JPWO2017183389A1 - インクジェットヘッド、ヘッドモジュール及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェットヘッド、ヘッドモジュール及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

本発明の課題は、インク温度を高精度に制御できるインクジェットヘッド、ヘッドモジュール、及びインクジェット記録装置を提供することである。本発明のインクジェットヘッド10は、ヘッドチップ20と、共通インク室40と、放熱部51を有する外装フレーム50と、筐体60に取り付けられた、圧電素子5を駆動する駆動部61と、ヘッドチップ20の温度を検知する温度検知部80と、温度検知部80によって検知された温度に基づいて駆動し、外装フレーム50を加熱する第1ヒーター52と、を備え、ヘッドチップ20から放熱部51までの熱抵抗をRa(℃/W)、駆動部61から放熱部51までの熱抵抗をRb(℃/W)、及び第1ヒーター52から放熱部51までの熱抵抗をRc(℃/W)としたとき、Rc<Rb<Raの関係を満たすことを特徴とする。

Description

本発明は、インクジェットヘッド、ヘッドモジュール及びインクジェット記録装置に関する。
従来、インクジェットヘッドに備えられた複数のノズルからインクの液滴を射出して記録媒体に画像を形成するインクジェット記録装置が知られている。インクジェットヘッドには、ノズルから液滴を射出させるための圧力発生手段となるアクチュエーターと、当該アクチュエーターの駆動部等が備えられている。
このようなインクジェットヘッドでは、アクチュエーターの駆動により発生する熱によって、インクジェットヘッドが温められ、ヘッド内部のインクの温度が上昇する。これによって、ヘッド内部のインクの温度にムラが生じると、インクの粘度にムラが生じることとなるため、インクの射出速度がばらついて、印字ムラなどの画質劣化を引き起こす場合がある。
また、近年、アクチュエーターの高周波数駆動が可能となったことで、アクチュエーターや駆動ICからの発熱量が増加する傾向にある。さらに、近年のインクジェットヘッドの小型化によって、これらのアクチュエーターが高密度に配置されることが多くなっている。このようなアクチュエーターを備えたインクジェットヘッドでは、ヘッド内部で、インクの温度ムラが発生しやすいため、ヘッド自体を放熱しやすい設計とすることで、インクの温度ムラを発生しにくくすることが求められている。
そこで、特許文献1には、3列以上のノズル列を有するノズルプレートを備えるインクジェットヘッドであって、当該ノズルプレートに、ノズル列毎に放熱率の異なる放熱部を設けたインクジェットヘッドが開示されている。このインクジェットヘッドでは、高い温度になりやすい中央のノズル列部分が放熱されやすくなっているため、ノズル列間のインク温度を均一に保ちやすくなっている。
特開2012−196880号公報
しかしながら、近年の多数のインクジェットヘッドを搭載するインクジェット記録装置では、印刷する画像によっては、インクジェットヘッドごとにアクチュエーターの駆動率が大きく異なるため、ヘッド間において、インクの温度に大きな差異が生じる場合が多い。このような場合には、ヘッド間のインクの粘度に差異が生じるため、ヘッド間のインクの射出速度に差異が生じ、上述した印字ムラなどの画質劣化が引き起こされる可能性がある。
また、UVインクなどの粘度の高いインクを使用して描画するインクジェット記録装置では、インクジェットヘッドに内蔵したヒーターによって、射出特性に適したインク粘度となるように、インクを加熱しながら用いることがある。このような装置に搭載するインクジェットヘッドでは、従来の放熱しやすい設計にすることとは反対に、熱を外部に逃げにくくする設計が必要である。そのため、特にこのインクジェット記録装置では、インクジェットヘッド内のインク温度を高精度に制御し、ヘッド間のインクを均一化するための新しい課題解決手段が求められていた。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、インク温度を高精度に制御できるインクジェットヘッド、ヘッドモジュール、及びインクジェット記録装置を提供することである。
上記課題の解決のために、請求項1に記載の発明は、インクジェット記録装置のヘッドモジュールに搭載されるインクジェットヘッドであって、
複数のノズルにそれぞれ連通する複数の圧力室内部に圧力変化を生じさせることにより、前記複数のノズルからインクを射出させる複数の圧力発生手段を有するヘッドチップと、
前記複数の圧力室に供給するインクを貯留する共通インク室と、
前記共通インク室の外側に設けられ、前記インクジェットヘッドの熱を放熱可能な放熱部を有する外装フレームと、
前記外装フレームの外側に設けられた筐体に取り付けられた、前記圧力発生手段を駆動する駆動部と、
前記ヘッドチップの温度を検知する検知手段と、
前記検知手段によって検知された温度に基づいて駆動し、前記外装フレームを加熱する第1ヒーターと、を備え、
前記ヘッドチップから前記放熱部までの熱抵抗をRa(℃/W)、前記駆動部から前記放熱部までの熱抵抗をRb(℃/W)、及び前記第1ヒーターから前記放熱部までの熱抵抗をRc(℃/W)としたとき、下記式(1)の関係を満たすことを特徴とする。
式(1):Rc<Rb<Ra
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記共通インク室を加熱する第2ヒーターを備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記インクジェットヘッドの側面に、当該側面から突起する複数の凸部を有することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記放熱部は、アルミニウム又はアルミニウム合金によって形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記ヘッドチップは、シリコン基板を有することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、
請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のインクジェットヘッドを取り付ける取付部材を有するヘッドモジュールであって、
前記取付部材に、前記インクジェットヘッドの2つ以上が、前記インクジェットヘッドの前記放熱部が接触するように取り付けられており、
前記取付部材が、金属によって形成されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、
請求項6に記載のヘッドモジュールと、
前記検知手段によって検知された温度に基づいて、前記第1ヒーターの駆動を制御する制御部と、
を備えることを特徴とするインクジェット記録装置である。
本発明によれば、インク温度を高精度に制御できるインクジェットヘッド、ヘッドモジュール、及びインクジェット記録装置を提供することができる。
インクジェット記録装置の概略構成を示す斜視図 ヘッドモジュールを示す底面図 インクジェットヘッドを示す斜視図 ヘッドチップの断面の一部を拡大した断面図 図3のV−Vに沿って切断した断面の斜視図 図3のV−Vに沿って切断した断面図 インクジェットヘッドの右側面図 図7のVIII−VIIIに沿って切断した断面図 図7のIX−IXに沿って切断した断面図 図7のVIII−VIIIに沿った断面における、ヘッドチップ、外装フレーム及び筐体の位置関係を示す断面図 図7のVIII−VIIIに沿った断面における、ヘッドチップ、外装フレーム及び筐体の位置関係を示す斜視図 インクジェット記録装置の機能的構成を概略的に示すブロック図 熱抵抗値を算出するためのモデル図 インクジェットヘッドの変形例の斜視図
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について説明する。但し、発明の範囲は図示例に限定されない。
[インクジェット記録装置の概略]
インクジェット記録装置100は、プラテン101、搬送ローラー102、及びラインヘッド103,104,105,106等を備える(図1)。
また、以下の説明では、図1に示すとおり、記録媒体Rの搬送方向を前後方向、記録媒体Rの搬送面において当該搬送方向に直交する幅方向を左右方向とし、前後方向及び左右方向に垂直な方向を上下方向(インクの射出方向)として説明する。
プラテン101は、上面に記録媒体Rを支持しており、搬送ローラー102が駆動されると、記録媒体Rを搬送方向(前後方向)に搬送する。
ラインヘッド103,104,105,106は、記録媒体Rの搬送方向(前後方向)の上流側から下流側にかけて、搬送方向に直交する幅方向(左右方向)に並列して設けられている。そして、ラインヘッド103,104,105,106の内部には、ヘッドモジュール200が設けられており、そのヘッドモジュール200には、インクジェットヘッド10が少なくとも一つ設けられている。
[ヘッドモジュール]
ヘッドモジュール200は、開口部を有する取付部材201に、複数のインクジェットヘッド10が、当該開口部からヘッドチップ20が露出するように取り付けられている(図2)。また、取付部材201に、インクジェットヘッド10の放熱部51が接触するように取り付けられている。また、複数のインクジェットヘッド10は、左右方向に2列平行となるように設けられており、全体として千鳥格子状の配置となる位置関係で取り付けられている。なお、インクジェットヘッド10の放熱部51は、取付部材201の上面側に接触しているため、図2では、放熱部51を破線で示している。
そして、例えば、ラインヘッド103,104,105,106には、それぞれに対して、シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(K)のインクを射出するインクジェットヘッド10が備えられたヘッドモジュール200が備えられている。
取付部材201は、高熱伝導率であるという観点から、金属によって形成されていることが好ましい。取付部材201を高熱伝導率とすることで、インクジェットヘッド10の放熱部51から取付部材201に放熱しやすくすることができる。そして、その熱によって取付部材201が温められ、他のインクジェットヘッド10とも熱交換が行われることにより、取付部材201に取り付けられた複数のインクジェットヘッド10の温度を均一化しやすくできる。
金属としては、一般に高熱伝導率であるので種類は特に問わないが、例えば、42アロイ、ニッケル、コバール、インバー、ステンレス、銅、アルミニウム及びアルミニウム合金等を用いることができる。
[インクジェットヘッド]
インクジェットヘッド10は、ヘッドチップ20、保持部30、共通インク室40、外装フレーム50、筐体60、カバー部材70及び温度の検知手段としての温度検知部80等を備える(図3〜11参照)。
なお、図10及び図11では、ヘッドチップ20、外装フレーム50及び筐体60の位置関係を説明するため、それら以外の接続部材21、キャップ部22及び共通インク室40等の構成部品は省略して記載している。
ヘッドチップ20は、ノズル基板1、第一接着用基板2、圧力室基板3、第二接着用基板4、圧力発生手段としての圧電素子5及び配線基板6が、この順で積層されて構成されている(図4)。
ノズル基板1は、インクジェットヘッド10の最下層に位置している。また、ノズル基板1は、例えば、シリコン製の基板である。このノズル基板1の下面が記録媒体Rと対向するノズル形成面となっており、このノズル基板1を上下に貫通して複数のノズルnが形成されている。
第一接着用基板2は、ノズル基板1の上面に積層され、接合されている。この第一接着用基板2は、例えば、ガラス製の基板である。この第一接着用基板2には、ノズル基板1のノズルnと連通し、インク流路を構成する貫通孔2aが形成されている。
そして、第一接着用基板2の上面には、圧力室基板3が積層され、接合されている。
圧力室基板3は、圧力室層3aと振動板3bとから構成されている。
圧力室層3aは、第一接着用基板2の上面に積層され、接合されている。また、圧力室層3aは、シリコン製の基板から構成されている。この圧力室層3aには、ノズルnから射出されるインクを貯留する圧力室3cが、当該圧力室層3aを貫通するように形成されている。
圧力室3cは、貫通孔2a及びノズルnの上方に設けられ、これら貫通孔2a及びノズルnと連通している。
振動板3bは、圧力室3cの開口を覆うように圧力室層3aの上面に積層され、接合されている。すなわち、振動板3bは、圧力室3cの上壁部を構成している。また、振動板3bの表面には、例えば、酸化膜が形成されている。
そして、振動板3bの上面には、第二接着用基板4が積層され、接合されている。
第二接着用基板4は、振動板3bの上面に積層されている。また、第二接着用基板4は、例えば、感光性樹脂から構成されている。この第二接着用基板4の内部には、圧電素子5を収容する空間部4aが形成されている。この空間部4aは、第二接着用基板4を貫通するように圧力室3cの上方に形成されている。
圧電素子5は、圧力室3cと略同一の平面視形状に形成され、振動板3bを挟んで圧力室3cと対向する位置に設けられている。この圧電素子5は、振動板3bを変形させるためのPZT(lead zirconium titanate)からなるアクチュエーターである。また、圧電素子5の下面に設けられた電極(図示略)が振動板3bに接続されている。そして、圧電素子5は、圧力室3c内部に圧力変化を生じさせることにより、ノズルnからインクを射出させることができる。
また、第二接着用基板4には、圧力室基板3の連通孔3dと連通する貫通孔4bが、空間部4aとは独立して形成されている。
そして、第二接着用基板4の上面には、配線基板6が積層され、接合されている。
配線基板6は、例えば、シリコン製の基板であるインターポーザ6aを備えている。インターポーザ6aの下面には、例えば、2層の酸化ケイ素の絶縁層6b、6cが被覆され、上面には、同じく酸化ケイ素の絶縁層6dが被覆されている。そして、インターポーザ6aの下方の2つの絶縁層6b、6cのうち、下側に位置する絶縁層6cが、第二接着用基板4の上面に積層され、接合されている。
また、インターポーザ6aには、スルーホール6eが積層方向に形成されており、このスルーホール6eには、貫通電極6fが挿通されている。貫通電極6fの下端には、水平方向に延在する下側配線6gの一端が接続されている。この下側配線6gの他端には、空間部4a内に露出したスタッドバンプ6hが設けられ、圧電素子5の上面の電極(図示略)に設けられた導電ペースト5aと接続されている。また、下側配線6gは、インターポーザ6aの下方の2つの絶縁層6b、6cによって挟まれて保護されている。
また、インターポーザ6aには、第二接着用基板4の貫通孔4bと連通するインレット6iが、当該インターポーザ6aを上下方向に貫通するように形成されている。
また、配線基板6の上面には、一端が貫通電極6fの上端に接続されるとともに、他端が配線基板6の前後方向の端部で接続部材21に接続される上側配線6jが配設されている。接続部材21は、フレキシブルプリント基板等からなる配線部材であり、ヘッドチップ20の上部に引き出され、後述する駆動部61に接続している(図6等参照)。そしてこの駆動部61から、接続部材21、上側配線6j、貫通電極6f及び下側配線6gを通じて、圧電素子5に電気が供給される。
また、配線基板6の上面の上側配線6j及びインターポーザ6aの絶縁層6dの上面を覆うように接着層6kが形成されている。接着層6kは、例えば、当該インクジェットヘッド10を保持部30と接着するための感光性樹脂等から構成されている。また、接着層6kは、上側配線6jを保護する保護層を構成している。また、接着層6kには、インレット6iと連通する貫通孔6lが形成されている。
また、ヘッドチップ20の左右方向及び前後方向の端部には、図6等に示されているように、インクジェットヘッド10の下側を塞ぐキャップ部22が設けられていることが、インクジェットヘッド10の内部を保護する観点から好ましい。
保持部30は、ヘッドチップ20の上側に接合されており、共通インク室40及び外装フレーム50等を保持している。
共通インク室40は、配線基板6の上に設けられており、ヘッドチップ20の上面の各貫通孔6lから各ヘッドチップ20内の圧力室3cに供給するためのインクを貯留している。また、共通インク室40の側面には、共通インク室40を加熱可能な第2ヒーター41及び伝熱板43が設けられている。
第2ヒーター41は、入力リード線42a及び出力リード線42bに接続し、制御部300(図12参照)によって駆動が制御されており、入力リード線42aを通して第2ヒーター41に電気が供給されると加熱するようになっている。そして、第2ヒーター41に発生した熱で共通インク室40を加熱することによって、共通インク室40内のインクを加熱することができる。
また、第2ヒーター41の外側には、伝熱板43が設けられている。伝熱板43は、共通インク室40の外周に設けられた第2ヒーター41を保護するとともに、伝熱板43自体が温まることによって、共通インク室40に熱を伝える役割も有している。
また、共通インク室40の上部には、共通インク室40にインクを供給するインク供給部44と、共通インク室40のインクを排出するインク排出部45が設けられている。
外装フレーム50は、例えば、アルミニウム合金によって左右方向に長尺に形成されており、その左端部及び右端部には、放熱部51,51が設けられている(図10及び図11)。
放熱部51,51は、ネジ等によって、ヘッドモジュール200の取付部材201に接触するように固定されており、これによって、インクジェットヘッド10がヘッドモジュール200に取付固定されている(図2)。そして、インクジェットヘッド10の熱が、放熱部51からヘッドモジュール200の取付部材201に放熱できるようになっている。
放熱部51は、アルミニウム又はアルミニウム合金によって形成されていることが、高熱伝導率であり、かつ耐食性に優れているという観点から好ましい。
なお、放熱部51は、少なくとも高熱伝導率の材料で形成されていればよく、仮に耐食性の低いものを用いる際には、表面にパリレン膜、クロムめっき、フッ素樹脂等のコーティングを行って用いることとすればよい。
また、放熱部51は、外装フレーム50に設けられていることとしたが、外装フレーム50と一体成形されていてもよいし、外装フレーム50に対して接着剤等によって接着されていてもよい。
また、外装フレーム50の内側の面には、第1ヒーター52が設けられている(図5及び図6)。第1ヒーター52は、第1ヒーター52に発生した熱によって、外装フレーム50を加熱することができる。また、第1ヒーター52は、伝熱板43の下部から伝熱板43の内側から外側に引き出されて、第2ヒーター41とつながっており(図示省略)、第1ヒーター52及び第2ヒーター41は同時に加熱されるようになっている。
なお、第1ヒーター52と第2ヒーター41とはつながっており、同時に加熱されることとしたが、この構成に限られず、第1ヒーター52と第2ヒーター41とをそれぞれ別々に独立して設け、それぞれのヒーターを別々に制御する構成としてもよい。
筐体60は、例えば、アルミニウム合金によって左右方向に長尺に形成されており、その内側に、共通インク室40、伝熱板43及び接続部材21等が配設されている。また、筐体60内部の前側及び後側の共通インク室40の上部部分には、駆動部61,61が設置された支持部62,62が設けられている。
また、筐体60と外装フレーム50とは別体で形成されており、それらが接着剤等によって接着されている構成としてもよいが、筐体60と外装フレーム50とが一体部品として形成された構成としてもよい。
駆動部61は、シリコン製の集積回路であり、ヘッドチップ20の前後方向の端部から、外装フレーム50と筐体60の間を通って上部に向かって引き出された接続部材21が接続されている。駆動部61は、ヘッドチップ20から遠い位置に設けられているため、駆動部61から発生した熱がヘッドチップ20へ影響を及ぼしづらいようになっている。
また、前側及び後側の駆動部61,61に接続された前側及び後側の接続部材21は、筐体60の中央部付近に集められ、最終的に、ヘッドチップの外部に設置された制御部300(図12参照)に接続されている。
カバー部材70は、筐体60の上部に取り付けられており、筐体60とともに、インクジェットヘッド10内部の構成部品を保護している(図3)。なお、図3、図7及び図14以外は、説明の便宜上、カバー部材70を除いた状態のインクジェットヘッド10を表している。
温度検知部80は、例えば、サーミスタの先端部であり、ヘッドチップ20の前方向の端部の中央部に接着剤によって接着されており、その抵抗値によって温度を検知している。また、温度検知部80は、フレキシブルプリント基板81によって、最終的に、インクジェットヘッド10外部の制御部300に接続されている。
[制御部]
インクジェット記録装置100は、当該装置を構成する各部を制御するための制御手段としての制御部300を備えている(図12)。
制御部300は、CPU(Central Processing Unit)301、RAM(Random Access
Memory)302、ROM(Read Only Memory)303等を備えて構成される。
ROM303には、各種処理プログラムが記憶されており、CPU301は、ROM303に記憶されている各種プログラムを読み出してRAM302に展開し、展開したプログラムに従ってインクジェット記録装置100の各部の動作を制御する。
例えば、制御部300は、駆動モーター(図示略)を駆動して搬送ローラー102を回転させ、記録媒体Rがプラテン101に支持された状態で後方から前方に搬送する(図1)。
また、制御部300は、圧電素子5の駆動部61を駆動してヘッドチップ20内部の圧電素子5に電気を供給し、圧電素子5が変位して圧力室3cを加圧することによって、ノズルnからインクを射出する。
また、制御部300は、温度検知部80からの検出信号によってヘッドチップ20の温度を検知し、その温度に基づいて、第1ヒーター52及び第2ヒーター41に電気を供給するか否かを決定し、インクジェットヘッド10の温度制御を行う。
制御部は300、例えば、インクの射出が安定するヘッドチップ20の温度範囲を設定しておき、その温度範囲の平均値を基準温度とし、ヘッドチップ20がその基準温度を下回っていた場合には、第1ヒーター52及び第2ヒーター41を加熱し、他方、その基準温度を上回っていた場合には、第1ヒーター52及び第2ヒーター41をオフにしてインクジェットヘッド10の熱を放熱する。これによって、射出される直前のインクが貯留されているヘッドチップ20の温度を、常にその基準温度付近に保つことができる。ここで、ヘッドモジュール200に搭載するすべてのインクジェットヘッド10について、上述したインクの射出が安定する温度範囲を同じ条件で設定しておけば、それらすべてのインクジェットヘッド10のヘッドチップ20は、所定の基準温度付近に保たれるので、結果として、ヘッド間の温度差は小さくなる。これによって、ヘッド間のインクの射出速度にばらつきが少なくなり、印字ムラ等が発生しにくくなる。
ここで、上述したインクの射出が安定する温度の範囲は、例えば、あるインクを用いて画像形成する際に、描画画像の解像度(例えば600dpi)、圧電素子5の駆動周波数(例えば40kHz)、記録媒体とノズルnとの距離(例えば1.0mm)、インクの射出速度の基準値(例えば6.0mm/sec)、ヘッドチップ20の1℃上昇あたりのインクの射出速度上昇(例えば0.2m/sec)等の情報に基づいて、着弾ズレを半画素以内とする場合のヘッドチップ20の温度範囲等によって定義して、算出することができる。
また、温度の制御方法の他の例としては、ヘッドモジュール200に搭載された全てのインクジェットヘッド10のヘッドチップ20の温度を検知し、それらの平均温度を基準温度とし、ヘッドチップ20がその基準温度を下回っていた場合には、第1ヒーター52及び第2ヒーター41を加熱し、その基準温度を上回っていた場合には、第1ヒーター52及び第2ヒーター41をオフにしてインクジェットヘッド10の熱を放熱する。これにより、ヘッドモジュール200に搭載されたインクジェットヘッド10間において、ヘッドチップ20の温度のばらつきを抑えることができるため、ヘッド間においてインクの射出速度にばらつきが少なくなり、印字ムラ等が発生しにくくなる。
なお、上述した例に限られず、ヘッドモジュール200に取り付けられた複数のインクジェットヘッド10間において、ヘッドチップ20の温度が均一となるように制御できれば、制御方法は適宜変更可能である。
[インクジェットヘッドの所定の部材間の熱抵抗値の関係]
本実施形態のインクジェットヘッド10は、ヘッドチップ20から放熱部51までの熱抵抗をRa(℃/W)、駆動部61から放熱部51までの熱抵抗をRb(℃/W)、及び第1ヒーター52から放熱部51までの熱抵抗をRc(℃/W)としたとき、下記式(1)の関係を満たしている。
式(1):Rc<Rb<Ra
本明細書でいう熱抵抗R(℃/W)とは、ある2点間における熱抵抗値を示しており、その2点間の伝熱量Q(W)に対する温度差ΔT(℃)について、ΔT=RQとした場合のRのことである。ここで、温度差(℃)を電圧、伝熱量(W)を電流、熱抵抗(℃/W)を抵抗とした電気回路(図13)と考えることができ、この式には、電気回路におけるオームの法則と同様に、熱抵抗の直列、並列の法則を適用することができる。
また、式(1)の関係から分かるとおり、本実施形態のインクジェットヘッド10は、ヘッドチップ20から放熱部51までの熱抵抗Raが、Rb及びRcよりも大きくなるように形成されており、射出直前のインクであるヘッドチップ20内部のインクの温度が変動しにくくなっている。なお、ヘッドチップ20は、上述したように、シリコン基板を有する基板とすることにより、ヘッドチップ20全体の温度を均一化しやすくできる。
また、駆動部61から放熱部51までの熱抵抗Rbが熱抵抗Raよりも小さく、第1ヒーター52から放熱部51までの熱抵抗Rcは熱抵抗Rbよりも小さくなっている。したがって、第1ヒーター52から外装フレーム50を通して放熱部51までが最も熱伝導しやすくなっており、外装フレーム50の熱は直接放熱部51からインクジェットヘッド10の外部に放熱され、駆動部61側やヘッドチップ20側には伝熱しにくくなっている。
これにより、例えば、ヘッドチップ20の温度が上述した基準温度よりも高くなっているためインクジェットヘッド10の熱を逃がしたい場合には、第1ヒーター52をオフにして、外装フレーム50を通して放熱部51から熱を効率的に逃がすことができる。また、一方で、例えば、ヘッドチップ20の温度が上述した基準温度よりも低くなっているためインクジェットヘッド10の熱を逃がしたくない場合には、第1ヒーター52をオンにして外装フレーム50をあたためて、放熱部51から熱を逃げにくくすることができる。その場合には、第2ヒーター41もオンとなっているため、共通インク室40内のインクが温められ、そのインクがヘッドチップ20に入ることによって、ヘッドチップ20も温められる。
また、駆動部61から放熱部51までの熱抵抗Rbは、第1ヒーター52から放熱部51までの熱抵抗Rcよりも大きくなっている。これにより、例えば、ヘッドチップ20の温度が上述した基準温度よりも高くなっているためインクジェットヘッド10の熱を逃がしたい場合には、駆動部61で発生した熱は、駆動部61と接触する筐体60から、筐体60と外装フレーム50との接触点M3(図13参照)を通って、放熱部51からインクジェットヘッド10の外部に熱を逃がすことができる。また、一方で、例えば、ヘッドチップ20の温度が上述した基準温度よりも低くなっているためインクジェットヘッド10の熱を逃がしたくない場合には、第1ヒーター52をオンにして、外装フレーム50を温めることにより、駆動部61で発生した熱を逃がさずに筐体60部分に留めることができるため、インクジェットヘッド10を温めるための熱源として利用できる。
また、ヘッドチップ20から放熱部51までの熱抵抗Raは、圧力発生手段としての圧電素子5で発生した熱を、放熱部51から放熱できる程度の抵抗値としている。この抵抗値は、例えば、描画画像の解像度(例えば600dpi)、圧電素子5の駆動周波数(例えば40kHz)、記録媒体とノズルnとの距離(例えば1.0mm)、インクの射出速度の基準値(例えば6.0mm/sec)、ヘッドチップ20の1℃上昇あたりのインクの射出速度上昇(例えば0.2m/sec)等の情報に基づいて、例えば、着弾ズレを半画素以内とする場合の許容できる温度上昇値を算出し、この温度上昇値から熱抵抗Raを決定することができる。
[熱抵抗値の算出方法]
伝熱部材の熱抵抗R(℃/W)は、伝熱部材の長さL(m)、伝熱部材の熱伝導率λ(W/(m・K))、伝熱部材の断面積A(m)としたとき、R=L/λAと表すことができる。そのため、所定の2点間の熱抵抗値Rは、図13に示すような回路モデルによって、直列回路と並列回路による合成抵抗として算出することができる。
図13の回路モデル図によって、熱抵抗値を計算した方法についてその一例を説明する。ここで、熱抵抗値の計算では、インクジェットヘッド10は、左右対称であると仮定して、中央より半分の断面について計算している。また、熱抵抗の計算では、対流や輻射による熱抵抗は微小なものとして除外して計算し、部材間の熱伝導のみによって計算している。
図13では、インクジェットヘッド10の左右方向の中央において前後方向に平行な面で切断した断面において、前側の駆動部61と筐体60との接触箇所の重心位置をS1a、後側の駆動部61と筐体60との接触箇所の重心位置をS1b、前側の第1ヒーター52と外装フレーム50との接触箇所の重心位置をS2a、後側の第1ヒーター52と外装フレーム50との接触箇所の重心位置をS2b、ヘッドチップ20の重心位置をS3と表している。
ここで、筐体60は、前後方向に2つに分離しているので、前側及び後側の筐体60を並列回路とみなしている。また、以下の説明では、S1aとS1bを合わせてS1ともいう(図13)。
また、同様に、外装フレーム50は、前後方向に2つに分離しているので、前側及び後側の外装フレーム50を並列回路とみなしている。また、以下の説明では、S2aとS2bを合わせてS2ともいう(図13)。
また、インクジェットヘッド10の左端部に設けられた放熱部51の重心位置をE1と表している。
また、S1、S2及びS3のそれぞれからE1までの間において、途中で同一の領域に熱が伝わって、最終的にE1(放熱部)まで到達しているため、その途中の同一領域の位置をM3と表している。
図13に示すように、ヘッドチップ20から放熱部51までの熱抵抗Ra(℃/W)は、S3〜E1間の熱抵抗として算出している。また、駆動部61から放熱部51までの熱抵抗Rb(℃/W)は、S1〜E1間の熱抵抗として算出している。また、第1ヒーター52から放熱部51までの熱抵抗Rc(℃/W)は、S2〜E1間の熱抵抗として算出している。
ここで、これらのS1〜E1間、S2〜E1間及びS3〜E1間は、それぞれ直列回路と並列回路を組み合わせた回路モデルとして表すことができる。また、同一部材であっても断面積が異なると熱抵抗値が変化するため、断面積の変化点で熱抵抗計算を区切り、直列回路とみなして、それぞれを別々に計算してから足し合わせて算出している。
具体的には、S1〜M3間の熱抵抗は、同一部材であるが途中で断面積の変化点M1がある。S1〜M1間の熱抵抗R1は、前側と後側の筐体60部分の熱抵抗であり、それぞれの熱抵抗を並列に並ぶ並列回路とみなして、それぞれの逆数の和(1/(R1a)+1/(R1b))によって算出している。そして、S1〜M3間の熱抵抗は、S1〜M1間の熱抵抗R1と、M1〜M3間の熱抵抗R2の和(R1+R2)によって算出している。
S2〜M3間の熱抵抗は、変化点がないため、R3によって求められる。R3は、前側と後側の外装フレーム50部分の熱抵抗であり、それぞれの熱抵抗を並列に並ぶ並列回路とみなして、それぞれの逆数の和(1/(R3a)+1/(R3b))によって算出している。
S3〜M3間の熱抵抗は、S3〜M2に対応するヘッドチップ20部分の熱抵抗R4と、ヘッドチップの端部からM3まで(M2〜M3間)の熱抵抗R5の和(R4+R5)によって算出している。
ここで、R4の算出では、ヘッドチップ20が複数個(例えば、n個)の基板の積層体であることから、図13に示すようにそれぞれの基板の熱抵抗を並列回路とみなして、下記式(2)により各基板の抵抗の逆数の和として算出している。なお、基板の熱抵抗は、上述したR=L/λAを用いて算出しており、カッコ内の数字は下から何層目の基板であるかを表している。
式(2):R4=(1/R4(1))+(1/R4(2))+・・・+(1/R4(n)
また、M3〜E1間の熱抵抗は、M3〜E1間に断面積の異なる変化点があるため、その変化点の箇所をM4と表している。したがって、M3〜E1間の熱抵抗は、M3〜M4間の熱抵抗R4と、M4〜E1間の熱抵抗R5の和(R4+R5)によって算出している。
以上のような計算方法によって、各間隔の熱抵抗を算出することができる。そして、ヘッドチップ20から放熱部51までの熱抵抗Ra、駆動部61から放熱部51までの熱抵抗Rb、及び第1ヒーター52から放熱部51までの熱抵抗Rcを、式(1)を満たすように、Rc,Rb,Raの順で大きくなるように各構成部品を選択している。
なお、Ra、Rb及びRcの熱抵抗値の比較は、M3〜E1間の経路が同じであるため、S3〜M3間の熱抵抗、S1〜M3間の熱抵抗及びS2〜M3間の熱抵抗値の比較によって求めればよい。
[変形例]
本実施形態のインクジェットヘッド10には、インクジェットヘッド10の熱を放熱可能な放熱部51が設けられているが、さらに放熱効果を高めるために、インクジェットヘッド10の側面部に、当該側面から突起する複数の凸部63を有してもよい。また、表面積を増やして放熱効果を高める観点から、図14に示すように、上下方向に沿った複数の凸部63を前後方向に多数並べたヒートシンク形状とすることが好ましい。
このように、インクジェットヘッド10の放熱性を向上させることで、ヘッドモジュール200の取付部材201を、例えば金属よりも熱伝導性の劣る樹脂製の基板を用いることも可能となる。
なお、このような凸部63を有するインクジェットヘッド10する場合は、熱抵抗の計算において、凸部63を設けた部分の対流による熱抵抗を含める必要がある。この場合、想定される使用環境の条件下での必要な熱抵抗を算出し、ヒートシンク形状の必要表面積を求めて、その表面積を有する形状となるように設計すればよい。
[本発明の技術的効果]
以上説明したように、本実施形態のインクジェットヘッド10は、インクジェットヘッド10の熱を放熱可能な放熱部51を有する外装フレーム50と、筐体60に取り付けられた圧電素子5を駆動する駆動部61と、外装フレーム50を加熱する第1ヒーター52と、ヘッドチップ20の温度を検知する温度検知部80と、検知された温度に基づいて、第1ヒーター52の駆動を制御する制御部300と、を備え、ヘッドチップ20から放熱部51までの熱抵抗をRa(℃/W)、駆動部61から放熱部51までの熱抵抗をRb(℃/W)、及び第1ヒーター52から放熱部51までの熱抵抗をRc(℃/W)としたとき、Rc<Rb<Raの関係を満たしている。これにより、ヘッドチップ20の温度を高精度に制御することができ、印刷時において、常に印字ムラが生じないインクの射出速度の範囲内とすることができる。
また、本実施形態のインクジェットヘッド10は、共通インク室40を加熱する第2ヒーター41を備えることによって、インクの温度を上げたい場合に、より早く目的の温度まで上げることができ、かつヘッド内部に入るインクの温度を均一化できる。
また、本実施形態のインクジェットヘッド10は、前記インクジェットヘッドの側面に、当該側面から突起する複数の凸部を有することによって、インクジェットヘッド10の放熱効率を高めることができる。
また、本実施形態のインクジェットヘッド10は、放熱部51を、アルミニウム又はアルミニウム合金によって形成することによって、インクジェットヘッド10の放熱効率を高めることができる。
また、本実施形態のインクジェットヘッド10は、ヘッドチップ20を、シリコン基板を有する構成とすることによって、ヘッドチップ20全体の温度を均一化しやすくできる。
また、本実施形態の複数のインクジェットヘッド10を搭載したヘッドモジュール200は、取付部材201に、インクジェットヘッド10の放熱部51が接触するように取り付けられ、かつ取付部材201が、金属によって形成されている。これにより、取付部材201が高熱伝導率となるので、インクジェットヘッド10の放熱部51から取付部材201に放熱しやすくすることができる。そして、その熱によって取付部材201が温められ、他のインクジェットヘッド10とも熱交換が行われることにより、取付部材201に取り付けられた複数のインクジェットヘッド10の温度を均一化しやすくできる。
また、本実施形態のインクジェット記録装置100は、ヘッドモジュール200と、温度検知部80によって検知された温度に基づいて、第1ヒーター52の駆動を制御する制御部300と、を備えることで、インクジェット記録装置に備えられたインクジェットヘッド10のインク温度を高精度に制御することができる。
[その他]
以上で説明した本発明の実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。すなわち、本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、インクジェット記録装置100として、ラインヘッド103,104,105,106を用いた記録媒体の搬送のみで描画を行う1パス描画方式の例を説明したが、適宜の描画方式に適用可能であり、スキャン方式を用いた描画方式であってもよい。
また、温度検知部80は、ヘッドチップ20の温度を検知することができれば、適宜変更可能であり、検知する位置や数も適宜変更可能である。
また、放熱部51は、外装フレーム50の左端部と右端部にそれぞれ1つずつ設けることとしたが、放熱部51の位置や数は適宜変更可能である。
本発明は、インクジェットヘッド、ヘッドモジュール及びインクジェット記録装置に利用することができる。
n ノズル
5 圧電素子(圧力発生手段)
3c 圧力室
10 インクジェットヘッド
20 ヘッドチップ
40 共通インク室
41 第2ヒーター
43 伝熱板
50 外装フレーム
51 放熱部
52 第1ヒーター
60 筐体
61 駆動部
63 凸部
80 温度検知部(検知手段)
100 インクジェット記録装置
200 ヘッドモジュール
201 取付部材
300 制御部(制御手段)

Claims (7)

  1. インクジェット記録装置のヘッドモジュールに搭載されるインクジェットヘッドであって、
    複数のノズルにそれぞれ連通する複数の圧力室内部に圧力変化を生じさせることにより、前記複数のノズルからインクを射出させる複数の圧力発生手段を有するヘッドチップと、
    前記複数の圧力室に供給するインクを貯留する共通インク室と、
    前記共通インク室の外側に設けられ、前記インクジェットヘッドの熱を放熱可能な放熱部を有する外装フレームと、
    前記外装フレームの外側に設けられた筐体に取り付けられた、前記圧力発生手段を駆動する駆動部と、
    前記ヘッドチップの温度を検知する検知手段と、
    前記検知手段によって検知された温度に基づいて駆動し、前記外装フレームを加熱する第1ヒーターと、を備え、
    前記ヘッドチップから前記放熱部までの熱抵抗をRa(℃/W)、前記駆動部から前記放熱部までの熱抵抗をRb(℃/W)、及び前記第1ヒーターから前記放熱部までの熱抵抗をRc(℃/W)としたとき、下記式(1)の関係を満たすことを特徴とするインクジェットヘッド。
    式(1):Rc<Rb<Ra
  2. 前記共通インク室を加熱する第2ヒーターを備えることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記インクジェットヘッドの側面に、当該側面から突起する複数の凸部を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記放熱部は、アルミニウム又はアルミニウム合金によって形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記ヘッドチップは、シリコン基板を有することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のインクジェットヘッドを取り付ける取付部材を有するヘッドモジュールであって、
    前記取付部材に、前記インクジェットヘッドの2つ以上が、前記インクジェットヘッドの前記放熱部が接触するように取り付けられており、
    前記取付部材が、金属によって形成されていることを特徴とするヘッドモジュール。
  7. 請求項6に記載のヘッドモジュールと、
    前記検知手段によって検知された温度に基づいて、前記第1ヒーターの駆動を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
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