JPWO2015174188A1 - 光発電装置 - Google Patents

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Abstract

機器の動作安定と故障防止とを簡単な構成で実現する。光発電装置(1)は、光を電力に変換するDSC(11)と、電力によって動作する動作機器(12)とを備え、動作機器(12)は、電力が最大となるときのDSC(11)の動作点(Pmax1・Pmax2)と、DSC(11)が開放されているときのDSC(11)の非動作点である動作点(Poc)とを除く両者の間の範囲でDSC(11)を動作させる電力消費特性を有する。

Description

本発明は、光を電力に変換する光発電装置などに関する。
光発電装置として、色素増感太陽電池(DSC;Dye-sensitized Solar Cell)が知られている。DSCは、微弱光や散乱光に対して発電割合が高いという特徴を有する。DSCなどを用いることにより、光発電装置は、従来では設置されなかった室内や半屋内などへも設置することが検討されるようになった。
しかし、室内や半屋内などでは、屋根の上などの屋外とは異なり、光発電装置の発電量が不安定になる。なぜならば、光発電装置の周囲の障害物や、光発電装置の前を通る人などにより、光発電装置によって受光される光の光量が大きく変動するためである。
一般的に、最適な発電量が得られるように、つまり発電する電力が最大となるように、光発電装置は制御される。このとき、最大電力追従(MPPT;Maximum Power Point Tracking)制御などが用いられる。
特許文献1には、DSCの動作点を制御する制御部により電力損失を少なくするための太陽光発電装置が開示されている。
特許文献2には、太陽電池の出力電圧を調整して充電池を充電するために、充電コンバータおよび制御CPUを備えた充電制御装置および太陽光発電システムが開示されている。
特許文献3には、DSCを備えた空気調和装置が開示されている。
特許文献4には、DSCを備えた可搬型用品が開示されている。
特許文献5には、インバータを接続して太陽電池を概ね最大効率点で制御する太陽電池の制御方式が開示されている。
特許文献6には、太陽電池を入力電源として接続する充電装置が開示されている。
特許文献7には、太陽電池の出力効率が高く保たれるように、電圧変換回路(昇圧回路)を駆動する回路装置が開示されている。
特許文献8には、太陽電池の出力が低下する状態において、太陽電池の出力で二次電池を効率よく充電するための太陽電池システムが開示されている。
特許文献9には、太陽電池によって出力される電流が、水電解槽に対する限界電流を超えた際に、蓄電池に充電される、太陽電池を電源とする水電解装置の運転制御方式が開示されている。
日本国公開特許公報「特開2009−123393号公報(2009年6月4日公開)」 日本国公開特許公報「特開2013−115993号公報(2013年6月10日公開)」 日本国公開特許公報「特開2006−29705号公報(2006年2月2日公開)」 日本国公開特許公報「特開2008−204677号公報(2008年9月4日公開)」 日本国公開特許公報「特開平8−95655号公報(1996年4月12日公開)」 日本国公開特許公報「特開2010−206911号公報(2010年9月16日公開)」 日本国公開特許公報「特開2011−186583号公報(2011年9月22日公開)」 日本国公開特許公報「特開2011−41378号公報(2011年2月24日公開)」 日本国公開特許公報「特開平7−331474号公報(1995年12月19日公開)」
しかし、単に最適な発電量を得ることを目的とした従来の光発電装置では、発電される電力によって機器を動作させる場合、機器が安定動作せず故障するという問題がある。
なぜならば、発電される電力が単に最大化された結果、光発電装置によって受光される光が変動した場合には電力変動も大きくなり、機器が正常に動作する範囲を外れることがあるためである。また、受光される光の変動が速い場合には、十分に制御しきれなくなり、太陽電池の出力が不安定となる。また、MPPT制御において、太陽電池の一部に影ができると、IV曲線(太陽電池が出力する電圧と電流との関係を示す曲線)にピークが複数発生し、誤った動作点を設定することもある。
さらに、特許文献1および2のように、太陽電池の出力電圧を所望の出力電圧に調整するために、制御回路を必要としている。また、特許文献1〜9に開示された従来の光発電装置に対し、電力変動を抑制するための構成を追加するとしても、新たな回路装置などが必要となるので、光発電装置が複雑化することは避けられない。
本発明は、以上の問題を鑑み、光発電装置が発電する電力によって動作する機器の動作安定化および故障防止を簡単な構成で達成することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る光発電装置は、光を電力に変換する光発電部と、上記電力によって動作する機器とを備え、上記機器は、上記電力が最大となるときの上記光発電部の動作点と、上記光発電部が開放されているときの上記光発電部の非動作点とを除く両者の間の範囲で、上記光発電部を動作させる電力消費特性を有している。
本発明の一態様によれば、光発電部の出力電圧を調整する制御回路を必要とすることなく、光発電部の動作点の変動を抑制できるという効果を奏する。これにより、光発電部によって受光される光が変動する場所に、光発電装置を設置したとしても、機器を従来よりも安定して動作させることができる。また、光発電部が、機器が正常に動作できる範囲から外れる電力を出力することを抑制できるので、機器の故障を防止することもできる。
実施形態1の光発電装置の構成を示す図であって、(a)は光発電装置の概略構成を示すブロック図であり、(b)は光発電装置が備える色素増感太陽電池の受光エネルギーが多いときの、色素増感太陽電池が出力する電圧と電流との関係を示すグラフであり、(c)は当該エネルギーが少ないときの、当該関係を示すグラフであり、(d)は光発電装置が可変抵抗を備えるときの構成を示すブロック図である。 色素増感太陽電池の受光エネルギーの変動に伴う動作点の変動を比較するグラフであり、(a)は従来の色素増感太陽電池の最適動作点の変動状態を示し、(b)は図1に示される光発電装置の色素増感太陽電池の動作点の変動状態を示す。 図1に示される光発電装置の設置例を示す図である。 実施形態2の光発電装置の構成を示す図であって、(a)は色素増感太陽電池が並列に接続された構成を示すブロック図であり、(b)は色素増感太陽電池が直列に接続された構成を示すブロック図であり、(c)は(a)に示される光発電装置と(b)に示される光発電装置とにおける動作点の変動状態を示すグラフである。 実施形態3の光発電装置に関する図であって、(a)は光発電装置の他の設置例を示す図であり、(b)は複数の色素増感太陽電池を接続する形態における各動作特性の相互関係を示すグラフであり、(c)は上記各動作特性の他の相互関係を示すグラフであり、(d)は比較例としての当該相互関係を示すグラフである。 実施形態4の光発電装置の構成を示す図であって、(a)は光発電装置の全体構成を示す模式図であり、(b)は色素増感太陽電池を構成する多孔質酸化チタンが含む酸化チタン微粒子を示す画像であり、(c)は色素増感太陽電池に用いる色素の分子構造を示す構造式である。 (a)〜(f)は、図6に示される光発電装置が備える太陽電池セルの製作手順を示す図である。 図6に示される光発電装置を複数のセルで構成する形態において、各セルの集積構造例を示す断面図であって、(a)はW型集積構造を示し、(b)はZ型集積構造を示し、(c)はモノシリック型集積構造を示す。 図6に示される光発電装置に用いる色素のカラーバリエーションを示す画像である。 図6に示される光発電装置の動作を示す概念図である。 図6に示される光発電装置が出力する電圧に対する、光発電装置が出力する電流と、光発電装置が発電する電力とを示すグラフである。
〔実施形態1〕
本発明の第一実施形態について、図1〜図3に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
≪光発電装置1の構成≫
図1は、本実施形態の光発電装置1の構成を示す図であって、(a)は光発電装置1の概略構成を示すブロック図であり、(b)は光発電装置1が備えるDSC11の受光エネルギーが多いときの、DSC11が出力する電圧と電流との関係を示すグラフであり、(c)は当該エネルギーが少ないときの、当該関係を示すグラフであり、(d)は光発電装置1が可変抵抗13を備えるときの構成を示すブロック図である。
図1の(a)に示されるように、光発電装置1は、色素増感太陽電池(DSC;Dye-sensitized Solar Cell)11(光発電部)と、動作機器12(機器)とを備えている。
DSC11は、光を電力に変換するものである。
動作機器12は、DSC11が光電変換によって生成した電力によって動作するものである。動作機器12として、例えば、赤外線センサー(人感センサーなど)、温度センサー、照度センサー、ガスセンサー、動体センサー(ドップラーレーダーセンサーなど)が用いられる。以上に例示するように、動作機器12には、一般的なセンサーのうち、消費電力が比較的小さなセンサーが用いられる。また、消費電力の比較的小さな機器が、本実施形態の動作機器12として好適である。
(動作点の状態)
太陽電池は、接続した負荷にかかる電圧によって、取り出せる電流が決まるという性質がある。以下において「動作点」とは、機器(負荷)に接続されたDSC11が光を受光して機器を動作させているときに、DSC11が出力する電圧と電流とにより特定される、DSC11の動作状態を表す変数である。
一般的に、DSCが受光する光の強さおよび/または量は、種々の原因によって変化し得る。受光される光の強さおよび/または量が変動する場合、当該光の単位時間あたりのエネルギーが変動するので、DSCが発電する電力も変動する。換言するならば、DSC11によって出力される、電圧および/または電流が変動する。
DSC11によって受光される光の単位時間あたりのエネルギー(以下、単に、DSC11の受光エネルギーと称する)が比較的多いときには、DSC11は、図1の(b)に示されるように、短絡電流が比較的大きくなる電圧電流特性を示す。ここで、DSC11の動作点は、動作点P1に設定されている。また、DSC11の受光エネルギーが比較的少ないときには、DSC11は、図1の(c)に示されるように、短絡電流が比較的小さくなる電圧電流特性を示す。この場合、DSC11の動作点は、動作点P1とほとんど変わらない動作点P2に設定されている。
以下において、「最適動作点」とは、DSC11によって出力される電力が最大になるときの電圧と電流とによって特定される動作点を意味する。また、「非動作点」とは、DSC11の出力が開放されているときの開放電圧と、値が0である電流とによって特定される動作点を意味する。なお、非動作点において、DSC11によって光から変換された電力は0となる。
図1の(b)(c)にそれぞれ示した動作点Pmax1・Pmax2は、最適動作点である(以下、動作点Pmaxを最適動作点Pmaxと称する)。また、図1の(b)(c)にそれぞれ示した動作点Pocは、非動作点である(以下、動作点Pocを非動作点Pocと称する)。そして、図1の(b)に示される状況において、DSC11の動作点は、最適動作点Pmax1と非動作点Pocとを除く両者の間の範囲に含まれるように、動作機器12の電力消費特性(後述)を定めている。また、図1の(c)に示される状況において、動作機器12の電力消費特性の同じ設定によって、DSC11の動作点は、最適動作点Pmax2と非動作点Pocとを除く両者の間の範囲に含まれるようになっている。
すなわち、動作機器12の電力消費特性を適切に定めるだけで、DSC11の受光エネルギーが変動しても、動作点P1と動作点P2との間の偏差は、最適動作点の偏差に比べて小さくなっている。このことについて、さらに説明する。
図2は、DSCの受光エネルギーの変動に伴う動作点の変動を比較するグラフであり、(a)は従来のDSCの最適動作点の変動状態を示し、(b)は図1に示される光発電装置1のDSCの動作点の変動状態を示す。
図2の(a)に示される、従来のDSCの動作点P101〜P104は、最適動作点である。例えば、最大電力追従(MPPT;Maximum Power Point Tracking)制御により、受光エネルギーが変動しても動作点は常に最適動作点に制御される。なお、動作点P101から動作点P104に向かうにつれて、DSCの受光エネルギーは小さくなっている。
MPPT制御では、DSCの受光エネルギーが変動した場合、DSCから出力される電流が特に大きく変動することが、図2の(a)のグラフから明らかである。
一方、図2の(b)に示される、DSC11の動作点P1は、最適動作点Pmax1と、非動作点Pocとを除く両者の間の範囲に含まれている。同様に、動作点P2は、最適動作点Pmax2と非動作点Pocとを除く両者の間の範囲に含まれている。また、動作点P3は、最適動作点Pmax3と非動作点Pocとを除く両者の間の範囲に含まれている。また、動作点P4は、最適動作点Pmax4と非動作点Pocとを除く両者の間の範囲に含まれている。
望ましくは、動作点P1〜P4の電流値は互いにほぼ等しく、例えば、動作点P1〜P4の電流の偏差は、平均電流値の±5%以内である。かつ、動作点P1〜P4の電圧値も互いにほぼ等しく、例えば、動作点P1〜P4の電圧の偏差は、平均電圧値の±5%以内である。
ここで、図2の(b)に範囲αとして示す電流の偏差(±ΔI)および電圧の偏差(±ΔV)は、動作機器12に流れる電流または印加される電圧の値が、動作機器12が正常に動作するのに許容される変動範囲(定格電流の範囲および/または定格電圧の範囲)内に収まるようにする。これにより、動作機器12に、定格電流から外れた電流が流れたり、定格電圧から外れた電圧が印加されたりすることがないので、動作機器12の安定した動作が保証されるとともに、動作機器12の故障を防止することができる。
(動作機器が有する電力消費特性)
動作機器12は、DSC11によって光から変換された電力を消費するように、直接にまたは間接的にDSC11と接続される。電力がどの程度変換され消費されるかは、動作機器12が有する電力消費特性によって定まる。動作機器12が消費する電力が定まれば、DSC11によって出力される電圧と電流とにより特定されるDSC11の動作点も定まる。
ここで、動作機器12が有する電力消費特性は、動作機器12の抵抗であってよい。これにより、DSC11の種類によらず、動作機器12の抵抗を決めるだけで、動作点が定まる。
例えば、動作機器12の抵抗(値)が高ければ、DSC11によって出力される電圧は高くなるとともに、DSC11によって出力される電流は低くなる。この結果、図2の(b)に示される動作点P1〜P4は、非動作点Pocに近づく。動作機器12の抵抗を大きくすることによって、動作点P1〜P4が、非動作点Pocに近づくほど、動作点P1〜P4の間の偏差は小さくなる。
≪動作機器の動作電圧の設定例≫
動作機器12として、4.75V以上5.25V以下の電圧範囲で正常に動作する(つまり、定格電圧範囲が5V(中心電圧)±5%である)動体センサー(例えば、Parallax社製のもの)を用いた。この場合、適切な抵抗値を備えた動体センサーを選択することによって、DSC11の受光エネルギーがどのように変動しても、動体センサーの動作電圧を4.75V以上5.25V以下の電圧範囲に収めることができる。動作電圧が定格電圧範囲に収まれば、動作電流も自ずと、定格電流範囲に収まる。
以上は例であって、例えば、動作機器12として、4.8V以上5.2V以下の電圧範囲で正常に動作する動体センサーや、2.2V以上15V以下の電圧範囲で正常に動作する赤外線センサー(例えば、日本セラミックス株式会社製のもの)などを用いてもよい。
(光発電装置1の設置例)
図3は、図1に示される光発電装置1の設置例を示す図である。
図3に示されるように、光発電装置1は、例えば、建築物21の屋内に設置された物品22(窓、ショーウィンドウなど)にDSC11を配することによって動作する。これにより、DSC11は、太陽光および/または建築物21に配された照明装置を光源とする光を受光して発電できる。
一般的に、光発電装置が、図3に示されるように、屋内や、半屋内で用いられる場合、DSCに入射する光は、屋外で太陽光を受光する場合に比べて弱い。その元々弱い光が、通行人などによって遮られるので、当該DSCが出力する電力は、光発電装置が屋外で用いられる場合と比較して大きく変動する。
例えば、光発電装置1において、通行人23の数が少なければ、DSC11によって受光される光の単位時間あたりのエネルギーが比較的多くなるので、DSC11は、図1の(b)に示される電圧と電流とを出力する。また、通行人23の数が多ければ、DSC11によって受光される光の単位時間あたりのエネルギーが比較的少なくなるので、DSC11は、図1の(c)に示される電圧と電流とを出力する。
(シミュレーション)
図3に示される状況を再現するシミュレーションを実施した。
当該シミュレーションにおいて、通行人23がDSC11に入射する光を遮る動作は、障害物により、DSC11の受光面の3分の1のエリアに影(光が入射しないエリア)をつくることによって再現されている。
DSC11として、30cm×30cmの受光面を有するとともに、変換効率が8.5%であるDSCパネル(以下、パネル)が用いられている。
パネルが受光する光は、100W/mの単位時間面積あたりのエネルギーを有する。
動作機器12として、抵抗値が150Ωである抵抗素子を利用している。なお、当該抵抗素子は、動作機器12を模擬する模擬抵抗である。
パネルが発電する電力を、抵抗素子が消費するように、パネルと抵抗素子とは構成されている。
パネルの最適動作点は、4.2Vの電圧と、0.175Aの電流とによって特定される。また、パネルの非動作点は、5.4Vの電圧(開放電圧)と、0Aの電流とによって特定される。
なお、パネルの短絡電流は0.246Aである。
(シミュレーション結果)
以下の表1は、図3に示される状況を再現したシミュレーション結果を示す。
Figure 2015174188
表1において、「V」として1行目に記載された数値は、パネルが出力する電圧の値を示す。また、「I」として2行目に記載された数値は、パネルが出力する電流の値を示す。
表1に示される、パネルが出力する電圧と電流とによって特定される動作点は、最適動作点と非動作点との間に含まれる。
表1に示されるように、障害物が有るときの電圧値は、障害物が無いときの電圧値と比較し、0.1V小さくなっている。つまり、障害物が無いときの電圧値である5.3Vを基準にすると、電圧値は、約1.9%変動している。
また、障害物が有るときの電流値は、障害物が無いときの電流値と比較し、0.001A小さくなっている。つまり、障害物が無いときの電流値である0.036Aを基準にすると、電流値は、約2.8%変動している。
(比較例)
以下の表2は、表1に結果が示されるシミュレーションにおいて、同じ動作機器12に対して最適動作点で動作するようにしたときのシミュレーション結果を示す。
Figure 2015174188
表2に示されるように、障害物が無いときの電圧値である4.3Vを基準にすると、電圧値は、約9.3%変動している。当該変動と比較すると、表1に結果が示されるシミュレーションでの電圧値の変動(1.9%)は、小さくなっている。
また、障害物が無いときの電流値である0.138Aを基準にすると、電流値は、約25.9%変動している。当該変動と比較すると、表1に結果が示されるシミュレーションでの電流値の変動(約2.8%)は、小さくなっている。
≪光発電装置1の効果≫
以上のように、光発電装置1は、DSC11の動作点の変動を抑制できる。これにより、DSC11の受光エネルギーが変動する場所に、光発電装置1を設置したとしても、動作機器12を従来よりも安定して動作させることができる。また、DSC11が、動作機器12が正常に動作できる範囲から外れる電力を出力することを抑制できるので、動作機器12を従来よりも安定して動作させるとともに、動作機器12の故障を防止することもできる。
さらに、DSC11によって発電される電力が変動したときに、当該変動を打ち消すための動作点制御回路(例えば、昇圧回路や降圧回路)を必要としないので、簡単な構成によって光発電装置1を実現できる。これにより、安定して電力を発電可能であるとともに、低コストである光発電装置1を提供できる。
≪その他の構成≫
図1の(d)に示されるように、光発電装置1は、DSC11が光から変換した電力を消費する可変抵抗13をさらに備えてよい。この場合、可変抵抗13によって、光発電装置1全体の抵抗を調整できるので、最適な動作点の設定が容易になる。
また、DSC11は、動作機器12に電力を供給する独立電源として設けられてよい。この場合、動作機器12は、変動が抑制された電力のみを利用できるので、確実に動作機器12を従来よりも安定して動作させるとともに、動作機器12の故障を防止できる。
また、DSC11の光電変換によって生成された電力が供給される動作機器12の電力消費特性を定めることにより、電力が最大となるときのDSC11の動作点と、DSC11が開放されているときの非動作点とを除く両者の間の範囲で、DSC11を動作させる光発電方法も、本実施形態に含まれる。当該光発電方法によって上述した効果が得られる。
〔実施形態2〕
本発明の第二実施形態について、図4に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、上述の実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
≪光発電装置2a・2Aの構成および動作≫
図4は、本実施形態の光発電装置2a・2Aの構成を示す図であって、(a)はDSC11a・11b・11cが並列に接続された構成を示すブロック図であり、(b)はDSC11A・11B・11Cが直列に接続された構成を示すブロック図であり、(c)は(a)に示される光発電装置2aと(b)に示される光発電装置2Aとにおける動作点の変動状態を示すグラフである。
図4の(a)に示されるように、光発電装置2aは、DSC11a・11b・11c(光発電部)と、動作機器12(機器)とを備える。また、図4の(b)に示されるように、光発電装置2Aは、DSC11A・11B・11C(光発電部)と、動作機器12(機器)とを備える。
(動作点の状態)
光発電装置2a・2Aでは、図4の(c)に示されるように、DSC11aまたは11Aの動作点Paと、DSC11bまたは11Bの動作点Pbと、DSC11cまたは11Cの動作点Pcとは、範囲βに含まれる。
ここで、範囲βは、DSC11a・11b・11cの受光エネルギーが大きく変動した場合に、DSC11a・11b・11cのうちの一つのDSCから、電圧が相対的に低い他のDSCへ、電流が流れ込んでも、当該他のDSCの特性を低下させることが無い範囲、または、DSC11A・11B・11Cのうちの一つのDSCから、電圧が相対的に低い他のDSCへ、電流が流れ込んでも、当該他のDSCの特性を低下させることが無い範囲、を示す。範囲βは、実験などによって定められる。
なお、図4の(c)において、曲線aAは、DSC11aまたは11Aの動作特性を示す。また、動作点Pmax_aは、DSC11aまたは11Aの最適動作点を示す。また、曲線bBは、DSC11bまたは11Bの動作特性を示す。また、動作点Pmax_bは、DSC11bまたは11Bの最適動作点を示す。また、曲線cCは、DSC11cまたは11Cの動作特性を示す。また、動作点Pmax_cは、DSC11cまたは11Cの最適動作点を示す。また、動作点Pocは、DSC11a、11b、11c、11A、11B、または11Cの非動作点を示す。
そして、動作点Paは、動作点Pmax_aと、動作点Pocとを除く両者の間の範囲に含まれる。同様に、動作点Pbは、動作点Pmax_bと動作点Pocとを除く両者の間の範囲に含まれる。また、動作点Pcは、動作点Pmax_cと動作点Pocとを除く両者の間の範囲に含まれる。
(シミュレーション)
図4の(a)・(b)・(c)に示される状況を再現するための複数のシミュレーションを実施した。
当該複数のシミュレーションにおいて、DSC11a・11b・11c・11A・11B・11Cが出力する電圧と電流との相違は、障害物により、DSC11a・11b・11c・11A・11B・11Cの受光面に影をつくることによって再現されている。
DSC11a・11Aとして、30cm×30cmの受光面を有するとともに、変換効率が8.5%であるDSCパネル(以下、パネル)aが用いられている。また、DSC11b・11Bとして、パネルaと同一構成のパネルbが用いられている。また、DSC11c・11Cとして、パネルaと同一構成のパネルcが用いられている。
パネルa・b・cが受光する光は、100W/mの単位時間面積あたりのエネルギーを有する。
動作機器12として、抵抗値が150Ωである抵抗素子を利用している。なお、当該抵抗素子は、動作機器12を模擬する模擬抵抗である。
パネルa・b・cの最適動作点は、4.2Vの電圧と、0.175Aの電流とによって特定される。また、パネルa・b・cの非動作点は、5.4Vの電圧(開放電圧)と、0Aの電流とによって特定される。
なお、パネルa・b・cの短絡電流は0.246Aである。
(個別のパネルのシミュレーション結果)
以下の表3は、パネルa・b・cが個別に抵抗素子へ接続された場合の、動作点の変動を確認した結果を示す。
Figure 2015174188
表3は、表1と同様の形式で示されている。
表3に示されるように、障害物により、パネルaの受光面の50%のエリアに影がつくられたときの電圧値は、障害物が無いときにパネルcが出力する電圧値と比較し、0.1V小さくなっている。つまり、障害物が無いときの電圧値である5.3Vを基準にすると、電圧値は、約1.9%変動している。
また、障害物により、パネルaの受光面の50%のエリアに影がつくられたときの電流値は、障害物が無いときにパネルcが出力する電流値と比較し、0.001A小さくなっている。つまり、障害物が無いときの電流値である0.036Aを基準にすると、電流値は、約2.8%変動している。
次に、障害物により、パネルbの受光面の20%のエリアに影がつくられたときの電圧値は、障害物が無いときにパネルcが出力する電圧値と同一である。
また、障害物により、パネルbの受光面の20%のエリアに影がつくられたときの電流値は、障害物が無いときにパネルcが出力する電流値と同一である。
(並列に接続されたパネルのシミュレーション結果)
以下の表4は、パネルa・b・cが、図4の(a)に示されるように、並列に接続された場合の、動作点の変動を確認した結果を示す。
Figure 2015174188
表4は、表1と同様の形式で示されている。
表4に示されるように、障害物により、パネルa・b・cのうちの2枚のパネルの受光面の50%のエリアに影がつくられたとき(パターン2に対応)の電圧値は、障害物が無いとき(パターン1に対応)の電圧値と比較し、0.05V小さくなっている。つまり、障害物が無いときの電圧値である5.3Vを基準にすると、電圧値は、約0.9%変動している。
また、障害物により、パネルa・b・cのうちの2枚のパネルの受光面の50%のエリアに影がつくられたとき(パターン2に対応)の電流値は、障害物が無いとき(パターン1に対応)の電流値と比較し、0.002A小さくなっている。つまり、障害物が無いときの電流値である0.105Aを基準にすると、電流値は、約1.9%変動している。
(直列に接続されたパネルのシミュレーション結果)
以下の表5は、パネルa・b・cが、図4の(b)に示されるように、並列に接続された場合の、動作点の変動を確認した結果を示す。
Figure 2015174188
表5は、表1と同様の形式で示されている。
表5に示されるように、障害物により、パネルa・b・cのうちの2枚のパネルの受光面の50%のエリアに影がつくられたとき(パターン2に対応)の電圧値は、障害物が無いとき(パターン1に対応)の電圧値と比較し、0.3V小さくなっている。つまり、障害物が無いときの電圧値である16.0Vを基準にすると、電圧値は、約1.9%変動している。
また、障害物により、パネルa・b・cのうちの2枚のパネルの受光面の50%のエリアに影がつくられたとき(パターン2に対応)の電流値は、障害物が無いとき(パターン1に対応)の電流値と比較し、0.001A小さくなっている。つまり、障害物が無いときの電流値である0.035Aを基準にすると、電流値は、約2.9%変動している。
(シミュレーション結果のまとめ)
従来では、複数のDSCが接続された形態で各DSCの受光エネルギーが変動した場合、各DSCが出力する電圧と電流との相違に起因し、電圧が相対的に高いDSCから電圧が相対的に低いDSCへ、電流が流れこむことがあった。
しかし、表3〜表5に結果が示されたシミュレーションでは、DSC11a・11b・11cの間、または、DSC11A・11B・11Cの間において、他のDSCの特性を低下させるような電流の流れこみは発生しなかった。また、1つのDSCから他のDSCへ電流が流れ込む結果、電流の一番小さいDSCの電流に律速されるという問題を考慮する必要が無い。なぜなら、各DSCの出力特性の差がほとんど無いからである。
≪光発電装置2a・2Aの効果≫
以上のように、DSC11a・11b・11cの間における電流の流れこみによるDSC11a・11b・11c・11A・11B・11Cの故障を防止できる。また、DSC11A・11B・11Cの間における電流の流れこみによるDSC11A・11B・11Cの故障を防止できる。また、電流が律速されることを防止できる。
〔実施形態3〕
本発明の第三実施形態について、図5に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、上述の実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
≪光発電装置3の構成および動作≫
図5は、本実施形態の光発電装置3に関する図であって、(a)は光発電装置3の他の設置例を示す図であり、(b)はDSC11x・11yを接続する形態における各動作特性の相互関係を示すグラフであり、(c)は上記各動作特性の他の相互関係を示すグラフであり、(d)は比較例としての当該相互関係を示すグラフである。
図5の(a)に示されるように、光発電装置3は、DSC11x・11y(光発電部)と、動作機器12(機器)とを備える。動作機器12は、例えば、人感センサーであり、DSC11x・11yが光から変換した電力を消費し、エスカレータ31の利用者を検知してエスカレータ31に動作開始・停止信号を送信するものであってよい。
なお、DSC11x・11y・エスカレータ31は、図4の(a)に示されるDSC11a・11b・動作機器12と同様に接続される(このとき、DSC11cは存在しないものとする)。または、DSC11x・11y・エスカレータ31は、図4の(b)に示されるDSC11A・11B・動作機器12と同様に接続される(なお、DSC11Cは存在せず、DSC11Bと動作機器12とが接続されるものとする)。
光発電装置3は、エスカレータ31の側壁32x・32yに、それぞれ、DSC11x・11yを配することによって動作する。DSC11x・11yは、太陽光および/またはエスカレータ31が設置された場所の近辺に配された照明装置を光源とする光を受光して発電できる。
一般的に、エスカレータ31を利用する利用者の単位時間あたりの人数は変動する。さらに、側壁32xの受光エネルギーと、側壁32yの受光エネルギーとは異なる。以下では、側壁32yの受光エネルギーが、側壁32xの受光エネルギーよりも小さい場合について説明する。
(動作特性の設定例1)
図5の(b)に示されるように、DSC11xの動作点は、エスカレータ31を利用する利用者の単位時間あたりの人数が最も少ないときには、曲線xaによって示される曲線上に存在する。また、DSC11xの動作点は、当該人数が最も多いときには、曲線xbによって示される曲線上に存在する。また、DSC11yの動作点は、当該人数が最も少ないときには、曲線yaによって示される曲線上に存在する。また、DSC11yの動作点は、当該人数が最も多いときには、曲線ybによって示される曲線上に存在する。
なお、エスカレータ31を利用する利用者の単位時間あたりの人数は、連続的に変化するので、DSC11xの動作点が存在する曲線は、曲線xaと曲線xbとの間の領域に存在する。また、DSC11yの動作点が存在する曲線は、曲線yaと曲線ybとの間の領域に存在する。各領域を、以下では「変動領域」と記載する。
動作点Pmax_xaは、DSC11xが曲線xaにそって動作するときの最適動作点を表す。また、動作点Pmax_xbは、DSC11xが曲線xbにそって動作するときの最適動作点を表す。また、動作点Pmax_yaは、DSC11yが曲線yaにそって動作するときの最適動作点を表す。また、動作点Pmax_ybは、DSC11yが曲線ybにそって動作するときの最適動作点を表す。
動作点Pocは、DSC11xの非動作点と、DSC11yの非動作点とを表す。
領域Dは、動作点Pmax_xaと動作点Pocとを除く間の範囲と、動作点Pmax_xbと動作点Pocとを除く間の範囲との間の領域である変動領域と、動作点Pmax_yaと動作点Pocとを除く間の範囲と、曲線ybにおける動作点Pmax_ybと動作点Pocとを除く間の範囲との間の領域である変動領域とが、重複する領域を表す。
つまり、領域Dには、DSC11xの変動領域と、DSC11yの変動領域との双方に所属する少なくとも1点の重複点が含まれている。
そして、領域Dが存在する場合、動作機器12の抵抗を適切に設定することにより、DSC11xの動作点を、領域Dに含まれる動作点または領域Dの近くの動作点に設定できるとともに、DSC11yの動作点を、領域Dに含まれる動作点または領域Dの近くの動作点に設定できる。
(動作特性の設定例2)
図5の(c)に示されるように、DSC11xの動作特性と、DSC11yの動作特性とが、交差するように、各動作特性を設定してもよい。
動作点Poc_xは、DSC11xの非動作点を表す。また、動作点Poc_yは、DSC11yの非動作点を表す。
領域Daは、動作点Pmax_xaと動作点Poc_xとを除く間の範囲と、動作点Pmax_xbと動作点Poc_xとを除く間の範囲との間の領域である変動領域と、動作点Pmax_yaと動作点Poc_yとを除く間の範囲と、曲線ybにおける動作点Pmax_ybと動作点Poc_yとを除く間の範囲との間の領域である変動領域とが、重複する領域を表す。
つまり、領域Daには、DSC11xの変動領域と、DSC11yの変動領域との双方に所属する少なくとも1点の重複点が含まれている。
そして、領域Daが存在する場合、動作機器12の抵抗を適切に設定することにより、DSC11xの動作点を、領域Daに含まれる動作点または領域Daの近くの動作点に設定できるとともに、DSC11yの動作点を、領域Daに含まれる動作点または領域Daの近くの動作点に設定できる。
≪光発電装置3の効果≫
以上により、DSC11xと、DSC11yとによって受光される光における単位時間あたりのエネルギーが互いに異なっても、DSC11xの変動領域と、DSC11yの変動領域とが重複する領域(領域D・Da)を有することにより、当該重複する領域に含まれる領域、または、当該重複する領域に近い領域において、DSC11x・11yを動作させることができる。これにより、DSC11xの動作特性と、DSC11yの動作特性とを近づけることができるので、一方のDSCから他方のDSCへ電流が流れ込み、DSCの特性を低下させる問題や、動作機器12に印加される電圧が変動する問題を抑制することができる。
換言すれば、DSC11x・11yが、異なる光の照射条件下におかれた場合にも、DSC11x・11yの動作点の変動を抑制できる。
また、DSC11x・11yを異なる光の照射条件下に設置できるので、従来よりも設置面積を多く確保できる。
(比較例)
光発電装置のDSCが、上述の領域D・Daを有さない場合、図5の(d)において、矢印Eで示されるように、曲線xa・xbと、曲線ya・ybとが乖離する。このように動作特性が乖離している場合には、一方のDSCから他方のDSCへ電流が流れ込み、DSCの特性を低下させる問題や、動作機器12に印加される電圧が変動する問題を抑制することができない。
〔実施形態4〕
本発明の第四実施形態について、図6〜11に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、上述の実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
≪光発電装置4の構成≫
(基本構成)
図6は、本実施形態の光発電装置4の構成を示す図であって、(a)は光発電装置4の全体構成を示す模式図であり、(b)は太陽電池セル11dを構成する多孔質酸化チタンが含む酸化チタン微粒子を示す画像であり、(c)は太陽電池セル11dに用いる色素44の分子構造を示す構造式である。
図6の(a)に示されるように、光発電装置4は、太陽電池セル11d(光発電部)と、外部回路12d(機器)とを備える。
太陽電池セル11dは、ガラス(以下、「基板」とも記載)41と、透明導電膜(以下、「TCO」とも表記)42と、多孔質酸化チタン(以下、「多孔質酸化チタン膜」、「酸化チタン」とも表記)43と、色素44と、電解質45と、対極(以下、「対向電極」とも表記)46とを備える。
TCO42が形成されたガラス41の基板上に、多孔質酸化チタン43が成膜されている。ここで、多孔質酸化チタン膜43は、図6の(b)に示される直径10〜20nmの酸化チタン微粒子を含む。
色素44は、例えば、図6の(c)に示される構造式によって特定されるルテニウム(Ru;Ruthenium)金属錯体色素である。そして、多孔質酸化チタン膜43の表面には、色素44が吸着されている。また、色素44は、カルボキシル基などの官能基を持っており、当該カルボキシル基と酸化チタンとを脱水反応させることにより、酸化チタン43と色素44とは、化学結合されている。
対向電極46には、電解質45の酸化還元反応を活性化する触媒が形成されている。そして、透明導電膜42と多孔質酸化チタン膜43と色素44とを含む構造からなる電極と、対極46との間には、電解質45が浸透させられている。
(製作手順)
図7は、図6に示される光発電装置4が備える太陽電池セル11dの製作手順を示す図であって、(a)は透明導電膜付きガラス基板を準備する工程を示し、(b)は酸化チタン電極を作製する工程を示し、(c)は酸化チタン電極が作製された透明導電膜付きガラス基板を示し、(d)は、色素を吸着させる工程を示し、(e)は太陽電池セル11dを組み立てる工程を示し、(f)は組み立てられた太陽電池セル11dを示す。
より具体的には、図7の(a)・(b)・(c)に示される工程において、TCO付きガラス基板上に、酸化チタン微粒子を分散させたペーストが塗布されて焼成され、多孔質酸化チタン膜43が作製される。そして、図7の(d)に示される工程において、作製された多孔質酸化チタン膜43を色素溶液に浸漬させることにより、酸化チタン表面に色素44を吸着させる。その後、酸化チタン表面に色素44を吸着させた透明導電膜付きガラスと、対極46との間に電解質層を形成させ、周囲を封止する。
以上の工程には、真空プロセスや高温プロセスが存在しないため(各工程において、温度は高くても500℃程度)、従来の光発電装置と比較してプロセスコストを大幅に低減させることができる。
(発電効率を変化させる構成)
光発電装置4では、色素44を吸着させる酸化チタンを多孔質にし、比表面積を広げることにより、吸着させる色素44の量を800〜1000倍までに引き上げるとともに、色素44のHOMO(最高被占軌道;Highest Occupied Molecular Orbital)−LUMO(最低空軌道;Lowest Unoccupied Molecular Orbital)準位を、吸着させる酸化チタン43に適したエネルギー分布と空間分布とに制御できる。
さらに、発電効率を変化させる構成として、以下(1)〜(2)の構成が挙げられる。(1)光発電装置4内の色素44が効率的に光を吸収できるような光マネージメント構成(2)光発電装置4内部の各界面での反応抵抗や電解質45のイオン拡散抵抗、電極の抵抗などの内部抵抗コントロール構成
そして、光発電装置4では、上記(1)を実現するために、光発電装置4内部の光閉じ込め効果の指標としてのヘイズ率を考慮した、酸化チタン微粒子の粒径制御などにより、多孔質酸化チタン43内部の光閉じ込めを実施してよい。これにより、光発電装置4が出力する電流を高めることができる。
また、光発電装置4では、上記(2)を実現するために、光発電装置4の抵抗解析に交流インピーダンス法を導入し、各界面での抵抗解析を実施し、光発電装置4の内部構造や材料開発にフィードバックしてよい。これにより、光発電装置4の内部抵抗を低減することができる。
以上の構成を用いれば、例えば、光発電装置4を5mm角サイズで構成した場合、11.1%のエネルギー変換効率を達成できる。さらに、スペクトル補正を用いれば、例えば11.2%のエネルギー変換効率を達成できる。
(集積構造)
光発電装置4が出力する電圧・電流を大きくする場合、例えば、光発電装置4の受光面積を大きくする。ここで、複数の太陽電池セル11d(以下、「セル」と記載)を並列または直列に接続し、かつ、セルを薄膜シリコン太陽電池や色素増感太陽電池などの薄膜型太陽電池とすれば、光発電装置4の受光面とするガラスの基板51上に、複数のセルを集積してよい。
図8は、図6に示される光発電装置4を複数のセルで構成する形態において、各セルの集積構造例を示す断面図であって、(a)はW型集積構造を示し、(b)はZ型集積構造を示し、(c)はモノシリック型集積構造を示す。
例えば、図8の(a)に示されるように、光発電装置4では、所定の場所に導電層54が形成された基板(以下、「TCO付き基板」とも記載)51(ガラス41が加工されたもの)上と、所定の場所にTCO52(TCO42が加工されたもの)が形成された基板51上とに、電解質45ならびに酸化チタン43および色素44を含む素子が、一つおきに作成される。光発電装置4は、当該二つの基板上に形成された素子が、互い違いになるように、各基板がはり合わせられる、W型集積構造を備えてよい。これにより、各セルは直列に接続される。なお、W型集積構造において、光発電装置4は、封止層53と導電層54とをさらに備えてよい。
W型集積構造は、二枚のTCO付き基板51をはり合わせるだけで、セルを直列に接続できるため、高密度な集積構造を簡単に形成することができる。さらに、W型集積構造と、上述した「発電効率を変化させる構成」とを備えることにより、光発電装置4を5cm角サイズの集積型色素増感太陽電池とした場合、8.4%のエネルギー変換効率を達成できる。
また、例えば、図8の(b)に示されるように、光発電装置4では、一枚のTCO付き基板51上に素子を作製し、もう一枚のTCO付き基板51が、対極として使用されてよい。そして、光発電装置4は、素子が作製されたTCO付き基板51と、対極とをはり合わせられ、セルと隣り合う対極とを電気的に接続する接続層55を作製される、Z型集積構造を備えてよい。これにより、各素子は直列に接続される。
また、例えば、図8の(c)に示されるように、光発電装置4は、図8の(b)に示されるZ型集積構造におけるTCO付き基板51を一枚にした構造であり、酸化チタン43などの各層を順次下部層上に直接形成させて、最終的に、各セルを直列接続させる構造になっている、モノシリック型集積構造を備えてよい。なお、モノシリック型集積構造において、光発電装置4は、カバー材51aと多孔性絶縁層45aとをさらに備えてよい。
(色素の構成)
図9は、図6に示される光発電装置4の色素44のカラーバリエーションを示す画像である。
図9に示されるように、光発電装置4の色素44は、種々のカラーバリエーションを有する。換言すれば、光発電装置4の太陽電池セル11dは、異なる色の色素44を含んでよい。
また、色素44は、緑系色素61および赤茶系色素62を含んでよい。
また、色素44は、特定の波長域において太陽電池セル11dが受光する光に対する吸収ピークを有する色素を含んでよい。
また、複数の種類の色素44を、多孔質酸化チタン膜43の表面に吸着させてよい(共吸着)。
≪光発電装置4の動作≫
異なる色の色素44は、光の吸収ピーク波長が異なるので、異なる色の色素44を利用すれば、発電に使える光の波長範囲を広げることができる。
特に、赤茶系色素62(例えば、約550nmの波長に吸収ピークを有する色素)は、緑系色素61(例えば、約630nmの波長に吸収ピークを有する色素)と比較し、HOMO(最高被占軌道;Highest Occupied Molecular Orbital)−LUMO(最低空軌道;Lowest Unoccupied Molecular Orbital)のギャップが大きくなるため、光発電部が出力する電圧を大きくする傾向を有する。
また、緑系色素61は、赤茶系62色素と比較して長波長側の吸収ピークを有し、吸収する光の波長域が広くなるので、光発電部が出力する電流を大きくする傾向を有する。
図10は、図6に示される光発電装置4の動作を示す概念図である。
図10に示されるように、色素44は、光を吸収して電子eを励起する。電子eは、10−12秒の時間オーダーで多孔質酸化チタン43の伝導帯72に注入され、TCO42を介して外部回路12dへと運ばれる。
酸化された色素44は、Iと示された電解質45から電子eを受け取り、基底状態(酸化される前の状態)に戻る。一方、色素44で酸化された、I と示された電解質45は、対極46まで拡散し、対極46から電子eを受け取り、Iと示された還元状態の電解質45に戻る。
図11は、図6に示される光発電装置4が出力する電圧に対する、光発電装置4が出力する電流と、光発電装置4が発電する電力とを示すグラフである。
図11において、横軸は光発電装置4が出力する電圧の値を示す。また、左の縦軸は、光発電装置4が出力する電流の値を示す。また、右の縦軸は、光発電装置4が発電する電力の値を示す。また、上部の実線は、電圧と電流との関係を表す。また、下部の実線は、電圧と電力との関係を表す。
図11に示されるように、最適動作点である動作点Pmax_d(電力POWmaxが2.429mWであるときの動作点)に対応する、電圧Vpmaxは0.583Vであり、電流Ipmaxは4.16mAである。また、非動作点である動作点Poc_dにおいて、開放電圧である電圧Vocは0.736Vである。なお、短絡電流である電流Iscは4.57mAである。
光発電装置4では、太陽電池セル11dの動作点は、動作点Pmax_dと、動作点Poc_dとの間に含まれる。
≪光発電装置4の効果≫
以上のように、太陽電池セル11dは、異なる色の色素44を含むことにより、太陽光の分光スペクトルが時刻によって変化したり、屋内で点灯される光源の種類が変わることによって、分光スペクトルが変化したりしても、発電量が低下することを抑止できる。
また、太陽電池セル11dが種々の色に着色された、デザイン性に優れた光発電装置4を提供できる。
また、以上のように、太陽電池セル11dが特定の波長域において光に対する吸収ピークを有する色素44を含むことにより、太陽電池セル11dが受光する光のうち、特定の波長域の光を選択的に電力へ変換できる。例えば、特定の波長域の光が選択的に電力へ変換されることで、電力の変換量を変化させ、太陽電池セル11dの動作点を制御できる。
なお、太陽電池セル11dが受光する光(例えば、朝日、日中の太陽光、夕日、蛍光灯を光源とする光、発光ダイオード(LED;Light-Emitting Diode)を光源とする光)に対し、光の強度の最も強い波長域に吸収ピークを有する色素を用いることで、太陽電池セル11dの発電効率を最も高くすることもできる。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る光発電装置1・2a・2A・3・4は、光を電力に変換する光発電部(色素増感太陽電池11・11a〜11c・11A〜11C・11x・11y、太陽電池セル11d)と、上記電力によって動作する機器(動作機器12、外部回路12d)とを備え、上記機器は、上記電力が最大となるときの上記光発電部の動作点Pmax1〜Pmax4・Pmax_a〜Pmax_d・Pmax_xa・Pmax_xb・Pmax_ya・Pmax_yb・Pmax_x〜Pmax_yと、上記光発電部が開放されているときの上記光発電部の非動作点(動作点Poc・Poc_x〜Poc_y)とを除く両者の間の範囲で、上記光発電部を動作させる電力消費特性を有している。
ここで、光発電部によって受光される光が変動する場合、光発電部の動作点も変動する。従来では、当該変動は考慮されず、光発電部によって変換される電力が単に最大化されるように、動作点が制御されていた。
しかし、電力が最大となるときの動作点から、光発電部が開放されているときの非動作点に動作点が近づくほど、光発電部によって受光される光が変動した場合の動作点の変動は小さくなることを、発明者達は発見した。
上記構成によれば、動作点は、電力が最大となるときの動作点と、非動作点とを除く両者の間の範囲に含まれるので、電力が最大化される場合と比較し、動作点の変動は小さくなる。そのような動作点を設定するために、光発電部の出力電圧を調整する制御回路を必要とせず、機器の電力消費特性を設定するだけでよい。これにより、光発電部によって受光される光が変動する場所に、光発電装置を設置したとしても、簡単な構成によって機器を従来よりも安定して動作させることができる。また、光発電部が、機器が正常に動作できる範囲から外れる電力を出力することを抑制できるので、機器の故障を防止することもできる。
本発明の態様2に係る光発電装置では、上記態様1において、上記光発電部が出力する電圧の変動範囲は、中心電圧±5%であってよい。
上記構成によれば、上述した効果が得られる確実性を高めることができる。
本発明の態様3に係る光発電装置では、上記態様1または2において、上記電力消費特性は、上記機器が有している抵抗であってよい。
上記構成によれば、光発電部の種類によらず、機器の抵抗を決めるだけで、動作点の変動を小さくした動作を光発電部に行わせることができる。
本発明の態様4に係る光発電装置は、上記態様1から3のいずれか1態様において、上記電力を消費する可変抵抗13をさらに備えてよい。
上記構成によれば、可変抵抗によって、最適な動作点の設定が容易になる。
本発明の態様5に係る光発電装置は、上記態様1から4のいずれか1態様において、一つの上記光発電部から電圧が相対的に低い他の上記光発電部へ、電流が流れ込んでも、当該他の光発電部の特性を低下させることが無い、複数の上記光発電部を備えてよい。
上記構成によれば、複数の光発電部の間における電流の流れこみによる光発電部の故障を防止できる。
本発明の態様6に係る光発電装置は、上記態様1から5のいずれか1態様において、一つの上記光発電部の動作点が含まれる上記両者の間の範囲と、他の上記光発電部の動作点が含まれる上記両者の間の範囲とは、重複点(領域D・Da)を有する、複数の上記光発電部を備えてよい。
上記構成によれば、複数の光発電部のうちの一つの光発電部と、他の光発電部とによって受光される光における単位時間あたりのエネルギーが互いに異なっても、重複点または当該重複点に近い動作点において、各光発電部を動作させることができる。換言すれば、複数の光発電部が、異なる光の照射条件下におかれた場合にも、複数の光発電部の動作点の変動を抑制できる。
なお、上記構成を実施するにあたり、後述するコンピュータによって実現された光発電制御装置により、光発電装置を制御してよい。
本発明の態様7に係る光発電装置では、上記態様1から6のいずれか1態様において、上記光発電部は、上記機器に電力を供給する独立電源として設けられてよい。
上記構成によれば、機器は、変動が抑制された電力のみを利用できるので、確実に機器を従来よりも安定して動作させるとともに、機器の故障を防止できる。
本発明の態様8に係る光発電方法では、光発電部(色素増感太陽電池11・11a〜11c・11A〜11C・11x・11y、太陽電池セル11d)の光電変換によって生成された電力が供給される機器(動作機器12、外部回路12d)の電力消費特性を定めることにより、上記電力が最大となるときの上記光発電部の動作点Pmax1〜Pmax4・Pmax_a〜Pmax_d・Pmax_xa・Pmax_xb・Pmax_ya・Pmax_yb・Pmax_x〜Pmax_yと、上記光発電部が開放されているときの非動作点(動作点Poc・Poc_x〜Poc_y)とを除く両者の間の範囲で、上記光発電部を動作させる。
上記構成によれば、上述した効果が得られる。
〔動的に動作点を設定する構成〕
本発明の各態様に係る光発電装置は、コンピュータによって実現された光発電制御装置によって制御されてもよい。
具体的には、上記光発電制御装置は、光を電力に変換する光発電部と、上記光発電部に接続された機器とを備える光発電装置を制御する光発電制御装置であって、上記電力が最大となるときの上記光発電部の動作点を表す情報を取得する動作点情報取得手段と、上記光発電部が開放されているときの非動作点を表す情報を取得する非動作点情報取得手段と、上記動作点情報取得手段と上記非動作点情報取得手段とによって取得された情報を用い、上記機器が、上記電力が最大となるときの上記光発電部の動作点と、上記光発電部が開放されているときの非動作点とを除く両者の間の範囲で、上記光発電部を動作させる電力消費特性を有するように、上記光発電部の動作点を設定するための情報を生成する動作点設定情報生成手段とを備える。
上記構成によれば、動作点情報取得手段と非動作点情報取得手段とが、情報を動的に取得することにより、動作点設定情報生成手段は、上述のように機器の動作安定化および故障防止が可能な動作点を設定するための情報を動的に生成できる。したがって、当該情報を用いれば、光発電部および/または機器の、種類および/または状態によらず、機器の動作安定化および故障防止を実現できる。さらに、コンピュータを各手段として機能させることで、機器の動作安定化および故障防止を自動化できる。
また、コンピュータを上記光発電制御装置が備える各手段として動作させることにより上記光発電制御装置をコンピュータにて実現させる光発電制御装置のプログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、例えば、赤外線センサー(人感センサーなど)、温度センサー、照度センサー、ガスセンサー、動体センサー(ドップラーレーダーセンサーなど)といった機器が消費する電力を発電するための光発電装置などに利用することができる。
1・2a・2A・3・4 光発電装置
11・11a〜11c・11A〜11C・11x・11y 色素増感太陽電池(光発電部)
11d 太陽電池セル(光発電部)
12 動作機器(機器)
12d 外部回路(機器)
13 可変抵抗
44 色素
61 緑系色素
62 赤茶系色素
D・Da 領域(重複点)
P1〜P4・Pa〜Pc 動作点
Pmax1〜Pmax4・Pmax_a〜Pmax_d・Pmax_xa・Pmax_xb・Pmax_ya・Pmax_yb・Pmax_x〜Pmax_y 動作点
Poc・Poc_x〜Poc_y 動作点(非動作点)

Claims (5)

  1. 光を電力に変換する光発電部と、
    上記電力によって動作する機器とを備え、
    上記機器は、上記電力が最大となるときの上記光発電部の動作点と、上記光発電部が開放されているときの上記光発電部の非動作点とを除く両者の間の範囲で、上記光発電部を動作させる電力消費特性を有していることを特徴とする光発電装置。
  2. 上記光発電部が出力する電圧の変動範囲は、中心電圧±5%であることを特徴とする請求項1に記載の光発電装置。
  3. 上記電力消費特性は、上記機器が有している抵抗であることを特徴とする請求項1または2に記載の光発電装置。
  4. 一つの上記光発電部の動作点が含まれる上記両者の間の範囲と、他の上記光発電部の動作点が含まれる上記両者の間の範囲とは、重複点を有する、複数の上記光発電部を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光発電装置。
  5. 上記光発電部は、上記機器に電力を供給する独立電源として設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の光発電装置。
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