JPWO2009136582A1 - 画像表示物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来のレンチキュラーレンズを通して平面画像を見れば、見る方向に相当する平面画像の一部のみを見る事になり、解像度が著しく劣化すると云う課題を有していた。【解決手段】 画像表示面を有し、片面に第1凹レンズのアレイを形成した第1パネルを有し、片面に第2凹レンズのアレイを形成した第2パネルを有し、第1および第2の凹レンズを互いに対向して配置し、第1凹レンズおよび第2凹レンズの間に第1パネルおよび第2パネルと屈折率が異なる物質を設け、第1凹レンズ形状および第2凹レンズ形状が開放曲線で近似する。これにより、平面画像と視野角の広い立体画像を切り換える事ができる画像表示物を提供できる。【選択図】 図1

Description

本発明は立体画像表示物に関するものである。特に、立体画像表示装置および立体画像印刷物に関する。
立体画像表示装置には、眼鏡を必要とする方式と必要としない方式がある。眼鏡を必要としない方式としてレンチキュラーレンズを用いる立体画像表示装置が知られている。図28はレンチキュラーレンズの斜視図である。図28において、2801は平行に並べられた複数のシリンドリカルレンズである。
図29はレンチキュラーレンズを用いた立体画像表示装置の断面図である。図29において、2901はレンチキュラーレンズ、2902は画像表示部、2903は画像表示部を保護する透明パネルである。画像表示部2902として液晶層、プラズマ放電部、有機EL層などがある。図29は、画像表示部2902と透明パネル2903から成る一般のディスプレイに、レンチキュラーレンズ2901を貼り合わせた構造である。画像表示部2902に多視点画像を表示し、レンチキュラーレンズ2901を通して、左右の眼で見る事で画像を立体的に認識する。レンチキュラーレンズ2901と透明パネル2903が、共に一般のガラスや樹脂から成るならば、それらの屈折率は同程度である。その場合、レンチキュラーレンズ2901と透明パネル2903は光学的には一体に扱う。
多視点画像を撮像する一つの方法は、被写体の画像を多くの方向から撮像する事である。図30は多視点画像を撮像する構成図である。図30では5台のカメラを用いる例を示した。図30において、被写体3001を5台のカメラ3002ないし3006を用いて撮像する。これらの複数の撮像画像は互いに視差を持つ。
図31は多視点画像の作成方法を示す図である。図31において、3102ないし3106は図30のカメラ3002ないし3006により撮像された画像である。これらの撮像画像を短冊画像に分割し、図31の様に一つに合成して多視点画像3101を得る。図30および図31の様な5視点の例では、各々の短冊画像の対応する5分の1部分を用いて、3101に合成される。3101には一つのシリンドリカルレンズに対応する多視点画像のみを示した。実際は全てのシリンドリカルレンズに対応する多視点画像を作成する。
図32および図33はレンチキュラーレンズによる立体視の原理図である。図32および図33において、3201はシリンドリカルレンズ、3202は画像表示面である。図32および図33では、レンチキュラーレンズ(図29の2901)と透明パネル(図29の2903)を一体に扱う。画像表示面3202に表示された画像3203は、図31の多視点画像3101の一つのシリンドリカルレンズに対応する部分である。図32および図33の例では、一つのシリンドリカルレンズに対応する画像表示面のみに多視点画像3203を示している。実際は全てのシリンドリカルレンズに対応する画像表示面に多視点画像を表示する。画像表示面の各点から出る光はシリンドリカルレンズにより略平行光になり、右眼あるいは左眼に入射する。図32の様な右眼3204と左眼3205の位置では、右眼3204には略非行光3206が入射し、左眼3205には略平行光3207が入射して、右眼と左眼は互いに視差のある画像を見て立体的に認識する。
また、頭の位置を移動させて、図33の様に右眼3204と左眼3205の位置が変化した場合は、右眼3204には略平行光3208が入射し、左眼3205には略平行光3209が入射して画像を立体的に認識する。頭を移動する事で立体的に見える方向が変わり、図32では見えなかった物が図33では見える様になり、臨場感が高くなる。
図32および図33の様なレンチキュラーレンズでは、画像表示面の異なる点から出る光が方向の異なる略平行光になる事により、右眼と左眼で異なる画像を見て立体画像を認識する。この様な略平行光になる原理について図34を用いて解析的に説明する。本発明の明細書における略並行光とは、完全な平行光、若干収束する傾向の光、および若干広がる傾向の光を含む。
図34において、3401はシリンドリカルレンズ、3402は画像表示面である。図34でも、レンチキュラーレンズ(図29の2901)と透明パネル(図29の2903)を一体に扱う。図34では球面レンズを用い、レンズの球面半径をRとする。画像表示面3402からレンズ頂部までの距離をT、レンズ媒質の屈折率をn、一つのシリンドリカルレンズの幅をWとする。レンズ頂部を通るレンズ中心線3403から画像表示面の注目している点までの距離をδとする。この画像表示面の点から出てレンズ表面の点Pに達した光は、レンズ表面で屈折して角度βを持ってシリンドリカルレンズ3401から出射される。
点Pのレンズ中心線3403からの距離Xは(数1)で示され、画像表示面の注目している点から点Pに向かう光線の角度θは(数2)で求められる。また、レンズ面への入射角αは(数3)で求められ、レンズ面における屈折の法則より出射角βは(数4)で求められる。
(数1) X=R・sinφ
(数2) tanθ = (δ−X)/(T−R+R・cosφ)
(数3) α=θ+φ
(数4) sin(φ+β) = n・sinα
画像表示面の点(レンズ中心線3403から距離δ)と、レンズ面の屈折点P(レンズ中心線3403から距離X)が与えられれば、(数1)ないし(数4)より、順にφ、θ、α、βが求まり、シリンドリカルレンズ3401からの出射光の方向が求められる。
画像表示面3402の異なる点から出る光は、シリンドリカルレンズ3401から異なる出射角度を持つ平行光として出射される事が理想である。図35にその理想的な振る舞いを示す。横軸は画像表示面の点から出る光がレンズ表面に入射する位置(X)、縦軸はシリンドリカルレンズからの出射角度(β)である。画像表示面の点(レンズ中心線3403から距離δ)として、0、W/4、W/2、3W/4、Wの5つの場合を示している。δ=3W/4およびδ=Wは、隣接するシリンドリカルレンズに対応する画像表示面の点から出る光である。例えば、画像表示面の点(δ=W/4)から出た光はレンズ表面のどの位置に入射しても出射角度が一定の平行光となる。言い換えれば、その出射角度からレンチキュラーレンズを見れば点(δ=W/4)の画像のみを見る事になる。この様に、画像表示面の点から出た光が、レンズ面の入射位置によらず出射角度が一定の平行光になる事をレンチキュラー効果と名付ける。現実にはこの様な理想的な出射光は得られず、以下に現実的な場合を示す。
まず、光線の角度が小さい近軸近似を考える。この近軸近似では、(数1)ないし(数4)は各々(数5)ないし(数8)と表される。
(数5) X=Rφ
(数6) θ=(δ−X)/T
(数7) α=θ+φ
(数8) φ+β=nα
これらの(数5)ないし(数8)より近軸近似における出射角βは(数9)で表される。レンチキュラーレンズ効果、即ち、画像表示面の点(レンズ中心線3403から距離δ)から出る光が出射角一定の略平行光となる条件は、βがθに依存しない事であり、それは(数10)の場合である。その時の出射角βは(数11)で与えられる。Tが(数10)で与えられる場合は、画像表示面から出る光が平行光になるので、そのTが半径Rの球面レンズの焦点距離に相当する。
(数9) β=(n−1)(δ/R)−〔(n−1)(T/R)−n〕θ
(数10) T=Rn/(n−1)
(数11) β=(n−1)(δ/R)
レンズ媒質が一般的なガラスや樹脂の場合は、屈折率nは約1.5であり、画像表示面からシリンドリカルレンズ頂部までの距離Tは(数12)となり、略平行光の出射角βは(数13)となる。屈折率が約1.5の媒質からなる球面レンズの焦点距離は、球面半径の3倍である事を意味する。
(数12) T=3R
(数13) β=δ/(2R)
次に、一般的な場合を(数1)ないし(数4)を用いてシミュレーションする。例として、図34においてR=1、T=3、n=1.5、W=1.5とする。これらの条件は(数10)を満足する。図36はそのシミュレーションの結果である。横軸は画像表示面の点から出る光がレンズ表面に入射する位置(X)、縦軸はシリンドリカルレンズから出る出射角(β)である。画像表示面の点(レンズ中心線3403から距離δ)として、0、W/4、W/2、3W/4、Wの5つの場合を示している。δ=3W/4およびδ=Wは、隣接するシリンドリカルレンズに対応する画像表示面の点から出る光である。
図36より以下の事が分かる。画像表示面のレンズ中心(δ=0)から出る光は、その殆どは角度β=0の略平行光としてシリンドリカルレンズから出射され、周辺部の光は若干の集束光になる。この程度の集束光はレンチキュラー効果を乱す事にはならない。レンズ中心線から距離W/4にある画像表示面の点(δ=W/4)から出る光は、レンズ面の範囲(−0.75から+0.5)に入射する場合は角度β=0.19ラジアンを持つ略平行光としてシリンドリカルレンズから出射され、レンズ面の範囲(+0.5から+0.75)に入射する場合は非平行光となる。また、互いに隣接するシリンドリカルレンズの境界に対応する画像表示面の点(δ=W/2)から出る光は、レンズ面の範囲(−0.75から+0.3)に入射する場合は角度β=0.37ラジアンを持つ略平行光としてシリンドリカルレンズから出射され、レンズ面の範囲(+0.3から+0.6)に入射する場合は非平行光となる。境界点(δ=W/2)からレンズ面の範囲(+0.6以上)に入射する場合は全反射によりシリンドリカルレンズから出射されない。図35と図36を比較すれば、多くの光は比較的に理想に近いが、理想から外れる光もある。この理想から外れた光線の画像への影響を考慮しなければならない。
品質の高い立体画像を認識するには、レンチキュラーレンズを一つの方向から見た場合に、画像面の一点近傍の画像のみが見える事が重要である。多くの点からの光が混入して見えれば、すなわちクロストークが大きければ、複数の画像が混ざり合い画質が劣化する。図37を用いて、レンチキュラーレンズを角度0.19ラジアンの方向から見る場合を説明する。図37において、図34と同じ構成要素には同じ符号を付け説明を省略する。3404は角度0.19ラジアンの方向に有る眼である。図37では、眼3404をレンチキュラーレンズの近くに有る様に描いているが、実際は矢印の方向の遠くに有る。図36から分かる様に、画像表示面の点(δ=W/4)から出た光の多くが出射角0.19ラジアンを持つ略平行光となる。それらは図37の光線3405(実線)と光線3406(実線)に囲まれた領域の光であり、この略平行光が眼3404から見える事になる。画像表示面の点(δ=W/4)から出た光線3407(波線)の様な光は出射角が0.19ラジアンより大きく、眼3404から見えない。
次に、図38を用いて、レンチキュラーレンズを角度0.37ラジアンの方向から見る場合を説明する。図38において、図34および図37と同じ構成要素には同じ符号を付け説明を省略する。眼3404は角度0.37ラジアン(矢印の方向)の遠くに有る。図36から分かる様に、画像表示面の点(δ=W/2)から出た光の多くが出射角0.37ラジアンを持つ略平行光となる。それらは図38の光線3408(実線)と光線3409(実線)に囲まれた領域の光であり、この略平行光が眼3404から見える事になる。一方、画像表示面の他の点からの光の一部も出射角0.37ラジアンを持つ。例えば、光線3410(波線)はδ=W/4の点から出て出射角0.37ラジアンを持って出射される。この光線3410は、光線3408と光線3409に囲まれた領域に比べれば非常に狭い範囲で生じ光量は小さい。すなわち、レンチキュラーレンズを角度0.37ラジアンの方向から見た場合は、殆どδ=W/2の点近傍の画像のみを見る事になる。
図36において、横軸(レンズ面への入射位置X)に対して出射角度βの変化が大きい場合は、すなわち、出射角度を表す曲線の勾配が大きい場合は、図37の光線3407(波線)および図38の光線3410(波線)の様に、ある特定の出射角度から見た場合は光量が小さく、画質の劣化には問題にならない。
一つのシリンドリカルレンズに対応する画像表示面には、多数の視点からの画像が表示されている。それらの多視点画像のうち、隣り合う画像は図30の隣り合うカメラにより撮像した画像であり、互いに相関が強く、少し混じり合っても画質の劣化には大きな問題にはならない。しかし、隣接するシリンドリカルレンズの境界付近の画像は、例えば図30のカメラ3002と3006により撮像した画像であり、相関は低く、それらが混じり合うと画質の劣化になる。
従って、隣接するシリンドリカルレンズの境界点(δ=W/2)から出てシリンドリカルレンズから出射する光のうち、比較的高い強度を持ち(出射角度を表す曲線の勾配が小さい)、かつ、最も小さい出射角度が立体画像の視野角を決定する事になる。図36の場合の視野角は±0.37ラジアン(±21度)となる。この視野角が大きい程、少しくらい頭の位置を移動しても良好な立体画像を鑑賞でき安定な立体画像を得る事ができる。
図36に示される様に、隣接するシリンドリカルレンズに対応する画像表示面から出る光(δ>W/2)も、その多くは略平行光になるが、画像表示面の点がレンズ中心線より離れるに従って非平行光となる割合が多くなる。これらの隣接するシリンドリカルレンズに対応する画像面から出る光は視野角の外であり、視野角内の立体画像には影響しない。しかし、視野角の外でも視野角内と同様に立体画像を鑑賞できる事を表し、これをサイドローブと言う。
図34では球面レンズを用いて説明したが、より画質を改善するために楕円レンズが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。図34の場合では、画像表示面3402からシリンドリカルレンズ3401の頂部までの距離がTであるから、楕円レンズは(数14)で表される。特許文献1では(数15)の条件の楕円レンズを提案している。ここで、Rはレンズ中心近傍の曲率半径、nはレンズ媒質の屈折率である。レンズ媒質はガラスか樹脂であり、一般にそれらの屈折率は1.4より大きい。従って、(数15)によりkは0.5より大きい。
(数14) Y=T−X/〔R+(R−kX1/2
(数15) k=1−(1/n)
以上の様に、レンンチキュラーレンズを用いて立体画像を認識できる。しかしながら、レンチキュラーレンズを通して平面画像を見れば、見る方向に相当する平面画像の一部のみを見る事になり、解像度が劣化する。特に、小さい文字は判読できなくなる場合がある。そこで、平面画像と立体画像を切り替える事ができる画像表示装置が提案されている(例えば、特許文献2および特許文献3を参照)。
図39は、特許文献2に記載の画像表示装置の断面図である。図39において、3901は片凸シリンドリカルレンズのアレイ、3902は画像表示部、3903は画像表示部を保護する透明パネルである。片凸シリンドリカルレンズのアレイ3901は電気的に屈折率が変化する物質から成る。片凸シリンドリカルレンズ3901の屈折率が高い場合は、画像表示部3902に多視点画像を表示し、片凸シリンドリカルレンズのアレイはレンチキュラーレンズとして働き立体画像を認識できる。片凸シリンドリカルレンズ3901の屈折率が低く、周囲の媒質と同じ程度の場合は、画像表示部3902に平面画像を表示し、片凸シリンドリカルレンズのアレイは単なる透明板として働き平面画像を認識できる。電気的に屈折率が変化する物質として液晶を用いる事ができる。
図40は、特許文献3に記載の画像表示装置の断面図である。図40において、4001は両凸シリンドリカルレンズのアレイ、4002は画像表示部、4003は画像表示部を保護する透明パネルである。両凸シリンドリカルレンズのアレイ4001は電気的に屈折率が変化する物質、あるいは光の偏光に対して異方性を持つ物質から成る。例えば、電気的に屈折率の変化する物質を用いれば、両凸シリンドリカルレンズ4001の屈折率が高い場合は、画像表示部4002に多視点画像を表示し、両凸シリンドリカルレンズのアレイはレンチキュラーレンズとして働き立体画像を認識できる。また、両凸シリンドリカルレンズ4001の屈折率が低く、周囲の媒質と同じ程度の場合は、画像表示部4002に平面画像を表示し、両凸シリンドリカルレンズのアレイは単なる透明板として働き平面画像を認識できる。電気的に屈折率が変化する物質として液晶を用いる事ができる。
特開平8−286148号公報 特表2000−503424号公報 特開2006−276466号公報
特許文献2では、片凸シリンドリカルレンズを用いるので、屈折角が小さく、視野角も小さい。特許文献3では、両凸シリンドリカルレンズを用いるので、屈折角が大きくなる。特許文献3では、両凸シリンドリカルレンズとして球面レンズあるいは楕円レンズを用いている。特許文献3の図9に示される様に、迷光領域が10%以下にできる視野角は±22.5度である。この視野角は図36のレンチキュラーレンズの視野角0.37ラジアン(±21度)と同程度である。また、特許文献3の図10に示される様に、クロストークが2画素以下にできる視野角は±15度である。
より安定な立体画像には、迷光やクロストークが許容できる程に小さく、かつ、より広い視野角が望まれる。また、レンズ形状としては楕円、放物線、双曲線などの非球面が考えられるが、それらの非球面形状をできるだけ特定できれば設計が容易になる。
前記従来の課題を解決するために、本発明の画像表示物は、画像表示面を有し、片面に第1凹レンズのアレイを形成した第1パネルを有し、片面に第2凹レンズのアレイを形成した第2パネルを有し、前記第1および第2の凹レンズを互いに対向して配置し、前記第1凹レンズおよび前記第2凹レンズの間に前記第1パネルおよび第2パネルと屈折率が異なる物質を設け、前記第1凹レンズ形状が次式で近似でき、
T+X/〔R+(R−kX1/2
かつ、kが −0.5<k<0.5 の値を有する事を特徴とする。この事により立体画像の視野角を拡大できる。
更に、前記kが 0.16<k<0.5 あるいは −0.5<k<−0.16 の値を有する事が好ましい。この事により両凸シリンドリカルレンズの厚みを薄くして低コスト化できる。
あるいは、本発明の画像表示物は、画像表示面を有し、片面に第1凹レンズのアレイを形成した第1パネルを有し、片面に第2凹レンズのアレイを形成した第2パネルを有し、前記第1および第2の凹レンズを互いに対向して配置し、前記第1凹レンズおよび前記第2凹レンズの間に前記第1パネルおよび第2パネルと屈折率が異なる物質を設け、前記第1凹レンズ形状が次式で近似でき、
T−〔1/{12R(ρW)}〕・X+〔1/(2R)〕・X
かつ、ρが 0.2<ρ<0.7 の値を有する事を特徴とする。この事により立体画像の視野角を拡大でき、また、両凸シリンドリカルレンズの厚みを薄くして低コスト化できる。
また、本発明の画像表示物は、前記画像表示面から前記第1凹レンズの底部までの距離をT、前記第1凹レンズのレンズ中心線近傍の曲率半径をR、前記第1パネルの屈折率をn1、前記第1凹レンズおよび前記第2凹レンズの間の物質の屈折率をn2、ε=n2/n1とし、前記第1凹レンズの底部および前記第2凹レンズの頂部の間隔Dは、近似的に、
D=R〔ε/(ε−1)〕〔R−2(ε−1)T〕/〔R−(ε−1)T〕
の値を有する事を特徴とする。この事により立体画像の視野角を拡大でき、また、画像表示物の設計を容易にする。
あるいは、本発明の画像表示物は、前記第1凹レンズのレンズ中心線近傍の曲率半径をR、前記第1パネルの屈折率をn1、前記第1凹レンズおよび前記第2凹レンズの間の物質の屈折率をn2、前記第1凹レンズの底部および前記第2凹レンズの頂部の間隔をD、ε=n2/n1とし、前記画像表示面から前記第1凹レンズの底部までの距離が、
D=R〔ε/(ε−1)〕〔R−2(ε−1)T〕/〔R−(ε−1)T〕
を満足するTより大きい値を有する事事を特徴とする。この事により出射光の平行度を向上できる。
また、本発明の画像表示物は、互いに隣接する前記第1凹レンズの境界に対応する画像表示面には画像を表示しない事が好ましい。この事により立体画像の視野角を拡大できる。
また、本発明の画像表示物は、前記第2パネルの前記第2凹レンズと反対側の平面に反射防止機能を設ける事が好ましい。この事により立体標示物を見やすくできる。
また、本発明の画像表示物は、立体画像と平面画像を切り換える部分と、常に平面画像を表示する部分を有する事を特徴とする。この事により立体画像を鑑賞する場合も小さい字を表示できる。
本発明によれば、解像度の高い平面画像と、視野角の広い立体画像を安定に切り替える事ができる画像表示装置を提供できる。また、視野角が広く両面が平滑な立体画像印刷物を提供できる。
本発明の画像表示装置の断面図。 本発明の画像印刷物の断面図。 本発明の画像表示装置における、立体画像表示の原理を解析的に説明する図。 迷光を示す図。 本発明の画像表示装置における、上下のレンズ境界が接する場合を示す図。 本発明の実施形態1における、楕円レンズ形状に対するパネル構造の係数を示す図。 本発明の実施形態1における、楕円レンズ形状に対する視野角を示す図。 本発明の実施形態1における、両凸楕円レンズの屈折率が1.62の場合に対する視野角のシミュレーション結果。 本発明の実施形態1における、両凸楕円レンズの屈折率が1.7の場合に対する視野角のシミュレーション結果。 本発明の実施形態2における、双曲線レンズ形状に対するパネル構造の係数を示す図。 本発明の実施形態2における、双曲線レンズ形状に対する視野角を示す図。 本発明の実施形態2における、両凸双曲線レンズの屈折率が1.62の場合に対する視野角のシミュレーション結果。 本発明の実施形態2における、両凸双曲線レンズの屈折率が1.62の場合に対する、画像表示面の点(δ=W/2)から出る光の説明図。 本発明の実施形態2における、両凸双曲線レンズの屈折率が1.7の場合に対する視野角のシミュレーション結果。 本発明の実施形態3における、4次偶感数レンズ形状に対するパネル構造の係数を示す図。 本発明の実施形態3における、4次偶感数レンズ形状に対する視野角を示す図。 本発明の実施形態3における、両凸4次偶感数レンズの屈折率が1.7の場合に対する視野角のシミュレーション結果。 本発明の実施形態4における、両凸双曲線レンズの屈折率が1.62の場合に対する視野角のシミュレーション結果。 偏光方向が液晶分子の長軸に平行な場合の液晶特性の説明図。 偏光方向が液晶分子の長軸に垂直な場合の液晶特性の説明図。 本発明の実施形態5における、平面画像と立体画像の切り替えの説明図。 本発明の実施形態6における、具体的な例を示す画像表示装置の断面図。 本発明の実施形態6における、具体的な例を示す画素の配列図。 本発明の実施形態7におけるシミュレーション結果。 本発明の実施形態7における画像表示装置の断面図。 本発明の実施形態8における、画像表示装置の断面図。 本発明の実施形態9における、常に平面画像を表示する部分を有する画像表示装置の構成図。 レンチキュラーレンズの斜視図。 レンチキュラーレンズを用いた画像表示装置の断面図。 多視点画像の撮像方法を示す図。 多視点画像の作成方法を示す図。 レンチキュラーレンズを用いた、左右の眼の位置に対する立体視の原理図。 レンチキュラーレンズを用いた、変化した左右の眼の位置に対する立体視の原理図。 球面レンチキュラーレンズの解析的説明図。 理想的な出射光の角度を示す図。 球面レンチキュラーレンズのシミュレーション結果。 球面レンチキュラーレンズを用いた場合の、画像面の点(δ=W/4)から出る光線の説明図。 球面レンチキュラーレンズを用いた場合の、画像面の点(δ=W/2)から出る光線の説明図。 従来の片凸レンズを用いた平面画像と立体画像を切り替える事ができる画像表示装置の断面図。 従来の両凸レンズを用いた平面画像と立体画像を切り替える事ができる画像表示装置の断面図。
101 第一パネル
102 第二パネル
103 両凸シリンドリカルレンズ
104 画像表示部
105 透明パネル
201 第一パネル
202 第二パネル
203 両凸シリンドリカルレンズ
204 画像表示部
301 第一パネル
302 第一シリンドリカルレンズ面
303 第二パネル
304 第二シリンドリカルレンズ面
305 両凸シリンドリカルレンズ
306 画像表示部
307 レンズ中心線
308 仮想面
401 立体画像表示に望ましい光線
402 立体画像表示に望ましい光線
403 迷光
2500 画像
2600 第二パネルの表面
2701 画像表示装置
2702 立体画像と平面画像を切り替える表示部
2703 平面画像を表示する表示面
2801 シリンドリカルレンズ
2901 レンチキュラーレンズ
2902 画像表示部
2903 透明パネル
3401 シリンドリカルレンズ
3402 画像面
3403 レンズ中心線
3901 片凸レンズアレイ
3902 画像表示部
3903 透明パネル
4001 両凸レンズアレイ
4002 画像表示部
4003 透明パネル
以下、本発明の概要について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の画像表示装置の断面図である。図1において、101は片面に凹シリンドリカルレンズのアレイを設けた第一パネル、102は片面に凹シリンドリカルレンズのアレイを設けた第二パネルである。101の凹シリンドリカルレンズと102の凹シリンドリカルレンズは互いに対向して配置される。103は第一パネル101および第二パネル102の間に設けられた両凸シリンドリカルレンズのアレイである。104は画像表示部、105は画像表示部を保護する透明パネルである。パネル101と透明パネル103が一般のガラスや樹脂から成る場合は、それらの屈折率は同程度で、第一パネル101と透明パネル103は光学的に一体に扱う。
図1において平面画像と立体画像を切り替えるには、両凸シリンドリカルレンズのアレイ103の物質の屈折率が電気的に変化するか、あるいは、両凸シリンドリカルレンズのアレイ103の物質が光の偏光方向に対して屈折率が異なる異方性を示す。その様な物質として液晶が考えられる。液晶は光の偏光方向と液晶分子の配列方向により屈折率が変わる。一例として、20度から40度の周囲温度で可視波長に対しては、屈折率が約1.5から約1.62に変化する。両凸シリンドリカルレンズアレイの物質の屈折率が大きい状態では立体画像を表示し、その屈折率が小さい状態では平面画像を表示する。両凸シリンドリカルレンズアレイの物質の小さい屈折率は、第一パネル101および第二パネル102の物質の屈折率と同程度に選択できる。図1は従来例の図40と似ているが、本発明の画像表示装置では立体画像の視野角を広くするために、レンズ形状、画像表示面と両凸シリンドリカルレンズとの間隔、両凸シリンドリカルレンズの厚さなどを最適化する。
図2は本発明の画像印刷物の断面図である。図2において、201は片面に凹シリンドリカルレンズのアレイを設けた第一パネル(またはシート)であり、202は片面に凹シリンドリカルレンズのアレイを設けた第二パネル(またはシート)である。201の凹シリンドリカルレンズと202の凹シリンドリカルレンズは互いに対向して配置される。203は第一パネル201および第二パネル202の間に設けられた両凸シリンドリカルレンズのアレイである。204は画像印刷部である。
図2の様な印刷物では立体画像と平面画像を切り替える必要はなく、常に立体画像を表示し、両凸シリンドリカルレンズアレイの物質の屈折率を、第一パネル201および第二パネル202の物質の屈折率より大きくする。その様な高屈折率の物質として、一般樹脂に酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛などの誘電体微粒子を混ぜたナノコンポジット樹脂が考えられ、屈折率が1.7程度の樹脂も合成できる。本発明の画像印刷物では立体画像の視野角を広くするために、レンズ形状、画像表示面と両凸シリンドリカルレンズとの間隔、両凸シリンドリカルレンズの厚さなどを最適化する。
視野角を拡大する第1の方法は、両凸シリンドリカルレンズのアレイ103あるいは203の屈折率を大きくする事である。しかし、液晶の屈折率の変化には限界がある。電気的に屈折率の変化がより大きい物質の開発が待たれる。また、ナノコンポジット樹脂の屈折率もやはり限界がある。
視野角を拡大する第2の方法は、シリンドリカルレンズの幅を大きくする事である。特許文献1および特許文献3で用いられる球面レンズや楕円レンズでは、シリンドリカルレンズの幅を大きくするとレンズ周辺の勾配が大きくなり、レンズ表面で屈折した光線の角度が大きく変化し、出射光の平行度が劣化する。楕円レンズの形状をより扁平にしてシリンドリカルレンズ幅を拡大できるが、扁平度にも限界がある。レンズ形状の改善や最適化が望まれる。
視野角を拡大するためにどの様なレンズ形状を用いるか、図3を用いて解析方法を説明する。この解析には、図34と同様の光線追跡方法を用いる。図3において、301は片面にシリンドリカルレンズ面302を形成した第一パネル、303は片面にシリンドリカルレンズ面304を形成した第2パネルである。302と304の間に両凸シリンドリカルレンズのアレイ305が形成される。306は画像表示面、307はシリンドリカルレンズのレンズ中心線である。図3では、図1のパネル101と透明パネル103を光学的に一体に扱う。画像表示面306からシリンドリカルレンズ面302の底部までの距離をT、両凸シリンドリカルレンズ305の最大厚さ(レンズ面302の底部とレンズ面304の頂部の間隔)をD、シリンドリカルレンズのレンズ中心線近傍の曲率半径をR、1つのシリンドリカルレンズの幅をWとする。また、第一パネル301の屈折率は第二パネル303の屈折率と同程度でn1とし、両凸シリンドリカルレンズのアレイ305の屈折率をn2とする。
レンズ中心線307から距離δにある画像表示面306の点から出た光がシリンドリカルレンズ面302に入射する点をP1、その光がシリンドリカルレンズ面304に入射する点をP2とする。その後、第二パネル303の観察側表面から出射される。シリンドリカルレンズ面302の形状をF(X)と表し、対向するシリンドリカルレンズ面304の形状をG(X)と表す。
図3の308は仮想面である。本発明の発明者による先行出願(国際公開特許WO2008−114813)では、上方のシリンドリカルレンズが図3とは逆向きの構成を考察し、図3の仮想面308に相当する面でレンズ媒質の屈折率が異なる場合もシミュレーションしている。本発明では仮想面の上下で媒質が同じであり、仮想面上の位置座標(Q)は意味を持たないが、本発明においても、その先行出願と同じシミュレーション手法を用いた。従って、後述するシミュレーションにおいて、画像表示面306から出た光が仮想面308に入射する位置座標(Q)を光の進行方向を表す手段に用いる。
画像表示面の点(レンズ中心線307から距離δ)から仮想面308の位置座標Qの点(レンズ中心線307から距離Q)に向かう光線の角度θは(数16)で求められる。この光線は仮想面で方向を変えずに点P1(レンズ中心線307から距離X1)に入射する。点P1のX座標(X1)は方程式(数17)を解いて求められる。点P1におけるレンズ面の勾配は関数F(X)の微分係数であり(数18)で求められる。レンズ面F(X)への入射角αは(数19)で求められ、屈折の法則より出射角βは(数20)で求められる。点P1から点P2に向かう光線は(数21)で表され、点P2のX座標(X2)は方程式(数22)を解いて求められる。点P2におけるレンズ面の勾配は関数G(X)の微分係数であり(数23)で求められる。レンズ面G(X)への入射角φは(数24)で求められ、屈折の法則より出射角ψは(数25)で求められる。パネル303の観察側表面への入射角ζは(数26)で求められ、屈折の法則よりパネル303からの出射角νは(数27)で求められる。ここで、点P2におけるG(X)の微分係数は、Xが正の値ならば負になる(代数的角度が負、τ<0)。幾何学的角度を正の値で示すため、図3では点P2における接線の傾きを(−τ)と表している。
(数16) tanθ=(δ−Q)/T
(数17) F(X)・tanθ=(δ−X)
(数18) tanκ=dF(X)/dX (X=X1)
(数19) α=κ−θ
(数20) n2・sinβ=n1・sinα
(数21) Y−F(X1)=−(X−X1)・cot(κ−β)
(数22) G(X)−F(X1)=−(X−X1)・cot(κ−β)
(数23) tan(−τ)=−dG(X)/dX (X=X2)
(数24) φ=(−τ)+(κ−β)
(数25) n2・sinφ=n1・sinψ
(数26) ζ=ψ−(−τ)
(数27) sinν=n1・sinζ
画像表示面の点(レンズ中心線307から距離δ)と、仮想面上の位置座標Qが与えられれば、(数16)ないし(数27)より、順にθ、X1、κ、α、β、X2、τ、φ、ψ、ζ、νが求まりパネル303からの出射光の方向が求められる。
先ず、角度が小さい近軸近似を考える。レンズ形状を表す関数F(X)およびG(X)は(数28)および(数29)で近似される。また、レンズ中心線307近傍では、レンズ形状は球面に良く近似され、曲率は(1/R)であり、勾配を表す微分係数〔dF(X)/dX〕および〔dG(X)/dX〕は(数30)および(数31)で表される。
(数28) F(X)=T
(数29) G(X)=T+D
(数30) dF(X)/dX=X/R
(数31) dG(X)/dX=−X/R
これらを用いて、近軸近似では(数16)ないし(数27)は各々(数32)ないし(数42)の様に近似される。近軸近似では X1=Q であり、(数16)と(数17)は同じく(数32)で近似される。
(数32) θ=(δ−X1)/T
(数33) κ=X1/R
(数34) α=κ−θ
(数35) n2・β=n1・α
(数36) Y−T=−(X−X1)/(κ−β)
(数37) (T+D)−T=−(X2−X1)/(κ−β)
(数38) τ=−X2/R
(数39) φ=(−τ)+(κ−β)
(数40) n2・φ=n1・ψ
(数41) ζ=ψ−(−τ)
(数42) ν=n1・ζ
レンチキュラーレンズ効果、即ち、画像表示面の点(レンズ中心線307から距離δ)から出る光が出射角一定の略平行光となる条件は、νがθに依存しない事である。少なくとも、近軸近似ではレンチキュラー効果を良く満たす必要がある。その場合の両凸シリンドリカルレンズ305の最大厚み(レンズ面302の底部とレンズ面304の頂部の間隔)Dは(数43)および(数44)で与えられる。ここで、ε=n2/n1である。最大厚みDはn1、n2、およびTにより決定される。
(数43) D=〔ε/(ε−1)〕RΔ
(数44) Δ=〔R−2(ε−1)T〕/〔R−(ε−1)T〕
ここで、図1ないし図3の両凸シリンドリカルレンズについて、望ましい形状の概要を説明する。図1の両凸シリンドリカルレンズのアレイ103の物質は、電気的に屈折率が変化するか、あるいは、光の偏光方向に対して屈折率が異なる異方性を示す。この様な物質として液晶が考えられるが、低コスト化には両凸シリンドリカルレンズ103の最大厚さ(図3のD)が薄い方が良い。電気的に屈折率を変化させる場合は、印加電圧を小さくできるので薄い方がより望ましい。図2の両凸シリンドリカルレンズのアレイ203の物質は、高屈折率のナノコンポジット樹脂などである。ナノコンポジット樹脂は高価であり、低コスト化には両凸シリンドリカルレンズ203の最大厚さ(図3のD)は薄い方が良い。
図4を用いて、誤った画素からの迷光について説明する。図4において、図3と同じ構成要素には同じ符号を付け説明を省略する。401および402は立体画像を鑑賞するために望ましい光線であり、注目しているシリンドリカルレンズに対応する画像面から出た光が、注目している上下のシリンドリカルレンズ面で屈折して出射される。また、403は迷光であり、隣接するシリンドリカルレンズに対応する画像面から出た光が、隣接する下方のシリンドリカルレンズ面で屈折して、注目する上方のシリンドリカルレンズ面で屈折して出射される。この迷光403は望ましい光線401および402と出射方向が似ていて、画質を劣化させる。下方のシリンドリカルレンズと上方のシリンドリカルレンズが、それらの境界部で間隔が広いと一般に迷光が多くなる。従って、上下のシリンドリカルレンズがそれらの境界部において、できる限り接触する事が望ましい。
図5は、下方シリンドリカルレンズと上方シリンドリカルレンズが、それらの境界部で接する場合を示す。図5では迷光は生じない。
(実施形態1)
まず、楕円レンズを検討する。一般に、レンズ形状F(X)およびG(X)は(数45)および(数46)で表され、楕円の場合は k>0 である。これらの式は、前述の(数17)および(数22)を解くには(数47)および(数48)の様に表現する方が便利である。ここで m=1/k である。また、上下のシリンドリカルレンズ面を表す関数が両凸レンズ形状を形成するには(数49)の条件が必要であり、この条件は(数50)の様に表される。
(数45) F(X)=T+X/〔R+(R−kX1/2
(数46) G(X)=T+D−X/〔R+(R−kX1/2
(数47) F(X)=T+(mR)−〔(mR)−m・X1/2
(数48) G(X)=T+D−(mR)+〔(mR)−m・X1/2
(数49) G(W/2)>F(W/2)
(数50) D>2mR−2〔(mR)−m・(W/2)1/2
平面画像と立体画像を切り替える事ができる画像表示装置では、例えば、第一パネルおよび第二パネルの屈折率を1.5として、それらの間の両凸シリンドリカルレンズアレイの屈折率は電気的に変化するか、あるいは光の偏波方向によって異なる異方性を示す。その様な物質として液晶分子が考えられる。小さい方の屈折率は周囲の媒体と同程度の1.5であり、大きい方の屈折率は1.62である液晶分子を選択する事ができる。また、立体画像印刷物では、平面画像と立体画像を切り替える必要はなく、両凸シリンドリカルレンズアレイの物質として高屈折率樹脂を用いる。その様な高屈折率樹脂として、紫外線硬化樹脂に酸化チタン、酸化ジルコニウム、あるいは酸化亜鉛などの誘電体微粒子を混ぜたナノコンポジット樹脂が考えられる。屈折率が1.7の樹脂を合成する事が可能である。
各々のm(=1/k)の値に対して楕円形状が決まる。本実施形態1では、楕円の画像表示面に平行な軸の長さの75%をシリンドリカルレンズ幅Wとする。(数43)および(数44)において、一般に画像表示面から下方シリンドリカルレンズ面の底部までの距離Tを大きくすれば、両凸シリンドリカルレンズの最大厚さ(下方シリンドリカルレンズ面の底部と上方シリンドリカルレンズ面の頂部の間隔)Dは小さくなる。前述した様に、液晶もナノコンポジット樹脂も高価であり、Dは小さい方がコスト低下になる。また,Dが小さい方が前述した迷光を少なくする事ができる。図5の様に、シリンドリカルレンズの境界で上下のレンズ面が接触する場合にDは最も小さくなり、その時のTを求める事ができる。この場合は迷光が無くなる。
図6に、m(=1/k)を変化させた場合のW、D、T1、およびT2の値を示す。これらの値は条件(数43)、(数44)および(数50)を満足する。ここではR=1として規格化し、Wは楕円の画像表示面に平行な軸の長さの75%の値、Tはシリンドリカルレンズの境界で上下のレンズ面が接触する場合の値である。また、T1は両凸シリンドリカルレンズの屈折率が1.62の場合で、T2はその屈折率が1.7の場合である。
図7は、m(=1/k)を変化させた場合の視野角(ラジアン)を示す。視野角を求めるには(数16)ないし(数27)を用いてシミュレーションする。図3において、n1=1.5、R=1とし、各々のmの値に対して図6で求めたW、D、T1、およびT2を用いる。(数17)および(数22)は(数47)および(数48)を用いてXの2次方程式になり代数的に解を求める事ができる。図7では、両凸シリンドリカルレンズの屈折率が1.62の場合と1.7の場合を示している。
図7より分かる様に、m(=1/k)の値が2より小さい範囲では視野角が著しく小さくなる。従って、(数47)および(数48)で表される楕円において(数51)を満足する事が望ましい。あるいは、(数45)および(数46)で表される楕円において(数52)を満足する事が望ましい。
(数51) m>2
(数52) k<0.5
図6および図7では、R=1として規格化した場合のシミュレーション結果を示している。実際の設計ではシリンドリカルレンズの幅Wを基準にする事が多い。例えば、シリンドリカルレンズが1インチ当たりに60本(60lpi)ではW=423μmであり、1インチ当たり100本(100lpi)ではW=254μmである。これらのWの値に対してR、T、Dなどの値を決める。前述した様に、Dの値は低コスト化のために小さい方が良く、できればWと同程度より小さい方が良い。そのためには、図6よりmの値は6より小さい事が望ましく、その条件を考慮すると(数53)および(数54)を満足する事が望ましい。
(数53) 2<m<6
(数54) 0.16<k<0.5
次に、n2=1.62の場合の代表的なm=4(k=0.25)に対する出射角度のシミュレーション結果を図8に示す。図6より、T=5.6、W=3、D=2.7である。横軸は画像表示面の点から出た光が仮想面308に入射する位置座標(Q)、縦軸は第二パネル303から出射する角度(ν)である。画像表示面の点(レンズ中心線307から距離δ)として、0、W/4、W/2、3W/4、Wの5つの場合を示している。δ=3W/4およびδ=Wは、隣接するシリンドリカルレンズに対応する画像表示面の点からの光である。
図8により以下の事が分かる。画像表示面の各点からシリンドリカルレンズ面302に向かう光束は、その光束の各々の中央部分の光は第2パネルから略平行光となって出射されるが、各々の光束の周辺部分の光は非平行光となる。隣接するシリンドリカルレンズに対応する画像面の点(δ>W/2)からの光束も、各々の中央部分の光は略平行光になるが、各々の周辺部分の光は非平行光となる。これらの非平行光は、横軸(仮想面への入射位置Q)に対して出射角度νの変化が大きく、ある特定の出射角度から見た場合の光量は小さい。すなわち、ある一つの方向から見れば、これらの非平行光の強度は小さく、殆ど平行光を見る事になる。視野角は±0.33ラジアン(±19度)である。
n2=1.7の場合の代表的なm=4(k=0.25)に対する出射角度のシミュレーション結果を図9に示す。図6より、T=3、W=3、D=2.7である。横軸は画像表示面の点から出る光が仮想面308に入射する位置座標(Q)、縦軸は第二パネル303から出射する角度(ν)である。画像表示面の点(レンズ中心線307から距離δ)として、0、W/4、W/2、3W/4、Wの5つの場合を示している。δ=3W/4およびδ=Wは、隣接するシリンドリカルレンズに対応する画像表示面の点からの光である。図9は図8と同じ傾向を示すが、屈折率が大きいので出射角度も大きくなる。視野角は±0.50ラジアン(±29度)である。
(実施形態2)
次に、双曲線レンズを検討する。一般に、レンズ形状F(X)およびG(X)は(数55)および(数56)で表され、双曲線の場合は k<0 である。これらの式は、前述の(数17)および(数22)を解くには(数57)および(数58)の様に表現する方が便利である。ここで m=−1/k である。また、上下のシリンドリカルレンズ面を表す関数が両凸レンズ形状を形成するには(数59)の条件が必要であり、この条件は(数60)の様に表される。
(数55) F(X)=T+X/〔R+(R−kX1/2
(数56) G(X)=T+D−X/〔R+(R−kX1/2
(数57) F(X)=T−(mR)+〔(mR)+m・X1/2
(数58) G(X)=T+D+(mR)−〔(mR)+m・X1/2
(数59) G(W/2)>F(W/2)
(数60) D>2〔(mR)−m・(W/2)1/2−2mR
平面画像と立体画像を切り替える事ができる画像表示装置では、実施形態1と同様に、第一パネルおよび第二パネルの屈折率を1.5として、それらの間の両凸シリンドリカルレンズアレイを液晶分子で充填する。小さい方の屈折率は周囲の媒体と同程度の1.5であり、大きい方の屈折率は1.62である液晶分子を選択する事ができる。また、立体画像印刷物では、平面画像と立体画像を切り替える必要はなく、両凸シリンドリカルレンズアレイをナノコンポジット樹脂で充填する。屈折率が1.7の樹脂を合成する事が可能である。
各々のm(=−1/k)の値に対して双曲線形状が決まる。双曲線レンズでは、レンズ周辺の勾配が楕円レンズより緩やかであり、ジリンドリカルレンズ幅Wを大きくできる。両凸シリンドリカルレンズの屈折率が1.62の場合は W=5 を考察する。しかし、両凸シリンドリカルレンズの屈折率が余り大きければ屈折角も大きくなり過ぎる。屈折率が1.7の場合は W=4 を考察する。(数43)および(数44)において、一般に画像表示面から下方シリンドリカルレンズ面の底部までの距離Tを大きくすれば、両凸シリンドリカルレンズの最大厚さ(下方シリンドリカルレンズ面の底部と上方シリンドリカルレンズ面の頂部の間隔)Dは小さくなる。前述した様に、液晶もナノコンポジット樹脂も高価であり、Dは小さい方がコスト低下になる。また,Dが小さい方が前述した迷光を少なくする事ができる。図5の様に、シリンドリカルレンズの境界で上下のシリンドリカルレンズ面が接触する場合にDは最も小さくなり、その時のTを求める事ができる。この場合は迷光が無くなる。
図10に、m(=−1/k)を変化させた場合のW、D、T1、およびT2の値を示す。これらの値は条件(数43)、(数44)および(数60)を満足する。ここではR=1として規格化し、Tはシリンドリカルレンズの境界で上下のレンズ面が接触する場合の値である。また、T1は両凸シリンドリカルレンズの屈折率が1.62の場合で、T2はその屈折率が1.7の場合である。
図11は、m(=−1/k)を変化させた場合の視野角(ラジアン)を示す。視野角を求めるには(数16)ないし(数27)を用いてシミュレーションする。図3において、n1=1.5、R=1とし、各々のmの値に対して図10で求めたW、D、T1、およびT2を用いる。(数17)および(数22)は(数57)および(数58)を用いてXの2次方程式になり代数的に解を求める事ができる。図11では、両凸シリンドリカルレンズの屈折率が1.62の場合と1.7の場合を示している。
図11より分かる様に、m(=−1/k)の値が2より小さい範囲では視野角が著しく小さくなる。従って、(数57)および(数58)で表される双曲線において(数61)を満足する事が望ましい。あるいは、(数55)および(数56)で表される双曲線において(数62)を満足する事が望ましい。
(数61) m>2
(数62) k>−0.5
図10および図11では,R=1とした場合のシミュレーションした結果を示している。実際の設計では、実施形態1と同様に、シリンドリカルレンズの幅Wを基準にする事が多く、Wの値に対してR、T、Dなどの値を決める。前述した様に、Dの値は低コスト化のために小さい方が良く、できればWと同程度より小さい方が良い。そのためには、図10よりmの値は6より小さい事が望ましく、その条件を考慮すると(数63)および(数64)を満足する事が望ましい。
(数63) 2<m<6
(数64) −0.5<k<−0.16
次に、n2=1.62の場合の代表的なm=4(k=−0.25)に対する出射角度のシミュレーション結果を図12に示す。図10より、T=4.9、W=5、D=4.8である。横軸は画像表示面の点から出た光が仮想面308に入射する位置座標(Q)、縦軸は第二パネル303から出射する角度(ν)である。画像表示面の点(レンズ中心線307から距離δ)として、0、W/4、W/2、3W/4の4つの場合を示している。δ=3W/4は隣接するシリンドリカルレンズに対応する画像表示面の点からの光である。
図12により以下の事が分かる。画像表示面のレンズ中心(δ=0)から出る光は出射角度がほぼν=0の略平行光になる。その略平行光は、横軸(Q)に対して出射角度(ν)を表す曲線が僅かに傾斜し、若干拡がり傾向を持つ。画像表示面のレンズ中心線からW/4の点(δ=W/4)から出る光は、レンズ面の左端に入射する場合は非平行光であるが、それ以外のレンズ面に入射する場合は出射角度がν=0.25近傍の略平行光になる。この略平行光を表す曲線も若干右下がりであり拡がり傾向を持つ。隣接するシリンドリカルレンズの境界(δ=W/2)から出る光も、レンズ面の左端に入射する場合は非平行光となり出射角度が急激に変化するが、それ以外のレンズ面に入射する場合は出射角度がν=0.60からν=0.46まで緩やかに変化する。その様子を図13に示す。完全な平行光ではないが、殆どの光線は観察方向に出射される。
一つのシリンドリカルレンズに対応する画像表示面には多数の視点からの画像が表示されている。それらの多視点画像のうち、隣り合う画像は互いに相関が強く、混じり合っても画質の劣化には大きな問題にはならない。しかし、隣接するシリンドリカルレンズの境界付近の画像は相関が低く、それらが混じり合うと画質の劣化になる。従って、隣接するシリンドリカルレンズの境界から出て、比較的高い強度を持ってパネルから出射する光のうち、最も小さい出射角度が視野角を決定する事になる。図12では、視野角は±0.46ラジアン(±26度)となる。レンズ形状を双曲線にする事により視野角を拡大できる事が分かる。
n2=1.7の場合の代表的なm=2(k=−0.5)に対する出射角度のシミュレーション結果を図14に示す。図10より、T=3、W=4、D=2.9である。横軸は画像表示面の点から出た光が仮想面308に入射する位置座標(Q)、縦軸は第二パネル303から出射する角度(ν)である。画像表示面の点(レンズ中心線307から距離δ)として、0、W/4、W/2、3W/4の4つの場合を示している。δ=3W/4は隣接するシリンドリカルレンズに対応する画像表示面の点からの光である。図14は図12と同じ傾向を示すが、屈折率が大きいので出射角度も大きくなる。視野角は±0.62ラジアン(±36度)である。
(実施形態3)
レンズ形状が楕円の場合は、図8および図9に示す様に、出射角度(ν)を表す曲線は入射位置(Q)に対して水平であり出射光の平行度は高い。レンズ形状が双曲線の場合は、図12および図14に示す様に、出射角度(ν)を表す曲線は入射位置(Q)に対して若干右下がりであり出射光は若干拡がる傾向を持つが、視野角を拡大できる。レンズ中心線より離れたレンズ表面では、楕円の方が双曲線より曲率半径が小さい。従って、双曲線より少し曲率半径が小さいレンズ形状では、視野角が大きく平行度も高くできると期待できる。
楕円と双曲線の中間の形状として、放物線が考えられる。一般に、レンズ形状F(X)およびG(X)は(数45)、(数46)、(数55)および(数56)で表され、放物線の場合は k=0 であり、mの値は無限大である。図6および図10より分かる様に、mの値が大きくなればWに対してDが大きくなる。
実施形態3では、レンズ形状をXの偶数乗のみから成る多項式で近似する。Xの係数は、レンズ中心線近傍の曲率半径Rを用いて 1/(2R) となる。また、X以上の係数は非常に小さいとして省略する。変曲点のX座標を ρW とすれば、この4次偶関数は(数65)および(数66)で表される。また、上下のシリンドリカルレンズ面が両凸レンズを形成するには(数67)の条件が必要であり、この条件は(数68)の様に表される。
(数65) F(X)=T−〔1/{12R(ρW)}〕・X
+〔1/(2R)〕・X
(数66) G(X)=T+D+〔1/{12R(ρW)}〕・X
−〔1/(2R)〕・X
(数67) G(W/2)>F(W/2)
(数68) D>W/(4R)−W/(96Rρ
平面画像と立体画像を切り替える事ができる画像表示装置では、実施形態1および2と同様に、第一パネルおよび第二パネルの屈折率を1.5として、それらの間の両凸シリンドリカルレンズアレイを液晶分子で充填する。小さい方の屈折率は周囲の媒体と同程度の1.5であり、大きい方の屈折率は1.62である液晶分子を選択する事ができる。また、立体画像印刷物では、平面画像と立体画像を切り替える必要はなく、両凸シリンドリカルレンズアレイをナノコンポジット樹脂で充填する。屈折率が1.7の樹脂を合成する事が可能である。
各々のρの値に対して4次偶感数形状が決まる。4次偶感数レンズでは、変曲点の位置によってはレンズ周辺の勾配が楕円レンズより緩やかであり、ジリンドリカルレンズ幅Wを大きくできる。両凸シリンドリカルレンズの屈折率が1.62の場合は W=5 を考察する。しかし、両凸シリンドリカルレンズの屈折率が余り大きければ屈折角も大きくなり過ぎる。屈折率が1.7の場合は W=4 を考察する。(数43)および(数44)において、一般に画像表示面から下方シリンドリカルレンズ面の底部までの距離Tを大きくすれば、両凸シリンドリカルレンズの最大厚さ(下方シリンドリカルレンズ面の底部と上方シリンドリカルレンズ面の頂部の間隔)Dは小さくなる。前述した様に、液晶もナノコンポジット樹脂も高価であり、Dは小さい方がコスト低下になる。また,Dが小さい方が前述した迷光を少なくする事ができる。図5の様に、シリンドリカルレンズの境界で上下のシリンドリカルレンズ面が接触する場合にDは最も小さくなり、その時のTを求める事ができる。この場合は迷光が無くなる。
図15に、ρの値を変化させた場合のW、D、T1、およびT2の値を示す。これらの値は条件(数43)、(数44)および(数68)を満足する。ここではR=1として規格化し、Tはシリンドリカルレンズの境界で上下のレンズ面が接触する場合の値である。また、T1は両凸シリンドリカルレンズの屈折率が1.62の場合で、T2はその屈折率が1.7の場合である。
図16は、ρの値を変化させた場合の視野角(ラジアン)を示す。視野角を求めるには(数16)ないし(数27)を用いてシミュレーションする。図3において、n1=1.5、R=1とし、各々のρの値に対して図15で求めたW、D、T1、およびT2を用いる。(数17)および(数22)は(数65)および(数66)を用いてXの4次方程式になり、フェラリ(Ferrari)の解法を用いて代数的に解を求める事ができる。図16では、両凸シリンドリカルレンズの屈折率が1.62の場合と1.7の場合を示している。
図15および図16では,R=1とした場合のシミュレーション結果を示している。実際の設計では、実施形態1および2と同様に、シリンドリカルレンズの幅Wを基準にする事が多く、Wの値に対してR、T、Dなどの値を決める。前述した様に、Dの値は低コスト化のために小さい方が良く、できればWと同程度より小さい方が良い。そのためには、図15よりρの値は0.7より小さい事が望ましい。すなわち、(数69)を満足する事が望ましい。
(数69) 0.2<ρ<0.7
次に、n2=1.7の場合の代表的なρ=0.45に対する出射角度のシミュレーション結果を図17に示す。図16より、T=2.9、W=4、D=3.2である。横軸は画像表示面の点から出た光が仮想面308に入射する位置座標(Q)、縦軸は第二パネル303から出射する角度(ν)である。画像表示面の点(レンズ中心線307から距離δ)として、0、W/4、W/2、3W/4の4つの場合を示している。δ=3W/4は隣接するシリンドリカルレンズに対応する画像表示面の点からの光である。
図17により以下の事が分かる。画像表示面のレンズ中心(δ=0)から出る光は出射角度がほぼν=0の略平行光になる。その略平行光を表す曲線は、実施形態2(双曲線)より水平であり平行度は高い。画像表示面のレンズ中心線からW/4の点(δ=W/4)から出る光は、レンズ面の左端に入射する場合は非平行光であるが、それ以外のレンズ面に入射する場合は出射角度がν=0.33近傍の略平行光になる。この略平行光を表す曲線も実施形態2(双曲線)より水平であり平行度が高い。
一つのシリンドリカルレンズに対応する画像表示面には多数の視点からの画像が表示されている。それらの多視点画像のうち、隣り合う画像は互いに相関が強く、混じり合っても画質の劣化には大きな問題にはならない。しかし、隣接するシリンドリカルレンズの境界付近の画像は相関が低く、それらが混じり合うと画質の劣化になる。従って、隣接するシリンドリカルレンズの境界から出て、比較的高い強度を持ってパネルから出射する光のうち、最も小さい出射角度が視野角を決定する事になる。図17では、視野角は±0.62ラジアン(±36度)となる。レンズ形状を双曲線にする事により視野角を拡大できる事が分かる。
4次偶感数で近似できるレンズ形状は、双曲線で近似できるレンズ形状より、出射光の平行度が改善される事が分かる。或る方向からパネルを観察すれば、画像表示面のより狭い範囲の画像のみを見る事になる。すなわちクロストークが小さくなる。
(実施形態4)
実施形態4では出射光の平行度を向上する他の方法を示す。双曲線レンズでは、図12および図14に示す様に、出射光が若干拡がる傾向を持つ。この事は、双曲線レンズ形状はそのままで、画像表示面と下方シリンドリカルレンズとの距離を少し大きくすれば、出射光の平行度は改善できる事を示唆する。実施形態4では、レンズ形状は(数57)および(数58)を用い、図3において、n1=1.5、n2=1.62、R=1、m=4、T=5.4、D=4.8、W=5とする。これらは(数60)は満足する。しかし、(数43)および(数44)は満足せずにTが少し大きい。(数16)ないし(数27)を用いてシミュレーションした結果を図18に示す。画像表示面のレンズ中心(δ=0)から出る光、および、レンズ中心線から距離W/4にある画像表示面の点(δ=W/4)から出る光の平行度が改善される事が分かる。或る方向からパネルを観察すれば、画像表示面のより狭い範囲の画像のみを見る事になる。すなわちクロストークが小さくなる。視野角は実施形態2より少し小さくなり、±0.44ラジアン(±25度)である。
(実施形態5)
実施形態5では、平面画像と立体画像を切り替える方法を示す。図3のシリンドリカルレンズ面302および304の間に液晶を充填する。図19および図20を用いて液晶特性を説明する。液晶分子の配列方向と光の偏光方向によって屈折率が異なる。矢印Pは光の偏光方向を表す。一般に、図19の様に偏光方法に液晶分子の長軸が平行に並んだ場合は屈折率(n2)が高く、図20の様に偏光方法に液晶分子の長軸が垂直に並んだ場合は屈折率(n1)が低い。図20では液晶分子の長軸は紙面に垂直である。
図21を用いて平面画像および立体画像の表示方法を説明する。図21において、図3と同じ構成要素には同じ符号を付け説明を省略する。液晶分子の長軸をシリンドリカルレンズの長手方向に平行に並べる。図21の液晶分子は紙面に垂直である。
立体画像表示の場合は、偏光方向が紙面に垂直な光(A)を画像表示面306から出射する。画像表示面から出る光の偏光方向を変える方法は特許文献3の図18および図19に説明されている。偏光方向がAの場合は図19の様な状態が生じ、液晶の屈折率は大きい値(n2)を持つ。液晶部分の屈折率(n2)はパネル301および303の屈折率(n1)より大きく、液晶部分がレンズの様に働きレンチキュラーレンズ効果を生じ、立体画像を観察できる
平面画像表示の場合は、偏光方向が紙面に平行な光(B)を画像表示面306から出射する。偏光方向がBの場合は図20の様な状態が生じ、液晶の屈折率は小さい値(n1)を持つ。パネル301および303の屈折率と低い方の液晶屈折率がほぼ同じに選択すれば、画像表示面306から出る光は液晶部分で屈折せずに透過し平面画像を観察できる。実施形態5では、異方性を示す材料として液晶を用いたが、光の偏光方向により屈折率が異なれば、その他の材料でも良い。
あるいは、図3のシリンドリカルレンズ面302および304の間に、電気的に屈折率が変化する電気光学効果を示す材料を充填する。液晶はこの特性も示す。画像表示面306から出る光の偏光方向は一定で、電圧により液晶分子の長軸方向の向きを制御して、両凸シリンドリカルレンズ305の屈折率を変化させる。
(実施形態6)
本発明の実施形態4のレンズ形状およびパネル構成を用いた具体的な実施例を示す。画像表示部として、縦1050画素、横1400画素を持つ液晶ディスプレイを用いる。各々の画素の大きさは1辺が80μmの正方形であり、各画素は赤(R)、緑(G)、青(B)を発光する3つの縦長の発行部が並んだ構成である。
図22に画像表示装置の断面図を示す。図22において、図3と同じ構成要素には同じ符号を付け説明を省略する。6列の画素列に1つのシリンドリカルレンズを配置する。すなわち、シリンドリカルレンズの幅Wは480μmである。実施形態4ではレンズ中心線307近傍の曲率半径をR=1として規格化した数値を示した。本実施形態ではWを基準にするのでR=96μmである。また、画像表示面306からシリンドリカルレンズ面302の底部までの厚さはT=518μm、両凸シリンドリカルレンズ305の最大厚みはD=461μmである。また、両凸シリンドリカルレンズ305を形成する液晶は屈折率が1.5と1.62の間を変化し、パネル301および303の媒質の屈折率はn=1.5である。
図23に、ディスプレイの画素構成を示す。図23において、2301は赤の発行部、2302は緑の発行部、2303は青の発行部であり、2301ないし2303の3つの発行部を一つの組として一つの画素を構成する。6列の画素列に対して一つのシリンドリカルレンズを配置する。2304はそのシリンドリカルレンズを模式的に示している。
クロストークと画素の関係を説明する。実施形態6では実施形態4の構成を持ち、一つのシリンドリカルレンズ内に6列の画素があり、視野角は±0.44ラジアン(±25度)である。従って、一つの画素当たりの出射角度は約0.15ラジアンである。図18より分かる様に、画像表示面の各々の点から出る光の出射角度の変化は0.15ラジアン以内であり、クロストークは1画素以内でありクロストークは殆どない。
(実施形態7)
画像表示面には多数の視点からの画像が表示されている。一つのシリンドリカルレンズに対応する画像表示面の隣り合う画像は互いに相関が強く、混じり合っても画質の劣化には大きな問題にはならない。しかし、隣接するシリンドリカルレンズの境界付近の画像は相関が低く、それらが混じり合うと画質の劣化になる。
立体画像表示の際に、隣接するシリンドリカルレンズの境界付近に画像を表示しなければ、相関の低い画像が混ざり合う事を防ぎ視野角を大きくする事ができる。その事を、実施形態4のレンズ形状およびパネル構造を用いて説明する。図24はn1=1.5、n2=1.62、R=1、T=5.4、W=5、D=4.8としたシミュレーション結果である。2401はレンズ中心線からδ=0.44Wの画像表示面の点から出た光を表し、2402はδ=0.56Wの画像表示面の点から出た光を表している。δ=0.56Wは隣接するシリンドリカルレンズの画像表示面の点である。これらの2点からの出射光の主要部は混ざり合わず、δ=0.44Wからの最大の出射角度は約0.49ラジアンであり、視野角は±0.49ラジアン(±28度)となる。隣接するシリンドリカルレンズの境界近傍に画像を表示する場合の視野角は、前述の様に±0.44ラジアン(±25度)であり、境界に画像を表示しない事により視野角が拡大できる事が分かる。
図25に、本発明の実施形態7における画像表示装置の断面図を示す。図25において、図3と同じ構成要素には同じ符号を付け説明を省略する。また、2500は表示された画像である。立体画像表示の場合は、両凸シリンドリカルレンズアレイ305の屈折率を大きくし、画像表示面306の88%の部分のみに画像表示し、隣接するシリンドリカルレンズの境界付近には画像を表示しない。平面画像表示の場合は、両凸シリンドリカルレンズアレイ305の屈折率を小さくし、画像表示面306の全面に画像を表示する。
(実施形態8)
一般の写真やディスプレイでは表面の光反射により画像が見えにくい場合があり、表面の反射を減少させたい。図28の様な従来のレンチキュラーレンズでは、レンズ形状が表面に現れ、反射防止機能を設ける事が困難である。本発明の実施形態1ないし7の画像表示装置や画像印刷物では、表面が平面であり反射防止が比較的容易である。図26は、本発明の実施形態8の画像表示物の断面図である。図26において、図3と同じ構成要素には同じ符号を付け説明を省略する。また、2600は画像表示装置や画像印刷物の表面である。表面2600に反射防止機能を設ける。例えば、表面2600に微小な凹凸を設けて反射光を乱反射させる。あるいは、表面2600に多層光学薄膜を形成して反射光を減少させる。
(実施形態9)
平面画像の表示の際は解像度が高く小さい文字も読めるが、立体画像の表示の際は解像度が低くなり小さい文字は判読が困難になる。しかし、外国語の立体映画では字幕などの小さい文字を表示したい。そこで、画像表示装置の一部に常に平面画像を表示する部分を設ける。その他の部分は、本発明の実施形態1ないし実施形態8の様に、立体画像と平面画像を切り換える事ができる、あるいは常に立体画像を表示する。
図27は、常に平面画像を表示する部分を画面の下部に設置した例である。図27において、2701は画像表示装置であり、2702は立体画像と平面画像を切り換える事ができる部分、あるいは常に立体画像を表示する部分である。2703は常に平面画像を表示する部分であり、字幕などを表示する。
以上に開示した実施形態1ないし実施形態9は、いずれも本発明の一例を示したに過ぎず、本発明はこれらの実施形態により制限的に解釈されない。本発明の範囲は上記の実施形態だけではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と同等の意味および範囲内のすべての変更が含まれる。
本発明の画像表示装置は、立体画像と平面画像を切り替える機能を有し、かつ、その立体画像は視野角が広く、立体テレビなどとして有用である。また、携帯機器、パソコンのモニター、ゲーム機などの用途に応用できる。
また、本発明の立体画像印刷物は、表面が平滑で、視野角が広く、立体写真や立体絵本などとして有用である。

Claims (8)

  1. 画像表示面を有し、片面に第1凹レンズのアレイを形成した第1パネルを有し、片面に第2凹レンズのアレイを形成した第2パネルを有し、前記第1および第2の凹レンズを互いに対向して配置し、前記第1凹レンズおよび前記第2凹レンズの間に前記第1パネルおよび第2パネルと屈折率が異なる物質を設け、前記第1凹レンズ形状が次式で近似でき、
    T+X/〔R+(R−kX1/2
    かつ、kが −0.5<k<0.5 の値を有する事を特徴とする画像表示物。
  2. 前記kが 0.16<k<0.5 あるいは −0.5<k<−0.16 の値を有する請求項1に記載の画像表示物。
  3. 画像表示面を有し、片面に第1凹レンズのアレイを形成した第1パネルを有し、片面に第2凹レンズのアレイを形成した第2パネルを有し、前記第1および第2の凹レンズを互いに対向して配置し、前記第1凹レンズおよび前記第2凹レンズの間に前記第1パネルおよび第2パネルと屈折率が異なる物質を設け、前記第1凹レンズ形状が次式で近似でき、
    T−〔1/{12R(ρW)}〕・X+〔1/(2R)〕・X
    かつ、ρが 0.2<ρ<0.7 の値を有する事を特徴とする画像表示物。
  4. 前記画像表示面から前記第1凹レンズの底部までの距離をT、前記第1凹レンズのレンズ中心線近傍の曲率半径をR、前記第1パネルの屈折率をn1、前記第1凹レンズおよび前記第2凹レンズの間の物質の屈折率をn2、ε=n2/n1とし、前記第1凹レンズの底部および前記第2凹レンズの頂部の間隔Dは、近似的に、
    D=R〔ε/(ε−1)〕〔R−2(ε−1)T〕/〔R−(ε−1)T〕
    の値を有する請求項1ないし3に記載の画像表示物。
  5. 前記第1凹レンズのレンズ中心線近傍の曲率半径をR、前記第1パネルの屈折率をn1、前記第1凹レンズおよび前記第2凹レンズの間の物質の屈折率をn2、前記第1凹レンズの底部および前記第2凹レンズの頂部の間隔をD、ε=n2/n1とし、前記画像表示面から前記第1凹レンズの底部までの距離が、
    D=R〔ε/(ε−1)〕〔R−2(ε−1)T〕/〔R−(ε−1)T〕
    を満足するTより大きい値を有する請求項1ないし3に記載の画像表示物。
  6. 互いに隣接する前記第1凹レンズの境界に対応する画像表示面には画像を表示しない請求項1あるいは3に記載の画像表示物。
  7. 前記第2パネルの前記第2凹レンズと反対側の平面に反射防止機能を設ける請求項1あるいは3に記載の画像表示物。
  8. 立体画像と平面画像を切り換える部分と、常に平面画像を表示する部分を有する事を特徴とする画像表示物。
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