JPWO2015045659A1 - 通信制御装置、通信制御方法、端末装置及び情報処理装置 - Google Patents

通信制御装置、通信制御方法、端末装置及び情報処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ビームフォーミング処理が行われる場合に適切な送信電力でアップリンク送信を行うことを可能にする。【解決手段】アップリンクの送信電力を決定するための制御情報を取得する取得部と、端末装置への上記制御情報の送信を制御する通信制御部と、を備える通信制御装置が提供される。上記制御情報は、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに応じた送信電力の調整のための調整情報を含む。【選択図】図14

Description

本開示は、通信制御装置、通信制御方法、端末装置及び情報処理装置に関する。
近年、複数のアンテナ素子を有する基地局が当該複数のアンテナ素子を使用して端末装置へのビームを形成するビームフォーミングという技術が広く知られている。例えば、LTE(Long Term Evolution)のリリース10では、基地局が8本のアンテナを搭載することが規格化されている。
ビームフォーミングでは、各アンテナ素子の信号に重み係数を乗算することにより、所望の方向へのビームが形成される。例えば、LTEにおいて、端末装置が、基地局により送信されるリファレンス信号の受信に応じて、コードブックに含まれる重み係数のセット(即ち、プリコーディング行列)のうちの推奨セットを選択し、基地局に通知する。あるいは、基地局が、端末装置により送信されるリファレンス信号の受信に応じて、重み係数のセットを算出する。
例えば、特許文献1には、アップリンク信号による他の信号への干渉を回避するために端末装置が指向性ビームによりアップリンク信号を送信する技術が開示されている。
特表2013−519313号公報
しかし、従来の技術では、ビームフォーミング処理が行われる場合にアップリンクの送信電力が適切な大きさにならないことがあり得る。
例えば、特許文献1に開示されているように端末装置が指向性ビームによりアップリンク信号を送信することも考えられるが、端末装置は多数のアンテナを搭載できないこと、及び端末装置への到来波の角度分布は広いことから、端末装置が指向性ビームによりアップリンク信号を送信することは現実的ではない。そのため、基地局がアップリンク信号に対してビームフォーミング処理(例えば、重み係数の乗算)を行うことが望ましい。しかし、基地局においてアップリンクのビームフォーミング処理が行われる場合に、端末装置は、過大な送信電力でアップリンク信号を送信し得る。その結果、当該アップリンク信号が他の信号に干渉する可能性がある。
また、例えば、CRS(Cell-Specific Reference Signal)に対するダウンリンクのビームフォーミング処理が行われ得る。即ち、CRSが指向性ビームにより送信され得る。この場合に、端末装置は、伝搬損失(パスロス)として小さい値を算出し、当該伝搬損失に基づいて、小さい送信電力でアップリンク信号を送信し得る。そのため、基地局におけるアップリンク信号の受信電力が不十分になる可能性がある。即ち、端末装置は、不十分な送信電力でアップリンク信号を送信し得る。その結果、アップリンクの通信品質が低くなり得る。
そこで、ビームフォーミング処理が行われる場合に適切な送信電力でアップリンク送信を行うことを可能にする仕組みが提供されることが望ましい。
本開示によれば、アップリンクの送信電力を決定するための制御情報を取得する取得部と、端末装置への上記制御情報の送信を制御する通信制御部と、を備える通信制御装置が提供される。上記制御情報は、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに応じた送信電力の調整のための調整情報を含む。
また、本開示によれば、アップリンクの送信電力を決定するための制御情報を取得することと、端末装置への上記制御情報の送信をプロセッサにより制御することと、を含む通信制御方法が提供される。上記制御情報は、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに応じた送信電力の調整のための調整情報を含む。
また、本開示によれば、アップリンクの送信電力を決定するための制御情報を取得する取得部と、上記制御情報に基づいて、アップリンクの送信電力を制御する通信制御部と、
を備える端末装置が提供される。上記制御情報は、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに関するゲイン関連情報を含む。
また、本開示によれば、アップリンクの送信電力を決定するための制御情報を取得することと、上記制御情報に基づいて、アップリンクの送信電力をプロセッサにより制御することと、を含む通信制御方法が提供される。上記制御情報は、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに関するゲイン関連情報を含む。
また、本開示によれば、プログラムを記憶するメモリと、上記プログラムを実行可能な1つ以上のプロセッサと、を備える情報処理装置が提供される。上記プログラムは、アップリンクの送信電力を決定するための制御情報を取得することと、上記制御情報に基づいて、アップリンクの送信電力を制御することと、を実行させるためのプログラムである。上記制御情報は、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに関するゲイン関連情報を含む。
以上説明したように本開示によれば、ビームフォーミング処理が行われる場合に適切な送信電力でアップリンク送信を行うことが可能となる。なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記効果とともに、又は上記効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、又は本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
各アンテナ素子の位置とビームの3次元方向との関係を説明するための説明図である。 ビームフォーミングのための重み係数の利用手法の一例を説明するための説明図である。 プリコーディング行列が規定されたコードブックの一例を説明するための説明図である。 セクタアンテナにより形成されるセルの一例を説明するための説明図である。 ビームによるゲインの向上の例を説明するための説明図である。 アンテナ素子数とアンテナゲインのピークとの関係の例を説明するための説明図である。 各リソースブロックにおけるCRSの送信の一例を説明するための説明図である。 過大な送信電力でアップリンク信号が送信されるケースの一例を説明するための説明図である。 本開示の実施形態に係る通信システムの概略的な構成の一例を示す説明図である。 基地局により形成される3次元ビームの例を説明するための説明図である。 3次元ビームによるダウンリンク信号の送受信の例を説明するための説明図である。 第1の実施形態に係る基地局の構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る端末装置の構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る基地局側の通信制御処理の概略的な流れの一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る端末装置側の通信制御処理の概略的な流れの一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る基地局の構成の一例を示すブロック図である。 第2の実施形態に係る端末装置の構成の一例を示すブロック図である。 第2の実施形態に係る基地局側の通信制御処理の概略的な流れの一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る端末装置側の通信制御処理の概略的な流れの一例を示すフローチャートである。 本開示に係る技術が適用され得るeNBの概略的な構成の第1の例を示すブロック図である。 本開示に係る技術が適用され得るeNBの概略的な構成の第2の例を示すブロック図である。 本開示に係る技術が適用され得るスマートフォンの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 本開示に係る技術が適用され得るカーナビゲーション装置の概略的な構成の一例を示すブロック図である。
以下に添付の図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。例えば、実質的に同一の機能構成を有する複数の要素を、必要に応じて端末装置200A、200B及び200Cのように区別する。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。例えば、端末装置200A、200B及び200Cを特に区別する必要が無い場合には、単に端末装置200と称する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.はじめに
2.通信システムの概略的な構成
3.第1の実施形態
3.1.基地局の構成
3.2.端末装置の構成
3.3.具体的なケース
3.3.1.ケース1
3.3.2.ケース2
3.3.3.ケース3
3.4.処理の流れ
4.第2の実施形態
4.1.基地局の構成
4.2.端末装置の構成
4.3.具体的なケース
4.3.1.ケース1
4.3.2.ケース2
4.3.3.ケース3
4.4.処理の流れ
5.応用例
5.1.基地局に関する応用例
5.2.端末装置に関する応用例
6.まとめ
<<<1.はじめに>>>
まず、図1〜図8を参照して、ビームフォーミングに関する動向、ビームフォーミングに関するいくつかの考察、ビームフォーミングに関する課題、及び本開示の実施形態に係る手段を説明する。
(ビームフォーミングに関する動向)
近年の移動体データ通信端末の普及により、爆発的に増加するトラフィックへの対応が急務となっている。そのため、3GPP(Third Generation Partnership Project)では、MU−MIMO(Multi-User Multiple-Input and Multiple-Output)、CoMP(Coordinated Multipoint transmission/reception)等の、通信容量を増加させるための技術が検討されている。
LTEのリリース10では、基地局が8本のアンテナを搭載することが規格化されている。よって、当該アンテナによれば、SU−MIMO(Single-User Multiple-Input and Multiple-Output)の場合に8レイヤのMIMOを実現することができる。8レイヤのMIMOとは、独立な8つのストリームを空間的に多重する技術である。また、4ユーザに2レイヤのMU−MIMOを実現することもできる。
端末装置ではアンテナの配置のためのスペースが小さいこと、及び端末装置の処理能力には限界があることに起因して、端末装置のアンテナを増やすことは難しい。しかし、近年のアンテナ実装技術の進歩により、基地局に100本程度のアンテナを配置することは不可能ではなくなってきている。
このように100本程度のアンテナを基地局が備えることにより、アンテナにより形成されるビームの半値幅(−3dBのアンテナゲインを伴う角度)は、狭くなることが予想される。即ち、鋭いビームを形成することが可能になることが予想される。さらに、アンテナ素子を平面に配置することにより、所望の3次元方向へのビームを形成することが可能になる。このような3次元方向へのビームで、基地局よりも高い位置にある特定のビルに向けて信号を送信することが、提案されている。
また、アンテナ本数が増えるので、MU−MIMOでのユーザ数を増やすことが可能になる。端末装置のアンテナ数が2本である場合には、1つの端末装置についての空間的に独立したストリームの数は2本であるので、1つの端末装置についてのストリーム数を増やすよりも、MU−MIMOのユーザ数を増やす方が合理的である。以上の様な理由でLTEのダウンリンクにおけるビームフォーミングの高度化が期待されている。
アンテナ本数が多くなるほど鋭いビームが形成でき、多くのセクタを形成できることので、基地局当たりのユーザの多重数を多くできる。
(3次元ビームフォーミングの重み係数の算出手法)
ビームフォーミングのための各アンテナ素子の重み係数は、複素数として表される。この点について図1を参照して具体的に説明する。
図1は、各アンテナ素子の位置とビームの3次元方向との関係を説明するための説明図である。図1を参照すると、格子状に配置されたアンテナ素子が示されている。また、アンテナ素子が配置された平面上の直行する2つの軸x、y、及び、当該平面に直行する1つの軸zも示されている。ここで、形成すべきビームの方向は、例えば、角度phi(ギリシャ文字)及び角度theta(ギリシャ文字)で表される。角度phi(ギリシャ文字)は、ビーム方向のうちのxy平面の成分とx軸とのなす角度である。また、角度theta(ギリシャ文字)は、ビーム方向とz軸とのなす角度である。この場合に、例えば、x軸方向においてm番目に配置され、y軸方向においてn番目に配置されるアンテナ素子の重み係数Vm,nは、以下のように表され得る。
Figure 2015045659
fは周波数であり、cは光速である。また、jは複素数における虚数単位である。また、dは、x軸方向におけるアンテナ素子の間隔であり、dは、y軸方向におけるアンテナ素子間の間隔である。なお、アンテナ素子の座標は、以下のように表される。
Figure 2015045659
所望の3次元方向が決定されると、当該方向及び周波数fに基づいて、各アンテナ素子の重み係数を上述した式により求めることができる。このような重み係数は例えば図2に示されるように用いられる。
図2は、ビームフォーミングのための重み係数の利用手法の一例を説明するための説明図である。図2を参照すると、各アンテナ素子71に対応する送信信号73には、各アンテナ素子71の重み係数75が複素乗算される。そして、重み係数75が複素乗算された当該送信信号が、アンテナ素子71から送信される。例えば、重み係数75の複素乗算は、デジタル信号に対して行われる。
重み係数の算出の手法の一例を説明したが、重み係数の算出手法はこれに限られない。様々な算出手法が適用され得る。
(LTEにおけるビームフォーミング)
LTEにおけるビームフォーミングは、コードブックに基づくプリコーディングを使用する方式と、コードブックに基づかないプリコーディングを使用する方式とに大別される。また、コードブックに基づくプリコーディングを使用する方式には、閉ループによる手法と開ループによる手法とがある。
(コードブックに基づくプリコーディングを使用する方式)
基地局は例えば4本までのアンテナからそれぞれユニークなリファレンス信号(例えば、CRS(Cell-Specific Reference Signal))を送信する。端末装置は、基地局の送信アンテナ本数に応じたCRSを測定することによりチャネル特性を推定し、信号品質が所定の条件を満たすように最適な重み係数のセット(プリコーディング行列)を算出する。例えば、端末装置は、受信信号のSINR(Signal to Interference and Noise power Ratio)が最大になるようにプリコーディング行列を算出する。
最適なプリコーディング行列そのものの通知によるオーバーヘッドの増加を回避するため、端末装置は、コードブックの中のプリコーディング行列候補から最適なプリコーディング行列に最も近いプリコーディング行列を選択し、基地局に通知する。以下、図3を参照してコードブックの具体例を説明する。
図3は、プリコーディング行列が規定されたコードブックの一例を説明するための説明図である。図3を参照すると、レイヤ数が1の場合の4つのプリコーディング行列候補と、レイヤ数が2の場合の4つのプリコーディング行列候補とを含むコードブックが示されている。当該コードブックは、3GPPのTS36.211のTable 6.3.4.2.3−1に規定されている。コードブックの中の各行列の行数及び列数は、それぞれ、送信アンテナ数及びレイヤ数(データストリーム数)に基づく。端末装置は、例えば、レイヤ数1の4つのプリコーディング行列候補から最適なプリコーディング行列候補を決定し、決定されたプリコーディング行列候補を推奨プリコーディング行列として基地局に通知する。推奨プリコーディング行列は、推奨プリコーディング行列に対応するコードブックインデックスを通知することにより通知される。例えば、基地局は、通知された推奨プリコーディング行列を使用して、端末装置宛のデータを送信する(閉ループによる手法)。一方、基地局は、推奨プリコーディング行列を使用しない場合に、使用するプリコーディング行列に対応するコードブックインデックスを端末装置に通知する(開ループの手法)。なお、推奨プリコーディング行列は、重み係数の推奨セットとも言える。また、コードブックインデックスは、PMI(Precoding Matrix Indicator)とも呼ばれることがある。
なお、アンテナ数が4の場合のコードブックは、3GPPのTS36.211のTable 6.3.4.2.3−2に規定されている。また、アンテナ数が8の場合における、CSI(Channel State Information)リファレンス信号に対するCSIレポーティングのためのコードブックは、3GPPのTS36.213のTable 7.2.4−1に規定されている。
(アップリンクのビームフォーミング処理)
基地局は、ダウンリンクのビームフォーミング処理(即ち、ビームフォーミングのための処理)として、指向性ビームを形成するための重み係数をダウンリンク信号に乗算する。結果として、当該ダウンリンク信号は、指向性ビームとして空間に放射される。上記重み係数は、例えば、端末装置により通知される重み係数の推奨セットである。
一方、基地局は、アップリンクのビームフォーミング処理として、受信されたアップリンク信号に重み係数を乗算する。結果として、当該アップリンク信号についても、指向性ビームとして空間に放射されたダウンリンク信号と同様の効果が得られる。
例えばFDD(Frequency Division Duplex)が採用される場合には、ダウンリンクのための周波数帯域と、アプリンクのための周波数帯域とが異なるので、ダウンリンク用の重み係数をアップリンクのビームフォーミング処理に適用することはできない。そのため、FDDが採用される場合には、アップリンクのチャネル特性の推定が別途必要になる。例えば、端末装置は、アップリンクでサウンディングリファレンス信号を送信する。そして、基地局は、当該サウンディングリファレンス信号の受信に応じてアップリンクのチャネル特性を推定し、当該チャネル特性に基づいて、重み係数のセットを算出する。その後、当該重み係数のセットが、アップリンクのビームフォーミング処理で使用される。
なお、アップリンクのビームフォーミング処理は、規格化されておらず、実装に依存する。端末装置は、アップリンクのビームフォーミング処理が行われているか否かを判別できない。
(基地局のセルの大きさ)
従来の基地局のサービスエリアの大きさ(即ち、セルの大きさ)は、使用される周波数帯域における伝搬損失特性から求められる。なお、許容伝搬損失は、端末装置の所要受信電力、基地局の送信電力、及び送受信アンテナゲインなどから求められる。
基地局がダウンリンクで送信するCRSは、基地局ごとに割り当てられるセルIDに応じて一意に決まる信号系列で構成される。端末装置は、基地局によりダウンリンクで送信されるCRSの受信強度を測定し、例えばあるセルについての当該受信強度が所定の強度を超える場合に基地局に報告する。そして、基地局は、例えば、上記端末装置の上記あるセルへのハンドオーバを決定する。即ち、CRSの送信電力は、サービスエリアの大きさに影響する。
(無指向性エリア)
例えば、セルの中心に配置され、当該セル全体にサービスを提供する基地局は、無指向性アンテナを有する。無指向性アンテナとは、水平面での指向性を有さず、どの方向にも一様に電波を放射するアンテナである。無指向性アンテナにより形成されるサービスエリアの大きさは、基地局の送信電力と伝搬損失とによって決まる。
また、例えば、市街地のような多数の端末装置が存在するエリアでは、セルの中心に基地局を配置するのではなく、3つのセル(セクタとも呼ばれる)が接する位置に基地局が配置される。これにより、1つの基地局が、3つのセルでサービスを提供することが可能になる。このような場合に、基地局は、上記3つのセルに電波を放射するセクタアンテナを有する。セクタアンテナは、ダイポールアンテナの背面に金属製の反射器を配置することにより実現される。以下、図4を参照して、セクタアンテナにより形成されるセルの具体例を説明する。
図4は、セクタアンテナにより形成されるセルの一例を説明するための説明図である。図4を参照すると、3つのセル(セクタ)を形成するセクタアンテナのビーム幅(−60度〜60度)が示されている。当該ビーム幅は、アンテナゲインが−3dBとなる幅として定義される。このようなビームが3つの方向に向けられることにより、3つのセルが形成される。形成される3つのセルの大きさも、基地局の送信電力と伝搬損失とにより決まる。
なお、本明細書では、ビームフォーミングを伴わない電波に対応するサービスエリアを無指向性エリアと呼ぶ。当該電波は、例えば、無指向性アンテナにより放射される無指向性の電波であってもよく、又はセクタアンテナにより放射されるセクタビームであってもよい。あるいは、上記電波は、指向性アンテナが有する複数のアンテナ素子の一部により放射される電波であってもよい。なお、上記無指向性エリアは、送信電力及び伝搬損失から大きさが決まるサービスエリアとも言える。
(指向性エリア)
本明細書では、3次元ビーム(即ち、3次元方向へのビーム)のような鋭いビームに対応するサービスエリア(通信領域)を指向性エリアと呼ぶ。無指向性エリア内の電波強度は、セルの中心に近いほど強く、セルの周辺に近いほど弱いが、指向性エリア内の電波強度は、比較的一定に保たれている。
(アップリンク信号の送信電力)
3GPPのTS36.213では、サブフレームiで、サービングセルcにおいてアップリンクのデータチャネルで端末装置により使用される送信電力PPUSCH,c(i)(dBm)が、以下のように規定されている。
Figure 2015045659
CMAX,c(i)は、端末装置の最大送信電力である。MPUSCH,c(i)は、周波数方向に並ぶリソースブロック数に応じて決まる帯域幅である。PO_PUSCH,c(j)は、システム情報の一部として報知されるセル固有の所望の受信電力である。PLは、システム情報の一部として報知されるCRSの送信電力と、端末装置により測定されるCRSの受信電力とから推定される、ダウンリンクの伝搬損失である。alpha(j)(alphaはギリシャ文字)は、システム情報の一部として報知される伝搬損失推定値の係数である。f(i)は、スケジューリング情報などで通知される送信電力制御(Transmit Power Control:TPC)コマンドによる調整電力の累計値である。deltaTF,c(i)(deltaはギリシャ文字)は、変調方式及び符号化率などに応じて決まる所望のSINRに対する送信電力のオフセットである。
上述したようにアップリンクの送信電力が決定される。例えば、CRSが3次元ビームにより送信される場合にも、CRSの送信電力は、端末装置のアップリンクの送信電力に影響する。そのため、CRSの送信電力は、アップリンク信号による干渉にも影響する。ユーザ容量及びスループットなどを最大化するためには、基地局が3次元ビームにより送信するCRSの電力を適切に決める必要がある。
(ビーム幅とアンテナゲイン)
ビームが鋭くなると、放射される電波のエネルギーが集中するので、ゲインが上がる。以下、図5を参照してよりこの点をより詳細に説明する。
図5は、ビームによるゲインの向上の例を説明するための説明図である。図5を参照すると、アンテナが配置される位置77が示されている。例えば、無指向性アンテナが位置77に配置される場合に、当該無指向性アンテナにより放射される電波は、球状の領域78に到達する。一方、3次元ビームを形成可能な指向性アンテナが位置77に配置される場合に、当該指向性アンテナにより放射される放射角theta(ギリシャ文字)の電波(即ち、当該指向性アンテナにより形成される放射角thetaの3次元ビーム)は、領域79に到達する。このように、ビームが鋭くなると、電波の到達領域が狭くなり、電波のエネルギーが狭い領域に集中する。一例として、球状の領域78に到達する電波を放射する無指向性アンテナのアンテナゲインが1である場合に、放射角thetaの3次元ビームを形成する指向性アンテナのアンテナゲインGは以下のように表される。
Figure 2015045659
なお、指向性アンテナのアンテナ素子数が増えると、指向性アンテナによってより鋭いビームを形成することが可能になる。即ち、指向性アンテナのアンテナ素子数が増えると、指向性アンテナのゲインのピークが向上する。以下、この点について、図6を参照して具体例を説明する。
図6は、アンテナ素子数とアンテナゲインのピークとの関係の例を説明するための説明図である。図6を参照すると、アンテナ素子数に対するアンテナゲインを示すグラフが示されている。このように、アンテナ素子数が増加すると、アンテナゲインのピークが向上する。
(3次元ビームによる仮想的なセルの形成)
一般的なビームフォーミングでは、基地局が有するアンテナ素子の数の増加に伴い、ビームフォーミングに関連する負荷も増大し得る。例えば、アンテナ素子の数の増加に伴い、重み係数の数も増加するので、重み係数のセットを算出するための処理が増大する。即ち、端末装置又は基地局の処理の観点での負荷が増大する。また、例えば、アンテナ素子の数の増加に伴い、コードブックのサイズが大きくなるので、重み係数の推奨セットの通知のためにより多くの無線リソースが必要になり、その結果オーバーヘッドが増大する。即ち、無線リソースの観点での負荷が増大する。
上記負荷の増大を抑えるために、個別の3次元ビームにセルIDを割り当てることにより、3次元ビームに対応する通信領域(即ち、ビームが届く領域)を仮想的なセルとして扱うことも、考えられる。この場合に、例えば、基地局が個別の3次元ビームのためのCRSを当該個別の3次元ビームにより送信することが考えられる。さらに、例えば、基地局が上記個別の3次元ビームのための同期信号又はシステム情報などを当該個別の3次元ビームにより送信することも考えられる。上記同期信号は、例えば、PSS(Primary Synchronization Signal)及びSSS(Secondary Synchronization Signal)を含む。また、上記システム情報は、例えば、マスタ情報ブロック(Master Information Block:MIB)及びシステム情報ブロック(System Information Block:SIB)を含む。
例えば、端末装置は、3次元ビームに対応する通信領域(即ち、仮想的なセル)に入ると、3次元ビームにより送信される同期信号を用いて同期し、3次元ビームにより送信されるシステム情報を取得する。そして、端末装置は、3次元ビームにより送信されるCRSについての測定(measurement)を行い、当該測定の結果が所定の条件を満たすと、基地局への当該測定の報告を行う。その後、例えば、基地局は、上記通信領域(即ち、仮想的なセル)への上記端末装置のハンドオーバを行う。
例えば、基地局は、3次元ビームに対応する仮想的なセルに属する端末装置へのダウンリンク信号に重み係数を乗算することにより、当該ダウンリンク信号を上記3次元ビームにより送信する。なお、基地局は、上記端末装置からのアップリンク信号に重み係数を乗算することにより、アップリンクのビームフォーミング処理を行ってもよい。
(CRSの送信)
通常、CRSは、各リソースブロックで送信される。以下、図7を参照して各リソースブロックにおけるCRSの送信の具体例を説明する。
図7は、各リソースブロックにおけるCRSの送信の一例を説明するための説明図である。図7を参照すると、サブフレーム81内で時間方向に並ぶ2つのリソースブロック83が示されている。各リソースブロック83は、時間方向において、1スロット(即ち、7OFDMシンボル)の幅を有する。また、各リソースブロック83は、周波数方向において12サブキャリアの幅85を有する。時間方向において1OFDMの幅を有し、周波数方向において1サブキャリアの幅を有する無線リソースは、リソースエレメントと呼ばれる。各リソースブロック83に含まれるいくつかのリソースエレメントが、CRSに割り当てられ、CRSは、割り当てられたリソースエレメントで送信される。具体的には、各リソースブロック内の1番目のOFDMシンボルに対応するリソースエレメントのうちの、6サブキャリアの間隔を有する2つのリソースエレメントが、CRSに割り当てられる。また、リソースブロック内の3番目のOFDMシンボルに対応するリソースエレメントのうちの、6サブキャリアの間隔を有する2つのリソースエレメントも、CRSに割り当てられる。この例では、CRSは、リソースエレメント87A〜87Fで送信される。
なお、CRSは、無指向性エリアで送信されてもよく、指向性エリアで送信されてもよい。
(ビームフォーミングに関する課題)
ビームフォーミング処理が行われる場合にアップリンクの送信電力が適切な大きさにならないことがあり得る。
・ケース1:基地局でのアップリンクのビームフォーミング処理が行わるケース
例えば、端末装置が指向性ビームによりアップリンク信号を送信することも考えられるが、端末装置は多数のアンテナを搭載できないこと、及び端末装置への到来波の角度分布は広いことから、端末装置が指向性ビームによりアップリンク信号を送信することは現実的ではない。そのため、基地局がアップリンク信号に対してビームフォーミング処理(例えば、重み係数の乗算)を行うことが望ましい。
しかし、基地局においてアップリンクのビームフォーミング処理が行われる場合に、端末装置は、過大な送信電力でアップリンク信号を送信し得る。その結果、当該アップリンク信号が他の信号に干渉する可能性がある。
具体的には、例えば、ダウンリンク信号のうちのデータ信号は、指向性ビームにより送信され、CRSは、ビームフォーミングを伴わない電波(例えば、無指向性アンテナにより放射される無指向性の電波、又はセクタアンテナにより放射されるセクタビームなど)により送信される。この場合に、端末装置におけるCRSの受信電力は、端末装置におけるデータ信号の受信電力と比べて小さい。結果として、端末装置は、CRSの受信電力に基づいてアップリンクの送信電力として大きい送信電力を算出し、当該大きい送信電力でアップリンク信号を送信する。しかし、基地局においてアップリンク信号に対するビームフォーミング処理が行われる場合には、基地局における当該アップリンク信号の受信電力は、必要以上に大きくなる。このように、端末装置は、必要以上に大きい送信電力(即ち、過大な送信電力)でアップリンク信号を送信し得る。その結果、当該アップリンク信号が他の信号に干渉する可能性がある。以下、この点について図8を参照して具体例を説明する。
図8は、過大な送信電力でアップリンク信号が送信されるケースの一例を説明するための説明図である。図8を参照すると、図8を参照すると、互いに隣接する基地局91A及び基地局91Bが示されている。また、基地局91Aのセル92A及び基地局91Bのセル92Bも示されている。さらに、セル92内の高層ビル93内に配置されるスモール基地局94、及び当該スモール基地局94のスモールセル95も示されている。セル92A及びセル92B、並びにスモールセル95は、無指向性エリアである。さらに、セル92B内の高層ビル93内に位置する端末装置96A〜96Eが、示されている。例えば、基地局91Aは、3次元ビーム97によりデータ信号を送信し、無指向性の電波によりCRSを送信する。この場合に、端末装置96AにおいてCRSの受信電力は小さい。結果として、端末装置は、CRSの受信電力に基づいてアップリンクの送信電力として大きい送信電力を算出し、当該大きい送信電力でアップリンク信号98を送信する。アップリンク信号98は、指向性ビームではなく、無指向性の電波により送信されるので、結果として、基地局91Aに隣接する基地局91B、スモール基地局94が受信する信号及びいずれかの他の端末装置96が送信する信号に干渉する可能性がある。
例えばこのように、基地局でのアップリンクのビームフォーミング処理が行わるケースでは、端末装置は過大な送信電力でアップリンク信号を送信し得る。とりわけ、CRSがビームフォーミングを伴わない電波(例えば、無指向性アンテナにより放射される無指向性の電波、又はセクタアンテナにより放射されるセクタビームなど)により送信される場合に、このような過大の送信電力での送信の可能性が高くなる。
・ケース2:CRSに対するダウンリンクのビームフォーミング処理が行われるケース
例えば、CRSに対するダウンリンクのビームフォーミング処理が行われ得る。即ち、CRSが指向性ビームにより送信され得る。この場合に、端末装置は、伝搬損失として小さい値を算出し、当該伝搬損失に基づいて、小さい送信電力でアップリンク信号を送信し得る。そのため、基地局におけるアップリンク信号の受信電力が不十分になる可能性がある。即ち、端末装置は、不十分な送信電力でアップリンク信号を送信し得る。その結果、アップリンクの通信品質が低下し得る。
具体的には、例えば、ダウンリンク信号のうちのデータ信号のみではなくCRSも、指向性ビームにより送信される。この場合には、ビームフォーミングを伴わない電波によりCRSが送信される場合よりも、CRSの送信電力とCRSの受信電力との差は小さい。そのため、端末装置は、伝搬損失として小さい値を算出する。その結果、アップリンクの送信電力として、小さい値が算出される。即ち、端末装置は、アップリンク信号を小さい送信電力で送信する。そして、とりわけ基地局におけるアップリンクのビームフォーミング処理が行われない場合には、基地局におけるアップリンクの受信電力が不十分になり得る。即ち、端末装置は、不十分な送信電力でアップリンク信号を送信し得る。その結果、アップリンクの通信品質が低下し得る。
例えばこのように、CRSが指向性ビームにより送信されるケースでは、端末装置は不十分な送信電力でアップリンク信号を送信し得る。とりわけ、基地局におけるアップリンクのビームフォーミング処理が行われない場合には、このような不十分な送信電力での送信の可能性が高くなる。
・ケース3:ケース1及びケース2の組合せのケース
例えば、基地局においてアップリンクのビームフォーミング処理が行われ、且つ、CRSに対するダウンリンクのビームフォーミング処理も行われる。この場合に、端末装置は、伝搬損失として小さい値を算出し、当該伝搬損失に基づいて、小さい送信電力でアップリンク信号を送信し得るが、基地局においてアップリンクのビームフォーミング処理により、結果的にアップリンクの受信電力が十分となる可能性もある。このように、アップリンクのビームフォーミング処理により、CRSに対するダウンリンクのビームフォーミング処理に起因してアップリンクの送信電力が不十分な電力になることが回避され得る。あるいは、CRSに対するダウンリンクのビームフォーミング処理により、アップリンクのビームフォーミング処理に起因してアップリンクの送信電力が過大な電力になることが回避され得る。
しかし、例えば、ダウンリンクのビームフォーミング処理とアップリンクのビームフォーミング処理とが対称関係にあるとは限らない。一例として、ダウンリンクのビームフォーミング処理と、アプリンクのビームフォーミング処理との間で、対応するアンテナ素子の数が異なる可能性もある。例えばこのような場合に、アップリンクの送信電力は、過大な送信電力になり得る。あるいは、アップリンクの送信電力は、不十分な送信電力になり得る。
以上のように説明した様々なケースは、例えば以下のようにまとめられる。
Figure 2015045659
・閉ループの電力制御の採用
開ループでの電力制御では、上述したように、アップリンクの送信電力は、過大な送信電力又は不十分な送信電力となり得る。そのため、基地局におけるアップリンクの受信電力が所望の受信電力になるように、閉ループの電力制御として、基地局が、送信電力制御(TPC)コマンドを端末装置に送信し、当該端末装置は、当該TPCコマンドに従って送信電力を調整する。
しかし、このような閉ループの電力制御によってアップリンクの送信電力が適切な送信電力に収束するまでは、当該送信電力は、過大な送信電力又は不十分な送信電力であり得る。そのため、アップリンクの送信電力が適切な送信電力に収束するまでは、当該アップリンク信号が他の信号に干渉し、又はアップリンクの通信品質が低くなる可能性がある。
そこで、本開示の実施形態は、ビームフォーミング処理が行われる場合に適切な送信電力でアップリンク送信を行うことを可能にする。
(本開示の実施形態に係る手段)
・過大な送信電力及び不十分な送信電力の原因
アップリンクの送信電力として、過大な送信電力又は不十分な送信電力が算出される原因として、アップリンクの送信電力の算出式では、ダウンリンクの送信アンテナゲイン及びアップリンクの受信アンテナゲインが考慮されていない。具体的には、例えば、ダウンリンクの送信アンテナゲインとアップリンクの受信アンテナゲインとの差が存在し得ることが考慮されていない。
例えば、上述したケース1のように、アップリンクのビームフォーミング処理が行われる場合には、アップリンクの受信アンテナゲインが大きくなる。しかし、アップリンクの送信電力の算出では、基地局におけるアップリンク信号の所望の受信電力が考慮されるにすぎず、アップリンクの受信アンテナゲインは考慮されない。そのため、アップリンクの送信電力が過大な電力になり得る。
また、例えば、上述したケース2のように、ダウンリンクのビームフォーミング処理が行われる場合には、ダウンリンクの送信アンテナゲインが大きくなる。しかし、たとえCRSに対してビームフォーミング処理が行われたとしても、アップリンクの送信電力の算出では、CRSの送信電力が考慮されるにすぎず、ダウンリンクの送信アンテナゲインは考慮されない。そのため、伝搬損失は過小に評価され、アップリンクの送信電力が不十分な電力になり得る。
さらに、例えば、上述したケース3のように、アップリンクのビームフォーミング処理が行われ、CRSに対してダウンリンクのビームフォーミング処理が行われ得る。その結果、アップリンクの受信アンテナゲイン及びダウンリンクの送信アンテナゲインの両方が大きくなる。しかし、アップリンクの受信アンテナゲインとダウンリンクの送信アンテナゲインとの差が存在し得るにもかかわらず、アップリンクの送信電力の算出では、当該差が考慮されない。そのため、アップリンクの送信電力が過大な電力又は不十分な電力になり得る。
・適切な送信電力を得るための手段
本開示の実施形態では、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに応じたアップリンクの送信電力の調整のための調整情報が、基地局により端末装置へ送信される。これにより、例えば、ビームフォーミング処理が行われる場合に適切な送信電力でアップリンク送信を行うことが可能になる。
<<<2.通信システムの概略的な構成>>>
続いて、図9〜図11を参照して、本開示の実施形態に係る通信システム1の概略的な構成を説明する。図9は、本開示の実施形態に係る通信システム1の概略的な構成の一例を示す説明図である。図9を参照すると、通信システム1は、基地局100及び端末装置200を含む。通信システム1は、例えば、LTE、LTE−Advanced、又はこれらに準ずる通信方式に従ったシステムである。
基地局100は、端末装置200との無線通信を行う。例えば、基地局100は、端末装置200へのダウンリンク信号を送信し、端末装置200は、当該ダウンリンク信号を受信する。また、端末装置200は、基地局100へのアップリンク信号を送信し、基地局100は、当該アップリンク信号を受信する。
・指向性エリアへの信号の送信
例えば、基地局100は、指向性ビームを形成可能な指向性アンテナを備え、指向性ビームによってダウンリンク信号を送信する。当該指向性ビームは、例えば、3次元ビーム(即ち、3次元方向へのビーム)であり、上記指向性アンテナは、3次元ビームを形成可能な指向性アンテナである。即ち、基地局100は、3次元ビームによりダウンリンク信号を送信する。具体的な処理として、例えば、基地局100は、指向性アンテナのアンテナ素子ごとに、ダウンリンク信号に重み係数を乗算する。これにより、ダウンリンク信号が、3次元ビームにより送信される。そして、端末装置200は、3次元ビームによって送信された上記ダウンリンク信号を受信する。以下、図10及び図11を参照して、基地局100により形成される3次元ビームの例、及び、3次元ビームによるダウンリンク信号の送受信の例を説明する。
図10は、基地局100により形成される3次元ビームの例を説明するための説明図である。図10を参照すると、指向性アンテナ101が示されている。指向性アンテナ101は、3次元ビームを形成可能である。図10に示されるように、指向性アンテナ101は、異なる3次元方向への複数の3次元ビーム20を形成する。例えばこのように、指向性アンテナ101は高い位置に配置され、3次元ビーム20は、いずれかの方向(下方向、上方向又は水平方向)に向かって放射される。すると、各3次元ビーム20に対応する通信領域30が発生する。具体的には、3次元ビーム20Aが形成され、3次元ビーム20Aに対応する通信領域30Aが発生する。また、3次元ビーム20Bが形成され、3次元ビーム20Bに対応する通信領域30Bが発生する。
図11は、3次元ビームによるダウンリンク信号の送受信の例を説明するための説明図である。図11を参照すると、基地局100並びに端末装置200A及び端末装置200Bが示されている。さらに、基地局100により形成される3次元ビーム20A及びそれに対応する通信領域30Aと、基地局100により形成される3次元ビーム20B及びそれに対応する通信領域30Bとが、示されている。3次元ビーム20Aは、通信領域30Aにダウンリンク信号を搬送する。即ち、端末装置200Aは、通信領域30Aにおいて、基地局100が3次元ビーム20Aによって送信するダウンリンク信号を受信することができる。また、3次元ビーム20Bは、通信領域30Bにダウンリンク信号を搬送する。即ち、端末装置200Bは、通信領域30Bにおいて、基地局100が3次元ビーム20Bによって送信するダウンリンク信号を受信することができる。なお、3次元ビーム20Aによって送信されるダウンリンク信号の信号強度は、通信領域30Aでは大きいが、通信領域30Bにおいては無視できる程度の小さい。また、3次元ビーム20Bによって送信されるダウンリンク信号の信号強度は、通信領域30Bでは大きいが、通信領域30Aにおいては無視できる程度の小さい。
なお、基地局100は、3次元ビーム20A及び3次元ビーム20Bにより、同一の無線リソース(例えば、同一のリソースブロック)を使用して信号を送信することができる。3次元ビーム20Aは、3次元ビーム20Bが到達する通信領域30Bにはほとんど到達せず、3次元ビーム20Bは、3次元ビーム20Aが到達する通信領域30Aにはほとんど到達しないからである。このように、指向性ビーム(例えば、3次元ビーム)によりユーザを多重化することができる。
・無指向性エリアへの信号の送信
例えば、基地局100は、ビームフォーミングを伴わない電波でもダウンリンク信号を送信する。即ち、基地局100は、指向性エリアに加えて、無指向性エリア(セル10)でもサービスを提供する。上記電波は、無指向性アンテナにより放射される無指向性の電波であってもよく、又はセクタアンテナにより放射されるセクタビームであってもよい。あるいは、上記電波は、指向性アンテナが有する複数のアンテナ素子の一部の使用などにより、ビームフォーミング処理を伴わずに指向性アンテナにより放射される電波であってもよい。
また、無指向性エリアのための周波数帯域と、指向性エリアのための周波数帯域とは、同一の周波数帯域(例えば、同一のコンポーネントキャリア)であってもよく、又は異なる周波数帯域(異なるコンポーネントキャリア)であってもよい。また、無指向性エリア(即ち、セル10)の無線通信と、指向性エリア(即ち、通信領域30)の無線通信との間では、周波数方向及び時間方向における同期(周波数同期及びタイミング同期)が維持されていてもよい。
<<<3.第1の実施形態>>>
続いて、図12〜図15を参照して、本開示の第1の実施形態を説明する。
上述したように、本開示の実施形態では、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに応じたアップリンクの送信電力の調整のための調整情報が、基地局100により端末装置200へ送信される。とりわけ第1の実施形態では、当該調整情報として、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに関するゲイン関連情報が、基地局100により端末装置200へ送信される。
<<3.1.基地局の構成>>
まず、図12を参照して、第1の実施形態に係る基地局100−1の構成の一例を説明する。図12は、第1の実施形態に係る基地局100−1の構成の一例を示すブロック図である。図12を参照すると、基地局100−1は、アンテナ部110、無線通信部120、ネットワーク通信部130、記憶部140及び処理部150を備える。
(アンテナ部110)
アンテナ部110は、無線通信部120により出力される信号を電波として空間に放射する。また、アンテナ部110は、空間の電波を信号に変換し、当該信号を無線通信部120へ出力する。
とりわけ本開示の実施形態では、アンテナ部110は、指向性ビームを形成し、指向性ビームにより信号を送信する。例えば、アンテナ部110は、異なる方向への複数の指向性ビームを形成する。一例として、アンテナ部110は、3次元ビーム(即ち、3次元方向へのビーム)を形成し、3次元ビームにより信号を送信する。例えば、アンテナ部110は、異なる3次元方向への複数の3次元ビームを形成する。
アンテナ部110により形成される指向性ビームの方向(例えば、3次元ビームの3次元方向)は、アンテナ素子に対応する重み係数のセットに応じて決まる。例えば、アンテナ素子ごとの信号に対する重み係数の乗算が処理部150により行われる。その結果、アンテナ部110は、当該重み係数に応じて決まる方向への指向性ビーム(例えば、当該重み係数に応じて決まる3次元方向への3次元ビーム)を形成する。
なお、さらに、アンテナ部110は、ビームフォーミングを伴わない電波を放射し得る。例えば、アンテナ部110は、無指向性アンテナにより無指向性の電波を放射してもよく、又はセクタアンテナによりセクタビームを放射してもよい。あるいは、アンテナ部110は、指向性アンテナが有する複数のアンテナ素子の一部により、ビームフォーミングを伴わない電波を放射してもよい。
アンテナ部110は、例えば、指向性アンテナ101を含む。アンテナ部110は、無指向性のアンテナ又はセクタアンテナをさらに含んでもよい。
(無線通信部120)
無線通信部120は、無線通信を行う。例えば、無線通信部120は、端末装置200へのダウンリンク信号を送信し、端末装置200からのアップリンク信号を受信する。
(ネットワーク通信部130)
ネットワーク通信部130は、他の通信ノードと通信する。例えば、ネットワーク通信部130は、コアネットワークノード又は他の基地局と通信する。
(記憶部140)
記憶部140は、基地局100の動作のためのプログラム及びデータを記憶する。
(処理部150)
処理部150は、基地局100−1の様々な機能を提供する。処理部150は、情報取得部151及び通信制御部153を含む。
(情報取得部151)
情報取得部151は、アップリンクの送信電力を決定するための制御情報を取得する。本開示の実施形態では、上記制御情報は、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに応じた送信電力の調整のための調整情報を含む。
・ゲイン関連情報
とりわけ第1の実施形態では、当該制御情報は、上記調整情報として、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに関するゲイン関連情報を含む。
なお、上記ゲイン関連情報は、上述したようなビームフォーミングに関するケース1、ケース2及びケース3によって異なる情報を含む。この点については後に詳細に説明する。
・パラメータ
例えば、上記制御情報は、アップリンクの送信電力を算出するための1つ以上のパラメータを含む。具体的には、例えば、当該1つ以上のパラメータは、アップリンク信号の所望の受信電力、及びCRSの送信電力を含む。さらに、上記1つ以上のパラメータは、例えば、伝搬損失推定値の係数を含む。
(通信制御部153)
通信制御部153は、基地局100−1の無線通信を制御する。
・制御情報の送信制御
とりわけ本開示の実施形態では、通信制御部153は、端末装置200−1への上記制御情報の送信を制御する。即ち、通信制御部153による制御に応じて、基地局100−1は、上記制御情報を端末装置200−1に送信する。
−ゲイン関連情報
上述したように、とりわけ第1の実施形態では、上記制御情報は、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに関するゲイン関連情報を含む。そして、通信制御部153は、当該ゲイン関連情報の送信を制御する。
例えば、通信制御部153は、上記ゲイン関連情報がシステム情報の一部として指向性ビームにより送信されるように、端末装置200−1への上記ゲイン関連情報の送信を制御する。即ち、通信制御部153による制御に応じて、基地局100−1は、指向性ビームにより、システム情報の一部として上記ゲイン関連情報を端末装置200−1に送信する。換言すると、上記ゲイン関連情報は、指向性エリアに送信される。また、上記ゲイン関連情報は、例えば、上記システム情報のうちのいずれかのシステム情報ブロック(SIB)に含まれる。
具体的な処理として、例えば、通信制御部153は、上記ゲイン関連情報の信号を、当該ゲイン関連情報を含むSIBに割り当てられる無線リソースにマッピングする。そして、通信制御部153は、指向性ビームを形成するための重み係数を、マッピングされた上記信号に乗算する。これにより、上記ゲイン関連情報は、指向性ビームにより、SIBの一部として送信される。なお、上記SIB全体が、指向性ビームにより送信されてもよく、又は、上記SIBのうちの、上記ゲイン関連情報を含む一部のみが、指向性ビームにより送信され、上記SIBのうちの残りが、ビームフォーミングを伴わない電波により送信されてもよい。
このような指向性ビームによる上記ゲイン関連情報の送信により、例えば、指向性ビームごとに異なるゲイン関連情報を送信することが可能になる。そのため、指向性ビームごとにアンテナゲインが異なる場合であっても、当該指向性ビームに対応する適切なゲイン関連情報を端末装置200−1に報知することが可能になる。
なお、上記ゲイン関連情報は、指向性ビームにより送信される代わりに、ビームフォーミングを伴わない電波により送信されてもよい。換言すると、上記ゲイン関連情報は、無指向性エリアに送信されてもよい。この場合に、上記ゲイン関連情報は、システム情報の一部として送信されてもよく、又は個別のシグナリングにより送信されてもよい。通信制御部153は、このように端末装置200−1への上記ゲイン関連情報の送信を制御してもよい。例えば、指向性アンテナにより形成される指向性ビームの間で送信アンテナゲインが共通である場合に、このように、上記ゲイン関連情報が、ビームフォーミングを伴わない電波により送信されてもよい。これにより、ゲイン関連情報の送信に要する処理が軽減され得る。
−パラメータ
上述したように、例えば、上記制御情報は、アップリンクの送信電力を算出するための上記1つ以上のパラメータ(例えば、アップリンク信号の所望の受信電力、CRSの送信電力及び伝搬損失推定値の係数)を含む。そして、通信制御部153は、上記1つ以上のパラメータの送信を制御する。
例えば、上記1つ以上のパラメータも、指向性ビームによりシステム情報の一部として送信される。この場合に、例えば、上記ゲイン関連情報と上記1つ以上のパラメータとは、同一のSIBに含まれてもよく、異なるSIBに含まれてもよい。
なお、上記1つ以上のパラメータは、指向性ビームにより送信される代わりに、ビームフォーミングを伴わない電波により送信されてもよい。換言すると、上記1つ以上のパラメータは、無指向性エリアに送信されてもよい。通信制御部153は、このように端末装置200−1への上記1つ以上のパラメータの送信を制御してもよい。
<<3.2.端末装置の構成>>
次に、図13を参照して、第1の実施形態に係る端末装置200−1の構成の一例を説明する。図13は、第1の実施形態に係る端末装置200−1の構成の一例を示すブロック図である。図13を参照すると、端末装置200−1は、アンテナ部210、無線通信部220、記憶部230、入力部240、表示部250及び処理部260を備える。
(アンテナ部210)
アンテナ部210は、無線通信部220により出力される信号を電波として空間に放射する。また、アンテナ部210は、空間の電波を信号に変換し、当該信号を無線通信部220へ出力する。
(無線通信部220)
無線通信部220は、無線通信を行う。例えば、無線通信部220は、基地局100からのダウンリンク信号を受信し、基地局100へのアップリンク信号を送信する。
(記憶部230)
記憶部230は、端末装置200の動作のためのプログラム及びデータを記憶する。
(入力部240)
入力部240は、端末装置200のユーザによる入力を受け付ける。そして、入力部240は、入力結果を処理部260に提供する。
(表示部250)
表示部250は、端末装置200のユーザに見せるための画面を表示する。例えば、表示部250は、処理部260(表示制御部265)による制御に応じて、上記画面を表示する。
(処理部260)
処理部260は、端末装置200の様々な機能を提供する。処理部260は、情報取得部261、通信制御部263及び表示制御部265を含む。
(情報取得部261)
情報取得部261は、アップリンクの送信電力を決定するための制御情報を取得する。例えば、基地局100−1が、上記制御情報を送信すると、情報取得部261は、当該制御情報を取得する。
・ゲイン関連情報
上述したように、本開示の実施形態では、上記制御情報は、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに応じた送信電力の調整のための調整情報を含む。また、上述したように、とりわけ第1の実施形態では、上記制御情報は、上記調整情報として、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに関するゲイン関連情報を含む。
例えば、基地局100−1は、上記ゲイン関連情報をシステム情報の一部として送信し、情報取得部261は、当該システム情報に含まれる上記ゲイン関連情報を取得する。
なお、上記ゲイン関連情報は、上述したようなビームフォーミングに関するケース1、ケース2及びケース3によって異なる情報を含む。この点については後に詳細に説明する。
・パラメータ
上述したように、例えば、上記制御情報は、アップリンクの送信電力を算出するための1つ以上のパラメータ(例えば、アップリンク信号の所望の受信電力、CRSの送信電力及び伝搬損失推定値の係数)を含む。
例えば、基地局100は、上記1つ以上のパラメータをシステム情報の一部として送信し、情報取得部261は、当該システム情報に含まれる上記1つ以上のパラメータを取得する。
(通信制御部263)
通信制御部263は、上記制御情報に基づいて、アップリンクの送信電力を制御する。
例えば、通信制御部263は、上記制御情報に基づいて、アップリンクの送信電力を算出する。そして、通信制御部263は、算出されたアップリンクの送信電力を設定する。これにより、端末装置200−1は、設定された送信電力で、アップリンク信号を送信する。
上述したように、とりわけ第1の実施形態では、上記制御情報は、上記ゲイン関連情報を含む。また、例えば、上記制御情報は、上記1つ以上のパラメータ(例えば、アップリンク信号の所望の受信電力、CRSの送信電力及び伝搬損失推定値の係数)を含む。即ち、通信制御部263は、上記ゲイン関連情報及び上記1つ以上のパラメータに基づいて、アップリンクの送信電力を算出する。
なお、算出されるアップリンクの送信電力は、上述したようなビームフォーミングに関するケース1、ケース2及びケース3によって異なる。この点については後に詳細に説明する。
(表示制御部265)
表示制御部265は、表示部250による出力画面の表示を制御する。例えば、表示制御部265は、表示部250により表示される出力画面を生成し、当該出力画面を表示部250に表示させる。
<<3.3.具体的なケース>>
次に、ビームフォーミングに関する具体的なケースを説明する。上述したように、ビームに関する具体的なケースとして、ケース1、ケース2及びケース3がある。
<3.3.1.ケース1>
まず、ビームフォーミングに関するケース1を説明する。上述したように、ケース1では、アップリンクのビームフォーミング処理が行われ、CRSに対するダウンリンクのビームフォーミング処理は行われない。
(基地局100−1:情報取得部151)
・ゲイン関連情報
ケース1では、上記ゲイン関連情報は、アップリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のアップリンクの受信アンテナゲインに関する情報(以下、「ULゲイン関連情報」と呼ぶ)を含む。上記受信アンテナゲインは、基地局100−1の受信アンテナゲインである。
具体的には、例えば、上記ULゲイン関連情報は、アップリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のアップリンクの受信アンテナゲインとダウンリンクの送信アンテナゲインとの差を示す情報を含む。上記送信アンテナゲインは、基地局100−1の送信アンテナゲインである。また、ケース1では、上記送信アンテナゲインは、ダウンリンクのビームフォーミング処理を行わない場合のアンテナゲインである。上記受信アンテナゲインを絶対ゲインとしてgR_BFで表し、上記送信アンテナゲインを絶対ゲインとしてgで表すと、上記受信アンテナゲインと上記送信アンテナゲインとのゲイン差G(dB)は、以下のように表される。
Figure 2015045659
ケース1では、例えばこのように、基地局100−1の情報取得部151は、ゲイン差Gを含むULゲイン関連情報を取得する。
なお、ビームフォーミング処理を行わない場合のダウンリンクの送信アンテナゲインgは、例えば、CRSを送信するアンテナ(例えば、無指向性アンテナ又はセクタアンテナ)の送信アンテナゲインである。当然ながら、CRSが指向性アンテナにより送信される場合には、送信アンテナゲインgは、ダウンリンクのビームフォーミング処理が行われない場合の上記指向性アンテナの送信アンテナゲインであってもよい。
(基地局100−1:通信制御部153)
・ビームフォーミング処理の実行
第1のケースでは、通信制御部153は、アップリンクのビームフォーミング処理を行う。具体的には、例えば、通信制御部153は、アンテナ素子ごとに、受信されるアップリンク信号に重み係数を乗算する。
一方、通信制御部153は、CRSに対するダウンリンクのビームフォーミング処理を行わない。具体的には、例えば、通信制御部153は、CRSに重み係数に重み係数を乗算しない。結果として、CRSは、ビームフォーミングを伴わない電波(例えば、無指向性アンテナにより放射される無指向性の電波、又はセクタアンテナにより放射されるセクタビームなど)により送信される。
また、通信制御部153は、例えば、CRSを含まないダウンリンク信号(例えば、データ信号、及びいずれかの制御信号など)に対するダウンリンクのビームフォーミング処理を行う。具体的には、例えば、通信制御部153は、アンテナ素子ごとに、上記ダウンリンク信号に重み係数を乗算する。結果として、上記ダウンリンク信号は、指向性ビーム(例えば、3次元ビーム)により送信される。
(端末装置200−1:情報取得部261)
・ゲイン関連情報
ケース1では、上記ゲイン関連情報は、上記ULゲイン関連情報を含む。即ち、端末装置200−1の情報取得部261は、上記ULゲイン関連情報を取得する。
(端末装置200−1:通信制御部263)
・アップリンクの送信電力の算出
ケース1では、端末装置200−1の通信制御部263は、上記ULゲイン関連情報及び上記1つ以上のパラメータに基づいて、アップリンクの送信電力を算出する。
上述したように、上記ULゲイン関連情報は、例えば、ゲイン差Gを含む。また、上記1つ以上のパラメータは、例えば、アップリンク信号の所望の受信電力、CRSの送信電力、及び伝搬損失推定値の係数を含む。
まず、通信制御部263は、例えば、CRSの送信電力PT_CRS、及び、端末装置200−1により測定されるCRSの受信電力PR_CRSから、ダウンリンクの伝搬損失PL(dB)を以下のように推定する。
Figure 2015045659
そして、通信制御部263は、サブフレームiで、サービングセルcにおいてアップリンクのデータチャネルで端末装置200−1により使用される送信電力PPUSCH,c(i)(dBm)を、以下のように算出する。
Figure 2015045659
CMAX,c(i)は、端末装置の最大送信電力である。MPUSCH,c(i)は、周波数方向に並ぶリソースブロック数に応じて決まる帯域幅である。PO_PUSCH,c(j)は、アップリンク信号の所望の受信電力である。alpha(j)(alphaはギリシャ文字)は、伝搬損失推定値の係数である。f(i)は、スケジューリング情報などで通知されるTPCコマンドによる調整電力の累計値である。deltaTF,c(i)(deltaはギリシャ文字)は、変調方式及び符号化率などに応じて決まる所望のSINRに対する送信電力のオフセットである。
上述したように、ケース1では、アップリンクのビームフォーミング処理が行われるので、アップリンクの送信電力が過大な電力になることが懸念されるが、ULゲイン関連情報(例えば、ゲイン差G)に基づくアップリンクの送信電力の算出により、送信電力が調整される。具体的には、例えば、ゲイン差Gに応じてアップリンクの送信電力がより小さくなる。その結果、アップリンク信号による他の信号への干渉が抑えられ得る。
(その他)
なお、基地局100−1により送信されるULゲイン関連情報は、ゲイン差Gを含む例に限定されない。上記ULゲイン関連情報は、ゲイン差Gの代わりに、上述したようなアップリンクの送信電力PPUSCH,c(i)の算出を可能にする別の情報を含んでもよい。
第1の例として、上記ULゲイン関連情報は、上記受信アンテナゲインを示す情報を含んでもよい。具体的には、上記受信アンテナゲインは、絶対ゲインgR_BFであってもよい。また、上記ゲイン関連情報は、上記送信アンテナゲインを示す情報をさらに含み、当該送信アンテナゲインは、絶対ゲインgであってもよい。これにより、端末装置200−1は、例えばゲイン差Gを算出することも可能になり、上述したようなアップリンクの送信電力PPUSCH,c(i)を算出することが可能になる。
第2の例として、上記ULゲイン関連情報は、アップリンクのビームフォーミング処理に対応するアンテナ素子の数を示す情報であってもよい。アンテナゲインは、アンテナ素子の数に応じて決まる。よって、アップリンクで使用されるアンテナ素子の数(N本)とダウンリンクで使用されるアンテナ素子の数(1本)とから、端末装置200−1は、例えば、アップリンクの受信アンテナゲインとダウンリンクの送信アンテナゲインとのゲイン差Gを算出することも可能になる。そのため、端末装置200−1は、上述したようなアップリンクの送信電力PPUSCH,c(i)を算出することが可能になる。
<3.3.2.ケース2>
次に、ビームフォーミングに関するケース2を説明する。上述したように、第2ケースでは、CRSに対するダウンリンクのビームフォーミング処理は行われ、アップリンクのビームフォーミング処理が行われない。
(基地局100−1:情報取得部151)
・ゲイン関連情報
ケース2では、上記ゲイン関連情報は、ダウンリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のダウンリンクの送信アンテナゲインに関する情報(以下、「DLゲイン関連情報」と呼ぶ)を含む。上記送信アンテナゲインは、基地局100−1の送信アンテナゲインである。
具体的には、例えば、上記DLゲイン関連情報は、ダウンリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のダウンリンクの送信アンテナゲインとアップリンクの受信アンテナゲインとの差を示す情報を含む。上記受信アンテナゲインは、基地局100−1の受信アンテナゲインである。また、ケース2では、上記受信アンテナゲインは、アップリンクのビームフォーミング処理を行わない場合のアンテナゲインである。上記送信アンテナゲインを絶対ゲインとしてgT_BFで表し、上記受信アンテナゲインを絶対ゲインとしてgで表すと、上記送信アンテナゲインと上記受信アンテナゲインとのゲイン差G(dB)は、以下のように表される。
Figure 2015045659
ケース2では、例えばこのように、基地局100−1の情報取得部151は、ゲイン差Gを含むDLゲイン関連情報を取得する。
なお、ビームフォーミング処理を行わない場合のアップリンクの受信アンテナゲインgは、例えば、アップリンク信号を受信するアンテナ(例えば、無指向性アンテナ又はセクタアンテナ)の受信アンテナゲインである。当然ながら、アップリンク信号が指向性アンテナにより受信される場合には、受信アンテナゲインgは、アップリンクのビームフォーミング処理が行われない場合の上記指向性アンテナの受信アンテナゲインであってもよい。
(基地局100−1:通信制御部153)
・ビームフォーミング処理の実行
第2のケースでは、通信制御部153は、CRSに対するダウンリンクのビームフォーミング処理を行う。具体的には、例えば、通信制御部153は、アンテナ素子ごとに、CRSに重み係数を乗算する。結果として、CRSは、指向性ビーム(例えば、3次元ビーム)により送信される。
また、通信制御部153は、例えば、CRSを含まないダウンリンク信号(例えば、データ信号、及びいずれかの制御信号など)に対するダウンリンクのビームフォーミング処理も行う。具体的には、例えば、通信制御部153は、アンテナ素子ごとに、上記ダウンリンク信号に重み係数を乗算する。結果として、上記ダウンリンク信号は、指向性ビーム(例えば、3次元ビーム)により送信される。
一方、通信制御部153は、アップリンクのビームフォーミング処理を行わない。具体的には、例えば、通信制御部153は、受信されるアップリンク信号に重み係数を乗算しない。
(端末装置200−1:情報取得部261)
・ゲイン関連情報
ケース2では、上記ゲイン関連情報は、上記DLゲイン関連情報を含む。即ち、端末装置200−1の情報取得部261は、上記DLゲイン関連情報を取得する。
(端末装置200−1:通信制御部263)
・アップリンクの送信電力の算出
ケース2では、端末装置200−1の通信制御部263は、上記DLゲイン関連情報及び上記1つ以上のパラメータに基づいて、アップリンクの送信電力を算出する。
上述したように、上記DLゲイン関連情報は、例えば、ゲイン差Gを含む。また、上記1つ以上のパラメータは、例えば、アップリンク信号の所望の受信電力、CRSの送信電力、及び伝搬損失推定値の係数を含む。
まず、通信制御部263は、例えば、CRSの送信電力PT_CRS、端末装置200−1により測定されるCRSの受信電力PR_CRS、及び、ゲイン差Gから、ダウンリンクの伝搬損失PL(dB)を以下のように推定する。
Figure 2015045659
そして、通信制御部263は、サブフレームiで、サービングセルcにおいてアップリンクのデータチャネルで端末装置200−1により使用される送信電力PPUSCH,c(i)(dBm)を、以下のように算出する。
Figure 2015045659
CMAX,c(i)、MPUSCH,c(i)、PO_PUSCH,c(j)、alpha(j)、f(i)、及びdeltaTF,c(i)は、ケース1において説明したとおりである。
上述したように、ケース2では、CRSに対するダウンリンクのビームフォーミング処理が行われるので、アップリンクの送信電力が不十分な電力になることが懸念されるが、上述したようなDLゲイン関連情報(例えば、ゲイン差G)に基づくアップリンクの送信電力の算出により、送信電力が調整される。具体的には、例えば、ゲイン差Gに応じてアップリンクの送信電力がより大きくなる。一例として、上述したように、ゲイン差Gに応じて伝搬損失の値がより大きくなり、これによりアップリンクの送信電力が大きくなる。その結果、アップリンクの通信品質の低下が抑えられ得る。
(その他)
なお、基地局100−1により送信されるDLゲイン関連情報は、ゲイン差Gを含む例に限定されない。上記DLゲイン関連情報は、ゲイン差Gの代わりに、上述したようなアップリンクの送信電力PPUSCH,c(i)の算出を可能にする別の情報を含んでもよい。
第1の例として、上記DLゲイン関連情報は、上記送信アンテナゲインを示す情報を含んでもよい。具体的には、上記送信アンテナゲインは、絶対ゲインgT_BFであってもよい。また、上記ゲイン関連情報は、上記受信アンテナゲインを示す情報をさらに含み、当該受信アンテナゲインは、絶対ゲインgであってもよい。これにより、端末装置200−1は、例えばゲイン差Gを算出することも可能になり、上述したようなアップリンクの送信電力PPUSCH,c(i)を算出することが可能になる。
第2の例として、上記DLゲイン関連情報は、ダウンリンクのビームフォーミング処理に対応するアンテナ素子の数を示す情報であってもよい。アンテナゲインは、アンテナ素子の数に応じて決まる。よって、ダウンリンクで使用されるアンテナ素子の数(N本)とアップリンクで使用されるアンテナ素子の数(1本)とから、端末装置200−1は、例えば、ダウンリンクの送信アンテナゲインとアップリンクの受信アンテナゲインとのゲイン差Gを算出することも可能になる。そのため、端末装置200−1は、上述したようなアップリンクの送信電力PPUSCH,c(i)を算出することが可能になる。
<3.3.3.ケース3>
次に、ビームフォーミングに関するケース3を説明する。上述したように、ケース3では、アップリンクのビームフォーミング処理と、CRSに対するダウンリンクのビームフォーミング処理との両方が、行われる。
(基地局100−1:情報取得部151)
・ゲイン関連情報
ケース3では、上記ゲイン関連情報は、アップリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のアップリンクの受信アンテナゲイン及びダウンリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のダウンリンクの送信アンテナゲインに関する情報(UL/DLゲイン関連情報)を含む。上記受信アンテナゲインは、基地局100−1の受信アンテナゲインであり、上記送信アンテナゲインは、基地局100−1の送信アンテナゲインである。
例えば、上記UL/DLゲイン関連情報は、ケース1に関連して説明した上記ULゲイン関連情報と、ケース2に関連して説明した上記DL関連情報とを含む。上述したように、上記ULゲイン関連情報は、アップリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のアップリンクの受信アンテナゲインgR_BFと、ダウンリンクのビームフォーミング処理を行わない場合の送信アンテナゲインgとのゲイン差Gを含む。また、上記DLゲイン関連情報は、ダウンリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のダウンリンクの送信アンテナゲインgT_BFと、アップリンクのビームフォーミング処理を行わない場合の受信アンテナゲインgとのゲイン差Gを含む。
ケース3では、例えばこのように、基地局100−1の情報取得部151は、ゲイン差Gを含むULゲイン関連情報、及びゲイン差Gを含むDLゲイン関連情報を取得する。
(基地局100−1:通信制御部153)
・ビームフォーミング処理の実行
第3のケースでは、通信制御部153は、アップリンクのビームフォーミング処理を行う。具体的には、例えば、通信制御部153は、アンテナ素子ごとに、受信されるアップリンク信号に重み係数を乗算する。
第3のケースでは、さらに、通信制御部153は、CRSに対するダウンリンクのビームフォーミング処理を行う。具体的には、例えば、通信制御部153は、アンテナ素子ごとに、CRSに重み係数に重み係数を乗算する。結果として、CRSは、指向性ビーム(例えば、3次元ビーム)により送信される。
また、通信制御部153は、例えば、CRSを含まないダウンリンク信号(例えば、データ信号、及びいずれかの制御信号など)に対するダウンリンクのビームフォーミング処理も行う。具体的には、例えば、通信制御部153は、アンテナ素子ごとに、上記ダウンリンク信号に重み係数を乗算する。結果として、上記ダウンリンク信号は、指向性ビーム(例えば、3次元ビーム)により送信される。
(端末装置200−1:情報取得部261)
・ゲイン関連情報
ケース3では、上記ゲイン関連情報は、上記UL/DLゲイン関連情報を含む。即ち、情報取得部261は、上記UL/DLゲイン関連情報を取得する。上記UL/DLゲイン関連情報は、例えば、ULゲイン関連情報及びDLゲイン関連情報を含む。
(端末装置200−1:通信制御部263)
・アップリンクの送信電力の算出
ケース3では、端末装置200−1の通信制御部263は、上記UL/DLゲイン関連情報(例えば、ULゲイン関連情報及びDLゲイン関連情報)及び上記1つ以上のパラメータに基づいて、アップリンクの送信電力を算出する。
上述したように、上記ULゲイン関連情報は、例えば、ゲイン差Gを含み、上記DLゲイン関連情報は、例えば、ゲイン差Gを含む。また、上記1つ以上のパラメータは、例えば、アップリンク信号の所望の受信電力、CRSの送信電力、及び伝搬損失推定値の係数を含む。
まず、通信制御部263は、例えば、CRSの送信電力PT_CRS、端末装置200−1により測定されるCRSの受信電力PR_CRS、及び、ゲイン差Gから、ダウンリンクの伝搬損失PL(dB)を以下のように推定する。
Figure 2015045659
そして、通信制御部263は、サブフレームiで、サービングセルcにおいてアップリンクのデータチャネルで端末装置200−1により使用される送信電力PPUSCH,c(i)(dBm)を、以下のように算出する。
Figure 2015045659
CMAX,c(i)、MPUSCH,c(i)、PO_PUSCH,c(j)、alpha(j)、f(i)、及びdeltaTF,c(i)は、ケース1において説明したとおりである。
上述したように、ケース3では、アップリンクの送信電力が過大な電力又は不十分な電力になることが懸念されるが、上述したようなUL/DLゲイン関連情報(例えば、ゲイン差G及びゲイン差G)に基づくアップリンクの送信電力の算出により、送信電力が調整される。具体的には、例えば、ゲイン差Gに応じてアップリンクの送信電力がより小さくなり、ゲイン差Gに応じてアップリンクの送信電力がより大きくなるので、アップリンクの受信アンテナゲインとダウンリンクの送信アンテナゲインとの差がアップリンクの送信電力に反映される。そのため、アップリンクの送信電力は適切な大きさになる。その結果、アップリンク信号による他の信号への干渉、及びアップリンクの通信品質の低下が、抑えられ得る。
(その他)
なお、基地局100−1により送信されるUL/DLゲイン関連情報は、上記ULゲイン関連情報及び上記DLゲイン関連情報を含む例に限定されない。上記ULゲイン関連情報は、上記ULゲイン関連情報(例えば、ゲイン差G)及び上記DLゲイン関連情報(例えば、ゲイン差G)を含む代わりに、上述したようなアップリンクの送信電力PPUSCH,c(i)の算出を可能にする別の情報を含んでもよい。
例えば、UL/DLゲイン関連情報は、アップリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のアップリンクの受信アンテナゲインと、ダウンリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のダウンリンクの送信アンテナゲインとの差を示す情報を含んでもよい。
・第1の例
第1の例として、上記受信アンテナゲインを絶対ゲインとしてgR_BFで表し、上記送信アンテナゲインを絶対ゲインとしてgT_BFで表すと、上記受信アンテナゲインと上記送信アンテナゲインとの差は、以下のようなゲイン差G’であってもよい。
Figure 2015045659
このように、UL/DLゲイン関連情報がゲイン差G’を示す情報を含む場合に、端末装置200−1(通信制御部263)は、サブフレームiで、サービングセルcにおいてアップリンクのデータチャネルで端末装置200−1により使用される送信電力PPUSCH,c(i)(dBm)を、以下のように算出してもよい。
Figure 2015045659
Figure 2015045659
・第2の例
第2の例として、上記受信アンテナゲインを絶対ゲインとしてgR_BFで表し、上記送信アンテナゲインを絶対ゲインとしてgT_BFで表すと、上記受信アンテナゲインと上記送信アンテナゲインとの差は、以下のようなゲイン差G’であってもよい。
Figure 2015045659
このように、UL/DLゲイン関連情報がゲイン差G’を示す情報を含む場合に、端末装置200−1(通信制御部263)は、サブフレームiで、サービングセルcにおいてアップリンクのデータチャネルで端末装置200−1により使用される送信電力PPUSCH,c(i)(dBm)を、以下のように算出してもよい。
Figure 2015045659
Figure 2015045659
なお、上述したUL/DLゲイン関連情報は、ULゲイン関連情報であり、且つDLゲイン関連情報であると言える。
<<3.4.処理の流れ>>
次に、図14及び図15を参照して、第1の実施形態に係る通信制御処理の例を説明する。
(基地局側の通信制御処理)
図14は、第1の実施形態に係る基地局側の通信制御処理の概略的な流れの一例を示すフローチャートである。
情報取得部151は、アップリンクの送信電力を決定するための制御情報を取得する(S401)。第1の実施形態では、当該制御情報は、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに関するゲイン関連情報を含む。
そして、通信制御部153による制御に応じて、基地局100−1は、上記制御情報(上記ゲイン関連情報を含む)を含むシステム情報を端末装置200−1へ送信する(S403)。
(端末装置側の通信制御処理)
図15は、第1の実施形態に係る端末装置側の通信制御処理の概略的な流れの一例を示すフローチャートである。
情報取得部261は、システム情報に含まれる、アップリンクの送信電力を決定するための制御情報を取得する(S421)。第1の実施形態では、当該制御情報は、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに関するゲイン関連情報を含む。
そして、通信制御部263は、上記ゲイン関連情報を含む上記制御情報に基づいて、アップリンクの送信電力を算出する(S423)。
その後、通信制御部263は、算出されたアップリンクの送信電力を設定する(S425)。そして、処理は終了する。
以上、本開示の第1の実施形態を説明した。第1の実施形態によれば、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに関するゲイン関連情報が、基地局100−1により端末装置200−1へ送信される。そして、端末装置200−1は、当該ゲイン関連情報に基づいて、アップリンクの送信電力を制御する。これにより、例えば、ビームフォーミング処理が行われる場合に適切な送信電力でアップリンク送信を行うことが可能になる。
<<<4.第2の実施形態>>>
続いて、図16〜図19を参照して、本開示の第2の実施形態を説明する。
上述したように、本開示の実施形態では、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに応じたアップリンクの送信電力の調整のための調整情報が、基地局100により端末装置200へ送信される。とりわけ第2の実施形態では、上記制御情報は、アップリンクの送信電力を算出するための1つ以上のパラメータを含み、上記調整情報として、上記1つ以上のパラメータのうちの、上記アンテナゲインに応じて調整された少なくとも1つの調整パラメータを含む。
<<4.1.基地局の構成>>
まず、図16を参照して、第2の実施形態に係る基地局100−2の構成の一例を説明する。図16は、第2の実施形態に係る基地局100−2の構成の一例を示すブロック図である。図16を参照すると、基地局100−2は、アンテナ部110、無線通信部120、ネットワーク通信部130、記憶部140及び処理部160を備える。
ここで、アンテナ部110、無線通信部120、ネットワーク通信部130及び記憶部140については、第1の実施形態と第2の実施形態との間に特段の差異はない。よって、ここでは処理部160を説明する。
(処理部160)
処理部160は、基地局100−2の様々な機能を提供する。処理部160は、情報取得部161及び通信制御部163を含む。
(情報取得部161)
情報取得部161は、アップリンクの送信電力を決定するための制御情報を取得する。本開示の実施形態では、上記制御情報は、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに応じた送信電力の調整のための調整情報を含む。
・パラメータ
とりわけ第2の実施形態では、上記制御情報は、アップリンクの送信電力を算出するための1つ以上のパラメータを含む。また、上記制御情報は、上記調整情報として、当該1つ以上のパラメータのうちの、上記アンテナゲインに応じて調整された少なくとも1つの調整パラメータを含む。
上記1つ以上のパラメータは、例えば、アップリンク信号の所望の受信電力、及びCRSの送信電力を含む。さらに、上記1つ以上のパラメータは、例えば、伝搬損失推定値の係数を含む。
また、上記少なくとも1つの調整パラメータは、例えば、アップリンク信号の所望の受信電力と、CRSの送信電力とのうちの少なくとも一方を含む。
なお、当該少なくとも1つの調整パラメータは、上述したようなビームフォーミングに関するケース1、ケース2及びケース3によって異なる情報を含む。この点については後に詳細に説明する。
(通信制御部163)
通信制御部163は、基地局100−2の無線通信を制御する。
・制御情報の送信制御
とりわけ本開示の実施形態では、通信制御部163は、端末装置200−2への上記制御情報の送信を制御する。即ち、通信制御部163による制御に応じて、基地局100−2は、上記制御情報を端末装置200−2に送信する。
上述したように、とりわけ第2の実施形態では、上記制御情報は、アップリンクの送信電力を算出するための1つ以上のパラメータを含む。そして、通信制御部163は、上記1つ以上のパラメータの送信を制御する。
例えば、通信制御部163は、上記アンテナゲインに応じて調整された上記少なくとも1つの調整パラメータがシステム情報の一部として指向性ビームにより送信されるように、端末装置200−2への上記少なくとも1つの調整パラメータの送信を制御する。即ち、通信制御部163による制御に応じて、基地局100−2は、指向性ビームにより、システム情報の一部として上記少なくとも1つの調整パラメータを端末装置200−2に送信する。換言すると、上記少なくとも1つの調整パラメータは、指向性エリアに送信される。また、上記少なくとも1つの調整パラメータは、例えば、上記システム情報のうちのいずれかのシステム情報ブロック(SIB)に含まれる。
具体的な処理として、例えば、通信制御部163は、上記少なくとも1つの調整パラメータの信号を、当該少なくとも1つの調整パラメータを含むSIBに割り当てられる無線リソースにマッピングする。そして、通信制御部163は、指向性ビームを形成するための重み係数を、マッピングされた上記信号に乗算する。これにより、上記少なくとも1つの調整パラメータは、指向性ビームにより、SIBの一部として送信される。なお、上記SIB全体が、指向性ビームにより送信されてもよく、又は、上記SIBのうちの、上記少なくとも1つの調整パラメータを含む一部のみが、指向性ビームにより送信され、上記SIBのうちの残りが、ビームフォーミングを伴わない電波により送信されてもよい。
このような指向性ビームによる上記少なくとも1つの調整パラメータの送信により、例えば、指向性ビームごとに異なるパラメータ(アンテナゲインに応じて調整されたパラメータ)を送信することが可能になる。そのため、指向性ビームごとにアンテナゲインが異なり、又は指向性ビームごと上記少なくとも1つの調整パラメータ(例えば、CRSの送信電力)が異なる場合であっても、上記指向性ビームに対応する適切なパラメータ情報を端末装置200−2に報知することが可能になる。
なお、アップリンクの送信電力を算出するための上記1つ以上のパラメータのうちの、上記少なくとも1つの調整パラメータ以外のパラメータも、例えば、上記システム情報に含まれる。
<<4.2.端末装置の構成>>
次に、図17を参照して、第2の実施形態に係る端末装置200−2の構成の一例を説明する。図17は、第2の実施形態に係る端末装置200−2の構成の一例を示すブロック図である。図17を参照すると、端末装置200−2は、アンテナ部210、無線通信部220、記憶部230、入力部240、表示部250及び処理部270を備える。
ここで、アンテナ部210、無線通信部220、記憶部230、入力部240及び表示部250、並びに、処理部270に含まれる表示制御部265については、第1の実施形態と第2の実施形態との間に特段の差異はない。よって、ここでは処理部270のうちの表示制御部265以外の構成要素を説明する。
(情報取得部271)
情報取得部271は、アップリンクの送信電力を決定するための制御情報を取得する。例えば、基地局100−2が、上記制御情報を送信すると、情報取得部271は、当該制御情報を取得する。
・パラメータ
上述したように、本開示の実施形態では、上記制御情報は、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに応じた送信電力の調整のための調整情報を含む。また、上述したように、とりわけ第2の実施形態では、当該制御情報は、アップリンクの送信電力を算出するための1つ以上のパラメータを含み、上記調整情報として、当該1つ以上のパラメータのうちの、上記アンテナゲインに応じて調整された少なくとも1つの調整パラメータを含む。
例えば、基地局100−2は、アップリンクの送信電力を算出するための上記1つ以上のパラメータをシステム情報の一部として送信し、情報取得部271は、当該システム情報に含まれる上記1つ以上のパラメータを取得する。
なお、上記少なくとも1つの調整パラメータは、上述したようなビームフォーミングに関するケース1、ケース2及びケース3によって異なる。この点については後に詳細に説明する。
(通信制御部273)
通信制御部273は、上記制御情報に基づいて、アップリンクの送信電力を制御する。
例えば、通信制御部273は、上記制御情報に基づいて、アップリンクの送信電力を算出する。そして、通信制御部273は、算出されたアップリンクの送信電力を設定する。これにより、端末装置200−2は、設定された送信電力で、アップリンク信号を送信する。
上述したように、とりわけ第2の実施形態では、上記制御情報は、アップリンクの送信電力を算出するための1つ以上のパラメータを含み、当該1つ以上のパラメータは、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに応じて調整された少なくとも1つの調整パラメータを含む。即ち、通信制御部273は、上記1つ以上のパラメータに基づいて、アップリンクの送信電力を算出する。
なお、算出されるアップリンクの送信電力は、上述したようなビームフォーミングに関するケース1、ケース2及びケース3によって異なる。この点については後に詳細に説明する。
<<4.3.具体的なケース>>
次に、ビームフォーミングに関する具体的なケースを説明する。上述したように、ビームに関する具体的なケースとして、ケース1、ケース2及びケース3がある。
<4.3.1.ケース1>
まず、ビームフォーミングに関するケース1を説明する。上述したように、ケース1では、アップリンクのビームフォーミング処理が行われ、CRSに対するダウンリンクのビームフォーミング処理は行われない。
(基地局100−2:情報取得部161)
・パラメータ
ケース1では、上記少なくとも1つの調整パラメータは、アップリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のアップリンクの受信アンテナゲインに応じて調整されたパラメータ(以下、「UL調整パラメータ」と呼ぶ)を含む。上記受信アンテナゲインは、基地局100−2の受信アンテナゲインである。
一例として、上記UL調整パラメータは、アップリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のアップリンクの受信アンテナゲインに応じて調整された、アップリンク信号の所望の受信電力PO_BF_PUSCH,c(j)である。当該所望の受信電力PO_BF_PUSCH,c(j)は、例えば、調整前のアップリンクの所望の受信電力PO_PUSCH,c(j)と、上記受信アンテナゲインと送信アンテナゲインとのゲイン差Gとを用いて、以下のように算出される。
Figure 2015045659
なお、上記ゲイン差Gは、アップリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のアップリンクの受信アンテナゲインと、ダウンリンクのビームフォーミング処理が行われない場合のダウンリンクの送信アンテナゲインとの差である。
ケース1では、例えばこのように、基地局100−2の情報取得部161は、UL調整パラメータ(例えば、アップリンク信号の所望の受信電力PO_BF_PUSCH,c(j))を取得する。
(基地局100−2:通信制御部163)
・ビームフォーミング処理の実行
第1のケースでは、通信制御部163は、アップリンクのビームフォーミング処理を行う。具体的には、例えば、通信制御部163は、アンテナ素子ごとに、受信されるアップリンク信号に重み係数を乗算する。
一方、通信制御部163は、CRSに対するダウンリンクのビームフォーミング処理を行わない。具体的には、例えば、通信制御部163は、CRSに重み係数に重み係数を乗算しない。結果として、CRSは、ビームフォーミングを伴わない電波(例えば、無指向性アンテナにより放射される無指向性の電波、又はセクタアンテナにより放射されるセクタビームなど)により送信される。
また、通信制御部163は、例えば、CRSを含まないダウンリンク信号(例えば、データ信号、及びいずれかの制御信号など)に対するダウンリンクのビームフォーミング処理を行う。具体的には、例えば、通信制御部163は、アンテナ素子ごとに、上記ダウンリンク信号に重み係数を乗算する。結果として、上記ダウンリンク信号は、指向性ビーム(例えば、3次元ビーム)により送信される。
(端末装置200−2:情報取得部271)
・パラメータ
ケース1では、上記少なくとも1つの調整パラメータは、上記UL調整パラメータを含む。即ち、端末装置200−2の情報取得部271は、上記UL調整パラメータを取得する。
(端末装置200−2:通信制御部273)
・アップリンクの送信電力の算出
ケース1では、端末装置200−2の通信制御部273は、上記UL調整パラメータを含む上記1つ以上のパラメータに基づいて、アップリンクの送信電力を算出する。
上述したように、上記UL調整パラメータは、例えば、アップリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のアップリンクの受信アンテナゲインに応じて調整された、アップリンク信号の所望の受信電力PO_BF_PUSCH,c(j)を含む。また、上記1つ以上のパラメータは、上記UL調整パラメータに加えて、例えば、CRSの送信電力、及び伝搬損失推定値の係数を含む。
まず、通信制御部273は、例えば、CRSの送信電力PT_CRS、及び、端末装置200−2により測定されるCRSの受信電力PR_CRSから、ダウンリンクの伝搬損失PL(dB)を以下のように推定する。
Figure 2015045659
そして、通信制御部273は、サブフレームiで、サービングセルcにおいてアップリンクのデータチャネルで端末装置200−2により使用される送信電力PPUSCH,c(i)(dBm)を、以下のように算出する。
Figure 2015045659
CMAX,c(i)は、端末装置の最大送信電力である。MPUSCH,c(i)は、周波数方向に並ぶリソースブロック数に応じて決まる帯域幅である。alpha(j)(alphaはギリシャ文字)は、伝搬損失推定値の係数である。f(i)は、スケジューリング情報などで通知されるTPCコマンドによる調整電力の累計値である。deltaTF,c(i)(deltaはギリシャ文字)は、変調方式及び符号化率などに応じて決まる所望のSINRに対する送信電力のオフセットである。
上述したように、ケース1では、アップリンクのビームフォーミング処理が行われるので、アップリンクの送信電力が過大な電力になることが懸念されるが、アップリンクの受信ゲインに応じて調整された調整パラメータに基づいてアップリンクの送信電力が算出されるので、送信電力が調整される。具体的には、例えば、アップリンクの受信アンテナゲインとダウンリンクの送信アンテナゲインとのゲイン差Gに応じて調整された調整パラメータにより、アップリンクの送信電力がより小さくなる。一例として、上述したように、アップリンクの所望の受信電力(パラメータ)として通知される値が、ゲイン差Gに応じてより小さくなるように調整され、これにより、アップリンクの送信電力がより小さくなる。その結果、アップリンク信号による他の信号への干渉を抑えられ得る。
なお、アップリンク信号の所望の受信電力PO_BF_PUSCH,c(j)は、UL調整パラメータの一例であり、アップリンクの送信電力を算出するための他のパラメータが、UL調整パラメータとして用いられてもよい。
<4.3.2.ケース2>
次に、ビームフォーミングに関するケース2を説明する。上述したように、第2ケースでは、CRSに対するダウンリンクのビームフォーミング処理は行われ、アップリンクのビームフォーミング処理が行われない。
(基地局100−2:情報取得部161)
・パラメータ
ケース2では、上記少なくとも1つの調整パラメータは、ダウンリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のダウンリンクの送信アンテナゲインに応じて調整されたパラメータ(以下、「DL調整パラメータ」と呼ぶ)を含む。上記送信アンテナゲインは、基地局100−2の送信アンテナゲインである。
一例として、上記DL調整パラメータは、ダウンリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のダウンリンクの送信アンテナゲインに応じて調整された、CRSの送信電力PT_CRS_BFである。当該送信電力PT_CRS_BFは、例えば、実際のCRSの送信電力PT_CRSと、上記送信アンテナゲインと受信アンテナゲインとのゲイン差Gとを用いて、以下のように算出される。
Figure 2015045659
なお、上記ゲイン差Gは、ダウンリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のダウンリンクの送信アンテナゲインと、アップリンクのビームフォーミング処理が行われない場合のアップリンクの送信アンテナゲインとの差である。
ケース2では、例えばこのように、基地局100−2の情報取得部161は、DL調整パラメータ(例えば、CRSの送信電力PT_CRS_BF)を取得する。
(基地局100−2:通信制御部163)
・ビームフォーミング処理の実行
第2のケースでは、通信制御部163は、CRSに対するダウンリンクのビームフォーミング処理を行う。具体的には、例えば、通信制御部163は、アンテナ素子ごとに、CRSに重み係数に重み係数を乗算する。結果として、CRSは、指向性ビーム(例えば、3次元ビーム)により送信される。
また、通信制御部163は、例えば、CRSを含まないダウンリンク信号(例えば、データ信号、及びいずれかの制御信号など)に対するダウンリンクのビームフォーミング処理も行う。具体的には、例えば、通信制御部163は、アンテナ素子ごとに、上記ダウンリンク信号に重み係数を乗算する。結果として、上記ダウンリンク信号は、指向性ビーム(例えば、3次元ビーム)により送信される。
一方、通信制御部163は、アップリンクのビームフォーミング処理を行わない。具体的には、例えば、通信制御部163は、受信されるアップリンク信号に重み係数を乗算しない。
(端末装置200−2:情報取得部271)
・パラメータ
ケース2では、上記少なくとも1つの調整パラメータは、上記DL調整パラメータを含む。即ち、端末装置200−2の情報取得部271は、上記DL調整パラメータを取得する。
(端末装置200−2:通信制御部273)
・アップリンクの送信電力の算出
ケース2では、端末装置200−2の通信制御部273は、上記DL調整パラメータを含む上記1つ以上のパラメータに基づいて、アップリンクの送信電力を算出する。
上述したように、上記DL調整パラメータは、例えば、ダウンリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のダウンリンクの送信アンテナゲインに応じて調整されたCRSの送信電力PT_CRS_BFを含む。また、上記1つ以上のパラメータは、上記DL調整パラメータに加えて、例えば、アップリンク信号の所望の受信電力、及び伝搬損失推定値の係数を含む。
まず、通信制御部273は、例えば、上記DL調整パラメータであるCRSの送信電力PT_CRS_BF、及び、端末装置200−2により測定されるCRSの受信電力PR_CRSから、ダウンリンクの伝搬損失PL(dB)を以下のように推定する。
Figure 2015045659
そして、通信制御部273は、サブフレームiで、サービングセルcにおいてアップリンクのデータチャネルで端末装置200−2により使用される送信電力PPUSCH,c(i)(dBm)を、以下のように算出する。
Figure 2015045659
CMAX,c(i)、MPUSCH,c(i)、PO_PUSCH,c(j)、alpha(j)、f(i)、及びdeltaTF,c(i)は、ケース1において説明したとおりである。
上述したように、ケース2では、CRSに対するダウンリンクのビームフォーミング処理が行われるので、アップリンクの送信電力が不十分な電力になることが懸念されるが、ダウンリンクの送信ゲインに応じて調整された調整パラメータに基づいてアップリンクの送信電力が算出されるので、送信電力が調整される。具体的には、例えば、ダウンリンクの送信アンテナゲインとアップリンクの受信アンテナゲインとのゲイン差Gに応じて調整された調整パラメータにより、アップリンクの送信電力がより大きくなる。一例として、上述したように、CRSの送信電力(パラメータ)として通知される値が、ゲイン差Gに応じてより大きくなるように調整され、これにより、アップリンクの送信電力がより大きくなる。その結果、アップリンクの通信品質の低下が抑えられ得る。
なお、CRSの送信電力PT_CRS_BFは、DL調整パラメータの一例であり、アップリンクの送信電力を算出するための他のパラメータが、DL調整パラメータとして用いられてもよい。
<4.3.3.ケース3>
次に、ビームフォーミングに関するケース3を説明する。上述したように、ケース3では、アップリンクのビームフォーミング処理と、CRSに対するダウンリンクのビームフォーミング処理との両方が、行われる。
(基地局100−2:情報取得部161)
・パラメータ
ケース3では、上記少なくとも1つの調整パラメータは、例えば、上記UL調整パラメータ及び上記DL調整パラメータを含む。
一例として、上記UL調整パラメータは、アップリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のアップリンクの受信アンテナゲインに応じて調整された、アップリンク信号の所望の受信電力PO_BF_PUSCH,c(j)である。また、上記DL調整パラメータは、ダウンリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のダウンリンクの送信アンテナゲインに応じて調整されたCRSの送信電力PT_CRS_BFである。
(基地局100−2:通信制御部163)
・ビームフォーミング処理の実行
第3のケースでは、通信制御部163は、アップリンクのビームフォーミング処理を行う。具体的には、例えば、通信制御部163は、アンテナ素子ごとに、受信されるアップリンク信号に重み係数を乗算する。
第3のケースでは、さらに、通信制御部163は、CRSに対するダウンリンクのビームフォーミング処理を行う。具体的には、例えば、通信制御部163は、アンテナ素子ごとに、CRSに重み係数に重み係数を乗算する。結果として、CRSは、指向性ビーム(例えば、3次元ビーム)により送信される。
また、通信制御部163は、例えば、CRSを含まないダウンリンク信号(例えば、データ信号、及びいずれかの制御信号など)に対するダウンリンクのビームフォーミング処理も行う。具体的には、例えば、通信制御部163は、アンテナ素子ごとに、上記ダウンリンク信号に重み係数を乗算する。結果として、上記ダウンリンク信号は、指向性ビーム(例えば、3次元ビーム)により送信される。
(端末装置200−2:情報取得部271)
・パラメータ
ケース3では、上記少なくとも1つの調整パラメータは、例えば、上記UL調整パラメータ及び上記DL調整パラメータを含む。即ち、端末装置200−2の情報取得部271は、上記UL調整パラメータ及び上記DL調整パラメータを取得する。
(端末装置200−2:通信制御部273)
・アップリンクの送信電力の算出
ケース3では、端末装置200−2の通信制御部273は、上記UL調整パラメータ及び上記DL調整パラメータを含む上記1つ以上のパラメータに基づいて、アップリンクの送信電力を算出する。
上述したように、上記UL調整パラメータは、例えば、アップリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のアップリンクの受信アンテナゲインに応じて調整された、アップリンク信号の所望の受信電力PO_BF_PUSCH,c(j)を含む。また、上記DL調整パラメータは、例えば、ダウンリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のダウンリンクの送信アンテナゲインに応じて調整されたCRSの送信電力PT_CRS_BFを含む。また、上記1つ以上のパラメータは、上記UL調整パラメータ及び上記DL調整パラメータに加えて、例えば、伝搬損失推定値の係数を含む。
まず、通信制御部273は、例えば、上記DL調整パラメータであるCRSの送信電力PT_CRS_BF、及び、端末装置200−2により測定されるCRSの受信電力PR_CRSから、ダウンリンクの伝搬損失PL(dB)を以下のように推定する。
Figure 2015045659
そして、通信制御部273は、サブフレームiで、サービングセルcにおいてアップリンクのデータチャネルで端末装置200−2により使用される送信電力PPUSCH,c(i)(dBm)を、以下のように算出する。
Figure 2015045659
CMAX,c(i)、MPUSCH,c(i)、alpha(j)、f(i)、及びdeltaTF,c(i)は、ケース1において説明したとおりである。
上述したように、ケース3では、アップリンクの送信電力が過大な電力又は不十分な電力になることが懸念されるが、アップリンクの受信ゲイン及びダウンリンクの送信ゲインに応じて調整された調整パラメータに基づいてアップリンクの送信電力が算出されるので、送信電力が調整される。具体的には、例えば、ゲイン差Gに応じて調整された調整パラメータにより、アップリンクの送信電力がより小さくなり、ゲイン差Gに応じて調整された調整パラメータにより、アップリンクの送信電力がより大きくなる。これにより、アップリンクの受信アンテナゲインとダウンリンクの送信アンテナゲインとのゲイン差がアップリンクの送信電力に反映される。そのため、アップリンクの送信電力は適切な大きさになる。その結果、アップリンク信号による他の信号への干渉、及びアップリンクの通信品質の低下が、抑えられ得る。
(その他)
なお、ケース3では、上記少なくとも1つの調整パラメータは、上記UL調整パラメータ及び上記DL調整パラメータを含む例に限定されない。上記少なくとも1つの調整パラメータは、アップリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のアップリンクの受信アンテナゲインと、ダウンリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のダウンリンクの送信アンテナゲインとに応じて調整されたパラメータ(以下、「UL/DL調整パラメータ」と呼ぶ)を含んでもよい。即ち、上記少なくとも1つの調整パラメータは、上記UL調整パラメータ及び上記DL調整パラメータを含む代わりに、上記UL/DL調整パラメータを含んでもよい。
一例として、上記UL/DL調整パラメータは、ゲイン差G及びゲイン差Gの両方に応じて調整されたパラメータであってもよい。別の例として、上記UL/DL調整パラメータは、第1の実施形態において説明したゲイン差G’又はゲイン差G’に応じて調整されたパラメータであってもよい。ゲイン差G’及びゲイン差G’の各々は、アップリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のアップリンクの受信アンテナゲインと、ダウンリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のダウンリンクの送信アンテナゲインとのゲイン差である。
なお、上述したUL/DL調整パラメータは、UL調整パラメータであり、且つDL調整パラメータであると言える。
<<4.4.処理の流れ>>
次に、図18及び図19を参照して、第2の実施形態に係る通信制御処理の例を説明する。
(基地局側の通信制御処理)
図18は、第2の実施形態に係る基地局側の通信制御処理の概略的な流れの一例を示すフローチャートである。
情報取得部161は、アップリンクの送信電力を決定するための制御情報を取得する(S501)。第2の実施形態では、当該制御情報は、アップリンクの送信電力を算出するための1つ以上のパラメータを含む。また、上記1つ以上のパラメータは、上記アンテナゲインに応じて調整された少なくとも1つの調整パラメータを含む。
そして、通信制御部163による制御に応じて、基地局100−2は、上記制御情報(上記1つ以上のパラメータを含む)を含むシステム情報を端末装置200−2へ送信する(S503)。
(端末装置側の通信制御処理)
図19は、第2の実施形態に係る端末装置側の通信制御処理の概略的な流れの一例を示すフローチャートである。
情報取得部271は、システム情報に含まれる、アップリンクの送信電力を決定するための制御情報を取得する(S521)。第2の実施形態では、当該制御情報は、アップリンクの送信電力を算出するための1つ以上のパラメータを含む。また、上記1つ以上のパラメータは、上記アンテナゲインに応じて調整された少なくとも1つの調整パラメータを含む。
そして、通信制御部273は、上記1つ以上のパラメータを含む上記制御情報に基づいて、アップリンクの送信電力を算出する(S523)。
その後、通信制御部273は、算出されたアップリンクの送信電力を設定する(S525)。そして、処理は終了する。
以上、本開示の第2の実施形態を説明した。第2の実施形態によれば、アップリンクの送信電力を算出するための1つ以上のパラメータが、基地局100−1により端末装置200−1へ送信される。当該1つ以上のパラメータは、とりわけ、上記アンテナゲインに応じて調整された少なくとも1つの調整パラメータを含む。そして、端末装置200−1は、当該1つ以上のパラメータに基づいて、アップリンクの送信電力を制御する。これにより、例えば、ビームフォーミング処理が行われる場合に適切な送信電力でアップリンク送信を行うことが可能になる。また、例えば、アップリンク信号を算出するための既存のパラメータ(例えば、アップリンク信号の所望の受信電力、及びCRSの送信電力など)が、調整を伴い使用され得るので、端末装置は、機能追加なしで、適切な送信電力でアップリンク送信を行うことが可能になり得る。また、基地局100−2は新たな情報を端末装置200−2へ送信する必要はないので、例えば、制御信号の増加に伴うオーバーヘッドの増加が回避され得る。
<<5.応用例>>
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用可能である。例えば、基地局100は、マクロeNB又はスモールeNBなどのいずれかの種類のeNB(evolved Node B)として実現されてもよい。スモールeNBは、ピコeNB、マイクロeNB又はホーム(フェムト)eNBなどの、マクロセルよりも小さいセルをカバーするeNBであってよい。その代わりに、基地局100は、NodeB又はBTS(Base Transceiver Station)などの他の種類の基地局として実現されてもよい。基地局100は、無線通信を制御する本体(基地局装置ともいう)と、本体とは別の場所に配置される1つ以上のRRH(Remote Radio Head)とを含んでもよい。また、後述する様々な種類の端末が一時的に又は半永続的に基地局機能を実行することにより、基地局100として動作してもよい。
また、例えば、端末装置200は、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)、ノートPC、携帯型ゲーム端末、携帯型/ドングル型のモバイルルータ若しくはデジタルカメラなどのモバイル端末、又はカーナビゲーション装置などの車載端末として実現されてもよい。また、端末装置200は、M2M(Machine To Machine)通信を行う端末(MTC(Machine Type Communication)端末ともいう)として実現されてもよい。さらに、端末装置200は、これら端末に搭載される無線通信モジュール(例えば、1つのダイで構成される集積回路モジュール)であってもよい。
<6.1.基地局に関する応用例>
(第1の応用例)
図20は、本開示に係る技術が適用され得るeNBの概略的な構成の第1の例を示すブロック図である。eNB800は、1つ以上のアンテナ810、及び基地局装置820を有する。各アンテナ810及び基地局装置820は、RFケーブルを介して互いに接続され得る。
アンテナ810の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、基地局装置820による無線信号の送受信のために使用される。とりわけ本開示の実施形態では、少なくとも1つのアンテナ810は、指向性ビーム(例えば、3次元ビーム)を形成可能な指向性アンテナである。eNB800は、図20に示したように複数のアンテナ810を有し、複数のアンテナ810は、例えばeNB800が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。なお、図20にはeNB800が複数のアンテナ810を有する例を示したが、eNB800は単一のアンテナ810を有してもよい。
基地局装置820は、コントローラ821、メモリ822、ネットワークインタフェース823及び無線通信インタフェース825を備える。
コントローラ821は、例えばCPU又はDSPであってよく、基地局装置820の上位レイヤの様々な機能を動作させる。例えば、コントローラ821は、無線通信インタフェース825により処理された信号内のデータからデータパケットを生成し、生成したパケットをネットワークインタフェース823を介して転送する。コントローラ821は、複数のベースバンドプロセッサからのデータをバンドリングすることによりバンドルドパケットを生成し、生成したバンドルドパケットを転送してもよい。また、コントローラ821は、無線リソース管理(Radio Resource Control)、無線ベアラ制御(Radio Bearer Control)、移動性管理(Mobility Management)、流入制御(Admission Control)又はスケジューリング(Scheduling)などの制御を実行する論理的な機能を有してもよい。また、当該制御は、周辺のeNB又はコアネットワークノードと連携して実行されてもよい。メモリ822は、RAM及びROMを含み、コントローラ821により実行されるプログラム、及び様々な制御データ(例えば、端末リスト、送信電力データ及びスケジューリングデータなど)を記憶する。
ネットワークインタフェース823は、基地局装置820をコアネットワーク824に接続するための通信インタフェースである。コントローラ821は、ネットワークインタフェース823を介して、コアネットワークノード又は他のeNBと通信してもよい。その場合に、eNB800と、コアネットワークノード又は他のeNBとは、論理的なインタフェース(例えば、S1インタフェース又はX2インタフェース)により互いに接続されてもよい。ネットワークインタフェース823は、有線通信インタフェースであってもよく、又は無線バックホールのための無線通信インタフェースであってもよい。ネットワークインタフェース823が無線通信インタフェースである場合、ネットワークインタフェース823は、無線通信インタフェース825により使用される周波数帯域よりもより高い周波数帯域を無線通信に使用してもよい。
無線通信インタフェース825は、LTE(Long Term Evolution)又はLTE−Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、アンテナ810を介して、eNB800のセル内に位置する端末に無線接続を提供する。無線通信インタフェース825は、典型的には、ベースバンド(BB)プロセッサ826及びRF回路827などを含み得る。BBプロセッサ826は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、各レイヤ(例えば、L1、MAC(Medium Access Control)、RLC(Radio Link Control)及びPDCP(Packet Data Convergence Protocol))の様々な信号処理を実行する。BBプロセッサ826は、コントローラ821の代わりに、上述した論理的な機能の一部又は全部を有してもよい。BBプロセッサ826は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を含むモジュールであってもよく、BBプロセッサ826の機能は、上記プログラムのアップデートにより変更可能であってもよい。また、上記モジュールは、基地局装置820のスロットに挿入されるカード若しくはブレードであってもよく、又は上記カード若しくは上記ブレードに搭載されるチップであってもよい。一方、RF回路827は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ810を介して無線信号を送受信する。
無線通信インタフェース825は、図20に示したように複数のBBプロセッサ826を含み、複数のBBプロセッサ826は、例えばeNB800が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。また、無線通信インタフェース825は、図20に示したように複数のRF回路827を含み、複数のRF回路827は、例えば複数のアンテナ素子にそれぞれ対応してもよい。なお、図20には無線通信インタフェース825が複数のBBプロセッサ826及び複数のRF回路827を含む例を示したが、無線通信インタフェース825は単一のBBプロセッサ826又は単一のRF回路827を含んでもよい。
(第2の応用例)
図21は、本開示に係る技術が適用され得るeNBの概略的な構成の第2の例を示すブロック図である。eNB830は、1つ以上のアンテナ840、基地局装置850、及びRRH860を有する。各アンテナ840及びRRH860は、RFケーブルを介して互いに接続され得る。また、基地局装置850及びRRH860は、光ファイバケーブルなどの高速回線で互いに接続され得る。
アンテナ840の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、RRH860による無線信号の送受信のために使用される。とりわけ本開示の実施形態では、少なくとも1つのアンテナ840は、指向性ビーム(例えば、3次元ビーム)を形成可能な指向性アンテナである。eNB830は、図21に示したように複数のアンテナ840を有し、複数のアンテナ840は、例えばeNB830が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。なお、図21にはeNB830が複数のアンテナ840を有する例を示したが、eNB830は単一のアンテナ840を有してもよい。
基地局装置850は、コントローラ851、メモリ852、ネットワークインタフェース853、無線通信インタフェース855及び接続インタフェース857を備える。コントローラ851、メモリ852及びネットワークインタフェース853は、図20を参照して説明したコントローラ821、メモリ822及びネットワークインタフェース823と同様のものである。
無線通信インタフェース855は、LTE又はLTE−Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、RRH860及びアンテナ840を介して、RRH860に対応するセクタ内に位置する端末に無線接続を提供する。無線通信インタフェース855は、典型的には、BBプロセッサ856などを含み得る。BBプロセッサ856は、接続インタフェース857を介してRRH860のRF回路864と接続されることを除き、図20を参照して説明したBBプロセッサ826と同様のものである。無線通信インタフェース855は、図21に示したように複数のBBプロセッサ856を含み、複数のBBプロセッサ856は、例えばeNB830が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。なお、図21には無線通信インタフェース855が複数のBBプロセッサ856を含む例を示したが、無線通信インタフェース855は単一のBBプロセッサ856を含んでもよい。
接続インタフェース857は、基地局装置850(無線通信インタフェース855)をRRH860と接続するためのインタフェースである。接続インタフェース857は、基地局装置850(無線通信インタフェース855)とRRH860とを接続する上記高速回線での通信のための通信モジュールであってもよい。
また、RRH860は、接続インタフェース861及び無線通信インタフェース863を備える。
接続インタフェース861は、RRH860(無線通信インタフェース863)を基地局装置850と接続するためのインタフェースである。接続インタフェース861は、上記高速回線での通信のための通信モジュールであってもよい。
無線通信インタフェース863は、アンテナ840を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース863は、典型的には、RF回路864などを含み得る。RF回路864は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ840を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース863は、図21に示したように複数のRF回路864を含み、複数のRF回路864は、例えば複数のアンテナ素子にそれぞれ対応してもよい。なお、図21には無線通信インタフェース863が複数のRF回路864を含む例を示したが、無線通信インタフェース863は単一のRF回路864を含んでもよい。
図20及び図21に示したeNB800及びeNB830において、図12を参照して説明した情報取得部151及び通信制御部153、並びに、図16を参照して説明した情報取得部161及び通信制御部163は、無線通信インタフェース825並びに無線通信インタフェース855及び/又は無線通信インタフェース863において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、コントローラ821及びコントローラ851において実装されてもよい。
<6.2.端末装置に関する応用例>
(第1の応用例)
図22は、本開示に係る技術が適用され得るスマートフォン900の概略的な構成の一例を示すブロック図である。スマートフォン900は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース912、1つ以上のアンテナスイッチ915、1つ以上のアンテナ916、バス917、バッテリー918及び補助コントローラ919を備える。
プロセッサ901は、例えばCPU又はSoC(System on Chip)であってよく、スマートフォン900のアプリケーションレイヤ及びその他のレイヤの機能を制御する。メモリ902は、RAM及びROMを含み、プロセッサ901により実行されるプログラム及びデータを記憶する。ストレージ903は、半導体メモリ又はハードディスクなどの記憶媒体を含み得る。外部接続インタフェース904は、メモリーカード又はUSB(Universal Serial Bus)デバイスなどの外付けデバイスをスマートフォン900へ接続するためのインタフェースである。
カメラ906は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を有し、撮像画像を生成する。センサ907は、例えば、測位センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び加速度センサなどのセンサ群を含み得る。マイクロフォン908は、スマートフォン900へ入力される音声を音声信号へ変換する。入力デバイス909は、例えば、表示デバイス910の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、キーパッド、キーボード、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス910は、液晶ディスプレイ(LCD)又は有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイなどの画面を有し、スマートフォン900の出力画像を表示する。スピーカ911は、スマートフォン900から出力される音声信号を音声に変換する。
無線通信インタフェース912は、LTE又はLTE−Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース912は、典型的には、BBプロセッサ913及びRF回路914などを含み得る。BBプロセッサ913は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、無線通信のための様々な信号処理を実行する。一方、RF回路914は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ916を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース912は、BBプロセッサ913及びRF回路914を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース912は、図22に示したように複数のBBプロセッサ913及び複数のRF回路914を含んでもよい。なお、図22には無線通信インタフェース912が複数のBBプロセッサ913及び複数のRF回路914を含む例を示したが、無線通信インタフェース912は単一のBBプロセッサ913又は単一のRF回路914を含んでもよい。
さらに、無線通信インタフェース912は、セルラー通信方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又は無線LAN(Local Area Network)方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよく、その場合に、無線通信方式ごとのBBプロセッサ913及びRF回路914を含んでもよい。
アンテナスイッチ915の各々は、無線通信インタフェース912に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ916の接続先を切り替える。
アンテナ916の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インタフェース912による無線信号の送受信のために使用される。スマートフォン900は、図22に示したように複数のアンテナ916を有してもよい。なお、図22にはスマートフォン900が複数のアンテナ916を有する例を示したが、スマートフォン900は単一のアンテナ916を有してもよい。
さらに、スマートフォン900は、無線通信方式ごとにアンテナ916を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ915は、スマートフォン900の構成から省略されてもよい。
バス917は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース912及び補助コントローラ919を互いに接続する。バッテリー918は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図22に示したスマートフォン900の各ブロックへ電力を供給する。補助コントローラ919は、例えば、スリープモードにおいて、スマートフォン900の必要最低限の機能を動作させる。
図22に示したスマートフォン900において、図13を参照して説明した情報取得部261及び通信制御部263、並びに、図17を参照して説明した情報取得部271及び通信制御部273は、無線通信インタフェース912において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、プロセッサ901又は補助コントローラ919において実装されてもよい。
(第2の応用例)
図23は、本開示に係る技術が適用され得るカーナビゲーション装置920の概略的な構成の一例を示すブロック図である。カーナビゲーション装置920は、プロセッサ921、メモリ922、GPS(Global Positioning System)モジュール924、センサ925、データインタフェース926、コンテンツプレーヤ927、記憶媒体インタフェース928、入力デバイス929、表示デバイス930、スピーカ931、無線通信インタフェース933、1つ以上のアンテナスイッチ936、1つ以上のアンテナ937及びバッテリー938を備える。
プロセッサ921は、例えばCPU又はSoCであってよく、カーナビゲーション装置920のナビゲーション機能及びその他の機能を制御する。メモリ922は、RAM及びROMを含み、プロセッサ921により実行されるプログラム及びデータを記憶する。
GPSモジュール924は、GPS衛星から受信されるGPS信号を用いて、カーナビゲーション装置920の位置(例えば、緯度、経度及び高度)を測定する。センサ925は、例えば、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び気圧センサなどのセンサ群を含み得る。データインタフェース926は、例えば、図示しない端子を介して車載ネットワーク941に接続され、車速データなどの車両側で生成されるデータを取得する。
コンテンツプレーヤ927は、記憶媒体インタフェース928に挿入される記憶媒体(例えば、CD又はDVD)に記憶されているコンテンツを再生する。入力デバイス929は、例えば、表示デバイス930の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス930は、LCD又はOLEDディスプレイなどの画面を有し、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの画像を表示する。スピーカ931は、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの音声を出力する。
無線通信インタフェース933は、LTE又はLTE−Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース933は、典型的には、BBプロセッサ934及びRF回路935などを含み得る。BBプロセッサ934は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、無線通信のための様々な信号処理を実行する。一方、RF回路935は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ937を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース933は、BBプロセッサ934及びRF回路935を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース933は、図23に示したように複数のBBプロセッサ934及び複数のRF回路935を含んでもよい。なお、図23には無線通信インタフェース933が複数のBBプロセッサ934及び複数のRF回路935を含む例を示したが、無線通信インタフェース933は単一のBBプロセッサ934又は単一のRF回路935を含んでもよい。
さらに、無線通信インタフェース933は、セルラー通信方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又は無線LAN方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよく、その場合に、無線通信方式ごとのBBプロセッサ934及びRF回路935を含んでもよい。
アンテナスイッチ936の各々は、無線通信インタフェース933に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ937の接続先を切り替える。
アンテナ937の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インタフェース933による無線信号の送受信のために使用される。カーナビゲーション装置920は、図23に示したように複数のアンテナ937を有してもよい。なお、図23にはカーナビゲーション装置920が複数のアンテナ937を有する例を示したが、カーナビゲーション装置920は単一のアンテナ937を有してもよい。
さらに、カーナビゲーション装置920は、無線通信方式ごとにアンテナ937を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ936は、カーナビゲーション装置920の構成から省略されてもよい。
バッテリー938は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図23に示したカーナビゲーション装置920の各ブロックへ電力を供給する。また、バッテリー938は、車両側から給電される電力を蓄積する。
図23に示したカーナビゲーション装置920において、図13を参照して説明した情報取得部261及び通信制御部263、並びに、図17を参照して説明した情報取得部271及び通信制御部273は、無線通信インタフェース933において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、プロセッサ921において実装されてもよい。
また、本開示に係る技術は、上述したカーナビゲーション装置920の1つ以上のブロックと、車載ネットワーク941と、車両側モジュール942とを含む車載システム(又は車両)940として実現されてもよい。車両側モジュール942は、車速、エンジン回転数又は故障情報などの車両側データを生成し、生成したデータを車載ネットワーク941へ出力する。
<<<6.まとめ>>>
ここまで、図1〜図23を参照して、本開示の実施形態に係る通信装置及び各処理を説明した。本開示に係る実施形態によれば、情報取得部151は、アップリンクの送信電力を決定するための制御情報を取得し、通信制御部153は、端末装置200−1への上記制御情報の送信を制御する。上記制御情報は、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに応じた送信電力の調整のための調整情報を含む。
これにより、ビームフォーミング処理が行われる場合に適切な送信電力でアップリンク送信を行うことが可能になる。
・第1の実施形態
とりわけ第1の実施形態では、当該制御情報は、上記調整情報として、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに関するゲイン関連情報を含む。
例えば、上記ゲイン関連情報は、アップリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のアップリンクの受信アンテナゲインに関する情報(即ち、ULゲイン関連情報)を含む。
上述したように、例えばケース1では、アップリンクのビームフォーミング処理が行われるので、アップリンクの送信電力が過大な電力になることが懸念されるが、ULゲイン関連情報(例えば、ゲイン差G)に基づくアップリンクの送信電力の算出により、送信電力が調整される。具体的には、例えば、ゲイン差Gに応じてアップリンクの送信電力がより小さくなる。その結果、アップリンク信号による他の信号への干渉が抑えられ得る。
また、例えば、上記ゲイン関連情報は、ダウンリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のダウンリンクの送信アンテナゲインに関する情報(即ち、DLゲイン関連情報)を含む。
上述したように、例えばケース2では、CRSに対するダウンリンクのビームフォーミング処理が行われるので、アップリンクの送信電力が不十分な電力になることが懸念されるが、上述したようなDLゲイン関連情報(例えば、ゲイン差G)に基づくアップリンクの送信電力の算出により、送信電力が調整される。具体的には、例えば、ゲイン差Gに応じてアップリンクの送信電力がより大きくなる。一例として、上述したように、ゲイン差Gに応じて伝搬損失の値がより大きくなり、これによりアップリンクの送信電力が大きくなる。その結果、アップリンクの通信品質の低下が抑えられ得る。
また、例えば、上記ゲイン関連情報は、アップリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のアップリンクの受信アンテナゲイン及びダウンリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のダウンリンクの送信アンテナゲインに関する情報(即ち、UL/DLゲイン関連情報)を含む。当該UL/DLゲイン関連情報は、ULゲイン関連情報であり、且つDLゲイン関連情報であると言える。
上述したように、例えばケース3では、アップリンクの送信電力が過大な電力又は不十分な電力になることが懸念されるが、上述したようなUL/DLゲイン関連情報(例えば、ゲイン差G及びゲイン差G)に基づくアップリンクの送信電力の算出により、送信電力が調整される。具体的には、例えば、ゲイン差Gに応じてアップリンクの送信電力がより小さくなり、ゲイン差Gに応じてアップリンクの送信電力がより大きくなるので、アップリンクの受信アンテナゲインとダウンリンクの送信アンテナゲインとの差がアップリンクの送信電力に反映される。そのため、アップリンクの送信電力は適切な大きさになる。その結果、アップリンク信号による他の信号への干渉、及びアップリンクの通信品質の低下が、抑えられ得る。
また、例えば、通信制御部153は、上記ゲイン関連情報がシステム情報の一部として指向性ビームにより送信されるように、端末装置200−1への上記ゲイン関連情報の送信を制御する。
このような指向性ビームによる上記ゲイン関連情報の送信により、例えば、指向性ビームごとに異なるゲイン関連情報を送信することが可能になる。そのため、指向性ビームごとにアンテナゲインが異なる場合であっても、当該指向性ビームに対応する適切なゲイン関連情報を端末装置200−1に報知することが可能になる。
・第2の実施形態
上記制御情報は、アップリンクの送信電力を算出するための1つ以上のパラメータを含み、上記調整情報として、当該1つ以上のパラメータのうちの、上記アンテナゲインに応じて調整された少なくとも1つの調整パラメータを含む。
これにより、例えば、アップリンク信号を算出するための既存のパラメータ(例えば、アップリンク信号の所望の受信電力、及びCRSの送信電力など)が、調整を伴い使用され得るので、端末装置は、機能追加なしで、適切な送信電力でアップリンク送信を行うことが可能になり得る。また、基地局100−2は新たな情報を端末装置200−2へ送信する必要はないので、例えば、制御信号の増加に伴うオーバーヘッドの増加が回避され得る。
例えば、上記少なくとも1つの調整パラメータは、アップリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のアップリンクの受信アンテナゲインに応じて調整されたパラメータ(即ち、UL調整パラメータ)を含む。
上述したように、例えばケース1では、アップリンクのビームフォーミング処理が行われるので、アップリンクの送信電力が過大な電力になることが懸念されるが、アップリンクの受信ゲインに応じて調整された調整パラメータに基づいてアップリンクの送信電力が算出されるので、送信電力が調整される。具体的には、例えば、アップリンクの受信アンテナゲインとダウンリンクの送信アンテナゲインとのゲイン差Gに応じて調整された調整パラメータにより、アップリンクの送信電力がより小さくなる。一例として、上述したように、アップリンクの所望の受信電力(パラメータ)として通知される値が、ゲイン差Gに応じてより小さくなるように調整され、これにより、アップリンクの送信電力がより小さくなる。その結果、アップリンク信号による他の信号への干渉を抑えられ得る。
また、例えば、上記少なくとも1つの調整パラメータは、ダウンリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のダウンリンクの送信アンテナゲインに応じて調整されたパラメータ(即ち、DL調整パラメータ)を含む。
上述したように、例えばケース2では、CRSに対するダウンリンクのビームフォーミング処理が行われるので、アップリンクの送信電力が不十分な電力になることが懸念されるが、ダウンリンクの送信ゲインに応じて調整された調整パラメータに基づいてアップリンクの送信電力が算出されるので、送信電力が調整される。具体的には、例えば、ダウンリンクの送信アンテナゲインとアップリンクの受信アンテナゲインとのゲイン差Gに応じて調整された調整パラメータにより、アップリンクの送信電力がより大きくなる。一例として、上述したように、CRSの送信電力(パラメータ)として通知される値が、ゲイン差Gに応じてより大きくなるように調整され、これにより、アップリンクの送信電力がより大きくなる。その結果、アップリンクの通信品質の低下が抑えられ得る。
また、例えば、上記少なくとも1つの調整パラメータは、上記UL調整パラメータ及び上記DL調整パラメータを含む。あるいは、上記少なくとも1つの調整パラメータは、アップリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のアップリンクの受信アンテナゲインと、ダウンリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のダウンリンクの送信アンテナゲインとに応じて調整されたパラメータ(即ち、UL/DL調整パラメータ)を含んでもよい。当該UL/DL調整パラメータは、UL調整パラメータであり、且つDL調整パラメータであると言える。
上述したように、例えばケース3では、アップリンクの送信電力が過大な電力又は不十分な電力になることが懸念されるが、アップリンクの受信ゲイン及びダウンリンクの送信ゲインに応じて調整された調整パラメータに基づいてアップリンクの送信電力が算出されるので、送信電力が調整される。具体的には、例えば、ゲイン差Gに対応する電力がアップリンク送信電力から差し引かれ、ゲイン差Gに対応する電力がアップリンク送信電力に加えられ、アップリンクの受信アンテナゲインとダウンリンクの送信アンテナゲインとの差がアップリンクの送信電力に反映される。そのため、アップリンクの送信電力は適切な大きさになる。その結果、アップリンク信号による他の信号への干渉、及びアップリンクの通信品質の低下が、抑えられ得る。
また、例えば、通信制御部163は、上記アンテナゲインに応じて調整された上記少なくとも1つの調整パラメータがシステム情報の一部として指向性ビームにより送信されるように、端末装置200−2への上記少なくとも1つの調整パラメータの送信を制御する。
このような指向性ビームによる上記少なくとも1つの調整パラメータの送信により、例えば、指向性ビームごとに異なるパラメータ(アンテナゲインに応じて調整されたパラメータ)を送信することが可能になる。そのため、指向性ビームごとにアンテナゲインが異なり、又は指向性ビームごと上記少なくとも1つの調整パラメータ(例えば、CRSの送信電力)が異なる場合であっても、上記指向性ビームに対応する適切なパラメータ情報を端末装置200−2に報知することが可能になる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態を説明したが、本開示は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、指向性エリアのみではなく無指向性エリアにもダウンリンク信号が送信される例を説明したが、本開示は係る例に限定されない。例えば、ケース2及びケース3では、ダウンリンク信号は、無指向性エリアに送信されなくてもよい。即ち、ダウンリンク信号は、ビームフォーミングを伴わない電波により送信されず、指向性ビームにより送信されてもよい。
また、指向性ビームが形成される例を説明したが、当該指向性ビームは、端末装置ごとに形成されてもよい。即ち、指向性ビームを形成するための重み係数は、端末装置ごとに決定されてもよい。具体例として、ケース1、ケース2及びケース3において、指向性ビームが端末装置ごとに形成されてもよい。あるいは、上記指向性ビームは、仮想的なセルごとに形成されてもよい。即ち、指向性ビームを形成するための重み係数は、端末装置ごとにではなく、仮想的なセルごとに決定されてもよい。具体例として、ケース2及びケース3において、指向性ビームが端末装置ごとに形成されてもよい。
また、通信システムがLTE、LTE−Advanced、又はこれらに準ずる通信方式に従ったシステムである例を説明したが、本開示は係る例に限定されない。例えば、通信システムは、別の通信規格に従ったシステムであってもよい。
また、本明細書の通信制御処理における処理ステップは、必ずしもフローチャートに記載された順序に沿って時系列に実行されなくてよい。例えば、通信制御処理における処理ステップは、フローチャートとして記載した順序と異なる順序で実行されても、並列的に実行されてもよい。
また、通信制御装置(例えば、基地局装置)又は端末装置に内蔵されるCPU、ROM及びRAM等のハードウェアに、上記通信制御装置又は上記端末装置の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、当該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供されてもよい。また、当該コンピュータプログラムを記憶するメモリ(例えば、ROM及びRAM)と、当該コンピュータプログラムを実行可能な1つ以上のプロセッサ(例えば、CPU、DSPなど)を備える情報処理装置(例えば、処理回路、チップ)も提供されてもよい。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的又は例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記効果とともに、又は上記効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
アップリンクの送信電力を決定するための制御情報を取得する取得部と、
端末装置への前記制御情報の送信を制御する通信制御部と、
を備え、
前記制御情報は、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに応じた送信電力の調整のための調整情報を含む、
通信制御装置。
(2)
前記制御情報は、前記調整情報として、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに関するゲイン関連情報を含む、前記(1)に記載の通信制御装置。
(3)
前記ゲイン関連情報は、アップリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のアップリンクの受信アンテナゲインに関する情報を含む、前記(2)に記載の通信制御装置。
(4)
前記受信アンテナゲインに関する前記情報は、前記受信アンテナゲインとダウンリンクの送信アンテナゲインとの差を示す情報を含む、前記(3)に記載の通信制御装置。
(5)
前記受信アンテナゲインに関する前記情報は、前記受信アンテナゲインを示す情報を含む、前記(3)に記載の通信制御装置。
(6)
前記受信アンテナゲインに関する前記情報は、アップリンクのビームフォーミング処理に対応するアンテナ素子の数を示す情報である、前記(5)に記載の通信制御装置。
(7)
前記ゲイン関連情報は、ダウンリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のダウンリンクの送信アンテナゲインに関する情報を含む、前記(2)〜(6)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(8)
前記送信アンテナゲインに関する前記情報は、前記送信アンテナゲインとアップリンクの受信アンテナゲインとの差を示す情報を含む、前記(7)に記載の通信制御装置。
(9)
前記送信アンテナゲインに関する前記情報は、前記送信アンテナゲインを示す情報、又は前記送信アンテナゲインを算出するための情報を含む、前記(7)に記載の通信制御装置。
(10)
前記送信アンテナゲインを算出するための前記情報は、ダウンリンクのビームフォーミング処理に対応するアンテナ素子の数を示す情報である、前記(9)に記載の通信制御装置。
(11)
前記通信制御部は、前記ゲイン関連情報がシステム情報の一部として指向性ビームにより送信されるように、端末装置への前記ゲイン関連情報の送信を制御する、前記(2)〜(10)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(12)
前記制御情報は、アップリンクの送信電力を算出するための1つ以上のパラメータを含み、前記調整情報として、前記1つ以上のパラメータのうちの、前記アンテナゲインに応じて調整された少なくとも1つの調整パラメータを含む、前記(1)に記載の通信制御装置。
(13)
前記少なくとも1つの調整パラメータは、アップリンク信号の所望の受信電力と、リファレンス信号の送信電力とのうちの少なくとも一方を含む、前記(12)に記載の通信制御装置。
(14)
前記少なくとも1つの調整パラメータは、アップリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のアップリンクの受信アンテナゲインに応じて調整されたパラメータを含む、前記(12)又は(13)に記載の通信制御装置。
(15)
前記少なくとも1つの調整パラメータは、ダウンリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のダウンリンクの送信アンテナゲインに応じて調整されたパラメータを含む、前記(12)〜(14)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(16)
前記通信制御部は、前記少なくとも1つの調整パラメータがシステム情報の一部として指向性ビームにより送信されるように、端末装置への前記少なくとも1つの調整パラメータの送信を制御する、前記(12)〜(15)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(17)
アップリンクの送信電力を決定するための制御情報を取得することと、
端末装置への前記制御情報の送信をプロセッサにより制御することと、
を含み、
前記制御情報は、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに応じた送信電力の調整のための調整情報を含む、
通信制御方法。
(18)
アップリンクの送信電力を決定するための制御情報を取得する取得部と、
前記制御情報に基づいて、アップリンクの送信電力を制御する通信制御部と、
を備え、
前記制御情報は、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに関するゲイン関連情報を含む、
端末装置。
(19)
アップリンクの送信電力を決定するための制御情報を取得することと、
前記制御情報に基づいて、アップリンクの送信電力をプロセッサにより制御することと、
を含み、
前記制御情報は、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに関するゲイン関連情報を含む、
通信制御方法。
(20)
プログラムを記憶するメモリと、
前記プログラムを実行可能な1つ以上のプロセッサと、
を備え、
前記プログラムは、
アップリンクの送信電力を決定するための制御情報を取得することと、
前記制御情報に基づいて、アップリンクの送信電力を制御することと、
を実行させるためのプログラムであり、

前記制御情報は、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに関するゲイン関連情報を含む、
情報処理装置。
1 通信システム
10 セル
20 3次元ビーム
30 通信領域
100 基地局
151、161 情報取得部
153、163 通信制御部
200 端末装置
261、261 情報取得部
273、273 通信制御部

Claims (20)

  1. アップリンクの送信電力を決定するための制御情報を取得する取得部と、
    端末装置への前記制御情報の送信を制御する通信制御部と、
    を備え、
    前記制御情報は、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに応じた送信電力の調整のための調整情報を含む、
    通信制御装置。
  2. 前記制御情報は、前記調整情報として、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに関するゲイン関連情報を含む、請求項1に記載の通信制御装置。
  3. 前記ゲイン関連情報は、アップリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のアップリンクの受信アンテナゲインに関する情報を含む、請求項2に記載の通信制御装置。
  4. 前記受信アンテナゲインに関する前記情報は、前記受信アンテナゲインとダウンリンクの送信アンテナゲインとの差を示す情報を含む、請求項3に記載の通信制御装置。
  5. 前記受信アンテナゲインに関する前記情報は、前記受信アンテナゲインを示す情報を含む、請求項3に記載の通信制御装置。
  6. 前記受信アンテナゲインに関する前記情報は、アップリンクのビームフォーミング処理に対応するアンテナ素子の数を示す情報である、請求項5に記載の通信制御装置。
  7. 前記ゲイン関連情報は、ダウンリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のダウンリンクの送信アンテナゲインに関する情報を含む、請求項2に記載の通信制御装置。
  8. 前記送信アンテナゲインに関する前記情報は、前記送信アンテナゲインとアップリンクの受信アンテナゲインとの差を示す情報を含む、請求項7に記載の通信制御装置。
  9. 前記送信アンテナゲインに関する前記情報は、前記送信アンテナゲインを示す情報、又は前記送信アンテナゲインを算出するための情報を含む、請求項7に記載の通信制御装置。
  10. 前記送信アンテナゲインを算出するための前記情報は、ダウンリンクのビームフォーミング処理に対応するアンテナ素子の数を示す情報である、請求項9に記載の通信制御装置。
  11. 前記通信制御部は、前記ゲイン関連情報がシステム情報の一部として指向性ビームにより送信されるように、端末装置への前記ゲイン関連情報の送信を制御する、請求項2に記載の通信制御装置。
  12. 前記制御情報は、アップリンクの送信電力を算出するための1つ以上のパラメータを含み、前記調整情報として、前記1つ以上のパラメータのうちの、前記アンテナゲインに応じて調整された少なくとも1つの調整パラメータを含む、請求項1に記載の通信制御装置。
  13. 前記少なくとも1つの調整パラメータは、アップリンク信号の所望の受信電力と、リファレンス信号の送信電力とのうちの少なくとも一方を含む、請求項12に記載の通信制御装置。
  14. 前記少なくとも1つの調整パラメータは、アップリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のアップリンクの受信アンテナゲインに応じて調整されたパラメータを含む、請求項12に記載の通信制御装置。
  15. 前記少なくとも1つの調整パラメータは、ダウンリンクのビームフォーミング処理が行われる場合のダウンリンクの送信アンテナゲインに応じて調整されたパラメータを含む、請求項12に記載の通信制御装置。
  16. 前記通信制御部は、前記少なくとも1つの調整パラメータがシステム情報の一部として指向性ビームにより送信されるように、端末装置への前記少なくとも1つの調整パラメータの送信を制御する、請求項12に記載の通信制御装置。
  17. アップリンクの送信電力を決定するための制御情報を取得することと、
    端末装置への前記制御情報の送信をプロセッサにより制御することと、
    を含み、
    前記制御情報は、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに応じた送信電力の調整のための調整情報を含む、
    通信制御方法。
  18. アップリンクの送信電力を決定するための制御情報を取得する取得部と、
    前記制御情報に基づいて、アップリンクの送信電力を制御する通信制御部と、
    を備え、
    前記制御情報は、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに関するゲイン関連情報を含む、
    端末装置。
  19. アップリンクの送信電力を決定するための制御情報を取得することと、
    前記制御情報に基づいて、アップリンクの送信電力をプロセッサにより制御することと、
    を含み、
    前記制御情報は、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに関するゲイン関連情報を含む、
    通信制御方法。
  20. プログラムを記憶するメモリと、
    前記プログラムを実行可能な1つ以上のプロセッサと、
    を備え、
    前記プログラムは、
    アップリンクの送信電力を決定するための制御情報を取得することと、
    前記制御情報に基づいて、アップリンクの送信電力を制御することと、
    を実行させるためのプログラムであり、

    前記制御情報は、ビームフォーミング処理が行われる場合のアンテナゲインに関するゲイン関連情報を含む、
    情報処理装置。
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