JPWO2009016731A1 - 送信装置及び送信方法 - Google Patents

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Abstract

近距離無線通信において、極めて短い通信時間内に伝搬環境が変動する場合においても、必ず転送したいコンテンツデータを通信相手の端末装置が正しく受信する割合を向上させ、通信相手の端末装置が全てのコンテンツデータを正しく受信できないような場合においても、ユーザの満足度の低下を回避することができる送信装置。この装置では、記憶部(130)は、通信相手へ送信するコンテンツデータを、重要度、プライオリティ、又は、必ず転送したいデータか否かに応じて、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータと、当該第1のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容される低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータとに分類して格納し、送信データ転送部(141)は、通信開始から、前記第2のコンテンツデータ、前記第1のコンテンツデータの順に送信部(150)に転送する。

Description

本発明は、送信装置及び送信方法に関し、例えば、非接触自動改札機や非接触ゲート装置などを備える近距離無線通信システムに適用される送信装置及び送信方法に関する。
携帯端末へコンテンツをダウンロードするための通信手段としては、ワイヤレスLAN(Local Area Network)などのネットワークを使ってサーバにアクセスする方法がある。また、近年では、赤外線通信やBluetooth、UWB(Ultra Wide Band)といった近距離無線通信技術を使ってKIOSK端末などのコンテンツダウンロード装置へ直接端末をかざしてダウンロードすることも可能である。特にUWBではギガbpsでのダウンロードが可能であり、音楽CDや映画といった数100メガ〜数ギガバイトのコンテンツを瞬時にダウンロードできる。
そのため、例えば駅の改札の通過時に非接触カードの通信と同時にコンテンツもダウンロードするといった新しいコンテンツ配信(Touch&Moveダウンロード)方法が可能となる。
ところで、Touch&Move通信において、UWB等の高速な近距離通信手段を使った場合、1回の通信の中(接続期間中)で伝搬環境(受信性能)が頻繁に変化するという特徴がある。特に通信開始直後は、伝搬環境が悪く、重要なデータを確実に受信できないおそれがある。以下、図1を用いて補足説明をする。
図1は、Touch&Move通信の伝搬環境の変化を説明するための図である。図1Aは、Touch&Move通信システムのアクセスポイント10に対する端末装置20の移動方向を地面に対し垂直面上で示した図であり、合わせて各エリアでの伝搬環境の状態を示している。図1Bは、図1Aで示した伝搬環境の状態を地面に対し水平面上で示した図である。なお、図1は、アクセスポイント10の中央部にアンテナ部が設けられている場合の伝搬環境の状態を示している。
図1A及び図1Bにおいて、三角記号が付されたエリアは、伝搬環境が所定の基準を満たしていないエリアを示し、丸記号が付されたエリアは、伝搬環境が所定の基準を満たしているエリアを示し、二重丸記号が付されたエリアは、伝搬環境が所定の基準を満たした上でさらに良好なエリアを示している。図1A及び図1Bから分かるように、伝搬環境は、アクセスポイント10のアンテナ部から離れるほど劣化し、アンテナ部に近いほど良好となる。このように、Touch&Move通信では、端末装置20は、伝搬環境が変動する中、短い通信時間(接続期間)内にデータ受信を完了させなければならない。
変動する伝搬環境に対応する方法としては、伝搬環境に応じて通信レートや通信方法を変更するHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)やMediaFLO(Forward Link Only)等の方法がある。しかし、Touch&Move通信のように通信可能時間(接続期間)が極めて短い通信では、接続期間中に通信レートや通信方式を変更する方法は向いていない。そのため、Touch&Move通信では、送信部は固定の変調方式しか備えず伝送レートを変えられないシステムを想定している。
また、特許文献1には、電界強度に応じて送信電力を制御し、通信距離を拡大させる技術が開示されている。
特開2002−170082号公報
しかしながら、Touch&Move通信では、送受信を行うエリアが極めて限られているので、上記の方法のように送信電力を制御するだけでは、単純に通信距離を拡大することが難しい。
また、ACK(ACKnowledgment)、NACK(Negative ACKnowledgment)等を用いて受信できなかったデータを再送する再送フロー制御では、接続期間が短いため非効率であり、最終的に全データを送りきれない場合がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、近距離無線通信において、極めて短い通信時間内に伝搬環境が変動する場合においても、必ず転送したいコンテンツデータを通信相手の端末装置が正しく受信する割合を向上させ、通信相手の端末装置が全てのコンテンツデータを正しく受信できないような場合においても、ユーザの満足度の低下を回避することができる送信装置及び送信方法を提供することを目的とする。
本発明に係る送信装置は、移動中の通信相手と近距離無線通信を行う送信装置であって、前記通信相手へ送信するコンテンツデータを、重要度、又はプライオリティ応じて、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータと、当該第1のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容される低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータとに分類する分類手段と、コンテンツ転送期間を、通信確立時点に近い方から順に第1、第2及び第3の転送期間に分け、前記第1の転送期間では、前記第2のコンテンツデータを転送し、前記第2の転送期間では、前記第1のコンテンツデータから優先的に転送し、前記第3の転送期間では、前記第1の転送期間及び前記第2の転送期間で転送しきれなかった前記コンテンツデータを転送する転送手段と、前記転送手段から転送される前記コンテンツデータを送信する送信手段と、を具備する構成を採る。
この構成によれば、送信装置が非接触自動改札機や非接触ゲート装置に設けられ、通信相手と送信装置との伝搬環境が、通信開始直後に最も悪く、通信相手の移動に伴い徐々に良くなり、通信相手が送信装置から遠ざかっていくに伴い再び徐々に悪化していくような場合に、伝搬環境が良好でない期間に、低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータが送信され、伝搬環境が良好な期間に、当該第2のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容されない高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータが送信されるようになるので、通信相手の端末装置が、確実に転送したい第1のコンテンツデータを正しく受信することができる割合が高くなり、通信相手の端末装置が全てのコンテンツデータを正しく受信できないような場合においても、当該端末を利用するユーザ満足度の低下を回避することができる。
本発明によれば、近距離無線通信において、極めて短い通信時間内に伝搬環境が変動する場合においても、必ず転送したいコンテンツデータを通信相手の端末装置が正しく受信する割合を向上させ、通信相手の端末装置が全てのコンテンツデータを正しく受信できないような場合においても、ユーザの満足度の低下を回避することができる。
Touch&Move通信の伝搬環境の変化を説明するための図 本発明の実施の形態に係る通信システムの構成の一例を示す図 本発明の実施の形態1に係るアクセスポイントの要部構成を示すブロック図 実施の形態1に係る端末装置の要部構成を示すブロック図 実施の形態1に係るTouch&Move通信の伝搬環境及び通信システム状態の変化を示す図 実施の形態1に係るコンテンツデータの分類の一例を示す図 実施の形態1に係る通信システムの状態の遷移とコンテンツデータとの対応関係を示す図 実施の形態1に係る送信データ転送部における送信データ転送処理を示すフローチャート図 実施の形態1に係るコンテンツデータの分類例を示す図 本発明の実施の形態2に係るアクセスポイントの要部構成を示すブロック図 実施の形態2に係る端末装置の要部構成を示すブロック図 実施の形態2に係る送信データ転送部における送信データ転送処理を示すフローチャート図 受信電界強度RSSI及びRSSIの変化方向と、コンテンツデータの送信順との対応関係を示す図
図2は、本発明の実施の形態に係る通信システムの構成の一例を示す図である。通信システムは、アクセスポイント100と、端末装置200とを備えて構成される。端末装置200は、例えば音声再生機能や画像再生機能などを備えた携帯電話及びPDA等の利用者が携帯して使用する装置である。アクセスポイント100は、例えば電車、地下鉄等の公共交通機関に設けられた非接触自動改札機や、博物館及びアミューズメント施設等に設けられた非接触ゲート装置に備えられるものである。アクセスポイント100は、近距離無線通信を用いて、音楽や映画などのコンテンツを、アクセスポイント100を通過移動する端末装置200にダウンロードさせる。
なお、本実施の形態では、図2に示すように、端末装置200が、水平面上でアクセスポイント100の一端から他端へ一次元的に移動しながら、Touch&Move通信により、アクセスポイント100と近距離無線通信を行う場合を想定する。
アクセスポイント100が設けられる非接触自動改札機や非接触ゲート装置では、図2に示すように、非接触自動改札機や非接触ゲート装置を同一方向に所定間隔で並列に配置することにより、端末装置200の水平面上での移動方向に上記のような制限を設けることが可能となる。
(実施の形態1)
図3は、本実施の形態1に係るアクセスポイント100の要部構成を示すブロック図である。図3のアクセスポイント100は、受信アンテナ110、受信部120、記憶部130、制御部140、送信部150、及び送信アンテナ160を備えて構成される。
受信部120は、受信アンテナ110を介して、端末装置200から送信される信号を受信し、得られた受信データを制御部140に出力する。
記憶部130は、端末装置200に転送するためのコンテンツデータを格納する。
制御部140は、受信部120及び送信部150に対し送受信制御を行う。また、制御部140は、データ分類部142及び送信データ転送部141を備える。
データ分類部142は、コンテンツデータの重要度、プライオリティ、又は、必ず転送したいデータか否か等に応じて、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータと、当該第1のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容される低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータとに分類して、記憶部130に格納する。つまり、データ分類部142は、端末装置200に転送するためのコンテンツデータを、必ず転送したい第1のコンテンツデータと、第1のコンテンツデータよりも転送の失敗が許される第2のコンテンツデータとに分類する。なお、コンテンツデータの分類の方法については、後述する。
送信データ転送部141は、分類されたコンテンツデータを選択して、送信部150に転送する。具体的には、送信データ転送部141は、通信確立時点に近い方から、第2のコンテンツデータ、第1のコンテンツデータ、第2のコンテンツデータの順に転送する。送信データ転送処理については、後述する。
送信部150は、送信データ転送部141によって選択された送信データに対し、無線送信処理(変調、アップコンバート等)を施し、送信アンテナ160を介して、得られた送信データ信号を端末装置200に送信する。
図4は、本実施の形態1に係る端末装置200の要部構成を示すブロック図である。図4の端末装置200は、受信アンテナ210、受信部220、制御部230、記憶部240、ユーザインターフェース部250、送信部260、及び送信アンテナ270を備えて構成される。
受信部220は、受信アンテナ210を介してアクセスポイント100から送信されるデータ信号を受信し、受信データを取得し、得られた受信データを制御部230に出力する。
制御部230は、コンテンツデータなどの受信データを記憶部240に出力する。記憶部240は、受信データを保持する。
ユーザインターフェース部250は、表示部251、操作部252、又は音声出力部253等のユーザインターフェース機能部を備える。
送信部260は、送信アンテナ270を介して伝搬環境測定用信号等の信号をアクセスポイント100に送信する。
以下、上述のように構成されたアクセスポイント100及び端末装置200の動作について説明する。
(全体動作)
本実施の形態では、図2に示すように、アクセスポイント100が、非接触自動改札機や非接触ゲート装置に設けられ、端末装置200が、水平面上でアクセスポイント100の一端から他端へ移動する間に、アクセスポイント100から端末装置200にコンテンツデータ等のデータが送信される場合を想定している。
アクセスポイント100は、常時、ビーコン信号を送信する。端末装置200は、アクセスポイント100に接近してビーコン信号を受信すると、同期検出を行う。同期検出により、同期が確立されると、アクセスポイント100と端末装置200とは相互に情報交換を行い、1対1通信の確立(リンク確立)を試みる。リンクが確立されると、アクセスポイント100は、端末装置200へのコンテンツデータの転送を開始する。データ転送が終了すると、アクセスポイント100は、端末装置200とのリンクを切断する。
(送信データ転送処理)
次に、アクセスポイント100の送信データ転送部141の送信データ転送処理について図面を参照しながら説明する。
図5は、図1と同様に、アクセスポイント100の中央部に送信アンテナ160が設けられている場合の伝搬環境の状態を示している。図5Aは、アクセスポイント100に対する端末装置200の垂直面上の移動方向と、各エリアでの伝搬環境の状態を示している。図5Bは、図5Aで示した伝搬環境の状態を移動方向上に示した図である。また、図5Cは、通信システムの状態の遷移を示す図である。図5Cに示すように、本実施の形態に係る通信システムは、同期検出後、リンクを確立し、データ転送を行い、リンクを切断する。
図5から分かるように、本実施の形態に係る通信システムでは、アクセスポイント100から端末装置200にデータが転送される間、伝搬環境は一定ではなく、伝搬環境は、アクセスポイント100の送信アンテナ160から離れるほど悪く、送信アンテナ160に接近するほど良好となる。したがって、伝搬環境は、通信開始直後が最も悪く、以後、徐々に良くなり、再び徐々に劣化する。
本実施の形態では、伝搬環境が上述のように変化することを前提に、送信データ転送部141は、送信データを送信部150に転送する。以下、図6を用いて送信データ転送順序について説明する。
記憶部130には、端末装置200に転送したいコンテンツデータが、コンテンツデータの重要度、プライオリティ、又は、必ず転送したいデータか否か等に応じて、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータと、当該第1のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容される低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータとに分類して格納されている。
図6は、コンテンツデータの分類の一例を示している。図6は、Index、動画、テキストが、高プライオリティの第1のコンテンツデータとして分類され、静止画、音楽、音声が、低プライオリティの第2のコンテンツデータとして分類されている例である。
送信データ転送部141は、通信開始から、第2のコンテンツデータ、第1のコンテンツデータ、第2のコンテンツデータの順に、コンテンツデータを選択する。例えば、図6に示す例では、送信データ転送部141は、第2のコンテンツデータとして静止画を選択し、第1のコンテンツデータとしてINDEX、動画、及びテキストを選択し、第2のコンテンツデータとして音楽及び音声を選択する。
このようにすることで、伝搬環境が良いところで、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータが送信されるようになり、伝搬環境が悪いところで、当該第1のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容される低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータが送信されるようになる。これにより、端末装置200が、確実に転送したいデータを正しく受信することができる割合が高くなり、ユーザ満足度の低下を抑圧することができる。
送信データ選択順序について、図7及び図8を用いて補足説明をする。図7Aは、横軸を時間とした場合の通信システムの状態の遷移を示す図である。図7Aに示すように、本実施の形態に係る通信システムは、同期検出後、リンクを確立し、データ転送を行い、リンクを切断する。また、図7Aにおいて、Pは、アクセスポイント100が端末装置200へデータ転送可能なデータ転送時間の上限値(コンテンツ転送期間)を示している。また、同図において、P1は、伝搬環境が良好になるまでのデータ転送時間(安定待ち送信期間)を示し、P2は、伝搬環境が比較的良好なデータ転送時間(安定送信期間)を示す。また、P3は、コンテンツ転送期間Pのうち、安定待ち送信期間P1又は安定送信期間P2以外の期間を示す。
送信データ転送部141は、図7に示すように、コンテンツ転送期間Pを、通信確立時点に近い方から順に第1、第2及び第3の転送期間、すなわち、P1、P2及びP3に分ける。
図8は、送信データ転送部141における送信データ転送処理を示すフローチャートである。図中、STはフローの各ステップを示す。
ST101で、記憶部130に格納されるコンテンツデータの全データ転送時間aが算出され、ST102で、全データ転送時間aとコンテンツ転送期間Pとが比較され、a>Pの場合、通信期間内において全コンテンツデータを送信できないとして、送信データ転送部141はエラー終了する(ST103)。一方、a≦Pの場合、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータのデータ転送時間bが算出される(ST104)。
次に、ST105で、第1のコンテンツデータのデータ転送時間bと安定送信期間P2とが比較され、b>P2の場合、安定送信期間P2に対し、第1のコンテンツデータのデータ率が大きいという旨の警告が出される(ST106)。次に、安定待ち送信期間P1では、P1に転送しきれるような第2のコンテンツデータ、又は第2のコンテンツデータの組み合わせが選択される(ST107)。
ST107で、安定待ち送信期間P1に第2のコンテンツデータが配置されると、ST108及びST109で、全ての第1のコンテンツデータが選択される。これにより、安定送信期間P2で、端末装置200に第1のコンテンツデータが転送されるようになる。
第1のコンテンツデータが全て転送されると、ST110及びST111で、残りの第2のコンテンツデータが選択される。これにより、高重要度、高プライオリティ、又は、高必要度の第1のコンテンツデータは、安定送信期間P2で送信され、それ以降の安定送信期間P2又はコンテンツデータ転送期間Pにおいて、低重要度、低プライオリティ、又は、低必要度の第2のコンテンツデータが送信されることになる。
図7Bに、第1、第2及び第3の転送期間P1、P2及びP3に転送されるコンテンツデータの配置例を示す。
以上のように、本実施の形態では、端末装置200へ送信するコンテンツデータは、重要度、プライオリティに応じて、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータと、当該第1のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容される低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータとに分類され、送信データ転送部141は、コンテンツ転送期間Pを、通信確立時点に近い方から順に第1、第2及び第3の転送期間(P1、P2、P3)に分け、第1の転送期間P1では、第2のコンテンツデータを転送し、第2の転送期間P2では、第1のコンテンツデータから優先的に転送し、第3の転送期間P3では、第1および第2の転送期間P1およびP2で転送しきれなかったコンテンツデータを転送するようにした。
これにより、コンテンツ転送期間を、伝搬環境が普通の安定待ち送信期間と、伝搬環境が良好な安定送信期間と、コンテンツ転送期間のうち、安定待ち送信期間又は安定送信期間以外の期間との3つの転送期間に分けた場合、伝搬環境が普通の第1の転送期間及び第3の転送期間では、低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータが送信され、伝搬環境が良好な第2の転送期間では、当該第2のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容されない高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータが送信されるようになるので、必ず転送したい第1のコンテンツデータが端末装置200で正しく受信される割合が高くなる。この結果、端末装置200が、記憶部130に格納される全てのコンテンツデータを正しく受信できないような場合においても、端末装置200を利用するユーザの満足度の低下を回避しやすくすることができる。
なお、以下にコンテンツデータの分類例について補足説明する。
(1)テキスト表示コンテンツ(図9A,図9B参照)
テキスト表示コンテンツでは、テキスト情報やニュースのヘッドラインや要約は、高重要度、高プライオリティ、又は、高必要度の第1のコンテンツデータに分類され、図や装飾等の見栄えに関わる情報やニュースの詳細記事内容は、低重要度、低プライオリティ、又は、低必要度の第2のコンテンツデータに分類される。
(2)楽曲コンテンツ(図9C参照)
楽曲コンテンツでは、インデックスや楽曲データについては、第1のコンテンツデータに分類され、解説などのテキストデータや画像データについては、第2のコンテンツデータに分類される。
(3)画像コンテンツ
画像コンテンツでは、粗い画素数の全体像イメージについて、第1のコンテンツデータに分類され、画素数の多い鮮明な画像について、第2のコンテンツデータに分類される。
なお、分類の仕方は、上述した分類の仕方に限られない。例えば、アクセスポイント100が、博物館及びアミューズメント施設等の特別展示場に設けられた非接触ゲート装置に備えられる場合には、特別展示場の催しの詳細内容が、第1のコンテンツデータに分類されるようにしても良い。このように、分類方法は、アクセスポイント100の設置場所や使用状況によって異なり、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータは、記憶部130に格納されたコンテンツデータのうち、失敗なく端末装置200に確実に転送したい順位が高いデータを表す。
なお、上述した説明では、コンテンツデータを、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータと、低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータとの2つに分類する場合について説明したが、分類の段階は2段階に限られず、3つ以上の段階に詳細に分類するようにしてもよい。
(実施の形態2)
図10に本実施の形態2に係るアクセスポイントの要部構成を示す。なお、図10の本実施の形態に係るアクセスポイントにおいて、図3と共通する構成部分には、図3と同一の符号を付して説明を省略する。図10のアクセスポイント300は、図3のアクセスポイント100に対して、制御部140に代えて、制御部310を備えて構成される。
制御部310は、データ分類部142、通信状態判定部311及び送信データ転送部312を備える。通信状態判定部311は、後述の端末装置400から送信される伝搬環境測定用信号の受信電界強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)及び受信電界強度の変化方向を測定し、通信状態を判定する。
送信データ転送部312は、通信状態判定部311によって判定された受信電界強度と所定の安定基準値との比較結果に応じて、上述した第1、第2又は第3の転送期間(P1,P2,P3)を適宜判別する。さらに、送信データ転送部312は、受信電界強度が所定の安定基準値に満たさない場合において、受信電界強度が良化する傾向にあれば、第2のコンテンツデータを優先的に選択して、送信部150に転送する。また、送信データ転送部312は、受信電界強度が所定の安定基準値を満たす場合には、第1のコンテンツデータを優先的に選択して送信部150に出力する。さらに、送信データ転送部312は、受信電界強度が所定の安定基準値に満たさない場合において、受信電界強度が悪化する傾向にあれば、未送信の第1のコンテンツデータを優先的に選択して送信部150に転送する。
上述したように、本実施の形態が適用される通信システムの伝搬環境は、通信開始直後が最も悪く、端末装置400が送信アンテナ160に接近するのに伴い徐々に良くなっていく。したがって、伝搬環境が所定の安定基準値に満たさない場合に、伝搬環境が良くなっていく傾向にあれば、現時点の伝搬環境に比べ、以降の伝搬環境の方がより良くなるであろうと推定できる。そこで、本実施の形態では、送信データ転送部312は、伝搬環境が所定の安定基準値に満たさない場合において、伝搬環境が良化する傾向にあれば、第1の転送期間P1であるとして、低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータを選択して、送信部150に転送するようにした。これにより、安定待ち送信期間が変動するような場合においても、当該安定待ち送信期間を第1の転送期間P1として、当該期間では、必ず転送したい第1のコンテンツデータができるだけ送信されないようにし、伝搬環境が良好な期間で、第1のコンテンツデータが送信されるようにすることができるので、必ず転送したいデータが端末装置400へより確実に伝達される割合が高くなる。
また、伝搬環境が所定の安定基準値に満たさない場合において、伝搬環境が悪くなっていく傾向にあれば、現時点の伝搬環境の方が以降の伝搬環境よりも良いであろうと推定できる。そこで、本実施の形態では、送信データ転送部312は、伝搬環境が所定の安定基準値に満たさない場合において、伝搬環境が悪化する傾向にあれば、第3の転送期間P3であるとして、未送信の高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータを優先的に選択して、送信部150に転送するようにした。これにより、安定送信期間内に必ず転送したい第1のコンテンツデータを転送しきれないような場合においても、伝搬環境がさらに劣化する前に、優先的に第1のコンテンツデータが送信されるようになるので、必ず転送したいデータが端末装置400へより確実に伝達される割合が高くなる。
なお、送信データ転送部312は、伝搬環境が所定の安定基準値を満たす場合には、第2の転送期間P2であるとして高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータを優先的に選択して、送信部150に転送する。
このように、送信データ転送部312は、受信電界強度が所定の安定基準値未満で、かつ、受信電界強度が良化傾向の場合、第1の転送期間P1であるとして、第2のコンテンツデータを転送する。また、送信データ転送部312は、受信電界強度が所定の安定基準以上の場合、第2の転送期間であるとして、第1のコンテンツデータを転送する。さらに、送信データ転送部312は、受信電界強度が所定の安定基準値未満で、かつ、受信電界強度が悪化傾向の場合、未送信の第1のコンテンツデータがあれば、第3の転送期間P3であるとして、未送信の第1のコンテンツデータを転送する。
図11に、本実施の形態に係る端末装置の要部構成を示す。なお、図11の本実施の形態に係るアクセスポイントにおいて、図4と共通する構成部分には、図4と同一の符号を付して説明を省略する。図11の端末装置400は、図4の端末装置200に対して、制御部230に代えて、制御部410を備えて構成される。
制御部410は、コンテンツデータなどの受信データを記憶部240に出力する。また、制御部410は、伝搬環境測定用信号送出部411を備え、伝搬環境測定用信号送出部411は、伝搬環境測定用信号を生成し、送信部260に出力する。
以下、上述のように構成されたアクセスポイント300及び端末装置400の動作について、主にアクセスポイント300の送信データ転送部312の送信データ転送処理を中心に説明する。
(送信データ転送処理)
図12は、送信データ転送部312における送信データ転送処理を示すフローチャートである。図中、STはフローの各ステップを示す。
ST201で、通信状態判定部311によって測定された受信電界強度RSSIが、所定の安定基準値を満たすか否かが判定され、RSSIが所定の安定基準値以上の場合、ST202に移り、RSSIが所定の安定基準値未満の場合、ST205に移る。
ST202では、未送信の第1のコンテンツデータの有無が判定され、未送信の第1のコンテンツデータが有る場合、第1のコンテンツデータが選択される(ST203)。一方、未送信の第1のコンテンツデータが無い場合、第2のコンテンツデータが選択される(ST204)。
ST201で、RSSIが所定の安定基準値未満の場合、ST205で、RSSIの変化傾向が増加傾向又は減少傾向のどちらであるかが判定され、増加傾向の場合、ST206に移り、減少傾向の場合、ST202に移る。
ST206では、未送信の第2のコンテンツデータの有無が判定され、未送信の第2のコンテンツデータが有る場合、第2のコンテンツデータが選択される(ST207)。一方、未送信の第2のコンテンツデータが無い場合、第1のコンテンツデータが選択される(ST208)。
ST203,ST204,ST207,ST208で選択されたコンテンツデータが送信されると(ST209)、ST210で送信完了か否か判定される。送信完了の場合、ST211で未送信コンテンツデータの有無が判定され、未送信コンテンツデータが有ればST201に戻り、ST202〜ST211までのステップが未送信コンテンツデータが無くなるまで繰り返される。
図13は、受信電界強度RSSI及びRSSIの変化方向と、コンテンツデータの送信順との対応関係を示す図である。
RSSIが所定の安定基準値未満で、かつ、RSSIの変化方向が増加傾向の場合、送信データ転送部312は、低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータを優先的に選択するため、データは、第2のコンテンツデータ、第1のコンテンツデータの順に送信される(状態1)。
一方、RSSIが所定の安定基準値以上で、かつ、RSSIの変化方向が増加傾向の場合、送信データ転送部312は、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータを優先的に選択するため、データは、第1のコンテンツデータ、第2のコンテンツデータの順に送信される(状態2)。
RSSIが所定の安定基準値以上で、かつ、RSSIの変化方向が減少傾向の場合、又は、RSSIが所定の安定基準値未満で、かつ、RSSIの変化方向が減少傾向の場合も、状態2と同様に、送信データ転送部312は、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータを優先的に選択するため、データは、第1のコンテンツデータ、第2のコンテンツデータの順に送信される(状態3、状態4)。
以上のように、本実施の形態では、アクセスポイント300は、端末装置400から送信される伝搬環境測定用信号を受信して、伝搬環境を取得する通信状態判定部311を備え、送信データ転送部312は、通信状態判定部311によって取得された受信電界強度と所定の安定基準値との比較結果に応じて、前記第1、第2又は第3の転送期間を判別するようにした。これにより、端末装置400の移動速度が変動する場合においても、コンテンツ転送期間Pを、安定待ち送信期間と、安定送信期間と、それ以外の期間とに分けることができる。
また、伝搬環境が所定値未満で、かつ、伝搬環境が良化傾向の場合、低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータが優先的に選択されるようにすると、端末装置400の移動速度が変動し、安定待ち送信期間が変動する場合においても、当該安定待ち送信期間を第1の転送期間P1として、当該期間では、必ず転送したい第1のコンテンツデータができるだけ送信されないようにし、伝搬環境が良好な期間で、第1のコンテンツデータが送信されるようにすることができるので、必ず転送したいデータが端末装置400へより確実に伝達される割合を高くすることができる。
また、伝搬環境が所定値以上の場合、又は、伝搬環境が悪化傾向の場合、送信データ転送部141が、第1のコンテンツデータを優先的に選択するようにすると、安定送信期間内に必ず転送したい第1のコンテンツデータを転送しきれないような場合においても、伝搬環境がさらに劣化する前に、優先的に第1のコンテンツデータが送信されるようになるので、端末装置400に必ず転送したい第1のコンテンツデータを確実に転送することができる割合を高くすることができる。
また、同一段階に分類されたコンテンツデータが複数ある場合には、送信データ転送部141は、各コンテンツデータのデータサイズに基づいて、コンテンツデータを選択し、送信部150に転送するようにしてもよい。例えば、伝搬環境が悪化傾向にある場合、データサイズが小さいコンテンツデータを選択・転送するようにすることで、コンテンツデータ送信中にリンク接続が切れて発生するデータ転送エラーの影響をできるだけ回避することができる。反対に、伝搬環境が良化傾向にある場合は、データサイズが大きいコンテンツデータを選択・転送するようにすることで、データサイズが大きいコンテンツデータを伝搬環境が良い期間中に送信完了させることができる。
また、低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータに、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータの内容も含むようにして、冗長性を持たせるようにした場合には、伝搬環境が劣悪なままで、端末装置400が、第2のコンテンツデータのみしか受信できないような場合においても、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータを取得することができる。
本発明の送信装置の一つの態様は、移動中の通信相手と近距離無線通信を行う送信装置であって、前記通信相手へ送信するコンテンツデータを、重要度、又はプライオリティ応じて、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータと、当該第1のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容される低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータとに分類する分類手段と、コンテンツ転送期間を、通信確立時点に近い方から順に第1、第2及び第3の転送期間に分け、前記第1の転送期間では、前記第2のコンテンツデータを転送し、前記第2の転送期間では、前記第1のコンテンツデータから優先的に転送し、前記第3の転送期間では、前記第1の転送期間及び前記第2の転送期間で転送しきれなかった前記コンテンツデータを転送する転送手段と、前記転送手段から転送される前記コンテンツデータを送信する送信手段と、を具備する構成を採る。
この構成によれば、送信装置が非接触自動改札機や非接触ゲート装置に設けられ、通信相手と送信装置との伝搬環境が、通信開始直後に最も悪く、通信相手の移動に伴い徐々に良くなり、通信相手が送信装置から遠ざかっていくに伴い再び徐々に悪化していくような場合に、伝搬環境が良好でない期間に、低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータが送信され、伝搬環境が良好な期間に、当該第2のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容されない高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータが送信されるようになるので、通信相手の端末装置が、確実に転送したい第1のコンテンツデータを正しく受信することができる割合が高くなり、通信相手の端末装置が全てのコンテンツデータを正しく受信できないような場合においても、当該端末を利用するユーザ満足度の低下を回避することができる。
本発明の送信装置の一つの態様は、前記転送手段は、前記第1のコンテンツデータとしてインデックスを転送し、前記第2のコンテンツデータとしてインデックスによって示されるデータを転送する構成を採る。
この構成によれば、楽曲コンテンツのうち、必ず転送したいインデックスを、当該インデックスよりも転送の失敗が許されるデータに比べ良好な伝搬環境で送信することができるので、インデックスが正しく受信されやすくなる。
本発明の送信装置の一つの態様は、前記転送手段は、前記第1のコンテンツデータとして本編を転送し、前記第2のコンテンツデータとして予告編を転送する構成を採る。
この構成によれば、動画コンテンツのうち、必ず転送したい本編を、当該本編よりも転送の失敗が許される予告編に比べ良好な伝搬環境で送信することができるので、本編が正しく受信されやすくなる。
本発明の送信装置の一つの態様は、伝搬環境を取得する取得手段、をさらに具備し、前記転送手段は、伝搬環境及と所定の基準値との比較結果に応じて、前記第1、第2又は第3の転送期間の長さを調整する構成を採る。
この構成によれば、通信相手の移動速度が個々に変動し、伝搬環境の変化の仕方が個々に異なるような場合においても、伝搬環境が良好な期間に、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータを送信することができる。
本発明の送信装置の一つの態様は、前記転送手段は、伝搬環境が所定値未満で、かつ、伝搬環境が良化傾向の場合、前記第2のコンテンツデータを優先的に転送する構成を採る。
この構成によれば、通信相手の移動速度が個々に変動し、伝搬環境の変化が個々に異なるような場合においても、伝搬環境が良好となるまでは、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータでなく、低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータが優先的に送信され、第1のコンテンツデータは、伝搬環境がより良い期間にできるだけ送信されるようになるので、必ず転送したい第1のコンテンツデータを確実に通信相手に転送することができる割合を向上させることができる。
本発明の送信装置の一つの態様は、前記転送手段は、伝搬環境が所定値以上の場合、又は、伝搬環境が悪化傾向の場合、前記第1のコンテンツデータを優先的に転送する構成を採る。
この構成によれば、通信相手の移動速度が個々に変動し、伝搬環境の変化が個々に異なるような場合においても、伝搬環境がさらに悪化する前に、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータが送信されるようになるので、必ず転送したい第1のコンテンツデータを確実に通信相手に転送することができる割合を向上させることができる。
本発明の送信装置の一つの態様は、移動中の通信相手と近距離無線通信を行う送信装置であって、前記通信相手へ送信するコンテンツデータを、重要度、又はプライオリティ応じて、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータと、当該第1のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容される低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータとに分類する分類手段と、通信確立時点に近い方から、前記第2のコンテンツデータ、前記第1のコンテンツデータの順に転送する転送手段と、前記転送手段から転送される前記コンテンツデータを送信する送信手段と、を具備する構成を採る。
この構成によれば、送信装置が非接触自動改札機や非接触ゲート装置に設けられ、通信相手と送信装置との伝搬環境が、通信開始直後に最も悪く、通信相手の移動に伴い徐々に良くなっていくような場合に、伝搬環境が良好でない期間に、低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータが送信され、伝搬環境が良好な期間に、当該第2のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容されない高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータが送信されるようになるので、通信相手の端末装置が、確実に転送したい第1のコンテンツデータを正しく受信することができる割合が高くなり、通信相手の端末装置が全てのコンテンツデータを正しく受信できないような場合においても、当該端末を利用するユーザ満足度の低下を回避することができる。
本発明は、近距離無線通信において、極めて短い通信時間内に伝搬環境が変動する場合においても、必ず転送したいコンテンツデータを通信相手の端末装置が正しく受信する割合を向上させ、通信相手の端末装置が全てのコンテンツデータを正しく受信できないような場合においても、ユーザの満足度の低下を回避することができ、例えば、非接触自動改札機や非接触ゲート装置などを備える近距離無線通信システムに適用される送信装置及び送信方法などに有用である。
本発明は、送信装置及び送信方法に関し、例えば、非接触自動改札機や非接触ゲート装置などを備える近距離無線通信システムに適用される送信装置及び送信方法に関する。
携帯端末へコンテンツをダウンロードするための通信手段としては、ワイヤレスLAN(Local Area Network)などのネットワークを使ってサーバにアクセスする方法がある。また、近年では、赤外線通信やBluetooth、UWB(Ultra Wide Band)といった近距離無線通信技術を使ってKIOSK端末などのコンテンツダウンロード装置へ直接端末をかざしてダウンロードすることも可能である。特にUWBではギガbpsでのダウンロードが可能であり、音楽CDや映画といった数100メガ〜数ギガバイトのコンテンツを瞬時にダウンロードできる。
そのため、例えば駅の改札の通過時に非接触カードの通信と同時にコンテンツもダウンロードするといった新しいコンテンツ配信(Touch&Moveダウンロード)方法が可能となる。
ところで、Touch&Move通信において、UWB等の高速な近距離通信手段を使った場合、1回の通信の中(接続期間中)で伝搬環境(受信性能)が頻繁に変化するという特徴がある。特に通信開始直後は、伝搬環境が悪く、重要なデータを確実に受信できないおそれがある。以下、図1を用いて補足説明をする。
図1は、Touch&Move通信の伝搬環境の変化を説明するための図である。図1Aは、Touch&Move通信システムのアクセスポイント10に対する端末装置20の移動方向を地面に対し垂直面上で示した図であり、合わせて各エリアでの伝搬環境の状態を示している。図1Bは、図1Aで示した伝搬環境の状態を地面に対し水平面上で示した図である。なお、図1は、アクセスポイント10の中央部にアンテナ部が設けられている場合の伝搬環境の状態を示している。
図1A及び図1Bにおいて、三角記号が付されたエリアは、伝搬環境が所定の基準を満たしていないエリアを示し、丸記号が付されたエリアは、伝搬環境が所定の基準を満たしているエリアを示し、二重丸記号が付されたエリアは、伝搬環境が所定の基準を満たした上でさらに良好なエリアを示している。図1A及び図1Bから分かるように、伝搬環境は、アクセスポイント10のアンテナ部から離れるほど劣化し、アンテナ部に近いほど良好となる。このように、Touch&Move通信では、端末装置20は、伝搬環境が変動する中、短い通信時間(接続期間)内にデータ受信を完了させなければならない。
変動する伝搬環境に対応する方法としては、伝搬環境に応じて通信レートや通信方法を変更するHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)やMediaFLO(Forward Link Only)等の方法がある。しかし、Touch&Move通信のように通信可能時間(接続期間)が極めて短い通信では、接続期間中に通信レートや通信方式を変更する方法は向いていない。そのため、Touch&Move通信では、送信部は固定の変調方式しか備えず伝送レートを変えられないシステムを想定している。
また、特許文献1には、電界強度に応じて送信電力を制御し、通信距離を拡大させる技術が開示されている。
特開2002−170082号公報
しかしながら、Touch&Move通信では、送受信を行うエリアが極めて限られているので、上記の方法のように送信電力を制御するだけでは、単純に通信距離を拡大することが難しい。
また、ACK(ACKnowledgment)、NACK(Negative ACKnowledgment)等を用いて受信できなかったデータを再送する再送フロー制御では、接続期間が短いため非効率であり、最終的に全データを送りきれない場合がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、近距離無線通信において、極めて短い通信時間内に伝搬環境が変動する場合においても、必ず転送したいコンテンツデータを通信相手の端末装置が正しく受信する割合を向上させ、通信相手の端末装置が全てのコンテンツデータを正しく受信できないような場合においても、ユーザの満足度の低下を回避することができる送信装置及び送信方法を提供することを目的とする。
本発明に係る送信装置は、移動中の通信相手と近距離無線通信を行う送信装置であって、前記通信相手へ送信するコンテンツデータを、重要度、又はプライオリティ応じて、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータと、当該第1のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容される低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータとに分類する分類手段と、コンテンツ転送期間を、通信確立時点に近い方から順に第1、第2及び第3の転送期間に分け、前記第1の転送期間では、前記第2のコンテンツデータを転送し、前記第2の転送期間では、前記第1のコンテンツデータから優先的に転送し、前記第3の転送期間では、前記第1の転送期間及び前記第2の転送期間で転送しきれなかった前記コンテンツデータを転送する転送手段と、前記転送手段から転送される前記コンテンツデータを送信する送信手段と、を具備する構成を採る。
この構成によれば、送信装置が非接触自動改札機や非接触ゲート装置に設けられ、通信相手と送信装置との伝搬環境が、通信開始直後に最も悪く、通信相手の移動に伴い徐々に良くなり、通信相手が送信装置から遠ざかっていくに伴い再び徐々に悪化していくような場合に、伝搬環境が良好でない期間に、低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータが送信され、伝搬環境が良好な期間に、当該第2のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容されない高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータが送信されるようになるので、通信相手の端末装置が、確実に転送したい第1のコンテンツデータを正しく受信することができる割合が高くなり、通信相手の端末装置が全てのコンテンツデータを正しく受信できないような場合においても、当該端末を利用するユーザ満足度の低下を回避することができる。
本発明によれば、近距離無線通信において、極めて短い通信時間内に伝搬環境が変動する場合においても、必ず転送したいコンテンツデータを通信相手の端末装置が正しく受信する割合を向上させ、通信相手の端末装置が全てのコンテンツデータを正しく受信できないような場合においても、ユーザの満足度の低下を回避することができる。
図2は、本発明の実施の形態に係る通信システムの構成の一例を示す図である。通信システムは、アクセスポイント100と、端末装置200とを備えて構成される。端末装置200は、例えば音声再生機能や画像再生機能などを備えた携帯電話及びPDA等の利用者が携帯して使用する装置である。アクセスポイント100は、例えば電車、地下鉄等の公共交通機関に設けられた非接触自動改札機や、博物館及びアミューズメント施設等に設けられた非接触ゲート装置に備えられるものである。アクセスポイント100は、近距離無線通信を用いて、音楽や映画などのコンテンツを、アクセスポイント100を通過移動する端末装置200にダウンロードさせる。
なお、本実施の形態では、図2に示すように、端末装置200が、水平面上でアクセスポイント100の一端から他端へ一次元的に移動しながら、Touch&Move通信により、アクセスポイント100と近距離無線通信を行う場合を想定する。
アクセスポイント100が設けられる非接触自動改札機や非接触ゲート装置では、図2に示すように、非接触自動改札機や非接触ゲート装置を同一方向に所定間隔で並列に配置することにより、端末装置200の水平面上での移動方向に上記のような制限を設けることが可能となる。
(実施の形態1)
図3は、本実施の形態1に係るアクセスポイント100の要部構成を示すブロック図である。図3のアクセスポイント100は、受信アンテナ110、受信部120、記憶部130、制御部140、送信部150、及び送信アンテナ160を備えて構成される。
受信部120は、受信アンテナ110を介して、端末装置200から送信される信号を受信し、得られた受信データを制御部140に出力する。
記憶部130は、端末装置200に転送するためのコンテンツデータを格納する。
制御部140は、受信部120及び送信部150に対し送受信制御を行う。また、制御部140は、データ分類部142及び送信データ転送部141を備える。
データ分類部142は、コンテンツデータの重要度、プライオリティ、又は、必ず転送したいデータか否か等に応じて、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコ
ンテンツデータと、当該第1のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容される低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータとに分類して、記憶部130に格納する。つまり、データ分類部142は、端末装置200に転送するためのコンテンツデータを、必ず転送したい第1のコンテンツデータと、第1のコンテンツデータよりも転送の失敗が許される第2のコンテンツデータとに分類する。なお、コンテンツデータの分類の方法については、後述する。
送信データ転送部141は、分類されたコンテンツデータを選択して、送信部150に転送する。具体的には、送信データ転送部141は、通信確立時点に近い方から、第2のコンテンツデータ、第1のコンテンツデータ、第2のコンテンツデータの順に転送する。送信データ転送処理については、後述する。
送信部150は、送信データ転送部141によって選択された送信データに対し、無線送信処理(変調、アップコンバート等)を施し、送信アンテナ160を介して、得られた送信データ信号を端末装置200に送信する。
図4は、本実施の形態1に係る端末装置200の要部構成を示すブロック図である。図4の端末装置200は、受信アンテナ210、受信部220、制御部230、記憶部240、ユーザインターフェース部250、送信部260、及び送信アンテナ270を備えて構成される。
受信部220は、受信アンテナ210を介してアクセスポイント100から送信されるデータ信号を受信し、受信データを取得し、得られた受信データを制御部230に出力する。
制御部230は、コンテンツデータなどの受信データを記憶部240に出力する。記憶部240は、受信データを保持する。
ユーザインターフェース部250は、表示部251、操作部252、又は音声出力部253等のユーザインターフェース機能部を備える。
送信部260は、送信アンテナ270を介して伝搬環境測定用信号等の信号をアクセスポイント100に送信する。
以下、上述のように構成されたアクセスポイント100及び端末装置200の動作について説明する。
(全体動作)
本実施の形態では、図2に示すように、アクセスポイント100が、非接触自動改札機や非接触ゲート装置に設けられ、端末装置200が、水平面上でアクセスポイント100の一端から他端へ移動する間に、アクセスポイント100から端末装置200にコンテンツデータ等のデータが送信される場合を想定している。
アクセスポイント100は、常時、ビーコン信号を送信する。端末装置200は、アクセスポイント100に接近してビーコン信号を受信すると、同期検出を行う。同期検出により、同期が確立されると、アクセスポイント100と端末装置200とは相互に情報交換を行い、1対1通信の確立(リンク確立)を試みる。リンクが確立されると、アクセスポイント100は、端末装置200へのコンテンツデータの転送を開始する。データ転送が終了すると、アクセスポイント100は、端末装置200とのリンクを切断する。
(送信データ転送処理)
次に、アクセスポイント100の送信データ転送部141の送信データ転送処理について図面を参照しながら説明する。
図5は、図1と同様に、アクセスポイント100の中央部に送信アンテナ160が設けられている場合の伝搬環境の状態を示している。図5Aは、アクセスポイント100に対する端末装置200の垂直面上の移動方向と、各エリアでの伝搬環境の状態を示している。図5Bは、図5Aで示した伝搬環境の状態を移動方向上に示した図である。また、図5Cは、通信システムの状態の遷移を示す図である。図5Cに示すように、本実施の形態に係る通信システムは、同期検出後、リンクを確立し、データ転送を行い、リンクを切断する。
図5から分かるように、本実施の形態に係る通信システムでは、アクセスポイント100から端末装置200にデータが転送される間、伝搬環境は一定ではなく、伝搬環境は、アクセスポイント100の送信アンテナ160から離れるほど悪く、送信アンテナ160に接近するほど良好となる。したがって、伝搬環境は、通信開始直後が最も悪く、以後、徐々に良くなり、再び徐々に劣化する。
本実施の形態では、伝搬環境が上述のように変化することを前提に、送信データ転送部141は、送信データを送信部150に転送する。以下、図6を用いて送信データ転送順序について説明する。
記憶部130には、端末装置200に転送したいコンテンツデータが、コンテンツデータの重要度、プライオリティ、又は、必ず転送したいデータか否か等に応じて、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータと、当該第1のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容される低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータとに分類して格納されている。
図6は、コンテンツデータの分類の一例を示している。図6は、Index、動画、テキストが、高プライオリティの第1のコンテンツデータとして分類され、静止画、音楽、音声が、低プライオリティの第2のコンテンツデータとして分類されている例である。
送信データ転送部141は、通信開始から、第2のコンテンツデータ、第1のコンテンツデータ、第2のコンテンツデータの順に、コンテンツデータを選択する。例えば、図6に示す例では、送信データ転送部141は、第2のコンテンツデータとして静止画を選択し、第1のコンテンツデータとしてINDEX、動画、及びテキストを選択し、第2のコンテンツデータとして音楽及び音声を選択する。
このようにすることで、伝搬環境が良いところで、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータが送信されるようになり、伝搬環境が悪いところで、当該第1のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容される低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータが送信されるようになる。これにより、端末装置200が、確実に転送したいデータを正しく受信することができる割合が高くなり、ユーザ満足度の低下を抑圧することができる。
送信データ選択順序について、図7及び図8を用いて補足説明をする。図7Aは、横軸を時間とした場合の通信システムの状態の遷移を示す図である。図7Aに示すように、本実施の形態に係る通信システムは、同期検出後、リンクを確立し、データ転送を行い、リンクを切断する。また、図7Aにおいて、Pは、アクセスポイント100が端末装置200へデータ転送可能なデータ転送時間の上限値(コンテンツ転送期間)を示している。ま
た、同図において、P1は、伝搬環境が良好になるまでのデータ転送時間(安定待ち送信期間)を示し、P2は、伝搬環境が比較的良好なデータ転送時間(安定送信期間)を示す。また、P3は、コンテンツ転送期間Pのうち、安定待ち送信期間P1又は安定送信期間P2以外の期間を示す。
送信データ転送部141は、図7に示すように、コンテンツ転送期間Pを、通信確立時点に近い方から順に第1、第2及び第3の転送期間、すなわち、P1、P2及びP3に分ける。
図8は、送信データ転送部141における送信データ転送処理を示すフローチャートである。図中、STはフローの各ステップを示す。
ST101で、記憶部130に格納されるコンテンツデータの全データ転送時間aが算出され、ST102で、全データ転送時間aとコンテンツ転送期間Pとが比較され、a>Pの場合、通信期間内において全コンテンツデータを送信できないとして、送信データ転送部141はエラー終了する(ST103)。一方、a≦Pの場合、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータのデータ転送時間bが算出される(ST104)。
次に、ST105で、第1のコンテンツデータのデータ転送時間bと安定送信期間P2とが比較され、b>P2の場合、安定送信期間P2に対し、第1のコンテンツデータのデータ率が大きいという旨の警告が出される(ST106)。次に、安定待ち送信期間P1では、P1に転送しきれるような第2のコンテンツデータ、又は第2のコンテンツデータの組み合わせが選択される(ST107)。
ST107で、安定待ち送信期間P1に第2のコンテンツデータが配置されると、ST108及びST109で、全ての第1のコンテンツデータが選択される。これにより、安定送信期間P2で、端末装置200に第1のコンテンツデータが転送されるようになる。
第1のコンテンツデータが全て転送されると、ST110及びST111で、残りの第2のコンテンツデータが選択される。これにより、高重要度、高プライオリティ、又は、高必要度の第1のコンテンツデータは、安定送信期間P2で送信され、それ以降の安定送信期間P2又はコンテンツデータ転送期間Pにおいて、低重要度、低プライオリティ、又は、低必要度の第2のコンテンツデータが送信されることになる。
図7Bに、第1、第2及び第3の転送期間P1、P2及びP3に転送されるコンテンツデータの配置例を示す。
以上のように、本実施の形態では、端末装置200へ送信するコンテンツデータは、重要度、プライオリティに応じて、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータと、当該第1のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容される低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータとに分類され、送信データ転送部141は、コンテンツ転送期間Pを、通信確立時点に近い方から順に第1、第2及び第3の転送期間(P1、P2、P3)に分け、第1の転送期間P1では、第2のコンテンツデータを転送し、第2の転送期間P2では、第1のコンテンツデータから優先的に転送し、第3の転送期間P3では、第1および第2の転送期間P1およびP2で転送しきれなかったコンテンツデータを転送するようにした。
これにより、コンテンツ転送期間を、伝搬環境が普通の安定待ち送信期間と、伝搬環境が良好な安定送信期間と、コンテンツ転送期間のうち、安定待ち送信期間又は安定送信期
間以外の期間との3つの転送期間に分けた場合、伝搬環境が普通の第1の転送期間及び第3の転送期間では、低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータが送信され、伝搬環境が良好な第2の転送期間では、当該第2のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容されない高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータが送信されるようになるので、必ず転送したい第1のコンテンツデータが端末装置200で正しく受信される割合が高くなる。この結果、端末装置200が、記憶部130に格納される全てのコンテンツデータを正しく受信できないような場合においても、端末装置200を利用するユーザの満足度の低下を回避しやすくすることができる。
なお、以下にコンテンツデータの分類例について補足説明する。
(1)テキスト表示コンテンツ(図9A,図9B参照)
テキスト表示コンテンツでは、テキスト情報やニュースのヘッドラインや要約は、高重要度、高プライオリティ、又は、高必要度の第1のコンテンツデータに分類され、図や装飾等の見栄えに関わる情報やニュースの詳細記事内容は、低重要度、低プライオリティ、又は、低必要度の第2のコンテンツデータに分類される。
(2)楽曲コンテンツ(図9C参照)
楽曲コンテンツでは、インデックスや楽曲データについては、第1のコンテンツデータに分類され、解説などのテキストデータや画像データについては、第2のコンテンツデータに分類される。
(3)画像コンテンツ
画像コンテンツでは、粗い画素数の全体像イメージについて、第1のコンテンツデータに分類され、画素数の多い鮮明な画像について、第2のコンテンツデータに分類される。
なお、分類の仕方は、上述した分類の仕方に限られない。例えば、アクセスポイント100が、博物館及びアミューズメント施設等の特別展示場に設けられた非接触ゲート装置に備えられる場合には、特別展示場の催しの詳細内容が、第1のコンテンツデータに分類されるようにしても良い。このように、分類方法は、アクセスポイント100の設置場所や使用状況によって異なり、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータは、記憶部130に格納されたコンテンツデータのうち、失敗なく端末装置200に確実に転送したい順位が高いデータを表す。
なお、上述した説明では、コンテンツデータを、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータと、低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータとの2つに分類する場合について説明したが、分類の段階は2段階に限られず、3つ以上の段階に詳細に分類するようにしてもよい。
(実施の形態2)
図10に本実施の形態2に係るアクセスポイントの要部構成を示す。なお、図10の本実施の形態に係るアクセスポイントにおいて、図3と共通する構成部分には、図3と同一の符号を付して説明を省略する。図10のアクセスポイント300は、図3のアクセスポイント100に対して、制御部140に代えて、制御部310を備えて構成される。
制御部310は、データ分類部142、通信状態判定部311及び送信データ転送部312を備える。通信状態判定部311は、後述の端末装置400から送信される伝搬環境測定用信号の受信電界強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)及び受信電界強度の変化方向を測定し、通信状態を判定する。
送信データ転送部312は、通信状態判定部311によって判定された受信電界強度と所定の安定基準値との比較結果に応じて、上述した第1、第2又は第3の転送期間(P1,P2,P3)を適宜判別する。さらに、送信データ転送部312は、受信電界強度が所定の安定基準値に満たさない場合において、受信電界強度が良化する傾向にあれば、第2のコンテンツデータを優先的に選択して、送信部150に転送する。また、送信データ転送部312は、受信電界強度が所定の安定基準値を満たす場合には、第1のコンテンツデータを優先的に選択して送信部150に出力する。さらに、送信データ転送部312は、受信電界強度が所定の安定基準値に満たさない場合において、受信電界強度が悪化する傾向にあれば、未送信の第1のコンテンツデータを優先的に選択して送信部150に転送する。
上述したように、本実施の形態が適用される通信システムの伝搬環境は、通信開始直後が最も悪く、端末装置400が送信アンテナ160に接近するのに伴い徐々に良くなっていく。したがって、伝搬環境が所定の安定基準値に満たさない場合に、伝搬環境が良くなっていく傾向にあれば、現時点の伝搬環境に比べ、以降の伝搬環境の方がより良くなるであろうと推定できる。そこで、本実施の形態では、送信データ転送部312は、伝搬環境が所定の安定基準値に満たさない場合において、伝搬環境が良化する傾向にあれば、第1の転送期間P1であるとして、低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータを選択して、送信部150に転送するようにした。これにより、安定待ち送信期間が変動するような場合においても、当該安定待ち送信期間を第1の転送期間P1として、当該期間では、必ず転送したい第1のコンテンツデータができるだけ送信されないようにし、伝搬環境が良好な期間で、第1のコンテンツデータが送信されるようにすることができるので、必ず転送したいデータが端末装置400へより確実に伝達される割合が高くなる。
また、伝搬環境が所定の安定基準値に満たさない場合において、伝搬環境が悪くなっていく傾向にあれば、現時点の伝搬環境の方が以降の伝搬環境よりも良いであろうと推定できる。そこで、本実施の形態では、送信データ転送部312は、伝搬環境が所定の安定基準値に満たさない場合において、伝搬環境が悪化する傾向にあれば、第3の転送期間P3であるとして、未送信の高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータを優先的に選択して、送信部150に転送するようにした。これにより、安定送信期間内に必ず転送したい第1のコンテンツデータを転送しきれないような場合においても、伝搬環境がさらに劣化する前に、優先的に第1のコンテンツデータが送信されるようになるので、必ず転送したいデータが端末装置400へより確実に伝達される割合が高くなる。
なお、送信データ転送部312は、伝搬環境が所定の安定基準値を満たす場合には、第2の転送期間P2であるとして高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータを優先的に選択して、送信部150に転送する。
このように、送信データ転送部312は、受信電界強度が所定の安定基準値未満で、かつ、受信電界強度が良化傾向の場合、第1の転送期間P1であるとして、第2のコンテンツデータを転送する。また、送信データ転送部312は、受信電界強度が所定の安定基準以上の場合、第2の転送期間であるとして、第1のコンテンツデータを転送する。さらに、送信データ転送部312は、受信電界強度が所定の安定基準値未満で、かつ、受信電界強度が悪化傾向の場合、未送信の第1のコンテンツデータがあれば、第3の転送期間P3であるとして、未送信の第1のコンテンツデータを転送する。
図11に、本実施の形態に係る端末装置の要部構成を示す。なお、図11の本実施の形態に係るアクセスポイントにおいて、図4と共通する構成部分には、図4と同一の符号を
付して説明を省略する。図11の端末装置400は、図4の端末装置200に対して、制御部230に代えて、制御部410を備えて構成される。
制御部410は、コンテンツデータなどの受信データを記憶部240に出力する。また、制御部410は、伝搬環境測定用信号送出部411を備え、伝搬環境測定用信号送出部411は、伝搬環境測定用信号を生成し、送信部260に出力する。
以下、上述のように構成されたアクセスポイント300及び端末装置400の動作について、主にアクセスポイント300の送信データ転送部312の送信データ転送処理を中心に説明する。
(送信データ転送処理)
図12は、送信データ転送部312における送信データ転送処理を示すフローチャートである。図中、STはフローの各ステップを示す。
ST201で、通信状態判定部311によって測定された受信電界強度RSSIが、所定の安定基準値を満たすか否かが判定され、RSSIが所定の安定基準値以上の場合、ST202に移り、RSSIが所定の安定基準値未満の場合、ST205に移る。
ST202では、未送信の第1のコンテンツデータの有無が判定され、未送信の第1のコンテンツデータが有る場合、第1のコンテンツデータが選択される(ST203)。一方、未送信の第1のコンテンツデータが無い場合、第2のコンテンツデータが選択される(ST204)。
ST201で、RSSIが所定の安定基準値未満の場合、ST205で、RSSIの変化傾向が増加傾向又は減少傾向のどちらであるかが判定され、増加傾向の場合、ST206に移り、減少傾向の場合、ST202に移る。
ST206では、未送信の第2のコンテンツデータの有無が判定され、未送信の第2のコンテンツデータが有る場合、第2のコンテンツデータが選択される(ST207)。一方、未送信の第2のコンテンツデータが無い場合、第1のコンテンツデータが選択される(ST208)。
ST203,ST204,ST207,ST208で選択されたコンテンツデータが送信されると(ST209)、ST210で送信完了か否か判定される。送信完了の場合、ST211で未送信コンテンツデータの有無が判定され、未送信コンテンツデータが有ればST201に戻り、ST202〜ST211までのステップが未送信コンテンツデータが無くなるまで繰り返される。
図13は、受信電界強度RSSI及びRSSIの変化方向と、コンテンツデータの送信順との対応関係を示す図である。
RSSIが所定の安定基準値未満で、かつ、RSSIの変化方向が増加傾向の場合、送信データ転送部312は、低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータを優先的に選択するため、データは、第2のコンテンツデータ、第1のコンテンツデータの順に送信される(状態1)。
一方、RSSIが所定の安定基準値以上で、かつ、RSSIの変化方向が増加傾向の場合、送信データ転送部312は、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータを優先的に選択するため、データは、第1のコンテンツデータ、第2のコ
ンテンツデータの順に送信される(状態2)。
RSSIが所定の安定基準値以上で、かつ、RSSIの変化方向が減少傾向の場合、又は、RSSIが所定の安定基準値未満で、かつ、RSSIの変化方向が減少傾向の場合も、状態2と同様に、送信データ転送部312は、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータを優先的に選択するため、データは、第1のコンテンツデータ、第2のコンテンツデータの順に送信される(状態3、状態4)。
以上のように、本実施の形態では、アクセスポイント300は、端末装置400から送信される伝搬環境測定用信号を受信して、伝搬環境を取得する通信状態判定部311を備え、送信データ転送部312は、通信状態判定部311によって取得された受信電界強度と所定の安定基準値との比較結果に応じて、前記第1、第2又は第3の転送期間を判別するようにした。これにより、端末装置400の移動速度が変動する場合においても、コンテンツ転送期間Pを、安定待ち送信期間と、安定送信期間と、それ以外の期間とに分けることができる。
また、伝搬環境が所定値未満で、かつ、伝搬環境が良化傾向の場合、低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータが優先的に選択されるようにすると、端末装置400の移動速度が変動し、安定待ち送信期間が変動する場合においても、当該安定待ち送信期間を第1の転送期間P1として、当該期間では、必ず転送したい第1のコンテンツデータができるだけ送信されないようにし、伝搬環境が良好な期間で、第1のコンテンツデータが送信されるようにすることができるので、必ず転送したいデータが端末装置400へより確実に伝達される割合を高くすることができる。
また、伝搬環境が所定値以上の場合、又は、伝搬環境が悪化傾向の場合、送信データ転送部141が、第1のコンテンツデータを優先的に選択するようにすると、安定送信期間内に必ず転送したい第1のコンテンツデータを転送しきれないような場合においても、伝搬環境がさらに劣化する前に、優先的に第1のコンテンツデータが送信されるようになるので、端末装置400に必ず転送したい第1のコンテンツデータを確実に転送することができる割合を高くすることができる。
また、同一段階に分類されたコンテンツデータが複数ある場合には、送信データ転送部141は、各コンテンツデータのデータサイズに基づいて、コンテンツデータを選択し、送信部150に転送するようにしてもよい。例えば、伝搬環境が悪化傾向にある場合、データサイズが小さいコンテンツデータを選択・転送するようにすることで、コンテンツデータ送信中にリンク接続が切れて発生するデータ転送エラーの影響をできるだけ回避することができる。反対に、伝搬環境が良化傾向にある場合は、データサイズが大きいコンテンツデータを選択・転送するようにすることで、データサイズが大きいコンテンツデータを伝搬環境が良い期間中に送信完了させることができる。
また、低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータに、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータの内容も含むようにして、冗長性を持たせるようにした場合には、伝搬環境が劣悪なままで、端末装置400が、第2のコンテンツデータのみしか受信できないような場合においても、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータを取得することができる。
本発明の送信装置の一つの態様は、移動中の通信相手と近距離無線通信を行う送信装置であって、前記通信相手へ送信するコンテンツデータを、重要度、又はプライオリティ応じて、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータと、当該第1のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容される低重要度、低プライオリティ、又は
低必要度の第2のコンテンツデータとに分類する分類手段と、コンテンツ転送期間を、通信確立時点に近い方から順に第1、第2及び第3の転送期間に分け、前記第1の転送期間では、前記第2のコンテンツデータを転送し、前記第2の転送期間では、前記第1のコンテンツデータから優先的に転送し、前記第3の転送期間では、前記第1の転送期間及び前記第2の転送期間で転送しきれなかった前記コンテンツデータを転送する転送手段と、前記転送手段から転送される前記コンテンツデータを送信する送信手段と、を具備する構成を採る。
この構成によれば、送信装置が非接触自動改札機や非接触ゲート装置に設けられ、通信相手と送信装置との伝搬環境が、通信開始直後に最も悪く、通信相手の移動に伴い徐々に良くなり、通信相手が送信装置から遠ざかっていくに伴い再び徐々に悪化していくような場合に、伝搬環境が良好でない期間に、低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータが送信され、伝搬環境が良好な期間に、当該第2のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容されない高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータが送信されるようになるので、通信相手の端末装置が、確実に転送したい第1のコンテンツデータを正しく受信することができる割合が高くなり、通信相手の端末装置が全てのコンテンツデータを正しく受信できないような場合においても、当該端末を利用するユーザ満足度の低下を回避することができる。
本発明の送信装置の一つの態様は、前記転送手段は、前記第1のコンテンツデータとしてインデックスを転送し、前記第2のコンテンツデータとしてインデックスによって示されるデータを転送する構成を採る。
この構成によれば、楽曲コンテンツのうち、必ず転送したいインデックスを、当該インデックスよりも転送の失敗が許されるデータに比べ良好な伝搬環境で送信することができるので、インデックスが正しく受信されやすくなる。
本発明の送信装置の一つの態様は、前記転送手段は、前記第1のコンテンツデータとして本編を転送し、前記第2のコンテンツデータとして予告編を転送する構成を採る。
この構成によれば、動画コンテンツのうち、必ず転送したい本編を、当該本編よりも転送の失敗が許される予告編に比べ良好な伝搬環境で送信することができるので、本編が正しく受信されやすくなる。
本発明の送信装置の一つの態様は、伝搬環境を取得する取得手段、をさらに具備し、前記転送手段は、伝搬環境及と所定の基準値との比較結果に応じて、前記第1、第2又は第3の転送期間の長さを調整する構成を採る。
この構成によれば、通信相手の移動速度が個々に変動し、伝搬環境の変化の仕方が個々に異なるような場合においても、伝搬環境が良好な期間に、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータを送信することができる。
本発明の送信装置の一つの態様は、前記転送手段は、伝搬環境が所定値未満で、かつ、伝搬環境が良化傾向の場合、前記第2のコンテンツデータを優先的に転送する構成を採る。
この構成によれば、通信相手の移動速度が個々に変動し、伝搬環境の変化が個々に異なるような場合においても、伝搬環境が良好となるまでは、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータでなく、低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータが優先的に送信され、第1のコンテンツデータは、伝搬環
境がより良い期間にできるだけ送信されるようになるので、必ず転送したい第1のコンテンツデータを確実に通信相手に転送することができる割合を向上させることができる。
本発明の送信装置の一つの態様は、前記転送手段は、伝搬環境が所定値以上の場合、又は、伝搬環境が悪化傾向の場合、前記第1のコンテンツデータを優先的に転送する構成を採る。
この構成によれば、通信相手の移動速度が個々に変動し、伝搬環境の変化が個々に異なるような場合においても、伝搬環境がさらに悪化する前に、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータが送信されるようになるので、必ず転送したい第1のコンテンツデータを確実に通信相手に転送することができる割合を向上させることができる。
本発明の送信装置の一つの態様は、移動中の通信相手と近距離無線通信を行う送信装置であって、前記通信相手へ送信するコンテンツデータを、重要度、又はプライオリティ応じて、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータと、当該第1のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容される低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータとに分類する分類手段と、通信確立時点に近い方から、前記第2のコンテンツデータ、前記第1のコンテンツデータの順に転送する転送手段と、前記転送手段から転送される前記コンテンツデータを送信する送信手段と、
を具備する構成を採る。
この構成によれば、送信装置が非接触自動改札機や非接触ゲート装置に設けられ、通信相手と送信装置との伝搬環境が、通信開始直後に最も悪く、通信相手の移動に伴い徐々に良くなっていくような場合に、伝搬環境が良好でない期間に、低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータが送信され、伝搬環境が良好な期間に、当該第2のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容されない高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータが送信されるようになるので、通信相手の端末装置が、確実に転送したい第1のコンテンツデータを正しく受信することができる割合が高くなり、通信相手の端末装置が全てのコンテンツデータを正しく受信できないような場合においても、当該端末を利用するユーザ満足度の低下を回避することができる。
本発明は、近距離無線通信において、極めて短い通信時間内に伝搬環境が変動する場合においても、必ず転送したいコンテンツデータを通信相手の端末装置が正しく受信する割合を向上させ、通信相手の端末装置が全てのコンテンツデータを正しく受信できないような場合においても、ユーザの満足度の低下を回避することができ、例えば、非接触自動改札機や非接触ゲート装置などを備える近距離無線通信システムに適用される送信装置及び送信方法などに有用である。
Touch&Move通信の伝搬環境の変化を説明するための図 本発明の実施の形態に係る通信システムの構成の一例を示す図 本発明の実施の形態1に係るアクセスポイントの要部構成を示すブロック図 実施の形態1に係る端末装置の要部構成を示すブロック図 実施の形態1に係るTouch&Move通信の伝搬環境及び通信システム状態の変化を示す図 実施の形態1に係るコンテンツデータの分類の一例を示す図 実施の形態1に係る通信システムの状態の遷移とコンテンツデータとの対応関係を示す図 実施の形態1に係る送信データ転送部における送信データ転送処理を示すフローチャート図 実施の形態1に係るコンテンツデータの分類例を示す図 本発明の実施の形態2に係るアクセスポイントの要部構成を示すブロック図 実施の形態2に係る端末装置の要部構成を示すブロック図 実施の形態2に係る送信データ転送部における送信データ転送処理を示すフローチャート図 受信電界強度RSSI及びRSSIの変化方向と、コンテンツデータの送信順との対応関係を示す図

Claims (9)

  1. 移動中の通信相手と近距離無線通信を行う送信装置であって、
    前記通信相手へ送信するコンテンツデータを、重要度、又はプライオリティ応じて、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータと、当該第1のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容される低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータとに分類する分類手段と、
    コンテンツ転送期間を、通信確立時点に近い方から順に第1、第2及び第3の転送期間に分け、前記第1の転送期間では、前記第2のコンテンツデータを転送し、前記第2の転送期間では、前記第1のコンテンツデータから優先的に転送し、前記第3の転送期間では、前記第1の転送期間及び前記第2の転送期間で転送しきれなかった前記コンテンツデータを転送する転送手段と、
    前記転送手段から転送される前記コンテンツデータを送信する送信手段と、
    を具備する送信装置。
  2. 前記転送手段は、前記第1のコンテンツデータとしてインデックスを転送し、前記第2のコンテンツデータとしてインデックスによって示されるデータを転送する
    請求項1に記載の送信装置。
  3. 前記転送手段は、前記第1のコンテンツデータとして本編を転送し、前記第2のコンテンツデータとして予告編を転送する
    請求項1に記載の送信装置。
  4. 伝搬環境を取得する取得手段、をさらに具備し、
    前記転送手段は、伝搬環境及と所定の基準値との比較結果に応じて、前記第1、第2又は第3の転送期間の長さを調整する
    請求項1に記載の送信装置。
  5. 前記転送手段は、伝搬環境が所定値未満で、かつ、伝搬環境が良化傾向の場合、前記第2のコンテンツデータを優先的に転送する
    請求項4に記載の送信装置。
  6. 前記転送手段は、伝搬環境が所定値以上、又は、伝搬環境が悪化傾向の場合、前記第1のコンテンツデータを優先的に転送する
    請求項4に記載の送信装置。
  7. 移動中の通信相手と近距離無線通信を行う送信装置であって、
    前記通信相手へ送信するコンテンツデータを、重要度、又はプライオリティ応じて、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータと、当該第1のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容される低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータとに分類する分類手段と、
    通信確立時点に近い方から、前記第2のコンテンツデータ、前記第1のコンテンツデータの順に転送する転送手段と、
    前記転送手段から転送される前記コンテンツデータを送信する送信手段と、
    を具備する送信装置。
  8. 移動中の通信相手と近距離無線通信を行う送信方法であって、
    前記通信相手へ送信するコンテンツデータを、重要度、又はプライオリティ応じて、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータと、当該第1のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容される低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータとに分類する分類ステップと、
    コンテンツ転送期間を、通信確立時点に近い方から順に第1、第2及び第3の転送期間に分け、前記第1の転送期間では、前記第2のコンテンツデータを転送し、前記第2の転送期間では、前記第1のコンテンツデータから優先的に転送し、前記第3の転送期間では、前記第1の転送期間及び前記第2の転送期間で転送しきれなかった前記コンテンツデータを転送する転送ステップと、
    前記転送ステップから転送される前記コンテンツデータを送信する送信ステップと、
    を有する送信方法。
  9. 移動中の通信相手と近距離無線通信を行う送信方法であって、
    前記通信相手へ送信するコンテンツデータを、重要度、又はプライオリティ応じて、高重要度、高プライオリティ、又は高必要度の第1のコンテンツデータと、当該第1のコンテンツデータよりも転送の失敗が許容される低重要度、低プライオリティ、又は低必要度の第2のコンテンツデータとに分類する分類ステップと、
    通信確立時点に近い方から、前記第2のコンテンツデータ、前記第1のコンテンツデータの順に転送する転送ステップと、
    前記転送ステップから転送される前記コンテンツデータを送信する送信ステップと、
    を有する送信方法。
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