JPWO2015141402A1 - 音響出力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】気導音と、骨伝導による骨導音との組み合わせにより、耳の形状の個人差や、録音系または再生系の不完全さに影響せずに、より自然で、臨場感のある立体音響を再現することが可能な、音響出力装置を提供する。【解決手段】気導音を提示する気導音提示部と、骨伝導音を提示する骨伝導音提示部と、を備え、前記骨伝導音提示部は、ユーザに装着された際にユーザの耳近傍以外に位置する、音響出力装置が提供される。係る音響出力装置は、耳の形状の個人差や、録音系または再生系の不完全さに影響せずに立体音響を再現することが可能となる。【選択図】図1

Description

本開示は、音響出力装置に関する。
DSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサの処理能力の発展に伴って、オーディオ信号に頭部伝達関数(Head−Related Transfer Function;HRTF)を畳み込むことで、ヘッドホンでの音響の聴取時に空間的な広がりを再現できるようになってきている。
例えば特許文献1では、一対のラウドスピーカによるサラウンドチャンネルの再現性を改良しつつ、フロントチャンネルの再現性が損なわれることを避ける事を目的とした、バーチャルサラウンドにおける空間認知の改良方法が開示されている。また特許文献2では、平均的な頭部伝達関数を畳み込んだオーディオ信号によってユーザの頭外に音像を定位させることを目的とした技術が開示されている。
特開2005−513892号公報 特開2000−138998号公報
しかし、既存のヘッドホンシステムにおいては、ユーザの頭外に十分に音像を定位させることが出来ず、音像がユーザの頭に張り付いて感じられてしまっていた。ユーザの頭外に十分に音像を定位させられないのは、ユーザの耳や頭部の形状の個人差や、録音系または再生系の不完全さに起因するものである。このような個人差や不完全性によらずに、ユーザの頭外に十分に音像を定位させることが出来るシステムが求められる。
そこで本開示では、気導音と、骨伝導による骨導音との組み合わせにより、耳の形状の個人差や、録音系または再生系の不完全性に影響せずに、より自然で、臨場感のある立体音響を再現することが可能な、新規かつ改良された音響出力装置を提案する。
本開示によれば、気導音を提示する気導音提示部と、骨伝導音を提示する骨伝導音提示部と、を備え、前記骨伝導音提示部は、ユーザに装着された際にユーザの耳近傍以外に位置する、音響出力装置が提供される。
以上説明したように本開示によれば、気導音と、骨伝導による骨導音との組み合わせにより、耳の形状の個人差や、録音系または再生系の不完全さに影響せずに、より自然で、臨場感のある立体音響を再現することが可能な、新規かつ改良された音響出力装置を提供することが出来る。
なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
本開示の一実施形態に係るヘッドホンシステム100の機能構成例を示す説明図である。 ヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態をユーザ1の上方から模式的に示す説明図である。 ヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態をユーザ1の上方から模式的に示す説明図である。 ヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態をユーザ1の上方から模式的に示す説明図である。 ヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態をユーザ1の上方から模式的に示す説明図である。 ヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態をユーザ1の右側面方向から模式的に示す説明図である。 ヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態をユーザ1の右側面方向から模式的に示す説明図である。 ヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態をユーザ1の右側面方向から模式的に示す説明図である。 ヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態をユーザ1の右側面方向から模式的に示す説明図である。 ヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態をユーザ1の右側面方向から模式的に示す説明図である。 ヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態をユーザ1の右側面方向から模式的に示す説明図である。 ヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態をユーザ1の右側面方向から模式的に示す説明図である。 ヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態をユーザ1の右側面方向から模式的に示す説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.本開示の一実施形態
1.1.概要
1.2.ヘッドホンシステムの機能構成例
1.3.ヘッドホンシステムによる音像定位例
2.まとめ
<1.本開示の一実施形態>
[1.1.概要]
まず、本開示の一実施形態に係るヘッドホンシステムの概要について説明する。以下で説明する本開示の一実施形態に係るヘッドホンシステムは、本開示の音響出力装置の一例であり、後述するように、気導音を提示するスピーカユニットと、骨伝導音を提示する加振ユニットと、を備える。気導音は、人間の両耳に直接到達する音である。そして骨伝導音は、人間の体内を伝わって耳に達する音である。
気導音のみ、または骨伝導音のみをユーザに提示するヘッドホンシステムでは、音を物理的に変化させても、気導音または骨伝導音のみに対する信号処理を行なっても、ユーザの頭外に十分に音像を定位させることが出来ず、音像がユーザの頭に張り付いて感じられてしまう。従って気導音のみ、または骨伝導音のみをユーザに提示するヘッドホンシステムでは、ユーザに対して頭外に音像を十分に定位させることで臨場感のある音を提示することが出来ない。
人間は、耳介の形状を変えたり、外耳道を塞いだりしても、音源定位が大きく崩れて知覚されることはないことが確認されている。人間は2つの耳で巧みに音源の方向や距離を捉えており、頭を動かすことにより距離や方向を判断していると言われているが、頭を動かさなくとも、たとえ片耳を塞いでも音源の方向や距離の判別は可能である(山崎芳男「聴覚とオーディオ」 JAS Journal ’93・6月号、p11)。
そこで本開示の一実施形態に係るヘッドホンシステムは、人間の両耳に直接到達する気導音に加えて、人間の体内を伝わって耳に達する骨伝導音を提示することで、複雑な信号処理に依らずに、より臨場感を向上させることを特徴とする。
以上、本開示の一実施形態に係るヘッドホンシステムの概要について説明した。続いて、本開示の一実施形態に係るヘッドホンシステムの機能構成例について説明する。
[1.2.ヘッドホンシステムの機能構成例]
図1は、本開示の一実施形態に係るヘッドホンシステム100の機能構成例を示す説明図である。以下、図1を用いて本開示の一実施形態に係るヘッドホンシステム100の機能構成例について説明する。
図1に示した本開示の一実施形態に係るヘッドホンシステム100は、本開示の音響出力装置の一例である。図1に示したように、本開示の一実施形態に係るヘッドホンシステム100は、信号生成部110と、スピーカユニット120と、加振ユニット130と、を含んで構成される。
信号生成部110は、ヘッドホンシステム100に接続されているオーディオ機器10から出力されるオーディオ信号を用いて、スピーカユニット120に出力するオーディオ信号と、加振ユニット130に出力するオーディオ信号と、を生成する。信号生成部110は、例えばDSPで構成され得る。そして図1に示したように、信号生成部110は、気導信号生成部111と、骨伝導信号生成部112と、を含んで構成される。気導信号生成部111は、オーディオ機器10から出力されるオーディオ信号を用いて、スピーカユニット120に出力するオーディオ信号(気導信号)を生成する。骨伝導信号生成部112は、オーディオ機器10から出力されるオーディオ信号を用いて、加振ユニット130に出力するオーディオ信号(骨伝導信号)を生成する。
ヘッドホンシステム100とオーディオ機器10とは、有線で接続されていてもよく、無線で接続されていても良い。またオーディオ機器10からヘッドホンシステム100に出力されるオーディオ信号は、2チャンネルのステレオオーディオ信号であってもよく、5.1ch、7.1ch等のサラウンドオーディオ信号であっても良い。
スピーカユニット120は、気導音をユーザに提示する。本実施形態では、スピーカユニット120は、ユーザの右耳に装着される右耳用スピーカユニット120Rと、左耳に装着される左耳用スピーカユニット120Lと、を含む。スピーカユニット120は、ユーザの左右の耳に装着されることで、信号生成部110からのオーディオ信号に基づいて、右耳用スピーカユニット120R及び左耳用スピーカユニット120Lから、気導音をユーザに提示することが出来る。
加振ユニット130は、骨伝導音をユーザに提示する。加振ユニット130は、例えばユーザの頭部に装着されることで、信号生成部110からのオーディオ信号に基づいて骨伝導音をユーザに提示することが出来る。加振ユニット130は、ヘッドホンシステム100がユーザに装着された際に、ユーザの耳の位置の近傍以外に位置するように設けられ得る。加振ユニット130の数は、1つであっても、複数であっても良い。加振ユニット130の数が1つの場合は、ヘッドホンシステム100がユーザに装着された際に、例えばユーザの額に位置するように設けられ得る。また加振ユニット130が2つの場合は、ヘッドホンシステム100がユーザに装着された際に、例えばユーザの左右のこめかみ付近に位置するように設けられる。
信号生成部110は、気導信号生成部111及び骨伝導信号生成部112で、それぞれ気導信号及び骨伝導信号を生成する際に、振幅、位相、周波数特性を制御する。ヘッドホンシステム100がユーザに装着された際に、スピーカユニット120より加振ユニット130の方が前方に位置するように、スピーカユニット120及び加振ユニット130が設けられる場合を考える。この場合において、信号生成部110は、気導信号生成部111及び骨伝導信号生成部112で、それぞれ気導信号及び骨伝導信号を生成する際に、加振ユニット130から出力する音と、スピーカユニット120から出力する音との出力タイミングを調整する。例えば、信号生成部110は、気導信号生成部111及び骨伝導信号生成部112で、それぞれ気導信号及び骨伝導信号を生成する際に、加振ユニット130から出力する音に対してスピーカユニット120から出力する音を所定時間遅延させる処理を実行する。このように加振ユニット130から出力する音に対してスピーカユニット120から出力する音を所定時間遅延させる処理を実行することで、本開示の一実施形態に係るヘッドホンシステム100は、ユーザの頭外の前方に音像を定位させることができる。
オーディオ機器10から供給されるオーディオ信号が2チャンネルのステレオオーディオ信号である場合は、気導信号生成部111及び骨伝導信号生成部112は、それぞれ同じ音をスピーカユニット120及び加振ユニット130から出力する信号を生成し得る。またオーディオ機器10から供給されるオーディオ信号が5.1チャンネルや7.1チャンネル等のサラウンドオーディオ信号である場合は、気導信号生成部111及び骨伝導信号生成部112は、スピーカユニット120及び加振ユニット130が提示する音で、当該5.1チャンネルや7.1チャンネル等のサラウンドオーディオを実現するように信号を生成し得る。
信号生成部110は、加振ユニット130から出力する音に対してスピーカユニット120から出力する音を遅延させる時間として、例えば10ms(ミリ秒)程度としてもよい。信号生成部110による遅延時間は、ITD(Interaural Time Difference;両耳間時間差)や、ILD(Interaural Level Difference;両耳間強度差)を考慮して決定され得る。
ITDを支配するのは、頭部を回りこむ低周波成分である。人の両耳間距離は約150mmで、それにπを乗じた両耳間の測地線距離236mmを音速(約340m/s)で除した約±700μs(マイクロ秒)がITDの最大値である。
ILDは、通常、バイノーラル収音した左右チャンネル信号波形のパワーの差、あるいはHRTFの振幅スペクトルの差から算出される信号全体の音圧差である。ILDを支配するのは、頭部により遮蔽される高周波成分である。人ではILDの最大値は約±16dBである。
逆に、信号生成部110は、気導信号生成部111及び骨伝導信号生成部112で、それぞれ気導信号及び骨伝導信号を生成する際に、スピーカユニット120から出力する音に対して加振ユニット130から出力する音を所定時間遅延させる処理を実行してもよい。このようにスピーカユニット120から出力する音に対して加振ユニット130から出力する音を所定時間遅延させる処理を実行することで、本開示の一実施形態に係るヘッドホンシステム100は、ユーザの頭外の後方に音像を定位させることができる。
また信号生成部110は、気導信号生成部111及び骨伝導信号生成部112で、それぞれ気導信号及び骨伝導信号を生成する際に、ユーザの前方、後方、上下方に音像を定位させる係数を畳み込んだ骨伝導信号を生成しても良い。係る係数は、例えば、特開2000−138998号公報等に開示されている技術を用いて生成されても良い。特開2000−138998号公報には、ステレオホニック再生用のオーディオ信号を、バイノーラル再生用のオーディオ信号に変換する技術が開示されている。デジタルフィルタの係数乗算器で乗算する係数値については、音源から聴取者の左耳及び右耳までの2系統のインパルス応答の実測値に基づいて設定される。このようにユーザの前方、後方、上下方に音像を定位させる係数を畳み込んだ骨伝導信号を生成することで、ヘッドホンシステム100は、ユーザの頭外の前方、後方、上下方に音像を定位させることができる。
なお、信号生成部110は、上述の遅延処理または係数を畳み込んだ骨伝導信号の生成処理のいずれか一方の処理を実行してもよく、2つの処理を組み合わせて実行してもよい。
このように、本開示の一実施形態に係るヘッドホンシステム100は、気導音および骨伝導音という経路が異なる音を、時間差、強度差、スペクトル差を持ってユーザに伝達させることで、提示する音に対して前後や上下の位置関係を持たせることが出来る。
[1.3.ヘッドホンシステムの音像定位例]
続いて、スピーカユニット120及び加振ユニット130による音像定位例を示す。図2は、ヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態をユーザ1の上方から模式的に示す説明図である。図2には、ユーザ1の両耳にスピーカユニット120R、120Lが装着されており、ユーザ1の耳より前の部分(例えば、こめかみ付近)に加振ユニット130R、130Lが装着されている状態が模式的に示されている。なお、スピーカユニット120R、120L及び加振ユニット130R、130Lは、それぞれヘッドバンド部140に接続されている。また、オーディオ機器10からヘッドホンシステム100に出力されるオーディオ信号は、2チャンネルのステレオオーディオ信号であるとする。
信号生成部110は、図2中の矢印で示したように、加振ユニット130R、130Lから出力する音に対してスピーカユニット120R、120Lから出力する音を所定時間遅延させる処理を実行する。図2に示したようにヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態で、加振ユニット130R、130Lから出力する音に対してスピーカユニット120R、120Lから出力する音を所定時間遅延させることで、ヘッドホンシステム100は、ユーザ1の頭外の、例えば符号2Aで示した位置に音像を定位させることが出来る。
スピーカユニット120及び加振ユニット130による音像定位の別の例を示す。図3は、ヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態をユーザ1の上方から模式的に示す説明図である。図3には、図2と同様に、ユーザ1の両耳にスピーカユニット120R、120Lが装着されており、ユーザ1の耳より前の部分(例えば、こめかみ付近)に加振ユニット130R、130Lが装着されている状態が模式的に示されている。なお、スピーカユニット120R、120L及び加振ユニット130R、130Lは、それぞれヘッドバンド部140に接続されている。
信号生成部110は、図3中の矢印で示したように、スピーカユニット120R、120Lから出力する音に対して加振ユニット130R、130Lから出力する音を所定時間遅延させる処理を実行する。図3に示したようにヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態で、スピーカユニット120R、120Lから出力する音に対して加振ユニット130R、130Lから出力する音を所定時間遅延させることで、ヘッドホンシステム100は、ユーザ1の頭外の、例えば符号2Bで示した位置に音像を定位させることが出来る。
図2及び図3では、加振ユニット130が2つ設けられる場合の例を示したが、加振ユニット130が1つのみの場合についても、同様にユーザ1の頭外に音像を定位させることが出来る。
図4は、ヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態をユーザ1の上方から模式的に示す説明図である。図4には、ユーザ1の両耳にスピーカユニット120R、120Lが装着されており、ユーザ1の耳より前の部分(例えば、額付近)に加振ユニット130が装着されている状態が模式的に示されている。なお、スピーカユニット120R、120L及び加振ユニット130は、それぞれヘッドバンド部140に接続されている。
信号生成部110は、図4中の矢印で示したように、加振ユニット130から出力する音に対してスピーカユニット120R、120Lから出力する音を所定時間遅延させる処理を実行する。図4に示したようにヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態で、加振ユニット130から出力する音に対してスピーカユニット120R、120Lから出力する音を所定時間遅延させることで、ヘッドホンシステム100は、ユーザ1の頭外の、例えば符号2Aで示した位置に音像を定位させることが出来る。
スピーカユニット120及び加振ユニット130による音像定位の別の例を示す。図5は、ヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態をユーザ1の上方から模式的に示す説明図である。図5には、図4と同様に、ユーザ1の両耳にスピーカユニット120R、120Lが装着されており、ユーザ1の耳より前の部分(例えば、額付近)に加振ユニット130が装着されている状態が模式的に示されている。なお、スピーカユニット120R、120L及び加振ユニット130は、それぞれヘッドバンド部140に接続されている。
信号生成部110は、図5中の矢印で示したように、スピーカユニット120R、120Lから出力する音に対して加振ユニット130から出力する音を所定時間遅延させる処理を実行する。図5に示したようにヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態で、スピーカユニット120R、120Lから出力する音に対して加振ユニット130から出力する音を所定時間遅延させることで、ヘッドホンシステム100は、ユーザ1の頭外の、例えば符号2Bで示した位置に音像を定位させることが出来る。
図2から図5では、ユーザ1の上方から模式的に示した図を用いて、ヘッドホンシステム100による音像の定位位置の例を示した。続いて、ユーザ1の側面から模式的に示した図を用いてヘッドホンシステム100による音像の定位位置の例を示す。
図6及び図7は、ヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態をユーザ1の右側面方向から模式的に示す説明図である。図6及び図7には、ユーザ1の右耳にスピーカユニット120Rが装着されており、ユーザ1の耳より前の部分(例えば、こめかみ付近)に加振ユニット130Rが装着されている状態が模式的に示されている。なお、スピーカユニット120R及び加振ユニット130Rは、それぞれヘッドバンド部140に接続されている。また図6及び図7には示されていないが、ユーザ1の左耳にスピーカユニット120Lが装着されており、ユーザ1の耳より前の部分(例えば、こめかみ付近)に加振ユニット130Lが装着されているものとする。
信号生成部110は、加振ユニット130R、130Lから出力する音に対してスピーカユニット120R、120Lから出力する音を所定時間遅延させる処理を実行する。図6に示したようにヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態で、加振ユニット130R、130Lから出力する音に対してスピーカユニット120R、120Lから出力する音を所定時間遅延させることで、ヘッドホンシステム100は、ユーザ1の頭外の、例えば図6の符号2Aで示した位置に音像を定位させることが出来る。
また、信号生成部110は、ユーザ1の上方に音像を定位させる係数を畳み込んだ骨伝導信号を生成してもよい。図7に示したようにヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態で、ユーザ1の上方に音像を定位させる係数を畳み込んだ骨伝導信号を生成し、スピーカユニット及び加振ユニットへ信号を出力することで、ヘッドホンシステム100は、ユーザ1の頭外の、例えば図7の符号2Cで示した位置に音像を定位させることが出来る。
上述したように、信号生成部110は、上述の遅延処理及び係数を畳み込んだ骨伝導信号の生成処理を組み合わせて実行してもよい。遅延処理及び係数を畳み込んだ骨伝導信号の生成処理を組み合わせることで、図7のように、ユーザ1の前後だけでなく、上方や下方に音像を定位させることが出来る。
スピーカユニット120及び加振ユニット130による音像定位の別の例を示す。図8及び図9は、ヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態をユーザ1の右側面方向から模式的に示す説明図である。図8及び図9には、ユーザ1の右耳にスピーカユニット120Rが装着されており、ユーザ1の耳より前の部分(例えば、こめかみ付近)に加振ユニット130Rが装着されている状態が模式的に示されている。なお、スピーカユニット120R及び加振ユニット130Rは、それぞれヘッドバンド部140に接続されている。また図8及び図9には示されていないが、ユーザ1の左耳にスピーカユニット120Lが装着されており、ユーザ1の耳より前の部分(例えば、こめかみ付近)に加振ユニット130Lが装着されているものとする。
信号生成部110は、スピーカユニット120R、120Lから出力する音に対して加振ユニット130R、130Lから出力する音を所定時間遅延させる処理を実行する。図8に示したようにヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態で、スピーカユニット120R、120Lから出力する音に対して加振ユニット130R、130Lから出力する音を所定時間遅延させることで、ヘッドホンシステム100は、ユーザ1の頭外の、例えば図8の符号2Bで示した位置に音像を定位させることが出来る。
また、信号生成部110は、ユーザ1の後方かつ下方に音像を定位させる係数を畳み込んだ骨伝導信号を生成してもよい。図9に示したようにヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態で、ユーザ1の上方に音像を定位させる係数を畳み込んだ骨伝導信号を生成し、スピーカユニット及び加振ユニットへ信号を出力することで、ヘッドホンシステム100は、ユーザ1の頭外で、ユーザ1の後方かつ下方の、例えば図9の符号2Dで示した位置に音像を定位させることが出来る。
上述してきた例では、オーディオ機器10からヘッドホンシステム100に出力されるオーディオ信号は、2チャンネルのステレオオーディオ信号であるとして説明した。続いて、オーディオ機器10からヘッドホンシステム100に出力されるオーディオ信号が、強度差のあるオーディオ信号、例えば5.1チャンネル、7.1チャンネル等のサラウンドオーディオ信号である場合について説明する。
図10は、ヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態をユーザ1の右側面方向から模式的に示す説明図である。図10には、ユーザ1の右耳にスピーカユニット120Rが装着されており、ユーザ1の耳より前の部分(例えば、こめかみ付近)に加振ユニット130Rが装着されており、さらにユーザの額付近に加振ユニット130Cが装着されている状態が模式的に示されている。なお、スピーカユニット120R及び加振ユニット130R、130Cは、それぞれヘッドバンド部140に接続されている。また図10には示されていないが、ユーザ1の左耳にスピーカユニット120Lが装着されており、ユーザ1の耳より前の部分(例えば、こめかみ付近)に加振ユニット130Lが装着されているものとする。
上述したように、オーディオ機器10から供給されるオーディオ信号が、強度差のあるオーディオ信号、例えば5.1チャンネルや7.1チャンネル等のサラウンドオーディオ信号である場合は、気導信号生成部111及び骨伝導信号生成部112は、スピーカユニット120及び加振ユニット130が提示する音で、当該5.1チャンネルや7.1チャンネル等のサラウンドオーディオを実現するように信号を生成し得る。従って、ヘッドホンシステム100が、図10に示したようなスピーカユニット120及び加振ユニット130で構成されている場合、スピーカユニット120及び加振ユニット130へ各チャンネルの信号を供給することで、ヘッドホンシステム100はサラウンドオーディオを実現することが出来る。
例えば、オーディオ機器10から5.1チャンネルのサラウンドオーディオ信号が供給される場合、気導信号生成部111及び骨伝導信号生成部112は、2つのスピーカユニット120及び3つの加振ユニット130へそれぞれ1チャンネルずつ信号が供給されるように信号を生成する。例えば図10に示したように、ヘッドホンシステム100が2つのスピーカユニット120及び3つの加振ユニット130を備える場合、センターのチャンネルを加振ユニット130Cから、フロントのチャンネルを加振ユニット130R、130Lから、リアのチャンネルをスピーカユニット120R、120Lから、それぞれ出力するように、気導信号生成部111及び骨伝導信号生成部112が信号を生成する。なお、LFEチャンネルは、気導信号生成部111により、2つのスピーカユニット120R、120Lに供給される。気導信号生成部111及び骨伝導信号生成部112がこのように信号を生成することで、本実施形態に係るヘッドホンシステム100は5.1チャンネルのサラウンドオーディオをユーザ1に提示することが出来る。
加振ユニット130の数が増えれば、本実施形態に係るヘッドホンシステム100は、さらにチャンネル数が多いサラウンドオーディオ信号によるサラウンドオーディオをユーザに提示することができる。
図11は、ヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態をユーザ1の右側面方向から模式的に示す説明図である。図11には、ユーザ1の右耳にスピーカユニット120Rが装着されており、ユーザ1の耳より前の部分(例えば、こめかみ付近)に加振ユニット130Rが装着されており、ユーザ1の耳より後ろの部分に加振ユニット130BRが装着されており、さらにユーザの額付近に加振ユニット130Cが装着されている状態が模式的に示されている。なお、スピーカユニット120R及び加振ユニット130R、130BR、130Cは、それぞれヘッドバンド部140に接続されている。また図10には示されていないが、ユーザ1の左耳にスピーカユニット120Lが装着されており、ユーザ1の耳より前の部分(例えば、こめかみ付近)に加振ユニット130Lが装着されており、ユーザ1の耳より後ろの部分に加振ユニット130BLが装着されているものとする。
オーディオ機器10から7.1チャンネルのサラウンドオーディオ信号が供給される場合、気導信号生成部111及び骨伝導信号生成部112は、2つのスピーカユニット120及び5つの加振ユニット130へそれぞれ1チャンネルずつ信号が供給されるように信号を生成する。例えば図11に示したように、ヘッドホンシステム100が2つのスピーカユニット120及び5つの加振ユニット130を備える場合、センターのチャンネルを加振ユニット130Cから、フロントのチャンネルを加振ユニット130R、130Lから、サイドのチャンネルをスピーカユニット120R、120Lから、リアのチャンネルを加振ユニット130BR、130BLから、それぞれ出力するように、気導信号生成部111及び骨伝導信号生成部112が信号を生成する。なお、LFEチャンネルは、気導信号生成部111により、2つのスピーカユニット120R、120Lに供給される。気導信号生成部111及び骨伝導信号生成部112がこのように信号を生成することで、本実施形態に係るヘッドホンシステム100は7.1チャンネルのサラウンドオーディオをユーザ1に提示することが出来る。
上記実施例では、加振ユニット130の数が3つ以上の場合に、サラウンドオーディオ信号がオーディオ機器10からヘッドホンシステム100に供給される例を示したが、本開示は係る例に限定されない。加振ユニット130の数が1つまたは2つの場合に、サラウンドオーディオ信号がオーディオ機器10からヘッドホンシステム100に供給された際には、気導信号生成部111及び骨伝導信号生成部112は、それぞれスピーカユニット120および加振ユニット130に供給する信号を生成する。この際、気導信号生成部111及び骨伝導信号生成部112は、オーディオ機器10から供給されるサラウンドオーディオ信号が意図する音場を、スピーカユニット120および加振ユニット130が提示する音によって再現できるような信号を生成する。なお、サラウンドオーディオ信号のチャンネル数とスピーカ数とが一致しない場合の信号処理は特定の方法に限定されない。
例えば、図4に示したように加振ユニット130が1つのみ設けられたヘッドホンシステム100に、ユーザの右前方に音源が存在するような5.1チャンネルのサラウンドオーディオ信号がオーディオ機器10からヘッドホンシステム100に供給された場合を考える。この場合、気導信号生成部111及び骨伝導信号生成部112は、それぞれ、ユーザ1の右前方に音源が存在して聴こえるよう、5.1チャンネルのサラウンドオーディオ信号からスピーカユニット120および加振ユニット130に供給する3チャンネルの信号を生成する。
5.1チャンネルのサラウンドオーディオ信号からスピーカユニット120および加振ユニット130に供給する3チャンネルの信号を生成する際に、気導信号生成部111及び骨伝導信号生成部112は、加振ユニット130から出力する音に対してスピーカユニット120から出力する音を所定時間遅延させる処理を実行しても良い。ヘッドホンシステム100は、遅延させる処理を実行することで、上述したように、ユーザ1の頭外に音像を定位させるよう、スピーカユニット120および加振ユニット130から音を提示させることが出来る。
上述してきた例では、ユーザ1がヘッドホンシステム100を装着した際に、加振ユニット130がユーザ1の耳より上に位置する場合を示してきたが、本開示はかかる例に限定されるものではない。例えば、ユーザ1がヘッドホンシステム100を装着した際に、加振ユニット130がユーザの耳より下、例えば顎や首筋付近に位置しても良い。
図12は、ヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態をユーザ1の右側面方向から模式的に示す説明図である。図11には、ユーザ1の右耳にスピーカユニット120Rが装着されており、ユーザ1の耳より前の部分(例えば、こめかみ付近)に加振ユニット130Rが装着されており、ユーザの額付近に加振ユニット130Cが装着されており、さらにユーザの顎付近に加振ユニット130URが装着されている様子が示されている。
図13は、ヘッドホンシステム100がユーザ1に装着された状態をユーザ1の右側面方向から模式的に示す説明図である。図13には、ユーザ1の右耳にスピーカユニット120Rが装着されており、ユーザ1の耳より前の部分(例えば、こめかみ付近)に加振ユニット130Rが装着されており、ユーザの額付近に加振ユニット130Cが装着されており、さらにユーザの耳の後方、例えば首筋付近に加振ユニット130UR’が装着されている様子が示されている。
図12及び図13に示したように、ユーザ1がヘッドホンシステム100を装着した際に、加振ユニット130がユーザの耳寄り下、例えば顎や耳の後方(例えば首筋付近)に位置してもよい。そしてヘッドホンシステム100は、各スピーカユニット及び各加振ユニットから音を出力することで、上述してきた例と同様に、ユーザ1の頭外の、ユーザ1の前方、後方、上下方に音像を定位させることが可能となる。
<2.まとめ>
以上説明したように本開示の一実施形態によれば、気導音および骨伝導音という経路が異なる音を伝達させるヘッドホンシステム100が提供される。そして本開示の一実施形態によれば、この気導音および骨伝導音という経路が異なる音を、時間差や強度差を持ってユーザに伝達させることで、提示する音に対して前後や上下の位置関係を持たせることが出来るヘッドホンシステム100が提供される。本開示の一実施形態に係るヘッドホンシステム100は、気導音と骨伝導音とを、時間差や強度差を持ってユーザに伝達させることで、ユーザの頭外に音像を定位させる等して、より自然で、臨場感のある立体音響を再現することが可能となる。
また本開示の一実施形態に係るヘッドホンシステム100は、加振ユニットの装着位置を、スピーカユニットが装着される耳からある程度離れた位置とすることにより、ユーザの頭外に音像を定位させやすくなる。
また本開示の一実施形態に係るヘッドホンシステム100は、気導音と骨伝導音とを、時間差や強度差を持ってユーザに伝達させることで、耳や頭部の形状の個人差や、録音系または再生系の不完全さに影響せずに、より自然で、臨場感のある立体音響を再現することが可能となる。
また本開示の一実施形態に係るヘッドホンシステム100は、気導音を提示するスピーカユニット120と、骨伝導音を提示する加振ユニット130とに、それぞれサラウンドオーディオのチャンネルを割り当てることで、より自然で、臨場感のある立体音響を再現することが可能となる。
各装置に内蔵されるCPU、ROMおよびRAMなどのハードウェアを、上述した各装置の構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供されることが可能である。また、機能ブロック図で示したそれぞれの機能ブロックをハードウェアで構成することで、一連の処理をハードウェアで実現することもできる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
気導音を提示する気導音提示部と、
骨伝導音を提示する骨伝導音提示部と、
を備え、
前記骨伝導音提示部は、ユーザに装着された際にユーザの耳近傍以外に位置する、音響出力装置。
(2)
前記骨伝導音提示部に供給される音声信号と、前記気導音提示部に供給される音声信号との出力タイミングが調整されて供給される、前記(1)に記載の音響出力装置。
(3)
前記骨伝導音提示部に供給される音声信号は、前記気導音提示部に供給される音声信号より所定時間遅延したものである、前記(2)に記載の音響出力装置。
(4)
前記骨伝導音提示部は、前記ユーザの頭部の左右に装着される位置に設けられる、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の音響出力装置。
(5)
前記骨伝導音提示部に供給される音声信号は、擬似的な3次元音声を提示する信号である、前記(4)に記載の音響出力装置。
(6)
前記気導音提示部は、前記ユーザの左右の耳に装着され、
前記気導音提示部には複数チャンネルの音声信号の内の2つのチャンネルの音声信号が供給され、前記骨伝導音提示部には残りのチャンネルの音声信号が供給される、前記(5)に記載の音響出力装置。
(7)
前記気導音提示部及び前記骨伝導音提示部により提示される音像は前記ユーザの頭部の外に定位される、前記(1)〜(6)のいずれかに記載の音響出力装置。
(8)
前記気導音提示部及び前記骨伝導音提示部により提示される音像が前記ユーザの前方に定位される、前記(7)に記載の音響出力装置。
(9)
前記気導音提示部及び前記骨伝導音提示部により提示される音像が前記ユーザの後方に定位される、前記(7)に記載の音響出力装置。
(10)
前記気導音提示部及び前記骨伝導音提示部により提示される音像が前記ユーザの上方に定位される、前記(7)に記載の音響出力装置。
(11)
前記気導音提示部及び前記骨伝導音提示部により提示される音像が前記ユーザの下方に定位される、前記(7)に記載の音響出力装置。
100 ヘッドホンシステム
110 信号生成部
111 気導信号生成部
112 骨伝導信号生成部
120 スピーカユニット
130 加振ユニット

Claims (11)

  1. 気導音を提示する気導音提示部と、
    骨伝導音を提示する骨伝導音提示部と、
    を備え、
    前記骨伝導音提示部は、ユーザに装着された際にユーザの耳近傍以外に位置する、音響出力装置。
  2. 前記骨伝導音提示部に供給される音声信号と、前記気導音提示部に供給される音声信号との出力タイミングが調整されて供給される、請求項1に記載の音響出力装置。
  3. 前記骨伝導音提示部に供給される音声信号は、前記気導音提示部に供給される音声信号より所定時間遅延したものである、請求項2に記載の音響出力装置。
  4. 前記骨伝導音提示部は、前記ユーザの頭部の左右に装着される位置に設けられる、請求項1に記載の音響出力装置。
  5. 前記骨伝導音提示部に供給される音声信号は、擬似的な3次元音声を提示する信号である、請求項4に記載の音響出力装置。
  6. 前記気導音提示部は、前記ユーザの左右の耳に装着され、
    前記気導音提示部には複数チャンネルの音声信号の内の2つのチャンネルの音声信号が供給され、前記骨伝導音提示部には残りのチャンネルの音声信号が供給される、請求項5に記載の音響出力装置。
  7. 前記気導音提示部及び前記骨伝導音提示部により提示される音像は前記ユーザの頭部の外に定位される、請求項1に記載の音響出力装置。
  8. 前記気導音提示部及び前記骨伝導音提示部により提示される音像が前記ユーザの前方に定位される、請求項7に記載の音響出力装置。
  9. 前記気導音提示部及び前記骨伝導音提示部により提示される音像が前記ユーザの後方に定位される、請求項7に記載の音響出力装置。
  10. 前記気導音提示部及び前記骨伝導音提示部により提示される音像が前記ユーザの上方に定位される、請求項7に記載の音響出力装置。
  11. 前記気導音提示部及び前記骨伝導音提示部により提示される音像が前記ユーザの下方に定位される、請求項7に記載の音響出力装置。
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