JPWO2008146672A1 - エスカレータ用照明兼搭乗者転倒検知システム、エスカレータ用照明兼省エネルギー向け搭乗者有無検知システム及びエスカレータ用照明兼搭乗者利用状況検知システム - Google Patents

エスカレータ用照明兼搭乗者転倒検知システム、エスカレータ用照明兼省エネルギー向け搭乗者有無検知システム及びエスカレータ用照明兼搭乗者利用状況検知システム Download PDF

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Abstract

遮光検知システムは、固有信号出力装置(11)と遮光検知装置(12)とを含む。固有信号出力装置(11)は互いに異なる固有信号を含む光を生成して出力する。遮光検知装置(12)は固有信号出力装置(11)からの光を受光し、受光した光から固有信号を識別して固有信号の信号強度を検出し、信号強度に基づいてどの固有信号出力装置(11)からの光が遮光されたかを検知する。

Description

本発明は、遮光検知システムとそれを備えたエスカレータ、歩道及びボード装置に関する。
特許文献1に、1個の発光素子に対して1個の受光素子を用いて1対1で遮光を検知する従来例1に係る遮光検知装置が開示されている。また、特許文献2及び特許文献3に、複数の光電装置を使用してエスカレータでの転倒を検知する従来例2に係る遮光検知装置が開示されている。
特開平5−75421号公報。 実開平5−81174号公報。 特開2005−8326号公報。
しかしながら、従来例1及び2に係る遮光検知装置では、複数対の光電センサにおいて同時に遮光を検知するためには、各発光素子のビーム幅を狭くし、かつ対応する受光素子と光軸を合わせる必要があり、設置に手間が掛かるという問題点があった。
本発明の目的は、以上の問題点を解決し、設置が容易な遮光検知システムとそれを備えたエスカレータ、歩道及びボード装置を提供することにある。
本発明に係る遮光検知システムは、互いに異なる固有信号を含む光を生成して出力する少なくとも1つの固有信号出力装置と、前記光を受光し、前記受光した光から前記固有信号を識別して前記固有信号の信号強度を検出し、前記信号強度に基づいて前記少なくとも1つの固有信号出力装置のうち、どの固有信号出力装置からの光が遮光されたかを検知する少なくとも1つの遮光検知装置とを備えたことを特徴とする。
本発明に係る遮光検知システムによれば、互いに異なる固有信号を含む光を用いて遮光検知を行うので、1つの遮光検知装置で複数の固有信号出力装置からの固有信号を識別でき、発光素子のビーム幅を狭くしたり、対応する受光素子と光軸を合わせたりする必要がなく、設置が容易である。また、固有信号を含む光を用いて遮光検知を行うので、自然光や蛍光灯など他の外乱光による影響を受け難いという特有の効果を有する。
本発明の実施の形態1に係る遮光検知システムの構成を示すブロック図である。 図1の固有信号出力装置11の構成を示すブロック図である。 図1の遮光検知装置12の構成を示すブロック図である。 図1の遮光検知装置12における受光強度及び周波数の関係を示す関係図である。 図3の遮光検知回路35のしきい値判定回路34の動作を説明するための固有信号強度及び遮光検知出力信号の経時変化を示す波形図である。 本発明の実施の形態1の変形例に係る遮光検知回路35の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2に係る遮光検知システムにおける固有信号出力装置11Aの構成を示すブロック図である。 図7の固有信号出力装置11Aに対応する遮光検知装置12Aの構成を示すブロック図である。 図8の遮光検知装置12Aにおける受光強度及び周波数の関係を示す関係図である。 図8の遮光検知回路35Aのしきい値判定回路34の動作を説明するための固有信号強度及び遮光検知出力信号の経時変化を示す波形図である。 本発明の実施の形態2の変形例1に係る遮光検知システムにおける固有信号出力装置11Bの構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2の変形例2に係る遮光検知装置12Aにおける受光強度及び周波数の関係を示す関係図である。 実施の形態3に係る遮光検知システムの構成を示すブロック図である。 実施の形態4に係る遮光検知システムの構成を示すブロック図である。 図1の遮光検知システムを備えたエスカレータの平面図である。 図15Aに対応する側面図である。 図14の遮光検知システムを備えたエスカレータの平面図である。 図16Aに対応する側面図である。 図14の遮光検知システムを備えたエスカレータにおける転倒検知を説明するための模式図である。 実施の形態4の変形例に係る遮光検知システムを備えたエスカレータの正面図である。 図1の遮光検知システムを備えた、実施の形態5に係る動く歩道の平面図である。 図19Aに対応する側面図である。 図1の遮光検知システムを備えた、実施の形態7に係るホワイトボード装置の正面図及びブロック図である。
符号の説明
11,11A,11B,11X,11Y,11−1〜11−8 固有信号出力装置、12,12A,12X,12Y,12−1〜12−4 遮光検知装置、11x,11y LED,12x,12y フォトディテクタ、13 遮蔽物、13A 描画ペン、21,56 搬送波信号生成回路、22 増幅器、23 LED、31 受光回路、32,73 バンドパスフィルタ(BPF)、33 整流回路、34 しきい値判定回路、35,35A,35−1〜35−4,35A−1〜35A−4 遮光検知回路、36 遮光判定回路、51 90度移相器、52−1,52−2,72 乗算器、53−1,53−2,74 ローパスフィルタ(LPF)、54−1,54−2 自乗器、55 加算器、71,82 スペクトラム拡散符号生成器、81−1,81−2 相関演算器、90 ホワイトボード、91 論理ゲート回路、92 遮光位置検出DSP、92m 内部メモリ、93 パーソナルコンピュータ、94 外部記憶装置、95 ディスプレイ、96 プリンタ、111 エスカレータ、111A 動く歩道、112 スカートガード。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、同様の構成要素については同一の符号を付している。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る遮光検知システムの構成を示すブロック図である。図1において、遮光検知システムは、4つの固有信号出力装置11−1,11−2,11−3,11−4と、1つの遮光検知装置12とを備えて構成される。固有信号出力装置11−1,11−2,11−3,11−4(以下、総称して「固有信号出力装置11」という。)は、例えば発光ダイオード(以下、「LED」という。)等の発光素子を有し、周波数分割多重を利用して、他の固有信号出力装置11と区別するためにそれぞれ互いに異なる周波数f1,f2,f3,f4を有する固有信号を含む可視光を生成して出力する。遮光検知装置12は、固有信号出力装置11によって出力された可視光を受光する。遮光検知装置12は、受光した可視光から固有信号を識別して固有信号の信号強度(以下、「固有信号強度」という。)を検出し、その固有信号強度に基づいて、固有信号出力装置11−1〜11−4からの可視光が遮光されているか否かを検知する。なお、本実施の形態において、固有信号出力装置11は各固有信号を含む可視光を生成して出力し、遮光検知装置12は固有信号出力装置11によって出力された可視光を受光することによって遮光を検知するが、本発明はこれに限らず、可視光に代えて、例えば近赤外光、遠赤外光等、他の波長を有する光を用いてもよい。可視光を用いた場合には、遮光検知機能と照明機能とを兼ね備えることができるという利点がある。以下、一例として、固有信号出力装置11が照明として利用可能な可視光を生成して出力し、遮光検知装置12が固有信号出力装置11−1,11−2,11−4からの可視光を受光し、固有信号出力装置11−3からの可視光は遮蔽物13によって遮蔽されている場合について説明する。
図2は、図1の固有信号出力装置11の構成を示すブロック図である。固有信号出力装置11は、搬送波信号発生器21と、増幅器22と、LED23とを備えて構成される。搬送波信号発生器21は、例えば水晶発振器等によって固有信号出力装置11毎に互いに異なる所定の発振周波数を有する搬送波信号を生成して出力する。増幅器22は、LED23を駆動するために必要なレベルにまで搬送波信号を増幅することによって固有信号を生成して出力する。LED23は、搬送波信号発生器21及び増幅器22により生成された固有信号を含む可視光を出力する。ここで、搬送波信号発生器21の発振周波数は人間の目にちらつかない程度の高速な周波数である。なお、搬送波信号発生器21の発振周波数は、振幅を抑えるために、DC成分に重畳してからLED23に入力してもよい。
図3は、図1の遮光検知装置12の構成を示すブロック図である。図3において、遮光検知装置12は、受光回路31と、4つの遮光検知回路35−1,35−2,35−3及び35−4(以下、総称して「遮光検知回路35」という。)と、遮光判定回路36とを備えて構成される。各遮光検知回路35は、帯域通過フィルタ(以下、「BPF」という。)32と、整流回路33と、しきい値判定回路34とを備えて構成される。受光回路31は、例えばフォトダイオード等により受光した可視光を電気信号に変換して、必要であれば電流電圧変換して増幅して出力する。遮光検知回路35は遮光を検知したい固有信号の数、即ち固有信号出力装置11の数に等しい数だけ設けられ、遮光検知回路35−1〜35−4はそれぞれ固有信号出力装置11−1〜11−4に対応する。BPF32は、それぞれ対応する固有信号出力装置11からの各固有信号の所定の周波数f1,f2,f3,f4を含む所定の周波数範囲の信号を帯域通過ろ波して出力する。整流回路33は、BPF32からの出力信号を整流することによって固有信号強度を検出して出力する。しきい値判定回路34は、整流回路33によって検出された固有信号強度を所定のしきい値ITHと比較することによってしきい値判定処理を行い、その比較結果を遮光検知出力信号として遮光判定回路36に出力する。遮光判定回路36は、各遮光検知回路35からの遮光検知出力信号に基づいて遮光を判定する。なお、遮光検知回路35はアナログ及びディジタルのいずれで構築されてもよい。
図4は、図1の遮光検知装置12における受光強度及び周波数の関係を示す関係図である。図4において、横軸は周波数を示し、縦軸は受光強度を示す。図4において、遮光検知装置12は、周波数f1に対応する固有信号出力装置11−1と、周波数f2に対応する固有信号出力装置11−2と、周波数f4に対応する固有信号出力装置11−4とから固有信号を受光しているが、周波数f3に対応する固有信号出力装置11−3からの固有信号は遮光されており受光していない。固有信号出力装置11からの可視光を受光したとき、遮光検知装置12では周波数f1,f2,f4のように実線で示す線スペクトルが検出される一方、固有信号が何らかの遮蔽物13により遮光されたとき、周波数f3のようにスペクトルが検出されない。固有信号出力装置11からの固有信号が受光状態から遮光状態に変化したとき及び遮光状態から受光状態に変化した時には、搬送波信号の周波数がオンオフ変調されるため、搬送波信号の周波数周辺に信号成分が現れる。この信号成分はオンオフの周期が早いとき広帯域となり、即ち対応する周波数の受信強度の横軸方向の幅が広くなり、オンオフの周期が遅いとき狭帯域となる、即ち対応する周波数の受信強度の横軸方向の幅が狭くなる。従って、BPF32の帯域通過幅を広くすることによって高速な遮光に対応でき、狭くすることによって低速な遮光に対応でき、BPF32の帯域通過幅は遮光を検知したい遮光物の遮光速度に応じて設計すればよい。なお、遮光検知装置12で受光される各固有信号出力装置11からの光の固有信号強度は、固有信号出力装置11のLED23と遮光検知装置12の受光回路31との距離や角度等によって変化する。
図5は、図3の遮光検知回路35のしきい値判定回路34の動作を説明するための固有信号強度及び遮光検知出力信号の経時変化を示す波形図である。図5の上側信号波形において、横軸は時間を示し、縦軸は固有信号強度を示す。また、図5の下側信号波形において、横軸は時間を示し、縦軸は遮光検知出力信号を示す。整流回路33により整流されて出力された固有信号強度は、対応する固有信号出力装置11からの可視光が遮光されない限り一定の値で出力される。しきい値判定回路34は、固有信号強度を所定のしきい値ITHと比較し、固有信号強度が所定のしきい値ITHを超えたときに受光と判定し、固有信号強度が所定のしきい値ITH以下であるときに遮光と判定し、判定結果を示す遮光検知出力信号を出力する。例えば、図5の下側に示した例において、固有信号強度が所定のしきい値ITHを超えたときにハイレベルを有する遮光検知出力信号を出力し、固有信号強度が所定のしきい値ITH以下であるときにロウレベルを有する遮光検知出力信号を出力する。なお、ここで遮光検知出力信号のハイレベル及びロウレベルの関係が逆であってもよい。遮光判定回路36は、各遮光検知回路35からの遮光検知出力信号に基づいて、どの固有信号出力装置11の可視光が遮光されたかを判定する。
図15Aは図1の遮光検知システムを備えたエスカレータ111の平面図であり、図15Bは図15Aに対応する側面図である。例えば、図15A及び図15Bに示したエスカレータ111が上りエスカレータであるとすると、エスカレータ111の乗り場のスカートガード112の両端に固有信号出力装置11及び遮光検知装置12が設置される。固有信号出力装置11の他に単なるLED照明装置を備えていてもよい。このような構成によれば、固有信号出力装置11をエスカレータ乗り場の足元灯としての照明装置として利用できるとともに、エスカレータ111に人が来たことを検知して動作する省エネ運転センサとして利用できる。また、乗り場において、一定時間以上連続した遮光を検知したときは、何かが滞留している、もしくは転倒者がいると判断し、エスカレータ111を停止する安全装置としても利用できる。
従って、本実施の形態に係る遮光検知装置によれば、互いに異なる固有信号を含む光を用いて遮光検知を行うので、1つの遮光検知装置12で複数の固有信号出力装置11からの固有信号を識別でき、発光素子のビーム幅を狭めたり、受光素子と光軸を合わせたりする必要がなく、設置が容易である。
また、従来例1及び2に係る遮光検知装置では、1個の発光素子に対して1個の受光素子を用いる1対1の遮光検知であるため、例えばエスカレータに設置された場合、転倒検知の目的だけのために複数対の光電センサを設ける必要があり高価であった。これに対して、本実施の形態に係る遮光検知装置によれば、固有信号を含む光として可視光を用いるので、遮光検知機能と照明機能とを兼ね備えることができ、低コストである。
さらに、例えば遮光検知に時分割多重を利用した場合には、発光素子及び受光素子を互いに接続する同期専用の信号線を必要とするか、若しくは同期を取るために発光素子及び受光素子間で光信号をやりとりする必要がある。信号線を必要とする場合、配線が複雑になるという問題点があり、光信号をやりとりする場合は、頻繁に遮光される場所では同期を得ることが困難となり正確に遮光検知を行うことができないという問題点があった。本実施の形態に係る遮光検知システムでは、周波数分割多重を利用することによって、発光側である固有信号出力装置11と受光側である遮光検知装置12との間の同期線や固有信号出力装置11間の同期線を必要とせず、設置が容易で、正確に遮光検知を行うことができる。
なお、本実施の形態において、遮光検知システムは、4つの固有信号出力装置11−1〜11−4を備えたが、本発明はこれに限らず、1個又は2個以上の固有信号出力装置を備えていてもよい。その場合、遮光検知装置12の遮光検知回路35の数が固有信号出力装置11の数と一致するように構成されればよい。
また、図1に示した例において、遮光検知装置12は、固有信号出力装置11−3からの光のみが遮光されていることを検知したが、同時に複数の固有信号出力装置11からの可視光が遮光されても、遮光検知装置12はどの固有信号出力装置11からの可視光が遮光されているかを判断できる。
さらに、しきい値判定回路34において、しきい値ITHを固定としたが、本発明はこれに限らず、しきい値ITHが変更されてもよい。受光強度は固有信号出力装置11のLED23と遮光検知装置12の受光回路31との距離や角度によって変化するため、しきい値を予め決めた場合、受光と遮光を正しく判定できない可能性がある。この場合、例えば、遮光検知システムの設置時又は起動時に、一定時間遮光されずに受光するようにして、受光と遮光を正しく判定できるようなしきい値を決定してもよい。これにより、設置環境に対応した遮光検知を行うことができる。固有信号出力装置11が固有信号を含む可視光を出力しているので、複数の固有信号出力装置11を同時に点灯した状態でもそれぞれしきい値を決めることができ、個々にしきい値設定処理を行う必要がなく、手間が掛からず、短時間で設定を終了できるという効果がある。
さらに、搬送波信号発生器21の一例として水晶発振器を挙げたが、本発明はこれに限らず、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、ディジタル信号プロセッサ(DSP)等により生成したディジタル信号をD/A変換することによって搬送波信号を生成してもよく、固有信号出力装置11毎に互いに異なる周波数を有する搬送波信号を生成できるものであれば他の構成であってもよい。
またさらに、固有信号出力装置11はLEDにより可視光を生成して出力したが、本発明はこれに限らず、例えば高速点滅可能な照明装置等、LED以外の照明装置により可視光を出力してもよく、また、例えば、近赤外光、遠赤外光等、他の波長を有する光を生成して出力してもよい。しかし、可視光を出力する照明用LED等を利用した場合には、遮光検知機能と照明機能とを兼ね備えることができ、低コストであるという利点がある。
また、図4において、周波数f1,f2,f3,f4は等間隔に図示されたが、等間隔である必要はなく、それぞれ任意の周波数値に設定されてもよい。
さらに、遮光検知回路35は図3の構成に代えて図6のように構成されてもよい。図6は、本発明の実施の形態1の変形例に係る遮光検知回路35の構成を示すブロック図である。図6において、遮光検知回路35は、90度移相器51と、乗算器52−1,52−2と、低域通過フィルタ(以下、「LPF」という。)53−1,53−2と、自乗器54−1,54−2と、加算器55と、搬送波信号生成器56と、しきい値判定回路34とを備えて構成される。搬送波信号生成器56は、対応する固有信号出力装置11の搬送波信号生成器21と同一の発振周波数を有する搬送波信号を生成して出力する。90度移相器51は、搬送波信号生成器56からの搬送波信号の位相を90度だけ遅延させるように移相して移相後の搬送波信号を出力する。乗算器52−1は、搬送波信号生成器56からの搬送波信号と受光回路31からの受光信号とを乗算することによって混合し、混合後の信号を出力する。乗算器52−2は、90度移相器51からの移相後の搬送波信号と受光回路31からの受光信号とを乗算することによって混合し、混合後の信号を出力する。LPF53−1及び53−2は、それぞれ乗算器52−1及び52−2からの混合後の信号を帯域通過ろ波することによって高調波成分を除去して出力する。ここで、LPF53−1及び53−2の通過帯域を広く設定することによって高速の遮光に対応でき、狭く設定することによって低速の遮光に対応できる。LPF53−1の出力信号を同相成分とし、LPF53−2の出力信号を直交成分とすると、自乗器54−1及び54−2はそれぞれ同相成分及び直交成分を自乗して出力し、加算器55は自乗器54−1及び54−2の各出力信号を加算して固有信号強度を出力する。しきい値判定回路34は、加算器55の固有信号強度に応じて、上述のしきい値判定処理を行う。
またさらに、図15A及び図15Bにおいて、固有信号出力装置11及び遮光検知装置12は、上りエスカレータ111の乗り場に設置されたが、本発明はこれに限らず、下りエスカレータに設置されてもよく、エスカレータ111の降り場に設置されても、乗り場及び降り場の両方に設置されてもよい。また、固有信号出力装置11及び遮光検知装置12の設置位置の左右関係は逆であってもよい。さらに、固有信号出力装置11及び遮光検知装置12が1対1である必要は無く、必要なだけ複数個設置してもよい。
実施の形態2.
図7は、本発明の実施の形態2に係る遮光検知システムにおける固有信号出力装置11Aの構成を示すブロック図である。図7において、固有信号出力装置11Aは、図2に示した実施の形態1に係る遮光検知システムの固有信号出力装置11と比較して、スペクトラム拡散符号生成器71と、乗算器72と、BPF73とをさらに備えた点が異なる。それ以外の点については、図2の固有信号出力装置11と同様であり、同一符号を付した構成要素についての詳細な説明は省略する。
図7において、固有信号出力装置11Aは、例えばLED等の発光素子を有し、符号分割多重を利用して、他の固有信号出力装置と区別するためにそれぞれ互いに異なる符号を用いて周波数f1を有する固有信号を含む可視光を出力する。スペクトラム拡散符号生成器71は、固有信号出力装置11A毎に互いに異なる拡散符号を生成して出力する。乗算器72は、搬送波信号生成器21からの周波数f1を有する搬送波信号をスペクトラム拡散符号生成器71からの拡散符号と乗算することによって、周波数拡散して出力する。BPF73は、乗算器72からの出力信号を帯域通過ろ波して出力する。ここで、搬送波信号発生器21の発振周波数は人間の目にちらつかない程度の高速な周波数に設定される。
図8は、図7の固有信号出力装置11Aに対応する遮光検知装置12Aの構成を示すブロック図である。図8において、遮光検知装置12Aは、図3に示した実施の形態1に係る遮光検知装置12と比較して、遮光検知回路35−1〜35−4に代えて遮光検知回路35A−1〜35A−4(以下、総称して「遮光検知回路35A」という。)を備えた点が異なる。遮光検知回路35Aは、図6に示した実施の形態1の変形例に係る遮光検知回路35の構成と比較してそれぞれLPF53−1及び53−2と自乗器54−1及び54−2との間に設けられた相関演算器81−1及び81−2と、相関演算器81−1及び81−2に接続されたスペクトラム拡散符号生成器82とを備えた点が異なる。
図8において、スペクトラム拡散符号生成器82は、対応する固有信号出力装置11Aのスペクトラム拡散符号生成器71によって生成される拡散符号と同一の拡散符号を生成して出力する。相関演算器81−1及び81−2は、スペクトラム拡散符号生成器82によって生成された拡散符号を用いて、それぞれLPF53−1及び53−2から入力される信号を逆拡散し、符号長分の相関演算を行う。その後、それぞれ自乗器54−1及び54−2により自乗され、両者を加算器55により加算することで固有信号強度を得る。相関演算器81−1及び81−2の相関演算は、例えば周波数領域で行う場合、符号長分をひと塊として、同相成分を実部、直交成分を虚部として高速フーリエ変換(以下、「FFT」という。)して得られた周波数成分と、拡散符号をFFTして得られた周波数成分の複素共役を乗算して、それを逆FFTして実部を同相成分、虚部を直交成分として時間信号に戻す。なお、相関演算器81−1及び81−2の相関演算は、周波数領域で行うことに代えて時間領域で行ってもよい。
図9は、図8の遮光検知装置12Aにおける受光強度及び周波数の関係を示す関係図である。図9において、横軸は周波数を示し、縦軸は受光強度を示す。搬送波信号の周波数は周波数f1に固定されている。C1,C2,C4は、それぞれ固有信号出力装置11−1,11−2,11−4が出力した可視光を遮光検知装置12により受光したときの受光強度を示す。図9に示すように、搬送波信号の周波数が周波数f1に固定であるとき、周波数f1を中心に周波数拡散されて受光強度C1,C2,C4は同じ帯域で加算される。
図10は、図8の遮光検知回路35Aのしきい値判定回路34の動作を説明するための固有信号強度及び遮光検知出力信号の経時変化を示す波形図である。図10の上側信号波形において、横軸は時間を示し、縦軸は固有信号強度を示し、図10の下側信号波形において、横軸は時間を示し、縦軸は遮光検知出力信号を示す。固有信号強度は、受光時において符号の自己相関特性が高いため、符号長周期PC毎に鋭い固有信号強度が得られるが、遮光時においてこの鋭い固有信号強度成分が無くなる。従って、符号長周期PC毎に固有信号強度としきい値ITHとを比較し、固有信号強度がしきい値ITHを超えたとき受光と判定し、固有信号強度がしきい値ITH以下であるとき遮光と判定する。
従って、本実施の形態に係る遮光検知システムによれば、実施の形態1に係る遮光検知システムの効果に加えて、単純に周波数分割するよりもノイズ耐力が高くなるので、誤検知の確率を低減することができるという効果を有する。
なお、本実施の形態において、図7の固有信号出力装置11Aの構成に代えて図11の固有信号出力装置11Bの構成を用いてもよい。図11は、本発明の実施の形態2の変形例1に係る遮光検知システムにおける固有信号出力装置11Bの構成を示すブロック図である。図11において、固有信号出力装置11Bは、図7の固有信号出力装置11Aと比較して、乗算器72と増幅器22との間に設けられたBPF73に代えて、乗算器72とスペクトラム拡散符号生成器71との間に設けられたLPF74を備えた点が異なる。固有信号出力装置11Bにおいて、スペクトラム拡散符号生成器71により生成された拡散符号は、LPF74により帯域制限され、その後、乗算器72により搬送波信号生成器21からの搬送波信号と乗算されてもよい。
また、搬送波信号生成器21により発生される搬送波信号の周波数は同一の周波数f1に固定されたが、本発明はこれに限らず、固有信号出力装置11A毎に互いに異なるように搬送波信号の周波数を変更してもよい。図12は、本発明の実施の形態2の変形例2に係る遮光検知装置12Aにおける受光強度及び周波数の関係を示す関係図である。図12において、横軸は周波数を示し、縦軸は受光強度を示す。f1,f2,f3,f4は、それぞれ固有信号出力装置11A−1〜11A−4に対応する搬送波信号の周波数である。受光強度C1,C2,C4はそれぞれ搬送波信号の周波数f1,f2,f4を中心に周波数拡散される。拡散された成分が互いに重ならないように設定されたとき、拡散符号として相互相関特性は弱いが、自己相関特性が強いプリファードペアでない疑似雑音(PN)符号及びプリファードペアでないゴールド符号を使用することができる。なお、図12において、周波数f1,f2,f3,f4は、等間隔に図示されているが、等間隔である必要はなく、また、各周波数f1,f2,f3,f4に対応する受信強度が一部重なるように選ばれてもよい。搬送波信号の周波数を固定にしたとき、又は拡散された受信強度の成分C1,C2,C4が一部重なるように設計したときは、自己相関特性と相互相関特性が共に強いプリファードペアの疑似雑音(PN)符号及びプリファードペアのゴールド符号により拡散符号を生成する。拡散符号は、疑似雑音(PN)符号及びゴールド符号に限らず、相互相関特性の良い符号であれば他の符号を用いてもよい。発光側で同期し、受光側で拡散符号が1チップもずれないときは、直交符号を用いてもよい。
実施の形態3.
図13は、実施の形態3に係る遮光検知システムの構成を示すブロック図である。図13において、遮光検知システムは、4つの固有信号出力装置11−1〜11−4(以下、総称して「固有信号出力装置11」という。)と、2つの遮光検知部12−1及び12−2(以下、総称して「遮光検知装置12」という。)を備えて構成される。各固有信号出力装置11及び各遮光検知装置12の構成は、実施の形態1で既に説明したため、詳細な説明は省略する。
図13において、固有信号出力装置11−1〜11−4は、遮光検知装置12−1及び12−2の両方に対して、互いに異なる固有信号を含む可視光を出力する。ここで、固有信号出力装置11及び遮光検知装置12の幾何学的な位置が予め判っている場合、各遮光検知装置12において可視光が受光された固有信号出力装置11の位置と、可視光が受光されなかった固有信号出力装置11の位置との関係から、遮蔽物13により遮光された領域を特定できる。固有信号出力装置11及び遮光検知装置12の個数を増やすことで、遮光領域をよりきめ細かく特定することができる。
なお、本実施の形態において、遮光検知システムは、4つの固有信号出力装置11−1〜11−4と、2つの遮光検知装置12−1及び12−2を備えたが、本発明はこれに限らず、1個又は2個以上の固有信号出力装置11を備えていてもよく、3個以上の遮光検知装置12を備えていてもよい。
実施の形態4.
図14は、実施の形態4に係る遮光検知システムの構成を示すブロック図である。図14において、遮光検知システムは、8つの固有信号出力装置11−1〜11−8と、4つの遮光検知装置12−1〜12−4を備えて構成される。固有信号出力装置11−5〜8と遮光検知装置12−1及び12−2とをグループAとし、固有信号出力装置11−1〜4と遮光検知装置12−3及び12−4とをグループBとする。
図14において、異なるグループに分類された固有信号出力装置11でも互いに異なる固有信号を含む可視光を出力する。但し、可視光が互いに同じ場所に届かないことが予め判っている場合には同じ固有信号を使用してもよい。ここで、固有信号出力装置11と遮光検知装置12との幾何学的な位置が予め判っている場合、各遮光検知装置12において可視光が受光された固有信号出力装置11の位置と、可視光が受光されなかった固有信号出力装置11の位置との関係から、遮蔽物13により遮光された領域を特定できる。固有信号出力装置11及び遮光検知装置12の個数を増やすことで、遮光領域をよりきめ細かく特定することができる。また、異なるグループに分類された固有信号出力装置11でも固有信号で区別できるので、固有信号出力装置11の投光方向及び遮光検知装置12の受光方向がグループA及びグループB間で対向するように設けることで、遮光領域の分解能をさらに向上させることができる。
図16Aは図14の遮光検知システムを備えたエスカレータ111の平面図であり、図16Bは図16Aに対応する側面図である。例えば、図16A及び図16Bにおいて、エスカレータ111のスカートガード112の両側に複数の固有信号出力装置11及び複数の遮光検知装置12が設置される。複数の固有信号出力装置11及び複数の遮光検知装置12をどのようにグルーピングするか、どのような間隔で取り付けるか、何個設置するかは設計時に適宜決定されてよい。複数の固有信号出力装置11の間に単なるLED照明装置を併設して足下灯としての光量を確保しても良い。この構成によれば、人が増えると遮光が多くなり、人が減ると遮光が少なくなるため、エスカレータ111全体の利用状況又は負荷状況をリアルタイムで検出することができる。また、乗り場だけに遮光検知システムを設置した場合、人がエスカレータ111に乗ったことを検知することはできても人が降りたかどうかを知ることができないため、省エネルギー運転において人がエスカレータ111に乗ってから一定時間が経過するまでエスカレータ111を動作させ続ける必要があったが、この構成であれば人が乗っているか否かをリアルタイムに検知でき、人が降りると即座にエスカレータ111を停止することも可能である。エスカレータ111に人が乗っているか否かを常時監視し、きめ細かいエスカレータ111のオンオフ制御を行うことで、高効率に省エネルギー運転ができるようになる。また、遮光領域の大きさや時間変化を見ることで人が転倒したことを検出でき、必要に応じて安全のためエスカレータ111を停止できる。また、当然ながら、足元照明としても利用できる。
図17は、図14の遮光検知システムを備えたエスカレータにおける転倒検知を説明するための模式図である。図17において、丸印が固有信号出力装置11を示し、四角印が遮光検知装置12を示す。ここでは左側の固有信号出力装置11と右側の遮光検知装置12とが第1のグループに分類され、右側の固有信号出力装置11と左側の遮光検知装置12とが第2のグループに分類されている。また、上部に正常乗車している人172が2人乗車しており、下部に転倒者171が1人乗車している。図17において、実線は遮光されていない可視光を示し、破線は正常乗車している人172又は転倒者171により遮光されている可視光を示す。正常乗車の場合、足の部分で遮光されるが、その遮光領域は狭いものである。しかし、人が転倒している場合、その遮光領域は正常乗車の場合に比較して大幅に大きくなる。エスカレータは等速で動いているため、エスカレータに連動して遮光領域も動く。転倒者が一定時間経っても起き上がらない場合には、遮光領域は大きいまま動く。この状態を検知することによりエスカレータ途中部でも転倒者171を検知して、検知後、緩停止する等の安全制御を行う安全装置として利用できる。
なお、本実施の形態において、グループA及びグループBは、4つの固有信号出力装置11と2つの遮光検知装置12とを含むが、本発明はこれに限らず、固有信号出力装置11及び遮光検知装置12の各数は、1以上の任意の数であってもよい。また、遮光検知装置は、2つのグループA及びBに分類されたが、本発明はこれに限らず、3つ以上のグループに分類されてもよい。また、固有信号出力装置11の投光方向及び遮光検知装置12の受光方向がグループA及びグループB間で対向するように設けたが、本発明はこれに限らず、固有信号出力装置11の投光方向及び遮光検知装置12の受光方向が各グループ間で互いに異なるように設けられればよい。
また、複数の固有信号出力装置11及び複数の遮光検知装置12は、エスカレータ111のスカートガード112に設けられたが、本発明はこれに限らず、例えばエスカレータ111の手すり付近の高さに設けられてもよい。図18は、実施の形態4の変形例に係る遮光検知システムを備えたエスカレータ111の正面図である。図18において、遮光検知装置12はエスカレータ111の手すり付近の高さに設けられる。これにより、高さ方向の情報を得ることができるため、3次元のメッシュとして領域判定でき、転倒検知において荷物か転倒者かの判別等に有利である。平面での遮光領域ではなく、空間の遮光領域検知が可能となり、転倒検知の識別精度を上げることができる。
実施の形態5.
実施の形態4では昇降型エスカレータに適用したが、いわゆる動く歩道にも適用することができる。図19Aは図1の遮光検知システムを備えた、実施の形態5に係る動く歩道の平面図であり、図19Bは図19Aに対応する側面図である。ここで、動く歩道は、自動移動型歩道であって、建築用語では、「踏み段の無いエスカレータ」として定義されている。この実施の形態5に係る動く歩道では、実施の形態4に係るエスカレータに比較して、昇降しないことを除けば、同様の信号処理を行って遮光検知処理を行う。なお、図15に示したように、当該動く歩道を乗り降り場付近だけにも適用できる。また、図18に示したようにした運用も可能である。また、実施の形態4と実施の形態5で示したエスカレータや動く歩道以外でも、同様のマンコンベアに対して適用することが可能である。このように構成したことで、歩く歩道においても昇降型エスカレータと同様の効果を得ることができる。
実施の形態6.
実施の形態4及び5では、人間を運ぶエスカレータや歩く歩道などのマンコンベアに対するものであったが、廊下などの歩道(図19A及び図19Bにおいてエスカレータ機能を有しない。)に対しても適用することが可能である。マンコンベアと異なり、廊下などの歩道では人が立ち止まることが前提となるため、単純に転倒検知とすることはできない。そこで、実施の形態4で遮光領域を使用して転倒を検知することを示した手法を廊下などの歩道に適用し、実施の形態1に係る遮光検知システムにより歩道における人の混雑度や人の動きを検知することができる。混雑度や人の動きを検知することができれば、駅などの注意表示や混雑を緩和するための誘導などに使用することができる。また、監視カメラと併用すれば、例えば、一定時間以上遮光が続いたときに、その領域を注目して不審物か無いかなどをチェックすることにも適用することが可能となる。
実施の形態7.
図20は図1の遮光検知システムを備えた、実施の形態7に係るホワイトボード装置の正面図及びブロック図である。図20において、矩形板形状のホワイトボード90の上辺に沿って、それぞれ異なる固有信号を有する光ビーム信号を放射するように並置された複数N個のLED11xを備えたLEDアレイを含むX座標検出用固有信号出力装置11Xが設けられる一方、ホワイトボード90の下辺に沿って、上記各LED11xからの対応する光ビーム信号を受光するように並置された複数N個のフォトディテクタ(以下、PDという。)12xを備えたPDアレイを含むX座標検出用遮光検知装置12Xが設けられる。また、ホワイトボード90の左辺に沿って、それぞれ異なる固有信号を有する光ビーム信号を放射するように並置された複数M個のLED11yを備えたLEDアレイを含むY座標検出用固有信号出力装置11Yが設けられる一方、ホワイトボード90の右辺に沿って、上記各LED11yからの対応する光ビーム信号を受光するように並置された複数M個のフォトディテクタ(PD)12yを含むPDアレイを含むY座標検出用遮光検知装置12Yが設けられる。
ホワイトボード装置のユーザがホワイトボード90の表面上で描画ペン13Aを用いてその先端ペン先である遮蔽物13を位置させると、その位置に対応するホワイトボード90の2次元座標(X,Y)の位置で、それに対応するX座標検出用遮光検知装置12Xの複数のPD12xのうちの少なくとも1つのPD12xからハイレベルの遮光検知信号が出力されるとともに、上記対応するY座標検出用遮光検知装置12Yの複数のPD12yのうちの少なくとも1つのPD12yからハイレベルの遮光検知信号が出力される。X座標検出用遮光検知装置12XからのN個の遮光検知信号線は論理ゲート回路91に接続され、Y座標検出用遮光検知装置12YからのM個の遮光検知信号線は論理ゲート回路91に接続される。論理ゲート回路91は、N個の遮光検知信号線の遮光検知信号と、M個の遮光検知信号線の遮光検知信号とのすべての組み合わせの論理積の演算を行って、N×M個の論理積演算信号を得て遮蔽位置検出DSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)92に出力する。遮蔽位置検出DSP92は内部メモリ92mを有し、N×M個の論理積演算信号のうちの少なくとも1つの論理積信号がハイレベルになるとき、それに対応する2次元座標(X,Y)を演算してそのデータを内部メモリ92mに記憶する。ここで、ユーザがホワイトボード90の表面上で描画ペン13Aを用いてその先端ペン先である遮蔽物13を移動させたときに、所定の時間間隔で時系列的に2次元座標(X,Y)のデータを順次記憶してゆくことにより、ユーザがホワイトボード90上で描画した画像データ(上記データの集合をいう。)を得る。当該画像データは例えばメモリカードなどの外部記憶装置94に出力して記憶してもよいし、その画像をディスプレイ95に表示し、その画像データをプリンタ96に出力して印字することもできる。また、パーソナルコンピュータ93から画像データを無線LANを介して他のパーソナルコンピュータに送信してもよい。
本実施の形態では、各PD12x,12yはそれぞれ複数のLED11x,11yからの光ビーム信号を識別できるため、ホワイトボード90の表面をメッシュ状の領域として認識することができる。そのため、LED11x,11yやPD12x,12yを並置するピッチを小さくするほど、描画ペン13Aの描画領域を細かく認識でき、描画ペン13Aのペン先の太さ、位置を精密に認識することが可能となる。
なお、消しゴムの機能が必要な場合には別途消しゴム使用ボタンなどを遮蔽位置検出DSP92に設けて内部メモリ92m内の対応する一部の画像データを消去することにより、遮光された領域の画像データを消すことができる。あるいは、消去ペンの先端の太さを描画ペン13Aの太さよりも大きく設定しておき、その太さをDSP92で検出して、ある一定以上の太さの遮光領域を認識した場合には、消しゴム機能を自動認識させることも可能である。
以上のように構成することで、通常コピーができないホワイトボード90に対してコピー機能及び消去機能を実現できる。また、LED11x,11yはホワイトボード90の照明としても利用することができる。また、例えばタッチパッド機能の付いた液晶画面などにも適用することができる。この場合、指や指示棒などの遮光を認識する。このようにすることで表示画面を照明し、かつ入力機能を持った表示装置を提供できる。
以上の実施の形態では、ホワイトボードについて説明しているが、本発明はこれに限らず、黒板などでもよい。
従って、本発明に係る遮光検知システムによれば、互いに異なる固有信号を含む光を用いて遮光検知を行うので、1つの遮光検知装置で複数の固有信号出力装置からの固有信号を識別でき、発光素子のビーム幅を狭くしたり、対応する受光素子と光軸を合わせたりする必要がなく、設置が容易である。また、固有信号を含む光を用いて遮光検知を行うので、自然光や蛍光灯など他の外乱光による影響を受け難いという特有の効果を有する。
本発明に係る遮光検知システムは、例えば省エネルギー運転機能又は転倒検知機能を有するエスカレータ、歩道又はボード装置などに利用することができる。

Claims (16)

  1. 互いに異なる固有信号を含む光を生成して出力する少なくとも1つの固有信号出力装置と、
    前記光を受光し、前記受光した光から前記固有信号を識別して前記固有信号の信号強度を検出し、前記信号強度に基づいて前記少なくとも1つの固有信号出力装置のうち、どの固有信号出力装置からの光が遮光されたかを検知する少なくとも1つの遮光検知装置とを備えたことを特徴とする遮光検知システム。
  2. 前記固有信号出力装置は、互いに異なる周波数を有する固有信号を生成し、
    前記遮光検知装置は、前記周波数毎に前記各固有信号の信号強度を検出して、前記信号強度を所定のしきい値と比較することによって遮光を検知することを特徴とする請求項1記載の遮光検知システム。
  3. 前記固有信号出力装置は、互いに異なる符号を用いて符号分割多重化された固有信号を生成し、
    前記遮光検知装置は、前記符号毎に前記各固有信号の信号強度を検出して、前記信号強度を所定のしきい値と比較することによって遮光を検知することを特徴とする請求項1記載の遮光検知システム。
  4. 前記しきい値は遮光検知システムの設置時又は起動時に決定されることを特徴とする請求項2又は3記載の遮光検知システム。
  5. 前記少なくとも1つの固有信号出力装置は、複数の固有信号出力装置であり、
    前記少なくとも1つの遮光検知装置は、複数の遮光検知装置であることを特徴とする請求項1乃至4のうちのいずれか1つに記載の遮光検知システム。
  6. 前記複数の固有信号出力装置及び前記複数の遮光検知装置は、各グループが少なくとも1つの固有信号出力装置及び少なくとも1つの遮光検知装置を含む複数のグループに分類されることを特徴とする請求項5記載の遮光検知システム。
  7. 前記複数の固有信号出力装置及び前記複数の遮光検知装置は、前記固有信号出力装置の投光方向及び前記遮光検知装置の受光方向が各グループ間で互いに異なるように設けられたことを特徴とする請求項6記載の遮光検知システム。
  8. 請求項1乃至7のうちのいずれか1つに記載の遮光検知システムを備えたことを特徴とするエスカレータ。
  9. 上記エスカレータは、踏み段のないエスカレータである動く歩道であることを特徴とする請求項8記載のエスカレータ。
  10. 前記遮光検知システムは、エスカレータの乗り場及び降り場の少なくとも一方に設置されたことを特徴とする請求項8又は9記載のエスカレータ。
  11. 前記遮光検知システムは、エスカレータのスカートガードに設置されたことを特徴とする請求項8乃至10のうちのいずれか1つに記載のエスカレータ。
  12. 前記遮光検知システムの遮光検知装置は、エスカレータの手すり付近の高さに設置されたことを特徴とする請求項8乃至11のうちのいずれか1つに記載のエスカレータ。
  13. 請求項1乃至7のうちのいずれか1つに記載の遮光検知システムを備えたことを特徴とする歩道。
  14. 上記遮光検知システムは上記歩道上の人の動きを検出することを特徴とする請求項13記載の歩道。
  15. 請求項5乃至7のうちのいずれか1つに記載の遮光検知システムを備えたボード装置であって、
    上記複数の固有信号出力装置は、上記ボード装置の周辺部に設けられ、互いに並置された複数の第1の固有信号出力装置と、上記各第1の固有信号出力装置とは実質的に直交するように互いに並置された複数の第2の固有信号出力装置とを含み、
    上記複数の遮光検知装置は、上記ボード装置の周辺部に設けられ、互いに並置されかつ上記各第1の固有信号出力装置にそれぞれ対向して設けられ対応する固有信号を検出する複数の第1の遮光検知装置と、互いに並置されかつ上記各第2の固有信号出力装置にそれぞれ対向して設けられ対応する固有信号を検出する複数の第2の遮光検知装置とを含み、
    上記各第1の遮光検知装置からの検知結果信号と、上記各第2の遮光検知装置からの検知結果信号とに基づいて、上記ボード装置上で遮光された2次元の位置を検出する制御手段を備えたことを特徴とするボード装置。
  16. 上記制御手段は、上記ボード装置上で遮光位置が移動するときに、上記検出された上記ボード装置の2次元の位置を蓄積することにより遮光位置の描画画像を検出することを特徴とする請求項15記載のボード装置。
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