ原粉末401を、1mmと0.5mmの篩402a、402bを用いて分級して、直径0.5−1mmのドシメータ粉末403を抽出する。
図4Cは、ドシメータ粉末403の製造方法の第三段階を説明する概略図である。図4Bで抽出したドシメータ粉末403を、カーボンパウダーと共にるつぼ201に投入し、撹拌する。その後、550℃で3時間かけて加熱する。
図4Dは、ドシメータ粉末403の製造方法の第四段階を説明する概略図である。図4Cで加熱したドシメータ粉末403を、純水404中で超音波洗浄機を用いて洗浄する。
粉末状のドシメータを形成すると、図3に示した円錐状の蛍光変化部302の観察は不可能になる。しかし、例えばアクリルや塩化ビニール等、低価格で透明な合成樹脂の板の全面にドシメータ粉末403を塗布することで、使い捨てにはなるが、安価な放射線計測体を実現することが可能になる。
ドシメータ粉末403あるいはドシメータの微粒子を透明な合成樹脂の板の表面に固着させることで、透明な合成樹脂の板の表面及び/または裏面にドシメータの薄い層を形成する方法は、種々の方法が考えられる。例えば、合成樹脂製の接着剤、塗料やバインダと混合して塗布する。また、スパッタリングや、抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着等の真空蒸着も原理的には可能である。
すなわち、既存の眼鏡やゴーグルの製造工程において、レンズの製造過程に粉末状のドシメータを塗布する工程を追加するだけで、安価かつ容易に放射線計測体を実現することが可能になる。勿論、既存の市販の眼鏡、伊達眼鏡、ゴーグル、後付サングラス等のレンズや非特許文献6に挙げられる防護眼鏡の鉛含有ガラスレンズにドシメータ粉末403を塗布してもよい。
[レンズの変形例:シンチレータの機能を有する使い捨てレンズ]
図5Aは、第三の変形例に係るドシメータの機能を有するレンズ501を示す一部拡大図である。
図5Bは、第三の変形例に係るドシメータの機能を有するレンズ501の一部横断面図である。
図5A及び図5Bに示すレンズ501は、図1Aに示す第一の実施形態に係る放射線計測体101、及び図1Cに示す第三の実施形態に係る放射線計測体131に適用することを想定した形状であるが、図1Bに示す第二の実施形態に係る放射線計測体121にも同様の技術思想にて適用が可能である。
図5A及び図5Bに示すレンズ501は、透明な合成樹脂の基材502の全面に図4で説明したドシメータ粉末403が塗布されて、ドシメータ層503が形成されている。そして更にドシメータ層503の上に、その周縁にヨウ化セシウム等の透明なシンチレータ504が塗布されている。
ドシメータは放射線を照射しただけでは発光せず、励起光源からの紫外線などの刺激光を照射することで初めて発光する。つまり、過大な放射線が照射されて放射線計測体の装着者に危険が生じても、現在被爆している状態が危険であるか否かをリアルタイムで判断することができない。そこで、放射線計測体のレンズ501の周縁にシンチレータ504を塗布しておけば、放射線が照射されるとリアルタイムにシンチレータ504が発光する。このシンチレータ504の発光状態で、放射線計測体の装着者は自らの身に危険が迫っていることを瞬時に判断することが可能になる。なお、レンズ501の周縁にのみシンチレータ504を塗布する理由は、レンズ501全面にシンチレータ504を塗布すると、放射線計測体の装着者の視界を妨げてしまい、装着者の避難行動を著しく阻害してしまう虞を鑑みた結果である。
なお、ドシメータ層503は、基材502の裏面や両面に塗布等で形成してもよい。
[レンズの変形例:ドシメータ粉末403の塗布範囲を最小限に抑えた使い捨てレンズ]
前述の第二の変形例及び第三の変形例では、合成樹脂で構成されたレンズの全面にドシメータ粉末403を塗布していた。しかし、図7以降で後述する放射線被曝量計測装置は、光学系によって励起光をレンズの表面に集光する都合上、レンズに塗布されたドシメータの発光を計測する面積は限られている。つまり、レンズの全面にドシメータ粉末403を塗布せずとも、必要最小限の箇所にドシメータ粉末403を塗布すれば、装着者の水晶体の放射線被曝量を計測する、という所望の目的を達成することが可能である。
図6Aは、第四の変形例に係る、放射線計測体101のレンズ601a、601bにおけるドシメータ粉末403の塗布範囲を説明する概略図である。
図6Bは、第四の変形例に係る、放射線計測体101のレンズ601a、601bに塗布されたドシメータ粉末403に対し、放射線が照射された状態を説明する概略図である。
なお、図6A、図6B、図6C及び図6Dでは、図1Aに示す第一の実施形態に係る放射線計測体101を例に説明しているが、図1Bに示す第二の実施形態に係る放射線計測体121及び図1Cに示す第三の実施形態に係る放射線計測体131においても同様の技術思想にて適用が可能である。
図6A及び図6Bに示す放射線計測体101のレンズ601a、601bは、ブリッジの近傍(装着者の鼻に近い側)にドシメータ粉末403が塗布された第一検出領域602a、602bが、テンプルの近傍(装着者の耳に近い側)にドシメータ粉末403が塗布された第二検出領域603a、603bが、それぞれ設けられている。眼鏡形状である放射線計測体101は、図6Bに示すように装着者の顔の輪郭に沿って湾曲している。この湾曲した形状のレンズ601a、601bに対し、放射線が照射方向V604から照射されると、第一検出領域602a、602bと第二検出領域603a、603bとで、放射線の照射角度が異なるために、それぞれの検出領域における被曝量に差異が生じる。特に、第二検出領域603a、603bは装着者の耳に近い側に形成されているため、放射線が装着者の右側と左側のどちらから照射されたのかを客観的に類推することが可能になる。
図6Bでは、放射線の照射方向V604に対し、右側の第二検出領域603aの方が左側の第二検出領域603bよりもより直角に近い相対角度関係を有している。したがって、右側の第二検出領域603aと左側の第二検出領域603bに励起光を照射すると、右側の第二検出領域603aの方が左側の第二検出領域603bより蛍光発光時間が長くなると考えられる。
したがって、第二検出領域603a、603bに励起光源からの紫外線などの刺激光を照射した際に生じる発光量の違いから、放射線の照射方向を類推することが可能になる。
[レンズの変形例:更に放射線の照射方向の判別を確実にすべく形成した使い捨てレンズ]
図6Cは、第五の変形例に係る、放射線計測体101のレンズ611a、611bにおけるドシメータ粉末403の塗布範囲を説明する概略図である。
図6Dは、第五の変形例に係る、放射線計測体101のレンズ611a、611bに塗布されたドシメータ粉末403に対し、放射線が照射された状態を説明する概略図である。
図6C及び図6Dに示す放射線計測体101のレンズ611a、611bの第一検出領域612a、612bは、図6A及び図6Bに示した第四の変形例に係るレンズ601a、601bと同等である。しかし第二検出領域は、テンプルの近傍(装着者の耳に近い側)に更に舌状の延長突起部613a、613bが形成され、この延長突起部613a、613bにドシメータ粉末403が塗布されている。この第二検出領域を構成する延長突起部613a、613bは、第四の変形例における第二検出領域603a、603bと比べて、より装着者の耳に近い側に形成されている。このため、第四の変形例よりも明確に、放射線が装着者の右側と左側のどちらから照射されたのかを客観的に類推することが可能になる。
以上説明した、本発明に係る放射線計測体は、以下の実施形態を有する。
(1)図1Aに示すように、眼鏡形状の放射線計測体101である。
(2)図1Bに示すように、ゴーグル形状の放射線計測体121である。
(3)図1Cに示すように、後付サングラス形状の放射線計測体131である。
また、上記(1)、(2)及び(3)にて説明した、本発明に係る放射線計測体に対して適用されるレンズ(可視光透過部材)には、以下の変形例を有する。
(4)図2に示すように、レンズ全体がドシメータで形成されている。
(5)図4に示すように、レンズの基材は透明の合成樹脂で形成され、その表面全面にドシメータ粉末403が塗布されている。
(6)図5に示すように、レンズ501の基材502は透明の合成樹脂で形成され、その表面全面にドシメータ粉末403が塗布され、その上に更に、レンズ周縁にシンチレータ504が塗布されている。
(7)図6A及び図6Bに示すように、レンズ601a、601bの基材は透明の合成樹脂で形成され、装着者の鼻に近い側に第一検出領域602a、602bとして、装着者の耳に近い側に第二検出領域603a、603bとして、ドシメータ粉末403が塗布されている。
(8)図6C及び図6Dに示すように、レンズ611a、611bの、装着者の頬骨近傍に延長突起部613a、613bが形成され、延長突起部613a、613bにドシメータ粉末403が塗布されている。
[放射線被曝量計測装置701:全体概略とハードウェア構成]
放射線計測体は、それ単体では放射線被曝量を計測することができない。前述のように、レンズに形成されたドシメータに励起光を照射して蛍光させ、その発光量を計測することで、初めて放射線被曝量を計測することが可能になる。
図7は、放射線被曝量計測装置701の全体構成を示す概略図である。
放射線被曝量計測装置701は、放射線計測体702を閉じ込める光遮蔽箱703と、光遮蔽箱703に接続される計算機704よりなる。図7では計算機704の一例として周知のパソコンが接続されているが、周知のワンボードマイコンでもよい。
図8は、放射線被曝量計測装置701のハードウェア構成を示すブロック図である。
光遮蔽箱703は、その内部に放射線計測体702を保持する保持台801と、保持台801を駆動するモータ802と、放射線計測体702に励起光を照射するための励起光発光部803と、放射線計測体702から生じる蛍光を電気信号に変換する蛍光受光部804と、励起光を放射線計測体702に集光させる光学系805aと、蛍光を蛍光受光部804へ集光する光学系805bを有する。
保持台801とモータ802は、光学系805a、805bと放射線計測体702との相対的な位置関係を変更するために設けられている。
フォトダイオード、フォトトランジスタ、CMOSセンサ等よりなる蛍光受光部804から出力される微弱な電圧信号は、電荷増幅器806によって積分され、更に線形増幅器807で増幅される。線形増幅器807の出力信号は、計算機704のA/D変換器819によってデジタルデータに変換される。
なお、A/D変換器819は光遮蔽箱703に設けられていてもよい。
計算機704は、バス811に接続された、CPU812、ROM813、RAM814、表示部815、操作部816、不揮発性ストレージ817、USB等のシリアルインターフェース(以下「シリアルI/F」と略)818、そしてA/D変換器819を備える。
不揮発性ストレージ817には、計算機704を放射線被曝量計測装置701として動作させるためのプログラムが格納されている。
シリアルI/F818には、モータ802と励起光発光部803が接続されている。
[放射線被曝量計測装置701:ソフトウェア機能]
図9は、放射線被曝量計測装置701のソフトウェア機能を示すブロック図である。
A/D変換器819から出力されるデジタルデータは、スイッチ901を介して入出力制御部902に入力される。このスイッチ901は、シーケンス制御部903によってオンオフ制御される。入出力制御部902は、スイッチ901を介して入力されたデータに時間積分処理を施して、放射線被曝量を算出する。そして、算出した放射線被曝量を表示部に表示し、不揮発性ストレージ内の所定のファイルに記録する。
シーケンス制御部903は、励起光発光部803とスイッチ901に対し、オンオフ制御信号を送信する。具体的には、励起光発光部803を所定時間だけ発光させた後、所定の時間間隔を経過してから、スイッチ901をオン制御する。
図10は、線形増幅器807から得られる信号のグラフと、励起光発光部803に流れる電流のグラフである。
励起光発光部803から励起光がドシメータに一定時間照射される(T1001からT1002)と、励起光照射の開始時点(T1001)から少し遅れて、蛍光受光部804から信号が発生し(T1003)、励起光照射の終了時点(T1002)から少し遅れて、蛍光受光部804から発生する信号が一旦途絶える(T1004)。この、時点T1003からT1004の間に線形増幅器807から得られる信号は、励起光照射の時間にのみ依存するノイズである。
そして、時点T1004から僅かな時間間隔を経て、ドシメータは自発的に発光を始める(T1005)。この発光は時点T1006迄継続する。この、時点T1005から時点T1006迄の発光が、放射線被曝量に依存する蛍光現象であり、放射線被曝量に応じて時点T1006の終了時刻が前後に変動する。
入出力制御部902には、線形増幅器807から得られる信号のうち、時点T1003から時点T1004迄のノイズを除外し、時点T1005から時点T1006迄の蛍光現象に因る信号だけを演算の対象にしなければならない。この、時点T1001からT1005迄の信号をマスキングするため、シーケンス制御部903が設けられている。
装着者の水晶体は放射線計測体702のレンズ自体が放射線遮蔽素材として働くため、水晶体の放射線被曝量は放射線計測体702の未装着時より低くなる。また、放射線計測体702のレンズと装着者の水晶体は組成及び密度が異なるため、放射線の吸収線量が異なる。
放射線計測体702の放射線量と水晶体被曝の放射線量の相関は、シミュレーションにより推定する。
放射線被曝量計測装置701の入出力制御部902は、上記の線量推定方法に基づく補正演算機能を有している。
また、装着者が放射線防護服を着用していない場合は、均等被曝(放射線被曝の対象となる人の全身が概ね均等に放射線被曝を受ける状況)が適用されると考えられる。この場合、放射線計測体702から算出される装着者の水晶体の放射線被曝量に対して、所定の係数を乗算する等で、装着者の水晶体以外の他の臓器や組織における放射線被曝量を推定演算することが可能になる。
図11は、入出力制御部902にて実行される、装着者の水晶体及び各臓器における放射線被曝量を推定演算する処理の詳細を示す機能ブロック図である。
A/D変換器819から入力される、放射線計測体の左レンズから読み取られたRPL読取量をMrad(L)、右レンズから読み取られたRPL読取量をMrad(R)とする。Mrad(L)とMrad(R)よりなる左右レンズRPL読取量1101は、校正標準場において決定される放射線吸収体の吸収線量校正定数1102と、第一乗算器1103によってそれぞれ乗算される。なお、図11及び数式上の吸収線量校正定数1102をNとする。
その結果、放射線計測体の左レンズの吸収線量Drad(L)と、放射線計測体の右レンズの吸収線量Drad(R)が、以下の式で導き出される。
rad(L)=N×Mrad(L)
rad(R)=N×Mrad(R)
rad(L)とDrad(R)よりなる左右レンズ吸収線量1104は、平均値演算部1105によって、吸収線量平均値1106が算出される。
Figure 2020036232
事前にモンテカルロ・シミュレーションにより計算しておいた、モンテカルロ・シミュレーションにおける3mm線量当量H(3)とモンテカルロ・シミュレーションにおける放射線計測体の吸収線量平均値の比を、3mm線量当量校正定数1107とする。3mm線量当量とは、水晶体の線量当量の指標として用いられる、身体表面から3mmの深さの線量当量である。
Figure 2020036232
吸収線量平均値1106は、第二乗算器1108によって、3mm線量当量校正定数1107と乗算されて、3mm線量当量1109が導き出される。すなわち、以下の式にて3mm線量当量1109が算出される。
Figure 2020036232
一方、Drad(L)とDrad(R)よりなる左右レンズ吸収線量1104は、放射線飛来角演算部1110にも入力される。
放射線飛来角演算部1110は、事前にモンテカルロ・シミュレーションにより、左右レンズ吸収線量1104における左右の線量比Drad(L)÷Drad(R)に対する、期待度の高い放射線飛来角1111の関係を導き出し、テーブル等にて記憶しておく。そして、入力される左右レンズ吸収線量1104に対応する放射線飛来角1111を出力する。
なお、図11及び数式上の放射線飛来角1111をθradとする。
更に、事前にモンテカルロ・シミュレーションにより計算しておいた、モンテカルロ・シミュレーションにおける放射線飛来角毎の臓器Tの臓器吸収線量Dと、モンテカルロ・シミュレーションにおける放射線計測体の吸収線量平均値の比を、テーブル等にて記憶しておく。このテーブルを臓器毎飛来角吸収線量比1112とする。
Figure 2020036232
吸収線量平均値1106と放射線飛来角1111は、臓器吸収線量演算部1113に入力される。臓器吸収線量演算部1113は、放射線飛来角1111にて臓器毎飛来角吸収線量比1112を検索して、該当する放射線飛来角における臓器毎の係数のテーブルを引き出し、吸収線量平均値1106と乗算する。
すなわち、以下の式によって臓器Tにおける臓器吸収線量1114が算出される。
Figure 2020036232
[放射線被曝量計測装置701:間仕切り]
図12は、光遮蔽箱703の内部に設けられる、保持台801と間仕切り1201の概略図である。
放射線が照射されたレンズに形成されているドシメータは、励起光を照射すると蛍光現象によって可視光を発光する。この蛍光現象によって生じる発光を正確に計測するため、蛍光受光部804を稼働する際には、ドシメータの蛍光に由来しない光を遮蔽する必要がある。このため、放射線計測体702は光遮蔽箱703に入れられ、外部の光を遮蔽した状態でドシメータの発光量の計測を行う。
紫外線LEDやレーザダイオード等の励起光源発光部803は、周知の定電流回路を用いて一定の電力にて発光駆動が行われる。一定の電力によって発生させた励起光をドシメータに照射させる都合上、ドシメータが形成されたレンズに対して広範囲に励起光を照射すると、励起光が広範囲に分散されてしまうと共に、広範囲に発生した蛍光を余すことなく蛍光受光部804に集光させることが難しい。また、図6で説明したように、ドシメータの異なる部位における輝度が放射線の照射方向によって変化することから、レンズに対して広範囲に励起光を照射することは好ましくない。このため、励起光発光部803から生じた励起光は、光学系805a、805bによってドシメータが形成されたレンズの一部分に対して集光される。
本発明の実施形態に係る放射線被曝量計測装置701において利用可能な光学系805a、805bの種類としては、PL系(Photoluminescence)と呼ばれる、発光光学系と受光光学系が別々に構成されている光学系と、共焦点系(Confocal)と呼ばれる、発光光学系と受光光学系のうち、対物レンズが共用される光学系がある。何れの光学系であっても、可視光透過部材の一箇所に励起光を集光させる必要がある点は共通する。このため、可視光透過部材の複数の箇所に対し、励起光を集光させて蛍光を計測する作業を複数回実施する必要がある。特に、第一の実施形態(眼鏡型放射線計測体)と第三の実施形態(後付サングラス型放射線計測体)では、可視光透過部材の右目側と左目側とで、別々に計測作業を実施する必要がある。保持台801とモータ802は、光学系805a、805bと可視光透過部材との相対的な位置関係を変更して、レンズに対し複数箇所における計測を実行するために設けられている。
一方、ドシメータを構成するレンズ等の可視光透過部材は、ガラスや透明な合成樹脂で構成されていることから、光を屈折させる他、反射させる等の光学特性を有する。励起光に対しても例外ではなく、可視光透過部材に照射された励起光の一部は、様々な方向へ乱反射する。すると、乱反射した励起光が、計測対象外の可視光透過部材上のドシメータに照射されてしまい、計測していないにもかかわらず、別の計測部分で蛍光が生じてしまう可能性がある。
このような、光学系805a、805bが計測対象としていない箇所における励起光の漏れ込みを防ぎ、蛍光の計測誤差を最小限に防ぐため、保持台801に固定された放射線計測体702の中心を横切り、可視光透過部材の右目側と左目側を相互に光学的に遮蔽するために、間仕切り1201が設けられる。この間仕切り1201によって、一方の可視光透過部材の蛍光を計測する際に、乱反射した励起光が他方の可視光透過部材に照射される可能性を排除する。
本発明の実施形態では、種々の形態を有する放射線計測体と放射線被曝量計測装置701を開示した。
放射線計測体は、周知の眼鏡、ゴーグル、後付サングラス等の形態で、レンズに透明なドシメータを形成することで実現できる。
レンズは、その全体をドシメータガラスで形成してもよいし、ドシメータガラスを粉砕したドシメータ粉末を透明な合成樹脂に塗布してもよい。また、レンズの周縁や、レンズの全面あるいは一部分にシンチレータを形成してもよい。
ドシメータをレンズに形成する範囲は、レンズ全体でもよいが、レンズの表面及び/または裏面の、装着者の右耳に近い側と左耳に近い側のそれぞれにドシメータの層を塗布等で形成すると、放射線の照射方向を類推することが可能になる利点がある。またこの利点をより追求するため、レンズに延長突起部613a、613bを形成してもよい。
放射線被曝量計測装置701は、放射線計測体702を閉じ込めて外部の光を遮断する光遮蔽箱703と、計算機704で構成される。計算機704は、放射線計測体702に励起光を照射して発光量を計測する際、ノイズを遮断するスイッチ901を制御するシーケンス制御部903を有する。
また、光遮蔽箱703の内部には、光の漏れ込みを防ぐために間仕切り1101が設けられる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、他の変形例、応用例を含む。
101…放射線計測体、102a、102b…レンズ、103a、103b…リム、104…ブリッジ、105a、105b…智、106a、106b…丁番、107a、107b…テンプル、121…放射線計測体、122…レンズ、123…フレーム、124…フェイスパッド、125…ストラップ、131…放射線計測体、132a、132b…レンズ、133…ブリッジ、134…クリップ、201…るつぼ、206…アルミプレート、207…ガラス板、301…ドシメータガラス板、302…蛍光変化部、401…ドシメータ原粉末、402a、402b…篩、403…ドシメータ粉末、404…純水、501…レンズ、502…基材、503…ドシメータ層、504…シンチレータ、601a、601b…レンズ、602a、602b…第一検出領域、603a、603b…第二検出領域、611a、611b…レンズ、612a、612b…第一検出領域、613a、613b…延長突起部、701…放射線被曝量計測装置、702…放射線計測体、703…光遮蔽箱、704…計算機、801…保持台、802…モータ、803…励起光発光部、804…蛍光受光部、805a、805b…光学系、806…電荷増幅器、807…線形増幅器、811…バス、812…CPU、813…ROM、814…RAM、815…表示部、816…操作部、817…不揮発性ストレージ、818…シリアルインターフェース、819…A/D変換器、901…スイッチ、902…入出力制御部、903…シーケンス制御部、1101…左右レンズRPL読取量、1102…吸収線量校正定数、1103…第一乗算器、1104…左右レンズ吸収線量、1105…平均値演算部、1106…吸収線量平均値、1107…3mm線量当量校正定数、1108…第二乗算器、1109…3mm線量当量、1110…放射線飛来角演算部、1111…放射線飛来角、1112…臓器毎飛来角吸収線量比、1113…臓器吸収線量演算部、1114…臓器吸収線量、1201…間仕切り

Claims (14)

  1. 少なくとも一部に可視光を透過可能なドシメータが形成された可視光透過部材と、
    前記可視光透過部材を装着者の少なくとも一方の水晶体の近傍に配置する配置器具と、
    前記可視光透過部材と前記配置器具との間に介在して、前記可視光透過部材を前記配置器具に固定する可視光透過部材固定具と
    を具備する放射線計測体。
  2. 前記ドシメータは積算型被曝線量計素子である、請求項1に記載の放射線計測体。
  3. 前記可視光透過部材は眼鏡のレンズであり、
    前記配置器具は眼鏡のテンプルであり、
    前記可視光透過部材固定具は眼鏡のブリッジ及びリムを有する、
    請求項2に記載の放射線計測体。
  4. 前記可視光透過部材はゴーグルのレンズであり、
    前記配置器具はゴーグルのストラップであり、
    前記可視光透過部材固定具はゴーグルのフェイスパッドを有する、
    請求項2に記載の放射線計測体。
  5. 前記可視光透過部材は後付サングラスのレンズであり、
    前記配置器具は後付サングラスのクリップであり、
    前記可視光透過部材固定具は後付サングラスのブリッジを有する、
    請求項2に記載の放射線計測体。
  6. 前記配置器具及び前記可視光透過部材固定具は前記可視光透過部材のアニール処理に耐える熱耐性を有する、
    請求項3または5に記載の放射線計測体。
  7. 前記可視光透過部材は前記可視光透過部材固定具から脱着が可能であると共に、アニール処理に耐える熱耐性を有する、
    請求項4に記載の放射線計測体。
  8. 前記可視光透過部材は、少なくとも一部にシンチレータが形成されている、
    請求項3または4または5に記載の放射線計測体。
  9. 前記可視光透過部材は、表面及び/または裏面の、前記装着者の右耳に近い側と左耳に近い側のそれぞれにドシメータの層が形成されている、
    請求項3または4または5に記載の放射線計測体。
  10. 前記可視光透過部材は、表面及び/または裏面の、前記装着者の右耳に近い側と左耳に近い側のそれぞれに、前記装着者の顔面に沿う角度で延長突起部が形成され、前記延長突起部にドシメータの層が形成されている、
    請求項3または4または5に記載の放射線計測体。
  11. 少なくとも一部に可視光を透過可能なドシメータが形成された可視光透過部材と、前記可視光透過部材を装着者の少なくとも一方の水晶体の近傍に配置する配置器具と、前記可視光透過部材と前記配置器具との間に介在して、前記可視光透過部材を前記配置器具に固定する可視光透過部材固定具とを具備する放射線計測体を用いて前記放射線計測体を装着した装着者の放射線被曝量を測定する放射線被曝量計測装置であって、
    前記放射線計測体を閉じ込め、可視光の入射を防ぐ光遮蔽箱と、
    前記光遮蔽箱の内部の前記放射線計測体に励起光を照射する励起光発光部と、
    前記放射線計測体の発光状態を所定の電気信号に変換する蛍光受光部と、
    前記蛍光受光部の出力信号に基づいて、前記放射線計測体の放射線被曝量を演算することにより、前記装着者の眼球における放射線被曝量を出力する入出力制御部と
    を具備する、放射線被曝量計測装置。
  12. 更に、
    前記蛍光受光部と前記入出力制御部との間に設けられ、前記蛍光受光部の出力信号に含まれる、前記励起光発光部の発光が終了した時点から所定の時間に生じるノイズを遮断するスイッチと、
    前記励起光発光部と前記スイッチのオンオフ制御を行うシーケンス制御部と
    を具備する、請求項11に記載の放射線被曝量計測装置。
  13. 前記入出力制御部は更に、前記装着者の前記眼球における前記放射線被曝量に所定の係数を乗じて、前記装着者の各種臓器における放射線被曝量を出力する、請求項12に記載の放射線被曝量計測装置。
  14. 前記放射線計測体の前記可視光透過部材は、前記装着者の右耳に近い側と左耳に近い側のそれぞれにドシメータが形成されており、
    前記光遮蔽箱は、前記可視光透過部材に形成されている左右の前記ドシメータの間に相互の発光の漏れ込みを防ぐ間仕切りが設けられている、
    請求項13に記載の放射線被曝量計測装置。
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