JPWO2019004456A1 - 光学素子、ウェアラブルディスプレイデバイス - Google Patents

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佐藤  寛
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Abstract

本発明は、ディスプレイパネルの画素格子がユーザに視認されにくく、かつ、モアレの発生も抑制されたウェアラブルディスプレイデバイスに好適に適用できる光学素子、および、ウェアラブルディスプレイデバイスを提供する。本発明の光学素子は、支持体と、支持体上に配置された、光学異方性を示す複数のドットと、を有し、ドットが液晶化合物を含む組成物から形成され、複数のドットの配列方向と異なる方向の遅相軸を有するドットを有する。

Description

本発明は、光学素子、および、ウェアラブルディスプレイデバイスに関する。
近年、ヘッドマウントディスプレイ等のウェアラブルディスプレイデバイスの普及が進んでいる。このようなウェアラブルディスプレイデバイスは、虚像を利用した拡大光学系を採用し、ユーザの眼の至近距離に画像を表示する装置である。また、ウェアラブルディスプレイデバイスでは、ユーザの眼前に視野角の広い画像を表示させるために、ディスプレイパネルに表示される画像を拡大するための接眼レンズが用いられる。
ウェアラブルディスプレイデバイスにおいて、接眼レンズを用いてディスプレイパネルに表示される画像を拡大した場合には、画像と共にディスプレイパネルに含まれる画素格子も拡大されることとなり、ディスプレイパネルの画像格子がユーザに視認される結果、画像の質が低下する場合がある。特許文献1では、ディスプレイパネルと接眼レンズとの間にマイクロレンズアレイシートを配置することにより、ディスプレイパネルからの光を拡散させて、画素格子がユーザに視認されることを防いでいる。
特開2016−139112号公報
特許文献1では、ディスプレイパネルの画素配列がもつ2次元的な空間周波数とマイクロレンズアレイシートにおけるマイクロレンズの配列パターンがもつ2次元的な空間周波数との干渉により生じるモアレを防止するために、種々の対応策が開示されている。
例えば、マイクロレンズアレイシートにおけるマイクロレンズ中心の2次元配列座標を、ディスプレイパネル中の画素格子からずらす方法が開示されている。しかし、この方法では、マイクロレンズアレイシート自体の作製が困難であり、工業的に好ましくない。
上記以外の対応策に関しても、必ずしも十分な方法とは言えず、更なる改良が必要であった。
本発明は、上記実情を鑑みて、ディスプレイパネルの画素格子がユーザに視認されにくく、かつ、モアレの発生も抑制されたウェアラブルディスプレイデバイスに好適に適用できる光学素子を提供することを課題とする。
また、本発明は、上記光学素子を含むウェアラブルディスプレイデバイスを提供することも課題とする。
本発明者らは、上記課題に対して鋭意検討したところ、所定の光学素子を用いることにより、所望の効果が得られることを知見した。
すなわち、下記構成により、上記課題が解決できることを見出した。
(1) 支持体と、
支持体上に配置された、光学異方性を示す複数のドットと、を有し、
ドットが液晶化合物を含む組成物から形成され、
複数のドットの配列方向と異なる方向の遅相軸を有するドットを有する、光学素子。
(2) 遅相軸の方向が互いに異なるドットを2種以上有する、(1)に記載の光学素子。
(3) ドットを覆うように支持体上に配置された、オーバーコート層をさらに有する、(1)または(2)に記載の光学素子。
(4) オーバーコート層の屈折率と液晶化合物の常光屈折率との差の絶対値が、0.2以下である、(3)に記載の光学素子。
(5) 液晶化合物が、棒状液晶化合物または円盤状液晶化合物である、(1)〜(4)のいずれかに記載の光学素子。
(6) マイクロレンズアレイとして用いられる、(1)〜(5)のいずれかに記載の光学素子。
(7) 複数の画素と、互いに隣接する複数の画素の間に配置された画素格子とを有するディスプレイパネルと、
ディスプレイパネルから複数の画素を介して出射された光を集光するための接眼レンズと、
ディスプレイパネルと接眼レンズとの光路に配置された(6)に記載の光学素子と、を有する、ウェアラブルディスプレイデバイス。
本発明によれば、ディスプレイパネルの画素格子がユーザに視認されにくく、かつ、モアレの発生も抑制されたウェアラブルディスプレイデバイスに好適に適用できる光学素子を提供できる。
また、本発明によれば、上記光学素子を含むウェアラブルディスプレイデバイスを提供できる。
光学素子の第1実施形態の断面図である。 図1の光学素子の一部上面図である。 ドットの機能を説明するためのドットの断面図である。 ドットの機能を説明するためのドットの断面図である。 ドットの機能を説明するためのドットの上面図である。 光学素子の第2実施形態の上面図である。 光学素子の第3実施形態の上面図である。 光学素子の第4実施形態の上面図である。 ウェアラブルディスプレイデバイスの簡略化した構成を示す図である。 ディスプレイパネルと光学素子の部分断面図である。
以下、本発明の光学素子およびウェアラブルディスプレイデバイスの実施形態について図面を参照して説明する。なお、各図面においては、視認しやすくするため、構成要素の縮尺は実際のものとは適宜異ならせてある。
本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、例えば、「45°」、「平行」または「直交」等の角度は、特に記載がなければ、厳密な角度との差異が5°未満の範囲内であることを意味する。厳密な角度との差異は、4°未満であるのが好ましく、3°未満であるのがより好ましい。
<第1実施形態>
図1に、本発明の光学素子の第1実施形態の断面図を示す。図2に、本発明の光学素子の第1実施形態の上面図を示す。なお、説明のため、図2において、図面上の左右方向をX軸方向、上下方向をY軸方向とする。
光学素子10は、支持体12と、支持体12上に配置された複数のドット14Aとを有する。図2に示すように、平面視において、ドット14Aは、格子状に配置されており、X軸方向およびY軸方向に平行な方向に複数配列している。つまり、ドット14Aの配列方向としては、X軸方向およびY軸方向が挙げられる。
各ドット14Aは光学異方性を示し、図2中の矢印は遅相軸Sを表す。図2においては、全てのドット14Aの遅相軸Sが互いに平行に配置されている。言い換えれば、全てのドット14Aの遅相軸Sは、面内の一方向に平行に配置されている。
図2において、ドット14Aの遅相軸Sの方向は、X軸方向に対して、時計回りに45°の位置にある。また、ドット14Aの遅相軸Sの方向は、Y軸方向に対して、反時計回りに45°の位置にある。つまり、ドット14Aの遅相軸Sの方向と、ドット14Aの配列方向(X軸方向およびY軸方向)とは異なる。言い換えれば、光学素子10は、複数のドット14Aの配列方向と異なる方向の遅相軸Sを有するドット14Aを有する。
以下では、まず、光学素子10を構成する部材について詳述し、その後、光学素子10の製造方法について詳述する。
(支持体)
支持体は、ドットを支持するための部材である。
支持体としては、透明支持体が好ましく、ポリメチルメタクリレート等のポリアクリル系樹脂フィルム、セルローストリアセテート等のセルロース系樹脂フィルム、および、シクロオレフィンポリマー系フィルム[例えば、商品名「アートン」、JSR社製、商品名「ゼオノア」、日本ゼオン社製]等が挙げられる。
支持体は、可撓性のフィルムに限らず、ガラス基板等の非可撓性の基板であってもよい。
本明細書において透明というとき、具体的には波長380〜780nmの非偏光透過率(全方位透過率)が50%以上であればよく、70%以上であるのが好ましく、85%以上であるのがより好ましい。
(ドット)
ドットは、光学異方性を示し、遅相軸を有する。ドットが光学異方性を示すとは、ドットの面内において複屈折性があることを意図する。なお、面内とは、支持体表面と平行な方向を意図する。
ドットは、液晶化合物を含む組成物から形成される。後述するように、ドットは、液晶化合物の配向が固定されることにより形成されることが好ましい。使用される組成物およびドットの形成方法に関しては、後段で詳述する。
上述したように、図2においては、全てのドット14Aの遅相軸は一方向に沿って配置され、その方向はドット14Aの配列方向であるX軸方向およびY軸方向とは異なる方向である。つまり、ドット中の遅相軸の方向と、ドットの配列方向とが異なる。言い換えれば、ドット中の遅相軸の方向と、格子状のドットの格子の配列方向(格子の縦方向および横方向)とが異なる。
上記のように配置されたドットを有する光学素子の機能について、図3〜5を用いて説明する。なお、図3〜5においては、説明のため、棒状液晶化合物を含む組成物を用いて形成したドットの場合について記載し、ドット内において棒状液晶化合物は水平配向している。
図3は、図2中のドット14A中の遅相軸に平行な方向でドット14Aを切断した際の断面図である。具体的には、図2中の切断線A−Aに沿って切断した断面図である。図3に示すドット14Aの断面においては、その断面表面と棒状液晶化合物16の長軸方向とが平行となっている。
後述するウェアラブルディスプレイデバイスに含まれるディスプレイパネル中の複数の画素を介して出射された光は、光学素子の支持体側から入射される。図3に示すように、支持体12側から入射された光のうち、ドット14Aの中心付近に入射する光L1は入射方向と平行な方向にそのまま直進する。
一方で、ドット14Aの中心付近から外れた位置に入射された光L2およびL3は、ドット14Aと空気との屈折率の違いから、ドット14Aの表面にて屈折される。つまり、ドット14Aに入射した光L2およびL3は、入射した方向に対して所定の角度の方向に出射される。特に、図3に示す、ドット14A中の遅相軸に平行な方向でドットを切断した断面部は、液晶化合物の異常光屈折率と同程度の屈折率を示す。そのため、ドット14Aと空気との屈折率差が大きく、光L2およびL3が屈折する角度も大きくなる。
それに対して、図4は、図2中のドット14A中の遅相軸に直交する方向でドットを切断した際の断面図である。具体的には、図2中の切断線B−Bに沿って切断した断面図である。図3に示すドット14Aの断面においては、その断面表面と棒状液晶化合物16の長軸方向とが直交している。
図4に示すように、支持体12側から入射された光のうち、ドット14Aの中心付近に入射する光L4は入射方向と平行な方向にそのまま直進する。一方で、ドット14Aの中心付近から外れた位置に入射した光L5およびL6は、ドット14Aと空気との屈折率の違いから、ドット14Aの表面にて屈折される。
ただし、図4に示す、ドット14A中の遅相軸に直交する方向でドット14Aを切断した断面部は、液晶化合物の常光屈折率と同程度の屈折率を示す。そのため、図3の場合よりも、ドット14Aと空気との屈折率差が小さい。結果として、光L5およびL6が屈折する角度は、図3中の光L2およびL3が屈折する角度と比較して、小さい。
そのため、光学素子10の支持体12側から入射した光がドット14Aを通って出射する際には、ドット14Aの上面図である図5に示すように、遅相軸Sと平行な方向と直交する方向とにおいて、光の屈折のされ方が異なる。つまり、図5に示す白抜き矢印で示すように、遅相軸Sと平行な方向においては広い範囲に光が出射され、図5に示す黒抜き矢印で示すように、遅相軸Sと直交する方向においては上記平行な方向の場合よりは狭い範囲に光が出射される。
上述したように、ドット14Aから出射される光の広がりには、異方性がある。このような特性を有するドット14Aの遅相軸をドット14Aとの配列方向と異なる方向に配置することにより、光学素子とディスプレイパネルとを重ねた際に生じる干渉が抑制され、結果として、モアレが低減される。
ドットの配置パターンは特に制限されず、ディスプレイパネル中の画素配置に応じて適宜最適な配置パターンが選択される。例えば、図2に示す格子状、および、後述する六方最密状等が挙げられる。
ドットの配置密度は特に制限されず、ディスプレイパネル中の画素配置に応じて適宜設定すればよい。
通常、支持体の主面の法線方向から見た際の、支持体に対するドットの面積率は、5〜100%が好ましく、10〜95%がより好ましい。
なお、ドットの面積率は、レーザー顕微鏡および走査型電子顕微鏡(SEM)等の顕微鏡で得られる画像において、1×1mmの大きさの領域でのドットの面積率を測定し、5箇所での測定値の平均値を上記面積率とする。
ドットは、支持体の主面の法線方向から見たとき円形であるのが好ましい。
上記円形は、正円であっても、略円形であってもよい。ドットについて中心と言うときは、この円形の中心または重心を意味する。ドットは、平均的形状が円形であればよく、一部に円形に該当しない形状のドットが含まれていてもよい。
また、ドットは、例えば、半球状(略半球状)、球欠状(略球欠状)、球台形状、円錐状、および、円錐台状等の形状であってもよい。
ドットの中心間距離(図2中のD)は特に制限されず、ディスプレイパネル中の画素配置に応じて適宜設定すればよい。
なかでも、ドットの中心間距離は、1〜150μmが好ましく、5〜100μmがより好ましい。
ドットの高さは特に制限されないが、0.1〜50μmが好ましく、0.5〜30μmがより好ましい。
ドットの高さは、レーザー顕微鏡による焦点位置スキャン、または、SEM等の顕微鏡を用いて得られるドットの断面図から確認できる。
ドットの直径は特に制限されないが、1〜150μmが好ましく、5〜100μmがより好ましい。
上述したように、ドットは液晶化合物を含む組成物を用いて形成される。
以下では、まず、組成物に含まれる成分について詳述し、その後、ドットの形成方法について詳述する。
液晶化合物としては、棒状液晶化合物および円盤状液晶化合物が挙げられる。
棒状液晶化合物としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類およびアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が挙げられる。また、上記のような、低分子液晶化合物だけではなく、高分子液晶化合物も挙げられる。
棒状液晶化合物としては、Makromol. Chem., 190巻、2255頁(1989年)、Advanced Materials 5巻、107頁(1993年)、米国特許4683327号公報、同5622648号公報、同5770107号公報、WO95/22586号公報、同95/24455号公報、同97/00600号公報、同98/23580号公報、同98/52905号公報、特開平1−272551号公報、同6−16616号公報、同7−110469号公報、同11−80081号公報、および特願2001−64627号公報に記載の化合物が挙げられる。
円盤状液晶化合物としては、特開2007−108732号公報および特開2010−244038号公報に記載の化合物が挙げられる。
なお、液晶化合物は、重合性基を有することが好ましい。重合性基としては、不飽和重合性基、エポキシ基、およびアジリジニル基が好ましく、不飽和重合性基がより好ましく、エチレン性不飽和重合性基がさらに好ましい。
組成物中における液晶化合物の含有量は特に制限されないが、組成物中の全固形分に対して、75〜99.9質量%が好ましく、80〜99質量%がより好ましく、
なお、液晶化合物は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
組成物は、液晶化合物以外の他の成分を含んでいてもよい。
例えば、組成物は、界面活性剤を含んでいてもよい。界面活性剤としては、例えば、シリコ−ン系界面活性剤およびフッ素系界面活性剤が挙げられる。
組成物中における界面活性剤の含有量は、液晶化合物の全質量に対して、0.01〜10質量%が好ましく、0.01〜5質量%がより好ましい。
なお、界面活性剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
組成物は、重合開始剤を含んでいてもよい。重合開始剤としては、光重合開始剤が好ましく、紫外線照射によって重合反応を開始可能な光重合開始剤がより好ましい。
組成物中における光重合開始剤の含有量は、液晶化合物の含有量に対して、0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜12質量%がより好ましい。
組成物は、溶媒を含んでいてもよい。溶媒としては、有機溶媒が好ましい。
組成物中における溶媒の含有量は、組成物全質量に対して、20〜99質量%が好ましい。
また、組成物中は、必要に応じて、さらに、配向制御剤、重合性化合物、重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、色材、および、金属酸化物微粒子等を含んでいてもよい。
ドットの製造方法は特に制限されず、例えば、重合性液晶化合物を含む組成物を支持体上にドット状に塗布して、その後、硬化する方法、重合性液晶化合物を含む組成物を支持体上に均一に塗布して、ドット部分が凹んだ状態の型で型押しした後、硬化する方法、および、ドット部分が凹んだ状態の型の上に塗布して、その後、硬化する方法等が挙げられる。
以下、重合性液晶化合物を含む組成物を支持体上にドット状に塗布して、その後、硬化する方法の手順について詳述する。
まず、支持体上への組成物の塗布方法としては、インクジェット法(組成物の打滴)および印刷法が好ましい。印刷法の種類は特に制限されず、グラビア印刷法、フレキソ印刷法およびスクリーン印刷法等が挙げられる。なかでも、インク液滴の吐出量および/またはインク液滴の打滴位置を調節することが容易な点で、インクジェット法が好ましい。
支持体上に塗布された組成物は、必要に応じて、乾燥または加熱され、その後、硬化され、ドットを形成する。
この乾燥および/または加熱の工程で、組成物中の液晶化合物が配向していればよい。加熱を行う場合、加熱温度は、200℃以下が好ましく、130℃以下がより好ましい。
配向させた液晶化合物は、さらに重合させて固定化することが好ましい。重合は、熱重合、および、光照射による光重合のいずれでもよいが、光重合が好ましい。光照射は、紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギーは、100〜1,500mJ/cm2が好ましい。光重合反応を促進するため、加熱条件下または窒素雰囲気下で光照射を実施してもよい。
(他の部材)
光学素子は、支持体およびドット以外の他の部材を有していてもよい。
例えば、光学素子は、支持体とドットとの間に配向膜をさらに有していてもよい。配向膜は、その上に形成されるドットの遅相軸の方向を調整する配向規制力を有する膜である。
配向膜としては、例えば、ポリマー等の有機化合物からなるラビング処理膜、無機化合物の斜方蒸着膜、マイクログルーブを有する膜、または、有機化合物のラングミュア・ブロジェット法によるLB(Langmuir-Blodgett:ラングミュア・ブロジェット)膜を累積させた膜等が挙げられる。なお、上記ラビング処理は、ポリマー層の表面を紙または布で一定方向に数回こすることにより実施される。
また、配向膜としては、光配向性の素材に偏光または非偏光を照射して配向膜とした、いわゆる光配向膜も挙げられる。
さらに、液晶化合物を含む組成物を用いて形成された光学異方性層自体を配向膜として用いてもよい。
なお、配向膜は、単層であっても、多層であってもよい。多層の場合、例えば、光配向膜と、光配向膜上に配置された他の配向膜(例えば、光学異方性層)とを含む形態が挙げられる。
また、光学素子は、ドットを覆うように、支持体上に配置されるオーバーコート層をさらに有していてもよい。オーバーコート層を配置することで、ドットの遅相軸方向の出射光の広がりと、ドットの配列方向の出射光の広がりを、より精密に制御することが可能となる。また、外部からのドットの形状を保護することができる。
また、オーバーコート層の屈折率と液晶化合物の常光屈折率との差の絶対値は特に制限されないが、モアレの発生がより抑制される点で、0.2以下であることが好ましく、0.1以下であることがより好ましい。下限は制限されないが、0が挙げられる。
上記オーバーコート層の屈折率および液晶化合物の常光屈折率は、いずれも波長589nmにおける屈折率である。
オーバーコート層の厚さは特に制限されず、0.1〜50μmが好ましく、0.5〜30μmがより好ましい。
オーバーコート層の形成方法は特に制限されず、例えば、重合性化合物を含むオーバーコート層形成用組成物をドットが配置された支持体上に塗布して、硬化処理を施す方法が挙げられる。
<第2実施形態>
図6に、本発明の光学素子の第2実施形態の上面図を示す。
光学素子100は、支持体12と、支持体12上に配置された複数のドット14Aとドット14Bとを有する。
光学素子100は、遅相軸の方向が互いに異なる2種のドットを有する点以外は、第1実施形態の光学素子10と同じ構成であり、第1実施形態と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
また、ドット14Aとドット14Bとは、遅相軸の方向が異なるのみで、その構成は同一である。
つまり、光学素子100と光学素子10とは、ドット中の遅相軸の配列方向のみが異なる。
光学素子100において、ドット14A中の遅相軸と、ドット14B中の遅相軸とは直交する。
また、図6において、ドット14Aの遅相軸Sの方向は、X軸方向に対して、時計回りに45°の位置にある。また、ドット14Aの遅相軸Sの方向は、Y軸方向に対して、反時計回りに45°の位置にある。つまり、ドット14Aの遅相軸Sの方向と、ドット14Aの配列方向(X軸方向およびY軸方向)とは異なる。
さらに、図6において、ドット14Bの遅相軸Sの方向は、X軸方向に対して、反時計回りに45°の位置にある。また、ドット14Aの遅相軸Sの方向は、Y軸方向に対して、時計回りに45°の位置にある。つまり、ドット14Bの遅相軸Sの方向と、ドット14Bの配列方向(X軸方向およびY軸方向)とは異なる。
このように遅相軸の方向が互いに異なる2種のドットが含まれることにより、第1実施形態に比べて、モアレの発生がより抑制される。
上記第1実施形態においては遅相軸の方向が1方向に揃ったドットのみが含まれ、上記第2実施形態においては遅相軸の方向が2つの方向に揃ったドットのみが含まれるが、本発明はこれらの形態に限定されない。つまり、遅相軸の方向が互いに異なるドットを3種以上有する光学素子、図7に示すように遅相軸の方向がドット14Cによってランダムである第3の実施形態の光学素子110であってもよい。特に、遅相軸の方向が互いに異なるドットを2種以上有する光学素子の場合、モアレの発生がより抑制される。
また、本発明の光学素子は、複数のドットの配列方向と異なる方向の遅相軸を有するドット(以下、「ドットX」ともいう)を有する。なかでも、ドットXの数は、全ドットの内、50%以上であることが好ましく、70%以上であることが好ましく、100%であることがさらに好ましい。
<第4実施形態>
図8に、本発明の光学素子の第4実施形態の上面図を示す。
光学素子120は、支持体12と、支持体12上に配置された複数のドット14Aを有する。光学素子120は、支持体12と、支持体12上に配置された複数のドット14Aとを有する。図10に示すように、平面視において、ドット14Aは、六方最密状に配置されており、X軸方向に平行な方向およびX軸から±60°傾いた方向に複数配列している。つまり、ドット14Aの配列方向としては、X軸方向およびX軸から±60°傾いた方向が挙げられる。言い換えれば、ドット14Aの配列方向としては、1つのドット14Aとその1つのドット14Aと隣接する6つのドット14Aのいずれか1つのドット14とを結ぶ一の方向、上記一の方向から時計回りに60°の方向、および、上記位一の方向から反時計回りに60°の方向の3つが挙げられる。
光学素子120は、ドットの配列方向が異なる以外は、第1実施形態の光学素子10と同じ構成であり、第1実施形態と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
<用途>
上記光学素子は、種々の用途に好適に適用でき、例えば、自動車のヘッドアップディスプレイ用のディフューザ、および、3次元ディスプレイ用のマイクロレンズアレイ等が挙げられる。
なかでも、本発明の光学素子は、ウェアラブルディスプレイデバイスに含まれるマイクロレンズアレイとして好適に適用できる。
以下、上記光学素子を含むウェアラブルディスプレイデバイスについて詳述する。
<ウェアラブルディスプレイデバイス>
図9に、本発明のウェアラブルディスプレイデバイスの簡略化した構成を示す。
ウェアラブルディスプレイデバイス20は、画像を表示するためのディスプレイパネル22、ディスプレイパネル22から出射された光を集光するための接眼レンズ24、および、ディスプレイパネル22と接眼レンズ24との間(光路)に配置された光学素子10を有している。ユーザがウェアラブルディスプレイデバイス20を使用する際には、ユーザの眼26の至近に接眼レンズ24が配置される。そのため、ディスプレイパネル22に表示され、接眼レンズ24により拡大された画像が、ユーザに視認される。
図10に、ディスプレイパネル22と光学素子10との断面図を示す。図10に示すように、ディスプレイパネル22は、複数の画素28と、互いに隣接する複数の画素28の間に配置された画素格子30とを有している。複数の画素28は、複数の赤画素28R、複数の緑画素28Gおよび複数の青画素28Bを含んでおり、ディスプレイパネル22は、これらの複数の画素28を介し、光学素子10に向けて光を出射する。
光学素子10のドットの大きさおよび配置パターンは、ディスプレイパネルの画素の大きさおよび配置パターンに応じて適宜調整できる。
なお、光学素子10とディスプレイパネル22とを積層する際には、光学素子10中のドットの14Aの配列方向と、ディスプレイパネル22中の画素配列方向とが一致するように配列することが好ましい。
また、図10に示すように、光学素子10のドット14Aとディスプレイパネル22の画素28とが対応するように、光学素子10はディスプレイパネル22上に配置されることが好ましい。つまり、光学素子10のドット14Aの中心位置がディスプレイパネル22の画素28の中心位置と一致するように、光学素子10はディスプレイパネル22上に配置されることが好ましい。
上述したように、光学素子10は、マイクロレンズアレイと同様にディスプレイパネルの画素格子がユーザに視認されにくくする。さらに、光学素子10中のドット14Aの遅相軸を調整することにより、光学素子のドットの配列方向とディスプレイパネルの画素配列方向とが一致する場合でも、モアレの発生が抑制される。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、割合、および、操作等は本発明の趣旨から逸脱しないかぎり適宜変更できる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に制限されない。
<実施例1>
(支持体の鹸化)
支持体として、市販されているトリアセチルセルロースフィルム「Z−TAC」(富士フイルム社製)を用いた。支持体を、温度60℃の誘電式加熱ロールを通過させて、支持体表面温度を40℃に昇温した。その後、支持体の片面に、バーコーターを用いて下記に示すアルカリ溶液を塗布量14mL/m2で塗布し、支持体を110℃に加熱し、さらに、(株)ノリタケカンパニーリミテド製のスチーム式遠赤外ヒーターの下を、10秒間搬送した。続いて、同じくバーコーターを用いて、支持体表面上に純水を3mL/m2塗布した。次いで、得られた支持体に対して、ファウンテンコーターによる水洗およびエアナイフによる水切りを3回繰り返した後に、70℃の乾燥ゾーンを10秒間搬送して支持体を乾燥させ、アルカリ鹸化処理した支持体を得た。
(アルカリ溶液)
水酸化カリウム 4.70質量部
水 15.80質量部
イソプロパノール 63.70質量部
界面活性剤(C1429O(CH2CH2O)2H) 1.0質量部
プロピレングリコール 14.8質量部
(下塗り層の形成)
下記の下塗り層形成用塗布液を、#8のワイヤーバーで連続的に上記アルカリ鹸化処理した支持体上に塗布した。塗膜が形成された支持体を60℃の温風で60秒間、さらに100℃の温風で120秒間乾燥し、下塗り層を形成した。
(下塗り層形成用塗布液)
下記変性ポリビニルアルコール 2.40質量部
イソプロピルアルコール 1.60質量部
メタノール 36.00質量部
水 60.00質量部
(光配向膜の形成)
下塗り層を形成した支持体上に、下記の光配向膜形成用塗布液を#2のワイヤーバーで連続的に塗布し、得られた支持体を60℃の温風で60秒間乾燥し、塗膜を形成した。
上記で形成した塗膜に、フィルムの長手方向に対して透過軸を45°傾けたワイヤーグリッド偏光板を通して、露光量100mJ/cm2で紫外線露光して、光配向膜を形成した。
(光配向膜形成用塗布液)
下記光配向用素材 1.00質量部
水 16.00質量部
ブトキシエタノール 42.00質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 42.00質量部
−光配向用素材−
(配向膜の形成)
25℃に保温された容器中にて、以下の成分を混合して、配向膜形成用塗布液を調製した。
(配向膜形成用塗布液)
下記の棒状液晶化合物の混合物 100.0質量部
IRGACURE 819 (BASF社製) 3.0質量部
下記の化合物A 0.6質量部
メチルエチルケトン 932.4質量部
棒状液晶化合物
上記数値は質量%である。また、Rは酸素で結合する基である。
化合物A
光配向膜上に、配向膜形成用塗布液を#2.6のバーコーターを用いて塗布した。その後、膜面温度が95℃になるように塗膜を加熱し、60秒間乾燥した。その後、酸素濃度100ppm以下の窒素パージ下で、紫外線照射装置により、500mJ/cm2の紫外線を塗膜に照射し、架橋反応を進行させ、配向膜を形成した。
(ドットの形成)
25℃に保温された容器中にて、以下の成分を混合して、液晶インク液LI−1を調製した。
(液晶インク液LI−1)
シクロペンタノン 132.5質量部
上記棒状液晶化合物の混合物 100.0質量部
IRGACURE 907 (BASF社製) 3.0質量部
カヤキュアーDETX(日本化薬(株)製) 1.0質量部
下記構造の界面活性剤 0.08質量部
界面活性剤
インクジェットプリンター(DMP−2831、FUJIFILM Dimatix社製)にて、液晶インク液LI−1を、配向膜上にドット中心間距離30μmの格子状パターン(図2参照)で打滴し、60℃で60秒間以上乾燥した。その後、紫外線照射装置により、室温で500mJ/cm2の紫外線をドット状の塗膜に照射して、硬化させ、光学素子1を作製した。
なお、形成されたドット中の遅相軸の方向は、図2に示すように、ドットの縦方向(Y軸方向)の配列方向に対して反時計回りに45°およびドットの横方向(X軸方向)の配列方向に対して時計回りに45°の位置にあった。また、ドットの直径は20μm、ドットの高さは3μm、ドットの面積率は35%であった。
<実施例2>
実施例1と同様にして作製した光配向膜形成用塗布液の塗膜に、フィルムの長手方向に対して透過軸を45度傾けたワイヤーグリッド偏光板、および、L/S=30μm/30μmのストライプ状フォトマスクを介して、露光量100mJ/cm2で紫外線露光した。
続けて、フォトマスクを30μmずらして、上記で露光されなかった部分に、フィルムの長手方向に対して透過軸を135度傾けたワイヤーグリッド偏光板、および、L/S=30μm/30μmのストライプ状フォトマスクを介して、露光量100mJ/cm2で紫外線露光した。
上記以外は実施例1と同様にして、光学素子2を作製した。
なお、光学素子2においては、図6に示すように、遅相軸の方向が互いに異なる2種のドットが含まれており、一方のドット中の遅相軸の方向は、ドットの縦方向(Y軸方向)の配列方向に対して反時計回りに45°およびドットの横方向(X軸方向)の配列方向に対して時計回りに45°の位置にあり、他方のドット中の遅相軸の方向は、ドットの縦方向(Y軸方向)の配列方向に対して時計回りに45°、ドットの横方向(X軸方向)の配列方向に対して反時計回りに45°の位置にあった。
<実施例3>
実施例2で形成された光学素子2のドットを覆うように、以下の組成のオーバーコート層形成用組成物を光学素子2上に塗布して50℃で1分間乾燥した。その後、紫外線照射装置により、室温で500mJ/cm2の紫外線を塗膜に照射して、硬化させ、オーバーコート層を有する光学素子3を作製した。
また、オーバーコート層の屈折率は1.48であり、棒状液晶化合物の常光屈折率は1.51であり、オーバーコート層の屈折率と棒状液晶化合物の常光屈折率との差の絶対値は、0.03であった。
なお、上記棒状液晶化合物の常光屈折率は、液晶インク液LI−1を用いて屈折率測定用の光学フィルムを別途作製し、アッベ屈折計を用いて常光屈折率を測定した。屈折率測定用光学フィルムは、具体的には下記のようにして作製した。高屈折率ガラス上に上記と同様に下塗り層を形成し、ラビングを施した後、液晶インク液LI−1を乾燥後に10μmの厚みとなるように塗布した。次に、塗膜が配置された高屈折率ガラスを95℃で180秒間乾燥した後、酸素濃度100ppm以下の窒素パージ下で、紫外線照射装置により、500mJ/cm2の紫外線を塗膜に照射し、架橋反応を進行させ、屈折率測定用光学フィルムを形成した。
(オーバーコート層形成用組成物)
25℃に保温された容器中にて、以下の成分を混合して、オーバーコート層形成用組成物を調製した。
メチルエチルケトン 103.5質量部
KAYARAD DPCA−30(日本化薬株式会社製) 100.0質量部
下記の化合物A 0.5質量部
IRGACURE 127 (BASF社製) 3.0質量部
化合物A
<実施例4>
液晶インク液LI−1を下記液晶インク液LI−2に変更した以外は実施例1と同様にして光学素子4を作製した。
(液晶インク液LI−2)
下記液晶化合物L−1 42.00質量部
下記液晶化合物L−2 42.00質量部
下記液晶化合物L−3 16.00質量部
下記重合開始剤PI−1 0.50質量部
下記レベリング剤T−1 0.50質量部
シクロペンタノン 220.00質量部
−液晶化合物L−1−
−液晶化合物L−2−
−液晶化合物L−3−
−重合開始剤PI−1−
−レベリング剤T−1−
<実施例5>
液晶インク液LI−1の代わりに、液晶インク液LI−3を用いた以外は、実施例1と同様の手順にて、光学素子5を作製した。
(液晶インク液LI−3)
ディスコティック液晶E−1 80質量部
ディスコティック液晶2 20質量部
エチレンオキサイド変成トリメチロールプロパントリアクリレート
(V#360、大阪有機化学(株)製) 10質量部
光重合開始剤(イルガキュア819、BASF製) 6.0質量部
垂直配向剤(S01) 8.26質量部
垂直配向剤(S02) 0.73質量部
含フッ素化合物A 1.0質量部
含フッ素化合物B 0.4質量部
メチルエチルケトン 2401質量部
ディスコティック液晶E−1
ディスコティック液晶2
垂直配向剤(S01)
垂直配向剤(S02)
含フッ素化合物A
含フッ素化合物B
<実施例6>
液晶インク液LI−1の代わりに、液晶インク液LI−3を用いた以外は、実施例2と同様の手順にて、光学素子6を作製した。
<比較例1>
株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント製プレイステーションVRを分解し、表示部に貼合されていたシート(マイクロレンズアレイ)を除去した状態で再度組み立てて画像を表示させ、レンズ越しに観察して、後述する<評価>を行った。
<比較例2>
株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント製プレイステーションVRを分解し、表示部に貼合されていたシート(マイクロレンズアレイ)を除去せずに画像を表示させ、レンズ越しに観察して、後述する<評価>を行った。
<評価>
株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント製プレイステーションVRを分解し、表示部に貼合されていたシート(マイクロレンズアレイ)を除去した後、表示部に実施例の各光学素子1〜6をそれぞれ貼合した。その際、支持体側の面を粘着剤を介して貼合した。再度組み立てて画像を表示させ、レンズ越しに観察して、以下の評価を行った。
(画素格子視認性)
画像表示部へ表示する画像を白色のベタ画像とし、目視で画素格子を観察し、以下の4段階で評点付けを行った。
A:画素格子が視認されない
B:画素格子が視認されるが軽微
C:画素格子が視認されるが許容範囲内
D:画素格子がはっきり視認される
(モアレ)
画像表示部へ表示する画像を白色のベタ画像とし、目視でモアレを観察し、以下の4段階で評点付けを行った。
A:モアレが視認されない
B:モアレが視認されるが軽微
C:モアレが視認されるが許容範囲内
D:モアレが目立つ
表1中、「液晶化合物」欄の「R1」は「R2」はそれぞれ棒状液晶化合物を意図し、「D」は円盤状液晶化合物を意図する。
また、「ドットの遅相軸の配向パターン」欄の「図2」は図2と同様のドットの配列状態および遅相軸の配向状態であることを意図し、「図6」は図6と同様のドットの配列状態および遅相軸の配向状態であることを意図する。
また、「OC層の有無」欄は、オーバーコート層の有無を意図し、「無し」はオーバーコート層が無いことを意図し、「有り」はオーバーコート層が有ることを意図する。
表1に示すように、本発明の光学素子を用いることにより、所望の効果が得られた。
なかでも、実施例2および6に示すように、遅相軸の方向が互いに異なるドットを2種以上有する場合、より効果が優れることが確認された。
また、実施例2と3との比較より、オーバーコート層を設けることにより、より効果が優れることが確認された。
次に、ドット中心間距離30μmの六方最密パターン(図8参照)で打滴した以外は実施例2,3と同様に実施例7,8のサンプルを作製した。画素格子視認性およびモアレの評価は実施例2、3と同様であった。
10,100,110,120 光学素子
12 支持体
14A,14B,14C ドット
16 棒状液晶化合物
20 ウェアラブルディスプレイデバイス
22 ディスプレイパネル
24 接眼レンズ
26 ユーザの眼
28 画素
28R 赤画素
28G 緑画素
28B 青画素
30 画素格子

Claims (7)

  1. 支持体と、
    前記支持体上に配置された、光学異方性を示す複数のドットと、を有し、
    前記ドットが液晶化合物を含む組成物から形成され、
    前記複数のドットの配列方向と異なる方向の遅相軸を有するドットを有する、光学素子。
  2. 遅相軸の方向が互いに異なるドットを2種以上有する、請求項1に記載の光学素子。
  3. 前記ドットを覆うように前記支持体上に配置された、オーバーコート層をさらに有する、請求項1または2に記載の光学素子。
  4. 前記オーバーコート層の屈折率と前記液晶化合物の常光屈折率との差の絶対値が、0.2以下である、請求項3に記載の光学素子。
  5. 前記液晶化合物が、棒状液晶化合物または円盤状液晶化合物である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学素子。
  6. マイクロレンズアレイとして用いられる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学素子。
  7. 複数の画素と、互いに隣接する前記複数の画素の間に配置された画素格子とを有するディスプレイパネルと、
    前記ディスプレイパネルから前記複数の画素を介して出射された光を集光するための接眼レンズと、
    前記ディスプレイパネルと前記接眼レンズとの光路に配置された請求項6に記載の光学素子と、を有する、ウェアラブルディスプレイデバイス。
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