JPWO2015059990A1 - 流体計測装置 - Google Patents

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Abstract

配管内の流体に超音波信号が透過しにくい場合であっても該流体の多様な種類や流体の流速などの流体特性を簡易かつ精度よく計測することができる流体計測装置を提供することを目的とする。このための構成は、配管外壁101に設置した1つの超音波探触子14から配管100内の流体に超音波を送受信し、前記流体内を伝搬した超音波の伝搬時間をもとに前記流体の特性を計測する流体計測装置であって、超音波探触子14は、配管100の接面と水平な面に超音波振動子11を設置して超音波を前記流体に垂直に入射させる楔12を有し、楔12は、配管100の軸方向と垂直な断面において、超音波振動子11を設置した振動子面Sαと、該振動子面Sαに対し水平で配管外壁101に接して設置される配管接面Sβとを有し、配管接面Sβの前記軸方向と垂直な断面内長さL2が振動子面Sαの前記軸方向と垂直な断面内長さL1より短いようにしている。

Description

この発明は、配管内の流体に超音波信号が透過しにくい場合であっても該流体の多様な種類や流体の流速などの流体特性を簡易かつ精度よく計測することができる流体計測装置に関する。
地中には、都市ガスを供給するためのガス管や、上下水管等の配管が埋設されている。そして、配管が埋設された場所で工事を行う際、これらの配管が露出し、この露出した配管がどのような種類のものであるか不明な場合がある。このような場合、配管内部を流れる流体の種類、例えば都市ガスや水や空気などの流体の種類を判別することにより、露出した配管の種別を判定し、この配管種別ごとに適切な処置を取る必要がある。
従来の配管内の流体の種類を判別する流体種類判別方法として、配管に穿孔を設け、この穿孔により内部流体を抽出する方法がある。また、他の配管の流体種類判別方法として、中性子水分計を用いる方法がある。この方法は、配管を壊さずに流体種類を判別することができる。さらに、他の配管の流体種類判別方法として、特許文献1に記載されているように、超音波の透過強度により流体種類を判定するものがある。また、特許文献2には、配管を壊さずに外側から超音波を透過させて配管内の液体の流速分布を計測するものが記載されている。
特開平11−94613号公報 特許第4687293号公報
しかしながら、穿孔により内部流体を抽出して配管内の流体の種類を判別する流体種類判別方法では、配管の流体種類判別後に穿孔を塞ぐという配管の復旧作業が必要となり、時間と労力とがかかる。
また、中性子水分計を用いて配管内の流体の種類を判別する流体種類判別方法では、水の有無しか判らないので、判別できる流体が限られ、十分な流体種類判別を行うことができない。
さらに、特許文献1に記載された、超音波の透過強度を用いて配管内の流体の種類を判別する流体種類判別方法では、配管内に超音波探触子を設ける必要があり、このための複雑な配管工事が必要となる。
また、特許文献2に記載されたものを、都市ガスや空気といった気体に適用しようとすると、液体に比べて超音波の透過率が低く、十分な測定精度が得られない。さらに、配管が古く錆び、腐食や付着によって超音波が通りにくい場合にも、十分な測定精度を得ることができない。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、配管内の流体に超音波信号が透過しにくい場合であっても該流体の多様な種類や流体の流速などの流体特性を簡易かつ精度よく計測することができる流体計測装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかる流体計測装置は、配管外壁に設置した1つの超音波探触子から配管内の流体に超音波を送受信し、前記流体内を伝搬した超音波の伝搬時間をもとに前記流体の特性を計測する流体計測装置であって、前記超音波探触子は、前記配管の接面と水平な面に超音波振動子を設置して超音波を前記流体に垂直に入射させる楔を有し、前記楔は、前記配管の軸方向と垂直な断面において、前記超音波振動子を設置した振動子面と、該振動子面に対し水平で配管外壁に接して設置される配管接面とを有し、該配管接面の前記軸方向と垂直な断面内長さが該振動子面の前記軸方向と垂直な断面内長さより短いことを特徴とする。
また、この発明にかかる流体計測装置は、上記の発明において、前記楔は、前記配管の軸方向と垂直な断面において、前記振動子面と前記配管接面とを結ぶ楔側面が前記振動子面及び前記配管接面に対する垂線に対して斜めとなる斜面部を有することを特徴とする。
また、この発明にかかる流体計測装置は、上記の発明において、前記超音波振動子は、前記配管の軸方向に隣接し同一の前記楔上に設置された一対の超音波振動子からなることを特徴とする。
また、この発明にかかる流体計測装置は、配管外壁に設置した複数の超音波探触子から配管内の流体に超音波を送受信し、超音波の送信から受信までの時間を測定する時間計測部により計測された前記流体内を伝搬した超音波の伝搬時間をもとに前記流体の特性を計測する流体計測装置であって、前記超音波探触子は、前記配管の軸方向に対して斜めな面に超音波振動子を設置して超音波を前記流体に斜めに入射させる楔を有し、前記楔は、前記配管の軸方向と垂直な断面において、前記超音波振動子を設置した振動子面を投影した振動子投影面と、配管外壁に接して設置される配管接面とを有し、該配管接面の前記軸方向と垂直な断面内長さが、該振動子投影面の前記軸方向と垂直な断面内の水平方向長さより短いことを特徴とする。
また、この発明にかかる流体計測装置は、上記の発明において、前記楔は、前記配管の軸方向と垂直な断面において、前記振動子投影面と前記配管接面とを結ぶ楔側面が前記配管接面に対する垂線に対して斜めとなる斜面部を有することを特徴とする。
また、この発明にかかる流体計測装置は、上記の発明において、前記超音波振動子で発生する超音波は、前記超音波振動子の中心と前記配管の軸とを含む平面に対してSV波であることを特徴とする。
また、この発明にかかる流体計測装置は、上記の発明において、前記楔は、前記軸方向と垂直な断面において、前記斜面部と前記配管接面とが離隔していることを特徴とする。
また、この発明にかかる流体計測装置は、上記の発明において、前記楔は、複数の材質を組み合わせて構成され、前記振動子面を形成部分と前記配管接面を形成する部分とは異なる材質であることを特徴とする。
また、この発明にかかる流体計測装置は、上記の発明において、前記配管接面を形成する部分の材質は、前記振動子面を形成する部分の材質に比べ、高温あるいは低温に対する耐熱性能が高い材質であることを特徴とする。
また、この発明にかかる流体計測装置は、上記の発明において、前記楔の前記軸方向と垂直な断面は前記配管の軸を通る中心線に対し左右対称形状であり、前記配管接面に対する垂線に対する前記斜面部の角度θと、前記配管接面の前記軸方向と垂直な断面内長さを前記振動子面の前記軸方向と垂直な断面内長さあるいは前記振動子投影面の前記軸方向と垂直な断面内の水平方向長さで除した値aとが、tan2θ/tanθ <(1+a)/(1−a)を満足することを特徴とする。
また、この発明にかかる流体計測装置は、上記の発明において、前記値aは、1/3<a<1を満足することを特徴とする。
また、この発明にかかる流体計測装置は、上記の発明において、前記角度θは、0°<θ<45°を満足することを特徴とする。
また、この発明にかかる流体計測装置は、上記の発明において、前記楔と前記配管外壁とが接する箇所の周囲に、前記配管外壁に接して超音波吸収体を設けたことを特徴とする。
また、この発明にかかる流体計測装置は、上記の発明において、前記超音波吸収体は、基材にタングステンを混合したことを特徴とする。
また、この発明にかかる流体計測装置は、上記の発明において、前記超音波吸収体は、基材に磁性体を混合し、シート状に加工したことを特徴とする。
この発明によれば、配管外壁に設置した1つの超音波探触子から配管内の流体に超音波を送受信し、前記流体内を伝搬した超音波の伝搬時間をもとに前記流体の特性を計測する際に用いる前記超音波探触子は、前記配管の接面と水平な面に超音波振動子を設置して超音波を前記流体に垂直に入射させる楔を有し、前記楔は、前記配管の軸方向と垂直な断面において、前記超音波振動子を設置した振動子面と、該振動子面に対し水平で配管外壁に接して設置される配管接面とを有し、該配管接面の前記軸方向と垂直な断面内長さが該振動子面の前記軸方向と垂直な断面内長さより短いようにしているので、超音波振動子から出射された超音波は配管接面に垂直な状態で集中し、密度の高い超音波を配管側に入射することができる。この結果、配管内の流体に超音波信号が透過しにくい場合であっても該流体の多様な種類や流体の流速などの流体特性を簡易かつ精度よく計測することができる。
図1は、この発明の実施の形態1である流体計測装置の全体構成を示す模式図である。 図2は、超音波振動子から配管に向けて出射された超音波信号の反射波の状態を示す模式図である。 図3は、超音波振動子で送信された超音波信号に対する反射波を超音波振動子が受信するタイムチャートである。 図4は、流体種類判別部による流体種類判別処理手順を示すフローチャートである。 図5は、配管内径の取得処理手順を示す詳細フローチャートである。 図6は、配管の軸方向と垂直な面からみた超音波探触子の構成を示す図である。 図7は、配管の軸方向と水平な面からみた超音波探触子の構成を示す図である。 図8は、従来の超音波探触子の楔の構成を示す図である。 図9は、1つの楔の振動子面上に2つの超音波振動子を設けた超音波探触子の一例を示す図である。 図10は、斜面部を有する部分と下部の中間部とを金属とし、上部の中間部を樹脂とした超音波探触子の一例を示す図である。 図11は、下部の中間部を金属とし、上部の中間部と斜面部を有する部分とを樹脂とした超音波探触子の一例を示す図である。 図12は、楔が配管の軸方向に垂直な面で左右対称の構造である場合における角度θの制限を説明する説明図である。 図13は、角度θが45°である場合において斜面部で反射された超音波の軌跡を示す説明図である。 図14は、配管内を多重反射して伝わる干渉波の一例を示す模式図である。 図15は、配管内を多重反射しフランジで反射する干渉波の一例を示す模式図である。 図16は、配管内を多重反射して伝わる干渉波を超音波吸収体によって減衰させる状態を示す模式図である。 図17は、配管の円周の半分以下の範囲を覆うように超音波吸収体を設けた一例を示す模式図である。 図18は、この発明の実施の形態2である流体計測装置の全体構成を示す模式図である。 図19は、この発明の実施の形態2における超音波探触子を配管の軸方向と垂直な面からみた構成を示す図である。 図20は、この発明の実施の形態2における超音波探触子を配管の軸方向と水平な面からみた構成を示す図である。 図21は、この発明の実施の形態2の変形例における超音波探触子を配管の軸方向と垂直な面からみた構成を示す図である。 図22は、この発明の実施の形態2の変形例における超音波探触子を配管の軸方向と水平な面からみた構成を示す図である。 図23は、L波を入射した場合における図21の部分Cの拡大図である。 図24は、SV波を入射した場合における図21の部分Cの拡大図である。 図25は、超音波振動子中心と配管の軸とを含む平面内で、かつ、超音波の進行方向と垂直に振動しているSV波を示す図である。
以下、添付図面を参照してこの発明を実施するための形態について説明する。
(実施の形態1)
[全体構成]
図1は、この発明の実施の形態1である流体計測装置の全体構成を示す模式図である。図1において、流体計測装置1は、流体103の特性の1つである、配管100内を流れる流体103の種類を判別するものである。
図1に示すように、流体計測装置1は、測定部10と装置本体20とを有する。測定部10は、超音波振動子11と楔12とを有する。超音波振動子11と楔12とは、楔12下部が配管100の配管外壁101に接する接面と、楔12上部が超音波振動子11を設置する設置面とが平行になっており、配管外壁101の接面に対して超音波を垂直に照射して透過させる構造となっている。なお、楔12の下部には、楔12の下部と配管外壁101との間における超音波の透過率が悪い空気などの存在をなくすため、超音波カプラとして機能する超音波接続媒体13を設けている。この超音波接続媒体13は、精製水、アルコール、シリコンなどによって実現される。超音波接続媒体13は、液状、ゲル状、ゴム状などのいずれの形態であってもよい。なお、超音波振動子11、楔12、及び超音波接続媒体13は、超音波探触子14を形成する。また、超音波探触子14の周囲の配管外壁101には、配管100の肉厚部を多重反射して伝わる干渉波を吸収する超音波吸収体15が配置される。測定部10は、超音波探触子14と超音波吸収体15とからなる。
装置本体20は、送信部21、受信部22、スイッチ23、時間計測部24、流体種類判別部25、記憶部26、及び入出力部27を有し、各部は制御部28に接続される。スイッチ23は、超音波振動子11に電気的に接続される。
送信部21は、超音波振動子11に超音波信号を生成させる超音波送信パルス電気信号を生成し、スイッチ23を介して超音波振動子11に出力する。超音波振動子11は、超音波送信パルス電気信号によって超音波信号を生成する。生成された超音波信号は、楔12を介して配管100を透過し、流体103内に入射する。流体103内に入射した超音波信号は、超音波探触子14の配置位置と反対側の配管内壁102で反射し、流体103内を一往復し、配管100を再び透過し、楔12を介して超音波振動子11に入射する。超音波振動子11に入射した超音波信号は、超音波振動子11によって超音波受信パルス電気信号に変換され、受信部22に出力される。なお、制御部28は、超音波送信パルス電気信号の送信時のみ、スイッチ23を送信部21側に接続し、超音波送信パルス電気信号の送信後における超音波受信パルス電気信号の受信時にはスイッチ23を受信部22側に接続する。
時間計測部24は、送信部21が送信した超音波送信パルス電気信号の送信時刻(超音波振動子11から超音波信号を送信した時刻)と受信部22が受信した超音波受信パルス電気信号の受信時刻(超音波振動子11が超音波信号の反射波を受信した時刻)とをもとに、配管100に対して垂直に入射された超音波信号が流体103内を一往復する伝搬時間を計測する。
ここで、図2に示すように、超音波振動子11から出射された超音波信号の反射波にはSa,Sb,Scの3つがある。反射波Saは、超音波振動子11から出射された超音波信号のうち、一部が楔12と配管外壁101との界面で反射して超音波振動子11に戻ってきたものである。反射波Sbは、楔12と配管外壁101との界面を透過した超音波信号のうち、一部が配管内壁102と流体103との界面で反射して超音波振動子11に戻ってきたものである。反射波Scは、配管内壁102と流体103との界面を透過した超音波信号が、流体103内を横断し、反対側の配管内壁102で反射して、流体103内を一往復した後、配管100及び楔12を透過して超音波振動子11に戻ってきたものである。
図3は、超音波振動子11で送信された超音波信号Sに対する反射波Sa,Sb,Scを超音波振動子11が受信するタイムチャートである。図3に示すように、時間taは、超音波振動子11が超音波信号Sを送信してから反射波Saを受信するまでの時間(第3時間)である。時間tbは、超音波振動子11が超音波信号Sを送信してから反射波Sbを受信するまでの時間(第1時間)である。時間tcは、超音波振動子11が超音波信号Sを送信してから反射波Scを受信するまでの時間(第2時間)である。
時間計測部24は、上述したように、配管100に対して垂直に入射された超音波信号が流体103内を一往復する伝搬時間tfを、次式(1)によって求める。すなわち、
tf=tc−tb …(1)
[配管内径Diが既知の場合の流体種類判別]
流体種類判別部25は、配管内径Diの2倍を、時間計測部24が求めた伝搬時間tfで除算して流体103の音速を求める。ここで、記憶部26は、音速対流体種類関係情報DT1を保持している。音速対流体種類関係情報DT1は、流体の種類によって定まる固有の音速と、流体種類との関係を示している。例えば、流体種類が都市ガスの場合、都市ガスはメタンを主成分としており、その音速は約430m/sである。また、流体種類が水の場合、その音速は約1500m/sである。また、流体種類が空気の場合、その音速は約340m/sである。一方、配管内径Diは、入出力部27から入力される既知の値である。地下に埋設される配管100の配管内径Diと配管外径DoとはJIS等によって規格化されており、計測対象の配管100の配管外面の規格表記を読み取ることによって配管内径Diを知ることができる。すなわち、流体種類判別部25は、配管内径Diの2倍を伝搬時間tfで除算して流体103の音速を求め、この求めた音速に対する流体種類を、音速対流体種類関係情報DT1を参照して判別する。制御部28は、流体種類判別部25が判別した流体種類を入出力部27から出力する。
[配管内径Diが未知の場合の流体種類判別]
一方、古い配管や埋設された配管では、規格表記が薄くなって判読が不能であったり、規格表記の箇所が埋まっていて見ることができない場合も多い。また、規格表記そのものが無い配管もある。このような場合、流体種類判別部25は、時間ta(第3時間)、配管外径Do、及び配管材質を用いて配管内径Diを推定する。この配管内径Diが推定できれば、流体種類判別部25は、配管内径Diが既知の場合と同様にして流体種類判別処理を行うことができる。
配管外径Doは、配管100を半分ほど掘り起こせば、実測することができる。また、配管100の配管材質は外観によって判断することができる。この配管外径Doと配管材質とは入出力部27から入力される。
流体種類判別部25は、記憶部26に予め保持された配管材質対音速関係情報DT2をもとに、入力された配管材質に対する配管100の音速を求める。例えば、配管材質が鉄やステンレスなどの金属に対しては音速が約6000m/s、配管材質がプラスチックであるポリ塩化ビニルに対しては音速が約2300m/s、配管材質がプラスチックであるポリエチレンに対しては音速が約1900m/sである。そして、配管材質が金属であるかプラスチックであるかの目視判別は容易である。このため、配管材質対音速関係情報DT2には、配管材質が金属の場合には配管100の音速Cpを6000m/s、配管材質がプラスチックの場合には配管100の音速Cpを2000m/sとして保持される。
流体種類判別部25は、配管外径Do、配管100の音速Cp、時間tb、時間taを用い、次式(2)によって配管内径Diを求める。すなわち、
Di=Do−Cp(tb−ta) …(2)
ここで、Cp(tb−ta)の値は、配管100の肉厚の2倍に相当する。
ところで、式(2)では、配管100の音速Cpを推定しているので配管内径Diの値には誤差がある。しかし、例えば、配管外径Doから配管100の肉厚を推定しようとすれば、口径50A(50mm)の場合で、金属管で肉厚が1.5〜9mm、プラスチック管で肉厚が2〜8mmであり、偏差が大きく、誤差が大きくなる。一方、配管100の音速Cpの配管材質の違いによる偏差は、配管材質が金属であるかプラスチックであるかを目視にて判別可能であるので、上述したように配管100の音速Cpを推定する場合の方が肉厚を精度よく推定できる。その結果、この実施の形態1では、精度の高い配管内径Diを求めることができる。
[流体種類判別処理]
ここで、図4及び図5に示したフローチャートをもとに流体種類判別部25による流体種類判別処理手順について説明する。まず、図4に示すように、流体種類判別部25は、時間計測部24から時間ta、tb、tcを取得する(ステップS101)。その後、式(1)によって伝搬時間tfを算出する(ステップS102)。その後、入出力部27によって入力された配管内径Diあるいは式(2)によって算出された配管内径Diを取得する配管内径Diの取得処理を行う(ステップS103)。
その後、流体種類判別部25は、配管内径Diの2倍を伝搬時間tfで除算して流体103の音速を算出する(ステップS104)。さらに、流体種類判別部25は、音速対流体種類関係情報DT1を用いて、求めた音速に対応する流体種類を判別し(ステップS105)、この流体種類を入出力部27から出力し(ステップS106)、本処理を終了する。
図5は、ステップS103に示した配管内径Diの取得処理手順の詳細フローチャートである。図5に示すように、流体種類判別部25は、まず、配管内径Diが入出力部27によって入力済みであるか否かを判断する(ステップS201)。配管内径Diが入力済みである場合(ステップS201,Yes)には、そのままステップS103にリターンする。
一方、配管内径Diが入力済みでない場合(ステップS201,No)には、入出力部27から入力された配管外径Do及び配管材質を取得する(ステップS202)。その後、流体種類判別部25は、配管材質対音速関係情報DT2をもとに、取得された配管材質に対応する配管100の音速Cpを決定する(ステップS203)。その後、流体種類判別部25は、式(2)を用いて、配管内径Diを算出し(ステップS204)、ステップS103にリターンする。
[超音波探触子の構成]
図6は、配管100の軸方向と垂直な面からみた超音波探触子14の構成を示す図である。また、図7は、配管100の軸方向と水平な面からみた超音波探触子14の構成を示す図である。図6及び図7に示すように、楔12の側面(配管100の軸方向と垂直な面で広がる方向)に配管接面Sβの垂線に対して角度を持った斜めの斜面部30を有する。そして、超音波振動子11が配置される楔12の振動子面Sαの断面内長さL1より配管接面Sβの断面内長さL2の方が短くなっている。
この超音波探触子14では、超音波が超音波振動子11のほぼ全面で発生し、配管100に対して垂直方向に伝搬する。その伝搬途中にある斜面部30に入射した超音波は反射して集波され、最終的に振動子面Sαよりも狭い配管接面Sβに集中して配管100に入射する。
ここで、図8に示した従来の超音波探触子の楔112には、斜面部30が形成されていないため、図8に示すように、超音波振動子11によって発生した超音波の多くが、曲面である配管外壁101と、平面である楔112の配管接面Sβとの間の空間で反射され、配管100に入射せず、効率の悪い超音波入射となる。
これに対し、この実施の形態1では、曲面である配管外壁101に接する小面積の配管接面Sβに超音波を集中して配管100側に透過することができるので、効率の良い超音波入射を行うことができる。この結果、気体や蒸気といった超音波の透過率が低い流体、あるいは配管100が古く、錆び、腐食、付着により超音波が通りにくい場合であっても、強度の高い超音波を配管100側に入射させることができるので、流体103に対する精度の高い超音波計測を行うことができる。
なお、この実施の形態1では、配管100に超音波探触子14を設置する際の応力が、狭い配管接面Sβに集中するので、配管外壁101と楔12とが一層密着し、この密着によって超音波の透過効率をさらに向上させることができる。
また、斜面部30は、平面となっているが、配管接面Sβが振動子面Sαよりも小さくなるような側面形状であればよく、平面に限らない。
[1つの楔への送信用超音波振動子及び受信用超音波振動子の搭載]
さらに、図6及び図7では、1つの楔12の振動子面Sα上に送受信兼用の1つの超音波振動子11を設けていたが、図9に示すように、1つの楔12の振動子面Sα上に2つの超音波振動子11a,11bを設けるようにしてもよい。1つの超音波振動子11aは送信用超音波振動子として用い、他の超音波振動子11bは受信用超音波振動子として用いる。この場合、超音波振動子11a,11bは、配管100の軸方向に隣接して並んだ構成となっている。一般に、超音波振動子に電気信号を送って超音波を発生させると、圧電素子内、回路内、あるいは圧電素子と回路との間で残響ノイズが発生し、減衰するまで時間がかかる場合がある。配管径が小さい場合等に残響ノイズが減衰する前に超音波の受信波が超音波振動子に入射することがあり、伝搬時間測定が妨害されることがある。これに対し、図9に示したように、送信用超音波振動子と受信用超音波振動子とに分けると、残響ノイズが送信用超音波振動子と送信回路との間で発生し、受信用超音波振動子と受信回路とには影響しない。
[楔の材質]
ところで、超音波振動子11は、一般的には圧電素子が用いられている。この圧電素子にはキュリー点が存在し、高温下での使用が制限される。これに対し、この実施の形態1では、斜面部30と配管接面Sβとの間に中間部31を設け、斜面部30と配管接面Sβとを離隔して直結しないようにしている。この結果、中間部31は、斜面部30と振動子面Sαとの間の中間部32に対して細い形状をなしているため、放熱効果を大きくすることができる。従って、中間部31を適切な長さとすることにより、配管100の熱が周囲に放熱され、超音波振動子11に伝達しにくくなる。この結果、この実施の形態1の装置は、高温流体の測定を容易に行うことができる。また、低温流体の測定の場合も、同様に容易に行うことができる。
さらに、図10及び図11に示すように、楔12を複数の材質で組み合わせた構成とすることが好ましい。例えば、配管100に近い部分は高温になるので耐熱性の高い金属部材とし、超音波振動子11に近い部分は放熱により温度が下がるので接着性等の組立易さから樹脂部材にすることが可能となり、高温適用と組立易さとを両立することができる。具体的に、図10では、斜面部30を有する部分と中間部31とを金属部材32bとし、中間部32を樹脂部材32aとしている。また、図11では、中間部31を金属部材33bとし、中間部32と斜面部30を有する部分とを樹脂部材33aとしている。
[斜面部の角度]
ところで、斜面部30と配管接面Sβの垂線とがなす角度θについては、制限が存在する。図12に示すように、この角度θの制限を、楔12が配管100の軸方向に垂直な面で左右対称の構造である場合を一例として説明する。ここで、振動子面Sαの断面内長さをDとし、配管接面Sβの断面内長さをa×Dとする。ただし、aは、0<a<1の値である。
まず、図13に示すように、角度θが45°である場合、斜面部30で反射された超音波は、配管100に対して水平な角度となり、さらに反対側の斜面部30で再度反射され、超音波振動子11に戻ってしまう。この場合、超音波を配管100側に集中させて入射することができない。
このため、斜面部30で反射された超音波が、反対側の斜面部30で反射されず、配管100側に集中して入射することが必要である。斜面部30の配管に対して垂直な成分の長さをLとし、斜面部30で反射した超音波が反対側の斜面部30と配管接面Sβとの中間部31に到達するまでの距離に対する、配管100に対して垂直な成分の長さをMとする。斜面部30で反射された超音波が、反対側の斜面部30で反射しない条件は、次式(3)となる。
M>L …(3)
式(3)を満たす最も厳しい条件は、超音波が斜面部30の一番外側、つまり最も振動子面Sαに近い部分で反射した場合であり、そのときの長さL,Mは、次式(4)及び次式(5)で表せる。すなわち、
L・tanθ=(D−a・D)/2 …(4)
M・tan2θ=(D+a・D)/2 …(5)
式(4)及び式(5)を式(3)に代入して整理すると、Dが消えて、次式(6)が求められる。すなわち、
tan2θ/tanθ<(1+a)/(1−a) …(6)
この式(6)を満足する楔形状を設計すれば、超音波を配管接面Sβに集中させることができる。
なお、式(6)は、角度θを0に近づけていくと、tanθはθに近似することから、aが減少し、一層、超音波を集中させることができるが、aは1/3より小さくはならない。従って、楔12を設計する際、aは1/3より大きくしなければならない。結果的にaの値が、1/3<a<1の範囲となるように設計する必要がある。また、角度θが45°で、2θが90°となり、tan2θが無限大となるので、角度θは45°以上では設計できない。従って角度θは、0°<θ<45°の範囲に設計する必要がある。
(超音波吸収体)
ところで、楔12と配管外壁101との接面から入射される超音波信号は、配管100内を導波路として一部が多重反射して伝わる。例えば、図14に示すように、配管100内を多重反射して伝わる干渉波は、配管100内を何周かして超音波振動子11にまで戻ってくる場合がある。また、図15は、配管100の縦断面図であり、図15に示すように、配管100内を伝わる干渉波が、配管100の軸方向端部などに設けられたフランジ130で反射して超音波振動子11に戻ってくる場合もある。なお、図15に示した実線は往きの超音波信号を表し、破線はフランジ130で反射して超音波振動子11に戻ってくる超音波信号を表している。これらの干渉波は、図3に示した反射波Scと時間的に重なり、あるいは反射波Scの受信時刻の近傍にある場合には、時間tcに対する測定誤差を生じさせる。
そこで、図1及び図16に示すように、超音波探触子14の周囲の配管外壁101表面に超音波吸収体15を設けている。超音波吸収体15は、基材がゴムや粘土などの超音波を減衰させる物質でできている。図16に示すように、干渉波は、配管100内を多重反射する度に、その一部が超音波吸収体15に透過し、超音波吸収体15内で減衰して消滅する。従って、干渉波は、超音波吸収体15と配管外壁101とが接する配管部分を通過する間に、その大部分が消失してしまう。このため、反射波Scの受信時点に対して干渉波が重なったり、近傍に存在することによって発生する反射波Scの測定誤差を抑制することができる。なお、超音波吸収体15は配管100の円周方向のみならず、配管100の軸方向にも配置され、超音波探触子14の四方を囲むように設けることが好ましい。これによって、図15に示したフランジ130によって反射してくる干渉波を吸収することができる。
なお、超音波吸収体15は、図17に示すように、配管100の円周の半分以下の範囲を覆うようにすることが望ましい。この場合、配管100を半分ほど掘り起こせば、配管外径Doの測定、超音波吸収体15の設置、測定部10の設置の全てを容易に行うことが可能となる。
また、超音波吸収体15は、配管100が金属の場合、ゴムや粘土といった基材にタングステン粒子を混合し、比重を増して干渉波の吸収効果を上昇させることが好ましい。これは、配管100と超音波吸収体15との比重が近いと、干渉波が超音波吸収体15に透過する割合が増え、超音波吸収の効果が増大させることができるからである。なお、一般に、超音波吸収体15の基材となるゴムや粘土の比重は1〜2程度であり、金属配管の比重が約8であることに対して大きな差があり、タングステンは比重が約19のタングステンを混ぜることにより、超音波吸収体15の比重を金属配管に近づけることができる。
さらに、配管100が鉄や鋼のような磁性体の場合、超音波吸収体15に磁性体を混合し、シート状に加工して磁化し、マグネットシートとすることが好ましい。超音波吸収体15をシート状とすることによって超音波吸収体15の配管100への設置を容易に行うことができる。また、磁性体として鉄を用いた場合、比重が8で小さいため、比重の大きいタングステンを一緒に混ぜることが好ましい。
上述した実施の形態1では、1つの超音波探触子14から配管100の配管外壁101に対して垂直に超音波信号を入射するようにしているとともに、斜面部30を設けて超音波振動子11から出射される超音波信号を集中させて密度の高い超音波信号を配管100側に入射するようにしているので、配管100を壊さず、かつ、簡単に設置できる構造で、多様な種類の配管内の流体種類の判別などの流体の特性を計測することができる。特に、曲面の外壁面を持つ配管100であっても超音波信号を効率的に透過させることができるので、気体や蒸気といった超音波の透過率が低い流体、あるいは配管が古く錆び、腐食、付着により超音波が通りにくい場合でも精度高く超音波計測を行うことができる。
また、高温に弱い超音波振動子11と配管100とを離すことができるので、高温流体や低温流体の測定を容易に行うことができる。
さらに、超音波吸収体15によって、配管100内を多重反射して回り込んでくる干渉波を低減できるので、干渉波の影響を抑制でき、正確な伝搬時間の計測が可能となる。
(実施の形態2)
[全体構成]
図18は、この発明の実施の形態2である流体計測装置の全体構成を示す模式図である。図18において、この流体計測装置2は、配管100内を流れる流体103の流速を計測するものである。なお、実施の形態1と同様に計測された伝搬時間をもとに流体103の種類を判別することも可能である。
この流体計測装置2では、配管100の配管外壁101に複数の超音波探触子14a,14bが設置される。ここで、楔12a,12bの配管外壁101に接する配管接面と、超音波振動子11a,11bを設置する振動子面とは斜めになっており、配管外壁101に対して斜めに超音波を透過させる構造となっている。
超音波振動子11a,11bは、それぞれ装置本体40のスイッチ43a,43bに接続される。また、スイッチ43a,43bは、それぞれ送信部41及び受信部42の双方に接続される。図18では、超音波探触子14aが流体103の流れに対して上流側に配置され、超音波探触子14bが流体103の流れに対して下流側に配置されている。スイッチ43a,43bは、制御部48によって、一方の超音波振動子が送信部41に接続されているとき、他方の超音波振動子が受信部42に接続されるように制御される。
送信部41は、一方の超音波振動子11aに超音波送信パルス電気信号を送信して超音波を発生させる。発生した超音波は、楔12a及び配管外壁101を透過し、配管100内の流体103に斜めに入射する。配管100内の流体103に入射した超音波は、反対側の配管内壁102で反射され流体103内を斜めに一往復して、配管外壁101及び楔12bを透過し、他方の超音波振動子11bに入射する。他方の超音波振動子11bは、入射した超音波を超音波受信パルス電気信号に変換する。他方の超音波振動子11bは、スイッチ43bにより受信部42に接続されているため、変換された超音波パルス受信電気信号は受信部42で受信される。
時間計測部44は、実施の形態1と同様に、超音波の送信から受信までの伝搬時間tfを測定する。ここで、実施の形態1と同様に流体種類判別部25及び入出力部47を有することによって、流体103の音速を求め、この音速をもとに流体種類を判別することができる。なお、この実施の形態2では、流体103の流速を計測する。
この場合、スイッチ43a,43bを切り換えることにより、時間計測部44は、流体103の流れに対し上流側の超音波振動子11aから下流側の超音波振動子11bへの伝搬時間tuと、反対に下流側の超音波振動子11bから上流側の超音波振動子11aへの伝搬時間tdを測定する。超音波の伝搬時間は、流体103の携帯効果によって、伝搬時間tuは短く、伝搬時間tdは長くなる。この伝搬時間tu,tdの差は、流体の流速に応じて変化する。流速計測部45は、この差を測定することにより、流体103の流速を計測する。なお、流速計測部45は、流体103の音速を求める際に、伝搬時間tu,tdの平均値を用いると、精度を高めることができる。
[超音波探触子の構成]
図19は、この発明の実施の形態2における超音波探触子14aを配管100の軸方向と垂直な面からみた構成を示す図である。また、図20は、この発明の実施の形態2における超音波探触子14aを配管100の軸方向と水平な面からみた構成を示す図である。図20に示すように、振動子面Sα1が配管接面Sβ2に対して斜めであるため、図19では、振動子面Sα1の投影面である振動子投影面Sα2が表されている。この振動子投影面Sα2の断面内長さL21より、配管接面Sβ2の断面内長さL22が短くなっているため、実施の形態1と同様に超音波を集中させることができる。なお、斜面部30aと配管接面Sβ2との間には実施の形態1と同様に中間部31aが設けられる。
[超音波探触子の変形例]
図19及び図20では、斜面部30aにおける配管100の軸方向端面が配管100に対して垂直になっているのに対し、図21及び図22に示した変形例である超音波探触子54aでは、斜面部50aにおける配管100の軸方向端面が配管100に対して斜めになっている。
ここで、図23及び図24は、図21の部分Cの拡大図であり、斜面部50aにおける超音波の反射状態を示している。なお、L波とは縦波のことで、超音波の進行方向と超音波の振動方向が一致している波である。また、SV波は横波の一つであり、図25に示すように、超音波振動子中心C1と配管100の軸とを含む平面内で、かつ、超音波の進行方向A1と垂直に振動している波である。超音波振動子11aで発生する超音波がL波の場合、図23に示すように、斜面部50aでL波が反射すると、L波とSV波とが一般に発生する。従って、超音波のエネルギーが本来のL波と不要なSV波に分散してしまい、本来のL波が減衰してしまう。このため、この実施の形態では、超音波振動子11aで発生する超音波をSV波としている。これにより、図24に示すように、斜面部50aでSV波は分散しないので、超音波の減衰を小さくすることができる。
なお、この実施の形態2では、実施の形態1と同様に、楔の材質を異なるようにしてもよい。また、斜面部の角度θについては振動子面Sαを振動子投影面Sα2に置き換えて適用することができる。さらに、超音波吸収体15の配置も適用することができる。
1,2 流体計測装置
10 測定部
11 超音波振動子
11a,11b 超音波振動子
12,12a,12b,112 楔
13 超音波接続媒体
14,14a,14b,54a 超音波探触子
15 超音波吸収体
20 装置本体
21,41 送信部
22,42 受信部
23,43a,43b スイッチ
24,44 時間計測部
25 流体種類判別部
26 記憶部
27,47 入出力部
28,48 制御部
30,30a,50a 斜面部
31,31a,32 中間部
45 流速計測部
100 配管
101 配管外壁
102 配管内壁
103 流体
130 フランジ
A1 進行方向
C 部分
C1 超音波振動子中心
Cp 音速
Di 配管内径
Do 配管外径
DT1 音速対流体種類関係情報
DT2 配管材質対音速関係情報
S 超音波信号
Sa,Sb,Sc 反射波
Sα,Sα1 振動子面
Sα2 振動子投影面
Sβ,Sβ2 配管接面
ta,tb,tc 時間
td,tf,tu 伝搬時間
θ 角度

Claims (15)

  1. 配管外壁に設置した1つの超音波探触子から配管内の流体に超音波を送受信し、前記流体内を伝搬した超音波の伝搬時間をもとに前記流体の特性を計測する流体計測装置であって、
    前記超音波探触子は、前記配管の接面と水平な面に超音波振動子を設置して超音波を前記流体に垂直に入射させる楔を有し、
    前記楔は、前記配管の軸方向と垂直な断面において、前記超音波振動子を設置した振動子面と、該振動子面に対し水平で配管外壁に接して設置される配管接面とを有し、該配管接面の前記軸方向と垂直な断面内長さが該振動子面の前記軸方向と垂直な断面内長さより短いことを特徴とする流体計測装置。
  2. 前記楔は、前記配管の軸方向と垂直な断面において、前記振動子面と前記配管接面とを結ぶ楔側面が前記振動子面及び前記配管接面に対する垂線に対して斜めとなる斜面部を有することを特徴とする請求項1に記載の流体計測装置。
  3. 前記超音波振動子は、前記配管の軸方向に隣接し同一の前記楔上に設置された一対の超音波振動子からなることを特徴とする請求項1または2に記載の流体計測装置。
  4. 配管外壁に設置した複数の超音波探触子から配管内の流体に超音波を送受信し、超音波の送信から受信までの時間を測定する時間計測部により計測された前記流体内を伝搬した超音波の伝搬時間をもとに前記流体の特性を計測する流体計測装置であって、
    前記超音波探触子は、前記配管の軸方向に対して斜めな面に超音波振動子を設置して超音波を前記流体に斜めに入射させる楔を有し、
    前記楔は、前記配管の軸方向と垂直な断面において、前記超音波振動子を設置した振動子面を投影した振動子投影面と、配管外壁に接して設置される配管接面とを有し、該配管接面の前記軸方向と垂直な断面内長さが、該振動子投影面の前記軸方向と垂直な断面内の水平方向長さより短いことを特徴とする流体計測装置。
  5. 前記楔は、前記配管の軸方向と垂直な断面において、前記振動子投影面と前記配管接面とを結ぶ楔側面が前記配管接面に対する垂線に対して斜めとなる斜面部を有することを特徴とする請求項4に記載の流体計測装置。
  6. 前記超音波振動子で発生する超音波は、前記超音波振動子の中心と前記配管の軸とを含む平面に対してSV波であることを特徴とする請求項4または5に記載の流体計測装置。
  7. 前記楔は、前記軸方向と垂直な断面において、前記斜面部と前記配管接面とが離隔していることを特徴とする請求項2または5に記載の流体計測装置。
  8. 前記楔は、複数の材質を組み合わせて構成され、前記振動子面を形成部分と前記配管接面を形成する部分とは異なる材質であることを特徴とする請求項1または4に記載の流体計測装置。
  9. 前記配管接面を形成する部分の材質は、前記振動子面を形成する部分の材質に比べ、高温あるいは低温に対する耐熱性能が高い材質であることを特徴とする請求項8に記載の流体計測装置。
  10. 前記楔の前記軸方向と垂直な断面は前記配管の軸を通る中心線に対し左右対称形状であり、前記配管接面に対する垂線に対する前記斜面部の角度θと、前記配管接面の前記軸方向と垂直な断面内長さを前記振動子面の前記軸方向と垂直な断面内長さあるいは前記振動子投影面の前記軸方向と垂直な断面内の水平方向長さで除した値aとが、tan2θ/tanθ <(1+a)/(1−a)を満足することを特徴とする請求項1または4に記載の流体計測装置。
  11. 前記値aは、1/3<a<1を満足することを特徴とする請求項10に記載の流体計測装置。
  12. 前記角度θは、0°<θ<45°を満足することを特徴とする請求項10に記載の流体計測装置。
  13. 前記楔と前記配管外壁とが接する箇所の周囲に、前記配管外壁に接して超音波吸収体を設けたことを特徴とする請求項1または4に記載の流体計測装置。
  14. 前記超音波吸収体は、基材にタングステンを混合したことを特徴とする請求項13に記載の流体計測装置。
  15. 前記超音波吸収体は、基材に磁性体を混合し、シート状に加工したことを特徴とする請求項13に記載の流体計測装置。
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