JPWO2009116420A1 - 糸の計測装置と計測プログラムと計測方法 - Google Patents

糸の計測装置と計測プログラムと計測方法 Download PDF

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Abstract

糸のデジタル画像を撮像し、糸の幅方向と長手方向とに沿って2次元フーリエ変換画像に変換する。2次元フーリエ変換画像から糸本体に対応する低周波成分をフィルタで切り出し、2次元逆フーリエ変換して糸本体の画像を出力し、糸本体の画像から糸径を求める。デジタルカメラやスキャナなどで、簡単かつ正確に糸径を求めることができる。

Description

この発明は、糸の計測に関し、特に糸の太さや毛羽の量の計測に関する。
出願人は、糸径の測定装置を提案した(特許文献1:JP2005−15958A)。この装置では、スキャナなどで糸の画像を取り込み、糸本体と毛羽との間に境界線をセットし、糸本体の太さを求める。問題点は境界線の引き方に曖昧さが残る点である。
これとは別に、(特許文献2:JP3611140B)は光学的なフーリエ変換を用いた糸径や毛羽量の測定装置を開示している。特許文献2ではレーザ光を糸に照射し、回折光をレンズで集光して、焦点面にスペクトル面を生成させる。スペクトル面では回折光のフーリエ変換像が生じ、低周波の糸本体像を透過させるスリットと、高周波の毛羽像を透過させるスリットとを設ける。そしてレンズにより逆フーリエ変換を施すと、糸本体の画像と毛羽の画像とが得られる。しかしながら特許文献2では、レーザー光源やレンズ、スリットなどのハードウェアが必要で、しかもこれらが糸に対して正確に位置合わせされていないと、測定ができない。毛羽と糸本体との分離はスリットで行われるので、糸径に応じて複数のスリットを用意する必要があり、また半透明な糸では回折像が弱いため測定が難しい。
JP2005−15958A JP3611140B
この発明の課題は、デジタルカメラやスキャナ等の通常の撮像装置を用いて、糸径を正確に求めることができるようにすることにある。
この発明での追加の課題は、毛羽量を正確に求めることができるようにすることにある。
この発明での追加の課題はまた、シミュレーション用の糸モデルを作成することにある。
この発明の糸の計測装置は、糸のデジタル画像を撮像する撮像装置と、前記デジタル画像のフーリエ変換データもしくは自己相関関数データをデジタル信号処理により求めるための変換手段と、変換手段で求めたデータから前記糸の糸径または毛羽量を求めるための糸性状算出手段とを備えたものである。
好ましくは、前記変換手段は、前記デジタル画像を糸の幅方向と長手方向とに沿って2次元フーリエ変換画像に変換する2次元フーリエ変換手段で、
前記糸性状算出手段は、2次元フーリエ変換画像から糸本体に対応する低周波成分を切り出すフィルタと、フィルタで切り出した低周波成分を2次元逆フーリエ変換し糸本体の画像を出力する逆フーリエ変換手段と、出力された糸本体の画像から糸径を求めるための糸径算出手段とを備えている。
好ましくは、前記変換手段は、前記デジタル画像を糸の幅方向と長手方向とに沿って2次元フーリエ変換画像に変換する2次元フーリエ変換手段で、
前記糸性状算出手段は、2次元フーリエ変換画像から毛羽に対応する高周波成分を切り出すフィルタと、フィルタで切り出した高周波成分を2次元逆フーリエ変換し毛羽の画像を出力する逆フーリエ変換手段と、出力された毛羽の画像から毛羽量を求めるための毛羽量測定手段とを備えている。
また好ましくは、求めた糸径と糸のテクスチャーとにより前記糸の3次元モデルを作成するための手段と、糸の3次元モデルを用いて、前記糸を用いた編物をシミュレーションするためのシミュレーション手段とをさらに設ける。
好ましくは、前記2次元フーリエ変換画像での、糸本体に対応する低周波成分のピークの波形から、前記フィルタを生成するためのフィルタ生成手段をさらに設ける。
好ましくは、糸性状算出手段は、前記フーリエ変換データの低周波側ピークの幅から糸径を求める。
この発明の糸の計測プログラムは、
コンピュータに、
撮像した糸のデジタル画像のフーリエ変換データもしくは自己相関関数データをデジタル信号処理により求めるための変換ステップと、
前記変換ステップで求めたデータから前記糸の糸径または毛羽量を求めるための糸性状算出ステップとを実行させる。
好ましくは、変換ステップでは、前記デジタル画像を糸の幅方向と長手方向とに沿って2次元フーリエ変換画像に変換し、
前記糸性状算出ステップでは、2次元フーリエ変換画像から糸本体に対応する低周波成分をフィルタにより切り出し、切り出した低周波成分を2次元逆フーリエ変換し糸本体の画像を出力し、出力された糸本体の画像から糸径を求める。
また好ましくは、糸性状算出ステップでは、前記フーリエ変換データの低周波側ピークの幅から糸径を求める。
この発明はまた、糸のデジタル画像を撮像装置で撮像するためのステップと、
撮像した糸のデジタル画像のフーリエ変換データもしくは自己相関関数データをデジタル信号処理により求めるための変換ステップと、
前記変換ステップで求めたデータから前記糸の糸径または毛羽量を求めるための糸性状算出ステップとを備えた、糸の計測方法にある。
好ましくは、前記変換ステップでは、前記デジタル画像を糸の幅方向と長手方向とに沿って2次元フーリエ変換画像に変換し、
前記糸性状算出ステップでは、2次元フーリエ変換画像から糸本体に対応する低周波成分をロウパスフィルタで切り出し、切り出した低周波成分を2次元逆フーリエ変換することにより糸本体の画像を出力し、出力された糸本体の画像から糸径を求める。
また好ましくは、糸性状算出ステップでは、前記フーリエ変換データの低周波側ピークの幅から糸径を求める。
この明細書において、糸の計測装置に関する記載は糸の計測プログラム及び計測方法にもそのまま当てはまり、糸の計測プログラムに関する記載は糸の計測装置にも当てはまる。
この発明では、糸のデジタル画像をフーリエ変換データもしくは自己相関関数データに変換する。糸のフーリエ変換データは糸径や毛羽量に対応するデータを含んでおり、これから糸径が求まる。また自己相関関数データでの相関の幅は糸径に対応し、相関距離が極く短い信号の強度は毛羽量に対応する。従ってこの発明では、デジタルカメラなどで糸のデジタル画像を取得すれば、デジタル信号処理のみで糸径や毛羽量を求めることができ、特別な光学系を必要としない。さらに半透明の糸でも、デジタル画像が撮像できれば、糸径や毛羽量を求めることができる。また糸本体と毛羽との境界のような微妙なデータを必要としない。
ここで糸のデジタル画像を2次元フーリエ変換し、フィルタにより低周波成分を切り出し、逆フーリエ変換すれば、糸本体のみの画像が得られる。そして糸本体の画像の幅を求めれば、確実に糸径が求まる。
2次元フーリエ変換データからフィルタにより高周波成分を切り出し、逆フーリエ変換すれば、毛羽のみの画像が求まり、これから毛羽量を求めることができる。
また求めた糸径と糸のテクスチャーとにより、糸の3次元モデルを作成し、これを編物のシミュレーションに用いると、編物を正確にシミュレーションできる。
糸の2次元フーリエ変換データには、糸本体に対応するピークが低周波側に現れる。そこでこのピーク波形から、糸本体と毛羽とを分離するためのフィルタを自動的に作成できる。
実施例の糸の計測装置のブロック図 実施例での糸画像に対する2次元フーリエ変換による処理を示す図 実施例での糸画像に対する1次元フーリエ変換による処理を示す図 実施例でのフィルタの生成を示す図 試験例で用いた糸画像を示す図 図5の2次元フーリエ変換データを示す図 図5のデータから2次元逆フーリエ変換で得られた糸本体画像を示す図 図5のデータから2次元逆フーリエ変換と2値化で得られた毛羽画像を示す図 実施例の糸の計測プログラムのブロック図 実施例を糸径の管理に応用した例を示すブロック図
符号の説明
2 計測装置 4 バス 6 デジタルカメラ 8 カラーモニタ
10 キーボード 12 カラープリンタ 14 マウス
16 ネットワークインターフェース 18〜22 画像メモリ
24 フーリエ変換部 25 フーリエ変換画像記憶部
26 フィルタ生成部 27 2値化部 28 カウンタ
30 プログラムメモリ 32 糸モデル作成部 34 シミュレーション部
36 編成データ記憶部 40,41 糸本体画像 42,43 毛羽画像
44 糸本体エリア 46 毛羽エリア 48 中間エリア
50,51 フィルタ 52,53 糸本体画像 54,55 毛羽画像
56 糸本体エリア 58 毛羽エリア 59,60 フィルタ
80 糸の計測プログラム 81 2次元フーリエ変換命令
82 フィルタリング命令 83 2次元逆フーリエ変換命令
84 2値化命令 85 カウント命令 90 糸 91,92 ローラ
94 記憶装置
以下に本発明を実施するための最適実施例を示す。
図1〜図10に、実施例の糸の計測装置2と糸の計測プログラム80とを示す。図1において4はバスで、6はカラーのデジタルカメラで、カラースキャナなどでもよく、8はカラーモニタ、10はキーボード、12はカラープリンタで、14はマウスである。マウス14に代えてトラックボール、ジョイスティック、スタイラスなどを用いてもよい。16はネットワークインターフェースで、種々のプログラムやデータなどを入出力し、18〜22は画像メモリである。このうち画像メモリ18は、デジタルカメラ6で撮像した糸のカラー画像を記憶し、画像メモリ20は、フーリエ変換により糸の画像から分離した糸本体の画像を記憶し、画像メモリ22は、糸の画像からフーリエ変換により分離した毛羽の画像を記憶する。
フーリエ変換部24は、糸のカラー画像を2次元フーリエ変換画像に変換する。変換前の前処理として、フーリエ変換部24はカラー画像を例えば明度の画像に変換し、2次元フーリエ変換に代えて、1次元フーリエ変換でも良い。またメランジ糸のように糸のカラーが特に重要になる場合、例えばRGBの各成分毎に2次元フーリエ変換を施しても良い。糸のフーリエ変換画像は、フーリエ変換画像記憶部25に記憶する。フーリエ変換部24は、2次元逆フーリエ変換をも行い、フィルタで処理した画像を2次元逆フーリエ変換して、糸本体の画像並びに毛羽の画像を作成する。フィルタ生成部26は、フーリエ変換画像から糸本体と毛羽とを分離するためのフィルタを生成する。2値化部27は、逆フーリエ変換した画像を2値化し、特に毛羽画像を2値化する。カウンタ28は、毛羽の画像や糸本体の画像に対して画素の数をカウントし、糸本体に対しては糸径や糸径の分布あるいは変動パターンを求め、毛羽に対しては毛羽の量等を求める。
プログラムメモリ30は、糸の計測プログラム80などを記憶し、糸モデル作成部32は、カウンタ28で求めた糸径、並びに画像メモリ18に記憶している糸のテクスチャーを用いて、糸の3次元モデルを生成する。シミュレーション部34は、生成した糸モデルを用い、編成データ記憶部36で記憶した編成データに対し、ニットガーメントの個々のループを表現するようにシミュレーションを行う。
図2に実施例での処理の概要を示す。糸の短辺方向をx方向、長手方向をy方向とする。デジタルカメラ6で得られた画像は、糸本体画像40と毛羽画像42とを含み、画像40,42の中間では糸本体と毛羽とが入り交じった画像を含んでいる。この画像に対し2次元フーリエ変換を施した2次元フーリエ変換画像では、糸本体エリア44が低周波領域に含まれ、高周波領域に毛羽エリア46が含まれ、その間に中間エリア48が含まれる。なお以下、ωはx方向に沿っての周波数を、φはy方向に沿っての周波数を示す。またフーリエ変換を行う周波数の範囲は、毛羽エリア46の高周波側の端に応じて定める。フーリエ変換データは実数成分と虚数成分の双方を持つものとするが、これに代えてパワースペクトルを用いてもよい。例えば実数成分をRe(ω)、虚数成分をI(ω)とすると、パワースペクトルP(ω)は(Re(ω)+I(ω))1/2で与えられる。
2次元フーリエ変換画像に対し、糸本体エリア44のみを通過させるフィルタ50で糸本体に対応する周波数成分を取り出し、2次元逆フーリエ変換すると、糸本体画像41が得られる。同様に毛羽エリア46のみを通過させるフィルタ51を適用し、2次元逆フーリエ変換を施すと、毛羽画像43,43が得られる。そしてフィルタ50は例えばω方向に沿っての低周波成分のみを通過させ、フィルタ51はω方向に沿っての高周波成分のみを通過させる。フィルタ50で通過させる周波数の幅が狭いほど、得られる糸本体画像41は平滑になり、逆にフィルタ50で通過させる成分の幅を広くすると、糸本体の微妙な凹凸や撚りなどを糸本体画像41に反映できる。実施例ではフィルタ50で通過させる周波数の両端と、フィルタ51でカットする周波数の両端との間に隙間を設け、中間エリア48の周波数成分を除去している。しかしながら中間エリア48を除去せず、フィルタ50でカットする周波数の外側を全てフィルタ51で通過させるようにしても良い。
次に糸本体41に対し、x方向に沿って幅をカウントすれば糸径を求めることができる。あるいはまた糸本体に対応する画素の総数をカウントし、糸本体の長さ方向の画素数で割ると、糸径を求めることができる。また種々の位置で糸径を求め、その平均値と分散、異常値などを求めれば、撚りや瘤などによる糸径の変動の程度を求めることができる。毛羽画像43は一般に弱い画像なので、例えば2値化により毛羽と背景とを分離し、毛羽に対応する画素の数をカウントすると、毛羽量を求めることができる。毛羽量を求めるためには、毛羽に対応する画素の総数をカウントしても良く、あるいはx方向に沿った複数のライン上で、毛羽に対応する画素の数をカウントしても良い。また毛羽に対応する高周波側のフーリエ変換成分を、図示しない参照表などにより、周波数毎に毛羽量に変換し、周波数に対して加算しても、毛羽量を求めることができる。
実施例では2次元フーリエ変換を用いるが、1次元フーリエ変換を用いてもよい。1次元フーリエ変換の場合、図2のy方向の処理がないので理解しやすい。図3の52は糸本体画像で、その周囲に毛羽画像54がある。これを糸の幅方向に沿って1次元フーリエ変換すると、糸本体エリア56と毛羽エリア58とが得られる。次にフィルタ59により糸本体に対応する周波数成分を切り出し、フィルタ60により毛羽に対応する高周波成分を切り出す。そして逆フーリエ変換を施すと、糸本体画像53や毛羽画像55が得られる。なお図3では矩形状のフィルタとしたが、透過率が滑らかに変化するフィルタを用いても良い。
図4にフィルタの生成を示す。糸本体の画像は周波数0の付近にピークを持ち、ピークの幅は糸径に対応する。フーリエ変換での糸本体エリア56のピーク形状から、フィルタ59,60の帯域を決定する。例えば糸本体エリア56のピークの半値幅αを求め、これに第1の係数を乗算して、糸本体エリア56を切り出すための帯域幅βとする。また同様に第2の係数を乗算して、毛羽エリア58を切り出すための第2の帯域幅γとする。帯域幅βはロウパスフィルタとして用い、帯域幅γはハイパスフィルタとして用いる。これ以外に、糸本体エリア56と毛羽エリア58との間の0クロッシングポイントを用いる、もしくは糸本体エリア56でのピークのラインを外挿し、0とクロスする点を用いることなどにより、半値幅αに代わる値を求めることができる。なお糸本体のデジタル画像が幅Dの矩形で表されるとき、そのフーリエ変換はほぼsinc(f・D)となり、ここにsinc(x)はsin(x)/xで与えられる。図4で糸本体のピークの幅が分かれば、D,即ち糸径が求まり、逆フーリエ変換無しで糸径を求めることも可能である。図4のデータは1次元のフーリエ変換データであるが、2次元のフーリエ変換データでの、ωが0付近の低周波側ピークのω方向のピーク幅から糸径を求めても良い。また2次元フーリエ変換データをφ方向に沿って平滑化あるいは加算して、図4の1次元のフーリエ変換データとしても良い。
図5〜図8に、糸画像の処理結果を示す。図5はデジタルカメラで撮像した糸画像で、図6はこれを2次元フーリエ変換した画像である。なお図6に、軸の向きをωとφとで示してある。図6の画像をフィルタで処理して低周波側の糸本体エリアのみを切り出し、これを2次元逆フーリエ変換した画像を図7に示し、これは糸本体の表面を平滑化した画像である。この画像は充分明瞭で、糸径を算出できる。なお図7の画像に2値化を施した後に、糸径を算出しても良い。図8の画像は図6の画像に対しフィルタを適用して、毛羽エリアの周波数成分を取り出し、これを2次元逆フーリエ変換した後に2値化した、毛羽の画像である。なお毛羽画像は糸の本体画像に比べて暗く、2値化の閾値を毛羽では糸本体よりも低くする。そして図8の白い画素の数をカウントすれば、毛羽の量を求めることができる。
糸本体の径が定まると、糸モデルを作成できる。糸モデルは例えば4角柱や6角柱などの柱で表すことができ、その表面をポリゴンに分割し、ポリゴンの辺に沿って糸モデルを屈曲させることにより、ループにできる。糸の径が定まれば4角柱や6角柱の径が定まり、従って糸表面のポリゴンが得られる。糸のテクスチャーはデジタルカメラで撮像済みなので、これをテクスチャーマッピングする。
図9に糸の計測プログラム80を示す。2次元フーリエ変換命令81は糸のデジタル画像に対して2次元フーリエ変換を行う。フィルタリング命令82は、フーリエ変換した画像からフィルタを生成して、糸本体を切り出すためのフィルタと、毛羽を切り出すためのフィルタとを生成する。2次元逆フーリエ変換命令83は、フィルタリングしたフーリエ変換データを逆フーリエ変換し、糸本体画像と毛羽画像とに分離する。2値化命令84はこれらの画像に対して2値化を施し、前記のように糸本体画像に対しては2値化を省略しても良い。カウント命令85は、糸本体画像や毛羽画像での糸に対応する画素の数をカウントするなどにより、糸径や毛羽の量をカウントする。またフーリエ変換と逆フーリエ変換とは、処理の内容が共通するので、これらの処理を大部分共通化できる。
図10に糸の品質管理への応用例を示す。90は糸で、91,92は糸送り用のローラで、デジタルカメラ6により糸の画像を撮像する。正確な画像が得られるように、撮像時にはローラ91,92を停止させて、静止画像を撮像することが好ましい。撮像した画像に対し計測装置2で例えば糸径を求め、糸径を記憶装置94に記憶する。そして求めた糸径の分散や異常値の有無などから、糸90を品質管理する。計測装置2で毛羽量を測定し、これも記憶装置94に記憶して、同様に毛羽量を品質管理してもよい。
実施例では以下の効果が得られる。
(1) 信号処理前のハードウェアとしてはデジタルカメラ6しか必要としない。そして糸の画像をデジタルカメラ6で撮像できればよいので、正確な調整などを必要としない。
(2) 糸本体を切り出すためのフィルタと、毛羽を切り出すためのフィルタを、糸本体に対応する低周波側のピーク形状から自動的に生成できる。このため細い糸も太い糸も容易に処理できる。
(3) 回折光を用いるのではないので、半透明の糸でも糸径や毛羽量を測定できる。
実施例ではフーリエ変換を示したが、周知のようにフーリエ変換と自己相関関数とは類似の性質を持つ。即ち実施例での周波数に代えて、自己相関関数での相関距離を用いても、全く同様の処理を行うことができる。例えば糸径Dは自己相関関数での相関の幅であり、例えば1次元の自己相関関数での長い側の相関のピーク値が糸径である。また自己相関関数で相関距離が0及び極く短い成分の強度は、毛羽量を表している。
この発明の糸の計測装置は、糸のデジタル画像を撮像する撮像装置と、
前記デジタル画像を、デジタル信号処理により、糸の幅方向と長手方向とに沿って2次元フーリエ変換画像に変換する2次元フーリエ変換手段と、
2次元フーリエ変換画像から糸本体に対応する低周波成分を切り出すフィルタと、
フィルタで切り出した低周波成分中の低周波側ピークの幅から糸径を求めるための糸径算出手段、とを備えている。
好ましくは糸の計測装置は、前記2次元フーリエ変換画像から毛羽に対応する高周波成分を切り出すフィルタと、切り出した高周波成分から毛羽量を求めるための毛羽量測定手段、とをさらに備えている。
特に好ましくは、切り出した高周波成分を2次元逆フーリエ変換し毛羽の画像を出力する逆フーリエ変換手段をさらに備え、
毛羽量測定手段は出力された毛羽の画像から毛羽量を求める。
好ましくは糸の計測装置は、求めた糸径と糸のテクスチャーとにより前記糸の3次元モデルを作成するための手段と、糸の3次元モデルを用いて、前記糸を用いた編物をシミュレーションするためのシミュレーション手段とをさらに備えている。
この発明の糸の計測プログラムは、
糸の計測のためのプログラムであって、
コンピュータに、
撮像した糸のデジタル画像を、デジタル信号処理により、糸の幅方向と長手方向とに沿って2次元フーリエ変換画像に変換するステップと、
2次元フーリエ変換画像から糸本体に対応する低周波成分をフィルタにより切り出すステップと、
切り出した低周波成分中の低周波側ピークの幅から糸径を求めるステップ、
とを実行させる。
好ましくは、前記コンピュータに、
前記2次元フーリエ変換画像から毛羽に対応する高周波成分をフィルタにより切り出すステップと、
切り出した高周波成分から毛羽量を求めるステップ、
とをさらに実行させる。
この発明はまた、
糸のデジタル画像を撮像装置で撮像するためのステップと、
撮像した糸のデジタル画像を、コンピュータによるデジタル信号処理により、糸の幅方向と長手方向とに沿って2次元フーリエ変換画像に変換するステップと、
コンピュータにより、2次元フーリエ変換画像から糸本体に対応する低周波成分をフィルタにより切り出すステップと、
コンピュータにより、切り出した低周波成分中の低周波側ピークの幅から糸径を求めるステップ、とを実行する糸の計測方法にある。
好ましくは、コンピュータにより、前記2次元フーリエ変換画像から毛羽に対応する高周波成分をフィルタにより切り出すステップと、コンピュータにより、切り出した高周波成分から毛羽量を求めるステップ、とを更に実行する。
この明細書において、糸の計測装置に関する記載は糸の計測プログラム及び計測方法にもそのまま当てはまり、糸の計測プログラムに関する記載は糸の計測装置にも当てはまる。
この発明では、糸のデジタル画像を2次元フーリエ変換し、フィルタで糸本体に対応する低周波成分を切り出し、切り出した低周波成分中の低周波側ピークの幅から糸径を求める。この発明では、デジタルカメラなどで糸のデジタル画像を取得すれば、デジタル信号処理のみで糸径や毛羽量を求めることができ、特別な光学系を必要としない。さらに半透明の糸でも、デジタル画像が撮像できれば、糸径や毛羽量を求めることができる。また糸本体と毛羽との境界のような微妙なデータを必要としない。
2次元フーリエ変換データからフィルタにより高周波成分を切り出し、逆フーリエ変換すれば、毛羽のみの画像が求まり、これから毛羽量を求めることができる。
また求めた糸径と糸のテクスチャーとにより、糸の3次元モデルを作成し、これを編物のシミュレーションに用いると、編物を正確にシミュレーションできる。
糸の2次元フーリエ変換データには、糸本体に対応するピークが低周波側に現れる。そこでこのピーク波形から、糸本体と毛羽とを分離するためのフィルタを自動的に作成できる。

Claims (12)

  1. 糸のデジタル画像を撮像する撮像装置と、前記デジタル画像のフーリエ変換データもしくは自己相関関数データをデジタル信号処理により求めるための変換手段と、変換手段で求めたデータから前記糸の糸径または毛羽量を求めるための糸性状算出手段とを備えた、糸の計測装置。
  2. 前記変換手段は、前記デジタル画像を糸の幅方向と長手方向とに沿って2次元フーリエ変換画像に変換する2次元フーリエ変換手段で、
    前記糸性状算出手段は、2次元フーリエ変換画像から糸本体に対応する低周波成分を切り出すフィルタと、フィルタで切り出した低周波成分を2次元逆フーリエ変換し糸本体の画像を出力する逆フーリエ変換手段と、出力された糸本体の画像から糸径を求めるための糸径算出手段とを備えていることを特徴とする、請求項1の糸の計測装置。
  3. 前記変換手段は、前記デジタル画像を糸の幅方向と長手方向とに沿って2次元フーリエ変換画像に変換する2次元フーリエ変換手段で、
    前記糸性状算出手段は、2次元フーリエ変換画像から毛羽に対応する高周波成分を切り出すフィルタと、フィルタで切り出した高周波成分を2次元逆フーリエ変換し毛羽の画像を出力する逆フーリエ変換手段と、出力された毛羽の画像から毛羽量を求めるための毛羽量測定手段とを備えていることを特徴とする、請求項1または2の糸の計測装置。
  4. 求めた糸径と糸のテクスチャーとにより前記糸の3次元モデルを作成するための手段と、糸の3次元モデルを用いて、前記糸を用いた編物をシミュレーションするためのシミュレーション手段とをさらに備えたことを特徴とする、請求項2の糸の計測装置。
  5. 前記2次元フーリエ変換画像での、糸本体に対応する低周波成分のピークの波形から、前記フィルタを生成するためのフィルタ生成手段をさらに備えたことを特徴とする、請求項2の糸の計測装置。
  6. 糸性状算出手段は、前記フーリエ変換データの低周波側ピークの幅から糸径を求めることを特徴とする、請求項1の糸の計測装置。
  7. 糸の計測のためのプログラムであって、
    コンピュータに、
    撮像した糸のデジタル画像のフーリエ変換データもしくは自己相関関数データをデジタル信号処理により求めるための変換ステップと、
    前記変換ステップで求めたデータから前記糸の糸径または毛羽量を求めるための糸性状算出ステップとを実行させる、糸の計測プログラム。
  8. 前記変換ステップでは、前記デジタル画像を糸の幅方向と長手方向とに沿って2次元フーリエ変換画像に変換し、
    前記糸性状算出ステップでは、2次元フーリエ変換画像から糸本体に対応する低周波成分をフィルタにより切り出し、切り出した低周波成分を2次元逆フーリエ変換し糸本体の画像を出力し、出力された糸本体の画像から糸径を求めることを特徴とする、請求項7の糸の計測プログラム。
  9. 糸性状算出ステップでは、前記フーリエ変換データの低周波側ピークの幅から糸径を求めることを特徴とする、請求項7の糸の計測プログラム。
  10. 糸のデジタル画像を撮像装置で撮像するためのステップと、
    撮像した糸のデジタル画像のフーリエ変換データもしくは自己相関関数データをデジタル信号処理により求めるための変換ステップと、
    前記変換ステップで求めたデータから前記糸の糸径または毛羽量を求めるための糸性状算出ステップとを備えた、糸の計測方法。
  11. 前記変換ステップでは、前記デジタル画像を糸の幅方向と長手方向とに沿って2次元フーリエ変換画像に変換し、
    前記糸性状算出ステップでは、2次元フーリエ変換画像から糸本体に対応する低周波成分をロウパスフィルタで切り出し、切り出した低周波成分を2次元逆フーリエ変換することにより糸本体の画像を出力し、出力された糸本体の画像から糸径を求める、ことを特徴とする、請求項10の糸の計測方法。
  12. 糸性状算出ステップでは、前記フーリエ変換データの低周波側ピークの幅から糸径を求めることを特徴とする、請求項10の糸の計測方法。
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