JPWO2013018290A1 - 無線通信システムにおける無線局、無線端末および送信タイミング制御方法 - Google Patents

無線通信システムにおける無線局、無線端末および送信タイミング制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数のセルグループにおける上り信号の同期管理を容易にする無線通信システムにおける無線局、無線端末および送信タイミング制御方法を提供する。【解決手段】無線局(10)が、利用可能な上り無線リソースを含む少なくとも1つのセルからなるセルグループ(1,2)のそれぞれに対して、上り信号の送信タイミング調整値TA1、TA2をそれぞれ算出し、算出された上り信号の送信タイミング調整値TA1、TA2を一度に無線端末(20)へ通知する。【選択図】図6

Description

本発明は、無線端末が複数キャリアあるいは複数セルで同時に信号を送信する機能を有する無線通信システムに係り、特にその無線局、無線端末および送信タイミング制御方法に関する。
3GPP(3rd Generation Partnership Project)で規定される無線通信システムの規格の1つであるLTE(Long Term Evolution)では、TDM(Time Domain Multiplexing)/FDM(Frequency Domain Multiplexing)方式により時間領域および周波数領域からなる無線リソースを各無線端末(User Equipment:UE)に割り当てる。特に複数の無線端末が無線基地局(enhanced Node B:eNB)へ送信する上り信号に関しては、無線基地局が各無線端末の上り信号の送信タイミングを無線基地局において所定の受信ウィンドウ内に納まるように制御する。この上り信号送信タイミングの制御は次の2つを用いて行なわれる(非特許文献1)。
・上り信号の送信タイミング調整値(Timing Advance:TA)
・上り信号の同期タイマ(Time Alignment Timer:TAT)
送信タイミング調整値TAは、無線端末が現在の送信タイミングを所定量だけ早めるべき又は遅らせるべき値を示す情報である。同期タイマTATは、現在の送信タイミング設定のまま、無線基地局での上り信号受信タイミングが所定ウィンドウ内に納まること、すなわち上り信号の同期、が保証できる期間を示す。無線端末は、同期タイマTATが稼働中であれば上り信号の送信が可能であり、同期タイマTATが満了すると上り信号を送信しない(送信することができない)。
また、LTEを発展させた無線通信システムであるLTE−Advanced(LTE−A)では、無線端末が複数のコンポーネントキャリア(Component Carrier:CC)を同時に使用してユーザデータ等を送受信するキャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation:CA)の標準化が進められている(非特許文献2)。各コンポーネントキャリアCCはLTEで規定されるシステム帯域の1つに相当し、1つのセルに対応すると考えることができる。すなわち、下りリンクのコンポーネントキャリアCCと対応する上りリンクのコンポーネントキャリアCCとを合わせて1つのセルと考える。例えば、2つの下りリンク(或は上りリンク)のコンポーネントキャリアCCで送受信することを2つのセルで送受信すると言い換えることができる。したがって、1つの上り/下りリンクのコンポーネントキャリアCCでの通信は1つのセルでの通信と対応しており、以下の記載ではコンポーネントキャリアとセルの両方あるいは一方を適宜使用するものとする。
ここで、無線端末が無線基地局と通信を行う上で必要なシステム情報の取得など、最も基本的な機能を行うコンポーネントキャリアCCをプライマリコンポーネントキャリア(Primary CC:PCC)あるいはプライマリセル(Primary Cell:PCell)と呼び、その他のコンポーネントキャリアCCをセカンダリコンポーネントキャリア(Secondary CC:SCC)あるいはセカンダリセル(Secondary Cell:SCell)と呼ぶ。
これまでLTE−Aでは、キャリアアグリゲーションCAを行う場合、複数のコンポーネントキャリアCCあるいは複数のセルにおける上り信号の送信タイミングが共通であることを前提として検討が進められてきた。つまり、複数のコンポーネントキャリアCC(複数のセル)を使用して上り信号を送信する場合でも、ある時刻に無線基地局が無線端末に通知する上り送信タイミングの調整値TAは1つであり、同期タイマTATも無線端末毎に1つである。これにより、たとえキャリアアグリゲーションCAを行う場合であっても上り信号の送信タイミング制御を複雑化することなく容易に実行することができる。
一方、3GPPでは、LTE−Aとして標準規定された技術をさらに改良した技術の検討が開始されている。具体的には、複数のコンポーネントキャリアCCすなわち複数のセル間で上り信号の送信タイミングが異なる場合であってもキャリアアグリゲーションCAを可能にする技術が議論されている。上り信号の送信タイミングが複数のコンポーネントキャリアCC(複数のセル)間で異なる要因としては、周波数帯域が異なること、周波数帯域毎(或は特定の周波数帯域のみ)にリピータ(再生局)が設置されていること、などがある。
3GPPでは、上り信号の送信タイミングを共通に制御できる1つ又は複数のコンポーネントキャリア(セル)のグループを同期グループ(Timing Advance Group:TAグループ)と呼ぶ。この共通にタイミング制御ができるTAグループごとに上り信号の送信タイミング調整値TAの制御を行ない、同期タイマTATについては共通のものを無線端末毎に1つ保持する上り信号送信タイミング制御方法が非特許文献3に提案されている。
以下に、図1〜図3を参照しながら、複数のコンポーネントキャリアCC(複数のセル)間で上り信号の送信タイミングが異なる場合の上り信号送信タイミング制御方法について簡単に説明する。
図1に示すように、上り信号の送信タイミングが異なる2つのTAグループ1および2が存在するシステムを考える。ここでは、図2(A)に示すように、プライマリセルPCellとセカンダリセルSCell1とが同じTAグループ1に属し、セカンダリセルSCell2とセカンダリセルSCell3とが同じTAグループ2に属しているものとし、無線基地局eNBおいて、無線端末UEがプライマリセルPCellに加え、3つのセカンダリセルSCell1−3を用いて上り送信を行うものとする。この場合、TAグループ1とTAグループ2との間では上り送信タイミングが異なっているので、図2(B)に例示するように、無線基地局eNBにおいて上り信号受信タイミングが所定のウィンドウ内に納まるように各TAグループの上り送信タイミング調整値TA1、TA2を設定する。
また、図3に示すように、上りリンクの送信タイミング制御方法(非特許文献3)によれば、無線端末UEは、プライマリセルPCellを含むTAグループ1における上り信号の送信タイミング制御にリンクさせて同期タイマTATを制御する。つまり、TAグループ1の上り信号が同期確立された時点で同期タイマTATをスタートさせる。以降は、当該TAグループ1に対する上り信号の送信タイミングの調整値TA1を受信するたびに同期タイマTATを初期値からスタート(Start)させる(以下、これを単に「再スタート」(Restart)という。)。
一方、TAグループ2における上り信号の送信タイミング制御は、TAグループ1とは独立に行われる。無線基地局eNBは、TAグループ2における上り送信タイミングの調整値TA2の更新が必要であると判定すると、無線端末UEに送信タイミングの調整値TA2を通知し、無線端末UEは受信した送信タイミングの調整値TA2を適用する。この制御によれば、無線端末UEはTAグループ2における上り信号の同期を無線基地局eNBに委ねている。従って、無線基地局eNBは、TAグループ2において上り信号の同期を保証するように、適宜送信タイミングの調整値TA2を更新する必要がある(詳細は全て無線基地局eNBの実装に依存する。)。これにより、無線端末UEの負荷を増加させることなく、上り送信タイミングが異なるTAグループにおいて同時に上り信号を送信することが可能となる。
3GPP TS36.321v10.1.0(インターネット<URL>http:www.3gpp.org/ftp/Specs/html-info/36321.htm)section 5.2 3GPP TS36.300v10.3.0(インターネット<URL>http:www.3gpp.org/ftp/Specs/html-info/36300.htm)section 5.5,6.4,7.5 3GPP RAN WG2 Contribution,R2−112984(インターネット<URL>http:www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_74/Docs/R2-112984.zip)
上述したLTEにおける上り送信タイミング制御では、同期タイマTATが満了した時点でユーザデータ等を含む上り信号の送信をストップする。これにより、同期が確立されていない状態で上り信号を送信することによる他の無線端末UEからの/への干渉を回避することができる。
しかしながら、上述したように、同期タイマTATは、TAグループ1(主同期グループ)における上り送信タイミング制御にリンクさせて制御され、TAグループ2における上り送信タイミング制御はTAグループ1とは独立に行われる。したがって、セカンダリセルSCellのみを含むTAグループ2において上り信号が実際に同期しているか否かは、実際のところ、同期タイマTATにより行うことができない。正常動作時であれば、同期タイマTATによりTAグループ2の上り信号も同期が確立されているように制御されるので大きな問題にならないかもしれない。しかしながら、異常時(エラーケース)では、同期タイマTATが稼働中であってもTAグループ2における同期を実際に保証するものではない。したがって、同期タイマTATによる同期判定結果と実際の同期状態との間にミスマッチが発生する可能性がある。以下、このようなミスマッチの発生について図3を参照しながら説明する。
図3に例示するように、無線基地局eNBは、無線端末UEに対して、TAグループ1およびTAグループ2の双方に対する送信タイミングの調整値TA1およびTA2をそれぞれ独立に送信する。無線端末UEは、TAグループ1に対する送信タイミングの調整値TA1を受信した場合のみ、同期タイマTATを再スタートさせる(ステップS10)。
一方、無線基地局eNBは、無線端末UEにおいて当該同期タイマTATが稼働中ならばTAグループ2における上り信号も同期していることが保証されるように、TAグループ2に対する送信タイミングの調整値TA2を送信する。このとき、無線端末UEがTAグループ2に対する送信タイミングの調整値TA2の受信に成功しなかった場合(ステップS11)、無線基地局eNBと無線端末UEの間でTAグループ2における上り信号の同期の認識にミスマッチが生じる(ステップS12)。
つまり、無線基地局eNBはTAグループ2に対する送信タイミングの調整値TA2の送信に成功したと判断したが、実際は無線端末UE側で正しく受信されなかった。このために、無線基地局eNBが想定したよりも早いタイミングでTAグループ2における上り信号の同期が外れる可能性がある。より厳密には、正常動作していれば、無線端末UEは、送信タイミングの調整値TA2の受信に成功しなかった(失敗した)時には非肯定応答(Non-Acknowledgement:NACK)を送信し、これを受けた無線基地局eNBが送信タイミングの調整値TA2の再送を行う。無線端末UEはTA2の受信に成功した場合には、肯定応答(Acknowledgement:ACK)を送信することで無線基地局eNBは当該成功を認識することができる。
これに対して、無線端末UEが送信する肯定応答ACKや非肯定応答NACKが誤って逆の応答として(たとえばNACKがACKとして)認識されてしまうような、無線基地局eNBにおいて誤って受信される可能性もある。これが上述のミスマッチ(ステップS12)の要因であるが、他にも、無線基地局eNBにおいて想定していた以上にTAグループ2における上り信号の受信タイミングの変動量が大きく同期外れが発生することもミスマッチの要因となる可能性がある。この場合、無線端末UEは、TAグループ2における上り信号の同期が外れた(同期を失った)ことを即時に検出することができない。このために、同期が外れた(同期を失った)まま上り信号の送信を継続し(ステップS13)、他の無線端末UEからの上り信号に干渉を与え、スループットなどのシステム特性の劣化を招来する可能性がある。
このように、複数のコンポーネントキャリア(に対応する複数のセル)間で上り送信タイミングが異なり、同じ上り送信タイミングを利用可能なセルを1つ以上含む同期グループを有し、主同期グループの上り信号の同期にリンクさせた同期タイマTATのみを用いて上り信号の送信タイミング制御を行う無線通信システムにおいて、主同期グループ以外の副同期グループにおける上り信号の同期管理を適切に行なうことは、他の無線端末との干渉やシステム特性の劣化を回避するために重要である。
そこで、本発明の目的は、複数の同期グループにおける上り信号の同期管理を容易にする無線通信システムにおける無線局、無線端末および送信タイミング制御方法を提供することにある。
本発明による無線局は、複数のセルの各々に対応する複数の無線リソースを使用して無線端末との間で通信する機能を有する無線局であって、利用可能な上り無線リソースを含む少なくとも1つのセルからなるセルグループそれぞれに対して上り信号の送信タイミング調整値を算出する算出手段と、前記算出された上り信号の送信タイミング調整値を一度に前記無線端末へ通知する制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明による無線局における送信タイミング制御方法は、複数のセルの各々に対応する複数の無線リソースを使用して無線端末との間で通信する機能を有する無線局における送信タイミング制御方法であって、利用可能な上り無線リソースを含む少なくとも1つのセルからなるセルグループそれぞれに対して上り信号の送信タイミング調整値を算出し、前記算出された上り信号の送信タイミング調整値を一度に前記無線端末へ通知する、ことを特徴とする。
本発明による無線端末は、複数のセルの各々に対応する複数の無線リソースを使用して無線局との間で通信する機能を有する無線端末であって、利用可能な上り無線リソースを含む少なくとも1つのセルからなるセルグループそれぞれに対する上り信号の送信タイミング調整値を一度に前記無線局から受信する受信手段を有することを特徴とする。
本発明による無線端末における送信タイミング制御方法は、複数のセルの各々に対応する複数の無線リソースを使用して無線局との間で通信する機能を有する無線端末における送信タイミング制御方法であって、利用可能な上り無線リソースを含む少なくとも1つのセルからなるセルグループそれぞれに対する上り信号の送信タイミング調整値を一度に前記無線局から受信することを特徴とする。
本発明による無線通信システムは、無線局と無線端末とが複数のセルに対応する複数の無線リソースを使用して互いに通信することができる無線通信システムであって、前記無線局が、利用可能な上り無線リソースを含む少なくとも1つのセルからなるセルグループそれぞれに対して上り信号の送信タイミング調整値を算出する算出部と、前記算出された上り信号の送信タイミング調整値を一度に前記無線端末へ通知する通知部と、を有し、前記無線端末が前記無線局から前記上り信号の送信タイミング調整値を受信する受信部とを有する、ことを特徴とする。
本発明によれば、複数のセルグループ(同期グループ)における上り信号の同期管理を容易にすることができる。
図1はLTE−Advancedにおける同期グループについて説明するためのシステム構成図である。 図2(A)は図1に示すシステムにおけるキャリアアグリゲーションを説明するための模式図であり、図2(B)は図2(A)に示す同期グループにおける上り信号の送信タイミング調整値について説明するための模式図である。 図3は図2に示す送信タイミング制御における無線端末および無線基地局の動作を示すシーケンス図である。 図4は本発明の一実施形態による無線通信システムにおけるキャリアアグリゲーションを説明するための同期グループの一例を示す模式図である。 図5は本実施形態による無線通信システムにおけるキャリアアグリゲーションを説明するための同期グループの他の例を示す模式図である。 図6は本実施形態による無線通信システムにおける無線端末および無線基地局の動作を示すシーケンス図である。 図7(A)は上り送信タイミング調整値を送信するメッセージの一例を示す模式図であり、図7(B)は上り送信タイミング調整値を送信するメッセージの他の例を示す模式図である。 図8は本実施形態による無線基地局の機能構成を示すブロック図である。 図9は本実施形態による無線端末の機能構成を示すブロック図である。 図10は本発明の第1実施例による送信タイミング制御方法おける無線基地局の基本動作を示すフローチャートである。 図11は本発明の第1実施例による送信タイミング制御方法おける無線端末の基本動作を示すフローチャートである。 図12は本発明の第2実施例による送信タイミング制御方法おける無線基地局の制御動作を示すフローチャートである。 図13は本発明の第2実施例による送信タイミング制御方法おける無線端末の制御動作を示すフローチャートである。 図14は本実施形態の具体的適用例である無線通信システムにおけるキャリアアグリゲーションを説明するための同期グループの一例を示す模式図である。 図15は本発明の第3実施例による送信タイミング制御方法おける無線基地局の制御動作を示すフローチャートである。 図16は本発明の第3実施例による送信タイミング制御方法おける無線端末の制御動作を示すフローチャートである。 図17は本発明の第4実施例による送信タイミング制御方法おける無線基地局の制御動作を示すフローチャートである。 図18は本発明の第4実施例による送信タイミング制御方法おける無線端末の制御動作を示すフローチャートである。 図19は本発明の第5実施例による送信タイミング制御方法おけるSCellTAグループにおける再同期制御動作を示すフローチャートである。 図20は本発明の第5実施例による無線通信システムにおける無線端末および無線基地局の動作を示すシーケンス図である。 図21(A)は上り送信タイミング調整値を送信するメッセージの一例を示す模式図であり、図21(B)は上り送信タイミング調整値を送信するメッセージの他の例を示す模式図である。
本発明によれば、それぞれ少なくとも1つのセルを含み上り信号の送信タイミングおよびその制御がそれぞれ独立した複数のセルグループのうち、利用可能な無線リソース(ここではコンポーネントキャリア)を含むすべてのセルグループに対する上り信号の送信タイミング調整値をそれぞれ算出し、それぞれ算出された上り信号の送信タイミング調整値を一度に無線局から無線端末へ送信する。これにより上り信号が同期しているか否かの判定に用いる同期タイマが無線端末当り1つだけでも(或いは、セルグループそれぞれに対応する同期タイマが無くても)、容易に同期管理を行うことができる。さらに、これにより、無線端末は、当該上り信号の送信タイミング調整値を受信した時点での利用可能な無線リソースを含むセルグループを検知することができる。
たとえば、無線局が利用可能な無線リソースを含むセルグループに対する上り信号の送信タイミング調整値を一度に無線端末へ送信するという基本ルールを設けることで、無線端末が利用可能と認識していた無線リソースのうち上り信号の同期が外れている無線リソースを含むセルグループを検知することが可能となる。具体的には、無線局は、利用可能な無線リソースを含むすべてのセルグループのうち、上り信号が同期しているセルグループに対する上り信号の送信タイミング調整値を送信し、上り信号の同期を失ったセルグループに対する上り信号の送信タイミング調整値を送信しない。これにより無線端末は利用可能な無線リソースにおける上り信号の同期状態を認識することができ、複数のセルグループで共有される同期タイマを参照するだけで各セルグループにおける上り信号の同期管理を容易に行なうことができる。さらに、無線端末は、あるセルグループの送信タイミングの調整値が除かれていることを、送信タイミングの調整値を含むメッセージの受信で知ることができるので、当該セルグループに属するセルで同期外れ等が発生したことを容易に知ることができ、当該同期外れが発生したセルグループ内のセルでの上り信号の送信を停止して他の無線端末との上り信号の干渉を早い段階で回避することができる。
尚、無線局が上り信号の同期外れを検知するのは、例えば所定期間内に上り信号の送信タイミング調整値の算出に必要な所定の上り信号を(送信するように指示をしたにもかかわらず)受信できなかった(検出できなかった)場合、或いは、所定の上り信号を受信して算出した上り信号の送信タイミングの調整量が所定値を超えていた場合などである。以下、本発明の一実施形態およびいくつかの実施例について詳細に説明する。
1.一実施形態
1.1)システム構成
本発明の一実施形態では無線局と無線端末を含む無線通信ステムを想定しており、無線局としては無線基地局や基地局制御局などが考えられる。本実施形態および後述する実施例では、一例として無線局を無線基地局として説明する。
図4は、図の煩雑さを避けるために1つのセクタのみを図示しているが、通常は複数セクタ構成である。無線基地局10は、4つの周波数帯f0、f1、f2、f3を用いてセル0−3を管理しており、無線端末20は複数の周波数帯を同時に用いて上り信号を送信することができる。すなわち、無線端末20は、所定条件を満たす周波数帯f0のセル0の上り無線リソース(以下、単にセル0という。)、f1のセル1の上り無線リソース(以下、単にセル1という。)、f2のセル2の上り無線リソース(以下、単にセル2という。)、f3のセル3の上り無線リソース(以下、単にセル3という。)の全てあるいは複数を同時に用いて上り信号を送信することができる。ここでいう所定条件は、たとえば、無線基地局10から受信した上り無線リソースの設定情報に従って当該無線リソースが(明示的に又は暗に)有効にされ(Activated)利用可能な状態になっていることである。
さらに、これら複数のセル0−3(すなわち、それぞれの上り無線リソース)は所定規則に従ってグループ化されており、ここではセル0とセル1がセルグループ1に、セル2とセル3がセルグループ2に分けられているものとする。ここでいう所定規則は、たとえば、伝搬遅延(伝搬特性)が同じ(類似)で、同じ上り信号送信タイミングの調整値を適用(利用)できる(送信タイミングの設定を共有できる)ことである。このようなセルグループ単位で無線端末20の上り信号送信タイミング制御が行なわれる。
また、上り信号が同期しているか否かの判定に用いる同期タイマは無線基地局10および無線端末20にそれぞれ設けられており、稼働中であれば同期、満了後であれば非同期と判定する。同期タイマは、特定の1つのセルグループ(ここではセルグループ1)の上り送信タイミング制御にリンクして動作(スタート、再スタート、ストップ)するように制御される。具体的には、無線基地局10/無線端末20に設けられた同期タイマは、セルグループ1のセルにおける上り信号の送信タイミングを調整する「送信タイミングの調整値」を示す情報が送信/受信されるごとにスタート或は再スタートするが、セルグループ2のセルにおける送信タイミングの調整値が送信/受信されてもスタート或は再スタートしない。
なお、同期タイマの動作がリンクするセルグループは、必ずしもセルグループ1である必要はなく、セルグループ2でもよい。また、ここで言う「セルグループ」は、必ずしも図4に示すように複数のセルを含む必要はなく、あるセルグループにおいてはセルが1つのみでもよい。
以下、簡単の為、図5に示すようにセルグループ1はセル1のみ、セルグループ2はセル2のみを含むシステムを一例として、本実施形態による送信タイミング制御について説明する。ただし、本発明が1つのセルグループに複数のセルが含まれるシステムであっても同様に適用できることは以下の説明からも明らかである。また、図5では3セクタ構成(無線基地局あたり3セクタセル)だが、本発明はこれに限定されるものではなく、3セクタ以外の構成、例えば1セクタでも6セクタでも同様に適用できる。
1.2)送信タイミング制御
無線基地局10は無線端末20が上り信号の送信に用いる全てのセルグループに対する送信タイミングの調整値を一度に送信する。図6に示すように、無線基地局10は、セルグループ1(セル1)とセルグループ2(セル2)に対する送信タイミングの調整値TA1およびTA2を一度に送信する(ステップS21)。無線基地局10は送信タイミングの調整値TA1およびTA2を送信すると、無線端末20に対応して設けられた同期タイマ(TAT)を再スタートさせる。
無線端末20は、無線基地局10から送信タイミングの調整値を受信すると、セルグループ1(セル1)とセルグループ2(セル2)の送信タイミング調整値TA1およびTA2を両方とも受信したか否かを判定する。送信タイミングの調整値TA1およびTA2の両方が受信されると、無線端末20は、それぞれの対応セルグループのセルにおける上り信号の送信タイミングを更新し、自身の同期タイマを再スタートさせる(ステップS22)。送信タイミングの調整値TA1およびTA2が正常に受信され同期タイマが稼働中である限り、セルグループ1(セル1)とセルグループ2(セル2)の上り同期ステータスは同期状態であり、上り信号の送信が可能である。
無線端末20が送信タイミングの調整値TA1およびTA2をいずれも受信しなかった場合あるいは回線障害等により受信できなかった場合には(ステップS23)、自身の同期タイマが満了した時点で(ステップS24)、セルグループ1(セル1)とセルグループ2(セル2)の上り同期ステータスは非同期状態となり、上り信号の送信は行なわれない。
他方、無線端末20が自身の同期タイマを再スタートさせた後、セルグループ2のセル2において同期が外れてセルグループ2の上り同期ステータスが非同期状態になったとする(ステップS25)。この場合、無線端末20がセルグループ2のセル2において上り信号を無線基地局10へ送信しても、無線基地局10は同期外れを検出して当該上り信号を受信することができない(ステップS26)。これによりセルグループ2の同期外れが検出されると、無線基地局10は、同期外れを検出したセルグループ2(セル2)の上り信号の送信タイミング調整値TA2を除外し、セルグループ1(セル1)の上り信号送信タイミングの調整値TA1のみを無線端末20へ送信する(ステップ27)。
無線端末20は、セルグループ1(セル1)の上り信号の送信タイミング調整値TA1のみが通知された場合、他方のセルグループ2(セル2)の上り同期ステータスが非同期状態であると認識し、自身の同期タイマを再スタートさせてセルグループ1(セル1)の同期を維持するとともに、セルグループ2(セル2)における上り信号の送信をストップする。なお、無線基地局10からの再同期要求により、無線端末20はセルグループ2(セル2)の上りリンクの再同期手順を開始することができる。
上述したように、無線基地局10は、セルグループ1(セル1)とセルグループ2(セル2)の送信タイミング調整値TA1およびTA2を、図3のように別々に独立して送信するのではなく、一度に無線端末20へ送信する。ここで、複数の送信タイミング調整値を「一度に送信する」とは、一つのまとまりのある操作として一緒に送信することであり、たとえば図7(A)に示すように1つのメッセージ内にTA1およびTA2を格納して送信する方法、あるいは図7(B)に示すようにTA1およびTA2をそれぞれ別のメッセージで同時に送信する方法などがある。
1.3)効果
上述したように、本実施形態による無線基地局10は、利用可能なすべてのセルグループに対する上り信号の送信タイミング調整値を一度に無線端末20へ送信することで、その時点で利用可能な無線リソース(セル)の情報を無線端末20へ通知できる。その際、利用可能なすべてのセルグループに対する上り信号の送信タイミング調整値を送信し、上り信号の同期を失ったセルグループに対する上り信号の送信タイミング調整値の送信を行なわないことで、無線端末は、送信タイミングの調整値が除かれているセルグループに属するセルで同期外れが発生したことを容易に知ることができる。したがって、無線端末は、同期が外れたセルグループ内のセルでの上り信号の送信を停止することで他の無線端末との上り信号の干渉を早期に回避できる。
2.無線局および無線端末の機能構成
図8に示すように、無線局としての無線基地局10は、複数の無線端末からの信号をそれぞれ受信する受信部101と受信信号を復調する復調部102とを有し、受信したユーザデータは上位レイヤ103で処理される。タイミング制御部104は、複数の無線端末の各々に対応して設けられ、各無線端末が使用するグループのセルに対して上述した上り信号送信タイミング調整値を送信することで当該無線端末が送信する上り信号の送信タイミングの制御を行う。送信信号生成部105は無線端末への下り信号を生成し、送信部106は下り信号を送信する。
タイミング制御部104は次の機能ブロックを有する:無線端末の上り信号が同期しているか否かを判定する為に用いる同期タイマ107;セルグループ1のセルに対する送信タイミングの調整値TA1を算出し保持するTA1算出・保持部108;およびセルグループ2のセルに対する送信タイミングの調整値TA2を算出し保持するTA2算出・保持部109。
図9に示すように、無線端末20は、無線基地局10からの信号を受信する受信部201と、受信した下り信号を復調する復調部202と、下りデータを処理する上位レイヤ203と、無線基地局10からの上り信号の送信タイミング調整値に従って上り信号の送信タイミングの制御を行うタイミング制御部204と、無線基地局10への上り信号を生成する送信信号生成部205と、上り信号を送信する送信部206とを有する。
タイミング制御部204は、複数セルを用いて上り信号の送信を行なう際の各セルグループの上りリンクの同期状態を無線基地局10からの上り信号の送信タイミング調整値(を含むメッセージの受信)に基づいて判定する機能を有し、さらに次の機能ブロックを有する:上り信号の送信タイミングが同期しているか否かを判定する為に用いる同期タイマ207;無線基地局10からの上り信号の送信タイミング調整値TA1に従ってセルグループ1のセルにおける送信タイミングを制御するTA1管理部208;および無線基地局10からの上り信号の送信タイミング調整値TA2に従ってセルグループ2のセルにおける送信タイミングを制御するTA2管理部209。
なお、図8に示す無線基地局10におけるタイミング制御部104の機能は、図示しないメモリに格納されたプログラムをCPU等のプログラム制御プロセッサ上で実行することにより実現することができる。同様に、図9に示す無線端末20におけるタイミング制御部204の機能も、図示しないメモリに格納されたプログラムをCPU等のプログラム制御プロセッサ上で実行することにより実現することができる。
以下、図8および図9に示す無線基地局10および無線端末20における送信タイミング制御の具体例を図10〜図21を参照しながら詳細に説明する。
3.第1実施例
3.1)送信タイミング制御
図10および図11に本実施例による無線基地局10および無線端末20の基本動作をそれぞれ示す。ここでは、セルグループ1のセル1とセルグループ2のセル2の両方における上り信号が同期している限り、無線端末20はセル1とセル2の両方を使用して上り信号が送信するものとする。
図10において、無線基地局10のタイミング制御部104は、まず対象となる無線端末に対する同期タイマ107が稼働中であるか否かを判定し(ステップ301)、同期タイマ107が稼働中であれば(ステップ301;Yes)、無線端末から上り信号を受信したか否かを判定する(ステップ302)。上り信号を受信した場合(ステップ302;Yes)、タイミング制御部104は、上り信号の送信タイミングの再調整(更新)が必要か否かを判定する(ステップ303)。
上り信号の送信タイミングの再調整が必要であると判定した場合(ステップ303;Yes)、TA1算出・保持部108およびTA2算出・保持部109は、セルグループ1のセル1およびセルグループ2のセル2それぞれに対して送信タイミングの調整値TA1、TA2を算出する(ステップ304)。送信信号生成部105は、これらの送信タイミングの調整値TA1、TA2を用いて送信信号を生成し、一緒に無線端末へ通知し(ステップ305)、同期タイマ107を再スタート(設定値からスタート)させて(ステップ306)、処理を終了する。なお、同期タイマ107が満了している場合(ステップ301;No)、上り信号を受信していない場合(ステップ302;No)あるいは送信タイミングを再調整する必要がない場合も(ステップ303;No)、処理は終了する。
図11において、無線端末20のタイミング制御部204は、同期タイマ207が稼働中であるか否かを判定し(ステップ401)、同期タイマが稼働中であれば(ステップ401;Yes)、上り信号の送信タイミングの調整値を受信したかどうかを判定する(ステップ402)。送信タイミングの調整値を受信した場合(ステップ402;Yes)、TA1管理部208およびTA2管理部209は、セルグループ1のセル1およびセルグループ2のセル2それぞれに対して送信タイミングを更新し(ステップ403)、同期タイマ207を再スタートさせ(ステップ404)、処理を終了する。なお、同期タイマ207が満了している場合(ステップ401;No)あるいは上り信号の送信タイミングの調整値を受信していない場合も(ステップ402;No)、処理は終了する。
上述した送信タイミング制御を行うことで、ある無線端末20が例えば複数のセルグループにそれぞれ属するセルの上り無線リソースを用いて上り信号を送信する場合でも、無線基地局10は、複数の同期タイマを用いることなく、1つの同期タイマ107のみで容易に全てのグループにおける上りリンクの同期管理を行うことができる。
なお、図4に示すように1つのセルグループ内に複数のセルが含まれる場合、無線基地局10は、セルグループ毎に上り信号の送信タイミング調整値を算出し、それらを一度に無線端末20へ通知する。このとき、セルグループ内であれば、どのセルの上り信号を用いて送信タイミング調整値を算出してもよい。無線端末20は、送信タイミング調整値を受信した場合、セルグループ毎に当該セルグループに含まれる全てのセルに対して受信した送信タイミング調整値を適用する。
また、複数のセルグループ間で上り信号送信タイミングを独立に制御する必要があるのは、たとえばセル1の周波数帯f1とセル2の周波数帯f2とが大きく異なる場合(例えば、800MHzと2GHz)、周波数帯f1およびf2の両方或は片方に再生局(リピータ)が存在する場合などが考えられる。
3.2)効果
上述した送信タイミング制御の基本動作により、無線基地局10は、無線端末の視点から見て利用可能な無線リソース(セル)を含むセルグループの少なくともいずれか1つにおいて送信タイミングの再調整が必要と判定すれば、当該セルグループそれぞれに対する上り信号の送信タイミング調整値を一度に無線端末20へ送信することで、容易に上りリンクの同期管理を行うことができる。
4.第2実施例
本発明の第2実施例による無線基地局10は、上述した基本動作に加え、同期外れを検出した場合に次のような送信タイミング調整値の通知制御を行なう。すなわち、タイミング制御部104は、無線端末20の同期タイマ207が稼働中であるにも拘わらず使用中のセルで同期が外れた(同期が失われた)ことを検出すると、当該セルを含むセルグループを除き、それ以外のセルグループに対してそれぞれ算出された送信タイミング調整値を無線端末20へ送信する。尚、本発明は、初回の上りリンクの同期確立には適用せず、一旦上りリンクの同期を確立した時点以降の制御に適用されることを想定している。例えば、上りリンクの同期が確立されていない状態から、初めて上りリンクの同期を確立する場合には、ランダムアクセスの応答にてセルグループ毎に独立に送信タイミング調整値を送信する。しかし、これに制限はされない。
本実施例による無線端末20は、無線基地局10から受信した送信タイミング調整値を含むメッセージに送信タイミング調整値を受信するはずのセルグループに対する送信タイミング調整値が含まれていなかった場合、当該セルグループのセルでの上り信号の送信を停止する。ここでいう送信の「停止」とは、送信する予定であった上り信号を送信しないこと、特定の信号(例えば、ランダムアクセスのプリアンブルなどの無線端末間で共通の無線リソースで送信する信号)を除き、無線基地局10から上り信号の送信指示を受けても送信しないこと、などがあるが、これらに限定はされない。
4.1)送信タイミング制御
以下、図12および図13を参照しながら、本実施形態による無線基地局および無線端末の送信タイミング制御の動作を説明する。ここでも、簡単の為、図5に示すようにセルグループ1はセル1のみ、セルグループ2はセル2のみを含む場合を例に用いて説明する。
図12において、無線基地局10のタイミング制御部104は、まず対象となる無線端末に対する同期タイマ107が稼働中であるか否かを判定し(ステップ501)、同期タイマ107が稼働中であれば(ステップ501;Yes)、無線端末から上り信号を受信した否かを判定する(ステップ502)。無線端末から上り信号を受信した場合(ステップ502;Yes)、セルグループ1のセル1の上り信号が実際に同期しているか否かを判定する(ステップ503)。セルグループ1のセル1の上り信号が同期している場合(ステップ503;Yes)、続いて、セルグループ2のセル2の上り信号が実際に同期しているか否かを判定する(ステップ504)。
セルグループ2のセル2の上り信号も同期している場合(ステップ504;Yes)、上り信号の送信タイミングの再調整(更新)が必要か否かを判定する(ステップ505)。必要である場合(ステップ505;Yes)、セルグループ1のセル1およびセルグループ2のセル2に対して送信タイミングの調整値TA1、TA2を算出し(ステップ506)、当該送信タイミングの調整値TA1、TA2を一緒に無線端末に通知して(ステップ507)、同期タイマ107を再スタートさせる(ステップ511)。上り信号の送信タイミングの再調整(更新)が必要でない場合には(ステップ505;No)、処理を終了する。
セルグループ1のセル1の上り信号が同期している(ステップ503;Yes)が、セルグループ2のセル2の上り信号が実際は同期していない場合(ステップ504;No)、セルグループ1のセル1に対して上り信号の送信タイミングの再調整(更新)が必要か否かを判定する(ステップ508)。必要である場合(ステップ508;Yes)、セルグループ1のセル1に対して送信タイミングの調整値TA1を算出し(ステップ509)、当該送信タイミングの調整値TA1を無線端末へ通知し(ステップ510)、同期タイマ107を再スタートさせる(ステップ511)。
セルグループ1のセル1の上り信号が実際は同期していなかった場合(ステップ503;No)、同期タイマ107をストップし(ステップ512)、上り送信タイミング調整値の更新通知の制御フローを終了する。この後、再同期が必要であれば、無線端末に対して再同期の指示を行う。
なお、同期タイマ107が満了している場合(ステップ501;No)あるいは上り信号を受信していない場合(ステップ502;No)、あるいはセルグループ1のセル1に対して上り信号の送信タイミングの再調整(更新)が必要でない場合も(ステップ508;No)、処理は終了する。
図13において、無線端末20のタイミング制御部204は、同期タイマ207が稼働中であるか否かを判定し(ステップ601)、同期タイマ207が稼働中であれば(ステップ601;Yes)、上り信号の送信タイミングの調整値を受信したか否かを判定する(ステップ602)。送信タイミングの調整値を受信した場合(ステップ602;Yes)、セルグループ1のセル1に対する送信タイミング調整値TA1を受信したか否かを判定し(ステップ603)、受信しなかった場合には(ステップ603;No)、同期タイマ207をストップして上り信号の送信を停止する(ステップ609)。ここで言う送信の「停止」とは、送信する予定であった上り信号を送信しないこと、特定の信号(例えば、ランダムアクセスのプリアンブルなどの無線端末間共通の無線リソースで送信する信号)を除き、無線基地局から上り信号の送信指示を受けても送信しないこと、などが相当するが、これらに限定されるものではない。
セルグループ1のセル1に対する送信タイミング調整値TA1を受信した場合(ステップ603;Yes)、セル1における送信タイミングを更新し(ステップ604)、同期タイマ207を再スタートする(ステップ605)。
次に、セルグループ2のセル2に対する送信タイミング調整値TA2を受信したか否かを判定し(ステップ606)、受信した場合(ステップ606;Yes)、セル2における送信タイミングを更新する(ステップ607)。セルグループ2のセル2に対する送信タイミング調整値を受信しなかった場合(ステップ606;No)、セルグループ2のセル2における上り信号の送信を停止する(ステップ608)。
なお、セルグループ1のセル1とセルグループ2のセル2、又はセルグループ2のセル2のみでの上り信号の送信を停止した後、無線基地局から再同期の指示を受けた場合には、無線端末は当該指示に従い再同期の為の処理を実行する。再同期処理としては、例えば非同期のまま送信が可能なランダムアクセスを用いた再同期処理が考えられる。
また、上述の実施例ではセルグループ1のセル1とセルグループ2のセル2を常に同時に使用して上り信号を送信する場合を想定していたが、これらのセルを必ずしも常に同時に使用するとは限らない。たとえば、セルグループ1のセル1とセルグループ2のセル2のどちらか一方のみを使用して送信する場合、無線基地局は、上り信号を受信する度、所定期間毎、あるいは所定トリガ検出時などのタイミングにおいて、各セルグループのセルに対して送信タイミングの調整値を算出し、当該送信タイミング調整値を保持しておく。ある時刻において、上り信号を受信したセルグループのセルに対して送信タイミングの再調整(更新)が必要であると判定した場合、当該セルグループのセルに対して算出した送信タイミング調整値と、その他のセルグループのセルに対して算出して保持しておいた送信タイミング調整値とを無線端末に通知する。
例えば、ある時刻において、セルグループ1のセル1において上り信号を受信し、セルグループ1のセル1に対して再調整(更新)が必要と判定した場合、セルグループ1のセル1に対して算出した送信タイミングの調整値と、当該時刻において上り信号を受信しなかったセルグループ2のセル2に対して算出し保持しておいた最新の送信タイミングの調整値とを一緒に無線端末に通知する。その他の方法としては、上り信号を受信しなかったセルグループのセルに対しては「ダミーの送信タイミング調整値」として「0」、つまり送信タイミングの変更なしという事を示す情報を通知してもよい。
なお、上述の本実施例は、上り信号の送信タイミング制御を独立に行うグセルグループが3つ以上ある場合にも適用できることは言うまでもない。
4.2)効果
本発明の第2実施例による送信タイミング制御では、上記基本動作の効果に加えて、例えば独立な上り信号送信タイミング制御が必要な複数のセルグループそれぞれで上り信号を送信する場合でも、1つの同期タイマのみで全てのグループのセルの上り信号の同期管理を容易に行うことができる。さらに、同期タイマが稼働中だが、同期タイマの制御がリンクされていないセルグループのセルにおける上り信号の同期が外れた(失われた)状況においても、無線端末は当該状況を検知することができ、当該セルグループのセルにおける上り信号の送信を自律的に停止することで、他の無線端末の上り信号への干渉を回避することができる。
5.適用例
本発明の具体的な適用例として、3GPP LTE(Long Term Evolution)に従った無線通信システムについて詳細に説明する。すでに述べたように、LTEでは、無線端末(User Equipment:UE)が複数のセルの各々に対応する複数のコンポーネントキャリア(Component Carrier:CC)を同時に用いてユーザデータや上位レイヤの制御情報を送受信するキャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation:CA)が規定されている。本発明はこのようなLTEのキャリアアグリゲーションCAに適用可能である。
キャリアアグリゲーションCAの機能において、無線端末UEが、無線基地局eNBと通信を行う上で最も基本的なシステム情報やセキュリティ情報の取得などを行うセルをプライマリセル(Primary Cell:PCell)、その他のセルでプライマリセルPCellと同時に使用するセルをセカンダリセル(Secondary Cell:SCell)と呼ぶ。つまり、無線端末UEは、1つのプライマリセルPCellと、1つ以上のセカンダリセルSCellとを同時に用いてユーザデータ等を送受信することができる。
なお、下りリンクのキャリアアグリゲーションCAを行う準備として、無線基地局eNBは、まず無線端末UEにセカンダリセルSCellを設定する(configure SCell)。このとき、セカンダリセルの設定に必要な最小構成要素は下りリンクの無線リソースに相当するコンポーネントキャリアCCに関する情報である。そして、設定されたセカンダリセル(configured SCell)の中で実際に使用するセカンダリセルを選択し、当該セカンダリセルを有効にするよう無線端末UEに指示を行う(activation of SCell)。その後、無線端末UEは、実際に有効にされたセカンダリセル(activated SCell)とプライマリセルPCellとを同時に使用して下り信号を受信することができる。
一方、上りリンクのキャリアアグリゲーションCAを行う準備として、無線基地局eNBは、セカンダリセルを無線端末UEに設定する際、下りリンクのコンポーネントキャリアCCに関する情報に加え、対応する上りリンクの無線リソースに相当するコンポーネントキャリアCCに関する情報を通知する。そして、当該セカンダリセルが有効にされた(activation of SCell with configured uplink)後、当該セカンダリセルSCellの上りリンクのコンポーネントキャリアCC(上り無線リソース)を使用することができる。
ここで、同じ送信タイミングの調整値(Timing Advance:TA)を適用(利用あるいは共有)できる複数の上りリンクの無線リソース(コンポーネントキャリアCC)のそれぞれに対応するセルの集合を同期グループ(Timing Advance Group: TAグループ)と呼ぶ。同期グループ(TAグループ)は、上述したセルグループに対応する。但し、各同期グループ(TAグループ)は1つ以上のセルを含む。つまり各同期グループ(TAグループ)は1つのセルのみで構成されるようにしてもよい。また、プライマリセルPCellを含む同期グループ(TAグループ)をプライマリ同期グループ(Primary TA Group、又は、PCell TA Group)、セカンダリセルSCellのみを含む同期グループ(TAグループ)をセカンダリ同期グループ(Secondary TA Group、又は、SCell TA Group)と呼ぶ。プライマリ同期グループはプライマリセルPCellのみ、或はプライマリセルPCellおよび1つ以上のセカンダリセルSCellから構成され、セカンダリ同期グループは1つ以上のセカンダリセルSCellから構成される。なお、プライマリ同期グループは上述したセルグループ1に、セカンダリ同期グループは上述したセルグループ2にそれぞれ対応する。
本実施形態によれば、無線端末UEがキャリアアグリゲーションCAを行う場合、無線基地局eNBが、当該無線端末UEに対して有効にしているセルが属する同期グループそれぞれに対して送信タイミングの調整値TAを算出し、全ての同期グループに対する送信タイミングの調整値TAを一度に送信する。尚、本発明は、初回の上りリンクの同期確立には適用せず、一旦上りリンクの同期を確立した時点以降の制御に適用されることを想定している。例えば、上りリンクの同期が確立されていない状態から、初めて上りリンクの同期を確立する場合には、ランダムアクセスの応答にて同期グループ毎に独立に送信タイミング調整値を送信する。しかし、これに制限はされない。
図14に示すように、無線基地局eNBは、4つの周波数帯f0、f1、f2、f3を用いてセルを管理しており、無線端末UEは周波数帯f0のセル0の上り無線リソース(以下、単にセル0という。)、f1のセル1の上り無線リソース(以下、単にセル1という。)、f2のセル2の上り無線リソース(以下、単にセル2という。)およびf3のセル3の上り無線リソース(以下、単にセル3という。)の全て或は複数を同時に用いて上り信号を送信することができる。ここで、セル0をプライマリセルPCell、セル1〜セル3をセカンダリセルSCellとする。また、伝搬遅延(伝搬特性)が同じであるセル0とセル1をプライマリ同期グループ、同じく伝搬遅延(伝搬特性)が同じであるセル2とセル3をセカンダリ同期グループとする。
以下に説明する実施例において、プライマリ同期グループのプライマリセルPCellであるセル0或はセカンダリセルSCellであるセル1からの上り信号を単に「プライマリ同期グループからの上り信号」と呼び、セカンダリ同期グループのセカンダリセルSCellであるセル2或はセル3からの上り信号を単に「セカンダリ同期グループからの上り信号」と呼ぶ。また、特に説明がない限り、セル0とセル1の上り信号を区別しない。同様に、セル2とセル3の上り信号も区別しない。
6.第3実施例
次に、図14に示すシステムにおけるキャリアアグリゲーションCAを一例として、本発明の第3実施例による上り信号送信タイミング制御方法について説明する。
第3実施例によれば、無線基地局eNBは、プライマリ同期グループとセカンダリ同期グループの両方に対する上り信号の送信タイミング調整値TAを無線端末UEへ一度に送信する。無線端末UEは、上り信号の同期を判定する同期タイマTATを、プライマリ同期グループにおける送信タイミング制御にリンクさせて動作させる。つまり、プライマリ同期グループのセルにおいて設定すべき上り信号の送信タイミング調整値TAを受信する度に同期タイマTATを再スタートさせる。同様に、無線基地局eNBは、プライマリ同期グループのセルにおいて設定すべき上り信号の送信タイミングの調整値TAを送信する度に同期タイマTATを再スタートさせる。
ここで、同期タイマTATをプライマリ同期グループの送信タイミング制御にリンクさせる理由は、LTEにおいて物理層(Physical Layer)やMAC層(Medium Access Control Layer)に関する上り制御信号を送信する物理チャネル(Physical Uplink Control Channel:PUCCH)がプライマリセルにおいてのみ使用可能であり、プライマリセルにおける上り信号の同期が最も重要であるからである。但し、共有される単一の同期タイマTATのリンク先はプライマリ同期グループであることが望ましいが、これに限定されるものではなく、セカンダリ同期グループであってもよい。また、LTEでは送信タイミング調整値TAを示す情報をTAコマンド(Timing Advance Command)と呼び、MAC層の制御情報(Control Element:CE)として送信される。以下、図15および図16を参照して本発明の第3実施例についてより詳細に説明する。
図15において、無線基地局eNBは、上り送信タイミング制御の対象となる無線端末UEに対して同期タイマTATが稼働中である場合(ステップ701;Yes)、プライマリ同期グループからの上り信号を受信したか否かを判定する(ステップ702)。受信した場合(ステップ702;Yes)、プライマリ同期グループに対する送信タイミングの調整値TAを算出し、算出した結果を保持する(ステップ703)。受信していない場合(ステップ702;No)、ステップ703は実行しない。
次に、セカンダリ同期グループからの上り信号を受信したか否かを判定し(ステップ704)、受信した場合(ステップ704;Yes)、セカンダリ同期グループに対する送信タイミングの調整値TAを算出し、算出した結果を保持する(ステップ705)。受信していない場合(ステップ704;No)、ステップ705は実行しない。続いて、送信タイミングの調整値TAの更新が必要であるか否かを判定する(ステップ706)。更新が必要である場合(ステップ706;Yes)、プライマリ同期グループおよびセカンダリ同期グループの両方に対する送信タイミングの調整値TAを一緒に移動端末UEへ通知し(ステップ707)、同期タイマTATを再スタートさせ(ステップ708)、ステップ701へ戻る。送信タイミングの調整値TAの更新が必要でない場合には(ステップ706;No)、ステップ707、708を実行せずにステップ701へ戻る。
図16において、無線端末UEは、同期タイマTATが稼働中である場合(ステップ801;Yes)、上り信号の送信タイミングの調整値TAの情報を含むTAコマンドを受信したか否かを判定する(ステップ802)。TAコマンドを受信した場合(ステップ802;Yes)、プライマリ同期グループおよびセカンダリ同期グループのそれぞれに対して送信タイミングを更新し(ステップ803)、同期タイマTATを再スタートさせ(ステップ804)、ステップ801へ戻る。TAコマンドを受信しなかった場合には(ステップ802;No)、ステップ803、804を実行せずにステップ801へ戻る。同期タイマが稼働中でなければ(ステップ801;No)、そのまま処理を終了する。
上述した本発明の第3実施例によれば、上述した基本動作の効果に加えて、上り信号の送信タイミングが独立な複数のセル(複数の同期グループ)に対する送信タイミング制御を、複数の同期タイマTATを用いることなく、1つの同期タイマTATを用いるだけで容易に実現することができる。
なお、無線基地局eNBは、プライマリ同期グループとセカンダリ同期グループに対する送信タイミングの調整値TAを一緒に無線端末UEに通知するが、通知方法としては、例えば図21(A)に示すように同じメッセージ(TA Command MAC CE)にまとめて通知する方法と、図21(B)に示すように、同時に(同じサブフレームで)、それぞれの同期グループに対するTAを対応する同期グループの任意のセルにおいて通知する方法などが考えられる。
7.第4実施例
次に、図14に示すシステムにおけるキャリアアグリゲーションCAを一例として、本発明の第4実施例による上り信号の送信タイミング制御方法について説明する。
第4実施例において、無線基地局eNBは、通常、プライマリ同期グループとセカンダリ同期グループの両方に対する上り信号の送信タイミングの調整値TAを一度に無線端末UEへ送信する。しかし、ある時点でプライマリ同期グループ或はセカンダリ同期グループのいずれかの上り信号の同期が外れたこと(同期を失ったこと)を検出した場合、当該同期グループを除く同期グループに対する送信タイミングの調整値TAのみ無線端末UEに送信する。
一方、無線端末UEは、受信するはずの送信タイミングの調整値TAを受信しなかった同期グループがあることを検知した場合、当該同期グループのセルにおける上り信号の送信を停止する。尚、無線基地局eNBは、プライマリセルPCellを含むプライマリ同期グループにおいて同期外れを検出した場合には、送信タイミングの調整値TAの情報を含むTAコマンド自体の送信を停止する(行わない)。同様に、無線端末UEは、TAコマンドを受信しても、プライマリ同期グループに対する送信タイミングの調整値TAが含まれていない場合には、異常事態(エラーケース)と判断し、全ての上り信号の送信を停止する(行わない)。以下、図17および図18を参照して本発明の第4実施例についてより詳細に説明する。
図17において、無線基地局eNBは、同期タイマが稼働中である場合(ステップ901;Yes)、プライマリ同期グループから上り信号を受信したか否かを判定する(ステップ902)。受信した場合(ステップ902;Yes)、プライマリ同期グループの当該上り信号が依然として同期しているか否かを判定し(ステップ903)、同期している場合には(ステップ903;Yes)、プライマリ同期グループに対する送信タイミングの調整値TAを算出し、算出結果を保持する(ステップ904)。プライマリ同期グループから上り信号を受信していない場合には(ステップ902;No)、ステップ903および904は実行されない。
続いて、セカンダリ同期グループの上り信号を受信した場合(ステップ905;Yes)、セカンダリ同期グループの当該上り信号が依然として同期しているか否かを判定する(ステップ906)。同期している場合(ステップ906;Yes)、セカンダリ同期グループに対する送信タイミングの調整値TAを算出し、算出結果を保持する(ステップ907)。セカンダリ同期グループから上り信号を受信していない場合には(ステップ905;No)、ステップ906および907は実行されない。
プライマリ同期グループもセカンダリ同期グループも、どちらも上り信号が同期している場合には、送信タイミングの調整値TAを更新するか否かを判定し(ステップ908)、更新する場合には(ステップ908;Yes)、両同期グループに対する送信タイミングの調整値TAを一緒に無線端末UEに通知する(ステップ909)。そして、同期タイマTATを再スタートさせ(ステップ910)、ステップ701へ戻る。送信タイミングの調整値TAを更新しない場合には(ステップ908;No)、ステップ909および910を実行せずにステップ901へ戻る。
プライマリ同期グループのみ上り信号が同期していた場合には(ステップ906;No)、プライマリ同期グループに対してのみ送信タイミングの調整値TAを更新するか否かを判定する(ステップ911)。更新すると判定した場合(ステップ911;Yes)、プライマリ同期グループに対する送信タイミングの調整値TAを無線端末UEに通知し(ステップ912)、同期タイマTATを再スタートさせ(ステップ913)、ステップ901へ戻る。送信タイミングの調整値TAを更新しない場合には(ステップ911;No)、ステップ912および913を実行せずにステップ901へ戻る。但し、これ以降はセカンダリ同期グループの上り信号が再同期するまで、基本的にセカンダリ同期グループに対する処理はスキップしてもよい。
プライマリ同期グループの上り信号の同期が外れていた(同期を失っていた)場合(ステップ903 No)、同期タイマTATをストップし(ステップ914)、送信タイミング制御を終了する。この後、必要に応じてプライマリ同期グループの上り信号の再同期の為の処理を無線端末UEに行わせる。
図18において、無線端末UEは、同期タイマTATが稼働中である場合(ステップ1001;Yes)、上り信号の送信タイミングの調整値TAの情報を含むTAコマンドを受信したか否かを判定する(ステップ1002)。TAコマンドを受信した場合(ステップ1002;Yes)、まずプライマリ同期グループに対する送信タイミングの調整値TAが含まれているか否かを判定する(ステップ1003)。プライマリ同期グループに対する送信タイミングの調整値TAが含まれている場合(ステップ1003;Yes)、セカンダリ同期グループに対する送信タイミングの調整値TAも含まれているか否かを判定する(ステップ1004)。
セカンダリ同期グループに対する送信タイミングの調整値TAも含まれている場合(ステップ1004;Yes)、両同期グループにおいて送信タイミングを更新し(ステップ1005)、同期タイマTATを再スタートさせ(ステップ1006)、ステップ1001へ戻る。
一方、セカンダリ同期グループに対する送信タイミングの調整値TAが含まれていない場合(ステップ1004;No)、プライマリ同期グループの送信タイミングを更新し(ステップ1007)、セカンダリ同期グループにおける上り信号の送信を停止する(行わない)(ステップ1008)。
続いて、セカンダリ同期グループにおける上り信号が再同期したか否かを判定し(ステップ1009)、セカンダリ同期グループで再同期した場合には(ステップ1009;Yes)、ステップ1001へ戻る。再同期をしていない場合(ステップ1009;No)、プライマリ同期グループに対してのみ同様の手順を繰り返す。すなわち、まず同期タイマTATが稼働中か否かを判定し(ステップ1010)、稼働中であれば(ステップ1010;Yes)、TAコマンドを受信したか否かを判定する(ステップ1011)。TAコマンドを受信した場合(ステップ1011;Yes)、プライマリ同期グループに対して送信タイミングを更新し(ステップ1012)、同期タイマTATを再スタートさせ(ステップ1013)、ステップ1009へ戻る。TAコマンドを受信しなかった場合には(ステップ1011;No)、ステップ1012,1013を実行せずにステップ1009へ戻る。
TAコマンドを受信したがプライマリ同期グループの上り信号の送信タイミングの調整値TAが含まれていなかった場合(ステップ1003;No)、同期タイマTATをストップし、全ての上り信号の送信を停止する(行わない)(ステップ1014)。この後、必要に応じてプライマリ同期グループの上り信号の再同期の為の処理を無線端末UEに行う。
上述したように、本発明の第4実施例によれば、上り信号の送信タイミングが独立な複数のセル(複数の同期グループ)に対する送信タイミング制御を、1つの同期タイマTATを用いるだけで容易に実現することができる。さらに、同期タイマTATが稼働中だが、ある同期グループのセルにおける上り信号の同期が外れている異常事態(エラーケース)においても、無線端末UEが即座に同期外れを検出することができ、他の無線端末UEの上り信号への干渉を回避することができる。
なお、無線基地局eNBは、プライマリ同期グループとセカンダリ同期グループに対する送信タイミングの調整値TAを一度に無線端末UEに通知するが、通知方法としては、例えば図21(A)に示すように同じメッセージ(TA Command MAC CE)にまとめて通知する方法と、図21(B)に示すように、同時に(同じサブフレームで)、それぞれの同期グループに対するTAを対応する同期グループの任意のセルにおいて通知する方法などが考えられる。
8.第5実施例
本発明の第5実施例は、上述した図17および図18に示す第4実施例の送信タイミング制御を前提とする。上述した第4実施例で説明したように、プライマリ同期グループのセルにおける上り信号は同期しているが、セカンダリ同期グループのセルにおける上り信号の同期が外れた(同期が失われた)場合、無線端末UEが同期外れを検出すると(ステップ1004;No)、セカンダリ同期グループにおける再同期(同期の再確立)を実行する。以下図19を参照しながら、セカンダリ同期グループにおける再同期手順について説明する。
8.1)再同期制御
図19において、無線端末UEは、受信したTAコマンドに、キャリアアグリゲーションCAで上り信号の送信に使用していたセカンダリ同期グループのセルに対する送信タイミングの調整値TAが含まれていないことにより、当該セカンダリ同期グループにおいて上り信号の同期が外れたことを検知する(ステップ1101)。そして、再同期(同期の再確立)のトリガがかかったか(かかっているか)否かを判定し(ステップ1102)、再同期のトリガがかかった(かかっている)と判定した場合(ステップ1102;Yes)、ランダムアクセスを実行する(ステップ1103)。ランダムアクセスが成功した場合(ステップ1104;Yes)、当該セカンダリ同期グループにおける上り信号の同期が再確立したものとみなし、必要に応じて上り信号の送信を再開する(ステップ1105)。尚、再同期のトリガとしては、当該セカンダリ同期グループに対する送信タイミング調整値が含まれていないことの検知(つまり無線端末UEの自律的なもの)か、無線基地局eNBからの再同期の指示などが考えられる。無線基地局eNBからの再同期の指示としては、再同期を実行させる指示を示すメッセージやランダムアクセス方式を実行させる指示、などが考えられる。ランダムアクセス方式には、ランダムアクセスのプリアンブルが複数の無線端末UEで競合する可能性のある競合ベース(Contention based)方式、あるいは無線端末(UE)個別のプリアンブルを指定する非競合ベース(Non-contention based)方式がある。
上述した再同期制御により、無線端末UEがセカンダリ同期グループにおける上り信号の同期外れを検出した場合、迅速に再同期を実現できる。尚、ここではセカンダリ同期グループにおける上り信号の同期外れを例に示したが、プライマリ同期グループの場合にも基本的に同じ制御で再同期が実現できる。
8.2)送信タイミング制御
図20において、無線端末UEが既にキャリアアグリゲーションCAを行い、プライマリ同期グループとセカンダリ同期グループそれぞれに属するセルを使用して上り信号の送信を行っているものとする。
ある時点で無線端末UEは、同期タイマTATを再スタートし(ステップS1201)、同期タイマTATが稼働中である間は基本的に上り信号は同期状態(In-sync)である。
無線基地局eNBは、必要に応じて送信タイミングの調整値TAを無線端末UEに通知するが、既に説明したように、各同期グループのセルからの上り信号が同期している限り、全ての同期グループに対する送信タイミングの調整値TAを一度に送信する。図20では、プライマリ同期グループとセカンダリ同期グループの両方の送信タイミングの調整値TA(PCell and SCell TA Grp)が送信される。
送信タイミング調整値TAが正しく受信されなかった(ステップS1202)、或は同期の必要がなくなった、などの理由から同期タイマTATが更新されず満了した場合(ステップS1203)、無線端末UEは非同期状態(Out-of-sync)となり、上り信号の送信を停止する(行わない)(ステップS1204)。
通常、同期タイマTATが稼働中は同期状態と判定されるが、異常時(エラーケース)では、実際に同期状態であることが保証されない可能性がある。ここでは、同期タイマTATが稼働中にセカンダリ同期グループの上り信号の同期が失われ(ステップS1205)、セカンダリ同期グループのセルからの上り信号を受信した無線基地局eNBが当該同期はずれを検出したとする(ステップS1206)。この場合、無線基地局eNBは、プライマリ同期グループに対する送信タイミング調整値TAのみを無線端末UEに通知する(ステップS1207)。
無線端末UEは、当該送信タイミングの調整値TAを受信し、同期タイマTATを再スタートさせる。しかし、セカンダリ同期グループに対する送信タイミングの調整値TAを受信しなかった為、セカンダリ同期グループのセルにおける上り信号の送信を停止する(行わない)(ステップS1208)。プライマリ同期グループのセルにおける上り信号の送信は可能である(ステップS1209)。その後、無線基地局eNBは、セカンダリ同期グループのセルにおいて上り信号の再同期が必要と判断した場合、無線端末UEに再同期の要求(UL re-sync request)する(ステップS1201)。当該再同期要求は、Non-contention based、又は、Contention basedのランダムアクセスを行わせる指示、或は、単に再同期を行う指示メッセージなどが考えられる。無線端末UEは、再同期指示を受信すると、当該指示に従い再同期の為の動作を実行する(ステップS1211)。そして、再同期が完了すれば、無線端末UEは、無線基地局eNBの指示に従い、上り信号の送信を再開する(ステップS1212)。尚、再同期の要求指示は、必ずしも必要ではなく、無線端末UEがセカンダリ同期グループに対する送信タイミングの調整値TAが含まれていないことを検知した後、自律的に再同期の為の動作を実行するようにしてもよい。
9.他の実施例
これまで述べた各実施例では、基本的に、物理層やMAC層の上り制御信号を送信する物理チャネル(PUCCH)がプライマリセルのみであったが、本発明は、上り制御信号を送信する物理チャネル(PUCCH)をセカンダリセルでも使用できる場合にも適用することができる。例えば、各同期グループに少なくとも1つのセルにおいて当該物理チャネル(PUCCH)を使用できる場合、プライマリセルにおける上り信号の同期に関係無く、同期グループそれぞれのセルにおける上り信号の同期が維持されている限り、上り信号の送信を継続することができる。
さらに、同期グループ(TA Group)の設定方法としては、次の方法が考えられる。
まず、LTEのキャリアアグリゲーション(CA)では、サービングセルインデックス(ServCellIndex)で、各セルを対応付けるよう規定されている。例えば、サービングセルインデックス“0”は、プライマリセル(PCell)に、サービングセルインデックス“1〜7”はそれぞれ、セカンダリセル(SCell)に割り当てられる。また、セカンダリセルインデックス(SCellIndex)も規定されている。セカンダリセルインデックス“1〜7”が、サービングセルインデックス“1〜7”にそれぞれ対応している。プライマリセルは、常にサービングセルインデックスが“0”なので、特に無線基地局(eNB)から無線端末(UE)に当該プライマリセルのサービングセルインデックスの情報を通知することはないが、各セカンダリセルインデックスは、セカンダリセルが設定される(configure SCell)際に無線基地局(eNB)から無線端末(UE)に通知される。
そこで、同期グループ(TA Group)の設定方法としては、セカンダリセルを設定するとき、つまりセカンダリセルインデックスを通知するときに、同期グループのインデックス(番号)(TA Group Index又はTA Group ID)を無線基地局(eNB)から無線端末(UE)に通知するようにしても良いし、同期グループのインデックスとそれに対応するセル又は周波数の情報をセル内の無線端末(UE)に報知或いは個別通知しても良い。尚、当該セカンダリセルに対応する上り無線リソース(コンポーネントキャリアCC)の設定が伴う場合のみ、同期グループのインデックスを通知するようにしても良い。さらに、プライマリセルを含むプライマリ同期グループ(PCell TA Group)の同期グループのインデックスは“0”に設定し、セカンダリ同期グループ(SCell TA Group)の同期グループのインデックスは“1”以降に設定することが考えられるが、これに限定はされない。
さらに、これまで述べた実施例では、無線通信システムとして3GPP LTEを想定して説明したが、本発明の対象はそれらに限定されることはなく、GSM(Global System for Mobile communications)、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)、WiMAX(Worldwide interoperability for Microwave Access)などにも適用可能である。
本発明は、3GPP LTE、GSM、UMTSなどの無線通信システムにおける送信タイミング制御に利用可能である。
10 無線基地局
101 受信部
102 復調部
103 上位レイヤ
104 タイミング制御部(UEx)
105 送信信号生成部
106 送信部
107 同期タイマ(TAT)
108 PCell−TA算出・保持部
109 SCell−TA算出・保持部
20 無線端末
201 受信部
202 復調部
203 上位レイヤ
204 タイミング制御部
205 送信信号生成部
206 送信部
207 同期タイマ(TAT)
208 PCell−TA管理部
209 SCell−TA管理部

Claims (36)

  1. 複数のセルの各々に対応する複数の無線リソースを使用して無線端末との間で通信する機能を有する無線局であって、
    利用可能な上り無線リソースを含む少なくとも1つのセルからなるセルグループそれぞれに対して上り信号の送信タイミング調整値を算出する算出手段と、
    前記算出された上り信号の送信タイミング調整値を一度に前記無線端末へ通知する制御手段と、
    を有することを特徴とする無線局。
  2. 前記制御手段は、少なくとも1つのセルからの上り信号の同期が失われたセルグループを除くセルグループに対して上り信号の送信タイミング調整値を通知することを特徴とする請求項1に記載の無線局。
  3. 前記セルグループの各々は同じ送信タイミング調整値が適用されるセルからなることを特徴とする請求項1または2に記載の無線局。
  4. 前記セルグループは、少なくとも特定セルを含む1つの第1セルグループと前記特定セル以外のセルのみを含む少なくとも1つの第2セルグループとからなることを特徴とする請求項1−3のいずれか1項に記載の無線局。
  5. 前記セルグループの上り信号の同期判定に用いる同期タイマを有し、前記第1セルグループの上り信号の送信タイミング制御に前記同期タイマを用いることを特徴とする請求項4に記載の無線局。
  6. 前記制御手段は、前記第1セルグループの上り信号の同期が失われると、前記同期タイマをストップして前記無線端末からの上り信号の送信を停止させる、ことを特徴とする請求項5に記載の無線局。
  7. 前記制御手段は、前記上り信号の同期が失われたセルグループに属するセルにおいて、前記無線端末との間で上りリンクの同期確立手順を開始することを特徴とする請求項2−6のいずれか1項に記載の無線局。
  8. 複数のセルの各々に対応する複数の無線リソースを使用して無線端末との間で通信する機能を有する無線局における送信タイミング制御方法であって、
    利用可能な上り無線リソースを含む少なくとも1つのセルからなるセルグループそれぞれに対して上り信号の送信タイミング調整値を算出し、
    前記算出された上り信号の送信タイミング調整値を一度に前記無線端末へ通知する、
    ことを特徴とする無線局における送信タイミング制御方法。
  9. 少なくとも1つのセルからの上り信号の同期が失われたセルグループを除くセルグループに対して上り信号の送信タイミング調整値を通知することを特徴とする請求項8に記載の送信タイミング制御方法。
  10. 前記セルグループの各々は、同じ送信タイミング調整値が適用されるセルからなることを特徴とする請求項8または9に記載の送信タイミング制御方法。
  11. 前記セルグループは、少なくとも特定セルを含む1つの第1セルグループと前記特定セル以外のセルのみを含む少なくとも1つの第2セルグループとからなることを特徴とする請求項8−10のいずれか1項に記載の送信タイミング制御方法。
  12. 前記無線局は前記セルグループの上り信号の同期判定に用いる同期タイマを有し、前記同期タイマは、前記第1セルグループの上り信号の送信タイミング制御にリンクすることを特徴とする請求項11に記載の送信タイミング制御方法。
  13. 前記第1セルグループの上り信号の同期が失われると、前記同期タイマをストップして前記無線端末からの上り信号の送信を停止させることを特徴とする請求項12に記載の送信タイミング制御方法。
  14. 前記上り信号の同期が失われたセルグループに属するセルにおいて、前記無線端末との間で上りリンクの同期確立手順を開始することを特徴とする請求項8−13のいずれか1項に記載の送信タイミング制御方法。
  15. 複数のセルの各々に対応する複数の無線リソースを使用して無線局との間で通信する機能を有する無線端末であって、
    利用可能な上り無線リソースを含む少なくとも1つのセルからなるセルグループそれぞれに対する上り信号の送信タイミング調整値を一度に前記無線局から受信する受信手段を有することを特徴とする無線端末。
  16. 前記セルグループそれぞれに対して上り信号の送信タイミング調整値を受信したか否かを判定する判定手段を有することを特徴とする請求項15の無線端末。
  17. 前記セルグループそれぞれに対して上り信号の送信タイミング調整値を受信したか否かに基づいて、前記セルグループ各々に対して上り信号の送信可否を判定する判定手段を有することを特徴とする請求項15の無線端末。
  18. 上り信号の送信タイミング調整値を受信しなかったセルグループにおける上り信号の送信を停止することを特徴とする請求項16または17に記載の無線端末。
  19. 前記セルグループの各々は同じ送信タイミング調整値が適用されるセルからなることを特徴とする請求項15−18のいずれか1項に記載の無線端末。
  20. 前記セルグループは、少なくとも特定セルを含む1つの第1セルグループと前記特定セル以外のセルのみを含む少なくとも1つの第2セルグループとからなることを特徴とする請求項15−19のいずれか1項に記載の無線端末。
  21. 前記セルグループの上り信号の同期判定に用いる同期タイマを有し、前記第1セルグループの上り信号の送信タイミング制御に前記同期タイマを用いることを特徴とする請求項20に記載の無線端末。
  22. 前記第1セルグループの上り信号の同期が失われると、前記同期タイマをストップして上り信号の送信を停止することを特徴とする請求項21に記載の無線端末。
  23. 前記上り信号の同期が失われたセルグループに属するセルにおいて、前記無線局との間で上りリンクの同期確立手順を開始することを特徴とする請求項16−22のいずれか1項に記載の無線端末。
  24. 複数のセルの各々に対応する複数の無線リソースを使用して無線局との間で通信する機能を有する無線端末における送信タイミング制御方法であって、
    利用可能な上り無線リソースを含む少なくとも1つのセルからなるセルグループそれぞれに対する上り信号の送信タイミング調整値を一度に前記無線局から受信することを特徴とする無線端末における送信タイミング制御方法。
  25. 前記セルグループ各々に対して上り信号の送信タイミング調整値を受信したか否かを判定することを特徴とする請求項24の送信タイミング制御方法。
  26. 前記セルグループ各々に対して上り信号の送信タイミング調整値を受信したか否かに基づいて、前記セルグループ各々に対して上り信号の送信可否を判定することを特徴とする請求項24の送信タイミング制御方法。
  27. 上り信号の送信タイミング調整値を受信しなかったセルグループの上り信号の送信を停止することを特徴とする請求項25または26に記載の送信タイミング制御方法。
  28. 前記セルグループの各々は同じ送信タイミング調整値が適用されるセルからなることを特徴とする請求項24−27のいずれか1項に記載の送信タイミング制御方法。
  29. 前記セルグループは、少なくとも特定セルを含む1つの第1セルグループと前記特定セル以外のセルのみを含む少なくとも1つの第2セルグループとからなることを特徴とする請求項24−28のいずれか1項に記載の送信タイミング制御方法。
  30. 前記セルグループの上り信号の同期判定に用いる同期タイマを有し、前記同期タイマは、前記第1セルグループの上り信号の送信タイミング制御にリンクすることを特徴とする請求項29に記載の送信タイミング制御方法。
  31. 前記第1セルグループの上り信号の同期が失われると、前記同期タイマをストップして上り信号の送信を停止することを特徴とする請求項30に記載の送信タイミング制御方法。
  32. 前記上り信号の同期が失われたセルグループに属するセルにおいて、前記無線局との間で上りリンクの同期確立手順を開始することを特徴とする請求項25−31のいずれか1項に記載の送信タイミング制御方法。
  33. 無線局と無線端末とが複数のセルに対応する複数の無線リソースを使用して互いに通信することができる無線通信システムであって、
    前記無線局が、
    利用可能な上り無線リソースを含む少なくとも1つのセルからなるセルグループそれぞれに対して上り信号の送信タイミング調整値を算出する算出部と、
    前記算出された上り信号の送信タイミング調整値を一度に前記無線端末へ通知する通知部と、
    を有し、
    前記無線端末が前記無線局から前記上り信号の送信タイミング調整値を受信する受信部とを有する、
    ことを特徴とする無線通信システム。
  34. 前記無線端末が、前記セルグループ各々に対して上り信号の送信タイミング調整値を受信したか否かを判定する判定部を有することを特徴とする請求項33の無線通信システム。
  35. 前記無線端末が、前記セルグループ各々に対して上り信号の送信タイミング調整値を受信したか否かに基づいて、前記セルグループ各々に対して上り信号の送信可否を判定する判定部を有することを特徴とする請求項33の無線通信システム。
  36. 前記無線局が無線基地局あるいは基地局制御局であることを特徴とする請求項33−35のいずれか1項に記載の無線通信システム。
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