JPWO2013136660A1 - 垂直軸風車 - Google Patents

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Abstract

低回転域における特性を損なうことなく、高回転域の周速比を向上させることができる揚力型の垂直軸風車を提供する。垂直軸風車1は、外径側に揚力型の外側ブレード2を120度間隔で3枚備える。外側ブレード2よりも内径側には円筒付き風車3が備えられている。円筒付き風車3は、円筒体6と、この円筒体6の側面に、120度間隔で配置された3枚の内側ブレード4により構成されている。内側ブレード4は、回転方向7a側に凸面が、また、回転方向7aとは逆側に凹面が形成されている。内側ブレード4は、外側ブレード2の前縁へ外風を案内できる回転位置に配置されている。

Description

本発明は、揚力型ブレードを採用した垂直軸風車に関するものである。
垂直軸風車のうち、揚力を利用したものではジャイロミル型やダリウス型が知られている。また、抗力を利用したものではサボニウス型やパドル型などが知られている。
このうち、揚力型の垂直軸風車は、風速を超える高回転動作が可能であり、高効率の発電が可能であるが、低回転域の特性が悪く、自己起動が困難である。
これに比べて、抗力型の垂直軸風車は、高トルクを得ることができるので、起動性に優れている。しかし、揚力型のような高回転動作は困難である。
従来から、揚力型の起動特性を改善するために抗力型の風車を組み合わせた垂直軸風車が考えられている。このような技術については、特許文献1に開示例がある。
図13は、従来の垂直軸型のハイブリッド風車100を示している。このハイブリッド風車100では、揚力型であるダリウス型風車104に、抗力型であるサボニウス型風車102が組み合わせられている。
外側には、直線翼のダリウス型風車翼104a、104bが配置され、内側には、サボニウス型風車翼102a、102bが配置されている。これにより、風が弱いときは、半円筒のサボニウス型風車翼102a、102bに受ける風により、高トルクを発生させ、起動することができる。
このように、抗力型のサボニウス型風車を組み合わせることにより、揚力型であるダリウス型風車の低周速比域の出力係数の値が改善される。
特開平11−294313号公報
しかしながら、上記ハイブリッド風車100のように、揚力型であるダリウス型風車104の低周速比域の出力係数を改善できる構成については、従来から考えられているものの、他のタイプの風車を単に組み合わせるだけでは、高周速比域の出力係数を向上させることは難しい。
例えば、上述のハイブリッド風車の場合は、組み合わせた抗力型の風車が抵抗となり、高回転域では、単独のダリウス型風車の特性よりも劣ってしまうことが分かっている。
このように、短所を改善するために異なるタイプの風車を組み合わせても、互いの長所である優れた特性を低下させてしまう場合が多い。
そこで、本発明では、低周速比域における特性を損なうことなく、高周速比域の出力係数を向上させることができる揚力型の垂直軸風車を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の垂直軸風車は、複数の揚力型の外側ブレードと、外側ブレードより回転方向の内径側に設けられ、外部から作用する外風を案内し、外側ブレードの前縁側から表裏の両側へ導く導風手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明の垂直軸風車は、上記構成に加えて、導風手段は、回転方向に凸面、逆回転方向に凹面が形成された複数の内側ブレードからなり、外側ブレードの空力中心に対して回転方向へ35±35度の範囲内に、少なくとも1つの内側ブレードの後縁が位置することを特徴とする。
また、本発明の垂直軸風車は、上記構成に加えて、隣り合う内側ブレードの前縁同士は連続した面で繋がっていることを特徴とする。
また、本発明の垂直軸風車は、上記構成に加えて、隣り合う内側ブレードの前縁同士は離間していることを特徴とする。
また、本発明の垂直軸風車は、上記構成に加えて、隣り合う内側ブレードの前縁同士は、回転軸方向の中央側では離間し、回転軸方向の少なくとも一方の端部側では連続した面で繋がっていることを特徴とする。
また、本発明の垂直軸風車は、導風手段は、側面に複数の貫通孔が形成された管状体と、管状体の端部に設けられ、回転方向への回転により管状体内向きに風を流すファンとからなることを特徴とする。
本発明によれば、導風手段が、外部から受けた外風を、内径側から外径側の外側ブレードの前縁へ導く。そして、外側ブレードへ導かれた風は前縁で分離されて、外側ブレードの表裏の両面へ導かれる。これにより、外側ブレードが直接受風する成分に対して、導風手段からの導風が加わり、外側ブレードの迎角が大きくなる。言い換えれば、外側ブレードに生じる揚力の向きが、回転方向側へ傾き、回転力成分が増大する。
また、本発明によれば、導風手段は凹凸面が形成された内側ブレードにより構成されているので、凹面に受けた風により発生した抗力により回転力を得ることができ、この結果、起動性が向上する。また、外側ブレードの空力中心から回転方向側へ35±35度の位置に、内側ブレードの後縁が位置するので、回転の際に先行する内側ブレードの凸面により偏向された風が、連続的に外側ブレードの前縁へ導かれる。これにより、何れの回転位置においても回転力に寄与する揚力を外側ブレードに効果的に発生させることが可能となる。
また、本発明によれば、内側ブレードの前縁同士が連続した面で繋がっているので、受けた外風の多くを凹面側に集めることができ、大きなトルクを得ることができる。
また、本発明によれば、内側ブレードの前縁同士が離間しているので、高周速比域においては、遠心効果により内側ブレード間から遠心風が吹き出す。吹き出した遠心風は、約35度回転後方に配置された外側ブレードに案内される。これにより、外風に遠心風が加わって外側ブレードが受ける風に対する迎角が大きくなり、揚力に基づく回転力の成分が大きくなる。
また、本発明のように、内側ブレードの前縁同士が連続した面で繋がった構造と、離間した構造とを併せ持つよう構成されると、外風の多くを凹面側に集めて大きなトルクを得ることができるとともに、遠心風により外側ブレードの迎角を、回転力成分が増大するように変化させることができる。
また、本発明によれば、貫通孔が形成された管状体の端部に設けられたファンから管状体内向きに風が導入されるので、導入された風は、貫通孔から吹き出す。この貫通孔から吹き出す風は、回転による遠心効果が加わって流速を増し、外側ブレードへ向かって流れる。これにより、集風効果又は遠心効果のみに比べて効率良く外側ブレードへ導風することが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係る垂直軸風車の全体斜視図である。 図1の垂直軸風車の平面視による断面図である。 第1の実施の形態に係る垂直軸風車の円筒付き風車の受ける風の流れを示した概念図である。 第1の実施の形態に係る垂直軸風車の円筒付き風車について、内側ブレードの凸面に流れる風の作用を示した図である。 図1の垂直軸風車の低周速比域における動作を示した図である。 図1の垂直軸風車の高周速比域における動作を示した図である。 図6の外側ブレードに働く力を示した図である。 図1の垂直軸風車の中周速比域における動作を示した図である。 第1実施の形態に係る異なる組み合わせ位相の垂直軸風車について、周速比に対するパワー係数の関係を示した図である。 第1の実施の形態に係る異なる翼径比の垂直軸風車について、周速比に対するパワー係数の関係を示した図である。 本発明の第2の実施の形態に係る垂直軸風車の平面視による断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る垂直軸風車の全体斜視図である。 図12の垂直軸風車の平面視による断面図である。 図12の垂直軸風車の低周速比域における動作を示した図である。 図12の垂直軸風車の高周速比域における動作について、45度の回転位置の変化を(a)から(c)に示した図である。 本発明の第4の実施の形態に係る垂直軸風車の全体斜視図である。 本発明の第5の実施の形態に係る垂直軸風車の内側タービン部分を示した斜視図である。 従来のハイブリッド風車を示した斜視図である。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る垂直軸風車を示した全体斜視図である。この垂直軸風車11は、3枚の揚力型の外側ブレード2により構成されるジャイロミル型風車を備えている。外側ブレード2は、周方向に120度の等間隔で配置されており、上下2枚の円板状のエンドプレート8により固定されている。
一方、外側ブレード2の内側には、円筒体6があり、この円筒体6の側面に接するように、3枚の内側ブレード4が周方向に120度の角度で等間隔配置され、円筒付き風車3(導風手段)が構成されている。それぞれの内側ブレード4は、凸面4aを回転方向7a側に向け、凹面4bを回転方向7aとは逆側に向けて配置されている。この垂直軸風車11は、外側ブレード2と内側ブレード4とに自然風などの外風10を受けて、回転軸7の周りを回転方向7aの向きに回転する。
次に、外側ブレード2と内側ブレード4との位置関係について図2を用いて説明する。
図2は、図1の垂直軸風車11を水平に切断し、上方から見た断面図であり、回転方向7aは反時計方向である。
円筒体6に対する内側ブレード4の取付角4eは、円筒体6の側面の接線方向と翼弦4dとのなす角で表される。
ここで、外側ブレード2の一つに着目して内側ブレード4との相対関係(組み合わせの位相関係)を見ると、外側ブレード2の空力中心2dを基準として、回転方向7aの向きへ組み合わせ位相16の位置に、3枚のうちの1枚の内側ブレード4が、その後縁(回転方向7aに対して逆向きに延びている端縁)を一致させるように配置されている。
このように、外側ブレード2と内側ブレード4とは、回転方向7aに対して異なる位相となるように配置されている。
具体的には、本実施の形態に示した構成では、組み合わせ位相16が30度に設定された例が示されている。
径方向の位置関係については、ジャイロミル型風車(外側ブレード2)の回転半径14と円筒付き風車3の回転半径12とを用いて、翼径比=回転半径12/回転半径14により表される。図2の構成例では、翼径比=0.547となっている。
実験では、翼径比が0.5±0.1、取付角4eが40度以下、組み合わせ位相16は35±35度、さらに、外側ブレードの回転半径に対して円筒体6の直径が30%前後となる組み合わせにおいて、従来の単独のジャイロミル型風車の周速比を大きく上回る良好な特性が得られている。
ここで、垂直軸風車11の動作を説明する前に、先ず、内側の円筒付き風車3に流れる風の流れについて図3を用いて説明する。
図3には、内側ブレード4の凸面4a及び凹面4bに対するそれぞれの風の流れの違いを対比させて示している。
先ず、紙面上側の凸面4aに対しては、曲面に沿って外側へ外風10が導かれている。
一方、下側の凹面4bに対する外風10の流れについて見ると、直接又は円筒体6の表面に沿って流れて来た外風10は凹面4bに集まり、これにより回転に寄与する抗力F1が生じる。
ここで更に、紙面上側の外風10に基づいて内側ブレード4に働く力について、図4を用いて説明する。なお、図4は、円筒体6及び1枚の内側ブレード4にのみ着目しており、他の構成は図示していないが、図1及び図2の構成における何れの内側ブレードに対しても当て嵌るものである。
図4を参照して分かるように、内側ブレード4の先端において流路が狭くなり、速度が上昇することにより、内側ブレード4の表面先端側での圧力が低下する。よって、これにより発生する力F2が内側ブレード4の先端側に作用するため、凸面4a側においても回転力が発生する。
このように、円筒付き風車3には、凸面4aで受風する側の内側ブレード4に、トルク(F2×l)が発生する。
次に、図3及び図4の説明を踏まえ、低周速比域の動作について図5を用いて説明する。
図5は、起動時又は低周速比域における垂直軸風車11内の風の流れを示している。ここでは、3枚の外側ブレード2のうちの1枚(紙面では下方に配置されている1枚)が外風10(紙面の右側からの風)に対して略平行に配置される回転位置にある垂直軸風車11を例に挙げて説明する。なお、説明の便宜のため、3枚の外側ブレード2を、それぞれ、外側ブレード2t、2u、2vとして表している。
図3を参照して、外側ブレード2uよりも紙面上方を流れる外風10は、特に干渉する構造がないため、そのまま後方へ流れて行く。
また、垂直軸風車11の中央側へ流れ込む外風10は、中央に配置された円筒体6及び内側ブレード4により構成された円筒付き風車3に遮られる。
図3に示した回転位置では、1枚の内側ブレード4の凸面4aに当たった外風10が、回転方向7a側に隣接する内側ブレード4の凹面4bへ案内されるとともに、外側ブレード2t(2)との間へも流れるように振り分けられる。このように凹面4bに流れた外風10は、内側ブレード4に対して抗力を生じさせ、円筒付き風車3に回転力を生じさせる。
また、上述の図4の説明のように、凸面4a側に振り分けられた外風10も回転力に寄与する力を発生させる。
以上のように本実施の形態では、外風10を内側ブレード4に有効に作用させて、起動性及び低周速比域における回転効率の向上が図られている。
続いて、図3及び図4の説明を踏まえ、高周速比域の動作について図6を用いて説明する。
図6は、高周速比域における風の流れが点線の矢印で示されている。ここでは、それぞれ3枚で構成されている外側ブレード2及び内側ブレード4のうち、1枚の外側ブレード2及び、これより回転方向7a側に30度の位置に配置されている内側ブレード4に着目する。なお、高周速比域においては、外風10等の一様流による影響は小さくなるので、ここでは、便宜的に一様流を無視して説明を行う。
高周速比域では、垂直軸風車11の内側では、円筒付き風車3の内側ブレード4により集められる集風10aが、この内側ブレード4よりも回転方向7aの逆向きに30度の位置にある外側ブレード2の前縁側へ導かれ、両面側へ流れる。
図6では、この集風10aのうち、内側ブレード4の先端付近の流れが集風V’で示されている。また、集風V’の周速方向及び遠心方向の成分は、周速成分V及び遠心成分Voutで示されている。
一方、外側ブレード2については、周速方向に受ける風が相対風Uで示されている。外側ブレード2には、この相対風Uに加えて、内側から導かれる集風V’が作用することは上述したが、この詳細については、次の図7を用いて説明する。
図7は、外側ブレード2に生じる揚力について示している。図7から分かるように、外側ブレード2に周速方向の相対風Uのみが作用する場合、これにより生じる揚力Lは翼弦2eに対して略垂直の方向に生じる。これは、従来の単独のジャイロミル型風車に生じる揚力に等しい。
しかし、本実施の形態における垂直軸風車11では、内側から集風V’が作用する。このうち、揚力に影響を与えるのは遠心成分Voutである。図7には、実質的に外側ブレード2に作用する総合風U’が、遠心成分Voutと相対風Uとの合力として示されている。
このように、遠心成分Voutの影響を受けた結果、総合風U’は、外側ブレード2の内径側から吹き込み、この結果、回転方向側に傾いた揚力L’が生じている。言い換えると、内側ブレード4から集められた集風V’の作用により、回転方向成分の力を含んだ揚力L’が生じることになる。
なお、図7には、一様流である外風10の作用が、相対風U及び総合風U’のそれぞれの始点側に小円及び速度ベクトルで示されている。このように、高周速比域では、一様流の作用を考慮する場合であっても、小円で示した範囲内で変化する微小な成分が合成されるだけであり、全体に及ぼす影響は少ない。
ここで、図6に戻って、高周速比域においては、一様流による影響は殆ど無視することができ、いずれの回転域においてもそれぞれの外側ブレード2には、回転方向7a側に配置されている内側ブレード4から集風V’が作用している。
以上のように、単体のジャイロミル型風車では、回転力に寄与する揚力は、一様流の方向に対して特定の関係を有する位相に位置するブレードにのみ生じるが、本実施の形態では、内側ブレードの集風作用により、外側ブレードには、何れの位相においても回転力が安定して得られる。
次に、中周速比域における動作について図8を用いて説明する。なお、ここでは、周速比1を超えた辺りの領域を中周速比域と呼ぶことにする。
図8では、中周速比域における垂直軸風車11に対する風の流れが示されている。ここでも、説明の便宜のために、図5と同様に、3枚の外側ブレード2をそれぞれ外側ブレード2t、2u及び2vで表す。
図8から分かるように、中央付近に吹き込んだ外風10の一部は、やや風下側(回転方向7aの側)に位置する内側ブレード4の凹面4bへ向かって集まる。これにより、円筒付き風車3に抗力が生じ、回転力が生じる。
一般に、抗力型のブレードに対しては、周速比1を超える領域においては、ブレードの動きに対して、外風(一様流)は徐々に追い着かなくなり、抗力の作用が減少する。
これに対して、本実施の形態における円筒付き風車3では、集風10aは、風上側に位置する内側ブレード4の凸面4a及び円筒体6の側面からなる連続面に沿って集められる。
そして、円筒体6の側面などにより凹面4bへ向かう流路が狭められ、流速が上昇し易い構造となっているため、凹面4b付近では一様流よりも速度が上昇している
これにより、周速比が1を超える領域においても、なお、抗力の作用に基づく回転力が得られる。
また、これに加えて、凸面4aでは、外風10に対する内側ブレード4の相対速度が上昇し、圧縮及び流速上昇の作用が顕著になる。このため、上に図4を用いて説明したように、回転力に寄与する揚力も発生する。
したがって、外側ブレード2の作用により次第に回転速度を増していった場合、円筒付き風車3単体では到達し得ない回転速度域においても、回転力に寄与する力が発生する。
このように、周速比が1近傍で且つ1を超える領域である中周速比域でも円筒付き風車3に回転力が働くように構成されているので、低周速比域における特性と、高周速比域における特性とがうまくオーバーラップし、中周速比域の回転効率の落ち込みを防ぐことが可能となる。
次に、本実施の形態における垂直軸風車11の実験データを図9及び図10に示す。
図9は、周速比λに対するパワー係数Cpの関係について、異なる組み合わせ位相θのデータを比較したグラフである。
この図9から分かるように、周速比が1を超える領域において、何れの組み合わせ位相においても単独のジャイロミル型風車のパワー係数Cpを上回っている。
これは、回転時に円筒付き風車3の円筒体6及び内側ブレード4の凸面4aに沿って集められる集風10aが外側ブレード2の前縁に導かれ、両面に沿って流れることで、迎角を減少させて揚力を大きくする集風効果が働き、中周速比域における回転効率が改善されたことを示している。
図10では、周速比λに対するパワー係数Cpの関係について、異なる翼径比のデータを比較したグラフである。
この図10から分かるように、翼径比を変化させることで、パワー係数Cpのピーク位置を変化させることができる。また、高周速比域の特性を見ると、翼径比が小さいほど良い特性が得られている。なお、この3種類の翼径比は、内側ブレード4部分の形状が同じものを用い、その取付角のみを変化させている。
このように、翼径比が小さいほど、高周速比域において、単独のジャイロミル型風車の特性を大きく上回っているのは、取付角の小さい内側ブレード4により導かれた集風10aが、外側ブレード2の回転力の増大に有効に作用しているためであると考えられる。
以上説明したように、本実施の形態における垂直軸風車によれば、円筒付き風車をジャイロミル型風車に対して所定の位相差で組み合わせ、内側から外側へ導風作用を生じさせることにより、何れの周速比域においても回転力を得ることができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態に係る垂直軸風車について図を用いて説明する。
図11は、本実施の形態に係る垂直軸風車21の平面視による断面図である。ここでは、第1の実施の形態で示した垂直軸風車11と同じ構成部材については、同一の符号を用いることとする。
本実施の形態における垂直軸風車21は、外側ブレード2及びこれを固定するエンドプレート8からなるジャイロミル型風車部分については、第1の実施の形態において示した垂直軸風車11と同様の構成を有しており、内側風車の内側ブレード4についても同様の構成となっている。
しかし、図1の垂直軸風車11とは異なり、内側ブレード4は円筒体6ではなく、断面略三角形の筒状体で構成されている。この筒状体は隣り合う内側ブレード4同士を滑らかに繋ぐ3面の連続面20により形成されている。この図11から分かるように、この連続面20と隣り合う内側ブレード4により、滑らかなS字状の曲面が形成されている。
これにより、中央付近に吹き込んだ外風10は、この滑らかな連続面20に沿って内側ブレード4の凹面4b側へスムーズに流れ、外風10からの力を効率良く抗力に変換することが可能である。
また、連続面20は、内側ブレード4の凹面4bの曲率に合わせて滑らかに連続し、これにより大きな凹部が形成されるので、起動時には第1の実施の形態の垂直軸風車11よりも大きなトルクを発生させることができ、起動性を更に向上させることができる。
そして、第1の実施の形態と同様に、外側ブレード2への集風作用も生じるので、高周速比域の特性を向上させることもできる。
(第3の実施の形態)
続いて、本発明の第3の実施の形態に係る垂直軸風車について図を用いて説明する。
図12は、本実施の形態に係る垂直軸風車31を示した全体斜視図である。なお、ここでも第2の実施の形態と同様に、第1の実施の形態で図1に示した垂直軸風車11と同一の構成部分については同一の符号を付して説明する。
本実施の形態における垂直軸風車31では、外径側に3枚の外側ブレード2を備えている点において、第1の実施の形態の垂直軸風車11と同様である。
しかし、内側には円筒体6を備えていない。また、内側ブレード34は、3枚ではなく9枚設けられている。そして、上下端部のエンドプレート38には、中央に導風孔38aが形成されている。
このように、本実施の形態における垂直軸風車31の内側には、内側ブレード38、導風孔38aからなる遠心式タービン33(導風手段)が形成されている。
次に、外側ブレード2と内側ブレード34との位置関係について図13を用いて説明する。
図13は、図12の垂直軸風車31を水平に切断し、上方から見た断面図であり、回転方向7aは反時計方向である。
本実施の形態の垂直軸風車31には、第1の実施の形態の垂直軸風車11とは異なり、9枚の内側ブレード34を有しているが、垂直軸風車11と同様に、一つの外側ブレード2に着目すると、この外側ブレード2の空力中心2dに対して所定の組み合わせ位相46の回転位置に後縁を一致させるように内側ブレード34が配置されている。
具体的には、本実施の形態に示した構成では、図2の垂直軸風車11の構成と同様に、組み合わせ位相46が30度に設定された例が示されている。
これら内側ブレード34の開度は、平面視において、前縁34dが属する仮想円の接線方向に対する翼弦34fの取付角34eで定義される。
径方向の位置関係については、ジャイロミル型風車(外側ブレード2)の回転半径44と遠心式タービン33の回転半径42とを用いて、翼径比=回転半径42/回転半径44により表される。図13の構成例では、翼径比=0.547となっている。
この翼径比が0.5±0.1のとき、取付角34eが40度以下、組み合わせ位相46は35±35度の組み合わせにおいて、良好な特性が得られている。
続いて、風を受けたときの垂直軸風車31の動作について説明する。
図14は、起動時又は低周速比域における垂直軸風車内の風の流れを示している。ここでは、3枚の外側ブレード2のうちの1枚(紙面では下方に配置されている1枚)が外風10(紙面の右側からの風)に対して略平行に配置される回転位置にある垂直軸風車31を例に挙げて説明する。なお、説明の便宜のため、3枚の外側ブレード2を、それぞれ、外側ブレード2t、2u、2vとして表している。
図14を参照して、外側ブレード2uよりも紙面上方を流れる外風10は、特に干渉する構造がないため、そのまま後方へ流れて行く。
また、垂直軸風車31の中央側へ流れ込む外風10は、中央に配置された遠心式タービン33を構成する内側ブレード34により遮られる。
図14に示した回転位置では、回転軸7よりも紙面上側に流れ込んだ外風10は、内側ブレード34の凹面34bに集まり(作用部分71を参照。)、遠心式タービン33に回転力を生じさせるとともに、凸面34aの先端側に生じる負圧により揚力が生じる。
このように、起動時や低周速比域において、揚力型の外側ブレード2から回転力を得難い状況であっても、中央側の遠心式タービン33に生じる抗力又は揚力により回転力が発生するので、優れた起動性を得ることが可能である。
次に高周速比域における動作について図15を用いて説明する。
図15は、高周速比域における垂直軸風車31内の風の流れであって、(a)から(b)には異なる回転位置における状態が示されている。
図15(a)に示す垂直軸風車31の回転位置は、図9に示した回転位置と同じである。また、図15(b)では、(a)の位置よりも回転方向7aの向きに45度回転が進んだ状態が示され、図15(c)では(a)の位置よりも回転方向7aの向きに90度回転が進んだ状態が示されている。ここでも、説明の便宜のために、図14と同様に、3枚の外側ブレード2をそれぞれ外側ブレード2t、2u及び2vで表す。
先ず、図15(a)の状態では、回転軸7よりも紙面上側に吹き込んだ外風10は、一部内側ブレード34の凹面34bに抗力を生じさせるが、図14に示したような低周速比域の状態とは異なる。
すなわち、垂直軸風車31の回転速度が上昇すると、遠心効果により遠心式タービン33を構成する内側ブレード34の間から遠心方向に遠心風13が吹き出てくる。このとき、図12に示したように、上下のエンドプレート38に形成された導風孔38aを通じて風が供給される。
このように、遠心風13が回転軸7側から外径方向に向かって内側ブレード34の間を流れるので、内側ブレード34の先端側が負圧になって揚力のような力が生じ、回転力が働く(作用部分73を参照。)。
また、外側ブレード2tに対しては、遠心風13は、外風10の流れを外径方向に押し出すように偏向作用を及ぼしつつ、前縁に向かって流れる(作用部分74を参照。)。これにより、第1の実施の形態における集風10aと同様の作用を本実施の形態における遠心風13により生じさせることができるので、外側ブレード2tに回転力に寄与する揚力を発生させることが可能である。
さらに、この遠心風13は全方位へ吹き出すので、風下の外側ブレード2vに対しても前縁側から風を送ることができる。これにより、外側ブレード2vに揚力を生じさせることができるので、回転力を得ることができる(作用部分75を参照)。
次に、図15(b)の状態では、回転軸7に対して紙面上側(作用部分76を参照。)では、上述の作用部分73の作用と同様に、外風10からの作用に基づく抗力を生じるとともに、遠心方向へ吹き出す遠心風13の作用により揚力を得て、トルクを得ている。
また、風下側(作用部分77を参照。)では、図15(a)の状態から45度回転した位置に移動しているが、遠心風13の吹き出す方向と外側ブレード2との相対位置関係が同様の状態に保たれており、作用部分74と同様に外側ブレード2vは前縁の内側寄りから遠心風13を受ける。これにより、回転力に寄与する揚力を発生させることができる。
続いて、図15(c)の状態では、上述の図15(a)の作用部分73及び図15(b)の作用部分76と同様に、作用部分79においても、外風10からの抗力と遠心風13からの揚力とを安定して得ることができる。
また、作用部分80では、外風10と遠心風13とに基づく作用が、第1の実施の形態において示した、外風10と内側ブレード4からの集風10aとに基づく作用に対するのと同様の効果を得ることができる。
以上説明したように、本実施の形態における垂直軸風車31では、何れの回転位置においても、遠心式タービン33の内側ブレード34及び揚力型の外側ブレード2に安定して回転力が働く。
そして、回転数が上昇するほど、遠心風13の作用は顕著となり、揚力の発生する方向を回転方向7a側へ傾けることができる。
このように、本実施の形態における垂直軸風車31によれば、起動性を含む低周速比域において良好な特性を得るとともに、高周速比域における効率を著しく向上させることが可能となる。
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態に係る垂直軸風車について図を用いて説明する。
図16は、本実施の形態に係る垂直軸風車41を示した全体斜視図である。ここでも、上記の各実施の形態と同様に、第1の実施の形態の図1の垂直軸風車11と同様の構成については同一の符号を付して説明する。
図16を参照して、本実施の形態における垂直軸風車41は、第1の実施の形態に示した垂直軸風車11と第3の実施の形態に示した垂直軸風車31とを、回転軸7の方向に組み合わせた構成となっている。図16から分かるように、エンドプレート38側に、遠心式タービン33を有する垂直軸風車31が、中央側に、円筒付き風車3を有する垂直軸風車11が構成されている。
揚力型の外側ブレード2は第1の実施の形態の垂直軸風車11と同一の構成となっている。
そして、これら外側ブレード2を端部で固定するエンドプレート38は、第3の実施の形態の垂直軸風車31と同じであり、中央に導風孔38aが形成されている。
これにより、起動時又は低周速比域では、主に中央側の円筒付き風車3部分で大トルクを得ることができ、高周速比域では、中央側の集風効果に加えて、エンドプレート38側の遠心効果による遠心風の作用により、外側ブレード2へ回転力に寄与する揚力を効果的に発生させることが可能である。
(第5の実施の形態)
続いて、本発明の第5の実施の形態に係る垂直軸風車について図を用いて説明する。
図17は、本実施の形態に係る垂直軸風車において、外側ブレードやエンドプレートを除いた、内側タービン90のみを示した斜視図である。
内側タービン90は下方より上方の断面積が大きくなるように形成された管状体91と、上方の開口側を塞ぐように配置された軸流ファン92とから構成されている。また、管状体91の側壁には、回転軸7の方向に延びる複数のスリット91a(貫通孔)が形成されている。
図17を参照して分かるように、内側タービン90(導風手段)では、回転軸7と交差する方向から流れてくる外風10を受けて、ここでは図示しない外側ブレードの揚力に基いて回転するとき、上部の軸流ファン92によって外風10が管状体91内に取り込まれる。そして、取り込まれた外風10は、回転軸7周りに回転する管状体91の側面に形成されたスリット91aから遠心風93として遠心方向へ押し出される。
これにより、内側タービン90の外径側に配置された外側ブレードの前縁側へ遠心風93を送ることができる。
すなわち、この遠心風93は、第1の実施の形態における円筒付き風車3の内側ブレード4に案内された集風10aや、第3の実施の形態における遠心式タービン33の内側ブレード34の間から吹き出す遠心風13に相当し、外側ブレード2に対する迎角を変化させることにより回転力に寄与する揚力を増大させるように作用する。
以上述べてきたように、各実施の形態に示した垂直軸風車によれば、低周速比域の特性に影響を与えることなく、高周速比域において、外側ブレードに対する総合風の向きを内側からの集風又は遠心風により変化させることができる。これにより、従来、揚力型のジャイロミル型風車単体では回転力に寄与する揚力が得られなかった回転域において、回転に有効な方向へ揚力が生じるように迎角を変化させることができ、高周速比域の特性を向上させることが可能となる。
特に、従来の起動性向上を狙ったハイブリッド風車とは異なり、第1〜第4の実施の形態において示した垂直軸風車によれば、起動時及び低周速比域において外風から回転力に寄与する抗力及び揚力を得ることができ、起動特性を向上させることができるとともに、高回転時においては、高周速比域の特性の低下を招くことなく、逆に回転効率を改善し、特性を向上させることが可能となる。
また、上記各実施の形態に示した垂直軸風車では、上下2枚のエンドプレート間に外側ブレード、及び内側ブレードを含む構成が設けられているので、全体の剛性が向上する。
尚、上記各実施の形態では、外側ブレードは何れも3枚で構成された例を示したが、2枚又は4枚以上であっても構わない。
また、第1及び第2の実施の形態では、内側ブレードが3枚で構成された例を示したが、少なくとも、外側ブレードの前縁に風を送ることができれば、3枚以外の枚数で構成されていても構わない。
また、上記第1及び第2の実施の形態では、表裏に凸面と凹面とが形成された内側ブレードの構成を例として示したが、少なくとも、外側ブレードの前縁へ集風を案内することができる構成であれば、他の形状であっても構わない。例えば、回転方向に凸面のみが形成され、回転逆方向は平面で形成されていても良い。逆に回転方向は平面で形成され、回転逆方向は凹面で形成されていても良い。さらに、両面とも平面で形成されていても構わない。
また、上記第2の実施の形態では、内側ブレード4同士を、平面視でS字カーブを描くように滑らかな連続面で接続した構成を例として示した。しかし、これに限らず、内側ブレード4同士を連続した面で繋ぐ構成であれば、筒状体は多角形状であっても良い。
また、上記第3の実施の形態では、内側ブレード34を9枚備える構成を例として示した。しかし、これに限らず、9枚以外で構成しても構わない。少なくとも、外側ブレード2に対して、回転方向へ35±35度の位置に、後縁が位置するように内側ブレードを配置すれば、効果的に外側ブレードの前縁へ外風を導くことができる。
また、上記第3の実施の形態では、遠心式タービンにおいて、全ての内側ブレードが離間している構成を例として示したが、一部塞がっていても構わない。少なくとも、外側ブレードの前縁に遠心風を導くことができる位置が離間している構成であれば、外側ブレードに生ずる回転力を効果的に増大させることが可能である。
また、上記第5の実施の形態では、管状体91の側面に、軸方向に延びるスリット91aが形成された構成を例として示した。しかし、少なくとも、吹き出す遠心風を、外側ブレードの前縁へ流すことができる位置であれば、例えば円形など、他の形状の貫通孔であっても良い。
本発明の垂直軸風車は、低周速比域の特性を損なうことなく、高周速比域において、逆トルクを生じ、抵抗となる側の流体の流れを利用して高周速比域の回転効率を向上させることができるので、流体のエネルギーを回転力に変換する設備に広く用いることができる。したがって、風力発電はもとより、他の発電施設においてボイラーの排気を受けるタービンとしても有用である。
2 外側ブレード
2a 外側ブレードの前縁
2b 外側ブレードの表
2c 外側ブレードの裏
2d 外側ブレードの空力中心
3 円筒風車(導風手段)
4、34 内側ブレード
4a、34a 凸面
4b、34b 凹面
4c、34c 内側ブレードの後縁
4d、34d 内側翼弦
4e、34e 取付角
6 円筒体(連続した面)
7 回転軸
8 エンドプレート
10 外風
10a 集風
11、21、31、41、51 垂直軸風車
12、42 回転半径
13、93 遠心風
14、44 回転半径
16、46 組み合わせ位相(回転方向)
20 連続面
33 遠心式タービン(導風手段)
90 内側タービン(導風手段)
91 管状体
91a スリット(貫通孔)
92 軸流ファン

Claims (6)

  1. 複数の揚力型の外側ブレードと、
    前記外側ブレードより回転方向の内径側に設けられ、前記内径側から外径側へ外風を案内し、前記外側ブレードの前縁側から表裏の両側へ導く導風手段とを備えた
    ことを特徴とする垂直軸風車。
  2. 前記導風手段は、前記回転方向に凸面、逆回転方向に凹面が形成された複数の内側ブレードからなり、
    前記外側ブレードの空力中心に対して前記回転方向へ35±35度の範囲内に、少なくとも1つの前記内側ブレードの後縁が位置する
    ことを特徴とする請求項1に記載の垂直軸風車。
  3. 隣り合う前記内側ブレードの前縁同士は連続した面で繋がっている
    ことを特徴とする請求項2に記載の垂直軸風車。
  4. 隣り合う前記内側ブレードの前縁同士は離間している
    ことを特徴とする請求項2に記載の垂直軸風車。
  5. 隣り合う前記内側ブレードの前縁同士は、回転軸方向の中央側では離間し、前記回転軸方向の少なくとも一方の端部側では連続した面で繋がっている
    ことを特徴とする請求項2に記載の垂直軸風車。
  6. 前記導風手段は、
    側面に複数の貫通孔が形成された管状体と、
    前記管状体の端部に設けられ、前記回転方向への回転により前記管状体内向きに風を流すファンとからなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の垂直軸風車。
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