JPWO2012063490A1 - スピーカ、及びそのスピーカを備える音響機器 - Google Patents

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Abstract

磁気回路(120、220)と、フレーム(103、203)と、コイル(109、210)と、振動板(101、201)がフレームに対して上下方向に振動可能なように、振動板(101、201)とフレーム(103、203)とを接続する接続部(102、202)を有する振動板(101、201)と、フレーム(103、203)の、上下方向と直交する方向である横方向の一端と接続され、振動板(101、201)を上方から覆うように配置され、かつ、フレーム(103、203)の横方向の他端との間に、音を放射する開口部(130、230)を形成するカバー部材(104、205)とを備え、カバー部材(104、205)は、閉端側に、振動板(101、201)の上方かつカバー部材(104、205)の下方の閉端側における空間の容積を縮小化するためのスペーサ(110、204)を有するスピーカ(100、200)。

Description

本発明は、スピーカに関し、特に薄型化を図るスピーカの筐体構造に関する。
近年、いわゆるハイビジョンおよびワイドビジョンテレビ等の普及により、テレビの画面は横長のものが一般的になりつつある。またテレビセット全体として薄型のものが望まれている。
薄型テレビに使用されるスピーカユニット(以下、「スピーカ」と呼ぶ。)には、テレビの薄型化、および、ディスプレイ周辺の筐体部分の幅の薄型化など、いわゆるテレビの狭額縁化に伴い、スピーカの幅および厚みの縮小化が要求されている。また同時に、画面の高画質化に伴い出力音の高音質化も要求されている。
薄型テレビ用のスピーカ以外では、小型無線機用のスピーカに関して、狭いスペースに収納し、音を前方に放射させることができるスピーカが提案されている(特許文献1参照)。
小型無線機は、薄型のケースの表面に画面およびすべての操作部を配置する必要があるため、スピーカの放射口として取りうる面積が非常に制約される。さらに、音は振動板の振動により発生するため、一般に、振動板の向きをケースの表面に合わせる必要があるが、上記制約のためこのような配置を行うのは難しい。
そこで特許文献1に記載のスピーカでは、小型無線機に搭載する際に振動板を収納する薄型のケースにおいて、振動板の振動方向に直交する向きのダクトを形成し、該ダクトの先端を音の放射口に形成する。この構成により、狭い放射口から音を前方に放射させることができる。
特開2001−189981号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構造を、例えばテレビ用スピーカにそのまま応用すると、3k〜10kHzの周波数帯域において、振動板上面空間の音響負荷による共振に起因するピーク/ディップ(ピークおよびディップの少なくとも一方)があらわれるというという課題が生じる。
この帯域は音声などの周波数帯域を含む主要帯域であり、出来る限り平坦な特性が求められる。小型無線機のスピーカであれば、ケースと振動板とによって形成される振動板上面空間の容積が小さく、共振周波数が10kHz以上と非常に高い帯域に存在するため、ピーク/ディップが主要帯域に与える影響が小さい。しかし、テレビ用スピーカにおいてはその振動板上面空間の容積が大きくなるため共振周波数が下がり主要帯域にピーク/ディップが存在する。つまり、上記従来の構造に起因するピーク/ディップの主要帯域に与える影響が大きくなる。
本発明は、上記の課題を考慮し、主要帯域において従来よりも平坦な音圧周波数特性を実現できる薄型スピーカを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るスピーカは、マグネットおよびヨークを有し、磁束を発生させる磁気回路と、上方が開口し、内部に前記磁気回路が配置されたフレームと、前記磁気回路の磁気ギャップに配置されたコイルと、前記コイルと接続された振動板であって、前記振動板が前記フレームに対して上下方向に振動可能なように、前記振動板と前記フレームとを接続する接続部を有する振動板と、前記フレームの、前記上下方向と直交する方向である横方向の一端と接続され、前記振動板を上方から覆うように配置され、かつ、前記フレームの前記横方向の他端との間に、音を放射する開口部を形成するカバー部材とを備え、前記カバー部材は、前記開口部とは反対側である閉端側に、前記振動板の上方かつ前記カバー部材の下方の前記閉端側における空間の容積を縮小化するためのスペーサを有する。
この構成によれば、閉端側における、振動板とカバー部材との間の空間(振動板上面空間)の所定の容積がスペーサによって埋められ、音響負荷を低減される。その結果、主要帯域におけるピーク/ディップが抑制され、これによって音圧周波数特性の平坦化が実現される。
また、本発明の一態様に係るスピーカにおいて、前記スペーサは、前記カバー部材の前記閉端側の下面から下方に向けて凸状に設けられているとしてもよい。
この構成によれば、例えば、閉端側における振動板上面空間の容積をより効果的に縮小化することができる。
また、本発明の一態様に係るスピーカにおいて、前記接続部は、少なくとも一部に上方に凸の形状を有し、前記スペーサは、前記接続部と対向する面に凹部を有するとしてもよい。
この構成によれば、接続部とスペーサとの接触を防止しつつ、かつ、閉端側における振動板上面空間の容積を縮小化することができる。
また、本発明の一態様に係るスピーカにおいて、前記凹部は、前記スペーサに、前記接続部が有する前記上方に凸の形状と略相似形状の窪みを設けることで、前記スペーサに形成されているとしてもよい。
この構成によれば、接続部とスペーサとの接触を防止しつつ、かつ、振動板とスペーサとの間に形成される空間の容積を極小化することが可能となる。つまり、閉端側における振動板上面空間を最小にすることが可能となる。
また、本発明の一態様に係るスピーカにおいて、前記スペーサは、前記閉端側から前記開口部の方向にいくに従って、前記上下方向の厚みが減少するように形成されているとしてもよい。
この構成によれば、音圧周波数特性において振動板上側空間の音響負荷によるピーク/ディップをより効果的に抑制できる。
また、本発明の一態様に係るスピーカにおいて、前記閉端側における、前記振動板の上方かつ前記カバー部材の下方の空間の前記横方向の断面積は、前記スペーサがないとした場合の当該断面積の0.9倍以下であるとしてもよい。
この構成によれば、音圧周波数特性における振動板上側空間の音響負荷による共振に関して共振周波数を約10%高域側へ変化させることができ、その結果、ディップは約3dB上昇と改善される。
また、本発明の一態様に係るスピーカにおいて、前記振動板の、前記横方向における振動有効長は16mm以下であるとしてもよい。
この構成によれば、指向性による音圧周波数特性上の高域レベルの低下を防ぐことができる。
また、本発明の一態様に係る音響機器は、上記いずれかの態様のスピーカを備え、前記スピーカを用いて音を出力する。
この構成によれば、例えば、テレビなどの、ユーザと対向する前面に音の放射口の配置面積を大きくとることが困難な音響機器であって、主要帯域において従来よりも平坦な音圧周波数特性を有する音響機器を提供することができる。
本発明によれば、主要帯域において従来よりも平坦な音圧周波数特性を有するスピーカ、および、当該スピーカを備える音響機器を提供することができる。
図1は、実施の形態1におけるスピーカの構成概要を示す図である。 図2は、図1の(b)に示されるスピーカのA―A’断面の拡大図である。 図3は、実施の形態1のスピーカにおける音響負荷の構成を示す模式図である。 図4は、図3に示す各音響負荷によって形成される音響管構成の概要図である。 図5Aは、スペーサを有さない場合のスピーカのA―A’断面図であって、全音響負荷を考慮した場合のシミュレーション解析モデルを示す図である。 図5Bは、全音響負荷を考慮した場合の音響等価回路のシミュレーション解析結果を示す図である。 図6は、閉端側の音響負荷がない状態のシミュレーション解析結果を示す図である。 図7は、閉端側の空間の容積を0.9倍に縮小した状態のシミュレーション解析結果を示す図である。 図8は、スペーサの他の形状例を示す図である。 図9は、実施の形態2におけるスピーカの構成概要を示す図である。 図10は、実施の形態2におけるスピーカのA―A’断面の拡大図である。 図11は、実施の形態2におけるスペーサの各種の形状例を示す図である。 図12は、従来のスペーサの外観の一例を示す図である。 図13は、実施の形態2におけるスペーサの外観を示す図である。 図14は、従来のスペーサおよび実施の形態2におけるスペーサのBEMシミュレーション解析結果を示す図である。 図15は、実施の形態2におけるスピーカの試作品の音圧周波数特性を示す図である。 図16は、実施の形態1または2のスピーカを備えるテレビの外観を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、同じ要素には同じ符号を付しており、説明を省略する場合もある。
また、各図は、必ずしも厳密に図示したものではなく、以下で説明する各実施の形態のそれぞれでは、本発明の好ましい一具体例が示されている。各実施の形態で示される数値、形状、構成要素、構成要素の配置および接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。本発明は、請求の範囲によって限定される。よって、以下の各実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素は、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成する要素として説明される。
(実施の形態1)
以下、図面を用いて実施の形態1におけるスピーカ100について説明する。
図1は、実施の形態1におけるスピーカ100の構成概要を示す図である。
図1の(a)は、スピーカ100の上面図であり、図1の(b)は、図1の(a)におけるA―A’断面を示す図であり、図1の(c)は、図1の(a)におけるB―B’断面を示す図である。
図2は、図1の(b)に示されるスピーカ100のA―A’断面の拡大図である。
図2に示すように、スピーカ100は、接続部102を有する振動板101と、フレーム103と、カバー部材104と、マグネット105およびヨーク107を有する磁気回路120と、ボイスコイル109と、スペーサ110とを備える。
また、マグネット105の上面にはプレート106が設置されており、ボイスコイル109は、ボイスコイルボビン108を介して振動板101と接続されている。
振動板101は、磁気回路120の上方に配置され、少なくとも一部に上方に凸の形状を有する接続部102を有する。また、振動板101は、長手方向(Y軸方向)の端部が半円もしくは楕円形状をした、全体としてトラック形状をした略平面である。
また、振動板101は短手方向(X軸方向)と長手方向との長さが異なる細長形状であり、本実施の形態では、例えば短手方向長と長手方向長の比率が略1:7である。
なお、振動板101は平面形状であると説明したが、接続部102で囲まれる振動板101の中央部は平面形状に限らず、その中央部がドーム状に張り出した形状もしくは窪んでいる形状、または全体に凹凸のリブがついた形状であってもよい。
振動板101の材料は薄型化に適しかつ軽量であるものが望ましく、紙あるいは高分子フィルムなどが最適であるが、アルミまたはチタンなどの軽量高剛性金属箔であってもよい。
接続部102は、振動板101がフレーム103に対して上下方向(Z軸方向)に振動可能なように、振動板101とフレーム103とを接続する。なお、接続部102は、一般的に「エッジ」、「サスペンション」、または「サラウンド」などと表現されることもあるが、本願では「接続部」と表現している。
本実施の形態では、接続部102は、振動板101と同じ材料で一体であり、その断面は、図2に示すように略半円形である。また、接続部102は、その材料として低域限界を下げるために振動板101の材料と異なるエラストマーを用いてもよい。接続部102と振動板101とが異なる材料である場合は、それぞれ別々に成形した後に貼りあわせる、あるいはインサート成形などによる一体成形するなどの方法で作成する。
フレーム103は、図2に示すように、上方が開口し、内部に磁気回路120が配置されている。またフレーム103には、接続部102の外端部の下側が固着されている。
カバー部材104は、フレーム103の一端であって、上下方向と直交する方向である横方向(本実施の形態ではX軸方向)の一端と接続され、振動板101を上方から覆うように配置されている。
本実施の形態では、カバー部材104は、接続部102の外端部の上側が固着されている。つまり、カバー部材104は、接続部102の外端部を介してフレーム103の横方向の一端(図2では左端)と接続されている。
言い換えると、カバー部材104は、振動板101の長手方向に伸びる接続部102の2箇所の部分のうち、一方(図2では左側)の外端部に沿うように固着され、他方(図2では右側)の少なくとも一部で接続部102と固着されていない。これにより、振動板101の振動方向に直交する方向(横方向)に音を放射する開口部130(以下、音孔とも記す)が形成される。
マグネット105、プレート106、およびヨーク107は、内磁型の磁気回路120を構成する。磁気回路120は、プレート106とヨーク107の内壁との間に形成される磁気ギャップGに磁束を発生する。磁気回路120では、具体的には、マグネット105はヨーク107の底面に固着され、プレート106はマグネット105の上面に固着される。
また、マグネット105、ヨーク107、および振動板101はそれぞれ長手方向が一致する方向に、かつ、それらの中心軸が略一致するように配置される。その結果、矩形のプレート106とヨーク107の側面との間には磁気ギャップGが形成される。
マグネット105、およびプレート106は、上面から見た場合の形状は矩形形状である。ヨーク107の断面形状は、図2に示すようにUの字型(U-shaped)である。
マグネット105の材料は、目標音圧および形状等に合わせて、ネオジウムマグネットまたはサマリウムコバルトマグネット等を用いてもよい。また、本実施の形態では、ヨーク107はフレーム103に固着されている。
ボイスコイルボビン108は、振動板101に固着され、振動板101へ力を加える。ボイスコイルボビン108の、上面から見た場合の形状は、矩形形状である。ボイスコイルボビン108は、例えば、紙もしくはアルミ箔、またはポリイミド等の高分子樹脂フィルムを、所望の形状に成形したものである。ボイスコイルボビン108は、その長手方向と振動板101の長手方向が一致する方向に、かつ、その中心軸が略一致するように、振動板101に固着される。
ボイスコイル109は、磁気回路120の磁気ギャップG中に配置されるようにボイスコイルボビン108によって支持される。ボイスコイル109の、上面から見た場合の形状は、矩形形状である。ボイスコイル109は、銅またはアルミ等の導体の巻き線により構成される。ボイスコイル109は、ボイスコイルボビン108の側面に張り付くように固着される。
スペーサ110は、図2に示すように、開口部130とは反対側、つまり、カバー部材104が接続部102と固着されている側(以下、閉端側と記す)であってカバー部材104の下面に接着されている。また、スペーサ110は、例えば樹脂を成形することで作製される。
スペーサ110により、カバー部材104と振動板101との間の空間の閉端側の音響負荷の、スピーカ100における音圧周波数特性に対する影響を低減することができる。このスペーサ110による効果についての詳細は後述する。
以上のように構成されたスピーカ100の動作を説明する。
ボイスコイル109に電流が印加されると、印加された電流および磁気ギャップGに発生した磁界によってボイスコイル109には駆動力が発生する。発生した駆動力はボイスコイルボビン108を介して振動板101に伝達される。
つまり、上記発生した駆動力により、振動板101、ボイスコイルボビン108、およびボイスコイル109は、同一の振動運動を行う。振動板101が振動することによって発生される音は、カバー部材104と振動板101との間の空間を通って、カバー部材104に対して振動板101の振動方向と直交する方向に設けられた音孔(開口部130)を通って空間へ放射される。
スピーカ100の音圧周波数特性について、音響等価回路による音圧シミュレーション解析を用いて説明する。
図3は、実施の形態1のスピーカ100における音響負荷の構成を示す模式図である。
具体的には、図3の(a)は、スピーカ100の短手方向における音響負荷の構成を示し、図3の(b)は、スピーカ100の長手方向における音響負荷の構成を示す。なお、図3では、スペーサ110の図示は省略されている。
定性的な挙動検証と解決方法立案のため、図3の(a)に示すようにスピーカ100における振動板101上面の音響負荷部分はZct、Zc1、Zoの3つに分割されると想定する。
音響負荷Zctは、図3の(a)に示すように、振動板101の左右一方の接続部102の内端部から他方の接続部102の内端部までの空間であって、振動板101とカバー部材104とに挟まれる両端開放管部分の音響負荷である。
音響負荷Zc1は、図3の(a)に示すように、カバー部材104固着されている接続部102の内端部とカバー部材104の閉端側の内壁までの間の空間であって、振動板101とカバー部材104とに挟まれる、片側を完全に閉じた閉管部分の音響負荷である。
音響負荷Zoは、図3の(a)に示すように、音孔である開口部130が構成される側の接続部102の内端部から外端部までの間の空間であって、振動板101とカバー部材104とに挟まれる、音放射方向の開放管部分の音響負荷である。
音響負荷Zc1には、図3の(b)に示す、振動板101とカバー部材104とに挟まれる空間のうち長手方向両端部分の空間それぞれを表す2つの音響負荷Zc2およびZc3が接続されていると考える。
図4は、図3に示す各音響負荷によって形成される音響管構成の概要図である。
音響管のインピーダンスZは、(式1)のマトリックスで表される。(式1)において、Sは音響管の断面積、lは音響管の長さ、ρ0は空気の密度、cは音速、kは波数(2πf/c)を示す。
Figure 2012063490
(式1)に基づいて、Zct、Zc1、Zo、Zc2、Zc3の各インピーダンスを算出し、図4に示す音響管の音響等価回路を組み、音圧シミュレーションを行った結果を以下に示す。
図5Aは、スペーサ110を有さない場合のスピーカ100のA−A’断面図であって、全音響負荷を考慮した場合のシミュレーション解析モデルを示す図である。
図5Bは、全音響負荷を考慮した場合の音響等価回路のシミュレーション解析結果を示す図である。
つまり、図5Bは、全音響負荷を考慮した初期条件、すなわち図5Aに示すスペーサ110を有さない構成の音響等価回路を用いた音圧シミュレーションの解析結果を示している。
また、図5Bでは、スピーカ100に1Wの電力を入力した場合の、スピーカ100の中心を通りスピーカ100から音が放射される方向を示す軸上であって、スピーカ100から1mの位置での音圧周波数特性が示されている。
スピーカ100が図5Aに示す構成の場合、音圧周波数特性において、振動板101の上面の空間(以下、「振動板上面空間」ともいう。)の音響負荷による最も周波数の低いピーク/ディップが略3kHz〜10kHz間に現れることが、図5Bから分かる。
音響負荷による共振周波数を高い方向へ移動させるためには、音響コンプライアンスを小さく、すなわち音響管内の容積を小さくすればよい。
ここで、音が直に放射される音孔(開口部130)側は音響負荷の影響が少なく、音が反射等する閉端側は音響負荷の影響が大きいと仮定した。
そこで、まず理想状態として、閉端部分が存在しないとして各インピーダンスを算出した音響等価回路を組む。
図6は、閉端側の音響負荷がない状態のシミュレーション解析結果を示す図である。
つまり、図6は、理想状態における音圧シミュレーションの解析結果を示す図である。
図6において、点線が図5Bに示した全ての音響負荷を考慮した場合の解析結果を示し、実線が理想状態における解析結果を示す。
図6より、閉端部分が存在しない理想状態においては、高域での共振周波数がより高域へ移動し、ディップの発生が抑制されることが確認できる。
以上から、閉端側の音響負荷の、音圧周波数特性に対する影響が非常に大きいことが分かる。
しかし、振動板101は上下に振動することが必要であり、そのため、閉端側の空間の容積を完全に無くすことはできず、閉端側の容積をできるだけ小さくするアプローチが必要となる。
そこで、本願発明者らは、閉端側における振動板101の接続部102の振動を考慮し、音響負荷Zc1の空間容積を縮小した場合の解析を行った。
図7は、音響負荷Zc1の空間容積を0.9倍にした場合の音響等価回路を用いた音圧シミュレーション解析結果を示す図である。
図7において、点線が全ての音響負荷を考慮した場合の解析結果を示し、実線が容積を縮小した場合の解析結果を示す。
図7より、閉端側の空間の容積を縮小することで、共振周波数が高域へ移動し、これにより、ピーク/ディップが改善されることがわかる。
そこで、本実施の形態におけるスピーカ100では、閉端側に、振動板101の上方かつカバー部材104の下方の空間の容積を縮小化するためのスペーサ110が配置されている。
具体的には、本実施の形態におけるスペーサ110は、図2に示すようにカバー部材104の閉端側の下面から下方に向けて凸状に設けられている。
このスペーサ110により、閉端側における振動板上面空間の、振動板101の振幅方向の長さを縮め、その結果、閉端側における振動板上面空間の容積が縮小化されている。
閉端側の振動板上面空間の容積の縮小可能な範囲は、振動板101の最大振幅および接続部102の大きさにもよるが、例えば、スペーサ110は、閉端側の振動板上面空間の短手方向の断面積が、スペーサ110がない場合の断面積の0.9倍以下になるように設計する。
この構成の場合、共振周波数はスペーサ110がない場合よりも約10%高域へ移動し、ディップは約3dB上昇する。
なお、スペーサ110は、図8に示すように、振動板101とカバー部材104間の空間が閉端側から開口側に向かって拡がったテーパー状であってもよい。つまり、スペーサ110は、閉端側から開口部130の方向にいくに従って、上下方向の厚みが減少するように形成されていてもよい。
振動板101の振動により発生する音は、音孔である開口部130から放射されるまでに振動板上面空間を通る。閉端側近辺で発生した音と開口部130の近辺で発生した音は、開口部130から放射されるまでに通る空間の距離に差があるため、位相差が生まれる。しかし、スペーサ110が閉端側から開口部130側へテーパー状に構成される場合、その距離差が小さくなるため、位相差によるディップ等に起因する特性の乱れが抑制する。
また、スペーサ110とカバー部材104別体として説明してきたが、これに限ったものではなく、これらが一体であってもよい。つまり、カバー部材104の閉端側の下面に、スペーサ110のような形状の凸部が形成されていてもよい。また、カバー部材104の下面が図8のようなテーパー状になっていてもよい。
次に、振動板101が満たすべき条件について説明する。
スピーカ100のように、振動板の振動方向と直交する向きに音が放射されるスピーカは、その指向性により高域において音圧レベルが低下しやすい。
スピーカの指向性は振動板の有効振動半径に影響を受け、指向性の劣化する実用的な限界周波数は、(式2)によって計算される。(式2)においてaは振動板の有効振動半径を示す。
Figure 2012063490
(式2)は振動板の有効振動半径の条件として(式3)に変形される。(式3)における各記号は(式1)および(式2)と同様である。
Figure 2012063490
(式3)により、例えば20kHzまで実用的に許容される音圧レベルを維持するためには、振動板の有効振動半径aを約8mm以下としなければならない。
本実施の形態のスピーカ100は、振動板101を図1の(a)に示すような細長い形状にし、短径方向、つまり閉端側から音孔(開口部130)に向かう方向と平行な方向(横方向)の振動有効長を(式4)の条件範囲内に設定する。
この構成により、スピーカ100は、指向性の劣化による所望の周波数fまでの音圧レベル低下を許容範囲内に収めることができる。(式4)においてdsは振動板の有効振動長を示し、他の記号は(式1)、(式2)、および(式3)と同様である。
Figure 2012063490
スピーカ100について、所望のサイズ、すなわち筐体短径方向幅、接続部102の貼りしろ寸法、および、筐体嵌合寸法等と、所望の音圧およびf0(最低共振周波数)等の特性を考慮した結果、最適な振動板101の短径方向(横方向)の有効振動長は16mm以下である。より好ましくは当該短径方向の有効振動長は11mm程度である。
以上のように、スピーカ100は閉端側の振動板上面空間の容積を縮小化するスペーサ110を用いることで、スピーカ100の薄型化と、高域を含む主要帯域における従来よりも平坦な音圧周波数特性とを実現することができる。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2におけるスピーカ200について説明する。
図9は、実施の形態2におけるスピーカ200の構成概要を示す図である。
図9の(a)、(b)、(c)、および(d)はそれぞれ、スピーカ200の上面図、正面図、背面図、および右側面図である。
図10は、実施の形態2におけるスピーカ200のA―A’断面の拡大図である。
図10に示すように、スピーカ200は、接続部202を有する振動板201と、フレーム203と、スペーサ204と、カバー部材205と、互いに逆方向に着磁されたマグネット206および207と、ヨーク208および209と、ボイスコイル210と、制動布211とを備える。スピーカ200は、実施の形態1におけるスピーカ100とは、主として以下の5点に関して異なる。
(1)スピーカ200の磁気回路220は、振動板201の上下に配置されるマグネット206および207とヨーク208および209とで構成される。
(2)スピーカ200におけるカバー部材205は、ヨーク208と固着され、フレーム203およびスペーサ204を囲むように覆い、フレーム203に取り付けられる。
(3)スピーカ200は、ボイスコイルボビンは有さず、ボイスコイル210が振動板201へ直接接着される。
(4)フレーム203の下面に制動布211が固定される。
(5)スペーサ204は、接続部202に対向する面に凹部204aを有する。
本実施の形態においては、図10に示すように、スペーサ204に、接続部202が有する上方に凸の形状と略相似形状の窪みを設けることで、スペーサ204に、凹部204aが形成されている。なお、略相似形状とは、完全な相似形状も含む概念である。
ここで、凹部204aの形状は、接続部202が、振動板201の振動により、上方向における最大振幅に達した際に、接続部202とスペーサ204とが接触しない形状であればよい。例えば、接続部202の断面形状が略半円形である場合に、断面がV字状の溝が凹部204aとしてスペーサ204に設けられていてもよい。
図11は、実施の形態2におけるスペーサ204の各種の形状例を示す図である。
スペーサ204の凹部204aは、たとえば、図11の(a)に示すように、接続部202の形状をオフセットすることでえら得る形状であってもよい。
また、スペーサ204の凹部204aは、例えば図11の(b)および(c)に示すように接続部202の振動による変形形状を考慮した2次曲線の一部の形状であってもよい。
ここで、凹部204aの形状が、当該2次曲線の極値が、接続部202の内端部の直上に位置するような、放物線のちょうど半分のような形状である場合を想定する。この場合、スペーサ204の下面(つまり、凹部204aの内面)がテーパー状にもなる。その結果、実施の形態1でも説明したように、振動板201の閉端側から放射された音と開放側(開口部230側)から放射された音の開口部230から放射されるまでに通る空間の距離差による位相差から生じる特性上のディップの発生が抑制されるという効果がある。
また、例えば図11の(c)のように接続部202の内端部の位置におけるスペーサ204の厚みを大きくすると、閉端側における振動板上面空間の容積の削減量をより増加させすることができる。
以下、図10を用いてスピーカ200の構成を説明する。
振動板201は、フレーム203に対して上下方向に振動可能なように接続部202によってフレーム203と接続されている。また、振動板201は、振動板201の上下に配置されるマグネット206および207とヨーク208および209とで構成される磁気回路220の上部分と下部分との間に浮いたような状態で配置される。
その磁気回路220は上側ではカバー部材205に固着され、下側ではフレーム203に固着されている。
接続部202は、外側の貼りしろ部分がフレーム203とスペーサ204とに挟まれている。
カバー部材205は、フレーム203の横方向(X軸方向)の一端と接続され、振動板201を上方から覆うように配置されている、より具体的には、カバー部材205は、フレーム203とスペーサ204とを覆うように、例えばカシメによりフレーム203に取り付けられる。
ボイスコイル210は、銅またはアルミ等の導体の巻き線により構成され、上面視において矩形形状である。ボイスコイル210は、振動板201の下側に、マグネット206および207と同心になるように例えば接着剤により接着される。
フレーム203の底面には、底面へ放射される音を抜くための底面孔203aが設けられており、制動布211はその底面孔203aを覆うように取り付けられる。制動布211を取り付ける以外に、小さな径の孔を多数設けた部材を取り付ける構成で通気性を調整してもよい。
次に、スピーカ200の動作を説明する。
ボイスコイル210に交流電気信号が入力されていない状態で、マグネット206および207から放射した磁束はそれぞれ反発し合う。その結果、磁束ベクトルはほぼ垂直に曲がり、振動方向に垂直な磁束で構成される磁場が形成される。
ボイスコイル210に交流電気信号を入力すると、ボイスコイル210を流れる電流の方向および磁束の方向それぞれに対して垂直な方向に、駆動力が発生する。この駆動力により振動板201は振動し、その振動は音として放射される。
その振動板201より放射された音は、スペーサ204と、磁気回路220の、マグネット206およびヨーク208で構成される振動板201上側の部分と、振動板201とで構成される振動板上面空間を通って、フレーム203とカバー部材205との間に設けられたサイドの音孔(開口部230)より放射される。
ここで、本願発明者らは、より正確な音圧特性シミュレーションを行うために、実際のモデル形状を組み込んだ境界要素法(Boundary element method(BEM))による検討を行った。
図12は、従来のスペーサ300の外観の一例を示す図であり、図13は、実施の形態2におけるスペーサ204の外観を示す図である。
図12の(a)、(b)、および(c)は、それぞれ従来のスペーサ300の下面図、斜視図、および上面図である。また、図13の(a)、(b)、および(c)は、それぞれスペーサ204の下面図、斜視図、および上面図である。
実施の形態2におけるスペーサ204は、凹部204aを有することで、音圧周波数特性の平坦化により効果の高い形状となっている。具体的には、スペーサ204は、振動板201が振動により磁気回路220へ当たらない範囲で、スペーサ204と、磁気回路220のマグネット206およびヨーク208で構成される振動板201上側の部分と、振動板201とによって形成される振動板上面空間の容積を最小にする形状となっている。
図14は、従来のスペーサ300および実施の形態2におけるスペーサ204のBEMシミュレーション結果を示す図である。
図14において、点線は従来のスペーサ(図14では旧スペーサと表示)300を用いたスピーカ200の音圧周波数特性示し、実線はスペーサ204(図14では新スペーサと表示)を用いたスピーカ200の音圧周波数特性を示す。また、図14において、縦軸は80dBを0dBとして基準化している。
図14より、スペーサ204によって、スピーカ200における振動板上側空間の閉端側の容積を小さくすることで、ピーク/ディップの周波数が高域へ移動することが分かる。また、ディップも改善する(ディップ量が減少する)ことが分かる。
次に、BEMシミュレーション結果に基づいて設計した試作品の実測特性を図15に示す。
図15は、実施の形態2におけるスピーカ200の試作品の音圧周波数特性を示す図である。
具体的には、図15には、スピーカ200に1Wの電力の入力を加えた場合のスピーカ100の中心を通りスピーカ100から音が放射する方向を示す軸上であって、スピーカ100から1mの位置での音圧周波数特性が示されている。
また、図15において、点線はスピーカ200に従来のスペーサ300を配置した場合の音圧周波数特性を示し、実線はスピーカ200に実施の形態2におけるスペーサ204を配置した場合の音圧周波数特性を示す。
図15に示すように、実測においても、実施の形態2におけるスペーサ204によって、ピーク/ディップの主要帯域に対する影響が抑制されることが確認された。
以上のように、スピーカ200は、閉端側における振動板上面空間の容積を縮小化するスペーサ204を用いることで、スピーカ200の薄型化と、高域を含む主要帯域における音圧周波数特性の平坦化とを実現することができる。
また、振動板201の振動と最大振幅時の変形した形状とが考慮されたスペーサ204であって、閉端側における振動板上面空間の容積を極力小さくするようなスペーサ204を用いることで、スピーカ200の薄型化を実現しつつ、高域を含む主要帯域における音圧周波数特性の平坦化をより推し進めることが可能となる。
また、実施の形態1のスピーカ100および実施の形態2のスピーカ200は、いずれも、音出力装置として音響機器に備えられることができる。
例えば、スピーカ100および200のそれぞれは、テレビなどの、ユーザと対向する前面に音の放射口の配置面積を大きくとることが困難な音響機器であって、主要帯域における平坦な音圧周波数特性を要求される音響機器に、音出力装置として備えられることができる。
図16は、実施の形態1のスピーカ100または実施の形態2のスピーカ200を備ええるテレビ250の外観を示す図である。
図16に示すテレビ250は、本発明に係るスピーカを備える音響機器の一例である。
なお、図16では、テレビ250に4つのスピーカ100(200)が備えられているが、テレビ250が備えるスピーカ100(200)の個数に特に限定はない。
また、図16では、テレビ250において、画面の下に4つのスピーカ100(200)が並んで配置されているが、これらの配置位置も特に限定はない。例えば、画面の側方に長手方向を上下方向に向けた1以上のスピーカ100(200)が配置されてもよい。
さらには、スピーカ100とスピーカ200とが混在して配置されていてもよい。
また、本発明に係るスピーカを備える音響機器は、テレビに限られず、例えばステレオセットなどの音響機器に本発明に係るスピーカが備えられてもよい。
以上、本発明のスピーカおよびについて、実施の形態1および2に基づいて説明した。しかしながら、本発明は、これらの説明内容に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を上記実施の形態1および2のいずれかに施したもの、あるいは、上記説明された複数の構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、実施の形態1におけるスペーサ110が、実施の形態2における凹部204aのような凹形状を有していてもよい。この場合、実施の形態1におけるスピーカ100は、実施の形態2におけるスピーカ200と同様に、スペーサ110と、振動板101の接続部102との接触を防止しつつ、閉端側における振動板上面空間の容積を最小化することが可能となる。
また、例えば、スペーサ110および204は中実構造である必要はない。つまり、スペーサ110および204は閉端側における振動板上面空間を縮小化できる形状および大きさであれば、中空構造であってもよい。
本発明に係るスピーカは、主要帯域において平坦な音圧周波数特性を実現できる薄型のスピーカであって、例えば、音を出力する音響機器などに適用することができる。
また、本発明に係る音響機器は、例えばテレビ等の、音を出力する機能を備える機器として有用である。
100、200 スピーカ
101、201 振動板
102、202 接続部
103、203 フレーム
104、205 カバー部材
105、206、207 マグネット
106 プレート
107、208、209 ヨーク
108 ボイスコイルボビン
109、210 ボイスコイル
110、204 スペーサ
120、220 磁気回路
130、230 開口部
203a 底面孔
204a 凹部
211 制動布
250 テレビ
300 従来のスペーサ

Claims (8)

  1. マグネットおよびヨークを有し、磁束を発生させる磁気回路と、
    上方が開口し、内部に前記磁気回路が配置されたフレームと、
    前記磁気回路の磁気ギャップに配置されたコイルと、
    前記コイルと接続された振動板であって、前記振動板が前記フレームに対して上下方向に振動可能なように、前記振動板と前記フレームとを接続する接続部を有する振動板と、
    前記フレームの、前記上下方向と直交する方向である横方向の一端と接続され、前記振動板を上方から覆うように配置され、かつ、前記フレームの前記横方向の他端との間に、音を放射する開口部を形成するカバー部材とを備え、
    前記カバー部材は、前記開口部とは反対側である閉端側に、前記振動板の上方かつ前記カバー部材の下方の前記閉端側における空間の容積を縮小化するためのスペーサを有する
    スピーカ。
  2. 前記スペーサは、前記カバー部材の前記閉端側の下面から下方に向けて凸状に設けられている
    請求項1記載のスピーカ。
  3. 前記接続部は、少なくとも一部に上方に凸の形状を有し、
    前記スペーサは、前記接続部と対向する面に凹部を有する
    請求項1または2記載のスピーカ。
  4. 前記凹部は、前記スペーサに、前記接続部が有する前記上方に凸の形状と略相似形状の窪みを設けることで、前記スペーサに形成されている
    請求項3記載のスピーカ。
  5. 前記スペーサは、前記閉端側から前記開口部の方向にいくに従って、前記上下方向の厚みが減少するように形成されている
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のスピーカ。
  6. 前記閉端側における、前記振動板の上方かつ前記カバー部材の下方の空間の前記横方向の断面積は、前記スペーサがないとした場合の当該断面積の0.9倍以下である
    請求項1〜5のいずれか一項に記載のスピーカ。
  7. 前記振動板の、前記横方向における振動有効長は16mm以下である
    請求項1〜6のいずれか一項に記載のスピーカ。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のスピーカを備え、
    前記スピーカを用いて音を出力する
    音響機器。
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