JPWO2018235264A1 - 石炭選定支援システムおよび石炭選定支援プログラム - Google Patents

石炭選定支援システムおよび石炭選定支援プログラム Download PDF

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Abstract

より具体的で、かつ従来よりも少ないデータから、混合する複数の石炭の種類の選定と、複数の石炭の混合率の設定とを支援することが可能な石炭選定支援システムおよび石炭選定支援プログラムを提供する。仮選定タスク(43)において、混合する複数の石炭の種類とその混合率とが仮選定されると、補正係数算出タスク(44)は、性状項目値DB(21)および補正係数DB(22)のデータに基づいて、複数の石炭を粉砕する場合にミルに生じる粉砕量の変動を補正するための混炭容量補正係数を算出し、粉砕量算出タスク(45)は、ミルの最大定格粉砕量と、混炭容量補正係数と、ミルの所定の負荷率とに基づいて、ミルを所定の負荷率で運転した場合に複数の石炭が粉砕可能な混炭粉砕量を算出する。判定タスク(46)は、混炭粉砕量に基づいて、仮選定された複数の石炭の運用可否を判定する。

Description

本発明は、複数種類の石炭を混合してミルで粉砕し、ボイラで燃焼する石炭火力発電において、混合する複数の石炭の種類の選定と、複数の石炭の混合率の設定とを支援する石炭選定支援システムおよび石炭選定支援プログラムに関する。
石炭火力発電では、石炭をミルで粉砕して微粉炭を生成し、この微粉炭をボイラで燃焼して水蒸気を発生させ、水蒸気で蒸気タービンを回転させて発電機を駆動して発電を行っている。また、石炭火力発電では、近年の燃料価格の上昇、需給の逼迫を背景として、高品位な歴青炭だけでなく、水分が多く、粉砕性が悪い低品位な亜歴青炭の利用が進んでいる。特に、低品位炭を安定して経済的に燃焼させるために、高品位炭と低品位炭とを混合(混炭)して燃焼する混焼発電の取り組みが進んでいる。
石炭は、石油製品のように厳密な規格がなく、産炭地や炭層などにより性状が異なり、そのばらつきが大きい。そのため、品位の異なる石炭を混合した場合に、石炭火力発電設備で使用できるか否かを判断するための手法が各種発明されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許文献1に記載の発明は、混合する複数の石炭の種類と、複数の石炭の混合率とが入力された場合に、複数種類の石炭の性状項目値を記憶しているデータベースから、混合する各石炭の性状項目値を取得し、その性状項目値に基づいて、混合された石炭全体としての混炭性状項目値を算出し、この混炭性状項目値を予め設定された基準値と比較して、選択された複数の石炭が混合して使用可能であるか否かを判定している。
特許文献2に記載の発明は、混合する複数の石炭のハードグローブ粉砕性指数(HGI:Hardgrove Grindability Index)と、複数の石炭の供給量と、含水量と、混合率と、粉砕速度定数などに基づき、混合した石炭全体全体としてのHGI(混炭HGI)を演算する。そして、この混炭HGIと、予め石炭火力発電設備の各所に設置した各種センサなどで取得してデータベース化しておいた各種運転データとに基づいて、混合した石炭をミルで粉砕する場合の粉砕特性や、灰の未燃分、粒度分布や、ミルの消費電力量、ミルの振動、ボイラの燃焼効率などを判定している。
特開2007−115203号公報 特開2014−159902号公報
ミルは、メーカーによって定格最大粉砕量が設定されているが、この定格最大粉砕量は、メーカーが規定した標準的な負荷における粉砕可能量であるため、石炭の水分やHGIによってミルの負荷が変動すると、実際の粉砕量も変動してしまう。特に、品位の異なる複数の石炭を混合した場合には、単一品種の石炭を粉砕する場合に比べてよりミルの負荷変動が大きくなる。従来、ミルの負荷が増加した場合は、負荷を低減するために石炭の微粉粒度を制御する回転式分級器の回転数を下げてミルの保護を図っていた。しかし、回転式分級器の回転数を下げると、石炭の微粉粒度が粗くなるのでボイラの燃焼性は悪化し、灰の未燃分が増加してしまう。また、1台のボイラに対し、ミルが複数台設置されている場合に、その中の1台のミルがトリップ(故障)した場合には、残った他のミルの負荷が増加するため、微粉炭の供給が間に合わなくなって発電が停止したり、発電機の出力変動よってミルがオーバーシュートするリスクが生じていた。
上述した問題は、特許文献1または2に記載の技術により、混合する複数の石炭の運用可否を判定すれば低減することができる。しかしながら、特許文献1の発明では、判定するための性状項目値や基準値に関する具体的な記載がなく、実際に運用するには、長期間に渡るデータの蓄積や解析が必要となるため、簡単には適用できない。
また、特許文献2に記載の発明は、性状項目や基準値が細かく定められているものの、ミルの粉砕特性や灰の未燃分等を判定するデータベースについては、事前に多くの情報が必要であり、また、運転データの収集に際しては、各種センサから測定データを取得する必要があるため、設備改修などが必要となって現実的ではない。また、石炭の供給量については、事前に入力が必要であるが、石炭の供給量は発電所の運転状況に応じて変動することが多く、石炭の供給量が入力時の値に対して大きく変動した場合には、再評価が必要となってしまう。
本発明は、上記課題を解決するために、より具体的で、かつ従来よりも少ないデータから、混合する複数の石炭の種類の選定と、複数の石炭の混合率の設定とを支援することが可能な石炭選定支援システムおよび石炭選定支援プログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数種類の石炭を混合してミルで粉砕し、ボイラで燃焼して発電する石炭火力発電設備において、混合する複数の石炭の種類の選定と、前記複数の石炭の混合率の設定とを支援する石炭選定支援システムであって、複数種類の石炭の性状項目値を記憶する第1の記憶手段と、前記性状項目値に応じて変動する前記ミルの粉砕量を補正するために、前記性状項目値に対応して設定された単一容量補正係数を記憶する第2の記憶手段と、混合する複数の石炭の種類と、前記複数の石炭の混合率とを仮選定する仮選定手段と、前記複数の石炭の性状項目値を前記第1の記憶手段から特定し、前記複数の石炭の性状項目値に対応する単一容量補正係数を前記第2の記憶手段から取得し、前記複数の石炭の単一容量補正係数に基づいて、前記複数の石炭を粉砕する場合に前記ミルに生じる粉砕量の変動を補正するための混炭容量補正係数を算出する補正係数算出手段と、前記ミルの最大定格粉砕量と、前記混炭容量補正係数と、前記ミルの所定の負荷率とに基づいて、前記ミルを前記所定の負荷率で運転した場合に前記複数の石炭が粉砕可能な混炭粉砕量を算出する粉砕量算出手段と、前記混炭粉砕量に基づいて、仮選定された前記複数の石炭の運用可否を判定する判定手段と、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の石炭選定支援システムであって、前記粉砕量算出手段は、前記ミルを第1の負荷率で運転した場合に前記複数の石炭が粉砕可能な第1の混炭粉砕量と、前記ミルを第1の負荷率よりも大きな第2の負荷率で運転した場合に前記複数の石炭が粉砕可能な第2の混炭粉砕量と、を算出し、前記判定手段は、前記第1の混炭粉砕量が予め設定された第1の閾値以上である場合に、前記複数の石炭が発電出力の変動に追従して運用可能であると判定し、前記第1の混炭粉砕量が前記第1の閾値未満で、かつ、前記第2の混炭粉砕量が予め設定された第2の閾値以上である場合に、前記複数の石炭が発電出力を固定した状態で運用可能であると判定し、前記第1の混炭粉砕量が前記第1の閾値未満で、かつ、前記第2の混炭粉砕量が前記第2の閾値未満である場合に、前記複数の石炭が運用不可であると判定する、ことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の石炭選定支援システムであって、前記仮選定手段は、複数種類の石炭の貯炭量を記憶する第3の記憶手段から、選定候補となる石炭の貯炭量を取得し、前記第2の記憶手段から、選定候補となる前記石炭の性状項目値を取得し、前記貯炭量および前記性状項目値に基づいて、混合する複数の石炭の種類と、前記複数の石炭の混合率とを仮選定する、ことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の石炭選定支援システムであって、前記石炭火力発電設備に前記ミルが複数台配設されている場合に、前記ミルごとに前記複数の石炭の運用可否が判定する、ことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、複数種類の石炭を混合してミルで粉砕し、ボイラで燃焼して発電する石炭火力発電設備において、混合する複数の石炭の種類の選定と、前記複数の石炭の混合率の設定とを支援する石炭選定支援プログラムであって、コンピュータを、複数種類の石炭の性状項目値を記憶する第1の記憶手段と、前記性状項目値に応じて変動する前記ミルの粉砕量を補正するために、前記性状項目値に対応して設定された単一容量補正係数を記憶する第2の記憶手段と、混合する複数の石炭の種類と、前記複数の石炭の混合率とを仮選定する仮選定手段と、前記複数の石炭の性状項目値を前記第1の記憶手段から特定し、前記複数の石炭の性状項目値に対応する単一容量補正係数を前記第2の記憶手段から取得し、前記複数の石炭の単一容量補正係数に基づいて、前記複数の石炭を粉砕する場合に前記ミルに生じる粉砕量の変動を補正するための混炭容量補正係数を算出する補正係数算出手段と、前記ミルの最大定格粉砕量と、前記混炭容量補正係数と、前記ミルの所定の負荷率とに基づいて、前記ミルを前記所定の負荷率で運転した場合に前記複数の石炭が粉砕可能な混炭粉砕量を算出する粉砕量算出手段と、前記混炭粉砕量に基づいて、仮選定された前記複数の石炭の運用可否を判定する判定手段と、して機能させるものである。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の石炭選定支援プログラムであって、前記粉砕量算出手段は、前記ミルを第1の負荷率で運転した場合に前記複数の石炭が粉砕可能な第1の混炭粉砕量と、前記ミルを第1の負荷率よりも大きな第2の負荷率で運転した場合に前記複数の石炭が粉砕可能な第2の混炭粉砕量と、を算出し、前記判定手段は、前記第1の混炭粉砕量が予め設定された第1の閾値以上である場合に、前記複数の石炭が発電出力の変動に追従して運用可能であると判定し、前記第1の混炭粉砕量が前記第1の閾値未満で、かつ、前記第2の混炭粉砕量が予め設定された第2の閾値以上である場合に、前記複数の石炭が発電出力を固定した状態で運用可能であると判定し、前記第1の混炭粉砕量が前記第1の閾値未満で、かつ、前記第2の混炭粉砕量が前記第2の閾値未満である場合に、前記複数の石炭が運用不可であると判定する、ようにコンピュータを機能させるものである。
請求項7に記載の発明は、請求項5または6に記載の石炭選定支援プログラムであって、コンピュータを、複数種類の石炭の貯炭量を記憶する第3の記憶手段として機能させ、前記仮選定手段は、前記第3の記憶手段から、選定候補となる石炭の貯炭量を取得し、前記第2の記憶手段から、選定候補となる前記石炭の性状項目値を取得し、前記貯炭量および前記性状項目値に基づいて、混合する複数の石炭の種類と、前記複数の石炭の混合率とを仮選定する、ようにコンピュータを機能させるものである。
請求項8に記載の発明は、請求項5ないし7のいずれか1項に記載の石炭選定支援プログラムであって、前記石炭火力発電設備に前記ミルが複数台配設されている場合に、前記ミルごとに前記複数の石炭の運用可否が判定する、ようにコンピュータを機能させるものである。
請求項1および請求項5に記載の発明によれば、第1の記憶手段に、複数種類の石炭の性状項目値を記憶し、第2の記憶手段に、性状項目値に応じて変動するミルの粉砕量を補正するために、性状項目値に対応して設定された単一容量補正係数を記憶している。仮選定手段は、混合する複数の石炭の種類と、前記複数の石炭の混合率とを仮選定する。次いで、補正係数算出手段は、複数の石炭の性状項目値に対応する単一容量補正係数を第2の記憶手段から取得し、複数の石炭の単一容量補正係数に基づいて、複数の石炭を粉砕する場合にミルに生じる粉砕量の変動を補正するための混炭容量補正係数を算出する。そして、粉砕量算出手段は、ミルの最大定格粉砕量と、混炭容量補正係数と、ミルの所定の負荷率とに基づいて、ミルを所定の負荷率で運転した場合に複数の石炭が粉砕可能な混炭粉砕量を算出し、判定手段は、混炭粉砕量に基づいて、仮選定された複数の石炭の運用可否を判定する。
請求項2および請求項6に記載の発明によれば、粉砕量算出手段は、ミルを第1の負荷率で運転した場合に複数の石炭が粉砕可能な第1の混炭粉砕量と、ミルを第1の負荷率よりも大きな第2の負荷率で運転した場合に複数の石炭が粉砕可能な第2の混炭粉砕量と、を算出する。次いで、判定手段は、第1の混炭粉砕量が予め設定された第1の閾値以上である場合に、複数の石炭が発電出力の変動に追従して運用可能であると判定する。また、第1の混炭粉砕量が第1の閾値未満で、かつ、第2の混炭粉砕量が予め設定された第2の閾値以上である場合には、複数の石炭が発電出力を固定した状態で運用可能であると判定する。さらに、第1の混炭粉砕量が第1の閾値未満で、かつ、第2の混炭粉砕量が第2の閾値未満である場合には、複数の石炭の組み合わせは運用不可であると判定する。
請求項3および請求項7に記載の発明によれば、仮選定手段は、複数種類の石炭の貯炭量を記憶する第3の記憶手段から、選定候補となる石炭の貯炭量を取得する。次いで、第2の記憶手段から、選定候補となる石炭の性状項目値を取得し、貯炭量および性状項目値に基づいて、混合する複数の石炭の種類と、複数の石炭の混合率とを仮選定する。
請求項1および請求項5に記載の発明によれば、性状項目値に対応して設定された単一容量補正係数を利用して、複数の石炭を粉砕する場合にミルに生じる粉砕量の変動を補正するための混炭容量補正係数を算出するようにしたので、実際に複数種類の石炭を混合した場合に、ミルで粉砕可能な容量がどの程度変化するかを事前に評価することができる。また、この混炭容量補正係数を利用して、所定の負荷率で運転したミルで混合された石炭を粉砕した場合に、粉砕可能な混炭粉砕量を事前に評価することができる。そして、この混炭粉砕量に基づいて、仮選定された複数の石炭が運用可能か否かを判定することができるので、品位の異なる複数種類の石炭の組み合わせを適切に評価することが可能となる。
また、請求項2および請求項6に記載の発明によれば、ミルを第1の負荷率で運転した場合に複数の石炭が粉砕可能な第1の混炭粉砕量と、ミルを第2の負荷率で運転した場合に複数の石炭が粉砕可能な第2の混炭粉砕量とを算出するようにしたので、ミルを異なる負荷率で運転した場合に粉砕可能な粉砕量を事前に評価することができる。また、第1の混炭粉砕量および第2の混炭粉砕量と、これに対応する第1の閾値および第2の閾値とを比較して、仮選定された複数の石炭が通常運用可能か、または出力固定で運用可能か、それとも運用不可能かの3段階で判定することができる。すなわち、たんに運用可能か否かを判定するだけでなく、その運用方法まで判定することができるので、品位の異なる複数種類の石炭の組み合わせを適切に評価することが可能となる。
さらに、請求項3および請求項7に記載の発明によれば、選定候補となる石炭の貯炭量と、選定候補となる石炭の性状項目値とに基づいて、混合する複数の石炭の種類および混合率を自動的に仮選定することができるので、貯炭量やその性状に応じて任意の石炭を優先的に使用したり、複数種類の石炭をバランスよく使用したりするなど、より最適な石炭の選定を支援することが可能となる。
請求項4および請求項8に記載の発明によれば、石炭火力発電設備にミルが複数台配設されている場合に、ミルごとに複数の石炭の運用可否を判定するようにしたので、複数台のミルに多少の性能ばらつきがあっても、最適な石炭の組み合わせを選定することが可能となる。
この発明の実施の形態1に係る石炭選定支援システムの概略構成図である。 図1の性状項目値DBの内容を示す説明図である。 図1の補正係数DBに記憶されている水分補正係数の内容を示す説明図である。 図1の補正係数DBに記憶されているHGI補正係数の内容を示す説明図である。 図1の補正係数DBに記憶されている微粉度補正係数の内容を示す説明図である。 図1の貯炭量DBの内容を示す説明図である。 図1の表示部に表示される仮選定画面を示す説明図である。 図1の判定タスクの判定内容を示す判定表の説明図である。 図1の表示部に表示される判定画面を示す説明図である。 仮選定された石炭の運用可否を判定する手順を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る性状項目値DBの内容を示す説明図である。 実施の形態2に係る石炭の仮選定手順を示すフローチャートである。 石炭選定支援システムが利用される石炭火力発電設備の概略構成図である。 ミルに組み込まれた回転式分級器の動作特性を示すグラフである。
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1〜図10、13、14は、本発明の実施の形態を示し、図13は、この実施の形態に係る石炭選定支援システムおよび石炭選定支援プログラムが適用される石炭火力発電設備5を示す概略構成図である。石炭火力発電設備5は、貯炭場6と、石炭バンカ7と、給炭機8と、ミル9と、ボイラ10と、蒸気タービン11と、発電機12とを備えている。
貯炭場6は、石炭船などで運ばれてきた石炭が貯蔵される設備であり、例えば複数の貯炭場A〜Cからなる。各貯炭場A〜Cには、異なる産炭地や異なる炭層、また同じ産炭地および炭層であっても入荷時期が異なる石炭A〜Cがそれぞれ貯蔵されている。
石炭A〜Cは、貯炭場A〜Cから図示しないコンベアによってプラント内に搬送され、石炭バンカ7に貯えられる。石炭バンカ7に貯えられた石炭A〜Cは、給炭機8によってミル9に供給され、ミル9内で粉砕されて微粉炭が生成される。給炭機8およびミル9は、例えば、1台のボイラに対して1台から複数台が設置されており、この実施の形態では、それぞれ5台の給炭機A〜EおよびミルA〜Eを備えている。
ミル9で生成された微粉炭は、ミル9からボイラ10に送られ、別の経路から送り込まれた空気とともにボイラ10の火炉内に噴射されて燃焼される。ボイラ10は、微粉炭を燃焼した熱を利用して水蒸気を発生させ、その水蒸気で蒸気タービン11が回転させて、発電機8を駆動する。
ミル9には、粉砕された石炭をふるい分けして所定の微粉度の微粉炭を生成する回転式分級器が組み込まれている。図14は、この回転式分級器の動作特性の一例を示すグラフであり、横軸が給炭量、縦軸が回転式分級器の回転数となっている。回転式分級器は、回転数が高いほど石炭を適正にふるい分けして微粉炭を生成することができる。このグラフから分かるように、本実施の形態で例示するミル9の回転式分級器は、給炭量が60〜70t/hのときに回転数が80rpmとなり、最も効率的に石炭のふるい分けが可能であるが、給炭量が70t/hよりも多くなると負荷の上昇によって回転数が著しく定価してしまう。そのため、従来の石炭火力発電設備では、回転式分給器の回転数が低下しないレベルで最も給炭量が多くなるように、例えば、70t/hの給炭量を目安にしてミル9に石炭を供給していた。
図1は、この実施の形態に係る石炭選定支援システム1を示す概略構成図である。この石炭選定支援システム1は、上述した石炭火力発電設備5において、ミル9のミルA〜Eごとに混合する複数の石炭の種類の選定と、複数の石炭の混合率の設定とを支援するシステムであり、データベース(DB)サーバ2と、クライアント端末3と、支援コンピュータ4と、を備え、DBサーバ2、クライアント端末3および支援コンピュータ4は、ネットワークNWを介して通信可能に接続されている。
DBサーバ2は、石炭の選定支援に用いられる各種データを格納したデータベースを管理するサーバである。DBサーバ2には、性状項目値DB(第1の記憶手段)21と、補正係数DB(第2の記憶手段)22と、貯炭量DB(第3の記憶手段)23とが管理されている。
性状項目値DB21は、石炭A〜Cの各種の性質や状態などの性状項目を分析した分析結果である性状項目値を記憶するデータベースである。図2に示すように、性状項目値DB21では、石炭A〜Cを識別するためのコードが付されており、各コードに対応して、各種の性状項目値が記憶されている。例えば、コード「001」が石炭A、「002」が石炭B、「003」が石炭Cとなっている。性状項目値は、「総発熱量」、「湿分」、「全水分」、「全硫黄分」、「工業分析(細分類あり)」、「元素分析(細分類あり)」、「HGI」などであり、各性状項目について分析された値が記憶されている。本実施の形態では、全水分およびHGIの性状項目値が判定に利用される。
補正係数DB22は、性状項目値に応じて変動するミル9の粉砕量を補正するために、性状項目値に対応して設定された単一容量補正係数を記憶するデータベースである。補正係数DB22には、図3〜5に示すように、石炭の全水分に対する単一容量補正係数である水分補正係数(fM)と、HGIに対する単一容量補正係数であるHGI補正係数(fH)と、微粉度に対する容量補正係数である微粉度補正係数(fF)とが記憶されている。
水分補正係数(fM)は、石炭の全水分量(JIS M 8820)に応じてミル9の粉砕量を補正するための補正値であり、全水分の性状項目値と対応付けて記憶されている。石炭は、ミル9で粉砕すると含有する水分が放出されるため、水分量が多いと粉砕した石炭は泥状になってミル9の負荷は高くなる。すなわち、石炭の全水分が高いほどミル9の負荷が高くなり、粉砕量が低下するので、全水分に応じてミル9の粉砕量を補正する必要がある。なお、水分補正係数(fM)は、ミル9の運用実績に基づいて策定されている。
HGI補正係数(fH)は、HGI(JIS M8801)に応じてミル9の粉砕量を補正するための補正値であり、HGIの性状項目値と対応付けて記憶されている。HGIは、石炭の粉砕性、すなわち石炭の粉砕しやすさ(硬度)に関する指数であり、HGIが低いほど粉砕しにくく(硬い)、逆に高いほど粉砕しやすい(軟らかい)。そして、HGIが低いほどミル9の負荷が高くなって粉砕量が低下するので、HGIに応じてミル9の粉砕量を補正する必要がある。なお、HGI補正係数(fH)は、ミル9の運用実績に基づいて策定されている。
微粉度補正係数(fF)は、ミル9で粉砕される石炭の微粉度に応じてミル9の粉砕量を補正するための補正値であり、ミル9で設定される石炭の微粉度に対応付けて記憶されている。ミル9では、粉砕した石炭を回転式分級器によってふるい分けして、所定の微粉度の微粉炭を生成しているが、この微粉度が高くなるほど(細かなくなるほど)回転式分級器の負荷が高くなり、ミル9の粉砕量が低下する。したがって、設定された石炭の微粉度に応じてミル9の粉砕量を補正する必要がある。この微粉度補正係数(fF)も、ミル9の運用実績に基づいて策定されている。
上述した単一容量補正係数のうち、水分補正係数(fM)およびHGI補正係数(fH)は、石炭の性状項目値に対応する補正値であるため、ミル9のミルA〜Eの全てについて共通に利用される。これに対し、微粉度補正係数(fF)は、ミルA〜Eの性能のばらつきによって異なる補正係数が必要となるため、ミルA〜Eごとに設けることが好ましい。しかしながら、ミルA〜Eが同一メーカーによって製造された同一製品であり、性能のばらつきが許容範囲内であれば、微粉度補正係数(fF)によるミル9の粉砕量に対する影響は小さいので、ミル9のミルA〜Eの全てについて共通の微粉度補正係数(fF)を利用してもよい。なお、この実施の形態では、ミルA〜Eで共通の微粉度補正係数(fF)を利用する。
貯炭量DB23は、貯炭場6の各貯炭場A〜Cで貯蔵している石炭A〜Cの貯炭量を記憶するデータベースであり、混合する石炭の選定する際の参考に利用される。図6に示すように、貯炭量DB23には、貯炭場6に現在貯蔵されている石炭の種類と、その貯炭量と、貯炭期間などが記憶されている。ユーザは、貯炭量DB23に記憶されている石炭種および貯炭量に基づいて、混合する石炭を選定する。なお、貯炭期間が記憶されているのは、石炭の種類によっては貯蔵期間が長くなると発火のおそれや有毒物質の発生が多くなるものがあり、そのような石炭をできるだけ早く使用するための目安とするためである。なお、貯蔵している石炭がA、Cのみである場合には、石炭A、Cの貯炭量が記憶され、A〜C以外のさらに多種の石炭が貯蔵されている場合には、それら多種の石炭の貯炭量が記憶される。
クライアント端末3は、詳しくは図示しないが、CPU、メモリ、ストレージデバイス、通信I/Fなどを備えたコンピュータ装置であり、ネットワークNWを介してDBサーバ2にアクセス可能となっている。このクライアント端末3は、石炭A〜Cの性状項目の分析後に性状項目値を性状項目値DB21に入力、更新あるいは修正したり、石炭の入庫あるいは使用に応じて貯炭量DB23の貯炭量、貯炭期間を変更したり、補正係数DB22の容量補正係数を更新する際に利用される。
支援コンピュータ4は、詳しくは図示しないが、CPU、メモリ、ストレージデバイス、通信I/Fなどを備えた一般的なコンピュータ装置であり、ネットワークNWを介してDBサーバ2にアクセス可能とされている。支援コンピュータ4は、石炭の選定を支援するための端末装置であり、主として、入力部41と、表示部42と、仮選定タスク(仮選定手段)43と、補正係数算出タスク(補正係数算出手段)44と、粉砕量算出タスク(粉砕量算出手段)45と、判定タスク(判定手段)46と、これらを制御などする中央処理部47と、を備える。
入力部41は、ユーザが仮選定する複数の石炭の種類と、複数の石炭の混合率とを入力するとともに、入力した石炭の種類および混合率が、石炭火力発電設備5で運用可能か否かを判定するように支援コンピュータ4に指示するためのインターフェイスである。入力部41は、キーボードやマウス、タッチパネルなどで構成される。
表示部42は、各種情報、画像などを表示するディスプレイであり、混合する複数の石炭の種類と、複数の石炭の混合率とを仮設定するための仮設定画面や、判定結果を表示する判定画面などを表示する。
仮選定タスク43は、ユーザが入力部41および表示部42を利用して、混合する複数の石炭の種類と、複数の石炭の混合率とを仮選定するためのタスク・プログラムである。仮選定タスク43が起動すると、表示部42には、図7に示すような仮選定画面Vが表示される。この仮選定画面Vには、選定候補V1と、石炭種入力部V2と、混合率入力部V3と、判定ボタンV4とが表示される。
選定候補V1には、選定可能な石炭の種類、すなわち、貯炭量DB23に記憶されている石炭の種類A〜Cと、その貯炭量および貯炭期間が表示される。なお、貯蔵している石炭がA、Cのみである場合には、石炭A、Cの貯炭量および貯炭期間が表示され、A〜C以外のさらに多種の石炭が貯蔵されている場合には、それら多種の石炭の貯炭量および貯炭期間が表示される。
石炭種入力部V2には、複数の入力欄が設けられており、各入力欄には混合する複数の石炭の種類が入力される。混合率入力部V3には、複数の入力欄が設けられており、各入力欄には複数の石炭の混合率が入力される。なお、図示した例では、混合する石炭として、石炭Aと石炭Bとが入力され、その混合率は「60:40」とされた状態を表している。なお、石炭種入力部V2に対する石炭の種類の入力は、キーボードから直接入力してもよいし、選定候補V1に表示されている石炭種を選択して反映させるようにしてもよい。また、この実施の形態では、石炭の種類をA〜Cの3種類としたため、石炭種入力部V2および混合率入力部V3の入力欄を3つにしているが、入力欄は選択可能な石炭種の数に応じて増減してもよい。
判定ボタンV4は、石炭種入力部V2および混合率入力部V3に入力された複数の石炭とその混合率とによって、石炭火力発電設備5で運用可能か否かを支援コンピュータ4に判定させるための指示ボタンである。判定ボタンV4が操作されると、石炭種入力部V2および混合率入力部V3に入力された複数の石炭の種類および混合率に基づいて、その運用可否が補正係数算出タスク44と、粉砕量算出タスク45と、判定タスク46とによって判定される。
補正係数算出タスク44は、仮選定された複数の石炭の性状項目値を性状項目値DB21から特定し、複数の石炭の性状項目値に対応する単一容量補正係数を補正係数DB22から取得し、複数の石炭の単一容量補正係数に基づいて、複数の石炭を粉砕する場合にミル9に生じる粉砕量の変動を補正するための混炭容量補正係数を算出するためのタスク・プログラムである。
補正係数算出タスク44は、仮選定タスク43で仮選定された複数の石炭の全水分の値と、HGIの値とを性状項目値DB21から取得する。次いで、補正係数DB22から、取得した全水分の値に対応する水分補正係数(fM)と、HGIの値に対応したHGI補正係数(fH)とを取得する。そして、取得した水分補正係数(fM)およびHGI補正係数(fH)を、仮選定された石炭の混合率に基づいて加重平均して、仮選定された石炭が混合された場合の混炭水分補正係数(fM1)と、混炭HGI補正係数(fH1)とを算出する。例えば、混合する石炭として石炭Aと石炭Bとが選定された場合には、混炭水分補正係数(fM1)および混炭HGI補正係数(fH1)は、下記の数式(1)、(2)を利用して算出される。算出結果は、粉砕量算出タスク45で利用するために、図示しないメモリに一時的に記憶される。
fM1=石炭AのfM×石炭Aの混合率+石炭BのfM×石炭Bの混合率・・・(1)
fH1=石炭AのfH×石炭Aの混合率+石炭BのfH×石炭Bの混合率・・・(2)
粉砕量算出タスク45は、ミルの最大定格粉砕量と、混炭容量補正係数と、ミルの所定の負荷率とに基づいて、ミル9を所定の負荷率で運転した場合に複数の石炭が粉砕可能な混炭粉砕量を算出するためのタスク・プログラムである。具体的には、粉砕可能量算出タスク45は、ミル9のメーカーで規定されている推奨負荷率を利用して、この推奨負荷率で複数の石炭を粉砕する場合の粉砕量を算出する。
例えば、ミル9には、そのメーカーによって、最大定格粉砕量と、発電機12の出力変動に追従して粉砕量を変動する場合に推奨される通常負荷率(第1の負荷率)と、発電機12の出力を固定して運転する場合に推奨される上限負荷率(第2の負荷率)とが規定されている。粉砕量算出タスク45は、この最大定格粉砕量と、補正係数算出タスク44で算出された混炭水分補正係数(fM1)と、混炭HGI補正係数(fH1)と、ミル9で設定された微粉度に対応する微粉度補正係数(fF)とに基づき、下記の数式(3)、(4)を利用して、通常負荷率で複数の石炭を粉砕する場合の通常負荷率粉砕量(第1の混炭粉砕量)と、上限負荷率で複数の石炭を粉砕する場合の上限負荷率粉砕量(第2の混炭粉砕量)とを算出する。算出結果は、判定タスク46で利用するために、図示しないメモリに一時的に記憶される。
通常負荷率粉砕量=最大定格粉砕量×fM1×fH1×fF×通常負荷率・・・(3)
上限負荷粉率砕量=最大定格粉砕量×fM1×fH1×fF×上限負荷率・・・(4)
判定タスク46は、粉砕量算出タスク45で算出された混炭粉砕量に基づいて、仮選定された石炭の運用可否を判定するためのタスク・プログラムである。具体的には、判定タスク46は、上述した通常負荷率粉砕量と、上限負荷率粉砕量とに対応した2種類の閾値を利用して判定を行う。この2種類の閾値は、ミル9の運用実績に基づいて設定されたもので、例えば、この実施の形態では、通常負荷率粉砕量に対する第1の閾値と、上限負荷率粉砕量に対する第2の閾値とをともに72t/hとし、回転式分級器の回転数の低下防止のために従来用いていた70t/hよりも2t多くしている。
判定タスク46は、図8に示す判定表Jに示すように、通常負荷率粉砕量(負荷85%)が第1の閾値(72t/h)以上である場合には、仮選定された石炭をA判定とする。このA判定は、発電機12の出力変動に追従して運用が可能、とする判定であり、この判定では、高品位炭と同様の運用が可能となる。
また、判定タスク46は、通常負荷率粉砕量(負荷85%)が第1の閾値(72t/h)未満で、かつ、上限負荷率粉砕量(負荷93.8%)が第2の閾値(72t/h)以上である場合には、仮選定された石炭をB判定とする。このB判定は、発電機12の出力を固定した状態であれば運用が可能、とする判定であり、条件付きでの運用が可能となる。
さらに、判定タスク46は、通常負荷率粉砕量(負荷85%)が第1の閾値(72t/h)未満で、かつ、上限負荷率粉砕量(負荷93.8%)が第2の閾値(72t/h)未満である場合には、仮選定された石炭をC判定とする。このC判定は、仮選定された石炭は運用不可であるとする判定である。
判定タスク46は、判定終了後に、図9に示すような判定画面JVを表示部42に表示する。判定画面JVには、仮選定された複数の石炭の種類および混合率と、その判定結果とが表示される。また、判定画面JVの下部には、選定を終了する場合に操作される終了ボタンJV1と、再選定する場合に操作される再選定ボタンJV2とが表示され、これらを選択的に操作することで、選定の終了または再選定を行うことができる。
なお、通常負荷率および上限負荷率と、第1の閾値および第2の閾値は、ミル9のミルA〜Eごとに異なる値を利用してもよいし、ミルA〜Eが同一メーカーによって製造された同一製品で、性能のばらつきが許容範囲内であれば、ミルA〜Eが同一メーカーによって製造された同一製品であり、性能のばらつきが許容範囲内であれば共通の値を利用してもよい。本実施の形態では、通常負荷率および上限負荷率と、第1の閾値および第2の閾値ともに、各ミルA〜Eで共通の値を利用している。
次に、このような構成の石炭選定支援システム1の作用について説明する。混合する複数の石炭の選定の前に、新たな石炭が入荷した際、あるいは1週間などの所定期間ごとに、現在貯蔵している石炭の性状項目の分析と、性状項目値DB21への性状項目値の登録とが行われる。これは、新たに入荷した石炭を選定候補に加えるとともに、貯蔵によって変化する性状項目値を最新の値に保つためである。これにより、常に最新の性状項目値に基づいて混合する石炭を選定することが可能となる。
混合する複数の石炭の種類の選定は、ミル9のミルA〜Eごとに行われ、例えば、ミルAから順に行われる。各ミルA〜Eに対する石炭の選定手順は共通であるため、ここではミルAについてその手順を説明する。
図10のフローチャートに示すように、ユーザは、支援コンピュータ4の入力部41を操作して仮選定タスク43を起動させ、表示部42に仮選定画面Vを表示させる(ステップS1)。ユーザは、仮選定画面Vに表示された選定候補V1を参照して、混合する複数の石炭の種類を選択し、選択した石炭の種類を石炭種入力部V2の入力欄に入力する。また、ユーザは、混合率入力部V3の入力欄に、選択した石炭の混合率を入力する。ここでは、混合する石炭として、例えば石炭A、石炭Bが入力され、その混合率として「60:40」が入力されたものとする。ユーザは、石炭の仮選定が終了した場合には、判定ボタンV4を操作して支援コンピュータ4に判定を開始させる。
判定ボタンV4が操作されると、補正係数算出タスク44が起動する(ステップS2)。補正係数算出タスク44は、仮選定タスク43で仮選定された複数の石炭の全水分の値と、HGIの値とを性状項目値DB21から取得する。次いで、補正係数DB22から、取得した全水分の値に対応する水分補正係数(fM)と、HGIの値に対応したHGI補正係数(fH)とを取得する。そして、取得した水分補正係数(fM)およびHGI補正係数(fH)を、仮選定された石炭の混合率に基づいて加重平均して、仮選定された石炭が混合された場合の混炭水分補正係数(fM1)と、混炭HGI補正係数(fH1)とを算出する。例えば、石炭Aの全水分が「7」、石炭Bの全水分が「16」である場合には、混炭水分補正係数(fM1)は、次の数式(5)で求められる。また、石炭AのHGIが「50」、石炭BのHGIが「39」である場合には、混炭HGI補正係数(fH1)は、次の数式(6)で求められる。
fM1=1.028×0.6+0.817×0.4・・・(5)
fH2=1.00×0.6+0.72×0.4・・・(6)
補正係数算出タスク44による混炭水分補正係数(fM1)と、混炭HGI補正係数(fH1)の算出終了後、粉砕量算出タスク45が起動する(ステップS3)。粉砕量算出タスク45は、ミルの最大定格粉砕量と、混炭水分補正係数(fM1)と、混炭HGI補正係数(fH1)と、ミル9で設定された微粉度に対応する微粉度補正係数(fF)と、通常負荷率および上限負荷率とに基づいて、通常負荷率で複数の石炭を粉砕する場合の通常負荷率粉砕量と、上限負荷率で複数の石炭を粉砕する場合の上限負荷率粉砕量とを算出する。
例えば、最大定格粉砕量が94.8t/h、通常負荷率が85%、上限負荷率が93.8%とされたミル9を利用して、石炭A、Bを混合率「60:40」で混合したものを、微粉度80で粉砕する場合、通常負荷率粉砕量と、上限負荷粉率砕量は、次の数式(7)、(8)で求められる。
通常負荷率粉砕量
=94.8×0.9436×0.888×1.000×0.85・・・(7)
上限負荷率粉砕量
=94.8×0.9436×0.888×1.000×0.938・・・(8)
粉砕量算出タスク45による通常負荷率粉砕量と、上限負荷粉率砕量の算出が終了すると、判定タスク46が起動する。判定タスク46は、まず通常負荷率粉砕量と、第1の閾値(72t/h)とを比較し(ステップS4)、通常負荷率粉砕量が第1の閾値以上である場合(ステップS4でYES)には、「判定A(通常運用可)」と判定する(ステップS5)。
また、通常負荷率粉砕量が第1の閾値未満である場合(ステップS4でNO)には、上限負荷率粉砕量と第2の閾値(72t/h)とを比較し(ステップS6)、上限負荷率粉砕量が第2の閾値以上である場合(ステップS6でYES)には、「判定B(出力固定)」と判定する(ステップS7)。
また、上限負荷率粉砕量が第2の閾値(72t/h)未満である場合(ステップS6でNO)には、「判定C(運用不可)」と判定する(ステップS8)。判定結果が「C」であった場合には、最初の仮選定が再度開始される。また、判定結果が「A」または「B」の場合でも、判定画面JVで再選定ボタンJV2が操作された場合には、再選定を行うことができる(ステップS9)。
以上のように、ミルAについての複数の石炭の選定が終了すると、同様の手順でミルB〜Eに対する選定が行われる。選定結果は、貯炭場6から石炭バンカ7に石炭を供給するためのデータとして利用される。
以上で説明したように、本実施の形態の石炭選定支援システム1によれば、石炭の性状項目値に対応して設定された水分補正係数(fM)と、HGI補正係数(fH)とを利用して、複数の石炭を粉砕する場合にミル9に生じる粉砕量の変動を補正するための混炭水分補正係数(fM1)と、混炭HGI補正係数(fH1)とを算出するので、実際に複数種類の石炭を混合した場合に、ミル9で粉砕可能な容量がどの程度変化するかを事前に評価することができる。また、混炭水分補正係数(fM1)と、混炭HGI補正係数(fH1)とを利用して、所定の負荷率で運転したミル9で混合された石炭を粉砕した場合に、粉砕可能な混炭粉砕量を事前に評価することができる。そして、この混炭粉砕量に基づいて、仮選定された複数の石炭が運用可能か否かを判定することができるので、品位の異なる複数種類の石炭の組み合わせを適切に評価することが可能となる。
また、本実施の形態の石炭選定支援システム1を利用することで、従来は回転式分級器の動作特性に基づき、ミル1台についての石炭供給量を70t/hとしていたが、同じミルで例えば72t/hまで供給量を増やすことが可能となる。したがって、5台のミル全体としての供給量を考慮すれば、350t/hから、360t/hに増やすことができ、これに伴い発電出力を増加することも可能である。
また、ミル9を通常負荷率(第1の負荷率)で運転した場合に複数の石炭が粉砕可能な通常負荷率粉砕量(第1の混炭粉砕量)と、ミル9を上限負荷率(第2の負荷率)で運転した場合に複数の石炭が粉砕可能な上限負荷率粉砕量(第2の混炭粉砕量)とを算出するようにしたので、ミル9を異なる負荷率で運転した場合に粉砕可能な粉砕量を事前に評価することができる。また、通常負荷率粉砕量および上限負荷率粉砕量と、これに対応する第1の閾値および第2の閾値とを比較して、仮選定された複数の石炭が通常運用可能か、または出力固定で運用可能か、それとも運用不可能かの3段階で判定することができる。すなわち、たんに運用可能か否かを判定するだけでなく、その運用方法まで判定することができるので、品位の異なる複数種類の石炭の組み合わせを適切に評価することが可能となる。
さらに、石炭火力発電設備5にミル9が複数台配設されている場合に、ミル9ごとに複数の石炭の運用可否を判定するようにしたので、複数台のミル9に多少の性能ばらつきがあっても、最適な石炭の組み合わせを選定することが可能となる。
(実施の形態2)
図11、12は、この実施の形態に係る石炭選定支援システム1Aに利用される性状項目値DB21Aと、石炭の仮選定手順とを示している。この実施の形態では、混合する複数の石炭の選定と、混合率の設定とをシステム上で自動的に行う点で実施の形態1と異なり、実施の形態1と同等の構成については、同一符号を付することでその説明を省略する。
図示するように、性状項目値DB21Aには、石炭の性状項目値として、自燃性および有害物質放出量などが加えられている。自燃性が高い石炭は、貯蔵によって自然発火するおそれがあり、同様に有害物質放出量が多い石炭は貯炭場6を汚染するおそれがあるため、早期に使用する必要がある。すなわち、これらの新たな性状項目値は、石炭の早期利用を示す指標、言い換えれば優先的に選定すべき石炭を示す指標として利用することができる。
仮選定タスク43は、図12のフローチャートに示すように、支援コンピュータ4に石炭の仮選定が指示されると、貯炭量DB23を参照して、貯炭場6に現在貯炭されている石炭の種類と、貯炭量と、貯炭期間とを取得する(ステップS10)。次いで、性状項目値DB21Aを参照して、貯炭されている石炭の自燃性および有害物質放出量を取得する(ステップS11)。そして、仮選定タスク43は、貯炭されている石炭の貯炭量と、貯炭期間と、自燃性、および有害物質放出量を考慮して、混合する複数の石炭の種類を仮選定し、その混合率を設定する(ステップS12)。
複数の石炭の種類および混合率の仮選定後、第1の実施の形態と同様に、補正係数算出タスク(補正係数算出手段)44と、粉砕量算出タスク(粉砕量算出手段)45と、判定タスク(判定手段)46とによってその組み合わせの適否が判定される。
この実施の形態によれば、選定候補となる石炭の貯炭量と、選定候補となる石炭の性状項目値とに基づいて、混合する複数の石炭の種類および混合率を自動的に仮選定することができるので、貯炭量やその性状に応じて任意の石炭を優先的に使用したり、複数種類の石炭をバランスよく使用したりするなど、より最適な石炭の選定を支援することが可能となる。なお、石炭の仮選定に利用する性状項目値は、上述したものに限定されず、石炭の利用優先度に影響を与える各種の性状項目値を利用することが可能である。また、例えば、事前に、貯炭量の多い石炭を優先、危険な石炭を優先、バランスよく消費するなど、仮選定のための指標を設定し、その指標に沿って仮選定するようにしてもよい。
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、各データベース21〜23をDBサーバ2に備えているが、各データベース21〜23を支援コンピュータ4などに備えてもよい。また、混炭容量補正係数の算出に用いる性状項目値として、全水分およびHGIを利用したが、いずれか一方のみを利用してもよいし、さらに別の性状項目値を利用してもよい。さらに、高品位炭と低品位炭との混炭だけでなく、高品位炭同士、あるいは低品炭同士の混炭や、石炭とバイオマスとの混燃にも利用することが可能である。バイオマスとの混燃に利用する場合には、各種バイオマスの性状項目値を分析してデータベースに記憶し、その性状項目値に対応する容量補正係数も同様にデータベース化しておき、混炭容量補正係数の算出に用いるのが好ましい。
また、次のような石炭選定支援プログラムを汎用のコンピュータにインストールすることで、支援コンピュータ4および石炭支援システム1を構成してもよい。
すなわち、コンピュータを、
複数種類の石炭の性状項目値を記憶する第1の記憶手段(性状項目値DB21)と、
性状項目値に応じて変動するミルの粉砕量を補正するために、性状項目値に対応して設定された単一容量補正係数を記憶する第2の記憶手段(補正係数DB22)と、
混合する複数の石炭の種類と、複数の石炭の混合率とを仮選定する仮選定手段(仮選定タスク43)と、
複数の石炭の性状項目値を第1の記憶手段から特定し、複数の石炭の性状項目値に対応する単一容量補正係数を第2の記憶手段から取得し、複数の石炭の単一容量補正係数に基づいて、複数の石炭を粉砕する場合にミルに生じる粉砕量の変動を補正するための混炭容量補正係数を算出する補正係数算出手段(補正係数算出タスク44)と、
ミルの最大定格粉砕量と、混炭容量補正係数と、ミルの所定の負荷率とに基づいて、ミルを所定の負荷率で運転した場合に複数の石炭が粉砕可能な混炭粉砕量を算出する粉砕量算出手段(粉砕量算出タスク45)と、
混炭粉砕量に基づいて、仮選定された複数の石炭の運用可否を判定する判定手段(判定タスク46)と、
して機能させるための石炭選定支援プログラム、として本発明を適用してもよい。
1 石炭選定支援システム
2 データベース(DB)サーバ
21 性状項目値DB(第1の記憶手段)
22 補正係数DB(第2の記憶手段)
23 貯炭量DB(第3の国手段)
3 クライアント端末
4 支援コンピュータ
41 入力部
42 表示部
43 仮選定タスク(仮選定手段)
44 補正係数算出タスク(補正係数算出手段)
45 粉砕量算出タスク(粉砕量算出手段)
46 判定タスク(判定手段)

Claims (8)

  1. 複数種類の石炭を混合してミルで粉砕し、ボイラで燃焼して発電する石炭火力発電設備において、混合する複数の石炭の種類の選定と、前記複数の石炭の混合率の設定とを支援する石炭選定支援システムであって、
    複数種類の石炭の性状項目値を記憶する第1の記憶手段と、
    前記性状項目値に応じて変動する前記ミルの粉砕量を補正するために、前記性状項目値に対応して設定された単一容量補正係数を記憶する第2の記憶手段と、
    混合する複数の石炭の種類と、前記複数の石炭の混合率とを仮選定する仮選定手段と、
    前記複数の石炭の性状項目値を前記第1の記憶手段から特定し、前記複数の石炭の性状項目値に対応する単一容量補正係数を前記第2の記憶手段から取得し、前記複数の石炭の単一容量補正係数に基づいて、前記複数の石炭を粉砕する場合に前記ミルに生じる粉砕量の変動を補正するための混炭容量補正係数を算出する補正係数算出手段と、
    前記ミルの最大定格粉砕量と、前記混炭容量補正係数と、前記ミルの所定の負荷率とに基づいて、前記ミルを前記所定の負荷率で運転した場合に前記複数の石炭が粉砕可能な混炭粉砕量を算出する粉砕量算出手段と、
    前記混炭粉砕量に基づいて、仮選定された前記複数の石炭の運用可否を判定する判定手段と、
    を備えることを特徴とする石炭選定支援システム。
  2. 前記粉砕量算出手段は、
    前記ミルを第1の負荷率で運転した場合に前記複数の石炭が粉砕可能な第1の混炭粉砕量と、前記ミルを第1の負荷率よりも大きな第2の負荷率で運転した場合に前記複数の石炭が粉砕可能な第2の混炭粉砕量と、を算出し、
    前記判定手段は、
    前記第1の混炭粉砕量が予め設定された第1の閾値以上である場合に、前記複数の石炭が発電出力の変動に追従して運用可能であると判定し、
    前記第1の混炭粉砕量が前記第1の閾値未満で、かつ、前記第2の混炭粉砕量が予め設定された第2の閾値以上である場合に、前記複数の石炭が発電出力を固定した状態で運用可能であると判定し、
    前記第1の混炭粉砕量が前記第1の閾値未満で、かつ、前記第2の混炭粉砕量が前記第2の閾値未満である場合に、前記複数の石炭の組み合わせは運用不可であると判定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の石炭選定支援システム。
  3. 前記仮選定手段は、
    複数種類の石炭の貯炭量を記憶する第3の記憶手段から、選定候補となる石炭の貯炭量を取得し、
    前記第2の記憶手段から、選定候補となる前記石炭の性状項目値を取得し、
    前記貯炭量および前記性状項目値に基づいて、混合する複数の石炭の種類と、前記複数の石炭の混合率とを仮選定する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の石炭選定支援システム。
  4. 前記石炭火力発電設備に前記ミルが複数台配設されている場合に、前記ミルごとに前記複数の石炭の運用可否が判定する、
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の石炭選定支援システム。
  5. 複数種類の石炭を混合してミルで粉砕し、ボイラで燃焼して発電する石炭火力発電設備において、混合する複数の石炭の種類の選定と、前記複数の石炭の混合率の設定とを支援する石炭選定支援プログラムであって、
    コンピュータを、
    複数種類の石炭の性状項目値を記憶する第1の記憶手段と、
    前記性状項目値に応じて変動する前記ミルの粉砕量を補正するために、前記性状項目値に対応して設定された単一容量補正係数を記憶する第2の記憶手段と、
    混合する複数の石炭の種類と、前記複数の石炭の混合率とを仮選定する仮選定手段と、
    前記複数の石炭の性状項目値を前記第1の記憶手段から特定し、前記複数の石炭の性状項目値に対応する単一容量補正係数を前記第2の記憶手段から取得し、前記複数の石炭の単一容量補正係数に基づいて、前記複数の石炭を粉砕する場合に前記ミルに生じる粉砕量の変動を補正するための混炭容量補正係数を算出する補正係数算出手段と、
    前記ミルの最大定格粉砕量と、前記混炭容量補正係数と、前記ミルの所定の負荷率とに基づいて、前記ミルを前記所定の負荷率で運転した場合に前記複数の石炭が粉砕可能な混炭粉砕量を算出する粉砕量算出手段と、
    前記混炭粉砕量に基づいて、仮選定された前記複数の石炭の運用可否を判定する判定手段と、
    して機能させるための石炭選定支援プログラム。
  6. 前記粉砕量算出手段は、
    前記ミルを第1の負荷率で運転した場合に前記複数の石炭が粉砕可能な第1の混炭粉砕量と、前記ミルを第1の負荷率よりも大きな第2の負荷率で運転した場合に前記複数の石炭が粉砕可能な第2の混炭粉砕量と、を算出し、
    前記判定手段は、
    前記第1の混炭粉砕量が予め設定された第1の閾値以上である場合に、前記複数の石炭が発電出力の変動に追従して運用可能であると判定し、
    前記第1の混炭粉砕量が前記第1の閾値未満で、かつ、前記第2の混炭粉砕量が予め設定された第2の閾値以上である場合に、前記複数の石炭が発電出力を固定した状態で運用可能であると判定し、
    前記第1の混炭粉砕量が前記第1の閾値未満で、かつ、前記第2の混炭粉砕量が前記第2の閾値未満である場合に、前記複数の石炭組み合わせは運用不可であると判定する、
    ようにコンピュータを機能させるための請求項5に記載の石炭選定支援プログラム。
  7. コンピュータを、
    複数種類の石炭の貯炭量を記憶する第3の記憶手段として機能させ、
    前記仮選定手段は、
    前記第3の記憶手段から、選定候補となる石炭の貯炭量を取得し、
    前記第2の記憶手段から、選定候補となる前記石炭の性状項目値を取得し、
    前記貯炭量および前記性状項目値に基づいて、混合する複数の石炭の種類と、前記複数の石炭の混合率とを仮選定する、
    ようにコンピュータを機能させるための請求項5または6に記載の石炭選定支援プログラム。
  8. 前記石炭火力発電設備に前記ミルが複数台配設されている場合に、前記ミルごとに前記複数の石炭の運用可否が判定する、
    ようにコンピュータを機能させるための請求項5ないし7のいずれか1項に記載の石炭選定支援プログラム。
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