JPWO2016152078A1 - サイト位置優先順位決定装置及び方法 - Google Patents

Abstract

［課題］より短時間で信頼性の高いサイト位置優先順位リストを作成できるサイト位置優先順位決定装置及びその方法を提供する。［解決手段］無線通信機と、サイト位置における目標サービス品質に対する未達成度及び推定達成度、セル負荷の逼迫度、需要トラヒックに対するセル容量供給度、並びにサービス品質に関する競合他社優位度を計算し、それらの値を重みづけ合成してサイト位置優先度として出力するサイト位置優先度算出部と、サイト位置毎のサイト位置優先度をそれぞれ保存するサイト位置優先度記憶部と、サイト位置毎のサイト位置優先度に基づき新規の無線基地局を設置するサイト位置の優先順位を決定し、該決定したサイト位置の優先順位を示すサイト位置優先順位リストを出力するサイト位置優先順位決定部とを有する。

Description

本発明は、新規の無線基地局を設置するサイト位置の優先順位を決定するためのサイト位置優先順位決定装置及びその方法に関する。

無線通信ネットワークを構築するための作業プロセスには、ネットワーク設計、サイトサーベイ、サイトアクイジション（サイトの獲得）、設置工事及びネットワーク最適化がある。サイトサーベイとは、新規の無線基地局を設置する場合に、その候補地における電波環境の事前調査を指す。サイトサーベイにより、複数の候補地の中から実際に新規の無線基地局を設置する候補地（サイト位置）の優先順位を決定する。

図６は、サイト位置に関する技術におけるサイト位置の優先順位決定手法を示す模式図である。
図６に示す技術のサイトサーベイでは、無線通信機３を用いてスループット測定手段１１により各サイト位置におけるスループットを実測する。無線通信機３には、周辺に存在する既存の無線基地局（不図示）と通信するための無線通信アンテナ１、並びにＧＰＳ（Global Positioning System）衛星からの電波を受信するＧＰＳアンテナ２及びＧＰＳ受信機４を備えている。スループットとは、無線通信機３が無線基地局との間で通信可能な単位時間あたりのデータ量を指す。
スループット推定手段１３は、サイト位置における新規の無線基地局を設置した場合のスループットを、電波伝搬モデルを用いてシミュレーションにより推定する。新規に設置する無線基地局のパラメータは、サイトサーベイの担当者により新規設置基地局パラメータ入力部５を用いて入力され、新規設置基地局パラメータ入力部５からスループット推定手段１３へ供給される。
サイト位置情報取得部１９は、無線通信機３が備えるＧＰＳ受信機４から該無線通信機３の位置情報を取得する。

サイトサーベイの担当者は、サイト位置情報取得部１９で得られた無線通信機３の位置情報からサイト位置の緯度や経度を確認すると共に、スループット測定手段１１で得られたスループットの実測値から該サイト位置における目標スループットに対する未達成度を求める。また、スループット推定手段１３で得られたスループットの推定値から該サイト位置における目標スループットに対する達成度を推定（推定達成度）する。さらに、サイトサーベイの担当者は、求めた目標スループットに対する未達成度及び推定達成度から、自身の経験を考慮してサイト位置の優先順位を示すサイト位置優先順位リストを作成する。

上述したようなサイト位置の優先順位決定手法では、実測値に基づく目標スループットに対する未達成度やシミュレーションに基づく推定達成度を考慮したサイト位置優先順位リストが得られる。しかしながら、サイト位置優先順位リストは、上述したようにサイトサーベイの担当者が、スループットの実測値や推定値から目標スループットに対する未達成度や推定達成度を求め、さらに自身の経験も考慮して作成する。そのため、優先順位の判断基準が曖昧であり、サイト位置優先順位リストを作成するまでに長い時間を要してしまう課題がある。その結果、サイトアクイジションへの移行が遅くなり、無線通信ネットワークの構築に時間がかかってしまう。

ところで、近年、無線基地局でカバーするエリアがマクロセルよりも非常に狭いスモールセルが登場し、新規の無線基地局を設置するサイト位置が１つの都市に数千程度と大量に存在するようになってきている。その場合、サイトサーベイでは、大量の候補地の中からサイト位置の優先順位を決定しなければならないため、上述したような手作業を含むサイト位置優先順位リストの作成が困難になってきている。また、上述した技術のサイト位置の優先順位決定手法では、サイト位置が大量になることで、サイト位置優先順位リストを作成するまでに、より長い時間を要してしまう課題もある。

さらに、スモールセルは、カバーするエリアが非常に狭いため、統計的手法では精度の高い電波伝搬モデルが得られない。したがって、シミュレーションによるスループットの推定精度が低くなるため、該推定結果は、参考程度にはなっても、サイト位置の優先順位の決定に用いる情報として信頼度が高いとは言えない。
また、スモールセルは、カバーするエリアが非常に狭いことでユーザを実際に収容できるか否かのバラつきが大きいため、無線基地局を設置することによるビジネス上の実効性を考慮する必要がある。すなわち、サイト位置の優先順位の決定には、スループットによる評価だけではなく、ビジネス上の実効性も考慮した評価方法を確立することが望ましい。
また、スモールセルを設ける場合、サイト位置数が多くなるが、ユーザを的確に収容できる有効なサイト位置は限られている。近年、複数の無線通信オペレータが１つのサイトを共有するコサイティング（Co-siting）や、無線周波数帯を共有するＲＡＮ（Ｒａｄｉｏ Ａｃｃｅｓｓ Ｎｅｔｗｏｒｋ）シェアリングが実現されている。そのため、コサイティングやＲＡＮシェアリングに対しても有効なサイト位置の優先順位を決定することが望ましい。なお、無線通信オペレータとは無線通信サービスを提供する通信事業者等を指す。

本発明は上述したような技術の問題を解決するためになされたものであり、より短時間で信頼性の高いサイト位置優先順位リストを作成できるサイト位置優先順位決定装置及びその方法を提供することを目的とする。

上記目的を達成するため本発明のサイト位置優先順位決定装置は、
周辺に存在する無線基地局との通信における無線信号の受信レベル及び受信品質が測定可能な無線通信機と、
前記無線通信機を用いて、前記周辺に存在する無線基地局とデータを送受信することで、新規の無線基地局を設置するサイト位置におけるサービス品質を実測し、前記サービス品質の実測値から目標サービス品質に対する未達成度を算出すると共に、新規の無線基地局を設置することによる前記目標サービス品質に対する推定達成度を算出し、さらに前記サイト位置におけるセル負荷の逼迫度、前記サイト位置における需要トラヒックに対するセル容量供給度及び前記サービス品質に関する競合他社優位度を計算し、前記サイト位置における、前記目標サービス品質に対する未達成度、前記目標サービス品質に対する推定達成度、前記セル負荷の逼迫度、前記需要トラヒックに対するセル容量供給度及び前記サービス品質に関する競合他社優位度を、外部から供給されるパラメータセットを用いて重みづけ合成してサイト位置優先度として出力するサイト位置優先度算出部と、
前記サイト位置優先度算出部から出力された前記サイト位置毎の前記サイト位置優先度をそれぞれ保存するサイト位置優先度記憶部と、
前記サイト位置優先度記憶部に保存された前記サイト位置毎の前記サイト位置優先度をそれぞれ読み出し、該前記サイト位置優先度に基づき前記サイト位置の優先順位を決定し、該決定した前記サイト位置の優先順位を示すサイト位置優先順位リストを出力するサイト位置優先順位決定部と、
を有する。

一方、本発明のサイト位置優先順位決定方法は、
周辺に存在する無線基地局との通信における無線信号の受信レベル及び受信品質が測定可能な無線通信機を備え、
コンピュータが、
前記無線通信機を用いて、前記周辺に存在する無線基地局とデータを送受信することで、新規の無線基地局を設置するサイト位置におけるサービス品質を実測し、
前記サービス品質の実測値から目標サービス品質に対する未達成度を算出すると共に、新規の無線基地局を設置することによる前記目標サービス品質に対する推定達成度を算出し、
さらに前記サイト位置におけるセル負荷の逼迫度、前記サイト位置における需要トラヒックに対するセル容量供給度及び前記サービス品質に関する競合他社優位度を計算し、前記サイト位置における、前記目標サービス品質に対する未達成度、前記目標サービス品質に対する推定達成度、前記セル負荷の逼迫度、前記需要トラヒックに対するセル容量供給度及び前記サービス品質に関する競合他社優位度を、外部から供給されるパラメータセットを用いて重みづけ合成してサイト位置優先度として出力し、
前記サイト位置毎の前記サイト位置優先度をそれぞれ記憶装置で保存し、
前記記憶装置に保存された前記サイト位置毎の前記サイト位置優先度をそれぞれ読み出し、該前記サイト位置優先度に基づき前記新規の無線基地局を設置する前記サイト位置の優先順位を決定し、該決定した前記サイト位置の優先順位を示すサイト位置優先順位リストを出力する方法である。

本発明によれば、より短時間で信頼性の高いサイト位置優先順位リストを作成できる。

第１の実施形態のサイト位置優先順位決定装置の一構成例を示すブロック図である。 第２の実施形態のサイト位置優先順位決定装置の一構成例を示すブロック図である。 新規無線基地局のパラメータの入力画面の一例を示す模式図である。 サイト位置優先順位リストの出力画面の一例を示す模式図である。 第３の実施形態のサイト位置優先順位決定装置の一構成例を示すブロック図である。 関連する技術のサイト位置の優先順位決定手法を示す模式図である。

次に本発明について図面を用いて説明する。
本発明では、上述したような技術のサイトサーベイでは考慮していない以下の指標を考慮して、多数存在するサイト位置の候補からサイト位置の優先順位を決定するための装置（サイト位置優先順位決定装置）を提供する。
指標１．セル負荷の逼迫度
指標２．需要トラヒックに対するセル容量供給度
指標３．スループットに関する競合他社優位度

（第１の実施形態）
図１は、第１の実施形態のサイト位置優先順位決定装置の一構成例を示すブロック図である。図１では、図６に示した技術のサイト位置の優先順位決定手法で用いる構成と同じ物については同じ符号を付与している。
図１に示すように、第１の実施形態のサイト位置優先順位決定装置は、無線通信アンテナ１、ＧＰＳアンテナ２、無線通信機３、ＧＰＳ受信機４、サイト位置情報取得部１９、サイト位置優先度算出部１０１、サイト位置優先度記憶部１０２及びサイト位置優先順位決定部１０３を有する。

サイト位置優先度算出部１０１は、サイト位置の優先順位の決定に必要なサイト位置毎の指標をそれぞれ算出し、算出した各指標を重み付け合成して出力する。サイト位置毎の指標としては、目標スループットに対する実測値の未達成度、新規の無線基地局を設置することによる目標スループットの推定達成度、セル負荷の逼迫度、需要トラヒックに対するセル容量供給度、スループットに関する競合他社の優位度等がある。
サイト位置優先度記憶部１０２は、サイト位置優先度算出部１０１から出力された、各サイト位置における重み付け合成後の値（サイト位置優先度）をそれぞれ保存する。
サイト位置優先順位決定部１０３は、サイト位置優先度記憶部１０２で保存された各サイト位置における重み付け合成後の値（サイト位置優先度）から、新たに設置する無線基地局のサイト位置の優先順位を決定し、該決定したサイト位置の優先順位を示すサイト位置優先順位リストを出力する。サイト位置優先順位リストに搭載するサイト位置数は、サイトサーベイの担当者等の指示により変更可能とする。

無線通信機３は、既存の無線基地局（不図示）が管理するセル内にて、無線通信アンテナ１を介して該無線基地局と通信可能な構成である。また、無線通信機３は、ＧＰＳ衛星からの電波を受信するＧＰＳアンテナ２及びＧＰＳ受信機４を備え、ＧＰＳ受信機４により無線通信機３の位置情報（緯度及び経度）を取得する。また、無線通信機３は、既存の無線基地局との通信時における無線信号の受信レベルや受信品質等を測定可能であり、外部からの要求にしたがってそれらの測定値を出力できる構成である。例えば、無線通信システムがＬＴＥ（Long Term Evolution）の場合、受信レベルとしてＲＳＳＩ（Received Signal Strength Indication）、ＲＳＲＰ（Reference Signal Received Power）を測定できる。また、受信品質としては、ＲＳ ＳＩＮＲ（Reference Signal Signal-to-Interference Noise Ratio）、ＲＳＲＱ（Reference Signal Received Quality）を測定できる。
さらに、無線通信機３は、複数の無線通信オペレータのＳＩＭ（Subscriber Identity Module）カードを搭載することが可能であり、複数の無線通信オペレータが設置した無線基地局と通信可能な構成である。例えば、無線通信機３は、サイトサーベイを実施する無線通信オペレータ（以下、主無線通信オペレータと称す）だけでなく、他の無線通信オペレータの無線基地局とも通信が可能である。無線通信機３は、複数の無線通信オペレータと通信可能な構成であればよく、１台の無線通信機で実現してもよく、異なる無線通信オペレータのＳＩＭカードを搭載した複数の無線通信機で実現してもよい。

無線通信機３は、例えば、無線通信アンテナ１、ＧＰＳアンテナ２及びＧＰＳ受信機４を備えた携帯電話機（スマートフォンやタブレット型コンピュータ等を含む）で実現できる。
サイト位置優先度算出部１０１、サイト位置優先度記憶部１０２及びサイト位置優先順位決定部１０３は、プログラムにしたがって処理を実行するＣＰＵ（Central Processing Unit）、半導体メモリ、記憶装置、入力装置（キーボード、マウス等）、出力装置（ディスプレイ）等を備えた情報処理装置（コンピュータ）で実現できる。

図１に示すように、サイト位置優先度算出部１０１は、新規設置基地局パラメータ入力部５、スループット測定手段１１、目標スループット入力部１２、スループット推定手段１３、セル負荷測定手段１４、許容セル負荷入力部１５、供給セル容量推定手段１６、需要トラヒック量入力部１７、競合他社のスループット測定手段１８、目標スループットへの未達成度計算部５１、目標スループットへの推定達成度計算部５２、セル負荷の逼迫度計算部５３、需要トラヒックに対するセル容量供給度計算部５４、スループットに関する競合他社優位度計算部５５及びサイト位置優先度算出重みづけ合成部５６を備える。

新規設置基地局パラメータ入力部５は、本発明のサイト位置優先順位決定装置を利用するサイトサーベイの担当者等（以下、利用者と称す）が新規の無線基地局のパラメータを入力するために用いるインタフェースである。パラメータとしては、サイト位置を識別するためのサイト識別子（ＩＤ）、送信周波数、送信電力、周波数帯域幅、アンテナ高、アンテナ利得等がある。図３にパラメータを入力するための画面の一例を示す。
図３は、新規設置基地局パラメータの一覧を表示すると共に、パラメータを入力するための入力画面へ移行するための「サイト登録」ボタンが表示された画面例を示している。
なお、図３に示す画面例では、入力されたパラメータを表示すると共に、サイト位置優先順位決定装置に対する入力結果や処理結果、利用者が指示を入力するためのボタンを表示する例を示している。これらの表示内容については後述する。新規設置基地局パラメータ入力部５は、入力されたパラメータをスループット推定手段１３及び供給セル容量推定手段１６にそれぞれ出力する。

スループット測定手段１１は、無線通信機３を用いて、現在のサイト位置における主無線通信オペレータのスループットを測定する。
本実施形態では、各サイト位置で提供する通信網におけるサービス品質として、スループットを指標とする例で説明するが、サービス品質はスループットに限定されるものではなく、遅延時間や接続性等、他の指標を用いてもよい。
目標スループット入力部１２は、利用者がサイト位置における目標スループット（目標サービス品質）を入力するために用いるインタフェースである。目標スループット入力部１２は、入力された目標スループットを、目標スループットへの未達成度計算部５１及び目標スループットへの推定達成度計算部５２へそれぞれ出力する。
スループット推定手段１３は、新規設置基地局パラメータ入力部５から供給されたパラメータを用いて、新規の無線基地局を設置することによるサイト位置におけるスループットを推定する。
セル負荷測定手段１４は、無線通信機３で測定された周辺セルの受信レベルや受信品質から周辺セルのセル負荷を算出する。
許容セル負荷入力部１５は、利用者が既存の無線基地局によるセルで許容されるセル負荷の値を入力するために用いるインタフェースである。許容セル負荷入力部１５は、入力された許容されるセル負荷の値をセル負荷の逼迫度計算部５３に出力する。
供給セル容量推定手段１６は、新規の無線基地局のパラメータ及び無線通信機３で測定された周辺セルからの無線信号の受信レベルに基づいてサイト位置における供給セル容量を推定する。
需要トラヒック量入力部１７は、利用者がサイト位置で予想される需要トラヒック量を入力するために用いるインタフェースである。需要トラヒック量入力部１７は、入力された予想される需要トラヒック量を需要トラヒックに対するセル容量供給度計算部５４に出力する。
競合他社のスループット測定手段１８は、無線通信機３を用いて、主無線通信オペレータ以外の他の無線通信オペレータのスループットを順に測定する。
サイト位置情報取得部１９は、ＧＰＳ受信機４を用いて無線通信機３の位置情報（緯度、経度）を取得し、該位置情報をサイト位置優先度記憶部１０２及びサイト位置優先順位決定部１０３に出力する。

目標スループットへの未達成度計算部５１は、スループット測定手段１１で測定されたスループット（実測値）と目標スループット入力部１２から受け取った目標スループットの値から、目標スループットの未達成度を算出する。
目標スループットへの推定達成度計算部５２は、スループット推定手段１３で推定されたサイト位置におけるスループットと、目標スループット入力部１２から受け取った目標スループットとから、目標スループットに対する推定達成度を計算する。
セル負荷の逼迫度計算部５３は、セル負荷測定手段１４で算出された周辺セルのセル負荷と、許容セル負荷入力部１５から受け取った許容セル負荷とから、セル負荷の逼迫度を計算する。セル負荷の逼迫度とは、実際のセル負荷に対して許容されるセル負荷から求める、新規の無線基地局の必要度を示す指標である。
需要トラヒックに対するセル容量供給度計算部５４は、供給セル容量推定手段１６で推定された供給セル容量と、予想される需要トラヒック量とから需要トラヒックに対するセル容量供給度を計算する。セル容量供給度とは、予想される需要トラヒック量に対して、周辺セルで供給可能なトラヒック量（セル容量）を指す。
スループットに関する競合他社優位度計算部５５は、スループット推定手段１３で推定された主無線通信オペレータのスループットと、競合他社のスループット測定手段１８で測定された他の無線通信オペレータのスループットから期待される主無線通信オペレータの競合他社優位度を計算する。

サイト位置優先度算出重みづけ合成部５６は、目標スループットへの未達成度計算部５１、目標スループットへの推定達成度計算部５２、セル負荷の逼迫度計算部５３、需要トラヒックに対するセル容量供給度計算部５４及びスループットに関する競合他社優位度計算部５５で計算された値をそれぞれ受け取る。また、サイト位置優先度算出重みづけ合成部５６は、受け取った値に、外部から供給されるサイト位置優先度重みづけパラメータセットに基づいて重み付けした後、合成して出力する。

このような構成において、次に図１に示したサイト位置優先順位決定装置の動作について説明する。
新規の無線基地局を設置するサイト位置において、利用者が図１に示したサイト位置優先順位決定装置の操作を開始すると、スループット測定手段１１は利用者が入力した測定開始指示にしたがってスループットの測定を開始する。
利用者による測定開始指示の入力画面は、例えば図３に例示されている。
図３には、利用者が測定開始を指示するための「測定開始」ボタン、利用者が目標スループット、許容セル負荷及び需要トラヒック量を入力する入力画面へ移行するための「想定入力値登録」ボタン、サイト位置優先順位リストを表示させるための「サイト位置優先順位リスト表示」ボタンが表示された画面例が記載されている。さらに、図３には、スループット測定手段１１で測定されたスループットの実測値（現在の測定値）、セル負荷測定手段１４で測定された周辺セルのセル負荷、サイト位置情報取得部１９で取得された無線通信機３の位置情報（緯度、経度）、利用者が入力した目標スループット、許容セル負荷及び需要トラヒック量、スループット推定手段１３で推定されたスループット、並びに供給セル容量推定手段１６で推定された供給セル容量が表示された画面例が記載されている。

スループット測定手段１１は、主無線通信オペレータが備える既存の無線基地局との間で無線通信機３によりデータの送受信（データのダウンロードまたはアップロード、もしくは両者）を実行することでスループットを測定する。スループット測定手段１１で測定されたスループットの実測値（実測スループット）は、目標スループットへの未達成度計算部５１へ出力される。
目標スループットへの未達成度計算部５１は、スループット測定手段１１で測定された実測スループット及び目標スループット入力部１２から受け取った目標スループットからサイト位置における目標スループットに対する未達成度を算出する。目標スループットに対する未達成度は、例えば以下の式（１）を用いて計算する。
目標スループットの未達成度
＝（目標スループット−実測スループット）／目標スループット…（１）
目標スループットへの未達成度計算部５１は、求めた目標スループットに対する未達成度をサイト位置優先度重みづけ合成部５６へ出力する。

スループット推定手段１３は、新規設置基地局パラメータ入力部５から新規の無線基地局のパラメータを受け取ると、該パラメータを用いて現在のサイト位置におけるスループットを推定する。スループット推定手段１３は、推定したスループット（推定スループット）を目標スループットへの推定達成度計算部５２及びスループットに関する競合他社優位度計算部５５へそれぞれ出力する。
スループットの推定処理では、周知の電波伝搬モデルを用いてシミュレーションを実行することでスループットを推定すればよい。ここで、スモールセルを新たに設置する場合、シミュレーションによる推定処理は簡易な手法に留めておき、周辺セルからの無線信号の受信レベルの影響に重きを置いたスループットの推定処理を実行する。例えば、無線通信システムがＬＴＥの場合、周辺セルからサイト位置へ到来する無線信号の受信レベルであるＲＳＲＰを用いてスループットを推定すればよい。スモールセルでは、周辺に存在する周辺セルからの無線信号の受信レベルの強弱、すなわち周辺セルからの干渉レベルが、新規に設置する無線基地局におけるスループットを最も強く支配する。そのため、スモールセルを新たに設置する場合は、周辺セルからの無線信号の受信レベルの影響に基づいてスループットを推定すればよい。

目標スループットへの推定達成度計算部５２は、スループット推定手段１３から推定スループットを受け取ると、目標スループット入力部１２から受け取った目標スループットに基づき目標スループットに対する推定達成度を計算する。目標スループットに対する推定達成度を、例えば以下の式（２）を用いて計算する。
目標スループットへの推定達成度
＝推定スループット／目標スループット…（２）
目標スループットへの推定達成度計算部５２は、求めた目標スループットに対する推定達成度をサイト位置優先度重みづけ合成部５６へ出力する。

セル負荷測定手段１４は、利用者から測定開始指示が入力されると、無線通信機３を用いて周辺セルからの無線信号の受信レベルや受信品質を測定し、それらの測定値に基づいて周辺セルのセル負荷を求める。ＬＴＥの場合、セル負荷は、実測したＲＳＲＰ、ＲＳＲＱに基づき、例えば国際公開第２０１４／０８７６７１号パンフレットに記載された式（４）を用いて算出すればよい。セル負荷測定手段１４は、算出した周辺セルのセル負荷をセル負荷の逼迫度計算部５３へ出力する。
セル負荷の逼迫度計算部５３は、セル負荷測定手段１４から周辺セルのセル負荷を受け取ると、許容セル負荷入力部１５から受け取った許容セル負荷を用いてセル負荷の逼迫度を算出する。
セル負荷の逼迫度は、例えば以下の式（３）を用いて計算する。
セル負荷の逼迫度＝セル負荷／許容セル負荷…（３）
セル負荷の逼迫度計算部５３は、求めたセル負荷の逼迫度をサイト位置優先度重みづけ合成部５６へ出力する。

供給セル容量推定手段１６は、利用者から測定開始指示が入力されると、無線通信機３を用いて周辺セルからの無線信号の受信レベルを測定する。また、供給セル容量推定手段１６は、該測定値、並びに新規設置基地局パラメータ入力部５から受け取ったパラメータを用いてサイト位置における供給セル容量を推定する。推定した供給セル容量は需要トラヒックに対するセル容量供給度計算部５４に出力される。
スモールセルを新たに設置する場合、供給セル容量推定手段１６は、スループット推定手段１３と同様に、シミュレーション等による推定処理は簡易な手法に留めておき、周辺セルからの無線信号の受信レベルの影響に重きを置いた供給セル容量の推定処理を実行してもよい。スモールセルでは、周辺に存在する周辺セルからの無線信号の受信レベルの強弱、すなわち周辺セルからの干渉レベルが、新規に設置する無線基地局における供給セル容量を最も強く支配する。そのため、スモールセルを新たに設置する場合は、周辺セルからの無線信号の受信レベルの影響に基づいて供給セル容量を推定する。

需要トラヒックに対するセル容量供給度計算部５４は、供給セル容量推定手段１６から供給セル容量を受け取ると、需要トラヒック量入力部１７から受け取った、サイト位置で予想される需要トラヒック量を用いて需要トラヒックに対するセル容量供給度を計算する。
需要トラヒックに対するセル容量供給度は、例えば以下の式（５）を用いて計算する。
セル容量供給度＝供給セル容量／需要トラヒック量…（５）
需要トラヒックに対するセル容量供給度計算部５４は、求めた需要トラヒックに対するセル容量供給度をサイト位置優先度重みづけ合成部５６へ出力する。

競合他社のスループット測定手段１８は、利用者から測定開始指示が入力されると、無線通信機３を用いて主無線通信オペレータ以外の他の無線通信オペレータが設置した無線基地局との通信によるスループットを順に測定する。競合他社のスループット測定手段１８は、測定した他の無線通信オペレータのスループットをスループットに関する競合他社優位度計算部５５に出力する。
スループットに関する競合他社優位度計算部５５は、競合他社のスループット測定手段１８から他の無線通信オペレータのスループットを受信すると、スループット推定手段１３から受信した推定スループットから主無線通信オペレータの競合他社優位度を計算する。
主無線通信オペレータの競合他社優位度は、例えば以下の式（６）を用いて計算する。
競合他社優位度
＝推定スループット／競合他社スループットの平均値…（６）
スループットに関する競合他社優位度計算部５５は、求めた主無線通信オペレータの競合他社優位度をサイト位置優先度重みづけ合成部５６へ出力する。

サイト位置優先度算出重みづけ合成部５６は、目標スループットに対する未達成度及び推定達成度、セル負荷の逼迫度、需要トラヒックに対するセル容量供給度、並びに主無線オペレータの競合他社優位度を受け取ると、外部から入力されたサイト位置優先度重みづけパラメータセットに用いて、入力された各値を重みづけ合成して出力する。
このように目標スループットに対する未達成度及び推定達成度、セル負荷の逼迫度、需要トラヒックに対するセル容量供給度、並びに主無線オペレータの競合他社優位度に対して、適切な重みづけ合成を実施することで、実際のビジネスに即した１つの評価値（サイト位置優先度）に変換できる。
サイト位置優先度重みづけ合成部５６は、求めたサイト位置優先度をサイト位置優先度記憶部１０２に出力する。

サイト位置優先度記憶部１０２は、サイト位置優先度重みづけ合成部５６から受け取ったサイト位置優先度を保存すると共に、保存しているサイト位置優先度をサイト位置優先順位決定部１０３へ出力する。

サイト位置優先順位決定部１０３は、サイト位置優先度記憶部１０２に保存されたサイト位置毎のサイト位置優先度に基づき、各サイト位置の優先順位を決定し、サイト位置優先順位リストを出力する。サイト位置優先順位リストの出力画面の一例を図４に示す。
図４に示すように、サイト位置優先順位リストには、少なくともサイト位置毎の優先順位及びサイトＩＤが明示される。サイト位置優先順位リストには、サイト位置の緯度及び経度情報、サイト位置における実測スループット（現在のスループット）、サイト位置に無線基地局を設置した場合に推定されるスループット（将来のスループット）等、サイト位置の評価に用いる値を含めてもよい。

第１の実施形態によれば、明確な判断手法に基づき、コンピュータ処理によって新規の無線基地局を設置するサイト位置の優先順位を決定できるため、図６に示すような技術よりも短時間でサイト位置優先順位リストを作成できる。特に、大量の候補地の中からサイト位置の優先順位を決定する必要があるスモールセルを設置する場合に、その効果が顕著であり、図６に示すような技術よりも短時間でサイトサーベイを実行できる。
また、周辺セルからの無線信号の受信レベルの影響に重きを置いてスループットを推定することで、図６に示すような技術では参考程度であったスループットの推定値の精度が向上する。そのため、図６に示すような技術よりも信頼度が高いサイト位置優先順位リストが得られる。
さらに、セル負荷の逼迫度、需要トラヒックに対するセル容量供給度、およびスループットに関する競合他社優位度等のビジネス上の実効性に関連する指標を含んでサイト位置優先順位リストを作成するため、ビジネス上の実効性を重視したサイト位置の優先順位が得られる。

（第２の実施形態）
次に本発明の第２の実施形態について図面を用いて説明する。
図２は、第２の実施形態のサイト位置優先順位決定装置の一構成例を示すブロック図である。図２では、図６に示した技術のサイト位置の優先順位決定手法で用いる構成と同じ物については同じ符号を付与している。
図２に示すように、第２の実施形態のサイト位置優先順位決定装置は、図１に示したサイト位置優先度算出部を複数備え、さらにコサイティングおよびＲＡＮシェアリング時サイト位置優先度算出重みづけ合成部１１０を備えた構成である。

サイト位置優先度算出部１０１ａ〜１０１ｘは、それぞれが異なる無線通信オペレータのサイト位置優先度を計算する、主無線通信オペレータが異なる構成である。サイト位置優先度算出部１０１ａ〜１０１ｘには、それぞれが備える新規設置基地局パラメータ入力部５を用いて、主無線通信オペレータのコサイティングまたはＲＡＮシェアリングに応じた無線基地局のパラメータが入力される。
サイト位置優先度算出部１０１ａ〜１０１ｘは、各々の主無線通信オペレータのサイト位置優先度を算出し、その値をコサイティングおよびＲＡＮシェアリング時サイト位置優先度算出重みづけ合成部１１０へ出力する。
コサイティングおよびＲＡＮシェアリング時サイト位置優先度算出重みづけ合成部１１０は、外部から入力されるコサイティングおよびＲＡＮシェアリング時サイト位置優先度算出重みづけパラメータセットを用いて、サイト位置優先度算出部１０１ａ〜１０１ｘが求めた無線通信オペレータ毎のサイト位置優先度を重みづけ合成して出力する。
コサイティングおよびＲＡＮシェアリング時サイト位置優先度算出重みづけ合成部１１０は、重みづけ合成されたサイト位置優先度をサイト位置優先度記憶部１０２及びサイト位置優先順位決定部１０３に出力する。その他の構成及び動作は、第１の実施形態のサイト位置優先順位決定装置と同様であるため、その説明は省略する。

第２の実施形態のサイト位置優先順位決定装置によれば、無線通信オペレータの共有方法を複数のケースで想定し、それぞれのケースにおけるサイト位置優先度を算出する。
そのため、第１の実施形態のサイト位置優先順位決定装置と同様の効果に加えて、サイト位置優先度が最も高くなる無線通信オペレータの共有方法、すなわちサイト位置の価値を最も高める共有方法を選択できる。

（第３の実施形態）
次に本発明の第３の実施形態について図面を用いて説明する。
図５は、第３の実施形態のサイト位置優先順位決定装置の一構成例を示すブロック図である。図５に示すように、第３の実施形態のサイト位置優先順位決定装置は、無線通信機３００と、サイト位置優先度算出部１００と、サイト位置優先度記憶部１２０と、サイト位置優先順位決定部１３０とを含む。

無線通信機３００は、周辺に存在する無線基地局との通信における無線信号の受信レベル及び受信品質が測定可能である。

サイト位置優先度算出部１００は、無線通信機３００を用いて、周辺に存在する無線基地局とデータを送受信することで、新規の無線基地局を設置するサイト位置におけるサービス品質を実測し、サービス品質の実測値から目標サービス品質に対する未達成度を算出すると共に、新規の無線基地局を設置することによる目標サービス品質に対する推定達成度を算出し、さらにサイト位置におけるセル負荷の逼迫度、サイト位置における需要トラヒックに対するセル容量供給度及びサービス品質に関する競合他社優位度を計算し、サイト位置における、目標サービス品質に対する未達成度、目標サービス品質に対する推定達成度、セル負荷の逼迫度、需要トラヒックに対するセル容量供給度及びサービス品質に関する競合他社優位度を、外部から供給されるパラメータセットを用いて重みづけ合成してサイト位置優先度として出力する。

サイト位置優先度記憶部１２０は、サイト位置優先度算出部１００から出力されたサイト位置毎のサイト位置優先度をそれぞれ保存する。

サイト位置優先順位決定部１３０は、サイト位置優先度記憶部１２０に保存されたサイト位置毎のサイト位置優先度をそれぞれ読み出し、該サイト位置優先度に基づきサイト位置の優先順位を決定し、該決定したサイト位置の優先順位を示すサイト位置優先順位リストを出力する。

本実施形態によれば、サイト位置優先度算出部１００が、明確な判断手法に基づく、無線基地局を設置するサイト位置の優先度を出力し、サイト位置優先順位決定部１３０が、当該優先度に基づき優先順位を決定する。したがって、より短時間で信頼性の高いサイト位置優先順位リストを作成できる。

以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。

この出願は、２０１５年３月２０日に出願された日本出願特願２０１５−０５７９０１を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

１ 無線通信アンテナ
２ ＧＰＳアンテナ
３、３００ 無線通信機
４ ＧＰＳ受信機
５ 新規設置基地局パラメータ入力部
１１ スループット測定手段
１２ 目標スループット入力部
１３ スループット推定手段
１４ セル負荷測定手段
１５ 許容セル負荷入力部
１６ 供給セル容量推定手段
１７ 需要トラヒック量入力部
１８ 競合他社のスループット測定手段
１９ サイト位置情報取得部
５１ 目標スループットへの未達成度計算部
５２ 目標スループットへの推定達成度計算部
５３ セル負荷の逼迫度計算部
５４ 需要トラヒックに対するセル容量供給度計算部
５５ スループットに関する競合他社優位度計算部
５６ サイト位置優先度算出重みづけ合成部
１００、１０１、１０１ａ〜１０１ｘ サイト位置優先度算出部
１０２、１２０ サイト位置優先度記憶部
１０３、１３０ サイト位置優先順位決定部
１１０ コサイティングおよびＲＡＮシェアリング時サイト位置優先度算出重みづけ合成部

Claims (7)

1. 周辺に存在する無線基地局との通信における無線信号の受信レベル及び受信品質が測定可能な無線通信機と、
   前記無線通信機を用いて、前記周辺に存在する無線基地局とデータを送受信することで、新規の無線基地局を設置するサイト位置におけるサービス品質を実測し、前記サービス品質の実測値から目標サービス品質に対する未達成度を算出すると共に、新規の無線基地局を設置することによる前記目標サービス品質に対する推定達成度を算出し、さらに前記サイト位置におけるセル負荷の逼迫度、前記サイト位置における需要トラヒックに対するセル容量供給度及び前記サービス品質に関する競合他社優位度を計算し、前記サイト位置における、前記目標サービス品質に対する未達成度、前記目標サービス品質に対する推定達成度、前記セル負荷の逼迫度、前記需要トラヒックに対するセル容量供給度及び前記サービス品質に関する競合他社優位度を、外部から供給されるパラメータセットを用いて重みづけ合成してサイト位置優先度として出力するサイト位置優先度算出手段と、
   前記サイト位置優先度算出手段から出力された前記サイト位置毎の前記サイト位置優先度をそれぞれ保存するサイト位置優先度記憶手段と、
   前記サイト位置優先度記憶手段に保存された前記サイト位置毎の前記サイト位置優先度をそれぞれ読み出し、該前記サイト位置優先度に基づき前記サイト位置の優先順位を決定し、該決定した前記サイト位置の優先順位を示すサイト位置優先順位リストを出力するサイト位置優先順位決定手段と、
   を有するサイト位置優先順位決定装置。
2. 複数のサイト位置優先度算出手段と、
   外部から供給されるパラメータセットを用いて、前記サイト位置優先度算出手段からそれぞれ出力された前記サイト位置優先度を重みづけ合成して出力するコサイティングおよびＲＡＮシェアリング時サイト位置優先度算出重みづけ合成手段と、
   をさらに有し、
   前記複数のサイト位置優先度算出手段は、それぞれが異なる無線通信オペレータのサイト位置優先度を計算する請求項１記載のサイト位置優先順位決定装置。
3. 前記サービス品質は、前記無線通信機が前記無線基地局との間で通信可能な単位時間あたりのデータ量を指すスループットである請求項１または２記載のサイト位置優先順位決定装置。
4. 前記新規の無線基地局に、カバーするエリアがマクロセルより狭いスモールセルを管理する無線基地局を含む請求項１から３のいずれか１項記載のサイト位置優先順位決定装置。
5. 
   周辺に存在する無線基地局との通信における無線信号の受信レベル及び受信品質が測定可能な無線通信機を用いて、前記周辺に存在する無線基地局とデータを送受信することで、新規の無線基地局を設置するサイト位置におけるサービス品質を実測し、
   前記サービス品質の実測値から目標サービス品質に対する未達成度を算出すると共に、新規の無線基地局を設置することによる前記目標サービス品質に対する推定達成度を算出し、
   さらに前記サイト位置におけるセル負荷の逼迫度、前記サイト位置における需要トラヒックに対するセル容量供給度及び前記サービス品質に関する競合他社優位度を計算し、前記サイト位置における、前記目標サービス品質に対する未達成度、前記目標サービス品質に対する推定達成度、前記セル負荷の逼迫度、前記需要トラヒックに対するセル容量供給度及び前記サービス品質に関する競合他社優位度を、外部から供給されるパラメータセットを用いて重みづけ合成してサイト位置優先度として出力し、
   前記サイト位置毎の前記サイト位置優先度をそれぞれ記憶装置で保存し、
   前記記憶装置に保存された前記サイト位置毎の前記サイト位置優先度をそれぞれ読み出し、該前記サイト位置優先度に基づき前記新規の無線基地局を設置する前記サイト位置の優先順位を決定し、該決定した前記サイト位置の優先順位を示すサイト位置優先順位リストを出力するサイト位置優先順位決定方法。
6. 異なる無線通信オペレータの前記サイト位置優先度をそれぞれ計算し、
   外部から供給されるパラメータセットを用いて、複数の前記サイト位置優先度を重みづけ合成して出力する請求項５記載のサイト位置優先順位決定方法。
7. コンピュータに、
   周辺に存在する無線基地局との通信における無線信号の受信レベル及び受信品質が測定可能な無線通信機を用いて、前記周辺に存在する無線基地局とデータを送受信することで、新規の無線基地局を設置するサイト位置におけるサービス品質を実測する処理と、
   前記サービス品質の実測値から目標サービス品質に対する未達成度を算出すると共に、新規の無線基地局を設置することによる前記目標サービス品質に対する推定達成度を算出する処理と、
   さらに前記サイト位置におけるセル負荷の逼迫度、前記サイト位置における需要トラヒックに対するセル容量供給度及び前記サービス品質に関する競合他社優位度を計算し、前記サイト位置における、前記目標サービス品質に対する未達成度、前記目標サービス品質に対する推定達成度、前記セル負荷の逼迫度、前記需要トラヒックに対するセル容量供給度及び前記サービス品質に関する競合他社優位度を、外部から供給されるパラメータセットを用いて重みづけ合成してサイト位置優先度として出力する処理とし、
   前記サイト位置毎の前記サイト位置優先度をそれぞれ記憶装置に保存する処理と、
   前記記憶装置に保存された前記サイト位置毎の前記サイト位置優先度をそれぞれ読み出し、該前記サイト位置優先度に基づき前記新規の無線基地局を設置する前記サイト位置の優先順位を決定し、該決定した前記サイト位置の優先順位を示すサイト位置優先順位リストを出力する処理とを実行させる
   ためのサイト位置優先順位決定用プログラムが記憶された記憶媒体。

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