JPWO2017081857A1 - 吸着材担持体 - Google Patents

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Abstract

高い吸着効率と、吸着材の容易な分離とを両立させることのできる、オキシ水酸化鉄を主成分とする微粒子分散体を担持した吸着材担持体を提供することを目的とする。
本発明の吸着材担持体は、オキシ水酸化鉄を主成分とする粒子を多孔質の支持体に担持してなる、BET比表面積が50m/g以上の吸着材担持体である。
前記オキシ水酸化鉄としては、β−オキシ水酸化鉄が好ましく、前記粒子の平均結晶子径は10nm以下が好ましく、真密度は2g/cm以上であることが好ましい。

Description

本発明は、オキシ水酸化鉄を主成分とする粒子を多孔質の支持体に担持してなる吸着材に関する。
本願は、2015年11月10日に出願された日本国特許出願第2015−220647号に対し優先権を主張し、その内容をここに援用する。
各種の排水から、環境や人体に有害性を有する物質を除去し浄化するため、あるいは希少金属等の有用物質を回収するために、吸着材や、それを用いた吸着方法、吸着物質の脱着・回収方法等が盛んに研究されている。
例えば、リンは肥料成分として、また化学工業にも不可欠の成分であるが、日本においてはほぼ100%を輸入に頼っている。一方で排水中に多量のリンが含まれる場合は、富栄養化の原因となるため、このような排水を排出することは環境に好ましくない。これらの問題を一挙に解決するために、排水中に含まれるリン酸等のリン化合物の除去および回収が注目されている。
リン化合物やその他の陰イオンを効率的に吸着、回収できる吸着材として、オキシ水酸化鉄(FeOOH)からなるものが開発されており、特許文献1、2、3等に記載されている。
これらのオキシ水酸化鉄からなる吸着材は、マイクロメートルからナノメートル単位の微細粒子とすれば、比表面積が大きくなり吸着性能が優れたものとなる。しかしそのまま吸着材として用いるには困難な場合もあり、解決法として、支持体に担持して使用することが考えられる。
この用途に関して、特許文献4には、角形スポンジ状粒状物と発泡合成樹脂小球を充填した処理層に、水酸化鉄微粒子等の吸着材を混合した原水を上向流で通水する、水中のリンの除去方法が記載されている。この方法はリンの脱着や吸着材の反復使用には適していない。
特許文献5には、ゼオライトに鉄イオンを水酸化鉄として担持させたリン酸イオン除去剤が記載されている。
特許文献6には、合成樹脂フォームのキャビティ中に平均粒径0.5〜2mmのオキシ水酸化鉄が充填された形で製造された吸着材が記載されている。
特許文献7には、微結晶質の水酸化鉄系物質を、合成樹脂製の連通多孔性成形体に担持させた陰イオン吸着材が記載されている。具体的には径1μm以上の水酸化鉄系物質粒子およびポリマー等のバインダーを含む液中に、成形体を浸漬後、乾燥させることにより担持させている。
特開2006−124239号公報 WO2006/088083号パンフレット 特開2011−235222号公報 特開平8−89951号公報 特開平10−192845号公報 特開2005−320548号公報 特開2005−270933号公報
吸着材は通常、多孔質の粒状形態で用いられており、多孔質にすることで吸着量を増大させることができる。しかしながら、吸着対象物質が多孔質の細孔内に達する過程が律速となるため、十分な吸着を達成するには時間がかかり、必ずしも実用的ではなかった。
また、微粒子分散体を吸着材として用いようとすると、回収や反復使用が容易でない。そこで本発明者は、高い吸着効率と、吸着材の容易な分離とを両立させることのできる、微粒子分散体を担持した吸着材担持体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した。その結果、特定のオキシ水酸化鉄を主成分とする微粒子の分散液は、多孔質材料に、必ずしも他のバインダー等を用いずとも容易に担持させることができ、この担持体は回収が容易でありながら高い吸着効率を発揮することを見出した。本発明は以上の知見を基に完成されたものである。
すなわち、本発明は、以下の発明に関する。
(1)オキシ水酸化鉄を主成分とする粒子を多孔質の支持体に担持してなる、BET比表面積が50m/g以上の吸着材担持体。
(2)前記オキシ水酸化鉄がβ−オキシ水酸化鉄である、(1)に記載の吸着材担持体。
(3)前記粒子の平均結晶子径が10nm以下である、(1)又は(2)に記載の吸着材担持体。
(4)真密度が2g/cm以上である、(1)〜(3)のいずれかに記載の吸着材担持体。
(5)オキシ水酸化鉄を主成分とする粒子が総量の60質量%以上を占める、(1)〜(4)のいずれかに記載の吸着材担持体。
(6)陰イオン吸着材担持体である、(1)〜(5)のいずれかに記載の吸着材担持体。
(7)さらにバインダーを含有し、該バインダーがpH2.5〜12.5の範囲で安定である、(6)に記載の吸着材担持体。
(8)バインダーが鉄、ジルコニウム、チタンおよびスズから選ばれる少なくとも1種の金属の化合物である、(7)に記載の陰イオン吸着材担持体。
(9)バインダーがポリオレフィン系樹脂である、(7)に記載の陰イオン吸着材担持体。
(10)前記多孔質の支持体がポリオレフィン系樹脂からなるものである、(6)〜(9)のいずれかに記載の陰イオン吸着材担持体。
(11)塩酸でpHを3.5に調整したリン換算濃度400mg/Lのリン酸二水素カリウム水溶液150mL中に、オキシ水酸化鉄1gを含有する前記陰イオン吸着材担持体を投入し、室温で撹拌して行う回分式の吸着試験において、24時間後にオキシ水酸化鉄1g当たりのリン換算吸着量が25mg以上である、(6)〜(10)のいずれかに記載の陰イオン吸着材担持体。
(12)塩酸でpHを3.5に調整したリン換算濃度400mg/Lのリン酸二水素カリウム水溶液150mL中に、オキシ水酸化鉄1gを含有する前記陰イオン吸着材担持体を投入し、室温で撹拌して行う回分式の試験において、1時間後のpHに対し、24時間後のpHが0.3以上上昇することを特徴とする、(6)〜(11)のいずれかに記載の陰イオン吸着材担持体。
(13)オキシ水酸化鉄を主成分とする粒子を溶媒中で平均粒径d50が0.2μm以下となるまで粉砕したものを含有する分散液を、多孔質の支持体へ含浸させた後、乾燥することを含む吸着材担持体の製造方法。
(14)オキシ水酸化鉄を主成分とする平均粒径d50が5μm以上である粒子と、バインダーとが、溶媒に分散してなる分散液を、多孔質の支持体へ含浸させた後、乾燥することを含む吸着材担持体の製造方法。
(15)前記バインダーが、オキシ水酸化鉄を主成分とする平均粒径d50が0.2μm以下である粒子を含む、(14)に記載の吸着材担持体の製造方法。
本発明の吸着材を使用することにより、吸着速度及び吸着効率が優れ、しかも吸着後の回収及び反復使用が容易な吸着材が得られる。
参考例1で得られたオキシ水酸化鉄結晶のTEM像を示す図である。 粉末B、及び粉末Bの10μmメッシュ分級品の粒度分布を示す図である。
(吸着材担持体)
本発明の吸着材担持体は、オキシ水酸化鉄を主成分とする粒子を、多孔質の支持体に担持してなる吸着材担持体であって、BET比表面積が50m/g以上のものである。
ここで「粒子」とは、オキシ水酸化鉄を主成分とする成分が、吸着材担持体中において連続的ではなく断続的に存在し、多孔質の支持体によって該存在状態が維持されていることを意味するものであって、粒子自体の形状を限定するものではない。また「担持してなる」とは、吸着材担持体の状態を表現するものであって、製造方法を限定するものではない。
本発明の吸着材担持体は、比表面積が大きい方が好ましい。具体的には、BET比表面積が100m2/g以上であることが好ましい。
オキシ水酸化鉄は、陰イオンに対する吸着性に優れている。
本発明の吸着材担持体における、オキシ水酸化鉄を主成分とする粒子は、オキシ水酸化鉄の含有率が99質量%以上であり、鉄化合物以外の物質の含有率は1質量%以下であることが好ましい。オキシ水酸化鉄の含有率が実質的に100質量%であるものが最も好ましい。
オキシ水酸化鉄には、結晶構造の相違によって、α型、β型、γ型、非晶質型等がある。これらのうち、β−オキシ水酸化鉄が、吸着性能の点で特に優れており、リン酸イオン、亜リン酸イオン、次亜リン酸イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、フッ化物イオン等の吸着材に適している。また安定なナノ分散液を形成しやすい点でナノ分散液の原料としても適している。
β−オキシ水酸化鉄は、一般に、水酸基の一部が塩化物イオンにより置換されている。製造または使用の過程で水と接触すると、この塩化物イオンが除去されて小型の空孔が残る。この空孔がフッ素等の陰イオンの吸着に関与すると考えられており、さらに本発明における効率的な陰イオン吸着もこの空孔に由来する特徴であると考えられる。
本発明の吸着材担持体におけるオキシ水酸化鉄が、比表面積が大きく、陰イオン吸着効率が高い点で、β−オキシ水酸化鉄が好ましい。
前記のオキシ水酸化鉄を主成分とする粒子は、平均結晶子径が10nm以下であることが好ましく、3nm以下であることがより好ましい。
この平均結晶子径が小さいほど、水中でリン酸吸着材として使用する場合のリン酸吸着速度が高いことが、本発明者らにより明らかにされた。
平均結晶子径Dは、X線回折でβ−オキシ水酸化鉄に特徴的な2θ=35°付近の回折線から、下記のシェラーの式を用いて計算される。
D=Kλ/βcosθ
ただし、βは装置に起因する機械幅を補正した真の回折ピークの半値幅、Kはシェラー定数、λはX線の波長である。
このような、平均結晶子径が3nm以下であるβ−オキシ水酸化鉄を主成分とする粒子は、後述のように、固体状のβ−オキシ水酸化鉄を湿式粉砕することにより得ることができる。
本発明の吸着材担持体は、支持体の種類にもよるが、真密度が2g/cm以上であることが好ましい。真密度は、例えば、JIS Z 8807に準拠した方法により測定することができる。多孔質の支持体は低密度であって、β−オキシ水酸化鉄を主成分とする粒子を一定量以上これに担持することにより、真密度を上記範囲とすることができる。
より具体的には、本発明の吸着材担持体は、β−オキシ水酸化鉄を主成分とする粒子が、吸着材担持体総量の60質量%以上を占めることが好ましい。
本発明の吸着材担持体を上記いずれかの範囲とすることにより、高効率の吸着を達成することができる。
(製造方法)
本発明の吸着材担持体は、その製造方法において特に限定されないが、β−オキシ水酸化鉄を主成分とする粒子の原料としては、β−オキシ水酸化鉄を主成分とする固形成分を一定の粒度に粉砕した粒子と、溶媒とからなる分散液を用いることが好ましい。
該分散液の製造方法としては、例えば、溶媒中で湿式粉砕してそのまま分散させる方法(製造法A)が挙げられる。この方法では、平均粒径d50が0.2μm以下となるまで粉砕することが好ましい。平均粒径は0.02〜0.2μmであることがより好ましく、0.05〜0.15μmであることがさらに好ましい。またd90が1μm以下とすることが好ましく、粒径が0.01〜1μmの範囲にあることが好ましい。
また前記湿式粉砕により得られる粒子においては、結晶の形状は粒状である。ここで粒状とは、針状あるいは板状ではないということを意味し、より具体的には、結晶の長径/短径の比が3以下である。
以上で用いる溶媒としては、水または水を主成分とする溶液を用いて、水性分散液とすることが最も容易であり好ましい。
一方、有機溶媒等の他の溶媒を要する場合には、水性分散液から溶媒置換により有機溶媒等の他の溶媒中における分散液とすることもできる。例えば、限外濾過膜中で水性分散液に溶媒を混合しながら溶媒交換を行うことにより、該溶媒への分散液を得ることができる。また、水性分散液に水よりも沸点の高い溶媒を混合しロータリーエバポレーター等で水を除去することにより、該溶媒への分散液を得ることができる。
以上の方法で得られる分散液は、さらに吸着材担持体の製造が容易である点から、ナノ分散液であることが好ましい。ナノ分散液とは、粒径1μm以下のいわゆるナノ粒子が液相中に分散してなる分散液で、静置や通常の遠心操作によって粒子が沈降しないものをいう。
以上の各分散液を原料として本発明の吸着材担持体を製造する場合は、必ずしもバインダーは必要ではない。
該分散液の製造方法としては、また、例えば、乾式粉砕により得られた粒子を溶媒中に分散させる方法(製造法B)が挙げられる。この方法では、平均粒径d50を5μm以上とする場合に好ましい。この場合、平均粒径は70μm以下であることが好ましい。この分散液を原料として本発明の吸着材担持体を製造する場合は、バインダーを併用するか、またはバインダーに代えて、前記の溶媒中で湿式粉砕してそのまま分散させてなる分散液を併用するのが好ましい。
次いで、前記分散液を、支持体の原料に混合分散させた後にこれから成形を行う方法、あるいは固形の支持体に外部から添加する方法により、担持させることができる。これらにより、吸着性能に優れ、しかも回収、脱着等の操作が容易な吸着材の製造が可能である。
支持体の原料に混合分散させた後にこれから成形を行う方法を用いる場合、支持体の原料としては各種の樹脂を用い、前記分散液としては、この樹脂に対して相溶性を有する溶媒に微粒子を分散させたものを用いるのが好ましい。
固形の支持体に外部から前記分散液を添加する方法を用いる場合、前記分散液に、支持体を浸漬したのち、支持体を乾燥させる方法が好ましい。
前記分散液の溶媒は特に限定されず、水、各種の有機溶媒、これらの混合物、あるいは以上の液体に必要に応じて例えばバインダー、界面活性剤、消泡剤等の添加剤を溶解させた溶液、が挙げられる。
前記分散液として、β−オキシ水酸化鉄を主成分とする粒子を溶媒中で平均粒径d50が0.2μm以下となるまで粉砕してなる分散液を用いた場合には、該粒子自体がバインダーと同様の効果を有するため、バインダーは必ずしも要しない。
この方法は、操作が容易であり、しかもβ−オキシ水酸化鉄を主成分とする粒子が支持体表面に担持されて効率的な吸着および脱着が可能となる点で好ましい。
前記のβ−オキシ水酸化鉄を主成分とする固体としては、鉄化合物含有溶液を塩基と反応させpH9以下で沈殿物を生成させる工程を含む方法により得られる乾燥ゲルが好ましい。
前記の鉄化合物としては、鉄塩、特に3価の鉄塩が好ましい。具体的には、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、硝酸第二鉄等を挙げることができ、この中で特に塩化第二鉄が好ましい。
前記の塩基は、酸性の鉄化合物水溶液を中和しオキシ水酸化鉄を含む沈殿を生成させるために使用する。具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニア、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム等を挙げることができ、この中で特に水酸化ナトリウムが好ましい。
沈殿物の精製の際のpHは、pH3.3〜6の範囲に調整することがより好ましい。
以上の方法で得られたオキシ水酸化鉄を主成分とする沈殿物は、濾別して回収することができ、これを乾燥すれば乾燥ゲルとなる。
さらに以上の工程の後に、沈殿物を乾燥させる工程、および該乾燥物を水と接触させた後、乾燥させる工程を実施することが好ましい。
沈殿物を乾燥させる工程は、120℃以下で行うことが好ましく、100〜120℃で行うことがより好ましい。乾燥温度は、低温では時間を要し効率的な製造に適しない。また高温では陰イオン吸着サイトが少なくなる傾向があり、さらに高温では酸化鉄に変化するので好ましくない。乾燥は、空気中、真空中、または不活性ガス中で行うことができる。
乾燥物を水と接触させる工程では、塩化ナトリウム等の不純物が溶出して後に細孔を残し、比表面積が増大するとともに陰イオン吸着サイトも増加すると考えられる。
乾燥物を水と接触させた後、水を除去して、再度乾燥させる。この乾燥工程も上記と同様の条件で行うことが好ましい。
以上の方法により得られる乾燥ゲルは、β−オキシ水酸化鉄を主成分として含む。
本発明の吸着材担持体は、気相中で、例えば排ガス中の有害物質等を吸着するために使用することもできるが、液相中で使用することが好ましい。
一般に、液相中で吸着材を使用する場合、液体に含まれる成分が拡散により細孔中に達するには時間を要するため、吸着平衡に達するのには時間を要する。一方吸着材を微粒子として液中に分散させれば速やかに吸着平衡に達するが、微粒子の分離、回収に問題がある。本発明の吸着材担持体は、これらの問題を同時に解決する目的を有するものであるから、液相中で使用するのに特に適している。
上記の液相としては、吸着材担持体以外の部分が均一な液相であれば問題なく使用可能であり、例えば有機溶媒溶液も用いることができるが、有害物質の除去、有用物質の回収等を目的として、水溶液中で使用することが好ましい。
本発明の吸着材担持体は、特に、陰イオン吸着材に適している。さらにフッ素及びリン酸吸着材に適しており、中でもリン酸吸着材に適している。
本発明の吸着材担持体の製造に当たっては、吸着材と担体とを結合するためのバインダーは必ずしも必要ないが、結合をより強固にして長期反復使用に耐えるものとするために、バインダーを併用してもよい。特に、β−オキシ水酸化鉄を主成分とする粒子の平均粒径d50が5μm以上である場合には、バインダーを併用することが好ましい。
バインダーは、陰イオン吸着材担持体として使用するにあたって不都合がないよう、pH2.5〜pH12.5の範囲で安定であることが好ましく、pH1〜14の範囲で安定であることがより好ましい。
またバインダーは、吸着材の表面を覆うことによって吸着性能を低下させるものであってはならない。
バインダーの材質は、以上の条件に合致すれば特に限定されないが、例えば無機化合物を用いることができる。無機化合物は一般に粒子状の形状をとるため、吸着材の表面を覆うことが少なく、バインダーに適している。
オキシ水酸化鉄を主成分とする粒子、特に平均粒径d50が5μm以上である粒子の質量と、バインダーの質量との比は、7:3〜10:0であることが好ましい。
前記無機化合物としては、ジルコニウム、チタン及びスズから選ばれる金属の化合物が例示される。特に、上掲の金属の酸化物又は水酸化物が好ましい。
このうち特に、酸化ジルコニウムからなる分散液が好ましい。酸化ジルコニウム分散液をバインダーとして用いると、オキシ水酸化鉄を主成分とする粒子が、支持体表面部のみならず、支持体中の細孔にまで担持され、これによって本吸着材担持体の吸着効率は非常に高いものとなる。
この場合、オキシ水酸化鉄を主成分とする粒子と、酸化ジルコニウムとの質量比は、8:2〜9.5:0.5が好ましい。酸化ジルコニウムをさらに多くしても、吸着効率がさらに高まるものではなく、費用の点から見てもこの範囲であることが好ましい。
一方、バインダーはポリオレフィン系樹脂であってもよい。樹脂には、吸着材の表面を覆う恐れがあるものもあるが、ポリオレフィン系樹脂は、疎水性であるため、このような恐れがない。また吸着材担持体の製造が容易である点から、ポリオレフィン系樹脂は、エマルジョン形態であることが好ましい。
ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン(直鎖状低密度ポリエチレン等の低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等)、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン又はプロピレンと他のα−オレフィンとの共重合体、さらにエチレン又はプロピレンと(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、酢酸ビニル、ビニルアルコール、スチレン等の不飽和単量体との共重合体等が例示される。
本発明の吸着材担持体に用いる支持体は、多孔質であれば特に限定されないが、陰イオン吸着材担持体として使用するにあたって不都合がないよう、特にpH2.5〜pH12.5の範囲で安定であることが好ましく、pH1〜14の範囲で安定であることがより好ましい。
本発明の吸着材担持体に用いる支持体は、また、加工が容易である点から、多孔質高分子材料であることが好ましい。
溶媒として水のみを用いる場合でも、多孔質高分子材料としては、親水性か疎水性かに関わりなく使用することができる。高分子材料として具体的には、セルロース等の天然高分子、セルロース誘導体等の半合成高分子、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリイミド等の合成高分子を挙げることができる。
このうち、ポリオレフィン系樹脂が特に好ましい。既述のように、ポリオレフィン系樹脂は疎水性であるため、吸着材の表面を覆って吸着性能を低下させることがない。
またこれらの材料を多孔質にする方法としては、相分離法、発泡法、融着法、抽出法、化学処理法、延伸法等の各種方法を用いることができる。
支持体の形状は、特に限定されないが、スポンジ状、シート状、粒子状等が例示され、これらから用途に応じて適宜選択される。このうちスポンジ状のものは、具体的な形状(角形、球形等)は特に限定されないが、担持体製造時に吸着材が内部に容易に担持され、かつ使用時に吸着対象液が内部まで短時間で達するという点で、寸法が小さい方が好ましい。また同じ意味から、シート状または粒子状である方がより好ましく、該シートの厚さまたは該粒子の直径は5mm以下とするのが好ましい。また以上の各形状から複数のものを組み合わせて使用してもよい。
支持体としては予め上記の各形状にしておいてもよいが、担持体を製造後に切断して特定の形状あるいは寸法を有するものに調製してもよい。
本発明の吸着材担持体は、分散液と同様に、吸着速度が高い特徴を有する。
この吸着速度は、次のような回分式吸着試験により測定できる。
塩酸でpHを一定に調整したリン換算濃度400mg/Lのリン酸二水素カリウム水溶液150mLを準備する。この中に吸着材1gを投入し、室温で撹拌する。一定時間後に水溶液をサンプリングしてリン酸イオン濃度を測定し、吸着量を求める。
また以上の試験において、経時的にリン酸イオン吸着量を求め、経時変化がなくなった時点での吸着量により、最終的吸着量を見積もることができる。より簡便には、24時間後の吸着量により最終的吸着量を見積もることができる。
本発明の吸着材担持体は、この方法において、水溶液のpHを3.5に調整した場合、24時間後にリン換算吸着量が25mg以上、好ましくは30mg以上となる。
また本発明の吸着材担持体は、水中で陰イオン吸着材として使用する過程で、pHが顕著に上昇することを特徴とする。これは、具体的には次の方法で示される。
塩酸でpHを一定に調整したリン換算濃度400mg/Lのリン酸二水素カリウム水溶液150mLを準備する。この中に吸着材担持体1gを投入し、室温で撹拌する。一定時間後に水溶液をサンプリングしてpHを測定する。
本発明の吸着材担持体は、この方法において、水溶液のpHを3.5に調整した場合、1時間後の水溶液のpHに対して24時間後の水溶液のpHが0.3以上上昇する。
ところが、本発明の吸着材担持体の材料として用いられるβ−オキシ水酸化鉄は、粉砕等をしていない状態では、吸着材として使用してもほとんど水溶液のpHの変化をもたらさない。
これらの原因は、次のように推察される。粉砕等の処理をしていないβ−オキシ水酸化鉄では、水酸基がリン酸イオンのような大きな陰イオンの容易に到達し得ない細孔中にある。このような細孔は、特に塩素イオンが離脱することにより形成されるものである。一方、本発明の吸着材担持体は、このような細孔構造が破壊されているため、リン酸イオンも容易に該水酸基の近傍に到達する。
粉砕等の処理をしていないβ−オキシ水酸化鉄でも、大型の空孔があるため、吸着速度は遅いもののリン酸イオンの吸着は可能である。
本発明の吸着材担持体においては、これに続き、吸着された陰イオンが水酸基と交換され、吸着材に該陰イオンが直接結合した形に変化し、それとともに、水酸基は水酸イオンとして水中に放出されるため、水溶液のpHは上昇する。しかし粉砕等の処理をしていないβ−オキシ水酸化鉄では、このような置換は起こらず、従ってpHの上昇も起こらないものと推察される。
さらに本発明に用いられるβ−オキシ水酸化鉄中における塩素イオンの含有量は、0.5質量%以上であることが好ましく、3質量%以上であることがより好ましい。
以上により、本発明の吸着材担持体は、陰イオンを単に吸着するのみでなく、その後陰イオンは吸着材担持体に結合して容易に解離しない状態となるため、高い吸着効率を発揮するものと考えられる。
次に、本発明の実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
測定方法
(粉末X線回折)
X線回折(XRD)パターンは、X線回折装置Ultima IV(リガク社製)を用いて測定した。測定にはCuKα管球を使用した。平均結晶子径はXRDよりシェラーの式に従って算出した。
(比表面積)
比表面積測定装置MacsorbHM 1210(マウンテック社製)を使用して、ガス吸着法により比表面積を測定した。
(TEM観察)
試料のTEM(透過電子顕微鏡)観察は、透過型電子顕微鏡JEM 2010F(JEOL社製、加速電圧200kV)を用いて行った。
(オキシ水酸化鉄中の塩素イオンの含有量)
オキシ水酸化鉄試料を3M硫酸に溶解した後、アルカリ溶液で希釈して鉄分を沈殿させ、フィルターでろ過してろ液を回収し、イオンクロマトグラフ法(日本ダイオネクス社製DX-500型)により定量した。
(分散液の粒度分布)
ミクロン単位の分散液の粒子径に関しては、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置LA-920(堀場製作所製)を使用して、体積基準の累積50%粒子径(D50)、及び体積基準の累積90%粒子径(D90)を測定した。
ナノ分散液の粒子径、粒度分布、累積50%粒子径(D50)、及び累積90%粒子径(D90)は、動的光散乱粒度分布測定装置ゼータサイザーナノS(スペクトリス社製)を使用して測定した。
(真密度)
Heガス置換法による真密度測定(乾式密度計:アキュピック1340TC、島津製作所・マイクロメリテックス社製)を行った。
参考例1(オキシ水酸化鉄の製造)
塩化第二鉄(FeCl)水溶液に、室温でpH6以下に調整しながら水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液を滴下し、NaOHの最終添加量をNaOH/FeCl(モル比)=2.75として反応させ、オキシ水酸化鉄の粒子懸濁液を得た。得られた懸濁液中の粒子の平均粒子径d50は17μmであった。
懸濁液を濾別後、空気中120℃で乾燥し、イオン交換水で洗浄し、さらに空気中120℃で乾燥し、オキシ水酸化鉄の粉末(粉末A)を得た。
以上により得られたオキシ水酸化物粉末(粉末A)の粒子径は0.25mm〜5mmであった。X線回折により、結晶構造はβ−オキシ水酸化鉄であり、平均結晶子径は5nmであることを確認した。
透過電子顕微鏡(TEM)観察での様子を図1に示す。結晶形状はほとんどがアスペクト比1:3以下の粒状であった。TEM観察による結晶子径は5〜10nm、個々の結晶は粒状であり、これらが凝結して粒子を形成していた。
また比表面積は280m/g、塩素イオン含有量は、5.8wt%であった。
参考例2(オキシ水酸化鉄吸着材粒子の製造)
オキシ水酸化鉄粉末(粉末A)をピンミルで乾式粉砕し、図2に示す粒度分布の粉末(粉末B)を得た。粉末Bの粒子径範囲は0.6〜300μm、平均粒子径26.5μmであった。
参考例3(10μmアンダーを除去した粒子の製造)
粉末Bを篩目10μmのナイロンメッシュで包み、イオン交換水に入れ、十分に洗浄して粒径10μm以下を除去し、粒子径範囲8〜300μm、平均粒子径40.3μmの粉末(粉末C)を得た。
以上の粉末B、粉末C(メッシュ残存物)及びメッシュ通過品(上記の除去分)の粒径分布を図2に示した。
参考例4(オキシ水酸化鉄のナノ分散液の製造)
粉末Bをイオン交換水中に固形分濃度10質量%となるように混合した後、ビーズミル(ジルコニアビーズ、ビーズ径1mm)で30分間粗粉砕し懸濁液とした。これをさらに、ビーズミル(ジルコニアビーズ、ビーズ径0.1mm)で60分間粉砕し、分散液Dを得た。この粉砕により、茶色に懸濁していた液が黒色で透明なナノ分散液Dへ変化した。
ナノ分散液DのpHは2.8、平均粒子径d50は0.15μm、d90は0.27μm、等電点はpH7.1であった。
また本分散液Dを50℃で乾燥した粉末の結晶構造はβ−オキシ水酸化鉄、結晶子径は2nmで、比表面積は285m/gであった。
実施例1〜4(吸着材担持体の製造)
下記の各支持体に、下記の各分散液を室温で含浸させ取り出して約50℃で乾燥させる工程を反復することにより、吸着材担持体を作製した。
なお、以下の実施例3及び4において用いられる分散液Eは、粒径60〜100nm、pH2.2、固形分濃度10質量%のジルコニア(ZrO)のナノ分散液であり、バインダーとして用いた。
<支持体>
・支持体1:高分子製連続気孔スポンジ、1cm角、気孔率90%
・支持体2:ポリオレフィン製吸水シート、厚み2mm、吸水率1000%
<吸着材担持体の作製>
(実施例1)
支持体1に分散液Dを含浸・乾燥させ、担持体中のオキシ水酸化鉄含有量78.0wt%の担持体1を製造した。
(実施例2)
支持体2に分散液Dを含浸・乾燥させ、さらに1cm角に切断し、担持体中のオキシ水酸化鉄含有量78.1wt%の担持体2を製造した。
(実施例3)
分散液Dと分散液Eを固形分質量比オキシ水酸化鉄:ジルコニア=80:20で混合した液を調製し、支持体2に本混合分散液を含浸・乾燥させ、さらに1cm角に切断し、担持体中のオキシ水酸化鉄含有量76.1wt%の担持体)を製造した。
(実施例4)
粉末Cを分散液Eに加えて混合し、固形分質量比オキシ水酸化鉄:ジルコニア=80:20の分散液を調製し、支持体1に本分散液を含浸・乾燥させ、担持体中のオキシ水酸化鉄含有量82.5wt%の担持体4を製造した。
以上の各担持体につき真密度および比表面積を測定した。その結果を表1に示す。
試験例1(リン酸吸着試験)
リン酸二水素カリウムをイオン交換水に溶解し、塩酸によりpHを3.5に調整し、リン換算濃度400mg/Lの試験液Gを調製した。
試験液Gの150mLに、担持体1〜4の各担持体の、オキシ水酸化鉄1gを含有する量を浸漬し、室温で撹拌し吸着試験を行った。所定の時間後に液を採取し、フィルタシリンジで固形分と分離し、溶液中のリン濃度をICP(誘導結合プラズマ法)により分析し、リン吸着量を算出した。同時にpHを測定した。結果を表1に示す。
以上から、本発明の吸着材担持体は、リン酸の吸着速度と吸着量が優れていることがわかった。またリン酸の吸着に伴ってpHが上昇する特徴が示された。
試験例2(耐アルカリ性試験)
担持体1〜4をpH2.5の塩酸水中およびpH12.5の水酸化ナトリウム水中に各1週間浸漬後、水洗、乾燥し外観検査を行った。全ての担持体で、試験前後での変化は見られなかった。

Claims (15)

  1. オキシ水酸化鉄を主成分とする粒子を多孔質の支持体に担持してなる、BET比表面積が50m/g以上の吸着材担持体。
  2. 前記オキシ水酸化鉄がβ−オキシ水酸化鉄である、請求項1に記載の吸着材担持体。
  3. 前記粒子の平均結晶子径が10nm以下である、請求項1又は2に記載の吸着材担持体。
  4. 真密度が2g/cm以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の吸着材担持体。
  5. オキシ水酸化鉄を主成分とする粒子が総量の60質量%以上を占める、請求項1〜4のいずれかに記載の吸着材担持体。
  6. 陰イオン吸着材担持体である、請求項1〜5のいずれかに記載の吸着材担持体。
  7. さらにバインダーを含有し、該バインダーがpH2.5〜12.5の範囲で安定である、請求項6に記載の吸着材担持体。
  8. バインダーが鉄、ジルコニウム、チタンおよびスズから選ばれる少なくとも1種の金属の化合物である、請求項7に記載の陰イオン吸着材担持体。
  9. バインダーがポリオレフィン系樹脂である、請求項7に記載の陰イオン吸着材担持体。
  10. 前記多孔質の支持体がポリオレフィン系樹脂からなるものである、請求項6〜9のいずれかに記載の陰イオン吸着材担持体。
  11. 塩酸でpHを3.5に調整したリン換算濃度400mg/Lのリン酸二水素カリウム水溶液150mL中に、オキシ水酸化鉄1gを含有する前記陰イオン吸着材担持体を投入し、室温で撹拌して行う回分式の吸着試験において、24時間後にオキシ水酸化鉄1g当たりのリン換算吸着量が25mg以上である、請求項6〜10のいずれかに記載の陰イオン吸着材担持体。
  12. 塩酸でpHを3.5に調整したリン換算濃度400mg/Lのリン酸二水素カリウム水溶液150mL中に、オキシ水酸化鉄1gを含有する前記陰イオン吸着材担持体を投入し、室温で撹拌して行う回分式の試験において、1時間後のpHに対し、24時間後のpHが0.3以上上昇することを特徴とする、請求項6〜11のいずれかに記載の陰イオン吸着材担持体。
  13. オキシ水酸化鉄を主成分とする粒子を溶媒中で平均粒径d50が0.2μm以下となるまで粉砕したものを含有する分散液を、多孔質の支持体へ含浸させた後、乾燥することを含む吸着材担持体の製造方法。
  14. オキシ水酸化鉄を主成分とする平均粒径d50が5μm以上である粒子と、バインダーとが、溶媒に分散してなる分散液を、多孔質の支持体へ含浸させた後、乾燥することを含む吸着材担持体の製造方法。
  15. 前記バインダーが、オキシ水酸化鉄を主成分とする平均粒径d50が0.2μm以下である粒子を含む、請求項14に記載の吸着材担持体の製造方法。
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