JPWO2018194139A1 - 搾汁方法及び搾汁装置 - Google Patents

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Abstract

この搾汁方法は、破砕されたセルロース系バイオマスに所定の前処理を施した上で搾汁処理するセルロース系バイオマスの搾汁方法であって、前記前処理は、前記セルロース系バイオマスを希釈水に浸漬させ、かつ、流体を用いて撹拌する浸漬・撹拌処理を含む。

Description

本発明は、搾汁方法及び搾汁装置に関する。
本願は、2017年4月19日に日本に出願された特願2017−082933号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
下記特許文献1には、セルロース系バイオマスを破砕し、さらに所定の前処理を施した上で搾汁処理するに際して、上記前処理として、セルロース系バイオマスに加水する加水処理と、加水処理後のセルロース系バイオマスを所定時間に亘って放置する放置処理とを行うセルロース系バイオマスの搾汁方法が開示されている。
国際公開第2016/056353号
ところで、上記特許文献1の技術では、セルロース系バイオマスに加水した後に所定時間に亘って放置(静置)するので、樹液の搾汁率は良好であるものの搾汁に要する時間が比較的長い。したがって、セルロース系バイオマスから樹液を搾汁する技術分野では、搾汁時間の短縮が新たな技術課題となっている。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、セルロース系バイオマスから樹液を搾汁する場合の搾汁時間を従来よりも短縮することを目的とする。
上記目的を達成するための、本発明の第1の態様は、破砕されたセルロース系バイオマスに所定の前処理を施した上で搾汁処理するセルロース系バイオマスの搾汁方法であって、前記前処理は、前記セルロース系バイオマスを希釈水に浸漬させ、かつ、流体を用いて撹拌する浸漬・撹拌処理を含む。
本発明の上記第1の態様の搾汁方法において、前記浸漬・撹拌処理では、前記希釈水中の前記セルロース系バイオマスに前記希釈水を前記流体として噴射することによって撹拌してもよい。
本発明の上記第1の態様の搾汁方法において、前記浸漬・撹拌処理では、前記希釈水中の前記セルロース系バイオマスに空気を前記流体として噴射することによって撹拌してもよい。
本発明の上記第1の態様の搾汁方法において、前記浸漬・撹拌処理では、前記セルロース系バイオマスを前記希釈水に連続的あるいは間欠的に投入し、前記希釈水中で所定方向に搬送した後に前記希釈水から連続的あるいは間欠的に引き上げてもよい。
本発明の上記第1の態様の搾汁方法において、前記セルロース系バイオマスは、オイルパームの幹または枝葉であってもよい。
本発明の上記第1の態様の搾汁方法において、前記浸漬・撹拌処理では、前記希釈水に浸漬された前記セルロース系バイオマスを所定の搬送方向に搬送するコンベヤベルトの、往路部分と復路部分との間、かつ前記搬送方向の上流側における前記希釈水の水面下近傍に設けられた回収部を介して、前記セルロース系バイオマスと共に前記希釈水を回収してもよい。
本発明の第2の態様は、セルロース系バイオマスの破砕物に所定の前処理装置で前処理を施した上で搾汁処理するセルロース系バイオマスの搾汁装置であって、前処理装置は、希釈水を貯留する水槽と、前記水層内において前記希釈水に浸漬された前記破砕物を流体を用いて撹拌する撹拌装置とを備える。
本発明の上記第2の態様の搾汁装置において、前記撹拌装置は、前記破砕物に前記希釈水を前記流体として噴射する水噴射ノズルを備えてもよい。
本発明の上記第2の態様の搾汁装置において、前記撹拌装置は、前記破砕物に空気を前記流体として噴射する空気噴射ノズルを備えてもよい。
本発明の上記第2の態様の搾汁装置は、前記水槽に前記破砕物を連続的あるいは間欠的に投入する投入装置と、前記水槽中の前記破砕物を所定方向に搬送して前記希釈水から連続的あるいは間欠的に引き上げる搬送装置とをさらに備えてもよい。
本発明の上記第2の態様の搾汁装置において、前記セルロース系バイオマスは、オイルパームの幹または枝葉であってもよい。
本発明の上記第2の態様の搾汁装置において、前記前処理装置は、前記破砕物と共に前記希釈水を回収する回収部をさらに備えてもよく、前記回収部は、前記水層内の前記希釈水に浸漬された前記破砕物を所定の搬送方向に搬送するコンベヤベルトの、往路部分と復路部分との間、かつ前記搬送方向の上流側における前記希釈水の水面下近傍に設けられていてもよい。
本発明によれば、セルロース系バイオマスから樹液を搾汁する場合の搾汁時間を従来よりも短縮することが可能である。
本発明の第1実施形態におけるバイオマス処理装置の全体構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態における前処理装置を模式的に示す側面図である。 本発明の第1実施形態における前処理装置を模式的に示す上面図である。 本発明の第1実施形態におけるバイオマス処理方法を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態における前処理の効果を示す特性図(実験結果)である。 本発明の第2実施形態における前処理装置を模式的に示す側面図である。 図6に示す前処理装置の搬送方向上流側の拡大図である。 本発明の第2実施形態における前処理装置のコンベヤベルトの一部を示す平面図である。
(第1実施形態)
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
本実施形態におけるバイオマス処理装置は、図1に示すようにパーム幹X1を処理対象としており、破砕機1、前処理装置2、搾汁機3、糖化装置4、固液分離装置5、メタン発酵設備6及び発電機7を備える。これら各種構成要素のうち、前処理装置2及び搾汁機3は、本発明における搾汁装置を構成している。すなわち、本発明の搾汁装置は、前処理装置2と搾汁機3とを備える。なお、本発明の搾汁装置が、破砕機1をさらに備えてもよい。
パーム幹X1は、特許文献1にも記載されているように、セルロース系バイオマスの一種であり、パーム油の原料となる果実が採取された後のオイルパームの幹である。このパーム幹X1は、樹皮を除いた主要部が維管束と柔組織とによって構成されている。維管束は、パーム幹X1の軸方向に内部を貫く束状組織であり、水や養分等の液体の運搬及びパーム幹X1の機械的な支持を受け持つ。これに対して、柔組織は、パーム幹X1の軸方向に直交する方向において、維管束の間に位置する組織、つまり維管束同士を接着するような組織である。
上記柔組織は、拡大して見ると、袋状に形成された組織(袋状組織)の集合体である。この袋状組織の内部には、糖分(五炭糖や六炭糖の遊離糖)を含む樹液やでん粉が包み込まれるように収容されている。また、この柔組織は、袋状であるが故に高い保水性を備えた組織である。このようなパーム幹X1は、水分を重量比で80%近く含むセルロース系バイオマスであり、水分以外の成分(残りの20%)として上記維管束と柔組織とを約50%の割合で含む。
破砕機1は、このようなパーム幹X1に対してチップ化処理を施す装置である。すなわち、この破砕機1は、パーム幹X1を所定寸法の小片(パームチップX2)に破砕(チップ化)する。この破砕機1は、順次供給されるパーム幹X1を連続的に破砕し、上記パームチップX2を前処理装置2に連続的に供給する。なお、この破砕機1としては、特別な装置を用いる必要はなく、またパーム幹X1をチップ化することに代えてパーム幹X1を小片化、シュレッド化あるいはピーリング化する装置でもよい。
前処理装置2は、破砕物である上記パームチップX2に浸漬・撹拌処理を施す装置であり、前処理装置2で行われる処理は、後述するメタン発酵処理や搾汁処理の前処理に相当する。この前処理装置2は、希釈水中のパームチップX2を流体である希釈水及び空気を用いて撹拌することにより、パームチップX2に含まれる樹液を希釈水中に溶出させる。この前処理装置2は、パームチップX2を連続的に前処理し、前処理後の処理済パームチップX3を連続的に搾汁機3に供給する。
より詳細には、前処理装置2は、図2及び図3に示すように、水槽2a、投入装置2b、搬送装置2c、ブロア2d、複数の空気噴射ノズル2e、循環ポンプ2f、複数の水噴射ノズル2g、回収タンク2h、フィルタ2i、切替弁2j及びCOD濃度計2kを備えている。なお、これら構成要素のうち、ブロア2d、複数の空気噴射ノズル2e、循環ポンプ2f及び複数の水噴射ノズル2gは、本発明における撹拌装置を構成している。すなわち、本発明の攪拌装置は、ブロア2d、複数の空気噴射ノズル2e、循環ポンプ2f及び複数の水噴射ノズル2gを備える。
水槽2aは、所定の長さLを有する直方体形状(箱形)の容器であり、内部に所定量の水(希釈水)が貯留されている。この水槽2aは、上部に形成された開口(矩形開口)を介してパームチップX2が水槽2a中(希釈水中)に投入され、また矩形開口を介して処理済パームチップX3が水槽2a中(希釈水中)から外部に回収される。
投入装置2bは、水槽2aの一端(つまり上記矩形開口の一端、図2の左側端部)にパームチップX2を投入する装置である。この投入装置2bは、例えば粒状のパームチップX2を安定して搬送できるベルトコンベヤであり、上流の破砕機1から連続的に供給されるパームチップX2を水槽2aに連続的あるいは間欠的に投入する。なお、図2における水槽2aの長さ方向に直交する方向において、投入装置2bが設けられている側を上側、水槽2aが設けられている側を下側という。
搬送装置2cは、上記投入装置2bによって水槽2a中(希釈水中)に投入されたパームチップX2を水槽2aの長さ方向(図2の右方向)に搬送する所定長さのコンベヤである。この搬送装置2cは、図示するように長さ方向の殆どの部分(左側部位)が水槽2a内の希釈水に埋没し、残りの部分(右側部位)が希釈水から上方に位置して露出している。
また、図示していないが、搬送装置2cの表面つまりパームチップX2が搭載される面(上側の面)には、コンベヤの移動方向(図2、図3における右方向)に直交する姿勢かつ所定高さを有する長尺状の爪部材がコンベヤの延在方向に所定間隔で設けられている。この爪部材は、コンベヤの延在方向及び上下方向のいずれにも直交するコンベヤの幅方向に、長尺状に延びている。すなわち、この搬送装置2cは、表面が平面ではなく、所定高さを有する爪部材がコンベヤの延在方向に所定間隔で複数設けられているので、パームチップX2を効果的に捉えて搬送することができる。
また、詳細については後述するが、パームチップX2は水槽2a内において撹拌されるので、一部が水槽2aの底部に堆積する。これに対して、搬送装置2c(コンベヤ)は、往路(図2における上側部分)で表面に搭載されたパームチップX2を搬送方向に搬送し、復路(図2における下側部分)が表面を水槽2aの底部に向けた状態で当該底部の近傍を通過する。なお、搬送装置2cの「表面」とは、搬送装置2cのコンベヤベルトで囲まれた空間の、反対側の面をいい、「裏面」とは、上記空間に対向する面をいう。
すなわち、搬送装置2c(コンベヤ)は、復路の表面が水槽2aの底部近傍を通過する際に、復路の表面に設けられた爪部材が水槽2aの底部に堆積したパームチップX2を捉える。この結果、搬送装置2c(コンベヤ)によれば、水槽2aの底部に堆積したパームチップX2を効果的に除去することが可能である。なお、図示していないが、水槽2aにおいて投入装置2bの設置側には、搬送装置2c(コンベヤ)における復路の爪部材によって捉えられたパームチップX2を回収するチップ回収部が設けられている。
このような搬送装置2cは、パームチップX2を希釈水中に連続的に受け付けて希釈水中を右方向に移動させ、処理済パームチップX3を希釈水上に移動させる。パームチップX2は、希釈水に浸漬されることによって内包する樹液が希釈水中に溶出し、処理済パームチップX3となって希釈水上に引き上げられる。すなわち、搬送装置2cは、処理済パームチップX3を希釈水上に連続的あるいは間欠的に引き上げる。この一方、希釈水は、初期的には真水(原水)であるが、パームチップX2から溶出した樹液を含むことによって樹液含有水X4となる。
より詳細には、搬送装置2cは、第1直線部H1、第1傾斜部H2及び第2直線部H3を備えている。第1直線部H1は、水平姿勢かつ希釈水中に埋没した状態で水槽2aの長さ方向に延在する部位である。この第1直線部H1は、投入装置2bから投入されたパームチップX2を受け入れ、当該パームチップX2を希釈水(樹液含有水X4)中において右方向に搬送する。
第1傾斜部H2は、この第1直線部H1に連続して水槽2aの長さ方向に延在しており、水平方向に対して90°以下の角度で傾斜した部位である。第1傾斜部H2は、パームチップX2の搬送方向(図2の右方向)に向かうに従い上側に向けて伸びている。この第1傾斜部H2は、パームチップX2を右方向に搬送することにより希釈水(樹液含有水X4)中から希釈水(樹液含有水X4)上に徐々に引き上げる。第2直線部H3は、この第1傾斜部H2に連続する部位であり、水槽2aの希釈水(樹液含有水X4)上において水平姿勢で水槽2aの長さ方向に延在する。
ここで、このような搬送装置2cは、粒状固形物であるパームチップX2を支持して搬送するものの、流体である希釈水(樹液含有水X4)や空気については上下方向の流通が自在である。すなわち、この搬送装置2cは、パームチップX2を上面で支持する支持部材が流体の流通が自在な構造を備えている。
ブロア2dは、外気を吸い込んで複数の空気噴射ノズル2eに供給する空気供給装置である。複数の空気噴射ノズル2eは、図示するように水槽2aにおいて搬送装置2c(コンベヤ)の第1直線部H1において、往路と復路との間に設けられている。また、これら空気噴射ノズル2eは、図3に示すように、水槽2aの長さ方向に所定間隔で一直線に配列している。さらに、水槽2aの幅方向における空気噴射ノズル2eの配列位置は、図3に示すように水槽2aの中央である。このような複数の空気噴射ノズル2eは、第1直線部H1上のパームチップX2に向けて、つまり搬送装置2c(コンベヤ)の往路において裏面側から表面側に向けて空気(流体)を噴射する。
循環ポンプ2fは、切替弁2jから供給された希釈水(樹液含有水X4)を複数の水噴射ノズル2gに供給する水供給装置である。複数の水噴射ノズル2gは、図3に示すように、水槽2aの幅方向に対向する一対の平行面にそれぞれ設けられている。すなわち、当該一対の平行面には、水槽2aの長さ方向に所定間隔で一直線に配列する水噴射ノズル2gがそれぞれ設けられている。
例えば、上記一対の平行面の一方(図3の上側の面)には、6つの水噴射ノズル2gが一列に設けられ、また一対の平行面の他方(図3の下側の面)には、5つの水噴射ノズル2gが一列に設けられている。なお、一対の平行面における水噴射ノズル2gの個数は、上記6個や5個に限定されず、水槽2aの長さ等に応じて適宜設定される。
また、上記一対の平行面における水噴射ノズル2gの位置関係、つまり水槽2aの長さ方向における図3上側の6つの水噴射ノズル2gと図3下側の5つの水噴射ノズル2gとの位置関係は、同一の位置ではなく所定の距離だけオフセットしている。このオフセット量は、例えば水槽2aの長さ方向において隣り合う水噴射ノズル2gの間隔の半分(1/2)である。
さらに、水槽2aの上下方向(深さ方向)における水噴射ノズル2gの配列位置は、第1直線部H1の上面よりも若干上、つまりパームチップX2の存在位置に符合する位置である。このような態様で設けられた複数の水噴射ノズル2gは、第1直線部H1上において水槽2aの長さ方向に搬送されるパームチップX2に対して、両側から流体である希釈水(樹液含有水X4)を噴射する。
これら水噴射ノズル2gの水槽2aに対する水の噴射方向(水平面内における噴射方向)は、第1直線部H1におけるパームチップX2の搬送方向(図2、図3における右方向)に対して直角あるいは鋭角で交差するように設定される。例えば、水噴射ノズル2gの噴射方向をパームチップX2の搬送方向(図2、図3における右方向)に対して鋭角で交差するように設定した場合、希釈水中に浮遊するパームチップX2を搬送方向に効果的に移動させることができる。
なお、図示していないが、搬送装置2cの第1傾斜部H2において往路の裏面側には、希釈水を往路の裏面に向けて噴射する補助ノズルが複数設けられている。これら補助ノズルは、搬送装置2cの往路の表面上に存在するパームチップX2の往路の表面からの分離性を向上させる。すなわち、搬送装置2cは、往路から復路に転じる際に往路の表面上に存在するパームチップX2(処理済パームチップX3)を表面から分離させて外部に排出するが、補助ノズルによって、この分離性を高めることができる。
回収タンク2hは、上記水噴射ノズル2gからの希釈水(樹液含有水X4)の噴射により水槽2aの上部開口から溢れた樹液含有水X4を回収する容器である。この回収タンク2hは、上面が樹液含有水X4を受け入れる開口であり、図示するように水槽2aに隣接配置されている。このような回収タンク2hに回収される樹液含有水X4は、所定の管理値を超えた樹液濃度を有している。回収タンク2hは、水槽2aから回収した樹液含有水X4の一部をメタン発酵設備6に供給し、樹液含有水X4の残りを切替弁2jに供給する。
フィルタ2iは、回収タンク2hの上記開口面に設けられており、水槽2aから溢れた樹液含有水X4に含まれる固形物つまりパームチップX2の一部を分離して水槽2aに戻す。切替弁2jは、回収タンク2hから供給された樹液含有水X4あるいは外部から供給された原水(真水)を択一的に切り替えて循環ポンプ2fに供給する。COD濃度計2kは、回収タンク2h内に設けられており、樹液含有水X4のCOD値を計測するプロセス計測器である。
搾汁機3は、上記前処理装置2から供給される処理済パームチップX3に搾汁処理を施して搾汁液X5と搾り滓X6(搾汁バカス)とに分離する。搾汁液X5は、希釈液及び処理済パームチップX3に含まれる樹液の混合液である。また、搾り滓X6は、処理済パームチップX3の固形分である。このような搾汁機3は、例えば遠心分離機、圧搾装置あるいはロータリースクリーン等のスクリーン装置であり、上記搾汁液X5をメタン発酵設備6に供給し、搾り滓X6を糖化装置4に供給する。
糖化装置4は、上記搾り滓X6を加水分解することにより可溶化(単糖化及び/又は遊離糖化)する。この糖化装置4は、例えば酵素糖化法や微生物糖化法に基づいて搾り滓X6を加水分解する装置であり、当該加水分解によって得られる単糖(五炭糖や六炭糖)を含む糖化処理液X7を生成し、固液分離装置5に供給する。この糖化処理液X7は、上記単糖を含む液体成分(糖化液X8)に加水分解されない固形物(パーム幹X1由来のリグニン等)が混じった固液混合液である。
周知のように、パーム幹X1等のセルロース系バイオマスあるいは木質系バイオマスは、セルロース、ヘミセルロース及びリグニンを主成分とする。酵素糖化法は、これら主成分のうちセルロース及びヘミセルロースを糖化酵素の存在下で加水分解する。搾り滓X6にはパーム幹X1の柔組織中に含まれるでん粉顆粒が残留することが考えられるが、このようなでん粉顆粒をアミラーゼ又はグルコアミラーゼの存在下で十分に加水分解することができる。
固液分離装置5は、糖化装置4から供給される糖化処理液X7を固液分離処理する装置である。この固液分離装置5は、糖化処理液X7から分離した糖化液X8をメタン発酵設備6に供給し、同じく糖化処理液X7から分離した固形物(リグニン等)を外部に排出する。このような固液分離装置5については、特に形態を限定しないが、例えば遠心分離機である。
メタン発酵設備6は、上述した樹液含有水X4、搾汁液X5及び糖化液X8を原料としてメタン発酵処理する設備である。このようなメタン発酵設備6は、メタン発酵処理によってメタンガス及び二酸化炭素を主成分とするバイオガスX9を発生させる。メタン発酵は、周知のように嫌気性の有機物分解処理、つまり嫌気性微生物であるメタン菌の作用によって有機物を分解することにより、メタンガス及び二酸化炭素を主成分とする消化ガス(バイオガス)を発生させる反応系である。
ここで、メタン発酵設備6については、特に形態を限定しないが、例えばメタン菌のグラニュールを用いて原料をメタン発酵処理する製品としての反応装置を採用することができる。この反応装置によれば、効率の良いメタン発酵処理を実現することができる。また、メタン発酵設備6として、自然界の存在するメタン菌を用いて原料をメタン発酵処理する人工池の上にバイオガスを回収するカバーを設けた設備(所謂「カバーラグーン」と称する設備)を採用することもできる。このような簡易型の設備によれば、効率は反応装置よりも落ちるものの、低コストなメタン発酵処理を実現することができる。
発電機7は、上記バイオガスX9を燃料として発電処理を行う。すなわち、この発電機7は、メタン発酵設備6から供給されるバイオガスX9を燃料とする内燃機関によって駆動され、バイオガスX9の供給量(燃料供給量)に応じた電力を発生する。この発電機7は、自らが発生(発電)した電力を駆動電力として破砕機1、前処理装置2、搾汁機3、糖化装置4及び固液分離装置5等に供給する。
次に、このようなバイオマス処理装置を用いたバイオマス処理方法について、図4及び図5を参照して説明する。
本実施形態におけるバイオマス処理方法は、図4に示すようにステップS1〜S7の処理(工程)を有する。これらステップS1〜S7のうち、ステップS2及びS3は、本発明における搾汁方法を構成している。すなわち、本発明における搾汁方法は、前処理工程と、当該前処理工程後に行われる搾汁工程と、を備え、前処理工程は後述する浸漬・撹拌処理S2を含み、搾汁工程は後述する搾汁処理S3を含む。
最初の工程であるチップ化処理S1(破砕処理)では、破砕機1を用いることによりパーム幹X1を所定寸法の小片に破砕する。このチップ化処理S1では、例えば直径30〜60cm、かつ、長さ10m程度の丸太状のパーム幹X1を例えば最大寸法2.0〜8.0cm程度のパームチップX2に破砕する。
2番目の工程である浸漬・撹拌処理S2では、上記チップ化処理S1で得られたパームチップX2を前処理装置2に連続的あるいは間欠的に順次投入し、流体を用いて撹拌する。すなわち、この浸漬・撹拌処理S2では、前処理装置2の投入装置2bによってパームチップX2が水槽2a内の搬送装置2c(第1直線部H1)上に順次投入されることによって希釈水に浸漬される。そして、パームチップX2は、希釈水に浸漬された状態で第1直線部H1によって第1傾斜部H2の方向(所定方向)に順次搬送された後に、第1傾斜部H2を経て第2直線部H3に搬送されて希釈水上に連続的あるいは間欠的に順次引き上げられる。
ここで、パームチップX2は、第1直線部H1を通過する間に、複数の空気噴射ノズル2eによって第1直線部H1の下方から流体である空気が噴射され、また複数の水噴射ノズル2gによって同じく流体である希釈水が両側から噴射される。パームチップX2は、この空気及び希釈水が作用することによって希釈水中において撹拌される。この結果、パームチップX2に内包される樹液は希釈水中に徐々に溶出し、最初に真水(原水)であった希釈水は樹液含有水X4となる。
また、水槽2a中の希釈水(樹液含有水X4)は、パームチップX2の通過に伴って徐々にCOD値が上昇する。そして、管理値を超えたCOD値の希釈水(樹液含有水X4)は、水槽2aの右端つまりパームチップX2が投入される左端から長さLだけ離れた位置から回収タンク2hに回収される。そして、この希釈水(樹液含有水X4)は、回収タンク2h内に設けられたCOD濃度計2kによってCOD値が計測される。また、希釈水(樹液含有水X4)は、回収タンク2hに回収される際にフィルタ2iを通過することにより、固形物(パームチップX2)が分離されて系外に排出される。
ここで、希釈水(樹液含有水X4)に着目すると、希釈水(樹液含有水X4)は、複数の水噴射ノズル2gから水槽2aに順次供給される一方、水槽2aから回収タンク2hに順次回収されて、その一部がメタン発酵設備6に供給され、残りが切替弁2jに供給される。切替弁2jは、水槽2aにおける希釈水(樹液含有水X4)の水量を一定に維持するように、回収タンク2hから供給される希釈水(樹液含有水X4)と外部から供給される原水(真水)とを適宜切り替えて循環ポンプ2fに供給する。
なお、バイオマス処理装置の稼働初期には、回収タンク2hに回収される希釈水(樹液含有水X4)は管理値を超えるCOD値になっていない。また、このことはCOD濃度計2kの計測値によって把握可能である。したがって、回収タンク2hは、COD濃度計2kの計測値が管理値を超えていない場合には、水槽2aから回収した希釈水(樹液含有水X4)の全量を切替弁2jに供給する。また、切替弁2jは、この場合に回収タンク2hから供給された希釈水(樹液含有水X4)を専ら循環ポンプ2fに供給することにより、希釈水(樹液含有水X4)を循環させる。
図5は、このような浸漬・撹拌処理S2における樹液の回収率つまり樹液の希釈水への溶出率を示すTCOD(全COD)量及びSCOD(溶解性COD)量の実験結果である。この実験結果によれば、浸漬及び撹拌の開始から20分程度でCOD回収率が80%を超え、その後COD回収率は飽和することが分かる。これに対して、特許文献1の放置処理(静置処理)では、特許文献1の図3に示されているように、COD溶出率(COD回収率)が80%を超えるためには約10時間を要する。
このような浸漬・撹拌処理S2は、後段の搾汁処理S3の前処理として位置付けられるが、本実施形態における搾汁方法では、搾汁処理S3の前処理(浸漬・撹拌処理S2)によれば、特許文献1における前処理よりも短い処理時間で樹液を希釈水中に回収することができる。
ところで、浸漬・撹拌処理S2で得られた処理済パームチップX3は、前処理装置2から搾汁機3に供給される。一方、パームチップX2から溶出した樹液を含む希釈水つまり樹液含有水X4は、前処理装置2からメタン発酵設備6に供給される。
3番目の工程である搾汁処理S3では、上記処理済パームチップX3を搾汁機3で処理することにより搾汁液X5と搾り滓X6(搾汁バカス)とに分離する。そして、搾汁液X5は、メタン発酵設備6に供給され、搾り滓X6は、糖化装置4に供給される。すなわち、この搾汁処理S3では、処理済パームチップX3に含まれるパーム幹X1の樹液、つまり上記前処理(浸漬・撹拌処理S2)における樹液の残留分が搾汁液X5として回収される。
次に、4番目の工程である糖化処理S4では、糖化装置4によって上記搾り滓X6(搾汁バカス)が加水分解されることによって可溶化(単糖化及び/又は遊離糖化)する。この糖化処理S4では、搾り滓X6の加水分解によって五炭糖や六炭糖の単糖が生成される。
すなわち、糖化処理S4では、搾り滓X6中のセルロースが加水分解することによって六炭糖が生成され、同じく搾り滓X6中のヘミセルロースが加水分解することによって五炭糖が生成される。このような加水分解によって生成された単糖(五炭糖や六炭糖)は、水溶性であり、よって水中に溶け込む。したがって、糖化処理S4によって得られる糖化処理液X7は、リグニンを主成分とする固形物と単糖が希釈水に溶け込んだ糖化液X8とからなる固液混合水であり、固液分離装置5に供給される。
5番目の工程である固液分離処理S5では、このような糖化処理液X7を固液分離装置5で固液分離処理することによって上記固形物と糖化液X8とを分離する。そして、この糖化液X8は、メタン発酵設備6に供給される。
6番目の工程であるメタン発酵処理S6では、浸漬・撹拌処理S2(前処理)で得られた樹液含有水X4、搾汁処理S3で得られた搾汁液X5、また固液分離処理S5で得られた糖化液X8を、メタン発酵設備6を用いてメタン発酵させる。すなわち、樹液含有水X4、搾汁液X5及び糖化液X8は、メタン発酵処理S6の原料であり、メタン発酵によってメタンガス及び二酸化炭素を主成分とするバイオガスX9(消化ガス)に変換される。
ここで、メタン発酵処理S6では、原料をある程度加温することによりメタン菌の活性を維持する必要がある。この加温に必要なエネルギーは、後段の発電処理S7で得られた電力が利用される。
7番目の工程である発電処理S7では、上記バイオガスX9を燃料として内燃機関で発電機7を駆動することにより電力を発生させる。この電力は、破砕機1(チップ化処理S1)、前処理装置2(浸漬・撹拌処理S2)、搾汁機3(搾汁処理S3)、固液分離装置5(固液分離処理S5)及びメタン発酵設備6(メタン発酵処理S6)に提供されてエネルギー源として利用される。
このような本実施形態によれば、前処理装置2(浸漬・撹拌処理S2)の処理時間を従来よりも大幅に短縮することが可能であり、よって気体燃料であるバイオガスX9の発生効率を従来よりも向上させることができる。したがって、本実施形態によれば、高効率な樹液の搾汁とバイオガスX9の発生とを実現することが可能である。
(第2実施形態)
以下、図面を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。以下の説明において、上記第1実施形態と同一または同等の構成については同一の符号を付し、その説明を簡略化または省略する。
図6に示すように本実施形態の前処理装置2Aにおいて、搬送装置2cは、第1直線部H1、第1傾斜部H2及び第2直線部H3に加えて、第2傾斜部H4及び第3直線部H5をさらに備えている。第2傾斜部H4は、第1直線部H1の、第1傾斜部H2と逆側の端部に連なっており、水平方向に対して90°以下の角度で傾斜している。第2傾斜部H4は、パームチップX2の搬送方向(図6の右方向)に向かうに従い下側に向けて伸びている。第2傾斜部H4の下部は水槽2aに貯留された希釈水(樹液含有水X4)の水面下に位置し、上部は当該希釈水の上側に位置している。第3直線部H5は、この第2傾斜部H4の、第1直線部H1と逆側の端部に連なっており、水槽2aの希釈水(樹液含有水X4)上において略水平姿勢で水槽2aの長さ方向に延在している。なお、パームチップX2の搬送方向において、投入装置2bが設けられている側を上流側、その逆側を下流側という場合がある。
搬送装置2cは、スプロケット2mを含む複数のスプロケットに掛け回されたコンベヤベルト2c1を有している。スプロケット2mは、搬送装置2cのうち、パームチップX2の搬送方向の最上流側に設けられている。コンベヤベルト2c1は、金属製のメッシュベルトから構成されている。コンベヤベルト2c1の往路部分は、搬送中のパームチップX2が載置される部分であり、搬送方向下流側に向けて移動する。コンベヤベルト2c1の復路部分は、往路部分の下側に位置し、搬送方向上流側に向けて移動する。搬送装置2cやコンベヤベルト2c1の「表面」とは、コンベヤベルト2c1で囲まれた空間の、反対側の面(往路部分の上側の面、復路部分の下側の面)をいい、「裏面」とは、上記空間に対向する面(往路部分の下側の面、復路部分の上側の面)をいう。コンベヤベルト2c1がメッシュベルトから構成されているため、往路部分の上側の希釈水中で搬送されているパームチップX2のうち、メッシュの開口径よりも小さなパームチップX2は、往路部分のメッシュベルトを下方に通過して、コンベヤベルト2c1の往路部分と復路部分との間に進入する場合がある。
水槽2aから溢れた希釈水(樹液含有水X4)は、流路F1を介してフィルタ2iに供給される。また、本実施形態の前処理装置2Aは、パイプスキマー2n(回収部)を備えている。このパイプスキマー2nは、コンベヤベルト2c1の往路部分と復路部分との間に進入したパームチップX2を含む希釈水を回収し、この希釈水は流路F2を介してフィルタ2iに供給される。パイプスキマー2nは、第2傾斜部H4におけるコンベヤベルト2c1の往路部分と復路部分との間、かつ水槽2aに貯留された希釈水の水面下近傍に設けられている。言い換えれば、パイプスキマー2nは、コンベヤベルト2c1の往路部分と復路部分との間、かつパームチップX2の搬送方向の上流側における希釈水の水面下近傍に設けられている。パイプスキマー2nは、コンベヤベルト2c1の幅方向(すなわち水槽2aの幅方向)に延びると共に上方に開口する回収口を有しており、この回収口は上下方向において希釈水の水面と同等の位置に配置されている。パイプスキマー2nは、例えば円管をその中心軸方向に沿って2つに分割したうちの一方のような形状を有している。
流路F1、F2を介してフィルタ2iに供給された希釈水(樹液含有水X4)からは、フィルタ2iによって固形物すなわちパームチップX2が分離され、分離されたパームチップX2は水槽2aに戻される。パームチップX2が分離された希釈水(樹液含有水X4)は回収タンク2hに供給される。回収タンク2hに設けられたCOD濃度計2kによって、回収タンク2hに貯留されている樹液含有水X4の樹液濃度が所定の管理値を超えているか否かを確認することができる。回収タンク2hに貯留された希釈水(樹液含有水X4)は、循環ポンプ2fの動作により、一部は流路F3を介して複数の水噴射ノズル2gに供給され、残りの部分は流路F4を介して貯留タンク2oに供給される。貯留タンク2oに貯留された樹液含有水X4は、メタン発酵設備6に供給される。
流路F3、F4には、第1調整弁2p及び第2調整弁2qがそれぞれ設けられており、流路F3、F4を流れる希釈水(樹液含有水X4)の流量を調整できる。例えば、COD濃度計2kの計測によって回収タンク2hに貯留されている樹液含有水X4の樹液濃度が所定の管理値よりも低いと判明した場合には、第2調整弁2qを全閉すると共に第1調整弁2pを全開し、回収タンク2hからの全ての希釈水(樹液含有水X4)を流路F3及び複数の水噴射ノズル2gを介して水槽2aに戻す。一方、回収タンク2hに貯留されている樹液含有水X4の樹液濃度が所定の管理値を超えている場合は、第1調整弁2p及び第2調整弁2qの開度を適宜調節して、水槽2aに戻る希釈水の量と貯留タンク2oに供給される量とを適切な割合に調整する。なお、本実施形態では、原水は不図示の流路を介して直接に水槽2aに供給されている。
本実施形態の前処理装置2Aは、空気噴射ノズル2e1を備えており、この空気噴射ノズル2e1にはブロア2dから空気が供給される。空気噴射ノズル2e1は、第2傾斜部H4におけるコンベヤベルト2c1の往路部分と復路部分との間に配置されており、希釈水の水面より上側に位置する復路部分の裏面に空気を吹き付ける。上述したように、第1直線部H1におけるコンベヤベルト2c1の往路部分と復路部分との間にパームチップX2が進入する場合があるが、進入したパームチップX2が復路部分の裏面に付着して水面から引き上げられたとしても、空気噴射ノズル2e1が空気を吹き付けることで、付着したパームチップX2を再び希釈水中に戻したり、パイプスキマー2nに導入したりすることができる。なお、空気噴射ノズル2e1に代えて、希釈水を噴射する水噴射ノズルを設けてもよい。
本実施形態の前処理装置2Aは、水噴射ノズル2g1を備えており、この水噴射ノズル2g1には流路F3を介して回収タンク2hから希釈水が供給される。水噴射ノズル2g1は、第2傾斜部H4におけるコンベヤベルト2c1の往路部分と復路部分との間、かつ希釈水の水面下に配置されており、希釈水の水面より下側に位置する往路部分の裏面から表面に向けて、搬送方向下流側に向けて希釈水を噴射する。希釈水はメッシュベルトを通過するので、第2傾斜部H4におけるコンベヤベルト2c1の往路部分を介してパームチップX2が往路部分と復路部分との間に進入することを抑制することができる。
また、前処理装置2Aには、搬送方向下流側に向かうに従い下側に向けて延びる、投入側傾斜板2rが設けられている。本実施形態では、投入装置2bによって投入されたパームチップX2は、投入側傾斜板2rの上面を滑り落ちて、水槽2aの所望の位置に供給される。なお、投入装置2bのみによって水槽2aの所望の位置にパームチップX2を供給できる場合は、投入側傾斜板2rを設けずともよい。水槽2aの搬送方向上流側(投入装置2bが設けられている側)には、コンベヤベルト2c1の爪部材2t(図7、8参照)によって捉えられたパームチップX2を回収するチップ回収部2sが設けられている。
図7、8に示すように、コンベヤベルト2c1の幅方向両端には、コンベヤベルト2c1の延在方向に沿って延びるチェーン2c2がそれぞれ設けられており、このチェーン2c2がスプロケット2mを含む複数のスプロケットに掛け回されている。スプロケット2mは、スプロケット軸2uの両端にそれぞれ設けられている。本実施形態のスプロケット2mの歯数は、比較的に大きな8Tや12Tとなっている。このため、スプロケット軸2uの径方向における、スプロケット軸2uの外周面とスプロケット2mの外周縁との間の距離を大きくすることができ、よって、スプロケット軸2uの外周面と、スプロケット2mに掛け回されているコンベヤベルト2c1との距離を大きくすることができる。なお、歯数の大きなスプロケットを用いる場合は、軸方向に直交する方向に沿って分割可能なスプロケットを採用しても良い。
コンベヤベルト2c1の裏面側には、チップ受け部2vがコンベヤベルト2c1の延在方向に所定間隔を空けて複数設けられている。チップ受け部2vは、コンベヤベルト2c1の裏面から、コンベヤベルト2c1で囲まれた空間G1に向けて突出すると共にコンベヤベルト2c1の幅方向に延びる板状の第1部分2wと、第1部分2wの先端からコンベヤベルト2c1の移動方向に向けて突出すると共にコンベヤベルト2c1の幅方向に延びる板状の第2部分2xと、を備えている。第1部分2w及び第2部分2xの、コンベヤベルト2c1の幅方向における長さは、同等となっている。
コンベヤベルト2c1の復路部分の裏面にパームチップX2が付着している場合、復路から往路に転じる際に裏面は下方を向きつつあるので、この裏面に付着しているパームチップX2は下方に向けて落下する場合がある。本実施形態ではチップ受け部2vがコンベヤベルト2c1に設けられているので、落下したパームチップX2をこのチップ受け部2vが受け止めることができる。また、往路部分の裏面が完全に下方を向いている場合でも、チップ受け部2vの第2部分2xがパームチップX2を保持することができ、チップ受け部2vが搬送装置2cの第2傾斜部H4に到達した際に、チップ受け部2vが傾くことで、第2部分2xに保持されていたパームチップX2を落下させて、パイプスキマー2nに導入することができる。
図8に示すように、一対のチェーン2c2には、複数の第1プレート2c3、複数の第2プレート2c4及び複数の第3プレート2c5が各々架け渡されるように固定されている。これにより、一対のチェーン2c2の間隔は一定に維持されている。第1プレート2c3には、爪部材2tがボルト等を用いて固定されている。コンベヤベルト2c1は、金属製のメッシュ2c6が複数連結されて構成されている。コンベヤベルト2c1の延在方向で隣り合う2つのメッシュ2c6の互いに対向する端部は、それぞれ取付プレート2c7に溶接等によって接合されており、この一対の取付プレート2c7が第2プレート2c4にボルト等を用いて固定されている。第3プレート2c5には保持用パイプ2c8がブラケット2c9等を用いて固定されており、第3プレート2c5と保持用パイプ2c8との間にメッシュ2c6が挟持されて保持されている。
第1プレート2c3と第2プレート2c4との間、第2プレート2c4と第3プレート2c5との間、及び第3プレート2c5と第1プレート2c3との間には、コンベヤベルト2c1の厚さ方向に貫通する隙間G2、G3及びG4がそれぞれ設けられている。本実施形態では、隙間G2及びG3を塞ぐように樹脂製の第1カバー2yが設けられ、隙間G4を塞ぐように第2カバー2zが設けられており、隙間G2、G3及びG4は全て閉塞されている。このため、隙間G2、G3及びG4を介したパームチップX2の移動(コンベヤベルト2c1の厚さ方向での移動)は防止されている。なお、隙間G2、G3及びG4をそれぞれ塞ぐように個別にカバーが設けられてもよいし、隙間G2、G3及びG4をまとめて塞ぐように1つのカバーが設けられてもよい。
本実施形態のメッシュ2c6には、その開口が比較的に小さいメッシュが用いられており、例えば開口径が1.6mmである。このように、比較的小さな開口のメッシュ2c6を用いているので、メッシュの開口を介したパームチップX2の移動(コンベヤベルト2c1の厚さ方向での移動)が抑制されている。
続いて、この第2実施形態の作用を説明する。
上述したように、コンベヤベルト2c1の往路部分の上側の希釈水内を搬送されているパームチップX2は、第1直線部H1におけるコンベヤベルト2c1のメッシュの開口や、上記隙間G2、G3及びG4を介して、往路部分と復路部分との間に進入する場合がある。往路部分と復路部分との間に進入したパームチップX2の一部は、第2傾斜部H4における復路部分の裏面に付着して希釈水から引き上げられ、復路部分の移動と共に第3直線部H5のスプロケット2mに向けて搬送される。スプロケット2mにおいて復路から往路に転じる際に裏面は下方を向くので、スプロケット2mを通り過ぎた後、コンベヤベルト2c1の裏面に付着しているパームチップX2は下方に向けて、すなわち第3直線部H5の復路部分の裏面に再び落下する。第3直線部H5ではこのようなパームチップX2の付着と落下が繰り返され、パームチップX2はスプロケット軸2uとコンベヤベルト2c1の裏面との間に次第に堆積される。堆積したパームチップX2は、コンベヤベルト2c1を裏面側から押圧し、コンベヤベルト2c1のメッシュが破損する可能性がある。このような不具合は、上述した本実施形態の構成によって防止又は抑制することが可能である。
パイプスキマー2nは、第2傾斜部H4における往路部分と復路部分との間の希釈水をパームチップX2と共に回収することで、このパームチップX2がスプロケット2mに向けて搬送されることを抑制できる。また、コンベヤベルト2c1の往路部分と復路部分との間に進入したパームチップX2が第2傾斜部H4の復路部分の裏面に付着して水面から引き上げられたとしても、空気噴射ノズル2e1が空気を吹き付けることで、付着したパームチップX2を再び希釈水中に戻したり、パイプスキマー2nに導入したりすることができる。さらに、水噴射ノズル2g1が、希釈水の水面より下側に位置する第2傾斜部H4における往路部分の裏面から表面に向けて、搬送方向下流側に向かって希釈水を噴射するので、第2傾斜部H4におけるコンベヤベルト2c1の往路部分を介してパームチップX2が往路部分と復路部分との間に進入することを抑制できる。
スプロケット2mの歯数は、比較的に大きな8Tや12Tとなっているので、スプロケット軸2uの外周面と、スプロケット2mに掛け回されているコンベヤベルト2c1との距離を大きくすることができる。よって、スプロケット軸2uとコンベヤベルト2c1との間にパームチップX2が堆積してメッシュを破損させるまでの時間を長くすることができ、例えば定期的に行われるメンテナンス時に、堆積したパームチップX2を取り除くことで、メッシュの破損を防止することができる。
コンベヤベルト2c1の復路部分の裏面に付着しているパームチップX2が、復路から往路に転じる際に下方に向けて落下した場合であっても、本実施形態ではチップ受け部2vがコンベヤベルト2c1に設けられているので、落下したパームチップX2をこのチップ受け部2vが受け止めることができる。また、往路部分の裏面が完全に下方を向いている場合でも、チップ受け部2vの第2部分2xがパームチップX2を保持することができ、チップ受け部2vが搬送装置2cの第2傾斜部H4に到達した際に、チップ受け部2vが傾くことで、第2部分2xに保持されていたパームチップX2を落下させて、パイプスキマー2nに導入することができる。このため、コンベヤベルト2c1の往路部分の裏面から落下したパームチップX2が再び復路部分の裏面に落下してスプロケット軸2uとコンベヤベルト2c1との間にパームチップX2が堆積することを、効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、上記隙間G2、G3及びG4を塞ぐ第1カバー2y及び第2カバー2zが設けられ、比較的に小さな開口を有するメッシュ2c6を採用しているので、隙間G2、G3及びG4やメッシュの開口を介してパームチップX2が往路部分と復路部分との間に進入することを抑制することができる。
以上のような本実施形態の構成によって、スプロケット軸2uとコンベヤベルト2c1との間にパームチップX2が堆積することを抑制でき、よってメッシュ2c6の破損を防止できる。なお、パイプスキマー2n、空気噴射ノズル2e1、水噴射ノズル2g1、チップ受け部2v、第1カバー2y及び第2カバー2zの設置、比較的に大きな歯数(径)のスプロケット2mの採用、並びに比較的に小さな開口のメッシュ2c6の採用は、全てを同時に適用する必要はなく、これらの構成のうち少なくとも1つを採用すればよい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、例えば以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施形態では、セルロース系バイオマスの一種であるパーム幹X1を搾汁対象としたが、本発明はこれに限定されない。糖分を含む樹液を有するセルロース系バイオマスには、パーム幹X1の他にオイルパームの枝葉、パーム葉柄、バナナ、サトウキビ、トウモロコシ、キャッサバ、サゴ椰子、ニッパ椰子、ヤムイモ、ソルガム、馬鈴薯、バナナ幹や葉、セルロースと樹液(またはジュース)、セルロース・でん粉・樹液(またはジュース)からなる作物等、種々の植物があるので、本発明は、各種のセルロース系バイオマスに適用可能である。
(2)上記実施形態では、図2及び図3に示す前処理装置2を用いたが、本発明はこれに限定されない。前処理装置2は、希釈水に浸漬したパームチップX2を流体を用いて撹拌するものであれば他の形態のものでもよい。
(3)例えば、上述した前処理装置2では2つの流体つまり空気と希釈水とを用いてパームチップX2を撹拌したが、本発明はこれに限定されない。空気と希釈水とのいずれか一方を用いてパームチップX2を撹拌しても良い。例えば、空気のみを用いてパームチップX2を撹拌する場合、第1直線部H1の下方に複数の空気噴射ノズル2eを平面視2次元状に設けて第1直線部H1上のパームチップX2をより均一に撹拌することが考えられる。
(4)また、上述した前処理装置2では、空気を下方からパームチップX2に向けて噴射し、また希釈水を両側(側方)からパームチップX2に向けて噴射したが、本発明はこれに限定されない。例えば、空気を両側(側方)からパームチップX2に向けて噴射し、また希釈水を下方からパームチップX2に向けて噴射してもよい。
(5)また、上述した前処理装置2では、第1直線部H1、第1傾斜部H2及び第2直線部H3を備える搬送装置2cを備えるが、本発明はこれに限定されない。他の形式の搬送装置を採用しても良い。例えば直線状かつ全体として水平に対して傾斜した搬送装置を採用しても良い。
(6)また、上述した前処理装置2では、切替弁2jを設けることにより希釈水(樹液含有水X4)と原水(真水)とを切り替えて水槽2aに供給するが、本発明はこれに限定されない。例えば、切替弁2jを削除することにより専ら希釈水(樹液含有水X4)を循環ポンプ2fから水槽2aに供給し、別途設けた原水供給ポンプを用いて所定量の原水(真水)を水槽2aに別途供給しても良い。
(7)また、上述した前処理装置2では、水槽2aから溢れた希釈水(樹液含有水X4)を回収タンク2hに回収し、一部をメタン発酵設備6に供給したが、本発明はこれに限定されない。例えば、回収タンク2hを削除し、水槽2aから溢れた希釈水(樹液含有水X4)の一部をメタン発酵設備6に直接供給しても良い。
(8)さらには、上述した前処理装置2では、搬送装置2cの両側に各々一列に配列する水噴射ノズル2gを設けたが、本発明はこれに限定されない。例えば、上下2列に水噴射ノズル2gを設け、パームチップX2の撹拌状態に応じて上列あるいは下列のいずれか一方から希釈水(樹液含有水X4)を噴射しても良い。
(9)上記実施形態では、糖化処理S4及び固液分離処理S5を行うことにより搾り滓X6から糖化液X8を取得したが、本発明はこれに限定されない。糖化処理S4及び固液分離処理S5を削除することにより、樹液含有水X4及び搾汁液X5のみを原料としてメタン発酵処理S6を行っても良い。
(10)上記実施形態では、破砕機1を備えるバイオマス処理装置について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えばパームチップX2を原料とするバイオマス処理装置では、破砕機1を省略することができる。すなわち、パーム幹X1を事前に破砕することによって得られたパームチップX2を原料として受け入れる形態のバイオマス処理装置も、本発明の技術的範囲である。
(11)上記実施形態では、前処理装置2の処理によって得られた処理済パームチップX3は直接に搾汁機3に供給されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、処理済パームチップX3を湿式摩砕機で加水しながら摩砕してスラリーとし、このスラリーを搾汁機3に供給して搾汁してもよい。すなわち、本発明の搾汁装置が、前処理装置と搾汁機との間に設けられる湿式摩砕機をさらに備えても良く、本発明の搾汁方法が、前処理後の処理済パームチップX3(セルロース系バイオマス)に対する湿式摩砕処理をさらに有しても良い。湿式摩砕機としては例えばローラミル等が挙げられる。湿式摩砕機による摩砕処理後のスラリーを搾汁機3で搾汁することで、搾汁機3にて得られる搾汁液X5のSCOD量を増加させることができる。
(12)上記第2実施形態では、パイプスキマー2nから回収した希釈水は流路F2を介してフィルタ2iに供給されているが、本発明はこれに限定されない。パイプスキマー2nから回収した希釈水にはパームチップX2が多く含まれている場合があるため、この希釈水をフィルタ2iに供給すると、フィルタ2iで補足されるパームチップX2の量が増加し、フィルタ2iでの作業が煩雑になる。そこで、パイプスキマー2nから回収された希釈水を、フィルタ2iに供給せずに第2の循環ポンプを用いて直接に水槽2aに戻すように構成しても良い。この場合、第2の循環ポンプにパームチップX2を含んだ希釈水をそのまま圧送できるポンプを採用しても良い。
(13)上記第2実施形態では、フィルタ2iの下流側に循環ポンプ2fが設けられているが、本発明はこれに限定されない。例えば循環ポンプ2fにパームチップX2を含んだ希釈水をそのまま圧送できるポンプを採用し、フィルタ2iを流路F4に設け、貯留タンク2oに供給される樹液含有水X4のみを当該フィルタ2iによって濾過して固形物であるパームチップX2を除去するように構成しても良い。
(14)上記第2実施形態では、コンベヤベルト2c1の復路部分の表面に設けられた爪部材2tが、水槽2aの底部に堆積したパームチップX2を捉えてチップ回収部2sに向けて搬送するが、本発明はこれに限定されない。例えば、搬送装置2cの第3直線部H5において、コンベヤベルト2c1の表面から同一距離(爪部材2tの高さよりも僅かに長い距離)だけ離間し、かつコンベヤベルト2c1の表面に沿って延在するケーシングを設け、爪部材2tがパームチップX2を捉えつつ当該ケーシングに沿って搬送することで、水槽2aの底部に堆積したパームチップX2を再び往路部分の表面(上側の面)に載置することが可能となる。この場合、チップ回収部2sは設けずともよく、パームチップX2は処理済パームチップX3となって下流工程に供給されるので、回収場所が異なることによるチップの品質のバラツキを防止することができる。
1 破砕機
2、2A 前処理装置
2a 水槽
2b 投入装置
2c 搬送装置
2c1 コンベヤベルト
2d ブロア
2e 空気噴射ノズル
2f 循環ポンプ
2g 水噴射ノズル
2h 回収タンク
2i フィルタ
2j 切替弁
2k COD濃度計
2n パイプスキマー(回収部)
3 搾汁機
X1 パーム幹(セルロース系バイオマス)
X2 パームチップ
X3 処理済パームチップ
X4 樹液含有水
X5 搾汁液
X6 搾り滓
X7 糖化処理液
X8 糖化液
X9 バイオガス
H1 第1直線部
H2 第1傾斜部
H3 第2直線部
H4 第2傾斜部
H5 第3直線部

Claims (12)

  1. 破砕されたセルロース系バイオマスに所定の前処理を施した上で搾汁処理するセルロース系バイオマスの搾汁方法であって、
    前記前処理は、前記セルロース系バイオマスを希釈水に浸漬させ、かつ、流体を用いて撹拌する浸漬・撹拌処理を含むセルロース系バイオマスの搾汁方法。
  2. 前記浸漬・撹拌処理では、前記希釈水中の前記セルロース系バイオマスに前記希釈水を前記流体として噴射することによって撹拌する請求項1に記載のセルロース系バイオマスの搾汁方法。
  3. 前記浸漬・撹拌処理では、前記希釈水中の前記セルロース系バイオマスに空気を前記流体として噴射することによって撹拌する請求項1または2に記載のセルロース系バイオマスの搾汁方法。
  4. 前記浸漬・撹拌処理では、前記セルロース系バイオマスを前記希釈水に連続的あるいは間欠的に投入し、前記希釈水中で所定方向に搬送した後に前記希釈水から連続的あるいは間欠的に引き上げる請求項1〜3のいずれか一項に記載のセルロース系バイオマスの搾汁方法。
  5. 前記セルロース系バイオマスは、オイルパームの幹または枝葉である請求項1〜4のいずれか一項に記載のセルロース系バイオマスの搾汁方法。
  6. 前記浸漬・撹拌処理では、前記希釈水に浸漬された前記セルロース系バイオマスを所定の搬送方向に搬送するコンベヤベルトの、往路部分と復路部分との間、かつ前記搬送方向の上流側における前記希釈水の水面下近傍に設けられた回収部を介して、前記セルロース系バイオマスと共に前記希釈水を回収する請求項1〜5のいずれか一項に記載のセルロース系バイオマスの搾汁方法。
  7. セルロース系バイオマスの破砕物に所定の前処理装置で前処理を施した上で搾汁処理するセルロース系バイオマスの搾汁装置であって、
    前処理装置は、
    希釈水を貯留する水槽と、
    前記水槽内において前記希釈水に浸漬された前記破砕物を流体を用いて撹拌する撹拌装置とを備えるセルロース系バイオマスの搾汁装置。
  8. 前記撹拌装置は、前記破砕物に前記希釈水を前記流体として噴射する水噴射ノズルを備える請求項7に記載のセルロース系バイオマスの搾汁装置。
  9. 前記撹拌装置は、前記破砕物に空気を前記流体として噴射する空気噴射ノズルを備える請求項7または8に記載のセルロース系バイオマスの搾汁装置。
  10. 前記水槽に前記破砕物を連続的あるいは間欠的に投入する投入装置と、
    前記水槽中の前記破砕物を所定方向に搬送して前記希釈水から連続的あるいは間欠的に引き上げる搬送装置とをさらに備える請求項7〜9のいずれか一項に記載のセルロース系バイオマスの搾汁装置。
  11. 前記セルロース系バイオマスは、オイルパームの幹または枝葉である請求項7〜10のいずれか一項に記載のセルロース系バイオマスの搾汁装置。
  12. 前記前処理装置は、前記破砕物と共に前記希釈水を回収する回収部をさらに備え、
    前記回収部は、前記水層内の前記希釈水に浸漬された前記破砕物を所定の搬送方向に搬送するコンベヤベルトの、往路部分と復路部分との間、かつ前記搬送方向の上流側における前記希釈水の水面下近傍に設けられている請求項7〜11のいずれか一項に記載のセルロース系バイオマスの搾汁装置。
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