JPWO2011114564A1 - 立体画像表示装置およびその制御方法 - Google Patents
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Abstract
左目用画像と右目用画像との指定位置を検出する。利き目が入力され,観賞者による位置指定があると,指定された位置の座標位置が左目用画像と右目用画像とのそれぞれにおいて算出される。利き目用画像からテンプレート画像が検出され,検出されたテンプレート画像と同じ画像が非利き目用画像から検出される。テンプレート画像とマッチング画像とのそれぞれの位置が指定された位置となる。利き目用画像から検出されたテンプレート画像と,非利き目用画像から検出された画像との距離差が視差となる。指定位置の視差調整が行われる。
Description
この発明は,立体画像表示装置およびその制御方法に関する。
立体画像は,ユーザの左目で観賞する左目用画像とユーザの右目で観賞する右目用画像とから構成されている。左目用画像と右目用画像とは左右にずれがあり,そのずれにより立体的に見える。立体画像に含まれる,ある画像部分の視差を調整する場合には,その画像部分が指定される。指定された画像部分の視差が調整される(特開平10−105735号公報)。また,カーソルを用いて立体画像を指定する場合に,利き目を考慮するものもある(特開2004−362218号公報)。
しかしながら,ユーザが立体画像に含まれる画像部分を指定した場合に,立体画像を構成する左目用画像および右目用画像のそれぞれにおける位置を正確に検出することは考えられていない。
しかしながら,ユーザが立体画像に含まれる画像部分を指定した場合に,立体画像を構成する左目用画像および右目用画像のそれぞれにおける位置を正確に検出することは考えられていない。
この発明は,立体画像に含まれる画像部分を指定した場合に,左目用画像および右目用画像のそれぞれにおける位置を正確に検出することを目的とする。
第1の発明は,ユーザの左目で観賞する左目用画像およびユーザの右目で観賞する右目用画像を表示画面に表示してユーザに立体的な画像を見せる立体画像表示装置において,ユーザの利き目を設定する利き目設定装置(利き目設定手段),視差を調整する部分が表示されている上記表示画面の位置を指定する位置指定装置(位置指定手段),左目用画像または右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目で観賞する画像において,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する位置に存在する画像部分をテンプレート画像として検出するテンプレート画像検出装置(テンプレート画像検出手段),および左目用画像または右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目と異なる目で観賞する画像において,上記テンプレート画像検出装置によって検出されたテンプレート画像と同じ画像(完全に同一の画像でなくとも,もっとも近い画像など,ほぼ同一と見なせる画像であればよい。また,テンプレートの画像に対応していると考えられる画像などでもよい。)であるマッチング画像の位置を検出するテンプレート・マッチング装置(テンプレート・マッチング手段)を備えていることを特徴とする。
第1の発明は,上記立体画像表示装置制御方法も提供している。すなわち,この方法は,ユーザの左目で観賞する左目用画像およびユーザの右目で観賞する右目用画像を表示画面に表示してユーザに立体的な画像を見せる立体画像表示装置の制御方法において,ユーザの利き目を設定し,視差を調整する部分が表示されている上記表示画面の位置を指定し,左目用画像または右目用画像のうち設定された利き目で観賞する画像において,指定された表示画面の位置に対応する位置に存在する画像部分をテンプレート画像として検出し,左目用画像または右目用画像のうち設定された利き目と異なる目で観賞する画像において,検出されたテンプレート画像と同じ画像であるマッチング画像の位置を検出するものである。
第1の発明によると,ユーザの利き目が設定され,かつ視差を調整する部分が表示されている表示画面の位置が指定される。立体画像を構成する画像部分を指定する場合,左目用画像または右目用画像のうち,利き目で見る画像の画像部分を指定していることが多いと考えられる。このために,ユーザが指定した位置から,利き目で観賞する画像での対応する画像部分がテンプレート画像として検出され,利き目と異なる目で観賞する画像からテンプレート画像と同じ画像であるマッチング画像の位置が検出される。検出されたテンプレート画像の位置と検出されたマッチング画像の位置とが,利き目画像上での指定位置と非利き目画像上での指定位置となる。テンプレート画像とマッチング画像とが検出されると,たとえば,テンプレート画像とマッチング画像との距離によって表される視差が調整される。ユーザが指定した位置に対応する左目用画像および右目用画像のそれぞれの位置が検出され,かつその視差を比較的正確に調整できる。
上記テンプレート画像検出装置は,たとえば,左目用画像または右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目で観賞する画像において,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する位置を中心とした所定の大きさのテンプレート画像候補領域内の画像のエッジ成分量が所定のしきい値以上かどうかを判定するエッジ成分量判定装置(エッジ成分量判定手段),上記エッジ成分量判定装置によってエッジ成分量が所定のしきい値以上ではないと判定されたことに応じて,上記テンプレート画像候補領域の大きさを拡大する拡大装置(拡大手段),上記拡大装置によって拡大されたテンプレート画像候補領域内の画像のエッジ成分量が所定のしきい値以上かどうかを判定するように上記エッジ成分量判定装置を制御する制御装置(制御手段),および上記エッジ成分量判定装置によってエッジ成分量が所定のしきい値以上と判定されたことに応じてテンプレート画像候補領域内の画像をテンプレート画像と決定するテンプレート画像決定装置(テンプレート画像決定手段)を備えている。
ユーザの左目の視線と右目の視線との交差点が表示画面よりも手前にあるか奥にあるかを検出する交差点位置検出装置(交差点位置検出手段)をさらに備えてもよい。この場合,上記テンプレート・マッチング装置は,たとえば,上記交差点位置検出装置によって,上記交差点が表示画面よりも手前にあると判定されたことに応じて,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する位置よりも利き目側の方向において上記異なる目で観賞する画像から上記マッチング画像を検出し,上記交差点位置検出装置によって上記交差点が表示画面よりも奥にあると判定されたことに応じて,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する位置よりも非利き目側方向において,上記異なる目で観賞する画像から上記マッチング画像の位置を検出するものである。
上記表示画面上にタッチ・パネルが形成されている場合には,上記位置指定装置は,たとえば,上記タッチ・パネルにおいてタッチされた位置の圧力が所定の基準値以上かどうかを判定する圧力判定装置(圧力判定手段)を備える。また,上記テンプレート・マッチング装置は,上記圧力判定装置によって圧力が所定の基準値以上判定されたことに応じて,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する位置よりも利き目側方向において,上記異なる目で観賞する画像から上記マッチング画像を検出し,上記圧力判定装置によって圧力が所定の基準値未満と判定されたことに応じて,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する位置よりも非利き目側方向において上記異なる目で観賞する画像から上記マッチング画像の位置を検出するものである。
上記テンプレート画像検出装置は,たとえば,左目用画像または右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目で観賞する画像において,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する位置に存在する画像部分近傍の特徴点を検出するものであり,上記テンプレート・マッチング装置は,たとえば,左目用画像または右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目と異なる目で観賞する画像において,上記テンプレート画像検出装置によって検出された特徴点に対応する特徴点を検出するものである。
第2の発明は,ユーザの左目で観賞する左目用画像およびユーザの右目で観賞する右目用画像を表示画面に表示してユーザに立体的な画像を見せる立体画像表示装置において,ユーザの利き目を設定する利き目設定装置(利き目設定手段),視差を調整する部分が表示されている上記表示画面の位置を指定する位置指定装置(位置指定手段),左目用画像または右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目で観賞する画像において,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する指定位置座標を検出する指定位置座標検出装置(指定位置座標検出手段),上記指定位置座標検出装置によって検出された指定位置座標から所定範囲内の位置および左目用画像と右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目と異なる目で観賞する画像において上記所定範囲内の位置に対応する位置の両方の位置を表すデータがメモリに記憶されているかどうかを判定する対応位置座標存否判定装置(対応位置座標存否判定手段),上記対応位置座標存否判定装置によって,上記両方の位置を表すデータが上記メモリに記憶されていると判定されたことに応じて,上記両方の位置を表すデータが上記メモリから読み出す読出装置(読出手段),上記対応位置座標存否判定装置によって上記両方の位置を表すデータの少なくとも一方が上記メモリに記憶されていないと判定されたことに応じて,左目用画像または右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目で観賞する画像において,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する位置に存在する画像部分をテンプレート画像として検出するテンプレート画像検出装置(テンプレート画像検出手段),左目用画像または右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目と異なる目で観賞する画像において,上記テンプレート画像検出装置によって検出されたテンプレート画像と同じ画像であるマッチング画像の位置を検出するテンプレート・マッチング装置(テンプレート・マッチング手段),および上記テンプレート画像検出装置によって検出され,かつ利き目で観賞する画像に含まれるテンプレート画像の位置を表すデータと上記テンプレート・マッチング装置によって検出され,かつ利き目と異なる目で観賞する画像に含まれるマッチング画像の位置を表すデータとを上記メモリに記憶する記憶制御装置(記憶制御手段)を備えていることを特徴とする。
第2の発明は,上記立体画像表示装置に適した制御方法も提供している。すなわち,この方法は,ユーザの左目で観賞する左目用画像およびユーザの右目で観賞する右目用画像を表示画面に表示してユーザに立体的な画像を見せる立体画像表示装置の制御方法において,ユーザの利き目を設定し,視差を調整する部分が表示されている上記表示画面の位置を指定し,左目用画像または右目用画像のうち設定された利き目で観賞する画像において,指定された表示画面の位置に対応する指定位置座標を検出し,検出された指定位置座標から所定範囲内の位置および左目用画像と右目用画像のうち設定された利き目と異なる目で観賞する画像において上記所定範囲内の位置に対応する位置の両方の位置を表すデータがメモリに記憶されているかどうかを判定し,上記両方の位置を表すデータが上記メモリに記憶されていると判定されたことに応じて,上記両方の位置を表すデータを上記メモリから読み出し,上記両方の位置を表すデータの少なくとも一方が上記メモリに記憶されていないと判定されたことに応じて,左目用画像または右目用画像のうち設定された利き目で観賞する画像において,指定された表示画面の位置に対応する位置に存在する画像部分をテンプレート画像として検出し,左目用画像または右目用画像のうち設定された利き目と異なる目で観賞する画像において,検出されたテンプレート画像と同じ画像であるマッチング画像の位置を検出し,検出され,かつ利き目で観賞する画像に含まれるテンプレート画像の位置を表すデータと検出され,かつ利き目と異なる目で観賞する画像に含まれるマッチング画像の位置を表すデータとを上記メモリに記憶するものである。
第2の発明によると,上述のように立体画像を構成する画像部分が指定されると,利き目画像(左目用画像または右目用画像)において指定された位置近傍の位置およびその位置に対応する非利き目画像の位置がメモリに記憶されているかどうかが確認される。指定された位置近傍の位置およびその近傍の位置に対応する位置がメモリに記憶されていると,メモリに記憶されている左目用画像における位置と右目用画像における位置とが読み出される。指定された位置近傍の位置およびその近傍の位置に対応する位置の両方の位置がメモリに記憶されていないと,上述のようにテンプレート画像の検出,マッチング画像の位置の検出が行われ,検出されたテンプレート画像とマッチング画像とのずれにもとづいて視差調整が行われる。メモリに記憶されている位置を利用できる場合には比較的迅速に視差調整を行うことができる。
第1の発明は,ユーザの左目で観賞する左目用画像およびユーザの右目で観賞する右目用画像を表示画面に表示してユーザに立体的な画像を見せる立体画像表示装置において,ユーザの利き目を設定する利き目設定装置(利き目設定手段),視差を調整する部分が表示されている上記表示画面の位置を指定する位置指定装置(位置指定手段),左目用画像または右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目で観賞する画像において,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する位置に存在する画像部分をテンプレート画像として検出するテンプレート画像検出装置(テンプレート画像検出手段),および左目用画像または右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目と異なる目で観賞する画像において,上記テンプレート画像検出装置によって検出されたテンプレート画像と同じ画像(完全に同一の画像でなくとも,もっとも近い画像など,ほぼ同一と見なせる画像であればよい。また,テンプレートの画像に対応していると考えられる画像などでもよい。)であるマッチング画像の位置を検出するテンプレート・マッチング装置(テンプレート・マッチング手段)を備えていることを特徴とする。
第1の発明は,上記立体画像表示装置制御方法も提供している。すなわち,この方法は,ユーザの左目で観賞する左目用画像およびユーザの右目で観賞する右目用画像を表示画面に表示してユーザに立体的な画像を見せる立体画像表示装置の制御方法において,ユーザの利き目を設定し,視差を調整する部分が表示されている上記表示画面の位置を指定し,左目用画像または右目用画像のうち設定された利き目で観賞する画像において,指定された表示画面の位置に対応する位置に存在する画像部分をテンプレート画像として検出し,左目用画像または右目用画像のうち設定された利き目と異なる目で観賞する画像において,検出されたテンプレート画像と同じ画像であるマッチング画像の位置を検出するものである。
第1の発明によると,ユーザの利き目が設定され,かつ視差を調整する部分が表示されている表示画面の位置が指定される。立体画像を構成する画像部分を指定する場合,左目用画像または右目用画像のうち,利き目で見る画像の画像部分を指定していることが多いと考えられる。このために,ユーザが指定した位置から,利き目で観賞する画像での対応する画像部分がテンプレート画像として検出され,利き目と異なる目で観賞する画像からテンプレート画像と同じ画像であるマッチング画像の位置が検出される。検出されたテンプレート画像の位置と検出されたマッチング画像の位置とが,利き目画像上での指定位置と非利き目画像上での指定位置となる。テンプレート画像とマッチング画像とが検出されると,たとえば,テンプレート画像とマッチング画像との距離によって表される視差が調整される。ユーザが指定した位置に対応する左目用画像および右目用画像のそれぞれの位置が検出され,かつその視差を比較的正確に調整できる。
上記テンプレート画像検出装置は,たとえば,左目用画像または右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目で観賞する画像において,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する位置を中心とした所定の大きさのテンプレート画像候補領域内の画像のエッジ成分量が所定のしきい値以上かどうかを判定するエッジ成分量判定装置(エッジ成分量判定手段),上記エッジ成分量判定装置によってエッジ成分量が所定のしきい値以上ではないと判定されたことに応じて,上記テンプレート画像候補領域の大きさを拡大する拡大装置(拡大手段),上記拡大装置によって拡大されたテンプレート画像候補領域内の画像のエッジ成分量が所定のしきい値以上かどうかを判定するように上記エッジ成分量判定装置を制御する制御装置(制御手段),および上記エッジ成分量判定装置によってエッジ成分量が所定のしきい値以上と判定されたことに応じてテンプレート画像候補領域内の画像をテンプレート画像と決定するテンプレート画像決定装置(テンプレート画像決定手段)を備えている。
ユーザの左目の視線と右目の視線との交差点が表示画面よりも手前にあるか奥にあるかを検出する交差点位置検出装置(交差点位置検出手段)をさらに備えてもよい。この場合,上記テンプレート・マッチング装置は,たとえば,上記交差点位置検出装置によって,上記交差点が表示画面よりも手前にあると判定されたことに応じて,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する位置よりも利き目側の方向において上記異なる目で観賞する画像から上記マッチング画像を検出し,上記交差点位置検出装置によって上記交差点が表示画面よりも奥にあると判定されたことに応じて,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する位置よりも非利き目側方向において,上記異なる目で観賞する画像から上記マッチング画像の位置を検出するものである。
上記表示画面上にタッチ・パネルが形成されている場合には,上記位置指定装置は,たとえば,上記タッチ・パネルにおいてタッチされた位置の圧力が所定の基準値以上かどうかを判定する圧力判定装置(圧力判定手段)を備える。また,上記テンプレート・マッチング装置は,上記圧力判定装置によって圧力が所定の基準値以上判定されたことに応じて,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する位置よりも利き目側方向において,上記異なる目で観賞する画像から上記マッチング画像を検出し,上記圧力判定装置によって圧力が所定の基準値未満と判定されたことに応じて,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する位置よりも非利き目側方向において上記異なる目で観賞する画像から上記マッチング画像の位置を検出するものである。
上記テンプレート画像検出装置は,たとえば,左目用画像または右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目で観賞する画像において,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する位置に存在する画像部分近傍の特徴点を検出するものであり,上記テンプレート・マッチング装置は,たとえば,左目用画像または右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目と異なる目で観賞する画像において,上記テンプレート画像検出装置によって検出された特徴点に対応する特徴点を検出するものである。
第2の発明は,ユーザの左目で観賞する左目用画像およびユーザの右目で観賞する右目用画像を表示画面に表示してユーザに立体的な画像を見せる立体画像表示装置において,ユーザの利き目を設定する利き目設定装置(利き目設定手段),視差を調整する部分が表示されている上記表示画面の位置を指定する位置指定装置(位置指定手段),左目用画像または右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目で観賞する画像において,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する指定位置座標を検出する指定位置座標検出装置(指定位置座標検出手段),上記指定位置座標検出装置によって検出された指定位置座標から所定範囲内の位置および左目用画像と右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目と異なる目で観賞する画像において上記所定範囲内の位置に対応する位置の両方の位置を表すデータがメモリに記憶されているかどうかを判定する対応位置座標存否判定装置(対応位置座標存否判定手段),上記対応位置座標存否判定装置によって,上記両方の位置を表すデータが上記メモリに記憶されていると判定されたことに応じて,上記両方の位置を表すデータが上記メモリから読み出す読出装置(読出手段),上記対応位置座標存否判定装置によって上記両方の位置を表すデータの少なくとも一方が上記メモリに記憶されていないと判定されたことに応じて,左目用画像または右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目で観賞する画像において,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する位置に存在する画像部分をテンプレート画像として検出するテンプレート画像検出装置(テンプレート画像検出手段),左目用画像または右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目と異なる目で観賞する画像において,上記テンプレート画像検出装置によって検出されたテンプレート画像と同じ画像であるマッチング画像の位置を検出するテンプレート・マッチング装置(テンプレート・マッチング手段),および上記テンプレート画像検出装置によって検出され,かつ利き目で観賞する画像に含まれるテンプレート画像の位置を表すデータと上記テンプレート・マッチング装置によって検出され,かつ利き目と異なる目で観賞する画像に含まれるマッチング画像の位置を表すデータとを上記メモリに記憶する記憶制御装置(記憶制御手段)を備えていることを特徴とする。
第2の発明は,上記立体画像表示装置に適した制御方法も提供している。すなわち,この方法は,ユーザの左目で観賞する左目用画像およびユーザの右目で観賞する右目用画像を表示画面に表示してユーザに立体的な画像を見せる立体画像表示装置の制御方法において,ユーザの利き目を設定し,視差を調整する部分が表示されている上記表示画面の位置を指定し,左目用画像または右目用画像のうち設定された利き目で観賞する画像において,指定された表示画面の位置に対応する指定位置座標を検出し,検出された指定位置座標から所定範囲内の位置および左目用画像と右目用画像のうち設定された利き目と異なる目で観賞する画像において上記所定範囲内の位置に対応する位置の両方の位置を表すデータがメモリに記憶されているかどうかを判定し,上記両方の位置を表すデータが上記メモリに記憶されていると判定されたことに応じて,上記両方の位置を表すデータを上記メモリから読み出し,上記両方の位置を表すデータの少なくとも一方が上記メモリに記憶されていないと判定されたことに応じて,左目用画像または右目用画像のうち設定された利き目で観賞する画像において,指定された表示画面の位置に対応する位置に存在する画像部分をテンプレート画像として検出し,左目用画像または右目用画像のうち設定された利き目と異なる目で観賞する画像において,検出されたテンプレート画像と同じ画像であるマッチング画像の位置を検出し,検出され,かつ利き目で観賞する画像に含まれるテンプレート画像の位置を表すデータと検出され,かつ利き目と異なる目で観賞する画像に含まれるマッチング画像の位置を表すデータとを上記メモリに記憶するものである。
第2の発明によると,上述のように立体画像を構成する画像部分が指定されると,利き目画像(左目用画像または右目用画像)において指定された位置近傍の位置およびその位置に対応する非利き目画像の位置がメモリに記憶されているかどうかが確認される。指定された位置近傍の位置およびその近傍の位置に対応する位置がメモリに記憶されていると,メモリに記憶されている左目用画像における位置と右目用画像における位置とが読み出される。指定された位置近傍の位置およびその近傍の位置に対応する位置の両方の位置がメモリに記憶されていないと,上述のようにテンプレート画像の検出,マッチング画像の位置の検出が行われ,検出されたテンプレート画像とマッチング画像とのずれにもとづいて視差調整が行われる。メモリに記憶されている位置を利用できる場合には比較的迅速に視差調整を行うことができる。
第1図は,立体画像表示装置の電気的構成を示すブロック図である。
第2図は,立体画像表示装置の処理手順を示すフローチャートである。
第3図は,立体画像表示装置の外観である。
第4図は,右目用画像の一例である。
第5図は,左目用画像の一例である。
第6図は,テンプレート設定装置の電気的構成を示すブロック図である。
第7図は,テンプレート画像検出処理手順を示すフローチャートである。
第8図は,立体画像表示装置の電気的構成を示すブロック図である。
第9図は,ユーザが指定した画像部分,表示画面,右目用画像および左目用画像との関係を示している。
第10図は,ユーザが指定した画像部分,表示画面,右目用画像および左目用画像との関係を示している。
第11図は,立体画像表示装置の処理手順を示すフローチャートである。
第12図は,立体画像表示装置の電気的構成を示すブロック図である。
第13図は,立体画像表示装置の処理手順を示すフローチャートである。
第14図は,立体画像表示装置の処理手順を示すフローチャートである。
第15図は,立体画像表示装置の電気的構成を示すブロック図である。
第16図は,右目用画像の一例である。
第17図は,左目用画像の一例である。
第18図は,立体画像表示装置の処理手順を示すフローチャートである。
第19図は,立体画像表示装置の電気的構成を示すブロック図である。
第20図は,履歴情報テーブルの一例である。
第21図は,立体画像表示装置の処理手順を示すフローチャートである。
第22図は,立体画像表示装置の処理手順を示すフローチャートである。
第2図は,立体画像表示装置の処理手順を示すフローチャートである。
第3図は,立体画像表示装置の外観である。
第4図は,右目用画像の一例である。
第5図は,左目用画像の一例である。
第6図は,テンプレート設定装置の電気的構成を示すブロック図である。
第7図は,テンプレート画像検出処理手順を示すフローチャートである。
第8図は,立体画像表示装置の電気的構成を示すブロック図である。
第9図は,ユーザが指定した画像部分,表示画面,右目用画像および左目用画像との関係を示している。
第10図は,ユーザが指定した画像部分,表示画面,右目用画像および左目用画像との関係を示している。
第11図は,立体画像表示装置の処理手順を示すフローチャートである。
第12図は,立体画像表示装置の電気的構成を示すブロック図である。
第13図は,立体画像表示装置の処理手順を示すフローチャートである。
第14図は,立体画像表示装置の処理手順を示すフローチャートである。
第15図は,立体画像表示装置の電気的構成を示すブロック図である。
第16図は,右目用画像の一例である。
第17図は,左目用画像の一例である。
第18図は,立体画像表示装置の処理手順を示すフローチャートである。
第19図は,立体画像表示装置の電気的構成を示すブロック図である。
第20図は,履歴情報テーブルの一例である。
第21図は,立体画像表示装置の処理手順を示すフローチャートである。
第22図は,立体画像表示装置の処理手順を示すフローチャートである。
第1図は,この発明の実施例を示すもので,立体画像表示装置の電気的構成を示すブロック図である。
立体画像表示装置は,観賞者の右目で見る右目用画像と観賞者の左目で見る左目用画像とを立体表示装置7の表示画面上に表示することにより,観賞者に立体的な画像を見せるものである。この実施例においては,立体表示装置7の表示画面に表示されている被写体像のうち,観賞者が指定した位置に対応する右目用画像の位置と左目用画像における位置とを正確に測定するものである。
まず,利き目情報入力装置1から観賞者(ユーザ,オペレータ)の利き目が入力される。利き目情報入力装置1は,利き目が左目または右目であることを示す指令を出力する利き目情報入力ボタンであってもよいし,立体表示装置7の表示画面上に利き目情報を入力するメニューを表示し,そのメニューから設定するようにしてもよい。利き目情報入力装置1から出力された観賞者の利き目を表すデータは,セレクタ2に入力する。
左目用の画像を表す左目用画像データおよび右目用の画像を表す右目用画像データは,いずれもセレクタ2および視差調整装置6に入力する。左目用画像データまたは右目用画像データのうち,利き目情報入力装置1から入力された利き目情報にもとづいて利き目で見る画像データ(利き目画像データ)がテンプレート設定装置4に入力し,利き目と異なる目で見る画像データ(非利き目画像データ)がマッチング装置5に入力するように,セレクタ2が切り換えられる。
左目用画像データおよび右目用画像データは視差調整装置6を介して立体表示装置7に与えられる。立体表示装置7の表示画面には,左目用画像と右目用画像とが表示されて観賞者には立体的な画像が見える。
立体的な画像のうち,視差調整をしたい部分(必ずしも視差調整でなくともよい)が観賞者によって位置入力装置3を用いて指定される。立体表示装置7の表示画面上にタッチ・パネルが形成されていれば,そのタッチ・パネル上をタッチすることにより位置指定される。タッチ・パネルが形成されていない場合には,たとえば,マウス操作に応じて移動するカーソルを表示画面上に表示し,マウスによるクリック動作により位置を指定できる。
位置入力装置3から出力される指定位置を表すデータは,テンプレート設定装置4に入力する。テンプレート設定装置4において,利き目画像のうち,観賞者に指定された位置近傍に存在する画像部分がテンプレート画像として設定される。設定されたテンプレート画像を表すデータおよびそのテンプレート画像の利き目画像上における位置(たとえば,テンプレート画像の中心位置,重心位置など)を表すデータがテンプレート設定装置4からマッチング装置5に入力する。利き目画像上におけるテンプレート画像の位置を表すデータは,マッチング装置5を単に通過して視差調整装置6に入力する。
マッチング装置5においては,入力した非利き目画像データとテンプレート画像データとから,非利き目画像のうち,テンプレート画像と同じ画像部分(マッチング画像)の位置が検出される。すると,非利き目画像上におけるテンプレート画像と同じ画像部分の位置を表すデータがマッチング装置5から視差調整装置6に与えられる。
テンプレート画像と同じ画像を検出するマッチング処理は,次のようにして行うことができる。右目用画像上の点p(x,y)と左目用画像上の点q(u,v)との相関性を判断するもっとも基本的な基準は点p,qのそれぞれを中心とするウインドウ内における残差の絶対値和である。この残差の絶対値和は式1によって表される。
式1においてiとjとは,(x,y),(u,v)のそれぞれを原点としたときのウインドウ内の画素位置を表している。また,P(x,y),Q(u,v)は,それぞれ右目用画像上の画素(x,y)の輝度値,左目用画像上の画素(x,y)の輝度値を表している。式1の値R(u,v)が小さいほど,p(x,y)とq(u,v)との相関値が高いといえる。利き目が右目であるとして,右目用画像から点p(x,y)を中心としたテンプレート画像が抽出されたものとすると,左目用画像上においてp(x,y)と同一水平線上にある各画素q(u,v)で式1の値を算出していき,それらの画素のうち,もっとも値が最小となる点を点p(x,y)と一致する点とする。こうして,右目用画像上のテンプレート画像に対応する左目用画像の画像部分が正確に検出される。
視差調整装置6には,利き目画像上におけるテンプレート画像の位置を表すデータと非利き目画像上におけるテンプレート画像と同じ画像(マッチング画像)の位置を表すデータとが入力するので,左目用画像と右目用画像との視差を比較的正確に調整できる。視差が調整された左目用画像を表す画像データと右目用画像を表す画像データとが立体表示装置7に与えられる。すると,視差が調整された左目用画像と右目用画像とが立体表示装置7に表示され,観賞者は立体画像を観賞できるようになる。たとえば,指定された画像部分の視差を0にしたり,飛び出し度合いを強調することにより,指定された画像部分のを立体視しやすくしたり,立体感を強調したりできる。
第2図は,立体表示システムの処理手順を示すフローチャートである。
上述したように,観賞者の利き目が入力される(ステップ11)。つづいて,観賞者による立体画像に対する位置指定があったかどうかが確認される(ステップ12)。
第3図は,立体表示システムの概観を示している。
上述したように,立体表示システムに左目用画像データおよび右目用画像データが与えられると,立体表示装置の表示画面21には左目用画像と右目用画像とが表示されることにより,立体的な画像が観賞できる。この立体的な画像のうち,視差調整をしたい画像部分22が観賞者の指uによってタッチされる。タッチされたことにより,位置指定があったと見なされ,そのタッチ位置が指定位置23となる。表示画面21にはタッチ・パネル(図示略)が形成されており,タッチ位置が検出できるのはいうまでもない。もっとも,タッチ・パネルが無くとも,マウスを利用した位置指定でもよい。
第2図に戻って,指定位置が利き目画像(左目用画像上または右目用画像)上の座標位置に変換される(ステップ13)。
第4図は,右目用画像の一例である。
設定された利き目が右目であったものとする。利き目が右目の場合,利き目用の画像を見て観賞者(ユーザ,オペレータ)は位置を指定していると考えられる。そのために,観賞者は,右目用画像30において,その右目用画像30に含まれる画像部分31に含まれる位置32を指定したものと考えられる。表示画面21における指定位置23の位置座標は,右目用画像30をそのまま表示画面21に表示した場合の位置32の座標に対応する。
第5図は,左目用画像の一例である。
利き目が右目の場合,立体画像で指定した位置23は,左目用画像40を表示画面21に表示した場合の位置とは異なる。たとえば,立体画像で指定した位置23に対応する位置42は,立体画像の指定した画像部分22を構成する画像部分41よりも左側となる。
このように,利き目用の画像であれば,指定した位置と画像上の位置とが一致するが,非利き目用の画像では指定した位置と画像上の位置とがずれることとなる。
第2図に戻って,利き目画像からテンプレート画像が検出される(ステップ14)。
第4図を参照して,上述したように,立体画像21において指定した位置23に対応する位置31から所定範囲内の矩形領域33(矩形領域でなくともよい)がテンプレート画像領域33とされる。そのテンプレート画像領域33の中からエッジ検出処理などを用いてテンプレート画像31が検出される。もっとも,テンプレート画像領域33内の画像そのものをテンプレート画像として用いてもよい。
再び第2図に戻って,利き目画像からテンプレート画像31が検出されると,非利き目画像40からテンプレート画像31と同じ画像を検出するマッチング処理が行われる(ステップ15)。
第5図を参照して,この実施例においては,上述したように,立体画像21における指定位置23に対応する非利き目画像40における位置42を中心とした左右のサーチ範囲50にテンプレート画像31と同じ画像が含まれているかどうかのマッチング処理が行われる。右目用画像30と左目用画像40とを用いて立体画像を構成する場合には,それらの右目用画像30と左目用画像40とは上下方向のずれはなく,左右方向にのみずれが生じていると考えられるからである。このマッチング処理により,左目用画像40からテンプレート画像31と同じ画像部分(マッチング画像)41が検出される。右目用画像30における指定位置と左目用画像40における指定位置とが検出されることとなる。
右目用画像30から検出されたテンプレート画像31と,左目用画像40から検出されたテンプレート画像31と同じ画像41との位置ずれ量が視差を表していることとなる。この位置ずれ量は,上述したよう画像31の中心と画像41の中心とを測定してもよいし,画像31の重心と画像41の重心とを測定してもよい。
第2図に戻って,視差が算出されることにより,算出された視差の調整が行われる(ステップ16)。指定した位置23の部分の視差調整が行われることにより,立体画像において観賞者が指定した位置23の画像部分22が奥または手前にあるように見えるようになる。
上述した実施例は,利き目が右目の場合であったが,利き目が左目でも同様にして視差調整ができる。
第6図および第7図は,利き目画像からテンプレート画像を検出する処理についてのものである。この処理においては,上述したテンプレート領域内の画像が所定のしきい値以上をもつようなものがテンプレート画像とされる。
第6図は,テンプレート設定装置4の電気的構成を示すブロック図である。
利き目画像を表す画像データおよび指定された位置を表すデータがテンプレート切出し装置61に入力する。指定された位置を中心として所定の矩形領域がテンプレート候補領域とされる。そのテンプレート候補領域に含まれる画像を表す画像データが分散値計算装置62に入力する。分散値計算装置62において,入力した画像データの輝度値の分散値VARが式2にもとづいて計算される。但し,p(x,y)はテンプレート候補領域内の各画素の輝度値であり,mはテンプレート候補領域内の全画素の平均輝度値,Nはテンプレート候補領域内の全画素数である。
分散の大小はテンプレート候補領域内のテクスチャの多少に対応しており,分散値が大きければテンプレート候補領域内にテクスチャが多く含まれており,分散値が小さければテンプレート候補領域内は平坦部である可能性が高く,テンプレート画像を用いたマッチング処理において誤検出が生じる可能性が高い。もっとも,分散値を利用する以外にもテンプレート候補領域内の画素ごとにハイパス・フィルタ,バンドパス・フィルタを利用してテンプレート候補領域内の画像の高周波数信号を抽出し,高周波数信号量を利用することもできる。さらに,テンプレート候補領域内のエッジ成分量を検出し,そのエッジ成分量が基準値以上となるテンプレート候補領域をテンプレート領域と決定するようにしてもよい。
分散値計算装置62において計算された分散値を表すデータはテンプレート決定装置63に入力する。
テンプレート決定装置63に入力したデータによって表される分散値が所定のしきい値未満であると,テンプレート決定装置63からテンプレート候補領域のサイズ拡大指令が出力され,テンプレート・サイズ設定装置64に入力する。テンプレート・サイズ設定装置64において,テンプレート候補領域のサイズが拡大するようにテンプレート切出し装置61が制御される。テンプレート切出し装置61において,サイズが拡大したテンプレート候補領域が設定され,そのテンプレート候補領域内の画像を表す画像データが上述のように分散値計算装置62に入力する。上述したのと同様に分散値計算装置62において分散値が計算される。分散値が所定のしきい値を超えるまでテンプレート候補領域のサイズが拡大されて上述の処理が繰り返される。もっとも,たとえば,画像の水平幅の20%を一辺とする矩形を最大サイズと決定しておき,その最大サイズを越えない範囲でテンプレート候補領域のサイズ拡大処理を繰返すようにしてもよい。
テンプレート決定装置63に入力したデータによって表される分散値が所定のしきい値以上であれば,そのときの矩形領域がテンプレート領域と決定し,決定したテンプレート領域内の画像がテンプレート画像として決定する。決定したテンプレート領域を表すデータがテンプレート出力装置65に与えられる。
テンプレート出力装置65には,テンプレート切出し装置61から,利き目画像から切り出されたテンプレート画像を表す画像データも与えられる。テンプレート決定装置63において決定したテンプレート領域内の画像を表す画像データがテンプレート切出し装置61から与えられると,その画像データがテンプレート出力装置65からテンプレート画像データとして出力される。テンプレート画像データは,上述のようにマッチング装置5に入力する。
第7図は,テンプレート画像検出処理手順(第2図ステップ14の処理手順)を示すフローチャートである。
上述のように,テンプレート候補領域のサイズが初期化される(ステップ71)。たとえば,画像横幅の10%に相当する長さを一辺の長さとする正方形のサイズが初期化されたサイズとなる。利き目画像からテンプレート候補領域内の画像が抽出される(ステップ72)。テンプレート候補領域内から抽出された画像の分散値が算出される(ステップ73)。算出された分散値が所定のしきい値以上でなければ(ステップ74でNO),上述のようにテンプレート候補領域のサイズが拡大されて(ステップ75),再びステップ72から74の処理が繰り返される。
算出された分散値が所定のしきい値以上となると(ステップ74でYES),テンプレート候補領域がテンプレート領域と決定し,その領域内の画像がテンプレート画像として決定する(ステップ76)。
第8図から第13図は,他の実施例を示している。この実施例では,観賞者の視線方向を検出し,非利き目画像においてテンプレート画像と同じ画像を検出するサーチ範囲を,その視線方向に応じて決定するものである。
第8図は,立体表示システムの電気的構成を示すブロック図である。この図において,第1図に示すものと同一物については同一符号を付して説明を省略する。
立体表示システムには,視線検出装置80が含まれている。視線検出装置80には,撮像装置81が含まれている。この撮像装置81によって,観賞者の左目および右目が撮像される。左目を撮像することにより得られた画像データおよび右目を撮像することにより得られた画像データは信号処理装置82に入力する。信号処理装置82において,所定の画像処理が行われ視線推定装置83に入力する。視線推定装置83において,左目用画像から左目の虹彩が検出され,右目用画像から右目の虹彩が検出される。検出された虹彩にもとづいて観賞者の視線方向が検出される。視線方向を表すデータはサーチ範囲設定装置84に入力する。視線方向の検出方法については,「視線計測のためのLMedSを用いた虹彩検出法」(「画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2004)」2004年7月)などを利用することもできる。
視線方向にもとづいてサーチ範囲設定装置84においてテンプレート画像のマッチング処理を行うサーチ範囲が決定される。決定されたサーチ範囲を表すデータはサーチ範囲決定装置84からマッチング装置5に入力する。決定されたサーチ範囲で非利き目画像の中からテンプレート画像と同じ画像を検出するマッチング処理が行われる。
第9図および第10図は,観賞者の視線方向,観賞者が見ている立体画像の画像部分,立体画像を構成する右目用画像および左目用画像の関係を示している。
第9図は,観賞者が,立体画像のうち立体表示装置の表示画面21よりも前に見える画像部分95を見ているときの状態を示している。
表示画面21の手前に見える立体画像を構成する画像部分(交差点)95を観賞者の左目101および右目102によって見ている場合には,その画像部分95を構成する右目用画像91の画像部分92と左目用画像93の画像部分94との位置関係は,右目用画像91を構成する画像部分92は左目用画像93を構成する画像部分94よりも左側にある。
第10図は,観賞者が立体画像のうち,立体表示装置の表示画面21よりも奥に見える画像部分115を見ているときの状態を示している。
表示画面21の奥に見える立体画像を構成する画像部分(交差点)115を観賞者の左目101および右目102によって見ている場合には,その画像部分115を構成する右目用画像111の画像部分112と左目用画像113の画像部分114との位置関係は,立体表示装置の表示画面21よりも手前に見える画像を見ている場合とは逆に,右目用画像111を構成する画像部分112は左目用画像113を構成する画像部分114よりも右側にある。
第9図に示すように,表示画面21よりも手前の画像部分95を見ていることが視線検出により分かれば,利き目が右目の場合には,画像部分95を指定したときには右目用画像91の画像部分92を指定していると考えられ,その画像部分95に対応する左目用画像93を構成する画像部分94は右目用画像91の画像部分92よりも右側にあるので,非利き目画像である左目用画像93におけるサーチ範囲は指定された位置よりも右側とすればよいことが分かる。(視差d1)
第10図に示すように,表示画面21よりも奥の画像部分115を見ていることが視線検出により分かれば,利き目が右目の場合には,画像部分115を指定したときには右目用画像111の画像部分112を指定していると考えられ,その画像部分115に対応する左目用画像113を構成する画像部分114は右目用画像111の画像部分112よりも左側にあるので,非利き目画像である左目用画像113におけるサーチ範囲は指定された位置よりも左側とすればよいことが分かる。(視差d2)
上述の例では,利き目を右目としたが,利き目が左目でも同様に視線方向(観賞者が見ている立体画像の画像部分(交差点)が表示画面21よりも手前か奥か)からサーチ範囲を限定できるのは理解できよう。
第11図は,立体表示システムの処理手順を示すフローチャートである。この図において,第2図に示す処理と同一の処理については同一符号を付して説明を省略する。
上述のように,観賞者の視線方向が検出される(ステップ121)。検出された視線方向にもとづいて視線の交差点が表示画面よりも手前か奥かが確認される(ステップ122)。上述のように,観賞者が見ている画像部分が表示画面よりも手前であれば,視線の交差点は表示画面よりも手前であり,観賞者が見ている画像部分が表示画面よりも奥であれば,視線の交差点は表示画面よりも奥となる。
視線の交差点が表示画面よりも手前であれば(ステップ122でYES),テンプレート画像と同じ画像を検出するマッチング処理のサーチ範囲が非利き目方向側に設定される(ステップ123)。たとえば,利き目が右目であれば非利き目側方向は左側であり,利き目が左目であれば非利き目側方向は右側である。視線の交差点が表示画面よりも奥であれば(ステップ122でNO),マッチング処理のサーチ範囲は利き目方向側に設定される(ステップ124)。
第12図から第14図は,他の実施例を示している。
第12図は,立体画像表示装置の電気的構成を示すブロック図である。この図において,第1図に示すものと同一物については同一符号を付して説明を省略する。
この実施例では,立体表示画面上にタッチ・パネル(図示略)が形成されている。このタッチ・パネル上を位置指定のために押したときの圧力を検出するために,立体表示システムには,押圧検知装置131が設けられている。
タッチ・パネル上を位置指定のために押す場合,第9図に示すように,表示画面21の手前に見える画像部分95を押そうとするときには,押す力が基準値よりも小さくなると考えられるので,押した時の圧力は小さくなる。これに対して,第10図に示すように,表示画面21の奥に見える画像部分を押そうとするときには,押す力が基準値よりも大きくなると考えられるので,押した時の圧力は大きくなる。基準値は,視差をもたない立体画像の画像部分が表示画面上に表示された場合に鑑賞者がタッチしたときの押圧力である。このように,視差をもたない画像部分を表示して,その画像部分がタッチされたときの押圧力が基準値となる。好ましくは,視差を持たない立体画像部分が表示画面上に表示された場合に鑑賞者がタッチしたときの押圧力の検出を複数回行い,その平均値,最頻値,メディアン値を基準値とする。
押圧検知装置131において検知された圧力が所定の基準値以上の場合には観賞者が押そうとしている画像部分は表示画面21の奥にあると考えられる。そのために,サーチ範囲設定装置132は,マッチング処理のためのサーチ範囲は上述のように非利き目方向側に設定する。押圧検知装置131において検知された圧力が所定の基準値未満の場合には観賞者が押そうとしている画像部分は表示画面21の手前にあると考えられる。そのために,サーチ範囲設定装置132は,マッチング処理のためのサーチ範囲は上述のように利き目方向側に設定する。
第13図および第14図は,立体表示システムの処理手順を示すフローチャートである。これらの図において,第2図に示す処理と同一処理については同一符号を付して説明を省略する。
観賞者によるタッチ動作があると(ステップ141でYES),そのタッチ位置における左目用画像および右目用画像のそれぞれの座標位置が算出される(ステップ142)。つづいて,タッチの際の押圧力Pが検出される(ステップ143)。
押圧力Pが基準値以上であれば(ステップ144でYES),マッチング処理のサーチ範囲が非利き目方向側に設定される(ステップ123)。押圧力が基準値未満であれば(ステップ144でNO),マッチング処理のサーチ範囲が利き目方向側に設定される(ステップ124)。非利き目画像においてマッチング処理が行われ(ステップ15),タッチ位置の視差調整が行われる(ステップ145)。タッチ動作の処理が終了するまでステップ141からの処理が繰り返される(ステップ146)。
第15図から第18図は,他の実施例を示している。
上述した実施例では,利き目画像からテンプレート画像を検出し,検出されたテンプレート画像と同じ画像が非利き目画像から検出するマッチング処理が行われているが,この実施例では,利き目画像から特徴点を検出し,非利き目画像から特徴点に対応する点である対応特徴点を検出するものである。検出された特徴点と対応特徴点との距離差とから視差調整が行われる。特徴点は,複数の方向に強い信号勾配をもつ点(画素)であり,たとえば,Harrisの手法,Shi−Tomasiの手法を用いて抽出できる。特徴点(xi,yi)に対応する対応特徴点(Xi,Yi)の検出方法は,たとえば,Lucas−Kanade法がある。特徴点における視差dは,d=Xi−xiで算出できる。特徴点が複数ある場合には,右目用画像上で指定位置xt1に存在する画像部分に対応する左目用画像上での被写体位置xt2は式3により算出される。
xt2=Σdi/N+xt1 ‥‥式3
但し,Nは特徴点の数,Σdiは各特徴点のもつ視差の総和である。式3においては,複数の特徴点の視差を平均しているが,メディアン値にする,指定位置にもっとも近い特徴点の視差を用いるなどでもよい。
第15図は,立体表示システムの電気的構成を示すブロック図である。この図において,第2図に示すものと同一物については同一符号を付して説明を省略する。
利き目画像を表す画像データおよび位置入力装置3から出力される指定位置を表すデータが特徴点抽出装置151に入力する。
第16図は,右目用画像(右目用画像が利き目画像であるとする)の一例である。
右目用画像160において,指定された位置に対応する位置が位置162であるとする。その位置162から所定範囲が特徴点抽出領域163とされる。この特徴点抽出領域163内に存在する画像161の特徴点164が検出される。
第16図に示すように,利き目画像から検出された特徴点の情報が特徴点抽出装置151から対応点検出装置152に与えられる。対応点検出装置152には,特徴点情報のほかにセレクタ2から利き目用画像データおよび非利き目用画像データが与えられる。対応点検出装置152において,利き目用画像データおよび非利き目用画像データにもとづいて対応特徴点が検出される。
第17図は,左目用画像の一例である。
左目用画像170において上述したように右目用画像160における指定位置162を含む画像161に対応する画像171のまわりの対応特徴点174が検出される。
第18図は,立体表示システムの処理手順を示すフローチャートである。この図において,第2図に示す処理と同一の処理については同一符号を付して説明を省略する。
上述のように,利き目画像上に特徴点抽出領域が設定される(ステップ181)。設定された特徴点抽出領域内の画像から特徴点が抽出される(ステップ182)。非利き目画像から対応特徴点が検出される(ステップ183)。検出された特徴点と対応特徴点とのずれから被写体のずれが検出される(ステップ184)。検出されたずれにもとづいて視差調整が行われる(ステップ16)。
第19図から第22図は,さらに他の実施例を示している。右目用画像における指定位置と,その指定位置に対応する左目用画像における対応位置(または左目用画像における指定位置と,その指定位置に対応する右目用画像における対応位置)と,の対応関係を履歴テーブルに記憶しておき,指定された位置近傍の対応関係が履歴テーブルに記憶されている場合には,その記憶されている対応関係を利用するものである。
第19図は,立体画像表示装置の電気的構成を示すブロック図である。この図において,第1図に示すものと同一物については同一符号を付して説明を省略する。
マッチング装置5からは,入力された指定位置と検出された対応位置とのそれぞれの情報が出力され履歴記憶装置191に入力する。履歴記憶装置191に記憶されている情報は履歴比較装置192に入力する。位置入力装置3から出力される指定位置情報は履歴比較装置192にも入力する。履歴比較装置192において,履歴記憶装置191にすでに記憶されている指定位置の対応関係に近い位置が指定された場合には,テンプレート画像の検出処理が行われることなく履歴記憶装置191に記憶されている位置情報が利用される。
第20図は,履歴テーブルの一例である。
履歴番号ごとに右画像上の位置と,その右画像上の位置に対応する左画像上の位置とが記憶されている。右画像が指定された場合には,右画像上における指定位置が右画像上の位置として記憶され,右画像上における指定位置に対応する左画像上の対応位置が左画像上の位置として記憶される。逆に左画像が指定された場合には,左画像上における指定位置が左画像上の位置として記憶され,左画像上における指定位置に対応する右画像上の対応位置が右画像上の位置として記憶される。このような履歴テーブルが画像ごとに生成されて,記憶されている。
第21図および第22図は,立体表示システムの処理手順を示すフローチャートである。これらの図において,第2図に示す処理と同一の処理については同一符号を付して説明を省略する。
入力された指定位置の座標位置が検出されると,利き目画像上における指定位置であって,その指定位置から所定の半径r内に履歴テーブルに指定位置が記憶されているかどうかが確認される(ステップ202)。
記憶されていると(ステップ202でYES),履歴情報テーブルから対応する位置が読み取られる(ステップ203)。また,指定された位置から所定の半径r内に記憶されている位置についても読み取られる。このように履歴情報テーブルから,右画像上の位置と左画像上の位置とが読み取られる。たとえば,右画像上において指定された位置の座標が(300,110)であるとし,その指定された位置から半径r(たとえば,20画素)内に右画像上の位置が記憶されているかどうかが判定される。たとえば,履歴番号3で指定される右画像上の位置(310,100)があるから,履歴情報テーブルからは,履歴番号3で指定される座標(310,100)(右画像上の位置)と座標(310,100)(左画像上の位置)とが読み取られることとなる。読み取られた座標を利用して,視差調整が行われる(ステップ16)。
指定位置から所定の半径r内に履歴テーブルに指定位置が記憶されていないと(ステップ202でNO),上述のように,テンプレート画像を検出し,検出されたテンプレート画像とのマッチング処理が行われる(ステップ14,15)。検出された指定位置と対応位置とのそれぞれの座標の対応関係が履歴情報として履歴情報テーブルに格納される(ステップ204)。
立体画像表示装置は,観賞者の右目で見る右目用画像と観賞者の左目で見る左目用画像とを立体表示装置7の表示画面上に表示することにより,観賞者に立体的な画像を見せるものである。この実施例においては,立体表示装置7の表示画面に表示されている被写体像のうち,観賞者が指定した位置に対応する右目用画像の位置と左目用画像における位置とを正確に測定するものである。
まず,利き目情報入力装置1から観賞者(ユーザ,オペレータ)の利き目が入力される。利き目情報入力装置1は,利き目が左目または右目であることを示す指令を出力する利き目情報入力ボタンであってもよいし,立体表示装置7の表示画面上に利き目情報を入力するメニューを表示し,そのメニューから設定するようにしてもよい。利き目情報入力装置1から出力された観賞者の利き目を表すデータは,セレクタ2に入力する。
左目用の画像を表す左目用画像データおよび右目用の画像を表す右目用画像データは,いずれもセレクタ2および視差調整装置6に入力する。左目用画像データまたは右目用画像データのうち,利き目情報入力装置1から入力された利き目情報にもとづいて利き目で見る画像データ(利き目画像データ)がテンプレート設定装置4に入力し,利き目と異なる目で見る画像データ(非利き目画像データ)がマッチング装置5に入力するように,セレクタ2が切り換えられる。
左目用画像データおよび右目用画像データは視差調整装置6を介して立体表示装置7に与えられる。立体表示装置7の表示画面には,左目用画像と右目用画像とが表示されて観賞者には立体的な画像が見える。
立体的な画像のうち,視差調整をしたい部分(必ずしも視差調整でなくともよい)が観賞者によって位置入力装置3を用いて指定される。立体表示装置7の表示画面上にタッチ・パネルが形成されていれば,そのタッチ・パネル上をタッチすることにより位置指定される。タッチ・パネルが形成されていない場合には,たとえば,マウス操作に応じて移動するカーソルを表示画面上に表示し,マウスによるクリック動作により位置を指定できる。
位置入力装置3から出力される指定位置を表すデータは,テンプレート設定装置4に入力する。テンプレート設定装置4において,利き目画像のうち,観賞者に指定された位置近傍に存在する画像部分がテンプレート画像として設定される。設定されたテンプレート画像を表すデータおよびそのテンプレート画像の利き目画像上における位置(たとえば,テンプレート画像の中心位置,重心位置など)を表すデータがテンプレート設定装置4からマッチング装置5に入力する。利き目画像上におけるテンプレート画像の位置を表すデータは,マッチング装置5を単に通過して視差調整装置6に入力する。
マッチング装置5においては,入力した非利き目画像データとテンプレート画像データとから,非利き目画像のうち,テンプレート画像と同じ画像部分(マッチング画像)の位置が検出される。すると,非利き目画像上におけるテンプレート画像と同じ画像部分の位置を表すデータがマッチング装置5から視差調整装置6に与えられる。
テンプレート画像と同じ画像を検出するマッチング処理は,次のようにして行うことができる。右目用画像上の点p(x,y)と左目用画像上の点q(u,v)との相関性を判断するもっとも基本的な基準は点p,qのそれぞれを中心とするウインドウ内における残差の絶対値和である。この残差の絶対値和は式1によって表される。
式1においてiとjとは,(x,y),(u,v)のそれぞれを原点としたときのウインドウ内の画素位置を表している。また,P(x,y),Q(u,v)は,それぞれ右目用画像上の画素(x,y)の輝度値,左目用画像上の画素(x,y)の輝度値を表している。式1の値R(u,v)が小さいほど,p(x,y)とq(u,v)との相関値が高いといえる。利き目が右目であるとして,右目用画像から点p(x,y)を中心としたテンプレート画像が抽出されたものとすると,左目用画像上においてp(x,y)と同一水平線上にある各画素q(u,v)で式1の値を算出していき,それらの画素のうち,もっとも値が最小となる点を点p(x,y)と一致する点とする。こうして,右目用画像上のテンプレート画像に対応する左目用画像の画像部分が正確に検出される。
視差調整装置6には,利き目画像上におけるテンプレート画像の位置を表すデータと非利き目画像上におけるテンプレート画像と同じ画像(マッチング画像)の位置を表すデータとが入力するので,左目用画像と右目用画像との視差を比較的正確に調整できる。視差が調整された左目用画像を表す画像データと右目用画像を表す画像データとが立体表示装置7に与えられる。すると,視差が調整された左目用画像と右目用画像とが立体表示装置7に表示され,観賞者は立体画像を観賞できるようになる。たとえば,指定された画像部分の視差を0にしたり,飛び出し度合いを強調することにより,指定された画像部分のを立体視しやすくしたり,立体感を強調したりできる。
第2図は,立体表示システムの処理手順を示すフローチャートである。
上述したように,観賞者の利き目が入力される(ステップ11)。つづいて,観賞者による立体画像に対する位置指定があったかどうかが確認される(ステップ12)。
第3図は,立体表示システムの概観を示している。
上述したように,立体表示システムに左目用画像データおよび右目用画像データが与えられると,立体表示装置の表示画面21には左目用画像と右目用画像とが表示されることにより,立体的な画像が観賞できる。この立体的な画像のうち,視差調整をしたい画像部分22が観賞者の指uによってタッチされる。タッチされたことにより,位置指定があったと見なされ,そのタッチ位置が指定位置23となる。表示画面21にはタッチ・パネル(図示略)が形成されており,タッチ位置が検出できるのはいうまでもない。もっとも,タッチ・パネルが無くとも,マウスを利用した位置指定でもよい。
第2図に戻って,指定位置が利き目画像(左目用画像上または右目用画像)上の座標位置に変換される(ステップ13)。
第4図は,右目用画像の一例である。
設定された利き目が右目であったものとする。利き目が右目の場合,利き目用の画像を見て観賞者(ユーザ,オペレータ)は位置を指定していると考えられる。そのために,観賞者は,右目用画像30において,その右目用画像30に含まれる画像部分31に含まれる位置32を指定したものと考えられる。表示画面21における指定位置23の位置座標は,右目用画像30をそのまま表示画面21に表示した場合の位置32の座標に対応する。
第5図は,左目用画像の一例である。
利き目が右目の場合,立体画像で指定した位置23は,左目用画像40を表示画面21に表示した場合の位置とは異なる。たとえば,立体画像で指定した位置23に対応する位置42は,立体画像の指定した画像部分22を構成する画像部分41よりも左側となる。
このように,利き目用の画像であれば,指定した位置と画像上の位置とが一致するが,非利き目用の画像では指定した位置と画像上の位置とがずれることとなる。
第2図に戻って,利き目画像からテンプレート画像が検出される(ステップ14)。
第4図を参照して,上述したように,立体画像21において指定した位置23に対応する位置31から所定範囲内の矩形領域33(矩形領域でなくともよい)がテンプレート画像領域33とされる。そのテンプレート画像領域33の中からエッジ検出処理などを用いてテンプレート画像31が検出される。もっとも,テンプレート画像領域33内の画像そのものをテンプレート画像として用いてもよい。
再び第2図に戻って,利き目画像からテンプレート画像31が検出されると,非利き目画像40からテンプレート画像31と同じ画像を検出するマッチング処理が行われる(ステップ15)。
第5図を参照して,この実施例においては,上述したように,立体画像21における指定位置23に対応する非利き目画像40における位置42を中心とした左右のサーチ範囲50にテンプレート画像31と同じ画像が含まれているかどうかのマッチング処理が行われる。右目用画像30と左目用画像40とを用いて立体画像を構成する場合には,それらの右目用画像30と左目用画像40とは上下方向のずれはなく,左右方向にのみずれが生じていると考えられるからである。このマッチング処理により,左目用画像40からテンプレート画像31と同じ画像部分(マッチング画像)41が検出される。右目用画像30における指定位置と左目用画像40における指定位置とが検出されることとなる。
右目用画像30から検出されたテンプレート画像31と,左目用画像40から検出されたテンプレート画像31と同じ画像41との位置ずれ量が視差を表していることとなる。この位置ずれ量は,上述したよう画像31の中心と画像41の中心とを測定してもよいし,画像31の重心と画像41の重心とを測定してもよい。
第2図に戻って,視差が算出されることにより,算出された視差の調整が行われる(ステップ16)。指定した位置23の部分の視差調整が行われることにより,立体画像において観賞者が指定した位置23の画像部分22が奥または手前にあるように見えるようになる。
上述した実施例は,利き目が右目の場合であったが,利き目が左目でも同様にして視差調整ができる。
第6図および第7図は,利き目画像からテンプレート画像を検出する処理についてのものである。この処理においては,上述したテンプレート領域内の画像が所定のしきい値以上をもつようなものがテンプレート画像とされる。
第6図は,テンプレート設定装置4の電気的構成を示すブロック図である。
利き目画像を表す画像データおよび指定された位置を表すデータがテンプレート切出し装置61に入力する。指定された位置を中心として所定の矩形領域がテンプレート候補領域とされる。そのテンプレート候補領域に含まれる画像を表す画像データが分散値計算装置62に入力する。分散値計算装置62において,入力した画像データの輝度値の分散値VARが式2にもとづいて計算される。但し,p(x,y)はテンプレート候補領域内の各画素の輝度値であり,mはテンプレート候補領域内の全画素の平均輝度値,Nはテンプレート候補領域内の全画素数である。
分散の大小はテンプレート候補領域内のテクスチャの多少に対応しており,分散値が大きければテンプレート候補領域内にテクスチャが多く含まれており,分散値が小さければテンプレート候補領域内は平坦部である可能性が高く,テンプレート画像を用いたマッチング処理において誤検出が生じる可能性が高い。もっとも,分散値を利用する以外にもテンプレート候補領域内の画素ごとにハイパス・フィルタ,バンドパス・フィルタを利用してテンプレート候補領域内の画像の高周波数信号を抽出し,高周波数信号量を利用することもできる。さらに,テンプレート候補領域内のエッジ成分量を検出し,そのエッジ成分量が基準値以上となるテンプレート候補領域をテンプレート領域と決定するようにしてもよい。
分散値計算装置62において計算された分散値を表すデータはテンプレート決定装置63に入力する。
テンプレート決定装置63に入力したデータによって表される分散値が所定のしきい値未満であると,テンプレート決定装置63からテンプレート候補領域のサイズ拡大指令が出力され,テンプレート・サイズ設定装置64に入力する。テンプレート・サイズ設定装置64において,テンプレート候補領域のサイズが拡大するようにテンプレート切出し装置61が制御される。テンプレート切出し装置61において,サイズが拡大したテンプレート候補領域が設定され,そのテンプレート候補領域内の画像を表す画像データが上述のように分散値計算装置62に入力する。上述したのと同様に分散値計算装置62において分散値が計算される。分散値が所定のしきい値を超えるまでテンプレート候補領域のサイズが拡大されて上述の処理が繰り返される。もっとも,たとえば,画像の水平幅の20%を一辺とする矩形を最大サイズと決定しておき,その最大サイズを越えない範囲でテンプレート候補領域のサイズ拡大処理を繰返すようにしてもよい。
テンプレート決定装置63に入力したデータによって表される分散値が所定のしきい値以上であれば,そのときの矩形領域がテンプレート領域と決定し,決定したテンプレート領域内の画像がテンプレート画像として決定する。決定したテンプレート領域を表すデータがテンプレート出力装置65に与えられる。
テンプレート出力装置65には,テンプレート切出し装置61から,利き目画像から切り出されたテンプレート画像を表す画像データも与えられる。テンプレート決定装置63において決定したテンプレート領域内の画像を表す画像データがテンプレート切出し装置61から与えられると,その画像データがテンプレート出力装置65からテンプレート画像データとして出力される。テンプレート画像データは,上述のようにマッチング装置5に入力する。
第7図は,テンプレート画像検出処理手順(第2図ステップ14の処理手順)を示すフローチャートである。
上述のように,テンプレート候補領域のサイズが初期化される(ステップ71)。たとえば,画像横幅の10%に相当する長さを一辺の長さとする正方形のサイズが初期化されたサイズとなる。利き目画像からテンプレート候補領域内の画像が抽出される(ステップ72)。テンプレート候補領域内から抽出された画像の分散値が算出される(ステップ73)。算出された分散値が所定のしきい値以上でなければ(ステップ74でNO),上述のようにテンプレート候補領域のサイズが拡大されて(ステップ75),再びステップ72から74の処理が繰り返される。
算出された分散値が所定のしきい値以上となると(ステップ74でYES),テンプレート候補領域がテンプレート領域と決定し,その領域内の画像がテンプレート画像として決定する(ステップ76)。
第8図から第13図は,他の実施例を示している。この実施例では,観賞者の視線方向を検出し,非利き目画像においてテンプレート画像と同じ画像を検出するサーチ範囲を,その視線方向に応じて決定するものである。
第8図は,立体表示システムの電気的構成を示すブロック図である。この図において,第1図に示すものと同一物については同一符号を付して説明を省略する。
立体表示システムには,視線検出装置80が含まれている。視線検出装置80には,撮像装置81が含まれている。この撮像装置81によって,観賞者の左目および右目が撮像される。左目を撮像することにより得られた画像データおよび右目を撮像することにより得られた画像データは信号処理装置82に入力する。信号処理装置82において,所定の画像処理が行われ視線推定装置83に入力する。視線推定装置83において,左目用画像から左目の虹彩が検出され,右目用画像から右目の虹彩が検出される。検出された虹彩にもとづいて観賞者の視線方向が検出される。視線方向を表すデータはサーチ範囲設定装置84に入力する。視線方向の検出方法については,「視線計測のためのLMedSを用いた虹彩検出法」(「画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2004)」2004年7月)などを利用することもできる。
視線方向にもとづいてサーチ範囲設定装置84においてテンプレート画像のマッチング処理を行うサーチ範囲が決定される。決定されたサーチ範囲を表すデータはサーチ範囲決定装置84からマッチング装置5に入力する。決定されたサーチ範囲で非利き目画像の中からテンプレート画像と同じ画像を検出するマッチング処理が行われる。
第9図および第10図は,観賞者の視線方向,観賞者が見ている立体画像の画像部分,立体画像を構成する右目用画像および左目用画像の関係を示している。
第9図は,観賞者が,立体画像のうち立体表示装置の表示画面21よりも前に見える画像部分95を見ているときの状態を示している。
表示画面21の手前に見える立体画像を構成する画像部分(交差点)95を観賞者の左目101および右目102によって見ている場合には,その画像部分95を構成する右目用画像91の画像部分92と左目用画像93の画像部分94との位置関係は,右目用画像91を構成する画像部分92は左目用画像93を構成する画像部分94よりも左側にある。
第10図は,観賞者が立体画像のうち,立体表示装置の表示画面21よりも奥に見える画像部分115を見ているときの状態を示している。
表示画面21の奥に見える立体画像を構成する画像部分(交差点)115を観賞者の左目101および右目102によって見ている場合には,その画像部分115を構成する右目用画像111の画像部分112と左目用画像113の画像部分114との位置関係は,立体表示装置の表示画面21よりも手前に見える画像を見ている場合とは逆に,右目用画像111を構成する画像部分112は左目用画像113を構成する画像部分114よりも右側にある。
第9図に示すように,表示画面21よりも手前の画像部分95を見ていることが視線検出により分かれば,利き目が右目の場合には,画像部分95を指定したときには右目用画像91の画像部分92を指定していると考えられ,その画像部分95に対応する左目用画像93を構成する画像部分94は右目用画像91の画像部分92よりも右側にあるので,非利き目画像である左目用画像93におけるサーチ範囲は指定された位置よりも右側とすればよいことが分かる。(視差d1)
第10図に示すように,表示画面21よりも奥の画像部分115を見ていることが視線検出により分かれば,利き目が右目の場合には,画像部分115を指定したときには右目用画像111の画像部分112を指定していると考えられ,その画像部分115に対応する左目用画像113を構成する画像部分114は右目用画像111の画像部分112よりも左側にあるので,非利き目画像である左目用画像113におけるサーチ範囲は指定された位置よりも左側とすればよいことが分かる。(視差d2)
上述の例では,利き目を右目としたが,利き目が左目でも同様に視線方向(観賞者が見ている立体画像の画像部分(交差点)が表示画面21よりも手前か奥か)からサーチ範囲を限定できるのは理解できよう。
第11図は,立体表示システムの処理手順を示すフローチャートである。この図において,第2図に示す処理と同一の処理については同一符号を付して説明を省略する。
上述のように,観賞者の視線方向が検出される(ステップ121)。検出された視線方向にもとづいて視線の交差点が表示画面よりも手前か奥かが確認される(ステップ122)。上述のように,観賞者が見ている画像部分が表示画面よりも手前であれば,視線の交差点は表示画面よりも手前であり,観賞者が見ている画像部分が表示画面よりも奥であれば,視線の交差点は表示画面よりも奥となる。
視線の交差点が表示画面よりも手前であれば(ステップ122でYES),テンプレート画像と同じ画像を検出するマッチング処理のサーチ範囲が非利き目方向側に設定される(ステップ123)。たとえば,利き目が右目であれば非利き目側方向は左側であり,利き目が左目であれば非利き目側方向は右側である。視線の交差点が表示画面よりも奥であれば(ステップ122でNO),マッチング処理のサーチ範囲は利き目方向側に設定される(ステップ124)。
第12図から第14図は,他の実施例を示している。
第12図は,立体画像表示装置の電気的構成を示すブロック図である。この図において,第1図に示すものと同一物については同一符号を付して説明を省略する。
この実施例では,立体表示画面上にタッチ・パネル(図示略)が形成されている。このタッチ・パネル上を位置指定のために押したときの圧力を検出するために,立体表示システムには,押圧検知装置131が設けられている。
タッチ・パネル上を位置指定のために押す場合,第9図に示すように,表示画面21の手前に見える画像部分95を押そうとするときには,押す力が基準値よりも小さくなると考えられるので,押した時の圧力は小さくなる。これに対して,第10図に示すように,表示画面21の奥に見える画像部分を押そうとするときには,押す力が基準値よりも大きくなると考えられるので,押した時の圧力は大きくなる。基準値は,視差をもたない立体画像の画像部分が表示画面上に表示された場合に鑑賞者がタッチしたときの押圧力である。このように,視差をもたない画像部分を表示して,その画像部分がタッチされたときの押圧力が基準値となる。好ましくは,視差を持たない立体画像部分が表示画面上に表示された場合に鑑賞者がタッチしたときの押圧力の検出を複数回行い,その平均値,最頻値,メディアン値を基準値とする。
押圧検知装置131において検知された圧力が所定の基準値以上の場合には観賞者が押そうとしている画像部分は表示画面21の奥にあると考えられる。そのために,サーチ範囲設定装置132は,マッチング処理のためのサーチ範囲は上述のように非利き目方向側に設定する。押圧検知装置131において検知された圧力が所定の基準値未満の場合には観賞者が押そうとしている画像部分は表示画面21の手前にあると考えられる。そのために,サーチ範囲設定装置132は,マッチング処理のためのサーチ範囲は上述のように利き目方向側に設定する。
第13図および第14図は,立体表示システムの処理手順を示すフローチャートである。これらの図において,第2図に示す処理と同一処理については同一符号を付して説明を省略する。
観賞者によるタッチ動作があると(ステップ141でYES),そのタッチ位置における左目用画像および右目用画像のそれぞれの座標位置が算出される(ステップ142)。つづいて,タッチの際の押圧力Pが検出される(ステップ143)。
押圧力Pが基準値以上であれば(ステップ144でYES),マッチング処理のサーチ範囲が非利き目方向側に設定される(ステップ123)。押圧力が基準値未満であれば(ステップ144でNO),マッチング処理のサーチ範囲が利き目方向側に設定される(ステップ124)。非利き目画像においてマッチング処理が行われ(ステップ15),タッチ位置の視差調整が行われる(ステップ145)。タッチ動作の処理が終了するまでステップ141からの処理が繰り返される(ステップ146)。
第15図から第18図は,他の実施例を示している。
上述した実施例では,利き目画像からテンプレート画像を検出し,検出されたテンプレート画像と同じ画像が非利き目画像から検出するマッチング処理が行われているが,この実施例では,利き目画像から特徴点を検出し,非利き目画像から特徴点に対応する点である対応特徴点を検出するものである。検出された特徴点と対応特徴点との距離差とから視差調整が行われる。特徴点は,複数の方向に強い信号勾配をもつ点(画素)であり,たとえば,Harrisの手法,Shi−Tomasiの手法を用いて抽出できる。特徴点(xi,yi)に対応する対応特徴点(Xi,Yi)の検出方法は,たとえば,Lucas−Kanade法がある。特徴点における視差dは,d=Xi−xiで算出できる。特徴点が複数ある場合には,右目用画像上で指定位置xt1に存在する画像部分に対応する左目用画像上での被写体位置xt2は式3により算出される。
xt2=Σdi/N+xt1 ‥‥式3
但し,Nは特徴点の数,Σdiは各特徴点のもつ視差の総和である。式3においては,複数の特徴点の視差を平均しているが,メディアン値にする,指定位置にもっとも近い特徴点の視差を用いるなどでもよい。
第15図は,立体表示システムの電気的構成を示すブロック図である。この図において,第2図に示すものと同一物については同一符号を付して説明を省略する。
利き目画像を表す画像データおよび位置入力装置3から出力される指定位置を表すデータが特徴点抽出装置151に入力する。
第16図は,右目用画像(右目用画像が利き目画像であるとする)の一例である。
右目用画像160において,指定された位置に対応する位置が位置162であるとする。その位置162から所定範囲が特徴点抽出領域163とされる。この特徴点抽出領域163内に存在する画像161の特徴点164が検出される。
第16図に示すように,利き目画像から検出された特徴点の情報が特徴点抽出装置151から対応点検出装置152に与えられる。対応点検出装置152には,特徴点情報のほかにセレクタ2から利き目用画像データおよび非利き目用画像データが与えられる。対応点検出装置152において,利き目用画像データおよび非利き目用画像データにもとづいて対応特徴点が検出される。
第17図は,左目用画像の一例である。
左目用画像170において上述したように右目用画像160における指定位置162を含む画像161に対応する画像171のまわりの対応特徴点174が検出される。
第18図は,立体表示システムの処理手順を示すフローチャートである。この図において,第2図に示す処理と同一の処理については同一符号を付して説明を省略する。
上述のように,利き目画像上に特徴点抽出領域が設定される(ステップ181)。設定された特徴点抽出領域内の画像から特徴点が抽出される(ステップ182)。非利き目画像から対応特徴点が検出される(ステップ183)。検出された特徴点と対応特徴点とのずれから被写体のずれが検出される(ステップ184)。検出されたずれにもとづいて視差調整が行われる(ステップ16)。
第19図から第22図は,さらに他の実施例を示している。右目用画像における指定位置と,その指定位置に対応する左目用画像における対応位置(または左目用画像における指定位置と,その指定位置に対応する右目用画像における対応位置)と,の対応関係を履歴テーブルに記憶しておき,指定された位置近傍の対応関係が履歴テーブルに記憶されている場合には,その記憶されている対応関係を利用するものである。
第19図は,立体画像表示装置の電気的構成を示すブロック図である。この図において,第1図に示すものと同一物については同一符号を付して説明を省略する。
マッチング装置5からは,入力された指定位置と検出された対応位置とのそれぞれの情報が出力され履歴記憶装置191に入力する。履歴記憶装置191に記憶されている情報は履歴比較装置192に入力する。位置入力装置3から出力される指定位置情報は履歴比較装置192にも入力する。履歴比較装置192において,履歴記憶装置191にすでに記憶されている指定位置の対応関係に近い位置が指定された場合には,テンプレート画像の検出処理が行われることなく履歴記憶装置191に記憶されている位置情報が利用される。
第20図は,履歴テーブルの一例である。
履歴番号ごとに右画像上の位置と,その右画像上の位置に対応する左画像上の位置とが記憶されている。右画像が指定された場合には,右画像上における指定位置が右画像上の位置として記憶され,右画像上における指定位置に対応する左画像上の対応位置が左画像上の位置として記憶される。逆に左画像が指定された場合には,左画像上における指定位置が左画像上の位置として記憶され,左画像上における指定位置に対応する右画像上の対応位置が右画像上の位置として記憶される。このような履歴テーブルが画像ごとに生成されて,記憶されている。
第21図および第22図は,立体表示システムの処理手順を示すフローチャートである。これらの図において,第2図に示す処理と同一の処理については同一符号を付して説明を省略する。
入力された指定位置の座標位置が検出されると,利き目画像上における指定位置であって,その指定位置から所定の半径r内に履歴テーブルに指定位置が記憶されているかどうかが確認される(ステップ202)。
記憶されていると(ステップ202でYES),履歴情報テーブルから対応する位置が読み取られる(ステップ203)。また,指定された位置から所定の半径r内に記憶されている位置についても読み取られる。このように履歴情報テーブルから,右画像上の位置と左画像上の位置とが読み取られる。たとえば,右画像上において指定された位置の座標が(300,110)であるとし,その指定された位置から半径r(たとえば,20画素)内に右画像上の位置が記憶されているかどうかが判定される。たとえば,履歴番号3で指定される右画像上の位置(310,100)があるから,履歴情報テーブルからは,履歴番号3で指定される座標(310,100)(右画像上の位置)と座標(310,100)(左画像上の位置)とが読み取られることとなる。読み取られた座標を利用して,視差調整が行われる(ステップ16)。
指定位置から所定の半径r内に履歴テーブルに指定位置が記憶されていないと(ステップ202でNO),上述のように,テンプレート画像を検出し,検出されたテンプレート画像とのマッチング処理が行われる(ステップ14,15)。検出された指定位置と対応位置とのそれぞれの座標の対応関係が履歴情報として履歴情報テーブルに格納される(ステップ204)。
Claims (8)
- ユーザの左目で観賞する左目用画像およびユーザの右目で観賞する右目用画像を表示画面に表示してユーザに立体的な画像を見せる立体画像表示装置において,
ユーザの利き目を設定する利き目設定装置,
視差を調整する部分が表示されている上記表示画面の位置を指定する位置指定装置,
左目用画像または右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目で観賞する画像において,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する位置に存在する画像部分をテンプレート画像として検出するテンプレート画像検出装置,および
左目用画像または右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目と異なる目で観賞する画像において,上記テンプレート画像検出装置によって検出されたテンプレート画像と同じ画像であるマッチング画像の位置を検出するテンプレート・マッチング装置,
を備えた立体画像表示装置。 - 上記テンプレート画像検出装置は,
左目用画像または右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目で観賞する画像において,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する位置を中心とした所定の大きさのテンプレート画像候補領域内の画像のエッジ成分量が所定のしきい値以上かどうかを判定するエッジ成分量判定装置,
上記エッジ成分量判定装置によってエッジ成分量が所定のしきい値以上ではないと判定されたことに応じて,上記テンプレート画像候補領域の大きさを拡大する拡大装置,
上記拡大装置によって拡大されたテンプレート画像候補領域内の画像のエッジ成分量が所定のしきい値以上かどうかを判定するように上記エッジ成分量判定装置を制御する制御装置,および
上記エッジ成分量判定装置によってエッジ成分量が所定のしきい値以上と判定されたことに応じてテンプレート画像候補領域内の画像をテンプレート画像と決定するテンプレート画像決定装置,
を備えた請求の範囲第1項に記載の立体画像表示装置。 - ユーザの左目の視線と右目の視線との交差点が表示画面よりも手前にあるか奥にあるかを検出する交差点位置検出装置をさらに備え,
上記テンプレート・マッチング装置は,
上記交差点位置検出装置によって,上記交差点が表示画面よりも手前にあると判定されたことに応じて,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する位置よりも利き目側の方向において上記異なる目で観賞する画像から上記マッチング画像を検出し,上記交差点位置検出装置によって上記交差点が表示画面よりも奥にあると判定されたことに応じて,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する位置よりも非利き目側方向において上記異なる目で観賞する画像から上記マッチング画像の位置を検出するものである,
請求の範囲第2項に記載の立体画像表示装置。 - 上記表示画面上にタッチ・パネルが形成されており,
上記位置指定装置は,
上記タッチ・パネルにおいてタッチされた位置の圧力が所定の基準値以上かどうかを判定する圧力判定装置を備え,
上記テンプレート・マッチング装置は,
上記圧力判定装置によって圧力が所定の基準値以上判定されたことに応じて,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する位置よりも利き目側方向において上記異なる目で観賞する画像から上記マッチング画像を検出し,上記圧力判定装置によって圧力が所定の基準値未満と判定されたことに応じて,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する位置よりも非利き目側方向において上記異なる目で観賞する画像から上記マッチング画像の位置を検出するものである,
請求の範囲第3項に記載の立体画像表示装置。 - 上記テンプレート画像検出装置は,
左目用画像または右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目で観賞する画像において,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する位置に存在する画像部分近傍の特徴点を検出するものであり,
上記テンプレート・マッチング装置は,
左目用画像または右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目と異なる目で観賞する画像において,上記テンプレート画像検出装置によって検出された特徴点に対応する特徴点を検出するものである,
請求の範囲第4項に記載の立体画像表示装置。 - ユーザの左目で観賞する左目用画像およびユーザの右目で観賞する右目用画像を表示画面に表示してユーザに立体的な画像を見せる立体画像表示装置において,
ユーザの利き目を設定する利き目設定装置,
視差を調整する部分が表示されている上記表示画面の位置を指定する位置指定装置,
左目用画像または右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目で観賞する画像において,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する指定位置座標を検出する指定位置座標検出装置,
上記指定位置座標検出装置によって検出された指定位置座標から所定範囲内の位置および左目用画像と右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目と異なる目で観賞する画像において上記所定範囲内の位置に対応する位置の両方の位置を表すデータがメモリに記憶されているかどうかを判定する対応位置座標存否判定装置,
上記対応位置座標存否判定装置によって,上記両方の位置を表すデータが上記メモリに記憶されていると判定されたことに応じて,上記両方の位置を表すデータが上記メモリから読み出す読出装置,
上記対応位置座標存否判定装置によって上記両方の位置を表すデータの少なくとも一方が上記メモリに記憶されていないと判定されたことに応じて,左目用画像または右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目で観賞する画像において,上記位置指定装置によって指定された表示画面の位置に対応する位置に存在する画像部分をテンプレート画像として検出するテンプレート画像検出装置,
左目用画像または右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目と異なる目で観賞する画像において,上記テンプレート画像検出装置によって検出されたテンプレート画像と同じ画像であるマッチング画像の位置を検出するテンプレート・マッチング装置,および
上記テンプレート画像検出装置によって検出され,かつ利き目で観賞する画像に含まれるテンプレート画像の位置を表すデータと上記テンプレート・マッチング装置によって検出され,かつ利き目と異なる目で観賞する画像に含まれるマッチング画像の位置を表すデータとを上記メモリに記憶する記憶制御装置,
を備えた立体画像表示装置。 - ユーザの左目で観賞する左目用画像およびユーザの右目で観賞する右目用画像を表示画面に表示してユーザに立体的な画像を見せる立体画像表示装置の制御方法において,
ユーザの利き目を設定し,
視差を調整する部分が表示されている上記表示画面の位置を指定し,
左目用画像または右目用画像のうち設定された利き目で観賞する画像において,指定された表示画面の位置に対応する位置に存在する画像部分をテンプレート画像として検出し,
左目用画像または右目用画像のうち設定された利き目と異なる目で観賞する画像において,検出されたテンプレート画像と同じ画像であるマッチング画像の位置を検出する,
立体画像表示装置の制御方法。 - ユーザの左目で観賞する左目用画像およびユーザの右目で観賞する右目用画像を表示画面に表示してユーザに立体的な画像を見せる立体画像表示装置の制御方法において,
ユーザの利き目を設定し,
視差を調整する部分が表示されている上記表示画面の位置を指定し,
左目用画像または右目用画像のうち設定された利き目で観賞する画像において,指定された表示画面の位置に対応する指定位置座標を検出し,
検出された指定位置座標から所定範囲内の位置および左目用画像と右目用画像のうち設定された利き目と異なる目で観賞する画像において上記所定範囲内の位置に対応する位置の両方の位置を表すデータがメモリに記憶されているかどうかを判定し,
上記両方の位置を表すデータが上記メモリに記憶されていると判定されたことに応じて,上記両方の位置を表すデータを上記メモリから読み出し,
上記両方の位置を表すデータの少なくとも一方が上記メモリに記憶されていないと判定されたことに応じて,左目用画像または右目用画像のうち設定された利き目で観賞する画像において,指定された表示画面の位置に対応する位置に存在する画像部分をテンプレート画像として検出し,
左目用画像または右目用画像のうち上記利き目設定装置によって設定された利き目と異なる目で観賞する画像において,上記テンプレート画像検出装置によって検出されたテンプレート画像と同じ画像であるマッチング画像の位置を検出し,
検出され,かつ利き目で観賞する画像に含まれるテンプレート画像の位置を表すデータと検出され,かつ利き目と異なる目で観賞する画像に含まれるマッチング画像の位置を表すデータとを上記メモリに記憶する,
立体画像表示装置の制御方法。
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