JPWO2017073250A1 - 車両用灯具 - Google Patents

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Abstract

雨滴をさけて照明が行われる車両用灯具を、高い演算処理能力を必要とせずに非常に簡易な構成で実現できるようにする。このため車外に対する照明光及び検出光を出力する光出力部と、照明光及び検出光を照明範囲において走査させる走査部と、検出光の戻り光を検出する光検出部と、光検出部による戻り光の検出に基づいて、記照明光の出力をオン/オフする制御部とを備える。検出光の戻り光は、例えば雨粒に反射した戻り光となる。この雨粒の存在を戻り光によって検出し、それに応じて照明光をオフする。

Description

本発明は車両用灯具に関し、雨天時の配光制御についての技術分野に関する。
特開2015−3628号公報
上記特許文献1には、雨天走行時に自車線側レーンマーク上およびその周辺にのみ光が照射される雨天時配光パターンを形成可能な光学系を備える技術が開示されている。これにより雨天走行時における車両前方の視認性向上を実現する。
ところで雨天時には、車両前方の空中には多数の雨滴が存在し、照明が雨滴に当たって光が屈折したり一部の光が反射して、グレアを発生することが知られている。
そこで本発明は、容易な手法で雨滴を回避した照明を可能とする技術を提供することを目的とする。
本発明に係る車両用灯具は、車外に対する照明光及び検出光を出力する光出力部と、前記照明光及び検出光を照明範囲において走査させる走査部と、前記検出光の戻り光を検出する光検出部と、前記光検出部による戻り光の検出に基づいて、前記照明光の出力をオン/オフする制御部と、を備える。
検出光の戻り光は、例えば雨粒に反射した戻り光となる。この雨粒の存在を戻り光によって検出し、それに応じて照明光をオフする。
上記した車両用灯具においては、前記光出力部は、車両前方上部に位置して車両前方を照明することが考えられる。
車両の上方、例えば車両のルーフ近辺から前方を照射する場合、乗員の視界の上方から道路に向かうような配光となる。この場合に、雨粒による反射の影響が大きいため、雨粒位置を避けた配光を行う。
上記した車両用灯具においては、前記検出光は非可視光であることが考えられる。
検出光は赤外光などの非可視光とする。
上記した車両用灯具においては、前記照明光及び前記検出光は、走査方向に検出光が先行する状態で、所定の位置関係で並んだ状態で走査されることが考えられる。
即ち検出光と照明光が所定の位置関係を保ちながら走査される。検出光に対して、照明光が後を追うようなスキャン動作となる。
上記した車両用灯具においては、前記所定の位置関係は、走査方向である水平方向には、照明光が検出光よりも遅れる位置であり、かつ垂直方向には、照明光が検出光よりも下方となる位置であるとすることが考えられる。
即ち検出光に対して、照明光が後方斜め下の位置関係を保ちながら走査される。
本発明によれば、雨滴をさけて照明が行われる車両用灯具を実現できるとともに、その雨滴を避ける配光制御を、高い演算処理能力を必要とせずに非常に簡易な構成で実現できるという効果がある。
本発明の実施の形態の車両用灯具を搭載した車両の斜視図である。 実施の形態のルーフモジュールの構成の説明図である。 実施の形態の要部の構成のブロック図である。 実施の形態の周囲照明部の配光及び撮像ユニットの被写体方向の説明図である。 実施の形態の周囲照明部へのレーザ光供給の説明図である。 実施の形態の照明光の色制御のフローチャートである。 実施の形態のプロジェクタの投影方向の説明図である。 実施の形態のフロントウインドウに投影される車内用画像の説明図である。 実施の形態のフロントウインドウに投影される車外用画像の説明図である。 実施の形態のウインドウ構造の説明図である。 実施の形態の車内及び車外の表示動作の説明図である。 実施の形態の車外用プロジェクタを配置する場合の説明図である。 実施の形態のウインドウの領域設定の説明図である。 実施の形態の雨粒よけの説明図である。 実施の形態の灯具ユニットの説明図である。 実施の形態の回転リフレクタの説明図である。 実施の形態の回転リフレクタによるレーザスキャンの説明図である。 実施の形態のIRレーザスキャンの説明図である。 実施の形態の雨粒よけ照明動作の制御構成のブロック図である。 実施の形態の雨粒よけ照明動作の動作タイミングの説明図である。
<車両構成>
以下、実施の形態について図面を参照しながら説明する。実施の形態では、車両用灯具としての機能を有するルーフモジュールが車両に搭載されることを想定している。なお、以下説明する実施の形態は本発明を実現する一例に過ぎない。本発明に該当する構成例は以下の説明のものに限らず、多様に考えられる。
図1、図2Aにより車両90の形態例を説明する。図1は車両90の斜視図で、図2Aはルーフモジュール1を平面方向に見た状態で示す説明図である。なお以下説明する車両90の形状、構造等は一例に過ぎない。
車両90は、完全自動運転或いは一部自動運転として走行する機能、又は運転支援機能により運転者の運転を補助する機能を有する4輪の自動車である。
車両90において乗員が搭乗する車室は、フロントウインドウ91F、左サイドウインドウ91LS、及び図1では現れない側の右サイドウインドウ91RS、リアウインドウ91RR(図7参照)によって囲まれる空間となっている。つまり車室は、乗員にとって周囲の略360°がウインドウ91(各ウインドウを総称する場合「ウインドウ91」と表記する)となっている空間となる。
なお図1では、フロントウインドウ91Fと左サイドウインドウ91LS、フロントウインドウ91Fと右サイドウインドウ91RS、リアウインドウ91RRと左サイドウインドウ91LS、リアウインドウ91RRと右サイドウインドウ91RSの各境界(ウインドウの接合部分)を、コーナー部95として示している。コーナー部95は透明又は半透明でも良いし、不透明の場合も考えられる。
車両90の上部には、ルーフモジュール1が設けられている。このルーフモジュール1は、車両90のルーフを形成するとともに、灯具機能をはじめとする各種機能を実現する構成を備える。
ルーフモジュール1の略中央部には、レーザ光源を有するレーザライトエンジン2が内蔵されている。
ルーフモジュール1の車両前方側にはヘッドライト部3が設けられている。ヘッドライト部3としては、ハイビーム出力部3H、ロービーム出力部3L、スポットビーム出力部3Sが設けられている。ハイビーム出力部3Hは遠方配光とされた照明光を出力し、ロービーム出力部3Lは近傍配光とされた照明光を出力する。スポットビーム出力部3Sは前方をスポット照射する照明光を出力する。
また図1には現れないが、ルーフモジュール1の車両後方側にはリアライト部4が設けられている。リアライト部4には、例えばリアビーム出力部4Hや、ブレーキランプ部、バックランプ部等が設けられている。
リアライト部4の照明構成は例えばヘッドライト部3と同様の構成であってもよい。
図1,図2Aに示すように、ルーフモジュール1の側部には、略全周に渡って周囲照明部5が形成されている。図2Aにおいては周囲照明部5は破線で示している。
周囲照明部5には、多数の光出力部51が配列されており、これによって車両90の周囲360°方向に対する照明が可能とされている。周囲照明部5は、車両90の周囲の全方向に対して、例えば10m以内程度の照明を行うものとして配置される。
図2Bは、周囲照明部5の一部を拡大して模式的に示している。周方向に多数配列される光出力部51は、それぞれがR(赤色)レーザ光出力部5R、G(緑色)レーザ光出力部5G、B(青色)レーザ光出力部5Bを有している。即ち各光出力部51は、R、G、B光出力を行うことで、多様な色表現での照明や外部報知等を行うことができるようにされている。
また図2Bに示すように、周囲照明部5としての光出力部51とともに、監視センサユニット7が配置されている。監視センサユニット7は、例えばカメラを備えた撮像ユニットとされる。そして図2Aのようにルーフモジュール1の周囲方向に対する画像撮像を行うために、車両前部右方、車両前部左方、右側部前方、右側部後方、左側部前方、左側部後方、車両後部右方、車両後部左方として8個配置されている。これは、各監視センサユニット7におけるカメラの水平方向の画角を50度程度とし、8個の監視センサユニット7により、全周囲方向の撮像を行うことができるようにしたものである。
この図2Bでは、1つの監視センサユニット7として、可視光カメラ7aと遠赤外光カメラ7bを有する例を示しているが、これは一例である。
監視センサユニット7としては、可視光カメラ7aを含むカメラを少なくとも備えることで、周囲環境について画像により認識することができ、人、物体、さらにはそれらの色を認識することができる。遠赤外光カメラ7bを備えることによって、人や動物等の熱源体の認識に好適となる。
またカメラに関しては、いわゆる左右一対で用いられるステレオカメラを搭載することで、三角測量の原理を利用して対象物までの距離情報を得ることも可能となる。
さらに監視センサユニット7としては、近赤外光カメラを備えても良い。また監視センサユニット7としてはカメラを設けず、或いはカメラに加えて、レーザーセンサ、レーダーセンサを備えても良い。
ルーフモジュール1に設けられたヘッドライト部3、リアライト部4、周囲照明部5は、それぞれ照明光としてレーザ光出力を行う。本実施の形態の場合、ヘッドライト部3、リアライト部4、周囲照明部5がそれぞれ独自にレーザ光源としての例えばレーザダイオード等を備えているのではなく、レーザライトエンジン2で発生されるレーザ光が用いられる。
即ちレーザライトエンジン2で発生されるレーザ光が、導光路としての光ファイバ6によってヘッドライト部3のハイビーム出力部3H、ロービーム出力部3L、スポットビーム出力部3Sのそれぞれに導かれて出力される。
また同じくレーザライトエンジン2で発生されるレーザ光が、光ファイバ6によってリアライト部4のリアビーム出力部4Hや、図示しないブレーキランプ部、バックランプ部等に導かれて出力される。
さらに同じくレーザライトエンジン2で発生されるレーザ光が、光ファイバ6によって周囲照明部5の各光出力部51に導かれて出力される。
光ファイバ6は、Rレーザ光、Gレーザ光、Bレーザ光のそれぞれに対応して3系統設けられている。この3系統の光ファイバ6の一部を図1,図2のようにルーフモジュール1の上面や側面に表出されることで、光ファイバ6(光ファイバ6で伝送されるR、G、Bの各光)がルーフモジュール1の外観デザインの一部となるようにもしている。
なお、ヘッドライト部3、リアライト部4、周囲照明部5がレーザライトエンジン2で発生されるレーザ光が用いる構成は一例である。
ヘッドライト部3、リアライト部4、周囲照明部5のそれぞれが独自にレーザダイオードやLED(Light Emitting Diode)等の光源を備えるようにしてもよい。
またヘッドライト部3、リアライト部4、周囲照明部5の一部が、レーザライトエンジン2で発生されるレーザ光を用い、一部が、独自の光源を用いるものでもよい。
<制御構成>
図3はルーフモジュール1の内部構成と、ルーフモジュール1の動作に関連する車両90の構成を示している。
ECU(electronic control unit)92は、車両90における各種制御を行うマイクロコンピュータである。ECU92は例えば車両90の走行制御、自動運転制御、運転支援制御、電装系デバイス制御等を行う。
バッテリ93は、車両90におけるバッテリであり、走行系、電装系、制御系その他の各部の動作電源電圧を供給する。
フロントウインドウ91F、左サイドウインドウ91LS、右サイドウインドウ91RS、リアウインドウ91RRは、車室の周囲のウインドウであるとともに、後述するように車内用画像や車外用画像を表示するスクリーンとしての機能も持つ。本例の場合、各ウインドウ91(91F、91RS、91LS、91RR)に対して、ECU92が透過率可変制御ができるものとしている。
各ウインドウ91は、ECU92によって、ウインドウ全体として一律に透過率が変化されることもできるし、ウインドウ内の領域毎に異なる透過率に設定されることも可能である。ECU92は、例えばルーフモジュール1の制御部20からの情報に基づいて各ウインドウ91の透過率制御を行う。なお、ECU92ではなく制御部20が直接各ウインドウ91の透過率制御を行うようにしてもよい。
ルーフモジュール1には、図1,図2に示したようにレーザライトエンジン2、ヘッドライト部3、リアライト部4、周囲照明部5、光ファイバ6、監視センサユニット7が設けられ、さらに図3に示すように画像投影部8が設けられている。
ルーフモジュール1のレーザライトエンジン2には、制御部20、電源回路部21、レーザ光源部22、駆動回路23、解析部24が設けられる。
制御部20はマイクロコンピュータにより構成され、ルーフモジュール1による照明動作、車両90の周囲監視のための撮像画像処理に関する動作、表示動作等の制御を行う。また制御部20はECU92との通信により、車両情報を取得したり、ECU92に対して処理要求(例えば上述の透過率制御等)を行うことができる。また制御部20は監視センサユニット7によって得られた周囲の情報をECU92に提供することもできる。
制御部20とECU92の通信は近距離無線通信、有線通信、赤外線通信その他各種の通信方式が適用可能である。ルーフモジュール1が、各ウインドウ91の上面に配置されることを考えると、ECU92は車両下方(ウインドウ91よりは下方)に配置されることが想定される。本例のようにウインドウ91がほぼ全周に渡って形成されている場合に、制御部20とECU92を有線で通信可能とするには、ウインドウ91の一部、或いは各ウインドウ91の境界となるコーナー部95に透明伝送路を形成し、通信路とすることが考えられる。
電源回路部21は、バッテリ93からの給電を受け、ルーフモジュール1の各部に必要な動作電源電圧を生成する。即ち制御部20、駆動回路23、解析部24、ヘッドライト部3、リアライト部4、周囲照明部5、監視センサユニット7、画像投影部8のそれぞれに必要な電源電圧を生成し、各部に供給する。もちろんヘッドライト部3、リアライト部4、周囲照明部5の構成によっては、電源回路部21は、これらへ電源電圧を供給する場合もある。
バッテリ93から電源回路部21への給電は無線給電とすることが考えられる。或いはウインドウ91の一部、或いはコーナー部95に透明給電路を形成して給電を行うようにしてもよい。
なお、ルーフモジュール1の上面に太陽光パネルを配置し、太陽光パネルで発電された電力をルーフモジュール1の動作電力として利用することも考えられる。
その場合、電源回路部21は、太陽光パネルで発生した電荷を蓄電する蓄電部を有するとともに、蓄電部から電源電圧を用いて各部に必要な電源電圧を生成し、各部に供給する構成とすることができる。この場合、バッテリ93からの給電電力と、蓄電部からの電力を併用してもよいし、バッテリ93からの給電を不要とすることも可能である。
レーザ光源部22は例えばレーザダイオードなどのレーザ光源が備えられてレーザ光を出力する。ここでは3つのレーザ光源により、Rレーザ光、Gレーザ光、Bレーザ光をそれぞれ出力する。RGB各レーザ光は、それぞれ光ファイバ6により周囲照明部5、ヘッドライト部3、リアライト部4に送られる。
駆動回路23は、レーザ光源部22のRGB各レーザ光源を駆動する回路である。例えばレーザダイオードに対する電流供給回路、電流安定化回路、保護回路等を有する。駆動回路23は制御部20の指示に応じて、レーザ光源部22からのレーザ光出力を実行させる。
解析部24は、例えば画像解析部とされ、上述のように車両90の周囲に対する監視のための撮像を行う8個の監視センサユニット7のカメラ(可視光カメラ7a、遠赤外光カメラ7b)からの撮像画像データを入力し、それぞれに対する画像解析を行う。この場合、解析部24は、各監視センサユニット7の可視光カメラ7aからの撮像画像を解析して、周囲の人を認識したり、周囲の物体、例えば建造物、道路状況、信号機、標識、ガードレール、障害物、先行車、対向車等を認識することができる。また天候、日照方向等を認識することもできる。また解析部24は遠赤外光カメラ7bによる画像を解析して周囲の温度分布を認識でき、これを可視光カメラ7aによる認識の補助に用いることができる。
監視センサユニット7においてレーザーセンサやレーダーセンサが設けられる場合、解析部24は、それらのセンサの検出信号を解析し、各種の情報を得る。
制御部20は、解析部24の画像解析や検出信号解析による周囲環境の認識情報に基づいて、各種の制御を行うことができる。
ルーフモジュール1には画像投影部8が設けられている。画像投影部8は、例えば6個のプロジェクタ8a〜8fを有する。プロジェクタ8a〜8fは、例えばルーフモジュール1の底側から、各ウインドウ91に画像を投影できるように配置されている。
プロジェクタ8a〜8fの投影光源にはレーザ出力部22からのRGBレーザ光が利用される。このため各プロジェクタ8a〜8fに対しては、光ファイバ6によりRGB各レーザ光が供給される。
各プロジェクタ8a〜8fの動作は制御部20により制御される。即ち制御部20によって投影動作や表示内容が指示される。
なおプロジェクタ8a〜8fは、独立した投影光源を備えるようにしてもよい。またプロジェクタ8a〜8fは、ルーフモジュール1とは独立して車内に配置されるものであってもよい。
<照明・監視>
ヘッドライト部3、リアライト部4、周囲照明部5による照明及び監視について説明する。
ヘッドライト部3はルーフモジュール1に設けられている。従って車両90の上方から従来よりも路面に対する光軸角度が深くなる状態で前方を照射する照明となる。このように比較的上方から照射する構成とすることで、乗員による路面の視認性を高めることができる。
リアライト部4もルーフモジュール1に設けられ、比較的上方からの照射となるため、後方の路面の視認性を高めることができる。
次に周囲照明部5は、図2で説明したようにルーフモジュール1の周囲において光出力部51が配列されていることで、車両90の周囲360度に対する照明が可能とされている。
そして各光出力部51の垂直方向の配光は、ルーフモジュール1の水平方向より下方とされている。
例えば図4Aに、ルーフモジュール1の水平方向を一点鎖線Hで示しているが、周囲照明部5に配置されている光出力部51の光出射方向は、例えば破線で示す角度θ1の範囲となるように設定されている。例えばこのような配光で、周囲10m程度を照明するように設定されている。
このような配光により、遠方に居る人に対するグレアフリーが実現される。また車両90の近傍に居る人が、周囲照明部5からの光を無意識に直視することがないようにされる。但し、子供等で眼の位置が低い場合は、無意識に直視する可能性もあり得る。そこで、周囲環境監視に応じて、人が存在することが認識された場合は、その人に向かう光出力部51からの光出力を停止させたり、配光を変化させるようにすることが考えられる。
また、周囲照明部5の照明により、車両90自体が、その場所におけるインフラストラクチャとなって周囲を明るくする機能を持つ。市街地等で車両90が多数存在することで、夜間でも明るい環境を創出できる。
また、周囲照明部5のカラー光源による路面描画を行って、周囲の人への情報提示や各種の報知を行うことも想定される。
なお、本実施の形態では、周囲照明部5はルーフモジュール1の周囲として、車両90の上方から周囲を照明するものとしているが、周囲照明部5が車体の底部周囲に設けられていても良い。つまり周囲照明部5として配列される光出力部51は、ルーフモジュール1に設けられることに限られない。
また周囲照明部5は、必ずしも全周360度方向に対する照明を行うものでなくてもよい。例えば側方のみ、側方と後方のみ、左側方のみ、右側方のみなどへの照明を行うようにしてもよい。またほぼ全周として300度方向、250度方向などの照明を行うものでもよい。
周囲照明部5の光出力部51(Rレーザ光出力部5R、Gレーザ光出力部5G、Bレーザ光出力部5B)に対するレーザ光の供給方式の一例を図5で説明する。
図5では、レーザライトエンジン2のレーザ光源部22におけるR、G、Bの各レーザダイオード22R、22G、22Bを示している。このレーザダイオード22R、22G、22Bの各出射光が回転反射板75に照射されるようにする。回転反射板75は軸Jを中心に回転駆動される。
なお、ここでは回転反射板75は平板状の両面ミラーとして示しているが、回転反射板75に代えて多面体ミラーとされているポリゴンミラーを用いても良い。
回転反射板75の周囲には、コリメータレンズCL及び光ファイバ6が配置されている。コリメータレンズCLで平行光とされたレーザ光は、入射端6aから光ファイバ6に進入する。
ここで3つ1組のコリメータレンズCLと対応する3本の光ファイバ6は、周囲照明部5における1つの光出力部51に対応する。
例えば回転反射板75が実線の状態であるときは、回転反射板75で反射されたR、G、B各レーザ光は、実線で示すように、或る1組(3つ)のコリメータレンズCLによって1組(3本)の光ファイバ6に導入される。この3本の光ファイバ6は、周囲照明部5における或る1つの光出力部51の各レーザ光出力部(5R、5G、5B)にそれぞれレーザ光を供給する。
また回転反射板75が破線の状態であるときは、回転反射板75で反射されたR、G、B各レーザ光は、破線で示すように、或る1組のコリメータレンズCLによって1組の光ファイバ6に導入される。この3本の光ファイバ6は、周囲照明部5における別の1つの光出力部51の各レーザ光出力部(5R、5G、5B)にレーザ光を供給する。
さらに回転反射板75が一点鎖線の状態であるときは、回転反射板75で反射されたR、G、B各レーザ光は、一点鎖線で示すように、或る1組(3つ)のコリメータレンズCLによって1組(3本)の光ファイバ6に導入される。この3本の光ファイバ6は、周囲照明部5における別の1つの光出力部51の各レーザ光出力部(5R、5G、5B)にレーザ光を供給する。
従って、レーザ光源部22におけるR、G、Bの各レーザダイオード22R、22G、22BからR、G、Bの各レーザ光を出力させつつ、回転反射板75を高速で回転させることで、周囲照明部5の各光出力部51にレーザ光を分配することができる。これによって周囲照明部5の各光出力部51がそれぞれレーザダイオード等の光源素子を備えなくとも、360度方向の照明を実現することができる。
また、回転反射板75の回転位置に同期させて、回転反射板75へのレーザ照射をオン/オフすることで、特定の方向のみ照明を行ったり、特定の方向のみ照明をオフとすることもできる。
また回転反射板75へ照射するR、G、B各レーザ光の光強度を制御することで、周囲照明部5の照明光の色を変化させることができる。
また、回転反射板75の回転位置に同期させて、回転反射板75へ照射するR、G、B各レーザ光の光強度を制御することで、周囲照明部5の特定の方向への照明光の色を変化させることもできる。
なお、図5では模式的に示しているため、レーザダイオード22R、22G、22Bの出射レーザ光が直接回転反射板75に照射されるようにしているが、実際には必要な光学系を介して照射されれば良い。
例えばレーザダイオード22R、22G、22Bの出射レーザ光は、ヘッドライト部3やリアライト部4に供給する他の光ファイバ6も入射される。従って、レーザダイオード22R、22G、22Bの出射レーザ光が、ビームスプリッタ等の光学素子により分光され、一部が周囲照明部5用として、図5のように回転反射板75に照射されるようにすればよい。
もちろんレーザダイオード22R、22G、22Bが、周囲照明部5への給光のための専用のレーザダイオードとされてもよい。
次に、監視センサユニット7について説明する。監視センサユニット7による監視によっては、上述のように周囲の人や物体を認識できる。監視センサユニット7として、可視光カメラ7a、遠赤外光カメラ7bを備える場合は、人の認識精度を高めることができる。可視光カメラ7aによる撮像画像ではパターンマッチング等の手法で人を認識できるが、これに遠赤外光カメラ7bによる撮像画像を用いて、対象部分の温度判定を行うことで、人であるか否かをより正確に認識できる。動物についても同様である。
また安全面を考慮すれば、車両90の近傍を監視することも重要である。例えば車両90の後方に配置した監視センサユニット7については、図4Bのように、ルーフモジュール1の水平方向(一点鎖線H)よりも下方、例えばθ2の範囲を垂直方向の画角とするように配置する。このようにして車両90の後ろに居る子供HM等を必ず認識できるようにする。
監視センサユニット7によって、このような構成を取ることで安全性向上を実現する。
本実施の形態では、周囲照明部5の照明を、監視機能を向上させるためにも用いる。
監視センサユニット7により撮像を行う場合、照明具合によって画像の輪郭の明確度が変化する。これにより人を含めた物体認識精度が変動する。そこでより画像認識精度を向上させるために、周囲の物体に応じて、周囲照明部5による照明光の色を変化させる。
周囲照明部5における各光出力部51は、R、G、Bの各レーザ光出力部(5R、5G、5B)を備えているため、多様な色の照明光を出力することが可能である。
また上述のように、特定のレーザ光出力部(5R、5G、5B)へ供給するレーザ光強度を変化させることで、特定の方向のみに、特定の色の照明光を照射することもできる。
なお、各光出力部51が、例えばLEDやレーザダイオード等の光源を有する場合も、それぞれR、G、B光源としてのLED等を配置することで、多様な色の照明光を出力することが可能であることはいうまでもない。
監視機能向上のために、具体的には、検出した物体の色に合わせた照明が行われるようにする。そこで制御部20は、周囲照明部5の照明に関して図6に示す色制御処理を行う。
ステップS101で制御部20は、解析部24により或る方向で何らかの物体が検出されたか否かを監視している。何らかの物体が検出された場合、制御部20はステップS102で、その物体の色データを抽出する。具体的には解析部24から検出した物体を構成している色の情報を取得する。
ステップS103で制御部20は、取得した色データから、主要色を判定する。例えば検出物体における支配的な色や、最も比率の大きい色などを主要色とする。
ステップS104で制御部20は、当該物体の検出方向から、判定した主要色の照明が出力されるように制御する。
具体的には、まず解析部24から、検出物体の方向(車体からみた方向)の情報を取得し、その方向を照明する光出力部51を特定する。そしてその光出力部51からの出力光が、主要色となるように、当該光出力部51に供給するR、G、Bレーザ光の各強度を制御する。
このような処理により、例えば赤い服を着た人を何らかの物体として検出した場合には、その人に向かって、赤色の照明が行われる。また黄色の物体を検出した場合、その物体に向かって黄色の照明が行われる。
このような主要色に合わせた照明を行うことで、監視センサユニット7による撮像画像上で、当該物体の輪郭が明確になる。これにより、解析部24では、物体の輪郭を精度良く判定でき、パターンマッチング等により、物体が何であるかを精度良く特定できる。
制御部20は、ステップS105で解析部24による物体特定結果を取得する。そして検出物体が人であるか、人以外であるかによりステップS106で分岐する。人の場合は、対人用の処理を行い、人以外の場合は、対物体用の処理を行うことになる。
このように被検出体に対しては、被検出体に応じた色の照明光を照射することで、外部環境認識としての認識精度を向上させることができる。
なお、被検出体に合わせた色の照明は、人の視覚上も認識しやすいものとなる。例えば歩行者が青い服を着ている場合、青の照明を当てることで、運転者にとって、その歩行者の視認性が高まる。これによって安全性を向上させることができる。
また、環境認識精度を向上させた場合、例えば人を認識したときに、周囲照明部5の一部、つまり人がいる方向への照明を消灯したり、照明光強度を下げるなどして、周囲の人にまぶしさを感じさせないようにするなど、より高度な制御が可能となる。
<ウインドウ表示>
各ウインドウ91(フロントウインドウ91F、左サイドウインドウ91LS、右サイドウインドウ91RS、リアウインドウ91RR)における画像表示について説明する。
各ウインドウ91は、透過率制御が可能なパネルとして構成されており、全透過状態とすることで、乗員が通常に周囲を視認できる窓として機能する。
さらに各ウインドウ91においては、画像投影部8から画像を投影するとともに、その投影部分の透過率を低下させることで、車室内の乗員に対する表示を行うことができる(車内用画像の表示)。また各ウインドウ91においては、画像投影部8から画像を投影するとともに、その投影部分の透過率を上昇させることで、車外に居る人に対する表示を行うことができる(車外用画像の表示)。
画像投影部8における各プロジェクタ8a〜8fは、例えば図7のように配置されて画像投影を行う。各プロジェクタ8a〜8fは、例えばルーフモジュール1の底面側において、図示のような投影方向が得られるように配置されている。
プロジェクタ8aはフロントウインドウ91Fの全体に対して画像投影を行うように配置位置が設定されている。プロジェクタ8bはリアウインドウ91RRの全体に対して画像投影を行うように配置位置が設定されている。プロジェクタ8cは右サイドウインドウ91RSの車両前方側略半分の範囲に対して画像投影を行うように配置位置が設定されている。プロジェクタ8dは右サイドウインドウ91RSの車両後方側略半分の範囲に対して画像投影を行うように配置位置が設定されている。プロジェクタ8eは左サイドウインドウ91LSの車両前方側略半分の範囲に対して画像投影を行うように配置位置が設定されている。プロジェクタ8fは左サイドウインドウ91LSの車両後方側略半分の範囲に対して画像投影を行うように配置位置が設定されている。
画像投影部8では、各プロジェクタ8a〜8fがこのように配置されることで、全てのウインドウ91に対して、各種画像表示を行うことができるようにされている。
各プロジェクタ8a〜8fは、それぞれ独立した画像を投影しても良いし、隣接するウインドウに連続した1つの画像が形成されるように、部分毎の画像を投影してもよい。
図8は、プロジェクタ8aによりフロントウインドウ91Fに車内用画像100を表示させた状態を示している。フロントウインドウ91Fの大部分は、スルー状態(ほぼ透明と視認される透過率の状態)とされ、乗員は車両前方の風景を見ることができる。この状態において、フロントウインドウ91Fの一部の透過率が下げられ、その部分にプロジェクタ8aの投影画像が表示される。例えば走行速度、回転数、シフトポジション、走行距離、時刻、走行モード等が、車内用画像100として表示されている。
なお、完全自動運転を想定する場合、乗員からは各ウインドウ91(特にフロントウインドウ91F)が常にスルー状態である必要はない。従って車内用画像100としては、各ウインドウ91の透過率を下げて、映像シアターのような投影を行うようにしてもよい。
また隣接するウインドウ91、例えばフロントウインドウ91Fと左右サイドウインドウ(91LS、91RS)にまたがって大画面による1つの車内用画像100を表示させるようにしてもよい。もちろん4つのウインドウ91を360度スクリーンとして画像を投影させても良い。このような複数のウインドウ91にまたがった表示は、プロジェクタ8a〜8fによる投影画像の設定により可能である。即ち1つの画像を水平方向に分割して、各プロジェクタ8a〜8fから投影させれば良い。
各ウインドウ91をスクリーンとして用いた車内用画像100の表示内容としては他にも各種考えられる。
車内用画像100としては、例えば地図画像、ナビゲーション画像、車両状態に関するメッセージ画像、周囲状況の通知、アラート画像や文字、各種映像コンテンツ、携帯端末などの情報処理装置の表示画面の拡大画像、ウェブサイト画像などが想定される。
図9は、例えばプロジェクタ8a、8e、8fによってフロントウインドウ91F及び左サイドウインドウ91LSに車外用画像101を表示させた例である。
フロントウインドウ91F及び左サイドウインドウ91LSは、投影画像を外部から視認できる構造とする。
図9の例では、道路を横断しようとする人に対して、先に渡ることを薦める映像を、フロントウインドウ91F及び左サイドウインドウ91LSを用いて表示している。特にフロントウインドウ91F及び左サイドウインドウ91LSを1つの大型のスクリーンとして扱い、画像をまたがって表示させることで、外部に対する視認性や、通知能力を拡大する。
各ウインドウ91をスクリーンとして用いた車外用画像101の表示内容としては他にも各種考えられる。
車外用画像101としては、車両90内の乗員の有無の通知情報、迎車中/サービス中/回送中等の表示、周囲歩行者等へのメッセージ、先行車両、後続車両等へのメッセージや注意喚起、アラート、車外の人に乗車を促す画像などが想定される。
なお車内用画像100と車外用画像101を同時に投影することもできる。
車内に設置されたプロジェクタ8a〜8fによってウインドウ91の内面側及び外面側に画像を表示する手法の一例を説明する。
図10A,図10Bはウインドウ91の構造を模式的に示している。ウインドウ91は図10Aのように例えば水平方向の分割線で多数のライン状の領域に分割された構造とする。分割される領域としては、ミラー領域150,透過領域151,拡散領域152の3種類とする。このミラー領域150,透過領域151,拡散領域152の組が、上下方向に連続する状態でウインドウ91が形成されている。
各領域(150,151,152)の垂直方向の幅は、例えば投影する画像のフレームにおける1〜数ライン分、或は数10ライン分などとしてもよいし、さらに多数のラインの幅としてもよい。これは画像の垂直解像度や画像視認性に応じて設定されればよい。説明状、各領域の垂直方向の幅は、画像のxライン分とする。
ミラー領域150は、内部にミラー160が形成されている領域とする。ミラー160は、車室内方向から入射した光を下方に反射させる。
透過領域151は、光が通常に高い透過率で透過する領域とする。
拡散領域152は、内部に拡散板161が設けられている領域とする。
この場合、図10Bに示すように、車内側からミラー領域150に入射した光170は、ミラー160で反射され、透過領域151を上方から下方に通過し、拡散板161に達する。拡散板161は、図のように傾斜して配置されていることで、光170は拡散板161で外方に向かって拡散される。この状態で、ウインドウ91の外方から、光170による画像が視認される。
また、車外からの光171は、透過領域151を介して車室内に達する。従って乗員は車外の光景を視認できる。
また車内側から拡散領域152に入射した光172は、拡散板161に投射されて拡散する。この状態で、ウインドウ91の内方から、光172による画像が視認される。
つまり、プロジェクタ8a〜8fは、車内用画像100、車外用画像101を次のように投影光として出射すればよい。
車内用画像100のフレームデータは、フレームの最初のxラインをブランク(階調ゼロの画素データ)、次のxラインもブランク、次のxラインに画像を構成する画素データを配置する。このようなデータ配置を垂直方向に繰り返して各フレームデータを形成する。そしてそのフレームデータに基づいて投影を行う。すると、画像を構成する投影光が拡散領域152に投影され、乗員による画像視認が可能となる。
車外用画像101のフレームデータは、フレームの最初のxラインに画像を構成する画素データを配置し、次のxラインはブランク、次のxラインもブランクとする。このようなデータ配置を垂直方向に繰り返して各フレームデータを形成する。そしてそのフレームデータに基づいて投影を行う。すると、画像を構成する投影光がミラー領域150に投影され、外部からの画像視認が可能となる。
車内用画像100と車外用画像101をウインドウ表裏に同時に表示する場合、車内用画像データと車外用画像データを合成する。即ち合成画像のフレームデータは、フレームの最初のxラインに車外用画像101を構成する画素データを配置し、次のxラインはブランク、次のxラインは車内用画像100を構成する画素データを配置する。これを垂直方向に繰り返してフレームデータを形成し、投影すればよい。
なお、以上の手法の場合、プロジェクタ8a〜8fの投影位置がウインドウ91の領域(150、151、152)の位置に対して精密に合わせられなければならない。そのため、車内にウインドウ91上の画像表示状態を認識できるカメラ、或いは光量センサ等を設け、車内用画像100を投射した状態で、車内用画像100の表示が良好に行われる状態となるように投射位置の自動調整が行われるようにすることが望ましい。上記構成の場合、位置関係として車内用画像100が適切に表示される状態とすれば、車外用画像101も適切な投影が行われていることになるためである。
ウインドウ91の内外での画像表示のための他の手法を図11,図12で説明する。
図11Aは、車両内部のプロジェクタ8in(例えばプロジェクタ8a〜8f)を配置することに加え、車両外部、例えばルーフモジュール1による天井部181の庇部分にプロジェクタ8outを配置する例である。
ウインドウ91は、2層構造とし、車外側がガラス部183、車内側が液晶シャッタ部182とする。液晶シャッタ部182は、封入した液晶の両端電極への印加電圧により透過率が可変とされる層である。
このようにすることで、プロジェクタ8inによって車内用画像100の投影が行われ、プロジェクタ8outによって車外用画像101の投影が行われる。プロジェクタ8in、8outによる画像投影部分においては、液晶シャッタ部182の透過率を低くすればよい。即ち制御部20は、各ウインドウ91上の領域として、車外用画像101を投影する領域と車内用画像100を投影する領域のそれぞれに応じた透過率制御をECU92に要求し、ウインドウ91の領域毎に透過率を制御させる。そして各領域に対する画像の投影を画像投影部8に指示する。このようにすることで、車内用画像100と車外用画像101をそれぞれ適切に表示させることができる。
車外のプロジェクタ8outの配置位置の例を図12に示す。例えばプロジェクタ8g〜8pとして10個のプロジェクタ8outを配置する。例えばフロントウインドウ91Fへの投影を行うプロジェクタ8g,8h,8i、リアウインドウ91RRへの投影を行うプロジェクタ8j,8k,8l、右サイドウインドウ91RSへの投影を行うプロジェクタ8m,8n、左サイドウインドウ91LSへの投影を行うプロジェクタ8o,8pを設け、これらによって車両90の全周方向への表示を可能とする。
なお、このようにプロジェクタ8outを設ける場合、プロジェクタ8outによって路面描画も可能となる。図ではプロジェクタ8m,8nが路面に対して投影を行っている状態を破線で示しているが、このように投影方向を変換させ、路面に各種の画像を表示することで、車外の人に対する通知等を行うことができる。例えば乗車や降車の案内を路面に表示するなどである。
図11Bは、さらに他の構造例である。ウインドウ91を3層構造とし、車外側から透過型OLED(Organic Electro-Luminescence Display)部184、ガラス部183、液晶シャッタ部182とする。この場合、プロジェクタ8in(例えばプロジェクタ8a〜8f)によって車内用画像100の投影が行われるとともに、透過型OLED部184により車外用画像101を表示する。このような構造でも車内外に画像を表示することができる。また透過型OLED部184を用いることでウインドウ91の透過性も確保されるため、乗員の外部視認性も保たれる。
ここまで各種のウインドウ構造や表示デバイス(プロジェクタやOLED)等を示したが、ウインドウ91による車内外での画像表示の手法は他にも多様に考えられる。
また、これまでのウインドウ91の構造例については、例えば図13Aの斜線部で示す表示領域190として、ウインドウ91の全体に適用してもよい。これにより画像表示の自由度の向上、大画面化を実現できる。
また、図13Bのように、ウインドウ91において中央は透過領域191とし、表示領域190はウインドウ91の周囲部分としてもよい。或いは図13Cのように、ウインドウ91において上下のみに帯状の表示領域190を形成し、上下方向の中央は透過領域191としてもよい。
これらにおいて透過領域191は、例えば単純なガラス領域として、常時透過率が高く、表示には用いない領域とする。透過領域191を設けることで、乗員の外部視認性を常時完全に確保する領域が得られるようにする。
<雨粒検出及びヘッドライト制御>
本実施の形態では、ヘッドライト部3による照明において、雨天時に雨滴をよける配光制御を行うようにしている。
図14Aは車両90による雨滴よけ配光の様子を示している。なお、以下ではヘッドライト部3におけるスポットビーム出力部3Sの照明光に雨滴よけ機能を適用する例で説明する。スポットビーム出力部3Sからは破線で示すように非可視光を検出光として出力してその反射光により雨滴Wの検出を行う。そしてその検出結果に基づいて、実線で示す照明光(可視光)に関して、雨滴Wを避けて照射されるように制御する。これにより照明光が雨滴に当たってグレアを発生させることを防止する。
なお図14Bでは、一般的な形状の車両90Cを示しており、ヘッドライト110からの照明光について雨滴Wを避ける制御を行う例を示している。この場合も以下説明する構成を同様に適用することができる。図14Aは、車体上方から照明する場合、図14Bは車体の下方から照明する場合をそれぞれ例示したもので、いずれの場合も、前方照明の雨滴よけ機能を搭載できる。
図15Aは、例えばルーフモジュール1におけるスポットビーム出力部3Sに設けられる灯具ユニット60を示している。
灯具ユニット60は、所要形状のベース体に、光出力ユニット61、投射レンズ62、回転リフレクタ63、フォトディテクタ64、集光レンズ65が取り付けられた構造とされている。
光出力ユニット61は、例えば照明光としての白色レーザ出力部61aと検出光としてのIR (infrared:赤外光) レーザ出力部61bを有する。
白色レーザ出力部61aは、光ファイバ6によってレーザ光源部22から導光されたRGBレーザ光を合成して出力する構成でもよいし、レーザダイオード等の光源を備えてレーザ光を発生させる構成でもよい。また例えばIRレーザ出力部61bは、赤外光を発生させるレーザ光源を備える。
白色レーザ出力部61a及びIRレーザ出力部61bから出力された各レーザ光は、回転リフレクタ63で反射されて投射レンズ62から外方へ出射される。図では実線で照明光(白色レーザ光)を、破線で検出光(IRレーザ光)を示している。
この照明光及び検出光は、回転リフレクタ63の回転によって、矢印SK方向に走査されるように出力される。
回転リフレクタ63について図16で説明する。
回転リフレクタ63は、図16A及び図16Bに示すように、中央部に配された円筒状の回転基部63Aと、回転基部63Aの外周面から外方へ突出された2枚の羽部63B,63Bとを有する。羽部63B,63Bは板状にされ、同一形状を有している。羽部63B,63Bの表面はそれぞれ反射面Rfとして形成されている。また羽部63B、63B間に周方向においてそれぞれ空隙63C,63Cが形成されている。
白色レーザ出力部61a及びIRレーザ出力部61bから出力された各レーザ光は、反射面Rfにより反射して投射レンズ62に入射される。
回転リフレクタ63は、回転位置に応じて反射光の向きを変化させることが可能に構成されている。
羽部63Bの反射面Rfの形状は、レーザ光のスキャンを実現するために所定形状に形成されている。具体的に反射面Rfの形状は、図17に示すように、白色レーザ出力部61a又はIRレーザ出力部61bからのレーザ光の光軸を光軸ax1としたときに、水平面に平行な面内において光軸ax1と反射面Rfとがなす角度を羽部63Bの回転に伴って変化させるように捩られた形状とされている。
回転リフレクタ63は、回転軸Rを回転中心として例えば図中の矢印rで表す方向に回転される。回転リフレクタ63が回転されると、その回転位置に応じて、水平面に平行な面内において光軸ax1と反射面Rfとがなす角度が変化する。このため、回転リフレクタ63の回転に応じて、図中の矢印SKで表すように、光軸ax1が水平面に平行な面内で揺動するように変化する。即ち白色レーザ出力部61a及びIRレーザ出力部61bから出力された各レーザ光は、水平方向にスキャン(走査)される。なお本例の場合、羽部63Bの1枚につき1スキャンが行われる。
図18Aはスキャン動作を模式的に示している。照明光Sa,検出光Sbは、それぞれ白色レーザ出力部61a、IRレーザ出力部61bから出力された各レーザ光である。
この照明光Sa,検出光Sbが、矢印L1のように水平方向に走査される。回転リフレクタ63の半回転期間に1回(1ライン)の走査が行われる。
ここで、回転リフレクタ63の回転とともに、灯具ユニット60の全体(もしくは回転リフレクタ63全体)が、仰角方向(チルト方向)に駆動されるようにすることで、各水平方向の走査位置は、図の矢印L2,L3・・・Lnというようになる。このように垂直位置が変化されながら水平走査が行われることで、照明範囲としての面内をスキャンすることができる。
ここで光出力ユニット61においては、図15Bのように白色レーザ出力部61aとIRレーザ出力部61bが、水平方向に並んで配置され、かつ白色レーザ出力部61aが、スキャン方向に対して遅れる側に配置されている。
このため、図18Aのような走査は、まず検出光Sbが先行し、その後を照明光Saが追従するような動作となる。
或いは、光出力ユニット61においては、図5Cのように白色レーザ出力部61aが、スキャン方向に対して遅れる側であって、さらに垂直方向の位置がIRレーザ出力部61bより若干低い位置となるように配置することも考えられる。
この場合、図18Aのような走査は、まず検出光Sbが先行し、その後を照明光Saが、わずかに下方の位置で平行して追従するような動作となる。
また光出力ユニット61においては図15Dのように、多数のレーザユニットU1〜Unを配列した構成とすることも考えられる。
各レーザユニットU1〜Unは、それぞれ白色レーザ出力部61aとIRレーザ出力部61bを有する。全てのレーザユニットU1〜Unからのレーザ光は、回転リフレクタ63によって反射されて投射レンズ62から出射される。
このような構成の場合、図18Bのようにスキャンを行うことができる。即ち各レーザユニットU1〜Unからの検出光Sbと照明光Saが水平方向に1回スキャンすることで、照明範囲内のスキャンL1〜Lnが実行される。従ってスキャンのための動作は回転リフレクタ63を回転させることのみでよく、灯具ユニット60の全体の仰角方向駆動は不要である。
なお、各レーザユニットU1〜Unにおいては、白色レーザ出力部61aとIRレーザ出力部61bが図15Cのように斜めの位置関係で配置されてもよい。
以上の灯具ユニット60の構造を用いて行う雨滴よけ制御について説明する。
図19は、灯具ユニット60の制御構成のブロック図である。灯具ユニット60は上述した光出力ユニット61、投射レンズ62、回転リフレクタ63、フォトディテクタ64、集光レンズ65に加え、配光制御部66、駆動回路67a,67b、センスアンプ68、モータ駆動部69、モータ70を有する。
駆動回路67aは、白色レーザ出力部61aにおけるレーザ光源を発光駆動(レーザ出力のON/OFF)する駆動回路である。なお、光ファイバ6によるレーザ光を用いる場合は、駆動回路67aは光ファイバ6で供給されたレーザ光の出力をON/OFFする回路とされる。
駆動回路67bは、IRレーザ出力部61bにおけるレーザ光源を駆動する駆動回路である。
センスアンプ68は、フォトディテクタ64による検出信号の増幅や波形整形を行い、配光制御部66に供給する。
上述の図15の構成において投射レンズ62から出射された検出光(IRレーザ光)は、雨滴に反射した場合、その戻り光が集光レンズ65を介して入射され、フォトディテクタ64に受光される。フォトディテクタ64は、例えばフォトダイオードやフォトトランジスタにより構成され、受光信号に応じた信号を出力する。この信号がセンスアンプ68で波形整形されて検出信号として配光制御部66に供給されることになる。
モータ70は、回転リフレクタ63を回転駆動するモータである。モータ駆動部69はモータ70に駆動電力を与えてモータ70を回転駆動する。
配光制御部66は、駆動回路67a,67bによるレーザ出力のON/OFFを指示する。雨滴よけ機能を実行する場合は、配光制御部66はセンスアンプ68からの検出信号に応じて、駆動回路67aにレーザ出力のON/OFFを指示する。
またモータ駆動部69に指示して回転リフレクタ63を回転させ、照明光及び検出光のスキャンを実行させる。
なお、配光制御部66は例えば制御部20と通信可能とされ、制御部20の指示に応じてスポットビーム出力部3Sとしての照明動作のON/OFF制御や、雨滴よけ機能の実行等を行う。
雨滴よけ機能のための制御を図20で説明する。
図20Aの例は、IRレーザ出力部61bから、パルス状に検出光を出力させる例である。例えば時点t0からスポットビーム出力部3Sからの照明を開始するとする。配光制御部66は、図のように、時点t0,t1,t2,t4,t5・・・でそれぞれ検出光(IRレーザ光)を出力するように駆動回路67bを制御する。また照明光(白色レーザ光)は、照明のために基本的には常時出力させるため、時点t0から駆動回路67aに白色レーザ出力のONを指示する。
このとき配光制御部66は、モータ駆動部69に指示して回転リフレクタ63を回転させている。従って、検出光Sb及び照明光Saは上述のようにスキャンされる。
ここで配光制御部66が、ある時点t21で、センスアンプ68からの検出信号がハイレベルに立ち上がったことを検知したとする。これに応じて配光制御部66は、所定の遅延時間を与えた時点t22に、駆動回路67aに対して照明光Saのオフを指示する。
検出信号は、検出光Sbが雨滴に反射した戻り光を検出したことを示すものであるため、その雨滴に照明光Saが当たらないよう、スキャン中の照明光が雨滴のところだけオフとされることになる。
白色レーザ出力部61aとIRレーザ出力部61bが図15B又は図15Cのように配置されていることで、照明光Saは、検出光Sbが雨滴に当たった後、わずかに遅れて雨滴を照射する位置に達する。配光制御部66は、このタイミングに合わせて遅延時間を設定し、照明光Saのオフ制御を行うものである。つまり、遅延時間は、フォトディテクタ64の検出からの消灯制御までの回路上の遅延時間、白色レーザ出力部61aとIRレーザ出力部61bの配置位置の水平方向の距離、及びスキャン速度に応じて設定する。
図20Aの場合、検出光Sbはパルス出力であるため、長くとも検出光Sbのパルス幅の時間を経過した時点t23で、検出信号もローレベルに戻る。もちろん雨滴のサイズやスキャン速度の関係によっては、パルス幅時間より短い時間で検出信号がローレベルに戻ることもある。
配光制御部66は、検出信号が時点t23でローレベルに戻ったら、上記所定の遅延を与えた時点t24で駆動回路67aに照明光ONを指示する。従って、スキャン中の照明光Saが雨滴の位置を通過したタイミングで点灯されることになる。
時点t41〜t44も同様の動作が行われる。
図20Bの例は、IRレーザ出力部61bから連続して検出光Sbを出力させる例である。例えば時点t0からスポットビーム出力部3Sからの照明を開始するとする。配光制御部66は、図のように、時点t0から検出光(IRレーザ光)Sbを出力するように駆動回路67bを制御する。また照明光(白色レーザ光)Saも時点t0から出力するように駆動回路67aに指示する。この場合も回転リフレクタ63を回転させている。
配光制御部66が、ある時点t31で、センスアンプ68からの検出信号がハイレベルに立ち上がったことを検知したとする。これに応じて配光制御部66は、所定の遅延時間を与えた時点t32に、駆動回路67aに対して照明光Saのオフを指示する。
検出光Sbは連続出力であるため、検出光Sbが雨滴を通過したときに、検出信号がローレベルに戻る。配光制御部66は、検出信号が時点t33でローレベルに戻ったら、上記所定の遅延を与えた時点t34で駆動回路67aに照明光ONを指示する。従って、スキャン中の照明光Saが雨滴の位置を通過したタイミングで点灯されることになる。
時点t51〜t54も同様の動作が行われる。
図20A、図20Bのいずれの場合も、白色レーザ出力部61aからの照明光Saについては、スキャン中において、雨滴に照射されるタイミングで消灯され、雨滴位置を抜けるタイミングで再点灯される動作が行われることになる。従って、雨滴をよけた照明が実現され、照明光が雨滴に照射されることによるグレアを防止できる。
なお図20Aの場合、検出光をパルス出力することで、雨滴までの距離検出も可能となる。パルス出力タイミングと、検出信号の立ち上がりタイミングの時差が、雨滴までの距離に比例するためである。従って雨滴との距離に応じた制御も可能となる。
また図15Dのように多数のレーザユニットU1〜Unを用いる場合は、図20Aのような検出光Sbのパルス出力が必要となる。これは検出信号が、どのレーザユニットU1〜Unからの検出光の戻り光によるものかを判定するためである。
各レーザユニットU1〜Unにおける検出光Sbがパルス状とされ、かつ、それらの出力タイミングがずれるようにする。これによって検出信号のタイミングによって、レーザユニットU1〜Unのいずれの検出光Sbの戻り光であるのかを判定できる。この判定によって、どのレーザユニットの照明光Saをオフとすべきかが判別できる。
一方、図20Bの場合、検出光を連続出力としているため、雨滴の幅に応じた信号幅の検出信号が得られる。例えば図20Bの時点t31〜t34と時点t51〜t54では、検出信号のHレベルの時間長、つまり照明光のオフ期間の長さが異なる例を示している。このように雨滴の幅に応じて照明光Saが消灯されることで、雨滴サイズに応じた制御が実現されるという利点がある。
なお、図15Bや図15Cの位置関係の設定によっては、配光制御部66が特に消灯制御のための遅延を考慮せずに、検出に応じて消灯させるような動作としてもよい。つまり検出光が雨滴に到達したときの、その雨滴の位置と、雨滴検出及び消灯制御までのわずかな遅延時間における雨滴位置の変化量(落下分)に合わせて、白色レーザ出力部61aとIRレーザ出力部61bの位置関係を設定する。
特に図15Cの場合、検出光Sbと照明光Saの水平方向の配置差及びスキャン速度に応じた遅延分が、検出動作の信号遅延において生ずる遅延時間に相当するようにし、かつ当該遅延時間での雨滴の落下分を、垂直方向の配置差に相当するように、白色レーザ出力部61aとIRレーザ出力部61bの配置位置を設定すれば(もしくはスキャン速度を設定すれば)、雨滴検出から消灯制御までの遅延制御は不要となる。
以上の雨滴よけ照明機能は、ハイビーム出力部3H、ロービーム出力部3Lなど、他の照明機能部に適用してもよい。
また、雨滴に相当する部分で照明光をオフにするため、あまりに豪雨の場合などに本機能を実行すると、照明光のオフ期間が長くなり、照明光量が低下することが想定される。そこで、例えば単位時間内(例えば1スキャン内)の検出信号のHレベル時間が、所定%以上になったら、当該機能をオフにするような制御を行うことが望ましい。
また解析部24による画像解析が行われる場合、天候状態を認識することもできる。従って、例えば制御部20が豪雨を認識したときに、配光制御部66に通知して、雨滴よけ機能をオフさせるようにすることも考えられる。
<まとめ>
以上、実施の形態を説明してきたが、実施の形態の車両用灯具は、車両90に装着され、車外に対する照明光及び検出光を出力する光出力部(例えばスポットビーム出力部3Sの光出力ユニット61)と、照明光及び検出光を照明範囲において走査させる走査部(回転リフレクタ63)と、検出光の戻り光を検出する光検出部(フォトディテクタ64)と、光検出部による戻り光の検出に基づいて、照明光の出力をオン/オフする配光制御部66とを備える。
検出光の戻り光は、例えば雨粒に反射した戻り光となる。この雨粒の存在を戻り光によって検出し、それに応じて照明光をオフする。これにより、雨粒に照明光が当たらないように配光制御することができ、雨天における照明オン時に雨粒による反射によって生ずるグレアを防止することができ、視認性を向上できる。
そしてそのような雨滴を避ける配光制御機能を備えた車両用灯具を、高い演算処理能力を必要とせずに非常に簡易な構成で実現できるという効果がある。
即ち雨滴位置同定のための撮像や画像処理が不要であり、回路構成は簡易化できる。配光制御部66は画像解析処理を行う必要は無く、処理負担も軽い。
このため配光制御部66は、マイクロコンピュータを用いてもよいが、場合によってはロジック回路で形成したり、アナログ回路で形成することも可能である。即ちフォトディテクタ64の検出タイミングから所定の遅延を持って、照明光をオフとすればよいだけであるためである。
また画像処理が不要であることから消費電力削減にも有効である。
さらに光源としての光出力ユニット61を走査させる構造であるため、光源を少なくとも1つ持てばよく、各方向の配光を分担する多数の光源を備える必要は無い。またカメラを搭載する必要も無い。従って車両用灯具(灯具ユニット60)としての小型化が促進できる。
また、回転リフレクタ63を用いて走査を実現している。これにより、走査のための動作制御が容易となる。
実施の形態では、光出力部(光出力ユニット61)は、スポットビーム出力部3Sとして車両前方上部に位置して車両前方を照明する光出力部を有している。
車両の上方、例えば車両のルーフ近辺から前方を照射する場合、乗員の視界の上方から道路に向かうような配光となる。この場合に、雨粒による反射の影響が大きいため、雨粒位置を避けた配光を行うことが好適となる。そしていわゆるヘッドライトとしての照明機能において、上方から照明する場合の視認性を向上させる。また上方からの角度のある照明により路面視認性を向上させることもできる。
実施の形態では、検出光は非可視光(IRレーザ光)としている。検出光を非可視光とすることで、検出光自体がグレアを生じさせることがない。
実施の形態では、照明光及び検出光は、走査方向に検出光が先行する状態で、所定の位置関係で並んだ状態で走査される(図15,図18参照)。
即ち検出光と照明光が所定の位置関係を保ちながら走査される。検出光に対して、照明光が後を追うようなスキャン動作となる。このように検出光と照明光の位置関係が固定されていることで、検出光の戻り光に応じたタイミングで照明光を消灯すると、雨滴の位置で照明光が消える状態を得ることができる。つまり雨滴検出から消灯タイミングまでの時間を一定にでき、当該時間の遅延制御により、精度の高い雨滴よけが可能となる。
また照明光と検出光の所定の位置関係は、走査方向である水平方向には、照明光が検出光よりも遅れる位置であり、かつ垂直方向には、照明光が検出光よりも下方となる位置であるとしてもよい(図15C参照)。
即ち検出光に対して、照明光が後方斜め下の位置関係を保ちながら走査されるようにする。これは検出光の雨滴検出タイミングと照明光のオフタイミングの時間差、及びその間の雨滴の落下を考慮した位置関係となる。これにより、雨滴を避けるための消灯動作の精度を向上させることが可能である。
なお実施の形態では、検出光と照明光のスキャン方向を水平方向としたが、スキャンは垂直方向、斜め方向などでもよい。
検出光と照明光を上下に配置しても良い。スキャンが垂直方向なら、遅れタイミングと落下を加味するような位置差とすることがよい。
なおレーザライトエンジン2(発光駆動部)としてはLEDなどのレーザ光源以外の光源を用いてもよく、また複数の種類の異なる光源を用いるものでもよい。
1…ルーフモジュール、2…レーザライトエンジン、3…ヘッドライト部、4…リアライト部、5…周囲照明部、6…光ファイバ、7…監視センサユニット、8…画像投影部、20…制御部、21…電源回路部、22…レーザ光源部、23…駆動回路、24…解析部、60…灯具ユニット、61…光出力ユニット、62…投射レンズ、63…回転リフレクタ、64…フォトディテクタ、65…集光レンズ

Claims (5)

  1. 車外に対する照明光及び検出光を出力する光出力部と、
    前記照明光及び検出光を照明範囲において走査させる走査部と、
    前記検出光の戻り光を検出する光検出部と、
    前記光検出部による戻り光の検出に基づいて、前記照明光の出力をオン/オフする制御部と、を備えた
    車両用灯具。
  2. 前記光出力部は、車両前方上部に位置して車両前方を照明する
    請求項1に記載の車両用灯具。
  3. 前記検出光は非可視光である
    請求項1又は請求項2に記載の車両用灯具。
  4. 前記照明光及び前記検出光は、走査方向に検出光が先行する状態で、所定の位置関係で並んだ状態で走査される
    請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の車両用灯具。
  5. 前記所定の位置関係は、走査方向である水平方向には、照明光が検出光よりも遅れる位置であり、かつ垂直方向には、照明光が検出光よりも下方となる位置である
    請求項4に記載の車両用灯具。
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