JPWO2012176257A1 - 閉サイクルガスタービン - Google Patents

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Abstract

この閉サイクルガスタービンは、圧縮機、タービン、再生器、加熱器、冷却器からなる閉サイクルガスタービンであって、前記圧縮機に回転軸で動力伝達可能に接続された駆動用モータと、前記タービンに動力伝達可能に接続されたモータ・ジェネレータと、前記駆動用モータに電気的に接続されたインバータと、前記モータ・ジェネレータに電気的に接続された双方向インバータと、を備え、前記圧縮機と前記タービンとは、動力伝達可能には接続されていない。

Description

本発明は、始動を容易とする閉サイクルガスタービンに関するものである。
現在、広く使用されているガスタービンは一般にタービン出力の約55%で圧縮機を駆動し、残りの45%が動力として利用されている。このため、ガスタービンの効率を向上させるには極力圧縮機駆動動力を低減する必要がある。
圧縮機駆動動力を低減する手段として、一般に圧縮効率の向上が図られている。しかしながら、圧縮機の効率向上だけでは圧縮動力を半減できるような大幅な改善は期待できない。これに対し、特許文献1や非特許文献1に開示されているように作動流体をCOとした閉サイクルガスタービンを超臨界圧力で運転すれば、圧縮機を駆動する動力をタービン出力の20%程度に低減できることが知られている。
しかし、これは設計点の状態で運転できたときの評価であり、ガスタービンを始動してこの設計点の状態まで立ち上げる方法についてはこれらの文献では考慮されていない。即ち閉サイクルガスタービンにCOを封入した始動前の状態は、各構成機器における作動流体の温度や圧力は等しく、また超臨界圧力ではない。そこでこの状態から設計点の状態まで立ち上げるには圧縮機をモータで駆動して作動流体を昇圧、循環させ加熱器で加熱してタービンを自立させる始動運転を行わなければならない。
ここでタービンとして半径流タービンを使用する場合、非特許文献2に記載されている問題が生じる。即ち、半径流タービンと遠心圧縮機は、作動流体の流れ方向と羽根車の回転方向が逆向きである点を除けば構造的には全く同じであるので、ガスタービンの始動時に半径流タービンをモータで駆動すると羽根車内の作動流体にはタービン出口から入口へ向かう方向へ遠心力が働く。始動時にタービン入口から出口へ向かう流れを生じさせるには、この遠心力に打ち勝つ入口出口間圧力差を圧縮機で与える必要がある。
しかしCOを作動流体とする該閉サイクルガスタービンでは、圧縮機入口状態を密度の大きい擬臨界点付近とし、タービン入口を完全ガスに近い状態で運転することにより圧縮動力の低減を図っているので、この条件で圧縮機とタービンを設計するとタービンの羽根車外径は圧縮機羽根車外径の約2倍となる。ここで遠心圧縮機の出入口圧力差は回転速度が同じであれば羽根車外径の2乗に比例するので、タービンの羽根車外径が圧縮機羽根車の外径より大きすぎると、始動時に圧縮機で生じるタービン入口出口間圧力差よりタービン羽根車内で生じる遠心力の方が勝り、タービン入口から圧縮機出口に向かう逆流を生じてガスタービンが始動できないという問題を生じる。
またこのとき圧縮機出口圧力はサージ圧以上となるので、圧縮機にサージングを生じ管路の異常振動や羽根車、軸受等の破損を惹起する可能性がある。なお非特許文献2によれば、圧縮機のサージングを回避してタービンを始動するには、圧縮機羽根車外径に対しタービン羽根車の外径は1.3倍以下でなければならないとしている。
一方タービンが軸流型の場合には、半径流タービンのように始動時に逆流することは無いが、圧縮機とタービンの質量流量に大幅な乖離を生じる。即ち上述のように、COを作動流体とする閉サイクルガスタービンの設計点では、圧縮機入口における作動流体の密度はタービン入口における密度の4倍以上であるので、設計点で圧縮機とタービンの質量流量を等しくするには圧縮機の風量をタービン風量の1/4以下にしなければならない。始動時にはこの圧縮機とタービンの入口における作動流体の密度は等しいので、モータで駆動すると圧縮機の質量流量はタービンの1/4以下となり閉サイクルは昇圧できず運転条件に到達できない。
またこのとき、タービン入口における作動流体の密度は設計点における値の2倍程度であるので、風量が低下して翼の周速に対し作動流体の軸流速度が相対的に低下しタービン翼の仰角が増加して流れが剥離する。剥離が成長し旋回失速が発生するとタービン翼の振動や破損を惹起する可能性がある。
さらに閉サイクルガスタービンでは停止時にCOが飽和状態となりCO液が部分的に滞留し、始動時に液滴となって圧縮機やタービンの翼車に衝突してこれを損傷する場合がある。そこでこれを避けるため始動前に暖機運転を行わなければならない。また高温のまま停止するとタービンロータの熱曲がりや翼車に損傷を生じるので停止時には冷却運転を行う必要もある。これらの暖機運転や冷却運転では圧縮機やタービンを所定時間、低速度で回転させるターニングが必要となる。
特許文献2には、タービンをバイパスするためのバイパス弁を設け始動時にバイパス弁を全閉にした後、バイパス弁の開度を調整してガスタービンを安全に制御する技術が開示されている。しかし該技術ではタービンは主流に設置され作動流体は常時通過可能となっているので、半径流タービンを使用した場合には始動時の逆流を防止できない。また、軸流タービンを使用した場合にはタービン流量が過大となりサイクルは昇圧できない。
特許文献3には太陽熱ガスタービン発電装置において、圧縮機とタービンを分離して圧縮機には駆動用モータを、タービンには発電機を接続する技術が開示されている。該技術では始動時には圧縮機のみ運転できるので半径流タービンを使用した場合の逆流や、軸流タービンを使用した場合の流量過大は生じない。しかしながら、タービンには発電機のみ接続されているので、ターニングができず、暖機運転や冷却運転が不可能である。
国際公開第2006/025449号パンフレット 特開2005-233148号公報 特開2010-275997号公報
Hasuike,H. ,et al., Test plant and preliminary test result of a bench scale closed cycle gas turbine with super-critical CO2 as working fluid, Proceedings of ASME Turbo Expo 2010 (2010) 中野 晋 他4:再生サイクル用半径流タービンの始動特性に関する研究:日本機械学会論文集(B編),75巻759号(2009-11)
本発明は、閉サイクルガスタービンの始動時の課題、すなわち、
(1)半径流タービンを使用した場合に始動時にタービンに逆流を生じ、圧縮機にサージングが発生する
(2)軸流タービンを使用した場合、始動時にタービン流量が過大となりサイクルを昇圧できない点やタービン翼に失速を生じる
(3)始動前や停止時に圧縮機やタービンのターニングを可能とする
上述の課題を解決し、安定して始動することが出来る閉サイクルガスタービンを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様によれば、圧縮機、タービン、再生器、加熱器、冷却器からなる閉サイクルガスタービンは、前記圧縮機に回転軸で動力伝達可能に接続された駆動用モータと、前記タービンに動力伝達可能に接続されたモータ・ジェネレータと、前記駆動用モータに電気的に接続されたインバータと、前記モータ・ジェネレータに電気的に接続された双方向インバータと、を備える。前記圧縮機と前記タービンとは、動力伝達可能には接続されていない。
前記閉サイクルガスタービンにおいては、前記モータ・ジェネレータで発電した電力を前記駆動用モータに供給可能に電力線を結線していてもよい。
本発明の第2の態様によれば、前記閉サイクルガスタービンは、前記タービン入口に、前記加熱器から流入する作動流体の流量を調整するための制御弁を更に備える。
本発明の第3の態様によれば、前記閉サイクルガスタービンは、前記タービン出口に、前記タービンから流出する作動流体の流量を調整するための制御弁を更に備える。
本発明の第4の態様によれば、前記閉サイクルガスタービンは、前記圧縮機に回転軸で動力伝達可能に連結された補助タービンを更に備える。そして、前記閉サイクルガスタービンは、前記タービンの入口上流から分岐して前記補助タービンの入口へ至る補助タービン入口流路と、前記タービンの出口から前記再生器へ至る作動流体流路へ合流する、補助タービン出口流路を有する。
本発明の第5の態様によれば、前記駆動用モータと前記圧縮機を連結する前記回転軸に、適宜動力を伝達または遮断可能とするクラッチが設けられている。
本発明によれば、圧縮機とタービンとが動力伝達可能には接続されていないため、閉サイクルガスタービンの始動時に圧縮機とタービンとを異なる回転速度で運転できる。このため、半径流タービンを使用する場合には逆流を生じることがない。また軸流タービンの場合にはタービン流量が過大となることがない。このため、安定してガスタービンを始動できる。また、始動前や停止時にはタービンに接続したモータ・ジェネレータをモータとして使用できるので、タービンのターニングが可能となり暖機運転や冷却運転ができる。
さらに圧縮機とタービンが異なる回転速度で運転できるので、部分負荷や過負荷など設計点と異なる条件で運転する場合にも、圧縮機とタービンの特性が適合する回転速度に制御でき、閉サイクルガスタービンの効率を向上できる効果もある。
本発明の第1実施形態に係る閉サイクルガスタービンを示す図である。 本発明の実施形態に係る閉サイクルの運転状態を説明する図である。 本発明の第2実施形態に係る閉サイクルガスタービンを示す図である。 本発明の第3実施形態に係る閉サイクルガスタービンを示す図である。 本発明の第4実施形態に係る閉サイクルガスタービンを示す図である。 本発明の第5実施形態に係る閉サイクルガスタービンを示す図である。 本発明の第6実施形態に係る閉サイクルガスタービンを示す図である。
本発明にあっては、閉サイクルガスタービンを安定して始動し、始動前の暖機運転や停止時の冷却運転も可能にするという目的を、圧縮機とタービンを駆動軸で直結せず圧縮機に駆動用モータを、タービンにモータ・ジェネレータを持つことで達成することができる。以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1に、本発明の第1実施形態に係る閉サイクルガスタービン(以下、「サイクル」と称する)100を示す。サイクル100は、圧縮機1と、タービン2と、再生器3と、加熱器4と、冷却器5とを備える。本実施の形態において、タービン2には従来技術のタービンを用いることができ、その形式は問わない。すなわち、タービン2としては、半径流タービン、軸流タービンいずれの形式のタービンも使用可能である。
圧縮機1には、駆動用モータである圧縮機モータ6が、回転軸21によって動力伝達可能に接続されている。タービン2には、モータ・ジェネレータ7が回転軸22によって動力伝達可能に接続されている。ここで、本実施形態に係るサイクル100にあっては、圧縮機1とタービン2は、それぞれ個別に圧縮機モータ6及びモータ・ジェネレータ7に接続されている。すなわち、圧縮機1とタービン2とは、動力伝達可能には接続されていない。
圧縮機モータ6にはインバータ8が電気的に接続されている。モータ・ジェネレータ7には双方向インバータ9が電気的に接続されている。インバータ8と、双方向インバータ9とは、電力線10によって電気的に接続されている。上記構成により、圧縮機6には電力線10からインバータ8を介して電力が供給される。
圧縮機1の出口とタービン2の入口は、再生器3および加熱器4を介して配管で接続されている。タービン2出口と圧縮機1の入口は、再生器3および冷却器5を介して配管で接続されている。このようにして、サイクル100は閉サイクルを構成している。
本実施形態に係るサイクル100は、作動流体としてCOを用いる。サイクル100には、真空引きした後、COが所定の量封入してある。加熱器4の熱源として各種燃料のほか、300℃以下の排熱も利用可能である。冷却器5は、外気温度程度の冷却熱媒で冷却される。
[動作]
以下、図1に基づいて、サイクル100の動作を説明する。サイクル100の始動時には、冷却器5に冷却熱媒(図示せず)を流した後、圧縮機モータ6を使用して圧縮機1を指定の回転速度で駆動するとともに加熱器4でCOを加熱する。このときタービン2は、逆流や流量過多を生じることなく出力を発生できる状態を判定するための式である式(1)で求める値がタービン特性から定まる所定の値以上になるようにモータ・ジェネレータ7をモータとして使用して回転速度を増加させていく。ここでpは圧力(Pa)、ρは密度(kg/m)、Uは半径流タービンの場合は羽根車の周速度(m/s)、軸流タービンの場合は平均軸流流速(m/s)である。また添字i、oはそれぞれ入口および出口を表す。
Ψ=(p−p)/(ρ/2) ・・・(1)
タービン2の入口温度が所定の値となると、タービン出力が増加してやがて自立運転に入りモータ・ジェネレータ7が発電機として作動して電気出力が得られる。この電気出力は双方向インバータ9を介して電力線10に送られ、インバータ8を介して圧縮機モータ6を駆動する。
[運転特性]
図2は、本実施形態に係るサイクル100の始動から定格運転までの状態を、縦軸圧力(MPa)、横軸比エンタルピー(kJ/kg)で表したモリエル線図上に示したものである。ここで、臨界点(7.38MPa、31.06℃)より左側の曲線は飽和液線、右側の曲線は飽和蒸気線であり、飽和液線より左は過冷却液、飽和蒸気線より右側は過熱蒸気、両曲線に囲まれた部分は気液二相の状態である。また、臨界点から上方に伸びる破線は各圧力で比熱が温度変化に対し急峻に最大値を示す点を連ねた擬臨界線である。臨界点より圧力が高い状態では臨界温度31.06℃の等温線の左側が液相、右側が気相であるが、密度は擬臨界線付近で大きく変化する。
図中に白丸(○)で記したサイクル点は、本実施形態に係るサイクル100の運転結果の一例を示す。始動前と記した黒丸(●)(4.8MPa,25.3℃)はサイクル100にCOを所定量封入した後、雰囲気温度で平衡に達した状態である。各構成機器内のCOの温度は等しい。また、各構成機器内のCOの圧力も等しい。このとき、圧縮機1の入口とタービン2の入口におけるCOの密度は共に122.8kg/mと等しい。
このときの運転では、サイクル100の始動60分後にはサイクルは安定し定常運転状態になった。このとき圧縮機1の入口で圧力7.5MPa、温度31℃であったCOは約11MPaまで圧縮され、再生器3でタービン2を流出した高温のCOと熱交換した後、加熱器4で加熱され264℃の過熱ガスとなってタービン2に流入する。この高温、高圧のCOはタービン2で7.8MPaまで膨脹する際、モータ・ジェネレータ7を駆動して240℃程度まで温度が低下し、再生器3で圧縮機2から吐出されたCOと熱交換した後、冷却器5で冷却され圧縮機1へ戻る。ここで、圧縮機1の入口におけるCOの密度は582kg/mと、タービン2の入口におけるCOの密度110kg/mの約5.3倍となっている。
このように、本実施形態によれば、サイクル100の始動時に、回転軸21によって接続された駆動用モータである圧縮機モータ6によって圧縮機1を駆動するとともに、圧縮機1とは独立してタービン2をモータ・ジェネレータ7によって駆動することが出来る。そして、圧縮機1の駆動状態に影響されること無く、タービン2の回転数を増加させることができる。そして、サイクル100の運転条件に到達した後は、タービン2を作動させて、自立運転をすることができる。従って、タービン2の種類に関わらず、安定してサイクル100を始動することが可能となる。即ち、タービン2が半径流タービンであったとしても、軸流タービンであったとしても、安定してサイクル100を始動することが可能となる。
即ち、本実施形態は、閉サイクルガスタービンにおいてタービンと圧縮機を駆動軸で直結せず、圧縮機には駆動用モータを、タービンにはモータ・ジェネレータを接続して始動前および停止時の圧縮機とタービンのターニングが可能となる。さらに始動時には圧縮機とタービンの特性に適合した回転速度で運転し、発電開始後は発電出力の一部で圧縮機モータを駆動することを特徴としている。
[第2実施形態]
以下、図3に基づいて、本発明の第2実施形態を説明する。なお、第1実施形態と共通する構成要件については同じ符号を付し、重複する説明は省略する。図3に、本発明の第2実施形態に係るサイクル200を示す。サイクル200は、タービン2の上流に流量制御弁11を設置した点が第1実施形態に係るサイクル100と異なる。
このように構成すると、上述の第1実施形態で得られる効果に加えて、サイクル200の始動時に流量制御弁11を絞ることにより圧縮機1の出入口差圧を大きくすることができるという効果が得られる。これにより、タービン2が逆流や流量過多を生じることなく出力を発生できる状態を判定するための式(1)の分子を速やかに増加でき、サイクル200の始動に要する時間を短くできるという利点を有する。
[第3実施形態]
以下、図4に基づいて、本発明の第3実施形態を説明する。なお、前記実施形態と共通する構成要件については同じ符号を付し、重複する説明は省略する。図4に、本発明の第3実施形態に係るサイクル300を示す。サイクル300は、タービン2の下流に流量制御弁11を設置した点が第2実施形態に係るサイクル200と異なる。
このように構成すると、タービン2の出口における密度の小さいCOを流さなければならないため、流量制御弁11の容量は図3に示す第2実施形態に比べ大きくなる。しかしながら、特に出力を増加させるためにタービン2の入口温度が高くなるようにサイクル300を設計した場合には、タービン2の入口より温度の低いCOが流れることになるので流量制御弁11の耐久性や信頼性を向上できるという効果が得られる。
なお、上記実施形態において、モータ・ジェネレータ7の代わりに、発電機とターニング用のモータをタービン2に個別に設置しても同様の効果が得られることは言うまでもない。
[第4実施形態]
以下、図5に基づいて、本発明の第4実施形態を説明する。なお、前記実施形態と共通する構成要件については同じ符号を付し、重複する説明は省略する。図5に、本発明の第4実施形態に係るサイクル400を示す。サイクル400は、圧縮機1に動力伝達可能に連結された補助タービン12を有する点が第1実施形態に係るサイクル100と異なる。
補助タービン12は、回転軸21によって圧縮機1に動力伝達可能に連結される。補助タービン12は、タービン2と並列に接続される。即ち、サイクル400を構成する配管は、タービン2の上流において、分岐部31において二股に分岐する。分岐部31において分岐した一方の配管はタービン2に接続される。分岐部31において分岐した他方の配管は、補助タービン入口流路である入口流路32となって、補助タービン12に接続される。補助タービン12の出口には、補助タービン出口流路である出口流路33が接続される。出口流路33は、タービン2の出口配管と合流部34にて合流し、タービン2の出口配管と共に再生器3に接続される。
タービン2の上流から分岐部31において分岐した高温、高圧のCOは、入口流路32によって補助タービン12に導かれる。補助タービン12に導かれた高温、高圧のCOは、補助タービン12において膨張される。補助タービン12で膨脹したCOは、出口流路33によって合流部34まで導かれる。そして、合流部34において、タービン2で膨脹したCOと合流して再生器3へ流入する。
ここで、補助タービン12が半径流タービンの場合には、翼車外径を圧縮機1の翼車の略1.3倍以下となるように設計するとよい。また、補助タービン12が軸流タービンの場合には、風量がタービン2の1/3程度となるように設計するとよい。このように構成すると、始動時にタービン2を停止しておけば、補助タービン12の容量が小さいので、圧縮機1を所定の回転速度で回転させながら加熱器4でCOを加熱することによりサイクル400を昇圧することができる。そして、タービン出力を発生できる状態を判定するための式(1)で求める値がタービン2の特性から定まる所定の値以上になった時点で、モータ・ジェネレータ7でタービン2を始動し加熱器4の出力を増加させる。そうすると、タービン2は自立状態になりモータ・ジェネレータ7が発電機として作動して電気出力が得られる。
更にこのとき、補助タービン12も圧縮機1を駆動するので、圧縮機モータ6へ供給する電力を低減できサイクルの発電効率を増加できる。特に加熱器4の熱源がガスタービンやガスエンジン及び各種熱システムの排熱の場合、排熱量が増加したとき補助タービン12の出力を増加させ圧縮機モータ6へ供給する電力を大幅に低減できる効果を得ることが可能となる。
[第5実施形態]
以下、図6に基づいて、本発明の第5実施形態を説明する。なお、前記実施形態と共通する構成要件については同じ符号を付し、重複する説明は省略する。図6に、本発明の第5実施形態に係るサイクル500を示す。サイクル500は、本発明の第4実施形態に係るサイクル400と基本的な構成が同じであるが、タービン2の下流に流量制御弁11を設置した点がサイクル400と異なる。
このように構成すると、サイクル500の始動時に流量制御弁11を閉じることにより、タービン2へCOが流入することを確実に防止できる。このため、逆流や流量過多を生じることなく出力を発生できる状態を判定するための式(1)の分子を速やかに増加でき始動に要する時間を短くできるという効果が得られる。
[第6実施形態]
以下、図7に基づいて、本発明の第6実施形態を説明する。なお、前記実施形態と共通する構成要件については同じ符号を付し、重複する説明は省略する。図7に、本発明の第6実施形態に係るサイクル600を示す。サイクル600は、本発明の第5実施形態に係るサイクル500と基本的な構成が同じであるが、圧縮機駆動用の圧縮機モータ6と圧縮機1及び補助タービン12を連結する回転軸21にクラッチ23を設けた点が異なる。
このように構成すると、特に加熱器4の熱源がガスタービンやガスエンジン及び各種熱システムの排熱の場合、排熱量が増加したとき補助タービン12の出力を増加させクラッチ13により圧縮機モータ6から圧縮機1への動力を遮断し、圧縮機モータ6へ電力を供給することなく補助タービン12でのみ圧縮機1を駆動できるので、更にサイクルの発電効率を向上できる効果がある。
本発明によれば、圧縮機やタービンに損傷を与えることなく安定に閉サイクルガスタービンを始動できるので、各種燃料や太陽熱、バイオマス、工業排熱などを使用する閉サイクルガスタービンに適用できる。
1 圧縮機
2 タービン
3 再生器
4 加熱器
5 冷却器
6 圧縮機モータ
7 モータ・ジェネレータ
8 インバータ
9 双方向インバータ
10 電力線
11 流量制御弁
12 補助タービン
23 クラッチ

Claims (6)

  1. 圧縮機、タービン、再生器、加熱器、冷却器からなる閉サイクルガスタービンであって、
    前記圧縮機に回転軸で動力伝達可能に接続された駆動用モータと、
    前記タービンに動力伝達可能に接続されたモータ・ジェネレータと、
    前記駆動用モータに電気的に接続されたインバータと、
    前記モータ・ジェネレータに電気的に接続された双方向インバータと、
    を備え、
    前記圧縮機と前記タービンとは、動力伝達可能には接続されていない
    閉サイクルガスタービン。
  2. 請求項1に記載の閉サイクルガスタービンであって、
    前記モータ・ジェネレータで発電した電力を前記駆動用モータに供給可能に電力線を結線した閉サイクルガスタービン。
  3. 請求項1に記載の閉サイクルガスタービンであって、
    前記タービン入口に、前記加熱器から流入する作動流体の流量を調整するための制御弁を更に備える閉サイクルガスタービン。
  4. 請求項1に記載の閉サイクルガスタービンであって、
    前記タービン出口に、前記タービンから流出する作動流体の流量を調整するための制御弁を更に備える閉サイクルガスタービン。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の閉サイクルガスタービンであって、
    前記圧縮機に回転軸で動力伝達可能に連結された補助タービンを更に備え、
    前記タービンの入口上流から分岐して前記補助タービンの入口へ至る補助タービン入口流路と、
    前記タービンの出口から前記再生器へ至る作動流体流路へ合流する、補助タービン出口流路を有する
    閉サイクルガスタービン。
  6. 請求項5に記載の閉サイクルガスタービンであって、
    前記駆動用モータと前記圧縮機を連結する前記回転軸に、適宜動力を伝達または遮断可能とするクラッチが設けられた閉サイクルガスタービン。
JP2013521315A 2011-06-20 2011-06-20 閉サイクルガスタービン Active JP5550787B2 (ja)

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