以下、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態では、移動局装置は、複数のセルが設定される。移動局装置が複数のセルを介して通信する技術をセルアグリゲーション、またはキャリアアグリゲーションと称する。移動局装置に対して設定される複数のセルのそれぞれにおいて、本発明が適用されてもよい。また、設定された複数のセルの一部において、本発明が適用されてもよい。移動局装置に設定されるセルを、サービングセルとも称する。
設定された複数のサービングセルは、1つのプライマリーセルと1つまたは複数のセカンダリーセルとを含む。プライマリーセルは、初期コネクション構築(initial connection establishment)プロシージャが行なわれたサービングセル、コネクション再構築(connection re-establishment)プロシージャを開始したサービングセル、または、ハンドオーバプロシージャにおいてプライマリーセルと指示されたセルである。RRCコネクションが構築された時点、または、後に、セカンダリーセルが設定されてもよい。
本実施形態の無線通信システムは、TDD(Time Division Duplex)方式が適用される。セルアグリゲーションの場合には、複数のセルの全てに対してTDD方式が適用されてもよい。また、セルアグリゲーションの場合には、TDD方式が適用されるセルとFDD(Frequency Division Duplex)方式が適用されるセルが集約されてもよい。TDDが適用されるセルとFDDが適用されるセルとが集約される場合に、TDDが適用されるセルに対して本発明を適用することができる。
TDDが適用される複数のセルがアグリゲートされる場合には、半二重(half-duplex)TDD方式または全二重(full-duplex)TDD方式が適用できる。
移動局装置は、移動局装置によってキャリアアグリゲーションがサポートされているバンドの組合せを示す情報を、基地局装置に送信する。移動局装置は、バンドの組合せのそれぞれに対して、異なる複数のバンドにおける前記複数のサービングセルにおける同時送信および受信をサポートしているかどうかを指示する情報を、基地局装置に送信する。
本実施形態において、“X/Y”は、“XまたはY”の意味を含む。本実施形態において、“X/Y”は、“XおよびY”の意味を含む。本実施形態において、“X/Y”は、“Xおよび/またはY”の意味を含む。
図1は、本実施形態の無線通信システムの概念図である。図1において、無線通信システムは、移動局装置1A〜1C、および基地局装置3を具備する。以下、移動局装置1A〜1Cを移動局装置1という。
本実施形態の物理チャネルおよび物理信号について説明する。
図1において、移動局装置1から基地局装置3への上りリンクの無線通信では、上りリンク物理チャネルが用いられる。上りリンク物理チャネルは、上位層から出力された情報を送信するために使用できる。上りリンク物理チャネルは、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)、PRACH(Physical Random Access Channel)などを含む。
PUCCHは、上りリンク制御情報(Uplink Control Information: UCI)を送信するために用いられる物理チャネルである。上りリンク制御情報は、下りリンクのチャネル状態情報(Channel State Information: CSI)、PUSCHリソースの要求を示すスケジューリング要求(Scheduling Request: SR)、下りリンクデータ(Transport block, Downlink-Shared Channel: DL-SCH)に対するACK(acknowledgement)/NACK(negative-acknowledgement)を含む。ACK/NACKを、HARQ−ACK、HARQフィードバック、または、応答情報とも称する。
PUSCHは、上りリンクデータ(Uplink-Shared Channel: UL-SCH)を送信するために用いられる物理チャネルである。また、PUSCHは、上りリンクデータと共にHARQ−ACKおよび/またはチャネル状態情報を送信するために用いられてもよい。また、PUSCHはチャネル状態情報のみ、または、HARQ−ACKおよびチャネル状態情報のみを送信するために用いられてもよい。
PRACHは、ランダムアクセスプリアンブルを送信するために用いられる物理チャネルである。PRACHは、移動局装置1が基地局装置3と時間領域の同期をとることを主な目的とする。その他に、PRACHは、初期コネクション構築(initial connection establishment)プロシージャ、ハンドオーバプロシージャ、コネクション再構築(connection re-establishment)プロシージャ、上りリンク送信に対する同期(タイミング調整)、およびPUSCHリソースの要求を示すためにも用いられる。
図1において、上りリンクの無線通信では、上りリンク物理信号が用いられる。上りリンク物理信号は、上りリンク参照信号(Uplink Reference Signal: UL RS)などを含む。上りリンク参照信号は、DMRS(Demodulation Reference Signal)、SRS(Sounding Reference Signal)などが用いられる。DMRSは、PUSCHまたはPUCCHの送信に関連する。DMRSは、PUSCHまたはPUCCHと時間多重される。基地局装置3は、PUSCHまたはPUCCHの伝搬路補正を行なうためにDMRSを使用する。以下、PUSCHとDMRSを共に送信することを、単にPUSCHを送信すると称する。以下、PUCCHとDMRSを共に送信することを、単にPUCCHを送信すると称する。なお、上りリンクのDMRSは、UL−DMRSとも呼称される。SRSは、PUSCHまたはPUCCHの送信に関連しない。基地局装置3は、上りリンクのチャネル状態を測定するためにSRSを使用する。
図1において、基地局装置3から移動局装置1への下りリンクの無線通信では、下りリンク物理チャネルが用いられる。下りリンク物理チャネルは、上位層から出力された情報を送信するために使用できる。下りリンク物理チャネルは、PBCH(Physical Broadcast Channel)、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid automatic repeat request Indicator Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、EPDCCH(Enhanced Physical Downlink Control Channel)、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)、PMCH(Physical Multicast Channel)などを含む。
PBCHは、移動局装置1で共通に用いられるマスターインフォメーションブロック(Master Information Block: MIB, Broadcast Channel: BCH)を報知するために用いられる。MIBは、40ms間隔で更新できる。PBCHは10ms周期で繰り返し送信される。具体的には、SFN mod 4 = 0を満たす無線フレームにおけるサブフレーム0においてMIBの初期送信が行なわれ、他の全ての無線フレームにおけるサブフレーム0においてMIBの再送信(repetition)が行なわれる。SFN(system frame number)は無線フレームの番号である。MIBはシステム情報である。例えば、MIBは、SFNを示す情報を含む。
PCFICHは、PDCCHの送信に用いられる領域(OFDMシンボル)を指示する情報を送信するために用いられる。
PHICHは、基地局装置3が受信した上りリンクデータ(Uplink Shared Channel: UL-SCH)に対するACK(ACKnowledgement)またはNACK(Negative ACKnowledgement)を示すHARQインディケータ(HARQフィードバック、応答情報)を送信するために用いられる。例えば、移動局装置1がACKを示すHARQインディケータを受信した場合は、対応する上りリンクデータを再送しない。例えば、移動局装置1がNACKを示すHARQインディケータを受信した場合は、対応する上りリンクデータを再送する。単一のPHICHは、単一の上りリンクデータに対するHARQインディケータを送信する。基地局装置3は、同一のPUSCHに含まれる複数の上りリンクデータに対するHARQインディケータのそれぞれを複数のPHICHを用いて送信する。
PDCCHおよびEPDCCHは、下りリンク制御情報(Downlink Control Information: DCI)を送信するために用いられる。下りリンク制御情報を、DCIフォーマットとも称する。下りリンク制御情報は、下りリンクグラント(downlink grant)および上りリンクグラント(uplink grant)を含む。下りリンクグラントは、下りリンクアサインメント(downlink assignment)または下りリンク割り当て(downlink allocation)とも称する。
下りリンクグラントは、単一のセル内の単一のPDSCHのスケジューリングに用いられる。下りリンクグラントは、該下りリンクグラントが送信されたサブフレームと同じサブフレーム内のPDSCHのスケジューリングに用いられる。上りリンクグラントは、単一のセル内の単一のPUSCHのスケジューリングに用いられる。上りリンクグラントは、該上りリンクグラントが送信されたサブフレームより4つ以上後のサブフレーム内の単一のPUSCHのスケジューリングに用いられる。
DCIフォーマットには、CRC(Cyclic Redundancy Check)パリティビットが付加される。CRCパリティビットは、C−RNTI(Cell-Radio Network Temporary Identifier)、または、SPS C−RNTI(Semi Persistent Scheduling Cell-Radio Network Temporary Identifier)でスクランブルされる。C−RNTIおよびSPS C−RNTIは、セル内において移動局装置を識別するための識別子である。C−RNTIは、単一のサブフレームにおけるPDSCHまたはPUSCHを制御するために用いられる。SPS C−RNTIは、PDSCHまたはPUSCHのリソースを周期的に割り当てるために用いられる。
PDSCHは、下りリンクデータ(Downlink Shared Channel: DL-SCH)を送信するために用いられる。
PMCHは、マルチキャストデータ(Multicast Channel: MCH)を送信するために用いられる。
図1において、下りリンクの無線通信では、以下の下りリンク物理信号が用いられる。下りリンク物理信号は、同期信号(Synchronization signal: SS)、下りリンク参照信号(Downlink Reference Signal: DL RS)などを含む。
同期信号は、移動局装置1が下りリンクの周波数領域および時間領域の同期をとるために用いられる。同期信号は無線フレーム内の所定のサブフレームに配置される。例えば、TDD方式において、同期信号は無線フレーム内のサブフレーム0、1、5、6に配置される。FDD方式において、同期信号は無線フレーム内のサブフレーム0と5に配置される。
下りリンク参照信号は、移動局装置1が下りリンク物理チャネルの伝搬路補正を行なうために用いられる。下りリンク参照信号は、移動局装置1が下りリンクのチャネル状態情報を算出するために用いられる。下りリンク参照信号は、移動局装置1が自装置の地理的な位置を測定するために用いられる。
下りリンク参照信号は、CRS(Cell-specific Reference Signal)、PDSCHに関連するURS(UE-specific Reference Signal)、EPDCCHに関連するDMRS(Demodulation Reference Signal)、NZP CSI−RS(Non-Zero Power Chanel State Information - Reference Signal)、ZP CSI−RS(Zero Power Chanel State Information - Reference Signal)、MBSFN RS(Multimedia Broadcast and Multicast Service over Single Frequency Network Reference signal)、PRS(Positioning Reference Signal)、TRS(Tracking Reference Signal)などを含む。
CRSは、サブフレームの全帯域で送信される。CRSは、PBCH/PDCCH/PHICH/PCFICH/PDSCHの復調を行なうために用いられる。CRSは、移動局装置1が下りリンクのチャネル状態情報を算出するために用いられてもよい。PBCH/PDCCH/PHICH/PCFICHは、CRSの送信に用いられるアンテナポートで送信される。
PDSCHに関連するURSは、URSが関連するPDSCHの送信に用いられるサブフレームおよび帯域で送信される。URSは、URSが関連するPDSCHの復調を行なうために用いられる。
PDSCHは、CRSまたはURSの送信に用いられるアンテナポートで送信される。DCIフォーマット1Aは、CRSの送信に用いられるアンテナポートで送信されるPDSCHのスケジューリングに用いられる。DCIフォーマット2Dは、URSの送信に用いられるアンテナポートで送信されるPDSCHのスケジューリングに用いられる。
EPDCCHに関連するDMRSは、DMRSが関連するEPDCCHの送信に用いられるサブフレームおよび帯域で送信される。DMRSは、DMRSが関連するEPDCCHの復調を行なうために用いられる。EPDCCHは、DMRSの送信に用いられるアンテナポートで送信される。
NZP CSI−RSは、設定されたサブフレームで送信される。NZP CSI−RSが送信されるリソースは、基地局装置が設定する。NZP CSI−RSは、移動局装置1が下りリンクのチャネル状態情報を算出するために用いられる。移動局装置1は、NZP CSI−RSを用いて信号測定(チャネル測定)を行なう。
ZP CSI−RSのリソースは、基地局装置3が設定する。基地局装置3は、ZP CSI−RSをゼロ出力で送信する。つまり、基地局装置3は、ZP CSI−RSを送信しない。基地局装置3は、ZP CSI−RSの設定したリソースにおいて、PDSCHおよびEPDCCHを送信しない。例えば、あるセルにおいてNZP CSI−RSが対応するリソースにおいて、移動局装置1は、干渉を測定することができる。
MBSFN RSは、PMCHの送信に用いられるサブフレームの全帯域で送信される。MBSFN RSは、PMCHの復調を行なうために用いられる。PMCHは、MBSFN RSの送信用いられるアンテナポートで送信される。
PRSは、移動局装置が、自装置の地理的な位置を測定するために用いられる。
TRSは、所定のサブフレームにマッピングできる。例えば、TRSは、サブフレーム0および5にマッピングされる。また、TRSは、CRSの一部と同様の構成を用いることができる。例えば、リソースブロックのそれぞれにおいて、TRSがマッピングされるリソースエレメントの位置は、アンテナポート0のCRSがマッピングされるリソースエレメントの位置と同じにすることができる。また、TRSに用いられる系列(値)は、PBCH、PDCCH、EPDCCHまたはPDSCH(RRCシグナリング)を通じて設定された情報に基づいて決定できる。TRSに用いられる系列(値)は、セルID(例えば、物理レイヤセル識別子)、スロット番号などのパラメータに基づいて決定できる。TRSに用いられる系列(値)は、アンテナポート0のCRSに用いられる系列(値)とは異なる方法(式)によって決定できる。
下りリンク物理チャネルおよび下りリンク物理信号を総称して、下りリンク信号と称する。上りリンク物理チャネルおよび上りリンク物理信号を総称して、上りリンク信号と称する。下りリンク物理チャネルおよび上りリンク物理チャネルを総称して、物理チャネルと称する。下りリンク物理信号および上りリンク物理信号を総称して、物理信号と称する。
BCH、MCH、UL−SCHおよびDL−SCHは、トランスポートチャネルである。媒体アクセス制御(Medium Access Control: MAC)層で用いられるチャネルをトランスポートチャネルと称する。MAC層で用いられるトランスポートチャネルの単位を、トランスポートブロック(transport block: TB)またはMAC PDU(Protocol Data Unit)とも称する。MAC層においてトランスポートブロック毎にHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の制御が行なわれる。トランスポートブロックは、MAC層が物理層に渡す(deliver)データの単位である。物理層において、トランスポートブロックはコードワードにマップされ、コードワード毎に符号化処理が行なわれる。
基地局装置3から移動局装置1に対する制御情報のシグナリング(通知、報知)の方法として、PDCCHを通じたシグナリングであるPDCCHシグナリング、RRC層(レイヤー)を通じたシグナリングであるRRCシグナリング、および、MAC層(レイヤー)を通じたシグナリングであるMACシグナリングなどが用いられる。また、RRCシグナリングは、移動局装置1に固有の制御情報を通知する専用のRRCシグナリング(Dedicated RRC signaling)と、基地局装置3に固有の制御情報を通知する共通のRRCシグナリング(Common RRC signaling)とが用いられる。なお、以下の説明において、単にRRCシグナリングと記載した場合は、RRCシグナリングは専用のRRCシグナリングおよび/または共通のRRCシグナリングである。
以下、本実施形態の無線フレーム(radio frame)の構成について説明する。
図2は、本実施形態の無線フレームの概略構成を示す図である。無線フレームのそれぞれは、10ms長である。図2において、横軸は時間軸である。また、無線フレームのそれぞれは2つのハーフフレームから構成される。ハーフフレームのそれぞれは、5ms長である。ハーフフレームのそれぞれは、5のサブフレームから構成される。サブフレームのそれぞれは、1ms長であり、2つの連続するスロットによって定義される。スロットのそれぞれは、0.5ms長である。無線フレーム内のi番目のサブフレームは、(2×i)番目のスロットと(2×i+1)番目のスロットとから構成される。つまり、10ms間隔のそれぞれにおいて、10個のサブフレームが利用できる。
サブフレームは、下りリンクサブフレーム(第1のサブフレーム)、上りリンクサブフレーム(第2のサブフレーム)、スペシャルサブフレーム(第3のサブフレーム)などを含む。
下りリンクサブフレームは下りリンク送信のためにリザーブされるサブフレームである。上りリンクサブフレームは上りリンク送信のためにリザーブされるサブフレームである。スペシャルサブフレームは3つのフィールドから構成される。該3つのフィールドは、DwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、GP(Guard Period)、およびUpPTS(Uplink Pilot Time Slot)である。DwPTS、GP、およびUpPTSの合計の長さは1msである。DwPTSは下りリンク送信のためにリザーブされるフィールドである。UpPTSは上りリンク送信のためにリザーブされるフィールドである。GPは下りリンク送信および上りリンク送信が行なわれないフィールドである。なお、スペシャルサブフレームは、DwPTSおよびGPのみによって構成されてもよいし、GPおよびUpPTSのみによって構成されてもよい。
単一の無線フレームは、少なくとも下りリンクサブフレーム、上りリンクサブフレーム、およびスペシャルサブフレームから構成される。
本実施形態の無線通信システムは、5msと10msの下りリンク‐上りリンク・スイッチポイント周期(downlink-to-uplink switch-point periodicity)をサポートする。下りリンク‐上りリンク・スイッチポイント周期が5msの場合には、無線フレーム内の両方のハーフフレームにスペシャルサブフレームが含まれる。下りリンク‐上りリンク・スイッチポイント周期が10msの場合には、無線フレーム内の最初のハーフフレームのみにスペシャルサブフレームが含まれる。
以下、本実施形態のスロットの構成について説明する。
図3は、本実施形態のスロットの構成を示す図である。本実施形態では、OFDMシンボルに対してノーマルCP(normal Cyclic Prefix)が適用される。なお、OFDMシンボルに対して拡張CP(extended Cyclic Prefix)が適用されてもよい。スロットのそれぞれにおいて送信される物理信号または物理チャネルは、リソースグリッドによって表現される。下りリンクにおいて、リソースグリッドは、周波数方向に対する複数のサブキャリアと、時間方向に対する複数のOFDMシンボルによって定義される。上りリンクにおいて、リソースグリッドは、周波数方向に対する複数のサブキャリアと、時間方向に対する複数のSC−FDMAシンボルによって定義される。サブキャリアまたはリソースブロックの数は、セルの帯域幅に依存する。1つのスロットを構成するOFDMシンボルまたはSC−FDMAシンボルの数は、ノーマルCPの場合は7であり、拡張CPの場合は6である。リソースグリッド内のエレメントのそれぞれをリソースエレメントと称する。リソースエレメントは、サブキャリアの番号とOFDMシンボルまたはSC−FDMAシンボルの番号とを用いて識別される。
リソースブロックは、ある物理チャネル(PDSCHまたはPUSCHなど)のリソースエレメントにマッピングするために用いられる。リソースブロックは、仮想リソースブロックと物理リソースブロックが定義される。ある物理チャネルは、まず仮想リソースブロックにマップされる。その後、仮想リソースブロックは、物理リソースブロックにマップされる。1つの物理リソースブロックは、時間領域において7個の連続するOFDMシンボルまたはSC−FDMAシンボルと周波数領域において12個の連続するサブキャリアとから定義される。ゆえに、1つの物理リソースブロックは(7×12)個のリソースエレメントから構成される。また、1つの物理リソースブロックは、時間領域において1つのスロットに対応し、周波数領域において180kHzに対応する。物理リソースブロックは周波数領域において0から番号が付けられる。また、同一の物理リソースブロック番号が対応する、1つのサブフレーム内の2つのリソースブロックは、物理リソースブロックペア(PRBペア、RBペア)として定義される。
以下、サブフレームのそれぞれにおいて送信される物理チャネルおよび物理信号について説明する。
図4は、本実施形態の下りリンクサブフレームにおける物理チャネルおよび物理信号の配置の一例を示す図である。基地局装置3は、下りリンクサブフレームにおいて、下りリンク物理チャネル(PBCH、PCFICH、PHICH、PDCCH、EPDCCH、PDSCH)、および/または下りリンク物理信号(同期信号、下りリンク参照信号)を送信できる。なお、PBCHは無線フレーム内のサブフレーム0のみで送信される。なお、下りリンク参照信号は周波数領域および時間領域において分散するリソースエレメントに配置される。説明の簡略化のため、図4において下りリンク参照信号は図示しない。
PDCCH領域において、複数のPDCCHが周波数、時間、および/または空間多重されてもよい。EPDCCH領域において、複数のEPDCCHが周波数、時間、および/または空間多重されてもよい。PDSCH領域において、複数のPDSCHが周波数、時間、および/または空間多重されてもよい。PDCCH、PDSCHおよび/またはEPDCCHは周波数、時間、および/または空間多重されてもよい。
図5は、本実施形態の上りリンクサブフレームにおける物理チャネルおよび物理信号の配置の一例を示す図である。移動局装置1は、上りリンクサブフレームにおいて、上りリンク物理チャネル(PUCCH、PUSCH、PRACH)、および上りリンク物理信号(UL−DMRS、SRS)を送信してもよい。PUCCH領域において、複数のPUCCHが周波数、時間、空間および/またはコード多重される。PUSCH領域において、複数のPUSCHが周波数、時間、空間および/またはコード多重されてもよい。PUCCHおよびPUSCHは周波数、時間、空間および/またはコード多重されてもよい。PRACHは単一のサブフレームまたは2つのサブフレームにわたって配置されてもよい。また、複数のPRACHが符号多重されてもよい。
SRSは上りリンクサブフレーム内の最後のSC−FDMAシンボルを用いて送信される。つまり、SRSは上りリンクサブフレーム内の最後のSC−FDMAシンボルに配置される。移動局装置1は、単一のセルの単一のSC−FDMAシンボルにおいて、SRSと、PUCCH/PUSCH/PRACHとの同時送信を制限できる。移動局装置1は、単一のセルの単一の上りリンクサブフレームにおいて、該上りリンクサブフレーム内の最後のSC−FDMAシンボルを除くSC−FDMAシンボルを用いてPUSCHおよび/またはPUCCHを送信し、該上りリンクサブフレーム内の最後のSC−FDMAシンボルを用いてSRSを送信することができる。つまり、単一のセルの単一の上りリンクサブフレームにおいて、移動局装置1は、SRSと、PUSCHおよびPUCCHとを送信することができる。なお、DMRSはPUCCHまたはPUSCHと時間多重される。説明の簡略化のため図5においてDMRSは図示しない。
図6は、本実施形態のスペシャルサブフレームにおける物理チャネルおよび物理信号の配置の一例を示す図である。図6において、DwPTSはスペシャルサブフレーム内の1番目から10番目のSC−FDMAシンボルから構成され、GPはスペシャルサブフレーム内の11番目と12番目のSC−FDMAシンボルから構成され、UpPTSはスペシャルサブフレーム内の13番目と14番目のSC−FDMAシンボルから構成される。
基地局装置3は、スペシャルサブフレームのDwPTSにおいて、PCFICH、PHICH、PDCCH、EPDCCH、PDSCH、同期信号、および、下りリンク参照信号を送信してもよい。基地局装置3は、スペシャルサブフレームのDwPTSにおいて、PBCHの送信を制限できる。移動局装置1は、スペシャルサブフレームのUpPTSにおいて、PRACH、およびSRSを送信してもよい。つまり、移動局装置1は、スペシャルサブフレームのUpPTSにおいて、PUCCH、PUSCH、およびDMRSの送信を制限できる。
図7は、本実施形態の移動局装置1の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、移動局装置1は、上位層処理部101、制御部103、受信部105、送信部107、および送受信アンテナ109を含んで構成される。また、上位層処理部101は、無線リソース制御部1011、サブフレーム設定部1013、スケジューリング情報解釈部1015、および、チャネル状態情報(CSI)報告制御部1017を含んで構成される。また、受信部105は、復号化部1051、復調部1053、多重分離部1055、無線受信部1057、およびチャネル測定部1059を含んで構成される。また、送信部107は、符号化部1071、変調部1073、多重部1075、無線送信部1077、および上りリンク参照信号生成部1079を含んで構成される。
上位層処理部101は、ユーザの操作等により生成された上りリンクデータ(トランスポートブロック)を、送信部107に出力する。また、上位層処理部101は、媒体アクセス制御(MAC: Medium Access Control)層、パケットデータ統合プロトコル(Packet Data Convergence Protocol: PDCP)層、無線リンク制御(Radio Link Control: RLC)層、無線リソース制御(Radio Resource Control: RRC)層の処理を行なう。
上位層処理部101が備える無線リソース制御部1011は、自装置の各種設定情報の管理をする。また、無線リソース制御部1011は、上りリンクの各チャネルに配置される情報を生成し、送信部107に出力する。
上位層処理部101が備えるサブフレーム設定部1013は、基地局装置3により設定される情報に基づいて、基地局装置3および/または基地局装置3とは異なる基地局装置におけるサブフレーム設定を管理する。例えば、サブフレーム設定は、サブフレームに対する上りリンクまたは下りリンクの設定である。サブフレーム設定は、サブフレームパターン設定(Subframe pattern configuration)、上りリンク−下りリンク設定(Uplink-downlink configuration)、上りリンク参照UL−DL設定(Uplink reference configuration)、下りリンク参照UL−DL設定(Downlink reference configuration)、および/または、送信方向UL−DL設定(transmission direction configuration)を含む。サブフレーム設定部1013は、サブフレーム設定、サブフレームパターン設定、上りリンク−下りリンク設定、上りリンク参照UL−DL設定、下りリンク参照UL−DL設定、および/または、送信方向UL−DL設定をセットする。また、サブフレーム設定部1013は、少なくとも2つのサブフレームセットをセットできる。なお、サブフレームパターン設定は、EPDCCHサブフレーム設定を含む。なお、サブフレーム設定部1013は、端末サブフレーム設定部とも呼称される。
上位層処理部101が備えるスケジューリング情報解釈部1015は、受信部105を介して受信したDCIフォーマット(スケジューリング情報)の解釈をし、前記DCIフォーマットを解釈した結果に基づいて、受信部105および送信部107の制御を行なうために制御情報を生成し、制御部103に出力する。
スケジューリング情報解釈部1015は、サブフレーム設定、サブフレームパターン設定、上りリンク−下りリンク設定、上りリンク参照UL−DL設定、下りリンク参照UL−DL設定、および/または、送信方向UL−DL設定に基づいて、送信処理および受信処理を行うタイミングを決定する。
CSI報告制御部1017は、CSI参照リソースを特定する。CSI報告制御部1017は、チャネル測定部1059に、CSI参照リソースに関連するCQIを導き出すよう指示する。CSI報告制御部1017は、送信部107に、CQIを送信するよう指示をする。CSI報告制御部1017は、チャネル測定部1059がCQIを算出する際に用いる設定をセットする。
制御部103は、上位層処理部101からの制御情報に基づいて、受信部105および送信部107の制御を行なう制御信号を生成する。制御部103は、生成した制御信号を受信部105および送信部107に出力して、受信部105および送信部107の制御を行なう。
受信部105は、制御部103から入力された制御信号に基づいて、送受信アンテナ109が基地局装置3から受信した受信信号を、分離、復調、復号する。受信部105は、復号した情報を上位層処理部101に出力する。
無線受信部1057は、送受信アンテナ109が受信した下りリンクの信号を、中間周波数に変換し(ダウンコンバート: down covert)、不要な周波数成分を除去し、信号レベルが適切に維持されるように増幅レベルを制御し、受信した信号の同相成分および直交成分に基づいて、直交復調し、直交復調されたアナログ信号をディジタル信号に変換する。無線受信部1057は、変換したディジタル信号からガードインターバル(Guard Interval: GI)に相当する部分を除去し、ガードインターバルを除去した信号に対して高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform: FFT)を行い、周波数領域の信号を抽出する。
多重分離部1055は、抽出した信号から、PHICH、PDCCH、EPDCCH、PDSCH、および/または下りリンク参照信号を、それぞれ分離する。また、多重分離部1055は、チャネル測定部1059から入力された伝搬路の推定値から、PHICH、PDCCH、EPDCCH、および/またはPDSCHの伝搬路の補償を行なう。また、多重分離部1055は、分離した下りリンク参照信号をチャネル測定部1059に出力する。
復調部1053は、PHICHに対して対応する符号を乗算して合成し、合成した信号に対してBPSK(Binary Phase Shift Keying)変調方式の復調を行ない、復号化部1051へ出力する。復号化部1051は、自装置宛てのPHICHを復号し、復号したHARQインディケータを上位層処理部101に出力する。復調部1053は、PDCCHおよび/またはEPDCCHに対して、QPSK変調方式の復調を行ない、復号化部1051へ出力する。復号化部1051は、PDCCHおよび/またはEPDCCHの復号を試み、復号に成功した場合、復号した下りリンク制御情報と下りリンク制御情報が対応するRNTIとを上位層処理部101に出力する。
復調部1053は、PDSCHに対して、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM等の下りリンクグラントで通知された変調方式の復調を行ない、復号化部1051へ出力する。復号化部1051は、下りリンク制御情報で通知された符号化率に関する情報に基づいて復号を行い、復号した下りリンクデータ(トランスポートブロック)を上位層処理部101へ出力する。
チャネル測定部1059は、多重分離部1055から入力された下りリンク参照信号から下りリンクのパスロスやチャネルの状態を測定し、測定したパスロスやチャネルの状態を上位層処理部101へ出力する。また、チャネル測定部1059は、下りリンク参照信号から下りリンクの伝搬路の推定値を算出し、多重分離部1055へ出力する。チャネル測定部1059は、CQIの算出のために、チャネル測定、および/または、干渉測定を行なう。
送信部107は、制御部103から入力された制御信号に従って、上りリンク参照信号を生成し、上位層処理部101から入力された上りリンクデータ(トランスポートブロック)を符号化および変調し、PUCCH、PUSCH、および生成した上りリンク参照信号を多重し、送受信アンテナ109を介して基地局装置3に送信する。
符号化部1071は、上位層処理部101から入力された上りリンク制御情報を畳込み符号化、ブロック符号化等の符号化を行う。また、符号化部1071は、PUSCHのスケジューリングに用いられる情報に基づいてターボ符号化を行なう。
変調部1073は、符号化部1071から入力された符号化ビットをBPSK、QPSK、16QAM、64QAM等の下りリンク制御情報で通知された変調方式または、チャネル毎に予め定められた変調方式で変調する。変調部1073は、PUSCHのスケジューリングに用いられる情報に基づき、空間多重されるデータの系列の数を決定し、MIMO SM(Multiple Input Multiple Output Spatial Multiplexing)を用いることにより同一のPUSCHで送信される複数の上りリンクデータを、複数の系列にマッピングし、この系列に対してプレコーディング(precoding)を行なう。
上りリンク参照信号生成部1079は、基地局装置3を識別するための物理レイヤセル識別子(physical cell identity: PCI、Cell IDなどと称する。)、上りリンク参照信号を配置する帯域幅、上りリンクグラントで通知されたサイクリックシフト、DMRSシーケンスの生成に対するパラメータの値などを基に、予め定められた規則(式)で求まる系列を生成する。多重部1075は、制御部103から入力された制御信号に従って、PUSCHの変調シンボルを並列に並び替えてから離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform: DFT)する。また、多重部1075は、PUCCHとPUSCHの信号と生成した上りリンク参照信号を送信アンテナポート毎に多重する。つまり、多重部1075は、PUCCHとPUSCHの信号と生成した上りリンク参照信号を送信アンテナポート毎にリソースエレメントに配置する。
無線送信部1077は、多重された信号を逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform: IFFT)して、SC−FDMA方式の変調を行い、SC−FDMA変調されたSC−FDMAシンボルにガードインターバルを付加し、ベースバンドのディジタル信号を生成し、ベースバンドのディジタル信号をアナログ信号に変換し、アナログ信号から中間周波数の同相成分および直交成分を生成し、中間周波数帯域に対する余分な周波数成分を除去し、中間周波数の信号を高周波数の信号に変換(アップコンバート: up convert)し、余分な周波数成分を除去し、電力増幅し、送受信アンテナ109に出力して送信する。
図8は、本実施形態の基地局装置3の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、基地局装置3は、上位層処理部301、制御部303、受信部305、送信部307、および、送受信アンテナ309、を含んで構成される。また、上位層処理部301は、無線リソース制御部3011、サブフレーム設定部3013、スケジューリング部3015、および、CSI報告制御部3017を含んで構成される。また、受信部305は、復号化部3051、復調部3053、多重分離部3055、無線受信部3057とチャネル測定部3059を含んで構成される。また、送信部307は、符号化部3071、変調部3073、多重部3075、無線送信部3077、および、下りリンク参照信号生成部3079を含んで構成される。
上位層処理部301は、媒体アクセス制御(MAC: Medium Access Control)層、パケットデータ統合プロトコル(Packet Data Convergence Protocol: PDCP)層、無線リンク制御(Radio Link Control: RLC)層、無線リソース制御(Radio Resource Control: RRC)層の処理を行なう。また、上位層処理部301は、受信部305、および送信部307の制御を行なうために制御情報を生成し、制御部303に出力する。
上位層処理部301が備える無線リソース制御部3011は、下りリンクのPDSCHに配置される下りリンクデータ(トランスポートブロック)、システムインフォメーション、RRCメッセージ、MAC CE(Control Element)などを生成し、又は上位ノードから取得し、送信部307に出力する。また、無線リソース制御部3011は、移動局装置1各々の各種設定情報の管理をする。
上位層処理部301が備えるサブフレーム設定部3013は、サブフレーム設定、サブフレームパターン設定、上りリンク−下りリンク設定、上りリンク参照UL−DL設定、下りリンク参照UL−DL設定、および/または、送信方向UL−DL設定の管理を、移動局装置1のそれぞれに対して行なう。サブフレーム設定部3013は、移動局装置1のそれぞれに対して、サブフレーム設定、サブフレームパターン設定、上りリンク−下りリンク設定、上りリンク参照UL−DL設定、下りリンク参照UL−DL設定、および/または、送信方向UL−DL設定をセットする。サブフレーム設定部3013は、サブフレーム設定に関する情報を移動局装置1に送信する。なお、サブフレーム設定部3013は、基地局サブフレーム設定部とも呼称される。
基地局装置3は、移動局装置1に対する、サブフレーム設定、サブフレームパターン設定、上りリンク−下りリンク設定、上りリンク参照UL−DL設定、下りリンク参照UL−DL設定、および/または、送信方向UL−DL設定を決定してもよい。また、基地局装置3は、移動局装置1に対する、サブフレーム設定、サブフレームパターン設定、上りリンク−下りリンク設定、上りリンク参照UL−DL設定、下りリンク参照UL−DL設定、および/または、送信方向UL−DL設定を上位ノードから指示されてもよい。
例えば、サブフレーム設定部3013は、上りリンクのトラフィック量および下りリンクのトラフィック量に基づいて、サブフレーム設定、サブフレームパターン設定、上りリンク−下りリンク設定、上りリンク参照UL−DL設定、下りリンク参照UL−DL設定、および/または、送信方向UL−DL設定を決定してもよい。
サブフレーム設定部3013は、少なくとも2つのサブフレームセットの管理を行なうことができる。サブフレーム設定部3013は、移動局装置1のそれぞれに対して、少なくとも2つのサブフレームセットをセットしてもよい。サブフレーム設定部3013は、サービングセルのそれぞれに対して、少なくとも2つのサブフレームセットをセットしてもよい。サブフレーム設定部3013は、CSIプロセスのそれぞれに対して、少なくとも2つのサブフレームセットをセットしてもよい。サブフレーム設定部3013は、少なくとも2つのサブフレームセットを示す情報を、送信部307を介して、移動局装置1に送信できる。
上位層処理部301が備えるスケジューリング部3015は、受信したチャネル状態情報およびチャネル測定部3059から入力された伝搬路の推定値やチャネルの品質などから、物理チャネル(PDSCHおよびPUSCH)を割り当てる周波数およびサブフレーム、物理チャネル(PDSCHおよびPUSCH)の符号化率および変調方式および送信電力などを決定する。スケジューリング部3015は、フレキシブルサブフレームにおいて下りリンク物理チャネルおよび/または下りリンク物理信号をスケジュールするか、上りリンク物理チャネルおよび/または上りリンク物理信号をスケジュールするかを決定する。スケジューリング部3015は、スケジューリング結果に基づき、受信部305、および送信部307の制御を行なうために制御情報(例えば、DCIフォーマット)を生成し、制御部303に出力する。
スケジューリング部3015は、スケジューリング結果に基づき、物理チャネル(PDSCHおよびPUSCH)のスケジューリングに用いられる情報を生成する。スケジューリング部3015は、UL−DL設定、サブフレームパターン設定、上りリンク−下りリンク設定、上りリンク参照UL−DL設定、下りリンク参照UL−DL設定、および/または、送信方向UL−DL設定に基づいて、送信処理および受信処理を行うタイミング(サブフレーム)を決定する。
上位層処理部301が備えるCSI報告制御部3017は、移動局装置1のCSI報告を制御する。CSI報告制御部3017は、移動局装置1がCSI参照リソースにおいてCQIを導き出すために想定する、各種設定を示す情報を、送信部307を介して、移動局装置1に送信する。
制御部303は、上位層処理部301からの制御情報に基づいて、受信部305、および送信部307の制御を行なう制御信号を生成する。制御部303は、生成した制御信号を受信部305、および送信部307に出力して受信部305、および送信部307の制御を行なう。
受信部305は、制御部303から入力された制御信号に従って、送受信アンテナ309を介して移動局装置1から受信した受信信号を分離、復調、復号し、復号した情報を上位層処理部301に出力する。無線受信部3057は、送受信アンテナ309を介して受信された上りリンクの信号を、中間周波数に変換し(ダウンコンバート: down covert)、不要な周波数成分を除去し、信号レベルが適切に維持されるように増幅レベルを制御し、受信された信号の同相成分および直交成分に基づいて、直交復調し、直交復調されたアナログ信号をディジタル信号に変換する。
無線受信部3057は、変換したディジタル信号からガードインターバル(Guard Interval: GI)に相当する部分を除去する。無線受信部3057は、ガードインターバルを除去した信号に対して高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform: FFT)を行い、周波数領域の信号を抽出し多重分離部3055に出力する。
多重分離部1055は、無線受信部3057から入力された信号をPUCCH、PUSCH、上りリンク参照信号などの信号に分離する。なお、この分離は、予め基地局装置3が無線リソース制御部3011で決定し、各移動局装置1に通知した上りリンクグラントに含まれる無線リソースの割り当て情報に基づいて行なわれる。また、多重分離部3055は、チャネル測定部3059から入力された伝搬路の推定値から、PUCCHとPUSCHの伝搬路の補償を行なう。また、多重分離部3055は、分離した上りリンク参照信号をチャネル測定部3059に出力する。
復調部3053は、PUSCHを逆離散フーリエ変換(Inverse Discrete Fourier Transform: IDFT)し、変調シンボルを取得し、PUCCHとPUSCHの変調シンボルそれぞれに対して、BPSK(Binary Phase Shift Keying)、QPSK、16QAM、64QAM等の予め定められた、または自装置が移動局装置1各々に上りリンクグラントで予め通知した変調方式を用いて受信信号の復調を行なう。復調部3053は、移動局装置1各々に上りリンクグラントで予め通知した空間多重される系列の数と、この系列に対して行なうプリコーディングを指示する情報に基づいて、MIMO SMを用いることにより同一のPUSCHで送信された複数の上りリンクデータの変調シンボルを分離する。
復号化部3051は、復調されたPUCCHとPUSCHの符号化ビットを、予め定められた符号化方式の、予め定められた、又は自装置が移動局装置1に上りリンクグラントで予め通知した符号化率で復号を行ない、復号した上りリンクデータと、上りリンク制御情報を上位層処理部101へ出力する。PUSCHが再送信の場合は、復号化部3051は、上位層処理部301から入力されるHARQバッファに保持している符号化ビットと、復調された符号化ビットを用いて復号を行なう。チャネル測定部309は、多重分離部3055から入力された上りリンク参照信号から伝搬路の推定値、チャネルの品質などを測定し、多重分離部3055および上位層処理部301に出力する。
送信部307は、制御部303から入力された制御信号に従って、下りリンク参照信号を生成し、上位層処理部301から入力されたHARQインディケータ、下りリンク制御情報、下りリンクデータを符号化、および変調し、PHICH、PDCCH、EPDCCH、PDSCH、および下りリンク参照信号を多重して、送受信アンテナ309を介して移動局装置1に信号を送信する。
符号化部3071は、上位層処理部301から入力されたHARQインディケータ、下りリンク制御情報、および下りリンクデータを、ブロック符号化、畳込み符号化、ターボ符号化等の予め定められた符号化方式を用いて符号化を行なう、または無線リソース制御部3011が決定した符号化方式を用いて符号化を行なう。変調部3073は、符号化部3071から入力された符号化ビットをBPSK、QPSK、16QAM、64QAM等の予め定められた、または無線リソース制御部3011が決定した変調方式で変調する。
下りリンク参照信号生成部3079は、基地局装置3を識別するための物理レイヤセル識別子(PCI)などを基に予め定められた規則で求まる、移動局装置1が既知の系列を下りリンク参照信号として生成する。多重部3075は、変調された各チャネルの変調シンボルと生成された下りリンク参照信号を多重する。つまり、多重部3075は、変調された各チャネルの変調シンボルと生成された下りリンク参照信号をリソースエレメントに配置する。
無線送信部3077は、多重された変調シンボルなどを逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform: IFFT)して、OFDM方式の変調を行い、OFDM変調されたOFDMシンボルにガードインターバルを付加し、ベースバンドのディジタル信号を生成し、ベースバンドのディジタル信号をアナログ信号に変換し、アナログ信号から中間周波数の同相成分および直交成分を生成し、中間周波数帯域に対する余分な周波数成分を除去し、中間周波数の信号を高周波数の信号に変換(アップコンバート: up convert)し、余分な周波数成分を除去し、電力増幅し、送受信アンテナ309に出力して送信する。
ここで、PDCCHまたはEPDCCHは、下りリンク制御情報(DCI)を端末へ通知(指定)するために使用される。例えば、下りリンク制御情報には、PDSCHのリソース割り当てに関する情報、MCS(Modulation and Coding scheme)に関する情報、スクランブリングアイデンティティ(スクランブリング識別子とも呼称される)に関する情報、参照信号系列アイデンティティ(ベースシーケンスアイデンティティ、ベースシーケンス識別子、ベースシーケンスインデックスとも呼称される)に関する情報などが含まれる。
以下では、PDCCHの詳細が説明される。PDCCH(第1の制御チャネル)は、複数の制御チャネルエレメント(CCE;Control Channel Element)により構成される。各下りリンクコンポーネントキャリアで用いられるCCEの数は、下りリンクコンポーネントキャリア帯域幅と、PDCCHを構成するOFDMシンボル数と、通信に用いる基地局装置3の送信アンテナの数に応じた下りリンクのセル固有参照信号の送信アンテナポート数に依存する。CCEは、複数の下りリンクリソースエレメント(1つのOFDMシンボルおよび1つのサブキャリアで規定されるリソース)により構成される。
基地局装置3と移動局装置1との間で用いられるCCEには、CCEを識別するための番号が付与されている。CCEの番号付けは、予め決められた規則に基づいて、基地局装置3に固有に行なわれる。PDCCHは、1つ以上のCCEにより構成される。1つのPDCCHを構成するCCEの数を、CCE集合レベル(CCEアグリゲーションレベル)と称す。PDCCHを構成するCCE集合レベルは、PDCCHに設定される符号化率、PDCCHに含められるDCIのビット数に応じて基地局装置3において設定される。なお、移動局装置1に対して用いられる可能性のあるCCE集合レベルの組み合わせは予め決められている。
さらに、1つのCCEは、周波数領域及び時間領域に分散した9個の異なるリソースエレメントグループ(REG)により構成される。1つのリソースエレメントグループは周波数領域の隣接する4つのリソースエレメントにより構成される。具体的には、下りリンクコンポーネントキャリア全体に対して、番号付けされた全てのリソースエレメントグループに対してブロックインタリーバを用いてリソースエレメントグループ単位でインタリーブが行なわれ、インタリーブ後の番号の連続する9個のリソースエレメントグループにより1個のCCEが構成される。
各端末には、PDCCHを探索する領域(SS;Search Space)が設定される。SSは、複数のCCEから構成される。最も小さいCCEから番号の連続する複数のCCEからSSは構成され、番号の連続する複数のCCEの数は予め決められている。各CCE集合レベルのSSは、複数のPDCCHの候補の集合体により構成される。SSは、最も小さいCCEから番号がセル内で共通であるCSS(Cell-specific SS)と、最も小さいCCEから番号が端末固有であるUSS(UE-specific SS)とに分類される。CSSには、システム情報あるいはページングに関する情報など、複数の端末が読む制御情報が割り当てられたPDCCH、あるいは下位の送信方式へのフォールバックやランダムアクセスの指示を示す下りリンク/上りリンクグラントが割り当てられたPDCCHを配置することができる。
基地局装置3は、移動局装置1において設定されるSS内の1個以上のCCEを用いてPDCCHを送信する。移動局装置1は、SS内の1個以上のCCEを用いて受信信号の復号を行ない、自身宛てのPDCCHを検出するための処理を行なう(ブラインドデコーディングと呼称される)。移動局装置1は、CCE集合レベル毎に異なるSSを設定する。その後、移動局装置1は、CCE集合レベル毎に異なるSS内の予め決められた組み合わせのCCEを用いてブラインドデコーディングを行う。言い換えると、移動局装置1は、CCE集合レベル毎に異なるSS内の各PDCCHの候補に対してブラインドデコーディングを行う。移動局装置1におけるこの一連の処理をPDCCHのモニタリングという。
以下では、EPDCCHの詳細が説明される。EPDCCHは、PDCCHと同様に、DCI(Downlink control information)を通知するために用いられる。
EPDCCHは、1つ以上のECCE(Enhanced control channel element)の集合を用いて送信される。それぞれのECCEは、複数のEREG(Enhanced resource element group)で構成される。EREGは、EPDCCHのリソースエレメントに対するマッピングを定義するために用いられる。各RBペアにおいて、0から15に番号付けされる、16個のEREGが定義される。すなわち、各RBペアにおいて、EREG0〜EREG15が定義される。各RBペアにおいて、EREG0〜EREG15は、所定の信号および/またはチャネルがマッピングされるリソースエレメント以外のリソースエレメントに対して、周波数方向を優先して、周期的に定義される。例えば、アンテナポート107〜110で送信されるEPDCCHに関連付けられる復調用参照信号がマッピングされるリソースエレメントは、EREGを定義しない。
1つのEPDCCHに用いられるECCEの数は、EPDCCHフォーマットに依存し、他のパラメータに基づいて決定される。1つのEPDCCHに用いられるECCEの数は、アグリゲーションレベルとも呼称される。例えば、1つのEPDCCHに用いられるECCEの数は、1つのRBペアにおけるEPDCCH送信に用いることができるリソースエレメントの数、EPDCCHの送信方法などに基づいて、決定される。例えば、1つのEPDCCHに用いられるECCEの数は、1、2、4、8、16または32である。また、1つのECCEに用いられるEREGの数は、サブフレームの種類およびサイクリックプレフィックスの種類に基づいて決定され、4または8である。EPDCCHの送信方法として、分散送信(Distributed transmission)および局所送信(Localized transmission)がサポートされる。
EPDCCHは、分散送信または局所送信を用いることができる。分散送信および局所送信は、EREGおよびRBペアに対するECCEのマッピングが異なる。例えば、分散送信において、1つのECCEは、複数のRBペアのEREGを用いて構成される。局所送信において、1つのECCEは、1つのRBペアのEREGを用いて構成される。
基地局装置3は、移動局装置1に対して、EPDCCHに関する設定を行う。移動局装置1は、基地局装置3からの設定に基づいて、複数のEPDCCHをモニタリングする。移動局装置1がEPDCCHをモニタリングするRBペアのセットが、設定されることができる。そのRBペアのセットは、EPDCCHセットまたはEPDCCH−PRBセットとも呼称される。1つの移動局装置1に対して、1つ以上のEPDCCHセットが設定できる。各EPDCCHセットは、1つ以上のRBペアで構成される。また、EPDCCHに関する設定は、EPDCCHセット毎に個別に行うことができる。
基地局装置3は、移動局装置1に対して、所定数のEPDCCHセットを設定できる。例えば、2つまでのEPDCCHセットが、EPDCCHセット0および/またはEPDCCHセット1として、設定できる。EPDCCHセットのそれぞれは、所定数のRBペアで構成できる。各EPDCCHセットは、複数のECCEの1つのセットを構成する。1つのEPDCCHセットに構成されるECCEの数は、そのEPDCCHセットとして設定されるRBペアの数、および、1つのECCEに用いられるEREGの数に基づいて、決定される。1つのEPDCCHセットに構成されるECCEの数がNである場合、各EPDCCHセットは、0〜N−1で番号付けされたECCEを構成する。例えば、1つのECCEに用いられるEREGの数が4である場合、4つのRBペアで構成されるEPDCCHセットは16個のECCEを構成する。
移動局装置1がモニタリングするEPDCCHの候補は、EPDCCHセットに構成されるECCEに基づいて、定義される。EPDCCHの候補のセットは、サーチスペース(探索領域)として定義される。移動局装置1に固有のサーチスペースである端末固有サーチスペース、および、基地局装置3(セル、送信点、UEグループ)に固有のサーチスペースである共通サーチスペースが、定義される。EPDCCHのモニタリングは、モニタリングされるDCIフォーマットに従って、移動局装置1がサーチスペース内のEPDCCHの候補のそれぞれに対して復号を試みることを含む。
図9は、PDCCH/EPDCCHサーチスペースの一例を示す図である。図9では、16個のCCE/ECCEで構成される場合において、アグリゲーションレベルLが1、2、4および8の場合のサーチスペースの一例を示す。この例では、アグリゲーションレベルLが1、2、4および8において、EPDCCHの候補の数は、それぞれ6、5、3および2である。また、サーチスペースにおけるPDCCH/EPDCCHの候補に対応するCCE/ECCEは、所定のパラメータおよび所定の方法(数式)によって与えられる。例えば、サーチスペースにおけるPDCCH/EPDCCHの候補に対応するCCE/ECCEは、スタートインデックス、アグリゲーションレベル、および/または、所定の領域におけるCCE/ECCEの数などを用いて決定される。
スタートインデックスは、サーチスペースによって独立に設定することができる。共通サーチスペースの場合、スタートインデックスは基地局装置3(セル)に固有の値である。例えば、共通サーチスペースの場合、スタートインデックスは、予め規定された値、または、基地局装置3に固有のパラメータに基づいて決定される値である。端末固有サーチスペースの場合、スタートインデックスは、移動局装置1に固有の値である。例えば、スタートインデックスは、所定の値、サブフレームkおよび移動局装置1のRNTI(例えば、C−RNTI)に基づいて、決定される。なお、複数の共通サーチスペースおよび/または複数の端末固有サーチスペースが、1つのEPDCCHセットに設定されてもよい。
また、例えば、スタートインデックスは、所定の値、サブフレームkおよび移動局装置1のグループに固有のRNTI(例えば、Group−RNTI)に基づいて、決定される。移動局装置1のグループに固有のRNTIは、移動局装置1のグループに固有のPDCCHおよびEPDCCHの送信に用いられる。移動局装置1のグループに固有のPDCCHおよびEPDCCHは、移動局装置1のグループに固有の制御情報を送信できる。また、移動局装置1のグループに固有のRNTIに基づくスタートインデックスは、移動局装置1のグループに固有のサーチスペースを設定することができる。そのため、基地局装置3は、複数の移動局装置で共通のサーチスペースに、複数の移動局装置に対する制御チャネルをマッピングできるため、制御情報を送信するためのオーバーヘッドが低減できる。例えば、移動局装置1のグループに固有の制御情報は、TDD方式における上りリンク−下りリンク設定に関する情報である。また、Group−RNTIは、移動局装置1に固有の情報として、RRCシグナリングにより設定できる。また、Group−RNTIに基づくサーチスペースは、UEグループ固有サーチスペース(GSS)とも呼称される。
なお、サーチスペースはそれぞれのアグリゲーションにおいて設定されるが、以下の説明では、それぞれのアグリゲーションにおけるサーチスペースのセットは、単にサーチスペースとも呼称される。すなわち、以下の説明において、サーチスペースは、サーチスペースのセットも含まれる。
以下では、サブフレーム設定の詳細が説明される。
例えば、サブフレーム設定は、サブフレーム毎のサブフレームの種類に関する設定である。サブフレームの種類は、下りリンクサブフレーム、上りリンクサブフレーム、スペシャルサブフレーム、フレキシブルサブフレームを含む。以下の説明において、下りリンクサブフレームはDとも呼称され、上りリンクサブフレームはUとも呼称され、スペシャルサブフレームはSとも呼称され、フレキシブルサブフレームはFとも呼称される。
サブフレーム設定は、様々な形式またはフォーマットの情報を用いて行うことができる。例えば、サブフレーム設定は、サブフレーム毎に対して、明示的または黙示的な情報を用いて行うことができる。また、サブフレーム設定は、所定数のサブフレームに対して、明示的または黙示的な情報を用いて行うことができる。また、サブフレーム設定は、予め規定された複数種類のサブフレーム設定に対応する情報を用いて行うことができる。
図10は、上りリンク−下りリンク設定の一例である。図10では、サブフレーム設定として、上りリンク−下りリンク設定が用いられる。7種類の上りリンク−下りリンク設定が予め規定され、それぞれの上りリンク−下りリンク設定に対応する番号(インデックス)が割り振られている。それぞれの上りリンク−下りリンク設定では、1つの無線フレームにおける10個のサブフレームに対して、サブフレームの種類が規定される。例えば、基地局装置3が移動局装置1に上りリンク−下りリンク設定の番号を通知することにより、基地局装置3は移動局装置1に当該無線フレームにおける上りリンク−下りリンク設定を行うことができる。また、移動局装置1が基地局装置3から上りリンク−下りリンク設定の番号を通知されることにより、移動局装置1は基地局装置3から当該無線フレームにおける上りリンク−下りリンク設定が行われることができる。
上りリンク−下りリンク設定は、無線フレーム内におけるサブフレームのパターンに関する設定である。上りリンク−下りリンク設定は、無線フレーム内におけるサブフレームのそれぞれが、下りリンクサブフレーム、上りリンクサブフレーム、および、スペシャルサブフレームの何れであるかを示す。
下りリンクサブフレーム、上りリンクサブフレーム、および、スペシャルサブフレームのパターンとは、サブフレーム#0から#9のそれぞれが、下りリンクサブフレーム、上りリンクサブフレーム、および、スペシャルサブフレームのいずれであるかを示すものであり、好ましくは、DとUとSの長さ10となる任意の組み合わせで表現される。より好ましくは、先頭(つまりサブフレーム#0)がDで、2番目(つまりサブフレーム#1)がSである。
図10において、無線フレーム内のサブフレーム1は、常にスペシャルサブフレームである。図10において、サブフレーム0と5は常に下りリンク送信のためにリザーブされ、サブフレーム2は常に上りリンク送信のためにリザーブされる。図10において、下りリンク−上りリンク・スイッチポイント周期が5msの場合に、無線フレーム内のサブフレーム6はスペシャルサブフレームであり、下りリンク−上りリンク・スイッチポイント周期が10msの場合に、無線フレーム内のサブフレーム6は下りリンクサブフレームである。
基地局装置3は、移動局装置1に、所定のサブフレームにおけるサブフレーム設定を行う。移動局装置1は、基地局装置3から設定されたサブフレーム設定に基づいて、PDCCHおよび/またはEPDCCHを含む制御チャネルをモニタリングする。
サブフレーム設定は、様々な方法または制御情報を用いて行われることができる。例えば、サブフレーム設定は、1つ以上の上りリンク−下りリンク設定、および/または、1つ以上の制御チャネルサブフレーム設定などを用いて行われる。また、サブフレーム設定に用いられる制御情報は、基地局装置3または移動局装置1に固有の情報として送信できる。サブフレーム設定に用いられる制御情報のそれぞれは、PDCCH、EPDCCH、MIB、SIB、および/またはRRCなど、様々な方法を用いて送信できる。制御チャネルサブフレーム設定は、Group−RNTIでスクランブルされたCRC(Cyclic Redundancy Check)を有するPDCCHおよび/またはEPDCCHで通知できる。制御チャネルサブフレーム設定を通知するために用いられるPDCCHおよび/またはEPDCCHは、Group−RNTIに少なくとも基づいて設定されるサーチスペースに割り当てることができる。例えば、制御チャネルサブフレーム設定は、所定のサブフレームに対するビットマップ形式の情報、または、上りリンク−下りリンク設定と同様の形式の情報である。例えば、制御チャネルサブフレーム設定は、PDCCHおよび/またはEPDCCHのモニタリングに関する設定である。制御チャネルサブフレーム設定は、移動局装置1がPDCCHおよび/またはEPDCCHをモニタリングするサブフレームとモニタリングしないサブフレームを示す情報である。制御チャネルサブフレーム設定は、送信方向UL−DL設定とも呼称される。制御チャネルサブフレーム設定は、移動局装置1に、PDCCHおよび/またはEPDCCHを検出する(モニタリングする)下りリンクサブフレームを少なくとも通知するために用いられる。また、制御チャネルサブフレーム設定は、移動局装置1に、伝送路状況情報(CSI)を測定する下りリンクサブフレームを通知するために用いられてもよい。
制御チャネルのモニタリングは、サブフレーム設定に基づいて切り替える(決定される)ことができる。例えば、制御チャネルのモニタリングにおいて、第1のモニタリングと第2のモニタリングは、サブフレーム設定に基づいて切り替えることができる。サブフレーム設定に基づいて決定される制御チャネルのモニタリングは、様々な方法または規則を用いて行われることができる。
制御チャネルのモニタリングは、異なる制御チャネルおよび/または異なるサーチスペースを切り替えることができる。例えば、制御チャネルのモニタリングにおいて、PDCCHまたはEPDCCHが決定される。制御チャネルのモニタリングにおいて、PDCCHサーチスペース(PDCCH−SS)またはEPDCCHサーチスペース(EPDCCH−SS)が決定される。制御チャネルのモニタリングにおいて、CSS、USSおよび/またはGSSが決定される。制御チャネルのモニタリングにおいて、PDCCHをモニタリングするための共通サーチスペースであるPDCCH−CSS、PDCCHをモニタリングするためのUE固有サーチスペースであるPDCCH−USS、EPDCCHをモニタリングするための共通サーチスペースであるEPDCCH−CSS、EPDCCHをモニタリングするためのUE固有サーチスペースであるEPDCCH−USS、PDCCHをモニタリングするためのUEグループ固有サーチスペースであるPDCCH−GSS、および/または、EPDCCHをモニタリングするためのUEグループ固有サーチスペースであるEPDCCH−GSSが決定される。EPDCCH−SSは、EPDCCH−CSS、EPDCCH−USSおよびEPDCCH−GSSを含む。PDCCH−SSは、PDCCH−CSS、PDCCH−USSおよびPDCCH−GSSを含む。
CSSは、基地局装置3(セル、送信点)に固有のパラメータおよび/または予め規定されたパラメータを用いて設定されるサーチスペースである。例えば、CSSは、複数の移動局装置で共通に用いることができるサーチスペースである。基地局装置3は、複数の移動局装置で共通の制御チャネルをCSSにマッピングすることにより、制御チャネルを送信するためのリソースのオーバーヘッドが低減できる。USSは、少なくとも移動局装置1に固有のパラメータを用いて設定されるサーチスペースである。USSは、移動局装置1に固有の制御チャネルを個別に送信することができるため、基地局装置3は移動局装置1に対して効率的に制御できる。GSSは、移動局装置1のグループに固有のパラメータを用いて設定されるサーチスペースである。GSSは、移動局装置1のグループに固有の制御チャネルを移動局装置1のグループに送信することができるため、基地局装置3は移動局装置1に対して効率的に制御できる。なお、GSSの設定に用いられる移動局装置1のグループに固有のRNTI(Group−RNTI)が、移動局装置1に固有の情報として設定される場合、移動局装置1はそのGSSをUSSとして見なすことができる。すなわち、移動局装置1は、C−RNTIに基づくUSSと、Group−RNTIに基づくUSSとが設定されることができる。
制御チャネルのモニタリングにおいて、同じ制御チャネルおよび/または同じサーチスペースに対して、独立に設定された設定がさらに切り替えられることができる。ここで、設定は、モニタリングされる制御チャネルに対する処理または設定である。なお、設定は、予め規定された設定も含まれる。複数の設定が設定または規定され、それらの設定が独立である場合、モニタリングされる制御チャネルに対する処理または設定は互いに独立である。設定1(第1の設定)および設定2(第2の設定)は、それぞれモニタリングされる制御チャネルに対する、第1の処理または設定および第2の処理または設定に対応する。設定1のモニタリングおよび設定2のモニタリングは、それぞれ異なるモニタリングとすることができ、第1のモニタリングおよび第2のモニタリングとも呼称される。例えば、独立に設定された設定は、モニタリングされる制御チャネルのリソースエレメントに対するマッピングをそれぞれ独立に処理する。設定1および設定2は、それぞれモニタリングされる制御チャネルのリソースエレメントに対する、第1のマッピングおよび第2のマッピングに対応する。また、同じ制御チャネルおよび/または同じサーチスペースに対して、独立に設定された設定に対応する制御チャネルのモニタリングは、独立のモニタリングとして見なすことができる。すなわち、制御チャネルのモニタリングは、同じ制御チャネルおよび/または同じサーチスペースに対して、独立に設定された設定を切り替えることができる。
制御チャネルのモニタリングは、異なる制御チャネル、異なるサーチスペースおよび/または異なる設定を切り替えることができる。異なる制御チャネル、異なるサーチスペースおよび/または異なる設定に対応する、制御チャネルのモニタリングにおいて、その制御チャネルに対する処理または設定はそれぞれ異なることができる。例えば、制御チャネルのモニタリングが異なる場合、それらのモニタリングにおいて、モニタリングされる制御チャネルのリソースエレメントに対するマッピング(マッピング方法、マッピング規則)が異なることができる。具体的には、異なるマッピングは、制御チャネルのマッピングに用いられないリソースエレメントと、その設定または規定が異なる。制御チャネルのマッピングに用いられないリソースエレメントは、CRS、NZP CSI−RS、ZP CSI−RS、RBペアにおけるスタートシンボルより前の領域などである。
モニタリングされる制御チャネルに対する処理または設定は、様々な方法または想定を用いて行われることができる。モニタリングされる制御チャネルに対する処理または設定は、制御チャネルのモニタリングに基づいて、決定または切り替えできる。例えば、モニタリングされる制御チャネルに対する処理または設定は、その制御チャネルに対する復調処理および/または復号処理を行うためのパラメータである。例えば、モニタリングされる制御チャネルに対する処理または設定は、その制御チャネルでスケジューリングされたPDSCHに対する応答信号である。
移動局装置1は、基地局装置3により、サブフレーム設定が行われる。移動局装置1は、そのサブフレーム設定に基づいて、制御チャネルのモニタリングを決定する。移動局装置1は、その制御チャネルのモニタリングに少なくとも基づいて、モニタリングされる制御チャネルに対する処理または設定を決定する。第1のモニタリングが決定された場合、移動局装置1は、モニタリングされる制御チャネルに対して、第1の処理または設定を決定する。第2のモニタリングが決定された場合、移動局装置1は、モニタリングされる制御チャネルに対して、第2の処理または設定を決定する。移動局装置1は、決定された処理または設定に基づいて、制御チャネルをモニタリングする。
基地局装置3は、移動局装置1に、サブフレーム設定を行なう。基地局装置3は、移動局装置1に行ったサブフレーム設定に基づいて、移動局装置1における制御チャネルのモニタリングを決定する。基地局装置3は、移動局装置1に対して決定される制御チャネルのモニタリングに基づいて、移動局装置1の制御チャネルに対する処理または設定を決定する。移動局装置1に対して第1のモニタリングが決定される場合、基地局装置3は、移動局装置1の制御チャネルに対して、第1の処理または設定を決定する。移動局装置1に対して第2のモニタリングが決定される場合、基地局装置3は、移動局装置1の制御チャネルに対して、第2の処理または設定を決定する。基地局装置3は、決定された制御チャネルに対する処理または設定に基づいて、移動局装置1の制御チャネルを物理リソースまたは論理リソースにマッピングする。
なお、制御チャネルのモニタリング、および、モニタリングされる制御チャネルに対する処理または設定が3つ以上設定または規定されてもよい。
サブフレーム設定の一例は、1つの上りリンク−下りリンク設定と、1つの制御チャネルサブフレーム設定とを用いて行われる。例えば、上りリンク−下りリンク設定は、基地局装置3(セル)に固有の設定として、SIBを通じて設定される。制御チャネルサブフレーム設定は、移動局装置1に固有の設定として、RRCシグナリングを通じて設定される。制御チャネルサブフレーム設定は、複数の移動局装置1のグループに固有の設定として、PDCCH、EPDCCHまたはRRCシグナリングを通じて設定される。なお、制御チャネルサブフレーム設定は、基地局装置3(セル)に固有の設定として、設定されてもよい。
サブフレーム設定の一例は、2つの上りリンク−下りリンク設定を用いて行われる。例えば、上りリンク−下りリンク設定1(UL/DL設定1)は、基地局装置3(セル)に固有の設定として、SIBを通じて設定される。上りリンク−下りリンク設定2(UL/DL設定2)は、移動局装置1に固有の設定として、RRCシグナリングを通じて設定される。上りリンク−下りリンク設定2は、複数の移動局装置1のグループに固有の設定として、PDCCH、EPDCCHまたはRRCシグナリングを通じて設定されてもよい。また、上りリンク−下りリンク設定1は、上りリンク参照UL−DL設定であってもよい。上りリンク−下りリンク設定2は、下りリンク参照UL−DL設定であってもよい。
サブフレーム設定の一例は、1つの上りリンク−下りリンク設定と、2つの制御チャネルサブフレーム設定とを用いて行われる。例えば、上りリンク−下りリンク設定は、基地局装置3(セル)に固有の設定として、SIBを通じて設定される。制御チャネルサブフレーム設定1および/または制御チャネルサブフレーム設定2は、移動局装置1に固有の設定として、RRCシグナリングを通じて設定される。制御チャネルサブフレーム設定1および/または制御チャネルサブフレーム設定2は、複数の移動局装置1のグループに固有の設定として、PDCCH、EPDCCHまたはRRCシグナリングを通じて設定される。なお、制御チャネルサブフレーム設定1および/または制御チャネルサブフレーム設定2は、基地局装置3(セル)に固有の設定として、設定されてもよい。
サブフレーム設定の一例は、2つの上りリンク−下りリンク設定と、2つの制御チャネルサブフレーム設定とを用いて行われる。例えば、上りリンク−下りリンク設定1は、基地局装置3(セル)に固有の設定として、SIBを通じて設定される。上りリンク−下りリンク設定2は、移動局装置1に固有の設定として、RRCシグナリングを通じて設定される。上りリンク−下りリンク設定2は、複数の移動局装置1のグループに固有の設定として、PDCCH、EPDCCHまたはRRCシグナリングを通じて設定されてもよい。制御チャネルサブフレーム設定1および/または制御チャネルサブフレーム設定2は、移動局装置1に固有の設定として、RRCシグナリングを通じて設定される。制御チャネルサブフレーム設定1および/または制御チャネルサブフレーム設定2は、複数の移動局装置1のグループに固有の設定として、PDCCH、EPDCCHまたはRRCシグナリングを通じて設定される。なお、制御チャネルサブフレーム設定1および/または制御チャネルサブフレーム設定2は、基地局装置3(セル)に固有の設定として、設定されてもよい。また、上りリンク−下りリンク設定1は、上りリンク参照UL−DL設定であってもよい。上りリンク−下りリンク設定2は、下りリンク参照UL−DL設定であってもよい。
サブフレーム設定の一例は、2つの上りリンク−下りリンク設定と、1つのEPDCCHサブフレーム設定とを用いて行われる。例えば、上りリンク−下りリンク設定1は、基地局装置3(セル)に固有の設定として、SIBを通じて設定される。上りリンク−下りリンク設定2は、移動局装置1に固有の設定として、RRCシグナリングを通じて設定される。上りリンク−下りリンク設定2は、複数の移動局装置1のグループに固有の設定として、PDCCH、EPDCCHまたはRRCシグナリングを通じて設定されてもよい。制御チャネルサブフレーム設定は、移動局装置1に固有の設定として、RRCシグナリングを通じて設定される。制御チャネルサブフレーム設定は、複数の移動局装置1のグループに固有の設定として、PDCCH、EPDCCHまたはRRCシグナリングを通じて設定される。なお、制御チャネルサブフレーム設定は、基地局装置3(セル)に固有の設定として、設定されてもよい。なお、上りリンク−下りリンク設定2は、移動局装置1に固有の設定として、RRCシグナリングを通じて設定されてもよい。また、上りリンク−下りリンク設定1は、上りリンク参照UL−DL設定であってもよい。上りリンク−下りリンク設定2は、下りリンク参照UL−DL設定であってもよい。
なお、上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2の一方がDまたはSであり、もう一方がUであるサブフレームは、フレキシブルサブフレームとも呼称される。例えば、フレキシブルサブフレームは、上りリンクサブフレームまたは下りリンクサブフレームを動的に切り替えることができるサブフレームである。すなわち、基地局装置3は、通信の負荷を考慮して、フレキシブルサブフレームを、上りリンクサブフレームまたは下りリンクサブフレームとして、動的に決定できる。そのため、基地局装置3は効率的な通信を実現できる。例えば、移動局装置1は、フレキシブルサブフレームにおいて、制御チャネルのモニタリングを行う場合、そのサブフレームを下りリンクサブフレームとして認識するかもしれない。移動局装置1は、フレキシブルサブフレームにおいて、上りリンクチャネルおよび/または上りリンク信号の送信が指示された場合、そのサブフレームを上りリンクサブフレームとして認識するかもしれない。移動局装置1は、フレキシブルサブフレームにおいて、上りリンクサブフレームとして認識した場合、そのサブフレームでは制御チャネルのモニタリングは行わないように設定または規定されることができる。なお、上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2の一方がDまたはSであり、もう一方がDまたはSであるサブフレームは、固定サブフレームとも呼称される。
また、フレキシブルサブフレームにおいて、フレキシブルサブフレームを認識できない従来の移動局装置は上りリンクサブフレームと認識することができる。フレキシブルサブフレームを認識できない従来の移動局装置は、そのサブフレームにおいて、上りリンクチャネルおよび/または上りリンク信号が指示されない場合、その移動局装置は送受信処理を行わないかもしれない。それにより、フレキシブルサブフレームを用いる基地局装置3は、フレキシブルサブフレームを認識できる移動局装置と、フレキシブルサブフレームを認識できない移動局装置とに対して、通信を実現できる。
サブフレーム設定(上りリンク−下りリンク設定)は、上りリンク参照UL−DL設定、下りリンク参照UL−DL設定、および/または、送信方向UL−DL設定(制御チャネルサブフレーム設定)を用いて、設定されることができる。以下、上りリンク参照UL−DL設定、下りリンク参照UL−DL設定、および、送信方向UL−DL設定について説明する。
上りリンク参照UL−DL設定、下りリンク参照UL−DL設定、および、送信方向UL−DL設定は、上りリンク−下りリンク設定(uplink-downlink configuration, UL-DL configuration)によって定義される。
つまり、上りリンク参照UL−DL設定、下りリンク参照UL−DL設定、および、送信方向UL−DL設定は、無線フレーム内における下りリンクサブフレーム、上りリンクサブフレーム、および、スペシャルサブフレームのパターンによって定義される。
上りリンク参照UL−DL設定は、第1のパラメータ、第1の設定、または、サービングセル上りリンク−下りリンク設定とも称される。下りリンク参照UL−DL設定は、第2のパラメータ、または、第2の設定とも称される。送信方向UL−DL設定は、第3のパラメータまたは第3の設定とも称される。
上りリンク参照UL−DL設定として上りリンク−下りリンク設定iがセットされることは、上りリンク参照UL−DL設定iがセットされるとも称される。下りリンク参照UL−DL設定として上りリンク−下りリンク設定iがセットされることは、下りリンク参照UL−DL設定iがセットされるとも称される。送信方向UL−DL設定として上りリンク−下りリンク設定iがセットされることは、送信方向UL−DL設定iがセットされるとも称される。
以下、上りリンク参照UL−DL設定、下りリンク参照UL−DL設定、および、送信方向UL−DL設定にセッティング方法ついて説明する。
基地局装置3は、上りリンク参照UL−DL設定、下りリンク参照UL−DL設定、および、送信方向UL−DL設定をセットする。基地局装置3は、上りリンク参照UL−DL設定を示す第1の情報(TDD-Config)、下りリンク参照UL−DL設定を示す第2の情報、および、送信方向UL−DL設定を示す第3の情報を、MIB、システムインフォメーションブロックタイプ1メッセージ、システムインフォメーションメッセージ、RRCメッセージ、MAC CE(Control Element)、および、物理層の制御情報(例えば、DCIフォーマット)の少なくとも1つに含めて送信してもよい。また、基地局装置3は、状況に応じて、第1の情報、第2の情報、および、第3の情報を、MIB、システムインフォメーションブロックタイプ1メッセージ、システムインフォメーションメッセージ、RRCメッセージ、MAC CE(Control Element)、および、物理層の制御情報(例えば、DCIフォーマット)の何れかに含めてもよい。
複数のサービングセルのそれぞれに対して、上りリンク参照UL−DL設定、下りリンク参照UL−DL設定、および、送信方向UL−DL設定が定義されてもよい。
基地局装置3は、サービングセルのそれぞれに対する、第1の情報、第2の情報、および、第3の情報を、複数のサービングセルが設定された移動局装置1に送信する。なお、サービングセルのそれぞれに対して、第1の情報、第2の情報、および、第3の情報が定義されてもよい。
基地局装置3は、1つのプライマリーセルおよび1つのセカンダリーセルから構成される2つのサービングセルが設定された移動局装置1に対して、プライマリーセルに対する第1の情報、プライマリーセルに対する第2の情報、プライマリーセルに対する第3の情報、セカンダリーセルに対する第1の情報、セカンダリーセルに対する第2の情報、および、セカンダリーセルに対する第3の情報を送信してもよい。
複数のサービングセルが設定された移動局装置1は、サービングセルのそれぞれに対して、第1の情報、第2の情報、および、第3の情報に基づいて、上りリンク参照UL−DL設定、下りリンク参照UL−DL設定、および、送信方向UL−DL設定をセットしてもよい。
1つのプライマリーセルおよび1つのセカンダリーセルから構成される2つのサービングセルが設定された移動局装置1は、プライマリーセルに対する上りリンク参照UL−DL設定、プライマリーセルに対する下りリンク参照UL−DL設定、プライマリーセルに対する送信方向UL−DL設定、セカンダリーセルに対する上りリンク参照UL−DL設定、セカンダリーセルに対する下りリンク参照UL−DL設定、セカンダリーセルに対する送信方向UL−DL設定をセットしてもよい。
プライマリーセルに対する第1の情報は、システムインフォメーションブロックタイプ1メッセージ、または、RRCメッセージに含まれることが好ましい。セカンダリーセルに対する第1の情報は、RRCメッセージに含まれることが好ましい。プライマリーセルに対する第2の情報は、システムインフォメーションブロックタイプ1メッセージ、システムインフォメーションメッセージ、または、RRCメッセージに含まれることが好ましい。セカンダリーセルに対する第2の情報は、RRCメッセージに含まれることが好ましい。第3の情報は、物理層の制御情報(例えば、DCIフォーマット)に含まれることが好ましい。
第1の情報は、セル内の複数の移動局装置1に対して共通であることが好ましい。第2の情報は、セル内の複数の移動局装置1に対して共通であってもよいし、移動局装置1に対して専用であってもよい。第3の情報は、セル内の複数の移動局装置1に対して共通であってもよいし、移動局装置1に対して専用であってもよい。
システムインフォメーションブロックタイプ1メッセージは、SFN mod 8 = 0を満たす無線フレームのサブフレーム5においてPDSCHを介して初期送信が行われ、SFN mod 2= 0を満たす他の無線フレームにおけるサブフレーム5において再送信(repetition)が行なわれる。システムインフォメーションブロックタイプ1メッセージは、スペシャルサブフレームの構成(DwPTS、GP、およびUpPTSの長さ)を示す情報を含む。システムインフォメーションブロックタイプ1メッセージは、セル固有の情報である。
システムインフォメーションメッセージは、PDSCHを介して伝送される。システムインフォメーションメッセージは、セル固有の情報である。システムインフォメーションメッセージは、システムインフォメーションブロックタイプ1以外のシステムインフォメーションブロックXを含む。
RRCメッセージはPDSCHを介して伝送される。RRCメッセージは、RRC層において処理される情報/信号である。RRCメッセージは、セル内の複数の移動局装置1に対して共通であってもよいし、特定の移動局装置1に対して専用であってもよい。
MAC CEはPDSCHを介して送信される。MAC CEは、MAC層において処理される情報/信号である。
移動局装置1は、複数のサービングセルのそれぞれに対して、所定のセッティング方法を実行する。移動局装置1は、あるサービングセルに対して、第1の情報に基づいて上りリンク参照UL−DL設定をセットする。移動局装置1は、該あるサービングセルに対する第2の情報を受信しているかどうかを判断する。移動局装置1は、該あるサービングセルに対する第2の情報を受信している場合は、該あるサービングセルに対して、該あるサービングセルに対する第2の情報に基づいて下りリンク参照UL−DL設定をセットする。移動局装置1は、該あるサービングセルに対する第2の情報を受信していない場合は(else/otherwise)、該あるサービングセルに対して、該あるサービングセルに対する第1の情報に基づいて下りリンク参照UL−DL設定をセットする。
第1の情報に基づいて上りリンク参照UL−DL設定および下りリンク参照UL−DL設定がセットされているサービングセルを、ダイナミックTDDが設定されていないサービングセルとも称する。第2の情報に基づいて下りリンク参照UL−DL設定がセットされているサービングセルを、ダイナミックTDDが設定されているサービングセルとも称する。
移動局装置1は、第2の情報を受信し、第2の情報に基づき上りリンクの信号の送信が可能なサブフレームを判断する。次に、移動局装置1は、第3の情報を監視する。移動局装置1は、第3の情報を受信した場合に、第3の情報に基づき上りリンクの信号の送信が可能なサブフレームを判断する。
以下、上りリンク参照UL−DL設定について説明する。
上りリンク参照UL−DL設定は、サービングセルにおいて、上りリンクの送信が可能または不可能なサブフレームを特定するために少なくとも用いられる。
移動局装置1は、上りリンク参照UL−DL設定によって下りリンクサブフレームとして指示されたサブフレームにおいて上りリンクの送信を行なわない。移動局装置1は、上りリンク参照UL−DL設定によってスペシャルサブフレームとして指示されたサブフレームのDwPTSおよびGPにおいて上りリンクの送信を行なわない。
以下、下りリンク参照UL−DL設定について説明する。
下りリンク参照UL−DL設定は、サービングセルにおいて、下りリンクの送信が可能または不可能なサブフレームを特定するために少なくとも用いられる。
移動局装置1は、下りリンク参照UL−DL設定によって上りリンクサブフレームとして指示されたサブフレームにおいて下りリンクの送信を行なわない。移動局装置1は、下りリンク参照UL−DL設定によってスペシャルサブフレームとして指示されたサブフレームのUpPTSおよびGPにおいて下りリンクの送信を行なわない。
第1の情報に基づいて下りリンク参照UL−DL設定をセットしている移動局装置1は、上りリンク参照UL−DL設定または下りリンク参照UL−DL設定によって指示された下りリンクサブフレームまたはスペシャルサブフレームのDwPTSにおいて下りリンクの信号を用いた測定(例えば、チャネル状態情報に関する測定)を行なってもよい。
基地局装置3は、上りリンク参照UL−DL設定に基づいて限定される設定セット(セットの設定)の中から下りリンク参照UL−DL設定を決定する。つまり、下りリンク参照UL−DL設定は、上りリンク参照UL−DL設定に基づいて限定される設定セットにおける要素である。上りリンク参照UL−DL設定に基づいて限定される設定セットは、所定の条件を満たす上りリンク−下りリンク設定を含む。
これにより、ダイナミックTDDにおいて、上りリンク参照UL−DL設定によって下りリンクサブフレームと指示されたサブフレーム、および、スペシャルサブフレームのDwPTSが上りリンクの送信のために利用されることはなくなるため、第1の情報に基づいて下りリンク参照UL−DL設定をセットしている移動局装置1が下りリンクの信号を用いた測定を適切に行なうことができるようになる。
なお、第2の情報に基づいて下りリンク参照UL−DL設定をセットしている移動局装置1も、上りリンク参照UL−DL設定によって指示された下りリンクサブフレームまたはスペシャルサブフレームのDwPTSにおいて下りリンクの信号を用いた測定(例えば、チャネル状態情報に関する測定)を行なってもよい。
上りリンク参照UL−DL設定によって上りリンクサブフレームとして指示され、下りリンク参照UL−DL設定によって下りリンクサブフレームとして指示されたサブフレームを、第1のフレキシブルサブフレームとも称する。第1のフレキシブルサブフレームは、上りリンクおよび下りリンクの送信のためにリザーブされるサブフレームである。
上りリンク参照UL−DL設定によってスペシャルサブフレームとして指示され、下りリンク参照UL−DL設定によって下りリンクサブフレームとして指示されたサブフレームを、第2のフレキシブルサブフレームとも称する。第2のフレキシブルサブフレームは、下りリンクの送信のためにリザーブされるサブフレームである。第2のフレキシブルサブフレームは、DwPTSにおける下りリンクの送信およびUpPTSにおける上りリンクの送信のためにリザーブされるサブフレームである。
以下、送信方向UL−DL設定について詳細に説明する。
移動局装置1および基地局装置3は、サブフレームにおける送信の方向(上り/下り)に関する送信方向UL−DL設定をセットする。送信方向UL−DL設定は、サブフレームにおける送信の方向を決定するために用いられる。
移動局装置1は、スケジューリング情報(DCIフォーマットおよび/またはHARQ−ACK)、および、送信方向UL−DL設定に基づいて、第1のフレキシブルサブフレームおよび第2のフレキシブルサブフレームにおける送信を制御する。
基地局装置3は、送信方向UL−DL設定を示す第3の情報を、移動局装置1に送信する。第3の情報は上りリンク送信が可能なサブフレームを指示する情報である。第3の情報は下りリンク送信が可能なサブフレームを指示する情報である。第3の情報はUpPTSにおける上りリンク送信およびDwPTSにおける下りリンク送信が可能なサブフレームを指示する情報である。
例えば、送信方向UL−DL設定は、上りリンク参照UL−DL設定によって上りリンクサブフレームとして指示され、下りリンク参照UL−DL設定によって下りリンクサブフレームとして指示されたサブフレーム、および/または、上りリンク参照UL−DL設定によってスペシャルサブフレームとして指示され、下りリンク参照UL−DL設定によって下りリンクサブフレームとして指示されたサブフレームにおける、送信の方向を特定するために用いられる。つまり、送信方向UL−DL設定は、上りリンク参照UL−DL設定と下りリンク参照UL−DL設定とで異なるサブフレームとして指示されているサブフレームにおける、送信の方向を特定するために用いられる。
異なる制御チャネル、異なるサーチスペースおよび/または異なる設定に対応する、制御チャネルのモニタリングにおいて、その制御チャネルに対する処理または設定が、それぞれ異なるまたはそれぞれ独立にできることが説明された。以下では、制御チャネルのモニタリングにおける処理または設定の別の例を説明する。なお、以下では、第1のモニタリングおよび第2のモニタリングを用いて説明するが、第1のモニタリングおよび第2のモニタリングは、異なる制御チャネル、異なるサーチスペースおよび/または異なる設定に対応する、制御チャネルのモニタリングを含む。
制御チャネルのモニタリングにおける処理または設定の別の例は、HARQ応答情報(HARQ-ACK)のPUCCHリソースに関する処理または設定である。HARQ応答情報は、制御チャネルの検出によって示されるPDSCH送信に対する応答情報、および、SPS(semi-persistent scheduling)のリリース(解放、終了)を示す制御情報を含む制御チャネルに対する応答情報を含む。HARQ応答情報は、正常に受信したことを示すACK、正常に受信できなかったことを示すNACK、および/または、送信されていない(受信していない)ことを示すDTXを示す。
移動局装置1は、PUCCHおよび/またはPUSCHを通じて、HARQ応答情報を基地局装置3に送信する。基地局装置3は、PUCCHおよび/またはPUSCHを通じて、移動局装置1からのHARQ応答情報を受信する。これにより、基地局装置3は、移動局装置1がPDSCHまたは制御チャネルを正しく受信できたか否かが分かる。
次に、基地局装置3に構成されるPUCCHリソースに関して説明する。HARQ応答情報は、サイクリックシフトされた擬似CAZAC(Constant−Amplitude Zero−AutoCorrelation)系列を用いてSC−FDMAサンプル領域に拡散され、さらに符号長が4の直交符号OCC(Orthogonal Cover Code)を用いてスロット内の4SC−FDMAシンボルに拡散される。また、2つの符号により拡散されたシンボルは、2つの周波数が異なるRBにマッピングされる。こうして、PUCCHリソースは、サイクリックシフト量、直交符号および/またはマッピングされるRBの3つの要素により規定される。なお、SC−FDMAサンプル領域におけるサイクリックシフトは、周波数領域で一様増加する位相回転で表現することもできる。
PUCCHの送信に用いられる上りリンク制御チャネル領域(PUCCH領域)は、所定数のRBペアであり、上りリンクシステム帯域幅に対して両端のRBペアを用いて構成される。PUCCHの送信に用いられる物理リソースは、第1スロットと第2スロットとで異なる周波数の2つのRBから構成される。PUCCHの送信に用いられる物理リソースは、m(m=0、1、2、・・・)で表される。1つのPUCCHは、いずれかのPUCCHの送信に用いられる物理リソースに配置される。これにより、1つのPUCCHが、異なる周波数のリソースを用いて送信されるため、周波数ダイバーシチ効果が得られる。
PUCCHの送信のために用いられるリソースであるPUCCHリソース(上りリンク制御チャネル論理リソース)は、直交符号、サイクリックシフト量、および/または周波数リソースを用いて規定される。例えば、PUCCHリソースを構成する要素は、OC0、OC1、OC2の3つの直交符号と、CS0、CS2、CS4、CS6、CS8、CS10の6つのサイクリックシフト量と、周波数リソースを示すmを想定した場合のPUCCHリソースを用いることができる。PUCCHリソース(上りリンク制御チャネル論理リソース)を示すインデクスであるnPUCCHに対応して、直交符号とサイクリックシフト量とmとの各組み合わせが一意に規定されている。PUCCHリソースを示すインデクスは、PUCCHリソース番号とも呼称される。なお、nPUCCHと、直交符号とサイクリックシフト量とmとの各組み合わせとの対応は一例であり、他の対応であってもよい。例えば、連続するnPUCCH間で、サイクリックシフト量が変わるように対応させてもよいし、mが変わるように対応させてもよい。また、CS0、CS2、CS4、CS6、CS8、CS10とは異なるサイクリックシフト量であるCS1、CS3、CS5、CS7、CS9、CS11を用いてもよい。また、ここではmの値がNF2以上の場合を示している。mがNF2未満である周波数リソースは、チャネル状態情報のフィードバックのためのPUCCH送信に予約されたNF2個の周波数リソースである。
次に、HARQ応答情報の送信に用いられる送信モードについて説明する。HARQ応答情報は、様々な送信モード(送信方法)を規定される。HARQ応答情報の送信に用いられる送信モードは、基地局装置3に固有の情報または設定、移動局装置1に固有の情報または設定、および/または、HARQ応答情報に対応するPDCCHに関する情報、上位レイヤの設定などによって、決定される。HARQ応答情報の送信に用いられる送信モードは、HARQ応答情報バンドリング(HARQ-ACK bundling)、HARQ応答情報多重(HARQ-ACK multiplexing)である。
ある上りリンクサブフレームにおいて、複数のHARQ応答情報が送信される場合がある。ある上りリンクサブフレームで送信されるHARQ応答情報の数は、1つのPDSCHで送信されるコードワード(トランスポートブロック)の数、サブフレーム設定、および/または、キャリアアグリゲーションの設定によって決定される。例えば、1つのPDSCHはMIMO(Multi Input Multi Output)送信により、最大2つのコードワードを送信することができ、それぞれのコードワードに対してHARQ応答情報が生成される。また、例えば、TDDにおいて、サブフレームの種類は、サブフレーム設定に基づいて決定される。そのため、ある上りリンクサブフレームにおいて、複数の下りリンクサブフレームにおけるPDSCH送信に対するHARQ応答情報を送信する場合、それぞれの下りリンクサブフレームにおけるPDSCHのコードワードに対する複数のHARQ応答情報が生成される。また、例えば、複数のセルによりキャリアアグリゲーションが設定される場合、それぞれのセルで送信されるPDSCHのコードワードに対する複数のHARQ応答情報が生成される。
ある上りリンクサブフレームにおいて、複数のHARQ応答情報が送信される場合、それらのHARQ応答情報は、HARQ応答情報バンドリングおよび/またはHARQ応答情報多重を用いて送信される。
HARQ応答情報バンドリングは、複数のHARQ応答情報に対して論理積演算を行う。HARQ応答情報バンドリングは様々な単位で行うことができる。例えば、HARQ応答情報バンドリングは、複数の下りリンクサブフレームにおける全てのコードワードに対して行われる。HARQ応答情報バンドリングは、1つの下りリンクサブフレーム内の全てのコードワードに対して行われる。HARQ応答情報バンドリングは、HARQ応答情報の情報量を削減できる。HARQ応答情報多重は、複数のHARQ応答情報に対して多重を行う。なお、HARQ応答情報バンドリングを行った情報がさらに多重されてもよい。なお、以下の説明では、HARQ応答情報バンドリングを行った情報は、単にHARQ応答情報とも呼称される。
また、HARQ応答情報を送信するPUCCHは、複数種類のフォーマットを規定することができる。HARQ応答情報を送信するPUCCHのフォーマットは、PUCCHフォーマット1a、PUCCHフォーマット1b、チャネル選択を行うPUCCHフォーマット1b(PUCCH 1b with channel selection)、PUCCHフォーマット3などである。HARQ応答情報の送信に用いられる送信モードは、送信するPUCCHフォーマットも含まれる。
PUCCHフォーマット1aは、1ビットのHARQ応答情報を送信するために用いられるPUCCHフォーマットである。PUCCHフォーマット1aでHARQ応答情報が送信される場合、1つのPUCCHリソースが割り当てられ、HARQ応答情報はそのPUCCHリソースを用いて送信される。
PUCCHフォーマット1bは、2ビットのHARQ応答情報を送信するために用いられるPUCCHフォーマットである。PUCCHフォーマット1bでHARQ応答情報が送信される場合、1つのPUCCHリソースが割り当てられ、HARQ応答情報はそれらのPUCCHリソースを用いて送信される。
チャネル選択を行うPUCCHフォーマット1bは、2、3または4つのHARQ応答情報を送信するために用いられるPUCCHフォーマットである。2、3または4つのHARQ応答情報を送信するために用いられるPUCCHフォーマットは、それぞれ2、3または4つのPUCCHリソース(チャネル)が設定される。チャネル選択は、設定された複数のPUCCHリソースのいずれかを選択し、選択されたPUCCHリソースが情報の一部として用いられる。さらに、その選択されたPUCCHリソースで送信できる2ビットの情報も情報の一部として用いられる。その2ビットの情報は、QPSK変調されるため、1つのシンボルとして送信される。すなわち、チャネル選択を行うPUCCHフォーマット1bでは、2、3または4つのHARQ応答情報は、設定された複数のPUCCHリソースの中から選択されたPUCCHリソースと、その選択されたPUCCHリソースで送信できる2ビットの情報との、組み合わせを用いて、送信される。その組み合わせと、それぞれのHARQ応答情報は、予め規定される。また、HARQ応答情報は、ACK、NACK、DTX、またはNACK/DTXである。NACK/DTXは、NACKまたはDTXを示す。例えば、キャリアアグリゲーションが設定されない場合、2、3または4つのHARQ応答情報は、それぞれ2、3または4つの下りリンクサブフレームで送信されるPDSCH送信に対するHARQ応答情報である。
PUCCHフォーマット3は、最大20ビットのHARQ応答情報を送信するために用いられるPUCCHフォーマットである。PUCCHフォーマット3における1つのPUCCHリソースが設定される。PUCCHフォーマット3における1つのPUCCHリソースは、最大20ビットのHARQ応答情報を送信する。PUCCHフォーマット1a/1bにおけるPUCCHリソースと、PUCCHフォーマット3におけるPUCCHリソースとは、独立である。例えば、基地局装置3は、PUCCHフォーマット1a/1bにおけるPUCCHリソースと、PUCCHフォーマット3におけるPUCCHリソースとが、それぞれ異なる物理リソース(すなわち、PUCCHの送信に用いられる物理リソースを構成する2つのRB)を用いて構成されるように、設定することが好ましい。
HARQ応答情報がPUCCHで送信される場合、HARQ応答情報は明示的および/または黙示的に設定されるPUCCHリソースにマッピングされ送信される。HARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースは、基地局装置3に固有の情報または設定、移動局装置1に固有の情報または設定、および/または、HARQ応答情報に対応するPDCCHまたはEPDCCHに関する情報などによって、一意に決定される。例えば、HARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースを示すPUCCHリソース番号は、それらの情報に含まれるパラメータおよび/またはそれらの情報から得られるパラメータと、所定の方法(演算)とを用いて、算出される。
図11は、PDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報多重の一例を示す図である。図11では、チャネル選択を行うPUCCHフォーマット1bを用いて、4つの下りリンクサブフレーム(4ビット)に対するHARQ応答情報が送信される場合において、HARQ応答情報多重のために用いられるPUCCHリソースが示されている。また、ある上りリンクサブフレームnにおいて、サブフレームn−kiから引き出されるPUCCHリソースが示される。ここで、サブフレームn−kiは、サブフレームnに対してki個前のサブフレームを示す。また、HARQ応答情報多重するサブフレーム(ビット)の数がMであるとすると、iは0以上でありM−1以下の整数である。つまり、図11では、サブフレームnにおいて、4つの下りリンクサブフレーム(サブフレームn−k0、サブフレームn−k1、サブフレームn−k2、および、サブフレームn−k3)から引き出されるPUCCHリソースを用いて、4ビットのHARQ応答情報が送信される。また、Mの値と、kiの値は、サブフレームnの番号と、サブフレーム設定とで規定される。例えば、サブフレーム設定は、上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2で決定される。
PDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報のために用いられるPUCCHリソースは、少なくとも、上位レイヤで設定されるパラメータN(1) PUCCHと、そのHARQ応答情報に関連するPDCCHの送信のために用いられる最初のCCE番号nCCEとに基づいて決定される。また、図11に示すように、PDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報のために用いられるPUCCHリソースのインデックスは、それぞれのサブフレームにおいて、nCCEがマッピングされるOFDMシンボルの順に与えられる。すなわち、HARQ応答情報多重するサブフレーム間で、ブロックインタリーブが行われる。これにより、PDCCHがマッピングできる領域であるPDCCH領域を構成するOFDMシンボル数がサブフレーム毎に設定できるため、PUCCHリソースを前方に集められる可能性が高くなる。そのため、HARQ応答情報のために用いられるPUCCHリソースが効率的に用いられる。
図12は、EPDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報多重の一例を示す図である。図12では、チャネル選択を行うPUCCHフォーマット1bを用いて、4つの下りリンクサブフレーム(4ビット)に対するHARQ応答情報が送信される場合において、HARQ応答情報多重のために用いられるPUCCHリソースが示されている。また、ある上りリンクサブフレームnにおいて、サブフレームn−kiから引き出されるPUCCHリソースが示される。ここで、サブフレームn−kiは、サブフレームnに対してki個前のサブフレームを示す。また、HARQ応答情報多重するサブフレーム(ビット)の数がMであるとすると、iは0以上でありM−1以下の整数である。つまり、図11では、サブフレームnにおいて、4つの下りリンクサブフレーム(サブフレームn−k0、サブフレームn−k1、サブフレームn−k2、および、サブフレームn−k3)から引き出されるPUCCHリソースを用いて、4ビットのHARQ応答情報が送信される。また、Mの値と、kiの値は、サブフレームnの番号と、サブフレーム設定とで規定される。例えば、サブフレーム設定は、上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2で決定される。
EPDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報のために用いられるPUCCHリソースは、少なくとも、上位レイヤで設定されるパラメータN(e1) PUCCHと、そのHARQ応答情報に関連するEPDCCHの送信のために用いられる最初のCCE番号nECCEとに基づいて決定される。また、図12に示すように、EPDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報のために用いられるPUCCHリソースのインデックスは、サブフレームn−k0にマッピングされるEPDCCHから順に与えられる。
図13は、上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2により与えられるサブフレーム設定の一例である。例えば、上りリンク−下りリンク設定1は基地局装置3(サービングセル)からSIBを通じて基地局装置3(セル)固有に設定(報知)され、上りリンク−下りリンク設定2は基地局装置3(サービングセル)からRRCシグナリングを通じて移動局装置1固有に設定(通知)される。また、上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2は、図10で示される上りリンク−下りリンク設定を用いる制御情報である。図13で示されるサブフレーム設定は、上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2のサブフレームの種類によって与えられる。
上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2がD(下りリンクサブフレーム)であるサブフレームは、Dである。上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2がS(スペシャルサブフレーム)であるサブフレームは、Sである。上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2がU(上りリンクサブフレーム)であるサブフレームは、Uである。上りリンク−下りリンク設定1がDであり、上りリンク−下りリンク設定2がUであるサブフレームは、Dである。上りリンク−下りリンク設定1がUであり、上りリンク−下りリンク設定2がDであるサブフレームは、F(フレキシブルサブフレーム)である。
また、上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2によりD、UおよびSとして設定されるサブフレームは、固定サブフレームとも呼称される。なお、上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2によりFとして設定されるサブフレーム以外のサブフレームは、固定サブフレームとも呼称されてもよい。なお、上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2によりFになり得るサブフレームが、フレキシブルサブフレームとも呼称されてもよい。例えば、上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2によりFになり得るサブフレームは、サブフレーム3、4、7、8および9である。その場合、サブフレーム0、1、2、5および6は、固定サブフレームとも呼称されてもよい。
すなわち、上りリンク−下りリンク設定1がDであるサブフレームは、上りリンク−下りリンク設定2が示すサブフレームの種類によらず、Dである。上りリンク−下りリンク設定1がUであるサブフレームは、上りリンク−下りリンク設定2が示すサブフレームの種類に応じて、UまたはFである。そのため、上りリンク−下りリンク設定2が設定される移動局装置(フレキシブルサブフレームを認識できる移動局装置)と、上りリンク−下りリンク設定2が設定されない移動局装置(フレキシブルサブフレームを認識できない移動局装置)とが、同じ無線フレーム(サービングセル)で効率的に通信できる。
なお、サブフレーム6は、上りリンク−下りリンク設定1および/または上りリンク−下りリンク設定2がSであるサブフレームである。サブフレーム6は、上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2に応じて、DまたはSである。例えば、後続のサブフレーム7がDである場合、サブフレーム6はDとし、後続のサブフレーム7がFまたはUである場合、サブフレーム6はSとしてもよい。これにより、DからUに切り替えるために用いられるスペシャルサブフレームが効率的に設定できる。
なお、図13では、上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2が、それぞれ7種類の上りリンク−下りリンク設定を用いる場合を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、上りリンク−下りリンク設定1および/または上りリンク−下りリンク設定2が用いる上りリンク−下りリンク設定の種類が制限されてもよい。上りリンク−下りリンク設定1および/または上りリンク−下りリンク設定2が用いる上りリンク−下りリンク設定が、2および5に限定してもよい。
以下では、PDCCHまたはEPDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報多重の詳細を説明する。
PDCCHまたはEPDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報多重の詳細の一例は、図14に示す下りリンク関連付けセット(Downlink association set)と、図15に示すHARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースの演算とを用いる。図14は、下りリンク関連付けセットのインデックスK: {k0, k1, ..., kM-1}の一例を示す図である。図15は、HARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースを与える数式の一例を示す図である。
上りリンク−下りリンク設定2が設定され(フレキシブルサブフレームが認識でき)、1よりも大きいMを有するサブフレームnでHARQ応答情報多重を行う場合において、サブフレームn-kiから引き出されるPUCCHリソースであるn(1) PUCCH,iと、サブフレームn-kiからのACK/NACK/DTXの応答であるHARQ-ACK(i)とは、以下のように示される。ただし、Mは、図14によって定義されるセットKの中のエレメントの数である。Mは、多重を行うHARQ応答情報に基づく数である。また、kiはセットKに含まれ、iは0以上M-1以下である。例えば、上りリンク−下りリンク設定1が0であり、上りリンク−下りリンク設定2が2である場合、サブフレーム2におけるセットKは{7,6,4,8}であり、Mは4であり、k0は7であり、k1は6であり、k2は4であり、k3は8である。
サブフレームn-kiにおける関連するPDCCHの検出によって示されるPDSCH送信、または、サブフレームn-kiにおける下りリンクSPS(Semi-Persistent Scheduling)の開放(SPSリリース)を示すPDCCHに対するPUCCHリソースは、図15の数式(a)によって与えられる。ただし、nCCE,iはサブフレームn-kiの中で関連するPDCCHの送信のために用いられる最初のCCEの番号(インデックス)であり、N(1) PUCCHは上位レイヤで設定されるパラメータである。また、NDL RBは下りリンクにおけるリソースブロック数であり、NRB scはリソースブロック当たりのサブキャリア数である。
また、サブフレームn-kiにおける関連するEPDCCHの検出によって示されるPDSCH送信、または、サブフレームn-kiにおける下りリンクSPS(Semi-Persistent Scheduling)の開放(SPSリリース)を示すEPDCCHに対するPUCCHリソースは、図15の数式(b−1)および数式(b−2)によって与えられる。EPDCCHセット(EPDCCH-PRB-set)qが分散送信に設定される場合、PUCCHリソースは図15の数式(b−1)が用いられる。EPDCCHセット(EPDCCH-PRB-set)qが局所送信に設定される場合、PUCCHリソースは図15の数式(b−2)が用いられる。ただし、nECCE,qはサブフレームn-kiでありEPDCCHセットqの中で関連するDCI割り当ての送信のために用いられる最初のCCEの番号(インデックス)である。つまり、そのCCEの番号は、そのEPDCCHを構成するために用いられる最小のECCEのインデックスである。N(e1) PUCCH,qはEPDCCHセットqにおいて、上位レイヤで設定されるパラメータである。NECCE,q RBはサブフレームn-kiにおいて、EPDCCHセットqのために設定されるリソースブロックの総数である。
すなわち、サブフレームnにおいて、M個のPUCCHリソースが与えられる。そのM個のPUCCHリソースは、チャネル選択を行うPUCCHフォーマット1bのPUCCHの送信に用いられる。例えば、上りリンク−下りリンク設定1が0であり、上りリンク−下りリンク設定2が2である場合、サブフレーム2において、4つのPUCCHリソースが与えられる。その4つのPUCCHリソースは、チャネル選択を行うPUCCHフォーマット1bのPUCCHの送信に用いられる。
ここで、図14に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKのそれぞれが示すサブフレームは、下りリンクサブフレーム、スペシャルサブフレームおよび/またはフレキシブルサブフレームである。これにより、下りリンクサブフレームおよびスペシャルサブフレームに加えて、フレキシブルサブフレームが設定され得る場合でも、下りリンクサブフレーム、スペシャルサブフレームおよび/またはフレキシブルサブフレームで送信されるPDSCHに対するHARQ応答情報が効率的に送信されることが可能になる。
PDCCHまたはEPDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報多重の詳細の一例は、図16に示す下りリンク関連付けセット(Downlink association set)と、図17に示すHARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースの演算とを用いる。図16は、下りリンク関連付けセットのインデックスKa: {k0, k1, ..., kMa-1}およびKb: {kMa, kMa+1, ..., kM-1}の一例を示す図である。図17は、HARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースを与える数式の一例を示す図である。
上りリンク−下りリンク設定2が設定され(フレキシブルサブフレームが認識でき)、1よりも大きいMを有するサブフレームnでHARQ応答情報多重を行う場合において、サブフレームn-kiから引き出されるPUCCHリソースであるn(1) PUCCH,iと、サブフレームn-kiからのACK/NACK/DTXの応答であるHARQ-ACK(i)とは、以下のように示される。ただし、Mは、MaとMbとの和である。Maは、図16の第1のセット(set 1)によって定義されるセットKaの中のエレメントの数である。Mbは、図16の第2のセット(set 2)によって定義されるセットKbの中のエレメントの数である。Mは、多重を行うHARQ応答情報に基づく数である。また、kiはセットKに含まれ、iは0以上M-1以下である。セットKは、セットKa、セットKbの順で結合されるセットである。例えば、上りリンク−下りリンク設定1が0であり、上りリンク−下りリンク設定2が2である場合、サブフレーム2におけるセットKaは{7,6}であり、セットKbは{4,8}であり、セットKは{7,6,4,8}であり、Maは2であり、Mbは2であり、Mは4であり、k0は7であり、k1は6であり、k2は4であり、k3は8である。
サブフレームn-kiにおける関連するPDCCHの検出によって示されるPDSCH送信、または、サブフレームn-kiにおける下りリンクSPS(Semi-Persistent Scheduling)の開放(SPSリリース)を示すPDCCHに対するPUCCHリソースは、図17の数式(a−1)および数式(a−2)によって与えられる。セットKaの場合(iが0以上Ma-1以下の場合)、PUCCHリソースは、図17の数式(a−1)によって与えられる。セットKbの場合(iがMa以上M-1以下の場合)、PUCCHリソースは、図17の数式(a−2)によって与えられる。ただし、nCCE,iはサブフレームn-kiの中で関連するPDCCHの送信のために用いられる最初のCCEの番号(インデックス)であり、N(1) PUCCHは上位レイヤで設定されるパラメータである。また、NDL RBは下りリンクにおけるリソースブロック数であり、NRB scはリソースブロック当たりのサブキャリア数である。図17の数式(a−2)によって与えられるPUCCHリソースは、Ma*N3が加算されている。このMa*N3は、図17の数式(a−2)によって与えられるセットKaに対するPUCCHリソースに相当する。すなわち、Ma*N3を加算することにより、セットKaに対するPUCCHリソースと、セットKbに対するPUCCHリソースとが連続して与えられる。
また、サブフレームn-kiにおける関連するEPDCCHの検出によって示されるPDSCH送信、または、サブフレームn-kiにおける下りリンクSPS(Semi-Persistent Scheduling)の開放(SPSリリース)を示すEPDCCHに対するPUCCHリソースは、図17の数式(b−1)および数式(b−2)によって与えられる。EPDCCHセット(EPDCCH-PRB-set)qが分散送信に設定される場合、PUCCHリソースは図17の数式(b−1)が用いられる。EPDCCHセット(EPDCCH-PRB-set)qが局所送信に設定される場合、PUCCHリソースは図17の数式(b−2)が用いられる。ただし、nECCE,qはサブフレームn-kiでありEPDCCHセットqの中で関連するDCI割り当ての送信のために用いられる最初のCCEの番号(インデックス)である。つまり、そのCCEの番号は、そのEPDCCHを構成するために用いられる最小のECCEのインデックスである。N(e1) PUCCH,qはEPDCCHセットqにおいて、上位レイヤで設定されるパラメータである。NECCE,q RBはサブフレームn-kiにおいて、EPDCCHセットqのために設定されるリソースブロックの総数である。
すなわち、サブフレームnにおいて、M個のPUCCHリソースが与えられる。そのM個のPUCCHリソースは、チャネル選択を行うPUCCHフォーマット1bのPUCCHの送信に用いられる。例えば、上りリンク−下りリンク設定1が0であり、上りリンク−下りリンク設定2が2である場合、サブフレーム2において、4つのPUCCHリソースが与えられる。その4つのPUCCHリソースは、チャネル選択を行うPUCCHフォーマット1bのPUCCHの送信に用いられる。
ここで、図16に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKaのそれぞれが示すサブフレームは、下りリンクサブフレームおよび/またはスペシャルサブフレームである。図16に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKbのそれぞれが示すサブフレームは、フレキシブルサブフレームである。これにより、下りリンクサブフレームおよびスペシャルサブフレームに加えて、フレキシブルサブフレームが設定され得る場合でも、下りリンクサブフレーム、スペシャルサブフレームおよび/またはフレキシブルサブフレームで送信されるPDSCHに対するHARQ応答情報が効率的に送信されることが可能になる。
また、セットKaとセットKbの2つが規定されることにより、PDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報のために用いられるPUCCHリソースのインデックスの演算において、nCCEがマッピングされるOFDMシンボルの順に与えられるようにされるブロックインタリーブが、それぞれのセットに対して独立に行われる。そのため、上りリンクサブフレームとして用いられる可能性があるフレキシブルサブフレームにおけるPUCCHリソースが、下りリンクサブフレームにおけるPUCCHリソースと独立に決定できるので、PUCCHリソースの利用効率が向上できる。
なお、セットKaは下りリンクサブフレームに関連付けられ、セットKbはスペシャルサブフレームおよび/またはフレキシブルサブフレームに関連付けられてもよい。
PDCCHまたはEPDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報多重の詳細の一例は、図18に示す下りリンク関連付けセット(Downlink association set)と、図15に示すHARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースの演算と、図19に示すHARQ送信タイミングの参照とを用いる。図18は、下りリンク関連付けセットのインデックスK: {k0, k1, ..., kM-1}の一例を示す図である。図15は、HARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースを与える数式の一例を示す図である。図19は、上りリンク−下りリンク設定1と上りリンク−下りリンク設定2とのペアによって与えられる参照上りリンク−下りリンク設定(参照UL/DL設定)の一例を示す図である。
また、図18に示す下りリンク関連付けセットは、上りリンク−下りリンク設定2が設定されない(フレキシブルサブフレームが認識できない)場合にも用いられる。すなわち、上りリンク−下りリンク設定2が設定されない(フレキシブルサブフレームが認識できない)場合、SIBで通知される上りリンク−下りリンク設定と、図18に示すテーブルとに基づいて、下りリンク関連付けセットが与えられる。また、図18に示す下りリンク関連付けセットは、上りリンク−下りリンク設定2が設定されない(フレキシブルサブフレームが認識できない)従来の移動局装置にも用いられる。
上りリンク−下りリンク設定2が設定され(フレキシブルサブフレームが認識でき)、1よりも大きいMを有するサブフレームnでHARQ応答情報多重を行う場合において、サブフレームn-kiから引き出されるPUCCHリソースであるn(1) PUCCH,iと、サブフレームn-kiからのACK/NACK/DTXの応答であるHARQ-ACK(i)とは、以下のように示される。ただし、Mは、図19によって定義される参照上りリンク−下りリンク設定に基づいて、図18によって定義されるセットKの中のエレメントの数である。Mは、多重を行うHARQ応答情報に基づく数である。また、kiはセットKに含まれ、iは0以上M-1以下である。
具体的には、図19のテーブルを用いて、参照上りリンク−下りリンク設定が、上りリンク−下りリンク設定1と上りリンク−下りリンク設定2との組み合わせによって与えられる。参照上りリンク−下りリンク設定は、図18によって定義されるセットKによって、HARQ送信タイミングを決定する。例えば、上りリンク−下りリンク設定1が0であり、上りリンク−下りリンク設定2が2である場合、参照上りリンク−下りリンク設定は、2である。そのため、HARQ送信タイミングは、図18における上りリンク−下りリンク設定が2の場合の下りリンク関連付けセットに基づく。例えば、サブフレーム2におけるセットKは{8, 7, 4, 6}であり、Mは4であり、k0は8であり、k1は7であり、k2は4であり、k3は6である。
サブフレームn-kiにおける関連するPDCCHの検出によって示されるPDSCH送信、または、サブフレームn-kiにおける下りリンクSPS(Semi-Persistent Scheduling)の開放(SPSリリース)を示すPDCCHに対するPUCCHリソースは、図15の数式(a)によって与えられる。ただし、nCCE,iはサブフレームn-kiの中で関連するPDCCHの送信のために用いられる最初のCCEの番号(インデックス)であり、N(1) PUCCHは上位レイヤで設定されるパラメータである。また、NDL RBは下りリンクにおけるリソースブロック数であり、NRB scはリソースブロック当たりのサブキャリア数である。
また、サブフレームn-kiにおける関連するEPDCCHの検出によって示されるPDSCH送信、または、サブフレームn-kiにおける下りリンクSPS(Semi-Persistent Scheduling)の開放(SPSリリース)を示すEPDCCHに対するPUCCHリソースは、図15の数式(b−1)および数式(b−2)によって与えられる。EPDCCHセット(EPDCCH-PRB-set)qが分散送信に設定される場合、PUCCHリソースは図15の数式(b−1)が用いられる。EPDCCHセット(EPDCCH-PRB-set)qが局所送信に設定される場合、PUCCHリソースは図15の数式(b−2)が用いられる。ただし、nECCE,qはサブフレームn-kiでありEPDCCHセットqの中で関連するDCI割り当ての送信のために用いられる最初のCCEの番号(インデックス)である。つまり、そのCCEの番号は、そのEPDCCHを構成するために用いられる最小のECCEのインデックスである。N(e1) PUCCH,qはEPDCCHセットqにおいて、上位レイヤで設定されるパラメータである。NECCE,q RBはサブフレームn-kiにおいて、EPDCCHセットqのために設定されるリソースブロックの総数である。
すなわち、サブフレームnにおいて、M個のPUCCHリソースが与えられる。そのM個のPUCCHリソースは、チャネル選択を行うPUCCHフォーマット1bのPUCCHの送信に用いられる。例えば、上りリンク−下りリンク設定1が0であり、上りリンク−下りリンク設定2が2である場合、サブフレーム2において、4つのPUCCHリソースが与えられる。その4つのPUCCHリソースは、チャネル選択を行うPUCCHフォーマット1bのPUCCHの送信に用いられる。
ここで、図18に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKのそれぞれが示すサブフレームは、下りリンクサブフレーム、スペシャルサブフレームおよび/またはフレキシブルサブフレームである。これにより、下りリンクサブフレームおよびスペシャルサブフレームに加えて、フレキシブルサブフレームが設定され得る場合でも、下りリンクサブフレーム、スペシャルサブフレームおよび/またはフレキシブルサブフレームで送信されるPDSCHに対するHARQ応答情報が効率的に送信されることが可能になる。また、図18に示す下りリンク関連付けセットは、上りリンク−下りリンク設定2が設定されない(フレキシブルサブフレームが認識できない)場合にも用いることができるため、移動局装置3の記憶容量を低減できる。
PDCCHまたはEPDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報多重の詳細の一例は、図20に示す下りリンク関連付けセット(Downlink association set)と、図17に示すHARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースの演算とを用いる。図20は、下りリンク関連付けセットのインデックスKa: {k0, k1, ..., kMa-1}およびKb: {kMa, kMa+1, ..., kM-1}の一例を示す図である。図17は、HARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースを与える数式の一例を示す図である。
上りリンク−下りリンク設定2が設定され(フレキシブルサブフレームが認識でき)、1よりも大きいMを有するサブフレームnでHARQ応答情報多重を行う場合において、サブフレームn-kiから引き出されるPUCCHリソースであるn(1) PUCCH,iと、サブフレームn-kiからのACK/NACK/DTXの応答であるHARQ-ACK(i)とは、以下のように示される。ただし、Mは、MaとMbとの和である。Maは、図20の第1のセット(set 1)によって定義されるセットKaの中のエレメントの数である。Mbは、図20の第2のセット(set 2)によって定義されるセットKbの中のエレメントの数である。Mは、多重を行うHARQ応答情報に基づく数である。また、kiはセットKに含まれ、iは0以上M-1以下である。セットKは、セットKa、セットKbの順で結合されるセットである。例えば、上りリンク−下りリンク設定1が0であり、上りリンク−下りリンク設定2が2である場合、サブフレーム2におけるセットKaは{6}であり、セットKbは{7,4,8}であり、セットKは{6,7,4,8}であり、Maは1であり、Mbは3であり、Mは4であり、k0は6であり、k1は7であり、k2は4であり、k3は8である。
サブフレームn-kiにおける関連するPDCCHの検出によって示されるPDSCH送信、または、サブフレームn-kiにおける下りリンクSPS(Semi-Persistent Scheduling)の開放(SPSリリース)を示すPDCCHに対するPUCCHリソースは、図17の数式(a−1)および数式(a−2)によって与えられる。セットKaの場合(iが0以上Ma-1以下の場合)、PUCCHリソースは、図17の数式(a−1)によって与えられる。セットKbの場合(iがMa以上M-1以下の場合)、PUCCHリソースは、図17の数式(a−2)によって与えられる。ただし、nCCE,iはサブフレームn-kiの中で関連するPDCCHの送信のために用いられる最初のCCEの番号(インデックス)であり、N(1) PUCCHは上位レイヤで設定されるパラメータである。また、NDL RBは下りリンクにおけるリソースブロック数であり、NRB scはリソースブロック当たりのサブキャリア数である。
また、サブフレームn-kiにおける関連するEPDCCHの検出によって示されるPDSCH送信、または、サブフレームn-kiにおける下りリンクSPS(Semi-Persistent Scheduling)の開放(SPSリリース)を示すEPDCCHに対するPUCCHリソースは、図17の数式(b−1)および数式(b−2)によって与えられる。EPDCCHセット(EPDCCH-PRB-set)qが分散送信に設定される場合、PUCCHリソースは図17の数式(b−1)が用いられる。EPDCCHセット(EPDCCH-PRB-set)qが局所送信に設定される場合、PUCCHリソースは図17の数式(b−2)が用いられる。ただし、nECCE,qはサブフレームn-kiでありEPDCCHセットqの中で関連するDCI割り当ての送信のために用いられる最初のCCEの番号(インデックス)である。つまり、そのCCEの番号は、そのEPDCCHを構成するために用いられる最小のECCEのインデックスである。N(e1) PUCCH,qはEPDCCHセットqにおいて、上位レイヤで設定されるパラメータである。NECCE,q RBはサブフレームn-kiにおいて、EPDCCHセットqのために設定されるリソースブロックの総数である。
すなわち、サブフレームnにおいて、M個のPUCCHリソースが与えられる。そのM個のPUCCHリソースは、チャネル選択を行うPUCCHフォーマット1bのPUCCHの送信に用いられる。例えば、上りリンク−下りリンク設定1が0であり、上りリンク−下りリンク設定2が2である場合、サブフレーム2において、4つのPUCCHリソースが与えられる。その4つのPUCCHリソースは、チャネル選択を行うPUCCHフォーマット1bのPUCCHの送信に用いられる。
ここで、図20に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKaのそれぞれが示すサブフレームは、下りリンクサブフレームおよび/またはスペシャルサブフレームである。図20に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKbのそれぞれが示すサブフレームは、下りリンクサブフレーム、スペシャルサブフレームおよび/またはフレキシブルサブフレームである。また、図20に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKaは、上りリンクサブフレームであるサブフレームnにおいて、図18に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKと同じである。図20に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKbは、サブフレームnに関連付けられるサブフレームの内、セットKa以外のサブフレームのセットである。
また、セットKaとセットKbの2つが規定されることにより、PDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報のために用いられるPUCCHリソースのインデックスの演算において、nCCEがマッピングされるOFDMシンボルの順に与えられるようにされるブロックインタリーブが、それぞれのセットに対して独立に行われる。
これにより、上りリンク−下りリンク設定2が設定される(フレキシブルサブフレームが認識できる)移動局装置と、上りリンク−下りリンク設定2が設定されない(フレキシブルサブフレームが認識できない)移動局装置とが、同時に通信する時に効果が期待できる。すなわち、上りリンク−下りリンク設定2が設定される(フレキシブルサブフレームが認識できる)移動局装置により用いられる図20に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKaと、上りリンク−下りリンク設定2が設定されない(フレキシブルサブフレームが認識できない)移動局装置により用いられる図18に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKとが同じであるため、PUCCHリソースを共有できるため、PUCCHリソースの利用効率が向上できる。特に、HARQ応答情報多重するサブフレーム間でブロックインタリーブが行われる場合、つまりPDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報を送信する場合に、高い効果が得られる。
PDCCHまたはEPDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報多重の詳細の一例は、図20に示す下りリンク関連付けセット(Downlink association set)と、図21に示すHARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースの演算とを用いる。図20は、下りリンク関連付けセットのインデックスKa: {k0, k1, ..., kMa-1}およびKb: {kMa, kMa+1, ..., kM-1}の一例を示す図である。図21は、HARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースを与える数式の一例を示す図である。この一例において、上位レイヤで設定されるパラメータが、セットKaとセットKbに対して、それぞれ独立に設定される。以下の説明では、図20に示す下りリンク関連付けセットが用いられる場合を説明するが、他の下りリンク関連付けセット(例えば、図16に示す下りリンク関連付けセット)が用いられる場合も同様に適用できる。
上りリンク−下りリンク設定2が設定され(フレキシブルサブフレームが認識でき)、1よりも大きいMを有するサブフレームnでHARQ応答情報多重を行う場合において、サブフレームn-kiから引き出されるPUCCHリソースであるn(1) PUCCH,iと、サブフレームn-kiからのACK/NACK/DTXの応答であるHARQ-ACK(i)とは、以下のように示される。ただし、Mは、MaとMbとの和である。Maは、図20の第1のセット(set 1)によって定義されるセットKaの中のエレメントの数である。Mbは、図20の第2のセット(set 2)によって定義されるセットKbの中のエレメントの数である。Mは、多重を行うHARQ応答情報に基づく数である。また、kiはセットKに含まれ、iは0以上M-1以下である。セットKは、セットKa、セットKbの順で結合されるセットである。例えば、上りリンク−下りリンク設定1が0であり、上りリンク−下りリンク設定2が2である場合、サブフレーム2におけるセットKaは{6}であり、セットKbは{7,4,8}であり、セットKは{6,7,4,8}であり、Maは1であり、Mbは3であり、Mは4であり、k0は6であり、k1は7であり、k2は4であり、k3は8である。
サブフレームn-kiにおける関連するPDCCHの検出によって示されるPDSCH送信、または、サブフレームn-kiにおける下りリンクSPS(Semi-Persistent Scheduling)の開放(SPSリリース)を示すPDCCHに対するPUCCHリソースは、図21の数式(a−1)および数式(a−2)によって与えられる。セットKaの場合(iが0以上Ma-1以下の場合)、PUCCHリソースは、図21の数式(a−1)によって与えられる。セットKbの場合(iがMa以上M-1以下の場合)、PUCCHリソースは、図21の数式(a−2)によって与えられる。ただし、nCCE,iはサブフレームn-kiの中で関連するPDCCHの送信のために用いられる最初のCCEの番号(インデックス)である。N(1) PUCCH,Kaは上位レイヤで設定されるパラメータであり、セットKaにおいて用いられる。N(1) PUCCH,Kbは上位レイヤで設定されるパラメータであり、セットKbにおいて用いられる。また、NDL RBは下りリンクにおけるリソースブロック数であり、NRB scはリソースブロック当たりのサブキャリア数である。
また、サブフレームn-kiにおける関連するEPDCCHの検出によって示されるPDSCH送信、または、サブフレームn-kiにおける下りリンクSPS(Semi-Persistent Scheduling)の開放(SPSリリース)を示すEPDCCHに対するPUCCHリソースは、図21の数式(b−1)、数式(b−2)、数式(b−3)および数式(b−4)によって与えられる。セットKaの場合(iが0以上Ma-1以下の場合)であり、EPDCCHセット(EPDCCH-PRB-set)qが分散送信に設定される場合、PUCCHリソースは図21の数式(b−1)が用いられる。セットKaの場合(iが0以上Ma-1以下の場合)であり、EPDCCHセット(EPDCCH-PRB-set)qが局所送信に設定される場合、PUCCHリソースは図21の数式(b−2)が用いられる。セットKbの場合(iがMa以上M-1以下の場合)であり、EPDCCHセット(EPDCCH-PRB-set)qが分散送信に設定される場合、PUCCHリソースは図21の数式(b−3)が用いられる。セットKbの場合(iがMa以上M-1以下の場合)であり、EPDCCHセット(EPDCCH-PRB-set)qが局所送信に設定される場合、PUCCHリソースは図21の数式(b−4)が用いられる。ただし、nECCE,qはサブフレームn-kiでありEPDCCHセットqの中で関連するDCI割り当ての送信のために用いられる最初のCCEの番号(インデックス)である。つまり、そのCCEの番号は、そのEPDCCHを構成するために用いられる最小のECCEのインデックスである。N(e1) PUCCH,Ka,qはEPDCCHセットqにおいて、上位レイヤで設定されるパラメータであり、セットKaにおいて用いられる。N(e1) PUCCH,Kb,qはEPDCCHセットqにおいて、上位レイヤで設定されるパラメータであり、セットKbにおいて用いられる。NECCE,q RBはサブフレームn-kiにおいて、EPDCCHセットqのために設定されるリソースブロックの総数である。
すなわち、サブフレームnにおいて、M個のPUCCHリソースが与えられる。そのM個のPUCCHリソースは、チャネル選択を行うPUCCHフォーマット1bのPUCCHの送信に用いられる。例えば、上りリンク−下りリンク設定1が0であり、上りリンク−下りリンク設定2が2である場合、サブフレーム2において、4つのPUCCHリソースが与えられる。その4つのPUCCHリソースは、チャネル選択を行うPUCCHフォーマット1bのPUCCHの送信に用いられる。
ここで、図20に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKaのそれぞれが示すサブフレームは、下りリンクサブフレームおよび/またはスペシャルサブフレームである。図20に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKbのそれぞれが示すサブフレームは、下りリンクサブフレーム、スペシャルサブフレームおよび/またはフレキシブルサブフレームである。また、図20に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKaは、上りリンクサブフレームであるサブフレームnにおいて、図18に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKと同じである。図20に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKbは、サブフレームnに関連付けられるサブフレームの内、セットKa以外のサブフレームのセットである。
また、セットKaとセットKbの2つが規定されることにより、PDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報のために用いられるPUCCHリソースのインデックスの演算において、nCCEがマッピングされるOFDMシンボルの順に与えられるブロックインタリーブが、それぞれのセットに対して独立に行われる。
これにより、上りリンク−下りリンク設定2が設定される(フレキシブルサブフレームが認識できる)移動局装置と、上りリンク−下りリンク設定2が設定されない(フレキシブルサブフレームが認識できない)移動局装置とが、同時に通信する時に効果が期待できる。すなわち、上りリンク−下りリンク設定2が設定される(フレキシブルサブフレームが認識できる)移動局装置により用いられる図20に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKaと、上りリンク−下りリンク設定2が設定されない(フレキシブルサブフレームが認識できない)移動局装置により用いられる図18に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKとが同じであるため、PUCCHリソースを共有できるため、PUCCHリソースの利用効率が向上できる。特に、HARQ応答情報多重するサブフレーム間でブロックインタリーブが行われる場合、つまりPDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報を送信する場合に、高い効果が得られる。
また、上位レイヤで設定されるパラメータが、セットKaとセットKbに対して、それぞれ独立に設定されるため、PUCCHリソースの設定に対する柔軟性が向上できる。
PDCCHまたはEPDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報多重の詳細の一例は、図20に示す下りリンク関連付けセット(Downlink association set)と、図22に示すHARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースの演算とを用いる。図20は、下りリンク関連付けセットのインデックスKa: {k0, k1, ..., kMa-1}およびKb: {kMa, kMa+1, ..., kM-1}の一例を示す図である。図22は、HARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースを与える数式の一例を示す図である。この一例では、セットKbにおいて、HARQ応答情報多重するサブフレーム間でのブロックインタリーブは行われず、サブフレームの順にPUCCHリソースが与えられる。以下の説明では、図20に示す下りリンク関連付けセットが用いられる場合を説明するが、他の下りリンク関連付けセット(例えば、図16に示す下りリンク関連付けセット)が用いられる場合も同様に適用できる。
上りリンク−下りリンク設定2が設定され(フレキシブルサブフレームが認識でき)、1よりも大きいMを有するサブフレームnでHARQ応答情報多重を行う場合において、サブフレームn-kiから引き出されるPUCCHリソースであるn(1) PUCCH,iと、サブフレームn-kiからのACK/NACK/DTXの応答であるHARQ-ACK(i)とは、以下のように示される。ただし、Mは、MaとMbとの和である。Maは、図20の第1のセット(set 1)によって定義されるセットKaの中のエレメントの数である。Mbは、図20の第2のセット(set 2)によって定義されるセットKbの中のエレメントの数である。Mは、多重を行うHARQ応答情報に基づく数である。また、kiはセットKに含まれ、iは0以上M-1以下である。セットKは、セットKa、セットKbの順で結合されるセットである。例えば、上りリンク−下りリンク設定1が0であり、上りリンク−下りリンク設定2が2である場合、サブフレーム2におけるセットKaは{6}であり、セットKbは{7,4,8}であり、セットKは{6,7,4,8}であり、Maは1であり、Mbは3であり、Mは4であり、k0は6であり、k1は7であり、k2は4であり、k3は8である。
サブフレームn-kiにおける関連するPDCCHの検出によって示されるPDSCH送信、または、サブフレームn-kiにおける下りリンクSPS(Semi-Persistent Scheduling)の開放(SPSリリース)を示すPDCCHに対するPUCCHリソースは、図22の数式(a−1)および数式(a−2)によって与えられる。セットKaの場合(iが0以上Ma-1以下の場合)、PUCCHリソースは、図22の数式(a−1)によって与えられる。セットKbの場合(iがMa以上M-1以下の場合)、PUCCHリソースは、図22の数式(a−2)によって与えられる。ただし、nCCE,iはサブフレームn-kiの中で関連するPDCCHの送信のために用いられる最初のCCEの番号(インデックス)である。N(1) PUCCHは上位レイヤで設定されるパラメータである。また、NDL RBは下りリンクにおけるリソースブロック数であり、NRB scはリソースブロック当たりのサブキャリア数である。図22の数式(a−2)における(i-1)*N3は、i-1番目までのサブフレームに対するPUCCHリソースに相当する。そのため、i番目のサブフレームに対するPUCCHリソースは、(i-1)*N3を加算することにより、i-1番目までのサブフレームに対するPUCCHリソースに連続して与えられる。すなわち、図22の数式(a−2)を用いるセットKb内のエレメントに対するPUCCHリソースは、そのエレメント毎(サブフレーム毎)に連続して与えられる。
また、サブフレームn-kiにおける関連するEPDCCHの検出によって示されるPDSCH送信、または、サブフレームn-kiにおける下りリンクSPS(Semi-Persistent Scheduling)の開放(SPSリリース)を示すEPDCCHに対するPUCCHリソースは、図22の数式(b−1)および数式(b−2)によって与えられる。EPDCCHセット(EPDCCH-PRB-set)qが分散送信に設定される場合、PUCCHリソースは図22の数式(b−1)が用いられる。EPDCCHセット(EPDCCH-PRB-set)qが局所送信に設定される場合、PUCCHリソースは図22の数式(b−2)が用いられる。ただし、nECCE,qはサブフレームn-kiでありEPDCCHセットqの中で関連するDCI割り当ての送信のために用いられる最初のCCEの番号(インデックス)である。つまり、そのCCEの番号は、そのEPDCCHを構成するために用いられる最小のECCEのインデックスである。N(e1) PUCCH,qはEPDCCHセットqにおいて、上位レイヤで設定されるパラメータである。NECCE,q RBはサブフレームn-kiにおいて、EPDCCHセットqのために設定されるリソースブロックの総数である。
すなわち、サブフレームnにおいて、M個のPUCCHリソースが与えられる。そのM個のPUCCHリソースは、チャネル選択を行うPUCCHフォーマット1bのPUCCHの送信に用いられる。例えば、上りリンク−下りリンク設定1が0であり、上りリンク−下りリンク設定2が2である場合、サブフレーム2において、4つのPUCCHリソースが与えられる。その4つのPUCCHリソースは、チャネル選択を行うPUCCHフォーマット1bのPUCCHの送信に用いられる。
ここで、図20に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKaのそれぞれが示すサブフレームは、下りリンクサブフレームおよび/またはスペシャルサブフレームである。図20に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKbのそれぞれが示すサブフレームは、下りリンクサブフレーム、スペシャルサブフレームおよび/またはフレキシブルサブフレームである。また、図20に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKaは、上りリンクサブフレームであるサブフレームnにおいて、図18に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKと同じである。図20に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKbは、サブフレームnに関連付けられるサブフレームの内、セットKa以外のサブフレームのセットである。
これにより、上りリンク−下りリンク設定2が設定される(フレキシブルサブフレームが認識できる)移動局装置と、上りリンク−下りリンク設定2が設定されない(フレキシブルサブフレームが認識できない)移動局装置とが、同時に通信する時に効果が期待できる。すなわち、上りリンク−下りリンク設定2が設定される(フレキシブルサブフレームが認識できる)移動局装置により用いられる図20に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKaと、上りリンク−下りリンク設定2が設定されない(フレキシブルサブフレームが認識できない)移動局装置により用いられる図18に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKとが同じであるため、PUCCHリソースを共有できるため、PUCCHリソースの利用効率が向上できる。特に、HARQ応答情報多重するサブフレーム間でブロックインタリーブが行われる場合、つまりPDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報を送信する場合に、高い効果が得られる。
また、PDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報のために用いられるPUCCHリソースのインデックスが演算される時、セットKbにおいて、HARQ応答情報多重するサブフレーム間でのブロックインタリーブは行われず、サブフレームの順にPUCCHリソースが与えられる。セットKbに含まれるフレキシブルサブフレームが上りリンクサブフレームとして用いられた場合、そのサブフレームに対するPUCCHリソースは不要である。サブフレームの順にPUCCHリソースが与えられることにより、その不要なPUCCHリソースが活用されやすくなる。そのため、PUCCHリソースの利用効率が向上する。
以上の説明では、PDCCHまたはEPDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報多重が、上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2に基づいて行われる場合を説明した。PDCCHまたはEPDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報多重は、上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2に加えて、制御チャネルサブフレーム設定(送信方向UL−DL設定)に基づいて行われることができる。
上りリンク−下りリンク設定1、上りリンク−下りリンク設定2および制御チャネルサブフレーム設定に基づくHARQ応答情報多重の一例は、上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2によりフレキシブルサブフレームとして設定されたサブフレームの内、制御チャネルサブフレーム設定に応じて、そのサブフレームに対するPUCCHリソースを切り替えることである。上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2によりフレキシブルサブフレームとして設定されたサブフレームの内、制御チャネルサブフレーム設定により下りリンクサブフレームとして設定(スケジューリング)されないサブフレームにおいて、そのサブフレームに対するPUCCHリソースは無いものとして見なす。
上りリンク−下りリンク設定1、上りリンク−下りリンク設定2および制御チャネルサブフレーム設定に基づくHARQ応答情報多重の一例は、上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2により下りリンクサブフレーム、スペシャルサブフレームまたはフレキシブルサブフレームとして設定されたサブフレームの内、制御チャネルサブフレーム設定に応じて、そのサブフレームに対するPUCCHリソースを切り替えることである。上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2により下りリンクサブフレーム、スペシャルサブフレームまたはフレキシブルサブフレームとして設定されたサブフレームの内、制御チャネルサブフレーム設定により下りリンクサブフレームとして設定(スケジューリング)されないサブフレームにおいて、そのサブフレームに対するPUCCHリソースは無いものとして見なす。
上りリンク−下りリンク設定1、上りリンク−下りリンク設定2および制御チャネルサブフレーム設定に基づくHARQ応答情報多重の一例は、セットKaとセットKbが規定(設定)される場合において、セットKb内のエレメントに対応するサブフレームの内、制御チャネルサブフレーム設定に応じて、そのサブフレームに対するPUCCHリソースを切り替えることである。セットKaとセットKbが規定(設定)される場合、セットKb内のエレメントに対応するサブフレームの内、制御チャネルサブフレーム設定により下りリンクサブフレームとして設定(スケジューリング)されないサブフレームにおいて、そのサブフレームに対するPUCCHリソースは無いものとして見なす。
例えば、既に説明したように、図20に示す下りリンク関連付けセットを用いることができる場合、上りリンク−下りリンク設定2が設定される(フレキシブルサブフレームが認識できる)移動局装置により用いられる図20に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKaと、上りリンク−下りリンク設定2が設定されない(フレキシブルサブフレームが認識できない)移動局装置により用いられる図18に示す下りリンク関連付けセットのテーブル内のセットKとが同じであるため、PUCCHリソースを共有できる。そのため、PUCCHリソースを共有できるセットKa内のエレメントに対応するサブフレームは、共有の観点から、無いものとして見なされないほうが好ましい。一方で、セットKbは、上りリンク−下りリンク設定2が設定されない(フレキシブルサブフレームが認識できない)移動局装置とPUCCHリソースを共有できない。そのため、PUCCHリソースを共有できないセットKb内のエレメントに対応するサブフレームは、共有の観点から、無いものとして見なすことが可能である。
PUCCHリソースが無いものとして見なされるサブフレームを実現する方法は様々な方法を用いることができる。例えば、PUCCHリソースが無いものとして見なされるサブフレームに対応するセットK内のエレメントは、PUCCHリソースの演算において無いものとして見なされることができる。また、例えば、EPDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報多重において、PUCCHリソースが無いものとして見なすサブフレームに対するNECCE,q,n-ki1を0とすることで実現できる。
以下では、サブフレームnにおけるセットK(セットKaとセットKbも含む)内のエレメントの詳細を説明する。
サブフレームnにおけるセットK(セットKaとセットKbも含む)内のエレメントの一例は、4以上の値である。つまり、サブフレームnでは、4サブフレーム以前におけるHARQ応答情報が送信される。そのため、移動局装置1は、PDSCHの受信処理から、そのPDSCHに対するHARQ応答情報の生成までを、少なくとも4サブフレーム以内に完了できるようにすればよい。
サブフレームnにおけるセットK(セットKaとセットKbも含む)内のエレメントの一例は、無線フレーム内に2つ以上の上りリンクサブフレームが設定される場合、そのエレメントの数は、上りリンクサブフレーム間で出来るだけ均等になるように規定される。つまり、無線フレーム内に2つ以上の上りリンクサブフレームが設定される場合、HARQ応答情報多重するサブフレームの数が、上りリンクサブフレーム間で偏らないように規定される。例えば、無線フレーム内に2つの上りリンクサブフレームが設定される場合、上りリンクサブフレームにおけるセットK内のエレメントの数(つまりM)は、それぞれ4である。無線フレーム内に3つの上りリンクサブフレームが設定される場合、上りリンクサブフレームにおけるセットK内のエレメントの数(つまりM)は、それぞれ3、2および2である。無線フレーム内に4つの上りリンクサブフレームが設定される場合、上りリンクサブフレームにおけるセットK内のエレメントの数(つまりM)は、それぞれ2、1、2および1である。無線フレーム内に5つの上りリンクサブフレームが設定される場合、上りリンクサブフレームにおけるセットK内のエレメントの数(つまりM)は、それぞれ1である。
サブフレームnにおけるセットK(セットKaとセットKbも含む)内のエレメントの順序の一例は、上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2により設定される下りリンクサブフレーム、スペシャルサブフレーム、フレキシブルサブフレームの順である。これにより、上りリンクサブフレームとして用いられる可能性があるフレキシブルサブフレームに対応するPUCCHリソースが、後方に設定することができるため、PUCCHリソースの利用効率が向上できる。なお、サブフレーム6は、そのサブフレームの順序の決定において、下りリンクサブフレームであってもスペシャルサブフレームとして見なすことができる。
サブフレームnにおけるセットK(セットKaとセットKbも含む)内のエレメントの順序の一例は、上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2により設定される下りリンクサブフレーム、フレキシブルサブフレーム、スペシャルサブフレームの順である。スペシャルサブフレームはPDSCHを割り当てられる領域が相対的に小さいため、スペシャルサブフレームにPDSCHを割り当てる可能性が低い場合、そのスペシャルサブフレームに対応するPUCCHリソースが後方に設定することができるため、PUCCHリソースの利用効率が向上できる。なお、サブフレーム6は、そのサブフレームの順序の決定において、下りリンクサブフレームであってもスペシャルサブフレームとして見なすことができる。
また、下りリンクサブフレーム、スペシャルサブフレームおよびフレキシブルサブフレームのそれぞれにおいて、エレメントの数が複数である場合、その順序は、エレメントの値(ki)が大きい順(受信したサブフレームの順)である。
また、フレキシブルサブフレームにおいて、エレメントの数が複数である場合、そのエレメントの順序は、無線フレーム内の後方のサブフレームから前方のサブフレームの順(つまり、無線フレーム内のサブフレーム番号が大きい順)にすることができる。あるサブフレームが下りリンクサブフレームとして用いられるサブフレームである場合、そのサブフレームの直後のフレキシブルサブフレームは、上りリンクサブフレームとして用いることが出来ない。また、あるサブフレームが上りリンクサブフレームとして用いられるサブフレームである場合、そのサブフレームの直後のフレキシブルサブフレームは、上りリンクサブフレームまたは下りリンクサブフレームとして用いることができる。つまり、無線フレームにおいて、フレキシブルサブフレームが連続して設定される場合、後方のサブフレームが下りリンクサブフレームとして用いられる可能性が高くなる。そのため、フレキシブルサブフレームにおけるエレメントの順序が、無線フレーム内の後方のサブフレームから前方のサブフレームの順にすることにより、下りリンクサブフレームとして用いられる可能性が低いサブフレームに対応するPUCCHリソースが後方に設定することができるため、PUCCHリソースの利用効率が向上できる。
サブフレームnにおけるセットK(セットKaとセットKbも含む)内のエレメントの順序を、PDSCHが割り当てられる可能性が高いサブフレームの順にすることによる効果を説明する。PDSCH送信におけるHARQ応答情報のために用いられるPUCCHリソースは、少なくともCCE番号またはECCE番号に黙示的に与えられるが、実際に用いられるPUCCHリソースは出来るだけ纏めることが好ましい。特に、PUCCHリソースは、上りリンクサブフレームにおける両端のリソースブロックから順に設定されるため、PUCCHリソースはそのインデックスに対して前方に纏めることにより、PUCCHの送信に用いられないリソースブロックは、PUSCHなどの他のチャネルや信号の送信に用いられることができる。そのため、PUCCHリソースの利用効率が向上するため、上りリンクサブフレーム全体の利用効率も向上できる。
また、PUCCHリソースが、ARO(HARQ-ACK Resouce Offset)をさらに用いて、決定されてもよい。AROは、PUCCHリソースのオフセットである。AROの値は、予め規定される複数の値から、PDCCHまたはEPDCCHで送信されるDCIのAROフィールドで選択される。例えば、AROフィールドは2ビットの情報(ARO)を通知することができ、4つのAROの値が規定される。例えば、予め規定されるAROの値は、0、−1、−2または2である。
HARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースは、nCCEまたはnECCEと、上位レイヤで設定されるパラメータと、他のサブフレームにおけるCCE数またはECCE数と、AROとを用いて、決定される。また、PUCCHリソース番号は、nCCEまたはnECCEと、上位レイヤで設定されるパラメータと、他のサブフレームにおけるCCE数またはECCE数と、AROの値との加算により算出される。
また、以上では、HARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースを決定する方法として、黙示的に決定される方法が説明された。HARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースを決定する別の方法(演算)として、PUCCHリソース番号が、明示的に決定される方法を用いることができる。例えば、PUCCHリソースが、上位レイヤで設定される1つのパラメータによって、決定される。例えば、PUCCHリソースが、上位レイヤで設定される複数のパラメータの中から、PDCCHまたはEPDCCHで選択された1つのパラメータによって、決定される。例えば、上位レイヤで設定されるパラメータは、0〜2047のいずれかである。なお、PUCCHフォーマット3におけるPUCCHリソースの決定は、明示的に決定される方法のみが用いられるようにしてもよい。
HARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースを決定する方法として、黙示的に決定される方法の一例は、上りリンク−下りリンク設定2が設定される場合(フレキシブルサブフレームが認識できる場合)、セットKb内のエレメントに対するPUCCHリソースが、上位レイヤで設定されるパラメータに基づいて与えられる。セットK内のエレメントの数であるMが1または2の場合、HARQ応答情報は、チャネル選択を用いるPUCCHフォーマット1bで送信される。セットKb内のエレメントの数であるMが3以上の場合、HARQ応答情報は、PUCCHフォーマット3で送信される。チャネル選択を用いるPUCCHフォーマット1bおよびPUCCHフォーマット3の送信に用いられるPUCCHリソースは、移動局装置3に固有の情報として、RRCシグナリングされる。一方、上りリンク−下りリンク設定2が設定されない場合(フレキシブルサブフレームが認識できない場合)、セットK内のエレメントに対するPUCCHリソースにおいて、既に説明したような黙示的に決定される方法が用いられる。
HARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースを決定する方法として、黙示的に決定される方法の一例は、上りリンク−下りリンク設定2が設定される場合(フレキシブルサブフレームが認識できる場合)、セットK内のエレメントに対するPUCCHリソースが、上位レイヤで設定されるパラメータに基づいて与えられる。セットK内のエレメントの数であるMが4以下の場合、HARQ応答情報は、チャネル選択を用いるPUCCHフォーマット1bで送信される。セットK内のエレメントの数であるMが4より大きい場合、HARQ応答情報は、PUCCHフォーマット3で送信される。チャネル選択を用いるPUCCHフォーマット1bおよびPUCCHフォーマット3の送信に用いられるPUCCHリソースは、移動局装置3に固有の情報として、RRCシグナリングされる。一方、上りリンク−下りリンク設定2が設定されない場合(フレキシブルサブフレームが認識できない場合)、セットK内のエレメントに対するPUCCHリソースにおいて、既に説明したような黙示的に決定される方法が用いられる。
HARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースを決定する方法として、黙示的に決定される方法の一例は、上りリンク−下りリンク設定2が設定される場合(フレキシブルサブフレームが認識できる場合)、セットKb内のエレメントに対するPUCCHリソースが、上位レイヤで設定されるパラメータに基づいて与えられる。セットK内のエレメントの数であるMが4以下の場合、上位レイヤで設定され、セットK内のエレメントに対応付けられるPUCCHリソースを用いて、HARQ応答情報はチャネル選択を用いるPUCCHフォーマット1bで送信される。例えば、4つの独立したPUCCHリソースが上位レイヤで設定され、それぞれのPUCCHリソースに対して、セットKb内のエレメントが順に対応付けられる。また、上位レイヤで設定される4つの独立したPUCCHリソースは、SPSのPDSCHに対するHARQ応答情報の送信のために設定されるPUCCHリソースを用いることができる。セットK内のエレメントの数であるMが4より大きい場合、HARQ応答情報は、PUCCHフォーマット3で送信される。PUCCHフォーマット3の送信に用いられるPUCCHリソースは、移動局装置3に固有の情報として、RRCシグナリングされる。一方、上りリンク−下りリンク設定2が設定されない場合(フレキシブルサブフレームが認識できない場合)、セットK内のエレメントに対するPUCCHリソースにおいて、既に説明したような黙示的に決定される方法が用いられる。
HARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースを決定する方法として、黙示的に決定される方法の一例は、上りリンク−下りリンク設定2が設定され(フレキシブルサブフレームが認識でき)、セットKaとセットKbが規定される場合、セットKb内のエレメントに対するPUCCHリソースが、上位レイヤで設定されるパラメータに基づいて与えられる。セットKb内のエレメントの数であるMbが1または2の場合、HARQ応答情報は、チャネル選択を用いるPUCCHフォーマット1bで送信される。セットKb内のエレメントの数であるMbが3以上の場合、HARQ応答情報は、PUCCHフォーマット3で送信される。チャネル選択を用いるPUCCHフォーマット1bおよびPUCCHフォーマット3の送信に用いられるPUCCHリソースは、移動局装置3に固有の情報として、RRCシグナリングされる。一方、セットKa内のエレメントに対するPUCCHリソースにおいて、既に説明したような黙示的に決定される方法が用いられる。また、上りリンク−下りリンク設定2が設定されない場合(フレキシブルサブフレームが認識できない場合)、セットK内のエレメントに対するPUCCHリソースにおいて、既に説明したような黙示的に決定される方法が用いられる。
HARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースを決定する方法として、黙示的に決定される方法の一例は、上りリンク−下りリンク設定2が設定され(フレキシブルサブフレームが認識でき)、セットKaとセットKbが規定される場合、セットKb内のエレメントに対するPUCCHリソースが、上位レイヤで設定されるパラメータに基づいて与えられる。セットKb内のエレメントの数であるMbが4以下の場合、HARQ応答情報は、チャネル選択を用いるPUCCHフォーマット1bで送信される。セットKb内のエレメントの数であるMbが4より大きい場合、HARQ応答情報は、PUCCHフォーマット3で送信される。チャネル選択を用いるPUCCHフォーマット1bおよびPUCCHフォーマット3の送信に用いられるPUCCHリソースは、移動局装置3に固有の情報として、RRCシグナリングされる。一方、セットKa内のエレメントに対するPUCCHリソースにおいて、既に説明したような黙示的に決定される方法が用いられる。また、上りリンク−下りリンク設定2が設定されない場合(フレキシブルサブフレームが認識できない場合)、セットK内のエレメントに対するPUCCHリソースにおいて、既に説明したような黙示的に決定される方法が用いられる。
HARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースを決定する方法として、黙示的に決定される方法の一例は、上りリンク−下りリンク設定2が設定され(フレキシブルサブフレームが認識でき)、セットKaとセットKbが規定される場合、セットKb内のエレメントに対するPUCCHリソースが、上位レイヤで設定されるパラメータに基づいて与えられる。セットKb内のエレメントの数であるMbが4以下の場合、上位レイヤで設定され、セットKb内のエレメントに対応付けられるPUCCHリソースを用いて、HARQ応答情報はチャネル選択を用いるPUCCHフォーマット1bで送信される。例えば、4つの独立したPUCCHリソースが上位レイヤで設定され、それぞれのPUCCHリソースに対して、セットKb内のエレメントが順に対応付けられる。また、上位レイヤで設定される4つの独立したPUCCHリソースは、SPSのPDSCHに対するHARQ応答情報の送信のために設定されるPUCCHリソースを用いることができる。セットKb内のエレメントの数であるMbが4より大きい場合、HARQ応答情報は、PUCCHフォーマット3で送信される。PUCCHフォーマット3の送信に用いられるPUCCHリソースは、移動局装置3に固有の情報として、RRCシグナリングされる。一方、セットKa内のエレメントに対するPUCCHリソースにおいて、既に説明したような黙示的に決定される方法が用いられる。また、上りリンク−下りリンク設定2が設定されない場合(フレキシブルサブフレームが認識できない場合)、セットK内のエレメントに対するPUCCHリソースにおいて、既に説明したような黙示的に決定される方法が用いられる。
また、以上で説明した方法は、別の観点から、上りリンク−下りリンク設定2が設定されるか否か(フレキシブルサブフレームが認識できるか否か)に応じて、基地局装置3および移動局装置1の動作が切り替わるとすることができる。
上りリンク−下りリンク設定2が設定されるか否かに応じて切り替わる動作の一例は、PDCCHまたはEPDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報多重に用いられる下りリンク関連付けセットのテーブルである。上りリンク−下りリンク設定2が設定されない場合、PDCCHまたはEPDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報多重に用いられるPUCCHリソースは、図18で示されるように、1つの上りリンク−下りリンク設定に対して規定される下りリンク関連付けセットのテーブルを用いる。図18で示される下りリンク関連付けセットのテーブルは、上りリンク−下りリンク設定2が設定できない従来の移動局装置で用いられる。上りリンク−下りリンク設定2が設定される場合、PDCCHまたはEPDCCHによって示されるPDSCH送信におけるHARQ応答情報多重に用いられるPUCCHリソースは、図14、図16、図19、または図20で示されるように、2つの上りリンク−下りリンク設定(上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2)の組み合わせ(ペア)に対して規定される下りリンク関連付けセットのテーブルを用いる。
また、図18で示されるような、1つの上りリンク−下りリンク設定に対して規定される下りリンク関連付けセットのテーブルは、第1のテーブルとも呼称される。図14、図16、図19、または図20で示されるような、2つの上りリンク−下りリンク設定(上りリンク−下りリンク設定1および上りリンク−下りリンク設定2)の組み合わせ(ペア)に対して規定される下りリンク関連付けセットのテーブルは、第2のテーブルとも呼称される。なお、第1のテーブルおよび第2のテーブルは、単にテーブルとも呼称される。
言い換えると、移動局装置に固有の情報として第2の上りリンク−下りリンク設定がRRCシグナリングを通じて設定されない場合、移動局装置宛のPDSCH送信に対するHARQ応答情報のためのPUCCHリソースは、第1のテーブルで定義されるセット内のエレメントに基づいて与えられる。移動局装置に固有の情報として第2の上りリンク−下りリンク設定がRRCシグナリングを通じて設定される場合、移動局装置宛のPDSCH送信に対するHARQ応答情報のためのPUCCHリソースは、第2のテーブルで定義されるセット内のエレメントに基づいて与えられる。
上りリンク−下りリンク設定2が設定されるか否かに応じて切り替わる動作の一例は、HARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースの演算である。上りリンク−下りリンク設定2が設定されない場合、HARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースの演算は、あるサブフレームnにおいて、1つのセットK内のエレメントに対するブロックインタリーブを行う。上りリンク−下りリンク設定2が設定される場合、HARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースの演算は、あるサブフレームnにおいて、2つのセットKaおよびKb内のエレメントに対するブロックインタリーブをそれぞれのセット毎に行う。具体的には、上りリンク−下りリンク設定2が設定されるか否かに応じて、HARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースの演算に用いられる数式が切り替わる。
基地局装置3は、基地局装置3に固有の情報としてSIBを通じて通知される第1の上りリンク−下りリンク設定と、移動局装置1に固有の情報としてRRCシグナリングを通じて設定される第2の上りリンク−下りリンク設定とを送信する送信部を備える。基地局装置3は、移動局装置1宛のPDSCH送信に対するHARQ応答情報のためのPUCCHリソースを用いて、HARQ応答情報を受信する受信部を備える。
移動局装置1は、基地局装置3に固有の情報としてSIBを通じて通知される第1の上りリンク−下りリンク設定と、移動局装置1に固有の情報としてRRCシグナリングを通じて設定される第2の上りリンク−下りリンク設定とを受信する受信部を備える。移動局装置1は、移動局装置1宛のPDSCH送信に対するHARQ応答情報のためのPUCCHリソースを用いて、HARQ応答情報を送信する送信部を備える。
また、テーブルで定義されるセット内のエレメントは、HARQ応答情報を送信する上りリンクサブフレームにおいて、HARQ応答情報に対するPDSCH送信が行われ得るサブフレームを示すことができる。
第2のテーブルで定義されるセットが規定されるサブフレームは、第1の上りリンク−下りリンク設定および第2の上りリンク−下りリンク設定がそれぞれ上りリンクサブフレームとして設定する固定上りリンクサブフレームであるかもしれない。
テーブルで定義されるセット内のエレメントにより示されるサブフレームのうち、PDSCH送信が行われないサブフレームに対するPUCCHリソースは与えられないと想定されるテーブルで定義されるセット内のエレメントにより示されるサブフレームのうち、フレキシブルサブフレーム、かつ、PDSCH送信が行われないサブフレームに対するPUCCHリソースは与えられないと想定されるかもしれない。PDSCH送信が行われないサブフレームは、制御チャネルのモニタリングが行われないことが設定されるサブフレームとすることができる。PDSCH送信が行われないサブフレームは、セル固有参照信号がマッピングされないことが設定されるサブフレームとすることができる。テーブルで定義されるセット内のエレメントにより示されるサブフレームのうち、PDSCH送信が行われないサブフレームにおける制御チャネルエレメントの数は0と想定されることができる。PDSCH送信が行われないサブフレームは、そのPDSCHを示す制御チャネルに用いられるRNTIであるC−RNTIとは別のRNTIであるGroup−RNTIに基づく制御チャネルで通知される制御情報に基づいて決定する。
また、セットKを構成するセットKaおよびセットKbは、それぞれ部分セットとも呼称される。例えば、セットKaおよびセットKbは、それぞれ部分セットKaおよび部分セットKbとも呼称される。つまり、セットKは、部分セットKaおよび部分セットKbの順で結合されたセットとすることができる。セットKaおよびセットKbは、それぞれ第1の部分セットおよび第2の部分セットとも呼称される。つまり、あるセットは、第1の部分セットおよび第2の部分セットの順で結合されたセットとすることができる。
第1の部分セットおよび第2の部分セットは、第2のテーブルで定義される。第1の部分セット内のエレメントは、第1のテーブルで定義されるセット内のエレメントと同じである。第2の部分セット内のエレメントは、第1のテーブルで定義されるセット内のエレメントと異なる。
第1の部分セット内のエレメントに基づくPUCCHリソースは、PDSCH送信を示す制御チャネルの送信のために用いられる最初の制御チャネルエレメント(CCE/ECCE)のインデックスに少なくとも基づいて黙示的に与えられることができる。
第2の部分セット内のエレメントに基づくPUCCHリソースは、PDSCH送信を示す制御チャネルの送信のために用いられる最初の制御チャネルエレメントのインデックスと、第1の部分セット内のエレメントに基づくPUCCHリソースの全て(つまり、第1の部分セット内のエレメントが示すサブフレームに対して与えられ得る全てのPUCCHリソース)と、に少なくとも基づいて黙示的に与えられることができる。なお、制御チャネルの送信のために用いられる最初の制御チャネルエレメントは、その制御チャネルを構成するCCEまたはECCEの最小のインデックスである。
第2の部分セット内のエレメントに基づくPUCCHリソースは、RRCシグナリングにより設定される複数のPUCCHリソースの中から、制御チャネルで通知されるパラメータに基づいて明示的に与えられることができる。
第1の部分セット内のエレメントにより示されるサブフレームは、固定下りリンクサブフレームのみとすることができる。第2の部分セット内のエレメントにより示されるサブフレームは、固定下りリンクサブフレームおよび/またはフレキシブルサブフレームとすることができる。なお、固定下りリンクサブフレームは、第1の上りリンク−下りリンク設定により下りリンクサブフレームまたはスペシャルサブフレームとして設定されるサブフレームとすることができる。フレキシブルサブフレームは、第1の上りリンク−下りリンク設定により上りリンクサブフレームとして設定され、第2の上りリンク−下りリンク設定により下りリンクサブフレームとして設定されるサブフレームとすることができる。
また、以上の説明における動作(処理)は、上りリンク−下りリンク設定2が設定される場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、以上の説明における動作(処理)は、フレキシブルサブフレームが認識できるか場合に適用できる。以上の説明における動作(処理)は、ダイナミックTDDが設定される場合に適用できる。以上の説明における動作(処理)は、Group−RNTIが設定される場合に適用できる。以上の説明における動作(処理)は、Group−RNTIが設定される場合に適用できる。以上の説明における動作(処理)は、Group−RNTIに基づくサーチスペースのモニタリングが設定される場合に適用できる。
また、以上の説明では、サブフレームnにおいて複数のHARQ応答情報が多重される場合(つまり、セットK内のエレメントの数Mが2以上の場合)を説明したが、サブフレームnにおいて1つのHARQ応答情報が送信される場合(つまり、Mが1の場合)にも適用できる。これにより、Mの値によらず、同様の処理および/または数式を用いて、HARQ応答情報の送信が実現できる。
以下では、HARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースが明示的に決定される方法の詳細を説明する。
また、明示的に決定される方法において、上位レイヤで設定される複数のパラメータの中から1つのパラメータをPDCCHまたはEPDCCHで選択する方法の1つは、PDCCHまたはEPDCCHで送信されるDCIのAROフィールドを用いることである。明示的に決定される方法において、HARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースの決定に際して、AROフィールドの値が、上位レイヤで設定される複数のパラメータの中から1つのパラメータを選択するために用いられる。すなわち、HARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースは、上位レイヤで設定される複数のパラメータと、関連するPDCCHまたはEPDCCHで送信されるDCIのAROフィールドとによって、決定される。
また、明示的に決定される方法において、上位レイヤで設定される複数のパラメータの中から1つのパラメータをPDCCHまたはEPDCCHで選択する方法の別の1つは、PDCCHまたはEPDCCHで送信されるDCIのTPCコマンドフィールドを用いることである。TPCコマンドフィールドは送信電力制御を行うための情報(TPCコマンド)を通知するために用いられる。明示的に決定される方法において、TPCコマンドフィールドの値が、上位レイヤで設定される複数のパラメータの中から1つのパラメータを選択するために用いられる。すなわち、HARQ応答情報の送信に用いられるPUCCHリソースは、上位レイヤで設定される複数のパラメータと、関連するPDCCHまたはEPDCCHで送信されるDCIのTPCコマンドフィールドとによって、決定される。
また、明示的に決定される方法において、上位レイヤで設定される複数のパラメータの中から1つのパラメータをPDCCHまたはEPDCCHで選択する方法の別の1つは、PDCCHで送信されるDCIのTPCコマンドフィールドを用いる、そして、EPDCCHで送信されるDCIのAROフィールドを用いることである。すなわち、明示的に決定される方法において、PDCCHでDCIを受信した場合には、DCIのTPCコマンドフィールドを用いて上位レイヤで設定される複数のパラメータの中から1つのパラメータが選択され、EPDCCHでDCIを受信した場合には、DCIのAROフィールドを用いて上位レイヤで設定される複数のパラメータの中から1つのパラメータが選択されてもよい。
対応するPDCCH/EPDCCHの検出によって指示されたプライマリーセルにおける1つのPDSCHを受信し、プライマリーセルのUL−DL設定が0に属している場合、移動局装置1は黙示的に決定される方法または明示的に決定される方法を用いて、1つのPUCCHフォーマット1a/1bリソースを選択してもよい。この際、セカンダリーセルにおいてPDSCHは受信されない。この際、セカンダリーセルが設定されていなくてもよい。
対応するPDCCH/EPDCCHの検出によって指示されたプライマリーセルにおける1つのPDSCHを受信し、プライマリーセルのUL−DL設定が1から6の何れかに属しており、PDCCH/EPDCCHで送信されるDCIのDAI(Downlink Assignment Index)フィールドの値が1と同じである場合、移動局装置1は黙示的に決定される方法または明示的に決定される方法を用いて、1つのPUCCHフォーマット1a/1bリソースを選択してもよい。この際、セカンダリーセルにおいてPDSCHは受信されない。この際、セカンダリーセルが設定されていなくてもよい。
複数の下りリンクサブフレームにおけるPDSCH送信に対するHARQ応答情報を送信できる上りリンクサブフレームであり、対応するPDCCHの検出によって指示されたプライマリーセルにおける1つのPDSCHを受信し、プライマリーセルのUL−DL設定が1から6の何れかに属しており、対応するPDCCHで送信されるDCIのDAI(Downlink Assignment Index)フィールドの値が1より大きい場合、移動局装置1は明示的に決定される方法を用いて、1つのPUCCHフォーマット3リソースを選択してもよい。この際、値が1より大きいDAIを含むDCIのTPCコマンドフィールドが、PUCCHフォーマット3に対する複数のパラメータの中から1つのパラメータを選択するために用いられてもよい。
複数の下りリンクサブフレームにおけるPDSCH送信に対するHARQ応答情報を送信できる上りリンクサブフレームであり、対応するEPDCCHの検出によって指示されたプライマリーセルにおける1つのPDSCHを受信し、プライマリーセルのUL−DL設定が1から6の何れかに属しており、対応するEPDCCHで送信されるDCIのDAI(Downlink Assignment Index)フィールドの値が1より大きい場合、移動局装置1は明示的に決定される方法を用いて、1つのPUCCHフォーマット3リソースを選択してもよい。この際、値が1より大きいDAIを含むDCIのAROフィールドが、PUCCHフォーマット3に対する複数のパラメータの中から1つのパラメータを選択するために用いられてもよい。
セカンダリーセルにおいて少なくとも1つのPDSCHを受信した場合、移動局装置1は明示的に決定される方法を用いて、1つのPUCCHフォーマット3リソースを選択してもよい。この際、セカンダリーセルにおいてPDSCHに対応するPDCCH/EPDCCHで送信されるDCIのTPCコマンドフィールドが、PUCCHフォーマット3に対する複数のパラメータの中から1つのパラメータを選択するために用いられてもよい。この際、対応するPDCCHの検出によって指示されたプライマリーセルにおける1つのPDSCHを受信し、プライマリーセルのUL−DL設定が1から6の何れかに属している場合、値が1より大きいDAIを含むDCIのTPCコマンドフィールドが、PUCCHフォーマット3に対する複数のパラメータの中から1つのパラメータを選択するために用いられてもよい。この際、対応するEPDCCHの検出によって指示されたプライマリーセルにおける1つのPDSCHを受信し、プライマリーセルのUL−DL設定が1から6の何れかに属している場合、値が1より大きいDAIを含むDCIのAROフィールドが、PUCCHフォーマット3に対する複数のパラメータの中から1つのパラメータを選択するために用いられてもよい。この際、移動局装置1は、PUCCHフォーマット3に対する複数のパラメータの中から1つのパラメータを選択するために用いられる、プライマリーセルおよび各セカンダリーセルで送信されるAROフィールドおよびTPCコマンドフィールドは、同じパラメータを示すとみなしてもよい。
すなわち、プライマリーセルのUL−DL設定、DAI、セカンダリーセルでPDSCHを受信したかどうか、セカンダリーセルが設定されたかどうか、などに基づいて、移動局装置1は黙示的に決定される方法または明示的に決定される方法を選択してもよい。
なお、DAIは、UL−DL設定が1から6の何れかに属する場合に送信される。DAIは、複数の下りリンクサブフレームにおけるPDSCH送信に対するHARQ応答情報を送信できる1つの上りリンクサブフレームに対応する複数の下りリンクサブフレームのうちの現在のサブフレームまでにPDSCH送信を割り当てるPDCCH/EPDCCHおよび下りリンクSPSリリースを指示するPDCCH/EPDCCHの累積値を示す。
本発明に関わる基地局装置3、および移動局装置1で動作するプログラムは、本発明に関わる上記実施形態の機能を実現するように、CPU(Central Processing Unit)等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)であっても良い。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAM(Random Access Memory)に蓄積され、その後、Flash ROM(Read Only Memory)などの各種ROMやHDD(Hard Disk Drive)に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行われる。
なお、上述した実施形態における移動局装置1、基地局装置3の一部、をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。
なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、移動局装置1、又は基地局装置3に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
また、上述した実施形態における基地局装置3は、複数の装置から構成される集合体(装置グループ)として実現することもできる。装置グループを構成する装置の各々は、上述した実施形態に関わる基地局装置3の各機能または各機能ブロックの一部、または、全部を備えてもよい。装置グループとして、基地局装置3の一通りの各機能または各機能ブロックを有していればよい。また、上述した実施形態に関わる移動局装置1は、集合体としての基地局装置と通信することも可能である。
また、上述した実施形態における基地局装置3は、EUTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)であってもよい。また、上述した実施形態における基地局装置3は、eNodeBに対する上位ノードの機能の一部または全部を有してもよい。
また、上述した実施形態における移動局装置1、基地局装置3の一部、又は全部を典型的には集積回路であるLSIとして実現してもよいし、チップセットとして実現してもよい。移動局装置1、基地局装置3の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、又は全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、又は汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
また、上述した実施形態では、端末装置もしくは通信装置の一例として移動局装置を記載したが、本願発明は、これに限定されるものではなく、屋内外に設置される据え置き型、または非可動型の電子機器、たとえば、AV機器、キッチン機器、掃除・洗濯機器、空調機器、オフィス機器、自動販売機、その他生活機器などの端末装置もしくは通信装置にも適用出来る。
以上、この発明の実施形態に関して図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、本発明は、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態に記載された要素であり、同様の効果を奏する要素同士を置換した構成も含まれる。