JPWO2013005339A1 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置 Download PDF

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Abstract

内燃機関の排気系にDPFを配置した、内燃機関の排気浄化装置において、DPFへのアッシュの堆積を抑制し、長期にわたって圧損の増加や、PM再生温度の増加、また、燃費の低下を抑制することができる、内燃機関の排気浄化装置を提供する。DPFの表面上に、酸強度がSO3の酸強度よりも大きくSO4の酸強度よりも小さい固体酸をコーティングしたDPFにおいて、先にPM再生運転を行い、PM再生運転において、所定の量のPMを残存させ、次にアッシュ再生運転を行う。

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関する。
内燃機関の排気ガス中の粒子状物質(以下「PM」という)の粒子数を低減するためには、内燃機関の排気ガス通路にディーゼルパティキュレートフィルタ(以下「DPF」という)を設置して、排気中のPMを捕集、除去することが一般に行われている。
この場合、DPF内に捕集されたPMは次第に堆積していくので、定期的に或いはDPFの性能低下を検知して、DPF内に捕集されたPMを燃焼除去する再生(以下「PM再生」という)運転を行う。
PM再生運転は、通常、DPFに還元剤、例えばハイドロカーボン(HC)等、を供給しつつ、DPFを加熱することによって行われる。
DPFによって排気中のPMを捕集し、DPF内に捕集されたPMを燃焼除去するPM再生運転を行う構成に対しては、その性能向上やコスト低減のため、従来から様々な改良が提案されている。
しかし、従来のDPFにおいては、DPFの使用を継続していると、PM再生運転を行っても、次第にDPFの圧力損失が増加し、また、PM再生温度を次第に増加させなければ十分な再生が行われなくなる、という問題があり、燃費が悪化する。この問題は、DPF内部にアッシュが堆積することが原因である。
アッシュは、エンジンのシリンダー内部に混入したエンジンオイルが燃焼することにより生成し、生成したアッシュ粒子は、DPF内でPMに覆われる。PMに覆われたアッシュ粒子は、DPF内でPM再生運転時の高温条件に晒され、アッシュ粒子を覆っていたPMが燃焼除去される。アッシュの堆積は、このPMが燃焼除去されたアッシュ粒子に、更に熱が加わることによって、アッシュ粒子が凝集し、大粒径化するために発生するものである。
しかし、このようなアッシュの堆積に対しては、今まで有効な解決手段がなく、DPFにアッシュが堆積することによる影響を極力小さくするために、例えば、あらかじめ大容量のDPFを設置しておくという対策がとられていた。
すなわち、従来のDPFに対する改良や、DPFの再生運転に対する改良は、DPFの捕集効率の改善や、PM再生運転の性能向上を目的とするものであり、アッシュの堆積に対するものではない。PM再生運転の性能向上を目的とするものとしては、例えば特許文献1に示された発明があり、特許文献1には、比較的低温でPMを燃焼させることができるDPFの構成が示されている。
特許文献1に示されたDPFの構成は、DPF及びこれを用いた排ガス浄化方法において、DPFに活性金属を担持した固体超強酸からなる触媒を、フィルタ表面に保持することを特徴とするものである。
すなわち、特許文献1の発明は、活性金属を担持した固体超強酸により、PMの燃焼温度を低下させ、従来よりも低温でDPFを、できれば連続的に再生すると共に、CO、HC、NO、NOをも同時に除去することができるというものである。
したがって、特許文献1の発明は、PM再生運転の性能向上を目的としたものであり、アッシュの堆積に対応するものではなく、DPFの使用を継続していると、PM再生運転を行っても、次第にDPFの圧力損失が増加し、また、PM再生温度を次第に増加させなければ十分な再生が行われなくなり、燃費が悪化する、という問題を解決するものではない。
また、特許文献1の発明に類似する触媒構成を開示したものとして、特許文献2の発明があるが、特許文献2には、ディーゼルエンジン排ガス浄化装置用触媒として、白金、パラジウム及びロジウムから選ばれる少なくとも1種の貴金属と、固体の超強酸とを有する触媒を利用すると、ディーゼルエンジン排ガス中の微粒子物質に含まれるSOF(Soluble Organic Fraction)や未燃焼炭化水素などを低温域から浄化することができ、高温域においても二酸化硫黄の酸化抑制効果を示すと記載されており、特許文献2の発明は、特許文献1の発明と類似する効果を狙ったものであり、また、DPFに関するものではない。したがって、DPFへのアッシュの堆積に対応するものではなく、DPFの使用を継続していると、PM再生運転を行っても、次第にDPFの圧力損失が増加し、また、PM再生温度を次第に増加させなければ十分な再生が行われなくなり、燃費が悪化する、という問題を解決するものではない。
特開2006−289175号公報 特開平10−033985号公報
本発明は、DPFへのアッシュの堆積を抑制し、長期にわたって圧損の増加や、PM再生温度の増加、また、燃費の低下を抑制することができる、内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的としている。
すなわち、本発明は、DPFに堆積したアッシュを細粒径化して排出し、DPFを再生(以下「アッシュ再生」という)する構成を提供し、この構成により、長期にわたって圧損の増加や、PM再生温度の増加、また、燃費の低下を抑制することができる、という有利な効果を奏する、画期的なDPFを提供するものである。
本発明によれば、堆積したアッシュを細粒径化させて排出することができるので、更に付随する効果として、DPFの設置当初から従来よりも小型のDPFを使用することができ、DPFの製造コストの低減のみならず、PM再生運転のエネルギーコストを低減することもできる。また、小型のDPFを使用することができるということは、DPFの車両への搭載スペースを低減することができ、当該DPFを搭載した車両の重量を低減することができるということである。
本願の発明者は、DPF内部へのアッシュの堆積の問題を研究し、アッシュの堆積原因を分析して、アッシュの主成分が、エンジンオイル中に含まれるカルシウム(Ca)と排気中のSOxとがイオン結合した、CaSOが主体であり、Ca塩は融点が高いため、排気中ではアッシュが固体としてDPFに流入し、凝集して、大粒径化するという知見を得た。
更に、本願の発明者は、アッシュの大きさはサブミクロンのオーダーであり、これをナノミクロンのオーダーまで細粒径化すると、アッシュがDPFをすり抜けることを、実験により確認した。
更に、本願の発明者は、サブミクロンの大きさに大粒径化したCaSOを、還元雰囲気におくと、CaSOのSOが還元されてSOとなり、Caとの結合が弱まること、及び、このときDPFの表面上にSOよりも強い酸が存在すると、CaSOのCaとSOとの結合が切断され、CaイオンがDPFの表面上のSOよりも強い酸の上に原子状に分散して結合するということを、実験により確認した。
更に、本願の発明者は、DPFの表面上のSOよりも強い酸と結合したCaイオンは、DPFの表面上のSOよりも強い酸と比べて、更に強い酸が雰囲気中に存在すると、雰囲気中の更に強い酸と結合して、DPFから放出され、DPFをすり抜けて排出されるというということを、実験により確認した。
以上を整理すると、DPFの表面上のSOよりも強い酸として、この酸の酸強度を、SOよりも強くSOよりも弱い酸強度とすれば、サブミクロンの大きさに大粒径化してDPF内に堆積したCaSOは、還元雰囲気において、CaSOのSOが還元されてCaSOとなり、CaSOのCaイオンが、DPFの表面上の酸と結合し、DPFの表面上に原子状に分散する。次に、雰囲気中にSOを存在させれば、DPFの表面上のCaは、雰囲気中のSOと結合して、サブナノメートルの大きさのCaSOとなってDPFから放出される。
排気ガスの雰囲気が、ストイキ又はリッチ雰囲気である場合には、上述の還元雰囲気であり、リーン雰囲気である場合には、リーン雰囲気にはSOが含まれている。そこで、上述のDPFに対して、雰囲気をストイキ又はリッチ雰囲気にする制御と、次にリーン雰囲気にする制御と、を行えば、ストイキ又はリッチ雰囲気において、DPFに堆積したアッシュのCaイオンが、DPFの表面上に原子状に分散し、次に次にリーン雰囲気において、DPFの表面上のCaが、リーン雰囲気中のSOと結合してDPFから放出され、サブナノメートルの大きさに細粒径化したCaSOとなってDPFをすり抜け、排出される。
すなわち、以上の過程では、最初の、サブミクロンの大きさに大粒径化してDPFに堆積したCaSOが、最終的に、再びCaSOとなってDPFから放出されるが、放出されるCaSOは、サブナノメートルの大きさに細粒径化されており、DPFをすり抜けて排出される。
ところで、以上のアッシュ再生運転を行う場合、通常、アッシュは、DPF内に堆積したPMの中に埋没した状態にある。したがって、この状態でアッシュ再生を行おうとしても、サブミクロンの大きさに大粒径化してDPF内に堆積したCaSOが還元雰囲気と接触することができないために、CaSOのSOが還元されない。或いは、還元されてCaSOとなったアッシュも、DPFの表面上の固体酸に接触することができない。したがって、アッシュを分解することができないという問題がある。
この問題を解決するためには、アッシュ再生運転を行うに先立ち、PM再生運転を行うことによって、DPF内に堆積したPMを燃焼させ、除去することが効果的である。すなわち、PMの中に埋没した状態にあった大粒径化したCaSOが、還元雰囲気に晒されるようになり、また、還元されてCaSOとなったアッシュが、DPFの表面上の固体酸に接触するようになり、アッシュ再生運転が、効果的に進行する。
この場合、PM再生運転において、PMの一部を残存させると、PM再生運転に続くアッシュ再生運転を、更に効果的に進行させることができる。本発明は、アッシュ再生運転に先立って行うPM再生運転を、更に効果的に行う実施形態を提供するものである。
すなわち、アッシュ再生運転に先立って行うPM再生運転を行う場合、アッシュが還元雰囲気に晒され、また、アッシュが固体酸の酸点と接触すれば、PMを完全に除去しない状態で、PMが残存していてもよく、PM再生運転に続くアッシュ再生運転が、効果的に進行する。
そこで、PM再生運転で残存してもよいPMの量を把握し、この量のPMを残すようにPM再生運転を行うと、PM再生運転における、運転エネルギーを節減することができ、燃費を向上させることができる。
また、PM再生運転においてPMを一部残存させ、アッシュをPMに内包された状態にしておくと、PM再生運転においてアッシュが凝集して大粒径化することを妨げるので、アッシュ再生運転の頻度を低減することができるという効果がある。
更に、DPFにコーティングする固体酸には、酸素ストレージ能(OSC能)を有するものがあり、この場合には、OSC能によって固体酸に吸蔵された酸素が、アッシュ近傍の雰囲気中の酸素濃度を高め、アッシュの還元反応すなわちCaSOからCaSOへの移行を阻害するので、アッシュの分解率が低いという問題がある。
この問題は、PM再生運転で、固体酸に吸蔵された酸素量に対応する量のPMを残存させ、残存させたPMと吸蔵された酸素とを反応させて酸素を消費し、アッシュ近傍の酸素濃度をゼロにすることによって解決することができる。すなわち、大粒径化したCaSOが還元されてCaSOとなる還元反応が阻害されず、アッシュの分解率が向上する。
この場合、使用する固体酸の酸素吸蔵量(OSC量)を、あらかじめ実験等によって把握しておき、また、エンジン運転状態に応じたPM排出量のマップや、排気ガス量とDPF温度に応じたPM燃焼速度のマップ等を備えておき、PM再生運転において固体酸のOSC量によって燃焼するPM量だけ残存させるように制御すれば、最終的にPMが残存することなく、酸素が完全に除去され、大粒径化したCaSOの還元反応を効果的に行うことができる。
触媒のOSC能によって吸蔵された酸素を消費する手段としては、排気ガス中に、例えば燃料等の還元剤を注入する手段が一般的であるが、上述のように残存するPMを利用すれば、必要な還元剤の量を低減することができ、燃費が向上するという効果もある。
請求項1に記載の発明によれば、内燃機関の排気系にDPFを配置した、内燃機関の排気浄化装置であって、DPFが、表面上に固体酸をコーティングしたDPFであり、固体酸の酸強度が、SOの酸強度よりも大きくSOの酸強度よりも小さく、更に、DPF内に堆積したアッシュを除去する、アッシュ再生運転の制御を備え、アッシュ再生運転の制御が、DPFの温度を上昇させる制御と、DPF内の雰囲気の空燃比の制御と、を備え、DPF内の雰囲気の空燃比の制御が、DPFの温度を上昇させる制御の間に、先にストイキ又は空燃比リッチ雰囲気とし、次に空燃比リーン雰囲気に変化させる制御であり、アッシュ再生運転を行う前に、PM再生運転を行い、PM再生運転において、所定の量のPMを残存させ、所定の量のPMが残存しているときに、アッシュ再生運転を行うことを特徴とする、内燃機関の排気浄化装置が提供される。
すなわち、請求項1の発明では、アッシュ再生運転を行う前に、PM再生運転を行うので、PMの中に埋没した状態にあった大粒径化したCaSOが、還元雰囲気に晒されるようになり、また、還元されてCaSOとなったアッシュが、DPFの表面上の固体酸に接触するようになり、PM再生運転に続くアッシュ再生運転が、効果的に進行するが、アッシュが還元雰囲気に晒され、また、アッシュが固体酸の酸点と接触すれば、PMを完全に除去しない状態で、PMが残存していてもよいので、PM再生運転において、所定の量のPMを残存させ、所定の量のPMが残存しているときに、アッシュ再生運転を行う。このようにすると、PM再生運転における熱エネルギーを節減することができ、燃費を向上させることができる。また、残存するPMが、アッシュが凝集して大粒径化することを妨げるので、アッシュ再生運転の頻度を低減することができるという効果がある。更に、固体酸がOSC能を有する場合には、残存するPMによって固体酸に吸蔵されていた酸素を消費させ、アッシュ近傍の酸素がCaSO4からCaSO3への還元反応を阻害することを、抑制することができ、アッシュ分解率の低下を抑制することができる。この手段は、残存するPMを利用して酸素を消費させるので、別途還元剤を注入する必要が無く、燃費の向上に有効である。この結果、アッシュが完全に除去され、長期にわたって圧損の増加や、PM再生温度の増加、また、燃費の低下を抑制することができる、内燃機関の排気浄化装置が提供される。
請求項2に記載の発明によれば、固体酸が、OSC能を有する場合において、残存するPMの所定の量が、固体酸のOSC量に対応する量であることを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
すなわち、請求項2の発明では、固体酸がOSC能を有する場合において、PM再生運転を行う際に、固体酸のOSC量に対応するPM量だけ残存するようにPM再生運転を行い、次にアッシュ再生運転を行う。このようにすると、最終的にPMが残存することなく、酸素が完全に除去され、大粒径化したCaSOの還元反応を効果的に行うことができる。したがって、アッシュ再生運転においてアッシュが完全に除去され、長期にわたって圧損の増加や、PM再生温度の増加、また、燃費の低下を抑制することができる、内燃機関の排気浄化装置が提供される。
各請求項に記載の発明によれば、アッシュ再生の構成が提供され、アッシュ再生運転においてアッシュが完全に除去され、長期にわたって圧損の増加や、PM再生温度の増加、また、燃費の低下を抑制することができる、内燃機関の排気浄化装置を提供するという、共通の効果を奏する。
図1の、(a)は、本発明を、本発明のDPFに適用した実施形態における、PM再生運転の制御を説明する図であり、(b)は、本発明の別の実施形態における、PM再生運転の制御を説明する図である。
図2は、本発明の原理を説明する図であり、(a)はPMの堆積時のアッシュの状態を説明する図であり、(b)は本発明のPM再生運転においてPM量を一部残存させた状態を説明する図であり、(c)は本発明のアッシュ再生運転の開始直後を説明する図であり、(d)は本発明においてOSC能を有する固体酸の酸素を消費した後の状態を説明する図である。
図3は、本発明をDPFに適用した場合の、実施形態の概略構成を説明する図である。
以下、添付図面を用いて本発明の実施形態について説明する。なお、複数の添付図面において、同一又は相当する部材には、同一の符号を付している。
図3は、本発明の基本構成を示す図であり、DPF2の表面上に、詳細にはDPF2のDPF基材の表面上に、酸強度がSO以上でSO以下に相当する固体酸を塗布する。内燃機関の排気がDPF2に導かれ、排気中のPMはDPF2によって捕集、除去され、PMの除去された排気が排出される。DPFに捕集されたPMは次第に堆積していくので、定期的に或いはDPFの性能低下を検知して、DPF内に捕集されたPMを燃焼除去するPM再生運転を行う。
しかし、PM再生運転を繰り返し行っていると、DPF内にアッシュ3が堆積し、PM再生運転を行っても、次第にDPFの圧力損失が増加し、また、PM再生温度を次第に増加させなければ十分な再生が行われなくなる、という問題があり、燃費が悪化する。
本発明では、DPF内に堆積したアッシュ3を細粒径化するので、細粒径化粒子4が、DPFのフィルタ隙間を通り抜け、排気とともに排出される。
しかし、アッシュ再生運転を行う場合、通常、アッシュは、DPF内に堆積したPMの中に埋没した状態にある。したがって、この状態でアッシュ再生を行おうとしても、サブミクロンの大きさに大粒径化してDPF内に堆積したCaSOが還元雰囲気と接触することができないために、CaSOのSOが還元されない。或いは、還元されてCaSOとなったアッシュも、DPFの表面上の固体酸に接触することができない。したがって、アッシュを分解することができないという問題がある。
この問題を解決するためには、アッシュ再生運転を行うに先立ち、PM再生運転を行うことによって、DPF内に堆積したPMを燃焼させ、除去することが効果的である。すなわち、PMの中に埋没した状態にあった大粒径化したCaSOが、還元雰囲気に晒されるようになり、また、還元されてCaSOとなったアッシュが、DPFの表面上の固体酸に接触するようになり、アッシュ再生運転が、効果的に進行する。
この場合、PM再生運転において、PMの一部を残存させると、PM再生運転に続くアッシュ再生運転を、更に効果的に進行させることができる。
図2(a)は、本発明を、本発明のDPFに対して実施する前の、アッシュの存在状態を説明する図である。通常、アッシュは、図2(a)のように、DPF内に堆積したPM10の中に埋没したCaSO31の状態にある。したがって、この状態でアッシュ再生を行おうとしても、サブミクロンの大きさに大粒径化してDPF内に堆積したCaSO31が還元雰囲気と接触することができないために、CaSO31のSOが還元されない。
そこで、アッシュ再生運転を行うに先立ち、PM再生運転を行うことによって、DPF内に堆積したPMを燃焼させ、除去するが、本発明では、図1(a)に示すように、PM再生運転の時間を短縮し、一部のPMを残存させる。すなわち、PMを全て燃焼させ、除去するようにPM再生運転を行う場合を図1(b)に示すが、本発明では、図1(b)のようにPMを全て燃焼させ、除去するのではなく、図1(a)に示すように、ZPMの時間だけPM再生運転を行い、PM量をRPMだけ残存させ、アッシュ再生運転Zに移行する。
図2(b)は、このようにしてPM再生運転においてPM量を一部残存させた状態を説明する図であり、CaSO31の周囲にPM10の一部が残存している。
図2(b)の状態において、DPF内の雰囲気を、還元雰囲気、例えばストイキ又は空燃比リッチ雰囲気とすると、図2(c)に示すように、固体酸6に吸蔵されていた酸素種65が、固体酸6の表面に拡散し、固体酸6の表面に付着した残存PM10を酸化し、除去する。
CaSO31の周囲に残存していたPM10が酸化、除去され、固体酸に吸蔵された酸素が消費されると、図2(d)に示すように、CaSO31は、還元雰囲気、例えばストイキ又は空燃比リッチ雰囲気の中で還元され、CaSO32となり、以下、アッシュ再生運転が進行する。
以上の制御は、使用する固体酸の酸素吸蔵量(OSC量)を、あらかじめ実験等によって把握しておき、また、エンジン運転状態に応じたPM排出量のマップや、排気ガス量とDPF温度に応じたPM燃焼速度のマップ等を備えておき、PM再生運転において固体酸のOSC量によって燃焼するPM量だけ残存させるように行うことが好ましい。このように制御すると、最終的にPMが残存することなく、また、酸素が完全に除去され、大粒径化したCaSOの還元反応を効果的に行うことができる。
1 内燃機関
2 DPF
3 アッシュ
4 細粒径化粒子
5 DPF基材
6 固体酸
10 PM
31 CaSO
32 CaSO
65 酸素種
PM:残存PM量
PM:PM再生運転
:アッシュ再生運転

Claims (2)

  1. 内燃機関の排気系にDPFを配置した、内燃機関の排気浄化装置であって、
    前記DPFが、表面上に固体酸をコーティングしたDPFであり、
    前記固体酸の酸強度が、SOの酸強度よりも大きくSOの酸強度よりも小さく、
    更に、前記DPF内に堆積したアッシュを除去する、アッシュ再生運転の制御を備え、
    前記アッシュ再生運転の制御が、
    DPFの温度を上昇させる制御と、
    DPF内の雰囲気の空燃比の制御と、を備え、
    前記DPF内の雰囲気の空燃比の制御が、前記DPFの温度を上昇させる制御の間に、先にストイキ又は空燃比リッチ雰囲気とし、次に空燃比リーン雰囲気に変化させる制御であり、
    前記アッシュ再生運転を行う前に、PM再生運転を行い、
    前記PM再生運転において、所定の量のPMを残存させ、
    前記所定の量のPMが残存しているときに、前記アッシュ再生運転を行うことを特徴とする、
    内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記固体酸が、OSC能を有する場合において、
    残存するPMの前記所定の量が、前記固体酸のOSC量に対応する量であることを特徴とする、
    請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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