JPWO2008153122A1 - 移動体の移動システムと方法とプログラム - Google Patents

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Abstract

補正値計算の必要性を判断することにより、ユーザの手間を軽減しつつ、短時間で高精度に移動体を移動させることができる移動システムを実現する。移動体(200)の移動に関連して用いられる補正値を計算する補正値計算部(230)と、前記補正値計算部における前記補正値の計算の必要の有無を判断する補正値計算必要判断部(300)と、を含む、ことを特徴とする移動システム。

Description

[関連出願の記載]
本発明は、日本国特許出願:特願2007−155967号(2007年6月13日出願)の優先権主張に基づくものであり、同出願の全記載内容は引用をもって本書に組み込み記載されているものとする。
本発明は、移動体における移動システムに関し、特に移動体の移動の補正を行うシステムと方法とプログラムに関する。
移動体において移動精度を上げることは重要である。移動精度を上げる方法の1つとして、移動体から外部の指標を観測することによって、自己位置を精度良く修正し、次の移動経路を修正する方法が用いられる。この手法は、移動精度の向上の効果も高く、広く取り入れられている。
しかしながら、この手法は、指標の隠蔽などによって、移動体外部に存在する指標が観測できなくなった場合には適用できない。このような場合には、オドメトリ等の移動体の内部観測のみに頼って移動せざるを得ない。
以下では、このような状況においても移動体の移動精度を向上可能とする手法について説明する。
一般に、内部観測のみを用いた移動体の移動時には、床すべり等が原因で移動量に誤差が生じるため、前述の外部の指標を観測しながら移動する手法と比較して、精度を期待することはできない。そこで、予めこの誤差をキャンセルする補正量を求めておき、移動量を適切に補正することにより、移動精度を向上させる移動システムが知られている。
この種の移動システムの一例として、例えば特許文献1には、車輪半径の変動などによる位置計測の誤差を低減して現在位置を高精度に算出できる移動ロボット(移動体)の構成が開示されている。特許文献1においては、車輪を駆動して予め定められた複数区間からなる移動経路を移動する移動ロボットに、予め各区間の始点と終点間の距離や角度差を含む経路情報を記録しておく。初めに移動ロボットが全区間を移動する。このとき、それぞれの区間の終点に到達した時点で、移動した距離と車輪回転数に基づいて、移動ロボットの車輪半径を補正する。そして、全ての区間で補正を行った後、補正後の車輪径を用いて移動することで、精度良く移動を行うというものである。
移動システムの他の例として、特許文献2には、移動ロボット(移動体)の走行床面に予め2本のマーカーを設置しておき、移動ロボットが移動して1本目のマーカーを検出すると、2本目のマーカーを検出するまでの間に、車輪の回転を計測し、これにより、車輪径の補正を行い、補正後の車輪径を用いて移動することで、精度良く移動を行うようにした構成が開示されている。
特開2006−252349号公報 特許第2934770号公報
以上の特許文献1〜2の開示事項は、本書に引用をもって繰り込み記載されているものとする。以下に本発明による関連技術の分析を与える。

本願発明者は、検討の結果、以下のような課題を知見した。
上記したシステムにおいては、補正値計算に関して必要とされるユーザの手間が増大し、移動体を短時間に移動させることができない。すなわち、移動時間等の増大を抑えながら、補正値の計算を行うことは困難である。
例えば特許文献1に開示された移動ロボットにおいては、走行経路が予め定められていることが前提となっている。このため、全移動区間の補正値を予め求めておくことができ、実際の移動時には、補正値を利用して移動できる。つまり、移動時に、補正値計算を逐次行う必要がなくなり、短時間で移動ロボットを目的地まで移動させることができる。しかしながら、特許文献1に開示された移動ロボットにおいては、補正値計算が再度必要か否かを判断する手段が具備されていない。このため、補正値計算を行った環境と異なった環境で移動体を走行させる場合には、ユーザ側でこれを認識し、改めて、補正値の計算を行わなければならず、ユーザの手間がかかる。
また、特許文献2に開示された方法と装置においては、移動ロボットがマーカーを検出する度に、毎回、補正値計算を行うため、ユーザは、基本的に、移動の補正に関して指示を行う必要がなく、手間がかからない。しかしながら、移動ロボットの位置によって床すべりの様子が変わることを考えたとき、特許文献2の実施例にあるような、1つのある短い区間で求めた補正値のみを用いて様々な場所へ移動を行うと、当該移動の精度が悪くなり、不適切な方法となる。逆に、厳密に位置ごとに補正値を求めようとすると、マーカーを数多く用意し、各位置ごとに補正値を計算する必要がある。しかし、これは現実的な手法ではない。以上のことから、特許文献2に開示された方法と装置を、様々な場所へ移動する移動体に適用するためには、補正の対象となる区間の数を適切に設定することが必要となる。
そこで、現実的な手法の1つとして、特許文献1のように移動経路を局所的とならないような一定の長さ以上を持ついくつかの区間に区切り、これらの区間毎に補正値を求める手法が考えられる。これにより、ユーザの負担を軽減することができ、様々な場所へ移動する移動体にも適用できる手法となり得る。しかしながら、マーカー間の距離が長くなるため、補正値の計算を行うために、時間を要してしまうこととなる。
このように、いずれの手法においても、補正値計算に関するユーザの手間の軽減と移動体の移動時間の短縮とを実現することはできないことがわかった(本発明者の検討結果による)。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、補正値計算に関するユーザの手間の軽減と移動体の移動時間の短縮とを実現する移動システムと方法とプログラムを提供することにある。
本願で開示される発明は、前記課題を解決するため、概略以下の構成とされる。
本発明の一つのアスペクト(側面)に係るシステムは、移動体の移動に関連して用いられる補正値を計算する補正値計算部と、前記補正値の計算の必要の有無を判断する補正値計算必要判断部と、を含む。
本発明においては、前記補正値計算必要判断部により、補正値の計算が不要と判断された場合には、過去に記録した補正値に基づき、前記移動体の移動の補正が行われ、前記補正値計算必要判断部により、前記補正値の計算が必要と判断された場合に、前記補正値計算部は前記補正値の計算を行う。
本発明においては、前記補正値計算必要判断部は、予定されている移動体の移動に関わる情報の補正が行われる場合、前記補正に対応する補正値の計算の前に、前記移動体の周辺の状況、前記移動体の内部情報、及び、これらの過去の履歴情報と、の少なくとも1つに基づき、前記補正に対応する補正値をあらたに計算する必要があるか否かを判断する。
本発明においては、前記補正値計算部により計算された補正値を記録する補正値記録部を備え、前記補正値計算必要判断部により、前記補正値の計算が不要と判断された場合には、前記補正値記録部に既に記録されている、前記補正に対応する補正値を用いて、移動の補正が行われ、前記補正値計算必要判断部により、前記補正値の計算が必要と判断された場合には、前記補正値計算部で今回計算された補正値を用いて移動の補正が行われるとともに、今回計算された前記補正値が、前記補正に対応する補正値として、前記補正値記録部に記録される、構成としてもよい。
本発明においては、前記補正値計算必要判断部が、前記移動体の周辺環境の情報を取得する周辺環境観測部と、前記周辺環境観測部により取得された周辺環境の情報を記録する環境情報記録部と、前記周辺環境観測部により今回取得された周辺環境の情報と、前記環境情報記録部に既に記録されている周辺環境の情報とを比較する環境情報比較部と、を含み、前記環境情報比較部による比較の結果、前記今回取得された周辺環境の情報と前記既に記録されている周辺環境の情報とが同じであると判断できる場合には、補正値の計算は不要であると判断し、同じであると判断できない場合には、補正値の計算が必要であると判断する、構成としてもよい。
本発明においては、前記補正値計算必要判断部が、前記移動体の移動結果を判定する移動結果判定部と、前記移動結果判定部による前記移動体の移動結果の判定結果を記録する判定結果記録部と、前記判定結果記録部に記録された移動体の移動結果の判定結果と、前記補正値記録部に記録されている補正値と、を用いて、所定の統計処理を行う記録情報統計処理部と、を含み、前記記録情報統計処理部による、前記統計処理の結果が、予め定められた所定の判定基準を満足するか否かに応じて、前記補正値の計算が必要であるか否かを判断する、構成としてもよい。本発明においては、前記記録情報統計処理部で、前記補正値の計算が不要と判断した場合、前記補正値計算部による補正値の計算は行わず、前記記録情報統計処理部は、前記補正値記録部に記録されている補正値のうちの所定の補正値を選択して出力するか、又は、前記補正値記録部に記録されている補正値を統計処理等演算処理した結果を出力するようにしてもよい。
本発明においては、前記補正値計算必要判断部は、前記移動体がこれから移動する予定の区間よりも前に移動した任意の区間において、前記補正値記録部に記録されている、最近の補正値と過去の補正値が、同じであるか否かを判断する、補正値区間一致判断部を含み、前記補正値区間一致判断部により最近の補正値と過去の補正値が同じであるか否かを判断した結果、同じであると判断できる場合には、補正値の計算が不要であると判断し、同じであると判断できない場合は、補正値の計算が必要であると判断する、構成としてもよい。
本発明においては、前記補正値計算必要判断部により、補正値の計算が不要であると判断された場合に、前記補正値記録部に記録されている前記補正値を用いて移動情報を補正し、前記移動体の移動経路を生成する経路生成部と、前記経路生成部による移動経路に従って前記移動体を移動させる移動部と、を含む、構成としてもよい。
本発明においては、前記補正値記録部には、前記移動体が移動する区間に対応して補正値が記録される、ようにしてもよい。
本発明においては、前記移動体の外部にあって、前記移動体に補正値の計算の必要があることを通知する補正値計算必要通知部を含む構成としてもよい。
本発明においては、前記補正値計算必要判断部は、前記補正値計算必要通知部による通知信号を受信する補正値計算必要通知受信部と、前記補正値計算必要通知受信部による受信結果から、通知信号の有無を判断する補正値計算必要通知部と、を含み、前記補正値計算必要通知部により通知信号の有無を判断した結果、通知信号がある場合は、補正値の計算が必要であると判断し、通知信号がない場合は、補正値の計算が不要であると判断する構成としてもよい。
本発明においては、前記補正値計算必要判断部による判断結果を、ユーザに通知する判断結果通知部を含む構成としてもよい。
本発明によれば、前記移動システムの前記移動体を構成する移動ロットが提供される。移動ロットは目標地点まで自律移動する移動ロボットであってもよい。あるいは、遠隔操作される移動ロボットであってもよい。移動体は移動ロボット以外にも、インテリジェンスを具備して移動制御が行われる任意の移動体(車両、飛翔体等)であってもよい。
本発明の他のアスペクトに係る方法は、コンピュータ制御の移動体の移動に関する情報の補正を行って移動を制御する工程を含み、前記制御工程が、前記移動体の移動に関連して用いられる補正値を計算する補正値計算工程と、前記補正値計算工程における前記補正値の計算の必要の有無を判断する補正値計算必要判断工程と、を含む。
本発明において、前記移動体が位置指標を検出した場合、位置指標に基づき位置情報を求め、前記位置情報に関連して前記移動体の向きや経路の補正が必要な場合、補正値の計算の必要の有無を判別するために、前記移動体の周辺環境の情報を取得し、前記周辺環境の情報と、予め記憶部に記録されている周辺環境の情報との類似度を判断する判別工程を含み、前記補正値計算必要判断工程では、前記判別工程での判断の結果、同じと判断できるものがある場合には、補正値の計算は不要と判別し、同じと判断できるものがない場合には、補正値の計算は必要と判別し、補正値の計算が不要の場合、前記記憶部に記録されている計算済みの補正値を用い、位置情報と前記補正値を用いて補正した、移動に関する情報を用いて移動を行い、補正値の計算が必要の場合、前記補正値計算工程において、補正値の計算を行い、位置情報と、該計算した補正値とを用いて補正した、移動に関する情報を、移動手段へ出力して移動を行うとともに、該計算した補正値を、前記記憶部に記録する。
本発明に係る方法において、前記補正値の計算の必要の有無を判別するために、前記判別工程のかわりに、
前記移動体が行った移動の成否に関する判定結果情報と前記補正値とに基づいて、補正値の計算の必要の有無を判断する、ようにしてもよい。
本発明に係る方法において、前記補正値の計算の必要の有無を判別するために、前記判別工程のかわりに、
前記移動体がこれから移動する予定の区間より前に移動した区間において、記憶部に記録されている最近の補正値と過去の補正値とを比較して、補正値の計算の必要の有無を判断する、ようにしてもよい。
本発明に係る方法において、補正値の計算の必要の有無を判別するために、前記判別工程のかわりに、
外部から移動体に通知される通知信号を検出し、補正値の計算の必要の有無を判断するようにしてもよい。
本発明の他のアスペクトに係るコンピュータ・プログラムは、コンピュータ制御の移動体の移動に関する情報の補正を行って移動を制御するプログラムであって、前記移動体の移動に関連して用いられる補正値を計算する補正値計算処理と、前記補正値計算工程における前記補正値の計算の必要の有無を判断する補正値計算必要判断処理と、を実行させるプログラムよりなる。
本発明において、位置指標を検出した場合、位置指標に基づき位置情報を求める処理と、前記位置情報に関連して前記移動体の向きや経路の補正が必要な場合、補正値の計算の必要の有無を判別するために、前記移動体の周辺環境の情報を取得し、前記周辺環境の情報と予め記憶部に記録されている周辺環境の情報との類似度を判断する処理と、前記補正値計算必要判断処理において、前記類似度を判断の結果、同じと判断できるものがある場合には、補正値の計算は不要と判別し、同じと判断できるものがない場合には、補正値の計算は必要と判別する処理と、補正値の計算が不要の場合、位置情報と記憶部に記録されている計算済みの補正値とを用いて補正した、移動に関する情報を移動手段へ出力して移動を行う処理と、補正値の計算が必要の場合、前記補正値計算処理において、補正値の計算を行い、位置情報と、該計算した補正値とを用いて補正した、移動に関する情報を、移動手段へ出力して移動を行うとともに、該計算した補正値を、前記記憶部に記録する処理と、を前記コンピュータに実行させるプログラムよりなる。
本発明に係るプログラムにおいて、前記補正値の計算の必要の有無を判別するために、前記判別処理のかわりに、
前記移動体が行った移動の成否に関する判定結果情報と前記補正値とに基づいて、補正値の計算の必要の有無を判断する処理を前記コンピュータに実行させるようにしてもよい。
本発明に係るプログラムにおいて、前記補正値の計算の必要の有無を判別するために、前記判別処理のかわりに、
前記移動体がこれから移動する予定の区間より前に移動した区間において、記憶部に記録されている最近の補正値と過去の補正値とを比較して、補正値の計算の必要の有無を判断する処理をコンピュータに実行させるようにしてもよい。
本発明に係るプログラムにおいて、補正値の計算の必要の有無を判別するために、前記判別処理のかわりに、
外部から移動体に通知される通知信号を検出し、補正値の計算の必要の有無を判断する処理を前記コンピュータに実行させるようにしてもよい。
本発明によれば、移動の補正にあたり、補正値の計算の必要の有無を判断することにより、ユーザの手間を軽減するとともに、短時間で高精度に移動体を移動させることができる。
本発明に係る移動システムの実施の形態の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態の構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の動作手順を示す流れ図である。 本発明の第2の実施の形態の構成を示す図である。 本発明の第2の実施の形態の動作手順を示す流れ図である。 本発明の第3の実施の形態の構成を示す図である。 本発明の第3の実施の形態の動作手順を示す流れ図である。 本発明の第4の実施の形態の構成を示す図である。 本発明第4の実施の形態を示す流れ図である。 本発明の第5の実施の形態の構成を示す図である。 本発明の第5の実施の形態の動作手順を示す流れ図である。 本発明の一具体例における移動ロボットと充電ステーションを示す図である。 本発明の一具体例における移動ロボットの処理を示す流れ図である。
符号の説明
100 位置指標
110 補正値計算必要通知手段
200 移動体
210 指標検出手段
220 自己位置同定手段
230 補正値計算手段
240 補正値記録手段
250 経路生成手段
260 移動手段
270 判断結果通知手段
300 補正値計算必要判断手段
311 周辺環境観測部
312 環境情報変換部
313 環境情報比較部
314 環境情報記録部
321 移動結果判定部
322 判定結果記録部
323 記録情報統計処理部
331 補正値区間一致判断部
341 補正値計算必要通知受信部
342 補正値計算必要通知判断部
500 移動ロボット
501 カメラ
502 給電端子(移動ロボット背面)
600 充電ステーション
601 給電端子(充電ステーション設置)
602 位置指標
上記した本発明についてさらに詳細に説述すべく添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係るシステムを説明するための図である。本発明の一実施の形態のシステムは、移動体が目標地点までの移動を行う移動システムであって、予定している移動量を補正する場合に、移動体200の周辺の状況や内部情報、およびこれらの過去の履歴に基づき、補正の特徴である補正値を計算する必要があるか否かを判断する補正値計算必要判断手段(補正値計算必要判断部)300と、補正値計算必要判断手段300により、補正値の計算が必要であると判断された場合に、前記補正値の計算を行う補正値計算手段(補正値計算部)230と、補正値計算手段230で計算された補正値を記録する補正値記録手段(補正値記録部)240と、補正値を用いて移動体200の移動量を補正し、移動体200の移動経路を生成する経路生成手段(経路生成部)250と、経路生成手段250によって生成された移動経路に従って移動体200を移動させる移動手段(移動部)260と、を備えている。
特に制限されないが、本実施形態において、移動体200は、補正値の計算が必要か否かを自律的に判断し、補正値の計算の必要があれば、移動体200が補正値の計算を行い、得られた補正値を補正値記録手段240に記録する。
補正値の計算の必要がなければ、移動体200は過去に記録した補正値を用いて移動を行う。
したがって、補正値の計算のためのユーザの手間を軽減しつつ、移動に要する時間の増大を抑止し、高精度に移動体を移動させることができる。
また、本発明による移動システムにおいては、図2に示すように、補正値計算必要判断手段300は、移動体200の周辺環境の情報を取得する周辺環境観測部311と、周辺環境観測部311による周辺環境の情報を記録する環境情報記録部314と、周辺環境観測部311により取得された周辺環境の情報と、環境情報記録部314に記録されている周辺環境の情報とを比較する環境情報比較部313とを含み、環境情報比較部313は、周辺環境の情報の比較の結果、同じであると判断できる場合には、補正値の計算が不要であると判断し、同じであると判断できない場合には、補正値の計算が必要であると判断する。
この態様では、移動体200が周辺環境を観測し、過去の周辺環境の情報と比較することで、移動環境の変化を推定し、この推定に従って、移動体200は補正値の計算が必要か否かを判断する。
また、本発明による移動システムの好ましい一態様においては、図4に示すように、補正値計算必要判断手段300は、経路生成手段250と移動手段260による移動体200の移動結果を判定する移動結果判定部321と、移動結果判定部321による移動体200の移動結果を判定した結果を記録する判定結果記録部322と、判定結果記録部322に記録された移動体200の判定結果と、補正値記録手段240に記録された補正値を用いて所定の統計処理を行い、統計処理結果が、所定の判定基準を満足するか否かに応じて、補正値の計算が必要であるか否かを判断し、補正値の計算が必要でないと判断した場合、補正値記録手段240に記録された補正値を用いて、経路生成手段250で用いる補正値を計算する記録情報統計処理部323と、を含む。
この態様では、移動体200が過去の補正値における分散や平均等、また過去の移動判定結果における成功率等に基づいて、移動環境の変化を推定し、移動環境の変化の推定に基づいて、補正値の計算が必要か否かを判断する。
また、本発明による移動システムの好ましい一態様においては、図6に示すように、補正値計算必要判断手段300は、移動体200がこれから移動する予定の区間より前に移動した任意の区間において、補正値記録手段240に記録された最近の補正値と過去の補正値が、同じであるか否かを判断する補正値区間一致判断部331を含む。補正値区間一致判断部331は、補正値記録手段240に記録された最近の補正値と過去の補正値が同じであるか否かを判断した結果、同じであると判断できる場合には、補正値の計算が不要であると判断し、同じであると判断できない場合には、補正値の計算が必要であると判断する。
この態様では、移動体200が、これから移動する予定の区間よりも前に移動した任意の区間における、最近の補正値と過去の補正値の比較を行うことにより、これから移動する予定の区間を移動する前に、移動環境の変化を推定し、移動環境の変化の推定に基づいて、補正値の計算が必要か否かを判断する。
また、本発明による移動システムの好ましい一態様においては、図8に示すように、移動体200の外部にあって、移動体200に補正値の計算の必要があることを通知する補正値計算必要通知手段110を備えている。補正値計算必要判断手段300は、補正値計算必要通知手段110による通知信号を受信する補正値計算必要通知受信部341と、前記補正値計算必要通知受信部341による受信結果から、通知信号の有無を判断する補正値計算必要通知判断部342とを含み、前記補正値計算必要通知判断部342により、通知信号の有無を判断した結果、通知信号がある場合には、補正値の計算が必要であると判断し、通知信号がない場合には、補正値の計算が不要であると判断する。
この態様では、補正値計算必要通知手段110が、移動体200外部で移動体の移動環境が変化したことを、移動体200に対して通知する構成としたことにより、移動体200は容易に補正値の計算が必要か否かを判断できる。
<第1の実施の形態>
図2は、本発明の第1の実施の形態の構成を示す図である。図2を参照すると、本発明の第1の実施の形態は、移動を行う移動体(移動ロボット)200と、移動体200に対して移動体200との相対位置に関する情報を与える位置指標100とを備えている。
移動体200は、位置指標100を観測・検出する指標検出手段210と、指標検出手段210の検出結果(指標検出情報)に基づいて、位置指標100と移動体200の相対位置を求める自己位置同定手段220と、補正値の計算の必要の有無を判断する補正値計算必要判断手段(補正値計算必要判断部)300と、補正値計算を行う補正値計算手段(補正値計算部)230と、補正値計算手段230によって計算した補正値を記録する補正値記録手段(補正値記録部)240と、補正値記録手段240に記録された補正値を用いて経路情報を生成する経路生成手段(経路生成部)250と、補正値計算手段230と経路生成手段250によって生成される経路情報に従って、移動体200の移動を実施する移動手段(移動部)260と、を含む。これらは、それぞれ次のように動作する。
位置指標100は、移動体200が自己位置同定を行うための指標信号を移動体200に対して発する。
例えば位置指標100は、赤外LED(Light Emitting Diode)光源3個で非対称である配置で構成してもよい。なお、赤外LED光源の個数や配置は、かかる構成に限定されるものでなく、自己位置同定手段220において、移動体200の自己位置が常に一意に定められる構成であれば、任意の個数、配置としてよい。位置指標100は、赤外LED光源のほか、2次元パターンや可視光源など、視覚的捕捉可能な指標であってもよいし、あるいは、音源、電波発信源、磁場発生源、レーザ測量機器などであってもよい。
指標検出手段210は、例えば移動体200に実装され、位置指標100からの指標信号を検出すると、指標検出情報を生成する。
指標検出手段210は、生成した指標検出情報を自己位置同定手段220に供給する。
位置指標100が赤外LED光源とすると、指標検出手段210は2つのCCD(Charge Coupled Device)カメラによる平行ステレオモデルによって構成してもよい。
指標検出手段210は、赤外LED光源の画像を得て、例えば二値化、ラベリングなどの画像処理を施すことにより、画像上の赤外LED光源を検出し、赤外LED光源の画像上の位置を示す指標検出情報を生成してもよい。指標検出手段210において、CCDカメラの数は2台に限らず、いくつ用いてもよい。また指標検出手段210において、CCDカメラに代えて、他の撮像装置を用いてもよい。更に、指標検出手段210において、撮像装置に限らず、マイクロフォン、電波受信機、あるいは、磁場検出機など、位置指標100の構成に対応して指標信号の観測ができるもので構成される。
指標検出手段210において、指標検出情報の生成には、テンプレートマッチング等の画像照合処理による方法のほか、赤外フィルタをカメラに物理的に装着し、赤外LED光源のみが撮像できるようにしてもよい。
また、指標検出手段210において、位置指標100による指標信号に対応させて、位置指標100が音波を発する場合には所定音波の検出を行うようにしてもよい。位置指標100が電波を発する場合には、電波解析処理を行うようにしてもよい。あるいは、位置指標100が磁場を発する場合には磁場変化の検出処理などを行うようにしてもよい。なお、指標検出手段210を移動体200へ実装することが困難な場合には、移動体200と双方の通信が可能である別のコンピュータへ実装してもよい。
自己位置同定手段220は、例えば移動体200に実装され、指標検出情報から位置指標100に対する移動体200の相対位置を計算し、位置情報を生成する。
自己位置同定手段220は、指標検出手段210による指標検出情報を入力とし、補正値計算手段230と経路生成手段250に位置情報を出力する。
一例として、指標検出手段210より自己位置同定手段220に入力される指標検出情報が、画像上の3つの赤外LED光源の位置であるものとする。このとき、自己位置同定手段220は、まず、画像上の赤外LED光源の各位置を用いることにより、移動体200を基準に設定する3次元の移動体座標系における赤外LED光源の各位置を求める。
次に、自己位置同定手段220は、3つの赤外LED光源の位置関係に基づいて、1つの赤外LED光源の位置を基準とした移動体200の相対位置関係を計算し、位置情報を生成する。
このほか、相対位置の計算には、Cassiniの手法(一般参考文献:”二つのランドマーク方位計測とデッドレコニングに基づく実時間自己位置同定法”,日本ロボット学会誌,Vol.23,No.3,pp.311−320,2005)など、移動体200の位置が特定できる位置同定手法に代えてもよい。
また、相対位置の計算において、基準とする座標系は上記移動体座標系に限らず、任意の点を基準とする座標系に代えてもよい。
さらに、自己位置同定手段220は、位置指標100に音波を用いた場合には、音源位置の推定手法等を用いる。位置指標100に電波を用いた場合には、電波発信源特定手法等を用いる。すなわち、自己位置同定手段220では、指標検出手段210による指標検出情報に好適となる処理が行われる。
補正値計算必要判断手段300は、移動体200の周辺環境の情報と、過去に記録した周辺環境の情報とを比較することで、補正値の計算の必要の有無を判断し、補正値の計算を行うか否かのフラグを生成する。
補正値計算必要判断手段300は、移動体200の周辺環境の情報を入力する。補正値計算必要判断手段300は、補正値の計算を行うか否かのフラグを補正値計算手段230または経路生成手段250に出力し、周辺環境情報に付するID値を、補正値記録手段240へ出力する。
より詳細には、補正値計算必要判断手段300は、移動体200の周辺環境を取得する周辺環境観測部311と、周辺環境観測部311により取得された情報を、比較が容易となるように変換する環境情報変換部312と、環境情報変換部312により変換された周辺環境の情報と、過去に記録した周辺環境の情報とを比較し、補正値計算を行うか否かのフラグを生成する環境情報比較部313と、環境情報比較部313で周辺環境観測部311により取得された周辺環境の情報と過去に記録された周辺環境の情報とを比較した結果、同じ環境がないと判断された周辺環境の情報に、ID値を付したものを記録する環境情報記録部314と、を含む。上記各部は、それぞれ次のように動作する。
周辺環境観測部311は、移動体200の周辺環境を観測する。
周辺環境観測部311は、移動体200の周辺環境の観測を入力とし、周辺環境の情報を環境情報変換部312へ出力する。例えば、周辺環境観測部311は、カメラなどの撮像装置でもよい。あるいは、周辺環境観測部311は、マイクロフォン、電波受信機、磁場検出機などであってもよい。なお、周辺環境観測部311は、指標検出手段210を構成するものと兼用して利用してもよい。この場合、ハードウェア構成が簡単となり、安価に実現できる形態となる。
環境情報変換部312は、周辺環境観測部311によって得られた周辺環境の情報を、環境情報比較部313での比較処理が容易となるように、変換処理を施す。
環境情報変換部312は、周辺環境観測部311で取得された周辺環境の情報を入力とし、変換した周辺環境の情報を環境情報比較部313へ出力する。例えば、周辺環境観測部311をカメラとすると、得られる周辺環境の情報は画像となる。
環境情報変換部312は、まず、周辺環境の情報として得られた画像の各画素を、予め設定したn種類の色ごとにクラス分けし、画像の全画素数に対するクラス内の画素数の割合を、全てのクラスについて求める。
環境情報変換部312は、各クラス内の画素数の割合を成分としたn次元のベクトルを生成することで、変換処理としてもよい。
環境情報変換部312は、このほか、スカラー値となるように変換処理を行うなど、環境情報比較部313での比較処理に好適となるように変換処理をしてもよい。
また環境情報変換部312においては、変換処理を行わずに、周辺環境の情報をそのまま環境情報比較部313に出力してもよい。
環境情報比較部313は、例えば移動体200に実装され、環境情報変換部312により変換された周辺環境の情報と、環境情報記録部314に記録されている全ての周辺環境の情報との比較を行う。特に制限されないが、本実施例において、周辺環境の比較は、環境情報変換部312によって変換された周辺環境の情報と、環境情報記録部314に記録されている周辺環境の情報との差が、予め定められた一定の条件を満たすか否かを判定することによって行う。該一定の条件が満たされていれば、同じ環境であると判断し、満たされていない場合には同じ環境ではないと判断する。
環境情報比較部313で同じ環境がないと判断された場合には、環境情報比較部313は、補正値計算の必要があると判定し、補正値計算を行うフラグを生成すると共に、環境情報変換部312で変換された周辺環境の情報にID値を新たに付する。
一方、環境情報比較部313で同じ環境があると判断された場合には、補正値の計算の必要はないと判定し、補正値計算を行なわないフラグ生成し、同じと判断した環境情報記録部314に記録されている周辺環境の情報のID値を取得する。
環境情報比較部313は、環境情報変換部312による変換された周辺環境の情報と、環境情報記録部314に記録されている周辺環境の情報及びこれらに付されたID値と、を入力とする。
また環境情報比較部313において、補正値の計算が必要と判断した場合には、補正値の計算を行うフラグを、補正値計算手段230に出力し、環境情報変換部312から入力される周辺環境の情報と、新たに付したID値を、環境情報記録部314へ出力する。さらに、環境情報比較部313は、このID値のみを補正値記録手段240へ出力する。
環境情報比較部313において、補正値計算が必要と判断できない場合には、補正値計算を行わないフラグを、経路生成手段250に出力し、周辺環境の情報の比較時に同じと判断し、かつ、環境情報記録部314に記録されている周辺環境の情報のID値を、補正値記録手段240に出力する。
例えば、環境情報変換部312によってベクトルが生成されるとする。
環境情報比較部313は、環境情報変換部312によるベクトル(aとする)を受け取ると、環境情報記録部314に格納されているID値(iとする)と、ベクトル(bとする)を全て読み出す。
そして周辺環境の比較を行うため、各iに対してaとbの差のノルムを求め、これを環境類似度Sとする。すなわち、式(1)によってSを得る。
=|a−b| ・・・・(1)
次に全てのiの中から最小の環境類似度Sminを求め、Sminが予め定められた範囲ε〜Ε(ε<Ε)内であるか否かを調べる。すなわち、式(2)によって、最小の環境類似度Sminを得て、式(3)を満たすか否かを確認する。
min=min(S) ・・・・(2)
ε<Smin<Ε ・・・・(3)
ただし、式(2)の演算値minは、その出力が、全てのiに関するSの最小値である。
最小の環境類似度Sminが予め定める範囲内にある場合、すなわち、式(3)を満たす場合には、周辺環境の情報は同じであると判断し、補正値の計算を行なわないフラグを経路生成手段250へ出力する。
また最小の環境類似度となった環境類似度のID値iを補正値記録手段240へ出力する。
一方、最小の環境類似度Sminが予め定める範囲内にない場合、すなわち式(3)を満たさない場合は、周辺環境の情報は同じではないと判断し、補正値計算を行うフラグを補正値計算手段230へ出力する。またベクトルaに、新たなID値を付与して、環境情報記録部314へ出力する。また、このID値を補正値記録手段240へ出力する。
なお、環境情報比較部313は、移動体200と通信が可能である、リモートコンピュータなどによって実装してもよい。また環境類似度は、ベクトルの内積などの別の計算方法を用いて求めてもよい。
このほか、周辺環境が同じか否かの判断に用いる環境類似度の範囲は、環境類似度の計算方法や周辺環境観測部311の入力特性に応じて、好適なものであればよい。
なお、周辺環境観測部311で位置指標100の周辺環境の情報がそのまま入力となるときは、例えばテンプレートマッチングなどの画像照合手法を用いて評価するなど、周辺環境観測部311が生成する情報に応じて好適な評価方法に代えてもよい。
環境情報記録部314は、移動体200の記憶装置によって実装され、環境情報比較部313によって周辺環境の情報に付されたID値と周辺環境の情報を記録する。
環境情報記録部314は、環境情報比較部313によるID値と周辺環境の情報を入力とし、これらの記録した情報を環境情報比較部313へ出力する。
なお、環境情報記録部314は、移動体200と通信が可能であるリモートコンピュータ上の記憶装置などによって実装してもよい。また格納する周辺環境の情報はベクトルや、画像データなど、周辺環境観測部311で生成される情報や、環境情報変換部312で変換される情報の形式に従って保存することが望ましい。このほか、情報抽出などの作業を容易するための、ID値以外に、例えば日時など別の情報を付加して記録してもよい。
補正値計算手段230は、補正値計算を行うフラグを受け取ると、まず位置情報に基づいて、補正値の計算を行うための経路情報を生成し、移動手段260によって移動する。
移動体200の移動が完了すると、再び位置情報を取得し、移動体200の移動前と移動後における位置情報に基づいて、補正値を計算する。
また補正値計算手段230においては、自己位置同定手段220による位置情報と、補正値計算必要判断手段300による補正値計算を行うフラグを入力とし、補正値計算を行うための経路情報を移動手段260へ出力し、計算した補正値を補正値記録手段240へ出力する。
例えば補正値計算手段230は、補正値計算を行うための経路として、移動体200を位置指標100の前で回転させる経路を生成し、移動手段260へ出力する。このとき、指定する回転量は、回転終了後に移動体200が位置指標に対して正対するようにして求める。
補正値計算手段230は、移動体200の回転が完了すると、再び位置情報を取得し、移動前後の位置情報から実際の回転量を求め、補正値として指定した回転量に対する実際の回転量の割合を求める。
なお、補正値計算手段230は、補正値の計算のために生成する経路は、回転に限らず、直進、旋回、あるいは、これらを組み合わせた経路としてもよい。
また、補正値は、指定した回転量に対する実際の回転量の割合とする以外にも、
・回転数や回転角度を用いて移動体200の車輪径を補正することや、
・移動体200の自重や速度、角速度、加速度、角加速度、このほか、重力加速度、車輪と地面との接面積、地面との摩擦係数などを用いた力学的解析によって補正値を計算するなど、移動体200の移動制御に好適であるものであれば、任意である。
補正値記録手段240は、移動体200の記憶装置によって実装され、補正値計算必要判断手段300により補正値計算が必要であると判断された場合には、環境情報比較部313で周辺環境の情報に新たに付されたID値と、補正値計算手段230によって得られた補正値を組にして記録する。
また補正値記録手段240には、補正値計算必要判断手段300により補正値計算が必要ないと判断された場合には、環境情報比較部313によって同じ環境と判断された環境情報記録部314に記録されている周辺環境情報に付されたID値と一致するID値と、補正値記録手段240に記録されたID値と組になっている補正値を抽出する。
補正値記録手段240は、環境情報比較部313によるID値と、補正値計算手段230による補正値とを入力とし、環境情報比較部313によるID値と一致する場合、補正値記録手段240に記録されたIDと組になっている補正値を、経路生成手段250に出力する。
例えば補正値記録手段240は、移動体200と通信が可能であるリモートコンピュータの記憶装置などによって実装してもよい。
補正値記録手段240において、補正値と組にして格納する情報として、環境画像データなど、環境情報比較部313で比較される情報の形式に従って保存してもよい。
経路生成手段250は、補正値計算を行わないフラグを受け取ると、位置情報に基づいて移動体200を移動させる経路情報を生成し、補正値記録手段240による補正値を用いて経路情報を補正する。
より詳細には、経路生成手段250は、自己位置同定手段220による位置情報と、補正値計算必要判断手段300による補正値計算を行わないフラグと、補正値記録手段240による補正値を入力とし、位置情報と補正値を用いて補正した経路情報を、移動手段260へ出力する。
例えば経路生成手段250は、移動体200が位置情報に基づいて位置指標100に対して後ろ向きとなるように、目的の回転量を計算する。次に、経路生成手段250は、補正値が目的の移動量に対する指定すべき移動量の割合である場合には、目的の回転量に補正値の逆数を乗じることにより、指定すべき回転量を求め、移動手段260へ出力する。
経路生成手段250は、かかる構成にのみ限定されるものでなく、生成する経路に、直進や旋回を加えてもよい。また、移動経路上に障害物が存在している場合には、経路生成手段250は、移動経路上の障害物を迂回するために、新たな経由点を設定し、経由点に対して同様に経路情報を生成するなどしてもよく移動体200の移動戦略と好適なものでもよい。
経路補正の方法は、補正値計算手段230における補正値の計算の手法に基づいたものが好ましい。移動手段260は、経路情報に従って移動体200を移動させる。
移動手段260は、自己位置同定手段220から出力された位置情報と、経路生成手段250から出力された経路情報とを入力とする。
例えば移動手段260は、2つの電動式車輪など、移動体が移動するにあたって好適となるように構成してもよい。このほかレール上を動く搬送機や二足歩行ロボット、飛行体などに適用してもよい。
次に、図3のフローチャートを参照して、本実施の形態の全体の動作について詳細に説明する。
なお、フローチャートの開始点A0は、移動体200が何らかの手段により移動を行った直後の状態(図3のフローチャートの手順にしたがって補正した経路を移動した後や、補正値の計算のための経路を移動した後も含む)を示す。
まず、位置指標100から指標信号を得て、指標検出手段210にて指標検出情報を求める(図3のステップA1)。
次に、自己位置同定手段220にて指標検出情報から位置情報を求める(ステップA2)。
ここで、移動体200は、次の目標位置までの区間が補正の必要な区間であるか否かを確認する(ステップA3)。
補正が必要ない区間であれば(ステップA3のNo分岐)、本フローから抜ける。
補正が必要な区間に到達している場合には(ステップA3のYes分岐)、次に、周辺環境観測部311から周辺環境の情報を得る(ステップA4)。
そして、環境情報変換部312により周辺環境の情報を環境情報比較部313において情報の比較が容易となるように変換し(ステップA5)、環境情報比較部313にて環境情報記録部314に記録されている周辺環境の情報から、ステップA5による周辺環境の情報と同じと判断できるものがあるか否かを調べる(ステップA6)。
ステップA6にて、同じと判断できるものがない場合には、補正値計算手段230にて補正値を計算し(ステップA7)、計算した補正値を、そのときに得られた周辺環境の情報に関連付けて補正値記録手段240にて記録する(ステップA8)。
ステップA6にて同じと判断できるものがある場合には、同じと判断した周辺環境の情報に関連付けられた補正値を用いて、経路生成手段250にて補正を施して移動を行う(ステップA9)。
次に、本実施の形態の効果について説明する。
本実施の形態では、移動体200の周辺環境を観測し、過去に記録した周辺環境の情報と比較することで、移動環境の変化を推定し、補正値の計算の必要の有無を判断するように構成されている。
このため、位置指標100自体が別の場所に移動させられた場合でも、移動体200はこの変化を認識することができ、補正値の計算の必要性の有無を適切に判断することができる。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図4は、本発明の第2の実施の形態の構成を示す図である。図4を参照すると、本発明の第2の実施の形態は、移動を行う移動体(移動ロボット)200と、移動体200に対して移動体200との相対位置の情報を与える位置指標100とを備えている。なお、移動体200は、前記した前記第1の実施の形態と同一の構成を含む。これらの手段は、それぞれ次のように動作する。
位置指標100と指標検出手段210は、前記第1の実施の形態と同一の動作を行い、前記第1の実施の形態と同一の入出力を持つ。
自己位置同定手段220は、前記第1の実施の形態と同一の動作を行う。自己位置同定手段220は、前記第1の実施の形態と同一の入出力を持ち、さらに補正値計算必要判断手段300に対して位置情報を出力する。
補正値計算必要判断手段300は、自己位置同定手段220による位置情報に基づいて、経路生成手段250と移動手段260により補正した経路通りに移動することができたか否かを判定し、移動結果の判定結果を記録する。
補正値計算必要判断手段300は、移動結果の判定結果の記録や補正値の記録から、補正値の計算の必要があるか否かを判断し、補正値計算を行うか否かのフラグを生成する。
補正値計算必要判断手段300は、自己位置同定手段220による位置情報と、補正値記録手段240に記録された補正値とを入力する。
また、補正値計算必要判断手段300は、補正値計算を行うか否かのフラグを補正値計算手段230または経路生成手段250に出力する。
より詳細には、補正値計算必要判断手段300は、移動体200が経路生成手段250と移動手段260により補正した経路通りに移動することができたか否かを判定する移動結果判定部321と、
移動結果判定部321における判定結果情報を記録する判定結果記録部322と、判定結果記録部322に記録された判定結果情報と、補正値記録手段240に記録された補正値に基づいて、補正値の計算の必要性を判断し、補正値の計算の必要がなければ、過去の補正値に基づいて適切な補正値を求める記録情報統計処理部323と、を含む。上記各部は、それぞれ次のように動作する。
移動結果判定部321は、移動体200が経路生成手段250と移動手段260により補正した経路の移動を行い、移動する前と後における位置情報に基づいて、移動の成功又は失敗の判定結果を示す判定結果情報を生成する。
移動結果判定部321は、自己位置同定手段220による位置情報を入力とし、移動の成功又は失敗の判定を示す判定結果情報を判定結果記録部322へ出力する。
例えば、目標とする移動量が直進10cmであって、経路補正により指示すべき移動量が直進12cmであったとする。
移動手段260へ直進12cmの移動を指示し、移動結果判定部321にて移動開始前と後の位置情報における位置の差を求める。直進10cmの移動があったと確認できた場合、判定結果情報は、移動の成功となる。
逆に直進10cmの移動を確認できなければ、判定結果情報は、移動の失敗となる。
なお、上記例において、目標とする移動量と実際の移動量に関する判断は、位置情報の誤差の影響を考慮して、実際の移動量と目標とする移動量との完全一致を評価するよりも、目標とする移動量に近い値を評価したほうが現実的である。
そこで、本実施形態においては、実際の移動量と目標とする移動量の差が予め定められた一定値以下となれば、一致と判定するなど、幅を持たせた判定手法を用いてもよい。
判定結果記録部322は、移動体200の記憶装置によって実装され、移動結果判定部321による判定結果情報を記録する。
判定結果記録部322は、移動結果判定部321による判定結果情報を入力とし、記録した判定結果情報を、記録情報統計処理部323へ出力する。
なお、判定結果記録部322は、移動体200と通信が可能であるリモートコンピュータの記憶装置などによって実装してもよい。
また、判定結果記録部322で記録する判定結果情報には、情報抽出等の作業を容易にするため、日時など別の情報を付加して記録してもよい。
記録情報統計処理部323は、判定結果記録部322に記録された判定結果情報と、補正値記録手段240に記録された補正値とから、補正値の計算の必要の有無を判断する処理を行う。
記録情報統計処理部323は、補正値の計算の必要があると判断した場合には、補正値計算を行うフラグを生成する。一方、記録情報統計処理部323は、補正値の計算の必要があると判断できない場合には、経路生成手段250による経路の補正に用いる補正値を求め、補正値計算を行なわないフラグを生成する。
より詳細には、記録情報統計処理部323は、判定結果記録部322に記録された判定結果情報と、補正値記録手段240に記録されている補正値とを入力とする。
記録情報統計処理部323は、補正値の計算が必要であると判断した場合には、補正値計算を行うフラグを補正値計算手段230へ出力する。
一方、記録情報統計処理部323は、補正値の計算の必要があると判断できない場合には、経路の補正に用いる補正値と、補正値計算を行わないフラグを、経路生成手段250へ出力する。
記録情報統計処理部323は、例えば記録した判定結果情報において、
・過去5回中4回以上移動が成功しており、かつ、
・記録した補正値において過去5回の補正値の分散が所定の値より小さい、
場合には、補正は、正しく安定した効果が得られているものと判断し、補正値の計算は必要ないと判断する。
また、記録情報統計処理部323は、経路補正に用いる補正値を、記録した補正値において、過去5回の平均値として求める。記録情報統計処理部323は、それ以外の場合には、補正値の計算が必要であると判断する。
なお、記録情報統計処理部323において、補正値の必要の有無の判断で用いられる記録した情報のサンプル数や成功回数は何回に設定してもよい。また、補正値の分散を評価する以外にも、最大値と最小値の幅などの他の評価基準を用いてもよい。
また記録情報統計処理部323において、判定結果記録部322に記録された情報の数に応じて、評価基準を変化させてもよい。
また、記録情報統計処理部323においては、出力する補正値を、補正値の中間値や最後に記録した補正値としてもよい。
補正値計算手段230は、前記第1の実施の形態と同一の動作を行い、前記第1の実施の形態と同一の入出力を持つ。
補正値記録手段240は、例えば移動体200の記憶装置によって実装され、補正値計算手段230による補正値を記録する。
補正値記録手段240は、補正値計算手段230によって計算された補正値を入力とし、記録情報統計処理部323において、補正値の計算が不要と判断された場合、記録情報統計処理部323における経路補正に用いる補正値の計算内容に応じて、記録した情報を記録情報統計処理部323に出力する。
例えば補正値記録手段240は、移動体(移動ロボット)200と通信が可能であるリモートコンピュータの記憶装置などによって実装してもよい。
また補正値記録手段240において、記録する補正値には、情報抽出等の作業を容易とするため、日時などの別の情報を付加して記録してもよい。
経路生成手段250と移動手段260は、前記第1の実施の形態と同一の動作を行い、前記第1の実施の形態と同一の入出力を持つ。
次に、図5のフローチャートを参照して、本実施の形態の全体の動作について詳細に説明する。
なお、フローチャートの開始点B0は、移動体200が何らかの手段により移動を行った直後の状態(本フローチャートにより補正した経路を移動した後や、補正値の計算のための経路を移動した後も含む)を示す。
図5のステップB1からB3までは、第1の実施の形態における全体の動作を示した図3におけるステップA1からA3までと同一の処理である。
補正が必要な区間に到達している場合には、記録情報統計処理部323において、判定結果記録部322に記録した判定結果情報と、補正値記録手段240に記録した補正値に基づいて、補正値の計算の必要の有無を判断する(ステップB4)。
ステップB4において、記録情報統計処理部323で補正値の計算の必要性があると判断された場合には、補正値計算手段230にて補正値を計算し(ステップB5)、計算した補正値を補正値記録手段240にて記録する(ステップB6)。
ステップB4において、記録情報統計処理部323で補正値の計算の必要性があると判断できない場合には、経路生成手段250において、記録情報統計処理部323にて求めた補正値を用いて経路の補正を行い、移動を行う(ステップB7)。
移動後は、移動結果判定部321にて、移動結果の判定を行う(ステップB8)。
次に、本実施の形態の効果について説明する。
本実施の形態では、判定結果記録部322に記録された判定結果情報と、補正値記録手段240に記録された補正値とに基づいて、補正値の計算の必要の有無を判断する構成としているため、長期に渡って一定の位置に設置していた位置指標100が別の場所に移動させられた場合でも、移動体200は、上記の情報から、その変化を察知することができ、補正値の計算の必要性を適切に判断することができる。
また、本実施の形態では、変更後の場所で、再び長期に渡って位置指標100を設置すると、移動体200は、その場所での上記情報を多く記録することになり、次第に新しい環境に順応し、この結果、補正値の計算なしで、動くようになる。
<第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図6は、本発明の第3の実施の形態の構成を示す図である。図6を参照すると、本発明の第3の実施の形態は、移動を行う移動体(移動ロボット)200と、移動体200に対して移動体200と相対位置の情報を与える位置指標100とを備えている。なお、移動体200は、前記第1の実施の形態と同一の構成を含む。これらは、それぞれ次のように動作する。
位置指標100と指標検出手段210は、前記第1の実施の形態と同一の動作を行い、前記第1の実施の形態と同一の入出力を持つ。
自己位置同定手段220は、前記第2の実施の形態と同一の動作を行い、前記第2の実施の形態と同一の入出力を持つ。
補正値計算必要判断手段(補正値計算必要判断部)300は、移動体200がこれから移動する予定の区間より前に移動した任意の区間において、補正値記録手段240に記録された最近の補正値と過去の補正値が同じであるか否かを判断し、これから移動する予定の区間について、補正値計算を行うか否かのフラグを生成する。
補正値計算必要判断手段300は、前記第2の実施の形態と同一の入出力を持つ。
なお、補正値計算必要判断手段300は、移動体200がこれから移動する予定の区間より前に移動した任意の区間において、補正値記録手段240に記録された最近の補正値と過去の補正値が同じであるか否かを判断する補正値区間一致判断部331を含む。
補正値区間一致判断部331は、まず、自己位置同定手段220による位置情報によって、移動体200がこれから移動する予定の区間を明らかにする。
次に、補正値区間一致判断部331は、この区間より前に移動した任意の区間において、補正値記録手段240に記録された最近の補正値と過去の補正値が同じであるか否かを判断する。
補正値区間一致判断部331において、最近の補正値と過去の補正値が同じであると判断した場合には、補正値の計算が不要であると判断し、補正値の計算を行なわないフラグを生成するとともに、移動体200がこれから移動する予定の区間と、同じ区間で補正値記録手段240に記録された過去の補正値を求める。
また、補正値区間一致判断部331において、最近の補正値と過去の補正値が同じと判断できない場合には、補正値の計算が必要であると判断し、補正値の計算を行うフラグ生成する。
補正値区間一致判断部331は、自己位置同定手段220による位置情報と、補正値記録手段240による記録された補正値とを入力とする。
また、補正値区間一致判断部331において、補正値の計算の必要があると判断した場合には、補正値の計算を行うフラグを補正値計算手段230へ出力する。
補正値区間一致判断部331において、補正値の計算の必要があると判断できない場合には、補正値の計算を行わないフラグを補正値記録手段240へ出力し、これから移動する予定の区間で、補正値記録手段240に記録されている過去の補正値を、経路生成手段250へ出力する。
一例として移動体200が、ある区間XY、区間YZを連続して移動する場合について説明する。ここで、移動体200は、過去に区間XY、区間YZを連続して移動したことがあり、そのときに各区間で用いた補正値は、それぞれ、補正値記録手段240にて記録されているものとする。
まず、移動体200は、区間XYを移動する前に補正値計算手段230により補正値の計算を行い、補正値記録手段240に記録する。そして、経路生成手段250にて補正値を用いて経路情報を補正して、区間XYを移動する。
次に、補正値区間一致判断部331において、区間YZを移動する際、区間XYについて、補正値記録手段240に記録されている直前に計算した補正値と、過去の区間XYの補正値が同じであるか否かを判断する。
補正値区間一致判断部331において、直前に計算した補正値と過去の補正値が同じと判断した場合には、補正値の計算の必要がないと判断し、補正値記録手段240に記録されている過去の区間YZの補正値を用いて、経路生成手段250にて補正を施して移動する。
補正値区間一致判断部331において、直前に計算した補正値と過去の補正値が同じと判断できない場合には、補正値の計算の必要があると判断し、補正値計算手段230により補正値計算を行う。
なお、本実施形態においては、これから移動する予定の区間の直前の1区間のみを評価の対象とする代わりに、これから移動する予定の区間の前の区間の任意の区間を評価の対象とする構成としてもよい。また、1区間に限らず、複数区間を評価の対象としてもよい。
また、本実施形態においては、位置情報の誤差により、補正値の完全一致を評価するよりは、近い値であることを評価したほうが現実的である。このため、これらの補正値の差が、予め定められた一定値以下となれば、一致と判定するなど、幅を持たせた判定方法を用いてもよい。
また、補正値の比較の際に用いる補正値記録手段240に記録されている同一移動区間の過去の補正値が、複数存在する場合には、予め定められた一定の基準にしたがって選択した複数の補正値の平均を用いるようにしてもよい。
補正値計算手段230は、補正値の計算を行うフラグを受け取ると、まず位置情報に基づいて、補正値の計算を行うための経路情報を生成して、移動手段260によって移動する。移動が完了すると、再び位置情報を取得し、移動前と移動後における位置情報に基づいて、補正値を計算すると同時に、補正値の計算を行った移動区間を求める。
また、補正値計算手段230は、自己位置同定手段220から出力された位置情報と、補正値計算必要判断手段300から出力された補正値の計算を行うフラグと、を入力とし、補正値の計算を行うための経路情報を移動手段260へ出力し、計算した補正値と補正値を計算した移動区間とを組にして、補正値記録手段240へ出力する。これ以外について、補正値計算手段230は、前記第2の実施の形態と同一である。
補正値記録手段240は、例えば移動体200の記憶装置によって実装され、補正値計算手段230による補正値とその補正値を計算した移動区間を組にして記録する。
補正値記録手段240は、補正値計算手段230による補正値と、該補正値を計算した移動区間とを入力とする。補正値記録手段240は、記録した情報を補正値区間一致判断部331に出力する。これ以外について、補正値記録手段240は、前記第2の実施の形態と同一である。
経路生成手段250と移動手段260は、それぞれ、前記第1の実施の形態と同一の動作を行い、前記第1の実施の形態と同一の入出力を持つ。
次に、図7のフローチャートを参照して、本実施の形態の全体の動作について詳細に説明する。
なお、フローチャートの開始点C0は、移動体200が何らかの手段により移動を行った直後の状態(本フローチャートにより補正した経路を移動した後や、補正値の計算のための経路を移動した後も含む)を示す。
図7のステップC1からC3までは、前記第1の実施の形態における全体の動作を示した図3におけるステップA1からA3までと同一の処理である。
補正が必要な区間に到達している場合には、補正値区間一致判断部331にて、移動体200がこれから移動する予定の区間より前に移動した任意の区間において、補正値記録手段240に記録された最近の補正値と過去の補正値を比較して、補正値の計算の必要の有無を判断する(ステップC4)。
ステップC4において、補正値区間一致判断部331において補正値の計算の必要があると判断された場合には、補正値計算手段230にて補正値を計算し(ステップC5)、計算した補正値と、その補正値を計算した移動区間とを組にして、補正値記録手段240で記録する(ステップC6)。
ステップC4において、補正値区間一致判断部331において、補正値の計算の必要があると判断できない場合には、補正値区間一致判断部331にて求めた補正値を用いて、経路生成手段250にて経路を補正して移動を行う(ステップC7)。
次に、本実施の形態の効果について説明する。
本実施の形態では、補正値区間一致判断部331によって、移動体200がこれから移動する予定の区間より前に移動した任意の区間において、補正値記録手段240に記録された最近の補正値と過去の補正値を比較することで、補正値の計算の必要の有無を判断する構成としている。このため、一度補正値計算を行えば、他の移動区間における補正値の計算の必要性の判断を、先取りして行うことが可能となる。
また、本実施の形態によれば、移動経路が多区間から成る場合、区間毎に補正値の計算の必要の有無を判断する手間が減るため、上記効果は更に大きくなる。
<第4の実施の形態>
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。図8は、本発明の第4の実施の形態の構成を示す図である。図8を参照すると、本発明の第4の実施の形態は、移動を行う移動体(移動ロボット)200と、移動体200に対して移動体200との相対位置の情報を与える位置指標100と、補正値の計算が必要であることを移動体200に通知する補正値計算必要通知手段110とを備えている。
なお、移動体200は、前記第1の実施の形態と同一の構成を含む。
位置指標100は、前記第1の実施の形態と同一の動作を行い、前記第1の実施の形態と同一の入出力を持つ。
補正値計算必要通知手段(補正値計算必要通知部)110は、移動体200に補正値の計算の必要があることを通知する。
補正値計算必要通知手段110は、移動体200に対し通知信号を出力する。例えば、補正値計算が必要となる状況としては、位置指標100の位置が変化することがある。このとき床の様子が変化していることがあるため、補正値の計算が必要となる。位置指標100の位置が変化したことを検出する方法としては、位置指標100に床面と接する面にばねスイッチなどを構成し、位置指標100が床面に置かれているときは、ばねスイッチがONとなり、位置指標100を床面から離すとばねスイッチがOFFとなることを利用して、位置が変化した可能性を検知してもよい。
このほか、位置指標100から床面に対して超音波を発することや、GPS(Global Positioning System)によって位置検知をすること、また位置指標100にカメラを搭載し、画像照合により周囲の環境の変化を検知することなどにより、位置が変化した可能性を検知してもよい。
補正値計算必要通知手段110において、通知信号としては、光源によって点滅光を発光させてもよい。また点滅を含む点灯パターンを持つ必要はなく、補正値計算必要通知受信部341での移動通知信号の取得処理に対して好適であればよい。
補正値計算必要通知手段110において、このほか、2次元パターンや可視光源など、視覚的捕捉可能な指標、あるいは、音源、電波発信源、磁場発生源、レーザ測量機器などを用いてもよい。
指標検出手段210および自己位置同定手段220は、前記第1の実施の形態と同一の動作を行い、前記第1の実施の形態と同一の入出力を持つ。
補正値計算必要判断手段300は、補正値計算必要通知手段110による通知信号を受信し、これを検出することにより、補正値の計算の必要の有無を判断し、補正値の計算を行うか否かのフラグを生成する。
補正値計算必要判断手段300は、補正値計算必要通知手段110による通知信号を入力する。また補正値の計算を行うか否かのフラグを、補正値計算手段230または経路生成手段250に出力する。
図8を参照すると、補正値計算必要判断手段300は、補正値計算必要通知手段110による通知信号を受信する補正値計算必要通知受信部341と、補正値計算必要通知受信部341による受信情報を用いて、通知信号を検出する補正値計算必要通知判断部342と、を含む。
補正値計算必要通知受信部341は、補正値計算必要通知手段110による通知信号を受信する。
補正値計算必要通知受信部341は、補正値計算必要通知手段110による通知信号を入力とし、受信情報を補正値計算必要通知判断部342に出力する。
例えば、補正値計算必要通知手段110が光源の場合、補正値計算必要通知受信部341としてカメラを用い、光源(補正値計算必要通知手段110)の撮像データを、補正値計算必要通知判断部342へ出力してもよい。
また、補正値計算必要通知受信部341は、カメラのような撮像装置に限らず、マイクロフォン、電波受信機、磁場検出機など、補正値計算必要通知手段110の通知信号に対応した構成としてもよいことは勿論である。
このほか、補正値計算必要通知受信部341の構成として、指標検出手段210を構成しているハードウェアを共有して利用すると、ハードウェア構成を簡易化することができる。
補正値計算必要通知判断部342は、補正値計算必要通知受信部341による受信結果から、通知信号を検出する。
補正値計算必要通知判断部342において、通知信号が検出された場合には、補正値の計算の必要があると判断し、補正値計算を行うフラグを生成する。また、補正値計算必要通知判断部342において、通知信号が検出されない場合には、補正値の計算の必要がないと判断し、補正値計算を行なわないフラグを生成する。
より詳細には、補正値計算必要通知判断部342は、補正値計算必要通知受信部341による受信結果を入力とする。また、補正値の計算の必要があると判断された場合には、補正値の計算を行うフラグを補正値計算手段230へ出力し、補正値の計算の必要があると判断できない場合には、補正値の計算を行わないフラグを経路生成手段250へ出力する。
例えば、補正値計算必要通知手段110は点光源であって、通知信号は点光源の点滅であり、補正値計算必要通知受信部341はカメラであるとすると、まず補正値計算必要通知受信部341は、点光源の画像を取得する。
そして、補正値計算必要通知受信部341は、二値化やラベリングなどの画像処理を施すことにより、点光源の検出を試みる。補正値計算必要通知受信部341において、点光源が検出された場合には、補正値の計算を行うフラグを生成し、補正値計算手段230へ出力する。
また、補正値計算必要通知受信部341において、点光源が検出できなかった場合には、補正値計算を行なわないフラグを生成し、経路生成手段250へ出力する。
なお、補正値計算必要通知受信部341において、通知信号を検出する方法は、補正値計算必要通知手段110が発する通知信号に好適であればよく、例えば、通知信号が音波の場合には所定音波の検出、同様に電波の場合には電波解析処理、磁場の場合には磁場変化検出処理などに代えてもよい。
補正値計算手段230は、前記第1の実施の形態と同一の動作を行い、前記第1の実施の形態と同一の入出力を持つ。
補正値記録手段240は、移動体200の記憶装置によって実装され、補正値計算手段230による補正値を記録する。
補正値記録手段240は、補正値計算手段230による補正値を入力とし、記録した補正値を経路生成手段250に出力する。
例えば、補正値記録手段240は、移動体200と通信が可能であるリモートコンピュータの記憶装置などによって実装してもよい。
また、位置指標100の設置位置が変化すると、補正値計算必要通知手段110の通知信号のパターンも変化するようにし、補正値計算必要判断手段300がこの変化を検出できるようにしてもよい。補正値記録手段240には、通知信号のパターンとそのときに計算された補正値を組にして記録してもよい。このようにすることで、通知信号から適切な補正値が参照できるようになり、補正値計算が必要となる状況を更に減らすことができる。
経路生成手段250と移動手段260は、それぞれ前記第1の実施の形態と同一の動作を行い、前記第1の実施の形態と同一の入出力を持つ。
次に、図9のフローチャートを参照して本実施の形態の全体の動作について詳細に説明する。
なお、フローチャートの開始点D0は、移動体200が何らかの手段により移動を行った直後の状態(本フローチャートにより補正した経路を移動した後や、補正値の計算のための経路を移動した後も含む)を示す。
図9のステップD1からD3までは、第1の実施の形態における全体の動作を示した図3におけるステップA1からA3までと同一の処理である。
補正が必要な区間に到達している場合には、補正値計算必要通知判断部342において、補正値計算必要通知手段110の通知信号を検出し、補正値の計算の必要の有無を判断する(ステップD4)。
ステップD4において、補正値の計算の必要があると判断された場合には、ステップD5からD6を実行する。なお、ステップD5、D6は、前記第2の実施の形態の全体の動作を示した図5における、ステップB5、B6と同一の処理である。ステップD4にて補正値の計算の必要があると判断できない場合には、ステップD7を実行する。
なお、ステップD7は、前記第3の実施の形態の全体の動作を示した図7における、ステップC7と同一の処理である。
次に、本実施の形態の効果について説明する。
本実施の形態では、位置指標100の位置変化を、移動体200へ明示的に伝えることができる。このため補正値計算必要判断手段300は、これまでの実施の形態と比較して、容易に補正値の計算の必要の有無を判断することができる。
<第5の実施の形態>
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。図10は、本発明の第5の実施の形態の構成を示す図である。図10を参照すると、本発明の第5の実施の形態は、移動を行う移動体200と、移動体200に対して移動体200の相対位置の情報を与える位置指標100とを備えている。
移動体200は、前記第1の実施の形態と同一の構成に加え、補正値計算必要判断手段300による判断結果を、ユーザに対して通知する判断結果通知手段270を含む。これらの手段は、それぞれ次のように動作する。
位置指標100、指標検出手段210と自己位置同定手段220は、それぞれ、前記第1の実施の形態と同一の動作を行い、前記第1の実施の形態と同一の入出力を持つ。
補正値計算必要判断手段(補正値計算必要判断部)300は、前記第1の実施の形態の動作、入出力に加え、更に補正値の計算が必要か否かの判断結果を、判断結果通知手段270へ出力する。
なお、補正値計算必要判断手段300は、前記第1の実施の形態と同一の構成を含む。
補正値計算必要判断手段300の各部は、それぞれ次のように動作する。
補正値計算必要判断手段300において、周辺環境観測部311と、環境情報変換部312は、前記第1の実施の形態と同一の動作を行い、前記第1の実施の形態と同一の入出力を持つ。
環境情報比較部313は、前記第1の実施の形態と同一の動作を行い、前記第1の実施の形態と同一の入出力を持ち、さらに、補正値計算が必要か否かの判断結果を、判断結果通知手段270に出力する。環境情報比較部313は、前記第1の実施の形態と同じである。
環境情報記録部314は、前記第1の実施の形態と同一の動作を行い、前記第1の実施の形態と同一の入出力を持つ。
判断結果通知手段(判断結果通知部)270は、補正値計算必要判断手段300による判断結果をユーザに通知する。
判断結果通知手段270は、補正値計算必要判断手段300による判断結果を入力とし、判断結果の内容をユーザへ通知することを出力とする。
例えば、合成音声装置により、ユーザに対して、補正値の計算の必要性を、話し言葉で知らせるようにしてもよい。このほか、補正値の計算が必要であることを示す合図として、光源の点灯や、スピーカ等により音などで通知するようにしてもよい。
補正値計算手段230、補正値記録手段240、経路生成手段250と移動手段260は、それぞれ、前記第1の実施の形態と同一の動作を行い、前記第1の実施の形態と同一の入出力を持つ。
次に、図11のフローチャートを参照して本実施の形態の全体の動作について詳細に説明する。
なお、フローチャートの開始点E0は、移動体200が何らかの手段により移動を行った直後の状態(本フローチャートにより補正した経路を移動した後や、補正値の計算のための経路を移動した後も含む)を示す。
図11のステップE1からE6までは、第1の実施の形態における全体の動作を示した図3におけるステップA1からA6までと同一の処理である。
ステップE6において、同じと判断できるものがない場合には、判断結果通知手段270にてユーザに対して補正値の計算を行う必要がある旨を伝える(ステップE7)。その後、補正値計算手段230にて補正値を計算し(ステップE8)、計算した補正値を補正値記録手段240にて記録する(ステップE9)。
ステップE6において、同じと判断できるものがある場合には、判断結果通知手段270にてユーザに対して補正値計算を行う必要がない旨を伝える(ステップE10)。その後、経路生成手段250にて補正を施して移動を行う(ステップE11)。
なお、補正値計算必要判断手段300による補正値の計算の必要の有無の判断が困難な場合には、判断結果通知手段270にて判断が困難である旨を伝えた上で、ユーザに尋ねて判断する構成としてもよい。ユーザの判断を入力として受け取り、ユーザの判断に応じて、補正値の計算の実行の有無を決定してもよい。
また、ステップE10の後は、上記の移動の実行(ステップE11)に限定されるものでなく、例えば補正値の計算を行う必要がない場合には、進んできた経路を辿って戻るなど、移動体200の移動戦略に適した任意の処理を実行するようにしてもよいことは勿論である。
さらに、補正値計算必要判断手段300による判断結果をユーザに対して通知する第5の実施形態を、前記第1の実施の形態の変形例として説明したが、この実施の形態を、前記第2、3、4の実施の形態に適用してもよいことは勿論である。
次に、本実施の形態の効果について説明する。
本実施の形態では、移動体200による補正値の計算の必要性を判断した結果を移動体200外部へ伝えることにより、移動体200の補正値の計算の必要性の判断内容をユーザへ明確に示すことができる。これにより、ユーザから移動体200へ適切に指示を与えることができるようになる。
次に、具体的な実施例を説明する。
本実施例では、移動体(移動ロボット)が自律的に充電ステーションに移動して充電を行う自動充電システムを例に挙げて説明する。なお、充電ステーションは人の手によって、その設置場所が変わることがあるものとする。
自動充電システムは、図12に示すように、電動輪によって移動を行う移動ロボット500と、移動ロボットに給電を行う充電ステーション600より構成される。
移動ロボット500は、前方を撮像して充電ステーション600を探索するカメラ501と、給電を受けるために、背面に設置された給電端子502を備えている。
充電ステーション600は、移動ロボット500に給電を行う給電端子601と、移動ロボット500へ充電ステーション600の位置を知らせるための位置指標602を備えている。
次に、図13のフローチャートを参照して、実施例における移動ロボット500の動作について、詳細に説明する。
移動ロボット500はバッテリが消耗すると、充電ステーション600に向けて移動を開始する。
まずカメラ501を用いて位置指標602を観測する(ステップF1)。
次に、位置指標602を用いて自己位置同定と経路生成を行い、充電ステーション600の入口間近まで移動ロボット500の移動を繰り返し行う(ステップF2)。
充電ステーション600の入口間近まで近づくと、移動ロボット500は、移動ロボットの給電端子502と充電ステーション600の給電端子601を接触させるため、その場で、充電ステーション600に対して背を向ける姿勢となるように回転を試みる。
なお、ここでは、ロボットの給電端子502と充電ステーションの給電端子601が接触できるようにしなければならないため、回転の精度が重要となる。しかし、先のステップF2での移動とは異なり、移動ロボット500の背後に、位置指標602が存在するため、移動ロボット500から位置指標602を観測することができなくなる。
したがって、予め回転量を補正することによって、移動精度を確保する必要がある。
そこで、次に、この補正値の計算が非通用であるかどうかの判断を行う。
まず、位置指標602の周囲環境の状況をカメラ501で撮像する(ステップF3)。
その後、同様にして、過去に撮像した周辺環境画像と、今撮像した周辺環境画像との比較を行い、同じと判断できるものがあるか否かを調べる(ステップF4)。
ステップF4において、同じと判断できるものがなければ、まず、回転量を補正する補正値を求める(ステップF5)。
なお、ここでは、指示した回転角度と、実際の回転角度の間には、比例関係があるモデルを利用する。つまり、指示した回転角度をx、実際の回転角度をy、比例係数をaとすると、式(4)のように表される。
y=ax ・・・・・(4)
式(4)をxについて解くと

x=y/a ・・・・・(5)
式(5)は、実際の回転角度xから指示した回転角度yを求める式となっており、言い換えれば、目的の回転角度yから指示すべき角度xを求める式となっている。
すなわち、比例係数aが定まれば、回転量の補正を行うことが可能となる。この比例係数aは補正係数として機能し、本発明における「補正値」となる。
補正値の具体的な求め方としては、まず、移動ロボット500が、その場で1回転を行う。このとき、移動ロボット500に指示する回転角度を360度とする。
次に、移動終了後に、位置指標602を観測することによって、実際の回転角度を得る。実際の回転角度をcRとすると、式(6)によって、補正値aを求めることができる。

a=cR/360 ・・・・・(6)
次に、求めた補正値aを、周辺環境画像と関連付けて記録しておく(ステップF6)
その後ステップF1へ戻る。
ステップF4において、同じと判断できるものがあれば、同じと判断された過去の周辺環境画像と関連付けられた補正値aを用いて、充電ステーション600に対して背を向ける姿勢にする(ステップF7)。
移動ロボット500に指示する補正後の回転量cCは、補正前の回転量をcOとすると、式(7)によって求めることができる。

cC=cO/a ・・・・・(7)
次に移動ロボット500はそのまま後退を行い、充電ステーション600とドッキングを行う。そして移動ロボット500背面にある給電端子502と、充電ステーション600に据え付けられた給電端子601を接触させ、給電を開始する(ステップF8)。
次に、本実施例の作用効果について説明する。
本実施例では、充電ステーションが移動される場合があることを前提としている。したがって、補正値がいつ変化するか分からない状況の下で、移動ロボット500を動かすことになる。これに対応すべく、経路の補正が必要となる度に、補正値の計算を行うと、ドッキングまでに、毎回、充電ステーション600の前で1回転しなければならないため、非常に時間を要してしまう。
更に、今回の状況では、移動ロボット500のバッテリ残量が少ない状況であるため、できるだけ短時間で、ドッキングできるようにすることが望まれる。
本発明は、このような事態に対応すべく、周囲の環境と関連付けて補正値を記録することで、補正値の計算の実行を最小限に抑えることができ、ユーザの手間を軽減しつつ、短時間で移動ロボット500を充電ステーション600とドッキングさせることができる。
本発明によれば、位置指標が隠蔽されやすい一般家庭環境内やオフィス環境内を自由経路で走行する移動ロボットに対する移動精度向上手段といった用途に適用できる。また、自動車の車庫入れを行う自動運転システムといった用途にも適用可能である。さらに、本発明において、移動体は、目標地点まで自律移動する移動ロボットに制限されるものでなく、遠隔操作等で制御される任意のロボットの移動制御に対しても適用可能であることは勿論であり、移動体として、画像認識機能を備え自動走行等のインテリジェンスを具備した車両(車、電車)、工場等施設内を走行する搬送車(キャリア)、飛翔体、船舶、潜水艦等にも適用できることは勿論である。
なお、上記の特許文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。

Claims (25)

  1. 移動体の移動に関連して用いられる補正値を計算する補正値計算部と、
    前記補正値計算部における前記補正値の計算の必要の有無を判断する補正値計算必要判断部と、
    を含む、ことを特徴とする移動システム。
  2. 前記補正値計算必要判断部により、補正値の計算が不要と判断された場合には、過去に記録した補正値に基づき、前記移動体の移動の補正が行われ、
    前記補正値計算必要判断部により、前記補正値の計算が必要と判断された場合に、前記補正値計算部は前記補正値の計算を行う、ことを特徴とする請求項1記載の移動システム。
  3. 前記補正値計算必要判断部は、予定されている前記移動体の移動に関わる情報の補正が行われる場合、
    前記補正に対応する補正値を前記補正値計算部で計算する前に、
    前記移動体の周辺の状況、前記移動体の内部情報、及び、これらの過去の履歴情報と、の少なくとも1つに基づき、前記補正に対応する補正値を計算する必要があるか否かを判断する、ことを特徴とする請求項1又は2記載の移動システム。
  4. 前記補正値計算部により計算された補正値を記録する補正値記録部を備え、
    前記補正値計算必要判断部により、前記補正値の計算が不要と判断された場合には、前記補正値記録部に既に記録されている、前記補正に対応する補正値を用いて、移動の補正が行われ、
    前記補正値計算必要判断部により、前記補正値の計算が必要と判断された場合には、前記補正値計算部で計算された補正値を用いて移動の補正が行われるとともに、前記補正値計算部で計算された前記補正値が、前記補正に対応する補正値として、前記補正値記録部に記録される、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の移動システム。
  5. 前記補正値計算必要判断部が、前記移動体の周辺環境の情報を取得する周辺環境観測部と、
    前記周辺環境観測部により取得された周辺環境の情報を記録する環境情報記録部と、
    前記周辺環境観測部により取得された周辺環境の情報と、前記環境情報記録部に既に記録されている周辺環境の情報とを比較する環境情報比較部と、
    を含み、
    前記環境情報比較部による比較の結果、前記取得された周辺環境の情報と前記既に記録されている周辺環境の情報とが同じであると判断できる場合には、補正値の計算は不要であると判断し、同じであると判断できない場合には、補正値の計算が必要であると判断する、ことを特徴とする請求項4記載の移動システム。
  6. 前記補正値記録部には、前記周辺環境情報と関連付けて補正値が格納されており、補正値の計算は不要であると判断された場合、前記補正値記録部より、前記取得された周辺環境情報に対応する補正値が読み出されて補正が行われる、ことを特徴とする請求項5記載の移動システム。
  7. 前記補正値計算部により計算された補正値を記録する補正値記録部を備え、
    前記補正値計算必要判断部が、前記移動体の移動結果を判定する移動結果判定部と、
    前記移動結果判定部による前記移動体の移動結果の判定結果を記録する判定結果記録部と、
    前記判定結果記録部に記録された移動体の移動結果の判定結果と、前記補正値記録部に記録されている補正値と、を用いて、所定の統計処理を行う記録情報統計処理部と、
    を含み、
    前記記録情報統計処理部による、前記統計処理の結果が、予め定められた所定の判定基準を満足するか否かに応じて、前記補正値の計算が必要であるか否かを判断する、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の移動システム。
  8. 前記記録情報統計処理部で、前記補正値の計算が不要と判断した場合、前記補正値計算部による補正値の計算は行わず、
    前記記録情報統計処理部は、前記補正値記録部に記録されている補正値のうちの所定の補正値を選択して出力するか、又は、前記補正値記録部に記録されている補正値を演算処理した結果を出力する、ことを特徴とする請求項7に記載の移動システム。
  9. 前記補正値計算必要判断部は、前記移動体がこれから移動する予定の区間よりも前に移動した任意の区間において、前記補正値記録部に記録されている、最近の補正値と過去の補正値が、同じであるか否かを判断する、補正値区間一致判断部を含み、
    前記補正値区間一致判断部により最近の補正値と過去の補正値が同じであるか否かを判断した結果、同じであると判断された場合には、補正値の計算が不要であると判断し、同じであると判断できない場合は、補正値の計算が必要であると判断する、ことを特徴とする請求項4記載の移動システム。
  10. 前記補正値計算必要判断部により、補正値の計算が不要であると判断された場合に、前記補正値記録部に記録されている前記補正値を用いて移動情報を補正し、前記移動体の移動経路を生成する経路生成部と、
    前記経路生成部による移動経路に従って前記移動体を移動させる移動部と、
    を含む、ことを特徴とする請求項4乃至9のいずれか1項に記載の移動システム。
  11. 前記補正値記録部には、前記移動体が移動する区間に対応して補正値が記録される、ことを特徴とする請求項10記載の移動システム。
  12. 前記移動体の外部にあって、前記移動体に補正値の計算の必要があることを通知する補正値計算必要通知部を含む、ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の移動システム。
  13. 前記補正値計算必要判断部は、前記補正値計算必要通知部による通知信号を受信する補正値計算必要通知受信部と、
    前記補正値計算必要通知受信部による受信結果から、通知信号の有無を判断する補正値計算必要通知部と、
    を含み、
    前記補正値計算必要通知部により通知信号の有無を判断した結果、通知信号がある場合は、補正値の計算が必要であると判断し、
    通知信号がない場合は、補正値の計算が不要であると判断する、ことを特徴とする請求項12記載の移動システム。
  14. 前記補正値計算必要判断部による判断結果を、ユーザに通知する判断結果通知部を含むことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の移動システム。
  15. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載の移動システムの前記移動体を構成する移動ロット。
  16. コンピュータ制御の移動体の移動に関する情報の補正を行って移動を制御する工程を含み、
    前記制御工程が、
    前記移動体の移動に関連して用いられる補正値を計算する補正値計算工程と、
    前記補正値計算工程における前記補正値の計算の必要の有無を判断する補正値計算必要判断工程と、
    を含む、ことを特徴とする移動制御方法。
  17. 前記移動体が位置指標を検出した場合、位置指標に基づき位置情報を求め、前記位置情報に関連して前記移動体の向きや経路の補正が必要な場合、補正値の計算の必要の有無を判別するために、
    前記移動体の周辺環境の情報を取得し、前記周辺環境の情報と、予め記憶部に記録されている周辺環境の情報との類似度を判断する判別工程を含み、
    前記補正値計算必要判断工程では、前記判別工程での判断の結果、同じと判断できるものがある場合には、補正値の計算は不要と判別し、同じと判断できるものがない場合には、補正値の計算は必要と判別し、
    補正値の計算が不要の場合、前記記憶部に記録されている計算済みの補正値を用い、位置情報と前記補正値を用いて補正した、移動に関する情報を用いて移動を行い、
    補正値の計算が必要の場合、前記補正値計算工程において、補正値の計算を行い、位置情報と、該計算した補正値とを用いて補正した、移動に関する情報を用いて移動を行うとともに、該計算した補正値を、前記記憶部に記録する、
    ことを特徴とする請求項16記載の移動制御方法。
  18. 前記補正値の計算の必要の有無を判別するために、前記判別工程のかわりに、
    前記移動体が行った移動の成否に関する判定結果情報と前記補正値とに基づいて、補正値の計算の必要の有無を判断する、ことを特徴とする請求項17記載の移動制御方法。
  19. 前記補正値の計算の必要の有無を判別するために、前記判別工程のかわりに、
    前記移動体がこれから移動する予定の区間より前に移動した区間において、記憶部に記録されている最近の補正値と過去の補正値とを比較して、補正値の計算の必要の有無を判断する、
    ことを特徴とする請求項17記載の移動制御方法。
  20. 補正値の計算の必要の有無を判別するために、前記判別工程のかわりに、
    外部から前記移動体に通知される通知信号を検出し、補正値の計算の必要の有無を判断する、
    ことを特徴とする請求項17記載の移動制御方法。
  21. コンピュータ制御の移動体の移動に関する情報の補正を行って移動を制御するプログラムであって、
    前記移動体の移動に関連して用いられる補正値を計算する補正値計算処理と、
    前記補正値計算処理における前記補正値の計算の必要の有無を判断する補正値計算必要判断処理と、
    を実行させるプログラム。
  22. 位置指標を検出した場合、位置指標に基づき位置情報を求める処理と、
    前記位置情報に関連して前記移動体の向きや経路の補正が必要な場合、補正値の計算の必要の有無を判別するために、
    前記移動体の周辺環境の情報を取得し、前記周辺環境の情報と予め記憶部に記録されている周辺環境の情報との類似度を判断する処理と、
    前記補正値計算必要判断処理において、前記類似度を判断の結果、同じと判断できるものがある場合には、補正値の計算は不要と判別し、同じと判断できるものがない場合には、補正値の計算は必要と判別する処理と、
    補正値の計算が不要の場合、位置情報と、記憶部に記録されている計算済みの補正値とを用いて補正した、移動に関する情報を、移動手段へ出力して移動を行う処理と、
    補正値の計算が必要の場合、前記補正値計算処理において、補正値の計算を行い、位置情報と、該計算した補正値とを用いて補正した、移動に関する情報を、前記移動手段へ出力して移動を行うとともに、該計算した補正値を、前記記憶部に記録する処理と、
    を前記コンピュータに実行させる請求項21記載のプログラム。
  23. 請求項22記載のプログラムにおいて、
    前記補正値の計算の必要の有無を判別するために、前記判別処理のかわりに、
    前記移動体が行った移動の成否に関する判定結果情報と前記補正値とに基づいて、補正値の計算の必要の有無を判断する処理
    を前記コンピュータに実行させるプログラム。
  24. 請求項22記載のプログラムにおいて、
    前記補正値の計算の必要の有無を判別するために、前記判別処理のかわりに、
    前記移動体がこれから移動する予定の区間より前に移動した区間において、記憶部に記録されている最近の補正値と過去の補正値とを比較して、補正値の計算の必要の有無を判断する処理
    を前記コンピュータに実行させるプログラム。
  25. 請求項22記載のプログラムにおいて、
    補正値の計算の必要の有無を判別するために、前記判別処理のかわりに、
    外部から移動体に通知される通知信号を検出し、補正値の計算の必要の有無を判断する処理
    を前記コンピュータに実行させるプログラム。
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