ところで、表示画面の一部に常に広告枠が配置された場合に、メインコンテンツの視認性が低下するといった問題がある。また、Webサイトやアプリケーションにより提供されるページの管理者(ブロガー等)がメインコンテンツとサブコンテンツのそれぞれについて優先度を設定するのは煩雑である。特許文献1の技術では、表示画面の一部に常にサブコンテンツが表示されることで当該表示画面におけるメインコンテンツの表示領域が限定されてしまうため、閲覧者によるメインコンテンツの閲覧の妨げとなるといった問題がある。特許文献2の技術では、表示画面の一部に常にサブコンテンツが表示されることで、メインコンテンツにおける重要な部分がサブコンテンツに隠れてしまう可能性があり、閲覧者によるメインコンテンツの閲覧の妨げとなるといった問題がある。特許文献3の技術では、表示するそれぞれの表示要素の優先度を管理者が設定しなければならないので、管理者にとって負担であるといった問題がある。
本発明は、以上の点等に鑑みてなされたものであり、ページの管理者の負担を低減し、当該管理者の意図に沿った優先度の高いメインコンテンツの閲覧性を担保しつつ、閲覧者に対して効率的な広告の提示を行うことが可能な情報処理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、広告コンテンツを表示するための広告表示領域が表示画面内に常に配置されるように設けられたページであって、当該ページに配置される複数の主コンテンツのうち、前記表示画面内に表示される少なくとも1つの主コンテンツを対象コンテンツとして特定する特定手段と、前記ページの管理者の前記対象コンテンツに関連する履歴情報を取得する取得手段と、前記対象コンテンツに関連する履歴情報に基づいて、当該対象コンテンツの表示優先度を決定する決定手段と、前記広告表示領域と前記対象コンテンツとが重なる場合に、前記広告表示領域の表示優先度と前記対象コンテンツの表示優先度との大小関係に基づいて、前記広告表示領域に表示される広告コンテンツの表示態様を制御する表示制御手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、ページの管理者の負担を低減し、当該管理者の意図に沿った優先度の高い対象コンテンツの閲覧性を担保しつつ、閲覧者に対して効率的な広告の提示を行うことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報処理システムにおいて、前記表示制御手段は、前記広告表示領域の表示優先度と前記対象コンテンツの表示優先度との大小関係に基づいて、前記広告コンテンツの視認性が増加または減少するように前記広告コンテンツの表示態様を制御することを特徴とする。
この発明によれば、ページの管理者の意図に沿った優先度の高い対象コンテンツの閲覧性を担保しつつ、広告コンテンツの視認性を増加または減少させることで閲覧者に対して効率的な広告の提示を行うことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の情報処理システムにおいて、前記表示制御手段は、前記広告表示領域の表示優先度と前記対象コンテンツの表示優先度との大小関係に基づいて前記広告コンテンツの透過率を変更し、変更した透過率で前記広告コンテンツを表示させることを特徴とする。
この発明によれば、広告コンテンツの透過率の変更という処理上負荷の少ない制御により効率的な広告の提示を行うことができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の情報処理システムにおいて、前記表示制御手段は、前記広告表示領域の表示優先度より前記対象コンテンツの表示優先度が大きい場合において、前記広告表示領域の表示優先度と前記対象コンテンツの表示優先度との差が大きいほど前記透過率が高くなるように変更することを特徴とする。
この発明によれば、閲覧者に対して対象コンテンツの表示優先度の高さが把握可能な広告の提示を行うことができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1または2に記載の情報処理システムにおいて、前記表示制御手段は、前記広告表示領域の表示優先度と前記対象コンテンツの表示優先度との大小関係に基づいて前記広告表示領域のサイズを変更し、変更したサイズの前記広告表示領域に広告コンテンツを表示させることを特徴とする。
この発明によれば、広告表示領域のサイズの変更という処理上負荷の少ない制御により効率的な広告の提示を行うことができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れか一項に記載の情報処理システムにおいて、前記特定手段により複数の前記対象コンテンツが特定された場合、前記決定手段は、それぞれの前記対象コンテンツの表示優先度を決定し、前記表示制御手段は、前記広告表示領域の表示優先度と、それぞれの前記対象コンテンツの表示優先度との大小関係に基づいて、それぞれの前記対象コンテンツと前記広告コンテンツとの相対関係において当該広告コンテンツの表示態様を制御することを特徴とする。
この発明によれば、複数の対象コンテンツそれぞれと広告コンテンツとの相対関係において効率的な広告の提示を行うことができる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の情報処理システムにおいて、前記表示制御手段は、全ての前記対象コンテンツのうち前記広告表示領域の表示優先度より表示優先度が大きい前記対象コンテンツの割合が所定割合以上である場合、当該表示優先度が大きい前記対象コンテンツの割合が所定割合未満になるように当該広告表示領域の表示優先度を変更し、変更された前記広告表示領域の表示優先度と、それぞれの前記対象コンテンツの表示優先度との大小関係に基づいて、それぞれの前記対象コンテンツと前記広告表示領域との相対関係において当該広告コンテンツの表示態様を制御することを特徴とする。
この発明によれば、ページの管理者の負担を低減しつつ、広告表示領域の表示優先度とそれぞれの対象コンテンツの表示優先度との大小関係を適切に修正することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7の何れか一項に記載の情報処理システムにおいて、前記表示制御手段は、前記広告コンテンツに含まれる情報と前記対象コンテンツに含まれる情報との関連性に基づいて当該広告コンテンツが表示される広告表示領域の表示優先度を設定し、設定した表示優先度と前記対象コンテンツの表示優先度との大小関係に基づいて、前記広告表示領域に表示される広告コンテンツの表示態様を制御することを特徴とする。
この発明によれば、閲覧者に対する広告効果を高めることができる。
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8の何れか一項に記載の情報処理システムにおいて、前記決定手段は、前記対象コンテンツに関連する履歴情報に基づいて、当該対象コンテンツに対する前記管理者の関心度を表すスコアを算出し、算出したスコアが高いほど当該対象コンテンツの表示優先度を高く決定することを特徴とする。
この発明によれば、表示優先度を処理上、扱いやすい値として決定することができる。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の情報処理システムにおいて、前記特定手段により複数の前記対象コンテンツが特定された場合、前記決定手段は、それぞれの前記対象コンテンツに関連する履歴情報に基づいて、それぞれの前記対象コンテンツに対する前記管理者の関心度を表すスコアを前記対象コンテンツ毎に算出し、算出したスコアが相対的に高い前記対象コンテンツに関連する他の前記対象コンテンツの表示優先度を相対的に高く決定することを特徴とする。
この発明によれば、表示優先度が相対的に低く決定された対象コンテンツであっても、適切に上方修正することができる。
請求項11に記載の発明は、コンピュータにより実行される情報処理方法であって、広告コンテンツを表示するための広告表示領域が表示画面内に常に配置されるように設けられたページであって、当該ページに配置される複数の主コンテンツのうち、前記表示画面内に表示される少なくとも1つの主コンテンツを対象コンテンツとして特定する特定ステップと、前記ページの管理者の前記対象コンテンツに関連する履歴情報を取得する取得ステップと、前記対象コンテンツに関連する履歴情報に基づいて、当該対象コンテンツの表示優先度を決定する決定ステップと、前記広告表示領域と前記対象コンテンツとが重なる場合に、前記広告表示領域の表示優先度と前記対象コンテンツの表示優先度との大小関係に基づいて、前記広告表示領域に表示される広告コンテンツの表示態様を制御する表示制御ステップと、を含むことを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、コンピュータを、広告コンテンツを表示するための広告表示領域が表示画面内に常に配置されるように設けられたページであって、当該ページに配置される複数の主コンテンツのうち、前記表示画面内に表示される少なくとも1つの主コンテンツを対象コンテンツとして特定する特定手段と、前記ページの管理者の前記対象コンテンツに関連する履歴情報を取得する取得手段と、前記対象コンテンツに関連する履歴情報に基づいて、当該対象コンテンツの表示優先度を決定する決定手段と、前記広告表示領域と前記対象コンテンツとが重なる場合に、前記広告表示領域の表示優先度と前記対象コンテンツの表示優先度との大小関係に基づいて、前記広告表示領域に表示される広告コンテンツの表示態様を制御する表示制御手段として機能させることを特徴とする。
本発明によれば、ページの管理者の負担を低減し、当該管理者の意図に沿った優先度の高い対象コンテンツの閲覧性を担保しつつ、閲覧者に対して効率的な広告の提示を行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、コンテンツ表示システムに対して本発明を適用した場合の実施形態である。
[1.コンテンツ表示システムの構成及び機能概要]
先ず、本実施形態に係るコンテンツ表示システムSの構成及び概要機能について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態に係るコンテンツ表示システムSの概要構成例を示す図である。図1に示すように、コンテンツ表示システムSは、コンテンツ提供サーバ1、クライアント端末2、広告提供サーバ3、及び履歴情報管理サーバ4等を含んで構成される。コンテンツ表示システムSは、本発明の情報処理システムの一例である。コンテンツ提供サーバ1、クライアント端末2、広告提供サーバ3、及び履歴情報管理サーバ4は、ネットワークNWに接続される。ネットワークNWは、例えば、インターネット、専用通信回線(例えば、CATV(Community Antenna Television)回線)、移動体通信網(基地局等を含む)、及びゲートウェイ等により構築される。なお、広告提供サーバ3、及び履歴情報管理サーバ4は、1つのサーバにより構成されてもよい。また、広告提供サーバ3、及び履歴情報管理サーバ4は、コンテンツ提供サーバ1に組み込まれてもよい。
コンテンツ提供サーバ1は、ブログサイトやSNS(Social Networking Service)サイト等のWebサイトを提供するサーバである。なお、本実施形態では、コンテンツ提供サーバ1(Webサイト)からクライアント端末2へ提供されて表示されるページ(Webページ)を適用した場合を例にとって説明するが、クライアント端末2にインストールされるアプリケーションにより表示されるページを適用してもよい。また、Webサイトから提供されるページは、例えばHTML(Hyper Text Markup Language)文書やXHTML文書等の構造化文書及び画像データ等により構成される。Webサイトは、複数のユーザ毎に割り当てられ、固有のURL(Uniform Resource Locator)が付与されている。
Webサイトが割り当てられたユーザは、Webサイトから提供されるページを管理する管理者(以下、「ページの管理者」という)となる。このページの管理者には、例えば、クライアント端末2を通じて所定の手続きを行うことでWebサイトを開設した開設者(例えば、ブロガー)が該当する。また、Webサイトの開設者の他にも、例えばブログサイトの運営者から提供されるブログサービスの利用者もページの管理者に該当する。クライアント端末2は、ブラウザによりWebサイトのURLを指定することで、Webサイトから提供されたページをディスプレイ上に表れた表示画面(例えば、ブラウザのウインドウ)に表示する。
このようなページには、主コンテンツ(メインコンテンツ)を表示するための主表示領域、及び広告コンテンツ(サブコンテンツ)を表示するための広告表示領域等の複数の領域が配置されている。主表示領域及び広告表示領域には、それぞれに固有の領域ID(領域を識別する識別情報)が割り当てられている。主コンテンツ及び広告コンテンツは、それぞれ、画像データとテキストデータの少なくとも何れか一方から構成され、それぞれの表示領域(つまり、主表示領域と広告表示領域)内に収まる平面的なサイズを有するオブジェクトとして表示される。画像データは、静止画を構成するデータであってもよいし、動画を構成するデータであってもよい。主コンテンツには、例えばページの管理者により投稿された記事やニュース、或いは、商品紹介や観光地紹介等の情報等が含まれるが、特に限定されるものではない。記事には、例えば、ページの管理者が紹介する商品の名称、型式、価格、属性、特徴、及び商品特定情報(例えば商品IDや商品コード)等のうちの何れかの情報や、当該商品に対するレビュー(例えば、感想、意見、評論、評価等)が含まれる。なお、主コンテンツは、例えばコンテンツ提供サーバ1内に格納される。また、主表示領域に表示される主コンテンツには、主コンテンツについての詳細情報を提供するWebサイトへのリンク(ハイパーリンク)が設定される場合もある。広告コンテンツには、例えば広告主がページの管理者または閲覧者に広告したい取引対象となる商品やサービスの情報(例えば、商品の場合、商品の名称、型式、価格、属性、特徴、及び商品特定情報等のうちの何れかの情報)が含まれる。なお、広告コンテンツは、広告提供サーバ3内に格納される。また、広告表示領域に表示される広告コンテンツには、例えば取引対象の詳細情報を提供するWebサイトや取引対象の注文手続を行うWebサイトへのリンク(ハイパーリンク)が設定される場合もある。
また、ページのサイズ(ページの全領域の面積)は、クライアント端末2の表示画面のサイズより大きく(広く)なっている。このため、ページの全領域のうち一部の領域が表示画面内に表示され、且つ、ページの閲覧者の操作(例えば、スクロール操作、ページダウン操作、またはページアップ操作等)に応じて表示画面内に表示される領域が変移するようになっている。ただし、広告表示領域は、表示画面内に常に配置されるようにページに設けられている。例えば、広告表示領域は当該広告表示領域以外の領域(主表示領域を含む)よりも上位レイヤ(つまり、上位(閲覧者側)の表示レイヤ)に配置されており、当該広告表示領域以外の領域が閲覧者の操作により変移(例えばスクロール)しても、広告表示領域は表示画面外へ出ることなく表示画面内の特定の位置に固定表示されるか、或いは表示画面内で移動表示される。また、広告表示領域には、当該広告表示領域の表示優先度が設定される。広告表示領域の表示優先度の設定方法については後述する。さらに、広告表示領域には、広告提供サーバ3に対して広告要求(広告表示領域の領域IDを含む)を行うことで、広告提供サーバ3から広告コンテンツを取得して該広告表示領域に埋め込むプログラム(スクリプト)が設定されている。このプログラムは、例えば所定のスクリプト言語(例えば、JavaScript(登録商標))により構成されており、ページを構成する構造化文書内に記述されている。
広告提供サーバ3は、広告コンテンツ、広告主の情報、広告コンテンツが表示される広告表示領域の領域ID、及び広告表示領域の利用料等を広告コンテンツ毎に対応付けて格納する広告データベースを備える。広告提供サーバ3は、クライアント端末2からの広告要求を受信すると、当該広告要求に含まれる領域IDに対応付けられた広告コンテンツを広告データベースから取得して、クライアント端末2へ送信する。なお、1つの広告表示領域の領域IDに、異なる複数の広告コンテンツが対応付けられる場合もある。この場合、当該広告表示領域に、複数の広告コンテンツが所定時間毎に切り替えられて表示されるか、或いは広告表示領域が複数の部分領域に分割され、分割されたそれぞれの部分領域にそれぞれの広告コンテンツが表示されることになる。ところで、広告コンテンツは、当該広告コンテンツを提供する広告主が例えばサイト運営者に広告表示領域の利用料を支払うことで当該広告表示領域に表示されることになる。広告表示領域の利用料は、例えばサイト運営者により予め決められた固定利用料であってもよいし、広告コンテンツの表示時間やクリック数などの実績に基づいて決定される変動利用料であってもよい。また、広告表示領域の利用料は、後述するように、広告コンテンツの表示態様の変更に基づいて決定されるとよい。
履歴情報管理サーバ4は、ページの管理者の主コンテンツに関連する履歴情報、及び当該管理者のユーザID(管理者を識別する識別情報)を管理者毎に対応付けて格納する履歴データベースを備える。ページの管理者の主コンテンツに関連する履歴情報の例として、主コンテンツが管理者により投稿された投稿履歴(投稿日付(日付とは、例えば年月日、時刻を含んでもよい)等が挙げられる。また、ページの管理者の主コンテンツに関連する履歴情報の例として、当該管理者により投稿された主コンテンツに関連するキーワードまたは属性項目の検索履歴(検索日付を含む)が挙げられる。主コンテンツに関連するキーワードまたは属性項目は、例えば主コンテンツに含まれる情報(例えば、カメラ、テレビ、またはバック等のキーワードや、カメラの画素数またはテレビのインチ数等属性項目)から特定される。検索履歴は、検索毎に1レコードして格納される。また、ページの管理者の主コンテンツに関連する履歴情報の例として、当該管理者により投稿された主コンテンツに対応する情報種別(ジャンルやカテゴリ)の閲覧履歴(閲覧日付を含む)が挙げられる。主コンテンツに対応する情報種別は、例えば主コンテンツに含まれる情報(例えば、スポーツ、ビジネス、経済、または技術等のジャンルや、商品のカテゴリ(家電、衣服))から特定される。閲覧履歴は、閲覧毎に1レコードして格納される。また、ページの管理者の主コンテンツに関連する履歴情報の例として、当該管理者により投稿された主コンテンツに関連する取引対象の購入履歴(購入日付を含む)が挙げられる。主コンテンツに関連する取引対象は、例えば主コンテンツに含まれる情報(例えば、商品特定情報)から特定される。
以上説明した履歴情報は、ページの管理者のユーザIDをキーとして、コンテンツ提供サーバ1により提供されるWebサイトの他、検索サイト、ショッピングサイト、オークションサイト、サービス予約サイト、及びブログサイト等の様々なWebサイトから所定のタイミングで履歴情報管理サーバ4により取得され、履歴データベースに格納される。
図2(A)は、本実施形態に係るコンテンツ提供サーバ1の概要構成例を示すブロック図である。図2(A)に示すように、コンテンツ提供サーバ1は、通信部11、記憶部12、入出力インターフェース部13、及びシステム制御部14等を備える。システム制御部14と入出力インターフェース部13とは、システムバス15を介して接続されている。通信部11は、ネットワークNWに接続して通信状態の制御を行う。記憶部12は、例えば、ハードディスクドライブ等からなり、オペレーティングシステム(O/S),及びサーバプログラム等の各種プログラムを記憶する。また、記憶部12には、ページの管理者に対して割り当てられたWebサイトに対応する管理者毎の記憶領域(ページの管理者毎に区別された記憶領域)が設けられており、管理者毎の記憶領域には、管理者のユーザID、WebサイトのURL、管理者のページを構成する構造化文書等のデータ、及び当該ページに配置された主表示領域の情報が記憶されている。ここで、主表示領域の情報には、当該主表示領域の領域ID、当該主表示領域に表示される主コンテンツ、及び主コンテンツが管理者により投稿された投稿日付等が含まれる。ページに複数の主表示領域が配置された場合、それぞれの主表示領域毎に、主表示領域の情報が記憶される。なお、ページを構成する構造化文書等のデータ、及び当該ページに配置された主表示領域の情報等は、クライアント端末2からのページ要求に応じて、当該クライアント端末2へ送信されることになる。システム制御部14は、CPU(Central Processing Unit)14a(プロセッサ),ROM(Read Only Memory)14b,及びRAM(Random Access Memory)14c等を備え、後述する処理を実行する。
図2(B)は、本実施形態に係るクライアント端末2の概要構成例を示すブロック図である。図2(B)に示すように、クライアント端末2は、操作部21、表示部22、通信部23、記憶部24、入出力インターフェース部25、及びシステム制御部26等を備える。そして、システム制御部26と入出力インターフェース部25とは、システムバス27を介して接続されている。操作部21は、例えば、キーボード及びマウス等を備える。表示部22は、上述したページを表示するための表示画面を有する。なお、操作部21と表示部22とを兼ねるタッチパネルが適用されてもよい。通信部23は、ネットワークNWに接続して通信状態の制御を行う。記憶部24は、例えば、ハードディスクドライブ等からなり、オペレーティングシステム(O/S),アプリケーション,及びブラウザ等の各種プログラムを記憶する。システム制御部26は、CPU26a(プロセッサ),ROM26b,及びRAM26c等を備え、後述する処理を実行する。なお、クライアント端末2には、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話機、携帯情報端末 (PDA:Personal Digital Assistant)、携帯電話機と携帯情報端末を融合させた携帯端末(Smartphone)、又は携帯ゲーム機等の端末装置が適用可能である。
以上の構成において、コンピュータとしてのシステム制御部14またはシステム制御部26は、本発明の情報処理プログラムにしたがって、後述するコンテンツ表示処理を実行する。なお、情報処理プログラムは、所定のサーバ等からネットワークNWを介してダウンロードされて記憶部12または記憶部24に記憶される。或いは、情報処理プログラムは、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に記録(コンピュータにより読み取り可能に記録)されており、当該記録媒体から読み込まれて記憶部12または記憶部24に記憶されるようにしてもよい。
図2(C)は、システム制御部14またはシステム制御部26における機能ブロックの一例を示す図である。上記コンテンツ表示処理において、システム制御部14(システム制御部14内のプロセッサ)またはシステム制御部26(システム制御部26内のプロセッサ)は、図2(C)に示すように、対象コンテンツ特定部101、履歴情報取得部102、表示優先度決定部103、及び表示制御部104等として機能する。なお、対象コンテンツ特定部101は、本発明における特定手段の一例である。履歴情報取得部102は、本発明における取得手段の一例である。表示優先度決定部103は、本発明における決定手段の一例である。表示制御部104は、本発明における表示制御手段の一例である。
対象コンテンツ特定部101は、クライアント端末2の表示画面にページが表示されるときに、当該ページに配置された複数の主コンテンツのうち、当該表示画面内に表示される少なくとも1つの主コンテンツを対象コンテンツとして特定する。表示画面内に表示される主コンテンツが複数ある場合、それぞれの主コンテンツが対象コンテンツとして特定されてもよいし、当該複数の主コンテンツのうち何れか所定数(1つでもよい)の主コンテンツが対象コンテンツとして特定されてもよい。
履歴情報取得部102は、クライアント端末2の表示画面に表示されたページの管理者の対象コンテンツ(つまり、管理者により投稿された主コンテンツのうち、対象コンテンツ特定部101により特定された対象コンテンツ)に関連する履歴情報を、例えば履歴情報管理サーバ4から取得(ページの管理者のユーザIDをキーとして取得)する。なお、対象コンテンツ特定部101により複数の対象コンテンツが特定された場合、履歴情報取得部102は、それぞれの対象コンテンツに関連する履歴情報を取得する。
表示優先度決定部103は、上記対象コンテンツに関連する履歴情報(つまり、履歴情報取得部102により取得された履歴情報)に基づいて、当該対象コンテンツの表示優先度を決定する。例えば、対象コンテンツに関連する履歴情報が、管理者により投稿された投稿履歴である場合、表示優先度決定部103は、当該投稿履歴に含まれる投稿日付が新しい(つまり、現在時刻に近い)ほど、当該対象コンテンツの表示優先度を高く決定する(言い換えれば、当該投稿履歴に含まれる投稿日付が古いほど、当該対象コンテンツの表示優先度を低く決定する)。また、対象コンテンツに関連する履歴情報が、当該対象コンテンツに関連するキーワードまたは属性項目の検索履歴である場合、表示優先度決定部103は、当該キーワードまたは属性項目の検索回数を算出(例えば、同一または類似するキーワードまたは属性項目の検索履歴のレコード数を算出)し、当該算出された検索回数が多いほど、当該対象コンテンツの表示優先度を高く決定する(言い換えれば、当該算出された検索回数が少ないほど、当該対象コンテンツの表示優先度を低く決定する)。また、対象コンテンツに関連する履歴情報が、当該対象コンテンツに対応する情報種別の閲覧履歴である場合、表示優先度決定部103は、当該情報種別の閲覧回数を算出(例えば、同一または類似する情報種別の閲覧履歴のレコード数を算出)し、当該算出された閲覧回数が多いほど、当該対象コンテンツの表示優先度を高く決定する(言い換えれば、当該算出された閲覧回数が少ないほど、当該対象コンテンツの表示優先度を低く決定する)。また、対象コンテンツに関連する履歴情報が、当該対象コンテンツに関連する取引対象の購入履歴である場合、表示優先度決定部103は、当該購入履歴に含まれる購入日付が新しいほど、当該対象コンテンツの表示優先度を高く決定する(言い換えれば、当該購入履歴に含まれる購入日付が古いほど、当該対象コンテンツの表示優先度を低く決定する)。以上のように対象コンテンツの表示優先度を決定することにより、当該対象コンテンツを投稿した管理者にとって関心度が高い対象コンテンツ(言い換えれば、当該管理者にとってホットな対象コンテンツ)の表示優先度を高くすることができる。
なお、表示優先度決定部103は、対象コンテンツに関連する履歴情報に基づいて、当該対象コンテンツに対する管理者(つまり、当該対象コンテンツを投稿した管理者)の関心度を表すスコアを算出し、算出したスコアが高いほど当該対象コンテンツの表示優先度を高く決定してもよい。ここで、スコアは、例えば、上述した投稿日付から現在時刻までの投稿経過期間が24時間未満である場合は10点、当該投稿経過期間が24時間以上48時間未満である場合は9点、当該投稿経過期間が48時間以上72時間未満である場合は8点、というように算出される。また、スコアは、例えば、上述した検索回数が10回以上である場合は10点、当該検索回数が5回以上10回未満である場合は5点、当該検索回数が5回未満である場合は1点、というように算出される。また、スコアは、例えば、上述した閲覧回数が10回以上である場合は10点、当該閲覧回数が5回以上10回未満である場合は5点、当該閲覧回数が5回未満である場合は1点、というように算出される。また、スコアは、例えば、上述した購入日付から現在時刻までの購入経過期間が24時間未満である場合は10点、当該購入経過期間が24時間以上48時間未満である場合は9点、当該購入経過期間が48時間以上72時間未満である場合は8点、というように算出される。こうして、算出されたスコアに対して任意の係数(例えば、1、2等)が乗算されることで該対象コンテンツの表示優先度が決定される。このようにスコアを介在させることで、表示優先度を処理上、扱いやすい値として決定することができる。例えば、上述した投稿経過期間、検索回数、閲覧回数、及び購入経過期間のパラメータのうち、何れか複数のパラメータに基づき算出された複数のスコアの平均値または標準偏差値に対して任意の係数を乗算することで対象コンテンツの表示優先度を決定することもできる。
また、対象コンテンツ特定部101により複数の対象コンテンツが特定された場合、表示優先度決定部103は、それぞれの対象コンテンツに関連する履歴情報に基づいて、それぞれの対象コンテンツに対する管理者の関心度を表すスコアを対象コンテンツ毎に算出し、算出したスコアが相対的に高い対象コンテンツに関連する他の対象コンテンツの表示優先度を相対的に高く決定するとよい。例えば、最も高いスコアとして10点が算出された対象コンテンツに関連する他の対象コンテンツのスコアが1点である場合、表示優先度決定部103は、当該関連する他の対象コンテンツのスコアを8点に上方修正することで、当該他の対象コンテンツの表示優先度を相対的に高く決定する。これにより、表示優先度が相対的に低く決定された対象コンテンツであっても、適切に上方修正することができる。なお、スコアが相対的に高い対象コンテンツに関連する他の対象コンテンツには、例えば、当該スコアが相対的に高い対象コンテンツと同一または類似するキーワード(または、属性項目や情報種別でもよい)を有する対象コンテンツが該当する。
表示制御部104は、クライアント端末2の表示画面内に存在する広告表示領域と、当該表示画面内に表示された対象コンテンツ(つまり、主表示領域に表示された対象コンテンツ)とが重なる場合に、当該広告表示領域の表示優先度と当該対象コンテンツの表示優先度との大小関係に基づいて、当該広告表示領域に表示される広告コンテンツの表示態様を制御する。例えば、表示制御部104は、当該広告コンテンツの視認性が増加または減少するように当該広告コンテンツの表示態様を制御する。これにより、ページの管理者の意図に沿った優先度の高い対象コンテンツの閲覧性を担保しつつ、広告コンテンツの視認性を増加または減少させることで閲覧者に対して効率的な広告の提示を行うことができる。ここで、広告表示領域の表示優先度は、例えば、ページ上における当該広告表示領域の位置及び当該広告表示領域のサイズの少なくとも何れか一方に基づいて予め設定される。例えば、広告表示領域がページ上で最初に表示画面に表示される位置(上部の位置)に配置される場合、下部の位置に配置される場合よりも、当該広告表示領域の表示優先度が相対的に高く設定される。また、広告表示領域のサイズが大きいほど、当該広告表示領域の表示優先度が高く設定される。また、広告表示領域の表示優先度は、当該広告表示領域に割り当てられた広告コンテンツに含まれる情報(例えば、商品の価格や属性等)に基づいて設定されてもよい。この場合、例えば、商品の価格帯や属性毎に予め定められたスコアから該当するスコアが選択され、当該スコアに任意の係数が乗算されることで表示優先度が設定される。また、広告表示領域に割り当てられた広告コンテンツが複数ある場合、それぞれの広告コンテンツについてのスコアが上述したように選択され、それぞれのスコアの平均値または標準偏差値に任意の係数が乗算されることで表示優先度が設定されてもよい。また、広告表示領域の表示優先度は、広告コンテンツに含まれる情報と対象コンテンツに含まれる情報との関連性に基づいてされてもよい。この場合、例えば、広告コンテンツに含まれる情報と対象コンテンツに含まれる情報との関連性が高いほど、当該広告表示領域の優先度が高く設定される。これにより、閲覧者に対する広告効果を高めることができる。例えば、広告コンテンツが示す取引対象(例えば商品の名称、型式、価格、属性、特徴、及び商品特定情報の何れか)が対象コンテンツに示されている場合、広告コンテンツに含まれる情報と対象コンテンツに含まれる情報との関連性が高いと判断される。或いは、広告表示領域の利用料が高いほど、当該広告表示領域の優先度が高く設定されてもよい。なお、広告表示領域の優先度の設定は、表示優先度決定部103または表示制御部104により行われる。
ここで、広告表示領域が対象コンテンツが表示される主表示領域よりも上位レイヤに配置されている場合において、広告コンテンツADの表示態様の制御の具体例について図3〜図10を参照して説明する。図3〜図10は、広告コンテンツの表示態様の制御が行われるときの表示画面例を示す図である。なお、図3〜図9の例では、主コンテンツC1〜C3が対象コンテンツC1〜C3として特定されており、図10の例では、主コンテンツC1〜C6が対象コンテンツC1〜C6として特定されている。
例えば、表示制御部104は、広告表示領域の表示優先度と対象コンテンツC1の表示優先度との大小関係に基づいて広告コンテンツADの透過率を変更し、変更した透過率で広告コンテンツADを表示させる。これにより、広告コンテンツの透過率の変更という処理上負荷の少ない制御により効率的な広告の提示を行うことができる。この透過率とは、透過の度合いを示し、透過率100%で完全透明であり、透過率50%で半透明である。例えば、広告コンテンツADの透過率が50%にデフォルト設定されており、広告表示領域の表示優先度より対象コンテンツC1の表示優先度が大きい場合、図3(A)及び図3(B)に示すように、表示制御部104は、広告コンテンツADの透過率を増加(例えば、デフォルト設定された透過率50%から、透過率100%に増加)させ、増加させた透過率で広告コンテンツADを表示させる。つまり、広告コンテンツADの視認性が減少するように当該広告コンテンツADの表示態様が制御される。また、広告表示領域の表示優先度より対象コンテンツC1の表示優先度が大きい場合において、表示制御部104は、広告表示領域の表示優先度と対象コンテンツC1の表示優先度との差が大きいほど透過率が高くなるように変更するとよい。これにより、閲覧者に対して対象コンテンツの表示優先度の高さが把握可能な広告の提示を行うことができる。例えば、広告表示領域の表示優先度と対象コンテンツC1の表示優先度との差が5であるとき、図4(A)に示すように、広告コンテンツADの透過率は60%に変更される一方、広告表示領域の表示優先度と対象コンテンツC1の表示優先度との差が10であるとき、図4(B)に示すように、広告コンテンツADの透過率は90%に変更される。
或いは、例えば、広告コンテンツADの透過率が50%にデフォルト設定されており、広告表示領域の表示優先度より対象コンテンツC1の表示優先度が小さい場合、図5(A)及び図5(B)に示すように、表示制御部104は、広告コンテンツADの透過率を減少(例えば、デフォルト設定された透過率50%から、透過率0%に減少)させ、減少させた透過率で広告コンテンツADを表示させる。つまり、広告コンテンツADの視認性が増加するように当該広告コンテンツADの表示態様が制御される。また、広告表示領域の表示優先度より対象コンテンツC1の表示優先度が小さい場合において、表示制御部104は、広告表示領域の表示優先度と対象コンテンツC1の表示優先度との差が大きいほど透過率が低くなるように変更するとよい。例えば、広告表示領域の表示優先度と対象コンテンツC1の表示優先度との差が5であるとき、図6(A)に示すように、広告コンテンツADの透過率は40%に変更される一方、広告表示領域の表示優先度と対象コンテンツC1の表示優先度との差が10であるとき、図6(B)に示すように、広告コンテンツADの透過率は10%に変更される。
或いは、表示制御部104は、広告表示領域の表示優先度と対象コンテンツC1の表示優先度との大小関係に基づいて、当該広告表示領域のサイズ(表示サイズ)を変更し、変更したサイズの広告表示領域に広告コンテンツADを表示させてもよい。これにより、広告表示領域のサイズの変更という処理上負荷の少ない制御により効率的な広告の提示を行うことができる。例えば、広告表示領域の表示優先度より対象コンテンツC1の表示優先度が大きい場合、図7(A)及び図7(B)に示すように、表示制御部104は、広告コンテンツADを表示する広告表示領域のサイズを減少(縮小)させ、減少させたサイズの広告表示領域に広告コンテンツADを表示させる。つまり、広告コンテンツADの視認性が減少するように当該広告コンテンツADの表示態様が制御される。また、広告表示領域の表示優先度より対象コンテンツC1の表示優先度が大きい場合において、表示制御部104は、広告表示領域の表示優先度と対象コンテンツC1の表示優先度との差が大きいほど広告表示領域のサイズが小さくなるように変更するとよい。一方、広告表示領域の表示優先度より対象コンテンツC1の表示優先度が小さい場合、図8(A)及び図8(B)に示すように、表示制御部104は、広告コンテンツADを表示する広告表示領域のサイズを増加(拡大)させ、増加させたサイズの広告表示領域に広告コンテンツADを表示させる。つまり、広告コンテンツADの視認性が増加するように当該広告コンテンツADの表示態様が制御される。また、広告表示領域の表示優先度より対象コンテンツC1の表示優先度が小さい場合において、表示制御部104は、広告表示領域の表示優先度と対象コンテンツC1の表示優先度との差が大きいほど広告表示領域のサイズが大きくなるように変更するとよい。
なお、広告表示領域の表示優先度より対象コンテンツC1の表示優先度が大きい場合、表示制御部104は、広告コンテンツADを表示する広告表示領域を、対象コンテンツC1が表示される主表示領域よりも下位レイヤに配置するようにしてもよい。つまり、広告コンテンツADの視認性が減少するように当該広告コンテンツADの表示態様が制御される。
ところで、クライアント端末2の表示画面内に存在する広告表示領域と、当該表示画面内に表示された複数の対象コンテンツC1,C2とが重なる場合に、表示制御部104は、広告表示領域の表示優先度と、それぞれの対象コンテンツC1,C2の表示優先度との大小関係に基づいて、それぞれの対象コンテンツC1,C2と広告表示領域との相対関係において当該広告コンテンツADの表示態様を制御(上記具体例と同様の制御)する。これにより、複数の対象コンテンツそれぞれと広告コンテンツとの相対関係において効率的な広告の提示を行うことができる。例えば、対象コンテンツC1の表示優先度が“5”であり、対象コンテンツC2の表示優先度が“3”であり、広告表示領域の表示優先度が“4”であるとする。この場合、図9(A)及び図9(B)に示すように、対象コンテンツC1と広告表示領域との相対関係において当該広告コンテンツADの視認性が減少するように当該広告コンテンツADの透過率が増加される。一方、この場合、図9(A)及び図9(B)に示すように、対象コンテンツC2と広告表示領域との相対関係において当該広告コンテンツADの視認性が増加するように、当該広告コンテンツADの透過率が減少される。
また、表示制御部104は、全ての対象コンテンツC1〜C6のうち広告表示領域の表示優先度より表示優先度が大きい対象コンテンツの割合が所定割合以上である場合、当該表示優先度が大きい対象コンテンツの割合が所定割合未満になるように当該広告表示領域の表示優先度を変更し、変更された広告表示領域の表示優先度と、それぞれの対象コンテンツC1〜C6の表示優先度との大小関係に基づいて、それぞれの対象コンテンツC1〜C6と広告コンテンツADとの相対関係において当該広告コンテンツADの表示態様を制御してもよい。これにより、ページの管理者の負担を低減しつつ、広告表示領域の表示優先度とそれぞれの対象コンテンツの表示優先度との大小関係を適切に修正することができる。例えば、対象コンテンツC1の表示優先度が“6”であり、対象コンテンツC2の表示優先度が“4”であり、対象コンテンツC3の表示優先度が“4”であり、対象コンテンツC4の表示優先度が“6”であり、対象コンテンツC5の表示優先度が“6”であり、対象コンテンツC6の表示優先度が“4”であり、広告表示領域の表示優先度が“3”であり、所定割合が8割(80%)であるとする。この場合、全ての対象コンテンツC1〜C6のうち広告表示領域の表示優先度“3”より表示優先度が大きい対象コンテンツの割合が100%であり、これは8割(所定割合)以上であるため、当該表示優先度が大きい対象コンテンツの割合が8割(所定割合)未満になるように当該広告表示領域の表示優先度が例えば“5”に変更される。この変更により、全ての対象コンテンツC1〜C6のうち広告表示領域の表示優先度“5”より表示優先度が大きい対象コンテンツの割合が約50%に減少され、図10(A)及び図10(B)に示すように、広告コンテンツADの表示態様も変化する。
[2.コンテンツ表示システムSの動作]
次に、図11を参照して、本実施形態に係るコンテンツ表示システムSの動作について説明する。図11は、クライアント端末2のシステム制御部26により実行されるコンテンツ表示処理の一例を示すフローチャートである。なお、システム制御部26により実行されるコンテンツ表示処理は、例えば、ページの構造化文書内に記述されたプログラム(スクリプト)にしたがって行われる。以下の説明では、広告表示領域の表示優先度は、上述したように既に設定されているものとする。クライアント端末2のシステム制御部26は、ページの閲覧者の操作によりブラウザで指定されたWebサイトのURLに従ってコンテンツ提供サーバ1へアクセスしてページ要求を送信すると、当該コンテンツ提供サーバ1(当該Webサイト)からクライアント端末2へページが提供される。
クライアント端末2のシステム制御部26は、コンテンツ提供サーバ1からのページを取得すると、図11に示すコンテンツ表示処理を開始する。図11に示す処理が開始されると、システム制御部26は、取得されたページをディスプレイ上に表れた表示画面に表示する(ステップS1)。このとき、ページに配置された広告表示領域は表示画面内に表れることになる。そして、当該広告表示領域に埋め込まれたプログラム(スクリプト)により広告提供サーバ3へ広告要求が送信されると、当該広告提供サーバ3からクライアント端末2へ広告コンテンツが提供される。こうして、システム制御部26は、広告提供サーバ3から取得された広告コンテンツを広告表示領域に表示する(ステップS2)。
次いで、システム制御部26(対象コンテンツ特定部101)は、ページに配置された複数の主コンテンツのうち表示画面内に表示された主コンテンツを対象コンテンツとして特定する(ステップS3)。このとき、表示画面内に表示される主コンテンツが複数ある場合、複数の対象コンテンツが特定されるとよい。なお、システム制御部26は、表示画面内に表示されているページの範囲(例えば座標)を示す情報をコンテンツ提供サーバ1へ送信することで、コンテンツ提供サーバ1のシステム制御部14が、ページに配置された複数の主コンテンツのうち表示画面内に表示された主コンテンツを対象コンテンツとして特定してもよい。
次いで、システム制御部26(履歴情報取得部102)は、上記取得されたページの管理者の当該対象コンテンツ(つまり、ステップS3で特定された対象コンテンツ)に関連する履歴情報を当該ページの管理者のユーザIDをキーとして履歴情報管理サーバ4から取得する(ステップS4)。このとき、複数の対象コンテンツが特定されている場合、それぞれの対象コンテンツに関連する履歴情報が取得されるとよい。なお、コンテンツ提供サーバ1のシステム制御部14が、当該対象コンテンツに関連する履歴情報を当該ページの管理者のユーザIDをキーとして履歴情報管理サーバ4から取得してもよい。また、対象コンテンツの表示優先度が過去所定期間前までの処理で既に決定されており、当該対象コンテンツが表示される主表示領域の領域IDに対応付けられて記憶部12または記憶部24に記憶されている場合、この表示優先度が取得されて用いられてもよい。
次いで、システム制御部26(表示優先度決定部103)は、ステップS4で取得された履歴情報に基づいて、上述したように、当該対象コンテンツの表示優先度を決定する(ステップS5)。このとき、複数の対象コンテンツが特定されている場合、それぞれの対象コンテンツに関連する履歴情報に基づいて、それぞれの対象コンテンツの表示優先度が決定されるとよい。この場合において、上述したように、それぞれの対象コンテンツに対する管理者の関心度を表すスコアが相対的に高い対象コンテンツに関連する他の対象コンテンツの表示優先度を相対的に高く決定されてもよい。なお、コンテンツ提供サーバ1のシステム制御部14が、取得された履歴情報に基づいて、当該対象コンテンツの表示優先度を決定してもよい。
次いで、システム制御部26は、表示画面内に存在する広告表示領域と、ステップS3で特定された対象コンテンツとが重なっている(少なくとも互いの一部領域が重なっている)か否かを判定する(ステップS6)。このとき、複数の対象コンテンツが特定されている場合、それぞれの対象コンテンツと広告表示領域とが重なっているか否かが判定される。システム制御部26は、広告表示領域と対象コンテンツとが重なっていると判定した場合(ステップS6:YES)、処理をステップS7に進める。一方、システム制御部26は、広告表示領域と対象コンテンツとが重なっていないと判定した場合(ステップS6:NO)、処理をステップS9に進める。
ステップS7では、システム制御部26は、広告表示領域と対象コンテンツとが重なった状態で当該広告表示領域に表示される広告コンテンツの表示態様の制御が既に実行済であるか否かを判定する。このとき、複数の対象コンテンツが特定されている場合、それぞれの対象コンテンツについて、広告表示領域に表示される広告コンテンツの表示態様の制御が既に実行済であるか否かが判定される。システム制御部26は、当該広告コンテンツの表示態様の制御が既に実行済でないと判定した場合(ステップS7:NO)、既に実行済でないと判定された対象コンテンツについては処理をステップS8に進める。一方、システム制御部26は、当該広告コンテンツの表示態様の制御が既に実行済であると判定した場合(ステップS7:YES)、既に実行済であると判定された対象コンテンツについては処理をステップS9に進める。
ステップS8では、システム制御部26(表示制御部104)は、広告表示領域の表示優先度と上記対象コンテンツの表示優先度との大小関係に基づいて、上述したように広告表示領域に表示される広告コンテンツの表示態様を制御し、処理をステップS9に進める。このとき、複数の対象コンテンツが特定されている場合、上述したように、広告表示領域の表示優先度と、それぞれの対象コンテンツの表示優先度との大小関係に基づいて、それぞれの対象コンテンツと広告表示領域との相対関係において当該広告コンテンツの表示態様が制御される。なお、コンテンツ提供サーバ1のシステム制御部14が、広告表示領域の表示優先度と上記対象コンテンツの表示優先度との大小関係に基づいて、上述したように広告表示領域に表示される広告コンテンツの表示態様を制御してもよい(つまり、システム制御部26のブラウザに表示制御データを送信することで表示態様を変化させる)。
ステップS9では、システム制御部26は、閲覧者によりページを変移させる操作があったか否かを判定する。システム制御部26は、閲覧者によりページを変移させる操作がないと判定した場合(ステップS9:NO)、処理をステップS10へ進める。一方、システム制御部26は、閲覧者によりページを変移させる操作があったと判定した場合(ステップS9:YES)、処理をステップS11へ進める。
ステップS10では、システム制御部26は、閲覧者によりページの表示を終了させる操作があったか否かを判定する。システム制御部26は、閲覧者によりページの表示を終了させる操作があったと判定した場合(ステップS10:YES)、コンテンツ表示処理を終了する。一方、システム制御部26は、閲覧者によりページの表示を終了させる操作がないと判定した場合(ステップS10:NO)、処理をステップS9に戻す。ステップS11では、システム制御部26は、ページを変移させる操作に応じてページを変移させ、処理をステップS3に戻し、上記と同様の処理を行う。
以上説明したように、上記実施形態によれば、コンテンツ表示システムSでは、クライアント端末2の表示画面にページが表示されるときに、当該ページに配置された複数の主コンテンツのうち、当該表示画面内に表示される少なくとも1つの主コンテンツを対象コンテンツとして特定し、当該ページの管理者の対象コンテンツに関連する履歴情報に基づいて当該対象コンテンツの表示優先度を決定し、当該表示画面内に存在する広告表示領域と、当該表示画面内に表示された対象コンテンツとが重なる場合に、当該広告表示領域の表示優先度と当該対象コンテンツの表示優先度との大小関係に基づいて、当該広告表示領域に表示される広告コンテンツの表示態様を制御するように構成したので、当該ページの管理者の負担を低減し、当該管理者の意図に沿った優先度の高い対象コンテンツの閲覧性を担保しつつ、閲覧者に対して効率的な広告の提示を行うことができ、また、広告の露出効果を維持することができる。
[3.広告表示領域の利用料の決定方法]
次に、広告表示領域の利用料の決定方法について説明する。上述した広告表示領域の利用料は、広告コンテンツが広告表示領域に表示されることによる広告効果に見合う額であることが望ましい。しかし、広告コンテンツの表示態様が変更されると、この変更に応じて広告効果も変更され、ひいては、広告効果に見合う額も変更される可能性がある。そこで、広告コンテンツの表示態様の変更に応じて、広告表示領域の利用料を柔軟に決定(広告表示領域の利用料を動的に決定)可能な構成について以下に説明する。
この場合の基本的な構成として、コンテンツ表示システムS(情報処理システムの一例)は、広告コンテンツを表示するための広告表示領域が表示画面内に常に配置されるように設けられたページであって、当該ページに配置される複数の主コンテンツのうち、上記表示画面内に表示される少なくとも1つの主コンテンツを、上述したように対象コンテンツとして特定する特定手段と、上記広告表示領域と上記対象コンテンツとが重なる場合に、当該広告表示領域に表示される広告コンテンツの表示態様を、上述したように変更する変更手段と、当該広告コンテンツの表示態様の変更に基づいて、上記広告表示領域の利用料を決定する利用料決定手段と、を備える。これにより、広告コンテンツの表示態様の変更に応じて、広告表示領域の利用料を柔軟に決定することができ、その結果、当該利用料を広告効果に見合うように柔軟に変更することができる。ここで、利用料決定手段は、例えば広告提供サーバ3の制御部のCPUにより実現される。広告提供サーバ3の制御部は、コンテンツ提供サーバ1またはクライアント端末2から、処理対象の広告コンテンツの表示態様の時系列的な変化を示す情報(データ群)を、ユーザ毎に取得して集計する。広告コンテンツの表示態様の時系列的な変化の例として、広告コンテンツ(広告表示領域)の表示サイズの時系列的な変化、広告コンテンツの透過率の時系列的な変化等が挙げられる。
広告提供サーバ3の制御部は、処理対象の広告コンテンツの表示態様の時系列的な変化を示す情報に基づいて、当該広告コンテンツの表示態様が変更された結果として実際に表示された当該広告コンテンツの表示量を算出する。当該表示態様の変更が広告表示領域(広告コンテンツ)の表示サイズの変更である場合、当該広告コンテンツの表示量は、当該広告コンテンツが広告表示領域に実際に表示された表示積算時間と、当該表示積算時間における広告表示領域(当該広告コンテンツが実際に表示された広告表示領域)の表示サイズ(表示面積)の集計値との積(或いは、表示サイズの集計値だけでもよい)として算出される。この集計値は、当該広告コンテンツが表示された各時点における表示サイズ(表示面積)の平均値、標準偏差値、または合計値等である。或いは、当該表示態様の変更が当該広告コンテンツの透過率の変更である場合、当該広告コンテンツの表示量は、当該広告コンテンツが広告表示領域に実際に表示された表示積算時間と、当該表示積算時間における当該広告コンテンツの透過率の集計値との積(或いは、透過率の集計値だけでもよい)として算出される。この集計値は、当該広告コンテンツが表示された各時点における透過率の平均値、標準偏差値、または合計値等である。或いは、当該表示態様の変更が当該広告コンテンツの透過率の変更である場合、当該広告コンテンツの表示量は、当該広告コンテンツが広告表示領域に実際に表示された表示積算時間と、当該表示積算時間における広告表示領域の表示サイズの集計値と、当該表示積算時間における当該広告コンテンツの透過率の集計値との積(或いは、表示サイズと透過率の集計値との積だけでもよい)として算出されてもよい。
そして、広告提供サーバ3の制御部は、上記算出された表示量(広告コンテンツの表示量)に基づいて、処理対象の広告コンテンツが表示された広告表示領域の利用料(つまり、当該広告コンテンツの広告主に請求する利用料)を決定する。例えば、基本表示サイズまたは基本透過率に応じた基本表示量、及び当該基本表示量に応じた基本利用料が予め定められている場合、広告提供サーバ3の制御部は、上記基本表示量と上記算出された表示量との大小関係に応じて、基本利用料を変更(つまり、増減)することで最終的な利用料(つまり、上記広告表示領域の利用料)を決定する。より具体的には、広告提供サーバ3の制御部は、上記基本表示量より上記算出された表示量が小さい場合、上記基本利用料を減額する。このとき、制御部は、上記基本表示量に対して上記算出された表示量が小さいほど、減額の幅を大きくするとよい。この場合、広告表示領域(広告コンテンツ)の表示サイズが縮小された頻度が高いほど、当該広告表示領域の利用料を安くすることができる。また、広告コンテンツの透過率が増加された頻度が高いほど、当該広告表示領域の利用料を安くすることができる。一方、広告提供サーバ3の制御部は、上記基本表示量より上記算出された表示量が大きい場合、上記基本利用料を増額する。このとき、制御部は、上記基本表示量に対して上記算出された表示量が大きいほど、増額の幅を大きくするとよい。この場合、広告表示領域(広告コンテンツ)の表示サイズが拡大された頻度が高いほど、当該広告表示領域の利用料を高くすることができる。また、広告コンテンツの透過率が減少された頻度が高いほど、当該広告表示領域の利用料を高くすることができる。
なお、上述した基本表示量及び基本利用料の代わりに、これらより小さい単位として、単位表示量及び単位利用料が定められていてもよい。この場合、広告提供サーバ3の制御部は、上記算出された表示量を単位表示量で割った値に対して単位利用料を乗算することで広告表示領域の利用料を決定する(つまり、上記算出された表示量に基づいて、広告表示領域の利用料を直接的に算出する)。