JPWO2015068783A1 - 熱交換器 - Google Patents

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Abstract

少なくとも第1端面と第2端面と第1側壁と第2側壁とを有し、内壁によって仕切られ第1端面から第2端面に延びる複数の流路を有するセラミック製のハニカム構造体からなる熱交換器において、第1側壁または第2側壁に形成された第1の開口と、第1の開口に対向する複数の内壁に形成され複数の流路を接続する第2の開口と、からなる接続孔を有し、第1または第2の開口を有する流路は第1端面および第2端面にそれぞれ封止部を有し、第1または第2の開口を有する流路は接続孔で接続されることにより第1の空間を構成するとともに第1の開口および第2の開口のない流路は、第1端面から第2端面に延びる第2の空間を構成し、第1の空間と、第2の空間は内壁で互いに隔離されている。

Description

本発明は、セラミック製のハニカム構造体からなる熱交換器に関する。
ハニカム構造体は、内部が内壁によって仕切られた多数の流路で構成されている。ハニカム構造体の流路を流体が通過する際に、内壁を介して熱、物質などを移動させることができるので、熱交換器として広く利用されている。
中でもセラミック製のハニカム構造体は、耐熱性、化学的安定性に優れるので、高い温度、腐食性環境下で使用される熱交換器に用いられている。
特許文献1には、内側を貫流する流体と外側に存在する流体との間で熱量の交換を行わせる多孔質炭化珪素焼結体製のエレメントを備えた高温用熱交換器であって、前記エレメントは長手方向に延びた複数のセルを有するハニカム構造体であることを特徴とした高温用熱交換器が記載されている。このようなハニカム構造体を用いた熱交換器によれば強度に優れると共に、温度の異なる流体間での熱量の交換を効率良く行わせることができることが記載されている。
日本国特開平6−345555号公報
セラミックがハニカム構造体に用いられるのは、材料を構成する原子が共有結合で強く結合し、高強度、耐熱性、耐腐食性を有しているからである。一方、このような共有結合の特長によって、セラミック材料は、硬く、脆い材料となる。
このため、セラミック製のハニカム構造体は、押出成形など単純な成形方法によって製造され、一方向に流路が並んだ単純な形状である。このような形状であるため、ハニカム構造体を適用する部品は一方向に並んだ流路を前提に設計され、ハニカム構造体を用いた熱交換器の設計の自由度は小さい。
本発明では、このような従来のセラミック製のハニカム構造体からなる熱交換器の適用範囲を超え、ハニカム構造体に新しい機能を付与し、新しい流体の流れを扱いことのできるハニカム構造体からなる熱交換器を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための本発明の熱交換器は、少なくとも第1端面と第2端面と第1側壁と第2側壁とを有し、内壁によって仕切られ前記第1端面から前記第2端面に延びる複数の流路を有するセラミック製のハニカム構造体からなる熱交換器において、前記第1側壁または前記第2側壁に形成された第1の開口と、前記第1の開口に対向する複数の内壁に形成され複数の流路を接続する第2の開口と、からなる接続孔を有し、前記第1の開口または前記第2の開口を有する前記流路は前記第1端面および前記第2端面にそれぞれ封止部を有し、前記第1または前記第2の開口を有する前記流路は前記接続孔で接続されることにより第1の空間を構成するとともに、前記第1の開口および前記第2の開口のない前記流路は、前記第1端面から前記第2端面に延びる第2の空間を構成し、前記第1の空間と、前記第2の空間は前記内壁で互いに隔離されていることを特徴とする。
本発明の熱交換器は、第1端面から第2端面に向かって流路が延びている。また、ハニカム構造体の側面は、第1側壁と第2側壁を有し、第2側壁は、第1側壁の反対に位置する。
本発明のハニカム構造体からなる熱交換器によれば、従来の一方向に流路の延びたハニカム構造体とは異なり、ハニカム構造体を横切る方向に流体の流れをつくることができる。また、このようなハニカム構造体は、第1の開口および第1の開口の内側に第2の開口が形成されているので、最外周に位置する流路のみならず、内側の流路にも流体の流れをつくることができる。また、第2の開口は第1の開口に対向する位置に形成されているので、第2の開口の内側の流路との流体の移動を最短距離で行うことができ、効率良く流体が流れることができる熱交換器を提供することができる。
また、本発明の熱交換器は、セラミックからなるので、耐熱性、耐蝕性を備え、高強度であるので、高温環境下あるいは腐食性環境下など過酷な環境下でも流体を扱うことができる。
さらに、本発明の熱交換器は、第1の空間が、第1端面および第2端面にそれぞれ封止部を有することによって、第1の空間に第1端面および第2端面側からの流体の侵入を防止することができる。さらに第1の空間は、第2の空間と内壁によって隔てられるため、第1の空間を流れる流体(第1の流体)と第2の空間を流れる流体(第2の流体)とが直接接することない。このため、内壁に伝熱、濾過などの機能を保有させることができる。
さらに、本発明のハニカム構造体は、以下の態様であることが望ましい。
(1)前記熱交換器は、前記接続孔を複数有する。
本発明の熱交換器は、接続孔を複数有することによって、より多くの流体をハニカム構造体の流路を横切る方向に流体を流すことができる。
(2)前記接続孔は、前記第1側壁または前記第2側壁が面する複数の前記流路に交互に形成されている。
本発明の熱交換器は、接続孔が前記第1側壁または前記第2側壁が面する複数の前記流路に交互に形成されていることにより、ハニカム構造体の流路を横切る方向への流れを交互の流路に配置することができる。このため、流路に沿って流れる流体(第2の流体)と、流路を横切る方向に流れる流体(第1の流体)を隔てる内壁の面積を大きくとることができる。
(3)前記第1の空間は、複数の前記接続孔を有する。
本発明の熱交換器は、第1の空間に複数の接続孔を有することにより、複数の接続孔が、第1の空間を流れる流体の入口と出口となることができる。第1の空間に複数の接続孔により入口と出口を設けることによって、第1の空間を流れる流体(第1の流体)を連続的に使用することができる。
また、第1の空間に複数の接続孔を有することにより、内壁を通過する熱量を大きくする効果もある。第1の空間と第2の空間を隔てる内壁を通過する熱量は、第1の空間と第2の空間の温度差に比例する。第1の空間を流れる流体に入口から入り出口への流れを形成することにより、常に新しい第1の流体を供給し、内壁に温度差が生させ移動する熱量を大きくすることができる。
(4)前記熱交換器は、前記接続孔を前記第1側壁および前記第2側壁にそれぞれ有することが好ましい。
本発明の熱交換器は、接続孔を第1側壁および第2側壁にそれぞれ有することにより、入口と出口を結ぶ第1の流体の流れる距離が、どの流路を通っても同等にすることができる。このため、内壁全体に第1の流体を行き渡らせることができるので効率良く熱移動または物質移動のできる熱交換器を提供することができる。
(5)前記第1の開口および前記第2の開口は、スリット状に構成され、前記第1の開口の長さは、前記第2の開口の長さよりも長い。
本発明の熱交換器は、第1の開口および第2の開口をスリット状に構成することによって、細長い流路の横から効率良く流体を供給することができる。さらに第1の開口を第2の開口よりも大きくすることによって、熱交換器全体の強度低下への影響を小さくしながら第1の開口における第1の流体の抵抗を小さくすることができ、圧力損失を効率良く低減させることができる。
(6)複数の前記第2の開口は、側壁第1の開口に向かって順に長くなっている。
本発明の熱交換器は、第2の開口は、第1の開口に向かって順に長くなるように構成することによって、ハニカム構造体の強度低下への影響を小さくしながら、第1の開口における第1の流体の抵抗を小さくすることができ、圧力損失をさらに効率良く低減させることができる。
(7)前記第1の開口および第2の開口は、スリット状に構成され、前記第1の開口の長さおよび、複数の前記第2の開口の長さは、いずれも等しい。
本発明の熱交換器は、第1の開口および第2の開口が、スリット状に形成され、第1の開口の長さおよび、複数の第2の開口の長さが、いずれも等しくなるように構成することにより、第1の開口および第2の開口で形成される接続孔の容積を大きくすることができる。接続孔の容積を大きくすることによって、接続孔につながるそれぞれの流路で発生する抵抗に応じて効率良く第1の流体を分配することができる。
(8)前記接続孔は5層以上の前記第2の開口が積み重なっている。
本発明の熱交換器は、5層以上の第2の開口を積み重ねることによって第1の側壁側から数えて6個目の流路に第1の流体を供給することができる。このような構成にすることによって、第1の空間と第2の空間を隔てる内壁の面積を大きくすることができる。
(9)前記接続孔は、10層以上の前記第2の開口が積み重なっている。
本発明の熱交換器は、5層以上の第2の開口を積み重ねることによって第1の側壁側から数えて11個目の流路に第1の流体を供給することができる。このような構成にすることによって、第1の空間と第2の空間を隔てる内壁の面積をさらに大きくすることができる。
(10)前記セラミックは、炭化珪素、シリコン含浸した炭化珪素、アルミナ、コージライト、窒化珪素、窒化アルミニウムまたはジルコニアのいずれかよりなる。
本発明の熱交換器は、炭化珪素、シリコン含浸した炭化珪素、アルミナ、コージライト、窒化珪素、窒化アルミニウムまたはジルコニアのいずれかよりなることにより、耐熱性、耐食性を備え、高強度な熱交換器を提供することができる。
本発明によれば、熱交換器を構成するハニカム構造体の内壁によって形成される流路のみならず、流路を横切る方向に流体の流れを引き出すことができるので、従来のセラミック製のハニカム構造体からなる熱交換器にない新しい機能を付与することができる。
本発明に係る実施形態1の熱交換器の斜視図。 本発明に係る実施形態1の熱交換器の変形例の斜視図であり、(a)は、1個のスリット状の接続孔を有するハニカム構造体を示し、(b)は、第1側壁が面する流路の一部にスリット状の接続孔が形成されたハニカム構造体を示す。 本発明に係る実施形態1の熱交換器の断面図であり、(a)は、図1のA−A’断面図、(b)は図1のB−B’断面図である。 本発明に係る実施形態1の熱交換器の接続孔の変形例の断面図であって、図1のA−A’の断面図に相当し、(a)は、断面形状がV字状である接続孔を示し、(b)は、第1および第2の開口の片側が垂直になるように揃った接続孔を示し、(c)は、第1の開口および第2の開口の長さが同一で第1側壁および第2側壁を貫通した接続孔を示し、(d)は、第1側壁および第2側壁から接続孔が形成され、それぞれ底となる内壁を共有する接続孔を示し、(e)は、内部の方が大きい接続孔を示す。 本発明に係る実施形態1の熱交換器の変形例の斜視図であり、(a)は、4個の円形の接続孔を有するハニカム構造体を示し、(b)は、4つの群の接続孔を有し、1つの群の接続孔は円形の接続孔が5個で構成されるハニカム構造体を示し、(c)は、1個の円形の接続孔を有するハニカム構造体を示す。 図5の熱交換器の変形例の断面図であり、(a)は図5(a)のC−C’断面図、(b)は図5(b)のE−E’断面図、(c)は図5(a)のD−D’断面図および図5(b)のF−F’断面図である。 (a)は本発明に係る実施形態2の熱交換器の斜視図。(b)は本発明に係る実施形態2の熱交換器の変形例の斜視図。 本発明に係る実施形態2の熱交換器の断面図であり、(a)は図7(a)のG−G’断面図、(b)は図7(b)のI−I’断面図、(c)は図7(a)のH−H’断面図、および図7(b)のJ−J’断面図である。 本発明に係る熱交換器の接続孔の製造方法の一例を示す説明図であり、接続孔は長さの同じスリット状の第1および第2の開口によって構成される例であって、(a)は、断面図を用いた説明図を示し、(b)は、側面図を用いた説明図を示す。 本発明に係る熱交換器の接続孔の製造方法の一例を示す説明図であり、接続孔はスリット状であり、第1の開口は第2の開口よりも長く、第2の開口は第1の開口に向かって順に長くなっている。 本発明に係る熱交換器の接続孔の製造方法の一例を示す説明図であり、接続孔はスリット状であり、第1の開口は第2の開口よりも長く、第2の開口は第1の開口に向かって順に長くなっている例であって、(a)は長さの同じ第1および第2の開口を形成する工程を示し、(b)は(a)の工程の後、レーザー光を適宜傾斜させながら走査する工程を示す。 本発明に係る熱交換器の接続孔の製造方法の一例を示す説明図であり、接続孔はスリット状であり、第1の開口は第2の開口よりも短く、第2の開口は第1の開口に向かって順に短くなっている例であって、(a)は長さの同じ第1および第2の開口を形成する工程を示し、(b)は(a)の工程の後、レーザー光を適宜傾斜させながら走査する工程を示す。 本発明に係る熱交換器の接続孔を、レーザー光によって製造する方法の一例を示す説明図であり、(a)は、流路内に曲面を有する光透過性のある棒が挿入されている。(b)は、流路内に失透ガラスが挿入されている。(c)は、流路内に水が入れられている。 本発明に係るハニカム構造体よりなる熱交換器の接続孔を、水流(ウォータージェット)によって導かれたレーザー光によって製造する方法の一例を示す説明図であり、(a)は、流路内に曲面を有する光透過性のある棒が挿入されている。(b)は、流路内に失透ガラスが挿入されている。(c)は、流路内に水が入れられている。 本発明に係る実施例のハニカム構造体よりなる熱交換器の外観写真(a)およびその説明図(b)である。 本発明に係る実施例のハニカム構造体よりなる熱交換器の接続孔の断面写真(a)およびその説明図(b)である。 図1の断面図である図3の切断位置、および切断方向を詳しく示す説明図である。
本明細書において、ハニカム構造体の断面は、流路に沿って接続孔の深さ方向に切断された断面を示す。例えば、図17に図1の断面図である図3の切断位置が詳しく記載されている。図1の断面図である図4、図5の断面図である図6、図7の断面図である図8も同様に断面図が作成されている。
本発明の熱交換器のハニカムのパターン、大きさは特に限定されない。本実施形態では、8×8の格子状の流路を有するハニカム構造体よりなる熱交換器について説明したが、例えば6角形状の流路のハニカム、8角形と4角形の流路の組合せのハニカムなど特に限定されない。
本発明の熱交換器の形状は、特に限定されない。6面体、6角柱などの角柱の他円柱なども適用できる。円柱の場合、側面のうち、一群の接続孔の形成されている領域を第1側壁、その反対側の領域を第2側壁と定義できる。
本発明の熱交換器は、少なくとも第1端面と第2端面と第1側壁と第2側壁とを有し、内壁によって仕切られ前記第1端面から前記第2端面に延びる複数の流路を有するセラミック製のハニカム構造体からなる熱交換器において、前記第1側壁または前記第2側壁に形成された第1の開口と、前記第1の開口に対向する複数の内壁に形成され複数の流路を接続する第2の開口と、からなる接続孔を有し、前記第1または第2の開口を有する前記流路は前記第1端面および前記第2端面にそれぞれ封止部を有し、前記第1または第2の開口を有する前記流路は前記接続孔で接続されることにより第1の空間を構成するとともに、第1の開口および第2の開口のない前記流路は、第1端面から第2端面に延びる第2の空間を構成し、前記第1の空間と、前記第2の空間は前記内壁で互いに隔離されている。
本発明の熱交換器のハニカム構造体は、第1端面から第2端面に向かって流路が延びている。また、ハニカム構造体の側面は、第1側壁と第2側壁を有し、第2側壁は、第1側壁の反対に位置する。
本発明の熱交換器によれば、従来の一方向に流路の延びたハニカム構造体とは異なり、ハニカム構造体を横切る方向に流体の流れをつくることができる。また、このような熱交換器は、第1の開口および第1の開口の内側に第2の開口が形成されているので、最外周に位置する流路のみならず、内側の流路にも流体の流れをつくることができる。また、第2の開口は第1の開口に対向する位置に形成されているので、第2の開口の内側の流路との流体の移動を最短距離で行うことができ、効率良く流体が流れることができるハニカム構造体を提供することができる。
さらに本発明の熱交換器は、セラミックからなるので、耐熱性、耐蝕性を備え、高強度であるので、高温環境下あるいは腐食性環境下など過酷な環境下でも流体を扱うことができる。
本発明の熱交換器は、第1の空間が、第1端面および第2端面にそれぞれ封止部を有することによって、第1の空間に第1端面および第2端面側からの流体の侵入を防止することができる。さらに第1の空間は、第2の空間と内壁によって隔てられるため、第1の空間を流れる流体(第1の流体)と第2の空間を流れる流体(第2の流体)とが直接接することない。このため、内壁に伝熱、濾過などの機能を保有させることができる。
本発明の熱交換器は、特に限定されないが、接続孔を複数有することが好ましい。
本発明の熱交換器は、接続孔を複数有することによって、より多くの流体をハニカム構造体の流路を横切る方向に流体を流すことができる。
本発明の熱交換器は、前記接続孔が、前記第1側壁または前記第2側壁が面する複数の前記流路に交互に形成されていることが好ましい。
本発明の熱交換器は、接続孔が前記第1側壁または前記第2側壁が面する複数の前記流路に交互に形成されていることにより、ハニカム構造体の流路を横切る方向への流れを交互の流路に配置することができる。このため、流路に沿って流れる流体(第2の流体)と、流路を横切る方向に流れる流体(第1の流体)を隔てる内壁の面積を大きくとることができる。
本発明の熱交換器は、前記第1の空間は、複数の前記接続孔を有することが好ましい。
本発明の熱交換器は、第1の空間に複数の接続孔を有することにより、複数の接続孔が、第1の空間を流れる流体の入口と出口となることができる。第1の空間に複数の接続孔により入口と出口を設けることによって、第1の空間を流れる流体(第1の流体)を連続的に供給することができる。
また、第1の空間に複数の接続孔を有することにより、内壁を通過する熱量を大きくする効果もある。第1の空間と第2の空間を隔てる内壁を通過する熱量は、第1の空間と第2の空間の温度差に比例する。第1の空間を流れる流体に入口から入り出口への流れを形成することにより、常に新しい第1の流体を供給し、内壁に温度差が生させ移動する熱量を大きくすることができる。
本発明の熱交換器は、前記接続孔を前記第1側壁および前記第2側壁にそれぞれ有することが好ましい。
本発明の熱交換器は、接続孔を第1側壁および第2側壁にそれぞれ有することにより、入口と出口を結ぶ第1の流体の流れる距離が、どの流路を通っても同等にすることができる。このため、内壁全体に第1の流体を行き渡らせることができるので効率良く熱移動または物質移動のできるハニカム構造体を提供することができる。
本発明の熱交換器は、前記第1の開口および前記第2の開口が、スリット状に構成され、前記第1の開口の長さは、前記第2の開口の長さよりも長いことが好ましい。
本発明のハニカム構造体は、第1の開口および第2の開口をスリット状に構成することによって、細長い流路の横から効率良く流体を供給することができる。さらに第1の開口を第2の開口よりも大きくすることによって、ハニカム構造体全体の強度低下への影響を小さくしながら、第1の開口における第1の流体の抵抗を小さくすることができ、圧力損失を効率良く低減させることができる。
本発明の熱交換器は、複数の前記第2の開口は、第1の開口に向かって順に長くなっていることが好ましい。
本発明の熱交換器は、第2の開口は、第1の開口に向かって順に長くなるように構成することによって、ハニカム構造体の強度低下への影響を小さくしながら、第1の開口における第1の流体の抵抗を小さくすることができ、圧力損失をさらに効率良く低減させることができる。
本発明の熱交換器は、前記第1の開口および第2の開口は、スリット状に構成され、前記第1の開口の長さおよび、複数の前記第2の開口の長さは、いずれも等しいことが好ましい。
本発明の熱交換器は、第1の開口および第2の開口が、スリット状に形成され、第1の開口の長さおよび、複数の第2の開口の長さが、いずれも等しくなるように構成することにより、第1の開口および第2の開口で形成される接続孔の容積を大きくすることができる。接続孔の容積を大きくすることによって、接続孔につながるそれぞれの流路で発生する抵抗に応じて効率良く第1の流体を分配することができる。
本発明の熱交換器の前記接続孔は5層以上の第2の開口が積み重なっているが好ましい。
本発明の熱交換器は、5層以上の第2の開口を積み重ねることによって第1の側壁側から数えて6個目の流路に第1の流体を供給することができる。このような構成にすることによって、第1の空間と第2の空間を隔てる内壁の面積を大きくすることができる。
また、5層以上の第2の開口を積み重ねることにより形成される接続孔の径または幅と深さとのアスペクト比は正方形の流路であれば6以上となり、深い位置にある流路を接続孔でつなぐことができる。
本発明の熱交換器の前記接続孔は、10層以上の第2の開口が積み重なっていることが好ましい。
本発明の熱交換器は、5層以上の第2の開口を積み重ねることによって第1の側壁側から数えて11個目の流路に第1の流体を供給することができる。このような構成にすることによって、第1の空間と第2の空間を隔てる内壁の面積をさらに大きくすることができる。
また、10層以上の第2の開口を積み重ねることにより形成される接続孔の径または幅と深さとのアスペクト比は正方形の流路であれば11以上となり、さらに深い位置にある流路を接続孔でつなぐことができる。
本発明の熱交換器のセラミックは、炭化珪素、シリコン含浸した炭化珪素、アルミナ、コージライト、窒化珪素、窒化アルミニウムまたはジルコニアのいずれかよりなることが好ましい。
本発明の熱交換器は、炭化珪素、シリコン含浸した炭化珪素、アルミナ、コージライト、窒化珪素、窒化アルミニウムまたはジルコニアのいずれかよりなることにより、耐熱性、耐食性を備え、高強度なハニカム構造体を提供することができる。
熱交換器に用いる場合、炭化珪素、シリコンを含浸した炭化珪素、窒化アルミニウム、窒化珪素を用いることが望ましい。これらのセラミックは熱伝導率が高く、熱交換器として好適である。
本発明の熱交換器は、ハニカム状のセラミックの第1側壁または第2側壁に接続孔を形成することにより得ることができる。第1および第2の開口を形成することにより得ることができる。ハニカム状のセラミックに第1側壁または第2側壁にレーザー加工によって接続孔を形成することができる。レーザー加工に用いるレーザー加工機は特に限定されない。広く使用される高出力のレーザー光を用いることによってハニカム状のセラミックを加工することができる。レーザー加工機のレーザー光の波長、出力は、ハニカム状のセラミックに応じて適宜選択することができる。
また、近年利用されるようになったウォータージェットの水流を併用したレーザー加工機を利用するとより効率良く加工することができる。ウォータージェットの水流を併用したレーザー加工法は、ウォータージェットの水流中にレーザー光を導き、全反射させながら加工点に導くことができ、レーザー光が拡散することなく,細い水流中を通過するので、焦点の深度が深く、レーザー光だけの加工機よりも高い加工性能を有している。
本発明の熱交換器は、高い加工性能のウォータージェットの水流を併用したレーザー加工機を用いて、接続孔の底を貫通させることなく加工することによって得ることができる。
接続孔の底を残して加工するには、レーザー光を所定の箇所で散乱させ、光エネルギーを分散させることにより実現できる。所定の箇所に光拡散媒体を挿入することによりそれより下側ではレーザー光が弱められ、加工することができない。光拡散媒体は光を分散させることができれば特に限定されない。例えば、ガラス棒などの曲面を有する光透過性のある棒、失透ガラス、気泡を内部に有するガラス、水などが利用できる。光透過性のある物質は、レーザー光で加熱されることがない上に、曲面で光が散乱されるので、レーザー光の加工の能力を低下させることができ、貫通させることなく接続孔の底を残して加工することができる。
また、失透ガラスは、表面が曲面でなくても内部が相分離しているので、光が散乱しやすく、レーザー光の加工の能力を低下させることができ、貫通させることなく底を形成することができる。また、水を所定の箇所に充填することにより接続孔の底を残して加工することができる。水を充填すると、ウォータージェットの水流との混合および加工により加熱された水の沸騰により、大量の気泡を発生させる。このため、充填された水の中でレーザー光が急速に減衰し、接続孔の底を残して加工することができる。なお、水を充填していない場合でも、レーザー光とともに水流によって水が供給されるが、水流に用いられる水は量が少なくレーザー光がセラミックを加工する箇所(加工点)近傍で速やか飛散するので、レーザー光を弱めるほど区間に気泡を形成することができない。
本発明の熱交換器は、様々な接続孔の変形例があるが、形状に応じてレーザー光を、傾斜させたり、走査することにより加工することができる。
また、レーザー光を走査しながら加工する際に、それぞれの流路に挿入する光拡散媒体の長さを適宜変更することにより目的の形状の接続孔を形成することもできる。
本発明の熱交換器の封止部はどのように形成してもよく特に限定されない。例えば内壁を構成する材料と同じセラミック材料からなる栓を挿入してもよい。例えば、ハニカム構造体が炭化珪素、窒化珪素、シリコン含浸した炭化珪素からなる場合は、シリコンの粉末を接着材として栓に塗布したのち、焼成しても良い。シリコンが溶融し、接着材として機能する。
また、例えば、無機バインダと有機バインダと無機粒子の混合したペーストを注入し、焼成することによって得ることもできる。無機バインダは、アルミナゾル、シリカゾルなどが利用でき、有機バインダは、ポリビニールアルコール、フェノール樹脂などが利用でき、無機粒子は炭化珪素、アルミナ、コージライト、窒化珪素、窒化アルミニウム、ジルコニアなどが利用できる。
次に、本発明の実施形態1、実施形態2について、説明する。
実施形態1は、第1の空間を構成する流路の第1端面および第2端面に封止部を有し、第1側壁に接続孔が形成され第1の空間を構成するとともに、第2の空間の第1端面および第2端面が開放している熱交換器である。
実施形態2は、以下形態の熱交換器である。
第1側壁が面する複数の流路に交互に接続孔が形成され、接続孔の底は第2端面まで達している。なお、接続孔は第2端面を貫通していない。第1の開口および第2の開口を有する流路の第1端面および第2端面はそれぞれ封止部を有することにより、第1の空間を構成している。
また第1の開口および第2の開口のない流路は、第1端面から第2端面に延びる第2の空間を構成し、第1の空間と第2の空間は内壁で互いに隔離されている。第1の空間は、第1側壁および第2側壁の側に接続孔を有している。4つの独立した空間が第1の空間を構成し、4×8の独立した流路32本が第2の空間を構成する。
<実施形態1>
実施形態1の熱交換器について、図を用いながら説明する。
図1は本発明に係る実施形態1の熱交換器の斜視図。図2は本発明に係る実施形態1の熱交換器の変形例の斜視図。図3は本発明に係る実施形態1の熱交換器の断面図であり、(a)は、図1のA−A’断面図、(b)は図1のB−B’断面図である。図4は本発明に係る実施形態1の熱交換器の接続孔の変形例の断面図である。図1のA−A’の断面図に相当する。図5は本発明に係る実施形態1の熱交換器の変形例の斜視図。図6は図5の熱交換器の変形例の断面図であり、(a)は図5(a)のC−C’断面図、(b)は図5(b)のE−E’断面図、(c)は図5(a)のD−D’断面図および図5(b)のF−F’断面図である。
実施形態1の熱交換器は、図1に示すように、8×8の流路を有するハニカム構造体1000(熱交換器)の第1側壁21に接する8本の流路60の内、交互になるように接続孔30を4本有している。図3(a)に示すように、それぞれの接続孔30は、第1側壁21に形成された第1の開口31および内壁50に形成された複数の第2の開口32により構成される。図3(a)に示されるように第1の開口31および第2の開口32は、スリット状の形状であり、第1の開口31および第2の開口32の長さは同一である。図3(b)に示されるように、接続孔30の形成されている列の隣の列の断面は、内壁50に孔を有していない。
接続孔30の位置、形状、数は特に限定されない。図2および図5は、接続孔30の位置、表面形状の異なる変形例である。図2(a)は1個のスリット状の接続孔30を有するハニカム構造体1000(熱交換器)を示し、図2(b)は、第1側壁21が面する流路60の一部にスリット状の接続孔30が形成されている。いずれの接続孔30もスリット状に形成されている。図5(a)は、8×8の流路60を有するハニカム構造体の第1側壁21に接する8本の流路60の内、交互になるように4個の円形の接続孔30を有するハニカム構造体1000(熱交換器)を示している。図5(b)は、8×8の流路を有するハニカム構造体1000(熱交換器)の第1側壁21に接する8本の流路60の内、交互になるように4つの群の接続孔30を有し、1つの群の接続孔30は、円形の接続孔30が5個で構成されるハニカム構造体1000(熱交換器)である。図5(c)は、1個の円形の接続孔30を有するハニカム構造体1000(熱交換器)を示す。
接続孔30の深さ方向の形状も特に限定されない。図4は、接続孔30の変形例を示し、接続孔30の流路方向の断面図であり、図1のA−A’断面を示す。(a)は、断面形状がV字状である接続孔を示し、第1の開口31が第2の開口32よりも長く、複数の第2の開口32が第1の開口31に向かって順に長くなるように構成されている。(b)は、第1および第2の開口の片側が垂直になるように揃った接続孔を示し、第1の開口31が第2の開口32よりも長く、複数の第2の開口32が第1の開口31に向かって順に長くなるように構成され接続孔の断面が台形である。(c)は、第1の開口31および第2の開口32の長さが同一で第1側壁21および第2側壁22を貫通した接続孔30を示す。(d)は、第1側壁21および第2側壁22から接続孔30が形成され、それぞれ底となる内壁を共有する接続孔30を示す。(e)は、内部の方が大きい接続孔30を示し、第1の開口31が第2の開口32よりも短く、複数の第2の開口32が第1の開口31に向かって順に短くなるように構成されている。
ハニカム構造体1000(熱交換器)のハニカムのパターン、大きさは特に限定されない。本実施形態では、8×8の格子状の流路60を有するハニカム構造体1000(熱交換器)について説明したが、例えば6角形状の流路のハニカム、8角形と4角形の流路の組合せのハニカムなど特に限定されない。
本実施形態のハニカム構造体(熱交換器)は、ハニカム状のセラミックの第1側壁または第2側壁に接続孔を形成することにより得ることができる。第1および第2の開口を形成する方法は、図9に示すように第2側壁22に面する流路60に光拡散媒体90を挿入し、レーザー源85を移動させてレーザー光80を走査することによって加工することができる。接続孔30の形状によっては、図10のように光拡散媒体の挿入する長さを適宜変えることによって目的の形状の接続孔30を得ることができる。また、図11、図12に示されるようにレーザー光80を適宜傾斜させながら走査することにより、目的の形状の接続孔30を得てもよい。まず、図9の例と同様、図11(a)、図12(a)に示すように長さの同じスリット状の第1および第2の開口31、32を形成した後、図11(b)、図12(b)に示すように、レーザー光80を適宜傾斜させながら走査する。図11の例では、第1の開口は第2の開口よりも長く、第2の開口は第1の開口に向かって順に長くなっており、図12の例では、第1の開口は第2の開口よりも短く、第2の開口は第1の開口に向かって順に短くなっている。
本実施形態のハニカム構造体1000(熱交換器)は、光拡散媒体90を挿入することによって接続孔30の底を残して加工することできる。図13、図14は、光拡散媒体90によってレーザー光80が拡散する様子を示している。図13(a)、(b)、(c)は、レーザー光80のみ、図14(a)、(b)、(c)は、レーザー光80と水流82との複合による加工を示している。レーザー光80と水流82との複合した加工機は、例えば牧野フライス社製MCS300型レーザー加工機を利用することができる。
図13(a)、図14(a)は、光拡散媒体90にガラス棒91を用いた説明図であり、ガラスの凸面によるレーザー光80の拡散によって接続孔30の底を残して加工することができる。
図13(b)、図14(b)は、光拡散媒体90に失透ガラス92を用いた説明図であり、ガラス内部の乱反射によってレーザー光80を拡散させ接続孔30の底を残して加工することができる。
図13(c)、図14(c)は、光拡散媒体90に水93を用いた説明図であり、加工による熱、水の乱流によって発生した気泡の乱反射によってレーザー光80を拡散させ接続孔30の底を残して加工することができる。
<実施形態2>
実施形態2の熱交換器について、図を用いながら説明する。
図7(a)は本発明に係る実施形態2の熱交換器の斜視図。(b)は本発明に係る実施形態2の熱交換器の変形例の斜視図。図8は本発明に係る実施形態2の熱交換器の断面図であり、(a)は図7(a)のG−G’断面図、(b)は図7(b)のI−I’断面図、(c)は図7(a)のH−H’断面図、および図7(b)のJ−J’断面図である。
実施形態2のハニカム構造体1000(熱交換器)は第1側壁21が面する複数の流路60に交互に接続孔30が形成され、接続孔30の底は第2側壁22まで達している。なお、接続孔30は第2側壁22を貫通していない。第1の開口および第2の開口を有する流路の第1端面11および第2端面12にはそれぞれ封止部70を有することにより、第1の空間を構成している。
また第1の開口および第2の開口のない流路は、第1端面11から第2端面12に延びる第2の空間を構成し、第1の空間と第2の空間は内壁で互いに隔離されている。第1の空間は、第1側壁および第2側壁の側に接続孔を有している。第1の空間は4つの独立した空間で構成され、4×8の独立した流路32本が第2の空間を構成する。
第1の空間は、第1側壁21から、第2側壁22への(およびその逆の)流体の流れを作ることができる。また第2の空間は、第1端面11から、第2端面12への(およびその逆の)流体の流れを作ることができる。第1の空間と第2の空間は内壁で隔てられているので、互いに混ざり合うことがなく、内壁を通じて熱量の移動をさせることができる。
この効果は熱交換器として好適に利用することができる。
本実施形態のハニカム構造体(熱交換器)は、ハニカム状のセラミックの第1側壁または第2側壁に接続孔を形成することにより得ることができる。第1および第2の開口を形成する方法は、図9に示すように第2側壁22に面する流路60に光拡散媒体90を挿入し、レーザー光80を走査することによって加工することができる。接続孔の形状によっては、図10のように光拡散媒体90の挿入する長さを適宜変えることによって目的の形状の接続孔を得ることができる。また、図11、図12に示されるようにレーザー光80を適宜傾斜させながら走査することにより、目的の形状の接続孔を得てもよい。
本実施形態のハニカム構造体(熱交換器)は、光拡散媒体を挿入することによって接続孔の底を残して加工することできる。図13、図14は、光拡散媒体90によってレーザー光が拡散する様子を示している。図13(a)、(b)、(c)は、レーザー光のみ、図14(a)、(b)、(c)は、ウォータージェットを併用したレーザー光による加工を示している。ウォータージェットを併用したレーザー加工機は、牧野フライス社製MCS300型レーザー加工機を利用することができる。
図13(a)、図14(a)は、光拡散媒体90にガラス棒91を用いた説明図であり、ガラスの凸面によるレーザー光80の拡散によって接続孔の底を残して加工することができる。
図13(b)、図14(b)は、光拡散媒体90に失透ガラス92を用いた説明図であり、ガラス内部の乱反射によってレーザー光80を拡散させ接続孔の底を残して加工することができる。
図13(c)、図14(c)は、光拡散媒体90に水93を用いた説明図であり、加工による熱、水の乱流によって発生した気泡の乱反射によってレーザー光80を拡散させ接続孔の底を残して加工することができる。
本実施例では、実際に多孔質の炭化珪素からなるハニカム状のセラミックに台形の断面を有する接続孔を形成し、本発明に係るハニカム構造体(熱交換器)を製造した結果について、図15、図16を用いて説明する。
24×24個、計576個の正方形の流路60を有し、34mm×34mm×130mmの炭化珪素からなるハニカム状のセラミックを用いて、本発明に係るハニカム構造体1000(熱交換器)を製作した。なお、長手方向の端面は、流路の開口を有し、第1端面11および第2端面12である。第1端面11および第2端面12以外の4つの面は側壁であり、そのうち接続孔30を形成する面が第1側壁21、その反対側の面が第2側壁22となる。内壁の厚さは0.25mm、第1および第2の側壁の厚さは、0.3mmである。流路の大きさは、一辺が1.14mmの正方形である。
図15に示すように、このハニカム状のセラミックに接続孔を形成した。第1側壁に面する流路24本の内、交互となるよう12本の流路に第1の開口を形成し、さらに第2の開口を形成することにより、12個の接続孔30を形成した。接続孔30の底は、第2側壁22であり、全ての内壁には第2の開口が形成されている。第1の開口および第2の開口と第1端面との距離は10mm、第1の開口31は第1端面11から40mmの位置まで延び、最下層の第2の開口32は、第1端面11から25mmの位置まで延びている。第2の開口32は第1の開口31に向かって順に長くなり、接続孔30の断面は、台形である。また、第1の開口の幅は、0.6mmである。
詳しい加工方法は以下に説明する。接続孔を形成する際、第2側壁22に面する流路には、流路よりも長い円形のガラス棒を挿入し、その他の流路には、前記台形の流域以外の部分まで円形のガラス棒を挿入した。
次に第1側壁に面する流路に沿って牧野フライス社製MCS300型レーザー加工機を用いて加工した。レーザーの波長は532nm、出力80W、水流82のノズル径はφ80μm、走査速度は300mm/minで加工した。
このように加工して得られたハニカム構造体1000(熱交換器)を接続孔30に沿って切断し、接続孔30を確認した。図16に示すように接続孔30の断面は台形であり、内壁50は全て貫通し、第1の開口31が長さ30mm、最下層の第2の開口32が長さ15mmであった。
このように水流を用いたレーザー加工機で接続孔を形成できることが確認でできた。ハニカム構造体1000(熱交換器)に接続孔30を形成する方法は水流82を用いたレーザー光に限定されず、時間をかけ、高出力のレーザー加工機であれば、水流を併用することなく加工することができる。
また、接続孔30の大きさ、配置、数は適宜選択することができる。
本出願は、2013年11月6日出願の日本特許出願、特願2013−230359に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明の熱交換器は、内燃機関、燃焼炉などの熱交換器として利用することができる。
11 第1端面
12 第2端面
21 第1側壁
22 第2側壁
30 接続孔
31 第1の開口
32 第2の開口
50 内壁
60 流路
70 封止部
80 レーザー光
82 水流(ウォータジェット)
85 レーザー源
90 光拡散媒体
91 ガラス棒
92 失透ガラス
93 水
1000 ハニカム構造体(熱交換器)

Claims (11)

  1. 少なくとも第1端面と第2端面と第1側壁と第2側壁とを有し、内壁によって仕切られ前記第1端面から前記第2端面に延びる複数の流路を有するセラミック製のハニカム構造体からなる熱交換器において、
    前記第1側壁または前記第2側壁に形成された第1の開口と、
    前記第1の開口に対向する複数の内壁に形成され複数の流路を接続する第2の開口と、
    からなる接続孔を有し、
    前記第1の開口または前記第2の開口を有する前記流路は前記第1端面および前記第2端面にそれぞれ封止部を有し、前記第1または第2の開口を有する前記流路は前記接続孔で接続されることにより第1の空間を構成するとともに、
    前記第1の開口および前記第2の開口のない前記流路は、前記第1端面から前記第2端面に延びる第2の空間を構成し、
    前記第1の空間と、前記第2の空間は前記内壁で互いに隔離されていることを特徴とするハニカム構造体からなる熱交換器。
  2. 前記熱交換器は、前記接続孔を複数有することを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記接続孔は、前記第1側壁または前記第2側壁が面する複数の前記流路に交互に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の熱交換器。
  4. 前記第1の空間は、複数の前記接続孔を有する請求項1から3のいずれか一項に記載の熱交換器。
  5. 前記熱交換器は、前記接続孔を前記第1側壁および前記第2側壁にそれぞれ有することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の熱交換器。
  6. 前記第1の開口および前記第2の開口は、スリット状に構成され、
    前記第1の開口の長さは、前記第2の開口の長さよりも長いことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の熱交換器。
  7. 複数の前記第2の開口は、前記第1の開口に向かって順に長くなっていることを特徴とする請求項6に記載の熱交換器。
  8. 前記第1の開口および前記第2の開口は、スリット状に構成され、
    前記第1の開口の長さおよび、複数の前記第2の開口の長さは、いずれも等しいことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の熱交換器。
  9. 前記接続孔は5層以上の前記第2の開口が積み重なっていることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の熱交換器。
  10. 前記接続孔は、10層以上の前記第2の開口が積み重なっていることを特徴とする請求項9に記載の熱交換器。
  11. 前記セラミックは、炭化珪素、シリコン含浸した炭化珪素、アルミナ、コージライト、窒化珪素、窒化アルミニウムまたはジルコニアのいずれかよりなることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の熱交換器。
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