JPWO2015025933A1 - 指紋照合用指紋コア抽出装置、指紋照合システム、指紋コア抽出方法、及びそのプログラム - Google Patents

指紋照合用指紋コア抽出装置、指紋照合システム、指紋コア抽出方法、及びそのプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】指紋照合用指紋画像の位置合わせ用指紋コアを抽出すること。【解決手段】芯線画像における分岐点を抽出し当該各分岐点の端点化処理を行って端点化画像を生成する端点化処理機能5を備えたコア抽出部24と、生成された前記端点化画像の濃度色を白黒反転して成る濃度反転画像を芯線化し前記芯線画像の生成処理を行う芯線画像生成抽出部23とを有し、前記コア抽出部24が、前記濃度反転画像の芯線形状における曲がり具合の度合を示すループスコアの値が最も高い芯線画素を特定しこれを前記指紋コアとするコア決定機能4を備えていること。【選択図】図1

Description

本発明は、指紋画像の照合を行う指紋照合システムに関し、特に、指紋画像の照合に際して必要とする照合用指紋画像の指紋コア位置を有効に抽出し得る指紋照合用指紋コア抽出装置、指紋照合システム、指紋コア抽出方法、及びそのプログラムに関する。
一般に、縞模様状の多数の隆線によって構成される指紋は終生不変および万人不同という二つの大きな特徴をもっているため、古くから犯罪捜査に利用されている。
特に、犯罪現場に残された遺留指紋を用いた指紋照合は、効果的な捜査手段であり、近年多くの警察機関では、コンピュータを利用した指紋照合システムが導入されている。
指紋照合においては、例えばHandbook of Fingerprint Recognition(Springer 2003)(非特許文献1)の3 Minutiae-Based Methodsに紹介されているように、指紋隆線の端点や分岐点(この両方を合わせて指紋の特徴点、あるいはMinutiaと呼ぶ)を用いた特徴点照合が、従来より広く用いられている。
例えば、押捺指紋のように高品質の指紋画像同士では、両方の指紋画像から、充分な数の特徴点を抽出することが可能なので、高い照合精度を保証できる。
しかしながら、その片方が、小領域の遺留指紋の場合には、特徴点抽出可能な領域が狭く、充分な数の特徴点を抽出することができない。その結果、高い精度で照合することができないという不都合がある。
この問題を解決するために、様々な手法が提案されてきている。
例えば、特徴点だけではなく、汗腺口、毛氈、傷などを新たな特徴量として利用するという手法が開示されている。
また、"Pores and Ridges: Fingerprint Matching Using Level 3 Features"(非特許文献2)には、汗腺口の利用が提案されている。
更に、隆線形状を利用した画像照合も多く開示されているが、この関連技術として、指紋画像に対する次元圧縮処理(KL展開)を行うことにより指紋隆線のおおまかな特徴形状を抽出し、この特徴形状に合致する指紋画像をデータベースから照合対象画像として抽出するシステム(画像特徴抽出装置)が知られている(特許文献1)。
指紋照合においては、照合領域の特定や位置合わせに利用する情報としては、指紋コア(以下「コア」という)が最適である。鑑定官によるマニュアル鑑定においても、コアで位置合わせをして近傍の隆線形状を目視で比較することが広く実施されている。
また、指紋画像の芯線画像を利用したコア抽出手法も提案されている。自動抽出処理においては、通常は隆線を芯線化した芯線画像を利用する。
この手法では、例えば、芯線画像から、中核蹄線を形成する芯線を特定し、その頂点を検出してコアと決定する。
ここで、中核蹄線とは、最も内側に位置する芯線のことである。見方を変えると、中核蹄線とは、ループ状(蹄状)の芯線のことである、とも言える。
尚、上記したコア(core)や中核蹄線(innermost recurve or loop)等の鑑識用語は、"The Science of Fingerprints-Classification and Uses "(非特許文献3)に定義されている。
しかしながら、この処理の自動化に際して課題になるのが、コア抽出の精度である。
これまで提案されてきたコア抽出の手法では、例えば、Handbook of Fingerprint Recognition (Springer 2003)の3.6 Singularity and Core Detectionに開示されているように、隆線方向(Orientation or vector)を利用するものが主流である。
この手法は、局所的なノイズに影響を受けにくく、安定してコアを抽出できるという利点があるものの、精密な位置検出はできないという不都合があった。
特開平10−177650号公報
上記特許文献1では、低品質の遺留指紋からは照合に必要な特徴ベクトル等が安定して抽出できないため、照合精度向上への貢献には限界があり、更には、指紋照合処理に際しては、パタンマッチングによる照合における計算量や時間が膨大になるという不都合があった。
また、非特許文献1、2の関連技術では、精密な指紋コア位置を抽出できないという不都合があった。また、指紋照合に芯線画像を利用する手法においては、芯線画像にノイズが含まれていたり、頂点付近が複雑な形状をしている場合には、正確にコアを検出できないという不都合があった。
[発明の目的]
本発明は、上記関連技術の有する不都合を改善し、指紋画像における照合用の指紋コアを高精度に抽出し得る指紋照合用指紋コア抽出装置、指紋照合システム、指紋コア抽出方法、及びそのプログラムを提供することを、その目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る指紋照合用指紋コア抽出装置は、指紋画像内の隆線形状に基づいて芯線画像を生成すると共に当該芯線画像に基づいて前記指紋画像の指紋照合時における指紋位置合わせ用の指紋コアを抽出するコア抽出処理本体部を備えた指紋照合用指紋コア抽出装置であって、
前記コア抽出処理本体部は、 前記芯線画像における分岐点を抽出し当該各分岐点の端点化処理を行って端点化画像を生成する端点化処理機能を備えたコア抽出部と、生成された前記端点化画像の濃度色を白黒反転して成る濃度反転画像を芯線化し前記芯線画像の生成処理を行う芯線画像生成抽出部とを有し、
前記コア抽出部が、前記濃度反転画像の芯線形状における曲がり具合の度合を示すループスコアの値が最も高い芯線画素を特定しこれを前記指紋コアとするコア決定機能を備えている、という構成を採っている。
また、本発明にかかる指紋照合システムは、外部入力される一方と他方の指紋画像の隆線形状に基づいて両者を画像照合する画像照合機能を備えたデータ処理装置を有する指紋照合システムにおいて、
前記データ処理装置が、前記画像照合に先立って実行する指紋位置合わせ用の指紋コアを抽出する指紋コア抽出装置として、上記指紋照合用指紋コア抽出装置を備えている、という構成を採っている。
更に、本発明に係る指紋照合用指紋コア抽出方法は、指紋画像内の隆線形状に基づいて芯線画像を生成すると共に当該芯線画像に基づいて前記指紋画像の指紋照合時における指紋位置合わせ用の指紋コアを抽出するコア抽出処理本体部を備えた指紋照合用指紋コア抽出装置にあって、
前記芯線画像における分岐点を抽出した後当該各分岐点の端点化処理を行うことで端点化画像を生成し、
この生成した端点化画像における濃度色を白黒反転した濃度反転画像を芯線化して前記芯線画像の生成処理を行い、
前記芯線化された濃度反転画像における曲がり具合の度合を示すループスコアを各芯線画素に対応して算出し、
前記ループスコアの値が最も高い芯線画素を前記指紋コアとして決定し、
これらの各画像処理工程を、前記コア抽出処理本体部が順次実行する、という構成を採っている。
また、本発明にかかる指紋照合用指紋コア抽出プログラムは、指紋画像内の隆線形状に基づいて芯線画像を生成すると共に当該芯線画像に基づいて前記指紋画像の指紋照合時における指紋位置合わせ用の指紋コアを抽出するコア抽出処理本体部を備えた指紋照合用指紋コア抽出装置にあって、
前記芯線画像における分岐点を抽出した後に当該各分岐点の端点化処理を行うことで端点化画像を生成する端点化画像生成処理機能、
この生成した端点化画像における濃度色を白黒反転した濃度反転画像を芯線化して前記芯線画像の生成処理を行う濃度反転画像芯線化処理機能、
この芯線化された濃度反転画像における曲がり具合の度合を示すループスコアを各芯線画素に対応して算出するループスコア算出処理機能、
およびこのループスコアの値が最も高い芯線画素を前記指紋コアとして決定する指紋コア決定処理機能、
とを設け、これらの各処理機能を前記コア抽出処理本体部が備えているコンピュータに実現させるようにした、という構成を採っている。
本発明は、以上のように構成されているので、これによると、指紋画像内の隆線形状に基づいて生成した芯線画像を更に端点化処理し且つ当該端点化画像を濃度反転して芯線画像を生成する手段と、この生成された当該濃度反転して成る芯線画像の芯線形状に基づいて指紋コアの画素位置を決定する手段とが有効に機能して、指紋照合時における位置合わせ用の指紋コアを、高精度に且つ迅速に特定することができるという他に類例のない優れた指紋照合用指紋コア抽出装置、指紋照合システム、指紋コア抽出方法、及びそのプログラム指紋コア抽出システムを提供することができる。
本発明の第1実施形態(指紋照合用指紋コア抽出装置)を示す概略ブロック図である。 本発明の第2実施形態(指紋照合用指紋コア抽出装置を包含した指紋照合システム)の一例を示す概略ブロック図である。 図2に開示した指紋照合システムが備えているデータ処理装置の内部構成の一例を示す概略ブロック図である。 図2に開示した指紋照合システムにおける全体の動作を示すフローチャートである。 図2に開示した指紋照合システムが備えている指紋照合用指紋コア抽出装置の動作の要部を示すフローチャートである。 図2に開示した指紋照合システムに入力される比較対象の二つの指紋画像の例を示す図で、図6(A)は一方の指紋画像101の一例を示す説明図、図6(B)は他方の指紋画像102の例を示す説明図、また、図6(C)は図6(A)の指紋画像101に含まれる特徴点を示す説明図、図6(D)は図6(B)の指紋画像102に含まれる特徴点を示す説明図である。 図6の指紋画像を芯線化してなる芯線画像を示す図で、図7(A)は図6(A)の指紋画像に基づいて生成された芯線画像を示す説明図、図7(B)は図6(B)の指紋画像に基づいて生成された芯線画像を示す説明図である。 図7(A)に含まれる分岐点の端点化処理を示す図で、図8(A)は図7(A)に含まれる分岐点の一例を示す説明図、図8(B)および図8(C)は、分岐点における端点化処理の手法を示す説明図であり、図8(D)は、分岐点の端点化処理後の芯線画像の一例を示す説明図である。 端点化処理後の芯線画像の一例を示す図で、図9(A)は図7(A)の芯線画像に対する端点化後の芯線画像の例を示す説明図、図9(B)は図7(B)の芯線画像に対する端点化後の芯線画像の例を示す説明図である。 端点化後の芯線画像から抽出した中核蹄線(ループ状芯線)の頂点であるコア候補を検出する場合の例を示す図で、図10(A)は図9(A)から抽出した中核蹄線の例を示す説明図、図10(B)は図9(B)から抽出した中核蹄線の例を示す説明図、図10(C)は図10(A)の中核蹄線の頂点から決定されるコア方向の例を示す説明図、図10(D)は図10(B)の中核蹄線の頂点から決定されるコア方向の例を示す説明図である。 濃度反転した画像の芯線画像の例を示す図で、図11(A)は図7(A)における芯線画像の濃度反転画像に基づく芯線画像の一例を示す説明図、図11(B)は図7(B)における芯線画像の濃度反転画像に基づく芯線画像の一例を示す説明図である。 分岐点の端点化処理後における芯線画像の例を示す図で、図12(A)は図11(A)の芯線画像に対する端点化後の芯線画像の一例を示す説明図、図12(B)は図11(B)の芯線画像に対する端点化後の芯線画像の一例を示す説明図である。 濃度反転した芯線画像の端点化後芯線画像から抽出した中核蹄線(ループ状芯線)の頂点であるコア候補を検出する場合の例を示す図で、図13(A)は図12(A)から抽出した中核蹄線の例を示す説明図、図13(B)は図12(B)から抽出した中核蹄線の例を示す説明図である。 濃度反転2回目の繰り返し処理後の端点化後芯線画像を示す図で、図14(A)は図12(A)の芯線画像の濃度反転画像2回目の芯線画像の一例を示す説明図、図14(B)は、図12(B)の芯線画像の濃度反転2回目の芯線画像の一例を示す説明図である。 濃度反転2回目の繰り返し処理後の端点化後芯線画像に係る中核蹄線(ループ状芯線)を示す図で、図15(A)は図14(A)から抽出した中核蹄線を示す説明図であり、図15(B)は図14(B)から抽出した中核蹄線の例を示す説明図である。 図15で抽出されたコア位置(ループ状芯線の頂点画素の位置)とコア方向とを図6(A)(B)の入力画像にそれぞれ載せた場合の例を示す図で、図16(A)は図6(A)の指紋画像におけるコア位置およびコア方向を示す説明図、図16(B)は図6(B)の指紋画像におけるコア位置およびコア方向を示す説明図である。 図2に開示した指紋照合装置に対して入力された他の指紋画像に対する芯線画像処理を示す説明図で、図17(A)は入力された他の指紋画像の例を示す図、図17(B)は図17(A)の指紋画像に基づき生成された芯線画像を示す説明図、図17(C)は図17(B)の芯線画像を端点処理した場合の例を示す図、図17(D)は端点処理した図17(C)芯線画像の濃度反転後芯線画像(1回目)を示す図、図17(E)は2回目の濃度反転後芯線画像を示す図である。 図15で抽出されたコア位置とコア方向を用いて特定される指紋画像のコア近傍二値画像を示す図で、図18(A)は図6(A)の指紋画像に対するコア近傍二値画像を示す図、図18(B)は図6(B)の指紋画像に対するコア近傍二値画像を示す図である。 図18(A)から抽出されたコア近傍芯線画像を示す図で、通常の芯線を(黒芯線)を実戦で表すと共に隆線溝(谷線)の芯線(白芯線)を破線で表した例を示す説明図である。 遺留指紋とその対をなる押捺指紋との対応関係の例を示す図で、図20(A)は遺留指紋の一例を示す説明図、図20(B)は押捺指紋画像の一例を示す説明図、図20(C)は遺留指紋のコア近傍拡大画像の例を示す説明図、図20(D)は押捺指紋コア近傍拡大画像の一例を示す説明図である。 遺留指紋に芯線をマニュアル入力して使用した場合の一例を示す図で、図21(A)は、図20(C)に対して芯線がマニュアル入力された遺留指紋コア近傍拡大画像の例を示す説明図、図21(B)は図21(A)から抽出した芯線画像の例を示す説明図である。 遺留指紋とその対をなる押捺指紋との対応関係の例を示す図で、図22(A)は芯線画像及びコア情報がマニュアル入力された図21(A)に基づいて抽出されたコア近傍芯線画像の一例を示す説明図、図22(B)は図22(A)に対応して図20(D)に基づき生成された押捺指紋コア近傍二値画像の一例を示す説明図である。
〔第1実施形態〕
次に、本発明にかかる指紋照合用指紋コア抽出装置の第1実施形態を図1に基づいて説明する。
この第1実施形態では、第2実施形態で詳述する指紋照合システムの要部をなす指紋照合用の指紋コア抽出装置1の一例を示す。
この指紋コア抽出装置1を有効利用することにより、例えば遺留指紋に対応する複数(数10万個)の押捺指紋中から、対応する10数個の押捺指紋を、迅速に且つ高精度に抽出することが可能となる。
以下、これを詳述する。
この第1実施形態に示す指紋照合用指紋コア抽出装置1は、図1に示すように、外部入力される指紋画像100を芯線化処理して隆線形状に対応する芯線画像100Aを生成し且つ当該芯線画像100Aに基づいて前記指紋画像100の指紋照合時における指紋位置合わせ用の指紋コアを抽出するコア抽出処理本体部2を備えている。
このコア抽出処理本体部2は、具体的には、前記芯線画像100Aを生成する芯線画像抽出機能3を備えた芯線画像生成抽出部23と、生成する芯線画像100Aにおける分岐点を抽出し当該各分岐点の端点化処理を行って端点化画像を生成する端点化処理機能5を備えたコア抽出部24とを備えている。
ここで、上記芯線画像生成抽出部23は、生成された前記端点化画像の濃度色を白黒反転して成る濃度反転画像を生成しこれを再び芯線化処理して濃度反転芯線画像を生成する反転芯線画像処理機能6を備えている。
更に、このコア抽出処理本体部2は、上記各抽出部23,24の動作を制御するデータ処理制御部21と、このデータ処理制御部21に制御されて稼働し上記各部で抽出処理されて得られる各種データを必要に応じて記憶するデータ記憶部22とを備えている。
この内、コア抽出部24は、具体的には後述するが、上記した濃度反転芯線画像の芯線形状(中核蹄)における曲がり具合の度合を示すループスコアの値が最も高いループ形状の頂点の画素(芯線画素)を特定しこれを前記指紋コアとするコア決定機能4を備えている。
このため、これによると、指紋画像100内の隆線形状に基づいて生成した芯線画像を更に端点化処理し且つ当該端点化画像を濃度反転して芯線画像を生成する手段(芯線画像生成抽出部23)と、この生成された当該濃度反転して成る芯線画像の芯線形状に基づいて指紋コアの画素位置を決定する手段(コア抽出部24)とが有効に機能して、紋照合時における位置合わせ用の指紋コアを、高精度に且つ有効に特定することができる。
即ち、芯線画像生成抽出部23は、上記したように、入力された前記指紋画像100内の隆線形状に基づいて芯線画像100Aを生成する芯線画像抽出機能3と、前記端点化画像の濃度色を白黒反転して成る濃度反転画像を芯線化処理する濃度反転芯線画像を生成する反転芯線画像処理機能6とを備えている。
前述したコア抽出部24は、更に、端点化処理機能5で生成した端点化画像の芯線形状における曲がり具合の(ループ状の)度合を示すループスコアを、各芯線画素に対応して予め算出するループスコア算出機能7を備えている。このループスコアは、ループ状の芯線形状にあって、幅の狭い芯線形状ほどその値が大きくなるように定義づけられている。
そして、この芯線形状における曲がり具合(ループ状)の頂点を前述したコア抽出部24のコア決定機能4が検出し、前述したように、これを指紋コアとする。この場合、最も内側に位置するループ状の芯線(中核蹄線)の頂点を、本第1実施形態ではコア決定機能4が指紋コアとして特定する。
また、このコア抽出部24のコア決定機能4は、前記指紋コアから芯線上を一方及び他方に一定距離トレースすることでトレース終点画素を取得すると共に、前記決定した指紋コア(画素位置)から前記トレース終点間の幅方向の距離を示す線分の中点への方向をコア方向として決定するコア方向決定機能4Aを備えている。
このため、本第1実施形態によると、指紋照合に際して必要な各指紋コアの位置とコア方向(各指紋の傾き)とが特定され、これにより、指紋照合の対象となり得る指紋を迅速に且つ高精度に抽出することが可能となる。
更に、前述したデータ処理制御部21は、コア抽出部24及び芯線画像生成抽出部23の動作を制御して前記端点化処理および前記芯線画像の抽出処理を一定回数以上繰り返して実行させることにより一定値より高いループスコアの芯線(ループ幅の狭い芯線)を抽出する制御を行うデータ処理繰り返し制御機能21Aを備えている。
これにより、対比する他の芯線画像について同程度のループスコアの芯線を抽出することができ、遺留指紋画像の検索に際しては、他の多くの押捺指紋画像からの抽出作業を高精度に実行することが可能となる。
又、前述したコア抽出部24の前記端点化処理機能5は、予め、前記芯線画像内における分岐点にあって、当該分岐点から分離する芯線を、当該分岐点における芯線の接続角度に基づいて決定する分離芯線選択機能5Aを備えている。
これにより、ループスコアの大きいループ状の芯線の抽出をより迅速に且つ高精度に成し得ることが可能となっている。
即ち、コア抽出処理本体部2のコア抽出部24は、上記したように、端点化画像の芯線形状における曲がり具合の度合を示すループスコアを各芯線画素(反転芯線画像)に対応して算出するループスコア算出機能7を備え、更に、コア決定機能4が上記ループスコアの値が最も高いループ状芯線の頂点の芯線画素を指紋コアとして決定する機能を備えている。
尚、コア抽出部24のコア決定機能4は、決定した指紋コアに係るコア情報を、予め設定された指紋照合手段(例えば、図3に示すデータ処理装置12のコア近傍二値画像照合部26)に向けて出力するように構成されている。
(第1実施形態の動作)
次に、本第1実施形態の動作を説明する。
まず、上述した指紋コア抽出装置1において、外部から入力される指紋画像100内の隆線形状に基づいて芯線画像生成抽出部23の芯線画像抽出機能3が、芯線画像を生成する(芯線画像生成工程)。
次に、生成された芯線画像に基づいてコア抽出部24の端点化処理機能5が前記芯線画像における分岐点を抽出し、同時に後当該各分岐点の端点化処理を行って端点化画像を生成する(端点化処理工程)。
次に、芯線画像生成抽出部23の反転芯線画像処理機能6が、この生成した端点化画像における濃度色を白黒反転して濃度反転画像を形成し、続いて、当該白黒反転して成る濃度反転画像を芯線化して上記芯線画像の生成処理を行う(反転芯線化処理工程)。
次に、ループスコア算出機能7が、端点化画像の芯線形状における曲がり具合の度合を示すループスコアを、各芯線画素に対応して算出する(ループスコア算出工程)。
そして、このループスコアの値が最も高い芯線画素を前記指紋コアとして決定しコア情報200として外部出力される(指紋コア決定処理工程)。
これらの各画像処理及び指紋コア決定処理の工程については、前述したコア抽出処理本体部2を構成する芯線画像生成抽出部23およびコア抽出部24が、上記手順をもって順次実行する。
ここで、上記した指紋コア決定処理工程では、コア抽出部24のコア決定機能4は、同時に、前述した指紋コアの画素位置から芯線上を一方及び他方に一定距離トレースすることでトレース終点画素を特定すると共に、前記特定した指紋コアから前記トレース終点間の幅方向の距離を示す線分の中点への方向を、コア方向として決定する機能を備え実行する。これにより、前述した指紋画像100にかかる指紋コアとコア方向とが、コア情報200としてコア抽出部24から外部出力される。
更に、本第1実施形態にあっては、芯線画像生成抽出部23とコア抽出部24とが連携して稼働し、前記端点化処理および前記芯線画像の抽出処理の各工程を一定回数(例えば5回程度)以上繰り返して実行すると共に、これにより、一定値より高いループスコアの芯線を抽出するように構成されている。かかる工程内容は、前記コア抽出処理本体部2のデータ処理制御部21が実行するように構成されている。
ここで、上記端点化処理、反転芯線化処理、ループスコア算出、およびコア決定にかかる各工程については、その実行内容をプログラム化し、コンピュータに実現させるように構成してもよい。
この場合、本プログラムは、非一時的な記憶媒体、例えば、DVD、CD、フラッシュメモリなどに記録されてもよい。その場合、本プログラムは、記録媒体からコンピュータによって読み出され、実行される。
以上のように、本第1実施形態では、入力画像である指紋画像の隆線形状から抽出した芯線画像から中核蹄線を直接抽出するだけではなく、芯線画像の濃度反転を行い、仮想的に生成した芯線画像(反転芯線画像)それぞれに基づいて中核蹄線を抽出する。
これにより、芯線画像にノイズが含まれていたり、コア近傍の芯線形状が複雑な場合であっても、指紋画像内における中核蹄線を高精度且つ安定的に抽出することができるため、指紋画像内における指紋コアを高精度に特定することが可能となる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態を図2乃至図18に従って説明する。
この第2実施形態では、上記第1実施形態で開示した指紋照合用の指紋コア抽出装置1を要部として装備した指紋照合システム10について説明する。
まず、図2において、本第2実施形態における指紋照合システム10は、入力画像である異なる指紋画像101,102を入力する指紋データ入力装置11と、この指紋データ入力装置11から入力された二つの指紋画像から照合に必要な指紋コア情報を抽出し且つこれを利用して指紋照合を行う機能を備えたデータ処理装置12と、このデータ処理装置12における照合処理結果としての照合スコア300を外部システム(出力表示装置、外部データ記憶装置など)へ送信する照合結果出力装置13とを備えている。
ここで、指紋照合システム10は、例えばコンピュータであり、指紋照合システム10の備えたCPU(Central Processing Unit)が予め設定されたコンピュータプログラムの実行を行うことによりデータ処理装置12を構成する各機能手段の動作を制御する。
指紋データ入力装置11は、例えばセンサやスキャナで読み取られた指紋画像をディジタル化した画像データを、データ処理装置12に対して入力する。また、この指紋データ入力装置11は、既にディジタル化された画像データをファイルデータとしてデータ処理装置12に入力する設定であってもよい。
これにより、本第2実施形態における指紋照合システム10は、入力された2つの指紋画像(指紋画像101,102)を相互に照合し、その照合結果としての照合スコアデータ300を出力する。
このデータ処理装置12は、前述した第1実施形態の場合と同様に、データ処理装置12を構成する各構成部の間で行われるデータおよびメッセージの授受の制御を行うデータ処理制御部21と、当該各構成部が行うデータ処理の作業領域としてのデータ記憶部22とを備えている(図3参照)。
更に、このデータ処理装置12は、指紋画像内の隆線形状に基づく芯線画像を生成する芯線画像生成抽出部23と、指紋画像から指紋照合時における位置合わせ用の指紋コアを抽出するコア抽出部24を有する。
そして、このデータ処理制御部21、データ記憶手段(記憶装置)22、芯線画像生成抽出部23、およびコア抽出部24によって、前述した第1実施形態におけるコア抽出処理本体部と同等のコア抽出処理本体部2が構成されている。そして、このコア抽出処理本体部2を要部とする指紋コア抽出装置1が、データ処理装置12に組み込まれている。
更に、上記データ処理装置12は、コア抽出部24により決定された指紋コア(コア位置およびコア方向)を用いて指紋画像における照合対象となる領域を特定するコア近傍二値画像抽出部25と、特定された照合対象領域を示す異なるコア近傍二値画像の照合処理を行ってマッチングスコアを算出するコア近傍二値画像照合部26とを備えている。
また、上記データ記憶部22は、本第2実施形態ではRAM(Random Access Memory)をもって構成され、芯線画像生成抽出部23、コア抽出部24、コア近傍二値画像抽出部25、およびコア近傍二値画像照合部26の各構成部の作業領域として使用され、当該各構成部が算出した情報を一時的に格納するためにも使用される。
ここで、データ処理装置12に対して入力される指紋画像の一例を図6(A)乃至(B)に示す。
この図6(A)の指紋画像101はコア近傍の小領域のみが押捺された指紋画像であり、図6(B)の指紋画像102はその比較対象に際してその対となる通常の広さの指紋画像を示す。
又、図6(C),図6(D)は、それぞれ図6(A),図6(B)が備えている特徴点の位置に、小さい○印を付記した場合の指紋画像を示す。
この図6では、指紋画像101は擬似的な遺留指紋とし、指紋画像102は押捺指紋として取り扱うものとする。
一般に、遺留指紋とは犯罪現場に遺留された指紋のことで、隆線領域の面積は狭く、また品質が低いため自動照合が困難なことが多い。一方、押捺指紋とは、登録目的で採取する指紋のことで、隆線領域の面積は広く品質は良い。
尚、図6(C)では、特徴点が3個しかないので、特徴点照合での照合の成功は期待薄である。
(照合指紋について)
ここで、指紋照合の対象となる二つの指紋について説明する。
指紋照合対象の指紋は、押捺指紋同士でもよいし、遺留指紋同士でもよいが、犯罪捜査用途では、遺留指紋と押捺指紋とが照合されることが多い。
尚、ここでは、上述したように、便宜的に、指紋照合対象の2つの指紋の内の一方の指紋画像101を遺留指紋、他方の指紋画像102を押捺指紋とする。
本第2実施形態で示す指紋画像の例は、センサやスキャナで読み取られた指紋画像がディジタル化された画像である。
このような指紋画像の例は、米国「National Institute of Standards and Technology」で標準化された「ANSI/NIST-ITL-1-2000 Data Format for the Interchange of Fingerprint, Facial, & Scar Mark & Tattoo(SMT) Information」に従って、500dpiの解像度で、ディジタル化されたものである。
尚、この標準化ドキュメントは、以下のURLよりダウンロード可能である(2013年7月時点)。ftp://sequoyah.nist.gov/pub/nist_internal_reports/sp500-245-a16.pdf
芯線画像生成抽出部23は、前述したように、入力された指紋データ(指紋画像101,102)および白黒濃度反転処理された画像から芯線画像を生成する(図1参照)。
この芯線画像生成抽出部23による芯線画像生成処理では、既知技術である「Handbook of Fingerprint Recognition(Springer 2003)」の「3Fingerprint Analysis and Representation」に開示されている手法を利用するものとする。
上記した芯線画像生成抽出部23は、隆線の方向を抽出し、その隆線方向に沿って隆線を(濃度)強調する。そして、二値画像を抽出すると共にこの二値画像を芯線化することにより芯線画像データの生成(芯線データの抽出)を行う。
ここで、抽出された芯線画像の一例を、図7(A)と図7(B)に示す。図7(A)の芯線画像は、指紋画像101の隆線形状に基づき生成されたものである。又図7(B)の芯線画像は、指紋画像102の隆線形状に基づき生成されたものである。
そして、コア抽出部24は、芯線画像生成抽出部23で生成された芯線画像から指紋コアの抽出処理を行う。コアの抽出処理は、コア位置の決定およびコア方向の決定を含む。この芯線画像に対するコア抽出部24による処理内容が、本発明における中枢的な処理となる。
更に、このコア抽出部24は、コア抽出対象となる芯線画像がデータ記憶部22に格納された場合に、この芯線画像に含まれる分岐点を検出し、次いで、この分岐点を端点化する処理を行う(端点化処理機能の実行)。
この端点化処理では、分岐点を構成する3本の芯線のうち1本の芯線を選択し、分岐点に接続している部分画素を含む芯線画素を消去する(または白反転する)。これにより、選択した芯線が分岐点から分離される。ここで、消去する画素の範囲は4画素(平均隆線間隔の半分)程度とする。
これら一連の指紋画像101,102の各芯線画像に対するデータ処理は、前述した第1実施形態における指紋照合用の指紋コア抽出装置1によって円滑に実行される。
これにより、結果的に分岐点は端点化され、端点化されずに残った2つの芯線によって滑らかに連結されたひとつながりの芯線ができる。また、分離された芯線の画素が消去された部分は端点(指紋特徴点としての端点)となる。
即ち、コア抽出部24(図1,図3参照)は、分岐点に対する3本の芯線の接続角度に基づいて分岐点から分離する芯線を決定する。
ここで、この分岐点の端点化処理(分離芯線選択機能)について、図8(A)乃至(D)を用いて詳説する。
(分岐点の端点化処理)
図8(A)の分岐点の芯線画像例は、芯線71、72、73、およびその交点としての分岐点74からなる。即ち、3本の芯線(71、72、73)が接続されている画素が、分岐点74である。
コア抽出部24は、分岐点74より3本の芯線それぞれに沿って予め設定された一定画素距離分トレースして各芯線(ここでは、71、72、および73)上にそれぞれ終点を設定し、その終点と分岐点が成す内角を比較することで、3本の芯線71、72、および73のうち分岐点74から分離すべき芯線(即ち、分離芯線)を決定する。
このとき、コア抽出部24は、予め設定された2種類のトレース距離を利用して上記分離芯線を決定する(分離芯線決定機能)。ここで、上記トレース距離(画素距離)は隆線間隔の2倍程度(20画素)の長いものと、隆線間隔の半分程度(5画素)の短いものの2種類を用いるものとする。
まず、コア抽出部24は、第1の長いトレース距離(20画素)により芯線上に終点を決定すると共に、図8(B)に示すように、終点と分岐点を結ぶ線分を設定する。これにより分岐点から三方向に3つの線分が設定される。
次に、ここで設定された3つの線分からなる三つの内角について、その内の最小の内角を決定する。コア抽出部24は、この内角を成す2つの芯線のうちの1つを分離候補とする。
具体的には、図8(B)における線分71bと線分72bとが成す内角が最小なので、コア抽出部24は、その二本の芯線(71bと72b)を分離候補として登録する。
次いで、コア抽出部24は、第2の短いトレース距離(5画素)により各芯線上の終点を決定し、この終点と分岐点を結ぶ線分を設定する(図8(C))。
ここで、コア抽出部24は、設定した三つの線分からなる三つの内角については、その内の最大の内角を決定する。
このとき、コア抽出部24は、決定した最大の内角を成す線分以外の残り一つの線分、即ち最大の内角を成す線分以外の一つの線分に対応する芯線を決定する。
そして、この芯線が上記第1の長いトレース距離により決定された分離候補である場合に、コア抽出部24はこの芯線を分離芯線として決定する。
図8(C)の例では、線分72cと線分73cが成す内角が最大なので、これら以外の芯線71が分離の対象となる。芯線71は予め決定した分離候補の1つであるため、この芯線71が分離芯線として決定される。
もし、分離の対象となる芯線が、分離候補ではないときは、短いトレース距離で決定された内角の中で、2番目に大きい内角を決定し、その内角を成す線分以外の線分に対応した芯線を分離芯線として決定する。
ここで、決定された分離芯線71における分岐点に対する接続画素、4画素消去された画像、即ち分岐点の端点化処理後の芯線画像を、図8(D)に示す。
この図8(D)では、図8(A)における線分71の分岐点74が、線分71dの端点75に変化し、端点化されたことが示されている。
また、芯線72と73は、連結されて芯線77に変化している。
ここで、指紋画像101、102それぞれにおける、分岐点の端点化処理後の芯線画像(端点化後芯線画像)を、図9(A)と図9(B)に示す。
この図9(A)および図9(B)では、対応する図7(A)および(B)に比較して分岐点が端点化された箇所が含まれた芯線画像(端点化後芯線画像)となっている。
コア抽出部24は、端点化処理がなされた芯線画像(端点化後芯線画像)における各芯線画素に対応して、ループ状の芯線の曲がり具合を定量化したループスコアを算出する。この算出は、前述したようにコア抽出部24のループスコア算出機能7が実行する。
また、コア抽出部24は、算出したループスコアに基づきループ状芯線の頂点を検出する(ループ状芯線の頂点検出機能)。このループ状芯線の頂点が、前述したように指紋コアとなる。
前述したループスコアは、指紋コア(以下「コア」という)の特徴をスコア(数値)で表すためのものであり、各芯線画素に対応して算出される。また、本第2実施形態におけるコアは、指紋画像内における最も内側に存在するループ状の芯線(「中核蹄線」という)の頂点と定義する。
(ループ状芯線の頂点検出機能)
ここで、上記ループ状芯線の頂点検出機能について、図10(A)〜(D)を用いて詳説する。
図10(A)に示す指紋画像101の中核蹄線候補である芯線について、コア抽出部24は、芯線上の画素(各芯線画素)を起点として、予め定められた一定距離(例えば、20画素程度とする)芯線に沿って両方向にトレースし、トレースの終点となる2つの画素(トレース終点画素)間の距離(幅寸法)を求める。
このとき、コア抽出部24は、この距離の逆数を上記起点とした芯線画素に対応するループスコアとして算出し記憶する。
具体的には、例えば図10(A)では、指紋画像101からループスコアの最も高い芯線(中核蹄線候補)として最も内側の芯線が抽出されている。
この芯線のループ頂点である点91を起点として、点91から芯線に沿って両方向に一定距離芯線トレースして終点を求め、その終点同士を結ぶことにより得られた線分(点線:トレース終点間の線分)92が示されている
図10(A)の芯線画素の中では、点91に対応するトレース終点間線分の長さ(即ち終点間の距離)が最も小さいため、その距離の逆数として、ループスコアが最も大きくなる。
また、図10(A)のループ状芯線は、図9(A)の芯線画像全体の中で、最もループスコアが大きいループ頂点を持つことが形状から明らかである(即ち、曲率が最も高い)。従って、ここでは、図10(A)の点91が図9(A)の芯線画像の中核蹄線の頂点、つまりコアの候補として決定される。この決定は、コア抽出部24のコア決定機能4が実行する。
また、コア抽出部24は、コア候補が決定された後、このコア候補点(画素)におけるコア方向を求める(コア方向決定機能4A)。この決定も、コア抽出部24のコア決定機能4によって成される。
このとき、コア抽出部24は、決定したコア候補点から対応するトレース終点を結んだ線分92の中点への方向(図10(C)における矢印95)を、このコア候補点におけるコア方向として決定する。
同様に、図9(B)の芯線画像からは、芯線の曲率が最も高い、図10(B)に示す中核蹄線候補が抽出される。
コア抽出部24は、この中核蹄線におけるループ頂点の芯線画素(点93)から両方向に芯線上を一定距離トレースし、終点同士を結ぶ線(トレース終点間線分)を求める。
ここでは、点93に対応するトレース終点間線分94が最も短いので、点93のループスコアが最大となる。
このため、芯線点93が図9(B)の芯線画像全体における中核蹄線の頂点、つまりコア候補として決定される。
そして、そのコア候補93から線分94の中点への方向96が、図10(D)に示すように、このコア候補のコア方向として決定される。
又、前述したように、芯線画像生成抽出部23の反転芯線画像処理機能6は、端点化された最新の芯線画像(最新端点化画像)の濃度反転処理を行う(濃度反転処理機能)。
ここで、濃度反転とは、芯線画素である黒画素を背景画素である白画素に変更し、また、背景画素である白画素を芯線画素である黒画素に変更する処理(白黒反転画像生成機能)を示し、この処理により濃度反転画像が生成される。
これらの画像処理は、前述した図1の指紋照合用指紋コア抽出装置1でも同様に実行されている。
更に、コア抽出部24は、図1に場合と同様に、生成した濃度反転画像を芯線化する処理を行うことにより、濃度反転芯線画像を生成する(濃度反転画像の芯線化)。
また、コア抽出部24は、生成した濃度反転芯線画像(図11(A)、図11(B))から分岐点を検出し、検出された各分岐点を端点化する処理を行う(分岐点の端点化処理)。
これにより、図11(A)および図11(B)それぞれから、新たに端点化後芯線画像が生成される。ここで、上記濃度反転芯線画像に端点化処理により生成された端点化後芯線画像を図12(A)と図12(B)に示す。
即ち、この図12(A)および(B)では、図11(A)および(B)に含まれる分岐点が端点化されている。
更に、コア抽出部24は、ループスコア算出機能7が稼働して、端点化後芯線画像から各芯線画素のループスコアを算出し、このループスコアに基づいて中核蹄線を抽出する。ここで検出された中核蹄線101,102を、図13(A),図13(B)にそれぞれ示す。
コア抽出部24は、次に、算出した最新のループスコアを、それまでに処理された最大のループスコアと比較し、最新のループスコアが大きい場合には、最大ループスコアをコア候補点やそのコア候補点のコア方向と共に更新する機能を備えている。
(コア近傍二値画像抽出部25について)
次に、図3に開示したデータ処理装置12のコア近傍二値画像抽出部25について説明する。
このコア近傍二値画像抽出部25は、指紋画像を白(谷線)と黒(隆線)の2種類の二値化した二値化画像(コア近傍二値化画像)を生成する。
ここで、コア近傍二値画像抽出部25が採用する指紋画像の二値化処理は、一般的に採用されている既知技術で、前述した芯線画像生成抽出部23の芯線画像生成処理と同様に、その一例が、「Handbook of Fingerprint Recognition(Springer 2003)の3 Fingerprint Analysis and Representation」に開示されている。
また、このコア近傍二値画像抽出部25は、具体的には、2つの指紋画像101.102のそれぞれに対応して、予め決定したコア情報(コア位置とコア方向)を用いて、2つ指紋画像それぞれのコア近傍に限定した二値画像(コア近傍二値画像)を抽出する。
ここで、コア近傍二値画像抽出部25により生成されたコア近傍二値画像を図18(A)と図18(B)に示す。
ここで、コア近傍領域のサイズ設定としては、一例として、コアを中心に64画素平方程度とする。
これは、コア近傍領域の大きさが広過ぎると、指指紋の弾性歪みの影響で二値画像照合が困難となり、また、照合時間が長くなってしまうといった不都合が生じ得るためである。一方、この領域が狭過ぎると、照合精度そのものの劣化が生じ得る。
コア近傍二値画像照合部26は、抽出された2つのコア近傍二値画像の照合処理を行う。この照合処理は、本第2実施形態では、パタンマッチング或いはテンプレートマッチングと呼ばれている照合方式を採用する。
即ち、コア近傍二値画像照合部26は、2つのコア近傍二値画像を、平行移動や回転させながら重ね合わせ、黒画素が重なっている画素数と、そうでない画素数の比率をスコアリングする。
また、コア近傍二値画像抽出部26は、算出した照合結果300として照合結果出力装置13に対して出力する(図2,図3参照)。図3では、データ記憶部22を介して出力する場合を例示した。
ここで採用されるコア近傍二値画像照合処理の手法は、一般的に採用されているパタンマッチングであり、2つの指紋画像をコア位置およびコア方向に基づいて重ね合わせたときの画素単位の差分でスコアを決定する。この際、コア抽出に際して生じる誤差を考慮して、数画素程度の平行移動を行いながらパタンマッチングを行う。
〔第2実施形態の動作〕
次に、上述した第2実施形態における指紋照合システム10の全体的な動作内容(データ処理装置12を中心)を、図4および図5のフローチャートに基づいて説明する。
まず、指紋データ入力装置11(図2,図3参照)は、外部入力される2つの指紋画像101、102を、データ処理装置12に対して入力する(図4:ステップS1)。ここで、入力された指紋画像データはデータ記憶部22に格納される。
ここで、指紋データ入力装置11から入力される指紋画像101、102は、例えば、スキャナ等で読み取られた指紋画像をディジタル化されたもの、または、既にディジタル化され指紋画像ファイルを取得してデータ記憶部22に格納する設定であってもよい。
次に、芯線画像生成抽出部23は、入力された2つの指紋画像それぞれに基づき、それぞれの指紋画像101、102に対応した芯線画像を生成する。又、この芯線画像生成抽出部23は、この生成した芯線画像(図7(A)〜(B)参照)を、データ記憶部22に格納する(図4:ステップS2/芯線画像抽出工程)。
次に、コア抽出部24は、データ記憶部22に登録された各芯線画像におけるコアを抽出し、画像内におけるコア位置およびコア方向を含むコア情報をデータ記憶部22に登録する(図4:ステップS3/芯線画像からのコア抽出工程)。
(コア抽出工程の具体的内容)
ここで、図4の上記ステップS3におけるコア抽出部24のコア抽出処理動作の動作内容を、図5のフローチャートに基づいて詳細に説明する。
まず、コア抽出対象となる芯線画像がデータ記憶部22に格納された場合、コア抽出部24は、この芯線画像に含まれる分岐点を検出し、続いて、該分岐点を端点化する処理を行う(図5:ステップS31/分岐点の端点化処理工程)。この端点化工程では、具体的には図1の端点化処理機能5がその内容を実行する。
この端点化処理では、前述したように、分岐点を構成する3本の芯線の内の1本の芯線を選択し、分岐点に接続している部分画素を含む芯線画素を消去する(又は白反転する)。これにより、選択した芯線が分岐点から分離される。尚、消去する画素の範囲は4画素(平均隆線間隔の半分)程度とする。
即ち、前述した構成内容の説明でも明記したように、分岐点は端点となり(端点化)、端点化されずに残った2つの芯線は滑らかに連結されたひとつながりの芯線を形成する。また、分離された芯線の画素が消去された部分は端点(指紋特徴点としての端点)となる。
次に、コア抽出部24は、端点化処理がなされた芯線画像(端点化後芯線画像)における各芯線画素に対応したループスコアを算出する。更に、コア抽出部24は、算出したループスコアに基づいてループ状芯線の頂点を検出する(図5:ステップS32/ループ状芯線の頂点検出工程)。
この頂点検出工程では、具体的にはコア抽出部24が図1に開示した各機能を順次稼働させて、前述した段落番号「0070」〜「0078」に開示したように、前述した図10(A)〜(D)の内容を実行し、これによってコア候補と当該コア候補にかかるコア方向とが決定される。
次に、コア抽出部24は、端点化された最新の芯線画像(端点化画像)の濃度反転処理を行う(図5:ステップS33/最新の芯線画像の濃度反転処理工程)。
続いて、コア抽出部24は、生成した濃度反転画像を芯線化する処理を行って濃度反転芯線画像を生成する(図5:ステップS34/濃度反転画像の芯線化工程)。
この反転画像芯線化工程では、図4のステップS2における処理と同様であるが、ここでは、濃度反転画像を対象として行われている。かかる工程では、前述した第1実施形態の場合と同様に、反転芯線画像処理機能6によって当該芯線画像の処理が実行される。
この処理により生成された芯線画像(濃度反転芯線画像)を、図11(A)と図11(B)に、それぞれ示す。
この図11(A)および図11(B)は、図9(A)および図9(B)の端点化後芯線画像それぞれを白黒反転し、且つ芯線化する処理を行うことで生成された画像である。そして、濃度反転化した回数を、ここでは「1」としている。
続いて、コア抽出部24は、図5のステップS31と同様の手法により、生成された濃度反転芯線画像(図11(A)、図11(B))から分岐点を検出し、検出された各分岐点を端点化する処理を行う(図5:ステップS35/分岐点の端点化処理)。
これにより、図11(A)および(B)それぞれから新たに端点化後芯線画像が生成される。ここで、上記濃度反転芯線画像に端点化処理により生成された端点化後芯線画像を図12(A)と図12(B)に示す。
この図12(A),12(B)では、図11(A),図11(B)に含まれる分岐点が端点化されていることを示す。
尚、この図12(A)及び図12(B)の端点化後芯線画像は、それぞれ、上記ステップS31で生成された最初の端点化後芯線画像とは明らかに異なる、新たに生成された端点化後芯線画像である。
即ち、この端点化処理は、ステップS31で示した処理と同一の処理であるが、ここでは、濃度反転芯線画像を対象として行われている点で両者は著しく相違する。
次に、コア抽出部24は、ステップS35で生成した端点化後芯線画像から、各芯線画素のループスコアを算出し(図1のループスコア算出機能7の実行)、続いて、このループスコアに基づいてループ状芯線の頂点を検出する(図5:ステップS36/ループスコア算出及びループ状芯線の頂点検出)。
このステップS36の上記処理内容は、前述したステップS32の処理と同様である。ここで検出された中核蹄線101,102を、図13(A)と図13(B)に、それぞれ示す。
次に、コア抽出部24は、上記図5のステップS36で算出された最新のループスコアを、これまでに処理された最大のループスコアと比較する(図5:ステップS37/ループスコア比較工程)。
ここで、最新のループスコアが大きい場合には(図5:ステップS37/イエス)、最大ループスコアを、コア候補点やそのコア候補点のコア方向と共に更新する(図5:ステップS37B/ループスコア更新工程)。
続いて、コア抽出部24は、同図のステップS33に戻り、当該ステップS33からステップS37を繰り返す。そして、もし、最新のループスコアが大きくない場合には、同図のステップS38に進む。
同時に、コア抽出部24は、ステップS32からステップS37までの処理が行われた回数をカウントしており、この回数が予め設定された規定回数(例えば5回)に達しているか否かの判定を行う(図5:ステップS38/処理回数判定処理工程)。
ここで、規定回数に満たない場合には、コア抽出部24は、再びステップS33からステップS37までの処理を繰り返し実行する。
この処理回数判定処理は、同図ステップS33からステップS36までの処理が繰り返し実行されても、必ずしもループスコアが単調に増加するとは限らないために実施する。かかるステップS33からステップS37までの処理の繰り返し実行は、データ処理制御部21に付勢されてコア抽出部24が実行する。尚、この規定回数は経験的には5回程度で十分である。
ここで、予め設定された規定回数を満たしている場合、コア抽出部24は、最大ループスコアを採るコア候補をコアとして決定する(図5:ステップS39/コア決定工程)。続いて、この決定されたコアに対応する方向を、前述した手法で決定し、これをもってコア抽出処理を終了する。
このコアおよびコア方向の決定は、前述したように、コア抽出部24のコア決定機能4が実行する。
ここで、濃度反転2回目の繰り返し処理後における端点化後芯線画像を、図14(A)と図14(B)に示す。
また、図14(A)および図14(B)から抽出された中核蹄線101,102を、図15(A)と図15(B)に示す。
ここで、図13(A)と図15(A)では、指紋画像101の中核蹄線は図9(A)と図10(A)の中核蹄線と同じレベルになり、ループスコアも同等になっている。つまり収束したことが示されている。
また、図13(B)と図15(B)では、この中核蹄線が指紋画像102の中で最大のループスコアを採ることは明らかである。従って、これ以上、濃度反転処理および芯線化処理を繰り返しても、このループスコアを超えることはできない。
このため、ここでは、図15(A)および図15(B)が示すように、中核蹄線の頂点が指紋画像におけるコアとして決定される。
このようにして、抽出されたコア位置とコア方向を、入力画像(指紋画像101および102)に重畳表示した画像を、図16(A)および図16(B)に示す。
ここで、図16(A)と図16(B)におけるコア位置近傍を比べると、コア付近の隆線形状は異なるものの、コア位置の差異が小さく(相違は平均隆線間隔の半分の5画素程度)なっている。
尚、この指紋画像例では、指紋画像をコア方向の反対方向が上(y軸方向)を向くように予め調整しているので、コア方向は真下を向くように設定されている。
以上のように、コア抽出部24は、中核蹄線を入力画像の隆線から直接抽出した芯線画像から検出するだけではなく、濃度反転を繰り返しながら仮想的に生成した芯線画像に基づいて中核蹄線を検出する。
これにより、指紋コア近傍が複雑な隆線形状をしていたり、指紋コア近傍にノイズが含まれる場合でも、仮想的な芯線画像から指紋画像における中核蹄線を検出でき、このため、高精度にコア位置(およびコア方向)を抽出することが可能となる。
ここで、図17(A)乃至(E)に、他の指紋画像(図17(A))に対して本実施形態の処理を施した場合の指紋芯線画像例を示す。
この内、図17(A)は入力画像としての指紋画像、図17(B)が芯線画像、図17(C)が端点化処理後芯線画像、図17(D)が1回目の濃度反転後の芯線画像、図17(E)が2回目の濃度反転後の芯線画像を示す。
濃度反転と端点化処理を繰り返すことで、仮想的で理想的な中核蹄線が検出でき、これにより、このため、高精度に指紋コア位置およびコア方向を抽出することができる(ステップS3の詳説終了)。
次に、コア近傍二値画像抽出部25が、ステップS3で2つの指紋画像それぞれに対応して決定したコア情報(コア位置とコア方向)を用いて、2つ指紋画像それぞれのコア近傍に限定した二値画像(コア近傍二値画像)を抽出する(図4:ステップS4)。
この場合、前述した構成内容でも説明したように、コア方向が真下方向(y軸マイナス方向)となるように画像の向きを回転調整する。ここで、図18(A)と図18(B)は、この上記ステップS4の処理で生成されたコア近傍二値画像を示す。
次に、コア近傍二値画像照合部26が、ステップS4で抽出された2つのコア近傍二値画像の照合処理を行う(図4:ステップS5/2つのコア近傍二値画像の照合)。
この照合処理では、パタンマッチングあるいはテンプレートマッチングと呼ばれている照合方式を採用するものとする。
即ち、コア近傍二値画像照合部26は、2つのコア近傍二値画像を、平行移動や回転させながら重ね合わせ、黒画素が重なっている画素数と、そうでない画素数の比率をスコアリングする。また、このコア近傍二値画像照合部26は、算出した照合結果として照合結果出力装置13(図1参照)に対して出力する(図4:ステップS6/照合スコア出力)。
以上のように、本第2実施形態では、前述した第1実施形態における指紋照合用のコア抽出装置1と同様の作用効果を有するほか、更に、芯線画像内の中核蹄線を、入力画像である指紋画像の隆線形状から直接抽出した芯線画像から検出するだけではなく、濃度反転を繰り返しながら仮想的に生成した芯線画像(反転芯線画像)に基づいて中核蹄線を検出することにより、芯線画像にノイズが含まれていたり、コア近傍の芯線形状が複雑な場合であっても、指紋画像内におけるコア(コア位置、コア方向)を高精度に特定することが可能となる。
更に、本第2実施形態では、コア位置とコア方向が精密に抽出されるため、指紋照合処理に際して、平行移動量は平均隆線間隔の半分(5画素)程度、回転量は10度程度で済む。このため、より高速でかつ高精度の指紋照合処理が可能となる。
〔実施形態2の変形例〕
上述した第2実施形態では、ステップS5(図4参照)に示すように、コア近傍二値画像照合に二値画像同士のパタンマッチングを採用した場合について説明したが、第1の指紋画像(通常、遺留指紋)101の方を二値画像ではなく芯線画像(103とする)を採用して、芯線画像と二値画像をパタンマッチングする設定であってもよい。
以下、これを詳説する。
まず、この変形例においても、指紋画像から芯線画像を抽出する手法は前述した図4のステップS2と同様である。また、芯線画像の濃度反転画像から隆線溝(谷線)の芯線画像を抽出する手順も、前述した図4のステップS33とステップS34と同様である。
尚、通常の芯線を黒芯線、隆線溝(谷線)側の芯線を白芯線と呼ぶことにする。
ここで、抽出された指紋画像101のコア近傍芯線画像103を図19に示す。この図19では、黒芯線と白芯線を区別するために、黒芯線は実線で表示し白芯線は破線で表示している。また、白芯線が隆線の二値画像に接する場合は除去されている。
この変形例では、第1の指紋画像101側から第2の指紋画像102へ照合するものとする。また、この変形例では、第1の指紋画像101の黒芯線の画素位置に対応する第2の指紋画像が黒隆線ならばスコア加算し、黒隆線でなければスコア減算する。
次いで、コア近傍芯線画像103の白芯線の画素位置に対応する第2の指紋画像102の画素位置が黒隆線ならばスコア減算し、黒隆線でなければスコア加算する。
尚、本変形例では、指紋画像101が遺留指紋の場合である場合には特に効果的である。ここで、図20(A)に遺留指紋画像(第1の指紋画像101に相当)を、そして、この遺留指紋画像の対となる押捺指紋画像(第2の指紋画像102に相当)を図20(B)に示す。
また、図20(C)および(D)は、図20(A)および(B)それぞれのコア近傍の拡大画像を示す。
このとき、図20(D)のコア近傍拡大画像では、低品質のため隆線が不明瞭となっていることを示す。
この場合、コアやコア近傍二値画像の抽出精度も劣化する。このため、パタンマッチングでの照合の精度は著しく低下するため、指紋照合の成功は期待できない。
しかしながら、このような場合、一般に指紋鑑定官は図20(C)および(D)のような低品質遺留指紋の隆線を認識し、そのコア位置やコア方向に加えて芯線のマニュアル入力を行う。
ここで、指紋鑑定官により、コア位置やコア方向に加えて芯線がマニュアル入力された芯線画像を 図21(A)に示す。
また、マニュアル入力された芯線画像を図21(A)に、マニュアル入力されたコア位置やコア方向を用いて抽出されたコア近傍芯線画像を図21(B)に示す。
これは、図4のステップS4に入力する画像をマニュアル入力された芯線画像とすることで実現できる。
また、図22(A)は、図21(A)に図19の手法を適用した遺留指紋コア近傍新線画像を示す。又、図22(B)は照合の対をなす押捺指紋コア近傍二値画像を示す。
この内、押捺指紋側のコア近傍二値画像図22(B)は、前述した第2実施形態で示した手順で抽出したものである。
即ち、この変形例によると、図22(A)と図22(B)に示すように、黒芯線(実線)と白芯線(点線)との対応が明確化され、従って相互に照合が容易となり、指紋照合の精度向上が期待できる。
以上のように、前述した第2実施形態では、入力画像である指紋画像の隆線形状から抽出した芯線画像から中核蹄線を直接抽出するだけではなく、芯線画像の濃度反転を行い、仮想的に生成した芯線画像(反転芯線画像)それぞれに基づいて中核蹄線を検出する。
また、芯線画像の濃度反転と濃度反転画像の端点化および芯線化を繰り返し行いながら各画像における芯線のループスコアを算出することで中核蹄線を抽出すると共に、中核蹄線における頂点としてのコアを高精度に決定することができる。
これにより、芯線画像にノイズが含まれていたり、コア近傍の芯線形状が複雑な場合であっても、指紋画像内における中核蹄線を高精度且つ安定的に抽出することができるため、指紋画像内における指紋コアを高精度に特定することが可能となる。
更に、第2実施形態の変形例では、図22(A)に示すような芯線画像と図22(B)に示すような二値画像とを照合するようにしたので、照合が容易となり、指紋照合の精度向上が期待できるという利点がある。
ここで、上述した各実施形態については、その新規な技術的内容の要点をまとめると、以下に示す付記のようになるが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。
〔付記1〕
指紋画像内の隆線形状に基づいて芯線画像を生成すると共に当該芯線画像に基づいて前記指紋画像の指紋照合時における指紋位置合わせ用の指紋コアを抽出するコア抽出処理本体部2を備えた指紋照合用指紋コア抽出装置1であって、
前記コア抽出処理本体部2は、
前記芯線画像における分岐点を抽出し当該各分岐点の端点化処理を行って端点化画像を生成する端点化処理機能5を備えたコア抽出部24と、生成された前記端点化画像の濃度色を白黒反転して成る濃度反転画像を芯線化し前記芯線画像の生成処理を行う芯線画像生成抽出部23とを有し、
前記コア抽出部24が、前記濃度反転画像の芯線形状における曲がり具合の度合を示すループスコアの値が最も高いループ形状の頂点画素を特定しこれを前記指紋コアとするコア決定機能4を備えていることを特徴とした指紋照合用指紋コア抽出装置。
〔付記2〕
付記1に記載の指紋照合用指紋コア抽出装置において、
前記芯線画像生成抽出部23は、入力される指紋画像内の隆線形状に基づいて芯線画像を生成する芯線画像抽出機能3と、前記端点化画像の濃度色を白黒反転して成る濃度反転画像を芯線化処理する反転芯線画像処理機能6とを備えていることを特徴とした指紋照合用指紋コア抽出装置。
〔付記3〕
付記2に記載の指紋照合用指紋コア抽出装置において、
前記コア抽出部24は、前記端点化処理機能5で生成した端点化画像の芯線形状における曲がり具合の度合を示すループスコアを、各芯線画素に対応して予め算出するループスコア算出機能7を備えていることを特徴とした指紋照合用指紋コア抽出装置。
〔付記4〕
付記1に記載の指紋照合用指紋コア抽出装置において、
前記コア抽出部のコア決定機能4は、前記指紋コアから芯線上を一方及び他方に一定距離トレースすることでトレース終点画素を取得すると共に、前記決定した指紋コアから前記トレース終点間の幅方向の距離を示す線分の中点への方向をコア方向として決定するコア方向決定機能4Aを備えていることを特徴とする指紋照合用指紋コア抽出装置。
〔付記5〕
付記3に記載の指紋照合用指紋コア抽出装置において、
前記コア抽出処理本体部2は、前記端点化処理および前記芯線画像の抽出処理を一定回数以上繰り返して実行させることにより一定値より高いループスコアの芯線を抽出する制御を行うデータ処理制御部21を備えていることを特徴とした指紋照合用指紋コア抽出装置。
〔付記6〕
付記3に記載の指紋照合用指紋コア抽出装置において、
前記コア抽出部の前記端点化処理機能5は、前記分岐点に対する芯線の接続角度に基づき前記分岐点から分離する芯線を決定する分離芯線選択機能5Aを備えていることを特徴とした指紋照合用指紋コア抽出装置。
〔付記7〕(独立項)
外部入力される一方と他方の指紋画像の隆線形状に基づいて両者を画像照合する画像照合機能を備えたデータ処理装置を有する指紋照合システムにおいて、
前記データ処理装置が、
前記画像照合に先立って実行する指紋位置合わせ用の指紋コアを抽出する指紋コア抽出装置として、前記請求項1乃至6に規定する何れか一つの指紋照合用指紋コア抽出装置を備えていることを特徴とする指紋照合システム。
〔付記8〕
付記7に記載の指紋照合システムにおいて、
前記データ処理装置が、
前記指紋画像に基づき前記決定した指紋コアを含む一定領域のコア近傍二値画像を生成し、当該コア近傍二値画像に基づくパタンマッチングにより指紋画像照合を行うコア近傍二値画像照合部26を備えていることを特徴とする指紋照合システム。
〔付記9〕(方法の発明/付記1対応)
指紋画像内の隆線形状に基づいて芯線画像を生成すると共に当該芯線画像に基づいて前記指紋画像の指紋照合時における指紋位置合わせ用の指紋コアを抽出するコア抽出処理本体部を備えた指紋照合用指紋コア抽出装置にあって、
前記芯線画像における分岐点を抽出した後当該各分岐点の端点化処理を行うことで端点化画像を生成し、
この生成した端点化画像における濃度色を白黒反転した濃度反転画像を芯線化して前記芯線画像の生成処理を行い、
前記芯線化された濃度反転画像における曲がり具合の度合を示すループスコアを各芯線画素に対応して算出し、
前記ループスコアの値が最も高いループ形状の頂点画素を前記指紋コアとして決定し、
これらの各画像処理工程を、前記コア抽出処理本体部が順次実行することを特徴とした指紋コア抽出方法。
〔付記10〕(付記4対応)
付記9に記載の指紋照合用指紋コア抽出方法において、
前記指紋コアの決定工程の実行に際しては、
同時に、前記指紋コアから芯線上を一方及び他方に一定距離トレースすることでトレース終点画素を特定すると共に、前記特定した指紋コアから前記トレース終点間の幅方向の距離を示す線分の中点への方向をコア方向として決定するようにしたことを特徴とする指紋照合用指紋コア抽出方法。
〔付記11〕(付記5対応)
付記9に記載の指紋照合用指紋コア抽出方法において、
前記端点化処理および前記芯線画像の抽出処理の各工程を一定回数以上繰り返して実行すると共に、これにより一定値より高いループスコアの芯線を抽出するようにし、
これを前記コア抽出処理本体部が実行することを特徴とした指紋照合用指紋コア抽出方法。
〔付記12〕(付記9対応)
指紋画像内の隆線形状に基づいて芯線画像を生成すると共に当該芯線画像に基づいて前記指紋画像の指紋照合時における指紋位置合わせ用の指紋コアを抽出するコア抽出処理本体部を備えた指紋照合用指紋コア抽出装置にあって、
前記芯線画像における分岐点を抽出した後に当該各分岐点の端点化処理を行うことで端点化画像を生成する端点化画像生成処理機能、
この生成した端点化画像における濃度色を白黒反転した濃度反転画像を芯線化して前記芯線画像の生成処理を行う濃度反転画像芯線化処理機能、
この芯線化された濃度反転画像における曲がり具合の度合を示すループスコアを各芯線画素に対応して算出するループスコア算出処理機能、
およびこのループスコアの値が最も高いループ形状の頂点画素を前記指紋コアとして決定する指紋コア決定処理機能、
とを設け、これらの各処理機能を前記コア抽出処理本体部が備えているコンピュータに実現させるようにしたことを特徴とした指紋コア抽出プログラム。
〔付記13〕(付記10対応)
付記12に記載の指紋コア抽出プログラムにおいて、
前記指紋コア決定処理機能は、
同時に、前記指紋コアから芯線上を一方及び他方に一定距離トレースすることでトレース終点画素を特定すると共に前記特定した指紋コアから前記トレース終点間の幅方向の距離を示す線分の中点への方向をコア方向として決定するコア方向決定処理機能を備えており、
これを前記コア抽出処理本体部が備えているコンピュータに実現させるようにしたことを特徴とする指紋コア抽出プログラム。
〔付記14〕(付記11対応)
付記12に記載の指紋コア抽出プログラムにおいて、
前記端点化処理および前記芯線画像の抽出処理の各工程を一定回数以上繰り返して実行させる共にこれにより一定値より高いループスコアの芯線を抽出する高ループスコア芯線抽出処理機能を設け、
これを前記コア抽出処理本体部が備えているコンピュータに実現させるようにしたことを特徴とする指紋コア抽出プログラム。
この出願は2013年8月21日に出願された日本出願特願2013−170924を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
本発明は、国内及び外国の例えば全ての警察機構で必要とするもので、指紋画像が大量に記憶された指紋画像データベースから照合対象の指紋画像の複数を迅速に且つ高精度に抽出する指紋画像照合システムにおいて、有効に適用し得る内容を備えたものとなっており、その汎用性は高い。
1 指紋コア抽出装置
2 コア処理抽出本体部
3 芯線画像抽出機能
4 コア決定機能
4A コア方法決定機能
5 端点化処理機能
5A 分離芯線選択機能
6 反転芯線画像処理機能
7 ループスコア算出機能
10 指紋照合システム
11 指紋データ入力装置
12 データ処理装置
13 照合結果出力装置
21 データ処理制御部
21A データ処理繰り返し制御機能
22 データ記憶部
23 芯線画像生成抽出部
24 コア抽出部
25 コア近傍二値画像抽出部
26 コア近傍二値画像照合部
100,101,102 指紋画像
200 コア情報
300 照合スコア

Claims (10)

  1. 指紋画像内の隆線形状に基づいて芯線画像を生成すると共に当該芯線画像に基づいて前記指紋画像の指紋照合時における指紋位置合わせ用の指紋コアを抽出するコア抽出処理本体部を備えた指紋照合用指紋コア抽出装置であって、
    前記コア抽出処理本体部は、
    前記芯線画像における分岐点を抽出し当該各分岐点の端点化処理を行って端点化画像を生成する端点化処理機能を備えたコア抽出部と、生成された前記端点化画像の濃度色を白黒反転して成る濃度反転画像を芯線化し前記芯線画像の生成処理を行う芯線画像生成抽出部とを有し、
    前記コア抽出部が、
    前記濃度反転画像の芯線形状における曲がり具合の度合を示すループスコアの値が最も高いループ形状の頂点画素を特定しこれを前記指紋コアとするコア決定機能を備えていることを特徴とした指紋照合用指紋コア抽出装置。
  2. 請求項1に記載の指紋照合用指紋コア抽出装置において、
    前記芯線画像生成抽出部は、
    入力される指紋画像内の隆線形状に基づいて芯線画像を生成する芯線画像抽出機能と、前記端点化画像の濃度色を白黒反転して成る濃度反転画像を芯線化処理する反転芯線画像処理機能とを備えていることを特徴とした指紋照合用指紋コア抽出装置。
  3. 請求項2に記載の指紋照合用指紋コア抽出装置において、
    前記コア抽出部は、
    前記端点化処理機能で生成した端点化画像の芯線形状における曲がり具合の度合を示すループスコアを、各芯線画素に対応して予め算出するループスコア算出機能を備えていることを特徴とした指紋照合用指紋コア抽出装置。
  4. 請求項1に記載の指紋照合用指紋コア抽出装置において、
    前記コア抽出部のコア決定機能は、
    前記指紋コアから芯線上を一方及び他方に一定距離トレースすることでトレース終点画素を取得すると共に、前記決定した指紋コアから前記トレース終点間の幅方向の距離を示す線分の中点への方向をコア方向として決定するコア方向決定機能を備えていることを特徴とする指紋照合用指紋コア抽出装置。
  5. 請求項3に記載の指紋照合用指紋コア抽出装置において、
    前記コア抽出処理本体部は、
    前記端点化処理および前記芯線画像の抽出処理を一定回数以上繰り返して実行させることにより一定値より高いループスコアの芯線を抽出する制御を行うデータ処理制御部を備えていることを特徴とした指紋照合用指紋コア抽出装置。
  6. 請求項3に記載の指紋照合用指紋コア抽出装置において、
    前記コア抽出部の前記端点化処理機能は、
    前記分岐点に対する芯線の接続角度に基づき前記分岐点から分離する芯線を決定する分離芯線選択機能を備えていることを特徴とした指紋照合用指紋コア抽出装置。
  7. 外部入力される一方と他方の指紋画像の隆線形状に基づいて両者を画像照合する画像照合機能を備えたデータ処理装置を有する指紋照合システムにおいて、
    前記データ処理装置が、
    前記画像照合に先立って実行する指紋位置合わせ用の指紋コアを抽出する指紋コア抽出装置として、前記請求項1乃至6に規定する何れか一つの指紋照合用指紋コア抽出装置を備えていることを特徴とする指紋照合システム。
  8. 指紋画像内の隆線形状に基づいて芯線画像を生成すると共に当該芯線画像に基づいて前記指紋画像の指紋照合時における指紋位置合わせ用の指紋コアを抽出するコア抽出処理本体部を備えた指紋照合用指紋コア抽出装置にあって、
    前記芯線画像における分岐点を抽出した後当該各分岐点の端点化処理を行うことで端点化画像を生成し、
    この生成した端点化画像における濃度色を白黒反転した濃度反転画像を芯線化して前記芯線画像の生成処理を行い、
    前記芯線化された濃度反転画像における曲がり具合の度合を示すループスコアを各芯線画素に対応して算出し、
    前記ループスコアの値が最も高いループ形状の頂点画素を前記指紋コアとして決定し、
    これらの各画像処理工程を、前記コア抽出処理本体部が順次実行することを特徴とした指紋コア抽出方法。
  9. 請求項8に記載の指紋照合用指紋コア抽出方法において、
    前記指紋コアの決定工程の実行に際しては、
    同時に、前記指紋コアから芯線上を一方及び他方に一定距離トレースすることでトレース終点画素を特定すると共に、前記特定した指紋コアから前記トレース終点間の幅方向の距離を示す線分の中点への方向をコア方向として決定するようにしたことを特徴とする指紋照合用指紋コア抽出方法。
  10. 指紋画像内の隆線形状に基づいて芯線画像を生成すると共に当該芯線画像に基づいて前記指紋画像の指紋照合時における指紋位置合わせ用の指紋コアを抽出するコア抽出処理本体部を備えた指紋照合用指紋コア抽出装置にあって、
    前記芯線画像における分岐点を抽出した後に当該各分岐点の端点化処理を行うことで端点化画像を生成する端点化画像生成処理機能、
    この生成した端点化画像における濃度色を白黒反転した濃度反転画像を芯線化して前記芯線画像の生成処理を行う濃度反転画像芯線化処理機能、
    この芯線化された濃度反転画像における曲がり具合の度合を示すループスコアを各芯線画素に対応して算出するループスコア算出処理機能、
    およびこのループスコアの値が最も高いループ形状の頂点画素を前記指紋コアとして決定する指紋コア決定処理機能、
    とを設け、これらの各処理機能を前記コア抽出処理本体部が備えているコンピュータに実現させるようにしたことを特徴とした指紋コア抽出プログラム。
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