JPWO2019054445A1 - トランスジェニック植物、トランスジェニック植物の製造方法、ポリヌクレオチド、ポリヌクレオチドのクラスター、ベクター、及びキット - Google Patents

トランスジェニック植物、トランスジェニック植物の製造方法、ポリヌクレオチド、ポリヌクレオチドのクラスター、ベクター、及びキット Download PDF

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Abstract

VANCタンパク質をコードするVANC遺伝子を有し、下記のポリヌクレオチドの近傍に発現対象の外来遺伝子を含むトランスジェニック植物。ポリヌクレオチド:agtattat(配列番号11)、agtattac(配列番号12)、agtactat(配列番号13)、及びagtactac(配列番号14)からなる群より選択されるポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド。

Description

本発明は、トランスジェニック植物、トランスジェニック植物の製造方法、ポリヌクレオチド、ポリヌクレオチドのクラスター、ベクター、及びキットに関する。
本願は、2017年9月13日に、日本に出願された特願2017−176009号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
植物や動物のゲノムに導入した外来配列は、しばしばDNAのメチル化を受け、転写が抑制される。特に遺伝子組み換え(GM)植物の作出においては、この転写の抑制現象が、導入遺伝子の安定した発現の障害となる場合がある。
DNAのメチル化を伴う転写抑制を解除する方法として、DNAメチル化酵素をはじめとしたDNAメチル化に必要な因子の機能を阻害する方法が知られている。例えば、生物を当該因子の阻害剤で処理する方法や、生物の本来有する当該因子に変異を導入することが挙げられる。
例えば、特許文献1は、ゼブラリン(Zebularine)およびその関連化合物を用いた、DNAメチル化の阻害について記載されている。
特開2010−248223号公報
しかしながら、DNAメチル化に必要な因子の阻害剤で処理する方法や、DNAメチル化に必要な因子に変異を導入する方法では、ゲノムの多くの領域でメチル化の脱抑制が起こるため、生物が不健全な状態となったり、発生致死などが生じたりするなど、多くの副作用の懸念がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、所望の領域について、DNAメチル化に伴う転写抑制の脱抑制が可能な、トランスジェニック植物、トランスジェニック植物の製造方法、ポリヌクレオチド、ポリヌクレオチドのクラスター、ベクター、及びキットの提供を課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、VANCタンパク質と、VANCタンパク質の標的となるポリヌクレオチド配列と、を用いることにより、所望の領域について、DNAメチル化に伴う転写抑制の脱抑制が可能となることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記の特徴を有するトランスジェニック植物、トランスジェニック植物の製造方法、ポリヌクレオチド、ポリヌクレオチドのクラスター、ベクター、及びキットを提供するものである。
(1)VANCタンパク質をコードするVANC遺伝子を有し、下記のポリヌクレオチドの近傍に発現対象の外来遺伝子を含むトランスジェニック植物。
ポリヌクレオチド:agtattat(配列番号11)、agtattac(配列番号12)、agtactat(配列番号13)、及びagtactac(配列番号14)からなる群より選択されるリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、又は前記ポリヌクレオチド配列に1〜数個のヌクレオチドが付加されているポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド
(2)前記ポリヌクレオチドが外来のものである前記(1)に記載のトランスジェニック植物。
(3)前記VANC遺伝子が外来のものである前記(1)又は(2)に記載のトランスジェニック植物。
(4)染色体上に前記ポリヌクレオチドが2個以上集合し、前記ポリヌクレオチドの染色体上の塩基対(bp)数あたりの存在個数が、2個/300bp〜30個/300bpである前記ポリヌクレオチドのクラスターを有する、前記(1)〜(3)のいずれか一つに記載のトランスジェニック植物。
(5)前記VANCタンパク質が、下記(I)〜(III)のいずれかのタンパク質である、前記(1)〜(4)のいずれか一つに記載のトランスジェニック植物。
(I)配列番号1で表されるアミノ酸配列を有するタンパク質
(II)配列番号1で表されるアミノ酸配列において、1〜数個のアミノ酸が欠失、置換、又は付加されているアミノ酸配列を有し、脱メチル化作用を有するタンパク質
(III)配列番号1で表されるアミノ酸配列との同一性が80%以上であるアミノ酸配列を有し、脱メチル化作用を有するタンパク質
(6)アブラナ科植物である前記(1)〜(5)のいずれか一つに記載のトランスジェニック植物。
(7)VANCタンパク質をコードするVANC遺伝子及び下記のポリヌクレオチドを有する植物の、前記下記のポリヌクレオチドの近傍に、発現対象の遺伝子を導入することを含むトランスジェニック植物の製造方法。
ポリヌクレオチド:agtattat(配列番号11)、agtattac(配列番号12)、agtactat(配列番号13)、及びagtactac(配列番号14)からなる群より選択されるポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、又は前記ポリヌクレオチド配列に1〜数個のヌクレオチドが付加されているポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド
(8)VANCタンパク質をコードするVANC遺伝子を有する植物に、下記のポリヌクレオチド及び発現対象の遺伝子を導入することを含み、前記発現対象の遺伝子は、前記ポリヌクレオチドの近傍に位置する、トランスジェニック植物の製造方法。
ポリヌクレオチド:agtattat(配列番号11)、agtattac(配列番号12)、agtactat(配列番号13)、及びagtactac(配列番号14)からなる群より選択されるポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、又は前記ポリヌクレオチド配列に1〜数個のヌクレオチドが付加されているポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド
(9)植物に、VANCタンパク質をコードするVANC遺伝子、下記のポリヌクレオチド、及び発現対象の遺伝子を導入することを含み、前記発現対象の遺伝子は、前記ポリヌクレオチドの近傍に位置する、トランスジェニック植物の製造方法。
ポリヌクレオチド:agtattat(配列番号11)、agtattac(配列番号12)、agtactat(配列番号13)、及びagtactac(配列番号14)からなる群より選択されるポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、又は前記ポリヌクレオチド配列に1〜数個のヌクレオチドが付加されているポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド
(10)染色体上に前記ポリヌクレオチドが2個以上集合し、前記ポリヌクレオチドの染色体上の塩基対(bp)数あたりの存在個数が、2個/300bp〜30個/300bpである前記ポリヌクレオチドのクラスターを有する、前記(7)〜(9)のいずれか一つに記載のトランスジェニック植物の製造方法。
(11)前記VANCタンパク質が、下記(I)〜(III)のいずれかのタンパク質である、前記(7)〜(10)のいずれか一つに記載のトランスジェニック植物の製造方法。
(I)配列番号1で表されるアミノ酸配列を有するタンパク質
(II)配列番号1で表されるアミノ酸配列において、1〜数個のアミノ酸が欠失、置換、又は付加されているアミノ酸配列を有し、脱メチル化作用を有するタンパク質
(III)配列番号1で表されるアミノ酸配列との同一性が80%以上であるアミノ酸配列を有し、脱メチル化作用を有するタンパク質
(12)前記植物がアブラナ科植物である前記(7)〜(11)のいずれか一つに記載のトランスジェニック植物の製造方法。
(13)agtattat(配列番号11)、agtattac(配列番号12)、agtactat(配列番号13)、及びagtactac(配列番号14)からなる群より選択されるポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、又は前記ポリヌクレオチド配列に1〜数個のヌクレオチドが付加されているポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド。
(14)染色体上に下記のポリヌクレオチドが2個以上集合し、前記ポリヌクレオチドの染色体上の塩基対(bp)数あたりの存在個数が、2個/300bp〜30個/300bpである、前記ポリヌクレオチドのクラスター。
ポリヌクレオチド:agtattat(配列番号11)、agtattac(配列番号12)、agtactat(配列番号13)、及びagtactac(配列番号14)からなる群より選択されるポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、又は前記ポリヌクレオチド配列に1〜数個のヌクレオチドが付加されているポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド
(15)前記(13)に記載のポリヌクレオチド、又は前記(14)に記載のポリヌクレオチドのクラスターを含み、発現対象の遺伝子及び前記ポリヌクレオチドの、植物への導入に用いられるベクター。
(16)さらにVANCタンパク質をコードするVANC遺伝子を含む前記(15)に記載のベクター。
(17)VANCタンパク質をコードするVANC遺伝子を含み、前記VANC遺伝子の植物への導入に用いられるベクターと、前記(15)に記載のベクターと、を備えるキット。
本発明によれば、所望の領域について、DNAメチル化に伴う転写抑制の脱抑制が可能な、トランスジェニック植物、トランスジェニック植物の製造方法、ポリヌクレオチド、ポリヌクレオチドのクラスター、ベクター、及びキットを提供できる。
実施例で得られた、抗VANC抗体によるクロマチン免疫沈降シークエンス(ChIP−seq)のマッピング結果を示す図である。 抗VANC抗体によるIP産物のリードについて、1コピーあたりのRPM(Reads per million)値の分布を表示したグラフである。 VANCタンパク質の集積と、VANC遺伝子導入によるDNAの低メチル化状態とを解析した結果を示すグラフである。 VANCタンパク質が集積している領域で見出されたAGTAYTAY配列である。 VANCタンパク質が集積している領域で見出されたAGTAYTAY配列の、各トランスポゾンにおける出現回数を示すグラフである。 Bisulfite−seqの結果、AGTATTAY配列の存在領域、及びVANC遺伝子導入系統でのChIP−seqの結果を統合して示した図である。 VANDAL21配列を含むベクターのコンストラクトを示す図である。 図7に示すベクターを導入した4系統の種子をカナマイシン培地に播種後1日4℃で保存した後、22℃長日条件で12日間栽培し、根長を測定した結果を示す箱ひげ図である。
≪ポリヌクレオチド≫
本発明のポリヌクレオチドは、下記表1に示す配列番号11〜14のいずれかで表されるポリヌクレオチド配列からなる。当該ポリヌクレオチド配列は、ChIP−Seqにより明らかにされたVANCタンパク質が集積する領域から共通に見出された配列であり、VANCタンパク質が特異的に結合する領域であると考えられる。配列番号11〜14のいずれかで表されるポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドは、VANCタンパク質の結合の標的となるため、以下、配列番号11〜14のいずれかで表されるポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドを「標的ポリヌクレオチド」ということがある。
また、本発明のポリヌクレオチドは、配列番号11〜14のいずれかで表されるポリヌクレオチド配列に1〜数個のヌクレオチドが付加されているポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドであってもよい。ここで、付加されていてもよいヌクレオチドの数としては、1〜10個を挙げることができる。付加されていてもよいヌクレオチドの数としては、1〜5個が好ましく、1〜3個がより好ましく、1〜2個がさらに好ましく、1個が特に好ましい。
ヌクレオチドの付加は、5’側及び3’側のいずれであってもよい。配列番号11〜14のいずれかで表されるポリヌクレオチド配列の、5’側にヌクレオチドが付加されていてもよく、3’側にヌクレオチドが付加されていてもよく、5’側と3’側の両方にヌクレオチドが付加されていてもよい。
配列番号11〜14のいずれかで表されるポリヌクレオチド配列に付加されているヌクレオチドの種類は特に限定されず、アデニン、シトシン、グアニン、及びチミンから選択される任意のヌクレオチドであってよい。また、複数個のヌクレオチドからなるヌクレオチド配列が付加される場合、当該ヌクレオチド配列も任意のものであってよい。
本発明者らは、VANCタンパク質が特異的に結合する領域において、配列番号11〜14で表されるポリヌクレオチド配列の5’側に、チミン又はシトシンが隣接することが多いことを見出している。したがって、「配列番号11〜14のいずれかで表されるポリヌクレオチド配列に1〜数個のヌクレオチドが付加されているポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド」の好適な例としては、「配列番号11〜14のいずれかで表されるポリヌクレオチド配列の5’側に、チミン又はシトシンが付加されているポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド」が挙げられる。当該ポリヌクレオチド配列を、下記表2の配列番号15〜22に示す。以下、「標的ポリヌクレオチド」には、「配列番号11〜14のいずれかで表されるポリヌクレオチド配列に1〜数個のヌクレオチドが付加されているポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド」も含まれる場合がある。
本発明に係るVANCタンパク質は、VANDALファミリーに属するトランスポゾンが有する遺伝子がコードするタンパク質の一つである。本発明に係るVANCタンパク質は、前記標的ポリヌクレオチドに結合可能である。タンパク質が標的ポリヌクレオチドに結合可能であるかどうかは、公知の手法により調べることが可能である。例えば、後述の実施例に示すように、ChIP−Seqを行うことで、標的ポリヌクレオチドに対するタンパク質の結合を確認できる。VANCタンパク質と標的ポリヌクレオチドは直接結合してもよく、他の因子を介して間接的に結合してもよい。
本発明に係るVANCタンパク質は、標的ポリヌクレオチドに結合可能であり、且つポリヌクレオチドのメチル化を抑制する機能を有することが好ましい。ポリヌクレオチドのメチル化を抑制する機能は「脱メチル化作用」とも呼べるものである。VANCタンパク質は、標的ポリヌクレオチドを含むDNAにおいて、標的ポリヌクレオチドの、近傍のポリヌクレオチドのメチル化を抑制可能である。
ここで「近傍」とは、VANCタンパク質による脱メチル化作用の及ぶ範囲をいい、標的ポリヌクレオチドを含んでもよい。
本発明に係るVANCタンパク質は、標的ポリヌクレオチドに結合し、近傍のポリヌクレオチドのメチル化を抑制するものと考えられる。したがって、VANCタンパク質による脱メチル化作用の及ぶ範囲は、標的ポリヌクレオチドのDNAの周辺の領域について調べればよい。当該範囲は、公知の手法により確認することが可能である。例えば、後述の実施例に示すように、Bisulfite sequencingを行うことで、標的ポリヌクレオチドのDNAの周辺の領域の、DNAメチル化の状態を確認できる。例えば、VANCタンパク質の発現を亢進させた植物体Aと、前記植物体AよりもVANCタンパク質の発現が低い植物体Bとを比較する。そして、標的ポリヌクレオチドのDNAの周辺の領域について、植物体Bよりも植物体Aのほうで、DNAのメチル化の度合いが低下していた範囲を、VANCタンパク質による脱メチル化作用の及ぶ範囲とすることができる。
後述の実施例に示される結果によれば、VANCタンパク質は、標的ポリヌクレオチドの末端の位置を起点として、その周囲数キロbpの範囲のDNAのメチル化を抑制可能であることが示唆されている。よって、VANCタンパク質がポリヌクレオチドのメチル化を抑制可能な、前記近傍の範囲の具体例としては、例えば、標的ポリヌクレオチドの末端の位置を起点として1bp〜5000bpの範囲であってもよく、1bp〜3000bpの範囲であってもよく、1bp〜1000bpの範囲であってもよく、1bp〜500bpの範囲であってもよい。
本発明に係るVANCタンパク質としては、上記に挙げたものであってよいが、例えば、配列表の配列番号1で表されるアミノ酸配列を有するタンパク質であってもよい。配列番号1で表されるアミノ酸配列を有するタンパク質は、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)のVANDAL21に含まれるVANC遺伝子(At2g23480)がコードするタンパク質である。
シロイヌナズナのVANDAL21は、トランスポゾンとして機能することが知られており、VANA、VANB、VANCの3つの遺伝子を含む。VANA遺伝子(At2g23500)がコードするVANAタンパク質は、MURA−typeのトランスポゼースとして機能するとされる。VANB遺伝子(At2g23490)の機能は未知である。VANC遺伝子(At2g23480)がコードするVANCタンパク質は、DNAの脱メチル化作用を有する。
VANC遺伝子(At2g23480)、又はVANC遺伝子のホモログ、バリアント、若しくは変異体がコードするタンパク質としては、例えば、以下の(I)、(II)及び(III)のタンパク質が挙げられる。
(I)配列番号1で表されるアミノ酸配列を有するタンパク質、(II)配列番号1で表されるアミノ酸配列において、1〜数個のアミノ酸が欠失、置換、又は付加されているアミノ酸配列を有し、脱メチル化作用を有するタンパク質、(III)配列番号1で表されるアミノ酸配列との同一性が80%以上であるアミノ酸配列を有し、脱メチル化作用を有するタンパク質。
ここで、上記(II)のアミノ酸配列において、欠失、置換、又は付加されていてもよいアミノ酸の数としては、1〜30個が好ましく、1〜20個が好ましく、1〜10個が好ましく、1〜7個がより好ましく、1〜5個がさらに好ましく、1〜3個が特に好ましく、1〜2個が最も好ましい。
ここで、上記(III)のアミノ酸配列との同一性としては、80%以上が好ましく、85%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましく、95%以上が特に好ましく、98%以上が最も好ましい。アミノ酸配列の同一性は、例えば、BLAST(参照URL:blast.ncbi.nlm.nih.gov/Blast.cgi)により求めることができる。パラメーターはたとえばscore=100、wordlength=12とする。また、BLASTに基づいてBLASTXによってアミノ酸配列を解析する場合には、パラメーターはたとえばscore=50、wordlength=3とする。BLASTとGapped BLASTプログラムを用いる場合には、各プログラムのデフォルトパラメーターを用いる。
上記(I)、(II)及び(III)のタンパク質は、標的ポリヌクレオチドに結合可能で、標的ポリヌクレオチドの、近傍のポリヌクレオチドのメチル化を抑制可能である。
標的ポリヌクレオチドは、前記ポリヌクレオチドが2個以上集合した前記ポリヌクレオチドのクラスターを形成してもよい。
当該クラスターは、標的ポリヌクレオチドの染色体上の領域の塩基対[bp]数あたりの存在個数が、2個/1000bp〜30個/1000bpであってもよく、2個/500bp〜20個/500bpであってもよく、2個/500bp〜4個/500bpであってもよい。なお、標的ポリヌクレオチドは、正鎖(5’→3’)にあってもよく、相補鎖(3’→5’)にあってもよい。
標的ポリヌクレオチドが、上記の割合で前記ポリヌクレオチドのクラスターを形成していることにより、より効果的にVANCタンパク質によるメチル化抑制効果が発揮される。
本発明のポリヌクレオチドには、VANCタンパク質が結合でき、VANCタンパク質の作用により、本発明のポリヌクレオチドの近傍のDNAの脱メチル化を起こすことができるので、本発明のポリヌクレオチドの近傍の遺伝子の転写が抑制されることが防止される。
従来、DNAメチル化に必要な因子の阻害剤で処理する方法や、DNAメチル化に必要な因子に変異を導入する方法で、DNAの脱メチル化を試みた場合、ゲノムの多くの領域でメチル化の抑制が起こるため、生物が不健全な状態となったり、発生致死などが生じたりするなどの副作用の懸念があった。
一方、本発明のポリヌクレオチドによれば、当該ポリヌクレオチドの近傍の領域で特異的にDNAの脱メチル化を起こすことができる。したがって、上記の副作用が回避され、生物を健全な状態に保ちながら、目的の遺伝子を安定して発現させることができる。
≪トランスジェニック植物≫
本発明のトランスジェニック植物は、VANCタンパク質をコードするVANC遺伝子を有し、下記のポリヌクレオチドの近傍に発現対象の外来遺伝子を含む。
ポリヌクレオチド:配列番号11〜14のいずれかで表されるポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、又は前記ポリヌクレオチド配列に1〜数個のヌクレオチドが付加されているポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド
ここで、前記VANCタンパク質、前記ポリヌクレオチド、前記ポリヌクレオチドの「近傍」としては、前記≪ポリヌクレオチド≫で説明したものが挙げられる。
トランスジェニック植物における植物としては、特に制限されず、陸上植物が好ましく、種子植物がより好ましく、被子植物がさらに好ましい。被子植物としては、例えば、イネ(Oryza sativa)、コムギ(Triticum aestivum)、トウモロコシ(Zea mays)等のイネ科(Poaceae)植物;シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)、セイヨウアブラナ(Brassica
napus)等のアブラナ科(Brassicaceae)植物;ジャガイモ(Solanum tuberosum)、トマト(Solanum lycopersicum)等のナス科(Solanaceae)植物;ダイズ(Glycine max)等のマメ科(Fabaseae)植物;タマネギ(Allium cepa)等のネギ科(Alliaceae)植物が挙げられ、上記のなかでもアブラナ科植物が好ましく、シロイヌナズナがより好ましい。
トランスジェニック植物は、外来遺伝子の導入操作が行われた初代トランスジェニック植物及びその子孫若しくはクローンを含む。
前記VANC遺伝子、標的ポリヌクレオチド、及び前記外来遺伝子は、トランスジェニック植物のゲノム上に存在することが好ましい。また、本明細書において「ゲノム」とは、トランスジェニック植物の染色体に含まれる、全てのDNAを包含する意味で用いている。
発現対象の外来遺伝子としては、特に制限されず、任意の遺伝子を採用できる。
標的ポリヌクレオチドの近傍に位置するものが外来遺伝子かどうかは、トランスジェニック植物に遺伝子導入されていない、野生型等のコントロールの植物のDNAの配列情報と比較して、新たに遺伝子が導入されているかを調べることで判断できる。
本発明のトランスジェニック植物において、標的ポリヌクレオチドは、植物が本来有する内在のポリヌクレオチドであってもよいが、植物に導入された外来のポリヌクレオチドであることが好ましい。
標的ポリヌクレオチドが新たに導入された部分では、VANCタンパク質の作用により、標的ポリヌクレオチドの近傍において新たにポリヌクレオチドの脱メチル化を起こすことができる。
標的ポリヌクレオチドが外来のポリヌクレオチドかどうかは、トランスジェニック植物に遺伝子導入されていない、野生型等のコントロールの植物のDNAの配列情報と比較して、新たに標的ポリヌクレオチドが導入されているかを調べることで判断できる。
本発明のトランスジェニック植物において、前記VANC遺伝子は、植物が本来有する内在のVANC遺伝子であってもよいが、植物に導入された外来のVANC遺伝子であることが好ましい。
VANC遺伝子が外来のVANC遺伝子かどうかは、トランスジェニック植物に遺伝子導入されていない、野生型等のコントロールの植物のDNAの配列情報と比較して、新たにVANC遺伝子が導入されているかを調べることで判断できる。
野生型のシロイヌナズナにおいては、標的ポリヌクレオチドは、VANDALファミリーに属するトランスポゾンの一部として存在する。一方、例えば、標的ポリヌクレオチドが、外来のポリヌクレオチドである場合、当該標的ポリヌクレオチドは、VANDALファミリーに属するトランスポゾンの一部として導入されなくともよい。同様に、前記VANC遺伝子が、外来のVANC遺伝子である場合、当該VANC遺伝子は、VANDALファミリーに属するトランスポゾンの一部として導入されなくともよい。
具体的には、外来の標的ポリヌクレオチドの近傍にVANA遺伝子及び/又はVANB遺伝子を有さないことが好ましく、外来の標的ポリヌクレオチドの近傍にVANA遺伝子を有さないことがより好ましい。VANA遺伝子は、MURA−typeのトランスポゼースとして機能すると推定されるので、外来の標的ポリヌクレオチドの近傍にVANA遺伝子を有さないことで、意図せずトランスポゾンが活性化することを回避できる。
本発明のトランスジェニック植物は、VANCタンパク質をコードするVANC遺伝子を有し、VANCタンパク質を発現していることが好ましい。
前記VANC遺伝子が外来のVANC遺伝子である場合、VANC遺伝子のゲノム上の導入位置は特に限定されず、VANCタンパク質を発現可能に導入されていることが好ましい。
本発明のトランスジェニック植物は、VANC遺伝子又はVANCタンパク質の発現が亢進されていることが好ましい。VANC遺伝子又はVANCタンパク質の発現が亢進されているとは、トランスジェニック植物の野生型等の遺伝子導入されていないコントロールの植物と比較して、VANC遺伝子又はVANCタンパク質の発現が増加している状態である。
シロイヌナズナのように、野生型のシロイヌナズナがVANC遺伝子を有している植物の場合であっても、外来のVANC遺伝子を新たに有することで、VANCタンパク質の発現量を向上させることができる。また、本来VANC遺伝子を有していない植物が外来のVANC遺伝子を新たに有することで、新たにVANCタンパク質の機能を備えることができる。
前記外来遺伝子、標的ポリヌクレオチド、及び前記VANC遺伝子は、トランスジェニック植物とは別種の生物に由来するものであってもよく、人工的に製造されたものであってもよい。また、トランスジェニック植物の野生型の植物に由来するが、染色体上の本来の位置とは別の位置に新たに導入されたものであってもよい。
標的ポリヌクレオチドは、前記ポリヌクレオチドが2個以上集合した前記ポリヌクレオチドのクラスターを形成してもよい。当該クラスターとしては、前記≪ポリヌクレオチド≫で説明したものが挙げられる。
標的ポリヌクレオチドが、上記の割合で前記ポリヌクレオチドのクラスターを形成していることにより、より効果的にVANCタンパク質によるメチル化抑制効果が発揮される。
以上のように、トランスジェニック植物は、VANCタンパク質をコードするVANC遺伝子を有し、標的ポリヌクレオチドの近傍に発現対象の外来遺伝子を含むことで、VANCタンパク質の作用により、本発明のポリヌクレオチドの近傍の外来遺伝子のDNAがメチル化されることが防止される。そのため、標的ポリヌクレオチドの近傍の外来遺伝子が、メチル化に伴い転写抑制されてしまうことを防止でき、外来遺伝子を安定して発現させることができる。また、標的ポリヌクレオチドの近傍の領域で特異的に脱メチル化が起きるため、トランスジェニック植物を健全な状態に保ちながら、外来遺伝子を安定して発現させることができる。
≪トランスジェニック植物の製造方法≫
一実施形態として、本発明のトランスジェニック植物の製造方法は、VANCタンパク質をコードするVANC遺伝子及び下記のポリヌクレオチドを有する植物の、前記下記のポリヌクレオチドの近傍に、発現対象の遺伝子を導入することを含む。
ポリヌクレオチド:配列番号11〜14のいずれかで表されるポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、又は前記ポリヌクレオチド配列に1〜数個のヌクレオチドが付加されているポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド
一実施形態として、本発明のトランスジェニック植物の製造方法は、VANCタンパク質をコードするVANC遺伝子を有する植物に、下記のポリヌクレオチド及び発現対象の遺伝子を導入することを含み、前記発現対象の遺伝子は、前記ポリヌクレオチドの近傍に位置する、製造方法である。
ポリヌクレオチド:配列番号11〜14のいずれかで表されるポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、又は前記ポリヌクレオチド配列に1〜数個のヌクレオチドが付加されているポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド
標的ポリヌクレオチドと、発現対象の遺伝子とは、標的ポリヌクレオチド及び発現対象の遺伝子を含む構築物として導入してもよい。当該構築物において、発現対象の遺伝子は、標的ポリヌクレオチドの近傍に配置されることが好ましい。
一実施形態として、本発明のトランスジェニック植物の製造方法は、植物に、VANCタンパク質をコードするVANC遺伝子、下記のポリヌクレオチド、及び発現対象の遺伝子を導入することを含み、前記発現対象の遺伝子は、前記ポリヌクレオチドの近傍に位置する、製造方法である。
ポリヌクレオチド:配列番号11〜14のいずれかで表されるポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、又は前記ポリヌクレオチド配列に1〜数個のヌクレオチドが付加されているポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド
VANC遺伝子と、標的ポリヌクレオチドと、発現対象の遺伝子とは、VANC遺伝子、標的ポリヌクレオチド及び発現対象の遺伝子を含む構築物として導入してもよい。当該構築物において、発現対象の遺伝子は、標的ポリヌクレオチドの近傍に配置されることが好ましい。
ここで、トランスジェニック植物における植物、前記VANCタンパク質、標的ポリヌクレオチド、標的ポリヌクレオチドの「近傍」としては、前記≪ポリヌクレオチド≫で説明したものが挙げられる。
発現対象の遺伝子としては、特に制限されず、前記≪トランスジェニック植物≫で説明した外来遺伝子が挙げられる。
標的ポリヌクレオチドは、前記ポリヌクレオチドが2個以上集合した前記ポリヌクレオチドのクラスターを形成してもよい。当該クラスターとしては、前記≪ポリヌクレオチド≫で説明したものが挙げられる。
標的ポリヌクレオチドが、上記の割合で前記ポリヌクレオチドのクラスターを形成していることにより、より効果的にVANCタンパク質によるメチル化抑制効果が発揮される。
前記VANC遺伝子、標的ポリヌクレオチド、及び発現対象の遺伝子の植物への導入方法としては、公知の方法を使用可能である。例えば、アグロバクテリウム法、パーティクルガン法、エレクトロポレーション法、PEG(ポリエチレングリコール)法等が挙げられる。これらの前記VANC遺伝子、標的ポリヌクレオチド、発現対象の遺伝子は、植物の細胞のゲノムDNAに導入されることが好ましい。
製造されるトランスジェニック植物は、VANCタンパク質を発現していることが好ましい。
植物に前記VANC遺伝子を導入する場合、VANC遺伝子のゲノム上の導入位置は特に限定されず、VANCタンパク質を発現可能に導入することが好ましい。
製造されるトランスジェニック植物は、VANC遺伝子又はVANCタンパク質の発現が亢進されていることが好ましい。VANC遺伝子又はVANCタンパク質の発現が亢進されているとは、トランスジェニック植物の野生型等の遺伝子導入されていないコントロールの植物と比較して、VANC遺伝子又はVANCタンパク質の発現が増加している状態である。
VANC遺伝子又はVANCタンパク質の発現を増加させる方法としては、例えば、VANC遺伝子に恒常発現プロモーターを連結して、該プロモーターの制御下にVANC遺伝子を発現させる方法が挙げられる。
植物に、VANCタンパク質をコードするVANC遺伝子、及び標的ポリヌクレオチドを導入する場合、外来の標的ポリヌクレオチドの近傍にVANA遺伝子及び/又はVANB遺伝子を導入しないことが好ましく、外来の標的ポリヌクレオチドの近傍にVANA遺伝子を導入しないことがより好ましい。VANA遺伝子は、MURA−typeのトランスポゼースとして機能すると推定されるので、外来の標的ポリヌクレオチドの近傍にVANA遺伝子を導入しないことで、意図せずトランスポゾンが活性化することを回避できる。
これらの前記VANC遺伝子、標的ポリヌクレオチド、及び発現対象の遺伝子のポリヌクレオチドの、導入対象の植物又は植物材料としては、植物体のいずれの部位であってもよく、根、茎、葉、種子、胚、胚珠、子房、茎頂、葯、花粉等が挙げられる。また、植物体ではなく、培養細胞等の細胞に対して、ポリヌクレオチドを導入してもよい。例えばカルスを形成させて、ポリヌクレオチドを導入し、それを再分化させて得られた不定胚や、不定芽等から、トランスジェニック植物を得てもよい。
前記VANC遺伝子、標的ポリヌクレオチド、発現対象の遺伝子が植物へ導入されたか否かを確かめる方法としては、公知の方法を使用可能である。例えば、PCR法、サザンハイブリダイゼーション法、ノーザンハイブリダイゼーション法等により行ってもよく、選抜マーカー遺伝子を用いて行ってもよい。選抜マーカー遺伝子としては、薬剤耐性遺伝子やレポーター遺伝子等が挙げられる。
本発明のトランスジェニック植物の製造方法によれば、本発明のトランスジェニック植物を製造できる。また、前記≪トランスジェニック植物≫において説明したように、前記発現対象の遺伝子を安定して発現させることができる。また、標的ポリヌクレオチドの近傍の領域で特異的に脱メチル化が起きるため、トランスジェニック植物を健全な状態に保ちながら、前記発現対象の遺伝子を安定して発現させることができる。
≪ベクター・キット≫
本発明のベクターは、下記のポリヌクレオチド、又は前記下記のポリヌクレオチドのクラスターを含み、発現対象の遺伝子及び前記ポリヌクレオチドの、植物への導入に用いられる。
ポリヌクレオチド:配列番号11〜14のいずれかで表されるポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、又は前記ポリヌクレオチド配列に1〜数個のヌクレオチドが付加されているポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド
本発明のベクターは、形質転換後に発現対象の遺伝子が発現可能な、発現ベクターであってもよい。
発現対象の遺伝子の挿入サイトは、標的ポリヌクレオチドの近傍に配置されることが好ましい。
ベクターは、さらにVANCタンパク質をコードするVANC遺伝子を含んでもよい。
本発明のベクターにおいて、VANC遺伝子は、標的ポリヌクレオチドの近傍に配置されることが好ましい。
本発明のベクターは、キット化して提供されてもよい。
本発明のキットは、VANCタンパク質をコードするVANC遺伝子を含み、前記VANC遺伝子の植物への導入に用いられるベクターと、本発明のベクターと、を備える。
本発明のベクターによれば、本発明のポリヌクレオチドを含むため、発現対象の遺伝子がメチル化に伴い転写抑制されてしまうことを防止でき、前記発現対象の遺伝子を安定して発現させることができる。また、VANCタンパク質の作用による脱メチル化が特異的となるため、トランスジェニック植物を健全な状態に保ちながら、前記発現対象の遺伝子を安定して発現させることができる。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
1.VANC遺伝子導入系統に対するChIP−seq
野生型のシロイヌナズナに、VANC遺伝子(At2g23480)を常法により導入した。VANC遺伝子の導入が確認されたVANC遺伝子導入系統から、クロマチン試料を得て、抗VANC抗体と反応させて免疫沈降(IP)を行った後、Proteinase K処理及びRNase A処理を行ってDNAを回収し、試料(VANC+IP)を調製した。また、抗VANC抗体との反応を行わなかった以外は、上記試料(VANC+IP)の調製と同様にして、コントロールの試料(VANC+Input)を調製した。
その後、両試料に対してシーケンスを行い、取得した配列を参照ゲノム上にマッピングした。
結果を図1に示す。図1は、抗VANC抗体によるChIP−seqのマッピング結果を、シロイヌナズナの二番染色体の500kbの領域について表示したものである。グラフの縦軸は、マッピングされた配列のリード数を示してある。図1中に、2つのVANDAL21の領域「AT2TE19615_VANDAL21」及び「AT2TE20140_VANDAL21」を示す。VANC+IPの結果から、抗VANC抗体によるIP産物のリードはVANC領域のみにマップされていた。
図2は、抗VANC抗体によるIP産物のリードについて、1コピーあたりのRPM(Reads per million)値の分布を、VANDALファミリーごとに表示したグラフである。図2で示されるように、VANDAL21ファミリーでのみRPM値が高かった。
これらの結果から、VANCタンパク質は、VANDAL21ファミリーに属するトランスポゾンの領域部分に特異的に集積することが明らかとなった。
次に、トランスポゾンごとにVANCタンパク質の集積とVANC遺伝子導入によるDNAの低メチル化の状態を解析した。
結果を図3(a)〜(c)に示す。メチル化は、CGサイト(a),CHGサイト(b),CHHサイト(c)のコンテクストごとに比較した。HはG以外の塩基を示す。縦軸は抗VANC抗体によるIP産物のRPM値を示し、横軸は野生型に対するVANC遺伝子導入系統の相対的な低メチル化量を示す。色の薄いドット(○)はVANDAL21ファミリーのトランスポゾンを示し、色の濃いドット(●)はVANDAL21ファミリー以外のVANDAL型トランスポゾンを示す。解析した全てのコンテクストで、VANCタンパク質の集積と相関して、DNAの低メチル化が引き起こされていることが明らかとなった。
ChIP−seqにより得られたデータについて、Model−based Analysis of ChIP−Seq data 2(MACS2)によってピーク検出を行い、VANCタンパク質が集積している領域61カ所を同定した。同定された各領域から、上下の各5kbについて、50bpごとのDNAメチル化の平均値をコンテクストごとに示した。
結果を図3(d)〜(f)に示す。VANC遺伝子導入系統(VANC TG)と野生型(WT)とを比較した。CGサイト(d),CHGサイト(e),CHHサイト(f)の全てについて、VANCタンパク質が集積している領域での、VANC遺伝子導入系統のDNAメチル化の顕著な低下が確認された。
上記で同定されたVANCタンパク質が集積している領域61カ所に、共通の配列が存在するか、DREME(4.11.0)スクリプトを用いて解析した。その結果、61カ所中60カ所で、AGTAYTAY配列(YはTもしくはCを表す。)が確認された(図4)。
8塩基中2カ所にY塩基が存在するので8塩基の配列には4通りが考えられる。そこでAGTATTAT(b),AGTACTAT(c),AGTACTAC(d),AGTATTAC(e)の4通りの配列について、VANDALファミリーごと、及びVANDAL以外のトランスポゾンについて出現回数を解析した(図5)。
その結果、AGTATTATおよびAGTATTAC配列は、VANDAL21ファミリーにのみ高頻度に、存在することが明らかになった(図5)。
野生型および上記VANC遺伝子導入系統について、常法によりBisulfite−seqを行った。AGTATTAY配列の存在する場所、またVANC遺伝子導入系統でのChIP−seqの結果を統合し、三番染色体及び二番染色体の領域について、それらをゲノムブラウザで表示した(図6)。
Bisulfite−seqについて、CG,CHG,CHHのコンテクストごとの野生型(WT)およびVANC遺伝子導入系統(TG+)のDNAメチル化を示した。
AGTATTACおよびAGTATTAT配列について、当該配列が存在する場所をそれぞれ示した。正の値は配列が正鎖に存在し、負の値は相補鎖に存在することを示す。
ChIP−seqについて、それぞれINPUT DNAリードがマップされた領域、及び抗VANC抗体でのIP産物のマップされた領域をそれぞれ示した。
図6中の黒矢印で示すAGTATTAC又はAGTATTAT配列が存在する領域では、VANCタンパク質が集積し、さらにDNAの低メチル化が顕著に起きていた。
これらの結果からVANCタンパク質はAGTATTAC配列又はAGTATTAT配列が存在する領域を認識して結合し、近傍のDNAの低メチル化を引き起こすことが示唆された。
2.VANDAL21配列を用いた外来遺伝子導入
シロイヌナズナへの導入ベクターとして、図7に示す4つのコンストラクトを作製した。まず、pGreenII−0179(Hellens, R. P., Edwards, E. A., Leyland, N. R., Bean, S. & Mullineaux, P. M. pGreen: a versatile and flexible binary Ti vector for Agrobacterium-mediated plant transformation. Plant Mol. Biol. 42, 819-32 (2000).)に、VANDAL21配列を組み込んで、VANDAL21配列を含むベクターを作製した(図7 Hiun)。pGreenII−0179に組み込んだDNA断片、及び当該DNA断片に含まれるVANDAL21配列の塩基配列を配列番号2及び4にそれぞれ示す。また、VANDAL21配列に含まれるVANA遺伝子、VANB遺伝子、及びVANC遺伝子の塩基配列を配列番号5、6、及び7にそれぞれ示す。
次いで、VANB遺伝子の配列を、カナマイシン耐性遺伝子であるNPTIIの配列(NOSプロモーター−NPTII遺伝子−NOSターミネーター)と置き換えた(図7 Hiun_VANB21Δ:NPTII)。置換後のDNA断片の塩基配列を配列番号3に示す。NPTII遺伝子、並びにNOSプロモーター及びNOSターミネーターの塩基配列を配列番号10、並びに配列番号8及び9にそれぞれ示す。植物体中でNPTIIが発現すると、カナマイシン培地で根が伸長する。
次いで、VANC遺伝子配列中に終止コドンを導入し、VANC遺伝子の機能を損なわせた(図7 Hiun_VANB21Δ:NPTII_VANC21−endo1.1及びHiun_VANB21Δ:NPTII_VANC21−endo2)。図7中、ドットパターンで表す構成はVANC遺伝子を示し、「*」は、VANC遺伝子配列中に導入した終止コドンを表す。
図7に示す4種のベクターを、それぞれ、野生型のシロイヌナズナに、花にアグロバクテリウムを感染させるフローラルディップ法により導入し、4系統の形質転換体を作製した。前記4系統の種子をカナマイシン培地に播種後1日4℃で保存した後、22℃長日条件で12日間栽培し、根長を測定した。その結果を各系統10個体ずつの箱ひげ図として図8に示した。
図8に示すように、VANC遺伝子が機能する系統(Hiun_VANB21Δ:NPTII)では、いずれのカナマイシン濃度でも根の伸長は阻害されなかった。一方、VANC遺伝子が機能しない系統(Hiun_VANB21Δ:NPTII_VANC21−endo1.1及びHiun_VANB21Δ:NPTII_VANC21−endo2)では、50mg/mL以上のカナマイシン濃度で根の伸長が阻害された。この結果は、機能的なVANCタンパク質の存在が、NPTIIの安定的な発現に寄与したことを示している。すなわち、NPTIIとともに導入された周辺領域に存在する標的ポリヌクレオチドに、VANCタンパク質が集積し、NOSプロモーターのメチル化が抑制されることにより、NPTIIが安定に発現したものと考えられる。
以上で説明した各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。また、本発明は各実施形態によって限定されることはなく、請求項(クレーム)の範囲によってのみ限定される。

Claims (17)

  1. VANCタンパク質をコードするVANC遺伝子を有し、下記のポリヌクレオチドの近傍に発現対象の外来遺伝子を含むトランスジェニック植物。
    ポリヌクレオチド:agtattat(配列番号11)、agtattac(配列番号12)、agtactat(配列番号13)、及びagtactac(配列番号14)からなる群より選択されるポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、又は前記ポリヌクレオチド配列に1〜数個のヌクレオチドが付加されているポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド
  2. 前記ポリヌクレオチドが外来のものである請求項1に記載のトランスジェニック植物。
  3. 前記VANC遺伝子が外来のものである請求項1又は2に記載のトランスジェニック植物。
  4. 染色体上に前記ポリヌクレオチドが2個以上集合し、前記ポリヌクレオチドの染色体上の塩基対[bp]数あたりの存在個数が、2個/1000bp〜30個/1000bpである前記ポリヌクレオチドのクラスターを有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のトランスジェニック植物。
  5. 前記VANCタンパク質が、下記(I)〜(III)のいずれかのタンパク質である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のトランスジェニック植物。
    (I)配列番号1で表されるアミノ酸配列を有するタンパク質
    (II)配列番号1で表されるアミノ酸配列において、1〜数個のアミノ酸が欠失、置換、又は付加されているアミノ酸配列を有し、脱メチル化作用を有するタンパク質
    (III)配列番号1で表されるアミノ酸配列との同一性が80%以上であるアミノ酸配列を有し、脱メチル化作用を有するタンパク質
  6. アブラナ科植物である請求項1〜5のいずれか一項に記載のトランスジェニック植物。
  7. VANCタンパク質をコードするVANC遺伝子を有する植物の、下記のポリヌクレオチドの近傍に、発現対象の遺伝子を導入することを含むトランスジェニック植物の製造方法。
    ポリヌクレオチド:agtattat(配列番号11)、agtattac(配列番号12)、agtactat(配列番号13)、及びagtactac(配列番号14)からなる群より選択されるポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、又は前記ポリヌクレオチド配列に1〜数個のヌクレオチドが付加されているポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド
  8. VANCタンパク質をコードするVANC遺伝子を有する植物に、下記のポリヌクレオチド及び発現対象の遺伝子を導入することを含み、前記発現対象の遺伝子は、前記ポリヌクレオチドの近傍に位置する、トランスジェニック植物の製造方法。
    ポリヌクレオチド:agtattat(配列番号11)、agtattac(配列番号12)、agtactat(配列番号13)、及びagtactac(配列番号14)からなる群より選択されるポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、又は前記ポリヌクレオチド配列に1〜数個のヌクレオチドが付加されているポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド
  9. 植物に、VANCタンパク質をコードするVANC遺伝子、下記のポリヌクレオチド、及び発現対象の遺伝子を導入することを含み、前記発現対象の遺伝子は、前記ポリヌクレオチドの近傍に位置するトランスジェニック植物の製造方法。
    ポリヌクレオチド:agtattat(配列番号11)、agtattac(配列番号12)、agtactat(配列番号13)、及びagtactac(配列番号14)からなる群より選択されるポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、又は前記ポリヌクレオチド配列に1〜数個のヌクレオチドが付加されているポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド
  10. 染色体上に前記ポリヌクレオチドが2個以上集合し、前記ポリヌクレオチドの染色体上の塩基対(bp)数あたりの存在個数が、2個/1000bp〜30個/1000bpである前記ポリヌクレオチドのクラスターを有する、請求項7〜9のいずれか一項に記載のトランスジェニック植物の製造方法。
  11. 前記VANCタンパク質が、下記(I)〜(III)のいずれかのタンパク質である、請求項7〜10のいずれか一項に記載のトランスジェニック植物の製造方法。
    (I)配列番号1で表されるアミノ酸配列を有するタンパク質
    (II)配列番号1で表されるアミノ酸配列において、1〜数個のアミノ酸が欠失、置換、又は付加されているアミノ酸配列を有し、脱メチル化作用を有するタンパク質
    (III)配列番号1で表されるアミノ酸配列との同一性が80%以上であるアミノ酸配列を有し、脱メチル化作用を有するタンパク質
  12. アブラナ科植物である請求項7〜11のいずれか一項に記載のトランスジェニック植物の製造方法。
  13. agtattat(配列番号11)、agtattac(配列番号12)、agtactat(配列番号13)、及びagtactac(配列番号14)からなる群より選択されるポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、又は前記ポリヌクレオチド配列に1〜数個のヌクレオチドが付加されているポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド。
  14. 染色体上に下記のポリヌクレオチドが2個以上集合し、前記ポリヌクレオチドの染色体上の塩基対(bp)数あたりの存在個数が、2個/1000bp〜30個/1000bpである、前記ポリヌクレオチドのクラスター。
    ポリヌクレオチド:agtattat(配列番号11)、agtattac(配列番号12)、agtactat(配列番号13)、及びagtactac(配列番号14)からなる群より選択されるポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、又は前記ポリヌクレオチド配列に1〜数個のヌクレオチドが付加されているポリヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド
  15. 請求項13に記載のポリヌクレオチド、又は請求項14に記載のポリヌクレオチドのクラスターを含み、発現対象の遺伝子及び前記ポリヌクレオチドの、植物への導入に用いられるベクター。
  16. さらにVANCタンパク質をコードするVANC遺伝子を含む請求項15に記載のベクター。
  17. VANCタンパク質をコードするVANC遺伝子を含み、前記VANC遺伝子の植物への導入に用いられるベクターと、請求項15に記載のベクターと、を備えるキット。
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