JPWO2016063377A1 - コネクタ - Google Patents

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Abstract

プラグ本体(4)をプラグケース(3)に対してその中心軸線回りに回転可能とし、プラグ本体(4)とソケット本体(6)との対向面に、プラグ(1)とソケット(2)とを互いに軸線方向に差し込んだとき、互いに摺接して、プラグ本体(4)とソケット本体(6)とが相対的に回転させられて、互いに中心軸線回りの回転方向に位置決めされるようにした傾斜カム面(16、37)を設け、さらに、プラグ本体(4)とソケット本体(6)との対向部に、両本体(4、6)が中心軸線回りの回転方向に位置決めされたとき、互いに接触するようにした電気的な接触手段(19、40)を設ける。

Description

本発明は、プラグとソケットとを互いに軸線方向に差し込むことにより接続するようにしたコネクタに関する。
従来のこのようなコネクタにおいては、プラグとソケットとの接続時の向きが変わると、電気的な接続関係が変化したり、接続用のピンが破損したりするおそれがあるため、接続時の向きが常に一定となるように、プラグとソケットとのいずれか一方に位置決め用の突起を設け、かつ同じく他方に上記突起が進入するようにした位置決め溝を設けるようにしたものが多い(例えば特許文献1〜3参照)。
特開平5−62734号公報 実開2008−130556号公報 特開平2−49386号公報
しかし、上述のような従来の位置決め手段を設けたコネクタにおいては、位置決め用の突起が位置決め溝に進入するように、プラグとソケットとを位置合わせするのが面倒である。
特に、プラグとソケットとのいずれか一方が、電子機器の裏面等に取り付けられている場合には、接続個所を視認できず、それらの接続作業を手探りで行わなければならないことが多く、そのような場合には、接続作業が極めて困難になる。
本発明は、従来の技術が有する上記のような問題点に鑑み、プラグを、その向きを気にすることなく、ソケットに差し込むだけで、それらの内部のプラグ本体とソケット本体とが自動的に位置決めされて、複数の接続手段の接続が適正になされるようにした、構造が簡単なコネクタを提供することを目的としている。
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)プラグとソケットとを互いに軸線方向に差し込むことにより接続するようにしたコネクタにおいて、前記プラグが、円筒形のプラグケースと、その中に嵌合したプラグ本体とを有し、前記ソケットが、円筒形のソケットケースと、その中に嵌合したソケット本体とを有し、前記プラグ本体とソケット本体との少なくともいずれか一方を、ケースに対してその中心軸線回りに回転可能とし、前記プラグ本体とソケット本体との対向面に、前記プラグとソケットとを互いに軸線方向に差し込んだとき、互いに摺接して、前記プラグ本体とソケット本体とが相対的に回転させられて、互いに中心軸線回りの回転方向に位置決めされるようにした傾斜カム面を設け、さらに、前記プラグ本体とソケット本体との対向部に、両本体が中心軸線回りの回転方向に位置決めされたとき、互いに接続されるようにした複数の電気的、光学的、または流体的な接続手段を設ける。
このような構成によると、プラグをソケットに差し込んだとき、プラグ本体とソケット本体との中心軸線回りの回転方向の相対位置が、正規の位置から外れていると、プラグ本体とソケット本体との対向面に設けた傾斜カム面が互いに摺接して、ケースに対して本体が回転可能となっているプラグ本体またはソケット本体が、正規の位置まで回動させられ、位置決めされ、複数の接続手段が間違いなく、正規の関係で接続される。
したがって、プラグを、どのような向きでソケットに差し込んでも、それらの内部のプラグ本体とソケット本体とが自動的に位置決めされて、複数の接続手段が間違いなく、適正に接続されるので、プラグとソケットとの接続個所が視認できなくても、それらの接続作業を、手探りでも、簡単かつ迅速に行うことができる。
(2)上記(1)項において、プラグ本体とソケット本体とのいずれか一方に、相手方のケース内に差し込まれ、かつ内部に相手方の本体の一部が進入するようにした筒部を設け、この筒部内において、両本体の傾斜カム面同士が摺接するようにする。
このような構成によると、接続作業時における両本体の傾斜カム面の摺接面が、筒部によって防護され、両傾斜カム面間に異物が混入するのが防止されるだけでなく、筒部によって、相手方の本体が進入するのが案内され、プラグとソケットとの差し込み作業を円滑に行うことができる。
(3)上記(1)または(2)項において、プラグ本体とソケット本体との対向部に、それらの中心軸線と平行な面を有する段差部を設け、前記プラグ本体とソケット本体とが、中心軸線回りの回転方向に位置決めされた後、この段差部における前記中心軸線と平行な面同士が互いに摺接して、前記プラグ本体とソケット本体とが、互いに中心軸線方向に接近しうるようにする。
このような構成によると、プラグとソケットとの軸線方向の差し込みストロークを大として、複数の接続手段の軸線方向の接続領域を増大させることができるとともに、段差部における中心軸線と平行な面同士の摺接により、プラグ本体とソケット本体とは、中心軸線回りの回転方向に対して強固に結合し、接続部の強度を大とすることができる。
(4)上記(3)項において、接続手段が、プラグ本体とソケット本体との段差部における中心軸線と平行な面に設けた接触片を備え、前記プラグとソケットとを互いに軸線方向に差し込んだとき、両接触片が互いに摺接するようにする。
このような構成によると、接続手段を、単なる接触片とすることができるので、コネクタ全体の構造を簡素化することができる。
(5)上記(1)〜(4)項のいずれかにおいて、接続手段が、プラグ本体とソケット本体との対向面のいずれか一方に設けられた、軸線方向を向く1または複数のピンと、前記対向面のいずれか他方に設けられ、かつ前記各ピンと一部が接触するようにした1または複数の受け部材とを備えるものとする。
このような構成によると、プラグ本体とソケット本体との対向面に、多数のピンおよび受け部材を配設することができるので、例えば多芯ケーブルの接続のように、電気的な接続系統が多数ある場合に最適である。
(6)上記(1)〜(5)項のいずれかにおいて、プラグ本体とソケット本体とを、防水性の弾性体とし、プラグとソケットとを互いに軸線方向に差し込んだとき、プラグ本体とソケット本体との対向面同士が互いに密接するようにする。
このような構成によると、接続手段に、雨水や塵埃等が進入するのを防止し、防水性能や防塵性能を高めることができる。
(7)上記(1)〜(6)項のいずれかにおいて、プラグ本体とソケット本体との少なくとも一部または全部を、同一形状とする。
このような構成によると、部材の共通化を図り、製造コストの低減を図ることができる。
本発明によると、プラグを、その向きを気にすることなく、ソケットに差し込むだけで、それらの内部のプラグ本体とソケット本体とが自動的に位置決めされて、複数の接続手段の接続が適正になされるようにした、構造が簡単なコネクタを提供することができる。
本発明のコネクタの第1の実施形態におけるプラグとソケットとを分離した状態で示す一部切り欠き斜視図である。 同じく、プラグとソケットとを結合した状態の中央縦断正面図である。 抜止め部材の斜視図である。 図2のIV部の拡大断面図である。 本発明のコネクタの第2の実施形態におけるプラグとソケットとを分離した状態で示す一部切り欠き斜視図である。 同じく、プラグとソケットとを結合した状態の中央縦断正面図である。 本発明のコネクタの第3の実施形態におけるプラグとソケットとを分離した状態で示す一部切り欠き斜視図である。 同じく、プラグとソケットとを結合した状態の中央縦断正面図である。 本発明のコネクタの第4の実施形態におけるプラグとソケットとを分離した状態で示す一部切り欠き斜視図である。
以下、本発明のコネクタの実施形態を、添付図面を参照して説明する。
図1〜図4は、本発明のコネクタの第1の実施形態を示す。
このコネクタは、プラグ1とソケット2とを互いに軸線方向に差し込むことにより接続するようにしたもので、プラグ1は、円筒形のプラグケース3と、その中に嵌合したプラグ本体4とを有しており、ソケット2は、円筒形のソケットケース5と、その中に嵌合したソケット本体6とを有している。
プラグケース3とソケットケース5とは金属製とし、プラグ本体4とソケット本体6とは、防水性と適度の弾性とを有する合成樹脂製とするのが好ましい。
プラグケース3の外周面には、滑り止め用の複数の環状突条7が設けられており、プラグケース3の内面には、基端側の大径孔8と先端側の小径孔9との間に段差部10が形成されている。
プラグケース3の先端部には、先端に向かって漸次縮径するテーパ筒状の内向き傾斜部11が設けられている。
プラグ本体4は、プラグケース3内に、その中心軸線回りに回転可能、かつ中心軸線方向に移動可能として嵌合されているが、中心軸線方向には移動不能なように、プラグケース3に抜け止めして実施することもある。
プラグ本体4は、基端側の円柱状の基部12と先端側の筒部13との間に、先端側に向かって漸次縮径するテーパ状の縮径部14が形成され、かつ筒部13内に、傾斜カムブロック15が一体的に形成されたものよりなっている。
傾斜カムブロック15の先端には、傾斜カム面16が形成されている。
傾斜カム面16は、筒部13の中心軸線を含んで、筒部13の内部空間を2分割する平面をなす直方形の段差面16aと、この段差面16aの先端から、段差面16aに対して角度θ1(180°<θ1<270°)をもって、筒部13の半部の内面に向かって延出する第1傾斜面16bと、段差面16aの基端から、段差面16aに対して角度θ2(90°<θ1<180°)の角度をもって、筒部13の他の半部の内面に向かって延出する第2傾斜面16cとを備えている。
第1傾斜面16bと第2傾斜面16cとは、互いに平行とするのが好ましい。
また、第1傾斜面16bの頂部には、筒部13の中心軸線と直交する方向を向く短寸の稜線16dを有する尖先部16eを形成するべく、第1傾斜面16bより肉盛りされ、逆に、第2傾斜面16cの基端寄りの端部には、第1傾斜面16bにおける肉盛りされた尖先部16eと補形をなす凹部16fが形成されている。
第1傾斜面16bには、3個のピン挿入孔17が、また第2傾斜面16cには、3個のピン突出孔18が、それぞれ段差面16aと平行をなすように1列に並べて設けられている。
各ピン突出孔18には、接触子であるピン19の一部が第2傾斜面16cより突出するようにして、ピン19の他部が埋設されており、各ピン挿入孔17の奥部には、ピン19と同様の後述するピン40がピン挿入孔17に挿入されたとき、それを把持するようにして接触するようにした、チューリップ形の受け部材20が埋設されている。
各ピン19および受け部材20には、プラグ本体4に接続された多芯ケーブル21の端末よりプラグ本体4内に引き出された被覆導線である芯線22の端末が接続されている。
この例では、芯線22の数は6本としてある。
ピン19、受け部材20、多芯ケーブル21の端部、およびそこから引き出された6本の芯線22の端部は、プラグ本体4の樹脂成形時に、プラグ本体4内に埋設することができる。
プラグ本体4の外周面における縮径部14には、図3に示すようなほぼ円筒状の抜止め部材23が外嵌されている。
抜止め部材23は、図2および図3に示すように、プラグ本体4の外周面における縮径部14の基端寄りに外嵌され、かつ固着された円筒部23aと、この円筒部23aに基端部が連設され、かつ相互間にスリット24を設けることにより、円周方向に互いに離間した円弧状の4個の弾性係合片25とからなっている。
各弾性係合片25の先端には、先端から基端に向かって外向きに傾斜する傾斜面26aを有する係止爪26が設けられている。
各弾性係合片25における係止爪26から基端に向かう外周には、プラグ1とソケット2との結合時に、ソケット2における後述する被係止部34が嵌合しうるようにした凹部27、プラグケース3における内向き傾斜部11の先端が当接するようにした凸部28、内向き傾斜部11の先端部が嵌合しうるようにした凹部29、および基端に向かって外向きに傾斜する傾斜面30aを有する隆起部30が、順次設けられている。
凸部28は、プラグケース3の先端が当接するストッパをなし、プラグケース3が、それ以上プラグ本体4の先端側に相対的に移動しないようにしてある。
ソケットケース5の外周面における先端部寄りには、拡径鍔部31が、またそれより基端部寄りには、雄ねじ部32が設けられている。
ソケットケース5は、拡径鍔部31を電子機器のケース(図示略)の表面に当接し、ケースの内面から、雄ねじ部32に螺合したナット(図示略)を締め付けることにより、ケースに取り付けられる。
また、ソケット2も、プラグ1と同様に、多芯ケーブル21の端末に直接接続して実施することもある。
ソケットケース5の先端部の内面には、環状凹溝33が設けられ、この環状凹溝33より先端側の内向きに突出する部分が、抜止め部材23における係止爪26が係合する被係止部34をなしている。
ソケット本体6は、ソケットケース5の基端部内面に固着された円柱状の基部35と、この基部35より、ソケットケース5の内面との間に、プラグ本体4における筒部13が進入しうる空間を残して、ソケットケース5の先端に向かって突出する傾斜カムブロック36とを備えている。
傾斜カムブロック36は、プラグ本体4における傾斜カムブロック15と同一形状、同一構造をなし、プラグ1とソケット2とを互いに接続する際に、傾斜カムブロック15における傾斜カム面16と対向する対向面には、傾斜カムブロック15における傾斜カム面16と同一の傾斜カム面37が形成されている。
すなわち、傾斜カム面37は、傾斜カム面16における段差面16a、第1傾斜面16b、第2傾斜面16c、稜線16dを有する尖先部16e、および凹部16fと同一の、段差面37a、第1傾斜面37b、第2傾斜面37c、稜線37dを有する尖先部37e、および凹部37fを備えている。
また、傾斜カムブロック36には、傾斜カムブロック15におけるピン挿入孔17、ピン突出孔18、ピン19、および受け部材20と同一の、ピン挿入孔38、ピン突出孔39、ピン40、およびチューリップ形の受け部材41が、傾斜カムブロック15におけるのと同一の配置で設けられている。
ソケット本体6内における3個のピン40と、3個の受け部材41との基端部には、ソケット本体6の基部35の基端より突出する接続ピン42がそれぞれ接続されている。
ピン40、受け部材41、および接続ピン42は、ソケット本体6の樹脂成形時に、ソケット本体6内に埋設することができる。
以上のような構成としたコネクタにおいて、プラグ本体4における傾斜カム面16と、ソケット本体6における傾斜カム面37とは、プラグ本体4とソケット本体6とを互いに軸線方向に差し込んだとき、互いに摺接して、プラグ本体とソケット本体とが相対的に回転させられて、互いに中心軸線回りの回転方向に位置決めされるようにした傾斜カム面をなしている。
また、プラグ本体4におけるピン19と受け部材20、およびソケット本体6におけるピン40と受け部材41とは、プラグ本体4とソケット本体6との対向部に設けられ、両本体が中心軸線回りの回転方向に位置決めされたとき、互いに接触するようにした電気的な接続手段をなしている。
このコネクタにおいては、プラグケース3を把持して、プラグ本体4の筒部13が、ソケット2におけるソケットケース5と傾斜カムブロック36との間の空間内に進入するように、プラグ本体4を、電子機器等のケースに固定されたソケット2に差し込むと、プラグ本体4とソケット本体6とがそれらの中心軸線回りの回転方向の正規の位置において向き合っていない限り、プラグ本体4における傾斜カム面16の第1傾斜面16bと、ソケット本体6における傾斜カム面37の第1傾斜面37bとの少なくとも一部が互いに当接した後、それらの傾斜に沿って摺動することにより、プラグ本体4がソケットケース5内において中心軸線回りに回転させられる。
このとき、プラグ本体4は、プラグケース3内においても相対的に回転できるので、把持したプラグケース3がつれ回されることはなく、把持したプラグケース3を把持したまま、プラグ1をソケット2にさらに差し込むことができる。
プラグ本体4が、ソケット本体6の中心軸線回りの回転方向における正規の位置まで回転させられると、それ以後は、その位置関係を保ったまま、プラグ本体4における傾斜カム面16の段差面16aと、ソケット本体6における傾斜カム面37の段差面37aとが互いに摺接しつつ、プラグ1はソケット2にさらに差し込まれ、プラグ本体4のピン19は、ソケット本体6におけるピン挿入孔38を通って、受け部材41に、またソケット本体6のピン40は、プラグ本体4におけるピン挿入孔17を通って、受け部材20にそれぞれ挿入され、電気的な接続がなされる。
プラグ1がソケット2に完全に差し込まれると、抜止め部材23の係止爪26が、ソケットケース5における被係止部34に係合して、プラグ1はソケット2から抜け止めされる。
係止爪26をソケットケース5における被係止部34に係合させる際に、プラグケース3における内向き傾斜部11の先端が、抜止め部材23における凸部28に当接することにより、係止爪26を被係止部34内に確実に押し込むことができる。
プラグ1がソケット2に完全に差し込まれたとき、プラグ本体4の筒部13とソケット本体6の傾斜カムブロック36との接触部分、特に、傾斜カム面16、37同士が密接または圧接するようにしておくと、ピン19、40と受け部材41、20との接触部分の防水を図ることができる。
プラグ1をソケット2から外すときは、プラグケース3をソケット2から離れる方向に引くだけでよい。
そのとき、プラグケース3の内向き傾斜部11が、抜止め部材23における隆起部30の傾斜面30aに摺接して、各弾性係合片25が互いに内方に弾性撓曲させられ、抜止め部材23の係止爪26が、ソケットケース5における被係止部34から内方に外された後、プラグ1はソケット2から抜き出される。
第1の実施形態の構成によると、プラグ1を、どのような向きでソケット2に差し込んでも、それらの内部のプラグ本体4とソケット本体6とが自動的に位置決めされて、電気的な接続が適正になされるので、プラグ1とソケット2との接続個所が視認できなくても、それらの接続作業を、手探りでも、簡単かつ迅速に行うことができる。
また、筒部13内において、プラグ本体4の傾斜カム面16とソケット本体6の傾斜カム面37とが摺接するようにしてあるので、両傾斜カム面16、37の摺接面が、筒部13によって防護され、両傾斜カム面16、37間に異物が混入するのが防止されるだけでなく、筒部13によって、相手方の本体が進入するのが案内され、プラグ1とソケット2との差し込み作業を円滑に行うことができる。
さらに、プラグ本体4とソケット本体6との対向部に、それらの中心軸線と平行な段差面16a、37aを設け、プラグ本体4とソケット本体6とが、中心軸線回りの回転方向に位置決めされた後、この段差面16a、37a同士が互いに摺接して、プラグ本体4とソケット本体6とが、互いに中心軸線方向に接近しうるようにしてあるので、プラグ1とソケット2との軸線方向の差し込みストロークを大として、電気的な接続手段の接触面積を増大させることができるとともに、段差面16a、37a同士の摺接により、プラグ本体4とソケット本体6とは、中心軸線回りの回転方向に対して強固に結合され、接続部の強度を大とすることができる。
図5および図6は、本発明のコネクタの第2の実施形態を示す。なお、第1の実施形態におけるのと同一または類似の部材には、同一の符号を付して図示するに止め、それらについての詳細な説明は省略する(第3以後の実施形態においても同様とする)。
この第2の実施形態においては、プラグケース3とソケットケース5とは、第1の実施形態におけるのと同一とし、それらの中に収容されるプラグ本体4における傾斜カムブロック50、およびソケット本体6における傾斜カムブロック51を、第1の実施形態における傾斜カムブロック15、および傾斜カムブロック36と異ならせるとともに、電気的な接続手段の構成も第1の実施形態におけるものと異ならせてある。
プラグ本体4における傾斜カムブロック50と、ソケット本体6における傾斜カムブロック51とは、互いに同一形状、同一構造をなし、それぞれの先端には、傾斜カム面52が形成されている。
傾斜カム面52は、傾斜カムブロック50、51の中心軸線を含むか、またはそれと平行をなす直方形の段差面52aと、この段差面52aの先端から、段差面52aに対して角度θ1(180°<θ1<270°)をもって、先端に向かって斜めに延出する第1傾斜面52bと、段差面52aの基端から、段差面52aに対して角度θ2(90°<θ1<180°)をもって、第1傾斜面52bとは逆側に向かって斜めに延出する第2傾斜面52cとを備えている。
第1傾斜面52bと第2傾斜面52cとは、互いに平行とするのが好ましい。
各傾斜カムブロック50、51における段差面52aには、中心軸線方向を向く複数の浅い凹溝53が横方向に並べて設けられ、各凹溝53には、板ばね状の接触片54がそれぞれ設けられている。
凹溝53および接触片54の数は、多芯ケーブル21の芯線22の数に応じて定められるが、ここでは、例示的に3個としてある。
傾斜カムブロック50における各接触片54は、多芯ケーブル21の芯線22に、また傾斜カムブロック51における各接触片54は、接続ピン42に、それぞれ接続されている。
第2の実施形態においては、プラグ本体4とソケット本体6との対向部に、それらの中心軸線と平行な段差面52aを有する段差部が形成され、プラグケース3を把持して、プラグ本体4の筒部13が、ソケット2におけるソケットケース5と傾斜カムブロック51との間の空間内に進入するように、プラグ本体4を、電子機器等のケースに固定されたソケット2に差し込むと、プラグ本体4とソケット本体6とがそれらの中心軸線回りの回転方向の正規の位置において向き合っていない限り、プラグ本体4における傾斜カム面52の第1傾斜面52bと、ソケット本体6における傾斜カム面52の第1傾斜面52bとの少なくとも一部が互いに当接した後、それらの傾斜に沿って摺動することにより、プラグ本体4がソケットケース5内において中心軸線回りに回転させられる。
プラグ本体4が、ソケット本体6の中心軸線回りの回転方向における正規の位置まで回転させられると、それ以後は、その位置関係を保ったまま、プラグ本体4における傾斜カム面52の段差面52aと、ソケット本体6における傾斜カム面52の段差面52aとが互いに摺接しつつ、プラグ1はソケット2に、中心軸線方向に互いに接近するようにさらに差し込まれ、互いに対向する両接触片54、54同士が摺接することにより、プラグ1とソケット2との電気的な接続がなされる。
第2の実施形態の構成によると、電気的な接続手段を、プラグ本体4とソケット本体6との段差面16a、37aに設けた接触片54、54とし、プラグ1とソケット2とを互いに軸線方向に差し込んだとき、両接触片54、54が互いに摺接するようにしてあるので、コネクタ全体の構造を簡素化することができる。
図7および図8は、本発明のコネクタの第3の実施形態を示す。
この第3の実施形態においては、プラグ本体4における基部12の先端に、筒部13と、その内径より小径かつ短寸の円柱状の突部60とを同心状に設けることにより、筒部13と突部60と間に、環状の空所61を形成し、この空所61に、傾斜カム面62が設けられている。
傾斜カム面62は、プラグ本体4の中心軸線と平行をなして基部12より先端に向かって延出する突片63の先端に形成された尖先面63aと、それ以外の空所61の奥端面、すなわち基部12の先端面の一部とからなっている。
ソケット本体6における基部35の先端には、外径をプラグ本体4における筒部13の内径とほぼ同一か、またはそれよりわずかに小径とした傾斜カムブロック64が突設されており、この傾斜カムブロック64とソケットケース5との間に、プラグ本体4における筒部13が進入しうる空間が形成されている。
傾斜カムブロック64の先端面には、プラグ本体4における突部60の円形の先端面に対向する円形の接続面65が形成され、その外周に、環状の傾斜カム面66が形成されている。
傾斜カム面66は、プラグ1とソケット2とを互いに軸線方向に差し込んだとき、プラグ本体4における突片63が進入しうるようにした進入溝67と、その進入溝67の開口部からソケット2の中心軸線に対して傾斜するように先端に向かって斜めに延出する尖先状の環状の傾斜面68とからなっている。
プラグ本体4における突部60の先端面には、多芯ケーブル21の複数の芯線22に接続された複数のピン19が突設され、それらに対向するソケット本体6における接続面65には、各ピン19が進入するようにした複数のピン挿入孔17が設けられている。ソケット本体6における各ピン挿入孔17の奥部には、接続ピン42に接続された受け部材41がそれぞれ設けられている。
第3の実施形態においては、プラグケース3を把持して、プラグ本体4の筒部13が、ソケット2におけるソケットケース5と傾斜カムブロック64との間の空間内に進入するように、プラグ本体4を、電子機器等のケースに固定されたソケット2に差し込むと、プラグ本体4とソケット本体6とがそれらの中心軸線回りの回転方向の正規の位置において向き合っていない限り、プラグ本体4における突片63の尖先面63aが、ソケット本体6における傾斜面68のいずれかの個所に当接した後、傾斜面68に沿って摺接し、そのときの反作用により、プラグ本体4がソケットケース5内において中心軸線回りに回転させられる。
プラグ本体4が、ソケット本体6の中心軸線回りの回転方向における正規の位置まで回転させられると、突片63が進入溝67に進入し、それ以後は、その位置関係を保ったまま、プラグ本体4はソケット2内に進入し、各ピン19が位置決めされた状態で、対応するピン挿入孔17に円滑に進入し、その後受け部材41と接触して、プラグ1とソケット2との電気的な接続がなされる。
傾斜カム面62、68を、このような環状のものとすることもできる。
図9は、本発明のコネクタの第4の実施形態を示す。
この第4の実施形態においては、ソケット本体6における基部35の先端面の中央に、図5に示す第2の実施形態における傾斜カムブロック51の外径を小としたものと同一(凹溝53および接触片54を除く)とした傾斜カムブロック70を突設し、かつこの傾斜カムブロック70より外側の基部35の先端面に、複数のピン71を、円周方向に等間隔に並べて突設してある。
ソケット本体6における各ピン71は、第1の実施形態における接続ピン42と同様のもの(図示略)に接続されている。
傾斜カムブロック70の先端には、第2の実施形態の傾斜カムブロック51の傾斜カム面52における段差面52a、第1傾斜面52bおよび第2傾斜面52cと同様の段差面72a、第1傾斜面72bおよび第2傾斜面72cを備える傾斜カム面72が形成されている。
ソケット本体6に対向するプラグ本体4の筒部13の先端面の中央には、傾斜カムブロック70が嵌合しうる嵌合孔73が設けられている。
嵌合孔73の内面には、傾斜カムブロック70と同一形状をなす傾斜カムブロック74が、筒部13と一体的に形成されている。
傾斜カムブロック74の先端には、傾斜カムブロック70におけるのと同一の段差面72a、第1傾斜面72bおよび第2傾斜面72cを備える傾斜カム面72が形成されている。結果として、嵌合孔73の内面形状は、傾斜カムブロック70の外形と補形をなしている。
筒部13の先端面における嵌合孔73の外周部には、ソケット本体6における各ピン71が嵌合しうるようにした複数のピン挿入孔75が、各ピン71と対向するようにして設けられている。
各ピン挿入孔75の奥端部には、第1の実施形態におけるチューリップ形の受け部材20と同様に、多芯ケーブル21の端末よりプラグ本体4内に引き出された芯線(図示略)に接続された受け部材(図示略)が埋設されている。
第4の実施形態においては、プラグケース3を把持して、プラグ本体4の筒部13を、ソケット2内に差し込むと、傾斜カムブロック70が筒部13の嵌合孔73内に相対的に進入し、プラグ本体4とソケット本体6とがそれらの中心軸線回りの回転方向の正規の位置において向き合っていない限り、プラグ本体4における傾斜カムブロック74の第1傾斜面72bの先端が、ソケット本体6における傾斜カムブロック70の第1傾斜面72bの何れかの部分に当接した後、その第1傾斜面72bに沿って摺接し、そのときの反作用により、プラグ本体4がソケットケース5内において中心軸線回りに回転させられる。
プラグ本体4が、ソケット本体6の中心軸線回りの回転方向における正規の位置まで回転させられると、それ以後は、その位置関係を保ったまま、プラグ本体4における傾斜カム面72の段差面72aと、ソケット本体6における傾斜カム面72の段差面72aとが互いに摺接しつつ、プラグ1はソケット2にさらに差し込まれ、ソケット本体6の各ピン71は、プラグ本体4におけるピン挿入孔75を通って、その奥の受け部材にそれぞれ挿入され、電気的な接続がなされる。
この第4の実施形態のように、プラグ本体4とソケット本体6との対向面の中央部に、傾斜カムブロック70、74を配設し、その外周部に、電気的な接続手段を配設することもできる。
なお、プラグ本体4の筒部13の奥端面に、上記のソケット本体6に設けた傾斜カムブロック70と複数のピン71とを設け、ソケット本体6に、上記のプラグ本体4に設けた嵌合孔73、傾斜カムブロック74および複数のピン挿入孔75を設けて実施してもよい。
本発明は、上記第1〜第4の実施形態のみに限定されるものではなく、例えば、次のような変形した態様での実施が可能である。
(1)第1の実施形態の傾斜カム面16および傾斜カム面37における第2傾斜面16c、37c、並びに第2の実施形態の傾斜カム面52、52における第2傾斜面52c、52cを省略し、相手側の第1傾斜面37b、16b、52b、52bが進入しうる空間を形成する単なる段差面とする。
(2)ソケット本体6を、ソケットケース5に対して回転可能とする。
(3)プラグ1とソケット2の構造を互いに取り替える。
上記実施形態は、本発明を、被覆導線である複数の芯線22を束ねた多芯ケーブル21用の電気的な接続用のコネクタに適用した場合のものであるが、本発明は、これに限られるものではなく、例えば複数のオプチカルファィバを束ねた光ケーブルや、複数の気体または液体の流通用のチューブを束ねた流体用ケーブルの接続用のコネクタにも適用することができる。
この場合、複数の電気的な接続手段を、光学的、または流体的な接続手段に置き換えればよい。
θ1、θ2 角度
1 プラグ
2 ソケット
3 プラグケース
4 プラグ本体
5 ソケットケース
6 ソケット本体
7 環状突条
8 大径孔
9 小径孔
10 段差部
11 内向き傾斜部
12 基部
13 筒部
14 縮径部
15 傾斜カムブロック
16 傾斜カム面
16a 段差面
16b 第1傾斜面
16c 第2傾斜面
16d 稜線
16e 尖先部
16f 凹部
17 ピン挿入孔
18 ピン突出孔
19 ピン
20 受け部材
21 多芯ケーブル
22 芯線
23 抜止め部材
23a 円筒部
24 スリット
25 弾性係合片
26 係止爪
26a 傾斜面
27 凹部
28 凸部
29 凹部
30 隆起部
30a 傾斜面
31 拡径鍔部
32 雄ねじ部
33 環状凹溝
34 被係止部
35 基部
36 傾斜カムブロック
37 傾斜カム面
37a 段差面
37b 第1傾斜面
37c 第2傾斜面
37d 稜線
37e 尖先部
37f 凹部
38 ピン挿入孔
39 ピン突出孔
40 ピン
41 受け部材
42 接続ピン
50、51 傾斜カムブロック
52 傾斜カム面
52a 段差面
52b 第1傾斜面
52c 第2傾斜面
53 凹溝
54 接触片
60 突部
61 空所
62 傾斜カム面
63 突片
63a 尖先面
64 傾斜カムブロック
65 接続面
66 傾斜カム面
67 進入溝
68 傾斜面
70 傾斜カムブロック
71 ピン
72 傾斜カム面
72a 段差面
72b 第1傾斜面
72c 第2傾斜面
73 嵌合孔
74 傾斜カムブロック
75 ピン挿入孔
本発明は、プラグとソケットとを互いに軸線方向に差し込むことにより接続するようにしたコネクタに関する。
従来のこのようなコネクタにおいては、プラグとソケットとの接続時の向きが変わると、電気的な接続関係が変化したり、接続用のピンが破損したりするおそれがあるため、接続時の向きが常に一定となるように、プラグとソケットとのいずれか一方に位置決め用の突起を設け、かつ同じく他方に上記突起が進入するようにした位置決め溝を設けるようにしたものが多い(例えば特許文献1〜3参照)。
特開平5−62734号公報 実開2008−130556号公報 特開平2−49386号公報
しかし、上述のような従来の位置決め手段を設けたコネクタにおいては、位置決め用の突起が位置決め溝に進入するように、プラグとソケットとを位置合わせするのが面倒である。
特に、プラグとソケットとのいずれか一方が、電子機器の裏面等に取り付けられている場合には、接続個所を視認できず、それらの接続作業を手探りで行わなければならないことが多く、そのような場合には、接続作業が極めて困難になる。
本発明は、従来の技術が有する上記のような問題点に鑑み、プラグを、その向きを気にすることなく、ソケットに差し込むだけで、それらの内部のプラグ本体とソケット本体とが自動的に位置決めされて、複数の接続手段の接続が適正になされるようにした、構造が簡単なコネクタを提供することを目的としている。
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1) プラグとソケットとを互いに軸線方向に差し込むことにより接続するようにしたコネクタにおいて、前記プラグが、円筒形のプラグケースと、その中に嵌合したプラグ本体とを有し、前記ソケットが、円筒形のソケットケースと、その中に嵌合したソケット本体とを有し、前記プラグ本体とソケット本体との少なくともいずれか一方を、ケースに対してその中心軸線回りに回転可能とし、前記プラグ本体とソケット本体との対向面に、前記プラグとソケットとを互いに軸線方向に差し込んだとき、互いに摺接して、前記プラグ本体とソケット本体とが相対的に回転させられて、互いに中心軸線回りの回転方向に位置決めされるようにした傾斜カム面を設け、前記各傾斜カム面は、前記各ケースの中心軸線を含んで、その内部空間を2分割する平面をなす直方形の段差面と、この段差面の先端から、前記ケースの半部の内面に向かって斜めに延出する第1傾斜面と、前記段差面の基端から、前記ケースの別の半部の内面に向かって斜めに延出する第2傾斜面とを備えており、さらに、前記プラグ本体とソケット本体との対向部に、両本体が中心軸線回りの回転方向に位置決めされたとき、互いに接続されるようにした複数の電気的、光学的、または流体的な接続手段を設ける。
このような構成によると、プラグをソケットに差し込んだとき、プラグ本体とソケット本体との中心軸線回りの回転方向の相対位置が、正規の位置から外れていると、プラグ本体とソケット本体との対向面に設けた傾斜カム面が互いに摺接して、ケースに対して本体が回転可能となっているプラグ本体またはソケット本体が、正規の位置まで回動させられ、位置決めされ、複数の接続手段が間違いなく、正規の関係で接続される。
したがって、プラグを、どのような向きでソケットに差し込んでも、それらの内部のプラグ本体とソケット本体とが自動的に位置決めされて、複数の接続手段が間違いなく、適正に接続されるので、プラグとソケットとの接続個所が視認できなくても、それらの接続作業を、手探りでも、簡単かつ迅速に行うことができる。
さらに、プラグ本体とソケット本体との対向部に、それらの中心軸線と平行な段差面を設け、プラグ本体とソケット本体とが、中心軸線回りの回転方向に位置決めされた後、この段差面同士が互いに摺接して、プラグ本体とソケット本体とが、互いに中心軸線方向に接近しうるようにしてあるので、プラグとソケットとの軸線方向の差し込みストロークを大として、電気的な接続手段の接触面積を増大させることができるとともに、段差面同士の摺接により、プラグ本体とソケット本体とは、中心軸線回りの回転方向に対して強固に結合され、接続部の強度を大とすることができる。
(2) 上記(1)項において、プラグ本体とソケット本体とのいずれか一方に、相手方のケース内に差し込まれ、かつ内部に相手方の本体の一部が進入するようにした筒部を設け、この筒部内において、両本体の傾斜カム面同士が摺接するようにする。
このような構成によると、接続作業時における両本体の傾斜カム面の摺接面が、筒部によって防護され、両傾斜カム面間に異物が混入するのが防止されるだけでなく、筒部によって、相手方の本体が進入するのが案内され、プラグとソケットとの差し込み作業を円滑に行うことができる。
(3) 上記(1)または(2)項において、プラグ本体とソケット本体とのいずれか一方が、相手方のケース内に差し込まれ、それらの傾斜カム面同士が互いに摺接して、前記プラグ本体とソケット本体とが、中心軸線回りの回転方向に位置決めされた後、互いの段差面同士が摺接して、前記プラグ本体とソケット本体とが、互いに中心軸線方向に接近しうるようにする。
このような構成によると、プラグとソケットとの軸線方向の差し込みストロークを大として、複数の接続手段の軸線方向の接続領域を増大させることができるとともに、段差面同士の摺接により、プラグ本体とソケット本体とは、中心軸線回りの回転方向に対して強固に結合し、接続部の強度を大とすることができる。
(4) 上記(3)項において、接続手段が、プラグ本体とソケット本体との段差面に設けた接触片を備え、前記プラグとソケットとを互いに軸線方向に差し込んだとき、両接触片が互いに摺接するようにする。
このような構成によると、接続手段を、単なる接触片とすることができるので、コネクタ全体の構造を簡素化することができる。
(5) 上記(1)〜(4)項のいずれかにおいて、接続手段が、プラグ本体とソケット本体との対向面のいずれか一方に設けられた、軸線方向を向く1または複数のピンと、前記対向面のいずれか他方に設けられ、かつ前記各ピンと一部が接触するようにした1または複数の受け部材とを備えるものとする。
このような構成によると、プラグ本体とソケット本体との対向面に、多数のピンおよび受け部材を配設することができるので、例えば多芯ケーブルの接続のように、電気的な接続系統が多数ある場合に最適である。
(6) 上記(1)〜(5)項のいずれかにおいて、プラグ本体とソケット本体とを、防水性の弾性体とし、プラグとソケットとを互いに軸線方向に差し込んだとき、プラグ本体とソケット本体との対向面同士が互いに密接するようにする。
このような構成によると、接続手段に、雨水や塵埃等が進入するのを防止し、防水性能や防塵性能を高めることができる。
(7) 上記(1)〜(6)項のいずれかにおいて、プラグ本体とソケット本体との少なくとも一部または全部を、同一形状とする。
このような構成によると、部材の共通化を図り、製造コストの低減を図ることができる。
本発明によると、プラグを、その向きを気にすることなく、ソケットに差し込むだけで、それらの内部のプラグ本体とソケット本体とが自動的に位置決めされて、複数の接続手段の接続が適正になされるようにした、構造が簡単なコネクタを提供することができる。
本発明のコネクタの第1の実施形態におけるプラグとソケットとを分離した状態で示す一部切り欠き斜視図である。 同じく、プラグとソケットとを結合した状態の中央縦断正面図である。 抜止め部材の斜視図である。 図2のIV部の拡大断面図である。 本発明のコネクタの第2の実施形態におけるプラグとソケットとを分離した状態で示す一部切り欠き斜視図である。 同じく、プラグとソケットとを結合した状態の中央縦断正面図である。 本発明のコネクタの第3の実施形態におけるプラグとソケットとを分離した状態で示す一部切り欠き斜視図である。 同じく、プラグとソケットとを結合した状態の中央縦断正面図である。 本発明のコネクタの第4の実施形態におけるプラグとソケットとを分離した状態で示す一部切り欠き斜視図である。
以下、本発明のコネクタの実施形態を、添付図面を参照して説明する。
図1〜図4は、本発明のコネクタの第1の実施形態を示す。
このコネクタは、プラグ1とソケット2とを互いに軸線方向に差し込むことにより接続するようにしたもので、プラグ1は、円筒形のプラグケース3と、その中に嵌合したプラグ本体4とを有しており、ソケット2は、円筒形のソケットケース5と、その中に嵌合したソケット本体6とを有している。
プラグケース3とソケットケース5とは金属製とし、プラグ本体4とソケット本体6とは、防水性と適度の弾性とを有する合成樹脂製とするのが好ましい。
プラグケース3の外周面には、滑り止め用の複数の環状突条7が設けられており、プラグケース3の内面には、基端側の大径孔8と先端側の小径孔9との間に段差部10が形成されている。
プラグケース3の先端部には、先端に向かって漸次縮径するテーパ筒状の内向き傾斜部11が設けられている。
プラグ本体4は、プラグケース3内に、その中心軸線回りに回転可能、かつ中心軸線方向に移動可能として嵌合されているが、中心軸線方向には移動不能なように、プラグケース3に抜け止めして実施することもある。
プラグ本体4は、基端側の円柱状の基部12と先端側の筒部13との間に、先端側に向かって漸次縮径するテーパ状の縮径部14が形成され、かつ筒部13内に、傾斜カムブロック15が一体的に形成されたものよりなっている。
傾斜カムブロック15の先端には、傾斜カム面16が形成されている。
傾斜カム面16は、筒部13の中心軸線を含んで、筒部13の内部空間を2分割する平面をなす直方形の段差面16aと、この段差面16aの先端から、段差面16aに対して角度θ1(180°<θ1<270°)をもって、筒部13の半部の内面に向かって延出する第1傾斜面16bと、段差面16aの基端から、段差面16aに対して角度θ2(90°<θ1<180°)の角度をもって、筒部13の他の半部の内面に向かって延出する第2傾斜面16cとを備えている。
第1傾斜面16bと第2傾斜面16cとは、互いに平行とするのが好ましい。
また、第1傾斜面16bの頂部には、筒部13の中心軸線と直交する方向を向く短寸の稜線16dを有する尖先部16eを形成するべく、第1傾斜面16bより肉盛りされ、逆に、第2傾斜面16cの基端寄りの端部には、第1傾斜面16bにおける肉盛りされた尖先部16eと補形をなす凹部16fが形成されている。
第1傾斜面16bには、3個のピン挿入孔17が、また第2傾斜面16cには、3個のピン突出孔18が、それぞれ段差面16aと平行をなすように1列に並べて設けられている。
各ピン突出孔18には、接触子であるピン19の一部が第2傾斜面16cより突出するようにして、ピン19の他部が埋設されており、各ピン挿入孔17の奥部には、ピン19と同様の後述するピン40がピン挿入孔17に挿入されたとき、それを把持するようにして接触するようにした、チューリップ形の受け部材20が埋設されている。
各ピン19および受け部材20には、プラグ本体4に接続された多芯ケーブル21の端末よりプラグ本体4内に引き出された被覆導線である芯線22の端末が接続されている。
この例では、芯線22の数は6本としてある。
ピン19、受け部材20、多芯ケーブル21の端部、およびそこから引き出された6本の芯線22の端部は、プラグ本体4の樹脂成形時に、プラグ本体4内に埋設することができる。
プラグ本体4の外周面における縮径部14には、図3に示すようなほぼ円筒状の抜止め部材23が外嵌されている。
抜止め部材23は、図2および図3に示すように、プラグ本体4の外周面における縮径部14の基端寄りに外嵌され、かつ固着された円筒部23aと、この円筒部23aに基端部が連設され、かつ相互間にスリット24を設けることにより、円周方向に互いに離間した円弧状の4個の弾性係合片25とからなっている。
各弾性係合片25の先端には、先端から基端に向かって外向きに傾斜する傾斜面26aを有する係止爪26が設けられている。
各弾性係合片25における係止爪26から基端に向かう外周には、プラグ1とソケット2との結合時に、ソケット2における後述する被係止部34が嵌合しうるようにした凹部27、プラグケース3における内向き傾斜部11の先端が当接するようにした凸部28、内向き傾斜部11の先端部が嵌合しうるようにした凹部29、および基端に向かって外向きに傾斜する傾斜面30aを有する隆起部30が、順次設けられている。
凸部28は、プラグケース3の先端が当接するストッパをなし、プラグケース3が、それ以上プラグ本体4の先端側に相対的に移動しないようにしてある。
ソケットケース5の外周面における先端部寄りには、拡径鍔部31が、またそれより基端部寄りには、雄ねじ部32が設けられている。
ソケットケース5は、拡径鍔部31を電子機器のケース(図示略)の表面に当接し、ケースの内面から、雄ねじ部32に螺合したナット(図示略)を締め付けることにより、ケースに取り付けられる。
また、ソケット2も、プラグ1と同様に、多芯ケーブル21の端末に直接接続して実施することもある。
ソケットケース5の先端部の内面には、環状凹溝33が設けられ、この環状凹溝33より先端側の内向きに突出する部分が、抜止め部材23における係止爪26が係合する被係止部34をなしている。
ソケット本体6は、ソケットケース5の基端部内面に固着された円柱状の基部35と、この基部35より、ソケットケース5の内面との間に、プラグ本体4における筒部13が進入しうる空間を残して、ソケットケース5の先端に向かって突出する傾斜カムブロック36とを備えている。
傾斜カムブロック36は、プラグ本体4における傾斜カムブロック15と同一形状、同一構造をなし、プラグ1とソケット2とを互いに接続する際に、傾斜カムブロック15における傾斜カム面16と対向する対向面には、傾斜カムブロック15における傾斜カム面16と同一の傾斜カム面37が形成されている。
すなわち、傾斜カム面37は、傾斜カム面16における段差面16a、第1傾斜面16b、第2傾斜面16c、稜線16dを有する尖先部16e、および凹部16fと同一の、段差面37a、第1傾斜面37b、第2傾斜面37c、稜線37dを有する尖先部37e、および凹部37fを備えている。
また、傾斜カムブロック36には、傾斜カムブロック15におけるピン挿入孔17、ピン突出孔18、ピン19、および受け部材20と同一の、ピン挿入孔38、ピン突出孔39、ピン40、およびチューリップ形の受け部材41が、傾斜カムブロック15におけるのと同一の配置で設けられている。
ソケット本体6内における3個のピン40と、3個の受け部材41との基端部には、ソケット本体6の基部35の基端より突出する接続ピン42がそれぞれ接続されている。
ピン40、受け部材41、および接続ピン42は、ソケット本体6の樹脂成形時に、ソケット本体6内に埋設することができる。
以上のような構成としたコネクタにおいて、プラグ本体4における傾斜カム面16と、ソケット本体6における傾斜カム面37とは、プラグ本体4とソケット本体6とを互いに軸線方向に差し込んだとき、互いに摺接して、プラグ本体とソケット本体とが相対的に回転させられて、互いに中心軸線回りの回転方向に位置決めされるようにした傾斜カム面をなしている。
また、プラグ本体4におけるピン19と受け部材20、およびソケット本体6におけるピン40と受け部材41とは、プラグ本体4とソケット本体6との対向部に設けられ、両本体が中心軸線回りの回転方向に位置決めされたとき、互いに接触するようにした電気的な接続手段をなしている。
このコネクタにおいては、プラグケース3を把持して、プラグ本体4の筒部13が、ソケット2におけるソケットケース5と傾斜カムブロック36との間の空間内に進入するように、プラグ本体4を、電子機器等のケースに固定されたソケット2に差し込むと、プラグ本体4とソケット本体6とがそれらの中心軸線回りの回転方向の正規の位置において向き合っていない限り、プラグ本体4における傾斜カム面16の第1傾斜面16bと、ソケット本体6における傾斜カム面37の第1傾斜面37bとの少なくとも一部が互いに当接した後、それらの傾斜に沿って摺動することにより、プラグ本体4がソケットケース5内において中心軸線回りに回転させられる。
このとき、プラグ本体4は、プラグケース3内においても相対的に回転できるので、把持したプラグケース3がつれ回されることはなく、把持したプラグケース3を把持したまま、プラグ1をソケット2にさらに差し込むことができる。
プラグ本体4が、ソケット本体6の中心軸線回りの回転方向における正規の位置まで回転させられると、それ以後は、その位置関係を保ったまま、プラグ本体4における傾斜カム面16の段差面16aと、ソケット本体6における傾斜カム面37の段差面37aとが互いに摺接しつつ、プラグ1はソケット2にさらに差し込まれ、プラグ本体4のピン19は、ソケット本体6におけるピン挿入孔38を通って、受け部材41に、またソケット本体6のピン40は、プラグ本体4におけるピン挿入孔17を通って、受け部材20にそれぞれ挿入され、電気的な接続がなされる。
プラグ1がソケット2に完全に差し込まれると、抜止め部材23の係止爪26が、ソケットケース5における被係止部34に係合して、プラグ1はソケット2から抜け止めされる。
係止爪26をソケットケース5における被係止部34に係合させる際に、プラグケース3における内向き傾斜部11の先端が、抜止め部材23における凸部28に当接することにより、係止爪26を被係止部34内に確実に押し込むことができる。
プラグ1がソケット2に完全に差し込まれたとき、プラグ本体4の筒部13とソケット本体6の傾斜カムブロック36との接触部分、特に、傾斜カム面16、37同士が密接または圧接するようにしておくと、ピン19、40と受け部材41、20との接触部分の防水を図ることができる。
プラグ1をソケット2から外すときは、プラグケース3をソケット2から離れる方向に引くだけでよい。
そのとき、プラグケース3の内向き傾斜部11が、抜止め部材23における隆起部30の傾斜面30aに摺接して、各弾性係合片25が互いに内方に弾性撓曲させられ、抜止め部材23の係止爪26が、ソケットケース5における被係止部34から内方に外された後、プラグ1はソケット2から抜き出される。
第1の実施形態の構成によると、プラグ1を、どのような向きでソケット2に差し込んでも、それらの内部のプラグ本体4とソケット本体6とが自動的に位置決めされて、電気的な接続が適正になされるので、プラグ1とソケット2との接続個所が視認できなくても、それらの接続作業を、手探りでも、簡単かつ迅速に行うことができる。
また、筒部13内において、プラグ本体4の傾斜カム面16とソケット本体6の傾斜カム面37とが摺接するようにしてあるので、両傾斜カム面16、37の摺接面が、筒部13によって防護され、両傾斜カム面16、37間に異物が混入するのが防止されるだけでなく、筒部13によって、相手方の本体が進入するのが案内され、プラグ1とソケット2との差し込み作業を円滑に行うことができる。
さらに、プラグ本体4とソケット本体6との対向部に、それらの中心軸線と平行な段差面16a、37aを設け、プラグ本体4とソケット本体6とが、中心軸線回りの回転方向に位置決めされた後、この段差面16a、37a同士が互いに摺接して、プラグ本体4とソケット本体6とが、互いに中心軸線方向に接近しうるようにしてあるので、プラグ1とソケット2との軸線方向の差し込みストロークを大として、電気的な接続手段の接触面積を増大させることができるとともに、段差面16a、37a同士の摺接により、プラグ本体4とソケット本体6とは、中心軸線回りの回転方向に対して強固に結合され、接続部の強度を大とすることができる。
図5および図6は、本発明のコネクタの第2の実施形態を示す。なお、第1の実施形態におけるのと同一または類似の部材には、同一の符号を付して図示するに止め、それらについての詳細な説明は省略する(第3以後の実施形態においても同様とする)。
この第2の実施形態においては、プラグケース3とソケットケース5とは、第1の実施形態におけるのと同一とし、それらの中に収容されるプラグ本体4における傾斜カムブロック50、およびソケット本体6における傾斜カムブロック51を、第1の実施形態における傾斜カムブロック15、および傾斜カムブロック36と異ならせるとともに、電気的な接続手段の構成も第1の実施形態におけるものと異ならせてある。
プラグ本体4における傾斜カムブロック50と、ソケット本体6における傾斜カムブロック51とは、互いに同一形状、同一構造をなし、それぞれの先端には、傾斜カム面52が形成されている。
傾斜カム面52は、傾斜カムブロック50、51の中心軸線を含むか、またはそれと平行をなす直方形の段差面52aと、この段差面52aの先端から、段差面52aに対して角度θ1(180°<θ1<270°)をもって、先端に向かって斜めに延出する第1傾斜面52bと、段差面52aの基端から、段差面52aに対して角度θ2(90°<θ1<180°)をもって、第1傾斜面52bとは逆側に向かって斜めに延出する第2傾斜面52cとを備えている。
第1傾斜面52bと第2傾斜面52cとは、互いに平行とするのが好ましい。
各傾斜カムブロック50、51における段差面52aには、中心軸線方向を向く複数の浅い凹溝53が横方向に並べて設けられ、各凹溝53には、板ばね状の接触片54がそれぞれ設けられている。
凹溝53および接触片54の数は、多芯ケーブル21の芯線22の数に応じて定められるが、ここでは、例示的に3個としてある。
傾斜カムブロック50における各接触片54は、多芯ケーブル21の芯線22に、また傾斜カムブロック51における各接触片54は、接続ピン42に、それぞれ接続されている。
第2の実施形態においては、プラグ本体4とソケット本体6との対向部に、それらの中心軸線と平行な段差面52aを有する段差部が形成され、プラグケース3を把持して、プラグ本体4の筒部13が、ソケット2におけるソケットケース5と傾斜カムブロック51との間の空間内に進入するように、プラグ本体4を、電子機器等のケースに固定されたソケット2に差し込むと、プラグ本体4とソケット本体6とがそれらの中心軸線回りの回転方向の正規の位置において向き合っていない限り、プラグ本体4における傾斜カム面52の第1傾斜面52bと、ソケット本体6における傾斜カム面52の第1傾斜面52bとの少なくとも一部が互いに当接した後、それらの傾斜に沿って摺動することにより、プラグ本体4がソケットケース5内において中心軸線回りに回転させられる。
プラグ本体4が、ソケット本体6の中心軸線回りの回転方向における正規の位置まで回転させられると、それ以後は、その位置関係を保ったまま、プラグ本体4における傾斜カム面52の段差面52aと、ソケット本体6における傾斜カム面52の段差面52aとが互いに摺接しつつ、プラグ1はソケット2に、中心軸線方向に互いに接近するようにさらに差し込まれ、互いに対向する両接触片54、54同士が摺接することにより、プラグ1とソケット2との電気的な接続がなされる。
第2の実施形態の構成によると、電気的な接続手段を、プラグ本体4とソケット本体6との段差面16a、37aに設けた接触片54、54とし、プラグ1とソケット2とを互いに軸線方向に差し込んだとき、両接触片54、54が互いに摺接するようにしてあるので、コネクタ全体の構造を簡素化することができる。
図7および図8は、本発明のコネクタの第3の実施形態を示す。
この第3の実施形態においては、プラグ本体4における基部12の先端に、筒部13と、その内径より小径かつ短寸の円柱状の突部60とを同心状に設けることにより、筒部13と突部60と間に、環状の空所61を形成し、この空所61に、傾斜カム面62が設けられている。
傾斜カム面62は、プラグ本体4の中心軸線と平行をなして基部12より先端に向かって延出する突片63の先端に形成された尖先面63aと、それ以外の空所61の奥端面、すなわち基部12の先端面の一部とからなっている。
ソケット本体6における基部35の先端には、外径をプラグ本体4における筒部13の内径とほぼ同一か、またはそれよりわずかに小径とした傾斜カムブロック64が突設されており、この傾斜カムブロック64とソケットケース5との間に、プラグ本体4における筒部13が進入しうる空間が形成されている。
傾斜カムブロック64の先端面には、プラグ本体4における突部60の円形の先端面に対向する円形の接続面65が形成され、その外周に、環状の傾斜カム面66が形成されている。
傾斜カム面66は、プラグ1とソケット2とを互いに軸線方向に差し込んだとき、プラグ本体4における突片63が進入しうるようにした進入溝67と、その進入溝67の開口部からソケット2の中心軸線に対して傾斜するように先端に向かって斜めに延出する尖先状の環状の傾斜面68とからなっている。
プラグ本体4における突部60の先端面には、多芯ケーブル21の複数の芯線22に接続された複数のピン19が突設され、それらに対向するソケット本体6における接続面65には、各ピン19が進入するようにした複数のピン挿入孔17が設けられている。ソケット本体6における各ピン挿入孔17の奥部には、接続ピン42に接続された受け部材41がそれぞれ設けられている。
第3の実施形態においては、プラグケース3を把持して、プラグ本体4の筒部13が、ソケット2におけるソケットケース5と傾斜カムブロック64との間の空間内に進入するように、プラグ本体4を、電子機器等のケースに固定されたソケット2に差し込むと、プラグ本体4とソケット本体6とがそれらの中心軸線回りの回転方向の正規の位置において向き合っていない限り、プラグ本体4における突片63の尖先面63aが、ソケット本体6における傾斜面68のいずれかの個所に当接した後、傾斜面68に沿って摺接し、そのときの反作用により、プラグ本体4がソケットケース5内において中心軸線回りに回転させられる。
プラグ本体4が、ソケット本体6の中心軸線回りの回転方向における正規の位置まで回転させられると、突片63が進入溝67に進入し、それ以後は、その位置関係を保ったまま、プラグ本体4はソケット2内に進入し、各ピン19が位置決めされた状態で、対応するピン挿入孔17に円滑に進入し、その後受け部材41と接触して、プラグ1とソケット2との電気的な接続がなされる。
傾斜カム面62、68を、このような環状のものとすることもできる。
図9は、本発明のコネクタの第4の実施形態を示す。
この第4の実施形態においては、ソケット本体6における基部35の先端面の中央に、図5に示す第2の実施形態における傾斜カムブロック51の外径を小としたものと同一(凹溝53および接触片54を除く)とした傾斜カムブロック70を突設し、かつこの傾斜カムブロック70より外側の基部35の先端面に、複数のピン71を、円周方向に等間隔に並べて突設してある。
ソケット本体6における各ピン71は、第1の実施形態における接続ピン42と同様のもの(図示略)に接続されている。
傾斜カムブロック70の先端には、第2の実施形態の傾斜カムブロック51の傾斜カム面52における段差面52a、第1傾斜面52bおよび第2傾斜面52cと同様の段差面72a、第1傾斜面72bおよび第2傾斜面72cを備える傾斜カム面72が形成されている。
ソケット本体6に対向するプラグ本体4の筒部13の先端面の中央には、傾斜カムブロック70が嵌合しうる嵌合孔73が設けられている。
嵌合孔73の内面には、傾斜カムブロック70と同一形状をなす傾斜カムブロック74が、筒部13と一体的に形成されている。
傾斜カムブロック74の先端には、傾斜カムブロック70におけるのと同一の段差面72a、第1傾斜面72bおよび第2傾斜面72cを備える傾斜カム面72が形成されている。結果として、嵌合孔73の内面形状は、傾斜カムブロック70の外形と補形をなしている。
筒部13の先端面における嵌合孔73の外周部には、ソケット本体6における各ピン71が嵌合しうるようにした複数のピン挿入孔75が、各ピン71と対向するようにして設けられている。
各ピン挿入孔75の奥端部には、第1の実施形態におけるチューリップ形の受け部材20と同様に、多芯ケーブル21の端末よりプラグ本体4内に引き出された芯線(図示略)に接続された受け部材(図示略)が埋設されている。
第4の実施形態においては、プラグケース3を把持して、プラグ本体4の筒部13を、ソケット2内に差し込むと、傾斜カムブロック70が筒部13の嵌合孔73内に相対的に進入し、プラグ本体4とソケット本体6とがそれらの中心軸線回りの回転方向の正規の位置において向き合っていない限り、プラグ本体4における傾斜カムブロック74の第1傾斜面72bの先端が、ソケット本体6における傾斜カムブロック70の第1傾斜面72bの何れかの部分に当接した後、その第1傾斜面72bに沿って摺接し、そのときの反作用により、プラグ本体4がソケットケース5内において中心軸線回りに回転させられる。
プラグ本体4が、ソケット本体6の中心軸線回りの回転方向における正規の位置まで回転させられると、それ以後は、その位置関係を保ったまま、プラグ本体4における傾斜カム面72の段差面72aと、ソケット本体6における傾斜カム面72の段差面72aとが互いに摺接しつつ、プラグ1はソケット2にさらに差し込まれ、ソケット本体6の各ピン71は、プラグ本体4におけるピン挿入孔75を通って、その奥の受け部材にそれぞれ挿入され、電気的な接続がなされる。
この第4の実施形態のように、プラグ本体4とソケット本体6との対向面の中央部に、傾斜カムブロック70、74を配設し、その外周部に、電気的な接続手段を配設することもできる。
なお、プラグ本体4の筒部13の奥端面に、上記のソケット本体6に設けた傾斜カムブロック70と複数のピン71とを設け、ソケット本体6に、上記のプラグ本体4に設けた嵌合孔73、傾斜カムブロック74および複数のピン挿入孔75を設けて実施してもよい。
本発明は、上記第1〜第4の実施形態のみに限定されるものではなく、例えば、次のような変形した態様での実施が可能である。
(1) 第1の実施形態の傾斜カム面16および傾斜カム面37における第2傾斜面16c、37c、並びに第2の実施形態の傾斜カム面52、52における第2傾斜面52c、52cを省略し、相手側の第1傾斜面37b、16b、52b、52bが進入しうる空間を形成する単なる段差面とする。
(2) ソケット本体6を、ソケットケース5に対して回転可能とする。
(3) プラグ1とソケット2の構造を互いに取り替える。
上記実施形態は、本発明を、被覆導線である複数の芯線22を束ねた多芯ケーブル21用の電気的な接続用のコネクタに適用した場合のものであるが、本発明は、これに限られるものではなく、例えば複数のオプチカルファィバを束ねた光ケーブルや、複数の気体または液体の流通用のチューブを束ねた流体用ケーブルの接続用のコネクタにも適用することができる。
この場合、複数の電気的な接続手段を、光学的、または流体的な接続手段に置き換えればよい。
θ1、θ2 角度
1 プラグ
2 ソケット
3 プラグケース
4 プラグ本体
5 ソケットケース
6 ソケット本体
7 環状突条
8 大径孔
9 小径孔
10 段差部
11 内向き傾斜部
12 基部
13 筒部
14 縮径部
15 傾斜カムブロック
16 傾斜カム面
16a段差面
16b第1傾斜面
16c第2傾斜面
16d稜線
16e尖先部
16f凹部
17 ピン挿入孔
18 ピン突出孔
19 ピン
20 受け部材
21 多芯ケーブル
22 芯線
23 抜止め部材
23a円筒部
24 スリット
25 弾性係合片
26 係止爪
26a傾斜面
27 凹部
28 凸部
29 凹部
30 隆起部
30a傾斜面
31 拡径鍔部
32 雄ねじ部
33 環状凹溝
34 被係止部
35 基部
36 傾斜カムブロック
37 傾斜カム面
37a段差面
37b第1傾斜面
37c第2傾斜面
37d稜線
37e尖先部
37f凹部
38 ピン挿入孔
39 ピン突出孔
40 ピン
41 受け部材
42 接続ピン
50、51 傾斜カムブロック
52 傾斜カム面
52a段差面
52b第1傾斜面
52c第2傾斜面
53 凹溝
54 接触片
60 突部
61 空所
62 傾斜カム面
63 突片
63a尖先面
64 傾斜カムブロック
65 接続面
66 傾斜カム面
67 進入溝
68 傾斜面
70 傾斜カムブロック
71 ピン
72 傾斜カム面
72a段差面
72b第1傾斜面
72c第2傾斜面
73 嵌合孔
74 傾斜カムブロック
75 ピン挿入孔

Claims (7)

  1. プラグとソケットとを互いに軸線方向に差し込むことにより接続するようにしたコネクタにおいて、前記プラグが、円筒形のプラグケースと、その中に嵌合したプラグ本体とを有し、前記ソケットが、円筒形のソケットケースと、その中に嵌合したソケット本体とを有し、前記プラグ本体とソケット本体との少なくともいずれか一方を、ケースに対してその中心軸線回りに回転可能とし、前記プラグ本体とソケット本体との対向面に、前記プラグとソケットとを互いに軸線方向に差し込んだとき、互いに摺接して、前記プラグ本体とソケット本体とが相対的に回転させられて、互いに中心軸線回りの回転方向に位置決めされるようにした傾斜カム面を設け、さらに、前記プラグ本体とソケット本体との対向部に、両本体が中心軸線回りの回転方向に位置決めされたとき、互いに接続されるようにした複数の電気的、光学的、または流体的な接続手段を設けたことを特徴とするコネクタ。
  2. プラグ本体とソケット本体とのいずれか一方が、相手方のケース内に差し込まれ、かつ内部に相手方の本体の一部が進入するようにした筒部を有し、この筒部内において、両本体の傾斜カム面が摺接するようにした請求項1記載のコネクタ。
  3. プラグ本体とソケット本体との対向部に、それらの中心軸線と平行な面を有する段差部を設け、前記プラグ本体とソケット本体とが、中心軸線回りの回転方向に位置決めされた後、この段差部における前記中心軸線と平行な面同士が互いに摺接して、前記プラグ本体とソケット本体とが、互いに中心軸線方向に接近しうるようにした請求項1または2記載のコネクタ。
  4. 接続手段が、プラグ本体とソケット本体との段差部における中心軸線と平行な面に設けた接触片を備え、前記プラグとソケットとを互いに軸線方向に差し込んだとき、両接触片が互いに摺接するようにした請求項3記載のコネクタ。
  5. 接続手段が、プラグ本体とソケット本体との対向面のいずれか一方に設けられた、軸線方向を向く1または複数のピンと、前記対向面のいずれか他方に設けられ、かつ前記各ピンと一部が接触するようにした1または複数の受け部材とを備えている請求項1〜4のいずれかに記載のコネクタ。
  6. プラグ本体とソケット本体とを、防水性の弾性体とし、プラグとソケットとを互いに軸線方向に差し込んだとき、プラグ本体とソケット本体との対向面同士が互いに密接するようにした請求項1〜4のいずれかに記載のコネクタ。
  7. プラグ本体とソケット本体との少なくとも一部または全部を、同一形状とした請求項1〜6のいずれかに記載のコネクタ。
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