JPWO2015147204A1 - 血管新生増殖因子を阻害する医薬組成物 - Google Patents

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Abstract

血管新生疾患のための医薬組成物、血管新生増殖因子を阻害する医薬組成物、及び、それらの使用の提供。一又は複数の実施形態において、細胞内におけるVEGF遺伝子の発現を抑制可能な、或いは、細胞からのVEGFタンパク質の産生を低減可能な低分子化合物を有効成分とする医薬組成物に関する。また、一又は複数の実施形態において、下記一般式(I)で表される化合物若しくはそのプロドラッグ又はそれらの製薬上許容される塩を有効成分とする医薬組成物に関する。

Description

本開示は、血管新生疾患に関する医薬組成物、血管新生増殖因子(VEGF)を阻害する医薬組成物、及び、それらの使用に関する。
血管新生を伴う疾患として、網膜脈絡膜血管新生疾患やがんなどが知られている。網膜脈絡膜血管新生疾患の代表的な疾患の1つに加齢黄斑変性症がある。加齢黄斑変性症は、加齢に伴い網膜の中心部である黄斑部が変性を起こす疾患である。日本では失明原因の第3位に挙げられることもあり、日本での患者数は推定69万人である。高齢化に伴い、その患者数は増加しつつある。滲出性加齢黄斑変性症は、病的な脈絡膜血管新生(CNV)がその原因であると考えられている。また、がんは日本の死亡原因の約3割を占めており、高齢化により罹患率は増加している。がんの多くは固形がんであり、固形がんでは腫瘍内に生じた新生血管により、腫瘍細胞へ酸素や栄養が供給されることで、腫瘍が増大する。また腫瘍から新生血管内に細胞が侵入し、大血管を通じて、遠くの臓器へ腫瘍細胞が移動する、いわゆる転移が生じる。つまり腫瘍に生じた血管新生はガンの悪化原因であるとされている。
非特許文献1は、特許文献1に開示されるリン酸化酵素であるSRPKに対する阻害効果を示し、かつ、抗ウイルス作用を有する化合物が、網膜での血管新生を抑制できることを開示する。
WO2005/063293
Nowak DG, Bates DO et al. J.Bio.Chem. 2010
本開示は、一態様において、血管新生疾患のための医薬組成物、血管新生増殖因子を阻害する医薬組成物、及び、それらの使用を提供する。
本開示は、一又は複数の実施形態において、血管新生疾患のための医薬組成物であって、細胞内におけるVEGF遺伝子の発現を抑制可能な、或いは、細胞からのVEGFタンパク質の産生を低減可能な低分子化合物を有効成分とする医薬組成物に関する。また、本開示は、一又は複数の実施形態において、血管新生増殖因子を阻害する医薬組成物であって、細胞内におけるVEGF遺伝子の発現を抑制可能な、或いは、細胞からのVEGFタンパク質の産生を低減可能な低分子化合物を有効成分とする医薬組成物に関する。
本開示は、一又は複数の実施形態において、血管新生疾患のための医薬組成物であって、下記一般式(I)で表される化合物若しくはそのプロドラッグ又はそれらの製薬上許容される塩を有効成分とする医薬組成物に関する。
[式(I)において、R1は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、又は置換若しくは無置換の炭素数1―6のアルキル基であり、R2は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基(−NO2)、置換若しくは無置換の炭素数1―6のアルキルオキシ基、又は置換若しくは無置換の炭素数1―6のアルキル基であり、Xは、NH又はOであり、Zは、単環の6員若しくは5員の含窒素複素環、又は、6員若しくは5員の含窒素複素環と6員若しくは5員の脂肪族環、芳香環、若しくは複素環とが縮合した二環の含窒素複素環であり、R3は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、置換若しくは無置換の炭素数1―4のアルキル基、置換若しくは無置換のベンジル若しくはヘテロアリールメチル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロアリール基であり、波線の結合は、シス型若しくはトランス型又はシス型とトランス型の混合物を示す。]
本開示は、一又は複数の実施形態において、血管新生疾患の治療における、細胞内におけるVEGF遺伝子の発現を抑制可能な、或いは、細胞からのVEGFタンパク質の産生を低減可能な低分子化合物の使用に関する。
本開示は、一又は複数の実施形態において、血管新生疾患の医薬組成物の製造における、細胞内におけるVEGF遺伝子の発現を抑制可能な、或いは、細胞からのVEGFタンパク質の産生を低減可能な低分子化合物の使用に関する。
本開示は、一又は複数の実施形態において、細胞内におけるVEGF遺伝子の発現を抑制可能な、或いは、細胞からのVEGFタンパク質の産生を低減可能な低分子化合物を有効成分とする医薬組成物を対象に投与することを含む、血管新生疾患の改善、進行抑制、及び/又は、治療方法に関する。
図1は、化合物1〜3投与後のヒト網膜色素上皮細胞ARPE−19細胞株の培養液における血管内皮細胞増殖因子(VEGF)の発現量をELISAで評価した結果の一例を示すグラフである。 図2は、化合物1〜3投与後の脈絡膜血管新生(CNV)モデルマウスにおけるCNV形成面積を評価した結果の一例を示すグラフである。 図3は、化合物2によるCNV形成面積減少の濃度依存性の一例を示すグラフである。 図4は、化合物2を含む眼軟膏を塗布後のCNVモデルマウスにおけるCNV形成面積を評価した結果の一例を示し、図4AはCNV面積の一例を示すグラフであり、図4Bは強脈絡膜の蛍光顕微鏡画像の一例である。
本開示は、一態様において、「細胞内におけるVEGF遺伝子の発現を抑制可能な、或いは、細胞からのVEGFタンパク質の産生を低減可能な低分子化合物」が、血管新生、とりわけ、脈絡膜血管新生(CNV)を抑制できるという知見に基づく。すなわち、本開示は、一態様において、細胞内におけるVEGF遺伝子の発現を抑制可能な、或いは、細胞からのVEGFタンパク質の産生を低減可能な低分子化合物を有効成分とする、血管新生疾患のための医薬組成物(以下、「本開示に係る医薬組成物」ともいう)に関する。本開示に係る医薬組成物は、一又は複数の実施形態において、血管新生増殖因子を阻害する医薬組成物である。
[血管新生疾患のための医薬組成物]
本開示において「血管新生疾患」とは、血管新生を伴う疾患であって、一又は複数の実施形態において、網膜脈絡膜血管新生疾患、又はがんである。
本開示において「網膜脈絡膜血管新生疾患」は、一又は複数の実施形態において、加齢黄斑変性症、緑内障、網膜静脈閉塞症、又は糖尿病性網膜症である。
本態様の医薬組成物は、一又は複数の実施形態において、対象に投与することによって、血管新生疾患の予防、改善、進行抑制、及び/又は、治療に効果を示しうる。対象としては、一又は複数の実施形態において、哺乳類、ヒト、又は、ヒト以外の哺乳類が挙げられる。よって、本開示に係る医薬組成物は、一又は複数の実施形態において、血管新生疾患の予防、改善、進行抑制、及び/又は、治療のための医薬組成物である。
[医薬組成物の有効成分]
本開示に係る医薬組成物の有効成分は、一又は複数の実施形態において、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)遺伝子の発現を抑制可能な低分子化合物である。VEGF遺伝子の発現を抑制可能な、一又は複数の実施形態において、正常なスプライシングの阻害を含む。
本開示に係る医薬組成物の有効成分は、一又は複数の実施形態において、細胞からのVEGFタンパク質の産生を低減可能な低分子化合物である。細胞からのタンパク質の産生とは、一又は複数の実施形態において、細胞からのタンパク質の分泌である。
「細胞内におけるVEGF遺伝子の発現を抑制可能な、或いは、細胞からのVEGFタンパク質の産生を低減可能な低分子化合物」の具体例は後述する。
本開示において、遺伝子の発現の抑制、及び、タンパク質産生の低減とは、一又は複数の実施形態において、インビトロ及びインビボの少なくとも一方における公知のアッセイ系において、前記低分子化合物を加えた場合の遺伝子の転写若しくは翻訳又はタンパク質の産生を、前記低分子化合物を加えないコントロールと比べて、90%以下、80%以下、70%以下、60%以下、50%以下、40%以下、30%以下、20%以下、又は10%以下とすることをいう。
本開示に係る医薬組成物の有効成分は、一又は複数の実施形態において、さらに、複数のリン酸化酵素のリン酸化活性を阻害可能な低分子化合物である。本開示において、リン酸化酵素に対して阻害可能とは、一又は複数の実施形態において、インビトロ及びインビボの少なくとも一方における公知のタンパク質リン酸化活性阻害のアッセイ系において、前記低分子化合物を加えた場合のタンパク質リン酸化活性を、前記低分子化合物を加えないコントロールと比べて、60%以下、50%以下、40%以下、30%以下、20%以下、又は10%以下にまで阻害できることをいう。前記アッセイ系において、添加する化合物の量は、一又は複数の実施形態において、0.01〜10μMである。タンパク質リン酸化活性阻害アッセイとしては、一又は複数の実施形態において、WO2010/010791に開示されるインビトロ及び/又はインビボにおけるアッセイが挙げられる。
また、本開示は、その他の態様において、本開示に係る医薬組成物を対象に投与することを含む、血管新生疾患の予防、改善、進行抑制、及び/又は、治療方法に関する。また、本開示は、その他の態様において、本開示の血管新生疾患の疾患又は障害の予防、改善、進行抑制、及び/又は、治療方法における本開示に係る医薬組成物の使用に関する。
さらに、本開示は、一又は複数の実施形態において、本開示に係る血管新生疾患のための医薬組成物を製造における、細胞内におけるVEGF遺伝子の発現を抑制可能な、或いは、細胞からのVEGFタンパク質の産生を低減可能な低分子化合物の使用に関する。
本開示において「医薬組成物」は、一又は複数の実施形態において、周知の製剤技術を適用し、投与形態に適した剤形とすることができる。その投与形態としては、これらに限定されないが、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、丸剤、トローチ剤、シロップ剤、液剤等の剤形による経口投与が挙げられる。或いは、注射剤、液剤、エアゾール剤、座剤、貼布剤、パップ剤、ローション剤、リニメント剤、軟膏剤、点眼剤等の剤形による非経口投与を挙げることができる。これらの製剤は、これらに限定されないが、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、安定化剤、矯味矯臭剤、希釈剤などの添加剤を用いて周知の方法で製造されうる。
前記賦形剤としては、これらに限定されないがデンプン、バレイショデンプン、トウモロコシデンプン等のデンプン、乳糖、結晶セルロース、リン酸水素カルシウム等を挙げることができる。前記滑沢剤としては、これらに限定されないが、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、セラック、タルク、カルナウバロウ、パラフィン等を挙げることができる。前記結合剤としては、これらに限定されないが、ポリビニルピロリドン、マクロゴール及び前記賦形剤と同様の化合物を挙げることができる。前記崩壊剤としては、これらに限定されないが、前記賦形剤と同様の化合物及びクロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、架橋ポリビニルピロリドンのような化学修飾されたデンプン・セルロース類を挙げることができる。前記安定化剤としては、これらに限定されないが、メチルパラベン、プロピルパラベンのようなパラオキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコールのようなアルコール類;塩化ベンザルコニウム;フェノール、クレゾールのようなフェエノール類;チメロサール;デヒドロ酢酸;及びソルビン酸を挙げることができる。前記矯味矯臭剤としては、これらに限定されないが、通常使用される、甘味料、酸味料、香料等を挙げることができる。
また、液剤の製造には、溶媒として、これらに限定されないが、エタノール、フェノール、クロロクレゾール、精製水、蒸留水等を使用することができ、必要に応じて界面活性剤又は乳化剤等も使用できる。前記界面活性剤又は乳化剤としては、これらに限定されないが、ポリソルベート80、ステアリン酸ポリオキシル40、ラウロマクロゴール等を挙げることができる。
本開示における医薬組成物の使用方法は、症状、年齢、投与方法等により異なりうる。使用方法は、これらに限定されないが、有効成分である「細胞内におけるVEGF遺伝子の発現を抑制可能な、或いは、細胞からのVEGFタンパク質の産生を低減可能な低分子化合物」の体内濃度が100nM〜1mMの間のいずれかになるように、間欠的若しくは持続的に、経口、経皮、粘膜下、皮下、筋肉内、血管内、脳内、又は腹腔内に投与することができる。限定されない実施形態として、経口投与の場合、対象(ヒトであれば成人)に対して1日あたり、「細胞内におけるVEGF遺伝子の発現を抑制可能な、或いは、細胞からのVEGFタンパク質の産生を低減可能な低分子化合物」に換算して、下限として0.01mg(好ましくは0.1mg)、上限として、2000mg(好ましくは500mg、より好ましくは100mg)を1回又は数回に分けて、症状に応じて投与することが挙げられる。限定されない実施形態として、静脈内投与の場合には、対象(ヒトであれば成人)に対して1日当たり、下限として0.001mg(好ましくは0.01mg)、上限として、500mg(好ましくは50mg)を1回又は数回に分けて、症状に応じて投与することが挙げられる。
すなわち、本開示は以下の一又は複数の実施形態に関しうる;
〔a1〕 血管新生疾患のための医薬組成物であって、細胞内におけるVEGF遺伝子の発現を抑制可能な、或いは、細胞からのVEGFタンパク質の産生を低減可能な低分子化合物を有効成分とする、医薬組成物。
〔a2〕 細胞内におけるVEGF遺伝子の発現を抑制可能な、或いは、細胞からのVEGFタンパク質の産生を低減可能な低分子化合物を有効成分とする、血管新生疾患の予防、改善、進行抑制、及び/又は、治療のための医薬組成物。
〔a3〕 血管新生疾患が、網膜脈絡膜血管新生疾患及びがんを含む、〔a1〕又は〔a2〕に記載の医薬組成物。
〔a4〕 網膜脈絡膜血管新生疾患が、加齢黄斑変性症、緑内障、網膜静脈閉塞症及び糖尿病性網膜症からなる群から選択される、〔a1〕から〔a3〕のいずれかに記載の医薬組成物。
〔a5〕 前記低分子化合物が、複数のリン酸化酵素のリン酸化活性を阻害可能な低分子化合物である、〔a1〕から〔a4〕のいずれかに記載の医薬組成物。
〔a6〕 〔a1〕から〔a5〕のいずれかに記載の医薬組成物を対象に投与することを含む、血管新生疾患の予防、改善、進行抑制、及び/又は、治療の方法。
〔a7〕 血管新生疾患の予防、改善、進行抑制、及び/又は、治療方法における〔a1〕から〔a5〕のいずれかに記載の医薬組成物の使用。
〔a8〕 血管新生疾患の治療における、細胞内におけるVEGF遺伝子の発現を抑制可能な、或いは、細胞からのVEGFタンパク質の産生を低減可能な低分子化合物の使用。
〔a9〕 血管新生疾患の医薬組成物の製造における、細胞内におけるVEGF遺伝子の発現を抑制可能な、或いは、細胞からのVEGFタンパク質の産生を低減可能な低分子化合物の使用。
〔a10〕 細胞内におけるVEGF遺伝子の発現を抑制可能な、或いは、細胞からのVEGFタンパク質の産生を低減可能な低分子化合物を含む医薬組成物を対象に投与することを含む、血管新生疾患の改善、進行抑制、及び/又は、治療の方法。
[細胞内におけるVEGF遺伝子の発現を抑制可能な、或いは、細胞からのVEGFタンパク質の産生を低減可能な低分子化合物]
本開示において「細胞内におけるVEGF遺伝子の発現を抑制可能な、或いは、細胞からのVEGFタンパク質の産生を低減可能な低分子化合物」は、一又は複数の実施形態において、下記一般式(I)で表される化合物若しくはそのプロドラッグ又はそれらの製薬上許容される塩である。
[式(I)において、
1は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、又は置換若しくは無置換の炭素数1―6のアルキル基であり、
2は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基(−NO2)、置換若しくは無置換の炭素数1―6のアルキルオキシ基、又は置換若しくは無置換の炭素数1―6のアルキル基であり、
Xは、NH又はOであり、
Zは、単環の6員若しくは5員の含窒素複素環、又は、6員若しくは5員の含窒素複素環と6員若しくは5員の脂肪族環、芳香環、若しくは複素環とが縮合した二環の含窒素複素環であり、
3は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、置換若しくは無置換の炭素数1―4のアルキル基、置換若しくは無置換のベンジル若しくはヘテロアリールメチル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロアリール基であり、
波線の結合は、シス型若しくはトランス型又はシス型とトランス型の混合物を示す。]
式(I)で表される化合物は、不斉炭素原子が存在する場合、及び/又は、立体異性体が存在する場合、一又は複数の実施形態において、各異性体の混合物又は単離されたものである。
本開示において「プロドラッグ」は、一又は複数の実施形態において、生体内で容易に加水分解され、式(I)で表される化合物を再生するものが挙げられ、例えばカルボキシル基を有する化合物であればそのカルボキシル基がアルコキシカルボニル基となった化合物、アルキルチオカルボニル基となった化合物、又はアルキルアミノカルボニル基となった化合物が挙げられる。また、例えばアミノ基を有する化合物であれば、そのアミノ基がアルカノイル基で置換されアルカノイルアミノ基となった化合物、アルコキシカルボニル基により置換されアルコキシカルボニルアミノ基となった化合物、アシロキシメチルアミノ基となった化合物、又はヒドロキシルアミンとなった化合物が挙げられる。また例えば水酸基を有する化合物であれば、その水酸基が前記アシル基により置換されてアシロキシ基となった化合物、リン酸エステルとなった化合物、又はアシロキシメチルオキシ基となった化合物が挙げられる。これらのプロドラッグ化に用いる基のアルキル部分としては後述するアルキル基が挙げられ、そのアルキル基は置換(例えば炭素原子数1〜6のアルコキシ基等により)されていてもよい。一又は複数の実施形態において、例えばカルボキシル基がアルコキシカルボニル基となった化合物を例にとれば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどの低級(例えば炭素数1〜6)アルコキシカルボニル、メトキシメトキシカルボニル、エトキシメトキシカルボニル、2−メトキシエトキシカルボニル、2−メトキシエトキシメトキシカルボニル、ピバロイロキシメトキシカルボニルなどのアルコキシ基により置換された低級(例えば炭素数1〜6)アルコキシカルボニルが挙げられる。
本開示において「炭素数1〜6のアルキル基」は、一又は複数の実施形態において、メチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基、2−メチル−1−プロピル基、2−メチル−2−プロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、1−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、2−メチル−1−ブチル基、3−メチル−1−ブチル基、2−メチル−2−ブチル基、3−メチル−2−ブチル基、2,2−ジメチル−1−プロピル基、1−へキシル基、2−へキシル基、3−へキシル基、2−メチル−1−ペンチル基、3−メチル−1−ペンチル基、4−メチル−1−ペンチル基、2−メチル−2−ペンチル基、3−メチル−2−ペンチル基、4−メチル−2−ペンチル基、2−メチル−3−ペンチル基、3−メチル−3−ペンチル基、2,3−ジメチル−1−ブチル基、3,3−ジメチル−1−ブチル基、2,2−ジメチル−1−ブチル基、2−エチル−1−ブチル基、3,3−ジメチル−2−ブチル基、2,3−ジメチル−2−ブチル基等が挙げられる。
本開示において「炭素数1〜6のアルキルオキシ基」の「炭素数1〜6のアルキル基」の部分は、一又は複数の実施形態において、前記定義の「炭素数1〜6のアルキル基」が挙げられる。
本開示において、「置換若しくは無置換の」における置換基は、特に言及がない場合、一又は複数の実施形態において、一個又は同一若しくは異なって複数個であり、ハロゲン原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、ニトロ基、水酸基、メチレンジオキシ基、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ベンジルオキシ基、低級アルカノイルオキシ基、アミノ基、モノ低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、カルバモイル基、低級アルキルアミノカルボニル基、ジ低級アルキルアミノカルボニル基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、低級アルカノイルアミノ基、又は低級アルキルスルホンアミド基が挙げられる。ハロゲン原子は、一又は複数の実施形態において、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素の原子が挙げられる。低級アルキルは、一又は複数の実施形態において、前記定義の「炭素数1〜6のアルキル基」が挙げられる。
本開示において「複素環」とは、一又は複数の実施形態において、環を構成する原子中に一環あたり1〜3個のヘテロ原子を含有する非芳香族性の環又は芳香族性の環である。本開示における複素環は、環中に二重結合を含んでいてもよい。本開示における複素環は、単環でもよく、複数の単環が縮合した二環以上の環であってもよい。本開示において「ヘテロ原子」とは、一又は複数の実施形態において、硫黄原子、酸素原子又は窒素原子である。複素環が複数のヘテロ原子を含有する場合、それらは同一又は異なる。
本開示において、アリール基、並びにヘテロアリールメチル基及びヘテロアリール基における「アリール基」は、一又は複数の実施形態において、フェニル基、ナフチル基等の炭素原子数10個以下のアリール基が挙げられる。
本開示において「製薬上許容される塩」とは、薬理上及び/又は医薬上許容される塩を含有し、例えば、無機酸塩、有機酸塩、無機塩基塩、有機塩基塩、酸性又は塩基性アミノ酸塩などが挙げられる。
前記無機酸塩の好ましい例としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩などが挙げられ、有機酸塩の好ましい例としては、例えば酢酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、ステアリン酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩などが挙げられる。
前記無機塩基塩の好ましい例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、アンモニウム塩などが挙げられる。前記有機塩基塩の好ましい例としては、例えばジエチルアミン塩、ジエタノールアミン塩、メグルミン塩、N,N'−ジベンジルエチレンジアミン塩などが挙げられる。
前記酸性アミノ酸塩の好ましい例としては、例えばアスパラギン酸塩、グルタミン酸塩などが挙げられる。前記塩基性アミノ酸塩の好ましい例としては、例えばアルギニン塩、リジン塩、オルニチン塩などが挙げられる。
本開示において「化合物の塩」には、化合物が大気中に放置されることにより、水分を吸収して形成されうる水和物が包含され得る。また、本開示において「化合物の塩」には、化合物が他のある種の溶媒を吸収して形成されうる溶媒和物も包含され得る。
式(I)におけるR1は、一又は複数の実施形態において、水素原子、ハロゲン原子、若しくは水酸基であり、又は、水素原子若しくは水酸基であり、又は、水酸基である。
式(I)におけるR2は、一又は複数の実施形態において、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、若しくは置換若しくは無置換の炭素数1―6のアルキルオキシ基であり、又は、水素原子、ニトロ基、若しくは置換若しくは無置換の炭素数1―3のアルキルオキシ基であり、又は、ニトロ基若しくはメトキシ基である。
式(I)におけるZは、一又は複数の実施形態において、式(I)に示される3つの炭素原子及び2つに窒素原子とともに、単環の6員若しくは5員の含窒素複素環、又は、6員若しくは5員の含窒素複素環と6員若しくは5員の脂肪族環、芳香環、若しくは複素環とが縮合した二環の含窒素複素環を形成することを示す。
式(I)におけるR3は、一又は複数の実施形態において、環Zの1個〜4個の置換基、又は、1個の置換基を示す。R3は、複数の場合、それぞれ独立して同一又は異なる。
式(I)におけるR3は、一又は複数の実施形態において、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、置換若しくは無置換の炭素数1―4のアルキル基、置換若しくは無置換のベンジル基、置換若しくは無置換のアリール基であり、又は、ハロゲンで置換されたフェニル基若しくはトリフルオロメチル基である。
本開示において、上記一般式(I)で表される化合物は、一又は複数の実施形態において、下記式(II)又は(III)で表される化合物である。
[式(II)及び(III)において、R1、R2及びXは式(I)と同様であり、
式(II)において、R4は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、置換若しくは無置換の炭素数1―4のアルキル基、置換若しくは無置換のベンジル若しくはヘテロアリールメチル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロアリール基であり、
式(III)において、Z’は、単環の6員若しくは5員の含窒素複素環であり、R5は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、置換若しくは無置換の炭素数1―4のアルキル基であり、
式(II)及び(III)において、波線の結合は、シス型若しくはトランス型又はシス型とトランス型の任意の割合の混合を示す。]
式(II)において、R1、R2及びXは式(I)と同様であり、Xは、一又は複数の実施形態において、酸素原子である。
式(II)において、R4は、一又は複数の実施形態において、置換若しくは無置換の炭素数1―4のアルキル基、置換若しくは無置換のベンジル基、置換若しくは無置換のアリール基であり、又は、置換若しくは無置換のアリール基であり、1又は複数のハロゲンで置換されたフェニル基である。
式(III)において、R1、R2及びXは式(I)と同様であり、Xは、一又は複数の実施形態において、NHである。
式(III)においてZ’は、一又は複数の実施形態において、式(III)に示される1個のN原子と1個のC原子とともに単環の6員若しくは5員の含窒素複素環を形成することを示す。式(III)においてZ’は、一又は複数の実施形態において、5員の含窒素複素環、又は、5員の含窒素複素芳香環、又は、N原子2個とS原子1個を含む5員の複素芳香環である。
5は、一又は複数の実施形態において、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、若しくは置換若しくは無置換の炭素数1―4のアルキル基であり、又は、置換若しくは無置換の炭素数1―4のアルキル基であり、又は、トリフルオロメチル基である。
上記一般式(I)で表される化合物は、一又は複数の実施形態において、
である。
すなわち、本開示は以下の一又は複数の実施形態に関しうる;
〔b1〕 下記一般式(I)で表される化合物若しくはそのプロドラッグ又はそれらの製薬上許容される塩。
[式(I)において、R1は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、又は置換若しくは無置換の炭素数1―6のアルキル基であり、R2は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基(−NO2)、置換若しくは無置換の炭素数1―6のアルキルオキシ基、又は置換若しくは無置換の炭素数1―6のアルキル基であり、Xは、NH又はOであり、Zは、単環の6員若しくは5員の含窒素複素環、又は、6員若しくは5員の含窒素複素環と6員若しくは5員の脂肪族環、芳香環、若しくは複素環とが縮合した二環の含窒素複素環であり、R3は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、置換若しくは無置換の炭素数1―4のアルキル基、置換若しくは無置換のベンジル若しくはヘテロアリールメチル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロアリール基であり、波線の結合は、シス型若しくはトランス型又はシス型とトランス型の任意の割合の混合を示す。]
〔b2〕 下記一般式(II)又は(III)で表される化合物若しくはそのプロドラッグ又はそれらの製薬上許容される塩。
[式(II)及び(III)において、R1、R2及びXは式(I)と同様であり、式(II)において、R4は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、置換若しくは無置換の炭素数1―4のアルキル基、置換若しくは無置換のベンジル若しくはヘテロアリールメチル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロアリール基であり、式(III)において、Z’は、単環の6員若しくは5員の含窒素複素環であり、R5は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、置換若しくは無置換の炭素数1―4のアルキル基であり、波線の結合は、シス型若しくはトランス型又はシス型とトランス型の任意の割合の混合を示す。]
〔b3〕
で表される化合物若しくはそのプロドラッグ又はそれらの製薬上許容される塩。
上記一般式(I)で表される化合物若しくはそのプロドラッグ又はそれらの製薬上許容される塩は、一又は複数の実施形態において、細胞内におけるVEGF遺伝子の発現を抑制可能な、或いは、細胞からのVEGFタンパク質の産生を低減可能な低分子化合物である。
また、上記一般式(I)で表される化合物若しくはそのプロドラッグ又はそれらの製薬上許容される塩は、一又は複数の実施形態において、血管新生疾患のための医薬組成物の有効成分となりうる。したがって、本開示は、一態様において、上記一般式(I)で表される化合物若しくはそのプロドラッグ又はそれらの製薬上許容される塩を有効成分とする、血管新生疾患のための医薬組成物に関する。本態様の医薬組成物は、一又は複数の実施形態において、血管新生疾患の予防、改善、進行抑制、及び/又は、治療のための医薬組成物である。本態様の医薬組成物の使用方法、及び本態様の医薬組成物を用いた血管新生疾患の予防、改善、進行抑制、及び/又は、治療方法は、上述の同様とすることができる。
また、上記一般式(I)で表される化合物若しくはそのプロドラッグ又はそれらの製薬上許容される塩は、一又は複数の実施形態において、さらに、複数のリン酸化酵素のリン酸化活性を阻害可能である。
すなわち、本開示は以下の一又は複数の実施形態に関しうる;
〔c1〕 上記〔b1〕から〔b3〕のいずれかに記載の化合物若しくはそのプロドラッグ又はそれらの製薬上許容される塩を有効成分とする、血管新生疾患のための医薬組成物。
〔c2〕 上記〔b1〕から〔b3〕のいずれかに記載の化合物若しくはそのプロドラッグ又はそれらの製薬上許容される塩を有効成分とする、血管新生疾患の予防、改善、進行抑制、及び/又は、治療のための医薬組成物。
〔c3〕 血管新生疾患が、網膜脈絡膜血管新生疾患及びがんを含む、〔c1〕又は〔c2〕に記載の医薬組成物。
〔c4〕 網膜脈絡膜血管新生疾患が、加齢黄斑変性症、緑内障、網膜静脈閉塞症及び糖尿病性網膜症からなる群から選択される、〔c1〕から〔c3〕のいずれかに記載の医薬組成物。
〔c5〕 上記〔b1〕から〔b3〕のいずれかに記載の化合物若しくはそのプロドラッグ又はそれらの製薬上許容される塩が、複数のリン酸化酵素のリン酸化活性を阻害可能な低分子化合物である、〔c1〕から〔c4〕のいずれかに記載の医薬組成物。
〔c6〕 〔c1〕から〔c5〕のいずれかに記載の医薬組成物、又は、上記〔b1〕から〔b3〕のいずれかに記載の化合物若しくはそのプロドラッグ又はそれらの製薬上許容される塩を対象に投与することを含む、血管新生疾患の予防、改善、進行抑制、及び/又は、治療の方法。
〔c7〕 血管新生疾患の予防、改善、進行抑制、及び/又は、治療方法における、〔c1〕から〔c5〕のいずれかに記載の医薬組成物、又は、上記〔b1〕から〔b3〕のいずれかに記載の化合物若しくはそのプロドラッグ又はそれらの製薬上許容される塩の使用。
〔c8〕 血管新生疾患の医薬組成物の製造における、上記〔b1〕から〔b3〕のいずれかに記載の化合物若しくはそのプロドラッグ又はそれらの製薬上許容される塩の使用。
以下、実施例により本開示をさらに詳細に説明するが、これらは例示的なものであって、本開示はこれら実施例に制限されるものではない。なお、本開示中に引用された文献は、すべて本開示の一部として組み入れられる。
製造例1:化合物1の製造
化合物1を以下のように製造した。
アルゴン雰囲気下、3,4-ジクロロフェニルヒドラジン塩酸塩(3,4-dichlorophenylhydrazine hydrochloride)(1.06 g,5.00 mmol、商用品)の塩化メチレン(20 mL)溶液にトリエチルアミン(triethylamine)(1.66 mL, 12.0 mmol、商用品)、3-クロロ-3-オキソプロピオン酸メチル(methyl 3-chloro-3-oxopropionate)(0.60 mL, 5.56 mmol、商用品)を0 ℃にて順次加えた後、1時間撹拌した。この反応混合物に水20 mLを加えて反応を停止した後、塩化メチレン(20 mL×2)で抽出した。有機層を併せた後、これを飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。これを濾過した後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた反応粗成生物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(和光純薬、PresepR Silica Gel(HC-N) Type L、ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製することで3-[2-(3,4-ジクロロフェニル)ヒドラジノ]-3-オキソプロピオン酸メチル(methyl 3-[2-(3,4-dichlorophenyl)hydrazino]-3-oxopropionate)(1.10 g,3.97 mmol,79.4%)を淡黄色固体として得た。
得られた3-[2-(3,4-ジクロロフェニル)ヒドラジノ]-3-オキソプロピオン酸メチル(methyl 3-[2-(3,4-dichlorophenyl)hydrazino]-3-oxopropionate)(111 mg,0.397 mmol)のテトラヒドロフラン(2.0 mL)溶液に対して、室温にて、水(0.5 mL)と水酸化リチウム一水和物(lithium hydroxide monohydrate)(20 mg, 0.48 mmol、商用品)を加えた。この反応混合物を室温にて1時間撹拌した後、減圧することで溶媒を留去した。得られた固体に対して、アセトニトリル(4.0 mL)、バニリン(vanillin)(60.2 mg, 0.396 mmol、商用品)、酢酸アンモニウム(ammonium acetate)(32.0 mg, 0.415 mmol、商用品)、酢酸(acetic acid)(20 mL, 0.35 mmol、商用品)を加えた。混合物を90 °Cにて48時間加熱撹拌した後、生じた橙色沈殿物をろ取し、ジエチルエーテル(3 mL)、酢酸エチル(3 mL)、水(3 mL)、酢酸エチル(3 mL)、ジエチルエーテル(3 mL)で順次洗浄し、これを減圧下で乾燥することで1-(3,4-ジクロロフェニル)-4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシベンジリデン)ピラゾリジン-3,5-ジオン(1-(3,4-dichlorophenyl)-4-(4-hydroxy-3-methoxybenzylidene)pyrazolidine-3,5-dione)(91.3 mg,0.241 mmol,60.8%)を橙色固体として得た。
融点 260 °C (decomp.); 1H NMR (DMSO- d6, 400 MHz) δ 3.82-3.87 (br, 3H), 6.82-6.90 (br, 1H),7.59-7.81 (m, 3H), 7.88-7.99 (br, 1H), 8.00-8.09 (br, 1H), 8.58-8.71 (br, 1H), 10.40-11.40 (br, 1H); ; HRMS (ESI-) m/z 369.0111 ([M-H]-, C17H11Cl2N2O4 - requires 377.0101).
製造例2:化合物2の製造
化合物2を以下のように製造した。
アルゴン雰囲気下、2-アミノ-5-トリフルオロメチル-1,3,4-チアジアゾール(2-amino-5-trifluoromethyl-1,3,4-thiadiazole)(16.9 g,100 mmol、商用品)のメタノール(300 mL)溶液にシアノ酢酸エチル(ethyl cyanoacetate)(10.6 mL, 99.4 mmol、商用品)、ナトリウムメトキシド(sodium methoxide)(10.8 g, 200 mmol、商用品)を順次加えた後、60 °Cにて20時間撹拌した。減圧することで、この反応混合物から溶媒を留去し、白色固体(39.2 g)を得た。
次に、得られた白色固体の一部(36.0 g)にアセトニトリル(800 mL)、バニリン(vanillin)(21.3 g, 140 mmol、商用品)、酢酸アンモニウム(ammonium acetate)(10.5g, 136 mmol、商用品)、酢酸(acetic acid)(6.3 mL, 110 mmol、商用品)を加え、90 °Cに加熱した。この反応混合物を1時間撹拌した後、生じた黄色沈殿物をろ取した。得られた固体を水(500 mL)と酢酸エチル(1 L)に溶解させた後、有機層を分離・濃縮した。得られた粗生成物を10分割し、それぞれをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Biotage(商品名) ZIP sphere cartridge [silica] 120 g、塩化メチレン/メタノール=97/3)で精製することで、6-(4-ヒドロキシ-3-メトキシベンジリデン)-5-イミノ-2-トリフルオロメチル-5,6-ジヒドロ-7H-[1,3,4]チアジアゾロ[3,2-a]ピリミジン-7-オン(6-(4-hydroxy-3-methoxybenzylidene)-5- imino-2-(trifluoromethyl)-5,6-dihydro-7H-[1,3,4]thiadiazolo[3,2-a]pyrimidin-7-one)(12.0 g,32.4 mmol,35.3%)を黄色固体として得た。
融点 224-225 °C; 1H NMR (DMSO- d6, 500 MHz) δ 3.84 (s, 3H), 7.01 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.56 (dd, J = 8.5, 2.5 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.47 (s, 1H); 19F NMR (DMSO- d6, 376 MHz) δ -58.8- -58.5 (br); HRMS (ESI-) m/z 369.0274 ([M-H]-, C14H8F3N4O3S- requires 369.0275).
化合物3
下記式で表される化合物3は、市販のものを使用した(InterBioScreen社製)。
[実験1:化合物1〜3のVEGF発現阻害効果の評価]
ヒト網膜色素上皮細胞ARPE-19細胞株に合成した化合物1〜3及び下記参考化合物を投与し、3日後の培養液を用いて血管内皮細胞増殖因子(VEGF)のELISAを行った。実験の詳細は下記のとおりである。その結果を図1に示す。
〔参考化合物〕
上記参考化合物は、リン酸化酵素であるSRPKに対する阻害効果を示し、かつ、抗ウイルス作用を有する化合物である(WO2005/063293)。この参考化合物は、網膜での血管新生を抑制することが報告されている(Nowak DG, Bates DO et al. J.Bio.Chem. 2010)。
〔実験条件〕
網膜色素上皮細胞株ARPE-19を用いた。Ham's F-12/DMEMに10%Fetal Bovine Serumおよび1%ペニシリン-ストレプトマイシン混合液を加えた培養液で、ARPE-19を培養した。24well plateに1.0×104cell/well播種し、翌日培養液を1% Fetal Bovine Serumへ交換した。24時間後化合物 10μMおよびTGF-β 1nMを加えた培養液(1% Fetal Bovine Serum含有)へ交換した。24時間毎に同様の培養液に交換し、化合物投与から72時間後に培養液を回収し、ELISA kit(R&D systems) を用いてVEGFタンパク量の測定を行った。吸光度の測定にはARVO X 5 マルチプレートリーダーを用いた。
図1に示すとおり、化合物1〜3においてVEGFタンパク質の減少が確認された。また、化合物2を投与した場合、とりわけ顕著なVEGFタンパク質の減少が確認された。
[実験2:化合物1〜3のCNV形成抑制効果の評価]
脈絡膜血管新生(CNV)のモデルマウスに合成した化合物1〜3及び上記参考化合物を硝子体注射により投与し、CNV抑制を評価した。実験の詳細は下記のとおりである。その結果を図2に示す。
〔CNVモデルマウス〕
6〜8週齢のc57B/6Jマウス(日本SLC)にケタミン100mg/kgおよびキシラジン10mg/kgを腹腔内注射し、麻酔を行った後、トロピカミド5mg/ml+フェニレフリン5mg/ml点眼液(サンドールP)にて散瞳した。532nmアルゴンレーザー(100mW, 0.1s, 75μm)を用い、眼底の任意の4か所にレーザー照射し、新生血管を作成した。なおレーザー照射直後に化合物20pmolを眼内注射し、感染防止および角膜乾燥防止のため、角膜表面にはオフロキサシン(タリビット)眼軟膏を塗布した。
〔実験条件〕
レーザー照射7日後、ケタミン100mg/kgおよびキシラジン10mg/kgを腹腔内注射し、麻酔を行った後、開胸し左室からFITC-dextran (50mg/ml; ライフテクノロジーズ)を灌流した。灌流後、眼球摘出し、4%パラホルムアルデヒドにて固定した。固定後、角膜、水晶体、網膜を除去し、強脈絡膜をフラットマウントにした。蛍光顕微鏡(BZ-9000; キーエンス)にて、 CNVを撮影し、面積を測定した。
図2に示すとおり、化合物1〜3においてCNV形成の減少が確認された。また、化合物1及び2を投与した場合、顕著なCNV形成の減少が確認され、化合物2においてその効果はより顕著であった。
[実験3:CNV形成抑制効果の濃度依存性の確認]
化合物2について、投与濃度を変えて(0.2μM、2μM、20μM)上記実験2と同様の実験を行いCNV抑制にて評価した。その結果を図3に示す。
図3に示すとおり、化合物2は濃度依存的にCNV形成を縮小できることが確認された。
以上のとおり、化合物1〜3は、VEGFタンパク質の産生量を低減し、またCNV形成を抑制できる。したがって、化合物1〜3は、血管新生疾患の医薬、治療等の分野で有用である。
[実験4:眼軟膏の調製及びそれを用いたCNV形成抑制効果の評価]
〔眼軟膏の調製〕
次の組成の眼軟膏を製造した。
100g中
組成:化合物2:10g
流動パラフィン:60g
白色ワセリン:30g
〔実験条件〕
硝子体注射に代えて眼軟膏を1日3回7μL塗布した以外は、上記実験例2と同様の実験を行い、CNV抑制にて評価した。また、コントロールとして基剤のみの眼軟膏を用い同様の実験を行った。それらの結果を図4に示す。図4AはCNV面積を示すグラフであり、図4Bは強脈絡膜の蛍光顕微鏡画像の一例である。図4A及びBに示すように、化合物2においてCNV形成の減少が確認された。

Claims (10)

  1. 血管新生疾患のための医薬組成物であって、細胞内におけるVEGF遺伝子の発現を抑制可能な、或いは、細胞からのVEGFタンパク質の産生を低減可能な低分子化合物を有効成分とする、医薬組成物。
  2. 血管新生疾患が、網膜脈絡膜血管新生疾患及びがんを含む、請求項1記載の医薬組成物。
  3. 網膜脈絡膜血管新生疾患が、加齢黄斑変性症、緑内障、網膜静脈閉塞症及び糖尿病性網膜症を含む、請求項2記載の医薬組成物。
  4. 前記低分子化合物が、複数のリン酸化酵素のリン酸化活性を阻害可能な低分子化合物である、請求項1から3のいずれかに記載の医薬組成物。
  5. 血管新生疾患のための医薬組成物であって、下記一般式(I)で表される化合物若しくはそのプロドラッグ又はそれらの製薬上許容される塩を有効成分とする、医薬組成物。
    [式(I)において、
    1は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、又は置換若しくは無置換の炭素数1―6のアルキル基であり、
    2は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基(−NO2)、置換若しくは無置換の炭素数1―6のアルキルオキシ基、又は置換若しくは無置換の炭素数1―6のアルキル基であり、
    Xは、NH又はOであり、
    Zは、単環の6員若しくは5員の含窒素複素環、又は、6員若しくは5員の含窒素複素環と6員若しくは5員の脂肪族環、芳香環、若しくは複素環とが縮合した二環の含窒素複素環であり、
    3は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、置換若しくは無置換の炭素数1―4のアルキル基、置換若しくは無置換のベンジル若しくはヘテロアリールメチル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロアリール基であり、
    波線の結合は、シス型若しくはトランス型又はシス型とトランス型の任意の割合の混合を示す。]
  6. 前記低分子化合物の上記一般式(I)が、下記式(II)又は(III)で表される化合物である、請求項5に記載の医薬組成物。
    [式(II)及び(III)において、R1、R2及びXは式(I)と同様であり、
    式(II)において、R4は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、置換若しくは無置換の炭素数1―4のアルキル基、置換若しくは無置換のベンジル若しくはヘテロアリールメチル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロアリール基であり、
    式(III)において、Z’は、単環の6員若しくは5員の含窒素複素環であり、R5は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、置換若しくは無置換の炭素数1―4のアルキル基であり、
    式(II)及び(III)において、波線の結合は、シス型若しくはトランス型又はシス型とトランス型の任意の割合の混合を示す。]
  7. 上記一般式(I)で表される化合物が、
    及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項5に記載の医薬組成物。
  8. 血管新生疾患の治療における、細胞内におけるVEGF遺伝子の発現を抑制可能な、或いは、細胞からのVEGFタンパク質の産生を低減可能な低分子化合物の使用。
  9. 血管新生疾患の医薬組成物の製造における、細胞内におけるVEGF遺伝子の発現を抑制可能な、或いは、細胞からのVEGFタンパク質の産生を低減可能な低分子化合物の使用。
  10. 細胞内におけるVEGF遺伝子の発現を抑制可能な、或いは、細胞からのVEGFタンパク質の産生を低減可能な低分子化合物を有効成分とする医薬組成物を対象に投与することを含む、血管新生疾患の改善、進行抑制、及び/又は、治療の方法。
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