JPWO2015163010A1 - 細切装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、生体組織から幹細胞を効率的に調製するための細切装置を提供することを目的とするものである。本発明に係る細切装置は、筒状部7と、該筒状部7内に設けられている回転軸1と、該回転軸1に設けられている回転刃2と撹拌部材3を含む細切手段4と、前記回転軸1に設けられ、一つ以上の貫通路5を有する安定部材6とを有するものである。

Description

本発明は、生体組織などから細胞を効率的に調製するための装置に関するものである。
生体を構成している細胞としては、大きく分類して分化細胞、TA細胞(Transient Amplifying Cell)および幹細胞がある。分化細胞は最終分化細胞や終末分化細胞とも呼ばれるものであり、神経細胞や臓器を構成する細胞など、異なる種類の細胞へそれ以上分化することはなく、また、ほとんど増殖することはない。TA細胞は分化細胞と幹細胞の中間的なものであり、分化後、活発に増殖して分化細胞となる。幹細胞は自己複製能と多分化能の両方を有する細胞と定義付けられ、自己増殖できると共に、分化してTA細胞となる。
幹細胞は、さらに、受精卵など、個体をも形成可能な分化全能性細胞、ES細胞やiPS細胞等のあらゆる細胞へ分化可能な分化万能性細胞、神経幹細胞や造血幹細胞等の分化可能な細胞系列が限定されているが多様な細胞種へ分化可能な分化多能性細胞、等に分類される。即ち、幹細胞は様々な細胞に分化する能力を有するので、幹細胞を利用すれば、目的の細胞に分化させて損傷を受けた皮膚や臓器などを再生し、治療に役立て得る可能性がある。
しかし、ES細胞の作製には、個体になり得る受精卵や初期胚が必要となる点で、倫理的な問題がある。また、iPS細胞の作製には原がん遺伝子が用いられており、iPS細胞を分化して得られた細胞や組織ががん化しないという保証は無い。一方、例えば靭帯細胞や心筋細胞などの間葉系細胞へ分化する間葉系幹細胞は、上記の問題はないものの、従来、骨髄から単離されていることから、侵襲性が高く、また得られる細胞数が制限される。しかし現在では、幹細胞は低侵襲で採取可能な脂肪組織や臍帯マトリックスなどにも多量に存在することが明らかにされており、これら組織から幹細胞を単離する技術が種々検討されている。
例えば特許文献1には、組織から再生細胞を分離して濃縮するための自動化システムと方法が開示されており、組織を分解する酵素としてコラゲナーゼなどを用いるとされている。また、特許文献2には、脂肪吸引由来物質の細胞を脂肪組織から分離する条件としてコラゲナーゼが挙げられている。さらに特許文献3には、組織片から幹細胞を採取するために、組織片に酵素処理を施すことが記載されている。このように生体組織から幹細胞を得る場合には、生体組織の多くは主にコラーゲンなどの細胞外基質で構成されていることから、細胞を組織から遊離させるため細胞外基質をコラゲナーゼなどの酵素により分解することが行われている。
酵素処理以外に組織の主構造を分解等する手段としては、特許文献4,5には、鋏、メス、カミソリの刃、針が列挙されている。特許文献6には、コラゲナーゼと高浸透圧性媒体の他、レーザ、破石術、ハイフレケーション、水晶体超音波吸引、音波処理、高周波波長、回転ブレード、連続濾過、強制的なスクリーン濾過が例示されている。特許文献7には、具体的な手段の記載は無いものの、酵素による処理の他、脂肪組織を細かく刻んだり剪断することが記載されている。特許文献8には、シリンジ内に装入された脂肪試料を粉砕する装置が記載されている。特許文献9には膵臓の細片からインシュリン分泌細胞を分離する方法が開示されているが、本方法は過剰な消化を避ける意図で必要に応じてトリプシンインヒビターを添加していることからも解る様に膵臓が分泌する酵素を利用したものであって、膵臓の様な特殊な臓器のみに適応は限定される。
特表2007−524396号公報 特表2007−509601号公報 特開2005−287479号公報 特表2007−508018号公報 特開2012−80882号公報 特表2012−505658号公報 特表2005−502712号公報 韓国特許出願公開第10−1202963号明細書 特許第3224164号公報
従来、生体組織、たとえば脂肪組織、臍帯マトリックス、軟骨、皮膚、筋肉、心筋、腱、肝臓、脳、血管などから細胞を分離するために組織を処理する手段としては、マトリックスを構成するコラーゲンをコラゲナーゼにより分解する方法が主に採られていた。例えば特許文献4,5では脂肪組織を鋏で刻んだ後にコラゲナーゼ処理がなされている。
このように生体組織などから幹細胞を得るにはコラゲナーゼを用いる方法が主流であるが、一般に販売されているコラゲナーゼは微生物が合成したものであり、原材料に動物由来成分を使用していることから、異種生物由来物質の混入による拒否反応のおそれのみならず、プリオン等の感染を引き起こす可能性もある。よって、特に再生医療目的の場合には、コラゲナーゼをはじめとする酵素は、できれば使用しないことが望ましい。
一方、特許文献6や特許文献8では酵素による組織の分解以外の処理手段が開示されている。しかしながら特許文献6では血管分画を多く含む脂肪組織を調製することを目的としており、また特許文献8については粉砕によって得られた脂肪組織を移植片として使用することが目的であるため、いずれにおいても細胞そのものの使用を意図したものではない。
本発明は、生体組織から細胞を効率的に調製するのに適した細切装置を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、酵素を用いずに生体組織を細分化することで細胞を分離することを最終的な目標に据えて、生体組織を物理的に切断する手段として回転刃を使用した。生体組織から効率的に細胞を分離するため、回転刃や他の部材との位置関係など、細切装置の構成について鋭意研究を重ねた。その結果、回転刃の他に撹拌部材によって細切手段を構成し、この細切手段を、貫通路を有する安定部材と共に用いることによって、生体組織から細胞を分離できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、上記課題を解決し得た本発明の細切装置は、筒状部と、該筒状部内に設けられている回転軸と、該回転軸に設けられている回転刃と撹拌部材を含む細切手段と、前記回転軸に設けられ、一つ以上の貫通路を有する安定部材とを有するものである。回転刃を、撹拌部材と共に用いることで、撹拌部材の回転に伴い生体組織を筒状部内で移動させ、生体組織を効率よく回転刃に接触させることができる。また、詳細なメカニズムは必ずしも明らかではないが、筒状部の内壁に当接し一つ以上の貫通路を有する安定部材と共に用いることにより、貫通路を通過した生体組織が回転刃にうまく捉えられると考えられる。
これにより、ダメージを受ける細胞の割合をトータルで減らすことができ、酵素を用いなくても生体組織から細胞を効率よく分離できるものであると考えられる。
上記の細切装置において、前記細切手段の回転刃と撹拌部材は、前記安定部材に近い方から、回転刃、撹拌部材の順で配置されていることが好ましい。
上記の細切装置において、前記回転刃は、基部および外周の刃部を有しており、前記回転軸の軸方向における前記刃部の厚さは、前記回転軸の軸方向における前記撹拌部材の厚さよりも薄いものであることが好ましい。
上記の細切装置において、前記刃部が、前記細切手段の回転方向とは反対方向に傾倒していることが好ましい。
上記の細切装置において、前記刃部が回転刃の外周部に設けられていることも好ましい。
上記の細切装置において、前記撹拌部材は一つ以上の撹拌翼を有しており、前記回転軸から前記撹拌翼の先端部へのベクトル方向と、前記回転軸から前記刃部の先端部へのベクトル方向との間に角度差が存在することが好ましい。
上記の細切装置において、前記撹拌翼が、前記細切手段の回転方向とは反対方向に傾倒していることが好ましい。
上記の細切装置において、前記撹拌部材は、前記回転刃と同じ角速度で回転可能に構成されていることが好ましい。
上記の細切装置において、前記細切手段は、前記回転軸の軸方向に往復可能に構成されていることが好ましい。
上記の細切装置において、前記貫通路は、前記安定部材の半径方向よりも周方向のほうが長く形成されていることが好ましい。
上記の細切装置は、前記細切手段を2つ以上有し、少なくとも2つの細切手段の間に前記安定部材が設けられていることが好ましい。
上記の細切装置において、前記安定部材が、前記回転刃の回転動に追従しない態様にて実施することができる。
上記の細切装置において、前記筒状部が、生体組織を導入するための導入口と、前記生体組織から分離された細胞を取り出すための導出口とを有し、前記細切手段が前記筒状部内に設けられていることが好ましい。
上記の細切装置において、前記筒状部内に、第1室と第2室に隔てるフィルターが設けられており、前記導入口は前記第1室に連通し、前記導出口は前記第2室に連通し、前記細切手段が前記第1室内に設けられていることが好ましい。
上記の細切装置において、前記安定部材が、前記筒状部の内壁に当接していることも好ましい。
本発明によれば、酵素を用いなくても、細胞外基質と幹細胞等を含む生体組織、具体的には脂肪組織等から、幹細胞等の細胞を安全かつ効率的に分離することができる。よって本発明は、再生医療の実用化を促進するものとして、産業上非常に優れているものである。
図1は、本発明の実施の形態1にかかる細切装置の分解図である。 図2は、本発明の実施の形態1にかかる細切装置における細切手段の平面図である。 図3は、本発明の実施の形態1にかかる細切装置における細切手段の側面図である。 図4は、本発明の実施の形態1にかかる細切装置における回転刃の平面図である。 図5は、本発明の実施の形態1にかかる細切装置における安定部材の平面図である。 図6は、本発明の実施の形態1にかかる細切装置における安定部材の側面図である。 図7は、本発明の実施の形態1にかかる細切装置における他の細切手段の平面図である。 図8は、本発明の実施の形態1にかかる細切装置における他の細切手段の側面図である。 図9は、本発明の実施の形態1にかかる細切装置の斜視図である。 図10は、本発明の実施の形態2にかかる細切装置の断面図である。 図11は、本発明の実施の形態2にかかる細切装置におけるフィルターの斜視図である。 図12は、本発明の他の実施の形態にかかる細切装置の斜視図である。 図13は、本発明の更に他の実施の形態にかかる細切装置の断面図である。 図14(a)は、比較例1における細切装置の分解図であり、(b)は、(a)の組み立て図であり、(c)は、比較例1における細切後の回転刃の様子を示す写真である。
本発明の細切装置は、筒状部と、該筒状部内に設けられている回転軸と、該回転軸に設けられている回転刃と撹拌部材を含む細切手段と、前記回転軸に設けられ、一つ以上の貫通路を有する安定部材とを有するものである。生体組織を、回転刃だけで細切しようとすると、筒状部内の生体組織が十分に撹拌されないために回転刃に接触することができず、未細切の組織が残ってしまう。ここで回転刃は、単数又は複数の刃部を有し、当該刃部は、回転軸を中心に回転可能に構成されたものである。本発明では、回転刃を撹拌部材と共に用いることにより、未細切の生体組織を移動させて回転刃に接触させることができる。また、詳しいメカニズムは必ずしも明らかではないが、一つ以上の貫通路を有する安定部材と共に用いることにより、貫通路から流出してくる生体組織が回転刃にうまく接触できるものと考えられる。すなわち、貫通路、撹拌部材、および回転刃の協働により生体組織が効率よく細切され、大きなダメージを受ける幹細胞等の細胞の割合をトータルで減らすことができる。したがって、本発明により、仮に酵素を用いなくても生体組織から幹細胞等の細胞を効率よく分離することができる。なお、安定部材は、筒状部内壁に当接していても離間していてもよいが、安定部材を筒状部内壁に当接させれば、回転刃の回転が一層安定し、かつ、処理中の生体組織が安定部材と筒状部内壁との間を通らずに貫通路を通るため、生体組織をより確実に回転刃に接触させることができる。一方、安定部材と筒状部内壁とを離間させれば、貫通路を通過できないほど大きな生体組織が、筒状部内壁と安定部材の間を通過可能となり、貫通路が詰まってしまうことを防ぐことができる。また、安定部材と筒状部内壁との間の接触抵抗が無いため回転軸にかかるトルクを抑えることができる。以下、本発明のより好ましい実施態様について、図面を用いながら説明する。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1にかかる細切装置について、図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1にかかる細切装置の分解図である。図1において、回転軸1には、回転刃2、12と撹拌部材3、13を含む細切手段4、14がそれぞれ設けられている。以下、回転刃2と回転刃12に違いがない説明箇所においては、単に「回転刃2」と記載する場合がある。撹拌部材3、細切手段4において以下同じである。図1においては、別々の部材である基部2aと刃部2bによって回転刃2が構成されているが、これらは一体的に形成されたものであってもよい。なお、細切効率の関係上、刃部2bは、回転刃2の外周部に設けられていることが好ましい。また、細切手段4、14の間には、貫通路5を有する安定部材6が設けられている。
以上のように回転軸1に設けられた細切手段4および安定部材6は、筒状部7に挿入されて細切装置を構成している。安定部材6は、筒状部7の内壁に当接しているため、回転軸1が回転しても筒状部7の内部で揺動することを防止している。
貫通路5は、筒状部7の内部の生体組織が安定部材6によって堰き止められることなく軸方向に移動できるように、安定部材6を貫通して設けられた通路である。したがって、貫通路5は、生体組織の流動を阻止するものでなければどのような形状のものであってもよく、安定部材6内を通る孔であってもよいし、安定部材6の側面に形成された溝であってもよい。
図2および図3は、細切手段4の拡大図であり、図2は、細切手段4の平面図であり、図3は、細切手段4を図2のA方向からみた側面図である。
図2において、細切手段4は、矢印Bの方向に回転するものである。上述のように、回転刃2は、基部2aと刃部2bを有しているが、これらは一体的に形成されたものであってもよい。また、撹拌部材3は、2箇所に撹拌翼3aを備えている。撹拌翼3aの個数は、1つであってもよいし複数であってもよい。一例として、図2には一つの刃部2bに対して一つの撹拌翼3aを1対1に設けた場合の実施形態を記載している。また、撹拌翼3aの形状についても特に限定はなく、細胞にダメージを与えないように、生体組織片を撹拌できる形状であればよく、図2では回転方向Bに対して前方側が平らな場合の実施形態を示している。刃部2bによって切断された生体組織片は隣接する撹拌翼3aにより刃部2bから一旦引き離される。これにより刃部2bが次の生体組織片を即座に細切することが可能となる。すなわち、刃部2bによって生体組織片を細切するステップに引続き、細切された生体組織片を撹拌翼3aによって撹拌するステップが連続して起こることが、生体組織片に対する効果的な細切を可能とし、細胞の調製効率を向上させることが出来る。さらに、撹拌翼3aの回転によって生体組織片は撹拌され続けるため、未細切の生体組織片が筒状部内に偏って存在する状態が生じることがなく、筒状部内の生体組織片を満遍なく細切することが出来る。
なお、刃部2bの刃角(刃物角)は、小さいほうが好ましい。なぜならば、刃角が大きすぎると、生体組織が圧潰されるおそれがあり、生体組織が小さく細切はされるものの、生体組織の内部に存在する細胞がダメージを受ける可能性があるからである。したがって、刃角は、好ましくは45度以下、より好ましくは40度以下、さらに好ましくは35度以下である。一方、刃角の下限は特にはないが、刃角が小さすぎると、刃先の減りが早くなってしまうため、例えば、1度以上、より好ましくは10度以上、さらに好ましくは20度以上である。
回転軸1の中心から刃部2bの刃先へのベクトル方向と、回転軸1の中心から撹拌翼3aの先端部へのベクトル方向とは、一定の角度αを為している。すなわち、回転刃2と撹拌部材3とは固定された関係にあり、回転軸1が回転する際には、撹拌部材3は、回転刃2と同じ角速度で回転する。角度αは特に限定されるものではなく、回転刃や撹拌翼の数に応じて自由に設定すればよいが、刃部2bによって安定部材の貫通路を通過してきた生体組織片を細切するステップに引続き、細切された生体組織片を撹拌翼3aによって撹拌するステップが生じることが好ましいことから、1つの刃部2bに対して撹拌翼3bの位置が回転方向について位相が遅れるように、かつ角度αは、例えば1°以上、好ましくは5°以上、より好ましくは10°以上である配置であることが望ましい。角度αの上限は特にないが、例えば60°以下、50°以下、40°以下とすることができる。
回転刃2の回転半径、すなわち刃部2bの回転半径は特に限定しないが、回転半径が大きいほど多くの生体組織を処理できるため、例えば4mm以上、好ましくは10mm以上、より好ましくは12mm以上、更により好ましくは15mm以上である。回転半径が小さいほど、回転に必要な力が小さくなり、また装置がコンパクトになり生体組織を処理する際に取り扱いが容易になるから、回転刃2の回転半径は、例えば150mm以下、好ましくは100mm以下、より好ましくは50mm以下、さらにより好ましくは20mm以下である。
撹拌翼3aの回転半径は、筒状部の隅に逃げ込んだ生体組織を掻き出して、未細切の状態の生体組織が残り続けることを防止できる大きさであることが好ましいため、例えば、4mm以上、好ましくは10mm以上、より好ましくは12mm以上、更により好ましくは15mm以上である。回転半径が小さいほど、回転に必要な力が小さくなり、また装置がコンパクトになり生体組織を処理する際に取り扱いが容易になるから、撹拌翼3aの回転半径は、例えば150mm以下、好ましくは100mm以下、より好ましくは50mm以下、さらにより好ましくは20mm以下である。
撹拌翼3aの回転半径に対する回転刃2の回転半径の比率に特段の制限はないが、例えば0.5倍以上、好ましくは1倍以上、より好ましくは1.2倍以上であり、上限についても特に制限はないが、例えば2倍以下、好ましくは1.5倍以下、より好ましくは1.3倍以下である。
図2に示されているように、撹拌翼3aは、細切手段4の回転方向(矢印B)とは反対方向に傾倒していることが好ましい。撹拌部材3の回転時における生体組織片と撹拌翼3aとの衝突角度を浅くして、生体組織片が撹拌翼3aに垂直に衝突しないようにすることにより細胞に与えるダメージをより小さくするためである。同様に、刃部2bも、細切手段4の回転方向(矢印B)とは反対方向に傾倒していることが好ましい。なお、本発明において、撹拌翼もしくは刃部が「回転方向とは反対方向に傾倒している」状態とは、撹拌翼もしくは刃部の先端と回転軸の中心を結んだ直線が、撹拌翼もしくは刃部の回転方向(矢印B)に対して前側の根元と回転軸の中心を結んだ直線よりも、回転方向(矢印B)とは逆向きに0°よりも大きな角度を有する状態のことを意味している。
図3に示されているように、回転軸1の軸方向(矢印C)における刃部2bの厚さは、回転軸1の軸方向における撹拌部材3の厚さよりも薄いことが好ましい。生体組織の細切効率の向上、撹拌効率の向上、および、幹細胞に与えるダメージをより小さくする観点からである。刃部2bの厚さに対する撹拌部材3の厚さ比率に特段の制限はないが、例えば2倍以上、好ましくは4倍以上、より好ましくは6倍以上であり、上限についても特に制限はないが、例えば25倍以下、好ましくは20倍以下、より好ましくは15倍以下である。刃部の厚さは、鋭さの観点から薄いほうが好ましく、例えば1mm以下、好ましくは0.5mm以下、より好ましくは0.1mm以下である。
図4は、図2における細切手段4から撹拌部材3を取り外したときに観察できる回転刃2の平面図である。図4に示されているように、刃部2bは、基部2aに固定されている。固定の方法は特に限定はないが、ビス留めでもよいし、基部2aに、刃部2bの形状に勘合する形状を設けて両者を嵌め込むようにしてもよい。このように、基部2aと刃部2bとを別部材で構成していれば、刃部2bが摩耗して回転刃2の破砕性能が落ちた場合でも、刃部2bを取り替えることができる。もちろん、刃部2bと基部2aとを一体的に構成して回転刃2を構成していてもよい。
図5および図6は、安定部材6の拡大図であり、図5は、安定部材6の平面図、図6は安定部材6の側面図である。安定部材6が筒状部7の内壁に当接する部位のOリング部材6aには、安定部材6と筒状部7の内壁との間の気密性を保つために安定部材6と筒状部7の内壁とを当接させる場合には、シリコーンゴム等のシリコーン樹脂やプラスチックを用いることが好ましい。図1に示すような構成で、安定部材6は、回転軸1に固定されていて、回転軸1の回転に追従して回転するように構成されていてもよいし、回転軸1に回転自在に固定されていて、回転軸1の回転に追従しない構成であってもよい。安定部材6が回転軸1の回転に追従しない構成とすることにより、この安定部材6と、回転軸1の回転に追従する回転刃2との間に相対的な回転関係が生じるため、貫通路5から出てきた生体組織に対して回転刃2が有効に細切を施すことができる。なお、安定部材6の外径(直径)に特に制限はないが、例えば、5mm以上、好ましくは10mm以上、より好ましくは15mm以上であり、上限についても特に制限はないが、例えば、200mm以下、好ましくは150mm以下、より好ましくは100mm以下である。筒状部7の内径は、安定部材6の外径とほぼ同じ大きさに設定される。
貫通路5の形状や大きさは特に限定されるものではなく、処理する生体組織の種類、大きさ、性状等に応じて適宜設定すればよいが、図5のように、貫通路5を、安定部材6の半径方向よりも周方向のほうが長くなるように形成する、例えば、貫通路5の通路方向に垂直な断面形状を円形にするのではなく、同じ断面積でも、安定部材の半径方向よりも周方向が長い形状とすることで、貫通路5を通過可能な生体組織の体積を変えることなく、安定部材6の半径を小さくすることができ、細切装置全体をコンパクト化することも可能である。
図7および図8は、図1に示された細切手段14を示すものであり、図7は、細切手段14の平面図であり、図8は側面図である。細切手段14は、基本的には図2および図3に示した細切手段4と同じく、基部(12a)と刃部(12b)を有する回転刃(12)と、撹拌翼(13a)を有する撹拌部材(13)とを備えている。ただし、細切手段4とは異なり、回転刃12の基部12aには、回転軸1の軸先を受けるための雌ネジ部12cが設けられている。雌ネジ部12cの内壁に形成されているネジは、回転軸1の回転によってねじ込みが一層絞まる方向に切られている。
図1から分かるように、細切手段4の回転刃2と撹拌部材3は、安定部材6に対して回転刃2、撹拌部材3の順で配置されている。すなわち、回転刃(2,12)は、撹拌部材(3,13)と安定部材6との間に存在している。このように配置することにより、貫通路5から流出してきた直後の生体組織を回転刃(2,12)の刃部(2b,12b)により効率よく細切することが可能である。また、回転刃(2,12)が、撹拌部材(3,13)と安定部材6との間に存在する配置にすることで、回転刃(2,12)によって細切された後の生体組織片を、効率的に撹拌させることができる。
貫通路5の出入り口と刃部12bとの間の距離は、生体組織の効率的な細切の観点から、好ましくは1mm以下、より好ましくは0.5mm以下、さらに好ましくは0.2mm以下である。一方、回転刃12の回転に必要なクリアランスを確保するために、貫通路5の出入り口と刃部12bとの間の距離は、好ましくは0.01mm以上、より好ましくは0.03mm以上、さらに好ましくは0.05mm以上とする。
図9は、細切装置の斜視図であり、図1に示すように回転軸1に設けられた細切手段4および安定部材6を、筒状部7に挿入した後に、筒状部7をエンドキャップ7aによって封止した状態を示すものである。生体組織の細切は、外界からは遮断された無菌の状態で行うことが好ましい。そこで、回転軸1とエンドキャップ7aの開口部との間の隙間を外界から遮断するため、回転軸1に蛇腹封止部材8を設けることが好ましい。これにより、筒状部7の内部を無菌状態に保ちながら回転軸1を軸方向に往復運動させることができる。
以上のように、本発明の実施の形態1にかかる細切装置によれば、貫通路から流出してくる生体組織が回転刃により効率よく細切され、また、未細切の生体組織を撹拌翼によって移動させて回転刃に接触させることができる。
(実施の形態2)
図10は、本発明の実施の形態2にかかる細切装置の断面図である。実施の形態2にかかる細切装置は、実施の形態1にかかる細切装置と基本的には同様の構成を有しているので、重複する部分の説明は省略する。図10において、実施の形態1にかかる細切装置の構成に加え、筒状部7の内部には、上下からOリング15で挟まれるフィルター部9が設けられていてもよい。このフィルター部9は、細切後の生体組織に残存している粗大な残滓を捕捉して除去することにより、細胞の分離効率を上げることができるものである。このフィルター部9は、筒状部7を第1室7bと第2室7cに隔てるものであり、筒状部7は、生体組織を第1室7bに導入するための導入口7dと、フィルター部9を通過した後の細胞を第2室7cから取り出すための導出口7eとを有している。細切手段4は、第1室7b内に設けられている。細切装置を以上のように構成することによって、生体組織の細切処理、フィルター部9による残滓除去、細胞の取り出しに至るまで、外界からは遮断された無菌の状態で進めることができる。なお、外界から遮断された無菌の状態をつくることができる効果については、フィルター部9がなくとも、筒状部7に導入口7dと、細胞を取り出すための導出口7eが設けられていれば十分である。
なお、図示はしていないが、フィルター部9は、複数配置することにより多段階の分離工程を得ることができる。フィルター部9を複数配置する場合には、上流のフィルターに比べて下流のフィルターは、目開きを小さくする。これによって、細胞をよりいっそう効率よく分離することができる。
図11は、実施の形態2にかかる細切装置におけるフィルター部9の斜視図である。図11に示されるように、フィルター部9は、フィルター9aが上下2枚の支持体9bによって挟まれる形で構成されている。支持体9bが中央部において十字状に形成されているのは、フィルター9aのばたつきを抑えるためである。
以上のように、本発明の実施の形態2にかかる細切装置は、実施の形態1にかかる細切装置による効果に加え、フィルター9aにより残滓の除去を行い、かつ、一連の細胞の調製工程を無菌状態で行うことを可能とするものである。
(その他の実施の形態)
以上、本発明の実施の形態1,2にかかる細切装置を別々に説明してきたが、本発明の細切装置は、少なくとも、筒状部と、回転軸と、この回転軸に設けられている回転刃と撹拌部材を含む細切手段と、回転軸に設けられ、筒状部の内壁に当接し一つ以上の貫通路を有する安定部材とを有するものであれば生体組織を効率よく細切することができるという効果を奏するのであって、その他、実施の形態1,2においてさらに説明した部材や方法をどのように組み合わせても勿論実施可能であり、例えば上記装置を用いて細切した生体組織をさらにコラゲナーゼ等の酵素で処理してもよい。また、その他にも、次のような様々な形態変更を行い得る。
図12は、本発明の他の実施の形態にかかる細切装置の斜視図である。図12に示すように、実施の形態1にかかる細切装置の筒状部7の代わりに、同じく筒状の部分を有するシリンジ10を用いても同様に実施可能である。シリンジ10の上端部分は、シリンジキャップ10aにより閉じられている。シリンジ10を用いる場合には、生体組織の細切時、すなわち細切手段の回転時には、シリンジ10の先端部分は、例えば三方弁11により閉じられており、細切の終了後に三方弁11が開けられて、細切後の生体組織が取り出される。取り出された生体組織は、例えば遠心分離器にかけることにより、沈殿物に含まれる細胞が回収される。なお、シリンジ10から細切後の生体組織が取り出さずとも、シリンジ10のままで遠心分離器にかけることもできる。なお、前記三方弁11は導入口7dと導出口7eの両方の機能を備えている。
上記実施の形態1,2においては、細切手段4を2つ用いた例について説明したが、細切手段4を、1つ、或いは、3つ以上用いてもよい。また、1つの回転刃2に対して刃部2bを2つ用いた例について説明したが、刃部2bを、1つ、或いは、3つ以上用いてもよい。また、上記実施の形態1,2においては、安定部材6の片側だけに回転軸1を有する片持ちの場合について説明したが、回転動作をより安定させるために、図13に示すように、安定部材6の両側に回転軸1を有する両持ちの場合でも使用することができる。すなわち、図13の細切装置は、図10に示した細切装置と共通する部分もあるが、図13の細切装置は、回転軸1が細切手段14(側面図で示してある)、およびフィルター部9(断面図で示してある)を貫通して筒状部7の底部に回転可能に固定されている点で異なる。このように、回転軸1を、片側だけでなく両側で支持することにより、回転軸1の動作をより安定させることができる。なお、回転軸1がフィルター部9を貫通するためには、フィルター9aおよび支持体9bの中央部に貫通した開口を設ける必要がある。もちろん、フィルター部9を用いること自体は本発明の必須の要件ではない。
上記実施の形態1,2においては、撹拌部材3の側面が、回転軸1に平行である場合について示したが、撹拌部材3の側面、特に、撹拌翼3aの側面を回転軸1に対して非平行とし、撹拌翼3aをプロペラのように作用させ、生体組織を回転軸1の軸方向に流す作用を持たせてもよい。なお、生体組織の効率的な細切を促進することと、幹細胞にできるだけダメージを与えないという要求を満たすためには、上記実施の形態1,2のように、撹拌部材3の側面を、回転軸1に平行することが望ましい。本発明において生体組織とは、膵臓のような特殊な酵素を分泌する臓器の組織を除いた、脂肪組織、臍帯マトリックス、軟骨、皮膚、筋肉、心筋、腱、肝臓等が挙げられる。
本願は、2014年4月23日に出願された日本国特許出願第2014−89583号に基づく優先権の利益を主張するものである。2014年4月23日に出願された日本国特許出願第2014−89583号の明細書の全内容が、本願に参考のため援用される。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
(実施例1)
本実施例で用いた回転刃2、撹拌部材3、細切手段4、安定部材6および筒状部7に関する各寸法や動作等については以下の通りである。なお、回転刃2の回転半径と回転刃12の回転半径、刃部2bの刃角と刃部12bの刃角、刃部2bの厚さと刃部12bの厚さ、撹拌部材3の厚さと撹拌部材13の厚さ、撹拌部材3の回転半径と撹拌部材13の回転半径は、それぞれ同じ値に設計した。20mLの脂肪組織を、前記細切装置を用いて細切して細胞を分離し、得られた細胞数の3/20(脂肪組織3mLあたりから得られた細胞数)を、3枚のφ90シャーレにそれぞれ播種して12日間培養した。培養後に得られた細胞数はそれぞれ1.82×10個、2.09×10個、1.92×10個(平均1.94×10個)であった。
回転刃2の回転半径:12.9mm
刃部2bの刃角:22°
刃部2bの厚さ:0.45mm
撹拌部材3の厚さ:4mm
撹拌部材3の回転半径:10.3mm
安定部材6の外径:27mm
筒状部7の内径:27mm
(比較例1)
以下、本発明の比較例1について説明する。比較例1における細切装置は、実施例1(実施の形態1)にかかる細切装置と共通している部分もあるが、実施例1のものとは異なり、撹拌部材3を有していない。図14(a)は、比較例1における細切装置の分解図であり、図14(b)は、図14(a)の組み立て図である。図14(a)および(b)に示すように、比較例1において回転刃2としては、半円柱形状のものを使用した。図14(c)は、比較例1における細切装置を用いて生体組織の細切を行った際の回転刃2付近を撮影した写真である。図14(c)の写真からわかるように、回転刃2には大きな生体組織片16が残存しており、適切に細切されておらず、また刃の回転も不安定であったため、細胞を分離する操作を中止した。
回転刃2の回転半径:12.1mm
刃部2bの刃角:45°
刃部2bの厚さ:3mm
安定部材6の外径:27mm
筒状部7の内径:27mm
(比較例2)
以下、本発明の比較例2について説明する。比較例2における細切装置は、実施例1(実施の形態1)にかかる細切装置と共通している部分もあるが、実施例のものとは異なり、刃部2bおよび12bを有していない。また、撹拌部材3および撹拌部材13はそれぞれ6枚の撹拌翼を有する。
本比較例で用いた撹拌部材3、安定部材6および筒状部7に関する各寸法や動作等については以下の通りである。
撹拌部材3の厚さ:5mm
撹拌部材3の回転半径:26.3mm
撹拌部材13の厚さ:2mm
撹拌部材13の回転半径:26.3mm
安定部材6の外径:26.3mm
筒状部7の内径:26.5mm
20mLの脂肪組織を、細切装置を用いて細切して細胞を分離し、得られた細胞数の3/20(脂肪組織3mLあたりから得られた細胞数)を3枚のφ90シャーレにそれぞれ播種して12日間培養した。培養後に得られた細胞数はそれぞれ5.37×10個、9.07×10個、1.33×10個(平均9.25×10個)であり、実施例1の1/20程度しか得られなかった。
1 回転軸
2 回転刃
2a 基部
2b 刃部
3 撹拌部材
3a 撹拌翼
4 細切手段
5 貫通路
6 安定部材
6a Oリング部材
7 筒状部
7a エンドキャップ
7b 第1室
7c 第2室
7d 導入口
7e 導出口
8 蛇腹封止部材
9 フィルター部
9a フィルター
9b 支持体
10 シリンジ
10a シリンジキャップ
11 三方弁
12 回転刃
12a 基部
12b 刃部
12c 雌ネジ部
13 撹拌部材
13a 撹拌翼
14 細切手段
15 Oリング
16 生体組織片

Claims (15)

  1. 筒状部と、
    該筒状部内に設けられている回転軸と、
    該回転軸に設けられている、回転刃と撹拌部材を含む細切手段と、
    前記回転軸に設けられ、一つ以上の貫通路を有する安定部材と、
    を有することを特徴とする細切装置。
  2. 前記細切手段の回転刃と撹拌部材は、前記安定部材に近い方から、回転刃、撹拌部材の順で配置されていることを特徴とする請求項1に記載の細切装置。
  3. 前記回転刃は、基部および刃部を有しており、前記回転軸の軸方向における前記刃部の厚さは、前記回転軸の軸方向における前記撹拌部材の厚さよりも薄いことを特徴とする請求項1または2に記載の細切装置。
  4. 前記刃部は、前記細切手段の回転方向とは反対方向に傾倒している請求項3に記載の細切装置。
  5. 前記刃部が前記回転刃の外周部に設けられている請求項3または4に記載の細切装置。
  6. 前記撹拌部材は一つ以上の撹拌翼を有しており、前記回転軸から前記撹拌翼の先端部へのベクトル方向と、前記回転軸から前記刃部の先端部へのベクトル方向との間に角度差が存在する請求項3〜5のいずれかに記載の細切装置。
  7. 前記撹拌翼は、前記細切手段の回転方向とは反対方向に傾倒している請求項6に記載の細切装置。
  8. 前記撹拌部材は、前記回転刃と同じ角速度で回転可能に構成されている請求項1〜7のいずれかに記載の細切装置。
  9. 前記細切手段は、前記回転軸の軸方向に往復可能に構成されている請求項1〜8のいずれかに記載の細切装置。
  10. 前記貫通路は、前記安定部材の半径方向よりも周方向のほうが長く形成されている請求項1〜9のいずれかに記載の細切装置。
  11. 前記細切手段を2つ以上有し、少なくとも2つの細切手段の間に前記安定部材が設けられている請求項1〜10のいずれかに記載の細切装置。
  12. 前記安定部材は、前記回転刃の回転動に追従しない請求項1〜11のいずれかに記載の細切装置。
  13. 前記筒状部が、生体組織を導入するための導入口と、前記生体組織から分離された細胞を取り出すための導出口とを有し、前記細切手段が前記筒状部内に設けられている請求項1〜12のいずれかに記載の細切装置。
  14. 前記筒状部内に、第1室と第2室に隔てるフィルターが設けられており、前記導入口は前記第1室に連通し、前記導出口は前記第2室に連通し、前記細切手段が前記第1室内に設けられている請求項13に記載の細切装置。
  15. 前記安定部材が、前記筒状部の内壁に当接している請求項1〜14のいずれかに記載の細切装置。
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