JPWO2012070646A1 - 旋光度測定装置、旋光度測定システムに用い得る旋光度測定方法、旋光度測定光学系、旋光度測定用の検体セル - Google Patents

旋光度測定装置、旋光度測定システムに用い得る旋光度測定方法、旋光度測定光学系、旋光度測定用の検体セル Download PDF

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Abstract

【課題】 糖尿病の治療、あるいは予防のためには、従来採血して血糖値を測定しなければならなかったヒトの血糖値を、簡単な方法で、無侵襲で高精度に推定できる新規な旋光度測定装置及び測定方法を提供すること。【解決手段】 EBC生成機構とEBC収集機構と検体の旋光性に基づき直交円偏光に発生する位相差を高精度に測定することによって検体の血糖値を高精度に推定する光学系部分をハイブリッド化する方法を採用することにより、被検者の負担を少なくして、無侵襲で、簡単にヒトの血糖値を高い精度で推定できる測定装置、測定方法を開発して課題を解決した。【選択図】図1

Description

本発明は、呼気や呼気を含む溶液(以下、呼気を含む溶液を呼気凝縮液またはEBC(Exhald Breath Condensateの略称)ともいう)に含まれる旋光物質のように微量の旋光物質を含有する液体物質の濃度を高精度に測定できる旋光度測定装置および旋光度測定システムに用い得る旋光度測定方法、旋光度測定光学系、旋光度測定用の検体セルに関する。
近時、糖尿病患者あるいは糖尿病予備群といわれる人々の増加傾向が社会的に大きな問題になっている。これらの人々の多くは、血糖値の管理をし、治療や予防措置を行っている。血糖値の測定は、現在、病院において必要に応じて採血し、試薬を用いた化学的方法により血糖値を測定している。
血糖値がある程度以上の患者の場合、1日に複数回の採血、測定が必要になる。血糖値測定のための採血は、被測定者にとって多大な苦痛である上に、経済的負担が大きいなど多くの課題を有している。そのため、無侵襲での血糖値測定の実現に向けて、その測定装置の開発に多くの試みがなされてきた。その代表的といえる方法が光学的旋光度測定方法を用いるものである。
従来の光学的旋光度測定方法は、被測定試料に直線偏光を入射させ、試料を透過した光のパワーを検光子(アナライザ)で測定して旋光角度を測定するものであるが、この方法では、光源のパワーの変動の影響により、たとえば健常者の血糖値である100mg/dL(デシリッタ)に対応する旋光角度である0.005度を精度よく測定することができない。
従来の他の光学的旋光度測定方法は、特許文献1に示されるような空間型リング干渉系の中に試料を置いて、それに左右両周りの直交偏光を伝搬させ、リング光路の外でその位相差を検出する方式である。この方法は光の位相を変調していないので、安定に旋光度あるいは複屈折率を測定することはできない。
従来のさらに別の旋光度測定方法は、非特許文献1に記載されている鉛ガラスのベルデ定数を利用し、入射偏光状態を変調し、検光子を通過する光の変化をロックインアンプで検出するものである。この方法でセル長を10mmにすると0.00066度という微小な旋光角の測定が可能になっている。しかし、この方法では装置が大掛かりになること、鉛ガラスの温度特性の影響を受けやすいことなどの課題がある。また、この方法では本発明者が実現を目指す呼気凝縮液に含まれる微小なグルコース濃度の測定に必要な0.0001度以下の精度で旋光角度を測定することができない。
上記以外の従来の旋光度測定方法として、本発明者が提案した特許文献2に記載の方法がある。この方法は、リング干渉計あるいは光ファイバジャイロスコープのセンシングループのなかにファラデー回転素子を用いた1対の非相反光学系を設け、その中に被測定試料を入れて複屈折率を測定するものである。4分の1波長板を追加すると旋光計となることが記載されている。この方式は、上に述べた従来の旋光度測定方法と比較すると小型で、低価格で構成でき、高精度で測定できるという特徴がある。この方法によれば、検体の長さが10mmで0.0001度の精度で旋光角度を計測することができる。しかし、特許文献2にはEBCを測定するという発想が無く、検体の光学系における配置方法などを含めた具体的な測定方法に関する何らの記載もない。
一方、非特許文献2には呼気凝縮液に含まれるグルコース濃度は、健常者で血液に含まれる濃度である0.1g/dLのおよそ7%であることが示されている。すなわち、オレンジレーザ光を用いた旋光度測定においては、検体の長さが10cmの場合には旋光度が0.0035度である。これを十分な精度で測定するためにはもう1ケタ下の0.00035度オーダの測定感度が必要である。従って、従来の最も高感度な測定方法である特許文献2に記載の測定装置をもってしても呼気の凝縮液に含まれるグルコース濃度を十分な精度で測定することはできなかった。
採血することなく血糖値を推定するもう一つの試みとしての光学的な方法として、生体に光を照射しその散乱光の強度のスペクトルを測定する方法が提案されているが、この方法では皮膚表面の状態に測定結果が依存し、安定して測定することができない。また、体温の0.1度C程度の変化で0.1g/dLの変動が発生する。このため、この方法は現在まで実用化されていない。
以上の如く、これまで光学方式で呼気凝縮液に含まれる微少な旋光物質の旋光度を測定する旋光度測定装置は存在しないのみならず、開発しようとの発想すらされていなかった。
特開2002−318169号公報 特開2005−274380号公報
横田正幸他、「鉛ガラスファイバ偏光変調器を用いた旋光計」、第33回光波センシング技術研究会、LST33−15,PP.111−116,2004年6月 Baker EH他、 J Appl Physiol,2007 May;102(5),1969−75,Epub 2007 Feb 15 梶岡、於保、「光ファイバジャイロの開発」、第3回光波センシング技術研究会、LST3−9,PP.55−62,1989年6月
前記事情に鑑みて、本発明が解決しようとする課題は、糖尿病の治療、あるいは予防のために、従来は採血して血糖値を測定しなければならなかったヒトの血糖値を、簡単な方法で、無侵襲で高精度に推定できる新規な旋光度測定装置、旋光度測定システムに用い得る旋光度測定方法、旋光度測定光学系、旋光度測定用の検体セルを提供することである。
本発明者は、ヒトの血糖値を無侵襲で高精度に推定することができる旋光度測定装置、旋光度測定方法、旋光度測定光学系の実現を図るため、詳細な検討を行った結果、従来は到底不可能と考えられていたヒトの呼気中のグルコース濃度を高精度に測定することの可能性を見出し、EBC生成機構とEBC収集機構と検体の旋光性に基づき互いに異なる方向に進行する直交円偏光に発生する位相差を高精度に測定することによって検体の血糖値を高精度に推定することができる光学系部分とをハイブリッド化する方法を採用することにより、被検者の負担を少なくして、簡単にヒトの血糖値を高い精度で推定できる測定装置、測定方法を開発して課題を解決した。以下、本発明の課題を解決するための手段を詳細に説明する。
課題を解決するためになされた本発明の例としての第1の発明(以下、発明1という)は、旋光度測定光学系を有し、それを用いて検体の旋光度を測定することができる旋光度測定装置及び/又は旋光度測定システム(以下、旋光度測定装置として説明する)の発明で、前記旋光度測定装置は、呼気から呼気凝縮液(以下、EBCという)を生成するEBC生成部と前記EBC生成部で生成したEBCを収集するEBC収集部とEBC収集部から検体部へのEBC液送系と前記旋光度測定光学系および信号処理系を有しており、前記旋光度測定光学系はリング光路の一部にリング光路の一部を構成するように挿入した検体配置部を有する光リング干渉系を有しており、前記リング光路は、前記EBC収集部で収集したEBCを前記検体配置部に配置した検体セルに収納して検体として配置した時に、前記検体配置部に配置した前記検体に、互いに異なる方向に進行しかつ互いに直交する円偏光を前記検体の前記互いに異なる二つの方向から入射させることができるとともに、前記検体を通った前記互いに異なる方向に進行し互いに直交する円偏光を前記リング光路を構成する光ファイバに光結合させて前記リング光路を伝搬させることができるように構成されており、前記光リング干渉系は前記検体に起因して生じる前記互いに直交する円偏光の位相差を測定することによって前記検体に含まれるグルコースに関する情報を測定することができる光学計測部を有していることを特徴とする旋光度測定装置の発明である。なお、本発明でいう旋光度測定システムは、旋光度測定装置の説明に含まれるその実質的な構成要素を組み合わせて旋光度測定装置と同様の機能を有する測定系を構築したものを意味する。
発明1を展開してなされた本発明の例としての第2の発明(以下、発明2という)は、発明1に記載の旋光度測定装置において、前記旋光度測定装置がEBCを含む前記検体を前記検体配置部に配置した場合と前記検体の代わりに純水または濃度が既知のグルコース溶液を前記検体配置部に配置した場合との前記互いに直交する円偏光の位相差の変化を測定することによって前記EBCに含まれるグルコースに関する情報を得ることができることを特徴とする旋光度測定装置の発明である。
発明1または2を展開してなされた本発明の例としての第3の発明(以下、発明3という)は、発明1または2に記載の旋光度測定装置において、前記旋光度測定装置は前記位相差と血糖値濃度もしくはグルコース濃度とを対応させることができる対応データテーブルを記憶部あるいは装置が参照できるところに有していることを特徴とする旋光度測定装置の発明である。
発明3を展開してなされた本発明の例としての第4の発明(以下、発明4という)は、発明3に記載の旋光度測定装置において、前記対応データテーブルが装置の入力部からおよび/あるいは装置の外部からおよび/あるいはプログラムによって変更することができるように構成および/あるいは配置されていることを特徴とする旋光度測定装置の発明である。
発明1〜4を展開してなされた本発明の例としての第5の発明(以下、発明5という)は、発明1〜4のいずれかに記載の旋光度測定装置において、前記検体がリング干渉系のリング光路の途中に挿入された対向偏光変換光学系の対向レンズ間に配置されていることを特徴とする旋光度測定装置の発明である。
発明1〜5を展開してなされた本発明の例としての第6の発明(以下、発明6という)は、発明1〜5のいずれかに記載の旋光度測定装置において、前記対向偏光変換光学系は、光ファイバの端面の近傍の光路上で光ファイバ端面と前記検体の間に少なくともレンズと偏光子と、一方の側から信号光としての偏光ビームを入射させたときには当該信号光の偏光面を当該信号光の進行方向に向かって時計回りまたは反時計回りに所定角度だけ回転させ、当該偏光面回転素子の他方の側から信号光としての偏光ビームを入射させたときには当該信号光の偏光面を当該信号光の進行方向に向かって前記一方の側から入射させた場合とは逆方向に所定角度だけ回転させるように作用する非相反素子である偏光面回転素子と、4分の1波長板が配置されている光ファイバ光学系が光路上で前記検体配置部を挟んで対向している対向光ファイバ光学系であることを特徴とする旋光度測定装置の発明である。
発明6を展開してなされた本発明の例としての第7の発明(以下、発明7という)は、発明6に記載の旋光度測定装置において、前記偏光面回転素子がファラデー回転素子であることを特徴とする旋光度測定装置の発明である。
発明1〜7を展開してなされた本発明の例としての第8の発明(以下、発明8という)は、発明1〜7のいずれかに記載の旋光度測定装置において、前記対向偏光変換光学系が対向偏光変換コリメータ光学系であることを特徴とする旋光度測定装置の発明である。
発明8を展開してなされた本発明の例としての第9の発明(以下、発明9という)は、発明8に記載の旋光度測定装置において、前記対向偏光変換コリメータは、偏波面保存光ファイバの出射端にレンズと偏光子とファラデー回転素子と4分の1波長板を配置した偏光変換コリメータを検体部を挟んで信号光の光路において対向させて配置した光学系(以下、対向偏光変換コリメータセットという)を1つ以上用いており、前記対向偏光変換コリメータセットでは両端の前記偏波面保存光ファイバから出射される信号光が同一の固有直線偏光モードであり、前記検体部を伝搬するように両方のコリメータから出射される偏光がそれぞれ互いに直交する円偏光であるような対向偏光変換コリメータであることを特徴とする旋光度測定装置の発明である。
発明1〜9を展開してなされた本発明の例としての第10の発明(以下、発明10という)は、発明1〜9のいずれかに記載の旋光度測定装置において、前記旋光度測定装置は、光源から発せられた信号光としてのレーザ光を第1の光カプラ、偏光子を介して第2の光カプラに導き、前記第2のカプラにより分岐した信号光を、主として偏波面保存光ファイバから成るリング光路の途中に前記対向偏光変換コリメータ光学系を接続して構成したリング光路に当該リング光路を両方向に伝搬する信号光として分岐し、前記リング光路の第2のカプラの近傍に光位相変調器を設け、前記リング光路を両方向に伝搬する前記信号光を前記第2のカプラ、前記偏光子、前記第1のカプラを介して受光器および信号処理回路に導き、前記リング光路を両方向に伝搬する信号光の位相差を前記位相変調信号に同期した信号として抽出し、検体の旋光度を測定して検体の糖濃度を推定することを特徴とする旋光度測定装置の発明である。
発明1〜10を展開してなされた本発明の例としての第11の発明(以下、発明11という)は、発明1〜10のいずれかに記載の旋光度測定装置において、前記第1のカプラが光サーキュレータであることを特徴とする旋光度測定装置の発明である。
発明1〜11を展開してなされた本発明の例としての第12の発明(以下、発明12という)は、発明1〜11のいずれかに記載の旋光度測定装置において、前記旋光度測定装置が前記検体部の伝搬信号光に対する角度を微調整する機構部を有していることを特徴とする旋光度測定装置の発明である。
発明1〜12を展開してなされた本発明の例としての第13の発明(以下、発明13という)は、発明1〜12のいずれかに記載の旋光度測定装置において、前記検体配置部の信号光が透過する検体部分の体積が0.1cc以下であることを特徴とする旋光度測定装置の発明である。
発明1〜13を展開してなされた本発明の例としての第14の発明(以下、発明14という)は、発明1〜13のいずれかに記載の旋光度測定装置において、前記検体セルが、両端のガラス板がオプティカルコンタクトで検体セルに接着され、EBC注入口とEBC排出口を有するガラスのセルであり、前記EBC注入口は当該検体セルにEBCを供給するパイプの最端部に、前記EBC排出口は当該検体セルからEBCを排出するパイプの最端部にそれぞれ信号光の光路に垂直に配置されていることを特徴とする旋光度測定装置の発明である。
発明1〜13を展開してなされた本発明の例としての第15の発明(以下、発明15という)は、発明1〜13のいずれかに記載の旋光度測定装置において、前記検体セルが、両端のガラス板が接着剤で固定されたEBC注入口とEBC排出口を有したプラスチックのセルであり、前記EBC注入口とEBC排出口が前記パイプの最端部にかつ信号光の光路に対してほぼ垂直に配置されていることを特徴とする旋光度測定装置の発明である。
発明1〜15を展開してなされた本発明の例としての第16の発明(以下、発明16という)は、発明1〜15のいずれかに記載の旋光度測定装置において、前記検体セルのEBC注入口は前記EBC排出口よりセルの壁面の中央部に近い位置に配置されていることを特徴とする旋光度測定装置の発明である。
発明1〜16を展開してなされた本発明の例としての第17の発明(以下、発明17という)は、発明1〜16のいずれかに記載の旋光度測定装置において、前記検体セルのEBC排出口の圧力をEBC注入口に対して減圧状態にする手段を有することを特徴とする旋光度測定装置の発明である。
発明1〜17を展開してなされた本発明の例としての第18の発明(以下、発明18という)は、発明1〜17のいずれか1項に記載の旋光度測定装置において、前記検体セルのEBCを収納する容積が0.1cc以下であることを特徴とする旋光度測定装置の発明である。
発明1〜18を展開してなされた本発明の例としての第19の発明(以下、発明19という)は、発明1〜18のいずれかに記載の旋光度測定装置において、前記EBC生成部は呼気を通過させるパイプと前記パイプ内の呼気を0度Cから5度Cの温度範囲で冷却する冷却手段を有しておりEBC収集部までEBCが流動するプラスチックパイプを配置していることを特徴とする旋光度測定装置の発明である。
発明19を展開してなされた本発明の例としての第20の発明(以下、発明20という)は、発明19に記載の旋光度測定装置において、前記旋光度測定装置は、前記EBC収集部から前記検体を収納するガラスパイプまでの間がプラスティックパイプで結ばれており、前記収集部から前記検体を収納するガラスパイプまでの間の容積が予め一定量に設定され前記容積を考慮してEBC収集部のEBCを前記検体を収納するガラスパイプまで液送するように構成されていることを特徴とする旋光度測定装置の発明である。
発明1〜20を展開してなされた本発明の例としての第21の発明(以下、発明21という)は、発明1〜20のいずれかに記載の旋光度測定装置において、前記対向偏光変換光学系は、前記検体配置部に配置した前記検体に、互いに異なる方向に進行し、かつ、互いに直交する円偏光を前記検体の前記互いに異なる二つの方向から入射させることができ、前記検体を通った前記互いに異なる方向に進行し互いに直交する円偏光を前記リング光路を構成する光ファイバに光結合させて前記リング光路を伝搬させることができるように構成されているとともに、前記対向配置された双方の偏光変換光学系の間に光路上において前記検体配置部を挟んで互いに対向するように配置され信号光が前記検体配置部の検体に信号光を複数回入出射させるマルチパス対向コリメータ光学系を有しており、前記マルチパス対向コリメータ光学系は、対向する偏波面保存光ファイバの各先端部にレンズ、偏光子、非相反偏光面回転素子、偏光変換素子を含む構成のコリメータの対の間に、光路変更手段を有する光学部を設けてマルチパスを形成していることを特徴とする旋光度測定装置の発明である。
発明21を展開してなされた本発明の例としての第22の発明(以下、発明22という)は、発明21に記載の旋光度測定装置において、前記光路変更手段を有する光学部が対向して配置された多重反射光学部を有していることを特徴とする旋光度測定装置の発明である。
発明22を展開してなされた本発明の例としての第23の発明(以下、発明23という)は、発明19に記載の旋光度測定装置において、前記多重反射光学部が偏光条件保存手段を有している多層膜ミラーであることを特徴とする旋光度測定装置の発明である。
発明1〜20を展開してなされた本発明の例としての第24の発明(以下、発明24という)は、発明1〜20のいずれかに記載の旋光度測定装置において、前記リング干渉計のループ光路上において、前記ループ光路の途中に偏光ビームスプリッタ(PBS)を設け、前記PBSを介して前記ループ光路を構成する偏波面保存光ファイバの両端から前記PBSにそれぞれ直交する直線偏光を入射させ、45度偏光面回転素子、4分の1波長板を含む偏光変換光学系を介して前記検体に直交する円偏光を導き、前記検体の後段に4分の1波長板および反射ミラーを配置し、反射された前記直交円偏光が再び前記検体、前記偏光変換光学系、前記PBSを介して前記偏波面保存光ファイバの両端に結合し、前記検体に信号光が往復しダブルパスを形成していることを特徴とする旋光度測定装置の発明である。
発明24を展開してなされた本発明の例としての第25の発明(以下、発明25という)は、発明24に記載の旋光度測定装置において、前記反射ミラーのかわりに前記検体の後段に配置された4分の1波長板で直線偏光化された光をレンズで短尺の編波面保存光ファイバの固有偏光軸に結合しその出射端面に全反射ミラーを設けたことを特徴とする旋光度測定装置の発明である。
課題を解決するためになされた本発明の例としての第26の発明(以下、発明26という)は、左右両回り光の位相差を測定する光ファイバリング干渉計を用いて検体の旋光を測定することができる旋光度測定装置において、前記旋光度測定装置は、その構成要素として、少なくとも、光源からの光をリング光路に分岐する光カプラと、前記リング光路すなわちループ光路を構成する偏波面保存光ファイバと、位相変調手段と、前記リング干渉計のループ光路の途中に配置された検体を配置する検体配置部を有しており、前記リング干渉計のループ光路上において前記ループ光路の途中に偏光ビームスプリッタ(PBS)を設け、前記PBSを介して前記ループを構成する偏波面保存光ファイバの両端から前記PBSにそれぞれ直交する直線偏光を入射させ、45度偏光回転素子、4分の1波長板を含む偏光変換光学系を介して前記検体に互いに直交する円偏光を導き、前記検体の後段に4分の1波長板および反射ミラーを配置し、前記全反射ミラーで反射された前記直交円偏光が再び前記検体、前記偏光変換光学系、前記PBSを介して前記偏波面保存光ファイバの両端に結合し、前記検体に信号光が往復してダブルパスを形成し、リング光路を両方向に伝搬する光の位相差を測定することによって前記検体の旋光度を測定することを特徴とするダブルパス旋光度測定装置の発明である。
発明26を展開してなされた本発明の例としての第27の発明(以下、発明27という)は、発明26に記載の旋光度測定装置において、前記反射ミラーのかわりに前記検体の後段に配置された4分の1波長板で直線偏光化された光をレンズで短尺の編波面保存光ファイバの固有偏光軸に結合しその出射端面に全反射ミラーを設けたことを特徴とする旋光度測定装置の発明である。
課題を解決するためになされた本発明の例としての第28の発明(以下、発明28という)は、呼気からEBCを生成するEBC生成部と前記EBC生成部で生成したEBCを収集するEBC収集部とEBC収集部から検体部への液送系および旋光度測定光学系および信号処理系を有する旋光度測定システムを用いて検体の旋光度を測定することができる旋光度測定方法の発明で、前記旋光度測定方法は前記EBC生成部とEBC収集部を用いてEBCを収集する工程と、前記液送系を介して検体配置部に検体としてのEBCを供給する工程と前記旋光度測定光学系を用いて検体の旋光度を測定する工程を有しており、前記旋光度測定光学系はリング光路の一部にリング光路の一部を構成するように挿入した検体配置部を有する光リング干渉系を有しており、前記旋光度測定光学系の前記リング光路は、前記EBC収集部で収集したEBCを前記検体配置部に配置した検体セルに収納して検体として配置した時に、前記検体配置部に配置した当該検体に互いに異なる方向に進行し、かつ、互いに直交する円偏光を前記検体の互いに異なる二つの方向から入射させることができるとともに前記検体を通った前記互いに異なる方向に進行し互いに直交する円偏光を前記リング光路を構成する光ファイバに光結合させて前記リング光路を伝搬させることができるように構成されており、前記光リング干渉系は前記検体に起因して生じる前記互いに直交する円偏光の位相差を測定することによって前記検体に含まれるグルコースに関する情報を測定することができる光学計測部を有していることを特徴とする旋光度測定方法の発明である。
発明28を展開してなされた本発明の例としての第29の発明(以下、発明29という)は、発明28に記載の旋光度測定方法において、前記旋光度測定光学系がEBCを含む前記検体を前記検体配置部に配置した場合と前記検体の代わりに純水または濃度が既知のグルコース溶液を前記検体配置部に配置した場合との前記互いに直交する円偏光の位相差の変化を測定することによって前記EBCに含まれるグルコースに関する情報を得ることができる光学系であることを特徴とする旋光度測定方法の発明である。
発明28または29を展開してなされた本発明の例としての第30の発明(以下、発明30という)は、発明28または29に記載の旋光度測定方法において、旋光度測定方法が前記位相差と血糖値濃度もしくはグルコース濃度とを対応させることができる対応データテーブルを用いる工程を有していることを特徴とする旋光度測定方法の発明である。
発明30を展開してなされた本発明の例としての第31の発明(以下、発明31という)は、発明30に記載の旋光度測定方法において、前記対応データテーブルを変更することができる変更手段を用いることを特徴とする旋光度測定方法の発明である。
発明28〜31を展開してなされた本発明の例としての第32の発明(以下、発明32という)は、発明28〜31のいずれかに記載の旋光度測定方法において、前記光学系は前記検体がリング干渉系のリング光路の途中に挿入された対向偏光変換光学系の対向レンズ間に配置されている光学系であることを特徴とする旋光度測定方法の発明である。
発明28〜32を展開してなされた本発明の例としての第33の発明(以下、発明33という)は、発明28〜32のいずれかに記載の旋光度測定方法において、前記対向偏光変換光学系は、光ファイバの端面の近傍の光路上で光ファイバ端面と前記検体の間に少なくともレンズと偏光子と、一方の側から信号光としての偏光ビームを入射させたときには当該信号光の偏光面を当該信号光の進行方向に向かって時計回りまたは反時計回りに所定角度だけ回転させ、当該偏光面回転素子の他方の側から信号光としての偏光ビームを入射させたときには当該信号光の偏光面を当該信号光の進行方向に向かって前記一方の側から入射させた場合とは逆方向に所定角度だけ回転させるように作用する非相反素子である偏光面回転素子と、4分の1波長版が配置されている光ファイバ光学系が光路上で前記検体配置部を挟んで対向している対向光ファイバ光学系であることを特徴とする旋光度測定方法の発明である。
発明33を展開してなされた本発明の例としての第34の発明(以下、発明34という)は、発明33に記載の旋光度測定方法において、前記偏光面回転素子がファラデー回転素子であることを特徴とする旋光度測定方法の発明である。
発明28〜34を展開してなされた本発明の例としての第35の発明(以下、発明35という)は、発明28〜34のいずれかに記載の旋光度測定方法において、前記対向偏光変換光学系が対向偏光変換コリメータ光学系であることを特徴とする旋光度測定方法の発明である。
発明35を展開してなされた本発明の例としての第36の発明(以下、発明36という)は、発明35に記載の旋光度測定方法において、前記対向偏光変換コリメータは、偏波面保存光ファイバの出射端にレンズと偏光子とファラデー回転素子と4分の1波長板を配置した偏光変換コリメータを検体部を挟んで信号光の光路において対向させて配置した光学系(以下、対向偏光変換コリメータセットという)を1つ以上用いており、前記対向偏光変換コリメータセットでは両端の前記偏波面保存光ファイバから出射される信号光が同一の固有直線偏光モードであり、前記検体部を伝搬するように両方のコリメータから出射される偏光がそれぞれ互いに直交する円偏光であるような対向偏光変換コリメータであることを特徴とする旋光度測定方法の発明である。
発明28〜36を展開してなされた本発明の例としての第37の発明(以下、発明37という)は、発明28〜36のいずれかに記載の旋光度測定方法において、前記旋光度測定光学系は、光源から発せられた信号光としてのレーザ光を第1の光カプラ、偏光子を介して第2の光カプラに導き、前記第2のカプラにより分岐した信号光を、主として偏波面保存光ファイバから成るリング光路の途中に前記対向偏光変換コリメータ光学系を接続して構成したリング光路に当該リング光路を両方向に伝搬する信号光として分岐し、前記リング光路の第2のカプラの近傍に光位相変調器を設け、前記リング光路を両方向に伝搬する前記信号光を前記第2のカプラ、前記偏光子、前記第1のカプラを介して受光器および信号処理回路に導き、前記リング光路を両方向に伝搬する信号光の位相差を前記位相変調信号に同期した信号として抽出し、検体の旋光度を測定して検体の糖濃度を推定するができる光学系であることを特徴とする旋光度測定方法の発明である。
発明28〜37を展開してなされた本発明の例としての第38の発明(以下、発明38という)は、発明28〜37のいずれかに記載の旋光度測定方法において、前記第1のカプラが光サーキュレータであることを特徴とする旋光度測定方法の発明である。
発明28〜38を展開してなされた本発明の例としての第39の発明(以下、発明39という)は、発明28〜38のいずれかに記載の旋光度測定方法において、旋光度測定光学系が前記検体部の伝搬信号光に対する角度を微調整する機構部を有していることを特徴とする旋光度測定方法の発明である。
発明28〜39を展開してなされた本発明の例としての第40の発明(以下、発明40という)は、発明28〜39のいずれかに記載の旋光度測定方法において、旋光度測定光学系は、前記検体配置部の信号光が透過する検体部分の体積が0.1cc以下である光学系であることを特徴とする旋光度測定方法の発明である。
発明28〜40を展開してなされた本発明の例としての第41の発明(以下、発明41という)は、発明28〜40のいずれかに記載の旋光度測定方法において、前記検体セルが、両端のガラス板がオプティカルコンタクトで検体セルに接着され、EBC注入口とEBC排出口を有するガラスのセルであり、前記EBC注入口は当該検体セルにEBCを供給するパイプの最端部に、前記EBC排出口は当該検体セルからEBCを排出するパイプの最端部にそれぞれ信号光の光路に垂直に配置されていることを特徴とする旋光度測定方法の発明である。
発明28〜41を展開してなされた本発明の例としての第42の発明(以下、発明42という)は、発明28〜41のいずれかに記載の旋光度測定方法において、前記検体セルが、両端のガラス板が接着剤で固定されたEBC注入口とEBC排出口を有したプラスチックのセルであり、前記EBC注入口とEBC排出口が前記パイプの最端部にかつ信号光の光路に対してほぼ垂直に配置されていることを特徴とする旋光度測定方法の発明である。
発明28〜42を展開してなされた本発明の例としての第43の発明(以下、発明43という)は、発明28〜43のいずれかに記載の旋光度測定方法において、前記検体セルのEBC注入口は前記EBC排出口よりセルの壁面の中央部に近い位置に配置されていることを特徴とする旋光度測定方法の発明である。
発明28〜43を展開してなされた本発明の例としての第44の発明(以下、発明44という)は、発明28〜43のいずれか1項に記載の旋光度測定方法において、前記検体セルのEBC排出口の圧力をEBC注入口に対して減圧状態にする手段を有することを特徴とする旋光度測定方法の発明である。
発明28〜44を展開してなされた本発明の例としての第45の発明(以下、発明45という)は、発明28〜44のいずれか1項に記載の旋光度測定方法において、前記検体セルのEBCを収納する容積が0.1cc以下であることを特徴とする旋光度測定方法の発明である。
発明28〜45を展開してなされた本発明の例としての第46の発明(以下、発明46という)は、発明28〜45のいずれかに記載の旋光度測定方法において、前記EBC生成部は呼気を通過させるパイプと前記パイプ内の呼気を0度Cから5度Cの温度範囲で冷却する冷却手段を有しておりEBC収集部までEBCが流動するプラスチックパイプを配置していることを特徴とする旋光度測定方法の発明である。
発明28〜46を展開してなされた本発明の例としての第47の発明(以下、発明47という)は、発明28〜46のいずれか1項に記載の旋光度測定方法において、前記旋光度測定システムが、前記EBC収集部から前記検体を収納するガラスパイプまでの間がプラスティックパイプで結ばれており、前記収集部から前記検体を収納するガラスパイプまでの間の容積が予め一定量に設定され前記容積を考慮してEBC収集部のEBCを前記検体を収納するガラスパイプまで液送するように構成されていることを特徴とする旋光度測定方法の発明である。
発明28〜47を展開してなされた本発明の例としての第48の発明(以下、発明48という)は、発明28〜47のいずれかに記載の旋光度測定方法において、前記対向偏光変換光学系は、前記検体配置部に配置した前記検体に、互いに異なる方向に進行し、かつ、互いに直交する円偏光を前記検体の前記互いに異なる二つの方向から入射させることができ、前記検体を通った前記互いに異なる方向に進行し互いに直交する円偏光を前記リング光路を構成する光ファイバに光結合させて前記リング光路を伝搬させることができるように構成されているとともに、前記対向配置された双方の偏光変換光学系の間に光路上において前記検体配置部を挟んで互いに対向するように配置され信号光が前記検体配置部の検体に信号光を複数回入出射させるマルチパス対向コリメータ光学系を有しており、前記マルチパス対向コリメータ光学系は、対向する偏波面保存光ファイバの各先端部にレンズ、偏光子、非相反偏光面回転素子、偏光変換素子を含む構成のコリメータの対の間に、光路変更手段を有する光学部を設けてマルチパスを形成していることを特徴とする旋光度測定方法の発明である。
発明48を展開してなされた本発明の例としての第49の発明(以下、発明49という)は、発明48に記載の旋光度測定方法において、前記光路変更手段を有する光学部が対向して配置された多重反射光学部を有していることを特徴とする旋光度測定方法の発明である。
発明49を展開してなされた本発明の例としての第50の発明(以下、発明50という)は、発明49に記載の旋光度測定方法において、前記多重反射光学部が偏光条件保存手段を有している多層膜ミラーであることを特徴とする旋光度測定方法の発明である。
発明28〜47を展開してなされた本発明の例としての第51の発明(以下、発明51という)は、発明28〜47のいずれかに記載の旋光度測定方法において、前記リング干渉計のループ光路上において、前記ループ光路の途中に偏光ビームスプリッタ(PBS)を設け、前記PBSを介して前記ループを構成する偏波面保存光ファイバの両端から前記PBSにそれぞれ直交する直線偏光を入射させ、45度偏光面回転素子、4分の1波長板を含む偏光変換光学系を介して前記検体に直交する円偏光を導き、前記検体の後段に4分の1波長板および反射ミラーを配置し、反射された前記直交円偏光が再び前記検体、前記偏光変換光学系、前記PBSを介して前記偏波面保存光ファイバの両端に結合し、前記検体に信号光が往復しダブルパスを形成していることを特徴ととする旋光度測定方法の発明である。
発明51を展開してなされた本発明の例としての第52の発明(以下、発明52という)は、発明51に記載の旋光度測定方法において、前記反射ミラーのかわりに前記検体の後段に配置された4分の1波長板で直線偏光化された光をレンズで短尺の編波面保存光ファイバの固有偏光軸に結合しその出射端面に全反射ミラーを設けたことを特徴とする旋光度測定方法の発明である。
課題を解決するためになされた本発明の例としての第53の発明(以下、発明53という)は、呼気からEBCを生成するEBC生成部と前記EBC生成部で生成したEBCを収集するEBC収集部とEBC収集部から検体部への液送系および旋光度測定光学系および信号処理系を有する旋光度測定システムを用いて検体の旋光度を測定することができる旋光度測定方法であって、前記旋光度測定方法は前記EBC生成部とEBC収集部を用いてEBCを収集する工程と、前記液送系を介して検体配置部に検体としてのEBCを供給する工程と前記旋光度測定光学系を用いて検体の旋光度を測定する工程を有しており、前記旋光度測定システムは、その構成要素として、少なくとも、光源からの光をリング光路に分岐する光カプラと、前記リング光路すなわちループ光路を構成する偏波面保存光ファイバと、位相変調手段と、前記リング干渉計のループ光路の途中に配置された検体を配置する検体配置部を有しており、前記リング干渉計のループ光路上において前記ループ光路の途中に偏光ビームスプリッタ(PBS)を設け、前記PBSを介して前記ループを構成する偏波面保存光ファイバの両端から前記PBSにそれぞれ直交する直線偏光を入射させ、45度偏光回転素子、4分の1波長板を含む偏光変換光学系を介して前記検体に互いに直交する円偏光を導き、前記検体の後段に4分の1波長板および反射ミラーを配置し、前記全反射ミラーで反射された前記直交円偏光が再び前記検体、前記偏光変換光学系、前記PBSを介して前記偏波面保存光ファイバの両端に結合し、前記検体に信号光が往復してダブルパスを形成し、リング光路を両方向に伝搬する光の位相差を測定することによって前記検体の旋光度を測定することを特徴とするダブルパス旋光度測定方法の発明である。
発明53を展開してなされた本発明の例としての第54の発明(以下、発明54という)は、発明53に記載の旋光度測定方法において、前記反射ミラーのかわりに前記検体の後段に配置された4分の1波長板で直線偏光化された光をレンズで短尺の編波面保存光ファイバの固有偏光軸に結合しその出射端面に全反射ミラーを設けたことを特徴とする旋光度測定方法の発明である。
課題を解決するためになされた本発明の例としての第55の発明(発明55という)は、発明1〜27のいずれか1項に記載の旋光度測定光学系の特徴を有する旋光度測定光学系の発明である。
課題を解決するためになされた本発明の例としての第56の発明(発明56という)は、発明1〜28のいずれかに記載の旋光度測定装置に用いることができる検体セルの発明で、前記検体セルのEBC注入口は前記EBC排出口よりセルの壁面の中央部に近い位置に配置されていることを特徴とする旋光度測定用の検体セルの発明である。
発明56を展開してなされた本発明の例としての第57の発明(以下、発明57という)は、発明1〜16のいずれかに記載の旋光度測定用の検体セルにおいて、前記検体セルのEBC排出口の圧力をEBC注入口に対して減圧状態にする手段を有することを特徴とする旋光度測定用の検体セルの発明である。
発明56,57を展開してなされた本発明の例としての第58の発明(発明58という)は、発明56,57に記載の旋光度測定用の検体セルにおいて、前記検体セルのEBCを収納する容積が0.1cc以下であることを特徴とする旋光度測定用の検体セルの発明である。
さらに、本発明は発明1〜58を展開して、多くの発明を提供することができる。偏光条件保存手段を備えた光路変更手段を前記検体セルの外壁に設けることができ、あるいは前記検体セルの内側に設けることができる。これらも本発明に含まれるもので、たとえば図10,図11を用いて後述するマルチパス対向コリメータ光学系に適用して装置の小型化、測定精度の向上を図ることができる。
本発明は、呼気を凝集する部分と検体の旋光度を計測する光学系部分をハイブリッド化する方法を採用することにより、呼気凝縮液のグルコース濃度を高精度に測定し血糖値を非侵襲で高精度に推定できる新規な旋光度測定装置を提供するもので、生体から採血することなしにその生体の血糖値を高精度に推定できるという極めて大きな効果を奏するものである。さらに具体的には、本発明は、第1に、被験者の針による採血に伴う煩わしさや苦痛がないこと、第2に、採血針の廃棄処理が不要で衛生的であること、第3に簡単に血糖値を測定でき、血糖値モニターが1日何回でもできるので糖尿病患者や健常者の健康管理などに使えることなど、従来では全く期待できなかった極めて大きな効果を奏するものである。そして、本発明の旋光度測定装置が一般家庭で使用されれば、現在世界的に増加している糖尿病患者数や糖尿病予備軍といわれる人々の数を大幅に減らすことができ、医療費を大幅に低減することができる。
本発明に係る一発明の実施の形態例におけるEBC生成部、EBC収集部、液送部および検体配置部の構成図である。 本実施の形態例としての旋光度測定装置におけるEBCの旋光度測定光学系の全体構成図である。 本実施の形態例としての旋光度測定システムに用いる対向偏光変換コリメータ光学系の構成図である。 本実施の形態例としての旋光度測定システムの全体構成図である。 本実施の形態例としての旋光度測定システムに用いるガラスパイプセル、および対向偏光変換コリメータの一部の構成を示す図である。 本実施の形態例における純水の旋光度測定結果の一例を示すグラフである。 本実施の形態例としてのグルコース溶液の旋光度測定結果の一例を示すグラフである。 (A)ば本実施の形態例としてのEBCと純水の旋光度測定結果の一例を示すグラフ図、(B)は本実施の形態例としてのEBCと純水の旋光度測定結果のもう一つの例を示すグラフ図である。 本実施の形態例としてのEBCの旋光度測定結果のもう一つの例を示すグラフ図である。 本実施の形態例としての旋光度測定装置に用いるマルチパス対向コリメータ光学系における偏光変換を説明するための概念図である。 本発明に係るマルチパス対向コリメータ光学系の第2の実施の形態例としての旋光度測定装置を説明する図である。 第2の実施の形態例としてのダブルパス対向コリメータ光学系を説明する図である。 本発明に係るダブルパス対向コリメータ光学系の第3の実施の形態例としての旋光度測定装置を説明する図である。 ビームウエストがΦ0.2mmのガウシアンビームのビーム径の距離依存性を示す計算結果のグラフ図である。 本発明に係る他の実施の形態例における検体セルの特に好ましい例を説明する図である。 本発明に係る他の実施の形態例としてのダブルパス対向コリメータ光学系を説明する図である。 本発明に係る更に他の実施の形態例としてのダブルパス対向コリメータ光学系を説明する図である。 本発明に係る更に他の実施の形態例としてのダブルパス対向コリメータ光学系を説明する図である。
1:冷却装置
2:EBC収集装置
3:冷却温度制御装置
4:検体(EBC,呼気凝縮液)
5−1,5−2,5−3,5−4,5−5、5−6:プラスティックパイプ
6:自動バルブ
7:フローシステムの制御部
8:ポンプ
9:純水タンクおよび純水
10:吸気口
11:ガラスパイプセル
12−1,44:EBC注入口
12−2:EBC排出口
13−1,13−2:ガラス板(オプティカルコンタクトによる接着)
14−1,14−2:信号光
15:ドレイン
16:光源(SLD)
17−1,17−2:第1および第2カプラ
18:光ファイバ偏光子
19−1,19−2,19−3:偏波面保存光ファイバ
20:光位相変調器
21−1,21−2:時計方向および反時計方向伝搬直線偏光
22−1,22−2:対向偏光変換コリメータ光学系
23:受光器
24:信号処理回路
25:位相変調信号
26−1,26−2:ファイバフェルール
27−1,27−2:偏光板
28−1,28−2,28−3:ファラデー回転素子
29−1,29−2、29−3,29−4:4分の1波長板
30−1,30−2,30−3,30−4,30−5:レンズ
31:ベース
32:V溝ホルダ
33−1,33−2:光コネクタ
34:光干渉系の一部分(リング以外の構成部品を含む)
35:パソコン
36:RS232Cケーブル
37−1、38−1:多重反射光学系への入射直線偏光
37−2,38−2:多重反射光学系からの出射直線偏光
39−1,39−2:偏光保存反射ミラー
40:偏光ビームスプリッタ(PBS)
41,45:全反射ミラー
42−1,42−2:右円偏光
43−1,43−2:左円偏光
46:偏光プリズム
47:2芯コリメータ
以下、図面を参照して本発明に係る一発明の実施の形態の例について説明する。なお、説明に用いる各図は本発明の例を理解できる程度に各構成成分の寸法、形状、配置関係などを概略的に示してある。そして説明の都合上、部分的に拡大率を変えて図示する場合もあり、本実施の形態例の説明に用いる図は、必ずしも実施例などの実物や記述と相似形でない場合もある。また、各実施の形態例において、説明で引用する図において、同様な構成成分については同一の番号を付けて示し、重複する説明を省略することもある。また、以下の本発明に係る実施の形態例の説明では、本実施の形態例の旋光度測定装置、旋光度測定システムに使用することができる旋光度測定方法、光学系に関しては説明の重複部分が多い。したがって、説明の重複を避けるため、誤解を生じないようにしつつ、特に言及せずに、光学系の説明で旋光度測定装置や旋光度測定方法の部分的説明を兼ねたり、その逆のこともある。
前記のように、呼気に含まれる旋光物質を測定する装置は現在存在せず、開発しようとする発想すらされていなかった。しかし、本発明者は、呼気に含まれる旋光物質を高い精度で測定することができれば、ヒトの血糖値の無侵襲での推定を可能にすることができるはずであるという期待から、呼気に含まれる旋光物質の測定精度の改善に関する詳細な検討を行った。その結果、ヒトの血糖値を無侵襲で推定できる可能性を見出し、本発明をなすに至った。以下、実施の形態例を参照しながらその詳細を説明する。
以下に図1〜図3を用いて本発明に係る一発明の実施の形態例を説明する。図1は本発明に係る一発明の実施の形態例におけるEBC生成部、EBC収集部、EBC液送部および検体配置部の構成図である。図1で被検者は呼気注入パイプ5−1に息を吹き込む。呼気注入パイプ5−1に吹き込まれた呼気はパイプ5−1を通って、冷却装置1で冷却され、結露したEBC(呼気凝縮液)がEBC収集部2に貯められる。図中の符号3は冷却温度制御部である。一定量のEBC4が収集部2に貯まると、自動バルブ6の電磁弁を切り替えフローシステムの制御部7によって検体セルを充填するのに十分な量のEBCをパイプ5−3によって収集部2から吸い上げ、パイプ5−5、セル注入部12−1を介してガラスパイプセル11を充填する。図1で符号14は検体4を両方向に伝搬する信号光である。
バッファ液9は純水を用い、検体セル11を洗浄する場合にはパイプ5−4、電磁弁6、パイプ5−5を介して検体セルに導かれる。純水を両方向に伝搬する光の位相差を測定し、その値を基準値としてEBCに切り替え、両方向に伝搬する信号光の位相差との差分を求め、EBCの旋光度を求める。
図2は本実施の形態例としての旋光度測定装置におけるEBCの旋光度測定光学系の全体構成図である。図2において、前記検体セル11が光ファイバリング干渉系のリング光路の中央部に配置されている。光源16は波長780nmを中心波長とするSLD(Super Luminescent Diord)である。光源16から発せられた信号光は第1の光カプラ17−1、偏光子18を経て第2の光カプラ17−2に導かれ、第2のカプラ17−2により偏波面保存光ファイバ19−1と19−2にそれぞれ直線偏光21−1、22−2に分岐される。分岐光である直線偏光21−1は第2のカプラの近傍に置かれた光位相変調器20により変調を受け、偏波面保存光ファイバ19−1から対向偏光変換コリメータ光学系22−1に、分岐光である直線偏光21−2は偏波面保存光ファイバ19−2から対向偏光変換コリメータ光学系22−1にそれぞれ導かれ、対向偏光変換コリメータ光学系22−1,22−2から出射され、それぞれ検体セル11の両端のガラス板13−1,13−2から検体4を通り、前記対向偏光変換コリメータ光学系の対向側のコリメータに入射してリング光路を伝搬する。ここでガラス板13−1,13−2はオプティカルコンタクトによって検体用のガラスパイプセル11に接着した。図2の旋光度測定光学系は偏波面保存光ファイバ19−1、対向偏光変換コリメータ光学系22−1,検体4,対向偏光変換コリメータ光学系22−2,偏波面保存光ファイバ19−2でリング光路を構成する。
検体セル11内のEBC4を伝搬しリング光路を両方向に伝搬した信号光は、第2のカプラ17−2、偏光子18、第1のカプラ17−1を介して受光器23で電気信号に変換される。信号処理回路24からは光位相変調器20に20KHzの変調信号25が印加されている。リング光路を両方向に伝搬する光の位相差を前記位相変調信号に同期した信号として抽出し、検体4の旋光度を測定できる。ここで用いた光ファイバ干渉系は、検体を検体配置部に配置した対向偏光変換コリメータ光学系をリング光路に挿入したことを除いて、非特許文献3に記載されている光ファイバジャイロに用いられているものと同じ方法を用いている。
リング光路の光ファイバ長は100m、光位相変調器20では信号処理回路21から約20KHzの正弦波変調信号25が印可されるシリンダー型PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)素子を用いて光ファイバ19−1を伝搬する信号光を位相変調している。非特許文献3に記載の光ファイバジャイロは、変調器を正弦波で変調し、受光部でその基本波、2倍波、4倍波成分を検出し、基本波と2倍波の振幅比の逆正接(tan−1)で位相差を、2倍波、4倍波成分の比で変調度を一定に制御する方式である。
図3は本実施の形態例としての旋光度測定システムに用いる対向偏光変換コリメータ光学系22−1,22−2の構成図で、偏波面保存光ファイバ19−1,19−2の先端部はそれぞれフェルール26−1,26−2で保持され、先端が8度の斜め研磨されている。偏波面保存ファイバ19−1の出射光は偏光板27−1、45度回転ファラデー素子28−1および4分の1波長板29−1を通りレンズ30−1でコリメートされて図で左側から信号光14−1として検体4を透過して偏波面保存光ファイバ19−2に光結合し、偏波面保存ファイバ19−2の出射光は偏光板27−2、45度回転ファラデー素子28−2および4分の1波長板29−2を通りレンズ30−2でコリメートされて図で右側から信号光14−2として検体4を透過して偏波面保存光ファイバ19−1に光結合する。なお、図では説明の都合上信号光14−1と信号光14−2を離して図示しているが、両者は同じ位置を互いに反対の方向に進行するビームである。
偏波面保存光ファイバ19−1の固有偏光軸と偏波面保存光ファイバ19−2の固有偏光軸が互いに直交するようにし、45度回転ファラデー素子28−1と28−2に同一規格のものを用いる。このようにファラデー素子および4分の1波長板を使うことによって検体4の中に互いに直交する円偏光を左右両方向に伝搬させることができる。さらに、本発明では偏光板と45度回転ファラデー素子と波長板と偏波面保存光ファイバの相対固有偏光軸を調整して前記リング光路を構成する偏波面保存光ファイバの中を左右両方向に伝搬する信号光が同一の固有偏光モードが伝搬するようにして前記偏波面保存光ファイバの部分では両方向に伝搬する信号光の位相差が発生せずに検体を左右両方向に伝搬する信号光の位相差のみを検出できるようにした。
図4は本実施の形態例としての旋光度測定システムの全体構成図である。検体セル11はステンレス製のV溝32の上に固定される。対向偏光変換コリメー22−1,22−2、セル11、V溝32はベース31上に配置され、調芯固定され、対向偏光変換コリメー22−1と22−2はセル11を介して調芯、結合されている。
符号34はリング干渉系のリング光路以外の部品で、すなわち図2の光源16、第1カプラ17−1、第2カプラ17−2、偏光子18、受光器23、信号処理回路24を含んでおり、パソコン35とRS232Cケーブル36で結ばれている。
図2では、偏光面回転素子として、検体4に一方の側から信号光としての偏光ビームを入射させたときには当該信号光の偏光面を当該信号光の進行方向に向かって時計回りまたは反時計回りに45度だけ回転させ、当該偏光面回転素子の他方の側から信号光として偏光ビームを入射させたときには当該信号光の偏光面を当該信号光の進行方向に向かって前記一方の側から入射させた場合とは逆方向にすなわち反時計回りまたは時計回りに45度だけ回転させるように作用する非相反光学素子である偏光面回転素子を用いた。このように作用する非相反光学素子である偏光面回転素子としての45度回転ファラデー素子を有する光ファイバ光学系としての偏光変換光学系を2つ用いて検体4を挟んで対向させた対向偏光変換コリメータ光学系の間に前記のように作成した検体4を配置し、以下に詳細に説明する本発明によって、従来は測定器の開発など発想すらされなかった呼気中のグルコースに関する情報を得ることができる旋光度測定装置の実現が可能になった。
図2の構成の測定回路はいわゆる位相変調方式光ファイバジャイロを基本としているが、本実施の形態例では位相変調方式光ファイバジャイロのリング光路の中央部近傍に対向偏光変換コリメータ光学系を設置したものである。位相変調方式光ファイバジャイロは慣性空間におけるリング光路の回転角速度を高精度に測定できるが偏光角の回転すなわち旋光度は原理的に測定できない。本実施の形態例の旋光度測定装置ではリング干渉計のリング光路の中に非相反光学系22−1と22−2のセットを設けることによって光ファイバジャイロの高感度位相計測特性を維持しつつ旋光度を測定できるようにした。なお図2においてはリング光路の偏波面保存光ファイバの半分の長さをそれぞれ逆方向に巻いて回転角速度を検出しないように工夫した。本実施の形態例のリング干渉計の光路に使用している偏波面保存光ファイバにはコアが楕円の光ファイバを用いたが、いわゆるコアに異方性の応力を印加した構造の光ファイバも使用することができる。
もし検体セル11内の検体4に旋光性があれば、検体を伝搬する互いに直交する左右円偏光の間に位相差が発生する。公知のように、前記のように発生する位相差は直線偏光が検体4を通過するときに受ける旋光角度の2倍である。発生する位相差は検体4の比旋光度、波長、温度、検体長などに依存する。発生する位相差が小さい場合には検体長を長くする必要がある。実験では検体セル11の長さを10cmとした。
図5は本実施の形態例としての旋光度測定システムに用いるガラスパイプセル、および対向偏光変換コリメータの一部の構成を写真として示した図である。
図6は本実施の形態例としての純水の旋光度測定結果の一例を示すグラフ図で、縦軸Yはグルコース濃度(単位:g/dL)、横軸Tは時間である。横軸のフルスケールは1分である。すなわち図6は純水の場合のグルコース濃度の時間特性を示しており、グラフは測定記録時間中全体にわたって縦軸の値が0の位置になっており、純水中のグルコース濃度が測定記録時間中において0g/dLであることを示している。図2の測定系において、検体セル11の入出力部に信号光ビーム14−1,14−2と直角方向に信号光ビームの入出射角度と位置を微調整する機構を付加した。この機能によって純水の場合のグルコース濃度をパソコンの出力画面を見ながらマニュアル式に0に調整できる。これを検体4の測定におけるグルコース濃度の基準に用いることができる
図7は本実施の形態例としての旋光度測定装置を用いて測定した0.1g/dLのグルコース溶液と純水の旋光度測定結果を示すグラフの一例で、縦軸Δθは位相差(単位:度)、横軸は図6の場合と同様で、フルスケールは1分である。図7の例では、グラフの時間軸である横軸の中央付近で検体をグルコース溶液から純水に切り替えている。
その結果、検体4が0.1g/dLのグルコースの場合、位相差が0.1度として測定されることがわかった。
波長780nmにおけるセル長=10cmの場合のグルコース濃度が0.1g/dLの場合の旋光度の理論値はおよそ0.05度であり、左右円偏光の位相差はその2倍の0.1度である。すなわち、実験はこれにほとんど一致していることを示した。
このようにセル長が100mmの場合には旋光による左右両回り光の位相差とグルコース濃度は値が一致する。従って、以下の測定データでは旋光物質の純水との位相差(度)と濃度(mg/dL)は区別しない。
図8の(A)に示すのは本実施の形態例としてのEBCの旋光度測定結果の一例を示すグラフで、縦軸Yはグルコース濃度(単位:g/dL)、横軸Tは時間である。EBC100は従来の採血方式の血糖値計で測定した血糖値が100mg/dLである被検者のEBCの位相差を意味する。純水とEBC100の濃度差は0.01g/dLであった。なお図8の(A)と図8の(B)と図9ではEBC100のレベルを基準として測定している。
図8の(B)に示すのは本実施の形態例としてのEBCの旋光度測定結果のもうひとつの測定例を示すグラフで、縦軸と横軸は図8(A)の場合と同じである。純水と血糖値の高い被検者のEBC326の濃度差は0.0345g/dLであった。
図9は図8(A)、(B)で用いたEBC100、EBC326と純水と濃度差を示す結果である。この結果、EBCの旋光度すなわち濃度は従来の血糖値計で測定された値のおよそ10分の1であることが実験的に明らかになった。
表1は本実施の形態例によるEBCの旋光度測定結果と従来の採血方式による血糖値測定結果の比較実験結果である。実験は、同一被験者について食前、食後30分、食後60分に採取したEBCを用いて、本発明の旋光度測定装置(干渉計方式)を用いて測定した位相差とそれぞれの時間に従来の採血方式で測定した血糖値の関係を比較した。測定結果は、従来の採血方式で測定した場合には、それぞれ、食前の値が254mg/dL、食後30分の値が323mg/dL、食後60分の値が395mg/dL、本発明の旋光度測定装置を用いてEBCを測定した場合には、それぞれ、食前の値が0.026度、食後30分の値が0.033度、食後60分の値が0.038度であった。その結果、本実験においてもEBCには血液のおよそ10分の1の旋光物質が含まれているという結果が得られた。表1の実験と同様にして、血糖値が100mg/dLと正常範囲の被検者に対しても測定を行ったが、この場合にもEBCには血液のおよそ10分の1のグルコースが含まれていることが判った。
Figure 2012070646
本発明者は多くの被検者に関して、本発明の旋光度測定装置を用いて測定したEBCに起因する前記位相差と従来の採血方式で測定した血糖値の測定結果を対応させることができるデータテーブルを各被検者毎と健常者と病状の程度毎とに関して作成し、対応データテーブルとして前記リング干渉計の信号処理回路のメモリーに収納し、本実施の形態例の旋光度測定装置を用いて測定したEBCに起因する前記位相差から被検者の血糖値の推定をできる旋光度測定装置を作成した。さらに、本実施の形態例としての旋光度測定装置では、前記対応データテーブルを被験者自身が測定して作成し、あるいは専門家などに測定してもらって作成し、旋光度測定装置の適切な部分のメモリーや各自のUSBなどの記憶手段の如き外部記憶デバイスに入力し、使用できるようにした。これらの本発明の旋光度測定装置は、糖尿病患者や糖尿病予備軍と呼ばれる人々の健康管理に極めて顕著な効果を発揮することができるとともに、使い易い健康管理機器として広く使うことができるものである。
なお非特許文献2にはEBCに含まれるグルコース濃度が健常者の血液に含まれる濃度である0.1g/dLのおよそ7%であることが化学的に示されている。本発明者の実験ではこの文献の結果とやや異なる結果ではあるが血糖値の正常、異常は極めて高い精度で推定できることがわかった。
本実験における780nmのSLD光源出力と損失レベルはおおよそ以下の通りであった。
光源出力:〜1mW
光干渉系損失:〜10dB(カップラ6dB,偏光子3dB,その他1dB)
対向偏光変換コリメータセットの損失:7dB
全体で損失は17dBとなり受光レベルは20μWであった。
前記実験におけるEBCの収集レートは通常1分間で0.3ccであった。EBCの収集はできるだけ短時間で行うことが被検者の負担軽減になる。実験では検体セル11には内径が1mmのパイプを用いた。このようにすれば正味で0.075ccあれば計測できることになる。すなわち正味のEBCは15秒程度で採取できる。EBC収集のために、呼気収集用のパイプなどに断続的に約1分間息を吹き込んでEBCを生成することはそれほど難しくない被験者は多いが、それができにくい患者も多い。従って、EBCを生成するために呼気収集用のパイプなどに息を吹き込む時間は30秒以下にすることが好ましく、20秒以下にすることがより好ましい。このように検体セルの内径は小さいほどEBCの採取が短時間で済む。このような観点から検体セルの容積は0.1cc以下が望ましい。
実験で検体部に泡が混入すると対向偏光変換コリメータ光学系22−1と22−2の結合がとれないことがわかった。この対処法としては本発明EBC注入口12−1とEBC排出口12−2が前記パイプの最端部にほぼ垂直に配置することが有効であった。
また、本実施の形態例において、前記対向偏光変換コリメータを、偏波面保存光ファイバの出射端にレンズと偏光子とファラデー回転素子と4分の1波長板を配置した偏光変換コリメータを検体部を挟んで信号光の光路において対向させて配置した光学系(以下、対向偏光変換コリメータセットという)を1つ以上用いており、前記対向偏光変換コリメータセットでは両端の前記偏波面保存光ファイバから出射される信号光が同一の固有直線偏光モードであり、前記検体部を伝搬するように両方のコリメータから出射される偏光がそれぞれ互いに直交する円偏光であるような対向偏光変換コリメータにすることができる。このようにすることにより温度変化により位相差が発生することを防ぐことができ、一層正確に血糖値を推定できる旋光度測定装置を実現することができる。
図10は本実施の形態例としての旋光度測定装置に用いるマルチパス対向コリメータ光学系における偏光変換を説明するための図である。図10で、入射直線偏光37−1は偏光変換光学系22−1で検体4に入射する右円偏光42−1となり、対向コリメータ光学系22−1と22−2の間を伝搬して検体4に入射して検体4を透過することを繰り返し、検体4からの出射右円偏光42−2として偏光変換光学系22−2で直線偏光化され、出射直線偏光37−2となる。同様に、入射直線偏光38−1は偏光変換光学系22−2で左円偏光43−1となり、対向コリメータ光学系を伝搬して左円偏光43−2として検体4から出射し、偏光変換光学系22−1で直線偏光化され、出射直線偏光38−2となる。そして、図10のマルチパス対向コリメータ光学系を図11のリング光路に挿入したとき、直線偏光37−1と直線偏光38−2は同一固有偏光モードで光ファイバ19−2をそれぞれ左回り信号光と右回り信号光として伝搬するようにし、直線偏光37−2と直線偏光38−1は同一固有偏光モードで光ファイバ19−1をそれぞれ左回り信号光と右回り信号光として伝搬するようにして、本発明の旋光度測定装置の一部を構成することができる。
本発明の実施の形態例としての旋光度測定装置における検体は種々の形態をとり得る。検体は、気体たとえば空間に吐き出された呼気の場合もあり、容器の中に注入された呼気の場合もあり、容器に収納された気体を溶け込ませた水溶液の場合もあり、糖質のように旋光物質を生成する薬品を含む水溶液の場合もある。容器を透明容器にすることにより容器の外側に前記4分の1波長板を表面に設けたミラーのような光路変更手段を配置し、容易に装置を作成することができる。また、光路変更手段を容器の内側に形成することができ、小型化を図ることができる。図10で符号39−1と39−2は光路変更手段としての偏光保存ミラーで、反射による偏光状態の変化を防いでいる。
図11は本発明に係る第2の実施の形態例としての旋光度測定装置を説明する図で、光ファイバリング干渉系のリング光路の光路中に前記マルチパス対向コリメータ光学系を設けた例である。図11に示す第2の実施の形態例の旋光度測定装置は、いわゆる光ファイバリング干渉系、すなわち光ファイバジャイロのループに前記のマルチパス対向コリメータ光学系を挿入して、検体4の内部を両方向に伝搬する左右円偏光の位相差を位相変調方式の光ファイバリング干渉系で計測するものである。このようにマルチパス光学系を有する旋光度測定装置は検体量が豊富に収集でき、装置の小型化と高感度化が必要な場合に有効である。
図12は本発明に係る第2の実施の形態例旋光度測定装置に用いるダブルパスコリメータ光学系における偏光変換を説明するための図である。すなわちリングを構成する偏波面保存光ファイバ19−1,19−2からレンズ30−3,30−4を介してコリメート光を作りそれぞれ直交する直線偏光(LP)を偏光ビームスプリッタ40に導く。すなわち偏波面保存光ファイバ19−1から出射したLPは偏光ビームスプリッタ40を透過し、偏波面保存光ファイバ19−2から出射したLPは偏光ビームスプリッタ40で反射する。これらの直交するLPは45度偏光面回転素子としてのファラデー回転素子28−3、4分の1波長板29−3を介してガラスセル11に収納されている検体4を伝搬し、進相軸が偏光面回転素子28−3と90度異なる4分の1波長板29−4、レンズ30−5を介して偏波面保存光ファイバ19−3の固有偏光軸に結合され前記偏波面保存光ファイバ19−3の終端部に設けた全反射ミラー41で反射される。
全反射ミラー41で反射された光は図12で左方向にレンズ30−5、波長板29−4、ガラスセル11に収納されている検体4、4分の1波長板29−3、45度偏光回転素子28−3を介して偏波面保存光ファイバ19−2から入射した光は偏波面保存光ファイバ19−1に、偏波面保存光ファイバ19−1から入射した光は偏波面保存光ファイバ19−2にそれぞれ入射し、入出射偏光を同一の直偏偏光モードとして偏波面保存光ファイバ19−1,19−2を伝搬していくことになる。ここで、偏波面保存光ファイバ19−1から出た光は前記検体を右(左)円偏光で往復し、偏波面保存光ファイバ19−2から出た光は前記検体を左(右)円偏光で往復するので、リング光路を両方向に伝搬する光の位相差を測定することによって前記検体の旋光度を測定できることになる。
図13は本発明に係るダブルパスコリメータ光学系の第3の実施の形態例としての旋光度測定装置を説明する図である。3パス以上のマルチパスの場合にはビームが拡がるため検体量の容積が増えるという難点があるが、ダブルパスの場合には同一の検体を信号光が往復するので検体量が少なくて済む。さらに図12、図13の場合、検体を透過した信号光は一旦レンズで光ファイバに入射され、再び同じファイバの入射端から出射されるため、往復してもビームは広がらないというメリットがあり、さらに検体量が少なくて済むことになり、EBCの採取時間の短縮が可能となる。
また図13の測定装置では反射ミラー41は必要とするがファラデー素子は一つで済むというメリットがある。
試算例として以下の条件にて検討を行った。
セル口径:Φ0.5mm
セル長:25〜100mm
媒質屈折率;1.33
入射側ビームウエスト半径:2.5μm(NA=0.1)
設計波長:780nm
上記条件でファイバ出射光をガウシアンビームと近似して計算を行った。
ケラレが生じないビーム径はガウシアンビーム径(強度がeの2乗分の1に落ちる径)を1.3倍した範囲であり、光エネルギーの99%が含まれる。余裕を見て1.5倍とするとケラレの生じない最大ビーム半径は以下のようになる。
0.5÷1.5÷2=167μm
ビーム半径を0.1mmから0.01mmステップで変化させたときの計算結果を図14に示す。この計算結果よりビームウエスト半径は100mm程度の場合が妥当で、セル出射端でのビーム半径は137μmであり上記の最大ビーム半径より小さいためケラレずに光を透過させることができる。
ダブルパス光学系でセル長を50mm、セル内径をΦ0.5mmとすれば、検体セルの内容積は約0.01ccとなり、数秒間のEBC採取でセルをEBCで充填できることになり、検者の負担が軽減されるとともに短時間でのEBCの旋光度の計測が可能になる。
図15は本発明に係る他の実施の形態例における検体セルの特に好ましい例を説明する図で、検体セルの中央部近傍にEBC注入口44を設け、EBC注入口44にEBCを垂らし、毛細管現象でセルをEBCで充填する方法および/または図の両端部に設けた排出口12−2から吸気しながらセルをEBCで充填する方法を用いることにより、被検者の負担軽減と測定時間の短縮を図ることができる。この実験では予め採取したEBCをEBC注入口44から注いだ。なお、EBC注入口をセル両端部としEBC注入口の反対の端部から吸気することもできる。
例えば、図15の検体セルのセル長を50mm、セル内径をΦ0.5mmとすれば、検体セルの内容積は0.01ccとなり、検体セルを満たすのに必要なEBCの採取時間は数秒間で済む。この検体セルを本発明の前記ダブルパス光学系に用いて呼気の旋光度を測定すれば、被検者の負担を軽くして、短時間で正確なEBCの旋光度測定を行うことができる。
前記の実験や考察で健常者のEBCの位相差はおおよそ0.01度、旋光物質の濃度は0.01g/dLに対応する。従って測定系の精度はその10〜30分の1以下とする必要がある。従って必要な位相差の測定精度は0.001〜0.0003度となる。当初セル形状を矩形にして実験を行ったが、セル上部の温度を手を近づける程度変化させただけで対向光学系の結合損失が20dB以上も変化した。これはセルの上部と下部の温度差ができ、セル上部の検体液の屈折率が変化し、ビームが屈折したものと考えた。この経験から、セルをパイプ状にしてV溝におくことによってセル周囲の温度変化があっても検体液の屈折率の部分的変化を防ぐことができた。すなわち、セルの形状はパイプが最適である。
図16は本発明に係る他の実施の形態例としてのダブルパス偏光変換光学系を説明する図で、前記発明26を例示した例である。
図16は、図12で説明したダブルパスコリメータ光学系のレンズ30−5と偏波面保存光ファイバ19−3およびその終端部に設けた全反射ミラー41の代わりに全反射ミラー45を配置したもので、前記直交するLPは45度偏光面回転素子としてのファラデー回転素子28−3、4分の1波長板29−3を介してガラスセル11に収納されている検体4を伝搬し、4分の1波長板29−4を通り、全反射ミラー45で反射される。全反射ミラー45で反射された光は、図で左方向に波長板29−4、ガラスセル11に収納されている検体4、4分の1波長板29−3、45度偏光回転素子28−3を介して偏波面保存光ファイバ19−2から入射した光は偏波面保存光ファイバ19−1に、偏波面保存光ファイバ19−1から入射した光は偏波面保存光ファイバ19−2にそれぞれ入射し、入出射偏光を同一の直偏偏光モードとして偏波面保存光ファイバ19−1,19−2を伝搬していくことになる。ここで、偏波面保存光ファイバ19−1から出た光は前記検体を右(左)円偏光で往復し、偏波面保存光ファイバ19−2から出た光は前記検体を左(右)円偏光で往復するので、リング光路を両方向に伝搬する光の位相差を測定することによって前記検体の旋光度を測定できることになる。
図17、図18は本発明に係る更に他の実施の形態例としてのダブルパスコリメータ光学系を説明する図である。
図17は本発明に係るさらに他の実施の形態例のダブルパス偏光変換光学系の変形例で、検体4を図で左方向へ通過した信号光の空間光を一度レンズで集光し、4分の1波長板を経て、集光点に全反射ミラーを配置して信号光を折り返すいわゆるキャッツアイタイプにしたものである。4分の1波長板はキャッツアイの入射側に配置してもよい。本例では、入射側のコリメータに最大結合するようにミラーの位置を調整した。
図18はダブルパス偏光変換光学系の更に他の実施の形態例であるもう1つの変形例で、2芯コリメータと偏光プリズムを用いる方法である。この場合にも、リング光路を伝搬する右回り光と左回り光は、それぞれ検体を右(左)円偏光と左(右)円偏光で往復する。
以上のように各発明の実施の形態例のEBCの旋光度測定装置および旋光度測定システムに用いることができる旋光度測定装置は、無侵襲で血糖値を推定することができることが実験的に証明された。またEBC以外にも医療やバイオ分野における超微量の旋光成分を含有する検体用の旋光度測定装置として用いて大きな効果を発揮することができるものである。
以上、各発明の実施の形態例本発明のEBC発生装置、同収集装置、同液送装置、旋光度測定装置、対向偏光変換コリメータ光学系、旋光度測定方法を図を参照しながら説明したが、本発明の実施の形態例の前記各構成は、それぞれ単独で用いても本発明の効果を発揮することができ、種々組み合わせても本発明の効果を発揮することができるものである。
なお、本発明は以上の各実施の形態例及び図面などに狭く限定されるものでなく、本発明の技術思想に基づいて多くのバリエーションを可能とするものである。
本発明の旋光度測定装置はEBCや超微量な旋光性を有する検体の旋光度を高精度に測定できるので医療分野、健康機器分野、農業分野、食品分野などにおいて広く利用できるものである。特に、医療分野、健康機器分野などにおいては、無侵襲で血糖値を推定できるので、第1に、被験者が採血の痛みから解放されること、第2に、採血しないので衛生的であることに加えて採血器具等を介する病気の感染が防げること、第3に、注射針や酵素などの廃棄物がでないこと、第4に、消耗品のコスト(医療費)が不要であること等の多大な効果を奏するものである。

Claims (58)

  1. 旋光度測定光学系を有し、それを用いて検体の旋光度を測定することができる旋光度測定装置であって、前記旋光度測定装置は、呼気から呼気凝縮液(以下、EBCという)を生成するEBC生成部と前記EBC生成部で生成したEBCを収集するEBC収集部とEBC収集部から検体部へのEBC液送系と前記旋光度測定光学系および信号処理系を有しており、前記旋光度測定光学系はリング光路の一部にリング光路の一部を構成するように挿入した検体配置部を有する光リング干渉系を有しており、前記光リング干渉系は前記リン光路に挿入され前記検体配置部を挟んで対向配置された対向偏光変換光学系を有しており、前記リング光路は、前記EBC収集部で収集したEBCを前記検体配置部に配置した検体セルに収納して検体として配置した時に、前記検体配置部に配置した前記検体に、互いに異なる方向に進行し、かつ、互いに直交する円偏光を前記検体の前記互いに異なる二つの方向から入射させることができるとともに、前記検体を通った前記互いに異なる方向に進行し互いに直交する円偏光を前記リング光路を構成する光ファイバに光結合させて前記リング光路を伝搬させることができるように構成されており、前記光リング干渉系は前記検体に起因して生じる前記互いに直交する円偏光の位相差を測定することによって前記検体に含まれるグルコースに関する情報を測定することができる光学計測部を有していることを特徴とする旋光度測定装置。
  2. 請求項1に記載の旋光度測定装置において、前記検体がリング干渉系のリング光路の途中に挿入された対向偏光変換光学系の対向レンズ間に配置されていることを特徴とする旋光度測定装置。
  3. 請求項2に記載の旋光度測定装置において、前記対向偏光変換光学系は、光ファイバの端面の近傍の光路上で光ファイバ端面と前記検体の間に少なくともレンズと偏光子と、一方の側から信号光としての偏光ビームを入射させたときには当該信号光の偏光面を当該信号光の進行方向に向かって時計回りまたは反時計回りに所定角度だけ回転させ、当該偏光面回転素子の他方の側から信号光としての偏光ビームを入射させたときには当該信号光の偏光面を当該信号光の進行方向に向かって前記一方の側から入射させた場合とは逆方向に所定角度だけ回転させるように作用する非相反素子である偏光面回転素子と、4分の1波長板が配置されている光ファイバ光学系が光路上で前記検体配置部を挟んで対向している対向光ファイバ光学系であることを特徴とする旋光度測定装置。
  4. 請求項3に記載の旋光度測定装置において、前記リング干渉計のリング光路すなわちループ光路上において、前記ループ光路の途中に偏光ビームスプリッタ(PBS)を設け、前記PBSを介して前記ループを構成する偏波面保存光ファイバの両端から前記PBSにそれぞれ直交する直線偏光を入射させ、45度偏光面回転素子、4分の1波長板を含む偏光変換光学系を介して前記検体に直交する円偏光を導き、前記検体の後段に4分の1波長板および反射ミラーを配置し、反射された前記直交円偏光が再び前記検体、前記偏光変換光学系、前記PBSを介して前記偏波面保存光ファイバの両端に結合し、前記検体に信号光が往復しダブルパスを形成していることを特徴とする旋光度測定装置。
  5. 請求項4に記載の旋光度測定装置において、前記反射ミラーのかわりに前記検体の後段に配置された4分の1波長板で直線偏光化された光をレンズで短尺の編波面保存光ファイバの固有偏光軸に結合しその出射端面に全反射ミラーを設けたことを特徴とする旋光度測定装置。
  6. 請求項3に記載の旋光度測定装置において、前記リング光路すなわちループ光路を構成する光ファイバが偏波面保存光ファイバで、前記対向偏光変換光学系は、前記検体配置部に配置した前記検体に、互いに異なる方向に進行し、かつ、互いに直交する円偏光を前記検体の前記互いに異なる二つの方向から入射させることができ、前記検体を通った前記互いに異なる方向に進行し互いに直交する円偏光を前記リング光路を構成する光ファイバに光結合させて前記リング光路を伝搬させることができるように構成されているとともに、前記対向配置された双方の偏光変換光学系の間に光路上において前記検体配置部を挟んで互いに対向するように配置され信号光が前記検体配置部の検体に信号光を複数回入出射させるマルチパス対向コリメータ光学系を有しており、前記マルチパス対向コリメータ光学系は、対向する偏波面保存光ファイバの各先端部にレンズ、偏光子、非相反偏光面回転素子、偏光変換素子を含む構成のコリメータの対の間に、光路変更手段を有する光学部を設けてマルチパスを形成していることを特徴とする旋光度測定装置。
  7. 請求項6に記載の旋光度測定装置において、前記光路変更手段を有する光学部が対向して配置された多重反射光学部を有していることを特徴とする旋光度測定装置。
  8. 請求項7に記載の旋光度測定装置において、前記多重反射光学部が偏光条件保存手段を有している多層膜ミラーであることを特徴とする旋光度測定装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の旋光度測定装置において、前記旋光度測定装置がEBCを含む前記検体を前記検体配置部に配置した場合と前記検体の代わりに純水または濃度が既知のグルコース溶液を前記検体配置部に配置した場合との前記互いに直交する円偏光の位相差の変化を測定することによって前記EBCに含まれるグルコースに関する情報を得ることができることを特徴とする旋光度測定装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の旋光度測定装置において、前記旋光度測定装置は前記位相差と血糖値濃度もしくはグルコース濃度とを対応させることができる対応データテーブルを有していることを特徴とする旋光度測定装置。
  11. 請求項10に記載の旋光度測定装置において、前記対応データテーブルが装置の入力部からおよび/あるいは装置の外部からおよび/あるいはプログラムによって変更することができることを特徴とする旋光度測定装置。
  12. 請求項3〜11のいずれか1項に記載の旋光度測定装置において、前記偏光面回転素子がファラデー回転素子であることを特徴とする旋光度測定装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の旋光度測定装置において、前記対向偏光変換光学系が対向偏光変換コリメータ光学系であることを特徴とする旋光度測定装置。
  14. 請求項13に記載の旋光度測定装置において、前記対向偏光変換コリメータは、偏波面保存光ファイバの出射端にレンズと偏光子とファラデー回転素子と4分の1波長板を配置した偏光変換コリメータを検体部を挟んで信号光の光路において対向させて配置した光学系(以下、対向偏光変換コリメータセットという)を1つ以上用いており、前記対向偏光変換コリメータセットでは両端の前記偏波面保存光ファイバから出射される信号光が同一の固有直線偏光モードであり、前記検体部を伝搬するように両方のコリメータから出射される偏光がそれぞれ互いに直交する円偏光であるような対向偏光変換コリメータであることを特徴とする旋光度測定装置。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の旋光度測定装置において、前記旋光度測定装置は、光源から発せられた信号光としてのレーザ光を第1の光カプラ、偏光子を介して第2の光カプラに導き、前記第2のカプラにより分岐した信号光を、主として偏波面保存光ファイバから成るリング光路の途中に前記対向偏光変換コリメータ光学系を接続して構成したリング光路に当該リング光路を両方向に伝搬する信号光として分岐し、前記リング光路の第2のカプラの近傍に光位相変調器を設け、前記リング光路を両方向に伝搬する前記信号光を前記第2のカプラ、前記偏光子、前記第1のカプラを介して受光器および信号処理回路に導き、前記リング光路を両方向に伝搬する信号光の位相差を前記位相変調信号に同期した信号として抽出し、検体の旋光度を測定して検体の糖濃度を推定することを特徴とする旋光度測定装置。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の旋光度測定装置において、前記第1のカプラが光サーキュレータであることを特徴とする旋光度測定装置。
  17. 請求項1〜16のいずれか1項に記載の旋光度測定装置において、前記旋光度測定装置が前記検体部の伝搬信号光に対する角度を微調整する機構部を有していることを特徴とする旋光度測定装置。
  18. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の旋光度測定装置において、前記検体配置部の信号光が透過する検体部分の体積が0.1cc以下であることを特徴とする旋光度測定装置。
  19. 請求項1〜18のいずれか1項に記載の旋光度測定装置において、前記検体セルが、両端のガラス板がオプティカルコンタクトで検体セルに接着され、EBC注入口とEBC排出口を有するガラスのセルであり、前記EBC注入口は当該検体セルにEBCを供給するパイプの最端部に、前記EBC排出口は当該検体セルからEBCを排出するパイプの最端部にそれぞれ信号光の光路に垂直に配置されていることを特徴とする旋光度測定装置。
  20. 請求項1〜19のいずれか1項に記載の旋光度測定装置において、前記検体セルが、両端のガラス板が接着剤で固定されたEBC注入口とEBC排出口を有したプラスチックのセルであり、前記EBC注入口とEBC排出口が前記パイプの最端部にかつ信号光の光路に対してほぼ垂直に配置されていることを特徴とする旋光度測定装置。
  21. 請求項1〜20のいずれか1項に記載の旋光度測定装置において、前記検体セルのEBC注入口は前記EBC排出口よりセルの壁面の中央部に近い位置に配置されていることを特徴とする旋光度測定装置。
  22. 請求項1〜21のいずれか1項に記載の旋光度測定装置において、前記検体セルのEBC排出口の圧力をEBC注入口に対して減圧状態にする手段を有することを特徴とする旋光度測定装置。
  23. 請求項1〜22のいずれか1項に記載の旋光度測定装置において、前記検体セルのEBCを収納する容積が0.1cc以下であることを特徴とする旋光度測定装置。
  24. 請求項1〜23のいずれか1項に記載の旋光度測定装置において、前記EBC生成部は呼気を通過させるパイプと前記パイプ内の呼気を0度Cから5度Cの温度範囲で冷却する冷却手段を有しておりEBC収集部までEBCが流動するプラスチックパイプを配置していることを特徴とする旋光度測定装置。
  25. 請求項24に記載の旋光度測定装置において、前記旋光度測定装置は、前記EBC収集部から前記検体を収納するガラスパイプまでの間がプラスティックパイプで結ばれており、前記収集部から前記検体を収納するガラスパイプまでの間の容積が予め一定量に設定され前記容積を考慮してEBC収集部のEBCを前記検体を収納するガラスパイプまで液送するように構成されていることを特徴とする旋光度測定装置。
  26. 左右両回り光の位相差を測定する光ファイバリング干渉計を用いて検体の旋光を測定することができる旋光度測定装置において、前記旋光度測定装置は、その構成要素として、少なくとも、光源からの光をリング光路に分岐する光カプラと、前記リング光路すなわちループ光路を構成する偏波面保存光ファイバと、位相変調手段と、前記リング干渉計のループ光路の途中に配置された検体を配置する検体配置部を有しており、前記リング干渉計のループ光路上において前記ループ光路の途中に偏光ビームスプリッタ(PBS)を設け、前記PBSを介して前記ループを構成する偏波面保存光ファイバの両端から前記PBSにそれぞれ直交する直線偏光を入射させ、45度偏光回転素子、4分の1波長板を含む偏光変換光学系を介して前記検体に互いに直交する円偏光を導き、前記検体の後段に4分の1波長板および反射ミラーを配置し、前記全反射ミラーで反射された前記直交円偏光が再び前記検体、前記偏光変換光学系、前記PBSを介して前記偏波面保存光ファイバの両端に結合し、前記検体に信号光が往復してダブルパスを形成し、リング光路を両方向に伝搬する光の位相差を測定することによって前記検体の旋光度を測定することを特徴とするダブルパス旋光度測定装置。
  27. 請求項26に記載の旋光度測定装置において、前記反射ミラーのかわりに前記検体の後段に配置された4分の1波長板で直線偏光化された光をレンズで短尺の編波面保存光ファイバの固有偏光軸に結合しその出射端面に全反射ミラーを設けたことを特徴とする旋光度測定装置。
  28. 呼気から呼気凝縮液(以下、EBCという)を生成するEBC生成部と前記EBC生成部で生成したEBCを収集するEBC収集部とEBC収集部から検体部への液送系および旋光度測定光学系および信号処理系を有する旋光度測定システムを用いて検体の旋光度を測定することができる旋光度測定方法であって、前記旋光度測定方法は前記EBC生成部とEBC収集部を用いてEBCを収集する工程と、前記液送系を介して検体配置部に検体としてのEBCを供給する工程と前記旋光度測定光学系を用いて検体の旋光度を測定する工程を有しており、前記旋光度測定光学系はリング光路の一部にリング光路の一部を構成するように挿入した検体配置部を有する光リング干渉系を有しており、前記旋光度測定光学系の前記リング光路は、前記EBC収集部で収集したEBCを前記検体配置部に配置した検体セルに収納して検体として配置した時に、前記検体配置部に配置した当該検体に互いに異なる方向に進行し、かつ、互いに直交する円偏光を前記検体の互いに異なる二つの方向から入射させることができるとともに前記検体を通った前記互いに異なる方向に進行し互いに直交する円偏光を前記リング光路を構成する光ファイバに光結合させて前記リング光路を伝搬させることができるように構成されており、前記光リング干渉系は前記検体に起因して生じる前記互いに直交する円偏光の位相差を測定することによって前記検体に含まれるグルコースに関する情報を測定することができる光学計測部を有していることを特徴とする旋光度測定方法。
  29. 請求項28に記載の旋光度測定方法において、前記旋光度測定光学系がEBCを含む前記検体を前記検体配置部に配置した場合と前記検体の代わりに純水または濃度が既知のグルコース溶液を前記検体配置部に配置した場合との前記互いに直交する円偏光の位相差の変化を測定することによって前記EBCに含まれるグルコースに関する情報を得ることができる光学系であることを特徴とする旋光度測定方法。
  30. 請求項28または29に記載の旋光度測定方法において、旋光度測定方法が前記位相差と血糖値濃度もしくはグルコース濃度とを対応させることができる対応データテーブルを用いる工程を有していることを特徴とする旋光度測定方法。
  31. 請求項30に記載の旋光度測定方法において、前記対応データテーブルを変更することができる変更手段を用いることを特徴とする旋光度測定方法。
  32. 請求項28〜31のいずれか1項に記載の旋光度測定方法において、前記光学系は前記検体がリング干渉系のリング光路の途中に挿入された対向偏光変換光学系の対向レンズ間に配置されている光学系であることを特徴とする旋光度測定方法。
  33. 請求項28〜32のいずれか1項に記載の旋光度測定方法において、前記対向偏光変換光学系は、光ファイバの端面の近傍の光路上で光ファイバ端面と前記検体の間に少なくともレンズと偏光子と、一方の側から信号光としての偏光ビームを入射させたときには当該信号光の偏光面を当該信号光の進行方向に向かって時計回りまたは反時計回りに所定角度だけ回転させ、当該偏光面回転素子の他方の側から信号光としての偏光ビームを入射させたときには当該信号光の偏光面を当該信号光の進行方向に向かって前記一方の側から入射させた場合とは逆方向に所定角度だけ回転させるように作用する非相反素子である偏光面回転素子と、4分の1波長版が配置されている光ファイバ光学系が光路上で前記検体配置部を挟んで対向している対向光ファイバ光学系であることを特徴とする旋光度測定方法。
  34. 請求項33に記載の旋光度測定方法において、前記偏光面回転素子がファラデー回転素子であることを特徴とする旋光度測定方法。
  35. 請求項28〜34のいずれか1項に記載の旋光度測定方法において、前記対向偏光変換光学系が対向偏光変換コリメータ光学系であることを特徴とする旋光度測定方法。
  36. 請求項35に記載の旋光度測定方法において、前記対向偏光変換コリメータは、偏波面保存光ファイバの出射端にレンズと偏光子とファラデー回転素子と4分の1波長板を配置した偏光変換コリメータを検体部を挟んで信号光の光路において対向させて配置した光学系(以下、対向偏光変換コリメータセットという)を1つ以上用いており、前記対向偏光変換コリメータセットでは両端の前記偏波面保存光ファイバから出射される信号光が同一の固有直線偏光モードであり、前記検体部を伝搬するように両方のコリメータから出射される偏光がそれぞれ互いに直交する円偏光であるような対向偏光変換コリメータであることを特徴とする旋光度測定方法。
  37. 請求項28〜36のいずれか1項に記載の旋光度測定方法において、前記旋光度測定光学系は、光源から発せられた信号光としてのレーザ光を第1の光カプラ、偏光子を介して第2の光カプラに導き、前記第2のカプラにより分岐した信号光を、主として偏波面保存光ファイバから成るリング光路の途中に前記対向偏光変換コリメータ光学系を接続して構成したリング光路に当該リング光路を両方向に伝搬する信号光として分岐し、前記リング光路の第2のカプラの近傍に光位相変調器を設け、前記リング光路を両方向に伝搬する前記信号光を前記第2のカプラ、前記偏光子、前記第1のカプラを介して受光器および信号処理回路に導き、前記リング光路を両方向に伝搬する信号光の位相差を前記位相変調信号に同期した信号として抽出し、検体の旋光度を測定して検体の糖濃度を推定するができる光学系であることを特徴とする旋光度測定方法。
  38. 請求項28〜37のいずれか1項に記載の旋光度測定方法において、前記第1のカプラが光サーキュレータであることを特徴とする旋光度測定方法。
  39. 請求項28〜38のいずれか1項に記載の旋光度測定方法において、旋光度測定光学系が前記検体部の伝搬信号光に対する角度を微調整する機構部を有していることを特徴とする旋光度測定方法。
  40. 請求項28〜39のいずれか1項に記載の旋光度測定方法において、旋光度測定光学系は、前記検体配置部の信号光が透過する検体部分の体積が0.1cc以下である光学系であることを特徴とする旋光度測定方法。
  41. 請求項28〜40のいずれか1項に記載の旋光度測定方法において、前記検体セルが、両端のガラス板がオプティカルコンタクトで検体セルに接着され、EBC注入口とEBC排出口を有するガラスのセルであり、前記EBC注入口は当該検体セルにEBCを供給するパイプの最端部に、前記EBC排出口は当該検体セルからEBCを排出するパイプの最端部にそれぞれ信号光の光路に垂直に配置されていることを特徴とする旋光度測定方法。
  42. 請求項28〜41のいずれか1項に記載の旋光度測定方法において、前記検体セルが、両端のガラス板が接着剤で固定されたEBC注入口とEBC排出口を有したプラスチックのセルであり、前記EBC注入口とEBC排出口が前記パイプの最端部にかつ信号光の光路に対してほぼ垂直に配置されていることを特徴とする旋光度測定方法。
  43. 請求項28〜42のいずれか1項に記載の旋光度測定方法において、前記検体セルのEBC注入口は前記EBC排出口よりセルの壁面の中央部に近い位置に配置されていることを特徴とする旋光度測定方法。
  44. 請求項28〜43のいずれか1項に記載の旋光度測定方法において、前記検体セルのEBC排出口の圧力をEBC注入口に対して減圧状態にする手段を有することを特徴とする旋光度測定方法。
  45. 請求項28〜44のいずれか1項に記載の旋光度測定方法において、前記検体セルのEBCを収納する容積が0.1cc以下であることを特徴とする旋光度測定方法。
  46. 請求項28〜45のいずれか1項に記載の旋光度測定方法において、前記EBC生成部は呼気を通過させるパイプと前記パイプ内の呼気を0度Cから5度Cの温度範囲で冷却する冷却手段を有しておりEBC収集部までEBCが流動するプラスチックパイプを配置していることを特徴とする旋光度測定方法。
  47. 請求項28〜46のいずれか1項に記載の旋光度測定方法において、前記旋光度測定システムが、前記EBC収集部から前記検体を収納するガラスパイプまでの間がプラスティックパイプで結ばれており、前記収集部から前記検体を収納するガラスパイプまでの間の容積が予め一定量に設定され前記容積を考慮してEBC収集部のEBCを前記検体を収納するガラスパイプまで液送するように構成されていることを特徴とする旋光度測定方法。
  48. 請求項28〜47のいずれか1項に記載の旋光度測定方法において、前記対向偏光変換光学系は、前記検体配置部に配置した前記検体に、互いに異なる方向に進行し、かつ、互いに直交する円偏光を前記検体の前記互いに異なる二つの方向から入射させることができ、前記検体を通った前記互いに異なる方向に進行し互いに直交する円偏光を前記リング光路を構成する光ファイバに光結合させて前記リング光路を伝搬させることができるように構成されているとともに、前記対向配置された双方の偏光変換光学系の間に光路上において前記検体配置部を挟んで互いに対向するように配置され信号光が前記検体配置部の検体に信号光を複数回入出射させるマルチパス対向コリメータ光学系を有しており、前記マルチパス対向コリメータ光学系は、対向する偏波面保存光ファイバの各先端部にレンズ、偏光子、非相反偏光面回転素子、偏光変換素子を含む構成のコリメータの対の間に、光路変更手段を有する光学部を設けてマルチパスを形成していることを特徴とする旋光度測定方法。
  49. 請求項48に記載の旋光度測定方法において、前記光路変更手段を有する光学部が対向して配置された多重反射光学部を有していることを特徴とする旋光度測定方法。
  50. 請求項49に記載の旋光度測定方法において、前記多重反射光学部が偏光条件保存手段を有している多層膜ミラーであることを特徴とする旋光度測定方法。
  51. 請求項28〜47のいずれか1項に記載の旋光度測定方法において、前記リング干渉計のループ光路上において、前記ループ光路の途中に偏光ビームスプリッタ(PBS)を設け、前記PBSを介して前記ループを構成する偏波面保存光ファイバの両端から前記PBSにそれぞれ直交する直線偏光を入射させ、45度偏光面回転素子、4分の1波長板を含む偏光変換光学系を介して前記検体に直交する円偏光を導き、前記検体の後段に4分の1波長板および反射ミラーを配置し、反射された前記直交円偏光が再び前記検体、前記偏光変換光学系、前記PBSを介して前記偏波面保存光ファイバの両端に結合し、前記検体に信号光が往復しダブルパスを形成していることを特徴ととする旋光度測定方法。
  52. 請求項51に記載の旋光度測定方法において、前記反射ミラーのかわりに前記検体の後段に配置された4分の1波長板で直線偏光化された光をレンズで短尺の編波面保存光ファイバの固有偏光軸に結合しその出射端面に全反射ミラーを設けたことを特徴とする旋光度測定方法。
  53. 呼気から呼気凝縮液(以下、EBCという)を生成するEBC生成部と前記EBC生成部で生成したEBCを収集するEBC収集部とEBC収集部から検体部への液送系および旋光度測定光学系および信号処理系を有する旋光度測定システムを用いて検体の旋光度を測定することができる旋光度測定方法であって、前記旋光度測定方法は前記EBC生成部とEBC収集部を用いてEBCを収集する工程と、前記液送系を介して検体配置部に検体としてのEBCを供給する工程と前記旋光度測定光学系を用いて検体の旋光度を測定する工程を有しており、前記旋光度測定システムは、その構成要素として、少なくとも、光源からの光をリング光路に分岐する光カプラと、前記リング光路すなわちループ光路を構成する偏波面保存光ファイバと、位相変調手段と、前記リング干渉計のループ光路の途中に配置された検体を配置する検体配置部を有しており、前記リング干渉計のループ光路上において前記ループ光路の途中に偏光ビームスプリッタ(PBS)を設け、前記PBSを介して前記ループを構成する偏波面保存光ファイバの両端から前記PBSにそれぞれ直交する直線偏光を入射させ、45度偏光回転素子、4分の1波長板を含む偏光変換光学系を介して前記検体に互いに直交する円偏光を導き、前記検体の後段に4分の1波長板および反射ミラーを配置し、前記全反射ミラーで反射された前記直交円偏光が再び前記検体、前記偏光変換光学系、前記PBSを介して前記偏波面保存光ファイバの両端に結合し、前記検体に信号光が往復してダブルパスを形成し、リング光路を両方向に伝搬する光の位相差を測定することによって前記検体の旋光度を測定することを特徴とするダブルパス旋光度測定方法。
  54. 請求項53に記載の旋光度測定方法において、前記反射ミラーのかわりに前記検体の後段に配置された4分の1波長板で直線偏光化された光をレンズで短尺の編波面保存光ファイバの固有偏光軸に結合しその出射端面に全反射ミラーを設けたことを特徴とする旋光度測定方法。
  55. 請求項1〜27のいずれか1項に記載の旋光度測定光学系の特徴を有する旋光度測定光学系。
  56. 請求項1〜27のいずれか1項に記載の旋光度測定装置に用いることができる検体セルにおいて、前記検体セルのEBC注入口は前記EBC排出口よりセルの壁面の中央部に近い位置に配置されていることを特徴とする旋光度測定用の検体セル。
  57. 請求項56に記載の旋光度測定用の検体セルにおいて、前記検体セルのEBC排出口の圧力をEBC注入口に対して減圧状態にする手段を有することを特徴とする旋光度測定用の検体セル。
  58. 請求項56または57に記載の旋光度測定用の検体セルにおいて、前記検体セルのEBCを収納する容積が0.1cc以下であることを特徴とする旋光度測定用の検体セル。
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