JPWO2020022227A1 - 通信システムおよび通信装置 - Google Patents

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Abstract

通信システムは、地中ケーブルを備える電力系統に用いられる通信システムであって、前記地中ケーブルの遮蔽層との誘導結合により前記地中ケーブルを介して互いに通信可能な複数の通信装置を備える。

Description

本開示は、通信システムおよび通信装置に関する。
この出願は、2018年7月27日に出願された日本出願特願2018−140819号および2019年3月7日に出願された日本出願特願2019−41958号を基礎とする優先権を主張し、それらの開示のすべてをここに取り込む。
特許文献1(特開2015−005862号公報)には、電力系統における異なる電柱等に設置される子機が地理的に異なる場所に設置される親機と通信を行ない、信号を中継するシステムが開示されている。
特開2015−005862号公報 特開2005−150977号公報
本開示の通信システムは、地中ケーブルを備える電力系統に用いられる通信システムであって、前記地中ケーブルの遮蔽層との誘導結合により前記地中ケーブルを介して互いに通信可能な複数の通信装置を備える。
本開示の通信装置は、地中ケーブルを備える電力系統に用いられる通信装置であって、前記地中ケーブルに設けられるカレントトランスと、前記カレントトランスを用いて、前記地中ケーブルの遮蔽層との誘導結合により前記地中ケーブルを介して他の通信装置と通信可能な通信部とを備える。
本開示の一態様は、このような特徴的な処理部を備える通信システムとして実現され得るだけでなく、かかる特徴的な処理をステップとする通信方法として実現され得る。また、本開示の一態様は、通信システムの一部または全部を実現する半導体集積回路として実現され得る。
本開示の一態様は、このような特徴的な処理部を備える通信装置として実現され得るだけでなく、かかる特徴的な処理をステップとする通信方法として実現され得たり、かかるステップをコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現され得る。また、本開示の一態様は、通信装置の一部または全部を実現する半導体集積回路として実現され得る。
図1は、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムが設けられる電力系統の構成を示す図である。 図2は、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムが用いられる地中ケーブルの構成の一例を示す図である。 図3は、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムが用いられる普通接続箱における地中ケーブルの接続方法の一例を示す図である。 図4は、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムが用いられる絶縁接続箱における地中ケーブルの接続方法の一例を示す図である。 図5は、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムが適用されるクロスボンド接続の一例を示す図である。 図6は、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムの構成を示す図である。 図7は、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムにおける通信装置の構成の一例を示す図である。 図8は、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムにおいて用いられるCTの構成を示す図である。 図9は、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムにおけるクロスボンド区間を流れる電流の一例を示す図である。 図10は、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムにおける複数のクロスボンド区間の一例を示す図である。 図11は、本開示の第2の実施の形態に係る通信システムが設けられる電力系統を示す図である。 図12は、本開示の第2の実施の形態に係る通信システムが用いられる普通接続箱における地中ケーブルの接続方法の一例を示す図である。 図13は、本開示の第2の実施の形態に係る通信システムが用いられる非絶縁接続箱における地中ケーブルの接続方法の一例を示す図である。 図14は、本開示の第2の実施の形態に係る通信システムの構成を詳細に示す図である。 図15は、本開示の第2の実施の形態に係る通信システムにおいて用いられるCTの構成の一例を示す図である。 図16は、本開示の第2の実施の形態に係る通信システムの変形例が設けられる電力系統の構成を示す図である。 図17は、本開示の第2の実施の形態に係る通信システムに用いられる地中ケーブルの構成の一例を示す図である。 図18は、本開示の第2の実施の形態に係る通信システムに用いられる地中ケーブルの構成の他の例を示す図である。 図19は、本開示の第2の実施の形態に係る通信システムの変形例における地中ケーブルの接続方法の一例を示す図である。 図20は、本開示の第2の実施の形態に係る通信システムにおいて用いられるCTの構成の他の例を示す図である。 図21は、本開示の第3の実施の形態に係る通信システムの構成の一例を示す図である。 図22は、本開示の第3の実施の形態に係る通信システムが用いられる普通接続部におけるCTの接続位置の一例を詳細に示す図である。 図23は、本開示の第3の実施の形態に係る通信システムにおけるCTの設置箇所に応じた計測信号の減衰例を示す図である。 図24は、本開示の第3の実施の形態に係る通信システムが用いられる絶縁接続箱におけるCTの接続位置の他の例を詳細に示す図である。 図25は、本開示の第3の実施の形態に係る通信システムの構成の他の例を示す図である。 図26は、本開示の第3の実施の形態に係る通信システムの構成の他の例を示す図である。
[本開示が解決しようとする課題]
電力系統において伝送路の一部が地中に設けられることがあり、この場合、地中において収集された情報の地中から地上への伝送には困難性が伴う。
本開示は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、地中において収集された情報を地中から地上へより確実に伝送することが可能な通信システムおよび通信装置を提供することである。
[本開示の効果]
本開示によれば、地中で収集された情報を地中から地上へより確実に伝送することができる。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に、本開示の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本開示の実施の形態に係る通信システムは、地中ケーブルを備える電力系統に用いられる通信システムであって、前記地中ケーブルの遮蔽層との誘導結合により前記地中ケーブルを介して互いに通信可能な複数の通信装置を備える。
地中ケーブルにおける中心部の導体は、高圧が印加されており、信号の注入または取り出しの際には絶縁が必要となるため、信号の伝送には困難性が伴う。一方、地中ケーブルにおける遮蔽層には、高圧が印加されていない。このように、地中ケーブルにおいて、導電性を有する中心部の導体および遮蔽層のうち、遮蔽層を信号の伝送に利用する構成により、たとえば、無線による情報の送受信が困難な地中の装置からの信号を良好に伝送することができる。したがって、地中において収集された情報を地中から地上へより確実に伝送することができる。
(2)好ましくは、前記複数の通信装置は、送信すべき通信信号に応じた電流を前記誘導結合により前記遮蔽層において発生させることにより、他の前記通信装置へ前記通信信号を送信する前記通信装置と、他の前記通信装置によって発生した前記電流を前記誘導結合により取り出すことにより、他の前記通信装置からの前記通信信号を受信する前記通信装置とを含む。
このような構成により、誘導結合により遮蔽層へ信号を注入する通信装置、および誘導結合により遮蔽層から信号を抽出する通信装置を用いて、無線による情報の送受信が困難な地中の装置からの信号を良好に伝送することができる。
(3)好ましくは、前記電力系統において、前記地中ケーブル同士の接続部において、前記地中ケーブルの遮蔽層同士が電気的に接続され、前記通信装置は、1本または複数本の前記地中ケーブルを、前記地中ケーブルの周方向に沿って覆うように設けられた第1のカレントトランスを含み、前記第1のカレントトランスを用いた誘導結合により他の前記通信装置と通信を行う。
このように、カレントトランスを用いる構成により、地中ケーブルの遮蔽層へ信号として誘導電流を与えたり、地中ケーブルの遮蔽層から信号として誘導電流を取り出したりすることができる。また、地中ケーブルの接続部以外の箇所にカレントトランスを設置したり、遮蔽層同士の接続線が露出していない接続部においてカレントトランスを設置したりすることができるため、通信装置の配置の自由度を高めることができる。
(4)好ましくは、前記電力系統において複数の前記地中ケーブル同士が接続され、
前記地中ケーブル同士の接続部における前記通信装置は、前記地中ケーブルの遮蔽層とグランドとを接続する接地線に設けられた第2のカレントトランスを含み、前記第2のカレントトランスを用いて他の前記通信装置と通信を行う。
このような構成により、各地中ケーブル同士の接続部における接地線にカレントトランスを設けることができるため、たとえば、より小さいサイズのカレントトランスを用いることができ、また、通信装置の設置場所のバリエーションを広げることができる。
(5)好ましくは、前記電力系統において複数の前記地中ケーブル同士が接続され、
前記通信装置は、前記地中ケーブル同士の接続部において、前記地中ケーブルの遮蔽層同士を電気的に接続する接続線に設けられた第3のカレントトランスを含み、前記通信装置は、前記地中ケーブル同士の接続部において、前記第3のカレントトランスを用いて前記地中ケーブルの遮蔽層との誘導結合により前記地中ケーブルを介して互いに通信可能である。
このような構成により、たとえば各地中ケーブルの遮蔽層同士の接続線にカレントトランスを設けることができるため、より小さいサイズのカレントトランスを用いることができる。
(6)好ましくは、前記通信装置は、前記地中ケーブルを介して受信した情報を中継可能である。
このような構成により、電流ループにおける信号の減衰の問題を改善し、遠距離にある通信装置同士の通信をより確実に行うことができる。
(7)より好ましくは、前記第2のカレントトランスは、前記接地線と自己または他の電力系統における地中ケーブルの他の接続部およびグランドを接続する接地線との接続ノードよりも自己の前記接続部側に設けられる。
このような構成により、他の接続部からの接地線に起因する信号の減衰を抑制し、通信品質を向上させることができる。
(8)より好ましくは、電気的に接続された複数の前記遮蔽層を含む経路において、互いに通信する前記通信装置の前記カレントトランスが設けられる。
このような構成により、離れた通信装置間における信号の減衰をさらに抑制し、通信品質を向上させることができる。
(9)好ましくは、前記電力系統において前記地中ケーブルがクロスボンド接続されており、前記通信装置は、前記地中ケーブルの異なる接続部において、前記地中ケーブルの遮蔽層との誘導結合により前記地中ケーブルを介して互いに通信可能である。
このような構成により、たとえば地中ケーブルの導体を通る電流により誘起される商用周波数の循環電流の増大を抑制しながら、たとえば各地中ケーブルの遮蔽層同士の接続線にカレントトランスを設けることによってより小さいサイズのカレントトランスを用いることができる。
(10)より好ましくは、前記電力系統において複数のクロスボンド区間が設けられ、前記接続部のうちの普通接続部(NJ:Normal Joint)における前記通信装置は、前記地中ケーブルを介して受信した情報を隣の前記クロスボンド区間へ中継可能である。
このように、複数のクロスボンド区間をまたいで情報を中継する構成により、電流ループにおける信号の減衰の問題を改善し、遠距離にある通信装置同士の通信をより確実に行うことができる。
(11)より好ましくは、前記地中ケーブルは3相設けられ、前記接続部のうちの絶縁接続部(IJ:Insulated Joint)における前記通信装置は、各相の前記地中ケーブルの遮蔽層間に設けられ、かつ直列接続された同じ巻方向の3つのカレントトランスを含み、各前記カレントトランスを用いて他の前記通信装置と通信を行う。
このように、絶縁接続部にカレントトランスを設ける構成により、地中ケーブルの遮蔽層へ信号として誘導電流を与えたり、地中ケーブルの遮蔽層から信号として誘導電流を取り出したりすることができる。また、カレントトランスを直列接続する構成により、共通の電流経路に同じ信号を重畳することができるため、信号の強度が大きくなり伝送特性をより向上させることができる。
(12)より好ましくは、前記接続部のうちの普通接続部における前記通信装置は、前記地中ケーブルの遮蔽層とグランドとの間に接続されたカレントトランスを含み、前記カレントトランスを用いて他の前記通信装置と通信を行う。
このように、地中ケーブルの遮蔽層が接地されている普通接続部にカレントトランスを設ける構成により、地中ケーブルの遮蔽層へ信号として誘導電流を与えたり、地中ケーブルの遮蔽層から信号として誘導電流を取り出したりすることができる。また、各相の地中ケーブルの遮蔽層からグランドへ流れる電流を重畳することができるため、信号の強度が大きくなり伝送特性をより向上させることができる。
(13)好ましくは、前記通信装置は、前記地中ケーブルの遮蔽層を通して流れる電流の誘導電流であって各前記通信装置によって送受信される通信信号の周波数帯とは異なる周波数帯の誘導電流を用いて動作する。
このような構成により、通信用に設けたカレントトランスを用いて通信装置を動作させるための電流を取り出すことができるため、通信用と異なる電源用のコイル、または外部電源等を設けることなく通信装置を動作させることができる。
(14)本開示の実施の形態に係る通信装置は、地中ケーブルを備える電力系統に用いられる通信装置であって、前記地中ケーブルに設けられるカレントトランスと、前記カレントトランスを用いて、前記地中ケーブルの遮蔽層との誘導結合により前記地中ケーブルを介して他の通信装置と通信可能な通信部とを備える。
地中ケーブルにおける中心部の導体は、高圧が印加されており、信号の注入または取り出しの際には絶縁が必要となるため、信号の伝送には困難性が伴う。一方、地中ケーブルにおける遮蔽層は、伝送路の途中で接地されている。このように、地中ケーブルにおいて、導電性を有する中心部の導体および遮蔽層のうち、遮蔽層を信号の伝送に利用する構成により、たとえば、無線による情報の送受信が困難な地中の装置からの信号を良好に伝送することができる。したがって、地中において収集された情報を地中から地上へより確実に伝送することができる。
以下、本開示の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。また、以下に記載する実施の形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
<第1の実施の形態>
図1は、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムが設けられる電力系統の構成を示す図である。
図1を参照して、電力系統401は、1組のケーブル端末11A,11B,11Cと、地中ケーブル10A,10B,10Cと、複数の普通接続箱21と、複数の絶縁接続箱22とを備える。
電力系統401において、ケーブル端末11A,11B,11Cは、たとえば、変電所内において、地中ケーブル10A,10B,10Cが地上に現れる部分に設置されている。普通接続箱21および絶縁接続箱22の各々は、マンホール31の内部に設けられる。以下、地中ケーブル10A,10B,10Cの各々を、地中ケーブル10とも称する。
図2は、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムが用いられる地中ケーブルの構成の一例を示す図である。
図2を参照して、地中ケーブル10は、中心部から順に、導体71と、半導電エチレンプロピレン(EP;Ethylene Propylene)ゴム製の内部半導電層72と、EPゴム製の絶縁体73と、半導電テープである外部半導電層74と、導電性の遮蔽層75と、ビニル製のシース76とから構成される。
地中ケーブル10における導体71は、送電に用いられ、高圧電圧が印加されている。遮蔽層75は、導電性である一方、地中ケーブル10の途中で接地されている。このため、遮蔽層75の電圧は、導体71と比べて低い。
通信システム301では、一例として、配電方式として3相3線式が用いられる。地中ケーブル10は、地中ケーブル10A,10B,10Cの3相設けられる。普通接続箱21および絶縁接続箱22において、地中ケーブル10Aの導体71同士が接続され、地中ケーブル10Bの導体71同士が接続され、地中ケーブル10Cの導体71同士が接続される。
図3は、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムが用いられる普通接続箱における地中ケーブルの接続方法の一例を示す図である。図3では、説明を簡単にするために、地中ケーブル10のうちの導体71および遮蔽層75を主に示している。
図3を参照して、普通接続箱21において、地中ケーブル10は、たとえば、地中ケーブル10の導体71同士の接続部分において遮蔽層75が露出する。
普通接続箱21では、地中ケーブル10A1の遮蔽層75および地中ケーブル10A2の遮蔽層75をたとえば導電性のワイヤ12を用いて結線する。地中ケーブル10B1および地中ケーブル10B2、ならびに地中ケーブル10C1および地中ケーブル10C2も同様である。
そして、地中ケーブル10A1の遮蔽層75および地中ケーブル10A2の遮蔽層75が接続される場合、たとえば地中ケーブル10A2の遮蔽層75における露出部分に、普通接続箱21の外部に露出する端子81が設けられる。地中ケーブル10B1の遮蔽層75および地中ケーブル10B2の遮蔽層75が接続される場合、たとえば地中ケーブル10B2の遮蔽層75における露出部分に端子81が設けられる。地中ケーブル10C1の遮蔽層75および地中ケーブル10C2の遮蔽層75が接続される場合、たとえば地中ケーブル10C2の遮蔽層75における露出部分に端子81が設けられる。なお、端子81は、地中ケーブル10A1,10B1,10C1の各々の遮蔽層75における露出部分に設けられてもよい。
そして、各地中ケーブル10に設けられた端子81が接地ノード13にケーブル等により接続されることにより、各地中ケーブル10の遮蔽層75が接地される。以下、接地ノード13に接続された端子81、接地ノード13および当該ケーブル等を含む回路を、接地回路と称する。
図4は、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムが用いられる絶縁接続箱における地中ケーブルの接続方法の一例を示す図である。図4では、説明を簡単にするために、地中ケーブル10の構成のうちの導体71および遮蔽層75を主に示している。
図4を参照して、絶縁接続箱22において、地中ケーブル10は、たとえば、地中ケーブル10の導体同士の接続部分において遮蔽層75が露出し、露出部分に絶縁接続箱22の外部に露出する端子81等が設けられる。
絶縁接続箱22では、地中ケーブル10A1の導体71および地中ケーブル10A2の導体71が接続される場合、たとえば地中ケーブル10A1における端子81と地中ケーブル10B2における端子81とをワイヤ12を用いて結線することにより、地中ケーブル10A1の遮蔽層75および地中ケーブル10B2の遮蔽層75が接続される。
同様に、地中ケーブル10B1の導体71および地中ケーブル10B2の導体71が接続される場合、たとえば地中ケーブル10B1における端子81と地中ケーブル10C2における端子81とをワイヤ12を用いて結線することにより、地中ケーブル10B1の遮蔽層75および地中ケーブル10C2の遮蔽層75が接続される。
同様に、地中ケーブル10C1の導体71および地中ケーブル10C2の導体71が接続される場合、たとえば上記地中ケーブル10C1における端子81と地中ケーブル10A2における端子81とをワイヤ12を用いて結線することにより、地中ケーブル10C1の遮蔽層75および地中ケーブル10A2の遮蔽層75が接続される。
図5は、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムが適用されるクロスボンド接続の一例を示す図である。
クロスボンド接続は、地中ケーブルを長距離にわたって敷設する場合に多く用いられる接続方法である。通信システム301は、クロスボンド接続されている電力系統に用いられる。
図5を参照して、地中ケーブル10Aは、地中ケーブル10A1,10A2,10A3,10A4,10A5を含む。地中ケーブル10Bは、地中ケーブル10B1,10B2,10B3,10B4,10B5を含む。地中ケーブル10Cは、地中ケーブル10C1,10C2,10C3,10C4,10C5を含む。図5では、普通接続箱21である普通接続箱21A,21Bおよび絶縁接続箱22である絶縁接続箱22A,22Bを代表的に示している。
地中ケーブル10A1,10B1,10C1は、普通接続箱21Aにおいてそれぞれ地中ケーブル10A2,10B2,10C2と接続される。
地中ケーブル10A2,10B2,10C2は、絶縁接続箱22Aにおいてそれぞれ地中ケーブル10A3,10B3,10C3と接続される。
地中ケーブル10A3,10B3,10C3は、絶縁接続箱22Bにおいてそれぞれ地中ケーブル10A4,10B4,10C4と接続される。
地中ケーブル10A4,10B4,10C4は、普通接続箱21Bにおいてそれぞれ地中ケーブル10A5,10B5,10C5と接続される。
このように、3相の各地中ケーブル10は、普通接続箱21において接地されるため、3つの区間ごとに接地されることになる。以下、このような普通接続箱21Aから普通接続箱21Bまでのような接続箱同士を結ぶ3つの区間をクロスボンド区間とも称する。
[課題]
電力系統における地中部分において、たとえば、温度情報、マンホール内の水位の情報、熱などの影響により地中ケーブルが変形した場合の変形度合いを示す情報、およびマンホールの蓋の開閉に関する情報等、電力伝送システムの保守に必要な情報を収集することが考えられる。
しかしながら、収集した情報を地上まで伝送する通信経路の確保が困難である。たとえば、無線を利用する場合、マンホールの蓋は金属製のため、地上のコンセントレータ等まで情報を伝送することは困難である。このため、たとえば、情報の収集者が、マンホール内へ入り、センサ等により収集された情報を取得する必要がある。
これに対して、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムでは、以下のような構成および動作により、上記課題を解決する。
図6は、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムの構成を示す図である。
図6を参照して、通信システム301の一部は、たとえば電力系統401における地中部分に設けられる。より詳細には、通信システム301は、電力系統401におけるクロスボンド区間CB1において、普通接続部(NJ:Normal Joint)41A,41Bと、絶縁接続部(IJ:Insulated Joint)42A,42Bと、複数のセンサ14とを備える。普通接続部41Aは、普通接続箱21Aと、PLC(Power Line Communication)伝送子装置102とを含む。普通接続部41Bは、普通接続箱21Bと、PLC伝送子装置102とを含む。絶縁接続部42Aは、絶縁接続箱22Aと、PLC伝送子装置102とを含む。絶縁接続部42Bは、絶縁接続箱22Bと、PLC伝送子装置102とを含む。センサ14は、普通接続部41A,41Bおよび絶縁接続部42A,42Bに対してそれぞれ1つずつ設けられてもよい。PLC伝送子装置102は、通信装置の一例である。
図7は、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムにおける通信装置の構成の一例を示す図である。図7は、通信装置の一例としてPLC伝送子装置102を示している。
図7を参照して、PLC伝送子装置102は、カレントトランス(CT:Current Transformer)23と、通信部91とを備える。
普通接続部41A,41Bおよび絶縁接続部42A,42Bにおける各PLC伝送子装置102は、地中ケーブル10の遮蔽層75との誘導結合により地中ケーブル10を介して互いに通信を行う。
より詳細には、PLC伝送子装置102における通信部91は、CT23を用いて、地中ケーブル10の遮蔽層75との誘導結合により地中ケーブル10を介して他の通信装置と通信可能である。
PLC伝送子装置102は、たとえば、スマートメータ等の通信に用いられる低周波PLCを用いて、20kbps〜130kbpsの可変伝送速度で数kmの距離までの通信を行うことができる。また、より短距離での通信には、高周波PLCを用いて、最大200Mbpsの伝送速度で通信を行うこともできる。
PLC伝送子装置102は、電源コイル61を含み、電源コイル61によって得られた電力により動作する。
より詳細には、電源コイル61は、地中ケーブル10に取り付けられる。電源コイル61には、地中ケーブル10の導体71を通して流れる電流による誘導電流が流れる。これにより、電源コイル61は、PLC伝送子装置102の動作に必要な電流を取り出すことができる。
PLC伝送子装置102は、たとえば、各種情報を計測する1または複数のセンサ14から受けた信号に含まれる各計測情報を含む通信信号を他のPLC伝送子装置102へ送信する。
通信システム301では、クロスボンド区間CB1における絶縁接続部42Aおよび絶縁接続部42Bにおいて、各地中ケーブル10に1つのCT23が設けられる。
絶縁接続部42A,42Bにおける各PLC伝送子装置102は、CT23A,23B,23Cを含む。
CT23A,23B,23Cは、それぞれ、各相の地中ケーブル10すなわち地中ケーブル10A,10B,10Cの遮蔽層間に設けられ、かつ同じ巻方向で直列接続される。以下、CT23A,23B,23Cの各々を、CT23とも称する。
より詳細には、たとえば、絶縁接続部42Aにおいて、地中ケーブル10A2の遮蔽層75および地中ケーブル10B3の遮蔽層75を接続するワイヤ12には、CT23Aが設けられ、地中ケーブル10B2の遮蔽層75および地中ケーブル10C3の遮蔽層75を接続するワイヤ12には、CT23Bが設けられ、地中ケーブル10C2の遮蔽層75および地中ケーブル10A3の遮蔽層75を接続するワイヤ12には、CT23Cが設けられる。
また、たとえば、絶縁接続部42Bにおいて、地中ケーブル10A3の遮蔽層75および地中ケーブル10B4の遮蔽層75を接続するワイヤ12には、CT23Aが設けられ、地中ケーブル10B3の遮蔽層75および地中ケーブル10C4の遮蔽層75を接続するワイヤ12には、CT23Bが設けられ、地中ケーブル10C3の遮蔽層75および地中ケーブル10A4の遮蔽層75を接続するワイヤ12には、CT23Cが設けられる。
PLC伝送子装置102は、CT23A,23B,23Cを用いて他のPLC伝送子装置102と通信を行う。
より詳細には、各PLC伝送子装置102には、固有のIDが付与されており、計測信号の送信元のPLC伝送子装置102における通信部91は、送信先のPLC伝送子装置102のIDを示す情報(以下、ID情報とも称する。)および上記の各計測情報を含む通信信号である計測信号を生成する。
そして、PLC伝送子装置102における通信部91は、生成した計測信号を、たとえば直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式に従い変調する。OFDM方式では、信号対雑音比が0dBに近い状態においても信号を良好に伝送することができる。PLC伝送子装置102における通信部91は、変調後の計測信号を自己のPLC伝送子装置102における各CT23へ出力する。
図8は、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムにおいて用いられるCTの構成を示す図である。
図8を参照して、CT23は、リングコア51と、巻線52とを含む。リングコア51には、巻線52が巻かれている。巻線52は、PLC伝送子装置102に接続されている。巻線52には、PLC伝送子装置102における通信部91から送信される計測信号に応じた電流が流れる。
CT23は、たとえば、導電ケーブル53がリングコア51を貫通するように取り付けられる。導電ケーブル53は、たとえばワイヤ12である。すなわち、巻線52を通して電流が流れると、誘導結合により、ワイヤ12を通して誘導電流が流れる。
図9は、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムにおけるクロスボンド区間を流れる電流の一例を示す図である。
図9を参照して、クロスボンド区間CB1において、たとえば、地中ケーブル10C2の遮蔽層75および地中ケーブル10A3の遮蔽層75を接続するワイヤ12に設けられたCT23Cにより生じた誘導電流は、地中ケーブル10A3の遮蔽層75から、地中ケーブル10B4の遮蔽層75、普通接続箱21Bにおける接地回路、地中ケーブル10C4の遮蔽層75、地中ケーブル10B3の遮蔽層75、地中ケーブル10A2の遮蔽層75、普通接続箱21Aにおける接地回路および地中ケーブル10C2の遮蔽層75を通り、CT23Cに戻る経路R1を通して流れる。
また、クロスボンド区間CB1において、たとえば、地中ケーブル10C2の遮蔽層75および地中ケーブル10A3の遮蔽層75を接続するワイヤ12に設けられたCT23Cにより生じた誘導電流は、地中ケーブル10A3の遮蔽層75から、地中ケーブル10B4の遮蔽層75、普通接続箱21Bにおける接地回路、地中すなわちグランド、普通接続箱21Aにおける接地回路および地中ケーブル10C2の遮蔽層75を通り、CT23Cに戻る経路R2を通して流れる。
また、絶縁接続部42Aおよび絶縁接続部42Bにおいて、各PLC伝送子装置102は、自己における各CT23により経路R1および経路R2等を通して流れる電流を取り出すことができる。
図8を参照して、CT23は、クロスボンド区間CB1において、導電ケーブル53を通して電流が流れると、誘導結合により、巻線52を通して誘導電流が流れる。
再び図7を参照して、PLC伝送子装置102における通信部91は、CT23によって取り出された誘導電流を検知し、検知した誘導電流に基づいて、他のPLC伝送子装置102から送信された計測信号を取得する。
PLC伝送子装置102における通信部91は、取得した計測信号を復調し、復調結果に含まれるID情報を確認する。
PLC伝送子装置102における通信部91は、確認したID情報が、自己のPLC伝送子装置102のIDを示している場合、当該復調結果から各計測情報を取得する。
また、通信システム301では、普通接続部41Aおよび普通接続部41Bにおける各PLC伝送子装置102は、それぞれCT24AおよびCT24Bを含む。以下、CT24AおよびCT24Bの各々を、CT24とも称する。
CT24Aは、地中ケーブル10の遮蔽層とグランドとの間、すなわち普通接続箱21Aにおける接地回路に設けられる。普通接続部41AにおけるPLC伝送子装置102は、CT24Aを用いて他のPLC伝送子装置102と通信を行う。
CT24Bは、地中ケーブル10の遮蔽層とグランドとの間、すなわち普通接続箱21Bにおける接地回路に設けられる。普通接続部41BにおけるPLC伝送子装置102は、CT24Bを用いて他のPLC伝送子装置102と通信を行う。
より詳細には、普通接続部41Aおよび普通接続部41Bにおいて、各接地回路にそれぞれCT24AおよびCT24Bを設けることにより、地中すなわちグランドを通る経路R2を通して流れる電流を取り出すことができる。
CT24は、たとえば図8に示すCT23と同じ構成である。図7に示す導電ケーブル53は、たとえば上述の接地回路に含まれるケーブルである。CT24では、クロスボンド区間CB1において、接地回路を通して電流が流れると、誘導結合により、巻線52を通して誘導電流が流れる。
PLC伝送子装置102における通信部91は、CT24によって取り出された電流を検知し、検知した電流に基づいて、他のPLC伝送子装置102から送信された計測信号を取得する。
PLC伝送子装置102における通信部91は、取得した計測信号を復調し、復調結果に含まれるID情報を確認する。
PLC伝送子装置102における通信部91は、確認したID情報が、自己のPLC伝送子装置102のIDを示している場合、当該復調結果から各計測情報を取得する。
図10は、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムにおける複数のクロスボンド区間の一例を示す図である。図10では、2つのクロスボンド区間CB1,CB2を代表的に示している。
通信システム301が用いられる電力系統において、たとえば複数のクロスボンド区間が設けられる。
具体的には、図10を参照して、地中ケーブル10Aは、地中ケーブル10A1,10A2,10A3,10A4,10A5,10A6,10A7,10A8を含む。地中ケーブル10Bは、地中ケーブル10B1,10B2,10B3,10B4,10B5,10B6,10B7,10B8を含む。地中ケーブル10Cは、地中ケーブル10C1,10C2,10C3,10C4,10C5,10C6,10C7,10C8を含む。図9では、普通接続箱21である普通接続箱21A,21B,21Cおよび絶縁接続箱22である絶縁接続箱22A,22B,22C,22Dを代表的に示している。
通信システム301は、クロスボンド区間CB2において、普通接続部41B,41Cと、絶縁接続部42C,42Dとを備える。普通接続部41Bは、普通接続箱21Bと、PLC伝送子装置102とを含む。普通接続部41Cは、普通接続箱21Cと、PLC伝送子装置102とを含む。絶縁接続部42Cは、絶縁接続箱22Cと、PLC伝送子装置102とを含む。絶縁接続部42Dは、絶縁接続箱22Dと、PLC伝送子装置102とを含む。普通接続部41CにおけるPLC伝送子装置102は、CT24Cを含む。
また、通信システム301は、1組の地上接続部43を備える。地上接続部43は、ケーブル端末11A,11B,11Cと、PLC伝送親装置101とを含む。地中ケーブル10A1,10B1,10C1は、地上接続部43に接続される。PLC伝送親装置101は、通信装置の一例である。
より詳細には、地中ケーブル10A1は、ケーブル端末11Aに接続され、クロスボンド区間CB1における地中ケーブル10B1は、ケーブル端末11Bに接続され、クロスボンド区間CB1における地中ケーブル10C1は、ケーブル端末11Cに接続される。
ケーブル端末11A,11B,11Cにおいて、地中ケーブル10A1,10B1,10C1の各々の遮蔽層75が露出している。これらの遮蔽層75における露出部分に、それぞれ端子81が設けられる。
地中ケーブル10A1,10B1,10C1は、それぞれ、ケーブル端末11A,11B,11Cにおいて、接地ノード15に接続されている。より詳細には、地中ケーブル10A1,10B1,10C1の各々に設けられた端子81が接地ノード15にケーブル等により接続されることにより、各地中ケーブル10の遮蔽層75が接地される。
PLC伝送親装置101は、CT24であるCT24Dと、図7に示すPLC伝送子装置102における通信部91と同様の動作を行う通信部とを含む。CT24Dは、上記各々の端子81および接地ノード15間を接続するケーブル等が集まった部分に設けられている。以下、CT24A,CT24B,CT24C,CT24Dの各々を、CT24とも称する。
地上接続部43におけるPLC伝送親装置101は、地中ケーブル10の遮蔽層75との誘導結合によりPLC伝送子装置102と地中ケーブル10を介して互いに通信を行う。
より詳細には、PLC伝送親装置101は、CT24Dを用いて他のPLC伝送子装置102と通信を行う。PLC伝送子装置102は、自己における各CT23、またはCT24を用いてPLC伝送親装置101と通信を行う。
また、クロスボンド区間CB1に含まれる普通接続部41Bは、クロスボンド区間CB2にも含まれる。
クロスボンド区間CB2における絶縁接続部42Cおよび絶縁接続部42Dにおいて、各地中ケーブル10に1つのCT23を設ける。
より詳細には、たとえば、絶縁接続部42Cにおいて、地中ケーブル10A5の遮蔽層75および地中ケーブル10B6の遮蔽層75を接続するワイヤ12には、CT23Aが設けられ、地中ケーブル10B5の遮蔽層75および地中ケーブル10C6の遮蔽層75を接続するワイヤ12には、CT23Bが設けられ、地中ケーブル10C5の遮蔽層75および地中ケーブル10A6の遮蔽層75を接続するワイヤ12には、CT23Cが設けられる。
また、たとえば、絶縁接続部42Dにおいて、地中ケーブル10A6の遮蔽層75および地中ケーブル10B7の遮蔽層75を接続するワイヤ12には、CT23Aが設けられ、地中ケーブル10B6の遮蔽層75および地中ケーブル10C7の遮蔽層75を接続するワイヤ12には、CT23Bが設けられ、地中ケーブル10C6の遮蔽層75および地中ケーブル10A7の遮蔽層75を接続するワイヤ12には、CT23Cが設けられる。
また、クロスボンド区間CB1およびクロスボンド区間CB2における普通接続部41Bにおいて、CT24Bは、普通接続箱21Bにおける接地回路に設けられる。
また、クロスボンド区間CB2における普通接続部41Cにおいて、CT24Cは、普通接続箱21Cにおける接地回路に設けられる。
CT23およびCT24による誘導電流を用いた信号伝送では、複数のクロスボンド区間を跨ぐ場合、CT23およびCT24の距離が大きくなるため地中において信号が減衰する。
そこで、通信システム301では、普通接続部41におけるPLC伝送子装置102は、地中ケーブル10を介して受信した情報を隣のクロスボンド区間へ中継する。
より詳細には、PLC伝送親装置101には、固有のIDが付与されている。一例として、図9に示す絶縁接続部42CにおけるPLC伝送子装置102は、PLC伝送親装置101のID情報および各計測情報を含む計測信号を生成し、生成した計測信号をOFDM方式に従い変調し、変調後の計測信号を絶縁接続部42Cにおける各CT23へ出力する。
普通接続部41BにおけるPLC伝送子装置102は、絶縁接続部42CにおけるPLC伝送子装置102から送信された計測信号を、絶縁接続部42Cにおける各CT23、各地中ケーブル10およびCT24Bを介して受信する。
普通接続部41BにおけるPLC伝送子装置102は、受信した計測信号の復調結果に含まれるID情報がPLC伝送親装置101のIDを示していることを確認し、復調結果に含まれる計測情報および当該ID情報を含む計測信号を生成する。
普通接続部41BにおけるPLC伝送子装置102は生成した計測信号をOFDM方式に従い変調し、変調後の計測信号をCT24Bへ出力する。
普通接続部41AにおけるPLC伝送子装置102は、普通接続部41BにおけるPLC伝送子装置102から送信された計測信号を、CT24B、各地中ケーブル10およびCT24Aを介して受信する。
なお、たとえば普通接続部41AにおけるPLC伝送子装置102が、普通接続部41BにおけるPLC伝送子装置102から送信された計測信号を直接受信できない場合、絶縁接続部42Aおよび絶縁接続部42Bの少なくとも一方におけるPLC伝送子装置102が、地中ケーブル10を介して受信した情報を普通接続部41AにおけるPLC伝送子装置102へ中継する構成であってもよい。
この場合、絶縁接続部42Aまたは絶縁接続部42BにおけるPLC伝送子装置102は、普通接続部41BにおけるPLC伝送子装置102から送信された計測信号を、CT24B、各地中ケーブル10および自己における各CT23を介して受信する。
絶縁接続部42Aまたは絶縁接続部42BにおけるPLC伝送子装置102は、受信した計測信号の復調結果に含まれるID情報がPLC伝送親装置101のIDを示していることを確認し、復調結果に含まれる計測情報および当該ID情報を含む計測信号を生成する。
絶縁接続部42Aまたは絶縁接続部42BにおけるPLC伝送子装置102は、生成した計測信号をOFDM方式に従い変調し、変調後の計測信号を自己における各CT23へ出力する。
普通接続部41AにおけるPLC伝送子装置102は、絶縁接続部42Aまたは絶縁接続部42BにおけるPLC伝送子装置102から送信された計測信号を、上記各CT23、各地中ケーブル10およびCT24Aを介して受信する。
普通接続部41におけるPLC伝送子装置102は、地中ケーブル10を介して受信した情報を隣のクロスボンド区間へ中継する。
普通接続部41AにおけるPLC伝送子装置102は、受信した計測信号の復調結果に含まれるID情報がPLC伝送親装置101のIDを示していることを確認し、復調結果に含まれる計測情報および当該ID情報を含む計測信号を生成する。
普通接続部41AにおけるPLC伝送子装置102は、生成した計測信号をOFDM方式に従い変調し、変調後の計測信号をCT24Aへ出力する。
PLC伝送親装置101は、普通接続部41AにおけるPLC伝送子装置102から送信された計測信号を、CT24A、各地中ケーブル10およびCT24Dを介して受信する。
PLC伝送親装置101は、受信した計測信号の復調結果に含まれるID情報が自己のIDを示していることを確認し、復調結果から各計測情報を取得する。そして、PLC伝送親装置101は、取得した各計測情報を、たとえば携帯電話等の無線通信を利用して中央監視装置103へ送信する。
[変形例]
PLC伝送子装置102は、各CT23またはCT24を用いて得られた電力により動作する構成であってもよい。また、PLC伝送親装置101は、CT24を用いて得られた電力により動作する構成であってもよい。
たとえば、PLC伝送子装置102は、地中ケーブル10の遮蔽層75を通して流れる電流の誘導電流であって、PLC伝送親装置101および各PLC伝送子装置102によって送受信される通信信号の周波数帯とは異なる周波数帯の誘導電流を用いて動作する。
より詳細には、地中ケーブル10の遮蔽層75には、PLC伝送子装置102が送信する信号による電流以外に、地中ケーブル10の導体71を流れる送電用の電流の影響による誘導電流であるシース電流が流れている。クロスボンド区間では、3相の地中ケーブル10A,10B,10Cの遮蔽層75を通して流れるシース電流が互いに打ち消しあう。
通信システム301では、各相に対応する地中ケーブル10にCT23を設ける構成により、3相の地中ケーブル10A,10B,10Cの遮蔽層75を流れる各シース電流を取り出すことができる。
PLC伝送子装置102は、たとえば60Hz以下の周波数の電流を通過させるフィルタを備える。PLC伝送子装置102は、取り出した各シース電流のうち、フィルタを用いて50Hzまたは60Hzの低周波電流を取り出す。
そして、PLC伝送子装置102は、取り出した各低周波電流を整流して合成することにより、PLC伝送子装置102を動作させるのに十分な電源電流を生成する。PLC伝送子装置102は、生成した電源電流により動作する。
CT24を用いてシース電流を取り出す構成は、CT23を用いる上記構成と同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。
この変形例では、通信システム301は、電源コイル61を備えなくてもよい。
なお、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムでは、普通接続部41におけるPLC伝送子装置102は、地中ケーブル10を介して受信した情報を隣のクロスボンド区間へ中継する構成であるとしたが、これに限定するものではない。通信システム301において、計測信号が、PLC伝送子装置102によって中継されることなく他のクロスボンド区間へ送信され、PLC伝送親装置101またはPLC伝送子装置102において受信される構成であってもよい。
また、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムでは、普通接続部41におけるPLC伝送子装置102は、地中ケーブル10を介して受信した情報を隣のクロスボンド区間へ中継する構成であるとしたが、これに限定するものではない。通信システム301において、予め定められたPLC伝送子装置102によって計測信号が中継される構成であってもよい。
また、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムでは、絶縁接続部42におけるPLC伝送子装置102は、直列接続された3つのCT23を含む構成であるとしたが、これに限定するものではない。絶縁接続部42におけるPLC伝送子装置102は、1つまたは2つのCT23を含む構成であってもよい。この場合、2つのCT23は、直列接続されてもよいし、直列接続されなくてもよい。また、絶縁接続部42におけるPLC伝送子装置102が含む3つのCT23は、直列接続されなくてもよい。
また、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムでは、普通接続部41におけるPLC伝送子装置102は、1つのCT24を含む構成であるとしたが、これに限定するものではない。普通接続部41におけるPLC伝送子装置102は、2つまたは3つのCT24を含む構成であってもよい。この場合、2つまたは3つのCT24は、直列接続されてもよいし、直列接続されなくてもよい。ただし、普通接続部41におけるPLC伝送子装置102が1つのCT24を含む構成は、コストを抑えることができるため、好ましい。
より詳細には、たとえば、図3に示す普通接続箱21において、地中ケーブル10A2の遮蔽層75に設けられた端子81および接地ノード13間を接続するケーブル、地中ケーブル10B2の遮蔽層75に設けられた端子81および接地ノード13間を接続するケーブル、地中ケーブル10C2の遮蔽層75に設けられた端子81および接地ノード13間を接続するケーブルのうちの、いずれか2つまたは全部にCT24が1つずつ設けられてもよい。
また、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムでは、PLC伝送親装置101は、1つのCT24を含む構成であるとしたが、これに限定するものではない。PLC伝送親装置101は、2つまたは3つのCT24を含む構成であってもよい。この場合、2つまたは3つのCT24は、直列接続されてもよいし、直列接続されなくてもよい。ただし、地上接続部43におけるPLC伝送親装置101が1つのCT24を含む構成は、コストを抑えることができるため、好ましい。
より詳細には、たとえば、地上接続部43において、地中ケーブル10A1の遮蔽層75に設けられた端子81および接地ノード15間を接続するケーブル、地中ケーブル10B2の遮蔽層75に設けられた端子81および接地ノード15間を接続するケーブル、地中ケーブル10C2の遮蔽層75に設けられた端子81および接地ノード15間を接続するケーブルのうちの、いずれか2つまたは全部にCT24が1つずつ設けられてもよい。
また、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムでは、普通接続部41におけるPLC伝送子装置102は、地中ケーブル10を介して受信した情報を隣のクロスボンド区間へ中継する構成であるとしたが、これに限定するものではない。通信システム301において、絶縁接続部42におけるPLC伝送子装置102が、地中ケーブル10を介して受信した情報を隣のクロスボンド区間へ中継する構成であってもよい。
この場合、絶縁接続部42におけるPLC伝送子装置102は、他のPLC伝送子装置102から送信された計測信号の復調結果に含まれるID情報が、自己のPLC伝送子装置102のIDを示していない場合、復調結果に含まれる計測情報および当該ID情報を含む計測信号を生成し、生成した計測信号をOFDM方式に従い変調し、変調後の計測信号を自己における各CT23へ出力する。
また、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムでは、地上接続部43は、PLC伝送親装置101を含む構成であるとしたが、これに限定するものではない。地上接続部43は、PLC伝送子装置102を含む構成であってもよい。あるいは、地上接続部43は、PLC伝送親装置101およびPLC伝送子装置102を含まない構成であってもよい。
また、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムでは、普通接続部41および絶縁接続部42は、PLC伝送子装置102を含む構成であるとしたが、これに限定するものではない。通信システム301は、PLC伝送子装置102を含まない普通接続部41または絶縁接続部42を備える構成であってもよい。
また、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムでは、PLC伝送子装置102は、CT23またはCT24を用いた誘導結合により他のPLC伝送子装置102と通信を行う構成であるとしたが、これに限定するものではない。PLC伝送子装置102は、CT23またはCT24を用いることなく、他のPLC伝送子装置102と通信を行う構成であってもよい。
より詳細には、通信システム301において、CT23が設けられる2つの地中ケーブル10の遮蔽層75を接続するワイヤ12、またはCT24が設けられる接地回路におけるケーブルの外皮に金属箔を取り付け、当該金属箔とPLC伝送子装置102とを導電性のケーブル等を用いて接続する。
これにより、遮蔽層75および当該金属箔の静電誘導によりPLC伝送子装置102から送信される計測信号に応じた電流を、遮蔽層75を通して流すことができる。
また、当該電流は、たとえば、他のPLC伝送子装置102と導電性のケーブル等を用いて接続された金属箔と遮蔽層75との静電誘導により、当該導電性のケーブル等を通して当該他のPLC伝送子装置102へ流れる。
当該他のPLC伝送子装置102は、当該電流を検知し、検知した電流に応じた計測信号を取得する。
ところで、電力系統において伝送路の一部が地中に設けられることがあり、この場合、地中において収集された情報の地中から地上への伝送には困難性が伴う。
これに対して、本開示の第1の実施の形態に係る通信システム301では、PLC伝送親装置101およびPLC伝送子装置102、ならびに複数のPLC伝送子装置102同士は、地中ケーブル10の遮蔽層75との誘導結合により地中ケーブル10を介して互いに通信可能である。
地中ケーブル10における中心部の導体71は、高圧が印加されており、信号の注入または取り出しの際には絶縁が必要となるため、信号の伝送には困難性が伴う。一方、地中ケーブル10における遮蔽層75には、高圧が印加されていない。このように、地中ケーブル10において、導電性を有する中心部の導体71および遮蔽層75のうち、遮蔽層75を信号の伝送に利用する構成により、たとえば、無線による情報の送受信が困難な地中の装置からの信号を良好に伝送することができる。
したがって、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムでは、地中において収集された情報を地中から地上へより確実に伝送することができる。
また、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムでは、PLC伝送子装置102は、送信すべき計測信号に応じた電流を誘導結合により遮蔽層75において発生させることにより、他のPLC伝送子装置102またはPLC伝送親装置101へ計測信号を送信する。PLC伝送子装置102またはPLC伝送親装置101は、PLC伝送子装置102によって発生した電流を誘導結合により取り出すことにより、他のPLC伝送子装置102からの計測信号を受信する。
このような構成により、誘導結合により遮蔽層75へ信号を注入するPLC伝送子装置102、および誘導結合により遮蔽層75から信号を抽出するPLC伝送子装置102を用いて、無線による情報の送受信が困難な地中の装置からの信号を良好に伝送することができる。
また、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムは、地中ケーブル10がクロスボンド接続されている電力系統に用いられる。PLC伝送親装置101およびPLC伝送子装置102は、地中ケーブル10の異なる接続部すなわち地上接続部43、普通接続部41および絶縁接続部42において、地中ケーブル10の遮蔽層75との誘導結合により地中ケーブル10を介して互いに通信可能である。
このような構成により、たとえば地中ケーブル10の導体71を通る電流により誘起される商用周波数の循環電流の増大を抑制しながら、たとえば各地中ケーブル10の遮蔽層75同士の接続線にCT23およびCT24の少なくともいずれか一方を設けることによってより小さいサイズのCTを用いることができる。
また、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムでは、電力系統において複数のクロスボンド区間が設けられる。普通接続部41におけるPLC伝送子装置102は、地中ケーブル10を介して受信した情報を隣のクロスボンド区間へ中継可能である。
このように、複数のクロスボンド区間をまたいで情報を中継する構成により、電流ループにおける信号の減衰の問題を改善し、遠距離にあるPLC伝送親装置101およびPLC伝送子装置102間の通信、ならびにPLC伝送子装置102同士の通信をより確実に行うことができる。
また、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムでは、地中ケーブル10は3相設けられる。絶縁接続部42におけるPLC伝送子装置102は、各相の地中ケーブル10の遮蔽層75間に設けられ、かつ直列接続された同じ巻方向の3つのCT23を含み、当該CT23を用いて他のPLC伝送子装置102と通信を行う。
このように、絶縁接続部42にCT23を設ける構成により、地中ケーブル10の遮蔽層75へ信号として誘導電流を与えたり、地中ケーブル10の遮蔽層75から信号として誘導電流を取り出したりすることができる。また、CT23を直列接続する構成により、共通の電流経路に同じ信号を重畳することができるため、信号の強度が大きくなり伝送特性をより向上させることができる。
また、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムでは、普通接続部41におけるPLC伝送子装置102は、地中ケーブル10の遮蔽層75とグランドとの間に接続されたCT24を含み、当該CT24を用いて他のPLC伝送子装置102と通信を行う。
このように、地中ケーブル10の遮蔽層75が接地されている普通接続部41にCT24を設ける構成により、地中ケーブル10の遮蔽層75から信号として誘導電流を取り出したり、地中ケーブル10の遮蔽層75へ信号として誘導電流を与えたりすることができる。
また、本開示の第1の実施の形態に係る通信システムでは、PLC伝送親装置101およびPLC伝送子装置102は、地中ケーブル10の遮蔽層75を通して流れる電流の誘導電流であって各PLC伝送子装置102によって送受信される通信信号の周波数帯とは異なる周波数帯の誘導電流を用いて動作する。
このような構成により、通信用に設けたCT23およびCT24を用いてPLC伝送親装置101およびPLC伝送子装置102を動作させるための電流を取り出すことができるため、通信用と異なる電源コイル61、または外部電源等を設けることなくPLC伝送親装置101およびPLC伝送子装置102を動作させることができる。
また、本開示の第1の実施の形態に係る通信装置では、通信部91は、地中ケーブル10に設けられるCT23を用いて、地中ケーブル10の遮蔽層75との誘導結合により地中ケーブル10を介してPLC伝送親装置101およびPLC伝送子装置102と通信可能である。
地中ケーブル10における中心部の導体71は、高圧が印加されており、信号の注入または取り出しの際には絶縁が必要となるため、信号の伝送には困難性が伴う。一方、地中ケーブル10における遮蔽層75は、伝送路の途中で接地されている。このように、地中ケーブル10において、導電性を有する中心部の導体71および遮蔽層75のうち、遮蔽層75を信号の伝送に利用する構成により、たとえば、無線による情報の送受信が困難な地中の装置からの信号を良好に伝送することができる。
したがって、本開示の第1の実施の形態に係る通信装置では、地中において収集された情報を地中から地上へより確実に伝送することができる。
次に、本開示の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第2の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態に係る通信システムと比べて地中ケーブルの接続方法が異なる通信システムに関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係る通信システムと同様である。
図11は、本開示の第2の実施の形態に係る通信システムが設けられる電力系統の構成を示す図である。
図11を参照して、電力系統402は、1組のケーブル端末11A,11B,11Cと、地中ケーブル10A,10B,10Cと、複数の非接地普通接続箱25と、複数の非絶縁接続箱26とを備える。
電力系統402において、ケーブル端末11A,11B,11Cは、たとえば、変電所内において、地中ケーブル10A,10B,10Cが地上に現れる部分に設置されている。非接地普通接続箱25および非絶縁接続箱26の各々は、マンホール31の内部に設けられる。以下、地中ケーブル10A,10B,10Cの各々を、地中ケーブル10とも称する。
電力系統402において、地中ケーブル10が複数相設けられ、相ごとの地中ケーブル10の接続部において、同じ相の地中ケーブル10の遮蔽層75同士が電気的に接続されている。
図12は、本開示の第2の実施の形態に係る通信システムが用いられる普通接続箱における地中ケーブルの接続方法の一例を示す図である。図12では、説明を簡単にするために、地中ケーブル10のうちの導体71および遮蔽層75を主に示している。
図12を参照して、本開示の第2の実施の形態に係る通信システムに用いられる非接地普通接続箱25では、図3に示す普通接続箱21と比べて、各地中ケーブル10の遮蔽層75が接地されていない。すなわち、各遮蔽層75が、端子81を介して接地ノードにケーブル等により接続されていない。
図13は、本開示の第2の実施の形態に係る通信システムが用いられる非絶縁接続箱における地中ケーブルの接続方法の一例を示す図である。図13では、説明を簡単にするために、地中ケーブル10のうちの導体71および遮蔽層75を主に示している。
図13を参照して、本開示の第2の実施の形態に係る通信システムに用いられる非絶縁接続箱26では、同じ相の地中ケーブル10同士が接続される。すなわち、地中ケーブル10の遮蔽層75同士が接続線により電気的に接続される。
より詳細には、地中ケーブル10A1の導体71および地中ケーブル10A2の導体71が接続される場合、たとえば地中ケーブル10A1における端子81と地中ケーブル10A2における端子81とを接続線たとえばワイヤ12Aを用いて結線することにより、地中ケーブル10A1の遮蔽層75および地中ケーブル10A2の遮蔽層75が接続される。ここで、各端子81およびワイヤ12Aは、非絶縁接続箱26の外部に露出している。
同様に、地中ケーブル10B1の導体71および地中ケーブル10B2の導体71が接続される場合、たとえば地中ケーブル10B1における端子81と地中ケーブル10B2における端子81とを接続線たとえばワイヤ12Bを用いて結線することにより、地中ケーブル10B1の遮蔽層75および地中ケーブル10B2の遮蔽層75が接続される。ここで、各端子81およびワイヤ12Bは、非絶縁接続箱26の外部に露出している。
同様に、地中ケーブル10C1の導体71および地中ケーブル10C2の導体71が接続される場合、たとえば地中ケーブル10C1における端子81と地中ケーブル10C2における端子81とを接続線たとえばワイヤ12Cを用いて結線することにより、地中ケーブル10C1の遮蔽層75および地中ケーブル10C2の遮蔽層75が接続される。ここで、各端子81およびワイヤ12Cは、非絶縁接続箱26の外部に露出している。
すなわち、非絶縁接続箱26は、非接地普通接続箱25における地中ケーブル10の接続関係と同じ接続関係を有する。
図14は、本開示の第2の実施の形態に係る通信システムの構成を詳細に示す図である。
図14を参照して、通信システム302の一部は、たとえば電力系統402における地中部分に設けられる。より詳細には、通信システム302は、非接地普通接続部45と、非絶縁接続部46とを備える。非接地普通接続部45は、非接地普通接続箱25と、PLC伝送子装置102とを含む。非絶縁接続部46は、非絶縁接続箱26と、PLC伝送子装置102とを含む。
電力系統402において、地中ケーブル10Aは、地中ケーブル10A1,10A2,10A3を含む。地中ケーブル10Bは、地中ケーブル10B1,10B2,10B3を含む。地中ケーブル10Cは、地中ケーブル10C1,10C2,10C3を含む。図14では、1つの非接地普通接続箱25および1つの非絶縁接続箱26を代表的に示している。
なお、電力系統402は、非接地普通接続箱25を複数備える構成であってもよいし、非絶縁接続箱26を複数備える構成であってもよい。また、電力系統402は、非接地普通接続箱25および非絶縁接続箱26のいずれか一方を備える構成であってもよい。
また、通信システム302は、地上接続部43Aおよび地上接続部43Bを備える。
地上接続部43Aは、ケーブル端末11A1,11B1,11C1と、PLC伝送親装置101とを含む。PLC伝送親装置101およびPLC伝送子装置102は、通信装置の一例である。地中ケーブル10A1,10B1,10C1は、地上接続部43Aに接続される。
地上接続部43Bは、ケーブル端末11A2,11B2,11C2とを含む。地中ケーブル10A3,10B3,10C3は、地上接続部43Bに接続される。
PLC伝送子装置102におけるCT23は、たとえば地中ケーブル10Cの遮蔽層75に設けられる。
より詳細には、再び図13を参照して、たとえば、非絶縁接続部46において、上述のように非絶縁接続箱26の外部に露出している接続線たとえばワイヤ12Cに、CT23が設けられる。なお、図14では、理解を容易にするために、非絶縁接続箱26の中においてCT23を示している。
なお、通信システム302における非絶縁接続部46において、2相または3相の地中ケーブル10にCT23がそれぞれ設けられる構成であってもよい。
より詳細には、非絶縁接続部46において、ワイヤ12Aおよびワイヤ12Bの少なくともいずれか一方にもCT23がさらに設けられてもよい。
また、たとえば、通信システム302における非接地普通接続部45において、PLC伝送子装置102は、CT23の代わりに、1本の地中ケーブル10C1を周方向に沿って覆うように設けられたCT27を含む。
図15は、本開示の第2の実施の形態に係る通信システムにおいて用いられるCTの構成の一例を示す図である。
図15を参照して、CT27は、図8に示すCT23におけるリングコア51よりサイズの大きいリングコア54と、巻線55とを含む。リングコア54には、巻線55が巻かれている。巻線55は、PLC伝送子装置102における通信部91に接続されている。巻線55には、通信部91から送信される計測信号に応じた電流が流れる。
CT27は、地中ケーブル10C1を貫通するように取り付けられる。
これにより、CT27では、たとえば、巻線55を通して電流が流れると、誘導結合により、地中ケーブル10C1の遮蔽層75を通して誘導電流が流れる。
再び図14を参照して、PLC伝送親装置101は、CT24を含む。CT24は、それぞれ、ケーブル端末11A,11B,11Cに接続された地中ケーブル10A1,10B1,10C1に設けられた端子81、および接地ノード15間を接続するケーブル等が集まった部分に設けられている。
PLC伝送子装置102は、地中ケーブル10の接続部において、地中ケーブル10の遮蔽層75との誘導結合により地中ケーブル10を介して互いに通信可能である。
PLC伝送子装置102は、CT23またはCT27を用いて、他の通信装置と通信を行う。
より詳細には、PLC伝送子装置102は、たとえば、各種情報を計測する1または複数のセンサ14から受けた信号に含まれる各計測情報を含む通信信号を他のPLC伝送子装置102またはPLC伝送親装置101へ送信する。
PLC伝送親装置101は、地中ケーブル10の遮蔽層75との誘導結合によりPLC伝送子装置102と地中ケーブル10を介して互いに通信を行う。
再び図7を参照して、たとえば、非絶縁接続部46のPLC伝送子装置102における通信部91は、上述の計測信号を生成し、生成した計測信号を、たとえばOFDM方式に従い変調する。そして、当該通信部91は、変調後の計測信号をCT23へ出力する。
再び図14を参照して、CT23により生じた誘導電流は、たとえば、ワイヤ12Cから、地中ケーブル10C3の遮蔽層75、ケーブル端末11C2、ケーブル端末11A2、地中ケーブル10A3の遮蔽層75、ワイヤ12A、地中ケーブル10A2の遮蔽層75、非接地普通接続箱25、地中ケーブル10A1の遮蔽層75、ケーブル端末11A1、ケーブル端末11C1、地中ケーブル10C1の遮蔽層75、非接地普通接続箱25、地中ケーブル10C2の遮蔽層75、ワイヤ12Cを通り、CT23に戻る経路R3を通して流れる。
非接地普通接続部45のPLC伝送子装置102におけるCT27は、経路R3等を通して流れる電流を取り出すことができる。
当該PLC伝送子装置102における通信部91は、CT27によって取り出された誘導電流を検知し、検知した誘導電流に基づいて、他のPLC伝送子装置102から送信された計測信号を取得する。
通信部91は、取得した計測信号を復調し、復調結果に含まれるID情報を確認する。
通信部91は、確認したID情報が、自己のPLC伝送子装置102のIDを示している場合、当該復調結果から各計測情報を取得する。
たとえば、PLC伝送子装置102は、地中ケーブル10を介して受信した情報を中継可能である。
より詳細には、通信部91は、受信した計測信号の復調結果に含まれるID情報が自己のPLC伝送子装置102以外のID、たとえばPLC伝送親装置101のIDを示している場合、復調結果に含まれる計測情報および当該ID情報を含む計測信号を生成する。
そして、通信部91は、生成した計測信号をOFDM方式に従い変調し、変調後の計測信号をCT27へ出力する。
なお、通信システム302における非接地普通接続部45において、2本または3本の地中ケーブル10にCT27がそれぞれ設けられる構成であってもよい。より詳細には、非接地普通接続部45において、地中ケーブル10A1および地中ケーブル10B1の少なくともいずれか一方にもCT27がさらに設けられてもよい。
また、通信システム302が設けられる電力系統は、3相の地中ケーブル10A,10B,10Cが設けられる構成に限らず、1相の地中ケーブル10が設けられる構成であってもよい。すなわち、通信システム302では、配電方式として単相2線式および単相3線式等が用いられてもよい。この場合、非接地普通接続部45において、CT27が2本または3本の地中ケーブル10のうちの一部または全部を周方向に沿って覆うように設けられる。
<変形例>
図16は、本開示の第2の実施の形態に係る通信システムの変形例が設けられる電力系統の構成を示す図である。
図16を参照して、電力系統403は、1組のケーブル端末11A,11B,11Cと、地中ケーブル20と、複数の非接地普通接続箱25と、複数の非絶縁接続箱26とを備える。地中ケーブル20は、たとえば3芯ケーブルである。
図17は、本開示の第2の実施の形態に係る通信システムに用いられる地中ケーブルの構成の一例を示す図である。
図17を参照して、地中ケーブル20は、3つの地中ケーブル10A,10B,10Cから構成される。各地中ケーブル10の構成は、図2に示す地中ケーブル10と同様である。
図18は、本開示の第2の実施の形態に係る通信システムに用いられる地中ケーブルの構成の他の例を示す図である。
図18を参照して、地中ケーブル20は、シース76を除く地中ケーブル10A,10B,10Cと、当該地中ケーブル10A,10B,10Cをまとめて覆うビニル製のシース78とを含む。以下、説明を簡単にするために、シース76を除く地中ケーブル10A,10B,10Cも、単に地中ケーブル10A,10B,10Cと称する。地中ケーブル10A、地中ケーブル10B、地中ケーブル10Cおよびシース78の間には、介在物77が設けられる。
図19は、本開示の第2の実施の形態に係る通信システムの変形例における地中ケーブルの接続方法の一例を示す図である。
図19では、1つの非接地普通接続箱25および1つの非絶縁接続箱26を代表的に示している。
図19を参照して、通信システム303は、地上接続部43Aと、地上接続部43Bと、非接地普通接続部45と、非絶縁接続部46とを備える。地上接続部43Aは、ケーブル端末11A1,11B1,11C1と、PLC伝送親装置101とを含む。地上接続部43Bは、ケーブル端末11A2,11B2,11C2を含む。非接地普通接続部45は、非接地普通接続箱25と、PLC伝送子装置102とを含む。非絶縁接続部46は、非絶縁接続箱26と、PLC伝送子装置102とを含む。各PLC伝送子装置102およびPLC伝送親装置101は、地中ケーブル20の遮蔽層75との誘導結合により地中ケーブル20を介して互いに通信可能である。
なお、通信システム303は、非接地普通接続部45を複数備える構成であってもよいし、非絶縁接続部46を複数備える構成であってもよい。また、通信システム303は、非接地普通接続部45および非絶縁接続部46のいずれか一方を備える構成であってもよい。
地中ケーブル20に含まれる地中ケーブル10A1,10B1,10C1の第1端は、それぞれ、ケーブル端末11A1,11B1,11C1に接続される。
また、地中ケーブル10A1,10B1,10C1の第2端は、非接地普通接続部45における非接地普通接続箱25において、他の地中ケーブル20に含まれる地中ケーブル10A2,10B2,10C2の第1端とそれぞれ接続される。
地中ケーブル10A2,10B2,10C2の第2端は、非絶縁接続部46における非絶縁接続箱26おいて、他の地中ケーブル20に含まれる10A3,10B3,10C3の第1端とそれぞれ接続される。
地中ケーブル10A3,10B3,10C3の第2端は、それぞれ、ケーブル端末11A2,11B2,11C2に接続される。
また、たとえば、通信システム303における非接地普通接続部45において、PLC伝送子装置102は、地中ケーブル10C1を覆うように設けられたCT27を含む。
また、通信システム303において、PLC伝送子装置102は、地中ケーブル20に含まれる地中ケーブル10A,10B,10Cを周方向に沿ってまとめて覆うように設けられたCT28を含む。
CT28は、図15に示すCT27と比べて、サイズの大きいリングコアを含む。当該リングコアに巻かれた巻線には、接続先のPLC伝送子装置102における通信部91から送信される計測信号に応じた電流が流れる。
なお、CT28は、通信システム303において、非接地普通接続部45および地上接続部43A間に設けられているが、これに限らず、非接地普通接続部45および非絶縁接続部46間、ならびに非絶縁接続部46および地上接続部43B間等、地中ケーブル20の任意の位置に設けられてもよい。
PLC伝送子装置102は、CT27またはCT28を用いて、他の通信装置と通信を行う。
非接地普通接続部45におけるPLC伝送子装置102は、たとえば、上述の計測信号を生成し、生成した計測信号を、たとえばOFDM方式に従い変調する。そして、当該PLC伝送子装置102は、変調後の計測信号をCT27へ出力する。
CT27により生じた誘導電流は、たとえば、地中ケーブル10C1の遮蔽層75から非接地普通接続箱25、地中ケーブル10C2の遮蔽層75、ワイヤ12C、地中ケーブル10C3の遮蔽層75、ケーブル端末11C2、ケーブル端末11A2、地中ケーブル10A3の遮蔽層75、ワイヤ12A、地中ケーブル10A2の遮蔽層75、非接地普通接続箱25、地中ケーブル10A1の遮蔽層75、ケーブル端末11A1、ケーブル端末11C1、地中ケーブル10C1の遮蔽層75を通り、CT27に戻る経路R4を通して流れる。
PLC伝送子装置102におけるCT28は、経路R4等を通して流れる電流を取り出すことができる。
当該PLC伝送子装置102は、CT28によって取り出された誘導電流を検知し、検知した誘導電流に基づいて、他のPLC伝送子装置102から送信された計測信号を取得する。
当該PLC伝送子装置102は、取得した計測信号を復調し、復調結果に含まれるID情報を確認する。
当該PLC伝送子装置102は、確認したID情報が、自己のPLC伝送子装置102のIDを示している場合、当該復調結果から各計測情報を取得する。
たとえば、当該PLC伝送子装置102は、地中ケーブル20を介して受信した情報を中継可能である。
より詳細には、当該PLC伝送子装置102は、受信した計測信号の復調結果に含まれるID情報が自己のPLC伝送子装置102以外のID、たとえばPLC伝送親装置101のIDを示している場合、復調結果に含まれる計測情報および当該ID情報を含む計測信号を生成する。
そして、通信部91は、生成した計測信号をOFDM方式に従い変調し、変調後の計測信号をCT28へ出力する。
CT28により生じた誘導電流は、たとえば、地中ケーブル10C1の遮蔽層75、地中ケーブル10C1の遮蔽層75、非接地普通接続箱25、地中ケーブル10C2の遮蔽層75、ワイヤ12C、地中ケーブル10C3の遮蔽層75、ケーブル端末11C2、地上接続部43Bにおける接地ノード15、地中すなわちグランド、地上接続部43Aにおける接地ノード15、ケーブル端末11C1、地中ケーブル10C1の遮蔽層75を通り、CT28に戻る経路R5を通して流れる。
また、当該PLC伝送子装置102は、各種情報を計測する1または複数のセンサ14から受けた信号に含まれる各計測情報を含む通信信号を、CT28を用いて他のPLC伝送子装置102およびPLC伝送親装置101へ送信する。
なお、通信システム302または通信システム303が設けられる電力系統では、地中ケーブル10または地中ケーブル20の両端に設けられた2つの地上接続部のいずれか一方が接地ノード15に接続されていてもよい。すなわち、通信システム302または通信システム303が設けられる電力系統は、片端接地されていてもよい。
この場合、接地ノード15に接続されていないケーブル端末11A,11B,11Cは、たとえば、アレスタを介して接地ノード15に接続される。これにより、地中ケーブル10の遮蔽層75を流れる計測信号に応じた電流等の高周波の電流が、アレスタを通して地中すなわちグランドへ流れる。すなわち、CT27またはCT28により生じた誘導電流は、当該ケーブル端末11A,11B,11Cからアレスタを通り、地中すなわちグランド、接地ノード15および接地されたケーブル端末11A,11B,11Cを経由する経路を通して流れる。
また、CT23、CT24、CT27およびCT28は、リングコア51の代わりにコイルが用いられる、空芯コイルであってもよい。
図20は、本開示の第2の実施の形態に係る通信システムにおいて用いられるCTの構成の他の例を示す図である。図20は、上記空芯コイルの一例としてCT23を示している。
図20を参照して、空芯コイルは、図7に示すCT23におけるリングコア51の代わりにコイル56を含む。コイル56は、PLC伝送子装置102における通信部91に接続されている。コイル56には、通信部91から送信される計測信号に応じた電流が流れる。
また、本開示の第2の実施の形態に係るPLC伝送子装置102は、図示しない電源コイル61を含み、電源コイル61によって得られた電力により動作してもよいし、CT23、CT24、CT27またはCT28を用いて得られた電力により動作してもよい。
以上のように、本開示の第2の実施の形態に係る通信システム302および通信システム303では、PLC伝送親装置101およびPLC伝送子装置102、ならびに複数のPLC伝送子装置102同士は、地中ケーブル10の遮蔽層75との誘導結合により地中ケーブル10を介して互いに通信可能である。
地中ケーブル10における中心部の導体71は、高圧が印加されており、信号の注入または取り出しの際には絶縁が必要となるため、信号の伝送には困難性が伴う。一方、地中ケーブル10における遮蔽層75は、伝送路の途中で接地されている。このように、地中ケーブル10において、導電性を有する中心部の導体71および遮蔽層75のうち、遮蔽層75を信号の伝送に利用する構成により、たとえば、無線による情報の送受信が困難な地中の装置からの信号を良好に伝送することができる。
したがって、本開示の第2の実施の形態に係る通信システムでは、地中において収集された情報を地中から地上へより確実に伝送することができる。
また、本開示の第2の実施の形態に係る電力系統では、地中ケーブル10同士の非接地普通接続部45において、地中ケーブル10の遮蔽層75同士が電気的に接続される。本開示の第2の実施の形態に係る通信システム302および通信システム303では、PLC伝送子装置102は、1本または複数本の地中ケーブル10を、地中ケーブル10の周方向に沿って覆うように設けられたCT27、または地中ケーブル20を、地中ケーブル20の周方向に沿って覆うように設けられたCT28を含み、CT27またはCT28を用いた誘導結合によりPLC伝送親装置101および他のPLC伝送子装置102の少なくともいずれか一方と通信を行う。
このように、CT27およびCT28を用いる構成により、地中ケーブル10の遮蔽層75へ信号として誘導電流を与えたり、地中ケーブル10の遮蔽層75から信号として誘導電流を取り出したりすることができる。また、地中ケーブル10の非絶縁接続部46以外の箇所にカレントトランスを設置したり、遮蔽層75同士の接続線が露出していない非接地普通接続部45においてカレントトランスを設置したりすることができるため、PLC伝送親装置101およびPLC伝送子装置102の配置の自由度を高めることができる。
また、本開示の第2の実施の形態に係る通信システム302および通信システム303では、電力系統において複数の地中ケーブル10同士または複数の地中ケーブル20同士が接続される。PLC伝送子装置102は、地中ケーブル10同士または複数の地中ケーブル20同士の非絶縁接続部46において、地中ケーブル10の遮蔽層75同士を電気的に接続するワイヤ12に設けられたCT23を含む。PLC伝送子装置102は、PLC伝送親装置101および他のPLC伝送子装置102と、地中ケーブル10または地中ケーブル20の非絶縁接続部46において、CT23を用いて地中ケーブル10または地中ケーブル20の遮蔽層75との誘導結合により地中ケーブル10または地中ケーブル20を介して互いに通信可能である。
このような構成により、たとえば各地中ケーブル10の遮蔽層75同士の接続線にCTを設けることができるため、より小さいサイズのCTを用いることができる。
また、本開示の第2の実施の形態に係る通信システム302および通信システム303では、PLC伝送子装置102は、地中ケーブル10または地中ケーブル20を介して受信した情報を中継可能である。
このような構成により、電流ループにおける信号の減衰の問題を改善し、遠距離にあるPLC伝送子装置102同士の通信をより確実に行うことができる。
次に、本開示の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第3の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態に係る通信システムと比べてCTが設けられる位置が異なる通信システムに関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係る通信システムと同様である。
図21は、本開示の第3の実施の形態に係る通信システムの構成の一例を示す図である。
図21を参照して、通信システム304は、たとえば、図10に示す通信システム301と同様に、地中ケーブル10A1,10A2,10B1,10B2,10C1,10C2と、普通接続部41A,41Bと、絶縁接続部42A,42Bと、地上接続部43とを備える。
より詳細には、普通接続部41Aは、普通接続箱21Aと、PLC伝送子装置102とを含む。PLC伝送子装置102は、CT24Aを有する。普通接続部41Bは、普通接続箱21Bと、PLC伝送子装置102とを含む。当該PLC伝送子装置102は、CT24Bを有する。絶縁接続部42Aは、絶縁接続箱22Aと、PLC伝送子装置102とを含む。当該PLC伝送子装置102は、CT23Aを有する。絶縁接続部42Bは、絶縁接続箱22Bと、PLC伝送子装置102とを含む。当該PLC伝送子装置102は、CT23Bを有する。
地上接続部43は、ケーブル端末11A,11B,11Cと、PLC伝送親装置101とを含む。地中ケーブル10A1,10B1,10C1は、地上接続部43に接続される。PLC伝送親装置101は、CT24Dを有する。PLC伝送子装置102およびPLC伝送親装置101は、それぞれ、CT24AおよびCT24Dを用いて他の通信装置と通信を行う。
図22は、本開示の第3の実施の形態に係る通信システムが用いられる普通接続部におけるCTの接続位置の一例を詳細に示す図である。図22は、普通接続箱21Aを示している。普通接続箱21Bの構成は、普通接続箱21Aと同様である。
図22を参照して、各地中ケーブル10に設けられた端子81が接地ノード13にケーブル等(以下、接地線32とも称する。)により接続されることにより、各地中ケーブル10の遮蔽層75が接地される。
以下、普通接続箱21Aにおいて、地中ケーブル10A1および地中ケーブル10A2が接続されている箇所を地中ケーブル10Aの接続部とも称し、地中ケーブル10B1および地中ケーブル10B2が接続されている箇所を地中ケーブル10Bの接続部とも称し、地中ケーブル10C1および地中ケーブル10C2が接続されている箇所を地中ケーブル10Cの接続部とも称する。また、地中ケーブル10Aの接続部、地中ケーブル10Bの接続部および地中ケーブル10Cの接続部の各々を、地中ケーブル10の接続部とも称する。
接地線32は、個別接地線32A、個別接地線32B、個別接地線32Cおよび共通接地線32Gを含む。
より詳細には、地中ケーブル10A2に設けられた端子81に接続された個別接地線32Aは、接続ノード16Aにおいて共通接地線32Gに接続される。
地中ケーブル10B2に設けられた端子81に接続された個別接地線32Bは、接続ノード16Bにおいて共通接地線32Gに接続される。
地中ケーブル10C2に設けられた端子81に接続された個別接地線32Cは、接続ノード16Cにおいて共通接地線32Gに接続される。
以下、接続ノード16A、接続ノード16Bおよび接続ノード16Cの各々を、接続ノード16とも称する。
共通接地線32Gは、接地ノード13に接続される。
CT24Aは、地中ケーブル10A1の遮蔽層75および地中ケーブル10A2の遮蔽層75と、グランドとを接続する接地線32に設けられる。
たとえば、CT24Aは、個別接地線32Aと、自己の電力系統における他の相の地中ケーブル10の接続部およびグランドを接続する接地線32との接続ノード16よりも自己の地中ケーブル10の接続部側に設けられる。
すなわち、CT24Aは、個別接地線32Bと共通接地線32Gとの接続ノード16Bよりも地中ケーブル10Aの接続部側に設けられる。
また、CT24Aは、個別接地線32Cと共通接地線32Gとの接続ノード16Cよりも地中ケーブル10Aの接続部側に設けられる。
より詳細には、CT24Aは、たとえば、接続ノード16Bおよび接続ノード16Cよりも個別接地線32Aにおける地中ケーブル10Aの接続部に近い箇所に設けられる。
これにより、CT24Aにより生じた誘導電流が、たとえば、個別接地線32Bを介して地中ケーブル10B1および地中ケーブル10B2の遮蔽層75を通して流れること、個別接地線32Cを介して地中ケーブル10C1および地中ケーブル10C2の遮蔽層75を通して流れること、ならびに共通接地線32Gを介してグランドを通して流れることを抑制することができる。このため、PLC伝送子装置102が出力する計測信号の減衰を抑えることができる。
図23は、本開示の第3の実施の形態に係る通信システムにおけるCTの設置箇所に応じた計測信号の減衰例を示す図である。図23において、横軸は計測信号の周波数を示し、縦軸は計測信号の減衰量を示している。
図23において、グラフG1は、たとえば、CT24Aを図22に示す箇所に設け、CT24Dを図21に示す箇所に設けた場合の計測信号の減衰量を示している。
また、グラフG2は、たとえば、CT24Aを図22に示す接続ノード16Cおよび接地ノード13間に設け、CT24Dを図21に示す箇所に設けた場合の計測信号の減衰量を示している。
図23を参照して、計測信号の周波数が0MHz〜1MHzにおいて、グラフG2に示す減衰量は、グラフG1に示す減衰量と比べて大きい。
グラフG1およびグラフG2より、通信システム304において、CT24Aを地中ケーブル10Aの接続部に近い箇所に設けた場合、CT24Aを地中ケーブル10Aの接続部から遠い箇所すなわち接地ノード13に近い箇所に設けた場合に比べて計測信号の減衰量が小さくなり、計測信号を良好に伝送できることがわかる。
たとえば、通信システム304では、電気的に接続された複数の遮蔽層75を含む経路において、互いに通信する通信装置のCTが設けられる。
再び図21を参照して、絶縁接続部42AにおけるCT23Aは、通信システム304においてCT24Aを図22に示す箇所に設けた場合、地中ケーブル10A2の遮蔽層75および地中ケーブル10B3の遮蔽層75を接続するワイヤ12に設けられる。
絶縁接続部42BにおけるCT23Bは、通信システム304においてCT24Aを図22に示す箇所に設けた場合、地中ケーブル10B3の遮蔽層75および地中ケーブル10C4の遮蔽層75を接続するワイヤ12に設けられる。
普通接続部41BにおけるCT24Bは、通信システム304においてCT24Aを図22に示す箇所に設けた場合、地中ケーブル10C4の遮蔽層75および地中ケーブル10C5の遮蔽層75と、グランドとを接続する接地線32に設けられる。
より詳細には、CT24Bは、たとえば、普通接続部41Bの個別接地線32Cにおける地中ケーブル10C4および地中ケーブル10C5が接続されている箇所の近くに設けられる。
これにより、CT23A、CT23B、CT24AおよびCT24Bの各々は、当該各CTのうちのいずれかにより生じた誘導電流がたとえば図9に示す経路R1および経路R2のいずれの経路を通して流れるかによらず、当該誘導電流をより確実に取り出すことができる。このため、当該誘導電流を取り出したCTを有するPLC伝送子装置102は、当該誘導電流に基づいて、減衰がさらに抑制された計測信号を取得することができ、通信システム304における通信品質を向上させることができる。
なお、通信システム304では、CT24Dは、ケーブル端末11Aおよび接地ノード15間におけるケーブル端末11Aに近い箇所に設けられてもよい。これにより、PLC伝送親装置101においても、減衰がさらに抑制された計測信号を取得することができ、通信システム304における通信品質を向上させることができる。
また、通信システム304は、たとえば、絶縁接続部42を備えず、図22に示す複数の普通接続部41を備え、各普通接続部41において、同じ相の地中ケーブル10同士が接続される構成であってもよい。この場合も、通信システム304では、電気的に接続された複数の遮蔽層75を含む経路において、互いに通信する通信装置のCTが設けられる。
当該通信システム304において、ある普通接続部41におけるCT24は、当該普通接続部41の個別接地線32Aにおける地中ケーブル10Aの接続部に近い箇所に設けられ、他の普通接続部41におけるCT24は、当該他の普通接続部41の個別接地線32Aにおける地中ケーブル10Aの接続部に近い箇所に設けられる。
図24は、本開示の第3の実施の形態に係る通信システムが用いられる絶縁接続箱におけるCTの接続位置の他の例を詳細に示す図である。
図24は、自己の電力系統P1と他の電力系統P2とが同じ接地ノード13に接続されている様子を示しており、また、図22に示す電力系統P1における普通接続箱21Aに隣接して他の電力系統P2における普通接続箱21が設けられている場合を示している。
図24を参照して、電力系統P2における普通接続箱21では、同じ相の地中ケーブル10同士である、地中ケーブル10D1および地中ケーブル10D2が接続され、地中ケーブル10E1および地中ケーブル10E2が接続され、また、地中ケーブル10F1および地中ケーブル10F2が接続される。
以下、地中ケーブル10D1および地中ケーブル10D2が接続されている箇所を地中ケーブル10Dの接続部とも称し、地中ケーブル10E1および地中ケーブル10E2が接続されている箇所を地中ケーブル10Eの接続部とも称し、地中ケーブル10F1および地中ケーブル10F2が接続されている箇所を地中ケーブル10Fの接続部とも称する。また、地中ケーブル10Aの接続部、地中ケーブル10Bの接続部、地中ケーブル10Cの接続部、地中ケーブル10Dの接続部、地中ケーブル10Eの接続部および地中ケーブル10Fの接続部の各々を、地中ケーブル10の接続部とも称する。
地中ケーブル10D2に設けられた端子81に接続された個別接地線32Dは、接続ノード16Dにおいて、電力系統P1における各地中ケーブル10に接続されている共通接地線32Gに接続される。
地中ケーブル10E2に設けられた端子81に接続された個別接地線32Eは、接続ノード16Eにおいて、共通接地線32Gに接続される。
地中ケーブル10F2に設けられた端子81に接続された個別接地線32Fは、接続ノード16Fにおいて、共通接地線32Gに接続される。
以下、接続ノード16A、接続ノード16B、接続ノード16C、接続ノード16D、接続ノード16Eおよび接続ノード16Fの各々を、接続ノード16とも称する。
たとえば、CT24Aは、個別接地線32Aと、自己の電力系統P1または他の電力系統P2における他の地中ケーブル10の接続部、およびグランドを接続する接地線32との接続ノード16よりも自己の接続部側に設けられる。
図24に示す例において、接地線32は、個別接地線32A、個別接地線32B、個別接地線32C、個別接地線32D、個別接地線32E、個別接地線32Fおよび共通接地線32Gを含む。
CT24Aは、個別接地線32Dと共通接地線32Gとの接続ノード16Dよりも地中ケーブル10Aの接続部側に設けられ、個別接地線32Eと共通接地線32Gとの接続ノード16Eよりも地中ケーブル10Aの接続部側に設けられ、個別接地線32Fと共通接地線32Gとの接続ノード16Fよりも地中ケーブル10Aの接続部側に設けられる。
より詳細には、CT24Aは、自己の電力系統P1または他の電力系統P2における各地中ケーブル10の接続部よりも個別接地線32Aにおける地中ケーブル10Aの接続部に近い箇所に設けられる。
これにより、CT24Aにより生じた誘導電流が、たとえば、自己の電力系統P1において、個別接地線32Bを介して地中ケーブル10B1および地中ケーブル10B2を通して流れること、個別接地線32Cを介して地中ケーブル10C1および地中ケーブル10C2の遮蔽層75を通して流れること、ならびに共通接地線32Gを介してグランドを通して流れることを抑制することができる。
また、当該誘導電流が、たとえば、他の電力系統P2において、個別接地線32Dを介して地中ケーブル10D1および地中ケーブル10D2の遮蔽層75を通して流れること、個別接地線32Eを介して地中ケーブル10E1および地中ケーブル10E2の遮蔽層75を通して流れること、個別接地線32Fを介して地中ケーブル10F1および地中ケーブル10F2の遮蔽層75を通して流れること、ならびに共通接地線32Gを介してグランドを通して流れることを抑制することができる。
このため、PLC伝送子装置102が出力する計測信号の減衰を抑えることができる。
図25は、本開示の第3の実施の形態に係る通信システムの構成の他の例を示す図である。
図25を参照して、通信システム305は、たとえば、電力系統P1および電力系統P2に設けられる。通信システム305は、電力系統P1において、普通接続部41A,41Bと、絶縁接続部42A,42Bと、地上接続部43とを備え、電力系統P2において、普通接続部41A,41Bと、絶縁接続部42A,42Bとを備える。
図25に示す電力系統P1および電力系統P2において、電力系統P1における普通接続箱21Aから絶縁接続箱22Bまでの区間と、電力系統P2における普通接続箱21Aから絶縁接続箱22Bまでの区間とが並行して敷設されているものとする。
電力系統P1における地中ケーブル10A,10B,10Cおよび電力系統P2における地中ケーブル10D,10E,10Fは、電力系統P1における普通接続部41Aおよび電力系統P2における普通接続部41Aを介して、同じ接地ノード13に接続されている。すなわち、地中ケーブル10A,10B,10Cの遮蔽層75および地中ケーブル10D,10E,10Fの遮蔽層75は、電気的に接続されている。
これにより、電力系統P1の普通接続部41AにおけるPLC伝送子装置102は、地中ケーブル10A,10B,10Cの遮蔽層75と接地ノード13とを接続する接地線32に設けられたCT24Aを用いて、電力系統P1における他のPLC伝送子装置102およびPLC伝送親装置101に加えて、電力系統P2における他のPLC伝送子装置102と通信を行うことができる。
なお、通信システム305において、電力系統P2の普通接続部41AにPLC伝送子装置102が設けられ、当該PLC伝送子装置102が、地中ケーブル10D,10E,10Fの遮蔽層75と接地ノード13とを接続する接地線32に設けられたCT24Aを用いて、電力系統P1におけるPLC伝送子装置102およびPLC伝送親装置101、ならびに電力系統P2における他のPLC伝送子装置102と通信を行う構成であってもよい。
また、CT24Aは、たとえば、地中ケーブル10A,10B,10C,10D,10E,10Fの遮蔽層75と接地ノード13とを接続する共通接地線32Gに設けられる構成であってもよい。この場合、たとえば、電力系統P1における普通接続部41Aの外部かつ電力系統P2における普通接続部41Aの外部に設けられたPLC伝送子装置102が、当該CT24Aを用いて、電力系統P1におけるPLC伝送子装置102およびPLC伝送親装置101、ならびに電力系統P2におけるPLC伝送子装置102と通信を行う。
また、通信システム305において、PLC伝送子装置102は、電力系統P1の普通接続部41A、電力系統P2の普通接続部41A、および電力系統P1における普通接続部41Aの外部かつ電力系統P2における普通接続部41Aの外部のうちのいずれか2箇所または3箇所に設けられてもよい。
図26は、本開示の第3の実施の形態に係る通信システムの構成の他の例を示す図である。
図26に示す電力系統P1および電力系統P2において、電力系統P1における普通接続箱21Aから普通接続箱21Bまでの区間と、電力系統P2における普通接続箱21Aから普通接続箱21Bまでの区間とが並行して敷設されているものとする。
図26を参照して、通信システム306は、たとえば、図25に示す通信システム305と比べて、さらに、電力系統P1における地中ケーブル10A,10B,10Cおよび電力系統P2における地中ケーブル10D,10E,10Fが、電力系統P1における普通接続部41Bおよび電力系統P2における普通接続部41Bを介して、同じ接地ノード13に接続されている。
電力系統P1の普通接続部41BにおけるPLC伝送子装置102は、地中ケーブル10A,10B,10Cの遮蔽層75と接地ノード13とを接続する接地線32に設けられたCT24Bを用いて、電力系統P1における他のPLC伝送子装置102およびPLC伝送親装置101に加えて、電力系統P2における他のPLC伝送子装置102と通信を行うことができる。
なお、通信システム306において、電力系統P2の普通接続部41BにPLC伝送子装置102が設けられ、当該PLC伝送子装置102が、地中ケーブル10D,10E,10Fの遮蔽層75と接地ノード13とを接続する接地線32に設けられたCT24Bを用いて、電力系統P1におけるPLC伝送子装置102およびPLC伝送親装置101、ならびに電力系統P2における他のPLC伝送子装置102と通信を行う構成であってもよい。
また、CT24Bは、たとえば、地中ケーブル10A,10B,10C,10D,10E,10Fの遮蔽層75と接地ノード13とを接続する共通接地線32Gに設けられる構成であってもよい。この場合、たとえば、電力系統P1における普通接続部41Bの外部かつ電力系統P2における普通接続部41Bの外部に設けられたPLC伝送子装置102が、当該CT24Bを用いて、電力系統P1におけるPLC伝送子装置102およびPLC伝送親装置101、ならびに電力系統P2におけるPLC伝送子装置102と通信を行う。
また、通信システム306において、PLC伝送子装置102は、電力系統P1の普通接続部41B、電力系統P2の普通接続部41B、および電力系統P1における普通接続部41Bの外部かつ電力系統P2における普通接続部41Bの外部のうちのいずれか2箇所または3箇所に設けられてもよい。
以上のように、本開示の第3の実施の形態に係る通信システムでは、地中ケーブル10の接続部におけるPLC伝送子装置102は、地中ケーブル10の遮蔽層75とグランドとを接続する接地線32に設けられたCT24を含み、CT24を用いて他のPLC伝送
子装置102およびPLC伝送親装置101と通信を行う。
このような構成により、各地中ケーブル10同士の普通接続部41における接地線32にCT24を設けることができるため、たとえば、より小さいサイズのCTを用いることができ、また、PLC伝送子装置102の設置場所のバリエーションを広げることができる。
また、本開示の第3の実施の形態に係る通信システムでは、CT24は、接地線32と、自己または他の電力系統における他の地中ケーブル10の接続部およびグランドを接続する接地線32との接続ノード16よりも自己の地中ケーブル10の接続部側に設けられる。
このような構成により、他の接続部からの接地線32に起因する信号の減衰を抑制し、通信品質を向上させることができる。
また、本開示の第3の実施の形態に係る通信システムでは、互いに通信するPLC伝送子装置102のCT23およびCT24は、電気的に接続された複数の遮蔽層75を含む経路において設けられる。
このような構成により、離れたPLC伝送子装置102およびPLC伝送親装置101間またはPLC伝送子装置102同士の間における信号の減衰をさらに抑制し、通信品質を向上させることができる。
その他の構成および動作は第1の実施の形態に係る通信システムと同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。
なお、本開示の第1の実施の形態〜第3の実施の形態に係る各装置の構成要素および動作のうち、一部または全部を適宜組み合わせることも可能である。
具体的には、たとえば、図14に示す通信システム302、または図19に示す通信システム303が、普通接続部41Aを備え、かつ当該普通接続部41Aに、図22に示すPLC伝送子装置102が設けられる構成であってもよい。当該PLC伝送子装置102は、CT24Aを用いて、通信システム302または通信システム303における他のPLC伝送子装置102およびPLC伝送親装置101と通信を行う。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以上の説明は、以下に付記する特徴を含む。
[付記1]
地中ケーブルを備える電力系統に用いられる通信システムであって、
前記地中ケーブルの遮蔽層との誘導結合により前記地中ケーブルを介して互いに通信可能な複数の通信装置を備え、
前記地中ケーブルの接続部のうちの少なくともいずれか1つは地上に設けられる、通信システム。
[付記2]
地中ケーブルを備える電力系統に用いられる通信装置であって、
前記地中ケーブルに設けられるカレントトランスと、
前記カレントトランスを用いて、前記地中ケーブルの遮蔽層との誘導結合により前記地中ケーブルを介して他の通信装置と通信可能な通信部とを備え、
前記地中ケーブルの接続部のうちの少なくともいずれか1つは地上に設けられる、通信装置。
10,20 地中ケーブル
11 ケーブル端末
12,12A,12B,12C ワイヤ
13,15 接地ノード
14 センサ
16 接続ノード
21 普通接続箱
22 絶縁接続箱
25 非接地普通接続箱
26 非絶縁接続箱
23,24,27,28 CT
31 マンホール
32 接地線
32A,32B,32C,32D,32E,32F 個別接地線
32G 共通接地線
41 普通接続部
42 絶縁接続部
43 地上接続部
45 非接地普通接続部
46 非絶縁接続部
51,54 リングコア
52,55 巻線
53 導電ケーブル
61 電源コイル
71 導体
72 内部半導電層
73 絶縁体
74 外部半導電層
75 遮蔽層
76,78 シース
77 介在物
81 端子
101 PLC伝送親装置
102 PLC伝送子装置
103 中央監視装置
301,302,303,304,305,306 通信システム
401,402,403 電力系統

Claims (14)

  1. 地中ケーブルを備える電力系統に用いられる通信システムであって、
    前記地中ケーブルの遮蔽層との誘導結合により前記地中ケーブルを介して互いに通信可能な複数の通信装置を備える、通信システム。
  2. 前記複数の通信装置は、
    送信すべき通信信号に応じた電流を前記誘導結合により前記遮蔽層において発生させることにより、他の前記通信装置へ前記通信信号を送信する前記通信装置と、
    他の前記通信装置によって発生した前記電流を前記誘導結合により取り出すことにより、他の前記通信装置からの前記通信信号を受信する前記通信装置とを含む、請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記電力系統において、前記地中ケーブル同士の接続部において、前記地中ケーブルの遮蔽層同士が電気的に接続され、
    前記通信装置は、1本または複数本の前記地中ケーブルを、前記地中ケーブルの周方向に沿って覆うように設けられた第1のカレントトランスを含み、前記第1のカレントトランスを用いた誘導結合により他の前記通信装置と通信を行う、請求項1または請求項2に記載の通信システム。
  4. 前記電力系統において複数の前記地中ケーブル同士が接続され、
    前記地中ケーブル同士の接続部における前記通信装置は、前記地中ケーブルの遮蔽層とグランドとを接続する接地線に設けられた第2のカレントトランスを含み、前記第2のカレントトランスを用いて他の前記通信装置と通信を行う、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の通信システム。
  5. 前記電力系統において複数の前記地中ケーブル同士が接続され、
    前記通信装置は、前記地中ケーブル同士の接続部において、前記地中ケーブルの遮蔽層同士を電気的に接続する接続線に設けられた第3のカレントトランスを含み、
    前記通信装置は、前記地中ケーブル同士の接続部において、前記第3のカレントトランスを用いて前記地中ケーブルの遮蔽層との誘導結合により前記地中ケーブルを介して互いに通信可能である、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の通信システム。
  6. 前記通信装置は、前記地中ケーブルを介して受信した情報を中継可能である、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の通信システム。
  7. 前記第2のカレントトランスは、前記接地線と、自己または他の電力系統における地中ケーブルの、他の接続部およびグランドを接続する接地線との接続ノードよりも自己の前記接続部側に設けられる、請求項4に記載の通信システム。
  8. 電気的に接続された複数の前記遮蔽層を含む経路において、互いに通信する前記通信装置の前記第2のカレントトランスが設けられる、請求項7に記載の通信システム。
  9. 前記電力系統において前記地中ケーブルがクロスボンド接続されており、
    前記通信装置は、前記地中ケーブルの異なる接続部において、前記地中ケーブルの遮蔽層との誘導結合により前記地中ケーブルを介して互いに通信可能である、請求項1または請求項2に記載の通信システム。
  10. 前記電力系統において複数のクロスボンド区間が設けられ、
    前記接続部のうちの普通接続部(NJ:Normal Joint)における前記通信装置は、前記地中ケーブルを介して受信した情報を隣の前記クロスボンド区間へ中継可能である、請求項9に記載の通信システム。
  11. 前記地中ケーブルは3相設けられ、
    前記接続部のうちの絶縁接続部(IJ:Insulated Joint)における前記通信装置は、各相の前記地中ケーブルの遮蔽層間に設けられ、かつ直列接続された同じ巻方向の3つのカレントトランスを含み、各前記カレントトランスを用いて他の前記通信装置と通信を行う、請求項9または請求項10に記載の通信システム。
  12. 前記接続部のうちの普通接続部における前記通信装置は、前記地中ケーブルの遮蔽層とグランドとの間に接続されたカレントトランスを含み、前記カレントトランスを用いて他の前記通信装置と通信を行う、請求項11に記載の通信システム。
  13. 前記通信装置は、前記地中ケーブルの遮蔽層を通して流れる電流の誘導電流であって各前記通信装置によって送受信される通信信号の周波数帯とは異なる周波数帯の誘導電流を用いて動作する、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の通信システム。
  14. 地中ケーブルを備える電力系統に用いられる通信装置であって、
    前記地中ケーブルに設けられるカレントトランスと、
    前記カレントトランスを用いて、前記地中ケーブルの遮蔽層との誘導結合により前記地中ケーブルを介して他の通信装置と通信可能な通信部とを備える、通信装置。
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