JPWO2014083931A1 - 光ファイバ式圧力計 - Google Patents

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Abstract

筒状体の外周部に密着して巻回され、液体圧力により変形した筒状体の温度とひずみをセンシングする1個の光ファイバにより、この光ファイバ内で散乱された散乱光のブリルアン散乱の周波数の変化と、レイリー散乱の周波数の変化の双方を検出し、これにより筒状体の温度と歪とを同時に分離して検出することで、液体圧力により生じた筒状体の歪から液体の圧力を求めるようにした。

Description

本発明は、液体中に設置した筒状の構成体に生じた液体圧力による変形を、構成体に取り付けた光ファイバが検出した物理量から求めることで、液体の圧力を測定する光ファイバ式圧力計に関するものである。
地下水の水位を水位計によって測定する場合など、液体の液位を測定する場合には、液体の圧力をセンサなどによって測定することにより液位に換算する方法が、従来、最も一般的なやり方の1つとして採用されている。
この液体の圧力測定については、従来、液体中に設置した圧電素子などの電子部品を用いて、液圧により電子部品から出力される電気信号により求める電気式のもの、あるいは、点式光ファイバの1種であるFBG(Fiber Bragg Grating)光ファイバによって求める方式などが知られている。前者の電気式のものでは、半導体、抵抗、コンデンサ等の電子部品を利用し、この電子部品に電圧を印加して動作させ、センサ出力として電圧/電流を出力するものである。一方、後者の方式は、一定周期の回折格子を設けた光ファイバに光を入射させた場合、この回折格子の周期に応じて特定波長の反射光が生ずる性質と、FBG近傍の光ファイバに軸方向ひずみが発生しFBGのグレーティング周期が変化すると反射光の波長がシフトする性質を利用するものである。
電気式のものを用いる方法では、原理的に、伝送損失、電磁ノイズに対する感受性といった制約がある。例えば、落雷により屋外機器が故障する可能性がある。逆にいえば、センサ情報を遠方に伝送するためには、そのための機器や信号変換装置などが別途必要である。一方、FBG式のセンサを用いる方式においては、電気式方法を用いた場合の伝送損失、電磁ノイズに対する感受性といった制約がないため、落雷による影響などはない。しかし、光ファイバに加わる歪や周囲温度が変化すると、FBGの屈折率とグレーティング周期の両方に影響を及ぼすため、反射波長が変化する。つまり、FBGによる歪センサでは、温度と歪の双方がセンサの反射波長に影響するため、歪を正確に計測するには、FBGに対する温度の影響を補償しなければならない。逆にいえば、温度による影響が歪による影響に比較してある程度大きくなった場合には、正確な歪の影響の評価が難しくなる。
FBG方式を用いた水位計の例としては、洪水時の水位変化による水圧変化をリング形ばね利用の機械的方法でFBGの伸縮に変換して水位を計測するもの(非特許文献1、2参照)、あるいは、反射型光ファイバ水位計であって、水位の圧力変化を光方式歪ゲージのFBGで光信号に変換するもので、測定範囲が10m、精度±1%、計測距離が最大15kmのもの(非特許文献3参照)が知られているが、上記の問題が解決されているわけではない。
神戸 勝平 他4名、「リング形変換機構によるFBG水位計の試作」、電子情報通信学会技術研究報告、OFT、光ファイバ応用技術 108(190)、2008年8月28日、p.23-28 神戸 勝平 他4名、「リング形変換機構によるFBG水位計の試作」、北海道工業大学研究紀要、2009年3月24日、No.37、p.265-270 株式会社富士精工、"FBG方式反射光型光ファイバ水位計"、[online]、[平成24年8月28日検索]、インターネット<URL:http://www.fujiseikou.co.jp/Fbg_suii_kei.html>
上記いずれの方式を用いた場合でも、測定点としては、原理的に1箇所の測定しかできず、多点の測定を行う場合には、その数だけの測定器が必要となる。通常、水位や液位を計測する場合には、測定点での水圧、あるいは液圧を測定して、それを水位、あるいは液位に換算する方式が多く用いられている。その際、被測定物質の深さ方向に温度分布があるような場合には温度補正を行う必要があるが、従来の方式では、この温度補正を行うことが難しく、特に時間的な温度変化が大きい場合には、測定結果から温度の影響を精度よく補償することは困難である。
すなわち、電気式のものでは、1つの測定器で同時に圧力と温度の両方を測定できず、圧力測定とは別に、圧力測定時の水温あるいは液温を別の測定器で測定した上でその影響を補償しなければならない。また、FBG方式では、光ファイバに加わるひずみや温度変化に応じて、FGBの反射波長が変化することを利用して測定を行っているが、この波長変化は、ひずみによるものと温度変化によるものとの両方の和の形となるため、この反射波長が変化した場合には、1個の光ファイバだけで両者の影響を完全に独立し分離して評価することは難しく、最低2個のFBGを用い、そのうちの一つのFBGは温度補償用として利用する必要があるなど、別の対策が必要となっている。
また、従来、測定レンジ(測定可能領域)と測定精度の観点から別の課題もある。FBG方式の測定レンジは、上記のように水位に換算して最大10m程度であり、例えば、10mを超える水位の測定、あるいは数百メートルの深さのある油井の圧力などに利用することは不可能である。また、測定精度も従来の測定器では0.007MPaに到達していない。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたもので、液圧により変形した筒状体のひずみを、筒状体に取り付けた光ファイバに生じたひずみ、温度を同時測定することにより、液体の液圧を精度よく測定することのできる光ファイバ式圧力計を提供することを目的とする。
この発明の光ファイバ式圧力計は、
液体あるいは気体中に設置され、圧力および温度により変形する筒状体と、該筒状体の外周部に密着して巻回され、当該筒状体が変形した場合に変形して筒状体のひずみおよび温度を検知する第一の光ファイバを持つ検知部と、を有するセンサと、
パルスレーザ光を上記第一の光ファイバへ出射し、該光ファイバで発生した散乱光からブリルアン散乱の周波数の変化と、レイリー散乱の周波数の変化を検出し、この両者の周波数変化から上記筒状体のひずみと温度とを分離して検出するブリルアン散乱・レイリー散乱のハイブリッド型後方散乱測定機と、
上記出射されたパルスレーザ光あるいは上記散乱光を伝送する第二の光ファイバと、
上記検出したブリルアン散乱の周波数の変化と、レイリー散乱の周波数の変化から、上記筒状体のひずみ変化、及び温度変化を演算して求めるとともに、当該演算して求めたひずみ変化、及び温度変化から上記筒状体が設置された位置での液体あるいは気体の圧力を演算して求める演算装置と、を備えたものである。
この発明によれば、液体中に置かれた筒状体に取り付けた光ファイバの温度、ひずみを同時に測定することにより、筒状体の変形を測定して、液体の圧力を、広い測定範囲で、かつ精度よく測定できるという顕著な効果を得ることができる。
この発明の実施の形態1による測定装置の概念を示す図である。 この発明の実施の形態1による圧力計のセンサの説明図である。 この発明の実施の形態1による上記センサに用いる筒状体と巻回された光ファイバの構成の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1によるセンサに用いる筒状体の断面形状を示す図である。 この発明の実施の形態1による圧力測定の際の測定位置(深度)と温度分布、あるいはひずみ分布との関係を示す図である。 この発明の実施の形態1による測定装置を用いて水圧を測定した場合のレイリー周波数の変化の一例を示す図である。 図6から求めた測定位置変化量と変化したレイリー周波数の周波数変化との関係を示す図である。 この発明の実施の形態1による測定装置の測定フローを示す図である。 この発明の実施の形態1による測定装置のセンサに用いられる光ファイバの一例を示す断面図である。 この発明の実施の形態1による測定装置の代表的な仕様例である。 この発明の実施の形態1による測定距離を延長する際に用いられる装置構成の概念図である。 この発明の実施の形態1による測定装置を適用した実施例1を示す図である。 上記実施例1の測定装置の測定フローを示す図である。 この発明の実施の形態1による測定装置を適用した実施例2を示す図である。 この発明の実施の形態1による測定装置を適用した実施例3を示す図である。 この発明の実施の形態1による別の測定装置の例を示す図である。 この発明の実施の形態2による測定装置の説明図である。 この発明による光ファイバ式圧力計を土圧計に用いた場合の測定装置の構成の一例を示す説明図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による光ファイバ式圧力計の全体構成を示す図である。この図において、光ファイバ式圧力計は、ブリルアン散乱とレイリー散乱の双方の周波数変化を測定するブリルアン散乱・レイリー散乱のハイブリッド型後方散乱測定機1(以下ではR&Bハイブリッド型後方散乱測定機と略す)、上記R&Bハイブリッド型後方散乱測定機1に接続され、光伝送線である光ファイバ2(以下この光伝送線としての光ファイバを第二の光ファイバとも呼ぶ)、この光ファイバ2がその入口端と出口端に接続され、光ファイバ2とは異なる光ファイバにより、ひずみと温度を検知するセンサ3(以下このひずみと温度を検知する光ファイバを第一の光ファイバと呼ぶ)、及びR&Bハイブリッド型後方散乱測定機1で検出したブリルアン散乱とレイリー散乱の双方の周波数変化から、第一の光ファイバに生じたひずみ変化、温度変化を演算して求めるとともに、上記センサ3が設置された液体あるいは気体の圧力を演算する演算装置4、の4つの基本的要素で構成されている。そして、上記R&Bハイブリッド型後方散乱測定機1の測定原理は、上記センサ3を構成する第一の光ファイバに生ずるひずみと温度によってレイリー散乱及びブリルアン散乱の後方散乱光の周波数が変化する現象を利用したものである。また、このR&Bハイブリッド型後方散乱測定機1においては、センサは図1a)に示すように基本的には1個で構成することができるが、図1b)に示すように、物理特性が異なる被測定対象を同時に測定することが必要とされるような場合には2個で構成される(例えば、揮発性の液体貯蔵庫において、揮発気体と液体の圧力を同時に測定するような場合。詳しくは後述する)。以上において、第一の光ファイバと第二の光ファイバの区別は機能上の区別であり、同じファイバを使用してもよい。また、他の測定対象がある場合には、さらに別のセンサ、光ファイバ等が追加して接続される。
上記のR&Bハイブリッド型後方散乱測定機1の測定原理について、ここでさらに説明を加える。本測定装置で用いているブリルアン散乱は、光ファイバに入射されたパルスレーザ光を用いて、光ファイバ内で散乱された散乱光が超音波を発生させ、この超音波が散乱光を発生させる基本原理を用いたものであるが、さらに計測精度を上げるためPPP-BOTDA(Pulse-PrePump Brilloun Optical Time Domain Analysis)方式を採用したものである。また、レイリー散乱はガラス物質中の密度ゆらぎが散乱光を発生させる基本原理を用いたものであるが、この散乱光を分析しひずみ、温度情報を取得するため、TW(可変波長)-COTDR(Tunable Wavelength Coherent Optical Time Domain Reflectometry)方式を採用したものである。そして、本発明の構成要素であるR&Bハイブリッド型後方散乱測定機1は、これら2つの散乱光を同時に利用して、上記センサ等で得た光ファイバ軸方向の温度、ひずみ変化によりMHzオーダーで変化したブリルアン散乱の周波数及びGHzオーダーで変化したレイリー散乱の周波数の情報(両者とも、ひずみ、温度変化両方の情報が含まれている)から、温度、ひずみ情報を分離して取り出すことができるようにしたものである(詳細については例えば特開2010-216877号公報参照)。すなわち、R&Bハイブリッド型後方散乱測定機1は、1個の光ファイバから同時に独立したひずみ、温度変化の高精度な情報を取得できるブリルアン散乱とレイリー散乱のハイブリッド型の後方散乱測定機である。
次に、上記光ファイバ式圧力計のセンサ3の詳細構造について図2〜図3を用いて説明する。図2はセンサ3の詳細構造を示す断面モデル図である。この図において、中央部分には筒状体5が配置され、その内周には液体により圧力pが負荷され、外周には圧力pにより筒状体に発生する円周方向ひずみのセンサである検知部6が、図3に示すように筒状体の外周部に密着して数10回程度、螺旋状に巻回されている。この筒状体の左右両端の外周上にはOリング7が配置され、このOリング7を介して筒状体5を外部から覆う形態で筐体8が配設されている。そして、このOリング7は、この筒状体5と筐体8の間に形成された初期圧力保持空間(図2中にQと表示)への液体の侵入を防止する機能を持っている。この初期圧力保持空間により、センサの外部からの圧力の影響が遮断される。なお、筒状体5に巻回されている検知部6の光ファイバに接続されている左右2つの光ファイバ(点線で示した)は、センサ3の構成要素ではなく、上記光ファイバ2に相当する。
ここで、図4を用いて、上記で説明した筒状体に発生するひずみを測定することで、測定位置での圧力pが測定できる原理について説明する。図4は筒状体の断面モデル図である。図において、筒状体のサイズは外径D、肉厚δであるとする。この時、筒状体の内部に圧力pが負荷された場合の筒状体に生じるフープ応力σ、フープひずみεは、筒状体のヤング率をEとして、それぞれ次式(1)、(2)で定められる。なお、この筒状体は、圧力だけでなく、通常、温度によっても変形を生じるが、以下の式(1)、(2)では、この影響が小さいと仮定している。温度による変形が無視できないような場合には、実際の測定前に、予めキャリブレーションを行い、式(1)、式(2)から求まるσあるいはεの値からのずれ量を補正して評価を行う。
Figure 2014083931

Figure 2014083931

式(2)から、逆に、フープひずみεがわかれば、圧力pを知ることができることがわかる。そして、圧力pがわかれば、この値から液位を求めることができる(水位の場合も同様である)。例えば、この圧力pとして静水圧pを考えると、静水圧pと水位(位置水頭)hとは、ρを水の密度、gを重力加速度として、p=ρghが成り立つ。この関係を用いるとpからhが求まるので、この関係を利用して水位を求めることができる。
以上説明したように、筒状体のひずみを測定して液体の圧力を知るため、筒状体の内側の空間に液体を流入させ、この部分に発生する液体の圧力が筒状体の内周面に負荷(内圧)として作用したときに筒状体の外周表面に生ずる歪を光ファイバで計測する。このため、光ファイバをこの筒状体の外周に密着させて巻き付け、取り付けるとともに、筒状体の外周には、センサの外部からの負荷(外圧)を遮断するため、初期圧力保持空間をこの筒状体の外周部と筐体8との間に円筒状に形成されるようにセンサを構成している。そして、このように光ファイバを筒状体に取り付けることで、筒状体に負荷される液体による内圧で、筒状体の軸に垂直な半径方向の筒状体の変形によるひずみを光ファイバの軸方向のひずみとして捉えることが可能となる。この場合、ひずみ感度を上げるため、光ファイバは筒状体の外周上に多重に巻回している(図3参照)。また使用する筒状体は、圧力感知精度を上げるため、ひずみ量の比較的大きなもの、すなわち鉄系金属より変形量が大きく、耐久性(疲労強度、耐薬品性など)に優れた材質を選択することが好ましい。特に変形量については、そのヤング率が鉄系金属に比べ約2桁以上小さい材質(ヤング率のオーダーが2桁以上小さいもの、例えば、硬質ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリアセタールなど)を選択して使用することが推奨される。
ところで、上述したように、実際の圧力測定の際には、液体の温度変化も考慮する必要がある。例えば、図5に示すように、圧力の測定場所(図5中にハッチングで示した箇所)の横軸である深度(符号L)が変化すると、温度も変化しているような状況下で測定した場合には、散乱光の周波数変化に対して温度が影響を及ぼすため、圧力を精度よく求める際には、この影響を除外する必要がある。そこで、本発明では、ブリルアン散乱とレイリー散乱の周波数変化をひずみと温度の情報に分離するほかに、温度補償については、筒状体に巻回した光ファイバ(検知部6)とセンサまでの光ファイバを分けて信号処理するようにしている。
本発明の光ファイバ式圧力計で使用するR&Bハイブリッド型後方散乱測定機では、1個のセンサで得た情報から同時に独立したひずみと温度変化の高精度な情報を得られることはすでに簡単に説明した。ここでは、その原理について、以下、式(3)を用いて説明する。
センサ中の光ファイバが液圧により筒状体のひずみと温度によりひずむと、このひずみにより、光ファイバ中のレイリー散乱とブリルアン散乱の周波数が変化する。このとき、レイリー散乱とブリルアン散乱の周波数の変化量とひずみ変化量、あるいは温度変化量は、光ファイバ自体の特性値であるブリルアン散乱の周波数のひずみと温度の係数D11と、レイリー散乱の周波数のひずみと温度の係数D12などを用いて、式(3)で表される。
Figure 2014083931

すなわち、レイリー散乱とブリルアン散乱の周波数の変化量とひずみ変化量の関係は式(3)の上側の式で求められる。同様にしてレイリー散乱とブリルアン散乱の周波数の変化量と温度変化量は式(3)の下側の式で得られる。ここで、Δεはセンサ中の光ファイバのひずみ変化量、ΔTは温度変化量、Δνはブリルアン周波数の変化量、Δνはレイリー周波数の変化量、D11、D21はブリルアン周波数のひずみ・温度係数、D12、D22はレイリー周波数のひずみと温度の係数である。よって予め光ファイバの持つ特性値であるD11、D21、D12、D22を予備試験等で測定して求め、メモリ(図示せず)に記憶させておけば、式(3)からひずみ変化量、温度変化量を知ることができる。
ただし、求めるべき量は、上述のように筒状体のεであって光ファイバのΔεではないので、Δεからεを求めるため、初期設定での光ファイバε、及びεとεとの関係を別の方法で求めておくことが必要である(例えばT=25℃でのεの値を求めておく)。
(ε≒εとして実際上、特に問題はない。)
図6、図7には、本発明に係る圧力計を用いて水位を測定した場合の実測例を示している。図6は圧力計の測定位置を変化させ、水深が25mから26mの範囲で測定した場合において、深度変化で水圧が変化したときのレイリー周波数変化の実測例である。図6において、横軸は光ファイバ上の測定位置をm単位で表しており、約25mの位置から60cmの部分がセンサ3の部分に相当する。また、この図では水深5cm地点を初期値(初期深度)として10cmステップで水深35cmまで測定したデータを示している。図7は、図6を基に、水深の値とレイリー周波数の変化量を水深5cmでの値を基準として示したものであり、感度特性に相当する。レイリー周波数変化の値と測定位置変化量との関係は完全な線形ではないが、5cmの感度を有することがわかる。
以上を測定手順としてまとめ、図8に示す。図8において、まず、予備実験により光ファイバの特性係数(上記式(3)のひずみと温度の係数D11、D21、D12、D22)を求めておく。次に初期計測(温度Tの恒温室など)において光ファイバの初期ひずみεとレイリー散乱とブリルアン散乱の基準スペクトル(例えば、測定位置と散乱光レベルの関係データ)を求めておく。次に、センサを測定すべき位置に設置し、その位置で液圧をかけた場合のレイリー散乱とブリルアン散乱のスペクトルを計測し、先の基準スペクトルと対比して解析を行い、レイリー散乱とブリルアン散乱の周波数の変化を求める。求めた周波数変化の値と、上記ファイバの特性係数を式(3)に代入してΔε、ΔTを求める。しかる後、初期計測で求めたε、Tを用いて、測定位置でのε、Tを求める。そして、ここで求めたεをεとして、筒状体の特性値(D、δ、E)をメモリ(図示せず)から読込んで、式(2)を用いて測定位置での圧力pを求める。ただし応力とひずみの関係が非線形、すなわち、圧力とひずみの関係が非線形に変化するような場合、あるいは温度変化に対して応力等が非線形に変化するような場合には、水圧試験などによりキャリブレーションを行い、その結果を反映した補正を行う必要がある。また、必要に応じ、ここで求めた圧力pから液位Hを換算する。なお、Δε、ΔTを求める手順以降が演算装置4で実行される。
ここで、光ファイバを上述のようなセンサとして用いる場合、図2、図3に示したように、筒状体の周りに巻回する必要があるが、このためには光ファイバを折り曲げる必要がある。光ファイバを折り曲げた場合には、従来の光ファイバでは、素材に石英系のガラスなどが用いられているため、光ファイバ内部の光の漏洩が発生しやすく光ファイバを少し曲げただけでも光が漏れ伝送品質が低下する。従って、一定以上の角度に曲げることは従来困難であった。特に、センサを小型化(筒状体の外径が20mm以下)しなければならない場合、つまり筒状体の外径を小さくしなければならない場合には、折り曲げの程度が大きく(光ファイバの最小曲げ半径が小さく)なるため、従来の通常ファイバをそのまま使用することは困難である。
本発明では、センサ3を小型化する必要上から、検知部6にホーリーファイバを用いた。ホーリーファイバとは、光ファイバのうち、光導波路となる中心線のまわりが複数の穴(空孔)で囲まれた構造となっているものをいう(図9参照)。図9においては、コア9の周りをクラッド11に設けた複数個の空孔10が取り囲んでいる。このホーリーファイバの最大の特徴は線の折り曲げに強いことである。ホーリーファイバでは、クラッドとコアの屈折率の差を大きくして折り曲げが多少大きくなっても伝送品質が低下しない(市販品では最小曲げ半径が通常の1/6である5mmのものが知られている)。ホーリーファイバでは、クラッドに空孔を設けることで、空気がクラッドより屈折率が小さいことを利用して、光の反射率を向上させ、クラッドとコアの屈折率の差を実質上、大きくできるため、最小曲げ半径を通常より小さく設定できる。
以上の結果、本発明を実現する光ファイバ式圧力計の仕様例として図10に示すものを提案できる見通しが得られている。主なスペックは、設置深度が最大600m、測定範囲が0−6MPa、測定精度が5cmである。
以上説明したように、本発明による光ファイバ式圧力計によれば、液体中に置かれた筒状体に取り付けた光ファイバの温度、ひずみを、ブリルアン散乱・レイリー散乱ハイブリッド型後方散乱測定機を用いて同時に測定することにより、筒状体の変形を測定して、液体の圧力を、従来より広い測定範囲で測定でき(深度がより大きな範囲まで測定でき)、かつ精度よく測定できるという顕著な効果を得ることができる。
次に、上述の光ファイバ式圧力計の適用範囲を広げるための工夫として、測定距離の長距離化(100km程度以上)について図11を用いて説明する。図11に示すように長距離化を実現するため、R&Bハイブリッド型後方散乱測定機1から見てセンサ3の遠方側に2方向光アンプ12を最小距離80km当たり1個の割合で設けるようにする。これにより光ファイバの遠距離化に伴う信号の劣化を防止する。すなわち、本発明によれば、上記の大きな深度の測定範囲でかつ精度のよい測定が可能であることに加え、さらに測定可能な水平方向距離についても従来より長距離化できるというメリットを有する。
次に、上記の光ファイバ式圧力計を用いた実施例について図12を用いてまず説明する(実施例1)。この例は、揮発性液体を貯蔵するタンク13内の液体、及び(タンク内液体の上側にある気体層の)気体の圧力と温度とを本発明の2つのセンサを用いて測定することにより、タンクに貯蔵されている液体の液面監視(液位レベル)と、上記上側の気体層の燃料成分の監視(燃料の種類の特定)が可能となるものである。以下この詳細について説明する。
図12に示すように、本実施例1では、センサは、気体層におかれたセンサ3aと液体中に置かれたセンサ3bの2つのセンサを用いる。ここでセンサ3bのタンク底面からの距離をH、液体の液面をタンク底面からHとするとセンサ3bの液面までの距離hはh=H−Hで表される。この場合、タンク内圧は揮発性液体が揮発しているため、圧力pが生じている。この場合、タンク内の液体の密度をρとし、高さH位置でのセンサ3bの圧力をpとすると、ρgh=p−pであるからρg(H−H)=p−p。よって、H=H+(p−p)/(ρg)となる。この式から、p、p、ρの値がわかれば、タンク内液体の液面監視ができる。ここで、液体の圧力と温度はセンサ3bにより求まる。ρは液体の種類がわかれば温度が求まっているので(液体の温度が液体中で一定とすれば)求まる。そこで液体の種類を以下で検討する。
センサ3aにより、気体層の圧力pだけでなく、気体層の温度(Tとする)も同時に測定できるため、pをこの気体層の気体の蒸気圧として温度Tのときの蒸気圧からこの気体層の気体の種類を特定できると考えられる。すなわち、蒸気圧に関する実験式であるアントワン式(Antoine equation)によれば、蒸気の圧力p、温度Tとすると、次式(4)が成り立つ。
Figure 2014083931

ここで、A、B、Cは物質と蒸気圧と温度の単位に依存する定数である(アントワン定数)。すなわち、物質の種類によりA、B、Cは定まる(変化する)ので(ここでp、Tは測定された値pとTであり既知の値である)、この式(4)を基に、この式を満足する物質の種類が定められることとなる。
よって、上記液体の密度ρの値が定まり液位Hが求まるので、液面監視が可能となる。
実際には、図13に示した手順に従って、液位Hを定めることができる。すなわち、センサを設置した位置のうちセンサ3bを設置した位置Hと2つのセンサ3aと3bで測定した圧力、温度をメモリ(図示せず)に記憶するとともに、センサ3aで検出した圧力pと温度T、及び種々の物質の密度ρ、及び上記アントワン式のA、B、Cに関わる特性値とを記憶したメモリ(図示せず。ここで物質jの種類に関わる数nは液位を監視すべき者が扱う最大の物質の数を示す)から、ある物質を仮定して特定したA、B、Cの値とある物質の密度ρ(温度Tでの値)を用いて上記の式(4)を計算する。そして、これら圧力p、温度T、及び特定したA、B、Cが式(4)を満たせば、そこで計算を打ち切り、その時定めた温度Tでの物質の密度ρを用いて液位Hを求めることで、タンク内液体の液面を監視する。なお、jは最大の数nまで行い、式(4)の左辺と右辺の値がある所定の値以下になれば、式(4)を満足したとみなす。一方、予め貯留物質が判っている場合において、測定された値pとTとがアントワン式を満たさない場合には、タンク内には貯留物質以外の不純物の存在が予想される。つまり、貯留物質の純度が保たれているか否かを長期に渉って監視することが可能となる。
次に、上記の光ファイバ式圧力計を用いた別の実施例について図14を用いて説明する(実施例2)。この例は、水溶性ガス井、すなわち、水に溶けた天然ガス井の水位測定に本発明のセンサを用いる場合の例である。
本実施例2においては、水溶性ガス井(図中の符号W)の水位であるケーシング16の水位を、ケーシングに繋がる観察井(図中の符号U)である外吹込管17a内に設置したセンサ3で測定した外吹込管での矢印で示した測定水頭(水位)Hmでモニタするものである。この図でストレーナー18から天然ガスが流入する。また、この図で外吹込管17bからのガスリフトは、水溶性ガス井の液体の流れの速度を上げる場合に用いる。センサの情報は光ファイバ2により液体輸送用などに用いられるパイプラインを通ってポンプ場であるステーションに伝えられる。すなわち、ステーションには、R&Bハイブリッド型後方散乱測定機1のほか、ケーシング、液体の観察井あるいは前記パイプラインなどに取り付けられたセンシング用として用いられる光ファイバ(図示せず)により検知される複数の情報を集め、これらを一括で管理することができる設備(サーバ)などが備えられていて、ケーシング、液体の観察井あるいは前記パイプラインの変形、寿命などを監視できる。また、このステーションは、電源を通常備えているため、有線あるいは無線でこれらの情報を情報センターに送ることができるので、遠隔での水位、液位のモニタが可能となる。なお、観察井は数100mの深さまで精度5cmで観察可能である。また、ガス管に沿って光ファイバの埋設工事を行った場合には、ガス管の温度分布の測定やパイプラインの監視(圧力、温度測定)も可能である。
次に、上記の光ファイバ式圧力計を用いたまた別の実施例について図15を用いて説明する(実施例3)。この例は、本発明のセンサで海面高さあるいは津波などを監視する場合の例である。この場合には、複数のセンサと複数の2方向アンプを用いて、深度が異なる複数の箇所で、しかも平面的な距離測定の範囲においても100km以上の距離となるような長距離を測定対象とする場合において、海水の水位をモニタするものである。津波が生じた場合には、その高さ変化をモニタすることが最重要となると考えられるので、水位変化の測定は必須である。また、海水の深度方向において、質的に異なる海水の層が形成される可能性もあるため、その変化を捉えるべく深度の異なる位置に複数のセンサを配置することなどが重要になる。なお、センサの情報は、ステーション14を通じて、津波の大きさが判定され、必要に応じて警報システムに連絡されるようになっている。
図16は、この発明の実施の形態1による別の測定装置の例を示す図である。先に述べた測定装置(図1参照)と比較して、光ファイバとセンサ間に光スイッチ19がさらに加わっている点が異なる。この装置によれば、上記の効果に加え、光スイッチ19を切り替えることによって、所望のタイミング、時刻において、異なる測定対象についての測定が可能となる。これら以外の効果については、上述の説明と同様である。
・実施の形態2
図17は、この発明の実施の形態2による測定装置の説明図である。実施の形態1ではケーシングの内側、あるいは、外吹込管の内部にセンサを配置してその位置での液体の圧力等を測定するものについて説明した。本実施の形態2においては、ケーシングの監視、寿命評価等のため、実施の形態1と異なり、ケーシングの外側にセンサを配置して、ケーシングの外部圧力を測定することを目的とする場合に適用した例である。これについて図17を用いて以下説明する。
図17において、両矢印で示したのが測定対象となる位置であり深度(図中の符号L参照)を示す。この対象深度位置でのケーシング16の外側でのケーシングにかかる圧力(以下単に外圧と呼ぶ)を監視するため、実施の形態1とは異なる形態のセンサ20が評価対象となる対象深度の位置に設置される。このセンサ20は、センサ機能を持つ光ファイバ(検知部6)、この検知部6の光ファイバが取付けられる円筒形状の光ファイバ取付けシリンダー21、上記ケーシング16の外周の外圧を直接受けて光ファイバ取付シリンダー21に外圧を伝える外圧伝達媒体22から構成されている。また、この光ファイバ取付シリンダー21とケーシング16間には、図中に初期圧力保持空間(符号Qと表示)と名付けたすきまが形成され、ケーシングの内圧を遮断して、外圧の測定に内圧の影響が及ばないようにしている。この場合において、光ファイバ取付シリンダー21は、外圧伝達媒体22との接触している箇所のみが変形せず、深度方向全体に亘って平均して変形する材料で構成するのがよい。上記センサ20のひずみ、温度情報はセンサ20に接続された伝送線である光ファイバ2を通じて、液体輸送などに使用されるパイプライン15を経てステーション14に伝えられる。このステーション14には、R&Bハイブリッド型後方散乱測定機1のほか、複数のセンサからの情報を集め、これらを一括で管理することができる設備(サーバ)などが備えられていて、上記実施例2に記載した方法と同様の方法で、ケーシング、液体の観察井あるいは前記パイプラインを監視できる。また、ステーションは、電源を通常備えているため、有線あるいは無線でこれらの情報を情報センターに送ることができるので、遠隔での外圧のモニタが可能となる。また、ガス管に沿って光ファイバの埋設工事ができるためガス管の温度分布の測定や、パイプラインの監視(圧力、温度測定)も可能である。
以上説明したように、本発明の光ファイバ式圧力計によれば、温度分布や、ひずみ分布がある液体であっても、1つのセンサのみで、測定対象の液体の圧力の測定を、広い測定範囲で高精度に行うことが可能となるため、水位の監視などを的確に行える。また、光アンプを接続すれば、広範囲におけるパイプライン等の監視ができ、広い適用範囲を持つものである。
さらに、別の適用例として、本発明の光ファイバ式圧力計を土圧計に用いることも可能である。従来、ダム工事などにおいて、受圧面である板ばねに抵抗線ひずみゲージなどを貼付して、受圧面の変位を抵抗線ひずみゲージのひずみを測定することにより、ダム工事の現場の土圧を計測するものがあった。しかし、土圧を測定する際、土の性質が水や空気に比較して複雑なため、正しい計測値を得ることが容易ではなく、測定装置として周囲をゴム膜で包まれた円筒形の試料を作るとともに、圧力室内の気圧を高めて気圧に等しい土圧を作ることが必要となるなど、測定装置が複雑な構造にならざるを得なかった(大原、「土圧計に関する実験的研究」、土木学会論文集、第71号、昭和35年11月参照)。
本発明の光ファイバ式圧力計を土圧計に用いた場合には、上記のような複雑な土圧の測定機によらなくても正確な土圧を測定することができる(図18)。図18は、本発明の光ファイバ式圧力計を土圧計に用いた場合の測定装置の構成の一例を示す説明図である。本図の下側に示す図(図18(b))は、実際に使用している状況の説明図であり、上側の図(図18(a))は、土砂を取り除いた本測定装置を上面から見た場合の内部の構成を示す図である。図に示すように、予め圧力伝達体である油33をシリンダー32内に内封する。そして、ダイヤフラム(あるいはピストン)34を利用し、ダイヤフラム34上の土砂36の圧力を油33に伝達して、光ファイバ2により、その土圧を測定する。この際、ダイヤフラム34の外殻31の外側に設置した光ファイバ接続部35を通じて、光ファイバ2により、土圧により発生した信号を外部に伝達し、外部に設置された光ファイバ圧力計で、その圧力を測定するようにしたものである。このように、本図に示したような簡易な構造を有する装置でも、土圧を正確に測定することが可能である。
1 ブリルアン散乱・レイリー散乱ハイブリッド型後方散乱測定機
(R&Bハイブリッド型後方散乱測定機)、
2 光ファイバ、3、3a、3b、20 センサ、4 演算装置、
5 筒状体、6 検知部、7 Oリング、8 筐体、9 コア、
10 空孔、 11 クラッド、12 2方向光アンプ、
13 タンク、14 ステーション、15 パイプライン、
16 ケーシング、17、17a,17b 外吹込管、
18 ストレーナー、19 光スイッチ、
21 光ファイバ取付けシリンダー、22 外圧伝達媒体。

Claims (6)

  1. 液体あるいは気体中に設置され、圧力および温度により変形する筒状体と、該筒状体の外周部に密着して巻回され、当該筒状体が変形した場合に変形して筒状体のひずみおよび温度を検知する第一の光ファイバを持つ検知部と、を有するセンサと、
    パルスレーザ光を上記第一の光ファイバへ出射し、該光ファイバで発生した散乱光からブリルアン散乱の周波数の変化と、レイリー散乱の周波数の変化を検出し、この両者の周波数変化から上記筒状体のひずみと温度とを分離して検出するブリルアン散乱・レイリー散乱のハイブリッド型後方散乱測定機と、
    上記出射されたパルスレーザ光あるいは上記散乱光を伝送する第二の光ファイバと、
    上記検出したブリルアン散乱の周波数の変化と、レイリー散乱の周波数の変化から、上記筒状体のひずみ変化、及び温度変化を演算して求めるとともに、当該演算して求めたひずみ変化、及び温度変化から上記筒状体が設置された位置での液体あるいは気体の圧力を演算して求める演算装置と、
    を備えた光ファイバ圧力計。
  2. 上記センサは、上記筒状体に負荷された外圧または内圧を遮断する初期圧力保持空間を形成するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ圧力計。
  3. 上記センサは、上記筒状体の材質を鉄系金属に比較してヤング率が約2桁以上小さく、疲労特性、耐薬品性に優れた材質としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光ファイバ圧力計。
  4. 上記第一の光ファイバはホーリーファイバであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の光ファイバ圧力計。
  5. 複数個の上記センサで構成されるセンサの組を複数設けるとともに、この複数のセンサの組の間に、上記第二の光ファイバに対して入射及び反射の2方向について上記パルスレーザ光あるいは上記散乱光のレベルを大きくする2方向光アンプを一定の距離間隔ごとに設置したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の光ファイバ圧力計。
  6. 上記ハイブリッド型後方散乱測定機と複数の上記センサ間との間に設置され、該複数のセンサのうち、いずれか一のセンサへの上記パルスレーザ光の入射を、所望のタイミングで切り替える光スイッチを設けたことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ圧力計。
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