JPWO2019098038A1 - 情報処理装置、及び情報処理方法 - Google Patents

情報処理装置、及び情報処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2019098038A1
JPWO2019098038A1 JP2019527257A JP2019527257A JPWO2019098038A1 JP WO2019098038 A1 JPWO2019098038 A1 JP WO2019098038A1 JP 2019527257 A JP2019527257 A JP 2019527257A JP 2019527257 A JP2019527257 A JP 2019527257A JP WO2019098038 A1 JPWO2019098038 A1 JP WO2019098038A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
response
result
semantic analysis
user
utterance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019527257A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7243625B2 (ja
Inventor
広 岩瀬
広 岩瀬
真一 河野
真一 河野
祐平 滝
祐平 滝
邦仁 澤井
邦仁 澤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Publication of JPWO2019098038A1 publication Critical patent/JPWO2019098038A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7243625B2 publication Critical patent/JP7243625B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10LSPEECH ANALYSIS OR SYNTHESIS; SPEECH RECOGNITION; SPEECH OR VOICE PROCESSING; SPEECH OR AUDIO CODING OR DECODING
    • G10L15/00Speech recognition
    • G10L15/08Speech classification or search
    • G10L15/18Speech classification or search using natural language modelling
    • G10L15/1815Semantic context, e.g. disambiguation of the recognition hypotheses based on word meaning
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10LSPEECH ANALYSIS OR SYNTHESIS; SPEECH RECOGNITION; SPEECH OR VOICE PROCESSING; SPEECH OR AUDIO CODING OR DECODING
    • G10L15/00Speech recognition
    • G10L15/22Procedures used during a speech recognition process, e.g. man-machine dialogue
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F3/00Input arrangements for transferring data to be processed into a form capable of being handled by the computer; Output arrangements for transferring data from processing unit to output unit, e.g. interface arrangements
    • G06F3/01Input arrangements or combined input and output arrangements for interaction between user and computer
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F3/00Input arrangements for transferring data to be processed into a form capable of being handled by the computer; Output arrangements for transferring data from processing unit to output unit, e.g. interface arrangements
    • G06F3/16Sound input; Sound output
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F40/00Handling natural language data
    • G06F40/30Semantic analysis
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06NCOMPUTING ARRANGEMENTS BASED ON SPECIFIC COMPUTATIONAL MODELS
    • G06N7/00Computing arrangements based on specific mathematical models
    • G06N7/01Probabilistic graphical models, e.g. probabilistic networks
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10LSPEECH ANALYSIS OR SYNTHESIS; SPEECH RECOGNITION; SPEECH OR VOICE PROCESSING; SPEECH OR AUDIO CODING OR DECODING
    • G10L13/00Speech synthesis; Text to speech systems
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10LSPEECH ANALYSIS OR SYNTHESIS; SPEECH RECOGNITION; SPEECH OR VOICE PROCESSING; SPEECH OR AUDIO CODING OR DECODING
    • G10L15/00Speech recognition
    • G10L15/08Speech classification or search
    • G10L15/10Speech classification or search using distance or distortion measures between unknown speech and reference templates
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10LSPEECH ANALYSIS OR SYNTHESIS; SPEECH RECOGNITION; SPEECH OR VOICE PROCESSING; SPEECH OR AUDIO CODING OR DECODING
    • G10L25/00Speech or voice analysis techniques not restricted to a single one of groups G10L15/00 - G10L21/00
    • G10L25/78Detection of presence or absence of voice signals
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10LSPEECH ANALYSIS OR SYNTHESIS; SPEECH RECOGNITION; SPEECH OR VOICE PROCESSING; SPEECH OR AUDIO CODING OR DECODING
    • G10L15/00Speech recognition
    • G10L15/22Procedures used during a speech recognition process, e.g. man-machine dialogue
    • G10L2015/226Procedures used during a speech recognition process, e.g. man-machine dialogue using non-speech characteristics
    • G10L2015/227Procedures used during a speech recognition process, e.g. man-machine dialogue using non-speech characteristics of the speaker; Human-factor methodology
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10LSPEECH ANALYSIS OR SYNTHESIS; SPEECH RECOGNITION; SPEECH OR VOICE PROCESSING; SPEECH OR AUDIO CODING OR DECODING
    • G10L25/00Speech or voice analysis techniques not restricted to a single one of groups G10L15/00 - G10L21/00
    • G10L25/78Detection of presence or absence of voice signals
    • G10L2025/783Detection of presence or absence of voice signals based on threshold decision

Abstract

本技術は、ユーザの発話に対し、システム応答のレスポンスを高速化することができるようにする情報処理装置、及び情報処理方法に関する。ユーザの発話の音声認識の途中結果から得られる意味解析の結果に基づいて、ユーザの発話に対する応答の有無を判定する処理部を備える情報処理装置が提供されることで、ユーザの発話に対し、システム応答のレスポンスを高速化することができるようになる。本技術は、例えば、音声対話システムに適用することができる。

Description

本技術は、情報処理装置、及び情報処理方法に関し、特に、ユーザの発話に対し、システム応答のレスポンスを高速化することができるようにした情報処理装置、及び情報処理方法に関する。
近年、ユーザの発話に応じた応答を行う音声対話システムが、様々な分野で利用されはじめている。音声対話システムでは、ユーザの発話の音声を認識するだけでなく、ユーザの発話の意図を推定して、適切な応答を行うことが求められる。
例えば、特許文献1には、発話の語順を規定する情報中に、発話が途中で休止する可能性がある部分に、独立に継続時間を設定し、音声認識中に、設定された継続時間以上の発話の休止が継続したとき、発話の完了を検出して応答を行う技術が開示されている。
特開平6-202689号公報(特許第3277579号)
しかしながら、上述した特許文献1に開示されているような、発話の語順のみで休止時間を決定する場合、ユーザとの対話の状況が考慮されていないため、その状況によっては、ユーザの発話の完了を正しく検出できない可能性がある。そして、ユーザの発話の完了を正しく検出できないと、音声認識では、ユーザの発話待ちの状態になって、システム応答のレスポンスが遅くなってしまう。
本技術はこのような状況に鑑みてなされたものであり、ユーザの発話に対し、システム応答のレスポンスを高速化することができるようにするものである。
本技術の一側面の情報処理装置は、ユーザの発話の音声認識の途中結果から得られる意味解析の結果に基づいて、前記ユーザの発話に対する応答の有無を判定する処理部を備える情報処理装置である。
本技術の一側面の情報処理方法は、情報処理装置の情報処理方法において、前記情報処理装置が、ユーザの発話の音声認識の途中結果から得られる意味解析の結果に基づいて、前記ユーザの発話に対する応答の有無を判定する情報処理方法である。
本技術の一側面の情報処理装置、及び情報処理方法においては、ユーザの発話の音声認識の途中結果から得られる意味解析の結果に基づいて、前記ユーザの発話に対する応答の有無が判定される。
本技術の一側面の情報処理装置は、独立した装置であってもよいし、1つの装置を構成している内部ブロックであってもよい。
本技術の一側面によれば、ユーザの発話に対し、システム応答のレスポンスを高速化することができる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
従来の音声対話システムの対話の例を示す図である。 従来の音声対話システムの対話の例を示す図である。 本技術を適用した音声対話システムの構成の例を示すブロック図である。 本技術を適用した音声対話システムの機能的構成の例を示すブロック図である。 音声対話処理の流れを説明するフローチャートである。 第1の条件を用いた場合の意味解析投入タイミングの検出の例を示す図である。 応答有無判定の第1の例を示す図である。 応答有無判定の第2の例を示す図である。 応答有無判定の第3の例を示す図である。 応答有無判定の第4の例を示す図である。 学習の結果を用いた適応処理の例を示す図である。 応答有無判定処理の流れを説明するフローチャートである。 コンピュータの構成例を示す図である。
以下、図面を参照しながら本技術の実施の形態について説明する。なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.前提となる技術
2.本技術の実施の形態
3.変形例
4.コンピュータの構成
<1.前提となる技術>
まず、図1及び図2を参照して、従来の音声対話システム90の対話の例を説明する。
図1において、ユーザ2が、「明日の9時から打ち合わせ、、、、って予定に入れといて」である発話U11を行った場合、従来の音声対話システム90では、時刻t11乃至時刻t12に、「明日の9時から打ち合わせ」である発話を用いた音声認識処理が行われ、その音声認識(ASR:Automatic Speech Recognition)の途中結果が更新される。
また、従来の音声対話システム90では、「明日の9時から打ち合わせ」である発話が終了してから、「って予定に入れといて」である発話が開始されるまでに間があるため、その間、音声認識(ASR)のユーザ発話完了が検出されるのを待つことになる。例えば、音声認識エンジンは、ユーザ2の音声入力が1〜2秒程度ないことをもって、ユーザ発話の完了を検出することになる。
ここでは、ユーザ発話の完了が検出される前に、ユーザ2による発話が行われたため、従来の音声対話システム90では、時刻t13乃至時刻t14に、「って予定に入れといて」である発話を用いた音声認識処理が行われ、その音声認識(ASR)の途中結果(ASR途中結果)が更新される。
その後、従来の音声対話システム90では、さらにユーザ発話完了を待つことで、時刻t15に、ユーザ発話完了が検出される。そして、従来の音声対話システム90では、時刻t15乃至時刻t16に、音声認識(ASR)の結果を用いた意味解析処理が行われ、その意味解析(NLU:Natural Language Understanding)の結果に基づき、ユーザ2の「スケジュール」として、「明日の9時」に、「打ち合わせ」が登録され、「はい、予定に登録しました」である応答R11が行われる。
このように、従来の音声対話システム90では、音声認識(ASR)のユーザ発話完了が検出されるのを待つ必要があるため、システム応答時間(例えば、図1の時刻t14から時刻t16までの時間)として、ある程度の時間(例えば、数秒)を要する。そのため、システム応答の時間が遅くなってしまう。
その結果として、対話のターンが遅くなって、ユーザ2は、ストレスを感じることになる。さらには、ユーザ2は、自身の発話後に、システム応答を数秒待つという経験を繰り返すことで、対話のターンを意識して、音声コマンド的な発話しかしなくなってしまう。ただし、ここでの音声コマンドは、ユーザが、音声によって特定のコマンドを発することであって、ユーザによる自然発話ではないことを意味している。
一方で、従来の音声対話システム90において、音声認識(ASR)のユーザ発話完了の待ち時間を短くすることも想定されるが、この待ち時間を一律に短くしてしまうと、ユーザ2が意図していないタイミングで、システムが、ユーザ発話完了であると判定してしまい、ユーザ2の発話意図とは異なるシステム応答を返してしまう可能性がある。
例えば、図2に示すように、従来の音声対話システム90では、時刻t21乃至時刻t22に、「明日の9時から打ち合わせ」である発話U21を用いた音声認識処理が行われ、その音声認識(ASR)の途中結果(ASR途中結果)が更新された後に、短い待ち時間(時刻t22乃至時刻t23の時間)だけ待って、直ちに、意味解析処理を行っている。
この場合には、システム応答時間(図2の時刻t22から時刻t23までの時間)を、図1に示したシステム応答時間(図1の時刻t14から時刻t16までの時間)と比べて、短縮することができるが、ユーザ2の意図を理解することができず、「分かりませんでした」である応答R21が行われる。
このように、従来の音声対話システム90では、音声認識(ASR)のユーザ発話完了の待ち時間を短く設定したとしても、ユーザ2の発話意図とは異なるシステム応答を返してしまう可能性がある。
その結果として、システムから意図しない応答を受けたユーザ2は、再度、発話を最初から行わなくてはならなくなる。また、このような事象を回避するために、ユーザ2は、間(ま)を空けないように、(一息で)システムに発話をしなければならなくなって、ユーザ2の発話負担が大きくなってしまう。
以上のように、従来の音声対話システム90では、音声認識(ASR)によるユーザ発話の完了待ちによって、システム応答のレスポンスが遅くなるという問題があった。また、上述した特許文献1に開示されているような、発話の語順のみで休止時間を決定する場合には、ユーザとの対話の状況が考慮されていないため、その状況によっては、ユーザ発話の完了を正しく検出できない可能性があり、その結果として、システム応答のレスポンスが遅くなる恐れがある。
そこで、以下、ユーザの発話に対し、システム応答のレスポンスを高速化することを可能にする、本技術を適用した音声対話システムについて説明する。
<2.本技術の実施の形態>
(音声対話システムの構成例)
図3は、本技術を適用した音声対話システムの構成の例を示すブロック図である。
音声対話システム1は、ユーザ宅等のローカル側に設置され、音声対話サービスのユーザインターフェースとして機能する端末装置10と、データセンタ等のクラウド側に設置され、音声対話機能を実現するための処理を行うサーバ20とから構成される。音声対話システム1において、端末装置10とサーバ20とは、インターネット30を介して相互に接続されている。
端末装置10は、例えば、家庭内LAN(Local Area Network)等のネットワークに接続可能なスピーカであって、スマートスピーカやホームエージェントなどとも称される。この種のスピーカは、音楽の再生のほか、例えば、ユーザとの音声対話や、照明器具や空調設備などの機器に対する音声操作などの機能を有している。
なお、端末装置10は、スピーカに限らず、例えば、ゲーム機や、スマートフォンや携帯電話機等のモバイル機器、タブレット型のコンピュータなどとして構成されるようにしてもよい。
端末装置10は、インターネット30を介してサーバ20と連携することで、ユーザに対し、音声対話サービス(のユーザインターフェース)を提供することができる。
例えば、端末装置10は、ユーザから発せられた音声(ユーザ発話)を収音し、その音声データを、インターネット30を介して、サーバ20に送信する。また、端末装置10は、インターネット30を介してサーバ20から送信されてくる処理データを受信し、その処理データに応じた音声などの情報を出力する。
サーバ20は、クラウドベースの音声対話サービスを提供するサーバ(情報処理装置)である。
例えば、サーバ20は、インターネット30を介して端末装置10から送信されてくる音声データに基づき、音声認識処理や意味解析処理などの処理を行い、その処理の結果に応じた処理データを、インターネット30を介して端末装置10に送信する。
(音声対話システムの機能的構成例)
図4は、本技術を適用した音声対話システムの機能的構成例を示すブロック図である。
図4において、音声対話システム1は、音声入力部101、画像入力部102、センサ部103、音声認識部104、画像認識部105、センサ認識部106、自然言語処理部107、意味解析・応答判定処理部108、応答生成部109、音声合成処理部110、出力画像処理部111、音声出力部112、及び画像出力部113から構成される。
音声入力部101は、例えば、マイクロフォン等の音声入力デバイスから構成される。音声入力部101は、ユーザ2が発した声を電気信号に変換して得られる音声データを、音声認識部104に供給する。
画像入力部102は、例えば、イメージセンサを有するカメラ等の画像入力デバイスから構成される。画像入力部102は、ユーザ2等の被写体を撮像して得られる画像データを、画像認識部105に供給する。
センサ部103は、例えば、各種のセンサ等のセンサデバイスから構成される。センサ部103は、ユーザ2やその周辺などのセンシングを行い、そのセンシング結果に応じたセンサデータを、センサ認識部106に供給する。
ここで、センサ部103としては、例えば、呼吸や脈拍、指紋、虹彩などの生体情報を検出する生体センサ、磁場(磁界)の大きさや方向を検出する磁気センサ、加速度を検出する加速度センサ、角度(姿勢)や角速度、角加速度を検出するジャイロセンサ、近接するものを検出する近接センサなどを含めることができる。
また、センサ部103は、ユーザ2の頭部に取り付けられ、電位等を計測することで脳波を検出する脳波センサであってもよい。さらに、センサ部103には、温度を検出する温度センサや、湿度を検出する湿度センサ、周囲の明るさを検出する環境光センサなどの周囲の環境を測定するためのセンサや、GPS(Global Positioning System)信号などの位置情報を検出するためのセンサを含めることができる。
音声認識部104は、音声入力部101から供給される音声データに基づいて、音声認識処理を行い、その音声認識の結果を、自然言語処理部107及び意味解析・応答判定処理部108に供給する。
この音声認識処理では、例えば、音声テキスト変換用のデータベース等を参照することで、音声入力部101からの音声データを、テキストデータ(発話文)に変換する処理が行われる。
また、この音声認識処理では、例えば、音声入力部101からの音声データ(の信号波形)を解析する処理など、音声データに対し、後段の逐次意味解析制御処理で用いられる音声認識の結果を抽出するための処理が行われる。
なお、以下の説明では、音声認識部104により行われる音声認識処理のうち、ユーザ2の発話のテキストデータ(発話文)を得るための音声認識を、「音声認識(ASR:Automatic Speech Recognition)」と記述して、後段の逐次意味解析制御処理で、音声認識(ASR)の途中結果(以下、ASR途中結果ともいう)を意味解析処理に投入するタイミングを判定するために用いられる音声認識の結果と区別する。
画像認識部105は、画像入力部102から供給される画像データに基づいて、画像認識処理を行い、その画像認識の結果を、意味解析・応答判定処理部108に供給する。この画像認識処理では、画像データに対し、後段の逐次意味解析制御処理で用いられる画像認識の結果を抽出するための処理が行われる。
センサ認識部106は、センサ部103から供給されるセンサデータに基づいて、センサ認識処理を行い、そのセンサ認識の結果を、意味解析・応答判定処理部108に供給する。このセンサ認識処理では、センサデータに対し、後段の逐次意味解析制御処理で用いられるセンサ認識の結果を抽出するための処理が行われる。
自然言語処理部107は、音声認識部104から供給される音声認識(ASR)の結果に基づいて、自然言語処理を行い、その自然言語認識(自然言語解析)の結果を、意味解析・応答判定処理部108に供給する。
この自然言語処理(NLP:Natural Language Processing)では、例えば、形態素解析や構文解析などによって、形態素の品詞等の判別や、切り分けられた形態素の間の関連等の解析などを行う処理が行われる。
意味解析・応答判定処理部108には、音声認識部104による音声認識(ASR)の結果(ASR途中結果)とともに、音声認識部104からの音声認識の結果、画像認識部105からの画像認識の結果、センサ認識部106からのセンサ認識の結果、及び自然言語処理部107からの自然言語認識の結果が供給される。
意味解析・応答判定処理部108では、音声認識の結果、画像認識の結果、センサ認識の結果、及び自然言語認識の結果に基づき、音声認識(ASR)の結果(ASR途中結果)に対する意味解析処理が行われるとともに、その意味解析の結果に基づき、応答の有無が判定され、その応答有無判定の結果が、応答生成部109に供給される。
意味解析・応答判定処理部108は、逐次意味解析制御部121、意味解析部122、及び応答有無判定部123から構成される。
逐次意味解析制御部121は、音声認識の結果、画像認識の結果、センサ認識の結果、及び自然言語認識の結果に基づいて、逐次意味解析制御処理を行い、意味解析部122で行われる意味解析処理を制御する。
この逐次意味解析制御処理では、音声認識の結果、画像認識の結果、センサ認識の結果、及び自然言語認識の結果のうち、少なくとも1つの認識の結果に基づき、例えば、発話の微小な間(ま)の時間が一定の時間を超えたときなどに、ASR途中結果の意味解析処理への投入のタイミングであると判定し、ASR途中結果が、意味解析処理に投入される。なお、逐次意味解析制御処理の詳細は、図6などを参照して後述する。
意味解析部122は、逐次意味解析制御部121から供給されるASR途中結果に基づいて、意味解析処理を行い、その意味解析(NLU:Natural Language Understanding)の結果を、応答有無判定部123に供給する。
この意味解析処理では、例えば、音声言語理解用のデータベース等を参照することで、自然言語である音声認識(ASR)の途中結果(テキストデータ)を、機械(システム)が理解できる表現に変換する処理が行われる。
ここでは、意味解析(NLU)の結果として、ユーザが実行させたい「意図(Intent)」と、そのパラメータとなる「実体情報(Entity)」の形で、発話の意味が表現される。なお、以下の説明では、ASR途中結果に対する意味解析(NLU)の結果得られる意図を、「意図(Intent)」又は「Intent」と記述することで、ユーザ2の発話の意図と区別する。
応答有無判定部123は、意味解析部122から供給される意味解析(NLU)の結果に基づいて、応答有無判定処理を行い、その応答有無判定の結果を、応答生成部109に供給する。
この応答有無判定処理では、ASR途中結果に対する意味解析(NLU)の結果(Intent, Entity)に基づき、例えば、ユーザ2との対話の状況に即したシステムの機能であるかどうかや、システムの機能として受けられる依頼の意図(Intent)であるかどうかなどによって、システム応答(応答)を行うか否かが判定される。なお、応答有無判定処理の詳細は、図7乃至図10などを参照して後述する。
応答生成部109は、意味解析・応答判定処理部108(の応答有無判定部123)から供給される応答有無判定の結果に基づいて、応答生成処理を行い、その応答生成の結果を、音声合成処理部110又は出力画像処理部111に供給する。
この応答生成処理では、応答有無判定処理によって、システム応答(応答)を行うと判定された場合に、意味解析(NLU)の結果(Intent, Entity)に応じたシステム応答(例えば、意味解析(NLU)の結果に基づき実行されるシステムの機能に応じた応答)が生成される。
音声合成処理部110は、応答生成部109から供給される応答生成の結果に基づいて、音声合成処理を行い、その音声合成の結果を、音声出力部112に供給する。
出力画像処理部111は、応答生成部109から供給される応答生成の結果に基づいて、出力画像処理を行い、その出力画像の結果を、画像出力部113に供給する。
音声出力部112は、例えば、スピーカやヘッドホン等の音声出力デバイスから構成される。音声出力部112は、音声合成処理部110から供給される音声合成の結果に基づいて、音声データに応じた音を、システム応答(応答)として出力する。
画像出力部113は、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の画像出力デバイスから構成される。画像出力部113は、出力画像処理部111から供給される出力画像の結果に基づいて、その画像データに応じた画像を、システム応答(応答)として出力(表示)する。
音声対話システム1は、以上のように構成される。
なお、図4の音声対話システム1において、音声入力部101乃至画像出力部113を、端末装置10(図1)と、サーバ20(図1)のどちらの機器に組み込むかは、任意であるが、例えば、次のような構成とすることができる。
すなわち、ユーザインターフェースとして機能する、音声入力部101、画像入力部102、センサ部103、音声出力部112、及び画像出力部113を、ローカル側の端末装置10に組み込む一方で、それ以外の機能となる、音声認識部104、画像認識部105、センサ認識部106、自然言語処理部107、意味解析・応答判定処理部108、応答生成部109、音声合成処理部110、及び出力画像処理部111を、クラウド側のサーバ20に組み込むことができる。
このとき、音声認識部104、画像認識部105、センサ認識部106、自然言語処理部107、意味解析・応答判定処理部108、応答生成部109、音声合成処理部110、及び出力画像処理部111は、例えば、サーバ20のCPU(Central Processing Unit)が、プログラムを実行することで実現される。
また、図示はしていないが、端末装置10とサーバ20は、インターネット30を介してデータをやり取りするために、通信インターフェース回路等から構成される通信I/Fをそれぞれ有している。これにより、ユーザ2の発話中に、端末装置10とサーバ20が、インターネット30を介して通信を行い、サーバ20側では、端末装置10からの認識の結果に基づき、逐次意味解析制御処理や応答有無判定処理などの処理を行うことができる。
さらに、端末装置10には、例えば、ボタンやキーボード等からなる入力部を設けて、ユーザ2の操作に応じた操作信号が得られるようにするか、あるいは、画像出力部113が、タッチセンサと表示部とが一体化されたタッチパネルとして構成され、ユーザ2の指やタッチペン(スタイラスペン)による操作に応じた操作信号が得られるようにしてもよい。
(音声対話処理の流れ)
次に、図5のフローチャートを参照して、音声対話システム1により実行される音声対話処理の流れを説明する。
この音声対話処理は、端末装置10の付近に存在するユーザ2により発話が開始されたときに実行される。なお、ここでは、ユーザ2が発話を開始するに際して、例えば、特定のキーワード(いわゆる起動ワード)を用いることによる呼びかけや、手を叩くことによる破裂音などによって、発話を開始するための明示的な指示を与えるようにしてもよい。
ステップS11において、音声入力部101は、ユーザ2から発せられた音声を収音することで、ユーザ2の発話を受け付ける。
ステップS12において、音声認識部104等の認識部は、音声入力部101等の前段の入力部からのデータに基づいて、ユーザ発話中の認識処理を行う。
ここでは、例えば、音声認識部104によって、音声入力部101からの音声データに基づき、音声認識処理が行われ、音声認識(ASR)の結果(ASR途中結果)が得られる。
また、音声認識部104による音声認識処理、画像認識部105による画像認識処理、及びセンサ認識部106によるセンサ認識処理のうち、少なくとも1つの認識処理が行われ、後段の逐次意味解析制御処理(S13)で用いられる認識の結果が得られる。なお、ここでは、自然言語処理部107によって、自然言語処理が行われ、自然言語認識の結果が得られるようにしてもよい。
ステップS13において、逐次意味解析制御部121は、ステップS12の処理で得られる認識の結果(各入力部の認識の結果)に基づいて、逐次意味解析制御処理を行い、音声認識(ASR)の途中結果(ASR途中結果)の意味解析処理(S15)への投入制御を行う。
この逐次意味解析制御処理によって、例えば、発話の微小な間(ま)の時間が一定の時間を超えたときや、信頼度スコアが一定の閾値を超えたときなどに、ASR途中結果の意味解析処理への投入のタイミングであると判定され(S14の「YES」)、音声認識(ASR)の途中結果(ASR途中結果)が、意味解析処理に投入される。
ステップS13の処理で行われる投入制御によって、ASR途中結果の意味解析処理への投入のタイミングではないと判定された場合(S14の「NO」)、処理は、ステップS11に戻り、上述した処理が繰り返される。一方で、ASR途中結果の意味解析処理への投入のタイミングであると判定された場合(S14の「YES」)、処理は、ステップS15に進められる。
ステップS15において、意味解析部122は、ステップS13の処理で投入されたASR途中結果に対し、意味解析処理を行う。
この意味解析処理によって、自然言語であるASR途中結果(テキストデータ)を、機械(システム)が理解できる表現に変換する処理が行われる。これにより、ASR途中結果から、意味解析(NLU)の結果(Intent, Entity)が得られる。
ステップS16において、応答有無判定部123は、ステップS15の処理で得られる意味解析(NLU)の結果(Intent, Entity)に基づいて、システム応答を行うかどうかを判定する。
ステップS16において、システム応答を行わないと判定された場合、処理は、ステップS11に戻り、上述したステップS11乃至S16の処理が繰り返される。
すなわち、ステップS11乃至S16の処理が繰り返されることで、ASR途中結果の意味解析処理への投入制御が行われ、ASR途中結果に対する意味解析(NLU)の結果(Intent, Entity)が逐次得られる。これにより、応答有無判定部123によって、ASR途中結果に対する意味解析(NLU)の結果が得られる度に、システム応答の判定処理が繰り返し行われる。ここでは、例えば、対話の状況に即したシステムの機能を実行可能な意味解析(NLU)の結果(Intent, Entity)が得られた時点で、システム応答を行うと判定される。
そして、ステップS16において、システム応答を行うと判定された場合、処理は、ステップS17に進められる。
ステップS17において、応答生成部109は、ステップS15の処理で得られる意味解析(NLU)の結果(Intent, Entity)に応じたシステム応答を生成する。ここでは、例えば、意味解析(NLU)の結果に基づき実行されるシステムの機能(例えば電子メール処理機能や天気確認機能など)に応じたシステム応答が生成される。
ステップS18において、音声合成処理部110は、ステップS17の処理で得られる応答生成の結果に基づいて、音声合成処理を行い、それにより得られるシステム応答の音声を、音声出力部112から出力する。これにより、ユーザ2に対し、システム応答が提示される。
なお、ここでは、システム応答として、音声合成処理部110により合成された音声を出力するほか、出力画像処理部111により生成された出力画像などを出力するようにしてもよい。さらに、システム応答は、音声情報や視覚情報に限らず、例えば、ユーザ2が身につけている機器(例えば、スマートフォンやウェアラブル機器等)が振動することで、触覚によって提示されるようにしてもよい。
以上、音声対話処理の流れを説明した。
この音声対話システム1により実行される音声対話処理(図5)では、ユーザ2の発話が、マイクロフォン等の音声入力部101を通じて音声認識処理にかけられ、その発話の内容がテキスト化されて、逐次意味解析制御部121に送られる。この音声認識処理は、ユーザ2の発話中に常時行われ、認識できた発話途中のテキストデータ(ASR途中結果)が、逐次意味解析制御部121に送られる。
また、音声認識処理は、ユーザ2の発話内容をテキスト化するのみならず、発話のピッチ抽出などの入力音声の韻律の検出も行い、逐次意味解析制御部121に送られるようにしてもよい。
さらに、ユーザ2の発話の音声以外にも、ユーザ2やその周辺を撮像して得られる画像データが、カメラ等の画像入力部102を通じて画像認識処理にかけられ、ユーザ2の顔の向きなどが認識されるようにしたり、あるいは、ユーザ2の視線情報などが、センサ部103を通じてセンサ認識処理にかけられ、ユーザ2の視線方向などが認識されるようにしたりすることができる。
これらの認識処理は、ユーザ2の発話中に常時行われ、その認識の結果が、逐次、逐次意味解析制御部121に送られる。
そして、音声対話システム1により実行される音声対話処理(図5)では、認識の結果から得られる発話状況(例えば、発話の微小な間や、音声認識(ASR)の信頼度等)に基づき、ASR途中結果の投入タイミングであると判定される度に、ASR途中結果を、意味解析処理に投入することで、その意味解析(NLU)の結果得られる意図(Intent)と実体情報(Entity)を逐次取得する。ここでは、例えば、音声対話システム1が、対話の状況に即した機能(アクション)を実行可能な意図(Intent)と実体情報(Entity)が得られた時点で、ユーザ2に対し、システム応答が返される。
なお、音声対話システム1において、例えば、対話の状況に即していない機能に応じた意味解析(NLU)の結果(Intent, Entity)が得られたときには、システム応答を返さずに、ユーザ2の発話の音声認識(ASR)を継続することになる。
(逐次意味解析制御処理)
次に、逐次意味解析制御部121によって実行される逐次意味解析制御処理の詳細な内容について説明する。
逐次意味解析制御部121は、ユーザ2の発話中に、音声認識部104、画像認識部105、センサ認識部106、及び自然言語処理部107から逐次送られてくる認識の結果に基づいて、逐次意味解析制御処理を行うことで、ASR途中結果の投入タイミングが判定される。
この逐次意味解析制御処理では、例えば、下記に示した(A)乃至(G)の条件のうち、1つの条件、又は複数の条件の組み合わせに基づき、ASR途中結果の意味解析処理への投入のタイミングが判定される。
(A)発話の微小な間の時間が一定の時間を超えたとき
(B)信頼度スコアが一定の閾値を超えたとき
(C)依頼や質問を示す述語の文節を検出したとき
(D)テキストの文末に特定の言い回し文言を検出したとき
(E)発話韻律で疑問を示すイントネーションを検出したとき
(F)ユーザの顔が機器に向いたとき、又は機器からそれたとき
(G)ユーザの視線が機器を見たとき、又は機器からそれたとき
なお、上述した(A)乃至(G)の条件は、ASR途中結果の意味解析処理への投入のタイミングを検出するための条件を例示列挙したものであって、意味解析処理への投入のタイミングを検出可能なものであれば、他の条件を用いるようにしてもよい。
(A)第1の条件
ここで、上述の(A)に示した第1の条件を用いた場合には、「発話の微小な間(ま)の時間が一定の時間を超えたとき」に、意味解析処理への投入を検出するが、その具体例を、図6に示している。
図6において、ユーザ2が、「明日の9時から打ち合わせ、、、、って予定に入れといて」である発話U31を行った場合に、「明日の9時から打ち合わせ」である発話が終了してから、「って予定に入れといて」である発話が開始されるまでの時間が、微小な時間(例えば、数百ミリ秒程度)を超えたとき、音声対話システム1は、ASR途中結果の投入タイミングであると判定する。
すなわち、音声対話システム1では、ユーザ2の発話中に、音声認識(ASR)の結果(発話のテキストデータ)が逐次出力されるが、音声認識(ASR)の結果として逐次出力するテキストの途中結果が、閾値(例えば300ms)を超えて更新されない場合に、ASR途中結果の投入タイミングであると判定する。そして、発話の開始位置(発話開始位置)から、投入タイミング判定の対象位置(投入判定位置)までの区間に対応するASR途中結果を、意味解析処理に投入することで、意味解析(NLU)の結果として、意図(Intent)と実体情報(Entity)を得ることができる。
図6においては、時刻t31乃至時刻t32に、「明日の9時から打ち合わせ」である発話を用いた音声認識処理が行われ、ASR途中結果が更新されるが、時刻t32以降に、ASR途中結果の更新が停止され、閾値(閾値時間)を超えても、ASR途中結果の更新がなされていない。そのため、時刻t33になったときに、ASR途中結果の投入タイミングであると判定され、「明日の9時から打ち合わせ」であるASR途中結果が、意味解析処理に投入され、意味解析(NLU)の結果が得られる。
その後、時刻t34乃至時刻t35に、「って予定に入れといて」である発話を用いた音声認識処理が行われ、ASR途中結果が更新される。そして、時刻t35以降に、ASR途中結果の更新が停止され、閾値を超えてもASR途中結果の更新がなされていないため、時刻t36になったときに、ASR途中結果の投入タイミングであると判定され、「って予定に入れといて」であるASR途中結果が、意味解析処理に投入され、意味解析(NLU)の結果が得られる。
このように、上述の(A)の第1の条件を用いる場合には、例えば、音声認識部104による音声認識の結果に基づき、ユーザ2の発話中に、微小な間(ま)等の発話の間の時間が一定の時間を超えたとき、逐次意味解析制御部121は、ASR途中結果の投入タイミングであると判定し、ASR途中結果を、意味解析部122にて行われる意味解析処理に投入する。
(B)第2の条件
上述の(B)の第2の条件を用いる場合には、例えば、音声認識部104による音声認識の結果に基づき、ASR途中結果に付随する信頼度スコアが、一定の閾値を超えたとき(すなわち、ASR途中結果が信頼できる内容であるとき)、逐次意味解析制御部121は、ASR途中結果の投入タイミングであると判定し、ASR途中結果を、意味解析処理に投入する。
(C)第3の条件
上述の(C)の第3の条件を用いる場合には、ASR途中結果を自然言語処理に投入して得られる自然言語の結果に基づき、ASR途中結果(テキスト)に含まれる依頼や質問を示す述語の文節を検出したとき、逐次意味解析制御部121は、ASR途中結果の投入タイミングであると判定し、ASR途中結果を、意味解析処理に投入する。
(D)第4の条件
上述の(D)の第4の条件を用いる場合には、ASR途中結果(テキスト)の文末に特定の言い回し文言(例えば、「です」、「します」、「どうぞ」など)を検出したとき、逐次意味解析制御部121は、ASR途中結果の投入タイミングであると判定し、ASR途中結果を、意味解析処理に投入する。
(E)第5の条件
上述の(E)の第5の条件を用いる場合には、例えば、音声認識部104による音声認識の結果に基づき、発話韻律で疑問を示すイントネーション(例えば、語尾が上がるなど)を検出したとき、逐次意味解析制御部121は、ASR途中結果の投入タイミングであると判定し、ASR途中結果を、意味解析処理に投入する。
(F)第6の条件
上述の(F)の第6の条件を用いる場合には、例えば、画像認識部105による画像認識の結果に基づき、ユーザ2の発話中に、ユーザ2の顔が端末装置10に向いたことを検出したとき、又は端末装置10からそれたことを検出したとき、逐次意味解析制御部121は、ASR途中結果の投入タイミングであると判定し、ASR途中結果を、意味解析処理に投入する。
なお、ここでは、画像認識の結果の代わりに、センサ認識部106によるセンサ認識の結果に基づき、発話中のユーザ2の顔の向きが検出されるようにしてもよい。
(G)第7の条件
上述の(G)の第7の条件を用いる場合には、例えば、画像認識部105による画像認識の結果に基づき、ユーザ2の発話中に、ユーザ2の視線が端末装置10を見たことを検出したとき、又は端末装置10からそれたことを検出したとき、逐次意味解析制御部121は、ASR途中結果の投入タイミングであると判定し、ASR途中結果を、意味解析処理に投入する。
なお、ここでは、画像認識の結果の代わりに、センサ認識部106によるセンサ認識の結果に基づき、発話中のユーザ2の視線の向きが検出されるようにしてもよい。
(投入タイミング判定の他の例)
なお、上述した(A)乃至(G)以外の他の条件としては、例えば、次に示すような認識の結果が得られたときに、音声対話システム1は、その認識の結果に基づき、ASR途中結果の投入タイミングを判定するようにしてもよい。
第1の他の例として、画像認識の結果(画像情報)によって、複数人のユーザが、対象の機器(例えば、端末装置10)の周辺に存在することが認識された場合に、システムへの発話の途中で、ユーザ同士が会話を始めたことが認識されたとき、ASR途中結果の意味解析処理への投入を停止するようにしてもよい。
ただし、ユーザ同士での会話の開始は、画像認識の結果に基づき、例えば、各ユーザの顔や身体の向きや、視線の方向などから認識することが可能である。また、ここでのASR途中結果の意味解析処理への投入の停止は、音声対話システム1が、システム応答をしなくなることを意味する。
第2の他の例として、画像認識の結果や、外部機器との連携に基づき、例えば、電話やインターホンと話し始めるなど、ユーザ2が、対象の機器(例えば、端末装置10)への発話を行っていないことが認識されたときに、ASR途中結果の意味解析処理への投入を停止するようにしてもよい。
ただし、ここでの外部機器との連携とは、例えば、電話やインターホン等の外部機器が、通話状態になったことを、家庭内LAN等のネットワーク経由で通知することを意味する。また、ここでも、ASR途中結果の意味解析処理への投入の停止は、システム応答が行われなくなることを意味する。
以上、音声対話システム1においては、ユーザ2による発話が開始されると、逐次意味解析制御部121によって、例えば、上述した第1の条件乃至第7の条件のうち、1つの条件、又は複数の条件の組み合わせを用いた逐次意味解析制御処理が行われる。また、音声対話システム1では、逐次意味解析制御処理によって、ASR途中結果の投入タイミングであると判定されると、発話開始位置から、投入タイミングの投入判定位置までの区間に対応するASR途中結果が、意味解析部122による意味解析処理に投入される。
ただし、意味解析処理に投入されるASR途中結果を、発話開始位置から判定対象位置までの区間だけに制限してしまうと、長い文章や複文などを含む発話がなされたときに、その後の投入タイミングを見過ごすことになってしまうため、例えば、次のような処理を行うことができる。
すなわち、逐次意味解析制御処理では、意味解析処理に投入されるASR途中結果の長さが、一定の閾値を超える場合(投入文の長さが長くなる場合)に、前回又はそれ以前に投入タイミング判定が行われた位置(前回投入判定位置)から、今回投入タイミング判定が行われた位置(今回投入判定位置)までの区間のASR途中結果が、意味解析処理に投入されるようにしてもよい。
そして、音声対話システム1では、ユーザ2による発話が完了するまで、投入タイミングであると判定される度に逐次投入されるASR途中結果に対する意味解析処理が行われ、その結果得られる意味解析(NLU)の結果(Intent, Entity)に基づき、システム応答の有無が判定されることになる。
このように、音声対話システム1では、ユーザ2の発話中に、「ユーザ2の発話が完了する可能性のある発話状況」を検出したときに、いわば投機的にその時点での発話文に対し、意味解析処理が行われるようにしている。これにより、例えば、1〜2秒程度の音声入力が無いことをもって発話の完了を判定していた従来の手法(例えば、図1の例)と比べて、より速い時間(例えば数倍速い時間)で、意味解析(NLU)の結果によるユーザ2の意図を理解することが可能となる。そして、このとき、意味解析(NLU)の結果が、対話の状況に適合していれば、ユーザ2に対し、システム応答を返すことができる。
(応答有無判定処理)
次に、応答有無判定部123によって実行される応答有無判定処理の詳細な内容について説明する。
応答有無判定部123は、意味解析部122により逐次、意味解析処理が行われることで得られる意味解析(NLU)の結果に基づいて、応答有無判定処理を行い、例えば、音声対話システム1(システム)が、対話の状況に即した機能(アクション)を実行可能な意味解析(NLU)の結果が得られた時点で、システム応答を行うと判定するようにする。
(応答有無判定の第1の例)
図7は、応答有無判定の第1の例を示している。ただし、この第1の例において、音声対話システム1は、その機能の1つとして、ユーザのスケジュールを管理するスケジュール機能を有しているものとする。
図7において、ユーザ2が、起動ワードの発話U30を行うと、音声対話システム1は、ユーザ2により発せられた起動ワードを認識し、ユーザ2から何らかの依頼がくるのを待ち受ける。
そして、ユーザ2が、「明日の9時から打ち合わせ、、、、って予定に入れといて」である発話U31を行った場合に、「明日の9時から打ち合わせ」である発話が終わってから、「って予定に入れといて」である発話が開始されるまでに、ASR途中結果の更新が、閾値(例えば300ms)を超えて更新されないとき、音声対話システム1は、ASR途中結果の投入タイミングであると判定する。
すなわち、図7においては、上述した図6の例と同様に、時刻t31乃至時刻t32に、「明日の9時から打ち合わせ」である発話を用いた音声認識処理が行われ、ASR途中結果が更新されるが、時刻t32以降に、ASR途中結果の更新が停止されている。そのため、時刻t33に、ASR途中結果の投入タイミングであると判定され、ASR途中結果が、意味解析処理に投入され、意味解析(NLU)の結果(Intent, Entity)が得られる。なお、ここでは、上述の(A)の第1の条件を用いて、投入タイミングを判定したが、他の条件を用いるようにしてもよい。
このとき、応答有無判定部123は、意味解析(NLU)の結果に基づき、「明日の9時から打ち合わせ」である発話の意味解析(NLU)の結果が、音声対話システム1(システム)の機能として、受けられる依頼の意図(Intent)ではないので、応答を行わないと判定する。したがって、この時点では、音声対話システム1は、ユーザ2に対して無反応となる。
その後、図7においては、上述した図6の例と同様に、時刻t34乃至時刻t35に、「って予定に入れといて」である発話を用いた音声認識処理が行われ、ASR途中結果の更新が再開される。そして、時刻t35以降に、ASR途中結果の更新が停止され、時刻t36に、ASR途中結果の投入タイミングであると判定され、ASR途中結果が、意味解析処理に投入され、意味解析(NLU)の結果が得られる。
このとき、応答有無判定部123は、「明日の9時から打ち合わせって予定に入れといて」である発話の意味解析(NLU)の結果として、Intent = "予定登録", Entity = "明日の9時", "打ち合わせ" が得られており、音声対話システム1(システム)の機能として、受けられる依頼であるため、応答を行うと判定する。
そして、音声対話システム1においては、スケジュール機能によって、ユーザ2の「スケジュール」として、「明日の9時」に、「打ち合わせ」を登録するための処理が行われるとともに、ユーザ2に対し、「はい、予定に登録しました」である応答R31が行われる。
このように、図7の例では、「明日の9時から打ち合わせ、、、、って予定に入れといて」である発話U31が、ユーザ2によって発せられる場合に、「明日の9時から打ち合わせ」まで発話された時点では、意味解析(NLU)の結果として、システムの機能として受けられる依頼の意図(Intent)ではないため、システム応答を行わず、その後に、「って予定に入れといて」まで発話された時点で、システムの機能(スケジュール機能)として受けられる依頼の意図(Intent)となるため、その時点で、システム応答を行っている。
これにより、音声対話システム1では、上述した従来の手法(図1,図2)と比べて、適切なタイミングで、従来の手法よりも速く、適切な応答を行うことができる。
(応答有無判定の第2の例)
図8は、応答有無判定の第2の例を示す図である。ただし、この第2の例において、音声対話システム1は、その機能の1つとして、電子メールの送受信や転送などを制御する電子メール処理機能を有しているものとする。
図8において、音声対話システム1は、ユーザ2宛ての電子メールの受信を検知したため、ユーザ2に対し、「xxさんからメールが来ました 読み上げますか」である質問R41を行っている。
この質問R41に対し、ユーザ2が、「あ、今から出かけるからぁ、、、、、スマホに送っといて」である回答U41を行った場合に、「あ、今から出かけるからぁ」である発話が終わってから、「スマホに送っといて」である発話が開始されるまでに、ASR途中結果の更新が、閾値(例えば300ms)を超えて更新されないとき、音声対話システム1は、ASR途中結果の投入タイミングであると判定する。
すなわち、図8においては、時刻t41乃至時刻t42に、「あ、今から出かけるからぁ」である発話を用いた音声認識処理が行われ、ASR途中結果が更新されるが、時刻t42以降に、ASR途中結果の更新が停止されている。そのため、時刻t43に、ASR途中結果の投入タイミングであると判定され、ASR途中結果が、意味解析処理に投入され、意味解析(NLU)の結果(Intent, Entity)が得られる。なお、ここでは、上述の(A)の第1の条件を用いて、投入タイミングを判定したが、他の条件を用いるようにしてもよい。
このとき、応答有無判定部123は、意味解析(NLU)の結果に基づき、「あ、今から出かけるからぁ」である発話の意味解析(NLU)の結果が、質問R41に対する回答として、対話の状況に即したシステムの機能を実行可能なものではないため(電子メール処理機能に関する意図(Intent)ではないため)、応答を行わないと判定する。したがって、この時点では、音声対話システム1は、ユーザ2に対して無反応となる。
その後、図8においては、時刻t44乃至時刻t45に、「スマホに送っといて」である発話を用いた音声認識処理が行われ、ASR途中結果の更新が再開される。そして、時刻t45以降に、ASR途中結果の更新が停止され、時刻t46に、ASR途中結果の投入タイミングであると判定され、ASR途中結果が、意味解析処理に投入され、意味解析(NLU)の結果が得られる。
このとき、応答有無判定部123は、「スマホに送っといて」である発話の意味解析(NLU)の結果として、Intent = "メール転送", Entity = "スマホ" が得られており、質問R41に対する回答として、対話の状況に即したものであって、電子メール処理機能として実行可能であるため、応答を行うと判定する。
そして、音声対話システム1においては、ユーザ2に対し、「スマートフォンに転送します」である応答R42が行われるとともに、電子メール処理機能によって、ユーザ2が所持するスマートフォンに対し、xxさんから受信した電子メールを転送する処理が行われる。
このように、図8の例では、「あ、今から出かけるからぁ、、、、、スマホに送っといて」である回答U41が、ユーザ2によってなされた場合に、対話の状況が、電子メールをどのように処理するかの質問R41に対するものであるため、システムの電子メール処理機能に応じた意味解析(NLU)の結果である、Intent = "メール転送", Entity = "スマホ" が得られた時点で、システム応答を行っている。
(応答有無判定の第3の例)
図9は、応答有無判定の第3の例を示す図である。
図9において、音声対話システム1は、上述した図8の例と同様に、「xxさんからメールが来ました 読み上げますか」である質問R41を行っている。
この質問R41に対し、ユーザ2が、「あ、今から出かけるからぁ、、、、、スマホに送っといて、、、天気も教えて」である回答U42を行っている。このとき、音声対話システム1では、上述した図8の例と同様に、「あ、今から出かけるからぁ」である発話が終わってから、「スマホに送っといて」である発話が開始されるまでに、ASR途中結果の更新が、閾値(例えば300ms)を超えて更新されないとき、ASR途中結果の投入タイミングであると判定している。
そのため、図9においては、上述した図8の例と同様に、時刻t43に、ASR途中結果の投入タイミングであると判定され、「あ、今から出かけるからぁ」であるASR途中結果が、意味解析処理に投入されるが、この意味解析(NLU)の結果が、電子メール処理機能に関する意図(Intent)ではないため、応答を行わないと判定される。
また、図9において、音声対話システム1では、「スマホに送っといて」である発話が終わってから、「天気も教えて」である発話が開始されるまでに、ASR途中結果の更新が、閾値(例えば300ms)を超えて更新されないとき、ASR途中結果の投入タイミングであると判定している。
そのため、図9においては、上述した図8の例と同様に、時刻t46に、ASR途中結果の投入タイミングであると判定され、「スマホに送っといて」であるASR途中結果が、意味解析処理に投入される。この意味解析(NLU)の結果としては、Intent = "メール転送", Entity = "スマホ" が得られて、対話の状況に即した電子メール処理機能に関するものとなるため、電子メールの転送とその応答R42が即時に行われる。
さらに、図9においては、時刻t47乃至時刻t48に、「天気も教えて」である発話を用いた音声認識処理が行われ、ASR途中結果の更新が再開される。そして、時刻t48以降に、ASR途中結果の更新が停止され、時刻t49に、ASR途中結果の投入タイミングであると判定され、ASR途中結果が、意味解析処理に投入され、意味解析(NLU)の結果が得られる。
このとき、応答有無判定部123は、「天気も教えて」である発話の意味解析(NLU)の結果として、Intent = "天気確認"が得られており、その意図(Intent)が、対話の状況に即した電子メール処理機能に関するものではないが、システムの機能として実行可能な機能である場合には、そのような意図(Intent)も例外的に認めることができる。
すなわち、この第3の例では、「あ、今から出かけるからぁ、、、、、スマホに送っといて、、、天気も教えて」である回答U42に、「あ、今から出かけるからぁ」である発話が含まれ、この発話のASR途中結果を、意味解析処理に投入すると、意味解析(NLU)の結果として、Intent = "外出", Entity = "今" が得られる。そして、この意味解析(NLU)の結果から、ユーザ2がこれから出かけることが想定され、この情報を、コンテキスト情報として記録しておくことができる。
そして、その後に、「天気も教えて」である発話の意味解析(NLU)の結果として、Intent = "天気確認"が得られたとき、応答有無判定部123は、Intent = "天気確認"が、電子メール処理機能に関するものではないが、システムの機能として実行可能な機能であって、ユーザ2がこれから出かけるというコンテキスト情報が記録されているため、天気の確認とその応答R43が即時に行われるようにする。
ここでは、図9に示すように、「スマホに送っといて」である発話に応じた電子メール処理機能の応答R42の途中に、「天気も教えて」である発話に応じた天気確認機能の応答R43が行われたため、「スマートフォンに送ります」である応答R42を中断して、「今日の日中の天気は曇り、夕方から一時雨が降ります」である応答R43が即時に行われる。これにより、音声対話システム1では、電子メール処理機能と、天気確認機能のタスクが両方実行されることになる。
なお、音声対話システム1では、天気確認機能を実行する際に、例えば、インターネット30を介して、天気予報に関する情報を公開しているサーバにアクセスして、ユーザ2の位置情報(例えば、現在位置や外出先の位置など)に応じた天気予報に関する情報を取得して、その天気予報に応じた応答を行うことができる。
(応答有無判定の第4の例)
図10は、応答有無判定の第4の例を示す図である。
図10において、音声対話システム1は、上述した図8及び図9と同様に、「xxさんからメールが来ました 読み上げますか」である質問R41を行っている。
この質問R41に対し、ユーザ2が、「あ、今から出かけるからぁ、、、天気教えて、、、メールはスマホに送っといて」である回答U43を行っている。このとき、音声対話システム1は、「あ、今から出かけるからぁ」である発話が終わってから、「天気教えて」である発話が開始されるまでに、ASR途中結果の更新が、閾値(例えば300ms)を超えて更新されないとき、ASR途中結果の投入タイミングであると判定している。
そのため、図10においては、上述した図8及び図9と同様に、時刻t43に、ASR途中結果の投入タイミングであると判定され、「あ、今から出かけるからぁ」であるASR途中結果が、意味解析処理に投入されるが、この意味解析(NLU)の結果が、電子メール処理機能に関する意図(Intent)ではないため、応答を行わないと判定される。
また、図10において、音声対話システム1では、「天気教えて」である発話が終わってから、「メールはスマホに送っといて」である発話が開始されるまでに、ASR途中結果の更新が、閾値(例えば300ms)を超えて更新されないとき、ASR途中結果の投入タイミングであると判定している。
そのため、図10においては、時刻t46に、ASR途中結果の投入タイミングであると判定され、「天気教えて」であるASR途中結果が、意味解析処理に投入され、意味解析(NLU)の結果として、Intent = "天気確認" が得られる。
ここで、第4の例では、上述した第3の例と同様に、「あ、今から出かけるからぁ」である発話のASR途中結果を、意味解析処理に投入すると、意味解析(NLU)の結果として、Intent = "外出", Entity = "今" が得られる。そして、この意味解析(NLU)の結果から、ユーザ2がこれから出かけることが想定され、この情報を、コンテキスト情報として記録することができる。
そして、その後に、「天気教えて」である発話の意味解析(NLU)の結果として、Intent = "天気確認"が得られたとき、応答有無判定部123は、Intent = "天気確認"が、対話の状況に即した電子メール処理機能に関するものではないが、システムの機能として実行可能な機能であって、ユーザ2がこれから出かけるというコンテキスト情報が記録されているため、天気の確認とその応答R43を即時に行うことができる。
さらに、図10においては、時刻t47乃至時刻t48に、「メールはスマホに送っといて」である発話を用いた音声認識処理が行われ、ASR途中結果の更新が再開される。そして、時刻t48以降に、ASR途中結果の更新が停止され、ASR途中結果の投入タイミングであると判定され、「メールはスマホに送っといて」であるASR途中結果が、意味解析処理に投入される。この意味解析(NLU)の結果としては、Intent = "メール転送", Entity = "スマホ" が得られて、対話の状況に即した電子メール処理機能となるため、電子メールの転送とその応答R42が行われる。
ただし、このとき、音声対話システム1では、天気確認機能の応答R43の途中であるため、電子メール処理機能の応答42を即時に行わずに、天気確認機能の応答R43が完了してから行われるようにする。すなわち、第4の例では、上述した第3の例のように、先の応答(先行応答)を中断して、後の応答(その後に取得した意図(Intent)に対する応答)を行ってしまうと、天気予報の内容を伝えきる前に途中で終わってしまうため、先の応答である応答R43が完了してから、後の応答である応答R42が開始されるようにしている。
なお、電子メール処理機能による電子メールの転送の処理は、ユーザ2に対する応答R43が完了してから処理を開始してもよいし、応答R43が終わる前に処理が開始されるようにしてもよい。
(応答有無判定の他の例)
なお、上述した応答有無判定の例では、スケジュール機能(例えば予定の登録)、電子メール処理機能(例えば電子メールの転送)、及び天気確認機能を例に挙げて、音声対話システム1の機能として受けられる依頼であるとして説明したが、音声対話システム1の機能としては、それらの機能に限らず、他の機能が含まれるようにしてもよい。
例えば、音楽や動画再生時の操作(例えば、「開始」、「停止」、「戻る」、「進む」など)の依頼や、ナビゲーション時の到着時刻の質問など、様々な対話の状況に応じて、音声対話システム1の機能として実行可能なものであるかどうかで、システム応答の有無を判定することができる。
また、音声対話システム1では、ユーザ2の発話が、対話の状況に即しておらず、システム応答を返さずに、連続で、音声認識処理を継続し、例えば、一定の時間(例えば1〜2秒程度)の間に音声入力がないことで、音声認識処理が完了した場合には、例えば、「分かりませんでした」や「違う言い方で言ってください」などの応答がなされるようにしてもよい。
さらに、音声対話システム1は、システム応答(応答発話)の時間を、システムの機能として実行可能なときに即時に応答発話を行うだけでなく、例えばユーザの年代や話し方など、ユーザ2の状態によって変化させるようにしてもよい。より具体的には、例えば、ユーザ2が、お年寄りやゆっくり話をする人である場合には、即時に応答発話を行うのではなく、少し時間をおいてゆっくり応答発話を行うなどの対応が可能である。
(学習の結果を用いた適応処理)
ところで、音声対話システム1においては、サーバ20側で、あらかじめユーザの個人属性に応じた学習処理を行っておくことで、その学習の結果を用いた適応処理を行うことができる。
例えば、ユーザ2の発話の完了を、従来の手法(例えば、図1の例)のように、一定の時間に音声入力がないことで判定する場合に、その発話の完了が、どのようなNLU投入判定要因や、意味解析(NLU)の結果得られる意図(Intent)のときに起きているかを、統計的に収集して学習することができる。
ここで、NLU投入判定要因は、ユーザ2の発話が完了する際に、どのような判定の要因(条件)で、ASR途中結果を、意味解析処理に投入していたかを示すものである。このNLU投入判定要因としては、上述したような、例えば、ASR途中結果に付随する信頼度スコアや、自然言語認識の結果、特定の言い回し文言、イントネーション、ユーザ2の顔向きや視線などが含まれる。
また、このようにして得られる学習の結果を用いた適応処理を行う際に、ユーザ2のデモグラフィック属性に基づいて、適応処理を行うようにしてもよい。すなわち、ユーザごとに、例えば、年代や性別、地域等の情報(デモグラフィック属性)で分類して、学習の結果に適応した処理を行うことができる。
これにより、例えば、年代や性別、地域(方言)等による発話の語末表現やイントネーション等の違いを、ユーザの個人属性に適応することができる。なお、デモグラフィック属性としては、例えば、端末装置10が、ゲーム機等のネットワーク機器である場合には、ユーザのログイン情報から属性情報を取得することができる。
図11は、学習の結果を用いた適応処理の例を示している。
図11においては、図中の横方向の一点鎖線よりも上段が、学習フェーズを示し、一点鎖線よりも下段が、適応フェーズを示している。
例えば、学習フェーズにおいて、ユーザ2によって、「今日の天気は?」である発話U61が行われた場合を想定する。この場合において、音声対話システム1では、時刻t61乃至時刻t62に、「今日の天気は?」である発話U61を用いた音声認識処理が行われ、ASR途中結果が更新されるが、時刻t62以降に、ASR途中結果の更新が停止されている。
そして、時刻t63に投入タイミングになったとき、発話U61のASR途中結果が、意味解析処理に投入され、意味解析(NLU)の結果が得られる。このとき、意味解析(NLU)の結果として得られる意図(Intent)の信頼度スコアが低い場合には、当該意味解析(NLU)の結果が得られた後も、ASR途中結果の更新が停止されるが、ユーザ2の発話が完了すると判定されるまで待つことになる。
すなわち、一定の時間に音声入力がないことで、時刻t64に、音声認識(ASR)の結果が確定し、ユーザ2の発話が完了したと判定されるまで、システム応答が行われないことになる。
この場合に、意味解析・応答判定処理部108では、「今日の天気は?」である発話U61に対する意味解析(NLU)の結果として得られる意図(Intent)の信頼度スコアは低いが、この発話U61によって発話の完了であったこと(つまり、ユーザ2の発話が完了する際の意味解析処理へのNLU投入判定要因)を学習し、データベースに記録する。
一方で、その後に行われる適応フェーズにおいては、ユーザ2によって、「今日の天気は?」である発話U71が再度行われた場合、音声対話システム1では、時刻t71乃至時刻t72に、「今日の天気は?」である発話U71を用いた音声認識処理が行われ、ASR途中結果が更新される。
その後、ASR途中結果の更新が停止され、時刻t73に投入タイミングになったとき、発話U71のASR途中結果が、意味解析処理に投入され、意味解析(NLU)の結果が得られる。
このとき、意味解析・応答判定処理部108では、上述した学習フェーズにて学習した意味解析処理へのNLU投入判定要因として、「今日の天気は?」である発話U61(発話U71)のASR途中結果が、意味解析処理に投入されたときには、意図(Intent)の信頼度スコアは低いが、発話の完了であったことを学習しているので、それを適応して、発話U71の後に発話が完了すると判定する。
そして、意味解析・応答判定処理部108では、「今日の天気は?」である発話U71に対する意味解析(NLU)の結果が得られた後、直ちに、"天気質問"である意図(Intent)に応じた天気確認機能を実行し、そのシステム応答(例えば、「今日の天気は晴れです」)が行われるようにする。
このように、ユーザ2の使用状況の学習の結果を用いた適応処理(応答有無判定処理)を行うことで、意味解析処理が終了した後の時刻t74に、ユーザ2の発話が完了したと判定して、システム応答を行うことが可能となるため、学習の結果を用いない場合と比べて、ユーザ2の発話に対する、システム応答のレスポンスを高速化することができる。
換言すれば、意味解析・応答判定処理部108においては、学習フェーズで、例えば、ユーザ2の発話が完了する際の意味解析処理へのNLU投入判定要因や、意味解析処理を逐次行うことで得られる意図(Intent)を、時間軸で統計的に学習し、適応フェーズで、次回以降の処理で、学習の結果(例えば、発話完了実績の統計情報)に適応した処理(応答有無判定処理)を行うと言える。なお、上述したように、意味解析・応答判定処理部108では、学習の結果を用いた適応処理を行う際に、ユーザ2のデモグラフィック属性に基づいて、適応処理を行うようにしてもよい。
(マルチモーダル・インターフェースの利用の例)
ところで、音声対話システム1において、ローカル側の端末装置10が、視覚や聴覚などの複数のコミュニケーションモードを利用することが可能な場合に、このマルチモーダル・インターフェースを利用して、ユーザ2の発話中であっても、応答発話以外に提示可能な情報を、先行して提示するようにしてもよい。例えば、先行して提示可能な情報を、応答発話よりも前に画面に表示することで、発話中のユーザ2に対し、迅速にシステム応答を提示することができる。
なお、ここでは、説明の都合上、ユーザ2による発話開始から途中で、ASR途中結果が意味解析処理に投入されるまでの発話を、「発話A」と記述し、その投入の後に継続している発話であって、その継続開始から完了するまでの発話を、「発話B」と記述する。
ここでは、まず、第1のマルチモーダル利用の例として、発話Aの意味解析(NLU)の結果によって、システムの機能として実行可能な機能が特定された場合には、発話Bの発話中であっても、発話Aの意味解析(NLU)の結果に応じた機能を実行して、その実行の結果を、ディスプレイとして構成される画像出力部113の画面に表示することができる。そして、発話Aに続いて、発話Bが完了した時点で、システム応答が、スピーカとして構成される音声出力部112から音声として出力されることになる。
例えば、ユーザ2によって、「音量を上げて、明日の天気を教えて」である発話がなされた場合に、「音量を上げて」が発話Aに該当し、「明日の天気を教えて」が発話Bに該当するので、例えば、次のような処理を行うことができる。すなわち、音声対話システム1は、発話Bの発話中に、音量を上げるとともに、画像出力部113の画面に、音量メータの情報を表示し、その後、発話Bの完了時には、音声出力部112から、明日の天気の情報を音声として出力することができる。
また、例えば、ユーザ2によって、「<アーティスト名>の<曲名>を探して」である発話がなされた場合に、「<アーティスト名>の」が発話Aに該当し、「<曲名>を探して」が発話Bに該当するので、例えば、次のような処理を行うことができる。すなわち、音声対話システム1は、発話Aである「<アーティスト名>の」までで、検索されたアーティストの代表曲名のリストを、画像出力部113の画面に表示し、その後、発話Bである「<曲名>を探して」で、対象の曲の再生を開始して、その音楽を、音声出力部112から出力することになる。
なお、例えば、ユーザ2によって、「I want to listen・・・」である英語の発話がなされた場合、音声対話システム1は、発話Aである「I want to listen」が発話された時点で、音楽再生用のプレイヤを起動して、画像出力部113の画面に表示し、その後、発話Bとして、例えば、曲名まで言われたときには、その曲の再生を開始して、その音楽を、音声出力部112から出力することになる。
また、例えば、ユーザ2によって、「東京都港区港南・・・」である住所に関する発話がなされた場合、音声対話システム1は、「東京都」である発話がされた時点で、地図アプリケーションを起動して、東京都の地図を表示し、その後、「港区」である発話がされた時点で、東京都の地図を拡大して、港区の地図を表示する。そして、音声対話システム1は、さらに、「港南」である発話がされた時点で、港区の地図を拡大して、港南地域の地図を表示する。すなわち、画像出力部113の画面では、ユーザ2が地名を発する度に、その地名に応じて地図の領域が拡大表示されることになる。
なお、例えば、複数人のユーザが、各々のスケジュールを確認する際に、複数人のユーザのうち、対象のユーザの名前が発せられる度に(例えば、「Aさんと、Bさんと、Cさんと、・・・」等)、音声対話システム1が、逐次、対象のユーザの予定を、画面に表示するようにしてもよい。また、音声による複数キーワードの検索を行う際に、ユーザ2が、キーワードを発する度に、音声対話システム1が、逐次、対象のキーワードによって絞り込まれた検索結果を、画面に表示するようにしてもよい(いわば、インクリメンタルサーチ機能を実現しているとも言える)。
次に、第2のマルチモーダル利用の例として、発話Aの意味解析(NLU)の結果が、対話の状況に即しておらず、音声対話システム1が、意味解析(NLU)の結果に応じた機能を実行できない場合に、発話Bの発話中に、画像出力部113の画面に、システムが継続して発話を聞いていることを示す情報を表示することができる。
ここでは、例えば、「?」であるマークや、発話を聞いていることを表した耳の画像、擬人化エージェントがうなずくなどの情報を、画面に表示することで、ユーザ2に対し、音声対話システム1が継続して発話を聞いていることを知らせることができる。
次に、第3のマルチモーダル利用の例として、発話Aの意味解析(NLU)の結果(Intent)の信頼度スコアが低く、その結果に確信が持てない場合に、音声対話システム1は、その意図(Intent)に関する情報を、通常よりも弱い表現で提示することができる。
ここでは、例えば、画像出力部113の画面に、表示する画像の明暗の差を縮めて(コントラストを変化させて)、画面にうっすら表示したり、あるいは、音声出力部112から出力される音声の音量を下げて、小さい音で出したりすることができる。
なお、その後、発話Bの意味解析(NLU)の結果(Intent)の信頼度スコアが高くなって、その結果に確信が持てた段階で、音声対話システム1は、その意図(Intent)に関する情報を、先ほどの弱い表現よりも強い表現(例えば、通常の表現又は通常よりも強い表現)で提示することができる。ここでは、例えば、表示する画像の明暗の差を大きくして、画面にはっきり表示したり、あるいは、音量を上げて、大きい音で出したりすることができる。
具体的には、例えば、ユーザ2によって、「How is the weather in Osaka」である英語の発話がなされた場合、「How is the weather」が、発話Aに該当し、「in Osaka」が、発話Bに該当するので、例えば、次のような処理を行うことができる。すなわち、音声対話システム1は、発話Aがされた時点で、現在地となる「東京の天気」をうっすら表示し、その後、発話Bがされた時点で、対象の地域となる「大阪の天気」をはっきり表示する。
最後に、第4のマルチモーダル利用の例として、対象の機器(例えば、端末装置10)が、擬人化エージェントで、顔がある場合において、発話Aの段階で、意味解析(NLU)の結果(Intent)の信頼度スコアが高く、その結果に確信が持てたときに、この擬人化エージェントが、ユーザ2に対し、視線を向けるようにしてもよい。その結果として、ユーザ2は、視線によって発話Bを促すフィードバックを受けることになり、発話Aに続いて発話Bを発しやすくなる。
例えば、ユーザ2によって、「×××って曲を聴きたいんだけど、、音量を上げて聴かせて」である発話がなされた場合、「×××って曲を聴きたいんだけど」が、発話Aに該当し、「音量を上げて聴かせて」が、発話Bに該当するので、例えば、次のような処理を行うことができる。すなわち、音声対話システム1は、発話Aの段階でその結果に確信を持ったため、擬人化エージェントの視線が、ユーザ2に向くようにする。
これにより、ユーザ2は、所望の曲が見つかったことを、擬人化エージェントの視線から察して、音量のアップを依頼することになる。そして、音声対話システム1は、発話Bの意味解析(NLU)の結果に基づき、音量を上げて対象の曲の再生を開始することになる。なお、ここで説明した擬人化エージェントは、例えば、コミュニケーションロボット等として、端末装置10そのものが擬人化されていてもよいし、あるいは、例えば、キャラクタ等として、画像出力部113の画面に表示されるようにしてもよい。
なお、上述した説明では、発話Aを完了した後に、発話Bを行っている間に提示される、発話Aの意味解析(NLU)の結果に応じた機能の実行の結果の提示方法として、ティスプレイとして構成される画像出力部113の画面への表示を説明したが、例えば、ユーザ2が身につけている機器を振動させるなど、音声出力以外での提示方法を採用するようにしてもよい。
また、マルチモーダルを利用する際には、例えば、意味解析・応答判定処理部108(の応答有無判定部123)からの制御に従い、応答生成部109が、発話Bの発話中に、発話Aの意味解析(NLU)の結果に応じた機能の実行の結果を、出力画像処理部111を介して画像出力部113の画面に表示するようにする。
その後に、発話Bの発話が完了した時点で、応答生成部109は、意味解析・応答判定処理部108(の応答有無判定部123)からの制御に従い、発話Bの意味解析(NLU)の結果に応じた機能の実行の結果(システム応答)を、音声合成処理部110を介して音声出力部112から出力するようにする。これにより、音声対話システム1において、マルチモーダル・インターフェースが利用可能となる。
(応答有無判定処理の流れ)
次に、図12のフローチャートを参照して、音声対話システム1により実行される応答有無判定処理の流れを説明する。
なお、この応答有無判定処理は、図5の音声対話処理におけるステップS16の処理に含まれる。
ステップS31において、応答有無判定部123は、上述のステップS15の処理(図5)で得られる意味解析(NLU)の結果(Intent)が、ユーザ2のコンテキスト情報を示すものであるかどうかを判定する。
ステップS31において、意図(Intent)が、ユーザ2のコンテキスト情報を示すものであると判定された場合、処理は、ステップS32に進められる。ステップS32において、応答有無判定部123は、意味解析(NLU)の結果として得られた意図(Intent)に含まれるユーザ2のコンテキスト情報を記録する。
なお、このコンテキスト情報を記録しておくことで、同一のユーザの発話内で、次回以降の意味解析(NLU)の結果を取得した際に、システム応答の有無の判定時に用いることができる。
ステップS32の処理が終了すると、処理は、ステップS33に進められる。また、ステップS31において、意図(Intent)が、ユーザ2のコンテキスト情報を示すものではないと判定された場合、ステップS32の処理はスキップされ、処理は、ステップS33に進められる。
ステップS33において、応答有無判定部123は、意図(Intent)が、システムの機能として実行可能であるかどうかを判定する。
ステップS33において、意図(Intent)が、システムの機能として実行可能であると判定された場合、処理は、ステップS34に進められる。ステップS34において、応答有無判定部123は、意図(Intent)が、対話の状況に即したものであるかどうかを判定する。
ステップS34において、意図(Intent)が、対話の状況に即したものであると判定された場合、処理は、ステップS35に進められる。
また、ステップS34において、意図(Intent)が、対話の状況に即したものではないと判定された場合、処理は、ステップS36に進められる。ステップS36において、応答有無判定部123は、意図(Intent)が、ユーザ2のコンテキスト情報に合致しているかどうかを判定する。
ステップS36において、意図(Intent)が、ユーザ2のコンテキスト情報に合致していると判定された場合、処理は、ステップS37に進められる。ステップS37において、応答有無判定部123は、今回取得した意図(Intent)に対するシステム応答を、ユーザ2のコンテキスト情報に基づいたシステム応答として登録する。ステップS37の処理が終了すると、処理は、ステップS35に進められる。
ステップS35において、応答有無判定部123は、システムが、先行するユーザ発話に対する応答中であるかどうかを判定する。
ステップS35において、システムが、先行するユーザ発話に対する応答中であると判定された場合、処理は、ステップS38に進められる。ステップS38において、応答有無判定部123は、先行応答が、ユーザ2のコンテキスト情報に基づいて応答されたものかどうかが判定される。
ステップS38において、先行応答が、ユーザ2のコンテキスト情報に基づいて応答されたものであると判定された場合、処理は、ステップS39に進められる。ステップS39において、応答有無判定部123は、先行応答が完了してから、今回取得した意図(Intent)に対する応答を実行すると判定し、その応答有無判定の結果を、応答生成部109に供給する。
一方で、ステップS38において、先行応答が、ユーザ2のコンテキスト情報に基づいて応答されたものではないと判定された場合、処理は、ステップS40に進められる。ステップS40において、応答有無判定部123は、先行応答を中断し、今回取得した意図(Intent)に対応する応答を即時に実行すると判定し、その応答有無判定の結果を、応答生成部109に供給する。
また、上述のステップS35において、システムが、先行するユーザ発話に対する応答中ではないと判定された場合、処理は、ステップS41に進められる。ステップS41において、応答有無判定部123は、今回取得した意図(Intent)に対応する応答を即時に実行すると判定し、その応答有無判定の結果を、応答生成部109に供給する。
さらに、上述のステップS33において、意図(Intent)が、システムの機能として実行可能ではないと判定された場合、あるいは、上述のステップS36において、意図(Intent)が、ユーザ2のコンテキスト情報に合致していないと判定された場合、処理は、ステップS42に進められる。ステップS42において、応答有無判定部123は、今回取得した意図(Intent)に対する応答は行わないと判定し、その応答有無判定の結果を、応答生成部109に供給する(ここでは応答有無判定の結果の通知そのものを行わなくてもよい)。
なお、ステップS39,S40,S41,S42のいずれかの処理が終了すると、図12に示した応答有無判定処理は終了される。
以上、応答有無判定処理の流れを説明した。
なお、図12に示した応答有無判定処理では、ユーザ2の発話に応じて得られる意味解析(NLU)の結果に基づき、ユーザ2のコンテキスト情報を記録しているが、意図(Intent)以外の他の情報から、ユーザ2のコンテキスト情報が得られるようにしてもよい。ここで、意味解析(NLU)の結果以外の他の情報としては、例えば、画像データに対する画像認識処理を行うことで得られる画像認識の結果(画像情報)に基づき、ユーザ2のコンテキスト情報を取得することができる。
例えば、上述した意味解析(NLU)の結果(Intent, Entity)に基づき、コンテキスト情報を取得する例としては、ユーザ2が、「あ、今から出かけるから」である発話を行った場合に、Intent = "外出", Entity = "今" に応じたコンテキスト情報(例えば「今から外出」)を記録することが想定される。
一方で、例えば、画像認識の結果に基づき、コンテキスト情報を取得する例としては、画像認識の結果として、ユーザ2が部屋から出て行くことが認識された場合に、「出かける」であるコンテキスト情報を記録することができる。この場合、音声対話システム1は、例えば、ユーザ2が、「天気教えて」である発話を行ったとき、コンテキスト情報に基づき、システム応答を行うと判定することができる。
また、例えば、画像認識の結果として、ユーザ2が台所で料理をしていることが認識された場合に、「台所で料理」であるコンテキスト情報を記録することができる。この場合、音声対話システム1は、例えば、「×××のレシピを教えて」である発話を行ったとき、コンテキスト情報に基づき、システム応答を行うと判定することができる。
以上のように、音声対話システム1では、ユーザ2の発話中に得られる認識の結果に基づいて、ASR途中結果を逐次、意味解析処理に投入し、その結果得られる意味解析(NLU)の結果に基づいて、システム応答の有無を判定することで、ユーザ2の発話に対し、システム応答のレスポンスを高速化することができるようにしている。
すなわち、音声対話システム1では、図1及び図2に示した従来の音声対話システム90のように、ユーザ2の発話の完了を、一定の時間(固定時間)に音声入力がないことで判定するのではなく、システム側でのユーザ2の意図理解の状況によって判定しているため、人が相手の発話に対して応答行動をとるのと同程度の時間で、システム応答のレスポンスを返すことができる。また、システム応答のレスポンスを高速化することで、ユーザ2は、本技術の音声対話システム1との対話に際して、例えば、0.5秒程度の時間の短縮であっても、従来の音声対話システム90との違いを体感することができる。
そして、音声対話システム1のレスポンスが、人の応答行動と同程度になることによって、ユーザ2は、対話のターンを意識せずに、システムに対し、自然発話を行えるというマインドができる。
また、音声対話システム1において、例えば、ユーザ発話の完了の待ち時間が短く設定されている場合には、ユーザ2は、システムへの発話時に間(ま)を空けても、自身が意図するタイミングで、システム応答が返されることになる。そのため、ユーザ2が、システムへの発話を一息で話しきらなくても、意図するタイミングでシステム応答が返ってくるので、音声コマンドではない自然発話で、システムに対して発話を行うことが可能となる。
<3.変形例>
上述した説明では、音声対話システム1において、音声入力部101乃至センサ部103、音声出力部112、及び画像出力部113が、ローカル側の端末装置10に組み込まれ、音声認識部104乃至出力画像処理部111が、クラウド側のサーバ20に組み込まれる構成を一例として説明したが、音声入力部101乃至画像出力部113のそれぞれは、端末装置10とサーバ20のうち、どちらの機器に組み込まれてもよい。
例えば、音声入力部101乃至画像出力部113のすべてが、端末装置10側に組み込まれ、ローカル側で処理が完了するようにしてもよい。ただし、このような構成を採用した場合でも、各種のデータベースは、インターネット30上のサーバ20が管理するようにしてもよい。
また、音声認識部104で行われる音声認識処理や、意味解析部122で行われる意味解析処理は、他のサービスで提供されている音声認識サービスや意味解析サービスを利用するようにしてもよい。この場合、例えば、サーバ20では、インターネット30上で提供される音声認識サービスに対し、音声データを送ることで、音声認識(ASR)の結果を得ることができる。また、例えば、サーバ20では、インターネット30上で提供される意味解析サービスに対し、ASR途中結果(テキストデータ)を送ることで、ASR途中結果の意味解析(NLU)の結果(Intent, Entity)を得ることができる。
<4.コンピュータの構成>
上述した一連の処理(例えば、図5に示した音声対話処理)は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、各装置のコンピュータにインストールされる。図13は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
コンピュータ1000において、CPU(Central Processing Unit)1001、ROM(Read Only Memory)1002、RAM(Random Access Memory)1003は、バス1004により相互に接続されている。バス1004には、さらに、入出力インターフェース1005が接続されている。入出力インターフェース1005には、入力部1006、出力部1007、記録部1008、通信部1009、及び、ドライブ1010が接続されている。
入力部1006は、マイクロフォン、キーボード、マウスなどよりなる。出力部1007は、スピーカ、ディスプレイなどよりなる。記録部1008は、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる。通信部1009は、ネットワークインターフェースなどよりなる。ドライブ1010は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体1011を駆動する。
以上のように構成されるコンピュータ1000では、CPU1001が、ROM1002や記録部1008に記録されているプログラムを、入出力インターフェース1005及びバス1004を介して、RAM1003にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
コンピュータ1000(CPU1001)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブル記録媒体1011に記録して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線又は無線の伝送媒体を介して提供することができる。
コンピュータ1000では、プログラムは、リムーバブル記録媒体1011をドライブ1010に装着することにより、入出力インターフェース1005を介して、記録部1008にインストールすることができる。また、プログラムは、有線又は無線の伝送媒体を介して、通信部1009で受信し、記録部1008にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM1002や記録部1008に、あらかじめインストールしておくことができる。
ここで、本明細書において、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に行われる必要はない。すなわち、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含む。また、プログラムは、1のコンピュータ(プロセッサ)により処理されるものであってもよいし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであってもよい。
なお、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
また、図5に示した音声対話処理の各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
なお、本技術は、以下のような構成をとることができる。
(1)
ユーザの発話の音声認識の途中結果から得られる意味解析の結果に基づいて、前記ユーザの発話に対する応答の有無を判定する処理部を備える
情報処理装置。
(2)
前記処理部は、
前記ユーザの発話中に得られる認識の結果に基づいて、前記音声認識の途中結果を逐次、意味解析処理に投入する意味解析制御部と、
前記意味解析処理を逐次行うことで得られる前記意味解析の結果に基づいて、前記応答の有無を判定する応答有無判定部と
を有する
前記(1)に記載の情報処理装置。
(3)
前記意味解析制御部は、前記ユーザの発話の音声データの認識の結果、前記ユーザを撮像して得られる画像データの認識の結果、前記ユーザ又はその周辺をセンシングして得られるセンサデータの認識の結果、及び前記音声認識の途中結果を自然言語処理して得られる自然言語認識の結果のうち、少なくとも1つの認識の結果を含む
前記(2)に記載の情報処理装置。
(4)
前記意味解析制御部は、前記認識の結果から得られる前記ユーザの発話の状況に基づいて、前記音声認識の途中結果を、前記意味解析処理に投入するタイミングを判定する
前記(2)又は(3)に記載の情報処理装置。
(5)
前記応答有無判定部は、前記意味解析処理を逐次行うことで得られる前記意味解析の結果として、システムが、前記ユーザとの対話に即した機能を実行可能な意味解析の結果が得られた時点で、前記応答を行うと判定する
前記(2)乃至(4)のいずれかに記載の情報処理装置。
(6)
前記応答有無判定部は、前記意味解析処理を逐次行うことで得られる前記意味解析の結果に基づいて、システムの機能として実行可能な意図が得られたとき、前記応答を行うと判定する
前記(2)乃至(5)のいずれかに記載の情報処理装置。
(7)
前記応答有無判定部は、
ある時点で得られた第1の意味解析の結果に基づき、前記ユーザのコンテキスト情報を記録し、
その後に得られた第2の意味解析の結果が、記録した前記コンテキスト情報の内容に合致している場合に、前記第2の意味解析の結果に基づいた応答を行うと判定する
前記(6)に記載の情報処理装置。
(8)
前記応答有無判定部は、判定の対象となる第2の応答に対し、第1の応答が先行して行われている場合に、前記第1の応答が、前記コンテキスト情報に基づいたものであるとき、前記第1の応答が完了してから、前記第2の応答を行うと判定する
前記(7)に記載の情報処理装置。
(9)
前記応答有無判定部は、判定の対象となる第2の応答に対し、第1の応答が先行して行われている場合に、前記第1の応答が、前記コンテキスト情報に基づいたものではないとき、前記第1の応答を中断し、前記第2の応答を即時に行うと判定する
前記(7)又は(8)に記載の情報処理装置。
(10)
前記応答有無判定部は、前記意味解析処理を逐次行うことで得られる意図(Intent)及び実体情報(Entity)に基づいて、前記応答の有無を判定する
前記(2)乃至(9)のいずれかに記載の情報処理装置。
(11)
前記処理部は、前記ユーザごとの使用状況に応じた学習の結果に基づいて、前記応答の有無を判定する
前記(2)乃至(10)のいずれかに記載の情報処理装置。
(12)
前記処理部は、
前記ユーザの発話が完了する際の前記意味解析処理への投入判定要因、又は前記意味解析処理を逐次行うことで得られる意図(Intent)を、時間軸で統計的に学習し、
次回以降の処理で、前記ユーザのデモグラフィック属性に基づいて、学習の結果に適応した処理を行う
前記(11)に記載の情報処理装置。
(13)
前記処理部は、第1の応答が音声により提示される場合に、前記第1の応答に先行した第2の応答が提示可能となるとき、前記第1の応答に先行して、前記第2の応答が音声以外の方法により提示されるようにする
前記(2)に記載の情報処理装置。
(14)
前記意味解析制御部は、前記音声データの認識の結果に基づいて、前記ユーザの発話の間の時間が一定の時間を超えたとき、前記音声認識の途中結果に付随する信頼度スコアが一定の閾値を超えたとき、前記音声認識の途中結果のテキストの文末に特定の言い回し文言を検出したとき、又は発話韻律で疑問を示すイントネーションを検出したとき、前記音声認識の途中結果を、前記意味解析処理に投入する
前記(3)又は(4)に記載の情報処理装置。
(15)
前記意味解析制御部は、前記画像データの認識の結果に基づいて、前記ユーザの顔が所定の対象に向いたとき、又は所定の対象からそれたとき、前記音声認識の途中結果を、前記意味解析処理に投入する
前記(3)又は(4)に記載の情報処理装置。
(16)
前記意味解析制御部は、前記センサデータの認識の結果に基づいて、前記ユーザの視線が所定の対象に向いたとき、又は所定の対象からそれたとき、前記音声認識の途中結果を、前記意味解析処理に投入する
前記(3)又は(4)に記載の情報処理装置。
(17)
前記意味解析制御部は、前記自然言語認識の結果に基づいて、依頼又は質問を示す述語の文節を検出したとき、前記音声認識の途中結果を、前記意味解析処理に投入する
前記(3)又は(4)に記載の情報処理装置。
(18)
前記応答有無判定部による前記応答の有無判定の結果に基づいて、システム応答を生成する応答生成部をさらに備える
前記(2)乃至(17)のいずれかに記載の情報処理装置。
(19)
前記ユーザの発話から前記音声認識の途中結果を得るための音声認識処理を行う音声認識部と、
前記意味解析処理を行う意味解析部と
をさらに備える前記(2)乃至(18)のいずれかに記載の情報処理装置。
(20)
情報処理装置の情報処理方法において、
前記情報処理装置が、
ユーザの発話の音声認識の途中結果から得られる意味解析の結果に基づいて、前記ユーザの発話に対する応答の有無を判定する
情報処理方法。
1 音声対話システム, 10 端末装置, 20 サーバ, 90 インターネット, 101 音声入力部, 102 画像入力部, 103 センサ部, 104 音声認識部, 105 画像認識部, 106 センサ認識部, 107 自然言語処理部, 108 意味解析・応答判定処理部, 109 応答生成部, 110 音声合成処理部, 111 出力画像処理部, 112 音声出力部, 113 画像出力部, 121 逐次意味解析制御部, 122 意味解析部, 123 応答有無判定部, 1000 コンピュータ, 1001 CPU

Claims (20)

  1. ユーザの発話の音声認識の途中結果から得られる意味解析の結果に基づいて、前記ユーザの発話に対する応答の有無を判定する処理部を備える
    情報処理装置。
  2. 前記処理部は、
    前記ユーザの発話中に得られる認識の結果に基づいて、前記音声認識の途中結果を逐次、意味解析処理に投入する意味解析制御部と、
    前記意味解析処理を逐次行うことで得られる前記意味解析の結果に基づいて、前記応答の有無を判定する応答有無判定部と
    を有する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記意味解析制御部は、前記ユーザの発話の音声データの認識の結果、前記ユーザを撮像して得られる画像データの認識の結果、前記ユーザ又はその周辺をセンシングして得られるセンサデータの認識の結果、及び前記音声認識の途中結果を自然言語処理して得られる自然言語認識の結果のうち、少なくとも1つの認識の結果を含む
    請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記意味解析制御部は、前記認識の結果から得られる前記ユーザの発話の状況に基づいて、前記音声認識の途中結果を、前記意味解析処理に投入するタイミングを判定する
    請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記応答有無判定部は、前記意味解析処理を逐次行うことで得られる前記意味解析の結果として、システムが、前記ユーザとの対話に即した機能を実行可能な意味解析の結果が得られた時点で、前記応答を行うと判定する
    請求項2に記載の情報処理装置。
  6. 前記応答有無判定部は、前記意味解析処理を逐次行うことで得られる前記意味解析の結果に基づいて、システムの機能として実行可能な意図が得られたとき、前記応答を行うと判定する
    請求項5に記載の情報処理装置。
  7. 前記応答有無判定部は、
    ある時点で得られた第1の意味解析の結果に基づき、前記ユーザのコンテキスト情報を記録し、
    その後に得られた第2の意味解析の結果が、記録した前記コンテキスト情報の内容に合致している場合に、前記第2の意味解析の結果に基づいた応答を行うと判定する
    請求項6に記載の情報処理装置。
  8. 前記応答有無判定部は、判定の対象となる第2の応答に対し、第1の応答が先行して行われている場合に、前記第1の応答が、前記コンテキスト情報に基づいたものであるとき、前記第1の応答が完了してから、前記第2の応答を行うと判定する
    請求項7に記載の情報処理装置。
  9. 前記応答有無判定部は、判定の対象となる第2の応答に対し、第1の応答が先行して行われている場合に、前記第1の応答が、前記コンテキスト情報に基づいたものではないとき、前記第1の応答を中断し、前記第2の応答を即時に行うと判定する
    請求項7に記載の情報処理装置。
  10. 前記応答有無判定部は、前記意味解析処理を逐次行うことで得られる意図(Intent)及び実体情報(Entity)に基づいて、前記応答の有無を判定する
    請求項2に記載の情報処理装置。
  11. 前記処理部は、前記ユーザごとの使用状況に応じた学習の結果に基づいて、前記応答の有無を判定する
    請求項2に記載の情報処理装置。
  12. 前記処理部は、
    前記ユーザの発話が完了する際の前記意味解析処理への投入判定要因、又は前記意味解析処理を逐次行うことで得られる意図(Intent)を、時間軸で統計的に学習し、
    次回以降の処理で、前記ユーザのデモグラフィック属性に基づいて、学習の結果に適応した処理を行う
    請求項11に記載の情報処理装置。
  13. 前記処理部は、第1の応答が音声により提示される場合に、前記第1の応答に先行した第2の応答が提示可能となるとき、前記第1の応答に先行して、前記第2の応答が音声以外の方法により提示されるようにする
    請求項2に記載の情報処理装置。
  14. 前記意味解析制御部は、前記音声データの認識の結果に基づいて、前記ユーザの発話の間の時間が一定の時間を超えたとき、前記音声認識の途中結果に付随する信頼度スコアが一定の閾値を超えたとき、前記音声認識の途中結果のテキストの文末に特定の言い回し文言を検出したとき、又は発話韻律で疑問を示すイントネーションを検出したとき、前記音声認識の途中結果を、前記意味解析処理に投入する
    請求項4に記載の情報処理装置。
  15. 前記意味解析制御部は、前記画像データの認識の結果に基づいて、前記ユーザの顔が所定の対象に向いたとき、又は所定の対象からそれたとき、前記音声認識の途中結果を、前記意味解析処理に投入する
    請求項4に記載の情報処理装置。
  16. 前記意味解析制御部は、前記センサデータの認識の結果に基づいて、前記ユーザの視線が所定の対象に向いたとき、又は所定の対象からそれたとき、前記音声認識の途中結果を、前記意味解析処理に投入する
    請求項4に記載の情報処理装置。
  17. 前記意味解析制御部は、前記自然言語認識の結果に基づいて、依頼又は質問を示す述語の文節を検出したとき、前記音声認識の途中結果を、前記意味解析処理に投入する
    請求項4に記載の情報処理装置。
  18. 前記応答有無判定部による前記応答の有無判定の結果に基づいて、システム応答を生成する応答生成部をさらに備える
    請求項2に記載の情報処理装置。
  19. 前記ユーザの発話から前記音声認識の途中結果を得るための音声認識処理を行う音声認識部と、
    前記意味解析処理を行う意味解析部と
    をさらに備える請求項18に記載の情報処理装置。
  20. 情報処理装置の情報処理方法において、
    前記情報処理装置が、
    ユーザの発話の音声認識の途中結果から得られる意味解析の結果に基づいて、前記ユーザの発話に対する応答の有無を判定する
    情報処理方法。
JP2019527257A 2017-11-15 2018-11-01 情報処理装置、及び情報処理方法 Active JP7243625B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017219683 2017-11-15
JP2017219683 2017-11-15
PCT/JP2018/040663 WO2019098038A1 (ja) 2017-11-15 2018-11-01 情報処理装置、及び情報処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019098038A1 true JPWO2019098038A1 (ja) 2020-10-01
JP7243625B2 JP7243625B2 (ja) 2023-03-22

Family

ID=66540240

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019527257A Active JP7243625B2 (ja) 2017-11-15 2018-11-01 情報処理装置、及び情報処理方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US11217230B2 (ja)
EP (1) EP3567585A4 (ja)
JP (1) JP7243625B2 (ja)
WO (1) WO2019098038A1 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11322141B2 (en) * 2017-08-17 2022-05-03 Sony Corporation Information processing device and information processing method
KR102170088B1 (ko) * 2019-07-24 2020-10-26 네이버 주식회사 인공지능 기반 자동 응답 방법 및 시스템
KR102342343B1 (ko) * 2019-10-10 2021-12-22 한국전자기술연구원 적응형 대화를 위한 장치
CN111261159B (zh) * 2020-01-19 2022-12-13 百度在线网络技术(北京)有限公司 信息指示的方法及装置
JP7436804B2 (ja) * 2020-01-23 2024-02-22 株式会社Mixi 情報処理装置、及びプログラム
JP2021117372A (ja) * 2020-01-27 2021-08-10 ソニーグループ株式会社 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法および情報処理プログラム
TWI801718B (zh) * 2020-02-25 2023-05-11 瑞軒科技股份有限公司 智慧型互動顯示裝置、智慧型互動顯示系統及其互動顯示方法
US11615239B2 (en) * 2020-03-31 2023-03-28 Adobe Inc. Accuracy of natural language input classification utilizing response delay
US11556707B2 (en) 2020-06-18 2023-01-17 Google Llc Fulfillment of actionable requests ahead of a user selecting a particular autocomplete suggestion for completing a current user input
JP6898685B1 (ja) * 2020-12-14 2021-07-07 シンメトリー・ディメンションズ・インク 業務支援装置、業務支援システム、及び、業務支援方法
US11605375B2 (en) * 2021-03-05 2023-03-14 Capital One Services, Llc Systems and methods for dynamically updating machine learning models that provide conversational responses
CN115171727A (zh) * 2022-09-08 2022-10-11 北京亮亮视野科技有限公司 一种量化沟通效率的方法及装置
CN115410579B (zh) * 2022-10-28 2023-03-31 广州小鹏汽车科技有限公司 语音交互方法、语音交互装置、车辆和可读存储介质

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002024212A (ja) * 2000-07-12 2002-01-25 Mitsubishi Electric Corp 音声対話システム
JP2012226068A (ja) * 2011-04-19 2012-11-15 Honda Motor Co Ltd 対話装置
JP2016004270A (ja) * 2014-05-30 2016-01-12 アップル インコーポレイテッド 手動始点/終点指定及びトリガフレーズの必要性の低減
WO2016157658A1 (ja) * 2015-03-31 2016-10-06 ソニー株式会社 情報処理装置、制御方法、およびプログラム
JP2017156854A (ja) * 2016-02-29 2017-09-07 Kddi株式会社 感情分類によって文脈意味の理解精度を高める発話意味分析プログラム、装置及び方法

Family Cites Families (42)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3277579B2 (ja) 1992-12-28 2002-04-22 ソニー株式会社 音声認識方法および装置
US6219645B1 (en) * 1999-12-02 2001-04-17 Lucent Technologies, Inc. Enhanced automatic speech recognition using multiple directional microphones
GB2372864B (en) * 2001-02-28 2005-09-07 Vox Generation Ltd Spoken language interface
EP1575031A3 (en) * 2002-05-15 2010-08-11 Pioneer Corporation Voice recognition apparatus
US7640164B2 (en) * 2002-07-04 2009-12-29 Denso Corporation System for performing interactive dialog
CA2593324A1 (en) * 2004-12-21 2006-06-29 Linda H. Kunz Multicultural and multimedia data collection and documentation computer system, apparatus and method
US7518631B2 (en) * 2005-06-28 2009-04-14 Microsoft Corporation Audio-visual control system
JP4087400B2 (ja) * 2005-09-15 2008-05-21 株式会社東芝 音声対話翻訳装置、音声対話翻訳方法および音声対話翻訳プログラム
US7818166B2 (en) * 2007-01-31 2010-10-19 Motorola, Inc. Method and apparatus for intention based communications for mobile communication devices
US7809664B2 (en) * 2007-12-21 2010-10-05 Yahoo! Inc. Automated learning from a question and answering network of humans
KR101622111B1 (ko) * 2009-12-11 2016-05-18 삼성전자 주식회사 대화 시스템 및 그의 대화 방법
US20120131041A1 (en) * 2010-11-24 2012-05-24 Meography Incorporated Interactive story compilation
US9997069B2 (en) * 2012-06-05 2018-06-12 Apple Inc. Context-aware voice guidance
US9674331B2 (en) * 2012-06-08 2017-06-06 Apple Inc. Transmitting data from an automated assistant to an accessory
US10199051B2 (en) * 2013-02-07 2019-02-05 Apple Inc. Voice trigger for a digital assistant
US10122479B2 (en) * 2017-01-23 2018-11-06 DGS Global Systems, Inc. Systems, methods, and devices for automatic signal detection with temporal feature extraction within a spectrum
US9727821B2 (en) * 2013-08-16 2017-08-08 International Business Machines Corporation Sequential anomaly detection
US10102851B1 (en) * 2013-08-28 2018-10-16 Amazon Technologies, Inc. Incremental utterance processing and semantic stability determination
CN104978750B (zh) * 2014-04-04 2018-02-06 诺基亚技术有限公司 用于处理视频文件的方法和装置
EP3591577A1 (en) * 2014-05-22 2020-01-08 Sony Corporation Information processing apparatus, information processing method, and program
CN107112013B (zh) * 2014-09-14 2020-10-23 谷歌有限责任公司 用于创建可定制对话系统引擎的平台
EP3026668A1 (en) * 2014-11-27 2016-06-01 Thomson Licensing Apparatus and method for generating visual content from an audio signal
US9720917B2 (en) * 2015-02-17 2017-08-01 International Business Machines Corporation Electronic meeting question management
US10430859B2 (en) * 2015-03-30 2019-10-01 NetSuite Inc. System and method of generating a recommendation of a product or service based on inferring a demographic characteristic of a customer
CN105094315B (zh) * 2015-06-25 2018-03-06 百度在线网络技术(北京)有限公司 基于人工智能的人机智能聊天的方法和装置
US10121471B2 (en) * 2015-06-29 2018-11-06 Amazon Technologies, Inc. Language model speech endpointing
US20170031896A1 (en) * 2015-07-28 2017-02-02 Xerox Corporation Robust reversible finite-state approach to contextual generation and semantic parsing
US9886958B2 (en) * 2015-12-11 2018-02-06 Microsoft Technology Licensing, Llc Language and domain independent model based approach for on-screen item selection
US11449785B2 (en) * 2016-02-24 2022-09-20 Line Corporation Method and system for artificial intelligence learning using messaging service and method and system for relaying answer using artificial intelligence
US10140988B2 (en) * 2016-03-01 2018-11-27 Microsoft Technology Licensing, Llc Speech recognition
US20180052664A1 (en) * 2016-08-16 2018-02-22 Rulai, Inc. Method and system for developing, training, and deploying effective intelligent virtual agent
US10216732B2 (en) * 2016-09-07 2019-02-26 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Information presentation method, non-transitory recording medium storing thereon computer program, and information presentation system
US11093307B2 (en) * 2016-12-08 2021-08-17 Accenture Global Solutions Limited Platform for supporting multiple virtual agent applications
US20180189273A1 (en) * 2016-12-23 2018-07-05 OneMarket Network LLC Maintaining context in transaction conversations
KR101957277B1 (ko) * 2017-02-14 2019-03-12 윤종식 음성 인식을 이용한 코딩시스템 및 코딩방법
US10089981B1 (en) * 2017-03-09 2018-10-02 Amazon Technologies, Inc. Messaging account disambiguation
US10585739B2 (en) * 2017-04-28 2020-03-10 International Business Machines Corporation Input data correction
US10366690B1 (en) * 2017-05-15 2019-07-30 Amazon Technologies, Inc. Speech recognition entity resolution
US10529323B2 (en) * 2017-05-19 2020-01-07 UBTECH Robotics Corp. Semantic processing method of robot and semantic processing device
US10171662B1 (en) * 2017-09-22 2019-01-01 International Business Machines Corporation Intervention in conversation between virtual agent and user
CN109767774A (zh) * 2017-11-08 2019-05-17 阿里巴巴集团控股有限公司 一种交互方法和设备
CN109637519B (zh) * 2018-11-13 2020-01-21 百度在线网络技术(北京)有限公司 语音交互实现方法、装置、计算机设备及存储介质

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002024212A (ja) * 2000-07-12 2002-01-25 Mitsubishi Electric Corp 音声対話システム
JP2012226068A (ja) * 2011-04-19 2012-11-15 Honda Motor Co Ltd 対話装置
JP2016004270A (ja) * 2014-05-30 2016-01-12 アップル インコーポレイテッド 手動始点/終点指定及びトリガフレーズの必要性の低減
WO2016157658A1 (ja) * 2015-03-31 2016-10-06 ソニー株式会社 情報処理装置、制御方法、およびプログラム
JP2017156854A (ja) * 2016-02-29 2017-09-07 Kddi株式会社 感情分類によって文脈意味の理解精度を高める発話意味分析プログラム、装置及び方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2019098038A1 (ja) 2019-05-23
US11217230B2 (en) 2022-01-04
JP7243625B2 (ja) 2023-03-22
US20210134278A1 (en) 2021-05-06
EP3567585A1 (en) 2019-11-13
EP3567585A4 (en) 2020-04-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7243625B2 (ja) 情報処理装置、及び情報処理方法
US11727219B2 (en) System and method for inferring user intent from speech inputs
AU2018241137B2 (en) Dynamic thresholds for always listening speech trigger
US11810554B2 (en) Audio message extraction
EP3485489B1 (en) Contextual hotwords
US9633674B2 (en) System and method for detecting errors in interactions with a voice-based digital assistant
US20150193379A1 (en) System and method for cognizant time-based reminders
CN108337380B (zh) 自动调整用户界面以用于免提交互
WO2019087811A1 (ja) 情報処理装置、及び情報処理方法
US20160203002A1 (en) Headless task completion within digital personal assistants
KR20190113927A (ko) 장치에 대한 다중 사용자 인증
US10672379B1 (en) Systems and methods for selecting a recipient device for communications
WO2019107145A1 (ja) 情報処理装置、及び情報処理方法
KR20190060015A (ko) 제3자 서비스를 디지털 어시스턴트와 통합하기 위한 시스템 및 방법
US20230176813A1 (en) Graphical interface for speech-enabled processing
WO2019026617A1 (ja) 情報処理装置、及び情報処理方法
US20200402498A1 (en) Information processing apparatus, information processing method, and program
CN111556999A (zh) 通过即时提供实质性回答以提供自然语言对话的方法、计算机装置及计算机可读存储介质
US20200342870A1 (en) Information processing device and information processing method
US10841411B1 (en) Systems and methods for establishing a communications session
JP2021047507A (ja) 通知システム、通知制御装置、通知制御方法、及び通知制御プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210913

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220823

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221017

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230220

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7243625

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151