JPWO2010116453A1 - 送信装置における制御方法、送信装置、受信装置及び通信システム - Google Patents

送信装置における制御方法、送信装置、受信装置及び通信システム Download PDF

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Abstract

受信装置(200)宛のデータを無線送信する送信装置(100)が、前記受信装置(200)宛のデータに基づいて、データブロックの生成を行ない、生成された該データブロックを、適用する符号化方式及び変調方式に従って、該データブロック単位で符号化及び変調して送信データを生成し、該送信データを所定の無線リソースを用いて前記送信装置(200)から前記受信装置(100)に送信し、前記データブロックの生成は、前記符号化及び変調がなされた後のデータブロックのデータ量が、前記符号化方式及び変調方式の適用により前記所定の無線リソースを用いて送信可能な最大のデータ量以下となるように、前記受信装置(100)宛のデータを分割して、データブロック1つ当たりのサイズを調整する。

Description

本発明は、送信装置における制御方法、送信装置、受信装置及び通信システムに関する。前記通信システムとしては、例えば、基地局とユーザ装置との間で無線通信を行なう無線通信システムが含まれる。
LTEは、第3世代(3G)移動体通信から第4世代(4G)移動体通信への移行を段階的に進めるために標準化が推進されている高速移動体通信の規格である。
LTE方式の無線通信システムでは、例えば、基地局〔Base Station(BS)〕が、データ送信用の無線リソースを用いて、ユーザ装置〔User Equipment(UE)〕へデータを送信する。このとき、BSは、無線リソースを効率的に利用すべく、時間スケジューリングまたは周波数スケジューリングあるいはそれらの双方を用いて、無線リソースをUEに割り当てることができる。
ここで、時間スケジューリングとは、例えば、無線リソースを所定の時間単位〔サブフレーム(Sub-frame)〕毎に管理し、各サブフレームをデータ送信用の無線リソースとして用いるスケジューリング方式をいう。また、周波数スケジューリングとは、例えば、無線リソースを所定の周波数単位〔サブバンド(Sub-band)〕毎に管理し、各サブバンドをデータ送信用の無線リソースとして用いるスケジューリング方式をいう。
上記時間スケジューリング(あるいは周波数スケジューリング)を用いることにより、上記無線通信システムは、UEから報告される下りパイロットチャネルのサブフレーム(あるいはサブバンド)毎の受信信号品質又はチャネル状態情報(Channel Quality Indicator、CQI)に応じて、チャネル状態の良好なUEに優先的に無線リソースを割り当てることができ、システム全体の伝送効率又はスループットを向上させることが可能となる。
また、上記無線通信システムでは、例えば、UEからBS方向への上りリンク(UL)またはその逆方向の下りリンク(DL)において、少なくとも1つのチャネル(CH)を複数のUEで共有して通信を行なうことがある。複数のUEで共有される前記チャネルは、共有CHと呼ばれ、LTEでは、例えば、DLにおける共有CHとしてPhysical Downlink Shared Channel(PDSCH)が規定されている。
BSが上記共有CHでDLデータを送信する場合、BSは、無線リソースを構成するサブバンド及びサブフレーム毎のリソース割り当てに関する情報(例えば、DLマップ等)を、UEへ通知(シグナリング)する。シグナリングには、例えば、制御チャネル(制御CH)が用いられ、LTEでは、前記制御CHとして、Physical Downlink Control Channel(PDCCH)が規定されている。なお、前述のサブバンドはリソースブロック〔Resource Block(RB)〕と呼ばれることがある。
上述の無線通信システムにおいてBSがUEにDLデータを送信する場合、まず、BSは、RLC(Radio Link Control)機能により、UE宛のDLデータを所定のTB(Transport Block)単位で切り出す(セグメント化する)。
そして、BSは、MAC(Media Access Controller)スケジューラにより、TBに割り当てる無線リソースを決定し、当該無線リソースを用いてDLデータをUEに無線送信する。なお、LTEでは、MIMO(Multiple Input Multiple Output)技術を適用しない場合には、1サブフレームにつき1つのTBがUEに送信される。
ここで、図1に周波数軸方向と時間軸方向とに延在する無線リソースの一例を示す。この図1に示す1サブフレーム(例えば、時間幅=1ms)の無線リソースには、例示的に、PDCCHとPDSCHとが割り当てられ、PDCCHには制御CHi,j,kが、また、PDSCHにはデータチャネル(データCH)i,j,kがそれぞれ割り当てられている。
図1に例示する無線リソースによりデータを送信する場合、BSは、例えば、各UE宛のDLデータをデータCHi,j,kを介して送信する。また、当該無線リソースやDLデータの伝送フォーマットなどに関する制御情報(DLスケジューリング情報)や上記DLマップなどを制御CHi,j,kを介して各UEに送信する。
UEは、BSから上記無線信号を受信すると、制御CHi,j,kを復調、復号し、自局宛の制御情報があるかどうかを検出する。自局宛の制御情報を検出した場合、UEは、制御情報に含まれる無線リソース割り当てや伝送フォーマットに関する情報などの制御情報を抽出する。そして、UEは、当該制御情報などに基づき、受信したデータCHi,j,kの中から自局宛のDLデータを抽出して復調、復号処理を施す。
また、UEは、例えば、BSから自局宛に送信されたDLデータ(図2の符号a参照)について誤り検出を行なう。BSから受信したDLデータに誤りがない(つまり、DLデータを正常に受信した)場合、UEは、BSに対してACK(ACKnowledgment)信号を送信する(図2の符号b参照)。そして、BSは、ACK信号を受信すると、当該ACK信号に対応するDLデータの次のDLデータをUEに新規送信する(図2の符号c参照)。
一方、UEは、BSから自局宛に送信されたDLデータに誤りを検出した場合、BSに対してNACK(Negative ACKnowledgment)信号を送信する(図2の符号d参照)。そして、BSは、UEからNACK信号を受信すると、当該NACK信号に対応する送信済みのDLデータをUEに再送する(図2の符号e参照)。
UEは、BSから自局宛に送信された再送データについて誤り検出を行ない、誤りが検出されない場合、BSに対してACK(ACKnowledgment)信号を送信する(図2の符号f参照)。そして、BSは、UEからACK信号を受信すると、当該ACK信号に対応するDLデータの次のDLデータ(図2の符号g参照)をUEに新規送信する。
また、UEは、受信したDLデータの受信品質(例えば、伝播路品質)を測定し、チャネル品質情報(例えば、CQI等)をBSにフィードバックすることができる(図2の符号b,d,f参照)。
BSは、UEからチャネル品質情報を受信すると、当該チャネル品質情報に基づき、DLデータの符号化率や変調方式などを適応的に変更する制御を行なうことがある。例えば、BSは、チャネル品質情報のレベルが高いほど、より大きな符号化率、また、より高速な変調方式を用いてDLデータを符号化及び変調してUEに送信する。この制御方式は、適応変調符号化(AMC:Adaptive Modulation and Coding)方式と呼ばれる。
上記AMC方式を用いる無線通信システムでは、伝播路品質のレベルが低いほど、データの誤り耐性を向上させるべく、より小さな符号化率、また、より低速な変調方式が適用される。一方、伝播路品質のレベルが高いほど、より大きな符号化率、また、より高速な変調方式が適用される。
例えば、図3(A)に例示するように、伝播路品質のレベルが所定の閾値よりも低い場合、DLデータ〔RLC Service Data Unit(SDU)〕は、TB毎に、R=1/9の符号化率で符号化されるとともにQuadrature Phase Shift Keying(QPSK)方式で変調されて、無線リソースに割り当てられる(マッピングされる)。
一方、図3(B)に例示するように、伝播路品質のレベルが所定の閾値以上である場合、DLデータは、TB毎に、R=3/4の符号化率で符号化されるとともに16 Quadrature Amplitude Modulation(16QAM)方式で変調されて、無線リソースにマッピングされる。なお、符号化率R=1/9で符号化を行なった場合、符号化前のデータ長は、符号化後に9倍となり、符号化率R=3/4で符号化を行なった場合、符号化前のデータ長は、符号化後に4/3倍となる。また、QPSKで変調を行なった場合、1シンボルにつき2ビット(4値)のデータを送信可能である一方、16QAMで変調を行なった場合、1シンボルにつき4ビット(16値)のデータを送信可能である。
従って、伝播路品質の異なる状況下では、同サイズのTBに割り当てられる無線リソースのサイズ(送信データ量)は、伝播路品質のレベルが高いほど小さく、伝播路品質のレベルが低いほど大きくなる。
ところで、上述した再送制御〔例えば、Hybrid Automatic Repeat reQuest(HARQ)〕において、BSは、例えば、TBを再送単位としてDLデータの再送を行なう。TBのサイズは、DLデータ(RLC SDU)のサイズなどに基づいて、RLC機能により決定される。
このため、BSがDLデータを再送する場合、伝播路品質のレベルが低いほど、送信データ量が大きくなり、より多くの無線リソースが再送時に割り当てられることとなる。その結果、再送制御に伴い、他のデータ送信用の無線リソースが制限されるので、ユーザあたりのスループットやシステム全体のスループットが低下する。
なお、データ再送単位に割り当てられる無線リソースのサイズを抑制すべく、RLC SDUのサイズが所定の上限値を超える場合に、データを複数のTBに分割して無線リソースに割り当てる方法がある。
この方法によれば、図4(A)に例示するように、DLデータは、RLC SDUのサイズに応じて複数のTBに分割される。そして、伝播路品質のレベルが所定の閾値よりも低い場合、DLデータは、分割後のTB毎に、例えば、R=1/9の符号化率で符号化されるとともにQPSK方式で変調されて、無線リソースにマッピングされる。
一方、図4(B)に例示するように、伝播路品質のレベルが所定の閾値以上である場合も、DLデータは、RLC SDUのサイズに応じて複数のTBに分割される。そして、DLデータは、分割後のTB毎に、例えば、R=3/4の符号化率で符号化されるとともに16QAM方式で変調されて、無線リソースにマッピングされる。
なお、LTEに関する技術については、下記の非特許文献1〜3に記載されている。
3GPP TS 36.211 v8.3.0、[online]、2008年5月、3rd Generation Partnership Project、[平成20年10月17日検索] 3GPP TS 36.212 v8.3.0、[online]、2008年5月、3rd Generation Partnership Project、[平成20年10月17日検索] 3GPP TS 36.213 v8.3.0、[online]、2008年5月、3rd Generation Partnership Project、[平成20年10月17日検索]
しかしながら、上述した方法では、RLC SDUのサイズに応じて、DLデータが複数のTBに分割されるだけであるため、データ分割を柔軟に制御することはできない。
その結果、分割処理に伴うオーバヘッドの増大及び再送制御プロセス数の増加により、無線通信システムのデータ処理量が増大する場合がある。また、ACK/NACK伝送のための制御情報量が増加する場合がある。なお、かかる現象は、LTE方式の無線通信システムに限らず、無線により通信を行なう他の無線通信システムにおいても生じ得る。
そこで、無線通信システムにおけるデータ処理効率を向上させることを目的の1つとする。
(1)第1の案では、受信装置宛のデータを無線送信する送信装置における制御方法において、前記受信装置宛のデータに基づいて、データブロックの生成を行ない、生成された該データブロックを、適用する符号化方式及び変調方式に従って、該データブロック単位で符号化及び変調して送信データを生成し、該送信データを所定の無線リソースを用いて前記送信装置から前記受信装置に送信することを含み、前記データブロックの生成は、前記符号化及び変調がなされた後のデータブロックのデータ量が、前記符号化方式及び変調方式の適用により前記所定の無線リソースを用いて送信可能な最大のデータ量以下となるように、前記受信装置宛のデータを分割して、データブロック1つ当たりのサイズを調整することを含む、送信装置における制御方法を用いる。
(2)第2の案では、受信装置宛のデータを無線送信する送信装置であって、前記受信装置宛のデータに基づいて、データブロックの生成を行なうデータブロック生成部と、前記データブロック生成部により生成された該データブロックを、適用する符号化方式及び変調方式に従って、該データブロック単位で符号化及び変調して送信データを生成する送信データ生成部と、該送信データ生成部により生成された該送信データを所定の無線リソースを用いて前記送信装置から前記受信装置に送信する送信部とをそなえ、前記データブロック生成部は、前記符号化及び変調がなされた後のデータブロックのデータ量が、前記符号化方式及び変調方式の適用により前記所定の無線リソースを用いて送信可能な最大のデータ量以下となるように、前記受信装置宛のデータを分割して、データブロック1つ当たりのサイズを調整する、送信装置を用いる。
(3)第3の案では、送信装置からのデータを無線受信する受信装置であって、符号化及び変調がなされた後のデータブロックのデータ量が、前記符号化及び変調の符号化方式及び変調方式の適用により所定の無線リソースを用いて送信可能な最大のデータ量以下となるように、前記データを分割することにより、データブロック1つ当たりのサイズを調整して前記データを送信する送信装置から前記データを受信する受信部と、前記データが正常に受信されたかどうかを前記分割されたデータ毎に判定する判定部と、前記判定部での判定結果に応じて、前記分割されたデータ毎に前記送信装置に再送要求する再送制御部と、をそなえた受信装置を用いる。
(4)第4の案では、受信装置と、前記受信装置宛のデータを無線送信する送信装置とを有する通信システムであって、前記受信装置宛のデータに基づいて、データブロックの生成を行なうデータブロック生成部と、前記データブロック生成部により生成された該データブロックを、適用する符号化方式及び変調方式に従って、該データブロック単位で符号化及び変調して送信データを生成する送信データ生成部と、該送信データ生成部により生成された該送信データを所定の無線リソースを用いて前記送信装置から前記受信装置に送信する送信部とをそなえ、前記データブロック生成部は、前記符号化及び変調がなされた後のデータブロックのデータ量が、前記符号化方式及び変調方式の適用により前記所定の無線リソースを用いて送信可能な最大のデータ量以下となるように、前記受信装置宛のデータを分割して、データブロック1つ当たりのサイズを調整する、通信システムを用いる。
無線通信システムの処理効率を向上させることが可能となる。
周波数軸方向と時間軸方向とに延在する無線リソースの一例を示す図である。 無線基地局とユーザ装置とのデータ通信制御の一例を示す図である。 (A)及び(B)はDLデータの無線リソースへの割り当ての一例を示す図である。 (A)及び(B)はDLデータの無線リソースへの割り当ての一例を示す図である。 一実施形態に係る無線通信システムの構成例を示す図である。 図5に示すBSの構成例を示すブロック図である。 図5に示すUEの構成例を示すブロック図である。 (A)及び(B)は一実施形態に係る制御方法の一例を示す図である。 図5に示すUEの動作例を示すフローチャートである。 一実施形態に係る制御方法の一例を示す図である。 図5に示すBSの動作例を示すフローチャートである。 一実施形態に係る制御方法の一例を示す図である。 図5に示すBSの動作例を示すフローチャートである。 一実施形態に係る制御方法の一例を示す図である。 図5に示すBSの動作例を示すフローチャートである。 一実施形態に係る制御方法の一例を示す図である。 図5に示すBSの動作例を示すフローチャートである。
符号の説明
100 無線基地局(BS)
111−1〜111−M データ生成部
112−1〜112−M TB分割部
113 スケジューラ
114−1〜114−M CRC付加部
115−1〜115−M 符号化部
116−1〜116−M レートマッチング部
117−1〜117−M シンボルマッピング部
118 TB多重部
119 多重部
120 リソースマッピング部
121 IFFT部
122 CP挿入部
123 無線送信部
124 無線受信部
125 CP削除部
126 FFT部
127 等化処理部
128 IFFT部
129 ドップラー周波数/遅延分散測定部
130 復調部
131 復号部
132 制御部
133 TB分割制御部
134 送受信アンテナ
200 ユーザ装置(UE)
201 無線受信部
202 CP削除部
203 FFT部
204−1〜204−n TB復調部
205−1〜205−n TB復号部
206 制御CH復調部
207 制御部
208 データ処理部
209 制御情報多重部
210 シンボルマッピング部
211 多重部
212 FFT部
213 周波数マッピング部
214 IFFT部
215 CP挿入部
216 無線送信部
217 CQI測定部
218 送受信アンテナ
以下、図面を参照して実施の形態を説明する。ただし、以下に示す実施形態及び各変形例は、あくまでも例示に過ぎず、以下に示す実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。即ち、本実施形態は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(各実施形態及び各変形例を組み合わせる等)して実施することができる。
〔1〕一実施形態
図5は、一実施形態に係る無線通信システムの構成の一例を示す図である。この図5に示す無線通信システムは、例示的に、無線基地局(BS)100と、ユーザ装置(UE)200とをそなえる。
ここで、BS100は、UE200と無線通信を行なうことができる。例えば、BS100は、DLデータをUE200に送信する一方、ULデータをUE200から受信する。なお、BS100及びUE200の数は、図5に示す例に限定されない。
(1.1)BS100
次に、図6にBS100の構成の一例を示す。
この図6に示すように、BS100は、例示的に、データ生成部111−1〜111−M(Mは自然数)と、TB分割部112−1〜112−Mと、スケジューラ113と、CRC付加部114−1〜114−Mと、符号化部115−1〜115−Mとをそなえる。また、BS100は、例示的に、レートマッチング部116−1〜116−Mと、シンボルマッピング部117−1〜117−Mと、TB多重部118と、多重部119と、リソースマッピング部120と、IFFT部121と、CP挿入部122と、無線送信部123とをそなえる。さらに、BS100は、例示的に、無線受信部124と、CP削除部125と、FFT部126と、等化処理部127と、IFFT部128と、ドップラー周波数/遅延分散測定部129と、復調部130と、復号部131と、制御部132と、TB分割制御部133と、送受信アンテナ134とをそなえる。
ここで、送受信アンテナ134は、UE200との間でデータを送受信するインタフェースである。送受信アンテナ134は、無線送信部123から入力される信号をUE200に送信したり、UE200から受信した無線信号を無線受信部124に出力する。
無線受信部124は、送受信アンテナ134により受信されたULの信号をベースバンド信号に変換し、CP削除部125に出力する。
CP削除部125は、無線受信部124により変換されたベースバンド信号に含まれるCyclic Prefix(CP)を所定のタイミングで削除し、CP削除後の信号をFFT部126に出力する。
FFT部126は、高速フーリエ変換により、CP削除部125から入力されたCP削除後の信号を周波数領域の信号に変換して、等化処理部127に出力する。
等化処理部127は、FFT部126からの出力信号を等化処理する。また、本例の等化処理部127は、チャネル推定部(図示省略)により推定されたチャネル推定値を用いて、チャネル毎に分配された後の信号に対して、チャネル補償による受信処理(伝送により発生した位相の回転を元の送信状態に戻すなどの処理)を行ない、IFFT部128に出力する。
IFFT部128は、等化処理部127から入力される周波数領域の信号を時間領域の信号へ変換し、復調部130及びドップラー周波数/遅延分散測定部129にそれぞれ出力する。
ドップラー周波数/遅延分散測定部129は、UE200から受信したULの信号についての遅延量(例えば、ドップラー周波数や遅延分散など)を測定し、その測定結果をTB分割制御部133に出力する。
復調部130は、IFFT部128からの出力信号について、制御CH及びデータCHのそれぞれを復調する。復調部130により復調された信号は、復号部131に出力される。
復号部131は、復調部130により復調された信号を復号し、制御部132に出力する。復号後の信号には、例えば、UE200からの応答信号(例えば、ACK/NACK信号等)や、チャネル品質情報(例えば、CQI等)が含まれる。
制御部132は、UEからのチャネル品質情報に基づき、DLデータの符号化率または変調方式あるいはその双方を適応的に制御する。例えば、制御部132は、CQIの値と符号化率及び変調方式とを対応付けた所定のテーブルを有し、このテーブルに基づき、符号化率及び変調方式〔Modulation and Coding Scheme(MCS)〕を決定する。制御部132により決定されたMCSは、制御情報としてTB分割制御部133などに出力される。
また、制御部132は、TB分割制御部133から入力される分割情報に基づき、UE200宛の報知情報や個別制御情報などを生成し、多重部119に出力する。分割情報はTB分割制御部133での分割処理に関する制御情報であり、例えば、TB分割制御部133により決定されたTB数(分割数),各TBの割り当てリソース情報,各TBのMCS及び各TBのHARQプロセス番号などを含む。また、報知情報は、複数のUE200に送信される情報であり、個別制御情報は、各UE200に送信される制御情報である。この個別制御情報には、例えば、DLデータの伝送フォーマットや、DLマップ情報などが含まれる。
さらに、制御部132は、UEからのACK/NACK信号に応じて、データの再送制御を行なうことができる。例えば、BS100は、あるHARQプロセス番号のDLデータに対してNACK信号を受信した場合、制御部132の制御により、当該HARQプロセス番号のDLデータをUE200に再送することができる。このとき、制御部132は、例えば、TBを再送単位としてDLデータの再送制御を行なう。一方、BS100は、あるHARQプロセス番号のDLデータに対してACK信号を受信した場合、制御部132の制御により、当該HARQプロセス番号のDLデータの次のDLデータをUE200に新規送信することができる。
TB分割制御部133は、上記制御情報または上記遅延量(ドップラー周波数や遅延分散など)の測定結果あるいはその双方に基づいて、所定の無線リソースを用いて送信可能な最大のデータ量(上限サイズ)を決定し、当該上限サイズに基づき、TB分割部112−1〜112−Mにおけるデータ分割を制御する。例えば、TB分割制御部133は、TB分割部112−1〜112−Mにより分割された後のデータ(TB)が符号化及び変調された後のデータ量が前述の上限サイズ以下となるように、TB分割部112−1〜112−Mでの分割処理を制御する。前記分割後のTBに割り当てられる無線リソースのサイズは、例えば、分割後のTBについて符号化処理及び変調処理などの所定の処理を施した後のデータ量に応じたサイズであってもよい。
なお、TB分割制御部133は、前述の上限サイズを、データの分割数(TB数)が所定の閾値以下となるようなサイズとすることもできる。これにより、TBの数が大きくなりすぎることを防止することができ、オーバヘッド処理の増加を抑制することが可能となる。
データ生成部111−1〜111−Mは、UE200(#1〜#M)宛のDLデータ(例えば、RLC SDU等)をそれぞれ生成し、TB分割部112−1〜112−Mに出力する。
TB分割部(データブロック生成部)112−1〜112−Mは、データ生成部111−1〜111−Mにより生成されたUE200宛のデータに基づいて、データブロック(例えば、TB)の生成を行なう。また、TB分割部112−1〜112−Mは、TB分割制御部133からの制御に基づいて、DLデータを複数〔例えば、n個(nは自然数)〕のTBに分割する。
例えば、TB分割部112−1〜112−Mは、符号化及び変調がなされた後のデータブロックのデータ量が、前述の上限サイズ以下となるように、UE200宛のデータを分割して、データブロック1つ当たりのサイズを調整する。
また、TB分割部112−1〜112−Mは、例えば、TBをさらに複数のサブブロックに分割することもできる。この場合、制御部132は、当該分割されたサブブロックを再送単位としてUE200にDLデータを再送するようにしてもよい。これにより、データ再送単位を更に小さくすることができ、データ再送時に使用する無線リソースの消費量を更に低減することが可能となる。
スケジューラ113は、TB分割部112−1〜112−Mにより生成されたTBの送信処理をUE200へのDL信号に関するスケジューリング情報(例えば、変調方式、符号化率などを含む)に基づいてスケジューリング(制御)する。例えば、スケジューラ113は、UE200から報告(フィードバック)されたCQI情報等のDLの受信品質情報を基に、DLの受信品質が良いほど、より大きな符号化率で、また、より高速の変調方式で、各TBを符号化及び変調してUE200に送信することができる。
CRC付加部114−1〜114−Mは、スケジューラ113から出力される各UE200(#1〜#M)宛の上記n個のTBに、誤り検出情報(例えば、CRC等)をそれぞれ付加して符号化部115−1〜115−Mに出力する。
符号化部115−1〜115−Mは、制御部132により決定された符号化率に基づき、CRC付加部114−1〜114−MによりCRCを付加されたデータについて上記TB単位で誤り訂正符号化処理を施し、レートマッチング部116−1〜116−Mに出力する。ここで、誤り訂正符号化処理には、例えば、畳込み符号化やターボ符号化などを用いることができる。符号化部115−1〜115−Mにより符号化がなされた後のデータブロックのデータ量は、前記符号化の符号化率に応じて定まる。例えば、符号化率が大きいほど、符号化部115−1〜115−Mにより符号化がなされた後のデータブロックのデータ量は小さくなる。一方、符号化率が小さいほど、符号化部115−1〜115−Mにより符号化がなされた後のデータブロックのデータ量は大きくなる。
また、符号化部115−1〜115−Mは、TB分割部112−1〜112−Mにより分割された複数のTBの全てに対して同じ符号化率で符号化処理を施してよいし、一部のTBについて他とは異なる符号化率で符号化処理を施すようにしてもよい。即ち、TB分割部112−1〜112−Mが分割したTBのうち少なくとも1つは、符号化部115−1〜115−Mにより、他のTBのうちの少なくとも1つと異なる符号化率で符号化処理が施されるようにしてもよい。これにより、他よりも大きな符号化率で符号化された一部のTBについて、更に無線リソース使用量を低減することが可能なる。
レートマッチング部116−1〜116−Mは、符号化部115−1〜115−Mからの出力信号に含まれる符号化ビットをレートマッチング(Rate Matching)してシンボルマッピング部117−1〜117−Mに出力する。例えば、レートマッチング部116−1〜116−Mは、出力ビット数が無線網を通じて伝送可能なビット数と一致するように、符号化ビットに対して反復(Repetition)処理や、パンクチュアリング(Puncturing)処理を施す。レートマッチング部116−1〜116−Mによりレートマッチング処理を施された信号は、シンボルマッピング部117−1〜117−Mに出力される。
シンボルマッピング部117−1〜117−Mは、符号化部115−1〜115−Mにより符号化された信号を、制御部132が決定した変調方式(例えば、QPSKや16QAM等)でシンボルマッピング(変調)する。シンボルマッピング部117−1〜117−Mにより変調がなされた後のデータブロックのデータ量は、前記変調の変調方式に応じて定まる。例えば、変調方式が高速であるほど、シンボルマッピング部117−1〜117−Mにより変調がなされた後のデータブロックのデータ量は小さくなる。一方、変調方式が低速であるほど、シンボルマッピング部117−1〜117−Mにより変調がなされた後のデータブロックのデータ量は大きくなる。
シンボルマッピング部117−1〜117−Mにより上記変調方式にシンボルマッピングされた信号は、TB多重部118に出力される。
また、シンボルマッピング部117−1〜117−Mは、TB分割部112−1〜112−Mにより分割された複数のTBの全てに対して同じ変調方式で変調処理を施してよいし、一部のTBについて他とは異なる変調方式で変調処理を施すようにしてもよい。即ち、TB分割部112−1〜112−Mが分割したTBのうち少なくとも1つは、シンボルマッピング部117−1〜117−Mにより、他のTBのうちの少なくとも1つと異なる変調方式で変調処理が施されるようにしてもよい。これにより、他よりも高速の変調方式で変調された一部のTBについて、更に無線リソース使用量を低減することが可能なる。
即ち、符号化部115−1〜115−M及びシンボルマッピング部117−1〜117−Mは、TB分割部により生成されたデータブロックを、適用する符号化方式及び変調方式に従って、該データブロック単位で符号化及び変調して送信データを生成する送信データ生成部の一例として機能する。
TB多重部118は、シンボルマッピング部117−1〜117−Mから出力された各UE200宛の複数のTBを、1サブフレームに多重する。TB多重部118により多重化された信号は、多重部119に出力される。
多重部119は、TB多重部118から出力された信号に対して、パイロット信号及び制御部132から出力された前述の報知情報,個別制御情報などを多重して、リソースマッピング部120に出力する。
リソースマッピング部120は、多重部119からの信号を、スケジューラ113により指定される(割り当てられる)無線リソース(サブキャリア周波数等)にマッピングする。
IFFT部121は、リソースマッピング部120により送信変調信号がマッピングされた信号を、IFFT処理することにより時間領域の信号に変換する。
CP挿入部122は、IFFT部121により時間領域の信号に変換された信号に対して、送信シンボル毎にCPをガードインターバルとして挿入する。
無線送信部123は、上記CP挿入後の信号に対して、デジタル−アナログ〔Digital-to-Analog(DA)〕変換、所定の送信無線周波数〔Radio Frequency(RF)〕への周波数変換(アップコンバート)、送信電力制御等の所要の無線送信処理を施す。無線送信部123により所定の無線送信処理を施されたRF信号は、送受信アンテナ134によりUE200に向けて空間に放射される。
即ち、無線送信部123は、符号化部115−1〜115−M及びシンボルマッピング部117−1〜117−Mにより生成された送信データを所定の無線リソースを用いてBS100からUE200に送信する送信部の一例として機能する。
(1.2)UE200
一方、UE200は、図7に例示するように、送受信アンテナ218と、無線受信部201と、CP削除部202と、FFT部203と、TB復調部204−1〜204−nと、TB復号部205−1〜205−nと、制御CH復調部206と、CQI測定部217と、制御部207をそなえる。また、UE200は、例示的に、データ処理部208と、制御情報多重部209と、シンボルマッピング部210と、多重部211と、FFT部212と、周波数マッピング部213と、IFFT部214と、CP挿入部215と、無線送信部216とをそなえる。
ここで、送受信アンテナ218は、BS100との間でデータを送受信するインタフェースである。送受信アンテナ218は、無線送信部216から入力される信号をBS100に送信したり、BS100から受信した無線信号を無線受信部201に出力する。
無線受信部201は、送受信アンテナ218により受信されたDLの信号をベースバンド信号に変換し、CP削除部202に出力する。
即ち、無線受信部201は、上記BS100からデータを受信する受信部の一例として機能する。
CP削除部202は、無線受信部201により変換されたベースバンド信号に含まれるCPを所定のタイミングで削除し、CP削除後の信号をFFT部203に出力する。
FFT部203は、高速フーリエ変換により、CP削除部202から入力されたCP削除後の信号を周波数領域の信号に変換する。FFT部203により変換された信号は、TB復調部204−1〜204−n,制御CH復調部206及びCQI測定部217に出力される。
制御CH復調部206は、FFT部203からの出力信号について、制御CHを復調する。復調結果は、リソース割り当て情報として、TB復調部204−1〜204−n及びTB復号部205−1〜205−nに出力される。リソース割り当て情報には、例えば、TB数,各TBの割り当てリソース情報,各TBのMCS及び各TBのHARQプロセス番号などが含まれる。また、その他の制御情報は、制御部207や、その他の各処理部(図示省略)などに出力される。
TB復調部204−1〜204−nは、制御CH復調部206からのリソース割り当て情報に基づいて、FFT部203からの出力信号をBS100によりn分割されたTB毎に復調する。例えば、TB復調部204−1〜204−nは、BS100から受信したパイロット信号とパイロット信号のレプリカとの相関演算によりBS100とUE200との間のDLの伝播路歪みを推定する(つまり、チャネル推定値を求める)。そして、TB復調部204−1〜204−nは、当該チャネル推定値に基づいて、制御CHやデータCHの信号の受けた歪みをそれぞれ補償(チャネル補償)して所要の復調処理を実施することができる。TB復調部204−1〜204−nにより復調された信号は、TB復号部205−1〜205−nにそれぞれ出力される。
TB復号部205−1〜205−nは、制御CH復調部206からのリソース割り当て情報に基づいて、TB復調部204−1〜204−nからの出力信号をBS100によりn分割されたTB毎に復号する。また、本例のTB復号部205−1〜205−nは、上記分割されたTB毎に誤り検出を行なう。
即ち、TB復号部205−1〜205−nは、DLデータが正常に受信されたかどうかを上記分割されたTB毎に判定する判定部の一例として機能する。
CQI測定部217は、受信信号のCQIを測定し、その測定結果を制御部207に出力する。
制御部207は、TB復号部205−1〜205−nでの誤り検出結果に基づいて、正常に受信できなかったTBについて、BS100に再送要求する。例えば、再送要求は、制御部207から制御情報多重部209に出力される個別制御情報に含まれる。
即ち、制御部207は、TB復号部205−1〜205−nでの判定結果に応じて、上記分割されたTB毎にBS100に再送要求する再送制御部の一例として機能する。
また、制御部207は、CQI測定部217により測定されたCQIを個別制御情報に含めて制御情報多重部209に出力することもできる。これにより、例えば、CQIは所定の頻度でBS100に報告(フィードバック)される。つまり、個別制御情報には、例えば、CQI,ACK/NACK情報及びスケジュール要求などが含まれる。
データ処理部208は、BS100宛のULデータを生成し、制御情報多重部209に出力する。例えば、データ処理部208は、BS100から受信した信号について所定の処理を施した信号を、BS100宛のULデータとすることもできる。
制御情報多重部209は、データ処理部208からの出力に対して、制御部207からの個別制御情報などを多重して、シンボルマッピング部210に出力する。
シンボルマッピング部210は、制御情報多重部209からの出力を、所定の変調方式(例えば、QPSKや16QAM等)でシンボルマッピング(変調)して、多重部211に出力する。
多重部211は、シンボルマッピング部210から出力された信号に対して、パイロット信号などを多重して、FFT部212に出力する。
FFT部212は、多重部211からの出力信号を、周波数領域の信号に変換して、周波数マッピング部213に出力する。
周波数マッピング部213は、FFT部212からの信号を、制御部207により指定される(割り当てられる)周波数にマッピングする。周波数マッピング部213により周波数マッピングされた信号は、IFFT部214に出力される。
IFFT部214は、周波数マッピング部213により送信変調信号がマッピングされた信号を、IFFT処理することにより時間領域の信号に変換して、CP挿入部215に出力する。
CP挿入部215は、IFFT部214により時間領域の信号に変換された信号に対して、送信シンボル毎にCPをガードインターバルとして挿入して、無線送信部216に出力する。
無線送信部216は、上記CP挿入後の信号に対して、DA変換、所定のRFへの周波数変換(アップコンバート)、送信電力制御等の所要の無線送信処理を施す。無線送信部216により所定の無線送信処理を施されたRF信号は、送受信アンテナ218によりBS100に向けて空間に放射される。
(1.3)無線通信システムの動作例
次に、本例の無線通信システムの動作例について説明する。
まず、BS100は、UE200から報告されるCQI情報などに基づき、BS100とUE200との間の伝播路品質のレベルが所定の閾値よりも低いかどうかを判定する。
BS100は、伝播路品質のレベルが所定の閾値よりも低いと判定した場合、例えば、符号化率をR=1/9とし、変調方式をQPSKに適応的に変更制御する。
さらに、BS100は、図8(A)に例示するように、符号化及び変調がなされた後のデータブロックのデータ量が前述の上限サイズ以内となるように、DLデータを複数〔図8(A)に示す例では4個〕のTBに分割(セグメント化)する。分割されたTBは、例えば、TB毎に、R=1/9の符号化率で符号化されるとともにQPSK方式で変調されて、無線リソースにマッピングされる。そして、各TBは、BS100からUE200に送信される。このとき、各TBは、前記符号化率(R=1/9)及び変調方式(QPSK方式)で符号化及び変調され、データ量が増加するが、図8に例示するように、そのデータ量は、上限サイズ以下となっている(図8のQPSKと付したブロックを参照)。
一方、BS100は、伝播路品質のレベルが所定の閾値よりも高いと判定した場合、例えば、符号化率をR=3/4とし、変調方式を16QAMに適応的に変更制御する。
さらに、BS100は、図8(B)に例示するように、符号化及び変調がなされた後のデータブロックのデータ量が前述の上限サイズ以下となるように、DLデータを複数〔図8(B)に示す例では2個〕のTBに分割(セグメント化)する。分割されたTBは、例えば、TB毎に、R=3/4の符号化率で符号化されるとともに16QAM方式で変調されて、無線リソースにマッピングされる。そして、各TBは、BS100からUE200に送信される。
このように、伝送路品質のレベルが低い場合はより低い符号化率、より低速の変調方式が適用されるため、DLデータの送信データ量(無線リソースのサイズ)は大きくなり、多くのTBに分割される。一方、伝送路品質のレベルが高い場合には同じサイズのDLデータを伝送する場合でも、伝送路品質が低い場合と比較してDLデータの送信データ量は小さくなり、TBへの分割数も少なくなる。
BS100からTBを受信したUE200は、図9に例示するように、まず、受信した制御チャネルを復調する(ステップS10)。
次に、UE200は、制御チャネルの復調結果に基づいて、自局200宛のTBを抽出し、当該TBについて復調処理を施す(ステップS11)。
そして、UE200は、自局200宛の複数のTB〔TB#1〜TB#n(nは自然数)〕のそれぞれについて、誤り訂正復号処理を施し(ステップS12)、誤りを検出する(ステップS13)。
UE200は、受信したTBについて誤りを検出すると(ステップS13のYesルート)、BS100にNACK信号を送信する(ステップS15)。一方、UE200は、受信したTBについて誤りを検出しないと(ステップS13のNoルート)、BS100にACK信号を送信する(ステップS14)。
BS100は、UE200からACK信号を受信すると、前回送信したTBが正常に受信処理されたと判断し、次の新規データをUE200に送信する。一方、BS100は、UE200からNACK信号を受信すると、前回送信したTBが正常に受信処理されなかったと判断し、当該NACK信号のHARQプロセス番号に対応するTBをUE200宛に再送する。
ここで、本例の制御方法を用いれば、再送データに割り当てられる無線リソースのサイズ(再送単位)を、分割前のデータサイズや伝播路品質によらず、制御部132により決定された上限サイズ以内に収まるように制御することができる。
従って、無線リソースの割り当てサイズが大きいDLデータについては多くのTBに分割されるので〔例えば、図8(A)参照〕、データの再送効率を向上することができる。一方、無線リソースの割り当てサイズが比較的小さいDLデータについてはTBへの分割数が抑制されるので〔例えば、図8(B)参照〕、分割処理に伴うオーバヘッドを低減することができ、データの処理効率を向上させることが可能となる。また、本例の制御方法を用いれば、分割後の各TBに割り当てられる無線リソースのサイズのばらつきを小さくすることができるため、複数ユーザのスケジューリングにおける多重効率を向上させることが可能となる。
(1.4)無線リソースの種類
TBを送信するための無線リソースには、複数の種類がある。以下では、無線リソースの種類に応じた上記無線通信システムの動作例について説明する。
(1.4.1)無線リソースが周波数帯域からなる場合
BS100は、周波数帯域からなる無線リソースをTB送信用のデータCHに割り当てて、データをUE200に送信することができる。
この場合、BS100は、図10に例示するように、符号化及び変調がなされた後のデータブロックのデータ量〔TBに割り当てられるサブバンド(RB)のサイズ〕が前述の上限サイズ(上限サブバンド)以下となるように、DLデータを複数(図10に示す例では4個)のTBに分割(セグメント化)する。なお、上限サイズは、ドップラー周波数/遅延分散測定部129により測定される、BS100とUE200との間の伝播路の遅延分散値に応じて定まるようにしてもよい。
TB分割部112−1〜112−Mにより分割されたTBは、例えば、制御部132により伝播路品質に応じて決定される符号化率及び変調方式で、BS100により符号化及び変調されて上記の周波数帯域にマッピングされ、UE200に送信される。
ここで、本例のBS100の動作の一例を図11に示す。
図11に示すように、まず、TB分割制御部133が、分割前のDLデータを制御部132により決定された符号化率及び変調方式で符号化及び変調した場合に割り当てられるRB数を算出する(ステップS20)。
次に、TB分割制御部133が、上記算出したRB数が所定の閾値より大きいかどうかを判定する(ステップS21)。なお、この閾値は、前述のように、BS100とUE200との間の伝播路の遅延分散値に応じて定まるようにしてもよい。例えば、遅延分散値が小さい場合には閾値を大きくし、遅延分散値が大きい場合には閾値を小さくすることができる。
上記算出したRB数が所定の閾値以下であると判定された場合(ステップS21のNoルート)、TB分割制御部133は、DLデータの分割は行なわず、1個のTBにDLデータを割り当てる(ステップS22)。一方、算出したRB数が所定の閾値より大きいと判定された場合(ステップS21のYesルート)、TB分割制御部133は、DLデータを複数のTBに分割する。このとき、DLデータのTBへの分割数nは、次式(1)により決定される(ステップS23)。
n=min([算出RB数÷閾値],nmax)・・・(1)
ここで、nmaxは、分割数nの上限である。上限分割数nmaxは、DLデータのTBへの分割数(TB数)が大きくなり過ぎないように、BS100により設定される場合がある。この場合、例えば、BS100は、DLデータの分割数nを、上限分割数nmaxを超えない範囲で閾値に最も近い値とすることにより、分割処理に伴うオーバヘッドを抑制しつつ、データ再送効率を向上させることが可能となる。
そして、BS100は、上記の式(1)により決定された分割数nでDLデータをn個のTBに分割し、各TBにそれぞれRBを割り当てて(ステップS24)、UE200にTBを送信する。
上記動作をBS100の機能レイヤ毎にみると、例えば、BS100のRLCが、下位レイヤ(MACレイヤ)から割り当て可能な無線リソース情報(伝送可能なTBサイズ,伝送するサブフレーム及びこのサブフレームにおける割り当て可能なRB数)を通知される。さらに、RLCは、MACレイヤから通知されたRB数が所定の閾値を超える場合は、割り当てRB数が前記閾値内に収まるように、複数のTBを生成し、これらのTBをMACレイヤに渡す。
また、BS100のMACレイヤは、例えば、各ユーザに予め与えられる優先度等に応じてTBのスケジューリングを行ない、各TBをいずれの物理チャネルリソースに割り当てるかを決定する。
また、BS100の物理レイヤは、TB毎にCRCの付加、誤り訂正符号化、レートマッチング、スクランブリング、シンボルマッピングなどを行ない、DLスケジューリング情報に基づいて物理チャネルへのマッピングを行なう。なお、BS100は、RLCで分割された複数のTBを1つのサブフレームで伝送してもよく、また、TB毎に異なるMCSを適用して伝送してもよい。
一方、BS100からDL信号を受信したUE200は、図9に例示したように、BS100から受信したTB毎に誤り訂正復号、誤り検出を行ない、誤り検出結果を制御情報(ACK/NACK情報)としてBS100へ報告(フィードバック)する。
UE200からACK/NACK情報を報告されたBS100は、当該ACK/NACK情報に基づいて、UE200にて正常に受信されなかったTBについて、HARQによる再送制御を行なう。
(1.4.2)無線リソースが時間長からなる場合
また、BS100は、時間長からなる無線リソースをTB送信用のデータCHに割り当てて、データをUE200に送信することができる。
この場合、BS100は、図12に例示するように、符号化及び変調がなされた後のデータブロックのデータ量〔TBに割り当てられる時間長(サブフレーム)のサイズ〕が前述の上限サイズ(上限サブフレーム)以下となるように、DLデータを複数(図12に示す例では4個)のTBに分割(セグメント化)する。なお、上限サイズは、ドップラー周波数/遅延分散測定部129により測定される、BS100とUE200との間の伝播路のドップラー周波数に応じて定まるようにしてもよい。
TB分割部112−1〜112−Mにより分割されたTBは、例えば、制御部132により伝播路品質に応じて決定される符号化率及び変調方式で、BS100により符号化及び変調されて上記のサブフレームにマッピングされ、UE200に送信される。
ここで、本例のBS100の動作の一例を図13に示す。
図13に示すように、まず、TB分割制御部133が、分割前のDLデータを制御部132により決定された符号化率及び変調方式で符号化及び変調した場合に割り当てられるサブフレーム数を算出する(ステップS30)。
次に、TB分割制御部133が、上記算出したサブフレーム数が所定の閾値より大きいかどうかを判定する(ステップS31)。なお、この閾値は、前述のように、BS100とUE200との間の伝播路のドップラー周波数に応じて定まるようにしてもよい。例えば、ドップラー周波数が小さい場合には閾値を大きくし、ドップラー周波数が大きい場合には閾値を小さくすることができる。
上記算出したサブフレーム数が所定の閾値以下であると判定された場合(ステップS31のNoルート)、TB分割制御部133は、DLデータの分割は行なわず、1個のTBにDLデータを割り当てる(ステップS32)。一方、算出したサブフレーム数が所定の閾値より大きいと判定された場合(ステップS31のYesルート)、TB分割制御部133は、DLデータを複数のTBに分割する。このとき、DLデータのTBへの分割数nは、次式(2)により決定される(ステップS33)。
n=min([算出サブフレーム数÷閾値],nmax)・・・(2)
そして、BS100は、上記の式(2)により決定された分割数nでDLデータをn個のTBに分割し、各TBにそれぞれサブフレームを割り当てて(ステップS34)、UE200にTBを送信する。
上記動作をBS100の機能レイヤ毎にみると、例えば、BS100のRLCが、下位レイヤ(MACレイヤ)から割り当て可能な無線リソース情報(伝送可能なTBサイズ及び伝送するサブフレーム数)を通知される。さらに、RLCは、MACレイヤから通知されたRB数が所定の閾値を超える場合は、割り当てRB数が前記閾値内に収まるように、複数のTBを生成し、これらのTBをMACレイヤに渡す。
また、BS100のMACレイヤは、例えば、各ユーザに予め与えられる優先度等に応じてTBのスケジューリングを行ない、各TBをいずれの物理チャネルリソースに割り当てるかを決定する。
また、BS100の物理レイヤは、TB毎にCRCの付加、誤り訂正符号化、レートマッチング、スクランブリング、シンボルマッピングなどを行ない、DLスケジューリング情報に基づいて物理チャネルへのマッピングを行なう。なお、BS100は、RLCで分割された複数のTBを1つのサブフレームで伝送してもよく、また、TB毎に異なるMCSを適用して伝送してもよい。
一方、BS100からDL信号を受信したUE200は、図9に例示したように、BS100から受信したTB毎に誤り訂正復号、誤り検出を行ない、誤り検出結果を制御情報(ACK/NACK情報)としてBS100へ報告(フィードバック)する。
UE200からACK/NACK情報を報告されたBS100は、当該ACK/NACK情報に基づいて、UE200にて正常に受信されなかったTBについて、HARQによる再送制御を行なう。
(1.4.3)無線リソースが周波数帯域と時間長との積で規定される領域からなる場合
また、BS100は、周波数方向のリソース(RB)と時間方向のリソース(サブフレーム)との積で規定される領域からなる無線リソースをTB送信用のデータCHに割り当てて、データをUE200に送信することができる。
この場合、BS100は、図14に例示するように、符号化及び変調がなされた後のデータブロックのデータ量(TBに割り当てられる、周波数×時間で規定される領域からなる無線リソースのサイズ)が前述の上限サイズ以下となるように、DLデータを複数(図14に示す例では4個)のTBに分割(セグメント化)する。なお、上限サイズは、ドップラー周波数/遅延分散測定部129により測定される、BS100とUE200との間の伝播路の遅延分散値とドップラー周波数との積に応じて定まるようにしてもよい。
TB分割部112−1〜112−Mにより分割されたTBは、例えば、制御部132により伝播路品質に応じて決定される符号化率及び変調方式で、BS100により符号化及び変調されて上記の無線リソース(周波数×時間で規定される領域)にマッピングされ、UE200に送信される。
ここで、本例のBS100の動作の一例を図15に示す。
図15に示すように、まず、TB分割制御部133が、分割前のDLデータを制御部132により決定された符号化率及び変調方式で符号化及び変調した場合に割り当てられる無線リソース(周波数×時間)のサイズを算出する(ステップS40)。
次に、TB分割制御部133が、上記算出した無線リソースサイズが所定の閾値より大きいかどうかを判定する(ステップS41)。なお、この閾値は、前述のように、BS100とUE200との間の伝播路の遅延分散値とドップラー周波数との積に応じて定まるようにしてもよい。例えば、遅延分散値とドップラー周波数との積が小さい場合には閾値を大きくし、遅延分散値とドップラー周波数との積が大きい場合には閾値を小さくすることができる。
上記算出した無線リソースサイズが所定の閾値以下であると判定された場合(ステップS41のNoルート)、TB分割制御部133は、DLデータの分割は行なわず、1個のTBにDLデータを割り当てる(ステップS42)。一方、算出した無線リソースサイズが所定の閾値より大きいと判定された場合(ステップS41のYesルート)、TB分割制御部133は、DLデータを複数のTBに分割する。このとき、DLデータのTBへの分割数nは、次式(3)により決定される(ステップS43)。
n=min([算出無線リソースサイズ÷閾値],nmax)・・・(3)
そして、BS100は、上記の式(3)により決定された分割数nでDLデータをn個のTBに分割し、各TBにそれぞれ周波数帯域と時間長との席からなる無線リソースを割り当てて(ステップS44)、UE200にTBを送信する。
上記動作をBS100の機能レイヤ毎にみると、例えば、BS100のRLCが、下位レイヤ(MACレイヤ)から割り当て可能な無線リソース情報(伝送可能なTBサイズ,伝送するサブフレーム及び各サブフレームにおける割り当て可能なRB数)を通知される。さらに、RLCは、MACレイヤから通知されたRB数が所定の閾値を超える場合は、割り当てRB数が前記閾値内に収まるように、複数のTBを生成し、これらのTBをMACレイヤに渡す。
また、BS100のMACレイヤは、例えば、各ユーザに予め与えられる優先度等に応じてTBのスケジューリングを行ない、各TBをいずれの物理チャネルリソースに割り当てるかを決定する。
また、BS100の物理レイヤは、TB毎にCRCの付加、誤り訂正符号化、レートマッチング、スクランブリング、シンボルマッピングなどを行ない、DLスケジューリング情報に基づいて物理チャネルへのマッピングを行なう。なお、BS100は、RLCで分割された複数のTBを1つのサブフレームで伝送してもよく、また、TB毎に異なるMCSを適用して伝送してもよい。
一方、BS100からDL信号を受信したUE200は、図9に例示したように、BS100から受信したTB毎に誤り訂正復号、誤り検出を行ない、誤り検出結果を制御情報(ACK/NACK情報)としてBS100へ報告(フィードバック)する。
UE200からACK/NACK情報を報告されたBS100は、当該ACK/NACK情報に基づいて、UE200にて正常に受信されなかったTBについて、HARQによる再送制御を行なう。
(1.4.4)無線リソースが拡散符号数または送信電力からなる場合
また、BS100は、符号分割多重化方式〔例えば、Code Division Multiple Access(CDMA)〕を用いてデータを送信するようにしてもよい。このとき、BS100は、TBに割り当てられる拡散符号の数(またはTBの送信電力)からなる無線リソースをTB送信用のデータCHに割り当てて、データをUE200に送信することができる。
この場合、BS100は、図16に例示するように、符号化及び変調がなされた後のデータブロックのデータ量〔TBに割り当てられる符号多重数(または送信電力)〕が前述の上限サイズ以下となるように、DLデータを複数(図16に示す例では4個)のTBに分割(セグメント化)する。TB分割部112−1〜112−Mにより分割されたTBは、例えば、制御部132により伝播路品質に応じて決定される符号化率及び変調方式で、BS100により符号化及び変調されて上記の拡散符号にマッピングされ、UE200に送信される。
ここで、本例のBS100の動作の一例を図17に示す。
図17に示すように、まず、TB分割制御部133が、分割前のDLデータを制御部132により決定された符号化率及び変調方式で符号化及び変調した場合に割り当てられる無線リソース(拡散符号数または送信電力)のサイズを算出する(ステップS50)。
次に、TB分割制御部133が、上記算出した無線リソースサイズが所定の閾値より大きいかどうかを判定する(ステップS51)。
上記算出した無線リソースサイズが所定の閾値以下であると判定された場合(ステップS51のNoルート)、TB分割制御部133は、DLデータの分割は行なわず、1個のTBにDLデータを割り当てる(ステップS52)。一方、算出した無線リソースサイズが所定の閾値より大きいと判定された場合(ステップS51のYesルート)、TB分割制御部133は、DLデータを複数のTBに分割する。このとき、DLデータのTBへの分割数nは、次式(4)により決定される(ステップS53)。
n=min([算出無線リソースサイズ÷閾値],nmax)・・・(4)
そして、BS100は、上記の式(4)により決定された分割数nでDLデータをn個のTBに分割し、各TBにそれぞれ拡散符号の数(またはTBの送信電力)からなる無線リソースを割り当てて(ステップS54)、UE200にTBを送信する。
上記動作をBS100の機能レイヤ毎にみると、例えば、BS100のRLCが、下位レイヤ(MACレイヤ)から割り当て可能な無線リソース情報(伝送可能なTBサイズ,伝送するサブフレーム,各サブフレームにおける割り当て可能なRB数及び送信電力)を通知される。さらに、RLCは、MACレイヤから通知されたRB数が所定の閾値を超える場合は、割り当てRB数が前記閾値内に収まるように、複数のTBを生成し、これらのTBをMACレイヤに渡す。
また、BS100のMACレイヤは、例えば、各ユーザに予め与えられる優先度等に応じてTBのスケジューリングを行ない、各TBをいずれの物理チャネルリソースに割り当てるかを決定する。
また、BS100の物理レイヤは、TB毎にCRCの付加、誤り訂正符号化、レートマッチング、スクランブリング、シンボルマッピングなどを行ない、DLスケジューリング情報に基づいて物理チャネルへのマッピングを行なう。なお、BS100は、RLCで分割された複数のTBを1つのサブフレームで伝送してもよく、また、TB毎に異なるMCSを適用して伝送してもよい。
一方、BS100からDL信号を受信したUE200は、図9に例示したように、BS100から受信したTB毎に誤り訂正復号、誤り検出を行ない、誤り検出結果を制御情報(ACK/NACK情報)としてBS100へ報告(フィードバック)する。
UE200からACK/NACK情報を報告されたBS100は、当該ACK/NACK情報に基づいて、UE200にて正常に受信されなかったTBについて、HARQによる再送制御を行なう。
以上のように、本例の制御方法を用いれば、再送データに割り当てられる無線リソースのサイズ(再送単位)を、分割前のデータサイズや伝播路品質によらず、所定の上限サイズ以内に収まるように制御することができる。
従って、無線リソースの割り当てサイズが大きいDLデータについては多くのTBに分割されるので、データの再送効率を向上することができる。一方、無線リソースの割り当てサイズが比較的小さいDLデータについてはTBへの分割数が抑制されるので、分割処理に伴うオーバヘッドを低減することができ、データの処理効率を向上させることが可能となる。
また、本例の制御方法を用いれば、分割後の各TBに割り当てられる無線リソースのサイズのばらつきを小さくすることができるので、複数ユーザのスケジューリングにおける多重効率を向上させることが可能となる。
〔2〕その他
上述したBS100及びUE200の各構成及び各機能は、必要に応じて取捨選択してもよいし、適宜組み合わせてもよい。
例えば、上述した無線通信システムでは、BS100が送信装置の一例として機能し、UE200が受信装置の一例として機能する例について説明したが、UE200が送信装置の一例として機能し、BS100が受信装置の一例として機能するようにしてもよい。また、BS100及びUE200が、それぞれ、送信装置及び受信装置としての機能をそなえていてもよい。
また、上述した例では、無線リソースの一例として、周波数帯域,時間長,周波数帯域と時間長との積及び拡散符号数(送信電力)を挙げて説明したが、無線リソースの種類はこれらに限定されるものではない。
さらに、上述したBS100及びUE200が具備する各構成及び各機能は、必要に応じて他のエンティティに設けるようにしてもよい。
以上詳述したように、本発明によれば、TBに割り当てられる無線リソースサイズに応じて、DLデータのTBへの分割数を制御することにより、無線通信システムのデータ処理効率を向上させることができるので、無線通信技術分野に極めて有用と考えられる。
また、上述した例では、無線リソースの一例として、周波数帯域,時間長,周波数帯域と時間長との積及び拡散符号数(送信電力)を挙げて説明したが、無線リソースの種類はこれらに限定されるものではない。
さらに、上述したBS100及びUE200が具備する各構成及び各機能は、必要に応じて他のエンティティに設けるようにしてもよい。
以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
〔3〕付記
(付記1)
受信装置宛のデータを無線送信する送信装置における制御方法において、
前記受信装置宛のデータに基づいて、データブロックの生成を行ない、
生成された該データブロックを、適用する符号化方式及び変調方式に従って、該データブロック単位で符号化及び変調して送信データを生成し、
該送信データを所定の無線リソースを用いて前記送信装置から前記受信装置に送信することを含み、
前記データブロックの生成は、前記符号化及び変調がなされた後のデータブロックのデータ量が、前記符号化方式及び変調方式の適用により前記所定の無線リソースを用いて送信可能な最大のデータ量以下となるように、前記受信装置宛のデータを分割して、データブロック1つ当たりのサイズを調整することを含む、
ことを特徴とする、送信装置における制御方法。
(付記2)
前記符号化及び変調がなされた後のデータブロックのデータ量は、少なくとも前記符号化の符号化率または前記変調の変調方式に応じて定まる、
ことを特徴とする、付記1記載の送信装置における制御方法。
(付記3)
少なくとも前記符号化率または前記変調方式は、前記送信装置と前記受信装置との間の伝播路の通信品質に応じて定まる、
ことを特徴とする、付記2記載の送信装置における制御方法。
(付記4)
前記無線リソースは周波数帯域からなる、
ことを特徴とする、付記1〜3のいずれか1項に記載の送信装置における制御方法。
(付記5)
前記所定の無線リソースを用いて送信可能な最大のデータ量は、前記送信装置と前記受信装置との間の伝播路の遅延分散値に応じて定まる、
ことを特徴とする、付記4記載の送信装置における制御方法。
(付記6)
前記無線リソースは時間長からなる、
ことを特徴とする、付記1〜3のいずれか1項に記載の送信装置における制御方法。
(付記7)
前記所定の無線リソースを用いて送信可能な最大のデータ量は、前記送信装置と前記受信装置との間の伝播路のドップラー周波数に応じて定まる、
ことを特徴とする、付記6記載の送信装置における制御方法。
(付記8)
前記無線リソースは周波数帯域と時間長との積からなる、
ことを特徴とする、付記1〜3のいずれか1項に記載の送信装置における制御方法。
(付記9)
前記所定の無線リソースを用いて送信可能な最大のデータ量は、前記送信装置と前記受信装置との間の伝播路の遅延分散値とドップラー周波数との積に応じて定まる、
ことを特徴とする、付記8記載の送信装置における制御方法。
(付記10)
前記無線リソースは、前記データに割り当てられる拡散符号の数、または、前記データの送信電力からなる、
ことを特徴とする、付記1〜3のいずれか1項に記載の送信装置における制御方法。
(付記11)
前記送信装置は、
前記データブロックを前記受信装置宛のデータの再送単位として、該送信データを前記受信装置に再送する、
ことを特徴とする、付記1〜10のいずれか1項に記載の送信装置における制御方法。
(付記12)
前記送信装置は、
前記データブロックをさらに複数のサブブロックに分割し、
前記サブブロックを前記受信装置宛のデータの再送単位として、該送信データを前記受信装置に再送する、
ことを特徴とする、付記1〜10のいずれか1項に記載の送信装置における制御方法。
(付記13)
前記データブロックのうち少なくとも1つは、他のデータブロックのうちの少なくとも1つと異なる符号化率または変調方式で符号化または変調される、
ことを特徴とする、付記1〜12のいずれか1項に記載の送信装置における制御方法。
(付記14)
前記所定の無線リソースを用いて送信可能な最大のデータ量は、前記データの分割数が所定の閾値以下となるようなサイズである、
ことを特徴とする、付記1記載の送信装置における制御方法。
(付記15)
受信装置宛のデータを無線送信する送信装置であって、
前記受信装置宛のデータに基づいて、データブロックの生成を行なうデータブロック生成部と、
前記データブロック生成部により生成された該データブロックを、適用する符号化方式及び変調方式に従って、該データブロック単位で符号化及び変調して送信データを生成する送信データ生成部と、
該送信データ生成部により生成された該送信データを所定の無線リソースを用いて前記送信装置から前記受信装置に送信する送信部とをそなえ、
前記データブロック生成部は、前記符号化及び変調がなされた後のデータブロックのデータ量が、前記符号化方式及び変調方式の適用により前記所定の無線リソースを用いて送信可能な最大のデータ量以下となるように、前記受信装置宛のデータを分割して、データブロック1つ当たりのサイズを調整する、
ことを特徴とする、送信装置。
(付記16)
前記送信部は、
前記データブロックを前記受信装置宛のデータの再送単位として、該送信データを前記受信装置に再送する、
ことを特徴とする、付記15記載の送信装置。
(付記17)
送信装置からのデータを無線受信する受信装置であって、
符号化及び変調がなされた後のデータブロックのデータ量が、前記符号化及び変調の符号化方式及び変調方式の適用により所定の無線リソースを用いて送信可能な最大のデータ量以下となるように、前記データを分割することにより、データブロック1つ当たりのサイズを調整して前記データを送信する送信装置から前記データを受信する受信部と、
前記データが正常に受信されたかどうかを前記分割されたデータ毎に判定する判定部と、
前記判定部での判定結果に応じて、前記分割されたデータ毎に前記送信装置に再送要求する再送制御部と、
をそなえたことを特徴とする、受信装置。
(付記18)
受信装置と、前記受信装置宛のデータを無線送信する送信装置とを有する通信システムであって、
前記受信装置宛のデータに基づいて、データブロックの生成を行なうデータブロック生成部と、
前記データブロック生成部により生成された該データブロックを、適用する符号化方式及び変調方式に従って、該データブロック単位で符号化及び変調して送信データを生成する送信データ生成部と、
該送信データ生成部により生成された該送信データを所定の無線リソースを用いて前記送信装置から前記受信装置に送信する送信部とをそなえ、
前記データブロック生成部は、前記符号化及び変調がなされた後のデータブロックのデータ量が、前記符号化方式及び変調方式の適用により前記所定の無線リソースを用いて送信可能な最大のデータ量以下となるように、前記受信装置宛のデータを分割して、データブロック1つ当たりのサイズを調整する、
ことを特徴とする、通信システム。

Claims (18)

  1. 受信装置宛のデータを無線送信する送信装置における制御方法において、
    前記受信装置宛のデータに基づいて、データブロックの生成を行ない、
    生成された該データブロックを、適用する符号化方式及び変調方式に従って、該データブロック単位で符号化及び変調して送信データを生成し、
    該送信データを所定の無線リソースを用いて前記送信装置から前記受信装置に送信することを含み、
    前記データブロックの生成は、前記符号化及び変調がなされた後のデータブロックのデータ量が、前記符号化方式及び変調方式の適用により前記所定の無線リソースを用いて送信可能な最大のデータ量以下となるように、前記受信装置宛のデータを分割して、データブロック1つ当たりのサイズを調整することを含む、
    ことを特徴とする、送信装置における制御方法。
  2. 前記符号化及び変調がなされた後のデータブロックのデータ量は、少なくとも前記符号化の符号化率または前記変調の変調方式に応じて定まる、
    ことを特徴とする、請求項1記載の送信装置における制御方法。
  3. 少なくとも前記符号化率または前記変調方式は、前記送信装置と前記受信装置との間の伝播路の通信品質に応じて定まる、
    ことを特徴とする、請求項2記載の送信装置における制御方法。
  4. 前記無線リソースは周波数帯域からなる、
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の送信装置における制御方法。
  5. 前記所定の無線リソースを用いて送信可能な最大のデータ量は、前記送信装置と前記受信装置との間の伝播路の遅延分散値に応じて定まる、
    ことを特徴とする、請求項4記載の送信装置における制御方法。
  6. 前記無線リソースは時間長からなる、
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の送信装置における制御方法。
  7. 前記所定の無線リソースを用いて送信可能な最大のデータ量は、前記送信装置と前記受信装置との間の伝播路のドップラー周波数に応じて定まる、
    ことを特徴とする、請求項6記載の送信装置における制御方法。
  8. 前記無線リソースは周波数帯域と時間長との積からなる、
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の送信装置における制御方法。
  9. 前記所定の無線リソースを用いて送信可能な最大のデータ量は、前記送信装置と前記受信装置との間の伝播路の遅延分散値とドップラー周波数との積に応じて定まる、
    ことを特徴とする、請求項8記載の送信装置における制御方法。
  10. 前記無線リソースは、前記データに割り当てられる拡散符号の数、または、前記データの送信電力からなる、
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の送信装置における制御方法。
  11. 前記送信装置は、
    前記データブロックを前記受信装置宛のデータの再送単位として、該送信データを前記受信装置に再送する、
    ことを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の送信装置における制御方法。
  12. 前記送信装置は、
    前記データブロックをさらに複数のサブブロックに分割し、
    前記サブブロックを前記受信装置宛のデータの再送単位として、該送信データを前記受信装置に再送する、
    ことを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の送信装置における制御方法。
  13. 前記データブロックのうち少なくとも1つは、他のデータブロックのうちの少なくとも1つと異なる符号化率または変調方式で符号化または変調される、
    ことを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の送信装置における制御方法。
  14. 前記所定の無線リソースを用いて送信可能な最大のデータ量は、前記データの分割数が所定の閾値以下となるようなサイズである、
    ことを特徴とする、請求項1記載の送信装置における制御方法。
  15. 受信装置宛のデータを無線送信する送信装置であって、
    前記受信装置宛のデータに基づいて、データブロックの生成を行なうデータブロック生成部と、
    前記データブロック生成部により生成された該データブロックを、適用する符号化方式及び変調方式に従って、該データブロック単位で符号化及び変調して送信データを生成する送信データ生成部と、
    該送信データ生成部により生成された該送信データを所定の無線リソースを用いて前記送信装置から前記受信装置に送信する送信部とをそなえ、
    前記データブロック生成部は、前記符号化及び変調がなされた後のデータブロックのデータ量が、前記符号化方式及び変調方式の適用により前記所定の無線リソースを用いて送信可能な最大のデータ量以下となるように、前記受信装置宛のデータを分割して、データブロック1つ当たりのサイズを調整する、
    ことを特徴とする、送信装置。
  16. 前記送信部は、
    前記データブロックを前記受信装置宛のデータの再送単位として、該送信データを前記受信装置に再送する、
    ことを特徴とする、請求項15記載の送信装置。
  17. 送信装置からのデータを無線受信する受信装置であって、
    符号化及び変調がなされた後のデータブロックのデータ量が、前記符号化及び変調の符号化方式及び変調方式の適用により所定の無線リソースを用いて送信可能な最大のデータ量以下となるように、前記データを分割することにより、データブロック1つ当たりのサイズを調整して前記データを送信する送信装置から前記データを受信する受信部と、
    前記データが正常に受信されたかどうかを前記分割されたデータ毎に判定する判定部と、
    前記判定部での判定結果に応じて、前記分割されたデータ毎に前記送信装置に再送要求する再送制御部と、
    をそなえたことを特徴とする、受信装置。
  18. 受信装置と、前記受信装置宛のデータを無線送信する送信装置とを有する通信システムであって、
    前記受信装置宛のデータに基づいて、データブロックの生成を行なうデータブロック生成部と、
    前記データブロック生成部により生成された該データブロックを、適用する符号化方式及び変調方式に従って、該データブロック単位で符号化及び変調して送信データを生成する送信データ生成部と、
    該送信データ生成部により生成された該送信データを所定の無線リソースを用いて前記送信装置から前記受信装置に送信する送信部とをそなえ、
    前記データブロック生成部は、前記符号化及び変調がなされた後のデータブロックのデータ量が、前記符号化方式及び変調方式の適用により前記所定の無線リソースを用いて送信可能な最大のデータ量以下となるように、前記受信装置宛のデータを分割して、データブロック1つ当たりのサイズを調整する、
    ことを特徴とする、通信システム。
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