JPWO2015104802A1 - 無線通信システム、基地局装置、及び無線通信システムにおけるデータ転送方法 - Google Patents

無線通信システム、基地局装置、及び無線通信システムにおけるデータ転送方法 Download PDF

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Abstract

端末装置と、第1又は第2の周波数帯域に属する第1の周波数を利用して前記端末装置と無線通信を行う第1の基地局装置と、前記第1又は第2の周波数帯域に属する第2の周波数を利用して前記端末装置と無線通信を行う第2の基地局装置とを備え、前記第1及び第2の基地局装置は前記第1及び第2の周波数を夫々利用して第1及び第2のデータを前記端末装置へ同時に夫々送信する無線通信システムにおいて、前記第1の基地局装置は、前記端末装置との間の無線通信品質が閾値以下となったとき、前記端末装置に対して送達確認のとれていない送達未確認データを、前記端末装置と無線通信リンクが確立された前記第2の基地局装置へ転送する第1の送信部を備え、前記第2の基地局装置は、前記第1の基地局装置から受信した前記送達未確認データの全部又は一部を前記端末装置へ送信する第2の送信部を備える。

Description

本発明は、無線通信システム、基地局装置、及び無線通信システムにおけるデータ転送方法に関する。
現在、携帯電話システムや無線LAN(Local Area Network)などの無線通信システムが広く利用されている。無線通信システムでは、音声通話サービスだけでなく、インターネットへのアクセス、ストリーミングによる音声や映像の配信サービスなど様々なサービスが提供されている。
そのため、無線通信の分野では次世代の通信技術について継続的な議論が行われている。例えば、標準化団体である3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、LTE(Long Term Evolution)と呼ばれる通信規格や、LTEをベースとしたLTE−A(LTE-Advanced)と呼ばれる通信規格の標準化が完了若しくは検討されている。
このような無線通信に関する技術として、キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation:以下では「CA」と称する場合がある)と呼ばれる技術がある。CAは、例えば、基地局装置(以下では、「基地局」と称する場合がある)が複数の周波数帯域を用いて同時に端末装置(以下では、「端末」と称する場合がある)と無線通信を行う技術である。複数の周波数帯域を用いて同時に無線通信が行われるため、例えば、通信速度の高速化を実現することが可能となる。
CAについては、Intra−eNB CAと呼ばれる技術が検討されている。Intra−eNB CAとは、例えば、1つの基地局が複数の周波数を用いて同時に送信した異なるデータを1つの端末が受信するようにした技術である。また、今後の拡張として、Inter−eNB CAも検討されている。Inter−eNB CAとは、例えば、複数の基地局が複数の周波数を夫々用いて同時送信した異なるデータを1つの端末が受信するようにした技術である。
また、無線通信に関する技術として、データフォワーディング(Data Forwarding)と呼ばれる技術もある。データフォワーディングとは、例えば、端末がハンドオーバを行うとき、端末装置に送信されなかったデータや、端末装置に送信したものの送達確認のとれていないデータ(以下、これらのデータを「送達未確認データ」と称する場合がある)を接続元基地局が接続先基地局へ転送する処理のことである。接続元基地局から接続先基地局へ送達未確認データが転送されることで、例えば、基地局と上位装置との間で再送処理が行われる場合と比較して、処理遅延を少なくでき、基地局と端末との間の無線通信の安定化を図ることができる。
図25はデータフォワーディング処理のシーケンス例を表わす図である。図25の例では、端末600が基地局(#1)700−1から基地局(#2)700−2へハンドオーバを行い、基地局700−1から基地局700−2へデータフォワーディングが行われる例を表わしている。
端末600は基地局700−1と無線リンクの接続を確立し、論理チャネルLCH#aを用いてデータ通信を行っている(S200)。
論理チャネルとは、例えば、伝送情報を用途ごとに区分するチャネルであり、例えば、報知情報用の報知チャネル(BCCH(Broadcast Control CHannel))、端末個別制御信号用の個別制御チャネル(DCCH(Dedicated Control CHannel))、又はユーザデータ用の個別通信チャネル(DTCH(Dedicated Traffic CHannel))などがある。
基地局700−1は、端末600との間で無線リンクを確立する際に、どのような論理チャネルを用いるかを決定し端末600へ通知することで、基地局700−1と端末100との間では論理チャネルLCH#aを用いてデータ通信を行うことができる。
次に、基地局700−1はS−GW800から端末600宛てのデータ(Data#1)を受信する(S201)。
次に、端末600は、基地局700−1に対する無線品質が閾値以下であることを検出すると、当該無線品質と他の基地局700−2に対する無線品質とを含むMeasurement Reportを基地局700−1へ送信する(S202)。
次に、基地局700−1は、端末600から受信した無線品質に基づいて基地局700−2に対してハンドオーバすることを決定し、ハンドオーバ要求を基地局700−2へ送信する(S203)。
基地局700−2は、ハンドオーバ要求を受信すると、ハンドオーバの可否を判定し、基地局700−1へ応答を送信する(S205)。また、基地局700−2はハンドオーバを許可する場合は、論理チャネルLCH#aを新規にオープンする(S204)。
基地局700−1は、接続先の基地局700−2から応答(S205)を受信すると、データ転送パスの切り替え要求をS−GW800へ送信する(S206)。S−GW800は、データ転送パスの切り替え要求を受信すると、データ転送パスを切り替え、応答を基地局700−1へ送信する(S207)。
基地局700−1は、応答をS−GW800から受信すると、基地局700−2に対して送達未確認データの転送(又はフォワーディング)を行う(S208)。送達未確認データは、図25の例ではData#1となっている。
次に、基地局700−1は、無線リンク状態変更要求(Physical Channel Reconfiguration)を端末600へ送信する(S209)。端末600は、当該要求を受信することで、接続先の基地局を基地局700−2へ切り替える。
次に、端末600は、新たな接続先となる基地局700−2に対して、PDCP STATUS PDUを送信し(S211)、接続元の基地局700−1に対して無線リンク状態変更要求(S209)に対する応答を送信する(S212)。PDCP STATUS PDUには、例えば、端末600が基地局700−1から受信したデータのシーケンス番号が含まれる。
基地局700−2は、PDCP STATUS PDUを受信すると(S211)、シーケンス番号に基づいて、基地局700−1から転送された未送達確認データ(Data#1)のうち、既に端末600に送信されたデータを破棄し(S213)、残りのデータを端末600へ送信する。図25の例では、基地局700−2は、データ#1を送達済みではないものとして破棄せずに、端末600へ送信している(S214)。基地局700−2は、その後に受信したData#2も端末600へ送信する(S215)。
なお、無線通信に関する技術として、例えば、以下のような技術がある。すなわち、マクロセル間の「Inter−Frequency Measurement」と、マクロセルがカバレッジエリア内でScellとして設定されていないセルに対する「Inter−Frequency Handover」に対して要求する性能とを別々に規定するようにした移動通信システムがある。
この技術によれば、「Inter−Frequency Measurement」としての測定対象セルの状態に応じて、「Inter−Frequency Measurement」に対して適切な性能を要求することができる、とされる。
特開2013−157830号公報
3GPP TS 36.300 V11.7.0(2013-09)
しかしながら、データフォワーディングにおいては処理遅延が発生する場合がある。例えば、図25において、端末600は基地局700−2に対してPDCP STATUS PDUを送信する前に(S211の前、図25で「##」)、接続先の基地局700−2に対して無線リンクを確立するための処理を行う。この無線リンクを確立するための処理によって、端末600は、Measurement Report送信後、接続先の基地局700−2からデータを受信するまで(例えばS202からS215まで)に時間がかかり、処理遅延が発生する場合がある。
また、端末600がこのような無線リンクを確立するための処理を行うとき、接続先の基地局700−2と無線リンクを確立できない場合もある。このような場合、接続元の基地局700−1は接続先の基地局700−2に対してデータフォワーディングを行っても、接続先の基地局700−2はデータを端末600に送信することができない。このような場合も、端末600は基地局700−2からデータを受信することができず、通信の不安定化をもたらす。
さらに、上述した「Inter−Frequency Measurement」に関する技術においても、新たにScellとして設定されていないセルに対して端末が接続する際に、端末は当該セルに対して無線リンクの接続処理を行う場合がある。この無線リンクの接続処理によって、端末が接続先のScellからデータを受信するまでに時間がかかる場合がある。また、端末は接続先のScellと無線リンクを確立できず、通信の不安定化をもたらす場合もある。
従って、上述したInter−Frequency Measurement」に関する技術においても、処理遅延が発生し、通信が不安定になる場合がある。
そこで、一開示は、処理遅延を低減させるようにした無線通信システム、基地局装置、及び無線通信システムにおけるデータ転送方法を提供することにある。
また、他の開示は、通信の安定化をもたらすようにした無線通信システム、基地局装置、及び無線通信システムにおけるデータ転送方法を提供することにある。
一態様によれば、端末装置と、第1又は第2の周波数帯域に属する第1の周波数を利用して前記端末装置と無線通信を行う第1の基地局装置と、前記第1又は第2の周波数帯域に属する第2の周波数を利用して前記端末装置と無線通信を行う第2の基地局装置とを備え、前記第1及び第2の基地局装置は前記第1及び第2の周波数を夫々利用して第1及び第2のデータを前記端末装置へ同時に夫々送信する無線通信システムにおいて、前記第1の基地局装置は、前記端末装置との間の無線通信品質が閾値以下となったとき、前記端末装置に対して送達確認のとれていない送達未確認データを、前記端末装置と無線通信リンクが確立された前記第2の基地局装置へ転送する第1の送信部を備え、前記第2の基地局装置は、前記第1の基地局装置から受信した前記送達未確認データの全部又は一部を前記端末装置へ送信する第2の送信部を備える。
処理遅延を低減させるようにした無線通信システム、基地局装置、及び無線通信システムにおけるデータ転送方法を提供することができる。通信の安定化をもたらすようにした無線通信システム、基地局装置、及び無線通信システムにおけるデータ転送方法を提供することができる。
図1は無線通信システムの構成例を表わす図である。 図2は無線通信システムの構成例を表わす図である。 図3は端末装置の構成例を表わす図である。 図4はレイヤ1処理部の構成例を表わす図である。 図5はレイヤ2処理部の構成例を表わす図である。 図6は基地局装置の構成例を表わす図である。 図7はレイヤ1処理部の構成例を表わす図である。 図8はレイヤ2処理部の構成例を表わす図である。 図9はMME/S−GWの構成例を表わす図である。 図10(A)及び図10(B)はデータフォワーディングの例を表わす図である。 図11はデータフォワーディング処理のシーケンス例を表わす図である。 図12はデータ転送パス確立処理のシーケンス例を表わす図である。 図13はデータ転送パス確立処理のシーケンス例を表わす図である。 図14はデータ転送パス確立処理のシーケンス例を表わす図である。 図15はチャネルマッピングの例を表わす図である。 図16はチャネルマッピングの例を表わす図である。 図17(A)はMACデータ、図17(B)はL1データの例を夫々表わす図である。 図18はデータフォワーディング処理のシーケンス例を表わす図である。 図19はチャネルマッピングの例を表わす図である。 図20はデータフォワーディング処理のシーケンス例を表わす図である。 図21はデータフォワーディング処理のシーケンス例を表わす図である。 図22は端末装置のハードウェア構成例を表わす図である。 図23は基地局装置のハードウェア構成例を表わす図である。 図24はMME/S−GWのハードウェア構成例を表わす図である。 図25はデータフォワーディング処理のシーケンス例を表わす図である。
以下、本実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は第1の実施の形態における無線通信システム10の構成例を表わす図である。無線通信システム10は、第1及び第2の基地局装置200−1,200−2と端末装置100とを備える。
第1及び第2の基地局装置200−1,200−2は、自局の通信可能範囲において端末100と無線通信を行うことが可能である。第1及び第2の基地局装置200−1,200−2は、端末装置100と無線通信を行うことで、通話サービスや映像配信サービスなど種々のサービスを端末装置100に提供できる。
第1の基地局装置200−1は、第1又は第2の周波数帯域に属する第1の周波数を利用して端末装置100と無線通信を行う。また、第2の基地局装置200−2は、第1又は第2の周波数帯域に属する第2の周波数を利用して端末装置100と無線通信を行う。第1及び第2の周波数は、ともに同一の第1の周波数帯域に属してもよいし、第1及び第2の周波数帯域に夫々属していてもよい。第1及び第2の基地局装置200−1,200−2は、第1及び第2の周波数を夫々利用して第1及び第2のデータを端末装置100へ同時に夫々送信する。
第1の基地局装置200−1は、第1の送信部295−1を備える。第1の送信部295−1は、端末装置100との間の無線通信品質が閾値以下となったとき、端末装置100に対して送達確認のとれていない送達未確認データを、端末装置100と無線通信リンクが確立された第2の基地局装置200−2へ転送する。
また、第2の基地局装置200−2は、第2の送信部295−2を備える。第2の送信部295−2は、第1の基地局装置200−1から受信した送達未確認データの全部又は一部を端末装置100へ送信する。
このように、本第1の実施の形態では、第1及び第2の基地局装置200−1,200−2は第1及び第2の周波数を夫々利用して第1及び第2のデータを端末装置100へ同時に夫々送信する。そして、このような無線通信システムにおいて、第1の基地局装置200−1は、端末装置100との無線通信リンクが確立された第2の基地局装置200−2に対して、データフォワーディングを行うようにしている。
例えば、第1の基地局装置200−1が無線通信リンクの確立されていない基地局装置へデータフォワーディングを行うと、端末100は基地局装置に対して無線通信リンクを確立するための処理を行う場合がある。また、この場合、端末100は無線通信リンクを確立することができず、フォワーディングされたデータの全部又は一部が第2の基地局装置200−2から端末100へ送信されない場合もある。
本第1の実施の形態では、第1の基地局装置200−1は無線通信リンクが確立された第2の基地局装置200−2へデータフォワーディングを行うことで、例えば、端末100と第2の基地局装置200−2との間で無線通信リンクを確立するための処理が行われなくてもよい。従って、本無線通信システム10は処理遅延の軽減を図ることができる。
また、本第1の実施の形態では、データフォワーディング先の第2の基地局装置200−2は端末装置100と無線通信リンクが確立されているため、第2の基地局装置200−2からフォワーディングされたデータの全部又は一部を端末装置100が受信できる。よって、本無線通信システム100は、通信の安定化を図ることができる。
[第2の実施の形態]
次に第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態においては、以下の順番で説明する。
<1.無線通信システムの構成例>
<2.端末装置の構成例>
<3.基地局装置の構成例>
<4.MME/S−GWの構成例>
<5.動作例>
<5.1 データ転送パス確立処理の動作例>
<5.2 データフォワーディング処理の動作例>
<1.無線通信システムの構成例>
無線通信システムの構成例について説明する。図2は無線通信システム10の構成例を表わす図である。
無線通信システム10は、端末装置(以下、「端末」と称する場合がある)100−1〜100−3、基地局装置(以下、「基地局」と称する場合がある)200−1〜200−3、MME/S−GW(Mobility Management Entity/Serving Gateway)300−1,300−2、及びネットワーク500を備える。
端末100−1〜100−3は、フィーチャーフォン、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータなどの無線通信装置である。端末100−1〜100−3は、基地局200−1〜200−3と無線通信を行うことで、音声通話サービスや、映像や音声などのコンテンツ配信サービスなど、種々のサービスの提供を受けることができる。
基地局200−1〜200−3は、端末100−1〜100−3と無線通信を行う無線通信装置である。各基地局200−1〜200−3は、自局の通信可能領域(例えば、セル又はセル範囲と称する場合がある)において端末100−1〜100−3と双方向通信が可能である。
すなわち、基地局200−1〜200−3から端末100−1〜100−3への方向のデータ送信(又は下り通信)と、端末100−1〜100−3から基地局200−1〜200−3への方向のデータ送信(又は上り通信)である。各基地局200−1〜200−3は、スケジューリングなどにより無線リソース(例えば時間リソースと周波数リソース)を端末100−1〜100−3に割り当て、割り当てた無線リソースを制御信号として端末100−1〜100−3へ送信する。各基地局200−1〜200−3と端末100−1〜100−3は無線リソースを用いて下り通信や上り通信を行う。
このような無線通信に関して、各基地局200−1〜200−3が複数の周波数帯域を用いて(又は束ねて)、端末100−1〜100−3と無線通信を行うことを、例えば、キャリアアグリゲーション(以下では、「CA」と称する場合がある)と称する場合がある。
図2の例では、基地局200−1と端末100−2とがCAにより無線通信を行い、基地局200−2,200−3と端末100−3とがCAにより無線通信を行っている様子が示されている。
このうち端末100−2は、2つの周波数f1,f2を用いて基地局200−1と無線通信を行っている例を表わしている。
このように、1つの基地局200−1が複数の周波数f1,f2を用いて異なるデータを端末100−2へ同時に送信して無線通信を行うことを、例えば、Intra−eNB CAと称する場合がある。この場合、基地局200−1は複数の周波数帯域を用いてCAを行うが、2つの周波数f1,f2は異なる周波数帯域に夫々属する周波数でもよいし、1つの周波数帯域に属する周波数であってもよい。
また、図2の例では、端末100−3は基地局200−2と周波数f1を用いて無線通信を行い、さらに、端末100−3は基地局200−3と周波数f2を用いて無線通信を行っている例を表わしている。
このように、複数の基地局200−2,200−3が複数の周波数f1,f2を夫々用いて異なるデータを端末100−3へ同時に送信して無線通信を行うことを、例えば、Inter−eNB CAと称する場合がある。この場合も、各基地局200−2,200−3は、複数の周波数帯域を用いてCAを行うが、2つの周波数f1,f2は異なる周波数帯域に夫々属してもよいし、1つの周波数帯域に属しても良い。
MME/S−GW300−1,300−2は、1又は複数の基地局200−1〜200−3と接続されるとともに、ネットワーク500とも接続される。MME/S−GW300−1,300−2は、例えば、端末100−1〜100−3の移動制御、端末100−1〜100−3の認証管理、ユーザデータの経路(又はパス)設定や変更指示などを行う。MME/S−GW300−1,300−2は、ネットワーク500から送信されたユーザデータなどを、設定したパスに従って各基地局200−1〜200−3へ送信する。また、MME/S−GW300−1,300−2は、各基地局200−1〜200−3から送信されたデータをネットワーク500へ送信する。
なお、MME/S−GW300−1,300−2は、MMEとS−GWが別個の装置として無線通信システム10に設けられても良い。
<2.端末装置の構成例>
次に、端末100−1〜100−3の構成例について説明する。なお、以下の説明において端末100−1〜100−3を総称して「端末100」と表記することがある。また、以下の説明において、基地局200−1〜200−3を総称して「基地局200」と表記することもある。
図3は端末100の構成例を表わす図である。端末100は、送信アンテナ101−1、受信アンテナ101−2、RF(Radio Frequency)部110、レイヤ1処理部130、レイヤ2処理部150、レイヤ3処理部170、及びアプリケーションレイヤ処理部175を備える。
送信アンテナ101−1は、RF部110から出力された無線信号を基地局200へ送信する。また、受信アンテナ101−2は、基地局200から送信された無線信号を受信し、受信した無線信号をRF部110に出力する。
RF部110は、受信アンテナ101−2で受信した無線信号をベースバンド周波数帯域のベースバンド信号へ変換し(ダウンコンバート)、変換後のベースバンド信号をレイヤ1処理部130へ出力する。また、RF部110は、レイヤ1処理部130から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯域の無線信号へ変換し(アップコンバート)、変換後の無線信号を送信アンテナ101−1へ出力する。このような周波数変換処理が行われるよう、RF部110には内部に周波数変換回路などを備えるようにしてもよい。
図4は、図3に示すレイヤ1処理部130の構成例を示す。レイヤ1処理部130は、DEM(Demodulation)部(又は復調処理部)131、DEC(Decoder)部(又は復号化処理部)132、COD(Encoder)部(又は符号化処理部)133、及びMOD(Modulation)部(又は変調処理部)134を備える。
DEM部131は、RF部110から出力されたベースバンド信号に対する復調処理を行う。例えば、DEM部131は、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access:直交周波数分割多重アクセス)による復調処理を行ってもよい。
DEM部131は、測定部135、FFT(Fast Fourier Transfer:高速フーリエ変換)部136、及び復調部137を備える。測定部135は、セルサーチやベースバンド信号のレベル測定を行う。FFT部136は、ベースバンド信号に対して高速フーリエ変換を施してサブキャリアシンボルを復元する。復調部137は、サブキャリアシンボルに対して復調処理を施して符号化データを復元する。
DEC部132は、復元された符号化データに対して誤り訂正復号化処理を行う。DEC部132は、デレートマッチング部138、HARQ合成部139、復号化部140、誤り検出部141を備える。
デレートマッチング部138は、割り当てられた物理チャネルリソースに応じて伸縮されているデータを復元する。HARQ合成部139は、HARQ(Hybrid Automatic Repeat Request:ハイブリッド型自動再送要求)などの再送処理により再送データを合成する。復号化部140は、例えば、ターボ復号処理などによって符号化データを復号する。誤り検出部141は、復号化されたデータの誤り検出処理を行う。誤り検出後のデータは、レイヤ2処理部150へ出力される。
COD部133は、レイヤ2処理部150から出力された送信データに対して誤り訂正符号化処理を行う。COD部133は、誤り検出符号付与部142、符号化部143、レートマッチング部144を備える。
誤り検出符号付与部142は、CRC(Cyclic Redundancy Checking)符号などの誤り検出符号を算出して送信データに付加する。符号化部143は、例えばターボ符号化処理により送信データを符号化する。レートマッチング部144は、割り当てられた物理チャネルリソースに応じて符号化データを伸縮する。
MOD部134は、符号化データの変調処理を行う。例えば、MOD部134は、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Multiple Access:単一キャリア周波数分割多重アクセス)方式による変調処理を行ってもよい。MOD部134は、変調部145、DFT(Discrete Fourier Transfer:離散フーリエ変換)部146、サブキャリアマッピング部147、及びIFFT(Inverse Fast Fourier Transfer:逆フーリエ変換)部148を備える。
変調部145は、符号化データに多値変調などの一次変調処理を施す。DFT部146は、多値変調されたシンボルに離散フーリエ変換を施すことで、比較的広帯域の単一キャリアの周波数領域信号を生成する。サブキャリアマッピング部147は、基地局200から割り当てられた物理チャネルのリソースのサブキャリア上に周波数領域信号をマッピングする。IFFT部148は、サブキャリア上に割り当てられた周波数領域信号に対して逆高速フーリエ変換を施すことで時間領域信号に変換する。IFFT部148からの出力信号はベースバンド信号としてRF部110に出力される。
図5は、図3に示すレイヤ2処理部150の構成例を表わす図である。なお、添付する図面及び以下の説明において、媒体アクセス制御を「MAC(Media Access Control)」、無線リンク制御を「RLC(Radio Link Control)」、パケットデータ収斂プロトコルを「PDCP(Packet Data Control Protocol)」と夫々表記する。レイヤ2処理部150は、MAC受信部151、RLC受信部152、PDCP受信部153、PDCP送信部154、RLC送信部155、及びMAC送信部156を備える。
MAC受信部151はLCH(Logical CHannel)分離部157を備える。LCH分離部157は、レイヤ1処理部130の誤り検出部141から出力されたデータを論理チャネル毎に分離してRLC受信部152へ出力する。
論理チャネルとは、例えば、伝送情報を用途ごとに区分するチャネルである。論理チャネルとしては、例えば、報知情報用の報知チャネル(BCCH(Broadcast Control CHannel))、端末個別制御信号用の個別制御チャネル(DCCH(Dedicated Control CHannel))、又はユーザデータ用の個別通信チャネル(DTCH(Dedicated Traffic CHannel))などがある。
RLC受信部152は順序補正部158を備える。順序補正部158は、MAC受信部151から受け取ったデータを基地局200から送信された送信順に並べ替えてPDCP受信部153へ出力する。
PDCP受信部153は、RLC受信部152から受け取ったデータを、当該データに付加されたシーケンス番号の順序に並び替えて、レイヤ3処理部170又はアプリケーションレイヤ処理部175へ出力する。なお、PDCP受信部153は、制御データをレイヤ3処理部170へ出力し、ユーザデータをアプリケーションレイヤ処理部175へ出力する。
PDCP送信部154は、レイヤ3処理部170から出力された制御データと、アプリケーションレイヤ処理部175から出力されたユーザデータとを受け取り、これらのデータにシーケンス番号を割り当てて、RLC送信部155へ出力する。
RLC送信部155は再送(ARQ)部159を備える。再送部159は、PDCP送信部154から受け取ったデータを再送制御処理によってMAC送信部156へ出力する。
MAC送信部156は、LCH結合部160とUL−HARQ部161を備える。LCH結合部160は、RLC送信部155から論理チャネル毎に受け取ったデータを結合して、結合したデータをレイヤ1処理部130の誤り検出符号付与部142へ出力する。UL−HARQ部161は、送信データのHARQ処理を行う。
図3に戻り、レイヤ3処理部170は、無線リソースの制御や端末100全体の制御などを行う。また、レイヤ3処理部170は、ページング処理、呼の確立と解放などのRRC(Radio Resource Control:無線リソース制御)に関する接続制御を行う。さらに、レイヤ3処理部170は、端末100において取り扱うトラヒック量を測定し、基地局200へ報告することもできる。また、レイヤ3処理部170は、ハンドオーバなどの接続切り替え制御に関するモビリティ制御処理なども行う。
アプリケーションレイヤ処理部175は、ユーザデータに対する処理を行うことで端末100の画面に文字や画像などの表示させるなどの処理を行う。
<3.基地局の構成例>
次に基地局200の構成例について説明する。図6は基地局200の構成例を表わす図である。基地局200は、送信アンテナ201−2、受信アンテナ201−2、RF部210、レイヤ1処理部220、レイヤ2処理部250−1〜250−n、レイヤ3処理部270、及び制御部280を備える。
なお、第1の実施の形態における第1の送信部295−1は、例えば、送信アンテナ201−1、RF部210、レイヤ1処理部220、レイヤ2処理部250−1〜250−n、レイヤ3処理部270に対応する。
また、第2の実施の形態における第2の送信部295−2は、例えば、送信アンテナ201−1、RF部210、レイヤ1処理部220、レイヤ2処理部250−1〜250−n、レイヤ3処理部270に対応する。
送信アンテナ201−1は、RF部210から出力された無線信号を端末100へ送信する。また、受信アンテナ201−2は、端末100から送信された無線信号を受信してRF部210へ出力する。
RF部210は、受信アンテナ201−2で受信した無線信号をベースバンド帯域のベースバンド信号へ変換し(ダウンコンバート)、変換後のベースバンド信号をレイヤ1処理部220へ出力する。また、RF部210は、レイヤ1処理部220から出力されたベースバンド信号を無線帯域の無線信号へ変換し(アップコンバート)、無線信号を送信アンテナ201−1へ出力する。このような周波数変換処理が行われるように、RF部210には周波数変換回路などを備えるようにしてもよい。
図7は、図3に示すレイヤ1処理部220の構成例を示す。レイヤ1処理部220は、DEM部221、DEC部222、COD部223、MOD部224を備える。
DEM部221は、RF部210から出力されたベースバンド信号に対して復調処理を施す。DEM部221は、例えば、SC−FDMA方式による復調処理を行ってもよい。DEM部221は、FFT部225、サブキャリアデマッピング部226、IDFT(Inverse Discrete Fourier Transfer:逆離散フーリエ変換)部227、復調部228を備える。
FFT部225は、受信した時間領域信号のベースバンド信号を周波数領域信号に変換し、サブキャリアシンボルを復元する。サブキャリアデマッピング部226は、各サブキャリアにマッピングされたシンボルを複数のユーザ毎のシンボルD11〜D1nに分割する。IDFT部227は、単一キャリアの周波数領域信号であるユーザ毎のサブキャリアシンボルD11〜D1nをそれぞれ逆フーリエ変換することにより、ユーザ毎の一次変調信号を復元する。復調部228は、一次変調信号に対して復調処理を施しユーザ毎の符号化データD21〜D2nを復元する。
DEC部222は、ユーザ毎の符号化データD21〜D2nの復号処理を行い、符号化されたユーザ毎のデータD31〜D3nを復元する。DEC部222は、デレートマッチング部229、HARQ合成部230、復号化部231、誤り検出部232を備える。
デレートマッチング部229、HARQ合成部230、復号化部231、及び誤り検出部232の処理は、端末100におけるデレートマッチング部138、HARQ合成部139、復号化部140、及び誤り検出部141の処理と夫々同様である。データD31〜D3nは、レイヤ2処理部250−1〜250−nへ夫々出力される。
COD部223は、レイヤ2処理部250−1〜250−nから出力されたユーザ毎のデータD41〜D4nを符号化し、ユーザ毎の符号化データD51〜D5nを出力する。COD部223は、誤り検出符号付与部235、符号化部236、レートマッチング部237を備える。誤り検出符号付与部235、符号化部236、レートマッチング部237の処理は、端末100における誤り検出符号付与部142、符号化部143、レートマッチング部144の処理と夫々同様である。
MOD部224は、ユーザ毎の符号化データD51〜D5nに対して変調処理を施す。MOD部224は、例えば、OFDMA方式による変調処理を行うことができる。MOD部224は、変調部238、サブキャリアマッピング部239、IFFT部240を備える。
変調部238は、ユーザ毎の符号化データD51〜D5nに対して、多値変調などの一次変調処理を施してサブキャリアシンボルD61〜D6nを生成する。サブキャリアマッピング部239は、サブキャリアシンボルD61〜D62を物理チャネルリソースのサブキャリア上にマッピングする。IFFT部240は、サブキャリアシンボルに逆高速フーリエ変換を施して時間領域信号を生成する。MOD部224により変調されたベースバンド信号はRF部210へ出力される。
図8は、図6に示すレイヤ2処理部250−1の構成例を示す。レイヤ2処理部250−2〜250−nの構成は、レイヤ2処理部250−1の構成と同様である。レイヤ2処理部250−1〜250−nは、ユーザ毎のデータD31〜D3n及びD41〜D4nに関するレイヤ2に関する処理を行う。
レイヤ2処理部250−1は、MAC受信部251、RLC受信部252、PDCP受信部253、PDCP送信部254、RLC送信部255、MAC送信部256を備える。
また、MAC受信部251は、LCH分離部257を備える。RLC受信部252は、順序補正部258を備える。RLC送信部255は再送(ARQ)部259を備える。MAC送信部256は、LCH結合部260とDL−HARQ部261を備える。
LCH分離部257、順序補正部258、PDCP受信部253、PDCP送信部254、再送部259、LCH結合部260、及びDL−HARQ部261の処理は、端末100におけるLCH分離部157、順序補正部158、PDCP受信部153、PDCP送信部154、再送部159、LCH結合部160、及びUL−HARQ部161の処理と夫々同様である。
なお、PDCP送信部254は、PDCPレイヤにおいて、MME/S−GW300から受信したパケットデータに対してシーケンス番号を付加する処理を行う。また、PDCP送信部254は、制御部280から出力された転送指示に従って、メモリなどに保持したデータを転送する(又はデータフォワーディングを行う)。そのため、PDCP送信部154は、他の基地局のPDCP送信部254と接続され、互いにデータを転送することができる。このようなメモリは、例えば、PDCP送信部154の内部に備えるようにしてもよいし、PDCP送信部154の外部に備えるようにしてもよい。
図6に戻り、レイヤ3処理部270は、無線リソースの制御及びRRC接続制御を行う。制御部280は、例えば、データフォワーディングする際に転送先の基地局を決定する。また、制御部280は、他の基地局との間でメッセージやデータなどを交換する。そのため、制御部280は、他の基地局の制御部280と接続される。さらに、制御部280は、データフォワーディングにおいてレイヤ2処理部250−1〜250−nに対してデータの転送指示なども行う。
<4.MME/S−GWの構成例>
次に、MME/S−GW300の構成例について説明する。図9はMME/S−GW300の構成例を表わす図である。
MME/S−GW300は、経路状態管理部310と経路選択部320を備える。
経路状態管理部310は、ネットワーク500から受信したデータを端末100へ転送するための選択可能な経路情報を端末100毎に管理する。すなわち、経路状態管理部310は、例えば、基地局200から受信したパス設定要求に従って経路情報を設定し、設定した経路でデータを送信するよう経路選択部320を制御する。また、経路状態管理部310は、例えば、基地局200から受信したデータ転送パス切り替え要求に従って経路情報を変更し、変更後の経路によりデータを送信するよう経路選択部320を制御する。さらに、経路状態管理部310は、例えば、経路選択部320を介して基地局200から受信したデータ転送パスsuspend要求に従って、端末100への経路を一時的に停止するよう経路選択部320を制御する。
なお、経路状態管理部310は、端末100へ送信するデータに対してシーケンス番号を割り振ってもよい。その詳細は第4の実施の形態において説明する。
経路選択部320は、経路状態管理部310からの指示に従って、ネットワーク500から受信したデータを基地局200へ送信したり、送信の一時停止を行う。また、経路選択部320は、経路状態管理部310の指示により、基地局200から受信したデータをネットワーク500へ送信する。
<5.動作例>
次に動作例について説明する。最初にデータフォワーディング全体の動作について説明する。図10(A)及び図10(B)はデータフォワーディング全体の動作例を表わす図である。
図10(A)では、基地局200−1と端末100との間で通信が行われていて、基地局200−1がS−GW300から受信したデータを端末100に送信している様子を表わしている。この場合、基地局200−1は、論理チャネルLCH#aを用いて端末100にデータを送信している。
図10(B)は、基地局200−1から基地局200−2へデータフォワーディングが行われる様子を表わしている。このようなデータフォワーディングが行われるのは、例えば、基地局200−1と端末100との間で通信品質が劣化するなどにより通信状況が変化したため、ハンドオーバ処理が実施されたときである。このような場合、基地局200−1と端末100との間で無線通信が行われていた通信を停止して、端末100の通信先を基地局200−2へ切り替え、基地局200−2と端末100との間で無線通信が行われる。この場合、基地局200−1は、送達未確認データを基地局200−2へ転送する。
なお、送達未確認データとは、例えば、基地局200−1から端末100へ送信されなかったデータや、基地局200−1から端末100へ送信したものの基地局200−1において送達確認のとれていないデータのことである。
一方、端末100は、基地局200−1から受信したデータのシーケンス番号を含むPDCP STATUS PDUを基地局200−2に送信する。このとき、基地局200−2は、基地局200−1が無線通信に用いた論理チャネルLCH#aを用いて、PDCP STATUS PDUを受信する。論理チャネルLCH#aの詳細については後述する。
そして、基地局200−2は、未送達確認データのうち、シーケンス番号に基づいて、端末100が受信したデータ以外のデータを端末100へ送信する。
次に、Inter−eNB CA時のデータフォワーディング処理の詳細について説明する。図11は本第2の実施の形態におけるデータフォワーディング処理のシーケンス例を表わす図である。
図11の例では、3つの基地局200−1〜200−3と端末100との間でInter−eNB CAが行われる例を表わしている。
最初に、端末100と各基地局200−1〜200−3との間でデータ転送パスの確立処理が行われる(S10)。これにより、3つの基地局200−1〜200−3と端末100との間でデータ転送パスが確立されて、Inter−eNB CAを行うことができる。
以下、データ転送パス確立処理の動作例(S10)について説明し、次に、データ転送パス確立後のデータフォワーディング処理の動作例(S11〜S29)について説明する。なお、以下においては無線リンク確立処理のことをデータ転送パス確立処理と称する場合がある。
<5.1 データ転送パス確立処理の動作例>
図12から図14はデータ転送パス確立処理(S10)の動作例を表わす図である。このうち、図12は端末100と基地局200−1との間で行われるデータ転送パス確立処理のシーケンス例、図13及び図14は基地局200−2との間におけるデータ転送パス確立処理のシーケンス例をそれぞれ表わしている。図12に示す処理により、端末100と基地局200−1との間でデータ転送パスが確立される。その後、図13又は図14に示す処理が行われることで、端末100と基地局200−2との間のデータ転送パスが追加され、端末100と2つの基地局200−1,200−2との間の2つのデータ転送パスが確立される。
なお、端末100が最初にデータ転送パスを確立した基地局200−1を、以下では、マスター基地局200−1と称する場合がある。
図12について説明する。なお、図12において、各メッセージが端末100と基地局200−1との間で送受信されている。このようなメッセージは、例えば、端末100のレイヤ3処理部170と基地局200のレイヤ3処理部270において生成され、2つのレイヤ3処理部170,270の間で送受信される。
端末100は、例えば電源をオンにした後、位置登録要求を基地局200−1へ送信する(S100)。また、基地局200−1は位置登録要求に対して位置登録完了を端末100へ送信する(S101)。
これにより、例えば、端末100は基地局200−1配下への位置登録が完了し、また、基地局200−1は端末100に対してマスター基地局として動作することが可能となる。この場合、基地局200−1は他の基地局に対して自局がマスター基地局であることを通知してもよい。この通知は、例えば、基地局200−1の制御部280が他の基地局の制御部280へ通知することで行われる。
次に、端末100は、発信動作により、基地局200−1に対して接続要求(rrcConnectionRequest)を送信する(S102)。そして、基地局200−1は、接続要求に対する応答として、接続開始(rrcConnectionSetup)を端末100へ送信する(S103)。このとき、基地局200−1は、以降の処理(例えばS104からS115)において送受信に用いられる論理チャネルと物理チャネルに関する情報を接続開始に含めて送信する。
ここで、論理チャネルと物理チャネルについて説明する。図15は論理チャネルから物理チャネルまでの関係例を表わす図である。図15の詳細については後述する。また、トランスポートチャネルとは、例えば、論理チャネルを物理チャネルへ対応付けるためのチャネルである。トランスポートチャネルとしては、例えば、共有チャネル(UL/DL SCH(Uplink/Downlink Shared CHannel)やランダムアクセスチャネル(RACH(Random Access Channel))などがある。論理チャネルに対してどの物理チャネルを用いるかについてトンラスポートチャネルを介してマッピングされる。例えば、論理チャネルである個別通信チャネルDTCHは、どの物理チャネルを用いて通信するかについて、トンラスポートチャネル(例えばUL SCHなど)を介してマッピングされる。
基地局200−1は、論理チャネル〜物理チャネルの対応関係をメモリなどに保持し、無線通信に用いる論理チャネル〜物理チャネルに関する情報を端末100へ適宜通知することができる。
ただし、図12における接続開始(S103)における通知は、以降の通信(S104からS115)において用いられる論理チャネル〜物理チャネルに関する情報となっている。
端末100は、接続開始(S103)の通知を受信すると、接続に関する処理を行う。接続に関する処理としては、例えば、以下のような処理がある。すなわち、端末100は、当該通知に含まれる論理チャネル〜物理チャネルのマッピング情報をメモリに保持するなどすることで各チャネルの設定を行う。また、端末100は、基地局200−1に対して同期確立処理を行う。なお、端末100は必要ならばセルサーチ処理を行って基地局200−1を検出する。そして、端末100は、接続に関する処理を完了すると接続完了(rrcConnectionSetupComplete)を基地局200−1へ送信する(S104)。
次に、端末100は、サービス開始要求(initialDirectTransfer)を基地局200−1へ送信する(S105)。
サービス開始要求を受信した基地局200−1は、秘匿設定(securityModeCommand)を端末100へ送信する(S106)。以後、端末100は秘匿設定に従って暗号化を行い、暗号化されたメッセージを基地局200−1へ送信できる。秘匿設定を受信した端末100は、例えば、秘匿設定で通知された暗号化に関する情報をメモリなどに保持することで設定を行う。
端末100は、秘匿設定に関する設定が完了すると、秘匿設定の完了応答(securityModeComplete)を基地局200−1へ送信する(S107)。
また、端末100は、呼接続要求(uplinkDirectTransfer)を基地局200−1へ送信する(S108)。例えば、端末100は、電子メールやWeb閲覧などのパケット通信か、音声電話やTV電話などの回線通信かなど、どのような通信による接続を行うかについて送信する。
基地局200−1は、呼接続要求を端末100から受信すると(S108)、無線ベアラ設定要求(radioBearerSetup)を端末100へ送信する(S109)。例えば、基地局200−1は、呼接続要求(S108)により要求された通信を行うときに用いる物理チャネル〜論理チャネルに関する情報を無線ベアラ設定要求に含めて送信する。
端末100は、無線ベアラ設定要求を受信すると(S109)、無線ベアラ設定要求に対する端末100の設定を行う。例えば、端末100は、無線ベアラ設定要求に含まれる物理チャネル〜論理チャネルに関する情報をメモリに保持するなどして設定を行う。端末100は、呼接続要求(S108)で要求した通信については、設定した物理チャネル〜論理チャネルを用いて基地局200−2と無線通信を行う。
端末100は、無線ベアラ設定要求に対する設定が完了すると、完了応答(radioBearerSetupComplete)を基地局200−1へ送信する(S110)。
基地局200−1は、無線ベアラ設定要求の完了応答を受信すると(S110)、S−GW300に対してパス設定要求を送信する(S111)。パス設定要求には、例えば、端末情報やサービス情報(S105)などが含まれる。パス設定要求により、例えば、基地局200−1から端末100へ至るパスの設定がS−GW300において行われる。
S−GW300におけるパスの設定は、例えば、以下のようにして行われる。すなわち、S−GW300の経路状態管理部310は、基地局200−1からパス設定要求を受信すると、当該要求に含まれる基地局200−1から端末100へ至るパスの情報を抽出し、当該情報に従ってデータを送信するよう経路選択部320へ指示する。これにより、以後、S−GW300は基地局200−1を介して端末100へデータを送信できる。
また、基地局200−1は、メジャーメント設定要求(measurementControl)を端末100へ送信する(S112)。
メジャーメント設定要求には、例えば、周辺セル情報やMeasurement Reportの報告条件などが含まれる。Measurement Reportの報告条件としては、例えば、受信品質の閾値などがある。端末100はメジャーメント設定要求に従って、Measurement Reportを基地局200−1へ送信する。
次に、基地局200−1は、S−GW300からパス設定要求(S111)に応じたパス設定が通知され(S113)、通知されたパスの設定を行う。
例えば、基地局200−1は、S−GW300から基地局200−1を介して端末100へ至る経路情報をメモリに記憶することでパスの設定を行う。また、基地局200−1は、例えば、端末100との無線通信で用いる論理チャネル〜物理チャネルの関係(例えば図15)をメモリなどに保持する。これにより、例えば、図15に示すように基地局200−1が端末100との無線通信に用いる論理チャネルと物理チャネルが設定される。なお、メモリは、例えば、基地局200−1におけるレイヤ3処理部270の内部や外部に備えるようにしてもよい。
基地局200−1は、パスの設定を完了すると、パス設定応答をS−GW300へ送信する(S114)。
そして、基地局200−1は、サービス開始要求(S105)に対する応答として、サービス開始承諾(downlinkDirectTransfer)を端末100へ送信する(S115)。
以上により、端末100と基地局200−1との間でデータ転送パスが確立される。
次に、端末100と基地局200−2との間でデータ転送パス確立処理が行われる。これにより、端末100と2つの基地局200−1,200−2との間でデータ転送パスが確立される。
図13と図14は、基地局200−2に対するデータ転送パス確立処理のシーケンス例を表わしている。このうち、図13は追加された基地局200−2がS−GW300に対してパス設定要求を行う例、図14はマスター基地局200−1がS−GW300に対してパス設定要求を行う例を夫々表わしている。
図13について説明する。データ転送パスが確立された端末100と基地局200−1は、通信状態となっている(S120)。
端末100は、送受信されるデータのデータ量(又はトラヒック量)を測定(又は監視)する(S121)。そして、端末100は、データ量が閾値を超えたとき、測定結果を含むMeasurement Reportを基地局200−1へ送信する(S123)。
例えば、測定部135は各基地局200−1,200−2に対するトラヒック量を測定し、測定結果をレイヤ3処理部170に通知し、レイヤ3処理部170は測定結果を含むMeasurement Reportを生成する。生成されたMeasuremet Reportは、レイヤ3処理部170からレイヤ2処理部150などを介して端末100へ送信される。
基地局200−1は、Measurement Reportを受信すると追加基地局を判定する(S124)。
例えば、基地局200−1は、Measurement Reportに含まれるトラヒック量に基づいてInter−eNB CAを行うことを決定し、他の基地局における受信品質のうち最も受信品質の良い基地局やトラヒック量の最も少ない基地局を追加基地局に選択する。このような判定は、例えば、基地局200−1の制御部280で行われる。図13の例では、基地局200−2が追加基地局となる。
次に、基地局200−1は、追加基地局200−2へ接続要求を送信する(S125)。接続要求には、例えば、対象となる端末100に関する端末情報やサービス情報などが含まれる。例えば、制御部280が追加基地局を判定後、追加基地局に対する接続要求を生成し、追加基地局200−2の制御部280へ送信する。
基地局200−2は、接続要求(S125)を受信すると端末100の接続可否を判定し、その結果を接続応答として基地局200−1へ送信する(S126)。
接続可否としては、例えば、基地局200−2において端末100に割り当て可能な無線リソース量に基づいて判定してもよい。図13の例では基地局200−2への接続が許可された例を表わしている。なお、接続応答には、基地局200−2が端末100との無線通信に用いる論理チャネルと物理チャネルに関する情報を通知してもよい。例えば、基地局200−2の制御部280はメモリなどに保持した当該情報を読み出して、生成した接続応答に含めて基地局200−1の制御部280で通知する。このようなメモリは、例えば、制御部280の内部や外部に備えられてもよい。
基地局200−1は、接続応答(S126)を受信すると、端末100に対して基地局200−2への接続指示を送信する(S127)。
例えば、制御部280は、基地局200−2から送信された接続応答を受信すると、接続応答から論理チャネルと物理チャネルに関する情報を抽出する。そして、制御部280は、抽出した当該情報を含む接続指示を生成し、レイヤ3処理部270などを介して端末100へ送信する。
端末100は、接続指示(S127)を受信すると、基地局200−2に対する接続処理を行う(S128)。
接続処理としては、例えば、以下のような処理がある。すなわち、端末100のレイヤ3処理部170は、接続指示に含まれる論理チャネル〜物理チャネルに関する情報をメモリに保持することで、各チャネルの設定処理を行う。また、端末100は基地局200−2に対する同期処理を行う。
端末100は、接続処理を完了すると、接続完了通知を基地局200−2へ送信する(S129)。例えば、レイヤ3処理部170は接続処理を完了すると、接続完了通知を生成して基地局200−2へ向けて送信する。
基地局200−1は接続完了通知を受信し(S129)、端末100に対するパス設定要求をS−GW300へ送信する(S130)。なお、基地局200−2が接続完了通知(S129)を受信することで、端末100と基地局200−2との間で無線リンク(又は接続パス)が確立される。例えば、基地局200−2のレイヤ3処理部270は接続完了通知を受信すると、端末100との間のパスの設定要求を含むパス設定要求を生成して、S−GW300へ向けて送信する。
S−GW300は、パス設定要求を受信すると、パス設定要求に応じたパスの設定を行い、設定後、パス設定を基地局200−2へ送信する(S131)。
例えば、S−GW300の経路状態管理部310は、基地局200−1からパス設定要求を受信すると、当該要求に含まれる基地局200−2から端末100へ至るパスの情報を抽出し、当該情報に従ってデータを送信するよう経路選択部320へ指示する。これにより、S−GW300から基地局200−2を介して端末100へのパス設定が行われ、以後、S−GW300はパス設定に従ってデータを送信する。例えば、経路状態管理部310は、パス設定を完了後、パス設定通知を生成して基地局200−2へ送信する。
基地局200−2は、パス設定をS−GW300から受信すると(S131)、通知されたパス設定の設定を行い、これを完了すると、パス設定応答をS−GW300へ送信する(S132)。
例えば、基地局200−2のレイヤ3処理部270は、通知されたパス設定に基づいてメモリなどにパスに関する情報を記憶するなどにより設定を行う。そして、レイヤ3処理部270は、例えば、端末100との無線通信で用いる論理チャネル〜物理チャネルの関係(例えば図15)をメモリなどに保持する。これにより、例えば、図15に示すように基地局200−2が端末100との無線通信に用いる論理チャネル〜物理チャネルが設定される。そして、レイヤ3処理部270は、パス設定応答を生成し、S−GW300へ向けて送信する。
次に、基地局200−2は接続完了通知を基地局200−1へ送信する(S133)。例えば、基地局200−2のレイヤ3処理部270は、パス設定応答を送信(S132)後、接続完了通知を生成して制御部280を介して基地局200−1へ送信する。
そして、S−GW300からのデータ送信が開始される(S134)。
以上により、2つの基地局200−1,200−2と端末100との間でデータ接続パスが確立され、Inter−eNB CAによる無線通信が行われる。
図14は、端末100と基地局200−2との間のデータ接続パスが確立されるシーケンス例を表わしているが、マスター基地局200−1がS−GW300へのパス設定を行う例を表わしている。
図14においてS120からS129までの処理は、図13の例と同様である。基地局200−2は、端末100から接続完了通知(S129)を受信すると、接続完了通知をマスター基地局200−1へ送信する(S140)。上述したように、各基地局の制御部280は互いに接続されて、自局がマスター基地局である旨をマスター基地局200−1の制御部280が他の基地局の制御部280に通知している。基地局200−2の制御部280は、この通知に基づいて、マスター基地局200−1の制御部280へ接続完了通知を送信する。
次に、マスター基地局200−1は、パス設定要求をS−GW300へ送信する(S141)。パス設定要求には、例えば、基地局200−2と端末100との間のパス設定要求が含まれる。このように、端末100と無線リンクを確立した他の基地局200−2に対するパス設定を、マスター基地局200−1が一括してS−GW300に要求している。
例えば、マスター基地局200−1の制御部280は受信した接続完了通知(S140)をレイヤ3処理部270へ通知する。そして、レイヤ3処理部270は当該通知から端末100と基地局200−3との間の接続パスに関する情報を抽出し、当該情報を含むパス設定要求を生成してS−GW300へ送信する。
S−GW300は、パス設定要求を受信すると(S141)、当該要求に応じたパスの設定を行い、パス設定を基地局200−2へ送信する(S131)。以後は、図13の例と同様である。
以上により、端末100と基地局200−2の接続パスが追加されて、端末100と2つの基地局200−1,200−2との間の接続パスが確立される。
その後、端末100が2つの基地局200−1,200−2とInter−eNB CAにより無線通信を行っているとき、端末100のトラヒック量が増加すると、さらに、3つ目の基地局200−3に対する接続パス確立処理が行われる。この場合、図13又は図14の処理において、基地局200−2を基地局200−3に代えることで、端末100と基地局200−3との間で上述した処理と同様の接続パス確立処理が行われる。
以上により、端末100と3つの基地局200−1〜200−3との間でデータ転送パスが確立される。
図15は、3つの基地局200−1〜200−3と端末100との間のチャネルマッピングの例を示している。図15に示す例では、基地局200−1は、論理チャネルLCH#aについては物理チャネルPhy#1(周波数f1)を用いて端末100と通信する。また、基地局200−2は論理チャネルLCH#bについては物理チャネルPhy#2(周波数f2)を用いて端末100と通信する。さらに、基地局200−3は、論理チャネルLCH#cについては物理チャネルPhy#3(周波数f3)を用いて端末100と通信する。
各基地局200−1〜200−3と端末100は、上述したように、物理チャネル〜論理チャネルに関する情報をメモリなどに保持することで、例えば図15に示すようなチャネルマッピングを各々保持することができる。
ここで、論理チャネルについては、例えば、論理チャネル番号により設定されてもよい。例えば、論理チャネル番号は論理チャネルの種類により異なる番号となっている。例えば、ユーザデータ用の個別通信チャネルDTCHを表わす論理チャネル番号は「0」から「10」が用いられ、端末個別制御信号用の個別制御チャネルDCCHを表わす論理チャネル番号は「11」から「20」などである。論理チャネル番号の番号については、他と識別可能な識別符号であれば、番号以外のものであってもよい。
そして、本第2の実施の形態においては、各基地局200−1〜200−3では同一種類の論理チャネルであっても、異なる論理チャネル番号により論理チャネルが設定される。例えば、基地局200−1における個別通信チャネルDTCHの論理チャネル番号は「1」、基地局200−2における個別通信チャネルDTCHの論理チャネル番号は「2」などである。
このように同一種類の論理チャネルであっても、基地局200−1〜200−3により異なる論理チャネル番号となっているのは、例えば、端末100において基地局200−1〜200−3から受信されるデータのシーケンス番号を識別できるようにするためである。
上述したように、データのシーケンス番号は、例えば、各基地局200−1〜200−3のPDCP送信部254がMME/S−GW300から受信したデータに対して所定のパケット単位(例えばPDCP PDU)で割り振る。この割り振りは、各基地局200−1〜200−3が独立して行っている。従って、基地局200−1から送信されるデータと、基地局200−2から送信されるデータは、異なるデータにも拘わらず同一のシーケンス番号となって端末100が受信する場合もある。このような場合、端末100は同一のデータとしていずれか一方を破棄してしまい、データを損失する場合もある。
このようなデータの損失を防止するために、例えば、論理チャネル番号を同一種類の論理チャネルであっても各基地局200−1〜200−3で異なる番号にし、同一のシーケンス番号が割り振られても端末100において異なるデータであると識別できるようにしている。
例えば、各基地局200−1〜200−3の制御部280は、他の基地局の制御部280との間で同一種類の論理チャネルであっても異なる論理チャネル番号となるように調整を行う。そして、制御部280は、PDCP送信部254に対して論理チャネル番号を通知し、PDCP送信部254においてPDCP PDU毎に論理チャネル番号とシーケンス番号が送信データに付加される。
<5.2 データフォワーディング処理の動作例>
次に、端末100と3つの基地局200−1〜200−3との間でデータ転送パスが確立された後、データフォワーディングが行われる動作例について説明する。
図11に戻り、端末100と3つ基地局200−1〜200−3との間でデータ転送パスが確立された後(S10)、Inter−eNB CAによる無線通信が行われる。
端末100は、周期的に受信信号電力やSIR(Signal to Interference Ratio)などの無線品質を測定し、各基地局200−1〜200−3との間の無線状態を監視している。端末100は、基地局200−2に対する無線品質が閾値より低下したことを検出すると、基地局200−2に対する無線品質と、他の基地局200−1,200−3に対する無線品質を含むMeasurement Reportを基地局200−1へ送信する(S11)。このMeasurement Reportの送信により、例えば、基地局200−1に対して無線接続状態の変更に関するトリガを与えている。
なお、図11の例では、端末100はマスター基地局200−1にMeasurement Reportを送信しているが、他の基地局200−3へ送信してもよい。この場合、基地局200−3はMeasurement Reportに含まれる情報をマスター基地局200−1へ送信する。
次に、マスター基地局200−1は、無線品質に基づいて端末100と基地局200−2との間の無線通信は困難であると判断し、端末100と基地局200−2との間の無線通信の切断と、データフォワーディング処理の開始を決定する。そして、マスター基地局200−1は、基地局200−2の保持するデータの転送先(又はフォワーディング先)となる基地局を選択する(S12)。
例えば、マスター基地局200−1の制御部280はMeasurement Reportに含まれる各無線基地局200−1〜200−3の受信品質をレイヤ3処理部270から受け取る。そして、制御部280は、基地局200−2の無線品質が閾値以下であるため無線通信は困難であると判断し、データフォワーディング処理の開始を決定する。このとき、制御部280は、例えば、最も無線品質の良い基地局をデータフォワーディングの転送先の基地局として選択する。図11の例では、基地局200−3が転送先の基地局として選択されている。
次に、基地局200−1は、データの転送先となる基地局200−3に対してForwarding開始準備要求を送信する(S14)。この要求には、データ転送元となる基地局200−2の情報と、基地局200−2において使用された論理チャネルLCH#bに関する情報が含まれる。
例えば、基地局200−1の制御部280は、基地局200−2との接続要求(図13のS125)や接続応答(S126)により、基地局200−2で使用する論理チャネル番号を取得できる。従って、基地局200−1は、基地局200−2において使用された論理チャネルLCH#bの論理チャネル番号をForwarding開始準備要求に含めることができる。
Forwarding開始準備要求を受信した基地局200−3は、データフォワーディングの受け入れ可否を判断し、可能な場合はForwarding開始準備要求により指定された新規論理チャネルLCH#bをオープンする(S15)。図11の例では、基地局200−3はデータフォワーディング受け入れ可能と判断している。
ここで、基地局200−3が基地局200−2の論理チャネルLCH#bをオープンする(S15)のは、例えば、以下の理由からである。
すなわち、上述したように端末100へ送信されるデータについては所定単位で基地局200−1〜200−3毎に異なる論理チャネル番号が付与される。S−GW300から基地局200−2へ送信されたData#1(例えばS13)にも論理チャネルLCH#bの番号が付与される。このData#1は、データフォワーディングにより基地局200−2から基地局200−3へ転送される。基地局200−3は、Data#1に対して付与された論理チャネルLCH#bの番号を用いて、データフォワーディングされたData#1を端末100へ送信できれば、論理チャネルの番号の変更などの煩雑は処理をしなくてもよい。また、端末100においても論理チャネルLCH#bを用いてデータを受信できれば、論理チャネルの番号の変更といった処理を行わなくても良い。
このように処理を簡素化するなどの理由により、基地局200−3は、基地局200−2が使用した論理チャネルLCH#bをオープンしている。従って、このオープンした論理チャネルLCH#bは、基地局200−3において一時的にオープンした論理チャネルであって、本第2の実施の形態においてはデータフォワーディングが終了すると論理チャネルLCH#bを自律的にクローズさせるようにしている。詳細は後述する。
そして、本第2の実施の形態では、基地局200−3は、端末100との通信に使用するトランスポートチャネルTrCH#3に対して、オープンした論理チャネルLCH#bを結び付けている(バインドする)。2つの論理チャネルLCH#b,LCH#cがバインドされた後のチャネルマッピングの例を図16に示す。
図16に示すように、基地局200−3では、2つの論理チャネルLCH#b,LCH#cを同一のトランスポートチャネルTrCH#3にマッピングしている。すなわち、基地局200−3は、論理チャネルLCH#bの送信は物理チャネルPhy#3を用いて端末100に送信し、論理チャネルLCH#cの送信も物理チャネルPhy#3を用いて送信する。
これにより、例えば、基地局200−3は新規にオープンした論理チャネル(S15)に対して、新たに物理チャネルを用いることなく、既に利用している物理チャネルPhy#3を用いて端末100と無線通信することが可能となる。従って、物理チャネルの有効活用化を図ることもできる。
例えば、レイヤ3処理部270が2つの論理チャネルLCH#b,LCH#cが同一のトランスポートチャネルTrCH#3と対応するようにメモリに保持することで、バインドに関する処理が行われる。
また、例えば、レイヤ3処理部270が論理チャネルLCH#bに対するメモリの所定領域を確保したり、パラメータを初期化するなどの処理を行うことで、論理チャネルLCH#bをオープンする処理が行われる。このようなメモリは、例えば、レイヤ3処理部270の内部や外部に備えられている。
図11に戻り、基地局200−3は新規論理チャネルLCH#bをオープンすると(S15)、Forwarding開始準備要求に対する応答をマスター基地局200−1へ送信する(S16)。
この応答には、例えば、論理チャネルの状態変更後の情報が含まれる。当該情報としては、例えば、新規にオープンした論理チャネルLCH#bがトランスポートチャネルTrCH#3とバインドされて、物理チャネルPhy#cを用いることを示す情報などである。
例えば、レイヤ3処理部270はメモリに対してバインドに関する処理を終了すると、バインドに関する情報を制御部280へ通知する。そして、制御部280は、バインドに関する情報に基づいて、基地局200−3のチャネル情報を含む応答を生成し、基地局200−1の制御部280へ通知する。
次に、マスター基地局200−1は、データ転送パス切り替え要求(又はデータ転送経路切り替え要求)をS−GW300へ送信する(S17)。
データ転送パス切り替え要求には、例えば、基地局200−2から基地局200−3へデータ転送パスを変更する旨の要求が含まれる。例えば、レイヤ3処理部270においてデータ転送パス切り替え要求が生成されて、レイヤ2処理部250−1〜250−nを介してS−GW300に送信される。
S−GW300は、データ転送パス切り替え要求を受信すると、データ転送パスの切り替えを行う。これにより、S−GW300から基地局200−2へはデータが転送されなくなり、基地局200−2へ転送されなくなったデータは、基地局200−3へ転送される。
S−GW300は、データ転送パスの切り替えを行うと応答を基地局200−1へ送信する(S18)。
次に、マスター基地局200−1は、基地局200−2に対してFowarding開始要求を送信する(S19)。この要求を受けた基地局200−2は、基地局200−3に対して送達未確認データの転送(又はフォワーディング)を開始する(S20)。転送されるデータは、図11の例では、基地局200−2が受信したData#1(S13)である。
例えば、以下のようにしてデータフォワーディング(S20)が行われる。すなわち、マスター基地局200−1のレイヤ3処理部270が応答を受信すると(S18)、その旨を制御部280へ通知する。制御部280では、当該通知を受け取ると、Fowarding開始要求を生成し、基地局200−2の制御部280へ通知する(S19)。基地局200−2の制御部280は、当該要求を受信すると、送達未確認データ(例えばData#1)を基地局200−3へ送信するようPDCP送信部254に対して指示する。この指示を受けたPDCP送信部254が基地局200−3のPDCP送信部254へ送達未確認データを送信することで、データフォワーディングが行われる。
また、基地局200−1は、端末100に対して、無線リンク状態変更要求を送信する(S21)。
無線リンク状態変更要求には、例えば、基地局200−2で使用された物理チャネル(例えば物理チャネルPhy#2(周波数f2))のクローズに関する情報、基地局200−2で使用された論理チャネルLCH#bの状態変更情報、基地局200−2で使用された論理チャネルLCH#bをクローズするまでの時間を示すタイマー値が含まれる。
論理チャネルLCH#bの状態変更情報は、例えば、論理チャネルLCH#bのバインド先をトランスポートチャネルTrCH#3へ変更することを示す情報などが含まれる。この場合、基地局200−3におけるバインドに関する情報をマスター基地局200−1が端末100に送信している。例えば、基地局200−3がバインドに関する情報を応答(S16)に含めて送信することでマスター基地局200−1がバインドに関する情報を取得できる。
また、論理チャネルLCH#bは、端末100においてタイマー値により自動的にクローズされる。論理チャネルLCH#bは、例えば、データフォワーディング元の基地局200−2で用いられる論理チャネルであり、データフォワーディングが終了すると使用することがなくなる論理チャネルである。タイマー値によって、端末100においては自動的に論理チャネルLCH#bをクローズすることができるため、例えば、基地局200−3は無線リンク状態変更要求以外の通知を送信することなく自律的又は自動的にクローズさせることができる。
このタイマー値は固定値でもよいし、フォワーディングする未送達確認データのデータ量に応じた変動値であってもよい。変動値の場合は、基地局200−1は基地局200−2又は基地局200−3からフォワーディングするデータのデータ量の情報を受信して、当該情報に基づいて変動値が設定される。
なお、無線リンク状態変更要求は、L1信号又はL2信号として端末100へ送信される。
図17(A)はMACデータに無線リンク状態変更要求が含まれる例、図17(B)はL1データに無線リンク状態変更要求が含まれる例を夫々表わしている。
図17(A)に示すように、MACデータのヘッダ領域には、MACデータのペイロード領域に無線リンク状態変更要求が含まれるか否かのフラグ情報が含まれる。端末100のMAC受信部151は、MACデータのヘッダ領域を確認することで、無線リンク状態変更要求が含まれるか否かを確認でき、確認できれば無線リンク状態変更要求を抽出できる。
無線リンク状態変更要求は、例えば、L3信号として端末100に送信される場合もある。このような場合、端末100ではレイヤ3処理部170によって無線リンク状態変更要求を受信する。
従って、無線リンク状態変更要求がL3信号ではなくL2信号として送信されることで、端末100では、レイヤ3処理部170ではなくレイヤ2処理部150において無線リンク状態変更要求を確認することができ、例えば、処理の高速化や簡素化を図ることができる。
図17(B)はL1データに無線リンク状態変更要求が含まれ、無線リンク状態変更要求がL1データに含まれるか否かの情報が制御チャネルにより送信される例を表わしている。この場合でも、端末100ではレイヤ1処理部130において制御チャネルを確認することで無線リンク状態変更要求の有無を確認できる。従って、無線リンク状態変更要求がL3信号として送信される場合と比較して、レイヤ1処理部130においてL1データから無線リンク状態変更要求を抽出することができるため、処理の高速化や簡素化を図ることができる。
また、制御チャネルの中に図17(A)のMACデータのように、フラグ情報と無線リンク状態変更要求を含めても良い。
図11に戻り、端末100は、受信した無線リンク状態変更要求を受信すると(S21)、基地局200−2の物理チャネルのクローズ、論理チャネルLCH#bの状態変更、タイマー起動などの処理を行う。
端末100では、論理チャネルLCH#bの状態変更により、例えば図16に示すように、基地局200−2の物理チャネルPhy#2(周波数f2)がクローズされ、2つの論理チャネルLCH#b,#cはトランスポートチャネルTrCH#3にマッピングされる。
例えば、端末100のレイヤ3処理部170は、メモリに保持された物理チャネルPhy#2に関する情報を削除し、2つの論理チャネルLCH#b,#cをトランスポートチャネルTrCH#3にマッピングするように情報をメモリに保持することで処理が行われる。
また、タイマーの起動とカウントは、例えば、端末100のレイヤ3処理部170において行われる。
図11に戻り、端末100は、データの送達確認情報(例えばPDCP STATUS PDU)を基地局200−3へ送信する(S22)。
例えば、端末100は、無線リンク状態変更要求(S21)を受信するまでに基地局200−2から送信されたデータを正常に受信できたとき、正常に受信できたデータのうち、最新のデータのシーケンス番号を基地局200−3へ送信する。例えば、端末100は論理チャネルLCH#bを用いてPDCP STATUS PDUを送信する。
一方、基地局200−3では、フォワーディングされた送達未確認データを受信すると(S20)、タイマーを起動させる。基地局200−3は、一時的にオープンした論理チャネルLCH#bをクローズするための時間をカウントする。タイマーの起動とカウントは、例えば、基地局200−3の制御部280で行われる。また、タイマー値が変動値の場合、フォワーディングされた送達未確認データのデータ量を例えば制御部280が測定し、制御部280がデータ量に応じたタイマー値を設定してもよい。
また、基地局200−3は、PDCP STATUS PDUを受信すると(S22)、フォワーディングされた送達未確認データのうち、PDCP STATUS PDUに基づいて送達確認完了済みのデータを破棄し(S23)、残りのデータを端末100へ送信する(S24)。
例えば、レイヤ3処理部270は、PDCP STATUS PDUに含まれるシーケンス番号を抽出し、当該シーケンス番号の次以降のシーケンス番号を有するデータを送信するようPDCP送信部254へ指示する。これにより、PDCP送信部254は、送達未確認データのうち送達確認完了済みのデータを破棄し、残りのデータを端末100へ送信することができる。
なお、図11の例では、フォワーディングされたData#1を破棄しないで、Data#1の全てを基地局200−3が端末100へ送信している。基地局200−3は、オープンした論理チャネルLCH#b(例えばS15)を用いて残りのデータを端末100へ送信する。
次に、端末100は、データを正常に受信すると送達確認(例えばACK(Acknowledge)信号)を基地局200−3へ送信する(S25)。
基地局200−3は、送達確認を端末100から受信すると、フォワーディングされたデータの端末100への送達確認をS−GW300へ送信する(S26)。
基地局200−3では、論理チャネルLCH#bを用いた送信が終了し、その後、タイマーが満了する。基地局200−3は、タイマー満了後、データ転送パス切断要求(又はデータ転送経路切断要求)をS−GW300へ送信する(S27)。
データ転送パス切断要求には、例えば、オープンした論理チャネルLCH#b(S15)に関するデータ転送パス、或いはS−GW300と基地局200−2との間のデータ転送パスの切断を要求する旨の情報が含まれる。例えば、制御部280はタイマー満了をカウントすると、その旨をレイヤ3処理部270へ通知し、レイヤ3処理部270が、切断対象となる論理チャネルLCH#bに関する情報などを含むデータ転送パス切断要求を生成してS−GW300へ送信する。
そして、基地局200−3は、論理チャネルLCH#bをクローズし(S28)、端末100においてもタイマー満了後論理チャネルLCH#bをクローズする(S29)。このような論理チャネルのクローズは、例えば、基地局200−3のレイヤ3処理部270と端末100のレイヤ3処理部170などでメモリなどに保持した論理チャネルLCH#bに関する情報を削除するなどにより処理が行われる。
なお、基地局200−3におけるデータ転送パスの切断(S27)、及び論理チャネルLCH#bのクローズは、データの送達確認(S25)を待たずに行われるようにタイマー値が設定されてもよい。タイマーの起動タイミングとしては、例えば、基地局200−2からフォワーディングされたデータの受信開始時(S20)や論理チャネルLCH#bをオープンした時(S15)であってもよい。タイマー値は、Forwarding開始準備要求(S14)に含まれて、例えば、制御部280において設定されてもよい。
このように本第2の実施の形態においては、端末100と3つの基地局200−1〜200−3との間でデータ転送パスが確立された状態(S10)で、データフォワーディングが行われる(S20)。
従って、データフォワーディング先の基地局200−3と端末100との間で別途データ転送パス(又は無線リンク)を確立するための処理が行われず、そのため処理遅延を低減させることができる。
より具体的には、端末100との間でデータ転送パスが確立されている基地局200−3を基地局200−1が選択し(例えば図11のS11)、基地局200−1がMME/S−GW300へデータ転送パス状態の変更を通知し(例えばS17)、基地局200−2が保持する送達未確認データを基地局200−2が基地局200−3へ転送し(例えばS20)、無線リンク状態の変更を端末100へ通知し(例えばS21)、そして、送達未確認データを基地局200−3から端末100へ送信(S24)するまでの処理を、一定時間内に行うことができる。
また、端末100と基地局200−3との間でデータ転送パスが確立されているため(S10)、基地局200−2はデータを基地局200−3へフォワーディングしても、基地局200−3から端末100へフォワーディングされたデータを送信できない事態を回避できる。この場合、基地局200−3から端末100へフォワーディングされたデータが送信されるため、通信の安定化を図ることができる。
[第3の実施の形態]
次に第3の実施の形態について説明する。図18は第3の実施の形態における動作例を表わすシーケンス図である。本第3の実施の形態は、データフォワーディング元の基地局200−2に対するパスを一時停止する例である。
第2の実施の形態における動作例と同様に、本第3の実施の形態においても、端末100と3つの基地局200−1〜200−3との間においてデータ転送パスが確立され(S10)、基地局200−2から基地局200−3へデータフォワーディングが行われる(S20)。
マスター基地局200−1は、Fowarding準備開始要求(S14)に対する応答を受信すると(S16)、データ転送パスsuspend要求(又はデータ転送経路一時停止要求)をS−GW300へ送信する(S40)。
データ転送パスsuspend要求は、例えば、データフォワーディング元の基地局200−2へのデータ転送パスの一時停止を要求するものである。
例えば、マスター基地局200−1の制御部280は、応答(S16)を基地局200−3から受信すると、データフォワーディング元の基地局200−2に対するデータ転送パスsuspend要求を生成する。そして、制御部280は、生成したデータ転送パスsuspend要求をレイヤ2処理部250−1〜250−nを介してS−GW300へ送信する。
S−GW300は、データ転送パスsuspend要求を受信すると、当該要求において指示されたデータ転送パスの経路を一時停止し、応答を基地局200−1へ送信する(S41)。
例えば、S−GW300の経路状態管理部310はマスター基地局200−1からデータ転送パスsuspend要求を受信すると、当該要求において指示された基地局200−2への経路を一時停止させるよう経路選択部320に指示する。これにより、S−GW300から基地局200−2へのデータの送信が一時停止される。なお、経路状態管理部310は、例えば、経路選択部320への一時停止を指示した後、データ転送パスsuspend要求に対する応答を生成し、マスター基地局200−1へ送信する。
その後、基地局200−2から基地局200−3へのデータフォワーディングが行われ(S20)、無線リンク状態変更要求がマスター基地局200−1から端末100へ通知される(S21)。
その後、基地局200−3は、フォワーディングされた送達未確認データの全部又は一部を端末100へ送信し(S23,S24)、端末100から送達確認(ACK信号)を受信すると(S25)、送達確認を基地局200−2へ送信する(S42)。
基地局200−3はS−GW300ではなく、基地局200−2へ送達確認を送信するのは、S−GW300は基地局200−3との間にデータ転送パスを確立しておらず、フォワーディング元の基地局200−2と接続しているためである。例えば、基地局200−3の制御部280がレイヤ3処理部270から端末100からの送達確認を受信したことを示す通知を受け取ると、送達確認を生成して基地局200−2の制御部280へ送信する。
基地局200−2は、送達確認を基地局200−3から受信すると、受信した送達確認をS−GW300へ送信する(S42)。例えば、基地局200−2の制御部280が基地局200−3から送達確認を受信すると、レイヤ2処理部250−1〜250−nを介してS−GW300へ送信する。
基地局200−3は、送達確認を基地局200−2へ送信後(S42)、論理チャネルLCH#bに対するデータ転送パス切断要求を基地局200−2へ送信する(S43)。
データ転送パス切断要求が基地局200−2に送信されるのは、S−GW300は基地局200−3との間にデータ転送パスを確立しておらず、フォワーディング元の基地局200−2と接続しているためである。また、基地局200−2に対して論理チャネルLCH#bをクローズさせるためである。例えば、基地局200−3の制御部280は、送達確認を基地局200−2へ送信後、論理チャネルLCH#bに対するデータ転送パス切断要求を生成し、当該要求を基地局200−2の制御部280へ送信する。
基地局200−2は、データ転送パス切断要求を受信すると、当該要求をS−GW300へ送信する(S43)。例えば、基地局200−2の制御部280は基地局200−3からデータ転送パス切断要求を受信すると、レイヤ2処理部250−1〜250−nを経由して当該要求をS−GW300へ送信する。
S−GW300では、データ転送パス切断要求に従って、基地局200−2へのデータ転送パスを切断する処理を行う。例えば、経路状態管理部310は、基地局200−2へデータを送信しないように経路選択部320へ指示することで処理が行われる。
そして、基地局200−2,200−3では、論理チャネルLCH#bに対するデータ転送パス切断要求を送信後、論理チャネルLCH#bをクローズさせる(S44)。
図19は第3の実施の形態におけるチャネルマッピングの例を表わす図である。基地局200−3においては、第2の実施の形態と同様に論理チャネルLCH#bがトランスポートチャネル#3とバインドされている。また、S−GW300はデータ転送パスsuspend要求に従って、基地局200−2へのデータ送信を一時停止している。
本第3の実施の形態においても、端末100と3つの基地局200−1〜200−3との間でデータ転送パスが確立された状態(S10)で、データフォワーディングが行われる(S20)。従って、データフォワーディング先の基地局200−3と端末100との間で別途データ転送パスを確立するための処理が行われず、処理遅延を低減させることができる。
また、端末100と基地局200−3との間でデータ転送パスが確立されているため(S10)、基地局200−2はデータを基地局200−3へフォワーディングしても、基地局200−3から端末100へフォワーディングされたデータが送信される。従って、通信の安定化を図ることができる。
[第4の実施の形態]
次に第4の実施の形態について説明する。図20は本第4の実施の形態における動作例を表わすシーケンス図である。
上述した第2及び第3の実施の形態では、各基地局200−1〜200−3がデータに対してシーケンス番号を独立に割り振る例について説明した。本第4の実施の形態では、S−GW300がデータに対してシーケンス番号を割り振る例について説明する。この場合、各基地局200−1〜200−3のPDCP送信部254ではシーケンス番号を割り振ることはなく、各基地局200−1〜200−3における処理の簡素化や高速化を図ることができる。
図20について説明する。マスター基地局200−1は、データフォワーディングする転送先の基地局を決定する(S12)と、データ転送パス切断要求(又はデータ転送経路切断要求)をS−GW300へ送信する(S50)。
例えば、マスター基地局200−1の制御部280が転送先の基地局を決定すると、データフォワーディングの転送元の基地局に関する情報を含むデータ転送パス切断要求を生成して、レイヤ2処理部250−1〜250−nを介してS−GW300へ送信する。
S−GW300は、データ転送パス切断要求を受信すると(S50)、当該要求に従ってパスを切断する。
例えば、S−GW300の経路状態管理部310は、データ転送パス切断要求をマスター基地局200−1から受信すると、当該要求に従って、基地局200−2に対してデータを送信しないように経路選択部320に指示する。これにより、S−GW300から基地局200−2へのパスが切断されて、データが基地局200−2へ送信されなくなる。経路状態管理部310は、パスを切断完了後に応答を生成し、マスター基地局200−1へ送信する。
マスター基地局200−1は、S−GW300からデータ転送パス切断要求に対する応答をS−GW300から受信すると(S51)、Fowarding開始準備要求を基地局200−3へ送信する(S14)。
その後、基地局200−2から基地局200−3へデータフォワーディングが行われる(S16,S19〜S20)。
基地局200−3は、データフォワーディングにより送達未確認データを受信すると、論理チャネルLCH#bの番号を論理チャネルLCH#cの番号へ変換(又は変更)する(S53)。
本第4の実施の形態では、論理チャネル番号を変換することで、新規に論理チャネルをオープンする場合と比較して、例えば、メモリの有効活用化を図ることができる。
例えば、第2及び第3の実施の形態で説明したように、新規に論理チャネルをオープンする場合、基地局200−3はメモリの所定領域を新たに確保して、当該領域を利用して端末100との無線通信などを行う。
これに対して、本第4の実施の形態では、新規に論理チャネルをオープンすることはしないで、論理チャネルを変換するようにしているため、例えば、メモリに対して所定領域確保するなどの処理を行わなくてもよい。この場合、基地局200−3は、論理チャネルLCH#cとして既に利用しているメモリ領域を利用して、論理チャネルLCH#bのデータに対する処理を行うことができる。
論理チャネルの番号の変換は、例えば、以下のようにして行われる。すなわち、基地局200−2の制御部280は、フォワーディング開始要求を受信すると(S19)、フォワーディングする送達未確認データ(Data#1)に対して、論理チャネルLCH#bの番号を付与するようにPDPC送信部254へ指示する。PDCP送信部254は、制御部280からの指示により、論理チャネルLCH#bの番号を付与した送達未確認データを、基地局200−3のPDCP送信部254へ送信する。基地局200−3のPDCP送信部254は、基地局200−3からデータを受信すると、データに付与された論理チャネルLCH#bの番号を抽出する。PDCP送信部254は、抽出した論理チャネルLCH#bの番号を制御部280へ通知する。そして、制御部280は、論理チャネルLCH#bの番号を自局で用いる論理チャネルLCH#cの番号に変換し、変換後の論理チャネルLCH#cの番号をPDCP送信部254へ出力する。PDCP送信部254は、変換後の論理チャネルLCH#cの番号をデータフォワーディングを受けたデータに付与して、当該データの全部又は一部を端末100へ向けて送信する。
他方、マスター基地局200−1は、無線リンク状態変更要求を端末100へ送信する(S54)。無線リンク状態変更要求には、例えば、クローズする物理チャネル、クローズする論理チャネル番号と変換後の論理チャネル番号が含まれる。
クローズする論理チャネル番号は、例えば、データフォワーディング元の基地局で用いられる論理チャネル番号であり、図20の例では、論理チャネルLCH#bの番号である。例えば、マスター基地局200−1の制御部280はフォワーディング開始準備要求(S14)に含めた論理チャネルLCH#bに関する情報に基づいてクローズする論理チャネルの番号を取得できる。
また、変換後の論理チャネル番号は、例えば、データフォワーディング先の基地局で用いられる論理チャネル番号であり、図20の例では、論理チャネルLCH#cの番号である。例えば、マスター基地局200−1の制御部280は応答(S16)又はデータ転送パス確立処理(S10)により基地局200−3で用いる論理チャネルLCH#cの番号を取得できる。制御部280はこのように取得したクローズ及び変換後の論理チャネルの番号を無線リンク状態変更要求に含めて送信することができる。
無線リンク状態変更要求を受信した端末100は、論理チャネルLCH#bをクローズする(S55)。また、端末100は、PDCP STATUS PDUを基地局200−3へ送信する(S22)。論理チャネルLCH#bのクローズと、PDCP STATUS PDUの送信は、例えば、端末100のレイヤ3処理部170で行われる。
なお、本第4の実施の形態では、基地局200−3においては論理チャネルをオープンする処理はなく、端末100や基地局200−3はタイマーにより論理チャネルをクローズする処理は行われない。
端末100は、無線リンク状態変更要求に対する設定が終了すると、無線リンク状態変更要求に対する応答を基地局200−1へ送信する(S56)。例えば、端末100のレイヤ3処理部170は論理チャネルLCH#bに関する情報をメモリから削除し、その後、応答を生成して基地局200−1へ向けて送信する。
以上説明したように、本第4の実施の形態においても、端末100と3つの基地局200−1〜200−3との間でデータ転送パスが確立された状態(S10)で、データフォワーディングが行われる(S20)。従って、データフォワーディング先の基地局200−3と端末100との間で別途データ転送パスを確立するための処理が行われず、そのため処理遅延を低減させることができる。
また、端末100と基地局200−3との間でデータ転送パスが確立されているため(S10)、基地局200−2は基地局200−3へデータをフォワーディングしても、基地局200−3から端末100へフォワーディングされたデータが送信される。従って、通信の安定化を図ることができる。
本第4の実施の形態においては、S−GW300においてシーケンス番号を割り振る例について説明した。例えば、S−GW300以外の上位装置においてもシーケンス番号を割り振るようにしてもよい。この場合、S−GW300はとくにシーケンス番号に対する処理を行うことなく、受信したデータを設定されたパスに従って各基地局200−1〜200−3へ送信する。
[第5の実施の形態]
次に第5の実施の形態について説明する。第2から第4の実施の形態では、3つの基地局200−1〜200−3と端末100との間でInter−eNB CAが行われる例について説明した。本第5の実施の形態では、2つの基地局200−1,200−2と端末100との間でInter−eNB CAが行われる例について説明する。
図21は本第5の実施の形態における動作例を表わすシーケンス図である。図21の例では、マスター基地局200−1がデータフォワーディングの送信元の基地局、基地局200−2が送信先の基地局となっている。
また、本第5の実施の形態においては、第2の実施の形態で説明したForwarding開始要求(S19)は送信されない。本第5の実施の形態では、マスター基地局200−1自身がデータフォワーディング元の基地局となっているため、このような開始要求を行うことなく、データフォワーディングを行うことができる。或いは、Forwarding開始要求は、例えば、基地局200−1の制御部280において発行されるものの外部へ出力されずに内部的に処理が行われてもよい。
本第5の実施の形態においても、端末100と2つの基地局200−1,200−2との間でデータ転送パスが確立された状態(S10)で、データフォワーディングが行われる(S20)。従って、データフォワーディング先の基地局200−2と端末100との間で別途データ転送パスを確立するための処理が行われず、そのため処理遅延を低減させることができる。
また、端末100と基地局200−2との間でデータ転送パスが確立されているため(S10)、基地局200−1はデータを基地局200−2へフォワーディングしても、基地局200−2から端末100へフォワーディングされたデータが送信される。従って、通信の安定化を図ることができる。
なお、本第5の実施の形態においても、上述した第3の実施の形態で説明したデータ転送パスの一時停止に関する処理や、第4の実施の形態で説明した論理チャネルの変換などの処理を行うこともできる。
[その他の実施の形態]
次にその他の実施の形態について説明する。
第5の実施の形態では、2つの基地局200−1,200−2間でデータフォワーディング処理が行われる例について説明した。また、第2の実施の形態では、3つの基地局200−1〜200−3間でデータフォワーディング処理が行われる例を説明した。4つ以上の基地局間でデータフォワーディングが行われる場合も、第2の実施の形態などと同様に処理を行うことで実施可能である。
図22は端末100のハードウェア構成例を表わす図である。端末100は、BB(ベースバンド)回路180とアプリケーション用処理回路190を備える。
BB回路180は、無線回路181、変調回路182、コーデック回路183、DSP(Digital Signal Processor)184、データバッファ185、及びプロセッサ186を備える。
また、アプリケーション用処理回路190は、画像入出力デバイス191、画像コーデック回路192、音声入出力デバイス193、音声コーデック回路194、及びプロセッサ195を備える。図22において点線で示された接続線は制御情報の授受を示し、実線で示された接続線はデータの授受を示す。点線と実線については図23と図24についても同様である。
無線回路181は、デジタルベースバンド信号とアナログ無線周波数信号との変換などを行う。変調回路182は端末100と基地局200との間で送受信される信号のレイヤ1処理における変調処理及び復調処理を行う。コーデック回路183はレイヤ1処理における符号化処理及び復号化処理を行う。DSP184は変調回路182とコーデック回路183を制御する。
プロセッサ186は、レイヤ3処理とレイヤ2処理を実行する。また、プロセッサ186は、呼接続の状態管理などを行う。
データバッファ185は送受信データを格納し、BB回路180とアプリケーション用処理回路190との間において送受信データを中継する。また、データバッファ185には、論理チャネルと物理チャネルの関係に関する情報が格納され、さらに、トランスポートチャネルに関する情報も格納される場合がある。さらに、データバッファ185には、論理チャネルの番号も格納される。
画像入出力デバイス191は画像信号の入出力を行う。画像コーデック回路192は、端末100と基地局200との間で送受信される画像信号の信号処理を実行する。音声入出力デバイス193は音声信号を入出力する。音声コーデック回路194は、端末100と基地局200との間で送受信される音声信号の信号処理を実行する。プロセッサ195は、画像コーデック回路192と音声コーデック回路194を制御する。
第2の実施の形態におけるRF部110は、例えば、無線回路181に対応する。また、第2の実施の形態におけるレイヤ1処理部130は、例えば、変調回路182、コーデック回路183、及びDSP184に対応する。さらに、第2の実施の形態におけるレイヤ2処理部150とレイヤ3処理部170は、例えば、プロセッサ186に対応する。さらに、第2の実施の形態におけるアプリケーションレイヤ処理部175は、例えば、アプリケーション用処理回路190に対応する。
図23は基地局200のハードウェア構成例を表わす図である。基地局200は、無線回路285、変調回路286、コーデック回路287、データバッファ288、メモリ289、プロセッサ290、レイヤ2処理用補助回路291、及び管理情報バッファ292を備える。
無線回路285は、デジタルベースバンド信号とアナログ無線周波数信号との間の変換を行う。変調回路286は、端末100と基地局200との間で送受信される信号のレイヤ1処理における変調処理及び復調処理を行う。コーデック回路287は、レイヤ1処理における符号化処理及び復号化処理を行う。データバッファ288と管理情報バッファ292は、送受信データを格納し、基地局200とMME/S−GW300との間で送受信されるデータを中継する。
メモリ289は、データに付与される論理チャネル番号やシーケンス番号が格納される。また、メモリ289は、論理チャネルと物理チャネルの関係に関する情報が格納され、さらに、トランスポートチャネルに関する情報も格納される場合がある。さらに、メモリ289には、基地局200において論理チャネルLCHをオープンしたときに所定領域が確保されて、当該領域を利用して送信データの読み出しや書き込みが行われる。
プロセッサ290は、変調回路286とコーデック回路287の制御、レイヤ2処理及びレイヤ3処理、ユーザの接続状態の管理、スケジューリング処理などを実行する。レイヤ2処理用補助回路291は、レイヤ2処理の一部を実行する。
第2の実施の形態におけるRF部210は、例えば、無線回路285に対応する。また、第2の実施の形態におけるレイヤ1処理部220は、例えば、変調回路286、コーデック回路287、及びプロセッサ290に対応する。さらに、第2の実施の形態におけるレイヤ2処理部250−1〜250−nは、例えば、プロセッサ290、レイヤ2処理用補助回路291、データバッファ288、及び管理情報バッファに対応する。さらに、第2の実施の形態におけるレイヤ3処理部270と制御部280は、例えば、プロセッサ290とデータバッファ288に対応する。
図24はMME/S−GW300のハードウェア構成例を表わす図である。MME/S−GW300は、管理情報バッファ330、データ転送処理補助回路331、データバッファ332、及びプロセッサ333を備える。
管理情報バッファ330は経路情報を格納する。管理情報バッファ330とデータバッファ332は、送受信データを格納し、基地局200とMME/S−GW300との間において送受信データを中継する。データ転送処理補助回路331は、基地局200とMME/S−GW300との間のデータ転送を補助する。
プロセッサ333は、端末100へのデータ送信のために選択可能な経路に関する経路情報を、端末100毎に管理するユーザモビリティ処理を実行する。また、プロセッサ333は、端末100へのデータをどの基地局200に転送するかを判断する転送経路判断処理を実行する。さらに、プロセッサ333は、基地局200から報告される所定の状態に関する通知を監視する。また、プロセッサ333は、基地局200の所定の状態に応じて転送経路を判断する。さらに、プロセッサ333は、データに付加されるシーケンス番号を管理する処理を実行する。
第2の実施の形態における経路状態管理部310は、例えば、管理情報バッファ330、データ転送補助回路331、及びプロセッサ333に対応する。また、第2の実施の形態における経路選択部320は、例えば、データ転送処理補助回路331、データバッファ332、及びプロセッサ333に対応する。
なお、端末100のプロセッサ186,195、基地局200のプロセッサ290、及びMME/S−GW300のプロセッサ333、例えば、CPU(Central Processing Unit)やFPGA(Filed Programmable Gate Array)、MPU(Micro Processing Unit)としてもよい。
10:無線通信システム
100(100−1〜100−3):端末装置
110:RF部 130:レイヤ1処理部
135:測定部 150:レイヤ2処理部
170:レイヤ3処理部
175:アプリケーションレイヤ処理部
200(200−1〜200−3):基地局装置
210:RF部 220:レイヤ1処理部
250−1〜250−n:レイヤ2処理部
254:PDCP送信部 270:レイヤ3処理部
280:制御部 289:メモリ
290:プロセッサ 295−1:第1の送信部
295−2:第2の送信部 300:MME/S−GW
310:経路状態管理部

Claims (15)

  1. 端末装置と、
    第1又は第2の周波数帯域に属する第1の周波数を利用して前記端末装置と無線通信を行う第1の基地局装置と、
    前記第1又は第2の周波数帯域に属する第2の周波数を利用して前記端末装置と無線通信を行う第2の基地局装置とを備え、前記第1及び第2の基地局装置は前記第1及び第2の周波数を夫々利用して第1及び第2のデータを前記端末装置へ同時に夫々送信する無線通信システムにおいて、
    前記第1の基地局装置は、前記端末装置との間の無線通信品質が閾値以下となったとき、前記端末装置に対して送達確認のとれていない送達未確認データを、前記端末装置と無線通信リンクが確立された前記第2の基地局装置へ転送する第1の送信部を備え、
    前記第2の基地局装置は、前記第1の基地局装置から受信した前記送達未確認データの全部又は一部を前記端末装置へ送信する第2の送信部を備えることを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記第2の送信部は、前記第1の基地局装置において前記送達未確認データを送信するために用いる第1の論理チャネルをオープンし、当該第1の論理チャネルを用いて前記送達未確認データの全部又は一部を送信し、
    前記第2の基地局装置は、前記送達未確認データを前記第1の基地局装置から受信後、所定時間経過後に前記第1の論理チャネルをクローズする制御部を備えることを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
  3. 前記第1の送信部は、前記第1の基地局装置において前記送達未確認データを送信するために用いる第1の論理チャネルをクローズする時間を示すタイマー値を前記端末装置へ送信し、
    前記端末装置は前記タイマー値を受信後、前記タイマー値により表わされた時間経過後に前記第1の論理チャネルをクローズすることを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
  4. 前記第2の送信部は、第2の論理チャネルに対応する前記第2の周波数を用いて前記第2のデータを前記端末装置へ送信し、前記第1の論理チャネルと前記第2の論理チャネルについては前記第2の周波数を用いて前記端末装置と無線通信を行うことを特徴とする請求項2記載の無線通信システム。
  5. 前記第1の送信部は、前記第1の論理チャネルと前記第2の論理チャネルについては前記第2の周波数を用いて前記第2の基地局装置が前記端末装置と無線通信を行うことに関する状態変更情報を前記端末装置へ送信し、
    前記端末装置は、前記第1の論理チャネルと前記第2の論理チャネルについては前記第2の周波数を用いて前記第2の基地局装置と無線通信を行うことを特徴とする請求項4記載の無線通信システム。
  6. 前記第2の基地局装置は、前記第1の基地局装置が前記送達未確認データを前記端末装置へ送信するときに用いる第1の論理チャネルに関する番号を、前記第2の基地局装置が前記第2のデータを前記端末装置へ送信するときに用いる第2の論理チャネルに関する番号に変換する制御部を備え、
    前記第2の送信部は、前記第2の論理チャネルを用いて前記送達未確認データの全部又は一部を前記端末装置へ送信することを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
  7. 前記第1の送信部は、前記第1及び第2の論理チャネルに関する番号を前記端末装置へ送信し、
    前記端末装置は前記第1の論理チャネルをクローズすることを特徴とする請求項6記載の無線通信システム。
  8. 更に、前記第1又は第2の基地局装置を介して前記端末装置へ至る経路を設定し、設定された経路に従って前記第1又は前記第2のデータを前記第1又は第2の基地局装置へ夫々送信するゲートウェイ装置を備え、
    前記第2の送信部は、前記所定時間経過後、前記第1の基地局装置へ至る経路の切断を要求するデータ転送経路切断要求を前記ゲートウェイ装置へ送信することを特徴とする請求項2記載の無線通信システム。
  9. 更に、前記第1又は第2の基地局装置を介して前記端末装置へ至る経路を設定し、設定された経路に従って前記第1又は前記第2のデータを前記第1又は第2の基地局装置へ夫々送信するゲートウェイ装置を備え、
    前記第1の送信部は、前記ゲートウェイ装置が前記第1の基地局装置へ前記第1のデータを送信することを一時停止することを要求するデータ転送経路一時停止要求を前記ゲートウェイ装置へ送信することを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
  10. 更に、前記第1又は第2の基地局装置を介して前記端末装置へ至る経路を設定し、設定された経路に従って前記第1又は前記第2のデータを前記第1又は第2の基地局装置へ夫々送信するゲートウェイ装置を備え、
    前記第1の送信部は、前記第1の基地局装置へ至る経路の切断を要求するデータ転送経路切断要求を前記ゲートウェイ装置へ送信することを特徴とする請求項6記載の無線通信システム。
  11. 前記第1の送信部は、前記状態変更情報の送信有無を制御チャネル又はレイヤ2パケットデータに含めて前記端末装置へ送信することを特徴とする請求項5記載の無線通信システム。
  12. 前記第1の送信部は、前記第1及び第2の論理チャネルに関する番号の送信有無を制御チャネル又はレイヤ2パケットデータに含めて前記端末装置へ送信することを特徴とする請求項7記載の無線通信システム。
  13. 前記第1の基地局装置は、前記無線通信品質に基づいて前記送達未確認データの送信先を前記第2の基地局装置に決定する制御部を備え、
    前記第1の送信部は、前記決定に従って前記第2の基地局装置へ前記送達未確認データを送信することを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
  14. 第1又は第2の周波数帯域に属する第1の周波数を利用して第1のデータを端末装置へ送信する際に、他の基地局装置が前記第1又は第2の周波数帯域に属する第2の周波数を利用して第2のデータを前記端末装置へ送信する時と同時に、前記第1のデータを前記第1の周波数を利用して前記端末装置へ送信する基地局装置において、
    前記端末装置との間の無線通信品質が閾値以下となったとき、前記端末装置に対して送達確認のとれていない送達未確認データを、前記端末装置と無線通信リンクが確立された前記他の基地局装置へ転送する送信部
    を備えることを特徴とする基地局装置。
  15. 端末装置と、第1又は第2の周波数帯域に属する第1の周波数を利用して前記端末装置と無線通信を行う第1の基地局装置と、前記第1又は第2の周波数帯域に属する第2の周波数を利用して前記端末装置と無線通信を行う第2の基地局装置とを備え、前記第1及び第2の基地局装置は前記第1及び第2の周波数を夫々利用して第1及び第2のデータを前記端末装置へ同時に夫々送信する無線通信システムにおけるデータ転送方法であって、
    前記第1の基地局装置は、前記端末装置との間の無線通信品質が閾値以下となったとき、前記端末装置に対して送達確認のとれていない送達未確認データを、前記端末装置と無線通信リンクが確立された前記第2の基地局装置へ転送し、
    前記第2の基地局装置は、前記第1の基地局装置から受信した前記送達未確認データの全部又は一部を前記端末装置へ送信する
    ことを特徴とするデータ転送方法。
JP2015556662A 2014-01-08 2014-01-08 無線通信システム、基地局装置、及び無線通信システムにおけるデータ転送方法 Pending JPWO2015104802A1 (ja)

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