JPWO2019215814A1 - 旋回式船舶推進装置の機械要素監視システム - Google Patents

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Abstract

【課題】旋回式船舶推進装置1の旋回部3に設けられた機械要素を、コンパクトな構成で遠隔的に確実に監視できる機械要素監視システムを提供する。【解決手段】旋回部の内部に設けられた無線式センサ装置Tは、機械要素B等の状態を一次データとして検出し、これをFFT解析して小電力で二次データとして送信する。電波は、旋回部内に設けられた電波通路を経て、固定部に設置された受信装置Rに確実に到達し受信される。電波通路は、旋回部と一体である支持部Sに形成された電波透過孔Hを含む。無線式センサ装置Tは、所定周期で起動されて振動検出モードとなる以外はスリープモードにあり電力の消費を抑えている。【選択図】図1

Description

本発明は、プロペラを駆動するための機械要素が収納された旋回部を船舶に対して旋回自在に取り付けた旋回式船舶推進装置に設けられ、旋回部内の機械要素を監視する機械要素監視システムに係り、特に、コンパクトな構成で機械要素の遠隔的な監視を確実に行うことができる旋回式船舶推進装置の機械要素監視システムに関する。
特許文献1には、船体に据え付けられた固定部分と、プロペラが取り付けられた旋回式の可動部分とを有する船舶推進装置において、固定部分と可動部分との間で無線通信を行う発明が開示されている。可動部分の内部の下方に設けられたベアリング付近には振動センサ(401c)が設けられ、可動部分の内部の上端付近には送信器(401a)が設けられ、振動センサ(401c)と送信器(401a)を有線で接続する。そして、この送信器(401a)と、固定部分に設けられた受信器(401b)との間で無線通信を行う。
特許文献2には、縦軸ポンプの振動監視に用いられる振動監視装置の発明が開示されている。この振動監視装置は、振動センサ、送信器、振動発電機を防水ユニットケースの内部に収容した構造になっている。電波は水中を伝播しないため、この振動監視装置は、水中に設置される場合には、水上に置かれる受信器との間の無線通信を確保するために液面上に突出する送信アンテナ(41)か、液面に浮く中継器(65)が設けられる。
欧州特許公開2960147号公報 特開2016−205869号公報
船舶の推進手段として、プロペラを駆動する機械要素を収納した旋回部を船舶の固定部に旋回自在に取り付けた旋回式船舶推進装置が知られている。この旋回式船舶推進装置においては、機械要素が収納された旋回部は、通常水面下に没し、かつ内部空間が潤滑油で満たされており、分解・整備等を容易に行える構造ではないため、機械要素の状態を常時モニタリングして不測の事態の発生に備える必要がある。
一般に、旋回部と固定部の間を電気的に接続する手段としてはスリップリングが用いられるが、旋回式船舶推進装置の旋回部に設ける場合には装置が大掛かりとなり、また電気導通部の汚れや擦れの為に定期的なメンテナンスを行う必要が有る。さらに、主にエンジン、プロペラから発生する振動による導通部のコンタクト面からの電気的なノイズが発生する懸念がある為ノイズ対策が必要である。
そこで、このように油中に浸された旋回式船舶推進装置の機械要素の監視・計測では、特許文献1に記載した発明のように、機械要素の監視等を行うためのセンサモジュールを旋回部の内部の必要箇所に設け、船舶推進器の固定側の機器と当該センサモジュールとの間で通信を行う構成を採用する場合があるが、この場合には安定した通信状態の確保と、センサモジュールへの確実な電力供給が課題となる。
特許文献1に記載の発明は、旋回部と固定部の通信に無線通信を使用しているが、振動センサ(401c)と送信器(401a)の間はかなりの距離があるため、通信の確実性を確保するべく有線により接続されている。この場合、可動部分である旋回部の内部に配線を設ける必要があり、組立てにおける煩雑さと、旋回部内を満たす油中での配線の健全性・密閉性が問題であった。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、プロペラを駆動するための機械要素が収納された旋回部を船舶に対して旋回自在に取り付けた旋回式船舶推進装置において、コンパクトな構成で機械要素の遠隔的な監視を確実に行うことができる機械要素監視システムを提供することを目的としている。
請求項1に記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システムは、
船舶に固定される固定部と、船舶を推進させるプロペラと前記プロペラを駆動する機械要素が設けられて前記固定部に旋回可能に取り付けられた旋回部と、を備えた旋回式船舶推進装置に設けられる機械要素監視システムであって、
前記旋回部の内部に設けられて前記機械要素の状態を検出し、前記状態に基づくデータを無線で送信する無線式センサ装置と、
前記固定部に設置されて前記無線式センサ装置から送信された前記データを受信する受信装置と、
前記旋回式船舶推進装置の内部において前記無線式センサ装置と前記受信装置との間に設けられた電波通路と、
を有することを特徴としている。
請求項2に記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システムは、請求項1に記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システムにおいて、
前記電波通路は、前記旋回部の内部において前記旋回部に形成された電波透過孔を含むことを特徴としている。
請求項3に記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システムは、請求項2に記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システムにおいて、
前記旋回部は、
前記プロペラへ動力を伝達する垂直軸と、前記垂直軸を回転可能に支持する軸受と、前記軸受を前記旋回部の内部で支持する支持部とを有し、
前記電波透過孔が前記支持部に設けられていることを特徴としている。
請求項4に記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システムは、請求項1乃至3の何れか一つに記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システムにおいて、
前記無線式センサ装置が、
所定の作動期間内でのみ作動して前記機械要素の状態を示す一次データを取得し、前記一次データから二次データを演算して無線で送信することを特徴としている。
請求項5に記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システムは、請求項4に記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システムにおいて、
前記無線式センサ装置が、
前記機械要素の状態を検出する第1センサと、
前記第1センサが検出した前記状態が基準値を越えない時間が所定時間だけ継続した場合には省電力状態に移行し、前記第1センサが検出した前記状態が前記基準値を越えた場合には作動状態に移行して前記一次データを取得する第2センサとを有することを特徴としている。
請求項6に記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システムは、請求項4に記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システムにおいて、
前記無線式センサ装置が、
前記一次データについて周波数解析を行うことにより前記二次データを演算することを特徴としている。
請求項7に記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システムは、請求項4に記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システムにおいて、
前記無線式センサ装置が、
電源と、
前記電源に接続されて一時的な大電力を供給するキャパシタと、
を有することを特徴としている。
請求項8に記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システムは、請求項1乃至7の何れか一つに記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システムにおいて、
前記無線式センサ装置が、
電波透過性と耐油性を備えた密閉筐体を有することを特徴としている。
請求項1に記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システムによれば、旋回部の内部に設けられた無線式センサ装置が、検出した機械要素の状態に基づくデータを無線で送信すると、この電波は、無線式センサ装置と受信装置との間に設けられた電波通路を経て受信装置に確実に到達し、受信される。このため、旋回部内にある機械要素の状態の遠隔的な検知を確実に行うことができる。
請求項2に記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システムによれば、電波通路の少なくとも一部分を旋回部に形成された電波透過孔で構成したため、旋回部内において電波を確実に固定部まで導くことができる。
請求項3に記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システムによれば、プロペラへ動力を伝達する垂直軸と、垂直軸を回転可能に支持する軸受と、軸受を旋回部の内部で支持する支持部から構成された旋回部において、無線式センサ装置から発信された電波は、旋回部の本体である筐体の支持部に遮られることなく、この支持部に設けられた電波透過孔を通過して受信部に確実に到達することができる。
請求項4に記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システムによれば、無線式センサ装置は、必要な所定の作動期間内でのみ作動して機械要素の状態を示す一次データを取得するため、常時作動している場合に比べて消費電力を節約することができる。また、無線式センサ装置が一次データから演算する二次データのサイズを、一時データに比べて小さくすることにより、送信に要する消費電力を節約することができる。従って、無線式センサ装置の電源が電池であれば、その寿命の延長を図ることができ、またエナジーハーベスト電源のような小電力を利用して作動する構成とする事も可能である。
請求項5に記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システムによれば、一次データを取得するための第2センサは、第1センサで検出される機械要素の状態が基準値を越えない場合には省電力状態にあるが、第1センサが基準値を超える状態を検出した場合にのみ作動状態に移行して一次データを取得するので、第2センサが常時作動している場合に比べて消費電力を節約することができる。ここで、第1センサの基準値は、所定の時間は通常計測し得ない大きな値にセットし、所定時間が経過したときに、基準値として適性な値に変更することができる。このようにすることで、旋回式船舶推進装置が稼動状態にあるときも、第2センサの作動は間欠的となり、消費電力を節約することができる。
請求項6に記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システムによれば、無線式センサ装置は、一次データについて周波数解析(FFT解析)を行うことにより二次データを演算するため、送信される二次データのサイズを一次データの例えば1/16以下に減ずることができ、消費電力の低減や、電池寿命の延長を図ることができる。
請求項7に記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システムによれば、無線式センサ装置の電源にキャパシタを接続して必要な充電を行っておくことにより、一次データを取得する動作や、一次データから二次データを演算する動作を行うために一時的な大電力が必要な場合には、このキャパシタから供給することができる。
請求項8に記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システムによれば、無線式センサ装置を構成する部品を電波透過性と耐油性を備えた密閉筐体の中に収納し、独立したセンサモジュールとすることができる。従って、このモジュール化されたコンパクトな無線式センサ装置は、旋回式船舶推進装置の旋回部の内部が潤滑油に満たされていても、この油中に完全に没する空間内の任意の場所に設置することが可能であり、油中の環境に耐えて確実に作動することができる。また油面上の機器と接続するために配線を必要とすることもない。
実施形態の機械要素監視システムが設けられた旋回式船舶推進装置の断面図である。 図1のZ−Z切断線における断面図である。 潤滑油中の電波透過距離と電波品質の関係を示す図である。 実施形態の機械要素監視システムの無線式センサ装置において、台床から受信アンテナを下した距離と電波品質との関係を示す図である。 実施形態の機械要素監視システムの無線式センサ装置の縦断面図である。 実施形態の機械要素監視システムの無線式センサ装置のブロック図である。 実施形態の機械要素監視システムの無線式センサ装置に設けられたキャパシタを含む主電源の回路図である。 実施形態の機械要素監視システムの無線式センサ装置の起動・スリープ等の動作順序を示す流れ図である。
以下、本発明の実施形態に係る旋回式船舶推進装置の機械要素監視システムを図1〜図8を参照して説明する。
1.旋回式船舶推進装置について
まず、実施形態の機械要素監視システムが設けられる旋回式船舶推進装置1の構成を説明する。
図1に示す実施形態の旋回式船舶推進装置1において、船舶2の船尾の底部には、固定部である台床4が固定されており、台床4の下面には旋回式船舶推進装置1の旋回部3が旋回自在に取り付けられている。
船舶2の内部となる台床4の上面には、ギヤケースを備えた減速機5が設置されている。減速機5の内部には、駆動力を伝達する水平な入力軸6と、入力軸6の回転力を垂直軸7に伝達する上部べベルギア8が設けられている。減速機5の外部に突出した入力軸6の端部には、スリップクラッチ9を介して主機関の駆動軸が連結されている。
台床4には、船舶2の外部となる台床4の下方に突出した状態で旋回可能となるように、中空のストラット10とケーシング11が一体に取り付けられている。ストラット10の上部は円錐部を有し台床の内側に旋回可能に支持されている。このストラット10とケーシング11が旋回部3の本体を構成している。ストラット10とケーシング11は図示しない旋回駆動機構によって旋回させることができる。ストラット10とケーシング11の内部には機械要素としての垂直軸7が略垂直に延設されている。垂直軸7は、その上端部と、中央部と、下端部の3カ所に配置された機械要素である軸受B1,B2,B3によって回転可能に支えられている。上端部の軸受B1は台床4と一体の支持部S1に取り付けられているが、中央部と下端部の2つの軸受B2,B3はストラット10又はケーシング11と一体の構成部分である支持部S2,S3それぞれに取り付けられている。垂直軸7の上端部は台床4を貫通して減速機5内で上部べベルギア8に連結されている。垂直軸7の下端部はケーシング11内に設けられ機械要素である下部べベルギア12を介して、水平方向に延びる機械要素としてのプロペラ軸13の一端側に連結されている。プロペラ軸13は、その両端部を機械要素としての軸受B4,B5によって回転可能に支えられている。これらの軸受B4,B5はケーシング11と一体の構成部分である支持部S4,S5にそれぞれ取り付けられている。プロペラ軸13の他端側は、ケーシング11の外にあるプロペラ14に連結されている。このプロペラ14は、ケーシング11に連結された略円筒状のダクト15内に配置されている。
以上説明したように、ストラット10とケーシング11の内部には、動力伝達等のために種々の機械要素(垂直軸7、プロペラ軸13、軸受B1〜B5、下部ベベルギア12等)が取り付けられているが、ストラット10とケーシング11の内部には潤滑油が充填されており、これら機械要素は潤滑油に浸漬された状態にある。
この旋回式船舶推進装置1は、旋回部3の内部に設けられた種々の機械要素(垂直軸7、プロペラ軸13、軸受B1〜B5、下部ベベルギア12等)の状態を示す指標として振動を検出し、これを電波で送信して船内で遠隔的に監視することができる機械要素監視システムを備えている。
2.機械要素監視システムの概要について
次に、機械要素監視システムの全体構成と電波の送受信の安定性について図1〜図4を参照して説明する。
図1に示すように、この機械要素監視システムは、旋回部3の内部に設けられた無線式センサ装置T1〜T4を有している。無線式センサ装置T1〜T4は、構造の詳細は後述するが、機械要素の振動を示す一次データを取得し、一次データから二次データを演算して無線で送信する機能を備えている。無線式センサ装置T1〜T4は、ストラット10又はケーシング11内にある軸受B2〜B5に近い支持部S2〜S5にそれぞれ固定されている。図1に示す例では、垂直軸7の中央部と下端部を支持している2個の軸受B2,B3がそれぞれ取り付けられた2カ所の支持部S2,S3と、プロペラ軸13の一端部と他端部を支持している2個の軸受B4,B5がそれぞれ取り付けられた2カ所の支持部S4,S5とに、無線式センサ装置T1〜T4が取り付けられている。
旋回式船舶推進装置1の旋回部3の内部には、無線式センサ装置T1〜T4から送信された電波が、後述する受信装置Rまで確実に到達するように、電波の伝播を確実にするための電波通路が確保されている。旋回部3の本体であるストラット10又はケーシング11は中空の筐体であるが、その内部には、前述した通り、垂直軸7とプロペラ軸13を回転自在に支持する軸受B2〜B5を固定する部分として、ストラット10又はケーシング11と一体化した支持部S2〜S5が存在している。この支持部S2〜S5は、ストラット10又はケーシング11の内部空間を仕切るリブ状又は隔壁状の部材であり、何らの手当てをしない場合には、これら支持部S2〜S3は電波の伝播にとって障壁となる。
図1に示すように、旋回部3の内部にある支持部S2〜S3には、電波を容易に通過させるための電波透過孔H1〜H3が設けられている。まず図1及び図2に示すように、垂直軸7の中央部を支持する軸受B2の支持部S2には、4個の矩形の電波透過孔H1が回転方向に90度間隔で設けられている。矩形の長手方向は回転方向に沿っている。この電波透過孔H1は、これよりも下方にある全ての無線式センサ装置T1〜T4から来る電波の電波経路の一部として有用である。
ここで、矩形の電波透過孔H1の長手方向の長さは、電波の透過性を考慮し、無線式センサ装置T1〜T4が発進する電波の波長と同じか半波長、又は波長よりも大きくすることが好ましい。例えば使用する電波の波長が12cmであるとすると、電波透過孔H1の長辺を12cm又は6cm、又はこれらの値に近い寸法に設定するか、12cm以上の大きな開口とする。このようにすれば、無線式センサ装置T1〜T4からくる電波は減衰しにくい状態で電波透過孔H1を通過することができる。この電波透過孔H1の効果により、潤滑油を満たした旋回式船舶推進装置1の旋回部3内で発信した無線式センサT1〜T4の電波を、台床4の直下の位置において100LQIを越える電波品質で受信出来る事を実験により確認した。なお、電波透過孔H1の短辺の長さは、長辺に比べて短すぎると電波の方向性に偏りが生じる可能性があるが、その影響は限定的である。なお、LQIとは、電波強度で示した電波品質を表示するための基準値であり、0〜255の数値で表される。一般に、50未満(悪い)、50〜100(やや悪い)、100〜150(良好)、150以上(非常に良好)とされている。
再び図1に示すように、垂直軸7の下端部を支持する軸受B3の支持部S3にも、電波透過孔H2が設けられている。この電波透過孔H2は、これよりも下方にある無線式センサ装置T3から来る電波の電波経路の一部として有用である。また、垂直軸7を挟んで電波透過孔H2と反対側には、より大きな電波透過孔H3が設けられている。この電波透過孔H3は、これよりも下方にある無線式センサ装置T4から来る電波の電波経路の一部として有用である。これらの電波透過孔H2,H3の形状及び寸法と、電波の波長との関係は、前記電波透過孔と同様である。
図3は、潤滑油中の電波透過距離と電波品質(LQI)との関係を示すグラフである。 電波の強度が半減する距離である浸透深さDは、次の式(1)で表される。
D=3.32×107 /f×√ε×tanδ(m)…(1)
(ただし、fは周波数、εは比誘電率、tanδは誘電正接である。)
このグラフに示すように、潤滑油中を透過した電波は減衰するが、特に巨大な旋回式船舶推進装置などではなく、高さ3.5メートル程度の装置であれば、155LQIであった電波が90LQI程度に減衰するだけなので実用上問題はなく、しかも本実施形態では旋回部3内に電波透過孔H1〜H3を有する電波経路を設けたので電波の伝播状態は良好に保たれる。
図1に示すように、この機械要素監視システムは受信装置Rを有している。受信装置Rは、固定部である台床4の上面に設置されており、台床4の上面よりも下方に突出した受信アンテナ16を備えており、無線式センサ装置T1〜T4から送信されたデータを受信する。
無線式センサ装置T1〜T4から送信された電波は、金属性の旋回部3の内部を複雑に反射しながら受信アンテナ16に届く。電波には、同位相の波長の電波が重なった時には強度が増し、位相が半波長ずれた電波が重なった時には強度が減衰する性質がある。この為、台床4に設置した受信アンテナ16は、強度が高くなる位置で電波を受信できるように、台床4の上面よりも下方に突出する長さを任意に調整することができる。
具体的には、上端が開放された筒状の支持部材を用意し、これに受信アンテナ16を挿入し、受信アンテナ16を挿入した支持部材を台床4に設けた孔から下方に差し込んで所望の位置で固定すればよい。これによって、受信アンテナ16の下方への突出長さを任意に設定できる。受信アンテナ16の支持部材は、台床4に対しスライドして任意の位置で固定される機構とする他、あらかじめ受信アンテナ16の支持部材を適切な長さに設定しておいても良い。
図4は、台床4から受信アンテナ16を下方に突出させた長さと、受信した電波の電波品質との関係を調べるために行った実験の結果を示すグラフである。この図から分かるように、2つの無線式センサ装置T2、T4から送信される電波は、いずれも受信アンテナ16を台床4から下方に0.1mほど突出させた場合に品質がもっとも高くなり、台床4の直下よりもLQI比で30%程度向上する事が確認できた。この10cmの長さは、前述した使用電波の例で言えば、波長の12cmに近い値である。
3.無線式センサ装置(総称してTの符号で示す)の構成等について
次に、機械要素監視システムの送信部である無線式センサ装置Tの具体的な構成について図5〜図7を参照して説明する。
図5に示すように、無線式センサ装置Tは、ステンレス製の底板20の上に、制御基板21と、主電源としての電池22と、解析機能付きの振動センサである第2センサとしての計測用センサ23とを搭載し、これらの構成要素を覆うように底板20の上にカバー24を被せて固定、密封してなるモジュールである。カバー24の内面には制御基板21に接続された送信アンテナ25がある。この無線式センサ装置Tは、旋回部3の内部にある支持部S2〜S4( 総称してSの符号で示す)に底板20をボルト等で固定して設置する。
図6に示すように、制御基板21には、制御部30と起動用センサ31が搭載されている。制御部30は、無線式センサ装置Tの全体を統括して制御するマイコンであり、データの送信アンテナ25を有している。起動用センサ31は、制御部30を起動するか否かの判断基準である振動を検知する第1センサである。また、制御基板21の外に設けられた電池22は、例えば20mA程度の微小電流を供給するものであり、制御基板21に配された給電線32に逆接保護素子33を介して接続され、スリープ中も含めて制御部30や起動用センサ31等を駆動するために用いられる。給電線32にはキャパシタ34が設けられている。このキャパシタ34は電気2重層キャパシタであり、電池22によって充電され、計測用センサ23が作動する際等に瞬間的に大きな電流(例えば40mAを1秒間)を供給できる。尚、キャパシタは、サンプリング間隔時間の1/3程度で充電が完了できるキャパシタ容量のものを選定している。さらに給電線32は、キャパシタ34の下流で制御部30に接続されており、センサ用電源35にも接続されている。センサ用電源35は、電源スイッチ36を介してコネクタ37に接続されている。このコネクタ37には、制御基板21の外にある外部センサ38が接続されており、電源スイッチ36は制御部30の制御によってON/OFFされる。なお、外部センサ38は温度や圧力を検出するアナログセンサである。外部センサ38から送られるアナログデータは、コネクタ37に接続されたコンバータ39によってデジタルデータに変換されて制御部30に送られる。さらに給電線32は、他の電源スイッチ40を介して他のコネクタ41にも接続されている。他のコネクタ41には、制御基板21の外に設けられて機械要素の振動を検出する第2センサとしての計測用センサ23が接続されており、電源スイッチ40は制御部30の制御によってON/OFFされる。2つの電源スイッチ36,40はトランジスタ等の半導体スイッチで構成できる。また、制御部30は表示用のLED42を備えている。
起動用センサ31は、後述するように所定のサンプリング周期ごとに判定値(図8では1G、G:重力加速度)がセットされ、判定値を越える振動を検知した場合には制御部30に割り込み信号を送信して制御部30を起動する。次のサンプリングタイミングまでの間は起動用センサ31の割込み信号が発生しないよう判定値に非常に大きな値(図8では255G)を設定する。起動された制御部30は、2つの電源スイッチ36,40をONとして計測用センサ23と外部センサ38に電力を供給する。
計測用センサ23は、起動用センサ31の割り込み信号によってスリープ状態から起動され、機械要素の振動を検知するセンサである。計測用センサ23は、起動用センサ31が割り込み信号を制御部30に送らない状態が所定時間だけ継続した場合には、制御部30の制御により電源スイッチ40がOFFとなって省電力状態に移行し、また起動用センサ31が割り込み信号を制御部30に送信した場合には、制御部30の制御によって電源スイッチ40がONとなって作動状態に移行し、機械要素の振動に関する一次データを取得する。
計測用センサ23は、一次データに基づいて二次データを演算する機能を有している。演算された二次データは制御部30を介して送信アンテナ25から無線送信される。ここで計測用センサ23はFFT(高速フーリエ変換)機能付きのセンサであり、一次データである振動データをFFT解析し、送信するデータサイズをコンパクト化することによって送信する際の無線送信電力を削減することができる。
例えば、1KHzまでの振動データをそのまま送信する場合には、一般的には周波数の4倍以上、すなわち4000サンプリング(一周期に4箇所のデータ)が必要になり、無線送信に大きな電力が必要になる。しかしながら、計測用センサ23のように十分な精度でFFT解析(精度4Hz)を行うと、データサイズを1/16(256個のデータ)に削減することが可能となり、大幅な無線送信電力の削減が可能となる。
一般的な振動センサによる遠隔的なデータサンプリングでは、当該振動センサが検出した振動レベルを電圧に変化した振動データを受信器に送信するが、この方法によれば、振動データを受信した側でFFT解析を行う為に、膨大な量の振動データが必要になる。この為、送信に要する消費電力が大きくなり、また通信データ量が大きいので送信データに欠損が起きやすく、欠損したデータはFFT解析に使用できないという問題がある。本実施形態ではそのような問題がなく、小さな消費電力で処理済みのデータを送ることができる。
なお、このように本実施形態では、計測用センサ23は、一次データを取得するだけでなく、一次データをFFT解析して二次データを取得する機能も有していた。しかし、計測用センサ23の機能は一次データを取得するまでとし、一次データをFFT解析して二次データを演算する機能は制御部30が持つこととしてもよい。このような構成によっても、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
図7は、無線式センサ装置Tに設けられたキャパシタ34を含む給電系統の回路図を簡略化して示したものである。前記電池22は、図7に示した主電源に相当する。主電源(電池22)は、無線式センサ装置Tが作動していない時には、キャパシタ34に充電することが主な機能となるため、先に説明したように20mA程度の微小電流でよく、従って電池22以外の電源としてはエナジーハーベストのような小電力電源でも使用することができる。制御部30が起動され、計測用センサ23が作動を始めて振動を検出し、検出した一次データをFFT解析して二次データを演算する際には、瞬間的に大きな電流が必要になるので、キャパシタ34からの放電でこれを賄う。
図5に示したカバー24は、電波透過性と耐油性を備えた密閉筐体である。具体的には、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)が好適に用いられる。
電波透過性に関しては、PTFEは、他の樹脂類に比べて比誘電率εが2.1と低く、また誘電正接tanδも0.0012と低い。前述した式(1)から分かるように、これらの値が小さいほど浸透深さDが大きくなり、電波は通り易くなる。また、電波半減深度は7.79mであり、水の0.1m、潤滑油の0.5m、ABS樹脂の0.46mや、アクリル樹脂の0.25mに比べても非常に大きく、電波が通過しやすいことが分かる。
耐油性に関しては、PTFEは潤滑油、ガソリン、石油に対して高い耐性を示すため、潤滑油で満たされた旋回部3の内部に設置される無線式センサ装置Tの外筐体の素材として好適である。またPTFEは海水に対する耐性も高いので、旋回式船舶推進装置1に設けられる無線式センサ装置Tの外筐体の素材として好適である。
4.無線式センサ装置Tの動作等について
次に、機械要素監視システムの送信部である無線式センサ装置Tの動作について、図8及び図1を参照して説明する。
無線式センサ装置Tが作動を開始すると(スタート)、サンプリング周期時間が経過したか否かを制御部30が判断し(S1)、サンプリング周期時間が経過していれば(S1、YES)、起動用センサ31の判定値を制御部30がセットする(S2)。この時の判定値は、旋回部3内にある機械要素の振動を検出する状態に移行するための条件なので、例えば1Gといった比較的小さな値としている。起動用センサ31が判定値を越える振動を検出した場合には(S3、YES)、起動用センサ31が割り込み信号を制御部30に出力し(S4)、制御部30が起動する(S5)。
制御部30は、2つの電源スイッチ36,40をONとすることにより、計測用センサ23と外部センサ38への電力供給を開始する(S6)。計測用センサ23は、振動の計測を行って振動データ(一次データ)を取得し、さらにこれにFFT解析を行って解析済みの振動データ(二次データ)を取得する(S7)。また、外部センサ38は、温度や圧力等の状態量を計測してアナログデータを取得する(S7)。
計測用センサ23が出力したFFT解析済みの振動データ(二次データ)と、外部センサ38が出力したアナログデータを変換したデジタルデータは、制御部30に入力され、制御部30の送信アンテナ25から無線送信される(S8)。
送信が完了すると、制御部30は起動用センサ31の判定値をセットする(S9)。この時の判定値は、サンプリング周期時間の途中で、旋回部3内にある機械要素の振動を検出する状態に移行しないようにする条件なので、例えば255Gといった比較的大きな値としている。制御部30が起動用センサ31の判定値をセットすることにより、振動検知のサンプリングの1周期の動作が完了し、サンプリング周期時間が経過したか否かを制御部30が判断するステップ1に戻る(S1)。
次のサンプリング周期時間経過後に(S1、YES)、起動用センサ31の判定値を小さい値にセットした際(S2)、起動用センサ31が当該判定値を越える振動を検出しなかった場合には(S3、NO)、起動用センサ31の割り込み信号をOFFとする(S10)。これによって、制御部30はスリープモードに移行し、また制御部30が2つの電源スイッチ36,40をOFFとすることにより、計測用センサ23と外部センサ38への電源供給を遮断する(S11)。
5.実施形態に係る旋回式船舶推進装置1の機械要素監視システムについて
次に、以上説明した実施形態の構成・作用・効果について再度説明するとともに、その変形例等についても説明する。
実施形態の旋回式船舶推進装置1によれば、プロペラ14を有する旋回部3の内部に、プロペラ14を駆動する機械要素であるプロペラ軸13、垂直軸7、及びこれらを回転可能に支持する軸受B2〜B5が配置されており、さらに旋回部3の内部には、機械要素の潤滑と冷却を行うために潤滑油が貯留されている。これら機械要素、特に軸受B2〜B5の健全性の監視等を行うため、対象となる機械要素と物理的に連続する構造体の当該機械要素と近接した位置に、無線式センサ装置Tを取り付ける。また、船舶に固定される固定部(台床4)の側には受信装置Rを設置する。そして、無線式センサ装置Tと受信装置Rの間には、金属部材で遮断されない電波通路を確保しておく。
旋回部3の内部では、電波通路の大部分は潤滑油で満たされるが、実用的なレベルでの無線通信が可能であることを本願発明者は確認している。以上のような構成をとることで、旋回式船舶推進装置1の内部の気中又は油中に、配線構造を必要とすることなくデータの無線通信が行え、旋回部3の内部の機械要素の遠隔的な監視が可能となった。
なお、受信装置Rに送信機能を付与し、無線式センサ装置Tとの間で双方向通信を行っても良い。受信装置Rは、典型的には受信アンテナ16および受信アンテナ16が接続された無線装置で構成される。また必要に応じ信号処理のためのコンピュータを備えても良い。受信アンテナ16は旋回部3の内部空間に面して設けられ、好ましくは、旋回部3の内部空間の天井部分である台床4の下面から下方に突出させる。
旋回式船舶推進装置1は、旋回部3の内部に、プロペラ14へ動力を伝達するための垂直軸7を備える構造のものが典型的である。このような場合、垂直軸7を旋回部3の内部で回転可能に支持するために、旋回部3の内部には支持部S2〜S5が設けられ、この支持部S2〜S5に軸受B2〜B5が取り付けられている。典型的には、支持部S2〜S5は旋回部3の外殻と連続した鉄製の部材であり、旋回部3の内部を仕切る板状となっている。ここでは、この支持部S2,S3に電波透過孔H1〜H3を設け、電波通路の一部とした。電波透過孔H1〜H3は、電波透過孔H1,H2のように、板状の支持部S2,S3に孔を空けたものでも良いし、電波透過孔H3のように、あらかじめ板状の支持部が旋回部3の内部断面の全体を塞がないようなスペースを設けておき、このスペースを電波透過孔とするものでも良い。本実施形態の支持部S2〜S5の構造から理解されるように、支持部の形状や構造には特段の限定はなく、垂直軸7及びプロペラ軸13の軸受B2〜B5を支持するための大きさと形状を持つ部材であればよく、そこに電波透過孔を設ける否かは、当該支持部が電波の伝播に障害になるか否かによる。
計測用センサ23により測定した振動データなどの測定データをそのまま無線送信する場合、データのサイズが大きくなり、データ欠損や消費電力が増える問題が生じる。特に本実施形態のように、無線式センサ装置Tが独立したユニットで外部から電力の供給を受けない場合には、消費電力の低減は重要な問題となる。そこで、本実施形態では、FFT演算を無線式センサ装置Tの内部、すなわち計測用センサ23又は制御部30で行い、その結果を無線送信することで、無線送信するデータのサイズを1/16以下に減らすこととした。FFT演算に要する電力増分を考慮しても、無線式センサ装置Tにおける消費電力の低減、電池寿命の延長が図れる。
尚、無線通信の方式としては、IEEE802.15.4規格の2.4GHz帯を採用していて、2.4GHz帯の周波数において、良好に無線通信が可能であることを出願人は確認している。
本実施形態では、PTFEに代表される耐候性の高い密閉筐体の内部に、制御部30(マイコン)、起動用センサ31、計測用センサ23、電池22、無線通信回路及び送信アンテナ25等を収容し、外部からの電力の供給を必要としない独立型のモジュール化された無線式センサ装置Tを使用した。このように独立型のモジュール化された無線式センサ装置Tによれば、油中に完全に没するような場所にも設置が可能となり、また油面上の機器と接続する配線を必要とすることもない。
無線式センサ装置Tは、監視対象である機械要素が一定の時間停止状態であることを起動用センサ31の測定値から検出した際に、その機能の一部を休止して省電力状態に移行するため、電池寿命を延ばすことができる。
無線式センサ装置Tは、省電力状態の時は、無線通信機能を含めて制御部30(マイコン)をスリープ状態とし、制御部30以外の要素、すなわち計測用センサ23や外部センサ38への電源供給は停止し、起動用センサ31のみは起動状態として最低限の電力しか消費させないようにしている。
無線式センサ装置Tは、エナジーハーベスト電源(振動発電、温度差発電、光発電など)のような小電力電源にも対応できるよう、電源系統に電気2重層キャパシタ34を設け、一時的な大電力をキャパシタ34から供給できるようにしている。
台床4(固定部)に設置した受信装置Rにおいては、受信アンテナ16とアンテナ支持部材をから構成され、受信アンテナ16は台床4の下側より旋回部3の内部の所定位置に支持される。受信アンテナ16が電波強度の高い位置で受信できるよう、アンテナ支持部材により受信アンテナ16の位置を調整することができる。
1…旋回式船舶推進装置
2…船舶
3…旋回部
4…固定部としての台床
7…機械要素としての垂直軸
12…機械要素としての下部ベベルギア
13…機械要素としてのプロペラ軸
14…プロペラ
22…電源としての電池
23…第2センサとしての計測用センサ
24…密閉筐体としてのカバー
31…第1センサとしての起動用センサ
34…キャパシタ
B1〜B5…機械要素としての軸受
S1〜S5…支持部
T1〜T4…無線式センサ装置
R…受信装置
H1〜H3…電波通路に設けられた電波透過孔

Claims (8)

  1. 船舶に固定される固定部と、船舶を推進させるプロペラと前記プロペラを駆動する機械要素が設けられて前記固定部に旋回可能に取り付けられた旋回部と、を備えた旋回式船舶推進装置に設けられる機械要素監視システムであって、
    前記旋回部の内部に設けられて前記機械要素の状態を検出し、前記状態に基づくデータを無線で送信する無線式センサ装置と、
    前記固定部に設置されて前記無線式センサ装置から送信された前記データを受信する受信装置と、
    前記旋回式船舶推進装置の内部において前記無線式センサ装置と前記受信装置との間に設けられた電波通路と、
    を有することを特徴とする旋回式船舶推進装置の機械要素監視システム。
  2. 前記電波通路は、前記旋回部の内部において前記旋回部に形成された電波透過孔を含むことを特徴とする請求項1に記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システム。
  3. 前記旋回部は、
    前記プロペラへ動力を伝達する垂直軸と、前記垂直軸を回転可能に支持する軸受と、前記軸受を前記旋回部の内部で支持する支持部とを有し、
    前記電波透過孔が前記支持部に設けられていることを特徴とする請求項2に記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システム。
  4. 前記無線式センサ装置は、
    所定の作動期間内でのみ作動して前記機械要素の状態を示す一次データを取得し、前記一次データから二次データを演算して無線で送信することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システム。
  5. 前記無線式センサ装置は、
    前記機械要素の状態を検出する第1センサと、
    前記第1センサが検出した前記状態が基準値を越えない時間が所定時間だけ継続した場合には省電力状態に移行し、前記第1センサが検出した前記状態が前記基準値を越えた場合には作動状態に移行して前記一次データを取得する第2センサと、
    を有することを特徴とする請求項4に記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システム。
  6. 前記無線式センサ装置は、
    前記一次データについて周波数解析を行うことにより前記二次データを演算することを特徴とする請求項4記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システム。
  7. 前記無線式センサ装置は、
    電源と、
    前記電源に接続されて一時的な大電力を供給するキャパシタと、
    を有することを特徴とする請求項4に記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システム。
  8. 前記無線式センサ装置は、
    電波透過性と耐油性を備えた密閉筐体を有することを特徴とする請求項1乃至7の何れか一つに記載された旋回式船舶推進装置の機械要素監視システム。
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