JPWO2017169232A1 - インテリアctの画像再構成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 より実用的な先験的知識を用いた厳密なインテリアCTの画像再構成方法を提供する。【解決手段】 インテリアCTの画像再構成方法であって、撮影対象内部のROIを通過する量子ビームにより投影データを取得し、得られた投影データを用いてCTの画像再構成法により第1段階の近似的な再構成を行い、再構成したCT画像に基づいてROI内において物理量を表す画像数値が少なくとも区分的に一様または区分的に多項式で表される領域を特定し、物理量が少なくとも区分的に一様または区分的に多項式で表されると特定した領域の位置とその内部で物理量が区分的に一様または区分的に多項式で表される性質を用いて、前記第1段階の再構成よりも精度の高い第2段階の再構成を行う。【選択図】 図6

Description

本発明は、物体内部における物理量分布の線積分値を測定してデータ処理により物理量分布を画像生成する画像再構成方法に関し、特に、インテリアCTの画像再構成方法に関する。
まず、インテリアCT(コンピュータトモグラフィー)と呼ばれるCT撮影の方法について説明する。一般的に、CTイメージングの多くの状況においては、対象物(試料)内の小さな関心領域(ROI:Region of Interest)だけの画像が欲しい場合が生じる。例えば、医療用CTを用いた心臓病や乳がんの診断では、心臓や乳房を含む小さなROIの画像だけがあれば十分である。現在のCT装置の構成方式やデータ収集法は、このようなROIだけの画像で十分な場合であっても、ROIを含む断面を完全に覆うX線ビームを照射して、即ち、ROIのみではなく、対象物断面を通過する全ての直線上の投影データを測定するものになっている(図1(a)を参照)。これは、CT装置の画像再構成に用いられる計算手順であるフィルタ補正逆投影(FBP:Filtered Backprojection)法において、ROI画像を生成するのにROIを通過しない直線上の投影データも必要になるためである。しかし、直感的には、ROIを通過しない直線上の投影データはROIの情報を全く含んでいないため、不必要なことが予想される。そこで、ROIだけにX線を照射して、ROIを通過する(全ての)直線上の投影データのみを測定してROIの画像のみを生成するCT撮影の方法が、インテリアCTである(図1(b)を参照)。
このインテリアCTには、不必要な投影データを無駄に測定する従来のCTと比較して、様々な長所がある。例えば、(1)ROI外部の被曝量(試料損傷)の大幅な低減、(2)検出器サイズやX線ビーム幅の削減、(3)視野に収まらない大きい物体の撮影が可能になること、(4)物体の小視野だけにX線を照射して拡大撮影する高分解能CTイメージングが可能になること等が挙げられる。
一方、インテリアCTでは、ROIを通過しない直線上の投影データは測定されないため、一部が欠損した不完全投影データから画像再構成を行う手法が必要となる。より正確に、上記したインテリアCTにおける画像再構成問題の定義を述べると、以下のようになる。即ち、対象物f(x,y)と画像化の対象となるROI Sを考える(図2(a)を参照)。そして、直線がROI Sを通過する投影データp(r,θ)(rは動径、θは角度)のみが測定可能であるとする。ただし、簡単のため、平行ビームによる投影データ収集を想定している。この場合、直線がROI Sを通過しないp(r,θ)は測定されないため、各角度θの投影データは、左右がトランケーションされて欠損することになる。このようなトランケーションされた投影データからROI Sにおいて画像f(x,y)を正しく再構成する問題が、所謂、インテリアCTの画像再構成である。
なお、この問題は長年多くの研究が行われてきており、以下に概略する。まず、非特許文献1では、Nattererは、インテリアCTの画像再構成は解が「一意」に定まらないことを数学的に証明し(ここで、一意とは、画像再構成の解が投影データから唯一に決まり数学的に正しい画像再構成が可能なことを指す)、この非一意性が知られていたため、多くの近似的な画像再構成法が研究されてきた。
例えば、その代表的な手法として、(1)各方向投影データ左右の欠損部分を滑らかな関数で外挿してから画像再構成する手法、(2)不完全な投影データのまま逐次近似法により画像再構成を行う手法などが研究されたが、近似誤差によるアーティファクトが発生して実用に至らなかった(非特許文献2、3、4)。このインテリアCTにおいて発生する典型的なアーティファクトの例を示すと、画像低周波成分に歪みが発生するシェーディングアーティファクト(図3(a)を参照)やROI周辺部で値が増大するカッピング効果(図3(b)を参照)が発生し、画像の値が安定に定まらないことが知られている。
これらの先行研究に対し、インテリアCTの厳密な画像再構成法が互いに独立に発見され(非特許文献5、6)、これらの論文では、「ROI Sの内部にある任意の小さな領域B(即ち、図2(a)においてROI Sの内部にある丸印の領域)において画像f(x,y)の値が事前に既知である」という先験的知識があれば、インテリアCTの画像再構成の解は一意に定まることを証明した。驚くことに、解の一意性を保証するための領域Bはいくら小さくともROI S内のどの場所にあっても良い(ただし、一点ではだめ)。なお、この成果は、既に、米国特許である特許文献1として知られている。
一方、Yuらにより、別の先験的知識を用いて厳密な画像再構成を可能にする手法が発見されており(非特許文献7)、この論文では、圧縮センシングと呼ばれる、不足した測定データから高精度で信号復元を行う手法に基づき、「画像f(x,y)がROI Sの全体で区分的一様であれば、インテリアCTの画像再構成の解は一意に定まる」ことを証明した。ただし、区分的一様とは、数値ファントムのように、画像が完全な一定値を持つ有限個の領域で構成されていることを指す(図2(b)を参照)。なお、この成果は、既に、米国特許として知られている(特許文献2)。
米国特許第7,697,658号 米国特許第8,811,700号
Natterer F: The Mathematics of Computerized Tomography. Wiley, 1986 Ogawa K, Nakajima M, Yuta S: A reconstruction algorithm from truncated projections. IEEE Transactions on Medical Imaging 3: 34-40, 1984 Ohnesorge B, Flohr T, Schwarz K, Heiken JP, Bae KT: Efficient correction for CT image artifacts caused by objects extending outside the scan field of view. Medical Physics 27: 39-46, 2000 Ohyama N, Shiraishi A, Honda T, Tsujiuchi J: Analysis and improvement in region-of-interest tomography. Applied Optics 23: 4105-4110, 1984 Ye Y, Yu H, Wei Y, Wang G: A general local reconstruction approach based on a truncated Hilbert transform. International Journal of Biomedical Imaging 2007: Article ID 63634, 2007 Kudo H, Courdurier M, Noo F, Defrise M: Tiny a priori knowledge solves the interior problem in computed tomography. Physics in Medicine and Biology 53: 2207-2231, 2008 Yu H, Wang G: Compressed sensing based interior tomography. Physics in Medicine and Biology 54: 2791-2805, 2009 Yang J, Yu H, Jiang M, Wang G: High order total variation minimization for interior tomography. Inverse Problems, 26: Article ID 35013, 2010 Courdurier M, Noo F, Defrise M, Kudo H: Solving the interior problem of computed tomography using a priori knowledge. Inverse Problems 24: Paper No. 065001, 2008
しかしながら、上述した従来技術では、なお、以下のような課題があった。
まず、上述の非特許文献5と非特許文献6により知られた厳密解法を使用するには、撮影前に、物体に関する先験的知識(ROI Sの内部にある任意の小さな領域Bにおける画像の値)が分かっている必要がある。しかしながら、撮影前に画像の値が既知という状況はごく希である。また、上記の非特許文献7の厳密解法では、画像がROI Sの全体で区分的一様という仮定が必要であるが、滑らかな濃度変化を持つ一般のCT画像に対しては無理な仮定であり、この手法では滑らかな濃度変化が失われてしまう恐れがある(後に、その一例を図9に示す)。
そこで、本発明は、上述の先験的知識を用いた厳密なインテリアCTの画像再構成法を発展させたものであり、以下にも述べる点において、より実用的なインテリアCTの画像再構成方法を提供することをその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明によれば、まず、インテリアCTの画像再構成方法であって、撮影対象内部のROIを通過する量子ビームにより投影データを取得し、前記で得られた投影データを用いてCTの画像再構成法により第1段階の近似的な再構成を行い、前記で再構成したCT画像に基づいて前記ROI内において物理量を表す画像数値が少なくとも区分的に一様または区分的に多項式で表される領域を特定し、前記物理量が少なくとも区分的に一様または区分的に多項式で表されると特定した領域の位置とその内部で前記物理量が区分的に一様または区分的に多項式で表される性質を用いて、前記第1段階の再構成よりも精度の高い第2段階の再構成を行うインテリアCTの画像再構成方法が提供される。
なお、本発明では、前記に記載したインテリアCTの画像再構成方法において、前記物理量を表す投影データの数値は、当該撮影対象による前記量子ビームの吸収を含んでもよく、或いは、当該撮影対象による前記量子ビームの位相シフトを含んでもよく、或いは、当該撮影対象による前記量子ビームの回折を含んでもよく、或いは、当該撮影対象による前記量子ビームの散乱を含んでもよい。
また、前記のインテリアCTの画像再構成方法においては、前記位相シフト、前記量子ビームの位相シフト、回折、又は回折を含む前記投影データの数値は、光学素子の追加あるいはその位置変更により検出器で取得した複数の前記量子ビームの強度データのセットから抽出され、当該抽出された前記量子ビームの位相シフト、回折、又は回折を含む前記投影データの数値を用いて画像を再構成することも可能である。
加えて、本発明では、前記に記載したインテリアCTの画像再構成方法において、前記少なくともROI内において特定される前記物理量が区分的に一様または区分的に多項式で表される領域とは、前記第1段階の近似的な再構成で再構成したCT画像の値が区分的に一様または区分的に多項式で表される領域であってもよく、或いは、前記第1段階で再構成したCT画像の前記ROI内において特定される前記少なくとも区分的に一様または区分的に多項式な領域は、前記ROI内で選択可能であってもよい。
更には、本発明では、前記に記載したインテリアCTの画像再構成方法において、前記ROI内において特定される前記少なくとも区分的に一様または区分的に多項式な領域は、前記第1段階の近似的な再構成により得られたCT画像を使用して人間が手動で設定してもよく、或いは、前記第1段階の近似的な再構成により得られたCT画像を使用して画像処理により設定してもよい。或いは、前記ROI内で、前記撮影対象の以前に取得したCT画像からの特定、前記撮影対象の構造を表すモデルや先験情報からの特定の少なくとも一つにより予め設定されていてもよい。なお、前記第1段階の近似的な再構成により得られたCT画像を使用して前記ROI内で特定される前記少なくとも区分的に一様または区分的に多項式な領域は、前記ROIの境界の一部を含んで形成されてもよい。
そして、前記のインテリアCTの画像再構成方法において、前記第1段階の近似的な再構成を、フィルタ補正逆投影(FBP)法、逐次近似法、統計的再構成法を含む従来のCTの画像再構成法の少なくとも一つにより実行してもよく、或いは、前記第2段階の再構成を、微分逆投影ヒルベルト変換法、拘束条件付き逐次近似法、及び、拘束条件付き統計的再構成法を含むCTの画像再構成法の少なくとも一つにより実行してもよい。
上述した本発明によれば、従来技術よりも、はるかに少ない先験的知識で厳密な画像再構成が可能な、より実用的なインテリアCTの画像再構成方法を提供することが可能となる。
通常のCTとの比較により本発明が関わるインテリアCTについて説明する図である。 従来の厳密な再構成が可能になる場合と、従来の厳密な再構成が可能になる例を示す図である。 インテリアCTにおいて発生する典型的なアーティファクトの例を示す図である。 本発明でいう区分的一様と区分的多項式について説明する図である。 [結果1]〜[結果3]の先験的知識を用いた場合の実際の再構成例を示す図である。 本発明の2段階画像再構成法の詳細を示すフローチャート図である。 本発明の2段階画像再構成法における不完全画像と厳密な画像の一例を示す図である。 先験的知識非同定型画像再構成法(実施例3)においてROI Sの一部に先験情報領域Bを設定する具体例を示す図である。 先験的知識同定型画像再構成法(実施例1)と先験的知識非同定型画像再構成法(実施例3)の具体的なシミュレーション実験例を示す図である。 本発明で用いるDBP法とトランケーションヒルベルト変換を組み合わせた手法について説明する図である。 本発明の画像再構成方法を利用した装置の一例である、一般的なX線CT装置の外観構成を示す図である。 上記X線CT装置の内部構成の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するのに先立ち、本発明では、上述した問題点を解決してより実用性が高いインテリアCTの画像再構成法を構築するため、まず、上述した従来技術であるYeら,Kudoらの論文(非特許文献5、6)、Wangらの特許(特許文献1)よりも、はるかに少ない先験的知識で厳密な画像再構成が可能な新しい理論を構築した。そして、それを基礎として、更に、その先験的知識を事前に与える必要がないように、測定した投影データから同定する手法(先験的知識同定型画像再構成法)と、そして、同定せずに(どんな画像でも概ね近似的に当てはまる)画像の周辺部に固定する手法(先験的知識非同定型画像再構成法)の2つを提案するものである。
即ち、本発明のキーとなる要素は、(1)はるかに少ない先験的知識を用いた厳密再構成理論、(2)先験的知識を投影データから同定する先験的知識同定型画像再構成法、(3)先験的知識を同定せずに固定する先験的知識非同定型画像再構成法である。そして、そのために新たに提案される画像再構成法について、以下に詳述する。
インテリアCTとは、図1(b)にも示すように、X線源からのX線を被検体である対象物の全体に照射する通常のCT(図1(a)参照)と比較し、当該対象物内部の検査の関心領域(ROI)だけにX線を照射することにより、大きな物体の一部(関心領域(ROI))を拡大して撮影する技術である。これによれば、関心領域(ROI)外の被曝量を低減してX線による損傷を低減すると共に、照射するX線のビーム幅を小さくすると同時にX線検出器のサイズを削減することが可能となり、特に、小視野を拡大して撮影するX線CT、更には、マイクロCTや電子線CT等にも有効である。
<本発明の画像再構成法の処理の流れ>
実施例1は、厳密な画像再構成に必要な先験的知識を投影データから自動的に同定して厳密な画像再構成に使用する「先験的知識同定型画像再構成法」であり、以下に図6及び図7(a)、(b)を参照しながら説明する。
図6は、本発明で提案される手法である画像再構成法の処理の流れを示す。この提案された手法は、第1ステップと第2ステップからなる、所謂、2段階画像再構成法である。最初の第1ステップ(S61)では、先験的知識なしで従来のFBP法、逐次近似画像再構成法、統計的画像再構成法などを用いて、アーティファクトを含む不完全画像を生成する。なお、この不完全画像はアーティファクトを含むが、インテリアCTで発生するアーティファクトは低周波成分であるため、臓器や組織など構造物境界の情報はほとんどの場合、正確に映っている。
そこで、図7(a)にも示す上記の不完全画像から、例えば、ユーザが手動やソフトウェアを用いた画像解析(処理)により、後にも述べるが、[結果1]〜[結果4]の先験的知識として使用できるROI S内の任意小領域である先験情報領域Bを同定する(S62)。そして、第2ステップでは、第1ステップで得られた先験情報領域Bを先験的知識に使用して、図7(b)に示すように、厳密な画像再構成法により(即ち、第1段階の再構成よりも精度の高い)画像再構成を行う(S63)。なお、[結果1]〜[結果4]のどれを使用するかは、第1ステップにおいてどのような先験情報領域Bが抽出できたかにより決定する。例えば、確実に一定値のBであれば[結果1]を、確実に区分的一様のBであれば[結果3]を、一定値とは言えないが多項式の濃度変化に近いBであれば[結果2]を、そして、区分的多項式の濃度変化に近いBであれば[結果4]を選択して用いる。
ここで、上記の不完全画像から得られた結果は、以下の[結果1]〜[結果4]の4つに要約される。
<結果1(一定値先験的知識)>
図2(a)に示すように、ROI Sの内部に任意の小さな先験情報領域Bが存在し、Bにおいてf(x,y)が一定値C(constant)であることが既知であれば、インテリアCTの画像再構成の解は一意に定まる。ただし,一定値の値Cは事前に未知で良く、この結果1はYeら,Kudoら(非特許文献5、6)の厳密解法の先験的知識を少なくしたものとなっている。
<結果2(多項式先験的知識)>
図2(a)に示すように、ROI Sの内部に任意の小さな先験情報領域Bが存在し、Bにおいてf(x,y)がM次の多項式(polynomial)であることが既知であれば、インテリアCTの画像再構成の解は一意に定まる。ここで、多項式とは、画像の濃度変化f(x,y)が以下の形をしていることである。
Figure 2017169232
ただし,多項式の次数Mは既知である必要があり,多項式の係数amnは未知で良い。[結果1]は、[結果2]において多項式の次数をM=0に設定した関数の形の制限を強くしたものであり、即ち、[結果2]は[結果1]の先験的知識を少なくしたものになっている。
<結果3(区分的一様先験的知識)>
図2(a)に示すように、ROI Sの内部に任意の小さな先験情報領域Bが存在し、Bにおいてf(x,y)が区分的一様(piecewise constant)であることが既知であれば、インテリアCTの画像再構成の解は一意に定まる。ここで、区分的一様とは、図4に示すように、Bが有限個(L個)の領域D1,D2, …,DLから構成され各領域で一定値C1,C2, …,CLであることである。ただし、領域数Lと一定値C1,C2, …,CLの値は事前に未知で良く、換言すれば、[結果3]は[結果1]の先験的知識を少なくしたものとなっている。
<結果4(区分的多項式先験的知識)>
図2(a)に示すように、ROI Sの内部に任意の小さな先験情報領域Bが存在し、Bにおいてf(x,y)がM次の区分的多項式(piecewise polynomial)であることが既知であれば、インテリアCTの画像再構成の解は一意に定まる。ここで、区分的多項式とは、図4に示すようにBが有限個(L個)の領域D1,D2,…,DLから構成されl番目の領域の画像の濃度変化fl(x,y)が以下の形をしていることである。
Figure 2017169232
ただし、多項式の次数Mは既知である必要があり、領域数Lと多項式係数amn (l)は未知で良く、[結果4]は、[結果2]と[結果3]の先験的知識を少なくしたものとなっている。
このように、厳密な画像再構成を行うために必要な物体に関する先験的知識を理論的に考察して、上記の従来技術(非特許文献5と6、特許文献1)に述べられている先験的知識より、はるかに少ない先験的知識で厳密な画像再構成が可能であることがわかる。
ここで、上記の[結果2]〜[結果4]を使用する場合の注意事項を述べる。発明者らのシミュレーション実験では、[結果1]と[結果3]の先験的知識は比較的安定に動作するが、[結果2]と[結果4]の先験的知識は多項式の次数Mが大きい場合には、数値計算的な不安定性が増大して誤差が増加する傾向があり、実質的に上手く動くのはM≦3程度までであった。これは多項式の次数Mが大きくなると画像f(x,y)に関する制約が減少して先験的知識が少なくなるためであり、当然予想される現象である。
なお、上記の非特許文献5と6では、[結果1]〜[結果4]と同じROI S内の任意小領域Bの先験的知識を用いているが、画像f(x,y)の値そのものが必要であるのに対し、本発明では、[結果1]〜[結果4]ではf(x,y)の値が(区分的)一様または(区分的)多項式など、はるかに少ない先験的知識だけで良い点で大きく異なる。また、非特許文献7では、区分的一様タイプの先験的知識を用いているが、ROI S内の任意小領域Bではなく、ROI S全体で区分的一様という無理な仮定が必要な点で異なる。
また、図5(a)〜(c)には、上記[結果1]〜[結果3]の先験的知識を用いた場合の実際の再構成例を示す。どの場合も、少しの先験的知識により大きなアーティファクトの低減が達成できていることがわかる。
実施例2は、先験的知識を投影データから同定する「先験的知識自動推定型画像再構成法」である。
上記の実施例1で説明した理論により、インテリアCTの厳密な画像再構成に必要な先験的知識ははるかに少なくできた。しかしながら、実際のCTイメージングにおいては、撮影前に対象とする物体に関する先験的知識が分かっている場合は希であり、例えば、同じ患者の以前に撮影したCT画像や他のモダリティで撮影した画像が利用できるなど、極めて少数の特別な場合に限られる。
そこで、本実施例2では、上記の図6に示した処理の流れにおいて、ステップS62で先験的知識として使用できるROI S内の任意小領域である先験情報領域Bを同定する際、人手を介さずに自動的に同定するものである。なお、この先験情報領域の自動的同定は、例えば、画像解析(処理)技術を利用することによって容易に実現可能であることは、当業者にとっては明らかであろう。
上記の実施例2で説明した先験的知識自動推定型画像再構成法の成否は、第1ステップにおける先験的知識(先験情報領域B)の同定が上手くできるか否かに依存する。また、先験情報領域同定のステップは多少煩雑であるため、同定するステップは踏みたくないという要望もあろう。
そこで、更に本実施例3では、先験情報領域Bを同定しないで固定して画像再構成を行う実用的手法である「先験的知識非同定型画像再構成法」を提案する。なお、本実施例3の手法は、インテリアCT画像再構成に関する以下に述べる3つの知見に基づいている。
[知見1]
図8(a)〜(c)に示すROI Sの周囲である縁の部分は多少誤差やアーティファクトが発生しても、画像の中心の部分が上手く再構成できれば応用に大きな支障はない。
[知見2]
インテリアCTの画像再構成ではROI Sの両側に先験情報領域Bを設定した方が、数値計算的に安定に画像再構成でき、アーティファクトや雑音が少なくなる。例えば、中央のみに先験情報領域Bを配置すると、ROI S周囲で誤差が大きくなったり、雑音が増大したりする。
[知見3]
ROI Sの周囲で画像の濃度変化f(x,y)が区分的一様([結果3]の先験的知識)、または、区分的多項式([結果4]の先験的知識)と仮定するのは、多くの場合、第一近似として妥当で概ね当てはまる。
以上の知見に基づいて、本実施例3では、先験情報領域Bの位置を同定することなしに、図8(a)〜(c)に示すように、ROI Sの周囲である縁の部分に固定して配置して、[結果3]又は[結果4]に基づく厳密な画像再構成法を適用する手法を提案する。もちろん,ROI S周囲の縁の部分が区分的一様または区分的多項式であるという仮定は厳密には正しくないため、本手法は近似的な画像再構成法に止まるが、しかし、多くのCTイメージングの状況では[知見3]が成立するため、(厳密解法発見以前に研究された)先験的知識を利用しない他の近似的画像再構成法と比較して、はるかに上手く画像再構成できると期待される。
次に、図9(a)〜(f)には、先験的知識同定型画像再構成法(実施例1)と先験的知識非同定型画像再構成法(実施例3)の具体的なシミュレーション実験例を、従来技術との比較により示す。実験には胸部CT画像を用い、中央に位置する心臓部分がROI Sとして画像再構成を行った(図9(a)参照)。
実施例1では、第1ステップのFBP法による再構成画像をユーザが見て先験情報領域BをROI S内に指定して、第2ステップの厳密な画像再構成を行った(なお、用いた先験的知識は[結果3]に対応するBで区分的一様である)。その結果を図9(e)に示す。また、実施例3では、ROI Sの周辺部(図8(c)の額縁型)に先験情報領域Bを固定して画像再構成を行った(なお、用いた先験的知識は[結果3]に対応するBで区分的一様である)。その結果を図9(f)に示す。
また、比較例として、投影データの欠損部分を滑らかな関数で外挿してFBP法を適用するローカルFBP法による結果を図9(b)に、同じ先験情報領域Bにおける画像f(x,y)の真値を先験的知識に用いた手法(非特許文献5、6)による結果を図9(c)に、小さな先験情報領域BのみではなくROI S全体に対して区分的一様の拘束であるトータリバリエーション(TV:Total Variation)をかける圧縮センシング法(非特許文献7)による結果を図9(d)に、それぞれ、示す。
これらの結果から明らかなように、ローカルFBP法では強いカッピング効果が発生して画像劣化が著しく、圧縮センシング法ではTVの影響により細部や滑らかな濃度変化がかなり失われている。これに対して、本発明の実施例1及び3の手法では、いずれもアーティファクトを削減してかなり上手く画像再構成できていることがわかる。
<画像再構成法>
次に、上述した[結果1]〜[結果4]の解の一意性に基づいて投影データから画像を生成する画像再構成法について説明する。もちろん、ある先験的知識を用いることにより解の一意性が証明されていれば、先験的知識を拘束条件として用いる画像再構成法であれば、どのような手法でも厳密に画像生成できるため、画像再構成法には無数の選択肢がある。具体的には、以下のような手順で画像再構成法を構築することができる。まず、画像f(x,y)と投影データp(r,θ)を離散化したベクトルを、各々、x,bで表し、画像に投影データを対応づける投影演算行列をAで表す。ただし、画像xはROI S内の画素のみではなく、断面内の物体存在領域に属する全ての画素を含め(注意が必要)、投影データベクトルbは全ての測定値を一列に並べて作成する。また、先験情報領域Bにおいて先験的知識が満足されているかどうかを評価する評価関数をF(x)で表す。このとき、画像再構成は以下の3つの最適化問題のいずれかとして定式化できる。
[定式化1]
Figure 2017169232
[定式化2]
Figure 2017169232
[定式化3]
Figure 2017169232
ただし、x∈Cは画像に関して事前に分かる拘束条件を表し、以下のものが良く用いられる。
(a)(サポート拘束)画像xが事前に既知であるサポート領域ΩOBJの外側でゼロになる。
(b)(非負条件)画像xの成分は負の値を取らない。
(c)(ヒルベルト直線上の投影データ値)後述するヒルベルト変換を用いた画像再構成法では、Ax=bをHx=cに書き換える際の情報のロスを補うため、後述するヒルベルト直線L(u)上の投影データ値が用いられる。
もしもF(x)が凸関数と呼ばれる局所的最適解(local minimum)が存在しない関数であれば、上述の問題を解く反復解法または非反復解法は、数理最適化分野や画像再構成分野で多数知られており、これらの手法が全て利用可能である。例えば、拘束条件付統計的画像再構成法や拘束条件付逐次近似法などが利用できる。また,別のクラスの画像再構成法として、微分逆投影(DBP:Differentiated Backprojection)と呼ばれる後述する枠組みに基づき、画像再構成法を構築することが可能である。DBP法の詳細は後述するが、DBP法ではAx=bで表される画像xと投影データbの関係式をそのまま用いるのではなく、一旦、DBPと呼ばれる手法により画像xとヒルベルト画像(Hilbert image)と呼ばれる不完全な画像cの関係式Hx=cに変換して、以下のように定式化して画像再構成を行う。このクラスの手法は、微分逆投影+トランケーションヒルベルト変換法などの名称で呼ばれる(非特許文献5と6、特許文献1)。
[定式化4]
Figure 2017169232
[定式化5]
Figure 2017169232
[定式化6]
Figure 2017169232
もちろん、上述のように定式化した問題は反復解法または非反復解法を用いて解く。
次に,本発明において厳密または正確な画像再構成を行うキーである先験情報領域Bにおける先験的知識を評価する評価関数F(x)について説明する。
まず、F(x)を設計するにあたっての考え方は以下のようになる。まず、ROI S全体に対して先験的知識に基づく拘束条件をかける非特許文献7や非特許文献8の手法と異なり、本発明の画像再構成法ではS内の任意小領域である先験情報領域Bのみに拘束条件を課す。[結果1]の場合はf(x,y)の一回導関数がB内でゼロになる先験的知識であるから、Bにおけるf(x,y)の一回導関数のノルムを最小化するか、または、B内の濃度変化のばらつき(分散)を最小化すれば良い。[結果2]の場合は、f(x,y)のM+1回導関数がB内でゼロになる先験的知識であるから、M+1回導関数のノルムを最小化するか、f(x,y)とf(x,y)((x,y)∈B)にM次の多項式を当てはめた関数との誤差を最小化すれば良い。[結果3]の場合は、f(x,y)がB内で区分的一様になる先験的知識であるから、B内におけるL0ノルムまたはL1ノルムに基づくトータルバリエーション(TV:Total Variation)ノルムを最小化すれば良い。[結果4]の場合は、f(x,y)のM回導関数がB内で区分的一様になる先験的知識であるから、M+1回の導関数に基づき定義されたTVノルムを最小化すれば良い。
多様な選択肢があるため全ては挙げきれないが、典型的なF(x)の例を表1に示す。ただし、表1においてパラメータpはノルムの次数であり、その値は[結果1]と[結果2]では0≦p≦2で良いが、[結果3]と[結果4]では一様またはM次の多項式の濃度変化を持つ有限個(L個)の部分領域の境界の影響が過度に大きく評価されるのを避けるため、0≦p≦1を用いる必要がある。ただし、0≦p<1の場合には、F(x)は凸関数にならないため、反復解法や非反復解法に工夫が必要であり、p=1を用いるのが良いと言える。なお,表1に示したF(x)で複数の候補があるものは数値実験によるテストを行ったが、どれも概ね良好に動作して大きな差は見られなかった。
Figure 2017169232
以下では、本発明の基礎となっている非特許文献5、非特許文献6、特許文献1よりはるかに少ない先験的知識で厳密なROI Sの画像再構成を可能にする新しいインテリアCT画像再構成理論の基礎について説明する。具体的には、はるかに少ない先験的知識とは、[結果1]〜[結果4]で述べたROI Sの内部の任意小領域Bにおいてf(x,y)が一様([結果1])、多項式([結果2])、区分的一様([結果3])、区分的多項式([結果4])であることが事前に既知であることを指す。明らかに、[結果4]は[結果1]〜[結果3]を特別な場合として含むので、紙面を節約するため、ここでは[結果4](区分的多項式先験的知識)の場合に厳密な画像再構成が可能なことを証明する。
(1)基礎事項
まず、証明に使用する問題設定と用語・記号の定義を行い、証明に使用する先行研究の画像再構成法である微分逆投影(DBP: Differentiated Backprojection)法とトランケーションヒルベルト変換を組み合わせた手法について説明する(非特許文献5、6を参照)。図10(a)に示すように、物体f(x,y)と画像化の対象となるROI Sを考える。そして、直線がSを通る平行ビーム投影データp(r,θ)(r :動径,θ:角度)のみを測定するインテリアCTの状況を想定する。この場合、Sを通らないデータは測定されないためp(r,θ)がトランケーションされ、このような不完全投影データから、Sでf(x,y) を再構成するのがインテリアCTの画像再構成である。上述のように、YeらとKudoらが互いに独立に、「S内の任意の小領域B(いくら小さくともよい)においてf(x,y)が既知である」という先験的知識があれば、インテリアCT画像再構成の解は一意であることを示した(非特許文献5,6を参照)。これらの論文では解の一意性を示す数学的枠組みとしてDBP法を使用しており、[結果4]の証明もDBP法を使用して行う。DBP法では、最初にROI Sをヒルベルト直線(Hilbert line)と呼ばれる直線の集合L(u);u∈U(uは直線を表すパラメータ)に分解しておく。そして、DBP法を用いて画像再構成をヒルベルト直線L(u)ごとのヒルベルト変換(Hilbert transform)と呼ばれる積分変換の逆変換に帰着させて再構成を行う。ただし、ヒルベルト直線の集合L(u);u∈Uは、以下の2つの条件を満足するように選ぶ。
(a) Sの各点(x,y)が少なくとも1つのL(u)に属する。
(b) 全てのL(u)がf(x,y)の値が事前に既知である先験情報領域Bと交わる。
典型的なヒルベルト直線L(u);u∈Uの取り方を、図10(b)及び(c)に示してある。このようにSをヒルベルト直線に分解した後、各L(u)ごとに以下の処理手順により画像再構成を行う。
[第1ステップ](DBP)
まず、L(u)がSと交わる全ての点(x,y)について、次式のDBPを計算してヒルベルト画像(Hilbert image)と呼ばれる中間画像gu(x,y)を求める。
Figure 2017169232
ただし、θ(u)はL(u)がx軸となす角度を表す。なお、L(u)∩Sの外側の領域では、トランケーションにより投影データの角度欠損が生じてDBPは計算できない。
[第2ステップ](ヒルベルト逆変換)
図10(a)に示すように、L(u)上に1次元座標tを定義して(原点は任意でよい)、座標t上で画像f(x,y)を一変数関数f(t)で表し、ヒルベルト画像gu(x,y)を一変数関数g(t)で表す。このとき、f(t)とg(t)の関係は次の1次元ヒルベルト変換Hにより表される(非特許文献5,6を参照)。
Figure 2017169232
ただし、p.v.は積分のCauchyの主値を表し、点a,b,c,d,e,fは図10(a)のように定義する。即ち、L(u)上の画像再構成は式(10)のヒルベルト変換の逆変換に帰着される。インテリアCTにおいては、ヒルベルト変換測定データg(t)の観測区間[b,e]が画像f(t)のサポート(ゼロでない)区間[a,f]に完全に含まれ、g(t)は左右両側[a,b]∪[e,f]の範囲がトランケーションされる。このようなトランケーションがあるヒルベルト変換をトランケーションヒルベルト変換と呼び、インテリアCTの画像再構成はトランケーションヒルベルト変換の逆変換に帰着される。Yeらの論文(非特許文献5)とKudoらの論文(非特許文献6)では、式(10)のみでは逆変換は一意に定まらないが、区間L(u)∩B=[c,d]においてf(t)が既知であるという先験的知識があり、式(10)とこの先験的知識を組み合わせればf(t)はL(u)∩Sで一意に定まることを証明した。以降では、物体存在領域(サポート)に対応する区間[a,f]をΩOBJ,ROI Sに対応する区間[b,e]をΩROI,先験情報領域Bに対応する区間[c,d]をΩPRIと表す(図10(a)参照)。
(2)[結果1]〜[結果4]で表される解の一意性
以上の基礎事項に基づいて、以降では[結果1]〜[結果3]の解の一意性を特別な場合として含む最も強い[結果4]で表される解の一意性を証明する。
まず,最も重要な主要結果を定理の形にまとめると,以下のようになる.
[定理]ΩROIにおいてヒルベルト変換g(t)が既知でかつΩPRIにおいて画像f(t)がM次の区分的多項式である先験的知識があれば、f(t)はΩOBJにおいて一意に定まる。
この定理は、Courdurierらの非特許文献9とWangらの特許文献1の結果を、必要な先験的知識を画像f(t)の値そのものが既知であることからf(t)の値がM次の区分的多項式であることにより削減できることを示したものと位置づけられる。この定理を用いると[結果4]が導かれることは、以下のように容易に説明できる。ROI Sにおいてf(x,y)がM次の(二変数)区分的多項式であれば、f(t)もM次の(一変数)区分的多項式である。また、ΩROIにおけるg(t)は測定により得られている。よって、定理を適用すると、ヒルベルト直線L(u)上の全ての点でf(t)は一意に定まる。これは全てのヒルベルト直線L(u)について成立して、ヒルベルト直線の集合L(u);u∈UはROI Sを覆うように取ってあるので、f(x,y)はROI Sにおいて一意に定まる。一点の注意事項は、定理はROI Sの外部のヒルベルト直線が覆っている点まで一意にf(x,y)が定まることを示しているが、ROI Sの外部の点では投影データp(r,θ)に(180度測定されていない)角度欠損があるため、実質的にf(x,y)の値が安定に定まり正しく画像再構成できるのはROI Sの内部の点のみである。
[結果1]〜[結果3]は、[結果4]において用いる先験的知識の多項式次数Mと区分的一様な領域数Lを以下のようにおいた特別な場合と位置づけられる。
[結果1]M=0,L=1
[結果2]Mは任意,L=1
[結果3]M=0,Lは任意
よって、以下の系も成立する。
[系][定理]において、ΩPRIにおける先験的知識を[結果1]〜[結果3]の先験的知識に変更した場合も、全く同じ解の一意性が成立する。
以降では、上述の定理を証明する。まず、式(10)両辺をtに関してM+1回微分すると、微分とヒルベルト変換Hは順序交換可能であるから次式を得る。
Figure 2017169232
ただし、g(M+1)(t),f(M+1)(t)は各々g(t),f(t)のM+1回導関数であり、g(M+1)(t)(t∈ΩROI)はg(t)(t∈ΩROI)から計算できる。また、[結果4]の先験的知識からf(t) (t∈ΩPRI)はM次の区分的多項式であるから、f(M+1)(t)(t∈ΩPRI)はDiracのδ関数を用いて以下の形に表される。
Figure 2017169232
ただし、δ(M)(t)はデルタ関数のM回導関数であり、tl∈ΩPRI(l=1,2,---,L-1)はM次の区分的多項式の関数の形が変化するブレークポイント座標である。f(M+1)(t)(t∈ΩPRI)が式(12)の形に表されることと、f(t)(t∈ΩPRI)がM次の区分的多項式である先験的知識は等価である。定理の証明は、測定データの情報g(M+1)(t)(t∈ΩROI)とf(M+1)(t)(t∈ΩPRI)が式(12)の形に表される先験的知識からf(M+1)(t)(−∞<t<∞)が一意に定まることに基づいている。まず、それを示す補題を述べる。
[補題1]
f(M+1)(t)(t∈ΩPRI)が式(12)の形に表され、f(M+1)(t)のヒルベルト変換Hf(M+1)(t)が次式を満たせば、f(M+1)(t)=0(t∈ΩPRI)である。
Figure 2017169232
(証明)
式(13)からヒルベルト逆変換は次のように表される。
Figure 2017169232
式(14)から、f(M+1)(t)はt∈ΩPRIにおいて解析関数であり、明らかに式(12)の形になるのはf(M+1)(t)=0(t∈ΩPRI)の場合に限られる。
[補題2]
f(M+1)(t)(t∈ΩPRI)が式(12)の形に表されることが既知であれば、g(M+1)(t)(t∈ΩROI)からf(M+1)(t)(−∞<t<∞)が一意に定まる。
(証明)
画像M+1回導関数とそのヒルベルト変換の対をf(M+1)(t),g(M+1)(t)とおく。g(M+1)(t)(t∈ΩROI)とf(M+1)(t)(t∈ΩPRI)が式(12)の形に表される先験的知識からf(M+1)(t)(−∞<t<∞)が一意に定まらないと仮定すると、以下の(a),(b)を同時に満たす画像導関数u(M+1)(t)≠0が存在する。
(a)t∈ΩPRIにおいて、u(M+1)(t)は式(12)の形に表される
(b)
Figure 2017169232
[補題1]からこのようなu(M+1)(t)は、次式を満たす。
Figure 2017169232
式(15)と式(16)を同時に満たすu(M+1)(t)は、Courdurierらの論文(非特許文献9)のLemma 2.1(p.5)からu(M+1)(t)=0(−∞<t<∞)に限られる。これはu(M+1)(t)≠0に矛盾するから題意が成り立つ。
定理の証明に戻る。測定された投影データg(t)(t∈ΩROI)からM+1回導関数g(M+1)(t)(t∈ΩROI)が計算でき、[補題2]によりg(M+1)(t)(t∈ΩROI)とf(t) (t∈ΩPRI)がM次の区分的多項式という先験的知識からf(M+1)(t)(−∞<t<∞)が一意に定まる。f(M+1)(t)(−∞<t<∞)が一意に定まれば、次式によりf(t)(t∈ΩOBJ)は一意に定まる。
Figure 2017169232
(3)他の厳密再構成を可能にする先験的知識との比較
Yeらの論文(非特許文献5)とKudoらの論文(非特許文献6)が発表されて以降、インテリアCTの厳密な画像再構成を可能にする先験的知識の提案は、幾つか先行研究が存在する。本発明の先験的知識と先行研究で使用されたものを整理して、表2に示す。
Figure 2017169232
上述した詳細な説明からも明らかなように、本発明は、物体内部における物理量分布の線積分値を測定してデータ処理により物理量分布を画像生成する原理に基づく、あらゆるCTイメージング装置に適用可能である。
ここで、CTとは、通常、X線吸収係数分布を画像生成する吸収X線CTのことを指す場合が多く、そこで、以下には、本発明の実施の形態になる上記の画像再構成方法を適用した装置の一例として、X線を用いて被検体の内部の断面像を得るX線CT装置について図面を参照しながら概略を説明する。
まず、添付の図11は、上述した画像再構成方法を利用して物体内部における物理量分布の線積分値を測定してデータ処理により物理量分布を画像生成する、本発明の一実施の形態になる、一般的なX線CT装置の全体外観構成を示す。即ち、X線CT装置は、以下にも述べるX線照射部等の構成要素を収納すると共に、その中央部には被検体が位置される略円筒状の空洞部を備えたガントリー部1と、その上面に被検体を載置する天板(クレードル)4を備えた基台部2と、そして、データ処理装置であるコンピュータ(ここでは図示せず)、得られた画像などを表示するためのディスプレイ装置5や必要な入力を行うためのキーボード6等を含むコンソール部3を備えている。
続いて、ガントリー部1のハウジング内部やコンソール部3内には、図12にも示すように、X線CT装置を構成する構成要素が設けられている。その一例として、図示のように、ハウジングの内部には、サンプルに対してX線を扇状に照射するX線発生装置10と、当該装置から照射されて被検体を透過したX線を検出する円弧状のX線検出装置20が、ここでは図示しないが、例えばリング状のフレーム上に取り付けられている。
一方、X線発生装置10とX線検出装置20との間の空間には、その上面に被検体を載置(セッティング)する天板30(図11の符号4に対応)が設けられている。なお、その一部にX線発生装置10とX線検出装置20が取り付けられる部材は、回転駆動部50を介して、例えば、上記ガントリー部1の内部に設けられたモータ等の回転駆動機構により、所定の方向に所定の回転速度で回転する(図の矢印を参照)。一方、被検体を載置するための天板30は、上記X線発生装置10とX線検出装置20の回転面の略中央部の円筒状の空間に対向して配置され、サンプル載置台移動部60により移動される。更に、ガントリー部1には、上記X線発生装置10に対して高電圧を発生して供給するためのX線高電圧部40、モータの回転制御によりX線発生装置10とX線検出装置20が取り付けられる部材を回転駆動する回転駆動部50などが設けられている。
なお、上述したX線検出装置20からの検出信号は、データ収集部70に入力されて画像データとして収集され、更に、画像再生部75において、サンプルの内部の断面画像または3次元画像等として再生される。なお、図中の符号76は、画像再生部75においてサンプルの内部の断面画像または3次元画像を再生する際に使用される記憶装置(画像メモリ)である。また、当該画像再生部75により再生されたサンプルの内部の断面画像または3次元画像は、例えば、液晶表示装置等により構成された画像表示部80(図11の符号5に対応)において表示される。なお、この画像表示部80に、所謂、タッチパネル(図示せず)を組み込むことによれば、当該画像表示部80により、装置の操作に必要な入力を行うことが可能となる。しかしながら、本発明はこれに限定されることなく、当該装置は、当該タッチパネルに代え、キーボード(図11の符号6に対応)やテンキーやマウス等を備えてもよい。
そして、図中の符号90は、上述したX線CT装置を構成する各部の動作を制御するための制御部(図11の符号3に対応)を示している。より具体的には、例えば、中央演算処理装置(CPU)、そして、RAMやROM等の記憶装置(メモリ)、更には、HDD等の外部記憶装置などにより構成されており、そして、記憶装置内に格納した各部の動作を制御するためのソフトウェアやファームウェアに基づいて必要な制御を実行する。
そして、上述した本発明になるインテリアCTの画像再構成方法は、上記X線CT装置を構成する画像再生部75において、例えば、ソフトウェアとしてRAMやROM等の記憶装置(メモリ)内に格納され、中央演算処理装置(CPU)によって実行される。
なお、本発明が応用できる技術はこれに止まらず、例えば、X線を照射した際の位相シフト分布の線積分データから位相シフト分布を画像生成する位相X線CT、体内に投与した放射性薬剤分布の画像を生成する核医学イメージング装置であるPET(ポジトロンエミッションCT)やSPECT(単光子放射型CT)、超音波・マイクロ波・音波・地震波などの波動を用いたCT、電子線CT、投影データからの画像再構成を利用したMRI(磁気共鳴イメージング)などにも応用可能である。即ち、本発明において「物体」または「画像」とは、画像化する物理量の空間分布のことを指し、「投影データ」とは、その直線上の線積分値を表す測定データのことを指す。
また、位相シフト、量子ビームの位相シフト、回折、又は回折を含む投影データの数値は、光学素子の追加あるいはその位置変更により検出器で取得した複数の量子ビームの強度データのセットから抽出され、当該抽出された前記量子ビームの位相シフト、回折、又は回折を含む前記投影データの数値を用いて画像を再構成することも可能である。
以上には、本発明の種々の実施例になるインテリアCTの画像再構成方法について詳細に述べた。しかしながら、本発明は、上述した実施例のみに限定されるものではなく、様々な変形例が含まれることは明らかである。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するためにシステム全体を詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能であろう。
産業上の利用性
本発明は、物体内部における物理量分布の線積分値を測定してデータ処理により物理量分布を画像生成する画像再構成方法、特に、インテリアCTの画像再構成方法を提供する。
1…ガントリー部、3…コンソール部、4、30…天板、10…X線発生装置、20…X線検出装置、90…制御部

Claims (15)

  1. インテリアCTの画像再構成方法であって、撮影対象内部のROIを通過する量子ビームにより投影データを取得し、前記で得られた投影データを用いてCTの画像再構成法により第1段階の近似的な再構成を行い、前記で再構成したCT画像に基づいて前記ROI内において物理量を表す画像の数値が少なくとも区分的に一様または区分的に多項式で表される領域を特定し、前記画像の数値が少なくとも区分的に一様または区分的に多項式で表されると特定した領域の位置とその内部で前記画像の数値を区分的に一様または区分的に多項式で表すことにより、前記第1段階の再構成よりも精度の高い第2段階の再構成を行うことを特徴とするインテリアCTの画像再構成方法。
  2. インテリアCTの画像再構成方法であって、撮影対象内部のROIを通過する量子ビームにより投影データを取得し、前記ROI内において物理量を表す画像の数値が少なくとも区分的に一様または区分的に多項式で表される領域を、前記ROI内の一部に予め固定して配置して、当該領域の位置とその内部で前記画像の数値を区分的に一様または区分的に多項式で表すことにより、精度の高い再構成を行うことを特徴とするインテリアCTの画像再構成方法。
  3. 前記請求項1或いは2に記載したインテリアCTの画像再構成方法において、前記物理量を表す投影データの数値が、当該撮影対象による前記量子ビームの吸収により得られることを特徴とするインテリアCTの画像再構成方法。
  4. 前記請求項1或いは2に記載したインテリアCTの画像再構成方法において、前記物理量を表す投影データの数値が、当該撮影対象による前記量子ビームの位相シフトにより得られることを特徴とするインテリアCTの画像再構成方法。
  5. 前記請求項1或いは2に記載したインテリアCTの画像再構成方法において、前記物理量を表す投影データの数値が、当該撮影対象による前記量子ビームの回折により得られることを特徴とするインテリアCTの画像再構成方法。
  6. 前記請求項1或いは2に記載したインテリアCTの画像再構成方法において、前記物理量を表す投影データの数値が、当該撮影対象による前記量子ビームの散乱により得られることを特徴とするインテリアCTの画像再構成方法。
  7. 前記請求項4〜6の何れか1項に記載したインテリアCTの画像再構成方法において、前記量子ビームの位相シフト、回折、又は回折を含む前記投影データの数値は、光学素子の追加あるいはその位置変更により検出器で取得した複数の前記量子ビームの強度データのセットから抽出され、当該抽出された前記量子ビームの位相シフト、回折、又は回折を含む前記投影データの数値を用いて画像を再構成することを特徴とするインテリアCTの画像再構成方法。
  8. 前記請求項1に記載したインテリアCTの画像再構成方法において、前記ROI内において特定される前記少なくとも区分的に一様または区分的に多項式な領域は、前記第1段階の近似的な再構成により得られたCT画像を使用して人間が手動で設定することを特徴とするインテリアCTの画像再構成方法。
  9. 前記請求項1に記載したインテリアCTの画像再構成方法において、前記ROI内において特定される前記少なくとも区分的に一様または区分的に多項式な領域は、前記第1段階の近似的な再構成により得られたCT画像を使用して画像処理により設定することを特徴とするインテリアCTの画像再構成方法。
  10. 前記請求項1に記載したインテリアCTの画像再構成方法において、前記第1段階の近似的な再構成により得られたCT画像を使用して前記ROI内で特定される前記少なくとも区分的に一様または区分的に多項式な領域は、前記ROI内で、前記撮影対象の以前に取得したCT画像からの特定、前記撮影対象の構造を表すモデルや先験情報からの特定の少なくとも一つにより予め設定されていることを特徴とするインテリアCTの画像再構成方法。
  11. 前記請求項1に記載したインテリアCTの画像再構成方法において、前記第1段階の近似的な再構成を、フィルタ補正逆投影(FBP)法、逐次近似法、統計的再構成法を含む従来のCTの画像再構成法の少なくとも一つにより実行することを特徴とするインテリアCTの画像再構成方法。
  12. 前記請求項1に記載したインテリアCTの画像再構成方法において、前記第2段階の再構成を、微分逆投影ヒルベルト変換法、拘束条件付き逐次近似法、及び、拘束条件付き統計的再構成法を含むCTの画像再構成法の少なくとも一つにより実行することを特徴とするインテリアCTの画像再構成方法。
  13. 前記請求項9に記載したインテリアCTの画像再構成方法において、前記第1段階の近似的な再構成により得られたCT画像を使用して前記ROI内で特定される前記少なくとも区分的に一様または区分的に多項式な領域は、前記ROIの境界の一部を含んで形成されていることを特徴とするインテリアCTの画像再構成方法。
  14. 前記請求項2に記載したインテリアCTの画像再構成方法において、前記ROI内に予め設定された領域は、前記ROIの境界の一部を含んで形成されていることを特徴とするインテリアCTの画像再構成方法。
  15. 前記請求項2に記載したインテリアCTの画像再構成方法において、前記ROI内に予め設定された領域の位置とその内部で前記画像の数値が区分的に一様または区分的に多項式で表すことによる再構成を、微分逆投影ヒルベルト変換法、拘束条件付き逐次近似法、及び、拘束条件付き統計的再構成法を含むCTの画像再構成法の少なくとも一つにより実行することを特徴とするインテリアCTの画像再構成方法。
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