JPWO2009150719A1 - 業務支援プログラム、業務支援装置、および業務支援方法 - Google Patents

業務支援プログラム、業務支援装置、および業務支援方法 Download PDF

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Abstract

コンタクトセンタ(100)の業務時間内の任意の時刻の放棄コールからの再コールが発生するまでの任意の時刻固有の平均時間間隔を取得し、放棄コールが発生してからの経過時間内における当該放棄コールからの再コールの発生確率をあらわす確率密度関数に平均時間間隔を与えることにより、任意の時刻の放棄コールが発生してからの経過時間内における当該放棄コールからの再コールの発生確率をあらわす確率密度分布を特定し、この確率密度分布を用いて、任意の時刻の放棄コールからの再コールの発生確率をコンタクトセンタ(100)の業務時間を区切る時刻ごとに算出し、各時刻の再コールの発生確率を出力する。

Description

この発明は、顧客からの問い合わせを受け付けるコンタクトセンタの応対業務を支援する業務支援プログラム、業務支援装置、および業務支援方法に関する。
一般に、企業には、顧客からの質問、注文、苦情などの問い合わせを受け付けるコンタクトセンタが設けられている。コンタクトセンタには、顧客からの問い合わせに応対する複数のオペレータが配置されている。コンタクトセンタに配置されるオペレータの要員数は、顧客からの問い合わせ数に応じて適宜決定する必要がある。
なぜなら、オペレータの要員数が少ない場合には、顧客の待ち時間が長くなり、オペレータの応答前に放棄されるいわゆる“放棄コール”の増加を招いてしまう。これでは、顧客からの問い合わせに十分に応対することができず、顧客満足度の低下やビジネスチャンスの損失などの問題を招いてしまう。
一方で、オペレータの要員数が過剰なものとなると、オペレータの人件費が増加するだけでなく、システムの維持費、電気料金などの経費が増加してしまう。この結果、コスト削減を目的とした労働条件の見直しや人件費カットなどの対策を余儀なくされ、ひいてはオペレータの士気の低下を招いてしまう。
このため、コンタクトセンタに配置すべきオペレータの要員数は、将来的に発生が予測される顧客からの着信コール数をもとに決める必要がある。ところが、着信コールには、オペレータが応答できなかったためにかけ直しをおこなった顧客からの再コールが含まれている。つまり、顧客からの1つの問い合わせに複数回の着信コールが発生することがある。これでは、将来的な着信コール数を正確に予測することが難しい。
このことから、着信コールから再コール分を排除して、将来的な着信コール数を正確に予測したいという要望がある。そこで、営業窓口における顧客の平均リダイアル回数、および顧客からの着信件数に基づいて、実際にコールした顧客の数(新規コール数)を推定する技術が開示されている(たとえば、下記特許文献1参照。)。
また、過去の顧客からの着信コールの履歴に基づいて、オペレータが応答できなかったためにかけ直しをしたことによる着信コールを除いた過去の時間単位ごとの補正着信コール数(新規コール数)を算出することで、この補正着信コール数に基づく時間単位ごとの着信コール数を予測する技術が開示されている(たとえば、下記特許文献2参照。)。
特開2007−189329号公報 特開2006−254094号公報
しかしながら、上述した従来技術では、着信コールから再コール分を排除してから着信コール数を予測するときに、オペレータの応答前に顧客が電話を切ってから、再度コンタクトセンタへの問い合わせをおこなうまでの放棄コールと再コールとの時間間隔が考慮されていない。
つまり、放棄コールの発生時刻と再コールの発生時刻との時間間隔を無視して、着信コールから再コール分を排除している。ところが、放棄コールから再コールが発生するまでの時間間隔は、放棄コールの発生時刻に依存して変動することが多い。たとえば、朝の出勤前や昼休みの終了直前に放棄コールが発生した場合には、コンタクトセンタへの再コールは後回しにされる傾向にある。
したがって、放棄コールの発生時刻と再コールの発生時刻との時間間隔を無視してしまうと、将来的に発生する着信コール数を正確に予測することができず、依然としてコンタクトセンタに配置すべき適切なオペレータの要員数を把握することができないという問題があった。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、任意の時刻に発生した放棄コールからの再コールの発生確率をコンタクトセンタの業務時間を区切る時間帯ごとに求めることにより、将来的に発生する各時間帯の着信コール数を高精度に予測することができる業務支援プログラム、業務支援装置、および業務支援方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、開示する技術は、交換機を介してユーザ端末からの着信コールに応答するオペレータ端末が設置されたコンタクトセンタの業務時間内の複数の時間帯から選ばれた任意の時間帯の放棄コールからの再コールが発生するまでの当該任意の時間帯固有の平均時間間隔を取得し、放棄コールが発生してからの経過時間内における当該放棄コールからの再コールの発生確率をあらわす確率密度関数に、取得された平均時間間隔を与えることにより、前記任意の時間帯の放棄コールが発生してからの経過時間内における当該放棄コールからの再コールの発生確率をあらわす確率密度分布を特定し、特定された確率密度分布を用いて、前記任意の時間帯の放棄コールからの再コールの発生確率を前記時間帯ごとに算出し、算出された時間帯ごとの再コールの発生確率を出力することを要件とする。
この開示する技術によれば、任意の時刻に発生した放棄コールからの再コールの発生確率をコンタクトセンタの業務時間を区切る時間帯ごとに求めることができる。
この業務支援プログラム、業務支援装置、および業務支援方法によれば、任意の時刻に発生した放棄コールからの再コールの発生確率をコンタクトセンタの業務時間を区切る時間帯ごとに求めることにより、将来的に発生する各時間帯の着信コール数を高精度に予測することができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態にかかるコンタクトセンタのシステム構成図である。 図2は、放棄コール率と完全放棄コール率との相関関係をあらわす説明図である。 図3は、実施の形態にかかる業務支援装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 図4は、業務支援装置の機能的構成を示すブロック図である。 図5は、データテーブルの記憶内容を示す説明図である。 図6は、再コールの発生確率をあらわす確率密度分布を示す説明図である。 図7は、発生確率テーブルの記憶内容を示す説明図である。 図8は、再コール数テーブルの記憶内容を示す説明図である。 図9は、完全放棄コール数テーブルの記憶内容を示す説明図である。 図10は、新規コール数テーブルの記憶内容を示す説明図である。 図11は、放棄コール数テーブルの記憶内容を示す説明図である。 図12は、予測放棄コール数テーブルの記憶内容を示す説明図である。 図13は、予測結果テーブルの記憶内容を示す説明図である。 図14は、要員数テーブルの記憶内容を示す説明図である。 図15は、シフトテーブルの記憶内容を示す説明図である。 図16は、新規コール数算出処理手順の一例を示すフローチャート(その1)である。 図17は、新規コール数算出処理手順の一例を示すフローチャート(その2)である。 図18は、再コール発生確率算出処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。 図19は、着信コール数算出処理手順の一例を示すフローチャート(その1)である。 図20は、着信コール数算出処理手順の一例を示すフローチャート(その2)である。 図21は、最適化支援処理手順の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
100 コンタクトセンタ
101 業務支援装置
102−1〜102−n ユーザ端末
103 交換機
104−1〜104−3 オペレータ端末
401 取得部
402 特定部
403 算出部
404 出力部
405 第1の算出部
406 第2の算出部
407 第3の算出部
408 第4の算出部
409 第5の算出部
410 第6の算出部
以下に添付図面を参照して、この業務支援プログラム、業務支援装置、および業務支援方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。この業務支援プログラム、業務支援装置、および業務支援方法では、放棄コールから発生する再コールのコール数を、放棄コールの発生時刻に依存して変化する放棄コールから再コールが発生するまでの時間間隔を考慮して求めることにより、コンタクトセンタの業務時間を区切る各時刻の新規コール数を正確に予測する。
(コンタクトセンタのシステム構成)
まず、実施の形態にかかるコンタクトセンタのシステム構成について説明する。図1は、実施の形態にかかるコンタクトセンタのシステム構成図である。図1において、コンタクトセンタ100は、業務支援装置101と、ユーザ端末102−1〜102−nと、交換機103と、オペレータ端末104−1〜104−3と、が電話回線、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワーク110を介して接続されている。
コンタクトセンタ100は、顧客からの質問、注文、苦情などの問い合わせを受け付ける企業内の一部門である。コンタクトセンタ100には、顧客からの問い合わせに応対するオペレータが配置されている。オペレータは、オペレータ端末104−1〜104−3(図1では、3台)を使用して顧客からの問い合わせに応対する。
これらオペレータ端末104−1〜104−3と、顧客が使用するユーザ端末102−1〜102−nとは、交換機103を介して接続される。交換機103は、電話とコンピュータ装置とを連携させるCTI(Computer Telephony Integration)機能を有するサーバである。
ここで、コンタクトセンタ100の基本動作を説明する。まず、問い合わせをおこなう顧客がユーザ端末102−1〜102−n(固定電話機、携帯電話機など)を使用して、コンタクトセンタ100に電話をかける。このとき、ユーザ端末102−1〜102−nからの着信コールは、一旦交換機103の待ちキューに入る。
そして、交換機103において、応答可能なオペレータ端末104−1〜104−3を検出し、待ちキューの先頭の着信コールを検出されたオペレータ端末104−1〜104−3に割り振る(対応コール)。このとき、顧客からの着信コール数が、オペレータの要員数よりも多い場合には、応答可能なオペレータ端末104−1〜104−3が検出されるまでの顧客の待ち時間が発生する。
この待ち時間の間(待ちキューに入っている間)、顧客がオペレータの応答を待ちきれず電話を切った着信コールは放棄コールとなる。このような放棄コールの何割かは、ある程度間隔を置いて再コールされて再度交換機103の待ちキューに入る。一方、再コールにまわらなかった残りの何割かは、コンタクトセンタ100への問い合わせを諦めた完全放棄コールとなる。
一般に、コンタクトセンタ100の品質は、着信コール数に対する放棄コール数の割合を示す放棄コール率の低さと、顧客の待ち時間の短さによって決まる。したがって、顧客からの着信コール数に基づく適切な要員数のオペレータをコンタクトセンタ100に配置して、ある程度の放棄コール率と待ち時間とを維持する必要がある。
業務支援装置101は、顧客からの問い合わせを受け付けるコンタクトセンタ100の応対業務を支援するコンピュータ装置である。具体的には、コンタクトセンタ100に対する顧客からの着信履歴をもとに、将来的に発生する着信コール数を予測し、コンタクトセンタ100に配置すべきオペレータの適切な要員数を導き出す。
このとき、人の生活パターンなどに依存して変化する放棄コールから再コールにまわる割合を示す再コール率と、放棄コールから再コールが発生するまでの時間間隔とを考慮して、コンタクトセンタ100の業務時間を区切る各時間帯に発生する着信コール数を正確に予測する。
(放棄コール率と完全放棄コール率との相関関係)
ここで、着信コール数に対する放棄コール数の割合を示す放棄コール率と、新規コール数に対する完全放棄コール数の割合を示す完全放棄コール率との相関関係について説明する。新規コールとは、ある問い合わせに関するコンタクトセンタ100への1回目の着信コールである。
図2は、放棄コール率と完全放棄コール率との相関関係をあらわす説明図である。図2において、放棄コール率と完全放棄コール率との相関関係をあらわすグラフ200が表示されている。ここで、コンタクトセンタ100に配置されているオペレータの要員数が90人であり、放棄コール率を10%低下させる目標があると仮定する。
放棄コール率は、オペレータの要員数を増やすことで低下させることができる。このため、放棄コール率を10%低下させるには、少なくともオペレータの要員数を10%(9人)増やす必要があるように見える。ところが、グラフ200に示すように、たとえば、放棄コール率を22%から12%に低下させるには、完全放棄コール率を10%から5%に低下させればよい。
完全放棄コール率を10%から5%に低下させるには、オペレータの要員数を5人(5.6%増加)増やすことで実現できる。このことから、単純に放棄コール率に着目して目標をクリアすることを考えると、4人(=9人−5人)の余剰要員が発生してしまう。これでは、コンタクトセンタ100にかかるコストが増加してしまう。
つまり、コンタクトセンタ100の実質的な品質は、完全放棄コール率に左右される。このため、コンタクトセンタ100の実質的な品質を評価して、適切な要員数のオペレータをコンタクトセンタ100に配置するためには、完全放棄コール率(完全放棄コール数/新規コール数)を正確に把握する必要がある。
そこで、本実施の形態では、人の生活パターンなどに依存して変化する再コールの発生メカニズムを考慮して、コンタクトセンタ100の業務時間内の時間帯ごとの新規コール数と完全放棄コール数とを正確に求め、コンタクトセンタ100に配置すべきオペレータの適切な要員数を導き出す手法を提案する。
(業務支援装置のハードウェア構成)
図3は、実施の形態にかかる業務支援装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図3において、業務支援装置101は、CPU(Central Processing Unit)301と、ROM(Read‐Only Memory)302と、RAM(Random Access Memory)303と、磁気ディスクドライブ304と、磁気ディスク305と、光ディスクドライブ306と、光ディスク307と、ディスプレイ308と、I/F(Interface)309と、キーボード310と、マウス311と、スキャナ312と、プリンタ313と、を備えている。また、各構成部はバス300によってそれぞれ接続されている。
ここで、CPU301は、業務支援装置101の全体の制御を司る。ROM302は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。磁気ディスクドライブ304は、CPU301の制御にしたがって磁気ディスク305に対するデータのリード/ライトを制御する。磁気ディスク305は、磁気ディスクドライブ304の制御で書き込まれたデータを記憶する。
光ディスクドライブ306は、CPU301の制御にしたがって光ディスク307に対するデータのリード/ライトを制御する。光ディスク307は、光ディスクドライブ306の制御で書き込まれたデータを記憶したり、光ディスク307に記憶されたデータをコンピュータに読み取らせたりする。
ディスプレイ308は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。このディスプレイ308は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
インターフェース(以下、「I/F」と略する。)309は、通信回線を通じてLAN、WAN、インターネットなどのネットワーク110に接続され、このネットワーク110を介して他の装置に接続される。そして、I/F309は、ネットワーク110と内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。I/F309には、たとえばモデムやLANアダプタなどを採用することができる。
キーボード310は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力をおこなう。また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。マウス311は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などをおこなう。ポインティングデバイスとして同様に機能を備えるものであれば、トラックボールやジョイスティックなどであってもよい。
スキャナ312は、画像を光学的に読み取り、業務支援装置101内に画像データを取り込む。なお、スキャナ312は、OCR(Optical Character Reader)機能を持たせてもよい。また、プリンタ313は、画像データや文書データを印刷する。プリンタ313には、たとえば、レーザプリンタやインクジェットプリンタを採用することができる。
(業務支援装置の機能的構成)
つぎに、業務支援装置101の機能的構成について説明する。図4は、業務支援装置の機能的構成を示すブロック図である。業務支援装置101は、取得部401と、特定部402と、算出部403(第1の算出部405、第2の算出部406、第3の算出部407、第4の算出部408、第5の算出部409、第6の算出部410)と、出力部404と、を含む構成である。
この制御部となる機能(取得部401〜第6の算出部410)は、具体的には、たとえば、図3に示したROM302、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶領域に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、I/F309により、その機能を実現する。また、図4中矢印で示した接続先の機能は、接続元の機能からの出力データを記憶領域から読み込んで、当該機能に関するプログラムをCPU301に実行させるものとする。
取得部401は、交換機103を介してユーザ端末102−1〜102−nからの着信コールに応答するオペレータ端末104−1〜104−3が設置されたコンタクトセンタ100の業務時間内の複数の時間帯から選ばれた任意の時間帯の放棄コールからの再コールが発生するまでの当該任意の時間帯固有の平均時間間隔を取得する機能を有する。
コンタクトセンタ100の業務時間とは、顧客からの問い合わせを受け付ける受付時間である。また、業務時間内の時間帯とは、コンタクトセンタ100の業務時間を任意の時間間隔で区切ることで分割された時間帯である。たとえば、コンタクトセンタ100の業務時間が1日24時間であり、1時間単位で時間帯が区切られているとする。
この場合、0時台〜23時台の各時間帯が業務時間内の時間帯となる。なお、0時台の時間帯とは、0時00分から1時00分まで(ただし、1時00分は含まない)の時間帯である。また、本明細書では、コンタクトセンタ100の業務時間を1時間単位で区切ることとしたが、この時間間隔は任意であり、たとえば、1分、5分、30分単位で区切ることとしてもよい。
また、放棄コールとは、交換機103によって着信された着信コールのうち、オペレータの応答前に放棄された着信コールである。また、任意の時間帯固有の平均時間間隔とは、任意の時間帯に発生した放棄コールと、当該放棄コールからの再コールが発生するまでのそれぞれの時間間隔の平均値である。
たとえば、0時台の時間帯に放棄コール1,2,3が発生したとする。このとき、放棄コール1からの再コール1が発生するまでの時間間隔が100[分]、放棄コール2からの再コール2が発生するまでの時間間隔が150[分]、放棄コール3からの再コール3が発生するまでの時間間隔が200[分]であったとする。この場合、0時台の時間帯固有の平均時間間隔は『(100+150+200)/3=150[分]』となる。
各時間帯固有の平均時間間隔は、たとえば、交換機103に蓄積されているユーザ端末102−1〜102−nからの着信履歴を記録したログに基づいて算出される。このログには、交換機103に着信された着信コールの着信時刻、その着信コールに対してオペレータが応対したか否か、対応コールのオペレータ接続時刻(放棄コールの場合には放棄時刻)、発信元の電話番号が通知されている場合にはその電話番号が記録されている。
たとえば、交換機103に蓄積されたログに記憶されている発信元の電話番号を手掛かりとして、各時間帯に発生した放棄コールからの再コールの平均時間間隔を算出することができる。また、発信元の電話番号を手掛かりとして、後述する各時間帯の「再コール率」なども算出することができる。なお、発信元の電話番号から各種情報を算出する算出手法は公知技術のため、ここでは説明を省略する(たとえば、上述した特許文献2を参照。)。
ここでは、任意の時間帯固有の平均時間間隔は、業務支援装置101に直接入力することとしてもよく、また、外部のコンピュータ装置から取得することとしてもよい。さらに、交換機103にアクセスして蓄積されているログを取得し、任意の時間帯固有の平均時間間隔を算出することとしてもよい。
以降において、本明細書では、任意の時間帯i(i=0,1,・・・,23)を時刻iとして扱う。たとえば、7時の時間帯(7:00〜8:00(8時00分を含まない))に発生した放棄コールの発生時刻は、すべて7時とする。さらに、時刻iの放棄コールから発生した再コールの発生時間帯j(j=0,1,・・・,23)を時刻jとして扱う。たとえば、8時の時間帯(8:00〜9:00(9時00分を含まない))に発生した再コールの発生時刻は、すべて8時とする。
ここで、業務支援装置101に入力されるデータテーブルについて説明する。図5は、データテーブルの記憶内容を示す説明図である。図5において、データテーブル500には、コンタクトセンタ100の業務時間内の時刻iごとに、着信コール数、放棄コール率、再コール率および平均時間間隔を有している。
着信コール数C(i)は、時刻iに交換機103によって着信されたユーザ端末102−1〜102−nからの着信コールのコール数である。たとえば、0時に交換機103によって100件の着信コールが着信された場合、0時の着信コール数C(0)は『C(0)=100』となる。
放棄コール率A(i)は、時刻iの着信コールのうちオペレータの応答前に放棄された放棄コールの割合である。たとえば、0時に交換機103によって100件の着信コールが着信され、そのうちの10件が放棄コールとなった場合、0時の放棄コール率A(0)は『A(0)=10/100=0.1』となる。
再コール率R(i)は、時刻iに発生した放棄コールのうち再コールにまわる割合である。たとえば、0時に10件の放棄コールが発生し、そのうち5件が再コールにまわった場合、0時の再コール率R(0)は『R(0)=5/10=0.5』となる。平均時間間隔D(i)は、時刻iに発生した放棄コールからの再コールの平均時間間隔である。
このデータテーブル500は、たとえば、図3に示したキーボード310やマウス311をユーザが操作することで業務支援装置101に入力される。入力されたデータテーブル500は、ROM302、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶領域に記憶される。この場合、取得部401は、記憶領域に記憶されたデータテーブル500の中から任意の時刻i固有の平均時間間隔を読み出すこととなる。
特定部402は、オペレータ端末104−1〜104−3の応答前に放棄された放棄コールが発生してからの経過時間における当該放棄コールからの再コールの発生確率密度をあらわす確率密度関数に、取得部401によって取得された時刻i固有の平均時間間隔を与えることにより、時刻iの放棄コールが発生してからの特定の経過時間内における当該放棄コールからの再コールの発生確率をあらわす確率密度分布を特定する機能を有する。
ここで、再コールの発生確率密度とは、放棄コールから発生する再コールの特定の経過時間内に発生する割合である。再コールの発生確率密度は、放棄コールの発生時間と再コールの発生時間との時間間隔の約1.5乗に反比例して変化する。
具体的には、たとえば、再コールの発生確率をあらわす確率密度関数として、下記式(1)を用いることができる。下記式(1)は、放棄コールの発生時刻と再コールの発生時刻との時間間隔の1.5乗に反比例して変化する再コールの発生確率を近似表現した関数である。ただし、Q(u,v)は再コールの発生確率密度、uは放棄コールの発生時刻から特定されるパラメータ、vは再コールの発生時刻から特定されるパラメータ、D(i)は時刻i固有の再コールの平均時間間隔である。
Figure 2009150719
上記式(1)内のa(D(i))は、放棄コールの発生時刻iと再コールの発生時刻jとの時間間隔の最小値を定義するための関数であり、たとえば、下記式(2)によって表現することができる。ただし、γは定数である。
a(D(i))=γ×D(i) ・・・(2)
なお、上記式(2)内の定数γは、コンタクトセンタ100ごとに再コールの実績値に基づく回帰分析により求めることができる。たとえば、コンタクトセンタ100への問い合わせの深刻度が高く、放棄コールとなってもすぐに再コールにまわる場合(たとえば、先行発売されるチケット予約など)には、定数γの値は小さい値(たとえば、γ=0.04)になる。
また、上記式(1)内の調整項(v−u,D(i))は、コンタクトセンタ100の特徴を定義するための関数であり、たとえば、下記式(3)によって表現することができる。ただし、α、βは定数である。
調整項(v−u,D(i))={1−exp(−α×(v−u)/D(i))}
×exp(−β×(v−u)/D(i))
・・・(3)
なお、上記式(3)内の定数α、βは、コンタクトセンタ100ごとに再コールの実績値に基づく回帰分析により求めることができる。定数αは、コンタクトセンタ100への問い合わせの深刻度に応じて変化する。たとえば、深刻度が高く放棄コールとなってもすぐに再コールにまわることが多い場合には限りなく0に近い値となる。一方、定数βは、すべてのコンタクトセンタ100でほぼ同じ値(たとえば、β=0.04)となる。
また、上記式(1)内の正規化項(D(i))は、再コールの発生確率をあらわす確率密度分布の全領域の総和を「1(100%)」にするための関数である。
この場合、特定部402は、上記式(1)に取得部401によって取得された任意の時刻i固有の平均時間間隔D(i)を代入することで、時刻iの放棄コールが発生してからの経過時間における当該放棄コールからの再コールの発生確率をあらわす確率密度分布を特定することができる。
なお、この確率密度関数(たとえば、上記式(1))は、図3に示したROM302、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶領域に記憶されていてもよく、また、外部のコンピュータ装置から取得することとしてもよい。
ここで、再コールの発生確率をあらわす確率密度分布について説明する。図6は、再コールの発生確率をあらわす確率密度分布を示す説明図である。図6において、確率密度分布600は、ある時刻に発生した放棄コールからの再コールの発生確率をあらわすグラフの一例である。
確率密度分布600には、再コールの発生確率と、放棄コールの発生時刻と当該放棄コールからの再コールの発生時刻との時間間隔[分]と、が対応付けて表現されている。たとえば、放棄コールの発生時刻から60分後の1分間に発生する再コールの発生確率は「6×10-4」である。なお、この確率密度分布600は、縦横両方の軸が対数目盛となっている両対数グラフである。
第1の算出部405は、特定部402によって特定された確率密度分布を用いて、任意の時刻iの放棄コールからの再コールの発生確率をコンタクトセンタ100の業務時間内の時刻ごとに算出する機能を有する。具体的には、たとえば、上記式(1)を用いて、時刻iに発生した放棄コールからの経過時間内における再コールの発生確率を求めることで、各時刻での再コールの発生確率を求める。
ここで、再コールの発生確率を算出する算出処理の概要について説明する。ここでは、特定部402によって特定された確率密度分布を、図6に示した確率密度分布600として説明する。たとえば、0時に発生した放棄コールからの再コールのうち、60分経過後の1時に発生した再コールの発生確率を求めることとする。
まず、再コールの発生時刻「1」から放棄コールの発生時刻「0」を引いたものを再コールが発生するまでの時間間隔X(X=1−0=1時間、ただし日をまたぐと負の数になるので、そのときには24を足して正しい時間間隔に修正)とする。つぎに、上記式(1)に0時固有の平均時間間隔D(0)が代入された数式を用いて、図6に示したグラフ上の時間間隔が「X」から「X+1」までの間の確率密度分布600の面積S1を求める。
つまり、放棄コールの発生時刻から60分(=1時間)経過後から120分(=2時間)経過後までの間の確率密度分布600の面積S1を求めることとなる。なお、時間間隔Xに加算する「1」は、コンタクトセンタ100の業務時間を区切る時間単位に依存しており、ここでは1時間単位で区切られているため「1」とする。
このあと、微小間隔ΔXを加算して「X=X+ΔX」とし、上記同様に時間間隔が「X」から「X+1」までの間の確率密度分布600の面積S2を求める。なお、微小間隔ΔX(1分〜59分)は任意に設定可能である。ここでは、ΔXは「20分」に設定されているとする。
この場合、放棄コールの発生時刻から80分経過後から140分経過後までの間の確率密度分布600の面積S2を求めることとなる。そして、時間間隔Xが再コールの発生時刻から放棄コールの発生時刻を引いたものに「1」を足したもの以上となるまで、微小間隔ΔXを加算して、確率密度分布600の面積を繰り返し求める。
ここでは、時間間隔Xが120分(=2時間)となると、再コールの発生時刻「1」から放棄コールの発生時刻「0」を引いたものに「1」を足したもの以上となるため、放棄コールの発生時刻から100分経過後から120分経過後までの間の確率密度分布600の面積S3を求めた時点で面積の計算は終了する。このあと、計3個の面積S1,S2,S3の平均値を求める。そして、この平均値を、0時の放棄コールから発生する再コールのうち、1時に発生する再コールの発生確率とする。
また、上述した面積の平均値、すなわち、時刻iの放棄コールから発生する時刻jの再コールの発生確率は、下記式(4)を用いて近似計算することができる。ただし、時刻iの放棄コールから発生する時刻jの再コールの発生確率をP(i,j,D(i))と表記する。
Figure 2009150719
ここで、0時に発生した放棄コールからの再コールが発生する1時の発生確率P(0,1,D(0))を求める場合について説明する。まず、i=0,j=1,D(i)=D(0)を上記式(4)に代入して、パラメータu,vの積分範囲を確定する。そして、各積分範囲についてパラメータu,vの積分を計算することで、再コールの発生確率P(0,1,D(0))を求める。同様に、他の時刻(j=0,2〜23)の再コールの発生確率を求めることで、0時(i=0)の放棄コールからの各時刻での再コールの発生確率を求めることができる。
上記取得部401、特定部402および第1の算出部405による各種処理は、たとえば、複数の時刻(ここでは、0時〜23時)から選ばれていない未選択の時刻がなくなるまで繰り返し実行される。ここで、第1の算出部405によって算出されたコンタクトセンタ100の業務時間内の各時刻に発生した放棄コールからの再コールの発生確率を時刻ごとに記憶する発生確率テーブルについて説明する。
図7は、発生確率テーブルの記憶内容を示す説明図である。図7において、発生確率テーブル700には、放棄コールの発生時刻iごとに、当該放棄コールからの再コールの発生確率P(i,j,D(i))が当該再コールの発生時刻jごとに記憶されている。たとえば、1時に発生した放棄コールからの再コールの23時での発生確率はP(1,23,D(1))である。
出力部404は、第1の算出部405によって算出された任意の時刻iに発生した放棄コールからの時刻jの再コールの発生確率を出力する機能を有する。具体的には、図7に示した発生確率テーブル700を出力することとなる。これにより、任意の時刻に発生した放棄コールからの再コールの発生確率を、コンタクトセンタ100の業務時間を区切る時刻ごとに認識することができる。
なお、出力部404による出力形式としては、たとえば、ディスプレイ308への表示、プリンタ313への印刷出力、I/F309による外部装置への送信がある。また、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶領域に記憶することとしてもよい。
また、取得部401は、任意の時刻iに発生した放棄コール数と、放棄コールからの再コールの発生割合を示す時刻i固有の再コール率と、を取得する機能を有する。任意の時刻iの放棄コール数と時刻i固有の再コール率は、たとえば、業務支援装置101に直接入力することとしてもよく、また、外部のコンピュータ装置(たとえば、交換機103)から取得することとしてもよい。
また、時刻iに発生した放棄コール数は、たとえば、時刻iに発生した着信コール数と、時刻i固有の放棄コール率とを掛け合わせることで求めることができる。より具体的には、図5に示したデータテーブル500の中から時刻iの着信コール数C(i)と放棄コール率A(i)とを読み出して、それらを掛け合わせることで放棄コール数を求める。
たとえば、0時の放棄コール数を求める場合、データテーブル500の中から着信コール数C(0)と放棄コール率A(0)とを読み出して、それらを掛け合わせることで放棄コール数『AC(0)=C(0)×A(0)』を求める。ただし、時刻iの放棄コール数をAC(i)とする。
また、時刻i固有の再コール率は、データテーブル500の中から読み出すこととしてもよい。たとえば、0時固有の再コール率を取得する場合、データテーブル500の中から再コール率R(0)を読み出す。
第2の算出部406は、取得部401によって取得された時刻iの放棄コール数AC(i)と、時刻i固有の再コール率R(i)と、第1の算出部405によって算出された時刻jの再コールの発生確率P(i,j,D(i))とに基づいて、時刻iの放棄コールから発生する再コールのコール数を時刻ごとに算出する機能を有する。
具体的には、まず、放棄コール数AC(i)と再コール率R(i)とを掛け合わせることで、放棄コールから発生する再コールの総数を求める。以下、時刻iの放棄コールから発生する再コールの総数をRC(i)とする。たとえば、0時の放棄コールから発生する再コールの総数RC(0)は、放棄コール数AC(0)と再コール率R(0)とを掛け合わせたものとなる『RC(0)=AC(0)×R(0)』。
このあと、再コールの総数RC(i)と、再コールの時刻jの発生確率P(i,j,D(i))とを掛け合わせることで、時刻iの放棄コールから発生する時刻jの再コール数を算出する。以下、時刻iの放棄コールから発生する時刻jの再コール数をR(i,j)とする。
たとえば、0時の放棄コールから発生する再コールの1時の再コール数RC(0,1)は、再コールの総数RC(0)と、再コールの発生確率P(0,1,D(0))と、を掛け合わせたものとなる『RC(0,1)=RC(0)×P(0,1,D(0))』。
ここで、第2の算出部406によって算出された算出結果を記憶する再コール数テーブルについて説明する。図8は、再コール数テーブルの記憶内容を示す説明図である。図8において、再コール数テーブル800には、放棄コールの発生時刻iごとに、当該放棄コールから発生する再コールの発生時刻jの再コール数RC(i,j)が記憶されている。たとえば、23時に発生した放棄コールからの0時の再コール数はRC(23,0)である。
出力部404は、第2の算出部406によって算出された時刻iの放棄コールから発生する時刻jの再コール数RC(i,j)を出力する機能を有する。具体的には、図8に示した再コール数テーブル800を出力することとなる。これにより、任意の時刻に発生した放棄コールからの再コールのコール数をコンタクトセンタ100の業務時間を区切る時刻ごとに認識することができる。
第3の算出部407は、時刻iの放棄コール数AC(i)と再コール率R(i)を用いて、時刻iの放棄コールのうち再コールにまわらなかった完全放棄コール数を算出する機能を有する。具体的には、時刻iの放棄コール数AC(i)に{1−R(i)}を掛けることで、完全放棄コール数PAC(i)を求める。以下、時刻iの完全放棄コール数をPAC(i)とする。たとえば、0時の完全放棄コール数PAC(0)は、0時の放棄コール数AC(i)から『AC(i)×(1−R(i))』で求めることができる。
ここで、第3の算出部407によって算出された完全放棄コール数を記憶する完全放棄コール数テーブルについて説明する。図9は、完全放棄コール数テーブルの記憶内容を示す説明図である。図9において、完全放棄コール数テーブル900には、コンタクトセンタ100の業務時間内の時刻ごとに、当該時刻に発生する完全放棄コールのコール数が記憶されている。たとえば、23時に発生する完全放棄コール数はPAC(23)である。
また、出力部404は、第3の算出部407によって算出された時刻iの完全放棄コール数PAC(i)を出力する機能を有する。具体的には、図9に示した完全放棄コール数テーブル900を出力することとなる。これにより、任意の時刻に発生した完全放棄コール数を認識することができる。
第4の算出部408は、時刻iの着信コールから、各時刻の放棄コールから時刻iに発生する再コールを差し引くことで、時刻iに発生した新規コール数を算出する機能を有する。具体的には、まず、データテーブル500を参照して、時刻iの着信コール数C(i)と、データテーブル800を参照して各時刻jの放棄コールから時刻iに発生する再コール数RC(j,i)を用いて、時刻iの新規コール数NC(i)を算出する。より具体的には、下記式(5)を用いて、時刻iの新規コール数を求めることができる。ただし、NC(i)は時刻iの新規コール数である。
NC(i)=C(i)−(RC(0,i)+RC(1,i)+…+RC(23,i))
・・・(5)
ここで、各時刻の新規コール数を記憶する新規コール数テーブルについて説明する。図10は、新規コール数テーブルの記憶内容を示す説明図である。図10において、新規コール数テーブル1000には、コンタクトセンタ100の業務時間内の時刻ごとに、当該時刻に発生する新規コールのコール数が記憶されている。たとえば、23時に発生する新規コール数はNC(23)である。
また、出力部404は、第4の算出部408によって算出された時刻iの新規コール数NC(i)を出力する機能を有する。具体的には、図10に示した新規コール数テーブル1000を出力することとなる。これにより、任意の時刻に発生した新規コール数を認識することができる。
この新規コール数は、各時刻の再コール率、および放棄コールの発生時刻iと再コールの発生時刻jとの時間間隔を考慮して、各時刻に発生した着信コールから再コール分を除いたものである。
つぎに、各時刻の新規コール数と、各時刻に満たすべき目標放棄コール率とを用いて、各時刻に発生する将来的な着信コール数を予測する手法について説明する。この着信コール数は、上限値として目標となるコール数の放棄コールが発生した場合における、各時刻の放棄コールからの再コールから発生する放棄コール数を含むものである。
まず、取得部401は、時刻iの着信コールに対するオペレータ端末104−1〜104−3の応答率の目標値を、時刻iの着信コール数に対する放棄コール数の割合によって規定する時刻i固有の目標放棄コール率を取得する機能を有する。この目標放棄コール率は、業務支援装置101に直接入力することとしてもよく、また、外部のコンピュータ装置から取得することとしてもよい。以下、時刻i固有の目標放棄コール率をTA(i)とする。
また、第3の算出部407は、取得部401によって取得された時刻i固有の目標放棄コール率TA(i)と、第2の算出部406によって算出された各時刻の放棄コールから発生する時刻iの再コール数と、第4の算出部408によって算出された時刻iの新規コール数NC(i)とを用いて、時刻iの着信コール数に対して発生が予測される放棄コールの予測放棄コール数を算出する機能を有する。なお、各時刻の放棄コールから発生する時刻iの再コール数は『RC(0,i)+RC(1,i)+・・・+RC(23,i)』である。
具体的には、まず、時刻i固有の目標放棄コール率TA(i)と、時刻iの新規コール数NC(i)とを掛け合わせることで、時刻iの目標放棄コール数を求める。以下、時刻iの目標放棄コール数をTAC(i)とする。
つぎに、時刻iに発生した放棄コールの再コールから発生する時刻jの放棄コール数を求める。具体的には、下記式(6)を用いて、再コールから発生する時刻jの放棄コール数を求めることができる。ただし、RAC(i,j)は、時刻iに発生した放棄コールの再コールから発生する時刻jの放棄コール数である。
RAC(i,j)=TAC(i)×R(i)×P(i,j,D(i))
÷{1−R(i)×P(i,j,D(i))}・・・(6)
ここで、時刻iに発生した放棄コールの再コールから発生する時刻jの放棄コール数RAC(i,j)を記憶する放棄コール数テーブルについて説明する。図11は、放棄コール数テーブルの記憶内容を示す説明図である。図11において、放棄コール数テーブル1100には、放棄コールの発生時刻iごとに、当該放棄コールの再コールから発生する時刻jの放棄コール数RAC(i,j)が記憶されている。
たとえば、0時に発生した放棄コールの再コールから発生する0時の放棄コール数はRAC(0,0)である。この放棄コール数テーブル1100は、たとえば、図3に示したRAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶領域によって実現される。
このあと、時刻iの目標放棄コール数TAC(i)と、時刻iに発生した放棄コールの再コールから発生する時刻jの放棄コール数RAC(i,j)とを用いて、時刻iに発生が予測される予測放棄コール数を求める。以下、時刻iの予測放棄コール数をJAC(i)とする。
たとえば、0時の予測放棄コール数JAC(i)は、目標放棄コール数TAC(0)と、各時刻に発生した放棄コールの再コールから発生する0時の放棄コール数の総和『RAC(0,0)+RAC(1,0)+・・・+RAC(23,0)』と足し合わせることで求めることができる。
ここで、第3の算出部407によって算出された算出結果を記憶する予測放棄コール数テーブルについて説明する。図12は、予測放棄コール数テーブルの記憶内容を示す説明図である。図12において、予測放棄コール数テーブル1200には、コンタクトセンタ100の業務時間内の時刻ごとに、当該時刻に発生が予測される予測放棄コールのコール数が記憶されている。たとえば、23時に発生が予測される予測放棄コール数はJAC(23)である。
また、出力部404は、第3の算出部407によって算出された時刻iの予測放棄コール数を出力する機能を有する。具体的には、図12に示した予測放棄コール数テーブル1200を出力することとなる。これにより、任意の時刻に発生が予測される予測放棄コール数を認識することができる。
第5の算出部409は、第4の算出部408によって算出された時刻iの新規コール数NC(i)と、第3の算出部407によって算出された時刻iの予測放棄コール数JAC(i)とを用いて、時刻iに着信が予測される着信コールの予測着信コール数を算出する機能を有する。
具体的には、時刻iの新規コール数NC(i)と、時刻iの放棄コールの予測放棄コール数JAC(i)とを足し合わせることで、時刻iに着信が予測される着信コールの予測着信コール数を求める。以下、時刻iの予測着信コール数をEC(i)とする。たとえば、0時の予測着信コール数EC(0)は『EC(0)=NC(0)+JAC(0)』となる。
また、第1の算出部405は、第3の算出部407によって算出された時刻iの予測放棄コール数JAC(i)と、第5の算出部409によって算出された時刻iの予測着信コール数EC(i)とを用いて、時刻iの着信コールに対する放棄コールの割合を示す予測放棄コール率を算出する機能を有する。
具体的には、時刻iの予測放棄コール数JAC(i)を、時刻iの予測着信コール数EC(i)で割ることで、時刻iの予測放棄コール率を求める。以下、時刻iの予測放棄コール率をEA(i)とする。たとえば、0時の予測放棄コール率EA(0)は『EA(0)=JAC(0)/EC(0)』となる。
ここで、第5の算出部409によって算出された時刻iの予測着信コール数EC(i)と、第1の算出部405によって算出された時刻iの予測放棄コール率EA(i)とを記憶する予測結果テーブルについて説明する。図13は、予測結果テーブルの記憶内容を示す説明図である。
図13において、予測結果テーブル1300には、コンタクトセンタ100の業務時間内の時刻ごとに、当該時刻の予測着信コール数と予測放棄コール率とが記憶されている。たとえば、0時に着信が予測される予測着信コール数はEC(0)であり、そのうち放棄コールとなる予測放棄コール率はEA(0)である。
また、出力部404は、第5の算出部409によって算出された時刻iの予測着信コール数EC(i)と、第1の算出部405によって算出された時刻iの予測放棄コール率EA(i)とを出力する機能を有する。具体的には、図13に示した予測結果テーブル1300を出力することとなる。これにより、任意の時刻に発生が予測される予測着信コール数と、放棄コールとなる予測放棄コール率とを認識することができる。
(オペレータの要員数の最適化)
つぎに、コンタクトセンタ100に配置するオペレータの要員数を最適化する手法について説明する。ここでは、まず、コンタクトセンタ100が満たすべき制御条件(放棄コール率、稼働率、待ち時間など)と、各時刻の新規コール数(図10に示した新規コール数テーブル1000)とを用いて、コンタクトセンタ100に配置するオペレータの要員数を算出する。
このあと、各時刻の予測着信コール数(図13に示した予測結果テーブル1300)を用いて、上記要員数のオペレータが配置されたコンタクトセンタ100の品質を評価する指標値(放棄コール率、稼働率、待ち時間など)を算出する。そして、この指標値と制御条件とを比較して、コンタクトセンタ100に配置するオペレータの要員数が正しいか否かを判定する。
つまり、再コール分を除いた新規コール数から暫定的に求めた要員数のオペレータを配置後の着信コール数を予測し、そのときの指標値を評価して、適切な要員数のオペレータが配置されているか否かをチェックする。以下、オペレータの要員数を最適化するための具体的な実現手法について説明する。
まず、第6の算出部410は、第4の算出部408によって算出された各時刻の新規コール数に基づいて、コンタクトセンタ100に配置すべきオペレータの要員数を時刻ごとに算出する。具体的には、コンタクトセンタ100が満たすべき制約条件を与えることで、アーランB式、アーランC式、アーランA式やシミュレーションなどを用いて、各時刻の新規コール数に基づく当該時刻ごとのオペレータの要員数を算出する。以下、時刻iのオペレータの要員数をB(i)とする。
制約条件は、コンタクトセンタ100が満たすべき各時刻の放棄コール率、待ち時間、稼働率などを規定する条件である。待ち時間とは、顧客がコンタクトセンタ100に電話を掛けてからオペレータの応答があるまでの時間である。稼働率とは、各時間帯におけるオペレータが顧客対応業務に従事している時間の割合(勤務時間に対する顧客からの問い合わせに応対している時間)である。
制御条件の具体例としては、たとえば、『放棄コール率:5%以下、稼働率:60%以上、待ち時間:10秒以下』などである。なお、アーランB式、アーランC式、アーランA式やシミュレーションなどを用いて、各時刻の着信コール数(本実施の形態では新規コール数)からオペレータの要員数を算出する手法は公知技術のため、ここでは説明を省略する。
また、アーランB式、アーランC式、アーランA式やシミュレーションなどに必要となる各種データ(オペレータが顧客からの問い合わせに応対する平均応対時間、顧客が放棄しないで我慢できる待ち時間の平均忍耐時間など)は、図3に示したキーボード310やマウス311をユーザが操作することで業務支援装置101に入力する。
ここで、第6の算出部410によって算出された各時刻のオペレータの要員数を記憶する要員数テーブルについて説明する。図14は、要員数テーブルの記憶内容を示す説明図である。図14において、要員数テーブル1400には、コンタクトセンタ100の業務時間内の時刻ごとに、配置すべきオペレータの要員数が記憶されている。たとえば、0時にコンタクトセンタ100に配置すべきオペレータの要員数はB(0)である。
出力部404は、第6の算出部410によって算出された時刻iのオペレータの要員数B(i)を出力する機能を有する。具体的には、図14に示した要員数テーブル1400を出力することとなる。これにより、コンタクトセンタ100の業務時間内の任意の時刻に配置すべきオペレータの要員数を認識することができる。
また、第6の算出部410は、各時刻のオペレータの要員数と、オペレータの勤務時間を規定するシフトテーブルとに基づいて、各シフトのオペレータの要員数を時刻ごとに算出する機能を有する。シフトテーブルは、シフトごとのオペレータの勤務時間を規定する電子データである。シフトテーブルには、たとえば、シフト1「9:00〜12:00」、シフト2「13:00〜17:00」などの勤務時間がシフトごとに規定されている。このシフトテーブルは、たとえば、図3に示したキーボード310やマウス311をユーザが操作することで業務支援装置101に入力される。
より具体的には、たとえば、第6の算出部410は、既存の線形計画法を用いた最適化により、各時刻のオペレータの要員数をシフトごとの要員数に変換することができる。以下、シフトkの時刻iのオペレータの要員数をH(k、i)とする。ただし、H(k,i)は休憩時刻などの非勤務時刻は0、勤務時刻の値はすべて同じでなければならない。ここで、第6の算出部410によって算出された各シフトのオペレータの要員数を記憶するシフトテーブルについて説明する。
図15は、シフトテーブルの記憶内容を示す説明図である。図15において、シフトテーブル1500には、コンタクトセンタ100の業務時間内のシフトごとに、配置すべきオペレータの要員数が時刻ごとに記憶されている。たとえば、シフト2の0時のオペレータの要員数はH(2,0)である。
また、第6の算出部410は、各時刻のすべてのシフト1〜kの要員数の総和と、第4の算出部408によって算出された各時刻の新規コール数に基づいて、時刻ごとの指標値を算出する。指標値とは、コンタクトセンタ100の品質を評価する各時刻の放棄コール率、稼働率、待ち時間などである。
具体的には、まず、各時刻のすべてのシフト1〜kの要員数の総和を求める。以下、時刻iのすべてのシフト1〜kの要員数の総和をH(i)とする。たとえば、0時のすべてのシフト1〜kの要員数の総和は、H(0)『H(0)=H(1,0)+H(2,0)+・・・+H(k,0)』である。
このあと、アーランB式、アーランC式、アーランA式やシミュレーションなどを用いて、各時刻のすべてのシフト1〜kの要員数の総和と、各時刻の新規コール数とに基づいて、時刻ごとの指標値を求める。
つぎに、第6の算出部410によって算出された指標値を用いて、再コール分を含む着信コールが発生した場合の指標値を求める。具体的には、たとえば、第6の算出部410によって算出された放棄コール率(再コール分を除いたときの指標値)を目標放棄コール率として、上述した手法により時刻iの予測着信コール数EC(i)と、時刻iの予測放棄コール率EA(i)とを算出する。
このあと、第6の算出部410は、アーランB式、アーランC式、アーランA式やシミュレーションなどを用いて、求めた予測放棄コール率における稼働率と待ち時間とを算出する。ここでは、予測放棄コール率と、この予測放棄コール率における稼働率と待ち時間とが、再コール分を含む着信コールが発生した場合の指標値となる。
最後に、再コール分を含む着信コールが発生した場合の指標値と、コンタクトセンタ100が満たすべき制御条件とを比較することで、適切な要員数のオペレータが配置されているか否かを判定する。ここで、指標値が制御条件を満たしていない場合には、第6の算出部410によってオペレータの要員数を算出する際に与える制約条件を変更して、再度オペレータの要員数を算出する。
なお、本実施の形態では、顧客からの問い合わせに対する電話応対業務をおこなうコンタクトセンタ100について説明したが、これに限らない。たとえば、ネットワーク110を介してリアルタイムに文字ベースの会話をおこなうチャット(着信コールに相当)により顧客からの問い合わせを受け付けるコンタクトセンタであってもよい。
(業務支援装置の業務支援処理手順)
つぎに、本実施の形態にかかる業務支援装置101の業務支援処理手順について説明する。まず、コンタクトセンタ100の業務時間内の各時刻の再コール率と、再コールが発生するまでの時間間隔とを考慮して、各時刻の新規コール数を算出する新規コール数算出処理手順について説明する。図16および図17は、新規コール数算出処理手順の一例を示すフローチャートである。
図16のフローチャートにおいて、まず、データテーブル500の入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS1601)。ここで、データテーブル500が入力されるのを待って(ステップS1601:No)、入力された場合(ステップS1601:Yes)、算出部403により、データテーブル500を参照して、コンタクトセンタ100の業務時間内の各時刻の放棄コール数を算出し(ステップS1602)、放棄コールの発生時刻iを「0」で初期化する(ステップS1603)。
そして、時刻iの放棄コールからの再コールの発生時刻jを『j=i』とし(ステップS1604)、時刻iの放棄コールから発生した再コールの時刻jの発生確率を算出する再コール発生確率算出処理を実行する(ステップS1605)。
このあと、算出部403により、時刻iの放棄コールから発生した再コールの時刻jの再コール数を算出し(ステップS1606)、再コールの発生時刻jに「1」をインクリメントする(ステップS1607)。なお、「%24」は、演算結果が24を超えると0に戻ることを意味している(…→23→0→1→…)。つまり、再コールの発生時刻jに「1」をインクリメントした結果、『j+1=24』となる場合には『j=0』とする。
つぎに、『j=i』となったか否かを判断し(ステップS1608)、『j≠i』の場合には(ステップS1608:No)、ステップS1605に戻る。一方、『j=i』の場合(ステップS1608:Yes)、算出部403により、時刻iの放棄コール数と、時刻jの再コール数とを用いて、時刻iの放棄コールのうち再コールにまわらなかった各時刻jの完全放棄コール数を算出する(ステップS1609)。
このあと、放棄コールの発生時刻iに「1」をインクリメントして(ステップS1610)、『i=24』となったか否かを判断する(ステップS1611)。ここで、『i≠24』の場合には(ステップS1611:No)、ステップS1604に戻る。一方、『i=24』の場合(ステップS1611:Yes)、図17に示すステップS1612に移行する。
図17のフローチャートにおいて、まず、放棄コールの発生時刻iを「0」で初期化して(ステップS1612)、算出部403により、時刻iの着信コール数と、時刻iの放棄コール率とを用いて、時刻iの対応コール数を算出する(ステップS1613)。そして、算出部403により、時刻iの対応コール数と、時刻iの完全放棄コール数とを用いて、時刻iの新規コール数を算出する(ステップS1614)。
このあと、放棄コールの発生時刻iに「1」をインクリメントして(ステップS1615)、『i=24』となったか否かを判断する(ステップS1616)。ここで、『i≠24』の場合には(ステップS1616:No)、ステップS1613に戻る。一方、『i=24』の場合(ステップS1616:Yes)、出力部404により、各時刻の新規コール数を出力して(ステップS1617)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
このように、コンタクトセンタ100の業務時間を区切る各時刻の再コール率と、放棄コールから再コールが発生するまでの時間間隔とを考慮して、各時刻に発生する再コールの再コール数を算出することにより、各時刻の新規コール数を正確に予測することができる。
つぎに、図16のステップS1605の再コール発生確率算出処理の具体的処理手順の一例について説明する。図18は、再コール発生確率算出処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。図18のフローチャートにおいて、まず、特定部402により、上記式(1)に時刻i固有の平均時間間隔を代入することで、再コールの発生確率をあらわす確率密度分布を特定する(ステップS1801)。
このあと、算出部403により、放棄コールの発生時刻iと再コールの発生時刻jとから時間間隔Xを算出し(ステップS1802)、ステップS1801において特定された確率密度分布を用いて、放棄コールの発生時刻iからX時間経過後から(X+1)時間経過後までの確率密度分布の面積を算出する(ステップS1803)。
つぎに、時間間隔Xに微小区間ΔXを加算して(ステップS1804)、『X<{(j−i+24)%24+1}』となったか否かを判断する(ステップS1805)。ここで、『X<{(j−i+24)%24+1}』の場合には(ステップS1805:Yes)、ステップS1803に戻る。
一方、『X≧{(j−i+24)%24+1}』の場合(ステップS1805:No)、ステップS1803において算出された面積の平均値を再コールの発生確率として算出して(ステップS1806)、図16に示すステップS1606に移行する。
このように、放棄コール発生後の経過時間に応じて変化する再コールの発生確率をあらわす確率密度分布を用いて、任意の時刻に発生した放棄コールからの再コールの発生確率をコンタクトセンタ100の業務時間を区切る時刻ごとに算出することができる。
つぎに、コンタクトセンタ100の業務時間内の各時刻の着信コール数を予測する着信コール数算出処理手順について説明する。図19および図20は、着信コール数算出処理手順の一例を示すフローチャートである。図19のフローチャートにおいて、まず、各時刻固有の目標放棄コール率の入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS1901)。
ここで、各時刻固有の目標放棄コール率が入力されるのを待って(ステップS1901:No)、入力された場合(ステップS1901:Yes)、算出部403により、各時刻固有の目標放棄コール率とデータテーブル500とを用いて、各時刻の目標放棄コール数を算出する(ステップS1902)。
このあと、放棄コールの発生時刻iを「0」で初期化し(ステップS1903)、時刻iの放棄コールからの再コールの発生時刻jを『j=i』とする(ステップS1904)。そして、算出部403により、上記式(6)を用いて、時刻iに発生した放棄コールの再コールから発生する時刻jの放棄コール数を算出する(ステップS1905)。
つぎに、再コールの発生時刻jに「1」をインクリメントして(ステップS1906)、『j=i』となったか否かを判断する(ステップS1907)。なお、ステップS1906において、再コールの発生時刻jに「1」をインクリメントした結果、『j+1=24』となる場合には『j=0』とする。
ここで、『j≠i』の場合には(ステップS1907:No)、ステップS1905に戻る。一方、『j=i』の場合(ステップS1907:Yes)、放棄コールの発生時刻iに「1」をインクリメントして(ステップS1908)、『i=24』となったか否かを判断する(ステップS1909)。
ここで、『i≠24』の場合には(ステップS1909:No)、ステップS1904に戻り、一方で、『i=24』の場合には(ステップS1909:Yes)、算出部403により、時刻iの目標放棄コール数と、時刻iの放棄コールの再コールから発生する時刻jの放棄コール数とを用いて、時刻iに発生が予測される予測放棄コール数を算出して(ステップS1910)、図20に示すステップS1911に移行する。
図20のフローチャートにおいて、まず、放棄コールの発生時刻iを「0」で初期化して(ステップS1911)、算出部403により、時刻iの新規コール数と、時刻iの放棄コールの予測放棄コール数とを用いて、時刻iに着信が予測される着信コールの予測着信コール数を算出する(ステップS1912)。
そして、算出部403により、時刻iの予測放棄コール数と、予測着信コール数とを用いて、時刻iの着信コールに対する放棄コールの割合を示す予測放棄コール率を算出する(ステップS1913)。このあと、放棄コールの発生時刻iに「1」をインクリメントして(ステップS1914)、『i=24』となったか否かを判断する(ステップS1915)。
ここで、『i≠24』の場合には(ステップS1915:No)、ステップS1912に戻る。一方、『i=24』の場合(ステップS1915:Yes)、出力部404により、各時刻の予測着信コール数と予測放棄コール率とを出力して(ステップS1916)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
このように、各時刻の目標となるコール数の放棄コールが発生した場合における、当該放棄コールの再コールから発生する放棄コール数を算出することにより、将来的に発生する各時刻の着信コール数を正確に予測することができる。
つぎに、コンタクトセンタ100の業務時間内の各時刻に配置するオペレータの要員数の最適化を支援する最適化支援処理手順について説明する。図21は、最適化支援処理手順の一例を示すフローチャートである。図21のフローチャートにおいて、まず、制約条件およびシフトテーブルの入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS2101)。
ここで、制約条件およびシフトテーブルが入力されるのを待って(ステップ2201:No)、入力された場合(ステップS2101:Yes)、算出部403により、制約条件と各時刻の新規コール数とに基づいて、コンタクトセンタ100に配置すべきオペレータの要員数を時刻ごとに算出する(ステップS2102)。
このあと、算出部403により、各時刻のオペレータの要員数とシフトテーブルとに基づいて、各シフトのオペレータの要員数を時刻ごとに算出し(ステップS2103)、各時刻のすべてのシフトの要員数の総和を算出する(ステップS2104)。
そして、算出部403により、各時刻のすべてのシフトの要員数の総和と、各時刻の新規コール数とに基づいて、時刻ごとの指標値を算出する(ステップS2105)。つぎに、算出された指標値を用いて、再コール分を含む着信コールが発生した場合の指標値を算出する(ステップS2106)。最後に、出力部404により、再コール分を含む着信コールが発生した場合の指標値を出力して(ステップS2107)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
このように、各時刻の新規コール数に対する要員数のオペレータが配置されたコンタクトセンタ100における再コール分を含む着信コールが発生した場合の指標値を算出することにより、要員配置が制御条件を満たすか否かをチェックすることができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、コンタクトセンタ100の業務時間を区切る各時刻の再コール率と、放棄コールから再コールが発生するまでの時間間隔とを考慮して、各時刻に発生する再コールの発生確率を算出することができる。また、各時刻の再コールの発生確率から各時刻に発生する再コールのコール数を算出することにより、コンタクトセンタ100の業務時間帯を区切る各時刻に発生する新規コール数を正確に予測することができる。
すなわち、人の生活パターン(特に、朝の出勤前、昼休み、夕方)に依存して変化する再コールの発生メカニズムを考慮して、放棄コールから発生する再コールのコール数を求めることで、各時刻の着信コールから再コール分を適切に排除することができる。
さらに、各時刻の目標となる目標放棄コール数の放棄コールが発生した場合における、放棄コールの再コールから発生する放棄コール数を算出することにより、将来的に発生する各時刻の着信コール数を正確に予測することができる。
また、各時刻の新規コール数から得られた要員数のオペレータが配置されたコンタクトセンタ100における再コール分を含む着信コールが発生した場合の指標値を算出することができる。そして、この指標値と制御条件とを比較することにより、要員配置が制御条件を満たすか否かをチェックすることが可能となり、コンタクトセンタ100に配置すべきオペレータの要員数の最適化を図ることができる。
なお、本実施の形態で説明した業務支援方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な媒体であってもよい。
この発明は、顧客からの問い合わせを受け付けるコンタクトセンタの応対業務を支援する業務支援プログラム、業務支援装置、および業務支援方法に関する。
一般に、企業には、顧客からの質問、注文、苦情などの問い合わせを受け付けるコンタクトセンタが設けられている。コンタクトセンタには、顧客からの問い合わせに応対する複数のオペレータが配置されている。コンタクトセンタに配置されるオペレータの要員数は、顧客からの問い合わせ数に応じて適宜決定する必要がある。
なぜなら、オペレータの要員数が少ない場合には、顧客の待ち時間が長くなり、オペレータの応答前に放棄されるいわゆる“放棄コール”の増加を招いてしまう。これでは、顧客からの問い合わせに十分に応対することができず、顧客満足度の低下やビジネスチャンスの損失などの問題を招いてしまう。
一方で、オペレータの要員数が過剰なものとなると、オペレータの人件費が増加するだけでなく、システムの維持費、電気料金などの経費が増加してしまう。この結果、コスト削減を目的とした労働条件の見直しや人件費カットなどの対策を余儀なくされ、ひいてはオペレータの士気の低下を招いてしまう。
このため、コンタクトセンタに配置すべきオペレータの要員数は、将来的に発生が予測される顧客からの着信コール数をもとに決める必要がある。ところが、着信コールには、オペレータが応答できなかったためにかけ直しをおこなった顧客からの再コールが含まれている。つまり、顧客からの1つの問い合わせに複数回の着信コールが発生することがある。これでは、将来的な着信コール数を正確に予測することが難しい。
このことから、着信コールから再コール分を排除して、将来的な着信コール数を正確に予測したいという要望がある。そこで、営業窓口における顧客の平均リダイアル回数、および顧客からの着信件数に基づいて、実際にコールした顧客の数(新規コール数)を推定する技術が開示されている(たとえば、下記特許文献1参照。)。
また、過去の顧客からの着信コールの履歴に基づいて、オペレータが応答できなかったためにかけ直しをしたことによる着信コールを除いた過去の時間単位ごとの補正着信コール数(新規コール数)を算出することで、この補正着信コール数に基づく時間単位ごとの着信コール数を予測する技術が開示されている(たとえば、下記特許文献2参照。)。
特開2007−189329号公報 特開2006−254094号公報
しかしながら、上述した従来技術では、着信コールから再コール分を排除してから着信コール数を予測するときに、オペレータの応答前に顧客が電話を切ってから、再度コンタクトセンタへの問い合わせをおこなうまでの放棄コールと再コールとの時間間隔が考慮されていない。
つまり、放棄コールの発生時刻と再コールの発生時刻との時間間隔を無視して、着信コールから再コール分を排除している。ところが、放棄コールから再コールが発生するまでの時間間隔は、放棄コールの発生時刻に依存して変動することが多い。たとえば、朝の出勤前や昼休みの終了直前に放棄コールが発生した場合には、コンタクトセンタへの再コールは後回しにされる傾向にある。
したがって、放棄コールの発生時刻と再コールの発生時刻との時間間隔を無視してしまうと、将来的に発生する着信コール数を正確に予測することができず、依然としてコンタクトセンタに配置すべき適切なオペレータの要員数を把握することができないという問題があった。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、任意の時刻に発生した放棄コールからの再コールの発生確率をコンタクトセンタの業務時間を区切る時間帯ごとに求めることにより、将来的に発生する各時間帯の着信コール数を高精度に予測することができる業務支援プログラム、業務支援装置、および業務支援方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、開示する技術は、交換機を介してユーザ端末からの着信コールに応答するオペレータ端末が設置されたコンタクトセンタの業務時間内の複数の時間帯から選ばれた任意の時間帯の放棄コールからの再コールが発生するまでの当該任意の時間帯固有の平均時間間隔を取得し、放棄コールが発生してからの経過時間内における当該放棄コールからの再コールの発生確率をあらわす確率密度関数に、取得された平均時間間隔を与えることにより、前記任意の時間帯の放棄コールが発生してからの経過時間内における当該放棄コールからの再コールの発生確率をあらわす確率密度分布を特定し、特定された確率密度分布を用いて、前記任意の時間帯の放棄コールからの再コールの発生確率を前記時間帯ごとに算出し、算出された時間帯ごとの再コールの発生確率を出力することを要件とする。
この開示する技術によれば、任意の時刻に発生した放棄コールからの再コールの発生確率をコンタクトセンタの業務時間を区切る時間帯ごとに求めることができる。
この業務支援プログラム、業務支援装置、および業務支援方法によれば、任意の時刻に発生した放棄コールからの再コールの発生確率をコンタクトセンタの業務時間を区切る時間帯ごとに求めることにより、将来的に発生する各時間帯の着信コール数を高精度に予測することができるという効果を奏する。
実施の形態にかかるコンタクトセンタのシステム構成図である。 放棄コール率と完全放棄コール率との相関関係をあらわす説明図である。 実施の形態にかかる業務支援装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 業務支援装置の機能的構成を示すブロック図である。 データテーブルの記憶内容を示す説明図である。 再コールの発生確率をあらわす確率密度分布を示す説明図である。 発生確率テーブルの記憶内容を示す説明図である。 再コール数テーブルの記憶内容を示す説明図である。 完全放棄コール数テーブルの記憶内容を示す説明図である。 新規コール数テーブルの記憶内容を示す説明図である。 放棄コール数テーブルの記憶内容を示す説明図である。 予測放棄コール数テーブルの記憶内容を示す説明図である。 予測結果テーブルの記憶内容を示す説明図である。 要員数テーブルの記憶内容を示す説明図である。 シフトテーブルの記憶内容を示す説明図である。 新規コール数算出処理手順の一例を示すフローチャート(その1)である。 新規コール数算出処理手順の一例を示すフローチャート(その2)である。 再コール発生確率算出処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。 着信コール数算出処理手順の一例を示すフローチャート(その1)である。 着信コール数算出処理手順の一例を示すフローチャート(その2)である。 最適化支援処理手順の一例を示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、この業務支援プログラム、業務支援装置、および業務支援方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。この業務支援プログラム、業務支援装置、および業務支援方法では、放棄コールから発生する再コールのコール数を、放棄コールの発生時刻に依存して変化する放棄コールから再コールが発生するまでの時間間隔を考慮して求めることにより、コンタクトセンタの業務時間を区切る各時刻の新規コール数を正確に予測する。
(コンタクトセンタのシステム構成)
まず、実施の形態にかかるコンタクトセンタのシステム構成について説明する。図1は、実施の形態にかかるコンタクトセンタのシステム構成図である。図1において、コンタクトセンタ100は、業務支援装置101と、ユーザ端末102−1〜102−nと、交換機103と、オペレータ端末104−1〜104−3と、が電話回線、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワーク110を介して接続されている。
コンタクトセンタ100は、顧客からの質問、注文、苦情などの問い合わせを受け付ける企業内の一部門である。コンタクトセンタ100には、顧客からの問い合わせに応対するオペレータが配置されている。オペレータは、オペレータ端末104−1〜104−3(図1では、3台)を使用して顧客からの問い合わせに応対する。
これらオペレータ端末104−1〜104−3と、顧客が使用するユーザ端末102−1〜102−nとは、交換機103を介して接続される。交換機103は、電話とコンピュータ装置とを連携させるCTI(Computer Telephony Integration)機能を有するサーバである。
ここで、コンタクトセンタ100の基本動作を説明する。まず、問い合わせをおこなう顧客がユーザ端末102−1〜102−n(固定電話機、携帯電話機など)を使用して、コンタクトセンタ100に電話をかける。このとき、ユーザ端末102−1〜102−nからの着信コールは、一旦交換機103の待ちキューに入る。
そして、交換機103において、応答可能なオペレータ端末104−1〜104−3を検出し、待ちキューの先頭の着信コールを検出されたオペレータ端末104−1〜104−3に割り振る(対応コール)。このとき、顧客からの着信コール数が、オペレータの要員数よりも多い場合には、応答可能なオペレータ端末104−1〜104−3が検出されるまでの顧客の待ち時間が発生する。
この待ち時間の間(待ちキューに入っている間)、顧客がオペレータの応答を待ちきれず電話を切った着信コールは放棄コールとなる。このような放棄コールの何割かは、ある程度間隔を置いて再コールされて再度交換機103の待ちキューに入る。一方、再コールにまわらなかった残りの何割かは、コンタクトセンタ100への問い合わせを諦めた完全放棄コールとなる。
一般に、コンタクトセンタ100の品質は、着信コール数に対する放棄コール数の割合を示す放棄コール率の低さと、顧客の待ち時間の短さによって決まる。したがって、顧客からの着信コール数に基づく適切な要員数のオペレータをコンタクトセンタ100に配置して、ある程度の放棄コール率と待ち時間とを維持する必要がある。
業務支援装置101は、顧客からの問い合わせを受け付けるコンタクトセンタ100の応対業務を支援するコンピュータ装置である。具体的には、コンタクトセンタ100に対する顧客からの着信履歴をもとに、将来的に発生する着信コール数を予測し、コンタクトセンタ100に配置すべきオペレータの適切な要員数を導き出す。
このとき、人の生活パターンなどに依存して変化する放棄コールから再コールにまわる割合を示す再コール率と、放棄コールから再コールが発生するまでの時間間隔とを考慮して、コンタクトセンタ100の業務時間を区切る各時間帯に発生する着信コール数を正確に予測する。
(放棄コール率と完全放棄コール率との相関関係)
ここで、着信コール数に対する放棄コール数の割合を示す放棄コール率と、新規コール数に対する完全放棄コール数の割合を示す完全放棄コール率との相関関係について説明する。新規コールとは、ある問い合わせに関するコンタクトセンタ100への1回目の着信コールである。
図2は、放棄コール率と完全放棄コール率との相関関係をあらわす説明図である。図2において、放棄コール率と完全放棄コール率との相関関係をあらわすグラフ200が表示されている。ここで、コンタクトセンタ100に配置されているオペレータの要員数が90人であり、放棄コール率を10%低下させる目標があると仮定する。
放棄コール率は、オペレータの要員数を増やすことで低下させることができる。このため、放棄コール率を10%低下させるには、少なくともオペレータの要員数を10%(9人)増やす必要があるように見える。ところが、グラフ200に示すように、たとえば、放棄コール率を22%から12%に低下させるには、完全放棄コール率を10%から5%に低下させればよい。
完全放棄コール率を10%から5%に低下させるには、オペレータの要員数を5人(5.6%増加)増やすことで実現できる。このことから、単純に放棄コール率に着目して目標をクリアすることを考えると、4人(=9人−5人)の余剰要員が発生してしまう。これでは、コンタクトセンタ100にかかるコストが増加してしまう。
つまり、コンタクトセンタ100の実質的な品質は、完全放棄コール率に左右される。このため、コンタクトセンタ100の実質的な品質を評価して、適切な要員数のオペレータをコンタクトセンタ100に配置するためには、完全放棄コール率(完全放棄コール数/新規コール数)を正確に把握する必要がある。
そこで、本実施の形態では、人の生活パターンなどに依存して変化する再コールの発生メカニズムを考慮して、コンタクトセンタ100の業務時間内の時間帯ごとの新規コール数と完全放棄コール数とを正確に求め、コンタクトセンタ100に配置すべきオペレータの適切な要員数を導き出す手法を提案する。
(業務支援装置のハードウェア構成)
図3は、実施の形態にかかる業務支援装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図3において、業務支援装置101は、CPU(Central Processing Unit)301と、ROM(Read‐Only Memory)302と、RAM(Random Access Memory)303と、磁気ディスクドライブ304と、磁気ディスク305と、光ディスクドライブ306と、光ディスク307と、ディスプレイ308と、I/F(Interface)309と、キーボード310と、マウス311と、スキャナ312と、プリンタ313と、を備えている。また、各構成部はバス300によってそれぞれ接続されている。
ここで、CPU301は、業務支援装置101の全体の制御を司る。ROM302は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。磁気ディスクドライブ304は、CPU301の制御にしたがって磁気ディスク305に対するデータのリード/ライトを制御する。磁気ディスク305は、磁気ディスクドライブ304の制御で書き込まれたデータを記憶する。
光ディスクドライブ306は、CPU301の制御にしたがって光ディスク307に対するデータのリード/ライトを制御する。光ディスク307は、光ディスクドライブ306の制御で書き込まれたデータを記憶したり、光ディスク307に記憶されたデータをコンピュータに読み取らせたりする。
ディスプレイ308は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。このディスプレイ308は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
インターフェース(以下、「I/F」と略する。)309は、通信回線を通じてLAN、WAN、インターネットなどのネットワーク110に接続され、このネットワーク110を介して他の装置に接続される。そして、I/F309は、ネットワーク110と内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。I/F309には、たとえばモデムやLANアダプタなどを採用することができる。
キーボード310は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力をおこなう。また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。マウス311は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などをおこなう。ポインティングデバイスとして同様に機能を備えるものであれば、トラックボールやジョイスティックなどであってもよい。
スキャナ312は、画像を光学的に読み取り、業務支援装置101内に画像データを取り込む。なお、スキャナ312は、OCR(Optical Character Reader)機能を持たせてもよい。また、プリンタ313は、画像データや文書データを印刷する。プリンタ313には、たとえば、レーザプリンタやインクジェットプリンタを採用することができる。
(業務支援装置の機能的構成)
つぎに、業務支援装置101の機能的構成について説明する。図4は、業務支援装置の機能的構成を示すブロック図である。業務支援装置101は、取得部401と、特定部402と、算出部403(第1の算出部405、第2の算出部406、第3の算出部407、第4の算出部408、第5の算出部409、第6の算出部410)と、出力部404と、を含む構成である。
この制御部となる機能(取得部401〜第6の算出部410)は、具体的には、たとえば、図3に示したROM302、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶領域に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、I/F309により、その機能を実現する。また、図4中矢印で示した接続先の機能は、接続元の機能からの出力データを記憶領域から読み込んで、当該機能に関するプログラムをCPU301に実行させるものとする。
取得部401は、交換機103を介してユーザ端末102−1〜102−nからの着信コールに応答するオペレータ端末104−1〜104−3が設置されたコンタクトセンタ100の業務時間内の複数の時間帯から選ばれた任意の時間帯の放棄コールからの再コールが発生するまでの当該任意の時間帯固有の平均時間間隔を取得する機能を有する。
コンタクトセンタ100の業務時間とは、顧客からの問い合わせを受け付ける受付時間である。また、業務時間内の時間帯とは、コンタクトセンタ100の業務時間を任意の時間間隔で区切ることで分割された時間帯である。たとえば、コンタクトセンタ100の業務時間が1日24時間であり、1時間単位で時間帯が区切られているとする。
この場合、0時台〜23時台の各時間帯が業務時間内の時間帯となる。なお、0時台の時間帯とは、0時00分から1時00分まで(ただし、1時00分は含まない)の時間帯である。また、本明細書では、コンタクトセンタ100の業務時間を1時間単位で区切ることとしたが、この時間間隔は任意であり、たとえば、1分、5分、30分単位で区切ることとしてもよい。
また、放棄コールとは、交換機103によって着信された着信コールのうち、オペレータの応答前に放棄された着信コールである。また、任意の時間帯固有の平均時間間隔とは、任意の時間帯に発生した放棄コールと、当該放棄コールからの再コールが発生するまでのそれぞれの時間間隔の平均値である。
たとえば、0時台の時間帯に放棄コール1,2,3が発生したとする。このとき、放棄コール1からの再コール1が発生するまでの時間間隔が100[分]、放棄コール2からの再コール2が発生するまでの時間間隔が150[分]、放棄コール3からの再コール3が発生するまでの時間間隔が200[分]であったとする。この場合、0時台の時間帯固有の平均時間間隔は『(100+150+200)/3=150[分]』となる。
各時間帯固有の平均時間間隔は、たとえば、交換機103に蓄積されているユーザ端末102−1〜102−nからの着信履歴を記録したログに基づいて算出される。このログには、交換機103に着信された着信コールの着信時刻、その着信コールに対してオペレータが応対したか否か、対応コールのオペレータ接続時刻(放棄コールの場合には放棄時刻)、発信元の電話番号が通知されている場合にはその電話番号が記録されている。
たとえば、交換機103に蓄積されたログに記憶されている発信元の電話番号を手掛かりとして、各時間帯に発生した放棄コールからの再コールの平均時間間隔を算出することができる。また、発信元の電話番号を手掛かりとして、後述する各時間帯の「再コール率」なども算出することができる。なお、発信元の電話番号から各種情報を算出する算出手法は公知技術のため、ここでは説明を省略する(たとえば、上述した特許文献2を参照。)。
ここでは、任意の時間帯固有の平均時間間隔は、業務支援装置101に直接入力することとしてもよく、また、外部のコンピュータ装置から取得することとしてもよい。さらに、交換機103にアクセスして蓄積されているログを取得し、任意の時間帯固有の平均時間間隔を算出することとしてもよい。
以降において、本明細書では、任意の時間帯i(i=0,1,・・・,23)を時刻iとして扱う。たとえば、7時の時間帯(7:00〜8:00(8時00分を含まない))に発生した放棄コールの発生時刻は、すべて7時とする。さらに、時刻iの放棄コールから発生した再コールの発生時間帯j(j=0,1,・・・,23)を時刻jとして扱う。たとえば、8時の時間帯(8:00〜9:00(9時00分を含まない))に発生した再コールの発生時刻は、すべて8時とする。
ここで、業務支援装置101に入力されるデータテーブルについて説明する。図5は、データテーブルの記憶内容を示す説明図である。図5において、データテーブル500には、コンタクトセンタ100の業務時間内の時刻iごとに、着信コール数、放棄コール率、再コール率および平均時間間隔を有している。
着信コール数C(i)は、時刻iに交換機103によって着信されたユーザ端末102−1〜102−nからの着信コールのコール数である。たとえば、0時に交換機103によって100件の着信コールが着信された場合、0時の着信コール数C(0)は『C(0)=100』となる。
放棄コール率A(i)は、時刻iの着信コールのうちオペレータの応答前に放棄された放棄コールの割合である。たとえば、0時に交換機103によって100件の着信コールが着信され、そのうちの10件が放棄コールとなった場合、0時の放棄コール率A(0)は『A(0)=10/100=0.1』となる。
再コール率R(i)は、時刻iに発生した放棄コールのうち再コールにまわる割合である。たとえば、0時に10件の放棄コールが発生し、そのうち5件が再コールにまわった場合、0時の再コール率R(0)は『R(0)=5/10=0.5』となる。平均時間間隔D(i)は、時刻iに発生した放棄コールからの再コールの平均時間間隔である。
このデータテーブル500は、たとえば、図3に示したキーボード310やマウス311をユーザが操作することで業務支援装置101に入力される。入力されたデータテーブル500は、ROM302、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶領域に記憶される。この場合、取得部401は、記憶領域に記憶されたデータテーブル500の中から任意の時刻i固有の平均時間間隔を読み出すこととなる。
特定部402は、オペレータ端末104−1〜104−3の応答前に放棄された放棄コールが発生してからの経過時間における当該放棄コールからの再コールの発生確率密度をあらわす確率密度関数に、取得部401によって取得された時刻i固有の平均時間間隔を与えることにより、時刻iの放棄コールが発生してからの特定の経過時間内における当該放棄コールからの再コールの発生確率をあらわす確率密度分布を特定する機能を有する。
ここで、再コールの発生確率密度とは、放棄コールから発生する再コールの特定の経過時間内に発生する割合である。再コールの発生確率密度は、放棄コールの発生時間と再コールの発生時間との時間間隔の約1.5乗に反比例して変化する。
具体的には、たとえば、再コールの発生確率をあらわす確率密度関数として、下記式(1)を用いることができる。下記式(1)は、放棄コールの発生時刻と再コールの発生時刻との時間間隔の1.5乗に反比例して変化する再コールの発生確率を近似表現した関数である。ただし、Q(u,v)は再コールの発生確率密度、uは放棄コールの発生時刻から特定されるパラメータ、vは再コールの発生時刻から特定されるパラメータ、D(i)は時刻i固有の再コールの平均時間間隔である。
Figure 2009150719
上記式(1)内のa(D(i))は、放棄コールの発生時刻iと再コールの発生時刻jとの時間間隔の最小値を定義するための関数であり、たとえば、下記式(2)によって表現することができる。ただし、γは定数である。
a(D(i))=γ×D(i) ・・・(2)
なお、上記式(2)内の定数γは、コンタクトセンタ100ごとに再コールの実績値に基づく回帰分析により求めることができる。たとえば、コンタクトセンタ100への問い合わせの深刻度が高く、放棄コールとなってもすぐに再コールにまわる場合(たとえば、先行発売されるチケット予約など)には、定数γの値は小さい値(たとえば、γ=0.04)になる。
また、上記式(1)内の調整項(v−u,D(i))は、コンタクトセンタ100の特徴を定義するための関数であり、たとえば、下記式(3)によって表現することができる。ただし、α、βは定数である。
調整項(v−u,D(i))={1−exp(−α×(v−u)/D(i))}
×exp(−β×(v−u)/D(i))
・・・(3)
なお、上記式(3)内の定数α、βは、コンタクトセンタ100ごとに再コールの実績値に基づく回帰分析により求めることができる。定数αは、コンタクトセンタ100への問い合わせの深刻度に応じて変化する。たとえば、深刻度が高く放棄コールとなってもすぐに再コールにまわることが多い場合には限りなく0に近い値となる。一方、定数βは、すべてのコンタクトセンタ100でほぼ同じ値(たとえば、β=0.04)となる。
また、上記式(1)内の正規化項(D(i))は、再コールの発生確率をあらわす確率密度分布の全領域の総和を「1(100%)」にするための関数である。
この場合、特定部402は、上記式(1)に取得部401によって取得された任意の時刻i固有の平均時間間隔D(i)を代入することで、時刻iの放棄コールが発生してからの経過時間における当該放棄コールからの再コールの発生確率をあらわす確率密度分布を特定することができる。
なお、この確率密度関数(たとえば、上記式(1))は、図3に示したROM302、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶領域に記憶されていてもよく、また、外部のコンピュータ装置から取得することとしてもよい。
ここで、再コールの発生確率をあらわす確率密度分布について説明する。図6は、再コールの発生確率をあらわす確率密度分布を示す説明図である。図6において、確率密度分布600は、ある時刻に発生した放棄コールからの再コールの発生確率をあらわすグラフの一例である。
確率密度分布600には、再コールの発生確率と、放棄コールの発生時刻と当該放棄コールからの再コールの発生時刻との時間間隔[分]と、が対応付けて表現されている。たとえば、放棄コールの発生時刻から60分後の1分間に発生する再コールの発生確率は「6×10-4」である。なお、この確率密度分布600は、縦横両方の軸が対数目盛となっている両対数グラフである。
第1の算出部405は、特定部402によって特定された確率密度分布を用いて、任意の時刻iの放棄コールからの再コールの発生確率をコンタクトセンタ100の業務時間内の時刻ごとに算出する機能を有する。具体的には、たとえば、上記式(1)を用いて、時刻iに発生した放棄コールからの経過時間内における再コールの発生確率を求めることで、各時刻での再コールの発生確率を求める。
ここで、再コールの発生確率を算出する算出処理の概要について説明する。ここでは、特定部402によって特定された確率密度分布を、図6に示した確率密度分布600として説明する。たとえば、0時に発生した放棄コールからの再コールのうち、60分経過後の1時に発生した再コールの発生確率を求めることとする。
まず、再コールの発生時刻「1」から放棄コールの発生時刻「0」を引いたものを再コールが発生するまでの時間間隔X(X=1−0=1時間、ただし日をまたぐと負の数になるので、そのときには24を足して正しい時間間隔に修正)とする。つぎに、上記式(1)に0時固有の平均時間間隔D(0)が代入された数式を用いて、図6に示したグラフ上の時間間隔が「X」から「X+1」までの間の確率密度分布600の面積S1を求める。
つまり、放棄コールの発生時刻から60分(=1時間)経過後から120分(=2時間)経過後までの間の確率密度分布600の面積S1を求めることとなる。なお、時間間隔Xに加算する「1」は、コンタクトセンタ100の業務時間を区切る時間単位に依存しており、ここでは1時間単位で区切られているため「1」とする。
このあと、微小間隔ΔXを加算して「X=X+ΔX」とし、上記同様に時間間隔が「X」から「X+1」までの間の確率密度分布600の面積S2を求める。なお、微小間隔ΔX(1分〜59分)は任意に設定可能である。ここでは、ΔXは「20分」に設定されているとする。
この場合、放棄コールの発生時刻から80分経過後から140分経過後までの間の確率密度分布600の面積S2を求めることとなる。そして、時間間隔Xが再コールの発生時刻から放棄コールの発生時刻を引いたものに「1」を足したもの以上となるまで、微小間隔ΔXを加算して、確率密度分布600の面積を繰り返し求める。
ここでは、時間間隔Xが120分(=2時間)となると、再コールの発生時刻「1」から放棄コールの発生時刻「0」を引いたものに「1」を足したもの以上となるため、放棄コールの発生時刻から100分経過後から120分経過後までの間の確率密度分布600の面積S3を求めた時点で面積の計算は終了する。このあと、計3個の面積S1,S2,S3の平均値を求める。そして、この平均値を、0時の放棄コールから発生する再コールのうち、1時に発生する再コールの発生確率とする。
また、上述した面積の平均値、すなわち、時刻iの放棄コールから発生する時刻jの再コールの発生確率は、下記式(4)を用いて近似計算することができる。ただし、時刻iの放棄コールから発生する時刻jの再コールの発生確率をP(i,j,D(i))と表記する。
Figure 2009150719
ここで、0時に発生した放棄コールからの再コールが発生する1時の発生確率P(0,1,D(0))を求める場合について説明する。まず、i=0,j=1,D(i)=D(0)を上記式(4)に代入して、パラメータu,vの積分範囲を確定する。そして、各積分範囲についてパラメータu,vの積分を計算することで、再コールの発生確率P(0,1,D(0))を求める。同様に、他の時刻(j=0,2〜23)の再コールの発生確率を求めることで、0時(i=0)の放棄コールからの各時刻での再コールの発生確率を求めることができる。
上記取得部401、特定部402および第1の算出部405による各種処理は、たとえば、複数の時刻(ここでは、0時〜23時)から選ばれていない未選択の時刻がなくなるまで繰り返し実行される。ここで、第1の算出部405によって算出されたコンタクトセンタ100の業務時間内の各時刻に発生した放棄コールからの再コールの発生確率を時刻ごとに記憶する発生確率テーブルについて説明する。
図7は、発生確率テーブルの記憶内容を示す説明図である。図7において、発生確率テーブル700には、放棄コールの発生時刻iごとに、当該放棄コールからの再コールの発生確率P(i,j,D(i))が当該再コールの発生時刻jごとに記憶されている。たとえば、1時に発生した放棄コールからの再コールの23時での発生確率はP(1,23,D(1))である。
出力部404は、第1の算出部405によって算出された任意の時刻iに発生した放棄コールからの時刻jの再コールの発生確率を出力する機能を有する。具体的には、図7に示した発生確率テーブル700を出力することとなる。これにより、任意の時刻に発生した放棄コールからの再コールの発生確率を、コンタクトセンタ100の業務時間を区切る時刻ごとに認識することができる。
なお、出力部404による出力形式としては、たとえば、ディスプレイ308への表示、プリンタ313への印刷出力、I/F309による外部装置への送信がある。また、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶領域に記憶することとしてもよい。
また、取得部401は、任意の時刻iに発生した放棄コール数と、放棄コールからの再コールの発生割合を示す時刻i固有の再コール率と、を取得する機能を有する。任意の時刻iの放棄コール数と時刻i固有の再コール率は、たとえば、業務支援装置101に直接入力することとしてもよく、また、外部のコンピュータ装置(たとえば、交換機103)から取得することとしてもよい。
また、時刻iに発生した放棄コール数は、たとえば、時刻iに発生した着信コール数と、時刻i固有の放棄コール率とを掛け合わせることで求めることができる。より具体的には、図5に示したデータテーブル500の中から時刻iの着信コール数C(i)と放棄コール率A(i)とを読み出して、それらを掛け合わせることで放棄コール数を求める。
たとえば、0時の放棄コール数を求める場合、データテーブル500の中から着信コール数C(0)と放棄コール率A(0)とを読み出して、それらを掛け合わせることで放棄コール数『AC(0)=C(0)×A(0)』を求める。ただし、時刻iの放棄コール数をAC(i)とする。
また、時刻i固有の再コール率は、データテーブル500の中から読み出すこととしてもよい。たとえば、0時固有の再コール率を取得する場合、データテーブル500の中から再コール率R(0)を読み出す。
第2の算出部406は、取得部401によって取得された時刻iの放棄コール数AC(i)と、時刻i固有の再コール率R(i)と、第1の算出部405によって算出された時刻jの再コールの発生確率P(i,j,D(i))とに基づいて、時刻iの放棄コールから発生する再コールのコール数を時刻ごとに算出する機能を有する。
具体的には、まず、放棄コール数AC(i)と再コール率R(i)とを掛け合わせることで、放棄コールから発生する再コールの総数を求める。以下、時刻iの放棄コールから発生する再コールの総数をRC(i)とする。たとえば、0時の放棄コールから発生する再コールの総数RC(0)は、放棄コール数AC(0)と再コール率R(0)とを掛け合わせたものとなる『RC(0)=AC(0)×R(0)』。
このあと、再コールの総数RC(i)と、再コールの時刻jの発生確率P(i,j,D(i))とを掛け合わせることで、時刻iの放棄コールから発生する時刻jの再コール数を算出する。以下、時刻iの放棄コールから発生する時刻jの再コール数をR(i,j)とする。
たとえば、0時の放棄コールから発生する再コールの1時の再コール数RC(0,1)は、再コールの総数RC(0)と、再コールの発生確率P(0,1,D(0))と、を掛け合わせたものとなる『RC(0,1)=RC(0)×P(0,1,D(0))』。
ここで、第2の算出部406によって算出された算出結果を記憶する再コール数テーブルについて説明する。図8は、再コール数テーブルの記憶内容を示す説明図である。図8において、再コール数テーブル800には、放棄コールの発生時刻iごとに、当該放棄コールから発生する再コールの発生時刻jの再コール数RC(i,j)が記憶されている。たとえば、23時に発生した放棄コールからの0時の再コール数はRC(23,0)である。
出力部404は、第2の算出部406によって算出された時刻iの放棄コールから発生する時刻jの再コール数RC(i,j)を出力する機能を有する。具体的には、図8に示した再コール数テーブル800を出力することとなる。これにより、任意の時刻に発生した放棄コールからの再コールのコール数をコンタクトセンタ100の業務時間を区切る時刻ごとに認識することができる。
第3の算出部407は、時刻iの放棄コール数AC(i)と再コール率R(i)を用いて、時刻iの放棄コールのうち再コールにまわらなかった完全放棄コール数を算出する機能を有する。具体的には、時刻iの放棄コール数AC(i)に{1−R(i)}を掛けることで、完全放棄コール数PAC(i)を求める。以下、時刻iの完全放棄コール数をPAC(i)とする。たとえば、0時の完全放棄コール数PAC(0)は、0時の放棄コール数AC(i)から『AC(i)×(1−R(i))』で求めることができる。
ここで、第3の算出部407によって算出された完全放棄コール数を記憶する完全放棄コール数テーブルについて説明する。図9は、完全放棄コール数テーブルの記憶内容を示す説明図である。図9において、完全放棄コール数テーブル900には、コンタクトセンタ100の業務時間内の時刻ごとに、当該時刻に発生する完全放棄コールのコール数が記憶されている。たとえば、23時に発生する完全放棄コール数はPAC(23)である。
また、出力部404は、第3の算出部407によって算出された時刻iの完全放棄コール数PAC(i)を出力する機能を有する。具体的には、図9に示した完全放棄コール数テーブル900を出力することとなる。これにより、任意の時刻に発生した完全放棄コール数を認識することができる。
第4の算出部408は、時刻iの着信コールから、各時刻の放棄コールから時刻iに発生する再コールを差し引くことで、時刻iに発生した新規コール数を算出する機能を有する。具体的には、まず、データテーブル500を参照して、時刻iの着信コール数C(i)と、データテーブル800を参照して各時刻jの放棄コールから時刻iに発生する再コール数RC(j,i)を用いて、時刻iの新規コール数NC(i)を算出する。より具体的には、下記式(5)を用いて、時刻iの新規コール数を求めることができる。ただし、NC(i)は時刻iの新規コール数である。
NC(i)=C(i)−(RC(0,i)+RC(1,i)+…+RC(23,i))
・・・(5)
ここで、各時刻の新規コール数を記憶する新規コール数テーブルについて説明する。図10は、新規コール数テーブルの記憶内容を示す説明図である。図10において、新規コール数テーブル1000には、コンタクトセンタ100の業務時間内の時刻ごとに、当該時刻に発生する新規コールのコール数が記憶されている。たとえば、23時に発生する新規コール数はNC(23)である。
また、出力部404は、第4の算出部408によって算出された時刻iの新規コール数NC(i)を出力する機能を有する。具体的には、図10に示した新規コール数テーブル1000を出力することとなる。これにより、任意の時刻に発生した新規コール数を認識することができる。
この新規コール数は、各時刻の再コール率、および放棄コールの発生時刻iと再コールの発生時刻jとの時間間隔を考慮して、各時刻に発生した着信コールから再コール分を除いたものである。
つぎに、各時刻の新規コール数と、各時刻に満たすべき目標放棄コール率とを用いて、各時刻に発生する将来的な着信コール数を予測する手法について説明する。この着信コール数は、上限値として目標となるコール数の放棄コールが発生した場合における、各時刻の放棄コールからの再コールから発生する放棄コール数を含むものである。
まず、取得部401は、時刻iの着信コールに対するオペレータ端末104−1〜104−3の応答率の目標値を、時刻iの着信コール数に対する放棄コール数の割合によって規定する時刻i固有の目標放棄コール率を取得する機能を有する。この目標放棄コール率は、業務支援装置101に直接入力することとしてもよく、また、外部のコンピュータ装置から取得することとしてもよい。以下、時刻i固有の目標放棄コール率をTA(i)とする。
また、第3の算出部407は、取得部401によって取得された時刻i固有の目標放棄コール率TA(i)と、第2の算出部406によって算出された各時刻の放棄コールから発生する時刻iの再コール数と、第4の算出部408によって算出された時刻iの新規コール数NC(i)とを用いて、時刻iの着信コール数に対して発生が予測される放棄コールの予測放棄コール数を算出する機能を有する。なお、各時刻の放棄コールから発生する時刻iの再コール数は『RC(0,i)+RC(1,i)+・・・+RC(23,i)』である。
具体的には、まず、時刻i固有の目標放棄コール率TA(i)と、時刻iの新規コール数NC(i)とを掛け合わせることで、時刻iの目標放棄コール数を求める。以下、時刻iの目標放棄コール数をTAC(i)とする。
つぎに、時刻iに発生した放棄コールの再コールから発生する時刻jの放棄コール数を求める。具体的には、下記式(6)を用いて、再コールから発生する時刻jの放棄コール数を求めることができる。ただし、RAC(i,j)は、時刻iに発生した放棄コールの再コールから発生する時刻jの放棄コール数である。
RAC(i,j)=TAC(i)×R(i)×P(i,j,D(i))
÷{1−R(i)×P(i,j,D(i))}・・・(6)
ここで、時刻iに発生した放棄コールの再コールから発生する時刻jの放棄コール数RAC(i,j)を記憶する放棄コール数テーブルについて説明する。図11は、放棄コール数テーブルの記憶内容を示す説明図である。図11において、放棄コール数テーブル1100には、放棄コールの発生時刻iごとに、当該放棄コールの再コールから発生する時刻jの放棄コール数RAC(i,j)が記憶されている。
たとえば、0時に発生した放棄コールの再コールから発生する0時の放棄コール数はRAC(0,0)である。この放棄コール数テーブル1100は、たとえば、図3に示したRAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶領域によって実現される。
このあと、時刻iの目標放棄コール数TAC(i)と、時刻iに発生した放棄コールの再コールから発生する時刻jの放棄コール数RAC(i,j)とを用いて、時刻iに発生が予測される予測放棄コール数を求める。以下、時刻iの予測放棄コール数をJAC(i)とする。
たとえば、0時の予測放棄コール数JAC(i)は、目標放棄コール数TAC(0)と、各時刻に発生した放棄コールの再コールから発生する0時の放棄コール数の総和『RAC(0,0)+RAC(1,0)+・・・+RAC(23,0)』と足し合わせることで求めることができる。
ここで、第3の算出部407によって算出された算出結果を記憶する予測放棄コール数テーブルについて説明する。図12は、予測放棄コール数テーブルの記憶内容を示す説明図である。図12において、予測放棄コール数テーブル1200には、コンタクトセンタ100の業務時間内の時刻ごとに、当該時刻に発生が予測される予測放棄コールのコール数が記憶されている。たとえば、23時に発生が予測される予測放棄コール数はJAC(23)である。
また、出力部404は、第3の算出部407によって算出された時刻iの予測放棄コール数を出力する機能を有する。具体的には、図12に示した予測放棄コール数テーブル1200を出力することとなる。これにより、任意の時刻に発生が予測される予測放棄コール数を認識することができる。
第5の算出部409は、第4の算出部408によって算出された時刻iの新規コール数NC(i)と、第3の算出部407によって算出された時刻iの予測放棄コール数JAC(i)とを用いて、時刻iに着信が予測される着信コールの予測着信コール数を算出する機能を有する。
具体的には、時刻iの新規コール数NC(i)と、時刻iの放棄コールの予測放棄コール数JAC(i)とを足し合わせることで、時刻iに着信が予測される着信コールの予測着信コール数を求める。以下、時刻iの予測着信コール数をEC(i)とする。たとえば、0時の予測着信コール数EC(0)は『EC(0)=NC(0)+JAC(0)』となる。
また、第1の算出部405は、第3の算出部407によって算出された時刻iの予測放棄コール数JAC(i)と、第5の算出部409によって算出された時刻iの予測着信コール数EC(i)とを用いて、時刻iの着信コールに対する放棄コールの割合を示す予測放棄コール率を算出する機能を有する。
具体的には、時刻iの予測放棄コール数JAC(i)を、時刻iの予測着信コール数EC(i)で割ることで、時刻iの予測放棄コール率を求める。以下、時刻iの予測放棄コール率をEA(i)とする。たとえば、0時の予測放棄コール率EA(0)は『EA(0)=JAC(0)/EC(0)』となる。
ここで、第5の算出部409によって算出された時刻iの予測着信コール数EC(i)と、第1の算出部405によって算出された時刻iの予測放棄コール率EA(i)とを記憶する予測結果テーブルについて説明する。図13は、予測結果テーブルの記憶内容を示す説明図である。
図13において、予測結果テーブル1300には、コンタクトセンタ100の業務時間内の時刻ごとに、当該時刻の予測着信コール数と予測放棄コール率とが記憶されている。たとえば、0時に着信が予測される予測着信コール数はEC(0)であり、そのうち放棄コールとなる予測放棄コール率はEA(0)である。
また、出力部404は、第5の算出部409によって算出された時刻iの予測着信コール数EC(i)と、第1の算出部405によって算出された時刻iの予測放棄コール率EA(i)とを出力する機能を有する。具体的には、図13に示した予測結果テーブル1300を出力することとなる。これにより、任意の時刻に発生が予測される予測着信コール数と、放棄コールとなる予測放棄コール率とを認識することができる。
(オペレータの要員数の最適化)
つぎに、コンタクトセンタ100に配置するオペレータの要員数を最適化する手法について説明する。ここでは、まず、コンタクトセンタ100が満たすべき制御条件(放棄コール率、稼働率、待ち時間など)と、各時刻の新規コール数(図10に示した新規コール数テーブル1000)とを用いて、コンタクトセンタ100に配置するオペレータの要員数を算出する。
このあと、各時刻の予測着信コール数(図13に示した予測結果テーブル1300)を用いて、上記要員数のオペレータが配置されたコンタクトセンタ100の品質を評価する指標値(放棄コール率、稼働率、待ち時間など)を算出する。そして、この指標値と制御条件とを比較して、コンタクトセンタ100に配置するオペレータの要員数が正しいか否かを判定する。
つまり、再コール分を除いた新規コール数から暫定的に求めた要員数のオペレータを配置後の着信コール数を予測し、そのときの指標値を評価して、適切な要員数のオペレータが配置されているか否かをチェックする。以下、オペレータの要員数を最適化するための具体的な実現手法について説明する。
まず、第6の算出部410は、第4の算出部408によって算出された各時刻の新規コール数に基づいて、コンタクトセンタ100に配置すべきオペレータの要員数を時刻ごとに算出する。具体的には、コンタクトセンタ100が満たすべき制約条件を与えることで、アーランB式、アーランC式、アーランA式やシミュレーションなどを用いて、各時刻の新規コール数に基づく当該時刻ごとのオペレータの要員数を算出する。以下、時刻iのオペレータの要員数をB(i)とする。
制約条件は、コンタクトセンタ100が満たすべき各時刻の放棄コール率、待ち時間、稼働率などを規定する条件である。待ち時間とは、顧客がコンタクトセンタ100に電話を掛けてからオペレータの応答があるまでの時間である。稼働率とは、各時間帯におけるオペレータが顧客対応業務に従事している時間の割合(勤務時間に対する顧客からの問い合わせに応対している時間)である。
制御条件の具体例としては、たとえば、『放棄コール率:5%以下、稼働率:60%以上、待ち時間:10秒以下』などである。なお、アーランB式、アーランC式、アーランA式やシミュレーションなどを用いて、各時刻の着信コール数(本実施の形態では新規コール数)からオペレータの要員数を算出する手法は公知技術のため、ここでは説明を省略する。
また、アーランB式、アーランC式、アーランA式やシミュレーションなどに必要となる各種データ(オペレータが顧客からの問い合わせに応対する平均応対時間、顧客が放棄しないで我慢できる待ち時間の平均忍耐時間など)は、図3に示したキーボード310やマウス311をユーザが操作することで業務支援装置101に入力する。
ここで、第6の算出部410によって算出された各時刻のオペレータの要員数を記憶する要員数テーブルについて説明する。図14は、要員数テーブルの記憶内容を示す説明図である。図14において、要員数テーブル1400には、コンタクトセンタ100の業務時間内の時刻ごとに、配置すべきオペレータの要員数が記憶されている。たとえば、0時にコンタクトセンタ100に配置すべきオペレータの要員数はB(0)である。
出力部404は、第6の算出部410によって算出された時刻iのオペレータの要員数B(i)を出力する機能を有する。具体的には、図14に示した要員数テーブル1400を出力することとなる。これにより、コンタクトセンタ100の業務時間内の任意の時刻に配置すべきオペレータの要員数を認識することができる。
また、第6の算出部410は、各時刻のオペレータの要員数と、オペレータの勤務時間を規定するシフトテーブルとに基づいて、各シフトのオペレータの要員数を時刻ごとに算出する機能を有する。シフトテーブルは、シフトごとのオペレータの勤務時間を規定する電子データである。シフトテーブルには、たとえば、シフト1「9:00〜12:00」、シフト2「13:00〜17:00」などの勤務時間がシフトごとに規定されている。このシフトテーブルは、たとえば、図3に示したキーボード310やマウス311をユーザが操作することで業務支援装置101に入力される。
より具体的には、たとえば、第6の算出部410は、既存の線形計画法を用いた最適化により、各時刻のオペレータの要員数をシフトごとの要員数に変換することができる。以下、シフトkの時刻iのオペレータの要員数をH(k、i)とする。ただし、H(k,i)は休憩時刻などの非勤務時刻は0、勤務時刻の値はすべて同じでなければならない。ここで、第6の算出部410によって算出された各シフトのオペレータの要員数を記憶するシフトテーブルについて説明する。
図15は、シフトテーブルの記憶内容を示す説明図である。図15において、シフトテーブル1500には、コンタクトセンタ100の業務時間内のシフトごとに、配置すべきオペレータの要員数が時刻ごとに記憶されている。たとえば、シフト2の0時のオペレータの要員数はH(2,0)である。
また、第6の算出部410は、各時刻のすべてのシフト1〜kの要員数の総和と、第4の算出部408によって算出された各時刻の新規コール数に基づいて、時刻ごとの指標値を算出する。指標値とは、コンタクトセンタ100の品質を評価する各時刻の放棄コール率、稼働率、待ち時間などである。
具体的には、まず、各時刻のすべてのシフト1〜kの要員数の総和を求める。以下、時刻iのすべてのシフト1〜kの要員数の総和をH(i)とする。たとえば、0時のすべてのシフト1〜kの要員数の総和は、H(0)『H(0)=H(1,0)+H(2,0)+・・・+H(k,0)』である。
このあと、アーランB式、アーランC式、アーランA式やシミュレーションなどを用いて、各時刻のすべてのシフト1〜kの要員数の総和と、各時刻の新規コール数とに基づいて、時刻ごとの指標値を求める。
つぎに、第6の算出部410によって算出された指標値を用いて、再コール分を含む着信コールが発生した場合の指標値を求める。具体的には、たとえば、第6の算出部410によって算出された放棄コール率(再コール分を除いたときの指標値)を目標放棄コール率として、上述した手法により時刻iの予測着信コール数EC(i)と、時刻iの予測放棄コール率EA(i)とを算出する。
このあと、第6の算出部410は、アーランB式、アーランC式、アーランA式やシミュレーションなどを用いて、求めた予測放棄コール率における稼働率と待ち時間とを算出する。ここでは、予測放棄コール率と、この予測放棄コール率における稼働率と待ち時間とが、再コール分を含む着信コールが発生した場合の指標値となる。
最後に、再コール分を含む着信コールが発生した場合の指標値と、コンタクトセンタ100が満たすべき制御条件とを比較することで、適切な要員数のオペレータが配置されているか否かを判定する。ここで、指標値が制御条件を満たしていない場合には、第6の算出部410によってオペレータの要員数を算出する際に与える制約条件を変更して、再度オペレータの要員数を算出する。
なお、本実施の形態では、顧客からの問い合わせに対する電話応対業務をおこなうコンタクトセンタ100について説明したが、これに限らない。たとえば、ネットワーク110を介してリアルタイムに文字ベースの会話をおこなうチャット(着信コールに相当)により顧客からの問い合わせを受け付けるコンタクトセンタであってもよい。
(業務支援装置の業務支援処理手順)
つぎに、本実施の形態にかかる業務支援装置101の業務支援処理手順について説明する。まず、コンタクトセンタ100の業務時間内の各時刻の再コール率と、再コールが発生するまでの時間間隔とを考慮して、各時刻の新規コール数を算出する新規コール数算出処理手順について説明する。図16および図17は、新規コール数算出処理手順の一例を示すフローチャートである。
図16のフローチャートにおいて、まず、データテーブル500の入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS1601)。ここで、データテーブル500が入力されるのを待って(ステップS1601:No)、入力された場合(ステップS1601:Yes)、算出部403により、データテーブル500を参照して、コンタクトセンタ100の業務時間内の各時刻の放棄コール数を算出し(ステップS1602)、放棄コールの発生時刻iを「0」で初期化する(ステップS1603)。
そして、時刻iの放棄コールからの再コールの発生時刻jを『j=i』とし(ステップS1604)、時刻iの放棄コールから発生した再コールの時刻jの発生確率を算出する再コール発生確率算出処理を実行する(ステップS1605)。
このあと、算出部403により、時刻iの放棄コールから発生した再コールの時刻jの再コール数を算出し(ステップS1606)、再コールの発生時刻jに「1」をインクリメントする(ステップS1607)。なお、「%24」は、演算結果が24を超えると0に戻ることを意味している(…→23→0→1→…)。つまり、再コールの発生時刻jに「1」をインクリメントした結果、『j+1=24』となる場合には『j=0』とする。
つぎに、『j=i』となったか否かを判断し(ステップS1608)、『j≠i』の場合には(ステップS1608:No)、ステップS1605に戻る。一方、『j=i』の場合(ステップS1608:Yes)、算出部403により、時刻iの放棄コール数と、時刻jの再コール数とを用いて、時刻iの放棄コールのうち再コールにまわらなかった各時刻jの完全放棄コール数を算出する(ステップS1609)。
このあと、放棄コールの発生時刻iに「1」をインクリメントして(ステップS1610)、『i=24』となったか否かを判断する(ステップS1611)。ここで、『i≠24』の場合には(ステップS1611:No)、ステップS1604に戻る。一方、『i=24』の場合(ステップS1611:Yes)、図17に示すステップS1612に移行する。
図17のフローチャートにおいて、まず、放棄コールの発生時刻iを「0」で初期化して(ステップS1612)、算出部403により、時刻iの着信コール数と、時刻iの放棄コール率とを用いて、時刻iの対応コール数を算出する(ステップS1613)。そして、算出部403により、時刻iの対応コール数と、時刻iの完全放棄コール数とを用いて、時刻iの新規コール数を算出する(ステップS1614)。
このあと、放棄コールの発生時刻iに「1」をインクリメントして(ステップS1615)、『i=24』となったか否かを判断する(ステップS1616)。ここで、『i≠24』の場合には(ステップS1616:No)、ステップS1613に戻る。一方、『i=24』の場合(ステップS1616:Yes)、出力部404により、各時刻の新規コール数を出力して(ステップS1617)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
このように、コンタクトセンタ100の業務時間を区切る各時刻の再コール率と、放棄コールから再コールが発生するまでの時間間隔とを考慮して、各時刻に発生する再コールの再コール数を算出することにより、各時刻の新規コール数を正確に予測することができる。
つぎに、図16のステップS1605の再コール発生確率算出処理の具体的処理手順の一例について説明する。図18は、再コール発生確率算出処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。図18のフローチャートにおいて、まず、特定部402により、上記式(1)に時刻i固有の平均時間間隔を代入することで、再コールの発生確率をあらわす確率密度分布を特定する(ステップS1801)。
このあと、算出部403により、放棄コールの発生時刻iと再コールの発生時刻jとから時間間隔Xを算出し(ステップS1802)、ステップS1801において特定された確率密度分布を用いて、放棄コールの発生時刻iからX時間経過後から(X+1)時間経過後までの確率密度分布の面積を算出する(ステップS1803)。
つぎに、時間間隔Xに微小区間ΔXを加算して(ステップS1804)、『X<[(j−i+24)%24+1]』となったか否かを判断する(ステップS1805)。ここで、『X<[(j−i+24)%24+1]』の場合には(ステップS1805:Yes)、ステップS1803に戻る。
一方、『X≧[(j−i+24)%24+1]』の場合(ステップS1805:No)、ステップS1803において算出された面積の平均値を再コールの発生確率として算出して(ステップS1806)、図16に示すステップS1606に移行する。
このように、放棄コール発生後の経過時間に応じて変化する再コールの発生確率をあらわす確率密度分布を用いて、任意の時刻に発生した放棄コールからの再コールの発生確率をコンタクトセンタ100の業務時間を区切る時刻ごとに算出することができる。
つぎに、コンタクトセンタ100の業務時間内の各時刻の着信コール数を予測する着信コール数算出処理手順について説明する。図19および図20は、着信コール数算出処理手順の一例を示すフローチャートである。図19のフローチャートにおいて、まず、各時刻固有の目標放棄コール率の入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS1901)。
ここで、各時刻固有の目標放棄コール率が入力されるのを待って(ステップS1901:No)、入力された場合(ステップS1901:Yes)、算出部403により、各時刻固有の目標放棄コール率とデータテーブル500とを用いて、各時刻の目標放棄コール数を算出する(ステップS1902)。
このあと、放棄コールの発生時刻iを「0」で初期化し(ステップS1903)、時刻iの放棄コールからの再コールの発生時刻jを『j=i』とする(ステップS1904)。そして、算出部403により、上記式(6)を用いて、時刻iに発生した放棄コールの再コールから発生する時刻jの放棄コール数を算出する(ステップS1905)。
つぎに、再コールの発生時刻jに「1」をインクリメントして(ステップS1906)、『j=i』となったか否かを判断する(ステップS1907)。なお、ステップS1906において、再コールの発生時刻jに「1」をインクリメントした結果、『j+1=24』となる場合には『j=0』とする。
ここで、『j≠i』の場合には(ステップS1907:No)、ステップS1905に戻る。一方、『j=i』の場合(ステップS1907:Yes)、放棄コールの発生時刻iに「1」をインクリメントして(ステップS1908)、『i=24』となったか否かを判断する(ステップS1909)。
ここで、『i≠24』の場合には(ステップS1909:No)、ステップS1904に戻り、一方で、『i=24』の場合には(ステップS1909:Yes)、算出部403により、時刻iの目標放棄コール数と、時刻iの放棄コールの再コールから発生する時刻jの放棄コール数とを用いて、時刻iに発生が予測される予測放棄コール数を算出して(ステップS1910)、図20に示すステップS1911に移行する。
図20のフローチャートにおいて、まず、放棄コールの発生時刻iを「0」で初期化して(ステップS1911)、算出部403により、時刻iの新規コール数と、時刻iの放棄コールの予測放棄コール数とを用いて、時刻iに着信が予測される着信コールの予測着信コール数を算出する(ステップS1912)。
そして、算出部403により、時刻iの予測放棄コール数と、予測着信コール数とを用いて、時刻iの着信コールに対する放棄コールの割合を示す予測放棄コール率を算出する(ステップS1913)。このあと、放棄コールの発生時刻iに「1」をインクリメントして(ステップS1914)、『i=24』となったか否かを判断する(ステップS1915)。
ここで、『i≠24』の場合には(ステップS1915:No)、ステップS1912に戻る。一方、『i=24』の場合(ステップS1915:Yes)、出力部404により、各時刻の予測着信コール数と予測放棄コール率とを出力して(ステップS1916)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
このように、各時刻の目標となるコール数の放棄コールが発生した場合における、当該放棄コールの再コールから発生する放棄コール数を算出することにより、将来的に発生する各時刻の着信コール数を正確に予測することができる。
つぎに、コンタクトセンタ100の業務時間内の各時刻に配置するオペレータの要員数の最適化を支援する最適化支援処理手順について説明する。図21は、最適化支援処理手順の一例を示すフローチャートである。図21のフローチャートにおいて、まず、制約条件およびシフトテーブルの入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS2101)。
ここで、制約条件およびシフトテーブルが入力されるのを待って(ステップ2201:No)、入力された場合(ステップS2101:Yes)、算出部403により、制約条件と各時刻の新規コール数とに基づいて、コンタクトセンタ100に配置すべきオペレータの要員数を時刻ごとに算出する(ステップS2102)。
このあと、算出部403により、各時刻のオペレータの要員数とシフトテーブルとに基づいて、各シフトのオペレータの要員数を時刻ごとに算出し(ステップS2103)、各時刻のすべてのシフトの要員数の総和を算出する(ステップS2104)。
そして、算出部403により、各時刻のすべてのシフトの要員数の総和と、各時刻の新規コール数とに基づいて、時刻ごとの指標値を算出する(ステップS2105)。つぎに、算出された指標値を用いて、再コール分を含む着信コールが発生した場合の指標値を算出する(ステップS2106)。最後に、出力部404により、再コール分を含む着信コールが発生した場合の指標値を出力して(ステップS2107)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
このように、各時刻の新規コール数に対する要員数のオペレータが配置されたコンタクトセンタ100における再コール分を含む着信コールが発生した場合の指標値を算出することにより、要員配置が制御条件を満たすか否かをチェックすることができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、コンタクトセンタ100の業務時間を区切る各時刻の再コール率と、放棄コールから再コールが発生するまでの時間間隔とを考慮して、各時刻に発生する再コールの発生確率を算出することができる。また、各時刻の再コールの発生確率から各時刻に発生する再コールのコール数を算出することにより、コンタクトセンタ100の業務時間帯を区切る各時刻に発生する新規コール数を正確に予測することができる。
すなわち、人の生活パターン(特に、朝の出勤前、昼休み、夕方)に依存して変化する再コールの発生メカニズムを考慮して、放棄コールから発生する再コールのコール数を求めることで、各時刻の着信コールから再コール分を適切に排除することができる。
さらに、各時刻の目標となる目標放棄コール数の放棄コールが発生した場合における、放棄コールの再コールから発生する放棄コール数を算出することにより、将来的に発生する各時刻の着信コール数を正確に予測することができる。
また、各時刻の新規コール数から得られた要員数のオペレータが配置されたコンタクトセンタ100における再コール分を含む着信コールが発生した場合の指標値を算出することができる。そして、この指標値と制御条件とを比較することにより、要員配置が制御条件を満たすか否かをチェックすることが可能となり、コンタクトセンタ100に配置すべきオペレータの要員数の最適化を図ることができる。
なお、本実施の形態で説明した業務支援方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な媒体であってもよい。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)コンピュータを、
交換機を介してユーザ端末からの着信コールに応答するオペレータ端末の応答前に放棄された放棄コールが発生してからの経過時間内における当該放棄コールからの再コールの発生確率をあらわす確率密度関数を記憶する記憶手段、
前記オペレータ端末が設置されたコンタクトセンタの業務時間内の複数の時間帯から選ばれた任意の時間帯の放棄コールからの再コールが発生するまでの当該任意の時間帯固有の平均時間間隔を取得する取得手段、
前記記憶手段によって記憶された確率密度関数に、前記取得手段によって取得された平均時間間隔を与えることにより、前記任意の時間帯の放棄コールが発生してからの経過時間内における当該放棄コールからの再コールの発生確率をあらわす確率密度分布を特定する特定手段、
前記特定手段によって特定された確率密度分布を用いて、前記任意の時間帯の放棄コールからの再コールの発生確率を前記時間帯ごとに算出する算出手段、
前記算出手段によって算出された時間帯ごとの再コールの発生確率を出力する出力手段、
として機能させることを特徴とする業務支援プログラム。
(付記2)前記コンピュータを、
前記算出手段(以下、「第1の算出手段」という)によって算出された時間帯ごとの発生確率に基づいて、前記任意の時間帯の放棄コールからの再コールのコール数を算出する第2の算出手段として機能させ、
前記取得手段は、
さらに、前記任意の時間帯に発生した放棄コールのコール数と、当該放棄コールからの再コールの発生割合を示す前記任意の時間帯固有の再コール率とを取得し、
前記第2の算出手段は、
前記取得手段によって取得された任意の時間帯の放棄コールのコール数と、任意の時間帯固有の再コール率と、前記第1の算出手段によって算出された時間帯ごとの発生確率とに基づいて、前記任意の時間帯の放棄コールからの再コールのコール数を前記時間帯ごとに算出し、
前記出力手段は、
前記第2の算出手段によって算出された任意の時間帯の放棄コールから発生する前記時間帯ごとの再コールのコール数を出力することを特徴とする付記1に記載の業務支援プログラム。
(付記3)前記コンピュータを、
前記任意の時間帯の放棄コールのコール数と、前記第2の算出手段によって算出された時間帯ごとの再コールのコール数とを用いて、前記任意の時間帯の放棄コールのうち再コールにまわらなかった完全放棄コールのコール数を算出する第3の算出手段として機能させ、
前記出力手段は、
前記第3の算出手段によって算出された任意の時間帯の完全放棄コールのコール数を出力することを特徴とする付記2に記載の業務支援プログラム。
(付記4)前記コンピュータを、
前記任意の時間帯の着信コールのコール数と、前記第2の算出手段によって算出された任意の時間帯の再コールのコール数とを用いて、前記任意の時間帯に発生した新規コールのコール数を算出する第4の算出手段として機能させ、
前記出力手段は、
前記第4の算出手段によって算出された任意の時間帯の新規コールのコール数を出力することを特徴とする付記3に記載の業務支援プログラム。
(付記5)前記取得手段は、
前記任意の時間帯の着信コールに対する前記オペレータ端末の応答率の目標値を、前記任意の時間帯の着信コールのコール数に対する放棄コールのコール数の割合によって規定する前記任意の時間帯固有の目標放棄コール率を取得し、
前記第3の算出手段は、
前記取得手段によって取得された任意の時間帯固有の目標放棄コール率と、前記第4の算出手段によって算出された任意の時間帯の新規コールのコール数と、前記第2の算出手段によって算出された各時間帯の放棄コールから発生する前記任意の時間帯の再コールのコール数とを用いて、前記任意の時間帯の着信コールのコール数に対して発生が予測される放棄コールの予測コール数を算出し、
前記出力手段は、
前記第3の算出手段によって算出された任意の時間帯の放棄コールの予測コール数を出力することを特徴とする付記4に記載の業務支援プログラム。
(付記6)前記コンピュータを、
前記第4の算出手段によって算出された任意の時間帯の新規コールのコール数と、前記第3の算出手段によって算出された任意の時間帯の放棄コールの予測コール数とを用いて、前記任意の時間帯に着信が予測される着信コールの予測コール数を算出する第5の算出手段として機能させ、
前記出力手段は、
前記第5の算出手段によって算出された任意の時間帯の着信コールの予測コール数を出力することを特徴とする付記5に記載の業務支援プログラム。
(付記7)前記第1の算出手段は、
前記第3の算出手段によって算出された任意の時間帯の放棄コールの予測コール数と、前記第5の算出手段によって算出された任意の時間帯の着信コールの予測コール数とを用いて、前記任意の時間帯の着信コールに対する放棄コールのコール数の割合を示す予測放棄コール率を算出し、
前記出力手段は、
前記第1の算出手段によって算出された任意の時間帯の予測放棄コール率を出力することを特徴とする付記6に記載の業務支援プログラム。
(付記8)前記コンピュータを、
前記コンタクトセンタが満たすべき制御条件と、前記第4の算出手段によって算出された各時間帯の新規コールのコール数とに基づいて、前記コンタクトセンタに配置すべき前記時間帯ごとの要員数を算出する第6の算出手段、
前記第6の算出手段によって算出された算出結果に基づいて、前記コンタクトセンタの放棄コール率を前記時間帯ごとに算出する第7の算出手段として機能させ、
前記第3の算出手段は、
前記第7の算出手段によって算出されたコンタクトセンタの放棄コール率と、前記各時間帯の新規コールのコール数と、前記第2の算出手段によって算出された各時間帯の放棄コールから発生する前記時間帯ごとの再コールのコール数とを用いて、前記各時間帯の着信コールのコール数に対して発生が予測される放棄コールの予測コール数を算出することを特徴とする付記7に記載の業務支援プログラム。
(付記9)前記第5の算出手段は、
前記各時間帯の新規コールのコール数と、前記第3の算出手段によって算出された各時間帯の放棄コールの予測コール数とを用いて、前記各時間帯に着信が予測される着信コールの予測コール数を算出し、
前記第1の算出手段は、
前記第3の算出手段によって算出された各時間帯の放棄コールの予測コール数と、前記第5の算出手段によって算出された各時間帯の着信コールの予測コール数とを用いて、前記各時間帯の着信コールに対する放棄コールのコール数の割合を示す予測放棄コール率と、前記各時間帯におけるオペレータが顧客対応業務に従事している時間の割合を示す稼働率と、前記コンタクトセンタに対する顧客の問い合わせ時の待ち時間とを算出し、
前記出力手段は、
前記第1の算出手段によって算出された各時間帯の予測放棄コール率と稼働率と待ち時間とを出力することを特徴とする付記8に記載の業務支援プログラム。
(付記10)付記1〜9のいずれか一つに記載の業務支援プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体。
(付記11)交換機を介してユーザ端末からの着信コールに応答するオペレータ端末の応答前に放棄された放棄コールが発生してからの経過時間内における当該放棄コールからの再コールの発生確率をあらわす確率密度関数を記憶する記憶手段と、
前記オペレータ端末が設置されたコンタクトセンタの業務時間内の複数の時間帯から選ばれた任意の時間帯の放棄コールからの再コールが発生するまでの当該任意の時間帯固有の平均時間間隔を取得する取得手段と、
前記記憶手段によって記憶された確率密度関数に、前記取得手段によって取得された平均時間間隔を与えることにより、前記任意の時間帯の放棄コールが発生してからの経過時間内における当該放棄コールからの再コールの発生確率をあらわす確率密度分布を特定する特定手段と、
前記特定手段によって特定された確率密度分布を用いて、前記任意の時間帯の放棄コールからの再コールの発生確率を前記時間帯ごとに算出する算出手段と、
前記算出手段によって算出された時間帯ごとの再コールの発生確率を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする業務支援装置。
(付記12)制御手段および記憶手段を備えたコンピュータが、
前記制御手段により、交換機を介してユーザ端末からの着信コールに応答するオペレータ端末が設置されたコンタクトセンタの業務時間内の複数の時間帯から選ばれた任意の時間帯の放棄コールからの再コールが発生するまでの当該任意の時間帯固有の平均時間間隔を取得する取得工程と、
前記制御手段により、前記放棄コールが発生してからの経過時間内における当該放棄コールからの再コールの発生確率をあらわす確率密度関数に、前記取得工程によって取得された平均時間間隔を与えることにより、前記任意の時間帯の放棄コールが発生してからの経過時間内における当該放棄コールからの再コールの発生確率をあらわす確率密度分布を特定する特定工程と、
前記制御手段により、前記特定工程によって特定された確率密度分布を用いて、前記任意の時間帯の放棄コールからの再コールの発生確率を前記時間帯ごとに算出する算出工程と、
前記算出工程によって算出された時間帯ごとの再コールの発生確率を出力する出力工程と、
を実行することを特徴とする業務支援方法。
100 コンタクトセンタ
101 業務支援装置
102−1〜102−n ユーザ端末
103 交換機
104−1〜104−3 オペレータ端末
401 取得部
402 特定部
403 算出部
404 出力部
405 第1の算出部
406 第2の算出部
407 第3の算出部
408 第4の算出部
409 第5の算出部
410 第6の算出部

Claims (12)

  1. コンピュータを、
    交換機を介してユーザ端末からの着信コールに応答するオペレータ端末の応答前に放棄された放棄コールが発生してからの経過時間内における当該放棄コールからの再コールの発生確率をあらわす確率密度関数を記憶する記憶手段、
    前記オペレータ端末が設置されたコンタクトセンタの業務時間内の複数の時間帯から選ばれた任意の時間帯の放棄コールからの再コールが発生するまでの当該任意の時間帯固有の平均時間間隔を取得する取得手段、
    前記記憶手段によって記憶された確率密度関数に、前記取得手段によって取得された平均時間間隔を与えることにより、前記任意の時間帯の放棄コールが発生してからの経過時間内における当該放棄コールからの再コールの発生確率をあらわす確率密度分布を特定する特定手段、
    前記特定手段によって特定された確率密度分布を用いて、前記任意の時間帯の放棄コールからの再コールの発生確率を前記時間帯ごとに算出する算出手段、
    前記算出手段によって算出された時間帯ごとの再コールの発生確率を出力する出力手段、
    として機能させることを特徴とする業務支援プログラム。
  2. 前記コンピュータを、
    前記算出手段(以下、「第1の算出手段」という)によって算出された時間帯ごとの発生確率に基づいて、前記任意の時間帯の放棄コールからの再コールのコール数を算出する第2の算出手段として機能させ、
    前記取得手段は、
    さらに、前記任意の時間帯に発生した放棄コールのコール数と、当該放棄コールからの再コールの発生割合を示す前記任意の時間帯固有の再コール率とを取得し、
    前記第2の算出手段は、
    前記取得手段によって取得された任意の時間帯の放棄コールのコール数と、任意の時間帯固有の再コール率と、前記第1の算出手段によって算出された時間帯ごとの発生確率とに基づいて、前記任意の時間帯の放棄コールからの再コールのコール数を前記時間帯ごとに算出し、
    前記出力手段は、
    前記第2の算出手段によって算出された任意の時間帯の放棄コールから発生する前記時間帯ごとの再コールのコール数を出力することを特徴とする請求項1に記載の業務支援プログラム。
  3. 前記コンピュータを、
    前記任意の時間帯の放棄コールのコール数と、前記第2の算出手段によって算出された時間帯ごとの再コールのコール数とを用いて、前記任意の時間帯の放棄コールのうち再コールにまわらなかった完全放棄コールのコール数を算出する第3の算出手段として機能させ、
    前記出力手段は、
    前記第3の算出手段によって算出された任意の時間帯の完全放棄コールのコール数を出力することを特徴とする請求項2に記載の業務支援プログラム。
  4. 前記コンピュータを、
    前記任意の時間帯の着信コールのコール数と、前記第2の算出手段によって算出された任意の時間帯の再コールのコール数とを用いて、前記任意の時間帯に発生した新規コールのコール数を算出する第4の算出手段として機能させ、
    前記出力手段は、
    前記第4の算出手段によって算出された任意の時間帯の新規コールのコール数を出力することを特徴とする請求項3に記載の業務支援プログラム。
  5. 前記取得手段は、
    前記任意の時間帯の着信コールに対する前記オペレータ端末の応答率の目標値を、前記任意の時間帯の着信コールのコール数に対する放棄コールのコール数の割合によって規定する前記任意の時間帯固有の目標放棄コール率を取得し、
    前記第3の算出手段は、
    前記取得手段によって取得された任意の時間帯固有の目標放棄コール率と、前記第4の算出手段によって算出された任意の時間帯の新規コールのコール数と、前記第2の算出手段によって算出された各時間帯の放棄コールから発生する前記任意の時間帯の再コールのコール数とを用いて、前記任意の時間帯の着信コールのコール数に対して発生が予測される放棄コールの予測コール数を算出し、
    前記出力手段は、
    前記第3の算出手段によって算出された任意の時間帯の放棄コールの予測コール数を出力することを特徴とする請求項4に記載の業務支援プログラム。
  6. 前記コンピュータを、
    前記第4の算出手段によって算出された任意の時間帯の新規コールのコール数と、前記第3の算出手段によって算出された任意の時間帯の放棄コールの予測コール数とを用いて、前記任意の時間帯に着信が予測される着信コールの予測コール数を算出する第5の算出手段として機能させ、
    前記出力手段は、
    前記第5の算出手段によって算出された任意の時間帯の着信コールの予測コール数を出力することを特徴とする請求項5に記載の業務支援プログラム。
  7. 前記第1の算出手段は、
    前記第3の算出手段によって算出された任意の時間帯の放棄コールの予測コール数と、前記第5の算出手段によって算出された任意の時間帯の着信コールの予測コール数とを用いて、前記任意の時間帯の着信コールに対する放棄コールのコール数の割合を示す予測放棄コール率を算出し、
    前記出力手段は、
    前記第1の算出手段によって算出された任意の時間帯の予測放棄コール率を出力することを特徴とする請求項6に記載の業務支援プログラム。
  8. 前記コンピュータを、
    前記コンタクトセンタが満たすべき制御条件と、前記第4の算出手段によって算出された各時間帯の新規コールのコール数とに基づいて、前記コンタクトセンタに配置すべき前記時間帯ごとの要員数を算出する第6の算出手段、
    前記第6の算出手段によって算出された算出結果に基づいて、前記コンタクトセンタの放棄コール率を前記時間帯ごとに算出する第7の算出手段として機能させ、
    前記第3の算出手段は、
    前記第7の算出手段によって算出されたコンタクトセンタの放棄コール率と、前記各時間帯の新規コールのコール数と、前記第2の算出手段によって算出された各時間帯の放棄コールから発生する前記時間帯ごとの再コールのコール数とを用いて、前記各時間帯の着信コールのコール数に対して発生が予測される放棄コールの予測コール数を算出することを特徴とする請求項7に記載の業務支援プログラム。
  9. 前記第5の算出手段は、
    前記各時間帯の新規コールのコール数と、前記第3の算出手段によって算出された各時間帯の放棄コールの予測コール数とを用いて、前記各時間帯に着信が予測される着信コールの予測コール数を算出し、
    前記第1の算出手段は、
    前記第3の算出手段によって算出された各時間帯の放棄コールの予測コール数と、前記第5の算出手段によって算出された各時間帯の着信コールの予測コール数とを用いて、前記各時間帯の着信コールに対する放棄コールのコール数の割合を示す予測放棄コール率と、前記各時間帯におけるオペレータが顧客対応業務に従事している時間の割合を示す稼働率と、前記コンタクトセンタに対する顧客の問い合わせ時の待ち時間とを算出し、
    前記出力手段は、
    前記第1の算出手段によって算出された各時間帯の予測放棄コール率と稼働率と待ち時間とを出力することを特徴とする請求項8に記載の業務支援プログラム。
  10. 請求項1〜9のいずれか一つに記載の業務支援プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体。
  11. 交換機を介してユーザ端末からの着信コールに応答するオペレータ端末の応答前に放棄された放棄コールが発生してからの経過時間内における当該放棄コールからの再コールの発生確率をあらわす確率密度関数を記憶する記憶手段と、
    前記オペレータ端末が設置されたコンタクトセンタの業務時間内の複数の時間帯から選ばれた任意の時間帯の放棄コールからの再コールが発生するまでの当該任意の時間帯固有の平均時間間隔を取得する取得手段と、
    前記記憶手段によって記憶された確率密度関数に、前記取得手段によって取得された平均時間間隔を与えることにより、前記任意の時間帯の放棄コールが発生してからの経過時間内における当該放棄コールからの再コールの発生確率をあらわす確率密度分布を特定する特定手段と、
    前記特定手段によって特定された確率密度分布を用いて、前記任意の時間帯の放棄コールからの再コールの発生確率を前記時間帯ごとに算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出された時間帯ごとの再コールの発生確率を出力する出力手段と、
    を備えることを特徴とする業務支援装置。
  12. 制御手段および記憶手段を備えたコンピュータが、
    前記制御手段により、交換機を介してユーザ端末からの着信コールに応答するオペレータ端末が設置されたコンタクトセンタの業務時間内の複数の時間帯から選ばれた任意の時間帯の放棄コールからの再コールが発生するまでの当該任意の時間帯固有の平均時間間隔を取得する取得工程と、
    前記制御手段により、前記放棄コールが発生してからの経過時間内における当該放棄コールからの再コールの発生確率をあらわす確率密度関数に、前記取得工程によって取得された平均時間間隔を与えることにより、前記任意の時間帯の放棄コールが発生してからの経過時間内における当該放棄コールからの再コールの発生確率をあらわす確率密度分布を特定する特定工程と、
    前記制御手段により、前記特定工程によって特定された確率密度分布を用いて、前記任意の時間帯の放棄コールからの再コールの発生確率を前記時間帯ごとに算出する算出工程と、
    前記算出工程によって算出された時間帯ごとの再コールの発生確率を出力する出力工程と、
    を実行することを特徴とする業務支援方法。
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