JPWO2014061714A1 - ケイ素含有カルボン酸誘導体 - Google Patents

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Abstract

式(I)[R1、R2、R3のうちの少なくとも1つの基は環状アルキル基、残りの基は直鎖若しくは分枝鎖のアルキル基;nは0又は1;R4はアミノ基又は-(CX2)m-COOH(mは0〜3、Xは水素原子);R5は-(CY2)p-COOR6(pは0〜3、Yは水素原子、R6は水素原子又はアルキル基)]で表される化合物又はその塩

Description

本発明はケイ素含有カルボン酸誘導体に関するものである。
カルボキシル基は医薬化合物における重要な官能基の一つであり、アミノ基、水酸基、ハロゲン原子などの種々の官能基との組み合わせで広く用いられている。例えば、抗てんかん薬として用いられるガバペンチン(2-[1-(アミノメチル)シクロヘキシル]酢酸)や末梢性神経障害性疼痛(帯状疱疹後神経痛など)に用いられるプレガバリン((S)-3-(アミノメチル)-5-メチルヘキサン酸)などはアミノ基との組み合わせを有する医薬の一例である。
カルボン酸誘導体である医薬化合物において、炭素原子をケイ素原子に置き換えた化合物が提案されている。例えば、ガバペンチンのアナログとして6員環などの環構造における環構成原子としてケイ素原子を有するβ-カルボニルシラン化合物が提案されており(GB 2,397,576A)、該化合物については医薬化合物として適用できることが教示されている(同化合物の合成方法に関してはJournal of Organometallic Chemistry, 690, pp.678-684, 2005)。しかしながら、プレガバリンについては骨格中の炭素原子をケイ素で置き換えた化合物は知られていない。
GB 2,397,576A
Journal of Organometallic Chemistry, 690, pp.678-684, 2005
本発明の課題は、医薬の有効成分などに有用な新規ケイ素含有カルボン酸誘導体を提供することにある。
本発明者らは新規なケイ素含有カルボン酸誘導体を提供すべく鋭意研究を行ったところ、下記の一般式(I)で表される化合物が医薬の有効成分などに有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明により、下記の一般式(I):
Figure 2014061714
〔式中、R1、R2、及びR3のうちの少なくとも1つの基は環状アルキル基を示し、残りの基は直鎖若しくは分枝鎖のアルキル基を示し;nは0又は1を示し;R4はアミノ基(該アミノ基は置換基を有していてもよい)又は-(CX2)m-COOH(mは0から3の整数を示し、Xは水素原子又は重水素原子を示す)を示し;R5は-(CY2)p-COOR6(pは0から3の整数を示し、Yは水素原子又は重水素原子を示し、R6は水素原子又はアルキル基(該アルキル基は置換基を有していてもよい)を示す〕で表される化合物又はその塩が提供される。
上記発明の好ましい態様によれば、R1がシクロプロピル基であり、R2及びR3がメチル基であり、nが0又は1であり、R4がアミノ基、モノアルキルアミノ基、又はアシルアミノ基であり、R5が-(CH2)p-COOR6(pは0から3の整数を示し、R6は水素原子又はアルキル基である)である上記の化合物又はその塩;及びR1がシクロプロピル基であり、R2及びR3がメチル基であり、nが1であり、R4がアミノ基であり、R5が-(CH2)p-COOR6(pは0から3の整数を示し、R6は水素原子又はアルキル基である)である上記の化合物又はその塩が提供される。
別の観点からは、本発明により、上記一般式(I)で表される化合物又は生理学的に許容されるその塩を有効成分として含む医薬が提供される。
また、上記医薬の製造のための上記一般式(I)で表される化合物又は生理学的に許容されるその塩の使用;ヒトを含む哺乳類動物の疾病の予防及び/又は治療方法であって、上記一般式(I)で表される化合物又は生理学的に許容されるその塩の予防及び/又は治療有効量をヒトを含む哺乳類動物に投与する工程を含む方法が本発明により提供される。
本発明により提供される上記一般式(I)で表される化合物又はその塩は、例えば、医薬の有効成分などに利用することができ、生体内安定性に優れ、かつ代謝速度を遅延させた医薬の有効成分として有用である。
R1、R2、及びR3のうちの少なくとも1つの基は環状アルキル基を示し、残りの基は直鎖若しくは分枝鎖のアルキル基を示す。環状アルキル基としては、3員環ないし10員環程度の環状アルキル基、好ましくは3員環ないし6員環程度の環状アルキル基を用いることができ、特に好ましくはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基などを用いることができる。環状アルキル基の環上には1個又は2個以上の直鎖又は分枝鎖のアルキル基が置換していてもよい。このような直鎖又は分枝鎖のアルキル基としては炭素数1ないし6個程度のアルキル基、例えばメチル基やエチル基などを用いることができる。R1、R2、及びR3のうちの1つが環状アルキル基であることが好ましく、環状アルキル基としてはシクロプロピル基、シクロブチル基、又はシクロペンチル基が好ましい。
環状アルキル基以外のR1、R2、及びR3はそれぞれ独立に直鎖又は分枝鎖状のアルキル基を示す。該アルキル基の炭素原子数は特に限定されないが、例えば1〜18個、好ましくは1〜12個、さらに好ましくは1〜6個、特に好ましくは1〜4個程度である。このアルキル基は1個又は2個以上の置換基を有していてもよい。2個以上の置換基を有する場合には、それらは同一でも異なっていてよい。置換基の存在位置は特に限定されず、任意の位置に置換基を有していてもよい。置換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子)、水酸基、オキソ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アミノ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アリール基、又はアラルキル基などが挙げられるが、これらに限定されることはない。これらの置換基はさらに別の置換基で置換されていてもよい。このような例として、例えば、フルオロアルキル基、フルオロアセチル基、メトキシベンジル基などを挙げることができるが、これらに限定されることはない。
nは0又は1を示す。nが0である場合にはメチレン基が存在しないことを意味する。nは1であることが好ましい。
R4はアミノ基又は-(CX2)m-COOHを示す。R4が示すアミノ基は1個又は2個の置換基を有していてもよい。置換基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、又はアシル基(例えばアセチル基などのアルカノイル基やベンゾイル基などのアロイル基など)などを用いることができるが、これらに限定されることはない。また、アシル基で置換されたアミノ基としては、アミノ酸のカルボキシル基との間でアミド結合を形成したアシルアミノ基(例えば国際公開WO 02/100344など)、又はカルバメート(例えば(2-メチル-1-オキソプロピルオキシ)エトキシカルボニル基がアミノ基に結合したものなど)などを例示することができるが、これらに限定されることはない。これらのアシル基によるアミノ基の修飾手段は、プロドラッグとしての利用あるいは徐放化手段などに有用である。R4が示すアミノ基は無置換であるか、又は1個のアルキル基若しくはアシル基を有することが好ましい。1個のアルキル基を有する場合には、アルキル基の炭素原子数は例えば1〜6個程度である。
R4が示す-(CX2)m-COOHで表される基において、mは0から3の整数を示すが、mが1又は2であることが好ましく、mが1であることがより好ましい。Xは水素原子又は重水素原子を示すが、Xが重水素原子である場合には、重水素の置換率(水素原子が重水素原子で置き換えられた割合)が少なくとも50%、好ましくは70%、さらに好ましくは80%、特に好ましくは90%、最も好ましくは95%以上であることを意味するが、完全に重水素で置換されている必要はない。従って、Xが重水素原子である場合には、Xのうちの一部が水素原子であることを含めて解釈する必要がある。R4としてはアミノ基が好ましく、該アミノ基は無置換アミノ基であるか、又はモノアルキルアミノ基であることが好ましい。
R5が示す-(CY2)p-COOR6で表される基において、pは0から3の整数を示すが、pが1又は2であることが好ましく、pが1であることがより好ましい。Yは水素原子又は重水素原子を示すが、Xについて説明したものと同様である。R6は水素原子又はアルキル基を示すが、R6が示すアルキル基は置換基を有していてもよいが、置換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子)、水酸基、オキソ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アミノ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アリール基、又はアラルキル基などが挙げられるが、これらに限定されることはない。これらの置換基はさらに別の置換基で置換されていてもよい。このような例として、例えば、フルオロアルキル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基などを挙げることができるが、これらに限定されることはない。
R6が置換されていてもよいアルキル基を示す場合に形成されるエステルの具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、ベンジル基、アセトキシメチル基、1-(アセトキシ)エチル基、プロピオニルオキシメチル基、1-(プロピオニルオキシ)エチル基、ブチリルオキシメチル基、1-(ブチリルオキシ)エチル基、イソブチリルオキシメチル基、1-(イソブチリルオキシ)エチル基、バレリルオキシメチル基、1-(バレリルオキシ)エチル基、イソバレリルオキシメチル基、1-(イソバレリルオキシ)エチル基、ピバロイルオキシメチル基、1-(ピバロイルオキシ)エチル基、メトキシカルボニルオキシメチル基、1-(メトキシカルボニルオキシ)エチル基、エトキシカルボニルオキシメチル基、1-(エトキシカルボニルオキシ)エチル基、プロポキシカルボニルオキシメチル基、1-(プロポキシカルボニルオキシ)エチル基、イソプロポキシカルボニルオキシメチル基、1-(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル基、ブトキシカルボニルオキシメチル基、1-(ブトキシカルボニルオキシ)エチル基、イソブトキシカルボニルオキシメチル基、1-(イソブトキシカルボニルオキシ)エチル基、t-ブトキシカルボニルオキシメチル基、1-(t-ブトキシカルボニルオキシ)エチル基、シクロペンタンカルボニルオキシメチル基、1-(シクロペンタンカルボニルオキシ)エチル基、シクロヘキサンカルボニルオキシメチル基、1-(シクロヘキサンカルボニルオキシ)エチル基、シクロペンチルオキシカルボニルオキシメチル基、1-(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル基、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシメチル基、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル基、ベンゾイルオキシメチル基、1-(ベンゾイルオキシ)エチル基、フェノキシカルボニルオキシメチル基、1-(フェノキシカルボニルオキシ)エチル基、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メチル基、又は2-トリメチルシリルエチル基などを挙げることができるが、これらに限定されることはない。
一般式(I)で表される化合物は酸付加塩又は塩基付加塩を形成する場合がある。酸付加塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩などの鉱酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、シュウ酸塩、リンゴ酸塩などの有機酸塩などを用いることができるが、これらに限定されることはない。塩基付加塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、若しくはカルシウム塩などの金属塩、アンモニウム塩、又はトリエチルアミン塩若しくはエタノールアミン塩などの有機アミン塩などを挙げることができるが、これらに限定されることはない。これらの塩のうち、生理学的に許容される塩は本発明の化合物を医薬の有効成分として用いる場合に好ましい。
また、一般式(I)で表される化合物は、置換基の種類に応じて1個又は2個以上の不斉炭素を有する場合があるが、これらの不斉炭素に基づく任意の光学異性体、光学異性体の任意の混合物、ラセミ体、2個以上の不斉炭素に基づくジアステレオ異性体、ジアステレオ異性体の任意の混合物などは、いずれも本発明の範囲に包含される。一般式(I)で表される化合物が二重結合を含む場合には幾何異性体が存在するが、純粋な形態のZ体又はE体のほか、それらの任意の割合の混合物も本発明の範囲に包含される。さらに、遊離化合物又は塩の形態の化合物の任意の水和物又は溶媒和物も本発明の範囲に包含される。
一般式(I)で表される本発明の化合物は、本明細書の実施例に具体的に示した方法により合成することができる。炭素原子に代えてケイ素原子を導入したβ-カルボニルシラン類の合成方法が報告されているので(例えばGB 2,397,576A及びJournal of Organometallic Chemistry, 690, pp.678-684, 2005)、当業者は上記の刊行物を参照しつつ、本明細書の実施例に具体的に示された合成方法を参照することにより、一般式(I)に包含される任意の化合物を容易に製造することができる。また、アミノ酸及びカルボキシル基を有する化合物の合成方法としては、例えばプレガバリン及びその類縁体の合成方法(米国特許第5,563,175号、同第5,840,956号、同第5,637,767号、同第5,629,447号、同第5,616,793号、及び同第5,563,175号など)を参照することもできる。
一般式(I)で表される本発明の化合物の用途は特に限定されないが、例えば、医薬の有効成分として使用することができる。医薬の用途としては、例えば、てんかん、疼痛、炎症、胃腸障害、不眠症、精神障害、又は糖尿病性末梢神経障害などの予防及び/又は治療などを挙げることができるが、これらに限定されることはない。本発明の化合物のうち、アミノ酸及びカルボキシル基を有する化合物は、例えばプレガバリンやガバペンチンと同様の薬理作用を有することが期待されることから、例えば国際公開WO 2010/017498の段落[0003]などに記載された具体的用途に使用することができる。上記特許文献の開示の全てを参照により本明細書の開示に含める。例えば、ガバペンチン受容体への結合は、Wisterラットの脳からSuman-Chauhan らの方法(Eur. J. Pharmacol, 244(3), pp.293-301, 1993)に従ってガバペンチン受容体を調製し、被験化合物(1μM)のガバペンチン受容体への結合を[3H]ガバペンチン 0.02μMの存在下にガバペンチンの結合阻害により調べることができ、鎮痛作用はラットChungモデルを用いて被験化合物を経口投与し、機械刺激による疼痛閾値を用いて測定することができるが、これらの方法に限定されることはない。
一般式(I)で表される本発明の化合物又は生理学的に許容されるその塩を医薬として用いる場合には、医薬として上記化合物又は生理学的に許容されるその塩、あるいはそれらの水和物や溶媒和物をそのままヒトを含む哺乳類動物に投与してもよいが、好ましくは、当業者に周知の方法によって製造可能な経口用あるいは非経口用の医薬組成物として投与することができる。経口投与に適する医薬用組成物としては、例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、液剤、及びシロップ剤等を挙げることができ、非経口投与に適する医薬組成物としては、例えば、注射剤、点滴剤、座剤、吸入剤、点眼剤、点鼻剤、軟膏剤、クリーム剤、貼付剤、経皮吸収剤、又は経粘膜吸収剤等を挙げることができる。
これらの医薬組成物の製造には、当業者に利用可能な1種又は2種以上の製剤用添加物を用いることができる。製剤用添加物としては、例えば、賦形剤、崩壊剤ないし崩壊補助剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤、色素、希釈剤、基剤、溶解剤ないし溶解補助剤、等張化剤、pH調節剤、安定化剤、噴射剤、及び粘着剤等を挙げることができるが、これらは医薬組成物の形態に応じて当業者が適宜選択することができ、2種以上を組み合わせて用いてもよい。医薬の投与量は特に限定されず、患者の体重や年齢、疾患の種類や症状、投与経路など通常考慮すべき種々の要因に応じて、適宜増減することができる。例えば、経口投与の場合には成人一日あたり 0.001 〜10,000 mg程度の範囲で用いることができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定されることはない。
例1: クロロメチル(シクロプロピル)ジメチルシランの調製
金属マグネシウム(2.19 g, 91.3 mgatom)のテトラヒドロフラン(THF, 60 ml)懸濁液にヨウ素(小片)をくわえ、アルゴン雰囲気下、時折氷冷しつつブロモシクロプロパン(7.3 ml, 91.7 mmol)を滴下した。マグネシウムの溶解後反応容器を氷冷し、クロロ(クロロメチル)ジメチルシラン(10.0 ml, 75.9 mmol)のTHF (15 ml)溶液を約10分間で滴下、さらにTHF (5 ml)にて滴下容器を洗浄した。氷冷下30分、さらに室温にて16時間撹拌を続けた後、反応液を塩化アンモニウム-氷にあけ、ジエチルエーテルにて抽出。有機層を飽和食塩水で洗浄後常圧蒸留に付し、表記クロロメチル(シクロプロピル)ジメチルシラン(7.69 g, 68%)を無色油状物として得た。
Bp: 151-154℃/760 mmHg.
1H-NMR (CDCl3) δ: -0.34 (1H, dddd, J=9.5, 9.5, 7, 7 Hz), 0.03 (6H, s), 0.23-0.29 (2H, m), 0.57-0.66 (2H, s), 2.80 (2H, s).
例2: 3-シクロプロピル(ジメチル)シリル-2-シアノプロピオン酸エチルの調製
Figure 2014061714
例1と同様にしてクロロメチル(シクロプロピル)ジメチルシラン(7.68 g, 51.7 mmol)をシアノ酢酸エチルと縮合し、定法処理後減圧蒸留に付して表記3-シクロプロピル(ジメチル)シリル-2-シアノプロピオン酸エチル(8.34 g, 72%)を無色油状物として得た。
Bp: 130-135℃/8 mmHg.
1H-NMR (CDCl3) δ: -0.37 (1H, dddd, J=9.5, 9.5, 7, 7 Hz), 0.020 (3H, s), 0.023 (3H, s), 0.21-0.27 (2H, m), 0.57-0.68 (2H, m), 1.26 (1H, dd, J=14.5, 9 Hz), 1.32 (1H, dd, J=14.5, 7 Hz), 1.33 (3H, t, J=7 Hz), 3.55 (1H, dd, J=9, 7 Hz), 4.20-4.31 (2H, m).
例3: 4-シクロプロピル(ジメチル)シリル-3-シアノブタン酸エチルの調製
Figure 2014061714
例1と同様にして3-シクロプロピル(ジメチル)シリル-2-シアノプロピオン酸エチル (8.34 g, 37.1 mmol)をブロモ酢酸エチルと縮合し、定法処理後得られた反応混合物(11.86 g)を続けてジメチルホルムアミド中、臭化リチウム1水和物(4.67 g, 44.5 mmol)で処理。定法処理後減圧蒸留に付して表記4-シクロプロピル(ジメチル)シリル-3-シアノブタン酸エチル(7.71 g, 通算87%)を無色油状物として得た。
Bp: 144-147℃/8 mmHg.
1H-NMR (CDCl3) δ: -0.36 (1H, dddd, J=9.5, 9.5, 7, 7 Hz), 0.02 (6H, s), 0.18-0.29 (2H, m), 0.57-0.69 (2H, m), 0.90 (1H, dd, J=14.5, 5.5 Hz), 1.05 (1H, dd, J=14.5, 10.5 Hz), 1.29 (3H, t, J=7 Hz), 2.60 (1H, dd, J=16.5, 7 Hz), 2.75 (1H, dd, J=16.5, 7.5 Hz), 3.13 (1H, dddd, J=10.5, 7.5, 7, 5.5 Hz), 4.20 (2H, q, J=7 Hz).
例4: 4-シクロプロピル(ジメチル)シリル-3-シアノブタン酸ベンジルの調製
Figure 2014061714
上記例3で得た4-シクロプロピル(ジメチル)シリル-3-シアノブタン酸エチル(6.39 g, 26.7 mmol)を前記実施例と同様に水酸化リチウムにて加水分解。得られた反応混合物(6.21 g)をジクロロメタン(85 ml)に溶解し、氷冷下ベンジルアルコール(4.95 ml, 48.1 mmol), ジシクロヘキシルカルボジイミド(8.81 g, 42.8 mmol), 4-ジメチルアミノピリジン(163 mg, 1.34 mmol)を順次添加して30分撹拌後、さらに室温にて17時間撹拌を続けた。反応容器を氷冷後、塩酸水(1 N)を添加して5分、さらに室温にて30分撹拌した。析出したウレアを減圧下濾過し、濾液をクロロホルムにて抽出。有機層を飽和重曹水にて洗浄、定法処理後シリカゲルカラムクロマト[ヘキサン-酢酸エチル(24:1〜19:1)]にて精製し、表記4-シクロプロピル(ジメチル)シリル-3-シアノブタン酸ベンジル(7.50 g, 93%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: -0.39 (1H, dddd, J=9.5, 9.5, 7, 7 Hz), 0.00 (6H, s), 0.16-0.28 (2H, m), 0.55-0.66 (2H, m), 0.88 (1H, dd, J=14.5, 5.5 Hz), 1.04 (1H, dd, J=14.5, 10 Hz), 2.65 (1H, dd, J=16.5, 7 Hz), 2.81 (1H, dd, J=16.5, 7.5 Hz), 3.14 (1H, dddd, J=10, 7.5, 7, 5.5 Hz), 5.17 (2H, s), 7.30-7.41 (5H, m).
例5: 4-アミノ-3-[シクロプロピル(ジメチル)シリル]メチルブタン酸の調製
Figure 2014061714
シリル-3-シアノブタン酸ベンジル(2.220 g, 7.38 mmol)をメタノール中Pd(OH)2共存下接触還元(水素圧0.45 MPa)した。溶媒留去後再結晶することにより表記4-アミノ-3-[シクロプロピル(ジメチル)シリル]メチルブタン酸 (992 mg, 63%)を無色微細針状結晶として得た。
Mp: 151.5-153°C (メタノール-2-プロパノール).
1H-NMR (CD3OD) δ: -0.38 (1H, dddd, J=9.5, 9.5, 7, 7 Hz), -0.04 (6H, s), 0.20-0.27 (2H, m), 0.57-0.64 (2H, m), 0.66 (1H, dd, J=15, 6 Hz), 0.73 (1H, dd, J=15, 8 Hz), 2.18-2.30 (1H, m), 2.33 (1H, dd, J=15.5, 9 Hz), 2.54 (1H, dd, J=15.5, 3 Hz), 2.87 (1H, dd, J=12.5, 7.5 Hz), 2.98 (1H, dd, J=12.5, 3.5 Hz).
本発明により提供される上記一般式(I)で表される化合物又はその塩は、例えば、医薬の有効成分などに利用することができ、生体内安定性に優れ、かつ代謝速度を遅延させた医薬の有効成分として有用である。

Claims (3)

  1. 下記の一般式(I):
    Figure 2014061714
    〔式中、R1、R2、及びR3のうちの少なくとも1つの基は環状アルキル基を示し、残りの基は直鎖若しくは分枝鎖のアルキル基を示し;nは0又は1を示し;R4はアミノ基(該アミノ基は置換基を有していてもよい)又は-(CX2)m-COOH(mは0から3の整数を示し、Xは水素原子又は重水素原子を示す)を示し;R5は-(CY2)p-COOR6(pは0から3の整数を示し、Yは水素原子又は重水素原子を示し、R6は水素原子又はアルキル基(該アルキル基は置換基を有していてもよい)を示す〕で表される化合物又はその塩。
  2. R1がシクロプロピル基であり、R2及びR3がメチル基であり、nが0又は1であり、R4がアミノ基、モノアルキルアミノ基、又はアシルアミノ基であり、R5が-(CH2)p-COOR6(pは0から3の整数を示し、R6は水素原子又はアルキル基である)である請求項1に記載の化合物又はその塩。
  3. R1がシクロプロピル基であり、R2及びR3がメチル基であり、nが1であり、R4がアミノ基であり、R5が-(CH2)p-COOR6(pは0から3の整数を示し、R6は水素原子又はアルキル基である)である請求項1に記載の化合物又はその塩。
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